JP2003315308A - 電気泳動装置及びその製造方法並びにその使用方法 - Google Patents

電気泳動装置及びその製造方法並びにその使用方法

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JP2003315308A
JP2003315308A JP2002119069A JP2002119069A JP2003315308A JP 2003315308 A JP2003315308 A JP 2003315308A JP 2002119069 A JP2002119069 A JP 2002119069A JP 2002119069 A JP2002119069 A JP 2002119069A JP 2003315308 A JP2003315308 A JP 2003315308A
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capillary
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electrophoretic device
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Seiji Watabiki
誠次 綿引
Akira Nagai
永井  晃
Takao Miwa
崇夫 三輪
Toshiya Sato
俊也 佐藤
Yoshihito Inanami
良仁 伊名波
Takehiko Shibazaki
武彦 柴崎
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Hitachi High Tech Corp
Original Assignee
Hitachi High Technologies Corp
Hitachi High Tech Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アレイの一方或いは両方向からの入射レーザ光
が隣接するキャピラリーに次々に伝播してキャピラリー
アレイを横断する構成を実現する為の、具体的な構造及
びその製造方法を提供する。 【解決手段】キャピラリー側面押さえ板と支持基板で構
成されるU字型のキャピラリー固定容器の支持基板上に
数十本(30本)或いは100本以上を配列したキャピ
ラリーの成す空間に充填媒体のフッ素化ポリマを充填し
たキャピラリーアレイの一方或いは両方向からのキャピ
ラリーにレーザ光を照射し、前記レーザ光が隣接するキ
ャピラリーに次々に伝播してキャピラリーアレイを横断
し、キャピラリーアレイから発生する発光を光検出器に
よって検出するキャピラリーアレイ電気泳動装置におい
て、前記充填媒体をキャピラリーの断面の外面半分以上
あるいは全面をカバーして充填した電気泳動装置並びに
その製造方法にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、DNA,RNA、
又は蛋白質の分離分析装置にかかわる技術分野に属し、
特に、複数のキャピラリー内で電気泳動によって蛍光標
識されたDNAなどの試料を分離し、塩基配列などを検
出,分析する電気泳動装置及びその製造方法並びにその
計測方法に関する。
【0002】
【従来の技術】DNA,RNA等の分析技術は遺伝子解
析や遺伝子診断を含む医学,生物学の分野でますます重
要になってきている。最近、特にゲノム解析計画に関連
して、高速,高スループットのDNA解析装置の開発が
進んでいる。DNA解析では蛍光標識された試料をゲル
電気泳動によって分子量分離し、試料にレーザを照射し
て蛍光標識から発生する蛍光を検出し、検出される一連
の信号を解析する。ゲル電気泳動では2枚のガラス板の
間で、アクリルアミドを重合させた平板ゲルが広く使用
されていた。最近では平板ゲルに替わり、溶融石英製の
毛細管内にゲルを重合されたキャピラリーゲルが使用さ
れるようになった。キャピラリーゲル電気泳動は平板ゲ
ル電気泳動に比較して、大きな電界を加えることがで
き、高速,高分離が出来る。通常、キャピラリーゲル電
気泳動装置では複数のキャピラリー管を用い、その下端
近傍のキャピラリー中をレーザ照射し、蛍光標識された
試料から発する蛍光を検出するオンカラム計測を行って
いる。キャピラリーの外表面全体はポリイミドでコーテ
ィングされているので、蛍光を検出する位置のコーティ
ングを除去してガラスを露出しておく。このガラスが露
出した位置に照射されるレーザにより、キャピラリーの
両端に印加された電界によってキャピラリー内部を泳動
する蛍光標識された試料の泳動分離された成分が励起さ
れ蛍光を発する。この蛍光を一定時間間隔で連続して周
期的に検出し、解析することによりDNA塩基配列を決
定している。しかし、上記のオンカラム計測装置ではキ
ャピラリーとキャピラリーの間の充填媒体は空気である
ので、レーザビームのキャピラリー表面での屈折が大き
いために、同時に検出できるキャピラリー本数は20本
程度が限界で、スループットがあがらないという問題が
あった。そこで、最近、複数キャピラリーにレーザ光を
同時照射し、試料成分から蛍光を検出するオンカラム蛍
光計測を行う試みがなされるようになった。特開平9−
96623号公報には、泳動する試料の成分を検出する
複数のキャピラリーの少なくとも一部が平面状に配列さ
れ、前記複数のキャピラリーにレーザを照射するキャピ
ラリーアレイ電気泳動装置において、前レーザを、前記
少なくとも一部が配列する平面に平行な方向から、前記
複数のキャピラリーに照射すること、および前記レーザ
の通過する前記各キャピラリーの外部の媒質が、屈折率
n1=1.33からn1=1.37の範囲にある水又は
緩衝液であり、前記外半径と前記内半径の比R/rがR
/r=2±0.2であり、前記レーザの通過する前記各
キャピラリーが、屈折率n2=1.46±0.02であ
る石英ガラスからなり、前記レーザが通過する前記各キ
ャピラリーの内部の前記媒質の屈折率がn3=1.37
±0.04であり、前記媒質がアクリルアミドゲルから
なることを特徴とするキャピラリーアレイ電気泳動装置
が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、同時に検出
できるキャピラリー本数を大幅に増加させることを主眼
として、レーザ光光路における散乱強度を低く押えるこ
とのできる構成とする電気泳動装置およびその製造方法
を提供することを目的とし、特にレーザ光光路が通過す
る容器の入り口面とその背面、容器内の充填媒体,充填
媒体とキャピラリー表面との界面、およびキャピラリー
内部から発生した蛍光発光の検出方向にある充填媒体の
出口表面の散乱強度を小さく抑えることのできる構造お
よびその製造方法を提供することを目的とする。また、
本発明は、キャピラリー本数を大幅に増加させた場合の
蛍光発光の新しい計測方法を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】塩基配列を検出、分析す
る場合、複数本、例えば16本のキャピラリーを並べて
一回に16の情報を得て、何回かの計測によって16の
倍数の集合情報を得ている。この16は1つの例であっ
て固定ではないが現状の一回の計測能力はおおよそこの
程度である。従って本発明は16を例にとって説明する
ことがあるが、この16という数は発明を限定するもの
ではない。望ましくは、16の2倍である32本から1
6の8倍である128本程度の本数までをも計測可能に
するものである。
【0005】本発明は、キャピラリー押さえ板と支持基
板で構成されるU字型のキャピラリー固定容器の支持基
板面上に数十本(30本でもよい)あるいは100本以
上を配列したキャピラリーの成す空間に充填媒体の低屈
折率のフッ素系ポリマ(フッ素化ポリマ)を充填したキ
ャピラリーアレイの一方あるいは両端のキャピラリーに
レーザ光を照射し、前記レーザ光が隣接するキャピラリ
ーに次々と伝播してキャピラリーアレイを横断し、キャ
ピラリーアレイにおいて発生する蛍光発光を検出器によ
って検出するキャピラリー電気泳動装置を提供する。
【0006】更に、充填媒体をキャピラリーの円周上の
一部を除いて充填すること、円周上のすべてを充填した
場合はレーザ光光路部のキャピラリー側面押さえ板レー
ザ光入り口面とその背面を鏡面として散乱強度を450
0(ADU)以下にすること、充填媒体にレーザ光の散
乱を大きくする異物を含まないで、充填媒体の散乱強度
を4500(ADU)以下にすること、充填媒体とキャ
ピラリー表面との界面をギャップレスとして界面での散
乱強度を4500(ADU)以下にすること、蛍光発光
した光の検出器方向の光路部の充填媒体の散乱強度を大
きくする異物を含まないで、充填媒体の散乱強度を45
00(ADU)以下にしたこと、充填媒体の蛍光発光の
出口面を鏡面とし、出口面での散乱強度を4500(A
DU)以下にすることに、特徴を有するキャピラリーア
レイ電気泳動装置を提供する。
【0007】本発明は、具体的には次に掲げる装置およ
び方法を提供する。本発明は、泳動する試料の成分を検
出する複数のキャピラリーが平面状に配列され、前記複
数のキャピラリーにレーザを照射する電気泳動装置にお
いて、片側が蛍光検出のため開放されたキャピラリー固
定容器の内部に30本から100本程度(100本以上
を含む)の高本数のキャピラリーが平面状であって隣接
する同士が接触するようにして配置され、前記キャピラ
リー固定容器の内部に、前記高本数のキャピラリーのそ
れぞれの断面の外面の半分以上あるいはそれぞれの全面
をカバーするようにしてフッ素系ポリマ充填媒体が充填
され、レーザ光光路が平面状配列の高本数のキャピラリ
ーに並行に横断して形成されたキャピラリーアレイを備
える電気泳動装置を提供する。
【0008】また、本発明は泳動する試料の成分を検出
する複数のキャピラリーが平面状に配列され、前記複数
のキャピラリーにレーザを照射する電気泳動装置のキャ
ピラリーアレイの製造方法において、キャピラリー固定
容器の内部に前記複数のキャピラリーが平面状であっ
て、望ましくは隣接する同士が接触するようにして配置
し、前記キャピラリーの固定容器の内部に、粉末状のフ
ッ素系ポリマを仮充填した後に加熱軟化,溶融後に加圧
充填する電気泳動装置のキャピラリーアレイの製造方法
を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。図1は、本発明の実施例であるキャピ
ラリーアレイ1を備えた電気泳動装置を示す。注入する
手段であるゲルブロック4への接続部5が形成されてい
る。キャピラリー内に、泳動媒体であるゲルを充填する
際には、バルブ6を閉じ、シリンジ10を押し込むこと
によって、シリンジ10内のゲルをキャピラリーアレイ
1内に注入する。電気泳動する際には、バルブ6を開放
し、バッファ液3に浸った負電極2とバッファ液12に
浸ったアース電極7との間に電圧を印加する。キャピラ
リーアレイの大部分はオーブン11によって例えば60
℃などの一定温度に保温される。キャピラリーアレイに
おけるレーザ光照射部・蛍光検出部8にレーザ光9(ア
ルゴンイオンレーザからの488.0nm及び514.
5nmの光)を上下両方向(2方向)から照射し、レー
ザ光照射部・蛍光検出部8から発せられる蛍光発光を観
測することにより、DNAを検出する。レーザ光照射部
取り付け部も60℃などの一定温度に保温される。A部
の詳細を図2に示す。尚、レーザ光9は水平あるいは鉛
直方向あるいは他の方向から、照射され得る。本実施例
では水平方向に照射する例について説明する。
【0010】図2は本発明の実施例であるキャピラリー
13の上面が充填ポリマより顔を出している場合のキャ
ピラリーアレイの平面(a)と断面(b)の模式図であ
る。キャピラリー13は、一例として16の6倍である
96本(90本でもよい)配列とするが、図では本数を
省略してある。
【0011】図2において、キャピラリー固定容器50
は、石英である2つのキャピラリー側面板51,52お
よび支持台(板)53からなり、これらが組み立てられ
て片側は蛍光発光のために開放された形状の窪み60を
備えた容器として形成される。支持台50は石英以外の
材料で製作してもよい。ここでは、該窪みをU字型窪み
と称するが、厳密にU字状である必要はない。
【0012】キャピラリー固定容器50にはそれぞれの
側面押え板51,52の両側にレーザ光9の透過する面
があり、双方向のレーザ光9の入口部,出口部が形成さ
れる。入口部、出口部の面は鏡面とされる。90本また
は96本(以下、96本について説明する)のキャピラ
リー13は石英製キャピラリー支持台に接触するよう
に、且つ、隣接キャピラリーと接触するように配列さ
れ、キャピラリー側面押さえ板51,52と共に支持台
に接着固定される。キャピラリー13は内径50μm,
外形126μmの石英管で作られ、厚さ12μmのポリ
マで被覆されていて、ポリマ被覆膜14が形成され、全
外形は150μmである。レーザ光の通過するレーザ光
照射部においては、ポリマ被覆膜が除去されている非ポ
リマ被覆部26が形成される。ポリマ被覆膜14は隣同
士が非接触で配置される。従ってポリマ被覆膜14の間
にはフッ素系ポリマ充填媒体25が介在する。
【0013】キャピラリー固定容器50の窪み60に
は、96本のキャピラリーの断面の外面半分以上をカバ
ーして粉末状のフッ素系ポリマ15が充填される。キャ
ピラリーの断面の外面半分以上をカバーするようにフッ
素系ポリマを充填することによってレーザ光光路を該フ
ッ素系ポリマ充填媒体の中に形成することができる。充
填は、後述するように粉末状のフッ素系ポリマを仮充填
して加熱加圧による成形を行うことによってなされる。
本実施例のようにキャピラリー13を固体質の充填媒体
で保持することは複数の、例えば16の2倍である32
本から16の8倍である128本程度の高本数をしっか
りと固定する上で重要である。勿論、128本以上にす
ることを制限するものではない。また、下限についても
30本程度であっても固定する意味が十分にある。
【0014】複数の、この例の場合96本の、キャピラ
リー13が平面状に並列して配列され、レーザ光光路が
平面状配列の複数のキャピラリーに並行に横断するよう
にしてキャピラリーアレイ1が構成される。
【0015】以上のように、キャピラリー固定容器の内
部に前記複数のキャピラリーが平面状であって隣接する
同士が非接触の状態で配置され、前記キャピラリー固定
容器の内部に、複数のキャピラリーの断面の外面半分以
上をカバー(被覆)するようにしてフッ素系ポリマ充填
触媒が充填され、レーザ光光路が平面状配列の複数のキ
ャピラリーに並行に横断して形成されたキャピラリーア
レイを備える電気泳動装置が構成される。そして、レー
ザ光光路9に直角に、かつ片側の開放部方向に向けて各
キャピラリー13から蛍光発光19の発光光路(蛍光発
光光路)が形成される。
【0016】図3は、図2に示す実施例と実質的に同一
であってその変形例であるが、ポリマ被覆膜14が隣同
士が接触の状態で配置される。従って、この場合、隣同
士の接触した部分にはフッ素系ポリマ充填媒体25は介
在しない。接触した部分の上下部分にはフッ素系ポリマ
充填媒体25は介在する。そして、図に示すようにキャ
ピラリー13とキャピラリー側面押さえ板51、52と
の間にはそれぞれフッ素系ポリマ充填媒体25が介在す
る。この構造が図2に示す例に比べてより好ましい。
【0017】図4は、図3に示す実施例と実質的に同一
であってその変形例であるが、ポリマ被覆膜14とキャ
ピラリー側面押さえ板51、52とは接触配置され、こ
れらの間にはそれぞれフッ素系ポリマ充填媒体25は介
在する。キャピラリー側面押さえ板51のように平板を
使用する場合には、ポリマ被腹膜14とキャピラリー側
面押さえ板51の間にはフッ素系ポリマ充填媒体25を
介在させることになるが、キャピラリー側面押さえ板5
2のようにない方向に凸部54を形成した場合には、ポ
リマ被腹膜14とキャピラリー側面押さえ板52を接触
させることが出来る。この構造が図3に示す例に比べて
より好ましい。
【0018】本発明によるキャピラリーアレイ作製の一
実施例を図2により説明する。該キャピラリーを成形用
金型にセットした後、該キャピラリーの側面押さえ板5
1、52、支持基板53、複数のキャピラリー13で形
成される空間、すなわち窪み60にデュポン製のテフロ
ンAF1600(屈折率:1.31)(テフロンは、デ
ュポンの商品に使用される登録商標)粉末を仮充填して
300℃に加熱した後、成形圧力100gf/cmで加圧
充填した。充填媒体15はキャピラリー内で発せられた
蛍光発光19を検出するキャピラリーの円周上の一部で
ある充填媒体で充填されたキャピラリー円周上露出部2
0を除いた形で充填されている。レーザ光光路にはフッ
素化ポリマ充填媒体25が介在することになる。
【0019】本発明の実施例のキャピラリーアレイを図
1に示す電気泳動装置にセットし、該キャピラリーアレ
イのキャピラリー内に電気泳動媒体と蛍光認識色素,D
NA試料を充填し、レーザ光を照射して蛍光発光の有無
を調べた。その結果、同時に96本のキャピラリーから
蛍光発光を観測することができ、DNAを分析できた。
これは、16本で計測した場合の6倍の情報を一括して
得られることを意味する。
【0020】本実施例では充填媒体にテフロンAF16
00(屈折率:1.31)を用いて説明したが、デュポ
ン製のテフロンAF2400(屈折率:1.29)用い
ても先の例の結果と同様に同時に96本のキャピラリー
からの蛍光発光を観測することができた。充填媒体が水
である場合、水は屈折率が1.33であり、良好な結果
を得られない。良好な結果を得るためには屈折率が1.
31以下であることを要し、上述した材料はこの条件を
満たすことができる。尚、テフロンAFはテトラフルオ
ロエチレン
【化1】 と、2,2−ビストリフルオロメチル−4,5−ジフル
オロ−1,3−ジオキソール
【化2】 共重合体である。
【0021】本発明においては、光の屈折率が1.31
以下の充填媒体が使用される。特に前述のようにフッ素
系ポリマ充填媒体が好ましく使用される。また、充填媒
体の加熱温度は本実施例では300℃で説明したが、2
60℃〜400℃でもよい。260℃未満でも、400
℃以上でもキャピラリーアレイの充填部にボイドが生成
するおそれがある。ボイドが発生したような場合、キャ
ピラリーからの蛍光発光を観測することができない。こ
れはレーザ光光路部にボイドが存在すると、ボイド表面
でのレーザ光散乱強度が蛍光発光強度以上の4500
(ADU)以上になるためである。成形圧力は本発明の
上述した各実施例では100gf/cmとしたが30gf/
cm〜2000gf/cmでもよい。30gf/cm未満で
は充填媒体の密度が粗となりレーザ光散乱強度が大きく
なるおそれがある。その場合同時に96本のキャピラリ
ーからの蛍光発光を観測することができない。また、2
000gf/cm以上ではキャピラリーアレイを構成する
側面押さえ板51、52、キャピラリー13を破壊する
恐れがある。充填媒体の加熱は本実施例では大気圧で説
明したが、減圧及び真空雰囲気下で行うのが好ましい。
これは充填媒体の粉末が加熱温度の上昇と共に軟化し、
溶融する際、大気雰囲気下では空気を巻き込むことが多
い。ボイド(空気)を含んだ軟化,融液を加圧充填した
場合は充填部にボイドを含むことが多い。充填媒体にボ
イドを含んだキャピラリーアレイ電気泳動装置では、同
時に96本のキャピラリーからの蛍光発光を観測するこ
とが出来ない。充填媒体に巻き込まれた空気は長時間加
熱すれば、除去できるが、製造工程が長くなるので、電
気泳動装置の製造コストが高くなる。加熱を減圧又は真
空雰囲気下で行った場合は充填媒体に含まれた空気を短
時間で除去できるので、電気泳動装置の製造コストを安
価にすることが出来る。また本実施例では充填媒体を粉
末状充填で説明しているが、フィルム状にして加熱充填
しても良い。この場合、三層構造がまず製作され、加熱
によって最外層が充填媒体となる。ボイドレスフィルム
を用いた充填では加熱軟化,溶融しても空気を含むこと
がない。本方法ではボイドを除去する加熱時間を必要と
しないので、安価にキャピラリー電気泳動装置を作製す
ることができる。
【0022】以上のように、キャピラリー押さえ板と支
持基板で構成されるU字型のキャピラリー固定容器の支
持基板面上に数十本あるいは100本以上を配列したキ
ャピラリーの成す空間に充填媒体の1.31以下の低屈
折率のフッ素系ポリマを充填したキャピラリーアレイの
一方向あるいは両方向からキャピラリーにレーザ光を照
射し、前記レーザ光が隣接するキャピラリーに次々と伝
播してキャピラリーアレイを横断し、キャピラリーアレ
イにおいて発生する蛍光発光を検出器によって検出する
キャピラリー電気泳動装置において、前記キャピラリー
固定容器とキャピラリーとのなす空間へ粉末状の低屈折
率のフッ素系ポリマを室温で仮り充填した後、加熱,加
圧して密充填し、室温に戻して電気泳動装置を製造する
方法が構成される。フッ素化ポリマ粉末の充填量はU字
型キャピラリー固定容器と数十本あるいは100本以上
を配列したキャピラリーの成す空隙量の1.1倍〜3倍
である。この量でない場合はキャピラリーの円周上の一
部を除いて充填すること及びキャピラリーの円周上のす
べてを充填することの制御が困難になるためである。ま
た、加熱温度は充填媒体のフッ素系ポリマの軟化点以上
とする。これ以下では密充填が出来ないためである。充
填媒体が密でない場合は充填媒体にボイドが生じるおそ
れがある。レーザ光がボイドに照射された場合は散乱が
大きくなり、レーザ光光路の充填媒体の散乱強度を45
00(ADU)以下にすることが出来ない。また、これ
は充填媒体とキャピラリー表面との界面にギャップが生
じ、これがレーザ光光路部に存在する場合は散乱強度を
4500(ADU)以下にすることが出来ない。また、
加圧力は30gf/cm〜2000gf/cmであることが
望ましい。30gf/cm以下では充填媒体を密に充填す
ることが困難で、粗充填部がレーザ光光路部に存在する
場合は散乱強度を4500(ADU)以下にすることが
困難であるためである。2000gf/cm以上ではU字
型キャピラリー固定容器及びキャピラリーが破壊する恐
れがあるためである。
【0023】また、溶融したフッ素系ポリマには気泡が
含まれないことが望ましい。気泡を含んだものを充填し
た場合はキャピラリーアレイの充填部に気泡が存在する
場合がある。これがレーザ光光路部に存在する場合は充
填媒体の散乱強度を4500(ADU)以下にすること
が困難なためである。
【0024】また、加圧充填は加熱してフッ素系ポリマ
を軟化,溶融した後に加圧することが望ましい。これは
フッ素系ポリマが軟化前の固い状態で加圧して充填した
場合は密充填が出来ないので充填媒体をボイドレスで充
填することが出来ないためである。充填媒体にボイドを
含む場合は充填媒体の散乱強度を4500(ADU)以
下にすることが困難であるためである。また、フッ素系
ポリマの加熱,充填は減圧,真空下で行うことが望まし
い。
【0025】大気圧下ではボイドを含まない充填部を作
製することが困難で、充填媒体の散乱強度を4500
(ADU)以下にすることが困難なためである。また、
加熱,加圧充填は加圧時に、フッ素系ポリマに圧力分布
を生じる特殊な成形用金型を用いて行うことが望まし
い。これは圧力の大きい位置ではボイドレスの充填媒体
が得やすく、圧力の小さい部分ではボイドを含んだ充填
媒体を生じ易いためである。本発明ではレーザ光光路部
に相当する充填部分は成形圧力が大きくなるようにして
成形した。そうでない場合はレーザ光光路部の充填媒体
にボイドを含んだ充填部が生じ、この部分の散乱強度を
4500(ADU)以下に抑制することが困難なためで
ある。
【0026】また、U字型のキャピラリー固定容器の支
持基板面上に数十分あるいは100本以上を配列したキ
ャピラリーとの成す空間へボイドレスのフィルム状のフ
ッ素系ポリマを充填することが望ましい。充填に粉末状
のフッ素系ポリマを用いる場合は軟化,溶融後、ボイド
を除去する加熱時間を設ける。これに対し、ボイドフィ
ルムを用いて充填する場合はボイド除去時間を設ける必
要がないので、充填作業時間を短縮することが出来るの
で、安価な電気泳動装置を製造することが出来る。
【0027】また、充填に用いるボイドレスフィルムの
厚さはキャピラリー直径の1.1倍〜3.0倍であるこ
とが望ましい。この範囲でない場合はキャピラリーの円
周上の一部を除いた充填及び円周上のすべてを被覆した
充填の制御が困難なためである。また、1.1倍未満で
は均一な密充填が困難なため、充填媒体に粗充填部分が
生じる。レーザ光光路部に粗充填部分が存在する場合は
充填媒体の散乱強度を4500(ADU)以下にするこ
とが困難であるためである。また、3倍以上では充填を
満足する量以上となり、余分のものは廃棄されることに
なる。フッ素系ポリマは高価であるので、このような作
り方をした場合は電気泳動装置の価格が高くなるという
問題が生じる。また、ボイド等の発生頻度も高くなる可
能性があり、好ましくない。
【0028】以上のように、片側が蛍光検出のため、開
放されたキャピラリー固定容器の内部に数十本から10
0本程度の高本数のキャピラリーが平面状であって隣接
する同士が非接触あるいは接触するようにして配置さ
れ、前記キャピラリー固定容器の内部に、前記高本数の
キャピラリーのそれぞれの断面の外面の半分以上あるい
はそれぞれの前面をカバーして充填媒体が充填され、レ
ーザ光光路が平面状配列の高本数のキャピラリーに並行
に横断して形成されたときに、前記充填媒体を含む発光
光路及び蛍光発光光路のレーザ光散乱光強度が4500
(ADU)以下であるキャピラリーアレイ、特にフッ素
系ポリマ充填媒体を使用してレーザ光散乱強度が450
0(ADU)以下にしたキャピラリーアレイを備える電
気泳動装置が構成される。
【0029】次に、本発明の第2の実施例およびその変
形例である充填ポリマがキャピラリー13の上面までの
場合について図5ないし図7を使用して説明する。先の
実施例の構成と同一の構成については同一の番号を付
し、先の実施例の説明を準用するものとする。図5は図
2に、図6は図3に、そして図7は図4に対応する。
【0030】図5に示すキャピラリーアレイ1は、先の
実施例に示したキャピラリーアレイ1と実質的に同一構
成であるが、各キャピラリーアレイ13は先の実施例と
同様の手法で、フッ素系ポリマ充填媒体15がキャピラ
リー13の円周上が完全に、すなわち全面がカバーされ
るようにして充填される。
【0031】レーザ発光光路9に直角方向で各キャピラ
リー13の中央を通って片側の開放部方向に蛍光発光1
9の発光光路(蛍光発光光路)が形成される。蛍光発光
光路には蛍光発光光路部充填媒体となるフッ素系ポリマ
充填媒体30が介在することになる。図6および図7に
示す例についても上述と同様に構成される。
【0032】以上のように、キャピラリー固定容器の内
部に前記複数のキャピラリーが平面状であって隣接する
同士が非接触あるいは接触するようにして配置され、前
記キャピラリー固定容器の内部に、複数のキャピラリー
の全面をカバーするようにしてフッ素系ポリマ充填媒体
が充填され、レーザ光光路が平面状配列の複数のキャピ
ラリーに並行に横断して形成されたキャピラリーアレイ
に備える電気泳動装置が構成される。
【0033】このようにして構成したキャピラリーアレ
イを図1に示す電気泳動装置にセットし、キャピラリー
内に電気泳動媒体,蛍光認識色素,DNA試料を充填
し、レーザ光を照射しキャピラリーからの蛍光発光の有
無を観測した。その結果、同時に、96本のキャピラリ
ーからの蛍光発光を観測することができ、DNAを分析
できた。該キャピラリーアレイのレーザ光光路部の側面
であるレーザ光入り口面及び背面の表面粗さは鏡面であ
る。面が粗い場合はレーザ光散乱強度が4500(AD
U)以上となり、同時に、96本のキャピラリーからの
蛍光発光の検出が困難になる。また、レーザ光光路部の
充填媒体25にはボイド,不純物を含んでいないことが
望ましい。これらが存在する場合はレーザ光散乱強度が
4500(ADU)以上となり、同時に、96本のキャ
ピラリーからの蛍光発光を検出することが出来ない。ま
た、レーザ光光路部の充填媒体とキャピラリー表面との
界面26には隙間のないことが望ましい。隙間が存在す
る場合はレーザ光散乱強度を4500(ADU)以上と
なり、同時に、96本のキャピラリーからの蛍光発光を
検出することが困難となる。また、キャピラリーから発
生した蛍光発光の光路部充填媒体30にはボイド,不純
物を含まないことが望ましい。これらが存在する場合は
レーザ光散乱強度が4500(ADU)以上となり、同
時に96本のキャピラリーからの蛍光発光を検出するこ
とが出来ない。また、蛍光発光光路の出口面31の表面
粗さは鏡面とする。面が粗い場合はレーザ光散乱強度が
4500(ADU)以上となり、同時に、96本のキャ
ピラリーからの蛍光発光の検出が困難になる。
【0034】次に本発明の第3の実施例およびその変形
例であるキャピラリー13の上面に押さえ板がある場合
について図8、9および10を使用して説明する。第2
の実施例と同一構成については同一の番号を付し、先の
実施例の説明を準用するものとする。
【0035】図8は図5に、図9はず6に、そして図1
0は図7に対応する。そしてこれらの例の場合、キャピ
ラリー側面押さえ板51、52にはそれぞれ内方に向け
て凸部55、56が形成されている。
【0036】図8、9および10に示すキャピラリーア
レイ1は、先の実施例に示したキャピラリーアレイ1と
実質的に同一であるが、キャピラリー13の上方にレー
ザ光光路と並行状にして石英製の上面押さえ板33,3
4を設けている。この上面押さえ板33、34は支持台
53よりやや大きく構成されている。キャピラリー側面
押さえ板51,52と上面押さえ板33、34とは光学
接着あるいはメカニカルな接着によって一体化される。
有機材料による接着では、キャピラリー固定容器と複数
のキャピラリーの成す空間への充填媒体の充填は加熱し
て行うので、充填時の加熱温度が高い場合はキャピラリ
ーが移動する恐れがある。キャピラリーの移動はキャピ
ラリーにストレスを生じ、破壊する危険がある。キャピ
ラリーの破壊は前記したように、キャピラリーからの蛍
光発光を観測することができない。
【0037】キャピラリー13をキャピラリー側面押さ
え板51、52と上押さえ板33、34の両方で固定し
た後、実施例1あるいは実施例2と同様の手法で充填媒
体を充填してキャピラリーアレイ1を形成する。充填媒
体の充填は実施例2と同様に、キャピラリーの円周上の
すべてを被覆するように充填する。
【0038】本実施例のキャピラリーアレイ1を図1に
示す電気泳動装置にセットし、キャピラリー13内に電
気泳動媒体,蛍光認識色素,DNA試料を充填し、レー
ザ光9を照射して蛍光発光19の有無を観測した。その
結果、同時に96本のキャピラリー13から蛍光発光1
9を観測することができ、DNAを分析できた。キャピ
ラリー上面押さえ板33,34がない場合はキャピラリ
ーの固定が不十分で、充填媒体充填時に、キャピラリー
が移動して、キャピラリーにストレスが生じ、キャピラ
リーが破壊する危険がある。破壊したキャピラリーから
は蛍光発光を検出することが出来ない。また、破壊部が
レーザ光進行光路部に位置した場合はレーザ光散乱強度
が大きくなるので、次に進んだレーザ光強度は減衰し、
キャピラリー内のDNA試料を励起できないので、キャ
ピラリーからの蛍光発光を検出できない。
【0039】以上のいずれの実施例にあっても、キャピ
ラリー押さえ板と支持基板で構成されるU字型キャピラ
リー固定容器の支持基板上に配列された固定化された充
填媒体、特に光の屈折率が1.31以下である複数のキ
ャピラリーからなるキャピラリーアレイをレーザ光散乱
光強度4500(ADU)以下にすることができ、当該
キャピラリーアレイの一方あるいは双方側からキャピラ
リーにレーザ光を照射し、レーザ光が隣接するキャピラ
リーに次々と伝播してキャピラリーアレイを横断するレ
ーザ照射方式により、96本あるいはそれ以上のキャピ
ラリー13にレーザ光9を同時照射でき、16の倍数の
情報を一括して獲得できる効果がある。
【0040】次に本発明の第4の実施例およびその変形
例である透明材料による密閉構造の場合について図1
1、12および13を使用して説明する。第3の実施例
と同一構成については同一の番号を付し、先の実施例の
説明を準用するものとする。図11は図8に、図12は
図9に、そして図13は図10にそれぞれ対応する。
【0041】図11,12および13に示すキャピラリ
ーアレイ1は、先の実施例に示したキャピラリーアレイ
1と実質的に同一であるが、上面押さえ板33、34に
代えて透明材料からなる蓋35を設けている。この蓋3
5は、支持台53をより大きく構成されている。キャピ
ラリー側面押さえ板51、52を蓋35とは光学接着あ
るいはメカニカルな接着によって一体化される。
【0042】本実施例のキャピラリーアレイ1を図1に
示す電気泳動装置にセットとし、キャピラリー13内に
電気泳動媒体、蛍光認識色素、DNA試料を充填し、レ
ーザ光9を照射して蛍光発光19の有無を観測した。そ
の結果、同時に96本のキャピラリー13から蛍光発光
19を観測することができ、DNAを分析できた。この
例にあっても、96本あるいはそれ以上のキャピラリー
13にレーザ光9を同時に照射でき、16の倍数の情報
を一括して獲得できた。
【0043】図14に、キャピラリーアレイ1の製造方
法を示すフローを示す。キャピラリー固定容器の内部に
複数本のキャピラリーを配置し(S1)、成形金型にキ
ャピラリーを配置したキャピラリー固定容器を設置する
(S2)。次いで、キャピラリー固定容器の内部に粉末
状フッ素系ポリマを仮充填し(S3)、加熱加圧して成
形する(S4)。成形金型から取り出し(S5)、キャ
ピラリーアレイとする(S6)。以上の構成によれば、
フッ素系ポリマをフィルム状に充填する電気泳動装置の
キャピラリーアレイの製造方法が提供される。
【0044】また、泳動する試料の成分を検出する複数
のキャピラリーが平面状に配列され、前記複数のキャピ
ラリーにレーザを照射する電気泳動装置による蛍光計測
方法において、キャピラリー固定容器の内部に平面状で
あって隣接する同士が非接触あるいは接触するように配
置された数十本から100本程度の高本数のキャピラリ
ーに並行に横断して2つの側からレーザ光を照射するレ
ーザ光光路を形成して蛍光計測を行う電気泳動装置によ
る蛍光計測方法が提供される。
【0045】更に、泳動する試料の成分を検出する複数
のキャピラリーが平面状に配列され、前記複数のキャピ
ラリーにレーザを照射する電気泳動装置による蛍光計測
方法において、キャピラリー固定容器の内部に平面状で
あって、望ましくは隣接する同士が接触するように16
の2倍から8倍まで配置され、周囲に光の屈折率が1.
31以下の充填媒体が配置された高本数のキャピラリー
に並行に横断してレーザ光を照射するレーザ光光路を形
成して一括した前本本数のキャピラリーによる蛍光計測
を行い、DNA,RNAの塩基配列決定を行う電気泳動
装置による蛍光計測方法が提供される。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、同時に検出できるキャ
ピラリー本数を大幅に増加させることを主眼として、レ
ーザ光光路における散乱強度を低く押えることのできる
構成とする電気泳動装置およびその製造方法が提供さ
れ、特にレーザ光光路が通過する容器の入り口面とその
背面、容器内の充填媒体,充填媒体とキャピラリー表面
との界面、およびキャピラリー内部から発生した蛍光発
光の検出方向にある充填媒体の出口表面の散乱強度を小
さく抑えることのできる構造およびその製造方法が提供
される。また、本発明によれば、キャピラリー本数を大
幅に増加させることができ、一括したデータ取得による
迅速な塩基配列決定のための新しい計測方法が提供され
ることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である電気泳動装置の概念構成
図。
【図2】電気泳動装置に使用される第1実施例のキャピ
ラリーアレイの正面(a)および側面(b)断面模式
図。
【図3】電気泳動装置に使用される第1実施例のキャピ
ラリーアレイの正面(a)および側面(b)断面模式
図。
【図4】電気泳動装置に使用される第1の実施例の変形
例のキャピラリーアレイの正面(a)および側面(b)
断面模式図。
【図5】電気泳動装置に使用される第2の実施例のキャ
ピラリーアレイの正面(a)および側面(b)断面模式
図。
【図6】電気泳動装置に使用される第2の実施例の変形
例のキャピラリーアレイの正面(a)および側面(b)
断面模式図。
【図7】電気泳動装置に使用される第2の実施例の変形
例のキャピラリーアレイの正面(a)および側面(b)
断面模式図。
【図8】電気泳動装置に使用される第3の実施例のキャ
ピラリーアレイの正面(a)および側面(b)断面模式
図。
【図9】電気泳動装置に使用される第3の実施例の変形
例のキャピラリーアレイの正面(a)および側面(b)
断面模式図。
【図10】電気泳動装置に使用される第3の実施例の変
形例のキャピラリーアレイの正面(a)および側面
(b)断面模式図。
【図11】電気泳動装置に使用される第4の実施例のキ
ャピラリーアレイの正面(a)および側面(b)断面模
式図。
【図12】電気泳動装置に使用される第4の実施例の変
形例のキャピラリーアレイの正面(a)および側面
(b)断面模式図。
【図13】電気泳動装置に使用される第4の実施例の変
形例のキャピラリーアレイの正面(a)および側面
(b)断面模式図。
【図14】キャピラリーアレイの製造方法を示す図。
【符号の説明】
1…キャピラリーアレイ、2…負電極、3…負電極側の
バッファ液、4…ゲルブロック、5…ゲルブロックへの
接続部、6…バルブ、7…アース電極、8…蛍光検出部
・レーザ光照射部、9…レーザ光光路、10…シリン
ジ、11…オーブン、12…アース電極側のバッファ
液、13…キャピラリー、14…ポリマ被覆膜、15…
フッ素系ポリマ充填媒体、19…蛍光発光、20…充填
媒体で充填されないキャピラリー円周上露出部、25…
レーザ光光路の充填媒体、26…充填媒体とキャピラリ
ー表面との界面、30…フッ素系ポリマ充填媒体(蛍光
発光光路部充填媒体)、33,34…キャピラリーの上
面押さえ板、50…キャピラリー固定容器、51,52
…キャピラリー側面押さえ板、53…支持台(板)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三輪 崇夫 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 佐藤 俊也 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 伊名波 良仁 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株 式会社日立ハイテクノロジーズ設計・製造 統括本部那珂事業所内 (72)発明者 柴崎 武彦 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株 式会社日立ハイテクノロジーズ設計・製造 統括本部那珂事業所内 Fターム(参考) 2G043 AA04 BA16 CA03 DA02 DA05 EA01 FA01 GA07 GB01 LA01 MA01 NA13

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】泳動する試料の成分を検出する複数のキャ
    ピラリーが平面状に配列され、前記複数のキャピラリー
    にレーザを照射する電気泳動装置において、 キャピラリー固定容器の内部に前記複数のキャピラリー
    が平面状に配置され、前記キャピラリー固定容器の内部
    に、複数のキャピラリーの断面の外面半分以上あるいは
    それらの全面をカバーするようにしてフッ素系ポリマ充
    填媒体が充填され、レーザ光光路が平面状配列の複数の
    キャピラリーに並行に横断して形成されたキャピラリー
    アレイに備えることを特徴とする電気泳動装置。
  2. 【請求項2】泳動する試料の成分を検出する複数のキャ
    ピラリーが平面状に配列され、前記複数のキャピラリー
    にレーザ照射する電気泳動装置において、 片側が蛍光検出のため開放されたキャピラリー固定容器
    の内部に16の2倍から8倍までの高本数のキャピラリ
    ーが平面状であって隣接する同士が非接触あるいは接触
    するようにして配置され、前記キャピラリー固定容器の
    内部に、前記高本数のキャピラリーのそれぞれの断面の
    外面の半分以上あるいはそれぞれの全面をカバーするよ
    うにしてフッ素系ポリマ充填媒体が充填され、レーザ光
    光路が平面状配列の高本数のキャピラリーに並行に横断
    して形成されたキャピラリーアレイを備えることを特徴
    とする電気泳動装置。
  3. 【請求項3】泳動する試料の成分を検出する複数のキャ
    ピラリーが平面状に配列され、前記複数のキャピラリー
    にレーザを照射する電気泳動装置において、 片側が蛍光検出のため、開放されたキャピラリー固定容
    器の内部に16の2倍から8倍までの高本数のキャピラ
    リーが平面状であって隣接する同士が非接触あるいは接
    触するようにして配置され、前記キャピラリー固定容器
    の内部に、前記高本数のキャピラリーのそれぞれの断面
    の外面の半分以上あるいはそれぞれの前面をカバーして
    充填媒体が充填され、レーザ光光路が平面状配列の高本
    数のキャピラリーに並行に横断して形成されたときに、
    前記充填媒体を含む発光光路及び蛍光発光光路のレーザ
    光散乱光強度が4500(ADU)以下であるキャピラ
    リーアレイを備えることを特徴とする電気泳動装置。
  4. 【請求項4】請求項2または3において、前記キャピラ
    リー固定容器の開放された片側に平面状配列の高本数の
    キャピラリーのそれぞれに並行状にして第1の上押さえ
    板が設けられることを特徴とする電気泳動装置。
  5. 【請求項5】請求項4において、前記第1の上押さえ板
    に並行状にして第2の押さえ板が設けられることを特徴
    とする電気泳動装置。
  6. 【請求項6】泳動する試料の成分を検出する複数のキャ
    ピラリーが平面状に配列され、前記複数のキャピラリー
    にレーザを照射する電気泳動装置のキャピラリーアレイ
    の製造方法において、 キャピラリー固定容器の内部に前記複数のキャピラリー
    が平面状であって隣接する同士が接触するようにして配
    置し、前記キャピラリーの固定容器の内部に、粉末状の
    フッ素系ポリマを仮充填した後に加熱軟化,溶融後に加
    圧充填することを特徴とする電気泳動装置のキャピラリ
    ーアレイの製造方法。
  7. 【請求項7】請求項6において、フッ素系ポリマの加圧
    充填を50gf/cm〜2000gf/cmの圧力で行うこ
    とを特徴とする電気泳動装置のキャピラリーアレイの製
    造方法。
  8. 【請求項8】請求項6または7において、フッ素化ポリ
    マをフィルム状に充填することを特徴とする電気泳動装
    置のキャピラリーアレイの製造方法。
  9. 【請求項9】泳動する試料の成分を検出する複数のキャ
    ピラリーが平面状に配列され、前記複数のキャピラリー
    にレーザを照射する電気泳動装置による蛍光計測方法に
    おいて、 キャピラリー固定容器の内部に平面状であって隣接する
    同士が非接触あるいは接触するようにして配置された1
    6の2倍から8倍までの高本数のキャピラリーに並行に
    横断して2つの側からレーザ光を照射するレーザ光光路
    を形成して蛍光計測を行うことを特徴とする電気泳動装
    置による蛍光計測方法。
  10. 【請求項10】泳動する試料の成分を検出する複数のキ
    ャピラリーが平面状に配列され、前記複数のキャピラリ
    ーにレーザを照射する電気泳動装置による蛍光計測方法
    において、 キャピラリー固定容器の内部に平面状に16の2倍から
    8倍までの本数で、周囲に光の屈折率が1.31以下の
    固形の充填媒体で固定されたキャピラリーに並行に横断
    してレーザ光を照射するレーザ光光路を形成し、一括し
    た前本本数のキャピラリーによる蛍光計測を行い、一括
    して得たデータに基づいてDNA,RNAの塩基配列決
    定を行うことを特徴とする電気泳動装置による蛍光計測
    方法。
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