JP2003314727A - 電磁弁 - Google Patents

電磁弁

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JP2003314727A
JP2003314727A JP2002120670A JP2002120670A JP2003314727A JP 2003314727 A JP2003314727 A JP 2003314727A JP 2002120670 A JP2002120670 A JP 2002120670A JP 2002120670 A JP2002120670 A JP 2002120670A JP 2003314727 A JP2003314727 A JP 2003314727A
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solenoid valve
notch
caulking
flange
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Masaru Suzuki
勝 鈴木
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Toyoda Koki KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スリーブのフランジ部に形成する切り欠き部
の両端部分における筒状のカバーのかしめ部の入り込み
量を充分確保することにより、弁体部と磁気駆動部の相
対的結合強度を一層向上させる。 【解決手段】 電磁弁の一方を構成する弁体部のスリー
ブのフランジ部12aに切り欠き部40が設けられる。
切り欠き部40の周方向両端部には段差形状40a、4
0bが形成されている。電磁弁の他方を構成する磁気駆
動部のカバーのかしめ部がこの切り欠き部40の両端ま
で充分に入り込んでかしめ留めされて、スリーブとカバ
ーの周方向の相対的移動を確実に阻止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁弁に関する。
特に、自動車の各種制御機構に用いるに好適な電磁弁と
して、弁体部と磁気駆動部とから成り、両者を相対的に
結合させてなる電磁弁に係る。
【0002】
【従来の技術】電磁弁は、例えば、自動車等車両に装備
された自動変速機の変速制御機構として用いられてお
り、当該電磁弁により、変速に用いられる油圧経路の切
替え、作動油の圧力制御等を行っている。この種の電磁
弁としては、例えば、特開2001−41342号公報
に開示されているような電磁弁が知られている。
【0003】図5ないし図7は弁体部と磁気駆動部との
結合部の従来構造を示す。図5は本発明として後で詳述
する図1に示す電磁弁のA−A線矢視断面に対応する従
来図を示す。図6は同様に図1のC矢視図に対応する従
来図を示す。図7は同様に図1のB部拡大図を示す。な
お、以後の従来の説明において、後述する実施の形態と
実質的に同一構成をとり対応する箇所には図1に示す符
号と同一符号を付して説明する。したがって、構成が異
なる「切り欠き部」の符号については、従来は50とし
て示し、実施の形態の場合は40として示した。図5及
び図6に示すように、弁体部10を構成するスリーブ1
2のスリーブフランジ部12aは略円形状に形成されて
おり、その円形状の外形の一部がストレートに裁断され
た切り欠き部50として形成されている。図示の場合に
は左側面の外形形状の一部が裁断されて、切り欠き部5
0が形成されている。
【0004】一方、磁気駆動部20を構成する円筒状の
カバー27の一端部には、スリーブ12のスリーブフラ
ンジ部12aを包囲して、同スリーブフランジ部12a
にかしめ留めされるかしめ部27aが設けられている。
図7に拡大して示されるように、スリーブ12のスリー
ブフランジ部12aと磁気駆動部20を構成するコア2
1の一端部に設けられたコアフランジ部21aとは、軸
方向に対して当接して配設され、筒状のカバー27のか
しめ部27aがスリーブ12のスリーブフランジ部12
aにかしめ留めされることにより、弁体部10と磁気駆
動部20とは一対的に結合されている。このかしめ留め
される際、切り欠き部50の位置にある筒状のかしめ部
27aは、この切り欠き部50に入り込んでかしめ留め
される。この状態が理解し易いように図7に拡大して示
してある。このように切り欠き部50にかしめ部27a
が入り込んでかしめ留めすることにより、弁体部10と
磁気駆動部20との周方向の廻り止め結合をより強固に
行うようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、スリ
ーブ12のスリーブフランジ部12aにストレートの切
り欠きを設けて、かしめ留めすることは、切り欠き部5
0を形成しなくてかしめ留めする場合に比べ、周方向の
廻り止め結合は確かに向上する。しかし、図7に示すよ
うにかしめ部27aの切り欠き部50への入り込み量を
hとした場合、この入り込み量hは図8(a)に示すよ
うに、切り欠き部の位置によってその入り込み量hが異
なる。そして、この入り込み量hの違いによりスリーブ
12の周方向のゆるみトルクTも切り欠きの位置によっ
て異なっている。
【0006】すなわち、図6に示すように、切り欠き部
50の図で見て上方端を切り欠き開始点S1として、こ
の点S1からの距離をLとして表し、開始点S1から切
り欠き終了点S2までの間の距離をL3とし、切り欠き
開始点S1及び切り欠き終了点S2から切り欠き部周方
向内方にむけての比較的短い等距離位置を定めL1及び
L2として示し、図8の図を示してある。すると、S1
からL1までの範囲と、L2からL3(S2)までの範
囲の間は、カバーのかしめ部27aの入り込み量hが開
始点S1及び終了点S2を基点として漸次変化してお
り、その入り込み量hもL1からL2までの範囲の一定
した入り込み量h1に対して少ない。これは図7に示す
ように、筒状のカバーのかしめ部27aは、切り欠き部
50に入り込んでかしめ留めされる際、その根元が折り
曲げられて入り込むが、切り欠き部50の開始点S1及
び終了点S2に近いところは、切り欠き深さが浅いこと
から、その切り欠き深さに応じて入り込むことになり、
入り込み量hが少ないことになる。切り込み深さがかし
め部の所定の折り曲げが許容される以上となると、図8
(a)にh1で示される一定量となる。
【0007】カバーかしめ部の入り込み量が少ないと、
図8(b)に示すようにそれに応じてスリーブのゆるみ
トルクTも低くなる。この図から分かるように、S1か
らL1までの範囲と、L2からL3(S2)までの範囲
の間は、トルクT1からT2の間となり低い。すなわち
この範囲ではスリーブのゆるみトルクがΔT(=T2−
T1)だけ減少しており、その結果、切り欠き部を設け
結合強さを向上させたにもかかわらず、まだスリーブ1
2がゆるむ恐れがあるという問題があった。而して、本
発明は上記問題を解決するために創案されたものであっ
て、本発明が解決しようとする課題は、スリーブのフラ
ンジ部に形成する切り欠き部の両端部分における筒状の
カバーのかしめ部の入り込み量を充分確保することによ
り、弁体部と磁気駆動部の相対的結合強度を一層向上さ
せることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電磁弁は、
前述した課題を解決するために次の手段をとる。先ず、
第1の発明に係る電磁弁は、弁体部と磁気駆動部とから
成り、弁体部には一端に円形状のフランジ部を形成した
スリーブを有し、磁気駆動部には一端に円形状のフラン
ジ部を形成したコアを有すると共に、このコアを包囲し
て配置され、一端に前記スリーブのフランジ部にかしめ
留めされるかしめ部を備えた筒状のカバーを有し、前記
スリーブのフランジ部と前記コアのフランジ部とが軸方
向に対して当接状態で配設され、筒状のカバーのかしめ
部がスリーブのフランジ部にかしめ留めされて、弁体部
と磁気駆動部とが相対的に結合されている。そして、
前記スリーブのフランジ部には、円形状の外周から径方
向内方に凹部状に切り欠かれ周方向の両端が段差形状と
された切り欠き部が形成されており、この切り欠き部に
前記筒状のカバーのかしめ部が入り込んでかしめ留めさ
れていることを特徴とする。
【0009】この第1の発明によれば、スリーブのフラ
ンジ部に設けられる切り欠き部は、その周方向の両端が
段差形状として形成される。そして、この切り欠き部に
筒状のカバーのかしめ部が入り込んでかしめ留めされ
る。このかしめ留めされた状態では、かしめ部は切り欠
き部の周方向の両端においても、充分に入り込んでかし
め留めされる。このため、スリーブとカバーが周方向に
相対的移動しようとすると、切り欠き部の段差形状箇所
にかしめ部が当接し、その相対的移動を阻止する働きを
する。
【0010】次に、第2の発明に係る電磁弁は、前述し
た第1の発明において、切り欠き部の周方向の両端に形
成される段差形状は、切り欠き部から見て径方向線に対
してその内径側が外形側に対して一致しているかあるい
は拡張方向に傾斜して形成されていることを特徴とす
る。この第2の発明によれば、切り欠き部の段差形状
が、いわゆる径方向線に対して一致した状態か、あるい
は楔形状に形成される。したがって、前述のスリーブと
カバーが周方向に相対的移動しようとするとき、切り欠
き部の段差形状箇所へのかしめ部の当接は、喰い込む状
態として行われる。したがって、より確実に相対的移動
を阻止する働きをする。
【0011】更に、第3の発明に係る電磁弁は、前述し
た第1又は第2の発明において、切り欠き部の凹部状の
切り欠きは、円形状のフランジ部の外形から径方向内方
に一定幅だけ切り欠かれて形成され、扇形状に形成され
ていることを特徴とする。この第3の発明によれば、切
り欠き部はいわゆる扇形状に形成される。これによりス
リーブのフランジ部の剛性の低下を最小限に抑えて、切
り欠き部を形成することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
を用いて説明する。図1は、本発明の電磁弁の一実施の
形態の概略構造を示す断面図である。図1に示すよう
に、電磁弁1は、弁体部10と、当該弁体部10の一端
に設けられた磁気駆動部20とで構成されている。
【0013】[磁気駆動部20の構成]磁気駆動部20
は、筒状のソレノイド部(円筒部材23、励磁コイル2
5、両端にコイルフランジ部24a、24bを備えたモ
ールド部材26、コネクタ部29にて構成)と、当該ソ
レノイド部の一方の軸方向から一部がソレノイド部の内
周に挿入されるコア21と、当該ソレノイド部の他方の
軸方向から一部がソレノイド部の内周に挿入されるヨー
ク22と、カバー27と、シャフト34が固定されたプ
ランジャ33とで構成されている。プランジャ33の外
周面とヨーク22の内周面との間、及びプランジャ33
の外周面とコア21の内周面との間、及びシャフト34
の外周面とコア21の内周面との間には、多少の隙間が
あり、プランジャ33は、コア21及びヨーク22の軸
方向に対して移動可能に構成されている。
【0014】コア21は、ソレノイド部の一方の軸方向
から挿入される第1筒状部(ソレノイド部の内壁に沿っ
て挿入される部分)と、当該第1筒状部をソレノイド部
に挿入した場合に所定の位置でソレノイド部の一方の軸
方向の端面と当接するコアフランジ部21aとを含んで
おり、第1筒状部とコアフランジ部21aは、同軸的に
形成されている。なお、コア21にはシャフト34を挿
通させるために軸方向に貫通孔が設けられている。当該
貫通孔には、ブッシュ30が圧入されており、シャフト
34のガタつきを防止している。また、コア21にはス
トッパ32が設けられており、プランジャ33の軸方向
への移動距離を制限している。なお、コア21は、磁性
特性を有する金属(鉄等)が用いられる。ヨーク22
は、ソレノイド部の他方の軸方向から挿入される第2筒
状部(ソレノイド部の内壁に沿って挿入される部分)
と、当該第2筒状部をソレノイド部に挿入した場合に所
定の位置でソレノイド部の他方の軸方向の端面と当接す
るヨークフランジ部22aとを含んでおり、第2筒状部
とヨークフランジ部22aは、同軸的に形成されてい
る。また、ヨーク22にはプランジャ33を挿通させる
ために軸方向に貫通孔が設けられている。当該貫通孔に
は、ブッシュ31が圧入されており、プランジャ33の
ガタつきを防止している。また、ヨーク22は、キャッ
プ28が設けられており、プランジャ33の軸方向への
移動距離を制限している。なお、ヨーク22は、磁性特
性を有する金属(鉄等)が用いられる。従って、プラン
ジャ33及びシャフト34は、プランジャ33がキャッ
プ28と当接した位置(図1において一点鎖線で示す中
心線の左側)と、プランジャ33がストッパ32と当接
した位置(同右側)との間で、軸方向に移動可能であ
る。
【0015】ソレノイド部は、円筒部材23と、励磁コ
イル25と、両端にコイルフランジ部24a、24bを
備えたモールド部材26とが、同軸的に設けられてい
る。ソレノイド部に設けられているコイルフランジ部2
4a、24bは、円筒部材23の軸方向の各々の開口部
側に設けられている。また、励磁コイル25は、円筒部
材23の外周、且つコイルフランジ部24aとコイルフ
ランジ部24bとの間に極細の導線を巻きつけて形成さ
れている。円筒部材23は、コア21とヨーク22に挟
み込まれて軸方向の応力負荷が荷重されるとともに、コ
ア21とヨーク22の芯出しとしても利用するため、比
較的強度を有し、且つ精度が要求される。また、励磁コ
イル25が接するために、絶縁特性を有し、且つコア2
1とヨーク22との隙間に磁界を発生させるために、非
磁性特性を有する部材であることが要求され、例えば、
絶縁コーティングされたステンレス等を用いている。ま
た、コイルフランジ部24a、24bは、絶縁特性を有
する部材(例えば、樹脂等)で形成されている。
【0016】また、モールド部材26も、同様に絶縁特
性を有する樹脂等で形成されており、コイルフランジ部
24aとコイルフランジ部24bと励磁コイル25が設
けられた円筒部材23の径方向(軸と垂直の方向)に所
定の幅で、コイルフランジ部24a、24bの外周及び
励磁コイル25の外周に形成されている。プランジャ3
3には、シャフト34が圧入されており、シャフト34
はコア21及びヨーク22の軸方向の貫通孔に挿通さ
れ、軸方向に移動が可能に構成されている。
【0017】[弁体部10の構成]一方、弁体部10
は、スリーブ12と、当該スリーブ12内のスプール摺
動孔に収容されたスプール16とから構成されている。
スリーブ12にはその一端にコア21のコアフランジ部
21aとほぼ同じ外径を有するスリーブフランジ部12
aが設けられている。コアフランジ部21aとスリーブ
フランジ部12aは、共に略円形状に形成されており、
コアフランジ部21aが請求項で記載するコアのフラン
ジ部に対応し、スリーブフランジ部12aが請求項で記
載するスリーブのフランジ部に対応する。このスリーブ
フランジ部12aをコアフランジ部21aに当接させた
状態で、カバー27のコア21側の開口端であるかしめ
部27aを内側へ屈曲させる(かしめる)ことでスリー
ブフランジ部12aがカバー27にかしめ留めされてス
リーブ12が固定されている。そして、スリーブフラン
ジ部12aがかしめ留めされることにより、ヨーク22
とプランジャ33とソレノイド部とコア21が、カバー
27内に固定される。この点が本発明が特徴とする実施
の形態箇所であるので、後で詳述する。また、カバー2
7のヨーク22側の開口端を予め内側へ屈曲させておく
ことでカバー27のかしめ留めは、コア21の開口端の
みとすることができ、作業性を向上させることができ
る。なお、カバー27は、磁性特性を有する金属(鉄
等)が用いられる。また、スプール16は、シャフト3
4と同軸上に配置され、一端がシャフト34と当接して
いる。また、スプール16の他端には、スプリング18
が設けられており、当該スプリング18により、スプー
ル16は磁気駆動部20側に常時付勢されている。な
お、スプリング18の他端はプラグ14にて固定されて
いる。
【0018】[電磁弁1の組付け方法]次に、電磁弁1
を構成する各部材の接続及び組付け方法の概略を説明す
る。上記構成の電磁弁1を組付ける場合、キャップ28
を設けたヨーク22に、シャフト34が固定されたプラ
ンジャ33を挿通し、これをソレノイド部(円筒部材2
3、励磁コイル25、モールド部材26、コネクタ部2
9を組付けた部材)に挿通する。そして、ソレノイド部
にコア21を挿通し、コア21のコアフランジ部21a
に、弁体部10(スリーブ12、スリーブ16、スプリ
ング18、プラグ14を組付けた部材)を当接させる。
そして、円筒状のカバー27に挿通して当該カバー27
の軸方向の端部(弁体部10側の端部)をかしめ留めす
ることにより結合させている。このかしめ留め構成につ
いては後で詳述する。なお、この電磁弁1では、磁気駆
動部20のカバー27には、励磁コイル25に電流を供
給するためのコネクタ部29を設けるために、カバー2
7の一方の開口端(弁体部10側の開口端)から軸方向
に延びる切欠部27bが設けられている。また、上記の
各部材は、コネクタ部29を除き、同軸上に配置されて
いる。
【0019】上記構成を備えた電磁弁1では、励磁コイ
ル25を励磁すると、励磁コイル25に通電された電流
値に応じた力でプランジャ33がコア21側へ引き寄せ
られる。そして、プランジャ33の駆動に伴ってシャフ
ト34及びスプール16が、スプリング18の付勢力に
抗して変位する。その結果、スプール16に設けられた
ランド(スプール16の外周とスリーブ12の内周が接
するように設けられた、スプール16における、径が他
より大きい部分)により、スリーブ12に設けられた供
給ポート、制御ポート及び排出ポート等(図1中の12
p)の各ポートとランドの間に形成される流路におけ
る、経路/流路面積等が変更・制御され、これにより、
作動油の経路及び圧力が制御される。
【0020】[弁体部10と磁気駆動部20とのかしめ
留め結合構成]弁体部10と磁気駆動部20との結合
は、前述もしたように、コア21のコアフランジ部21
aとスリーブ12のスリーブフランジ部12aとが軸方
向に対して当接した状態で配設され、カバー27のかし
め部27aによりスリーブフランジ部12aにかしめ留
めされることにより行われる。図2及び図3は当該結合
構成部の詳細構成を示す。図2は図1のA−A線矢視断
面図を示し、図3は図1のC矢視図を示す。図2は弁体
部10を構成するスリーブ12の端部に形成されるスリ
ーブフランジ部12aを示す。スリーブフランジ部12
aは略円形状に形成されており、その円形状の外形の一
部が凹部状に切り欠かれて切り欠き部40が形成されて
いる。図示の場合には左側の外形形状の一部が周方向に
凹部状に切り欠かれて、切り欠き部40が形成されてい
る。
【0021】切り欠き部40は凹部状とされていること
から、その周方向の両端は段差形状40a、40bに形
成されている。段差形状40a、40bは、この実施の
形態ではスリーブフランジ部12aの中心を通って引か
れる径方向線と一致した形状として形成されている。な
お、この段差形状40a、40bは、切り欠き部40の
切り欠かれた部位から見て、その内径側が外形側より拡
張方向に傾斜して形成されるのが好ましい。また、切り
欠き部40を形成する凹部状は、円形状のスリーブフラ
ンジ部12aの外形から径方向内方に一定幅だけ周方向
に一様に切り欠かれて形成されている。この実施の形態
では、一定幅は上記段差形状を形成する幅寸法とされて
いる。これにより凹部状はいわゆる扇形状に形成され
る。
【0022】図3は、磁気駆動部20を構成する筒状の
カバー27の一端部に形成されたかしめ部27aによ
り、上記スリーブフランジ部12aにかしめ留めされた
状態を示す。この状態では、図1に示すようにスリーブ
12のスリーブフランジ部12aとコア21のコアフラ
ンジ部21aとは、軸方向に対して当接した状態で配設
されている。この状態で上述したようにかしめ留めされ
ることにより弁体部10と磁気駆動部20とは相対的に
結合される。このかしめ留めにおいて、切り欠き部40
へのかしめ部27aのかしめ留めは、基本的に図7に示
す従来と同様に、切り欠き部40にかしめ部27aが入
り込むことにより行われる。すなわち。かしめ部27a
の根元部が折り曲げられて切り欠き部40に入り込んで
かしめ留めされる。しかし、この実施の形態における切
り欠き部40はその周方向の両端が段差形状に形成され
ており、両端までかしめ部27aが充分な量だけ入り込
んでかしめ留めされる。
【0023】図4(a)はカバーかしめ部入り込み量h
を、従来の図8(a)と対比するために示したものであ
る。この図から分かるように、この実施の形態において
は、切り欠き部40の周方向全範囲L3に亘って一様に
かしめ部27aがh1だけ入り込んでいることが分か
る。なお、符号L及びhは従来で説明したのと同じ意味
で用いており、図2及び図3に示される符号に対応す
る。図4(b)は同様にスリーブゆるみトルクTを、従
来の図8(b)と対比するために示したものである。こ
の図から分かるように、この実施の形態においては、ス
リーブゆるみトルクTは周方向全範囲L3に亘って一様
にトルクT2が確保されていることが分かる。
【0024】このようにかしめ部27aが切り欠き部4
0の周方向全範囲に亘って充分に入り込み、スリーブゆ
るみトルクが確保されることから、弁体部10と磁気駆
動部20との相対的結合がより一層強固に行われる。す
なわち、スリーブ12とカバー27が周方向に相対的移
動しようとすると、切り欠き部40の段差形状部分にか
しめ部27aが当接し、その相対的移動を阻止する働き
をするため、周方向の結合状態が従来に比べより一層強
固となる。特に、切り欠き部40の両端の段差形状が外
形側より内径側が拡張方向に傾斜して形成される場合に
は、前述のスリーブ12とカバー27が周方向に相対的
移動しようとするとき、切り欠き部40の段差形状部分
へのかしめ部27aの当接は、いわゆる喰い込む状態と
して行われる様になるため、より確実に相対的移動を阻
止する働きをする。
【0025】以上本発明の一つの実施の形態について説
明したが、本発明は上述した実施の形態に限定されるこ
となく、その他種々の実施の態様が考えられるものであ
る。例えば、切り欠き部40を形成する凹部状の切り欠
き形状は、両端部が段差形状に形成されておればよく、
両端の段差形状を繋ぐ中央部分の形状は、上述の実施の
形態のようにいわゆる扇形状ではなく、ストレートに形
成することもできる。すなわち、本発明においては凹部
状の中央部分の切り欠きは一定以上の幅寸法に形成され
ておればよい。しかし、上述の実施の形態の様に、いわ
ゆる扇形状に形成される場合には、切り欠き部40を形
成するスリーブフランジ部12aの剛性の低下を最小限
に抑えて、効率的に形成することができるという効果が
ある。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第1の発
明の電磁弁によれば、スリーブのフランジ部に設けられ
る切り欠き部の周方向の両端は段差形状に形成されてお
り、この切り欠き部にカバーのかしめ部が充分に入り込
んでかしめ留めされる。このため、スリーブとカバーが
周方向に相対的移動しようとするとき、その相対的移動
が段差形状とかしめ部の当接により有効的に阻止され
る。これにより、弁体部と磁気駆動部との相対的結合が
強固なものとなる。また、本発明の第2の発明の電磁弁
によれば、切り欠き部の両端に形成する段差形状が、い
わゆるかしめ部が喰い込む方向の形状として形成されて
いるため、より確実にスリーブとカバーとの相対的移動
を阻止することができ、更に、弁体部と磁気駆動部との
相対的結合が強固なものとなる。更に、本発明の第3の
発明の電磁弁によれば、切り欠き部の凹部状の切り欠き
が、いわゆる扇形状に形成されているため、切り欠き部
を形成するに伴うスリーブのフランジ部の剛性の低下を
最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電磁弁の一実施の形態の概略構造を示
す断面図である。
【図2】図1のA−A線矢視断面図である。
【図3】図1のC矢視図である。
【図4】(a)は一実施の形態での切り欠き部の各位置
状態におけるかしめ部入り込み量を示す図、(b)は切
り欠き部の各位置状態におけるスリーブゆるみトルク状
態を示す図である。
【図5】図1のA−A線矢視断面に対応する従来構成を
示す断面図である。
【図6】図1のC矢視に対応する従来構成を示す図であ
る。
【図7】図1のB部を拡大した従来構成を示す図であ
る。
【図8】(a)は一従来の切り欠き部の各位置状態にお
けるかしめ部入り込み量を示す図、(b)は切り欠き部
の各位置状態におけるスリーブゆるみトルク状態を示す
図である。
【符号の説明】
1 電磁弁 10 弁体部 12 スリーブ 12a スリーブフランジ部(フランジ部) 14 プラグ 16 スプール 20 磁気駆動部 21 コア 21a コアフランジ部(フランジ部) 22 ヨーク 22a ヨークフランジ部 23 円筒部材 24a、24b コイルフランジ部 25 励磁コイル 26 モールド部材 27 カバー 27a かしめ部 28 キャップ 29 コネクタ部 30、31 ブッシュ 32 ストッパ 33 プランジャ 34 シャフト 40 切り欠き部 40a、40b 段差形状

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁体部と磁気駆動部とから成り、 弁体部には一端に円形状のフランジ部を形成したスリー
    ブを有し、 磁気駆動部には一端に円形状のフランジ部を形成したコ
    アを有すると共に、このコアを包囲して配置され、一端
    に前記スリーブのフランジ部にかしめ留めされるかしめ
    部を備えた筒状のカバーを有し、 前記スリーブのフランジ部と前記コアのフランジ部とが
    軸方向に対して当接状態で配設され、筒状のカバーのか
    しめ部がスリーブのフランジ部にかしめ留めされて、弁
    体部と磁気駆動部とが相対的に結合されている電磁弁に
    おいて、 前記スリーブのフランジ部には、円形状の外周から径方
    向内方に凹部状に切り欠かれ周方向の両端が段差形状と
    された切り欠き部が形成されており、この切り欠き部に
    前記筒状のカバーのかしめ部が入り込んでかしめ留めさ
    れていることを特徴とする電磁弁。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電磁弁であって、 前記切り欠き部の周方向の両端に形成される段差形状
    は、切り欠き部から見て径方向線に対してその内径側が
    外形側に対して一致しているかあるいは拡張方向に傾斜
    して形成されていることを特徴とする電磁弁。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の電磁弁であっ
    て、 前記切り欠き部の凹部状の切り欠きは、円形状のフラン
    ジ部の外形から径方向内方に一定幅だけ切り欠かれて形
    成され、扇形状に形成されていることを特徴とする電磁
    弁。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8121496B2 (en) 2004-06-29 2012-02-21 Oki Data Corporation Image forming apparatus operating in a power saving mode as long as possible
US8266954B2 (en) 2007-05-07 2012-09-18 Bridgestone Corporation Tire pressure information monitoring system operating with high and low frequency clocks
JP2017161075A (ja) * 2017-04-17 2017-09-14 日立オートモティブシステムズ株式会社 電磁弁

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