JP2003314492A - 羽根車用整流板、遠心送風機用羽根車および遠心送風機 - Google Patents

羽根車用整流板、遠心送風機用羽根車および遠心送風機

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JP2003314492A
JP2003314492A JP2002123282A JP2002123282A JP2003314492A JP 2003314492 A JP2003314492 A JP 2003314492A JP 2002123282 A JP2002123282 A JP 2002123282A JP 2002123282 A JP2002123282 A JP 2002123282A JP 2003314492 A JP2003314492 A JP 2003314492A
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plate
blower
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centrifugal blower
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Yuji Hasegawa
勇二 長谷川
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SOWA DENKI SEISAKUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遠心送風機用羽根車に装着して遠心送風機の
騒音を低減し得る羽根車用整流板を提供する。 【解決手段】 円板状に形成された主板41と、主板4
1上に環状に立設された複数の羽根42と、主板41に
対向配置されて主板41と相俟って各羽根42を固定す
る天板43とを備えた羽根車4における主板41上に主
板41の回転軸とその中心軸とを同軸に装着可能な整流
板5であって、装着状態においてその先端部が天板43
側に突出する円錐状に形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気体を送風する遠
心送風機の羽根車用整流板、遠心送風機用羽根車および
遠心送風機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】遠心送風機(以下、「送風機」ともい
う)に備えられている遠心送風機用羽根車(以下、「羽
根車」ともいう)は、一般的に、円板状に形成された主
板と、主板上に立設された複数の羽根と、主板に対向配
置されて主板と相俟って複数の羽根を固定する天板とを
備えて構成されている。この種の羽根車を備えた送風機
として、図13に示す送風機61が従来から知られてい
る。この送風機61は、同図に示すように、モータ2、
ケーシング3および羽根車4を備えて構成されている。
【0003】モータ2は、羽根車4を固定可能な回転軸
21を備え、所定の電力が供給されることにより、回転
軸21に固定された羽根車4を回転させる。ケーシング
3は、所定の形状に形成されると共にモータ2の回転軸
21を挿通させるための軸孔31aが中心部に形成され
た底板31と、帯状部材で湾曲形成されてその幅方向に
おける一方の縁部が底板31の外縁部に固定されると共
に他方の縁部が天板33の外縁部に固定された周板32
と、底板31と同様の形状に形成されると共に組み立て
の際に羽根車4を挿入するための開口部33aが形成さ
れた天板33とを備えて構成されている。この場合、周
板32の長さ方向の両端部が離間されることによって吐
出口が形成されている。また、ケーシング3の内部に羽
根車4が収納された状態では、羽根車4によって排出さ
れた空気を吐出口に向けて案内する案内路Rが周板32
と羽根車4の外周部との間に形成されている。羽根車4
は、いわゆるターボファンタイプの羽根車であって、モ
ータ2の回転軸21を挿通させるための軸孔41aが中
心部に形成された円板状の主板41と、主板41上に環
状に立設された複数の羽根42,42,・・と、ケーシ
ング3の外部の空気を吸入するための吸入口43aが中
央部に形成されると共に主板41に対向配置されて主板
41と相俟って各羽根42を固定する天板43とを備え
て構成されている。
【0004】この送風機61を組み立てる際には、図1
3に示すように、まず、モータ2の回転軸21をケーシ
ング3における底板31の軸孔31aに貫通させた後に
ボルト止めでモータ2をケーシング3の底板31に固定
する。次に、回転軸21にワッシャ23aを挿通させた
後に、ケーシング3における天板33の開口部33a側
から主板41の軸孔41aに回転軸21を貫通させつつ
羽根車4を挿入する。次いで、回転軸21にワッシャ2
3bを挿通させた後に回転軸21の先端部にナット22
を締め付けることによって回転軸21と羽根車4とを固
定する。これにより、送風機61が完成する。この送風
機61では、モータ2が羽根車4を回転させることによ
り、羽根車4の内側空間Sの空気が、回転に伴って生じ
る遠心力によって矢印A,Aで示す向きで各羽根42同
士の間隙42a,42a・・・から加圧されつつ排出さ
れ、ケーシング3の案内路Rを通って吐出口から外部に
吐出される。これに伴い、ケーシング3の外側の空気
は、矢印B,Bに示すように、羽根車4の内側空間Sに
吸入され、各間隙42aに向かって移動する。これによ
り、ケーシング3の外部の空気が羽根車4によって加圧
されて吐出口から外部に吐出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の羽根
車4および送風機61には、以下の問題点がある。すな
わち、この送風機61では、羽根車4の回転に伴って外
部の空気が吸入口43aから吸入されて間隙42a,4
2aに向かって移動する。この際に、移動する空気がナ
ット22およびワッシャ23bなどに影響されて、これ
らの近傍において空気の乱流が生じる。この結果、この
乱流によって羽根車4が振動して特定周波数の騒音が発
生するという問題点がある。このため、装置に組み込む
送風機61の騒音レベルについて0.1dB単位での低
減を競い合っている給湯器、ボイラー、冷暖房器および
複写機などの業界において、これを改善すべきとの要請
がある。
【0006】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
ものであり、騒音を低減し得る羽根車用整流板、遠心送
風機用羽根車および遠心送風機を提供することを主目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく請
求項1記載の羽根車用整流器は、円板状に形成された主
板と、当該主板上に環状に立設された複数の羽根と、前
記主板に対向配置されて当該主板と相俟って前記複数の
羽根を固定する天板とを備えた遠心送風機用羽根車にお
ける前記主板上に当該主板の回転軸とその中心軸とを同
軸に装着可能な羽根車用整流板であって、装着状態にお
いてその先端部が前記天板側に突出する円錐状に形成さ
れている。
【0008】請求項2記載の羽根車用整流器は、請求項
1記載の羽根車用整流板において、前記中心軸に沿った
断面形状が当該中心軸側に湾曲して形成されている。
【0009】請求項3記載の遠心送風機用羽根車は、請
求項1または2記載の羽根車用整流板を備えている。
【0010】請求項4記載の遠心送風機用羽根車は、円
板状に形成された主板と、当該主板上に環状に立設され
た複数の羽根と、前記主板に対向配置されて当該主板と
相俟って前記複数の羽根を固定する天板とを備えた遠心
送風機用羽根車であって、前記主板の中央部には、前記
天板側に突出する円錐状の整流部がその中心軸と当該主
板の回転軸とが同軸となるように形成されている。
【0011】請求項5記載の遠心送風機用羽根車は、請
求項4記載の遠心送風機用羽根車において、前記整流部
は、その中心軸に沿った断面形状が当該中心軸側に湾曲
して形成されている。
【0012】請求項6記載の遠心送風機は、請求項3か
ら5のいずれかに記載の遠心送風機用羽根車を備えてい
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に係る羽根車用整流板、遠心送風機用羽根車および遠
心送風機の好適な実施の形態について説明する。なお、
送風機61と同一の構成要素については、同一の符号を
付して重複した説明を省略する。
【0014】最初に、整流板5、整流板5を装着した羽
根車4、および羽根車4を備えた送風機1の構成につい
て、図面を参照して説明する。
【0015】送風機1は、本発明における遠心送風機に
相当し、図1に示すように、モータ2、ケーシング3、
羽根車4および整流板5を備え、羽根車4の回転に伴っ
て生じる遠心力によって羽根車4内部の空気を加圧しつ
つ送風可能に構成されている。モータ2は、図3に示す
ように、固定された羽根車4を回転させる回転軸21を
備えて構成されている。この場合、回転軸21における
先端部の外周面には羽根車4を固定するためのナット2
2を締め付け可能なねじ山が形成され、中間部位にはワ
ッシャ23aを係止させるストッパが形成されている。
また、回転軸21の先端面には、整流板5を固定する固
定用ねじ51(図1参照)をねじ込ませるねじ穴(図示
せず)が形成されている。ケーシング3は、図3に示す
ように、底板31、周板32、および天板33を備え、
羽根車4を収納可能に構成されている。底板31は、板
状部材で所定形状に形成されている。また、底板31に
は、モータ2の回転軸21を挿通するための軸孔31a
が形成されている。さらに、底板31には、モータ2を
固定するためのボルトをねじ込ませるボルト孔(図示せ
ず)が形成された支柱が取り付けられている。周板32
は、帯状部材で湾曲形成され、幅方向の一方の縁部が底
板31の外縁部に固定され、他方の縁部が天板33の外
縁部に固定されている。この場合、図1に示すように、
周板32の長さ方向における両端部を離間して固定する
ことにより、この両端部、底板31および天板33で吐
出口34が形成されている。天板33は、板状部材で底
板31と同様の形状に形成されている。また、天板33
には、組み立ての際に羽根車4を挿入可能な開口部33
aが形成されている。このケーシング3の内部に羽根車
4が収納された状態では、羽根車4によって排出された
空気を吐出口34に向けて案内する案内路Rが周板32
と羽根車4の外周部とによって形成されている。
【0016】羽根車4は、いわゆるターボファンタイプ
の羽根車であって、本発明における遠心送風機用羽根車
に相当し、図2に示すように、主板41、複数の羽根4
2,42・・・、および天板43を備えて構成されてい
る。主板41は、円板状に形成されると共に、モータ2
の回転軸21を挿通可能な軸孔41aが中心部に形成さ
れて構成されている。羽根42,42・・・は、板状部
材を湾曲させて所定形状に形成されて、主板41上に環
状に立設されている。天板43は、円板状に形成される
と共に、送風機1の外部の空気を吸入するための吸入口
43aが中心部に形成されて構成されている。また、天
板43は、主板41に対向配置されて主板41と相俟っ
て各羽根42を固定する。この場合、主板41、各羽根
42および天板43によって複数の隙間42a,42a
・・・が形成される。
【0017】整流板5は、本発明における羽根車用整流
板に相当し、金属板で形成されると共に、図4,5に示
すように、羽根車4に装着される際に固定用ねじ51を
挿通可能なねじ用孔5aがその先端部の中心に形成され
ている。また、整流板5は、図3,5に示すように、羽
根車4に装着した状態において先端部が天板43側に突
出する円錐状に形成され、ねじ用孔5aの中心を通る中
心軸が羽根車4の主板41における中心軸(回転軸、つ
まり回転軸21と同じ軸)と同軸になるように主板41
上に装着可能に構成されている。また、整流板5は、図
5に示すように、ねじ用孔5aの中心を通る中心軸に沿
って切断した断面形状がその中心軸側に湾曲して形成さ
れている。つまり、整流板5の斜面は、中心部から縁部
に向かうに従って傾斜角が小さくなるように形成されて
いる。さらに、整流板5は、底面から中央部の内壁まで
の高さが、送風機1を組み立てた状態における羽根車4
の主板41から突出したモータ2の回転軸21の長さと
ほぼ等しくなるように形成されている。また、整流板5
は、その底面の直径が各羽根42,42・・・の中心部
側(整流板5側)の端面を結ぶ仮想円の直径よりもやや
小さ目に形成されている。
【0018】次に、送風機1の組立て方法について、図
3を参照して説明する。
【0019】まず、モータ2の回転軸21をケーシング
3の底板31における軸孔31aに貫通させた後に、底
板31に取り付けられている支柱のボルト孔にボルトを
ねじ込むことによってモータ2を底板31に固定する。
次に、軸孔31aを介してケーシング3の内側に突出し
た回転軸21にワッシャ23aを挿通させた後に、主板
41の軸孔41aに回転軸21を貫通させつつ羽根車4
を天板33の開口部33aから挿入する。次いで、回転
軸21にワッシャ23bを挿通させた後に、回転軸21
の先端部にナット22を締め付けることによって羽根車
4を回転軸21に固定する。続いて、整流板5をその中
央部の内壁面が回転軸21の先端面に当接するようにし
て天板43の吸入口43aから挿入する。次に、回転軸
21のねじ穴に固定用ねじ51をねじ込むことによって
整流板5を回転軸21に固定する。これにより、送風機
1が完成する。
【0020】次に、送風機1の全体的な動作について、
図面を参照して説明する。
【0021】この送風機1では、モータ2に所定の電力
を供給することにより、羽根車4が図6の矢印Eで示す
向きで回転する。この際に、図3,6に示すように、羽
根車4の内側空間Sの空気は、加圧されつつ、矢印A,
Aで示す向きで、各隙間42aからそれぞれ排出され、
案内路Rを通って吐出口34から送風機1の外部に吐出
される。これに伴い、ケーシング3の外側の空気が、図
3の矢印B,Bで示すように、天板43の吸入口43a
を介して羽根車4の内側空間Sに吸入される。この際
に、吸入される空気は、図6の矢印F,F・・・で示す
ように、整流板5の先端部で各方向に均等に分散され
る。次いで、内側空間Sに吸入された空気は、各隙間4
2aに向かってそれぞれ移動する。この際に、整流板5
の斜面近傍では、図3の矢印B1,B1に示すように、
吸入された空気が、乱流を起こすことなく整流板5の斜
面に沿って滑らかに移動する。次いで、各隙間42aに
移動した空気は、加圧されつつ案内路Rに排出される。
これらの動作が継続されることにより、空気の乱流に起
因する騒音が低減されつつケーシング3の外部の空気が
羽根車4によって加圧されて吐出口34から外部に吐出
される。
【0022】続いて、本発明の実施の形態に係る送風機
1と従来の送風機61との騒音の差異を測定した測定結
果を示す図7,8を参照して説明する。なお、両図で
は、実線が送風機1の測定結果を示し、破線が送風機6
1の測定結果を示している。
【0023】この測定では、まず、ボイラーに送風機1
を組み込み、非燃焼状態でボイラーを運転して送風機1
を毎分6000回転で回転させた。次いで、ボイラーの
前面のパネルを開いて送風機1で発生する騒音を測定し
た。同様にして、送風機61を同一のボイラーに組み込
み、送風機61で発生する騒音を測定した。この測定に
よれば、図7に示すように、送風機1で発生した周波数
600Hzの騒音レベル(ポイントP1における値(約
36dB))が、送風機61で発生した同周波数の騒音
レベル(ポイントP2における値(約46dB))と比
べて約10dB低減した。次に、このボイラーの実際の
使用状態における両送風機1,61の騒音を測定するた
めに、送風機1を組み込んだボイラーを運転して(燃焼
状態に維持して)、ボイラーの前面パネルを閉じた状態
で発生する騒音を測定した。同様にして、送風機61を
組み込んだボイラーを運転して、発生する騒音を測定し
た。この測定によれば、図8に示すように、送風機1で
発生した周波数600Hzの騒音レベル(ポイントP3
における値(約38dB))が送風機61で発生した同
周波数の騒音レベル(ポイントP4における値(約53
dB))と比べて約15dB低減した。
【0024】このように、上記した整流板5、整流板5
を装着した羽根車4、および羽根車4を備えた送風機1
によれば、羽根車4の主板41上において、その中心軸
と主板41の回転軸とを同軸に装着可能に構成すると共
に装着状態においてその先端部が天板43側に突出する
円錐状に整流板5を構成したことにより、整流板5を装
着した羽根車4が回転した際に、天板43の吸入口43
aから吸入された空気を乱流を発生させることなく各隙
間42aに移動させることができる。このため、送風機
1の騒音、ひいては送風機1を組み込んだ各種機器の騒
音を十分に低減することができる。また、この整流板5
によれば、騒音が大きな従来の送風機に簡易に取り付け
ることができるため、その送風機に改造を加えたりその
形状を変更したりすることなく、その取付けによって騒
音を十分に低減することができる。したがって、機器に
組み込まれた従来の送風機に整流板5を装着するだけ
で、新たな送風機に交換することなくその機器の騒音を
低減することができる結果、僅かな費用で各種機器の騒
音を十分に低減することができる。また、整流板5をそ
の中心軸に沿った断面形状が中心軸側に湾曲するように
形成したことにより、吸入した空気を整流板5の斜面に
沿わせて滑らかに移動させることができるため、騒音を
さらに低減することができる。
【0025】なお、本発明は、上記した本発明の実施の
形態に限定されない。例えば、本発明の実施の形態で
は、ターボファンタイプの羽根車4に整流板5を装着し
た送風機1を例に挙げて説明したが、いわゆるシロッコ
ファンタイプの羽根車に整流板5を装着することもでき
る。この場合、騒音の低減に加えて、送風能力が向上す
ることも発明者の測定で確認されている。この測定で
は、周波数が例えば50Hzの電力を供給して、整流板
5を装着したシロッコファンタイプの送風機(以下「装
着送風機」ともいう)と整流板5を装着していないシロ
ッコファンタイプの従来の送風機(以下「非装着送風
機」ともいう)とを負荷をかけない状態で回転させ、こ
の状態で、送風量と回転数との関係(図9参照)、およ
び送風量と静圧との関係(図10参照)を測定した。こ
の測定によれば、図9における装着送風機の特性曲線R
aおよび非装着送風機の特性曲線Rbが示すように、例
えば装着送風機が1.2m/minの風量を送風する
際の回転数(ポイントP5における値(約2120r/
min))が、非装着送風機の回転数(ポイントP6に
おける値(約2050r/min))と比べて約70r
/minほど高くなる。また、図10における装着送風
機の特性曲線Paおよび非装着送風機の特性曲線Pbが
示すように、例えば装着送風機が0.8m/minの
風量を送風する際の静圧(ポイントP7における値(約
146Pa))が非装着送風機の静圧(ポイントP8に
おける値(約138Pa))と比べて約8Paほど高く
なる。したがって、整流板5を装着することで、送風機
の送風能力を十分に向上させることが理解できる。
【0026】また、本発明の実施の形態では、中心軸に
沿った断面形状を中心軸側に湾曲して形成した整流板5
を例に挙げて説明したが、これに限らない。例えば、図
11に示す整流板5Aのように、断面形状を直線的に形
成することで斜面の傾斜角度を一定に構成することもで
きる。この整流板5Aによれば、簡易な形状のため、例
えば、整流板5Aをプレス成型によって製造する際の金
型加工が容易となる結果、整流板5Aを安価に製造する
ことができる。さらに、本発明の実施の形態では、底面
の直径を各羽根42の端面を結ぶ仮想円の直径よりもや
や小さ目に形成した整流板5を例に挙げて説明したが、
図12に示す整流板5Bのように、底面の直径をこの仮
想円よりも大きく形成して、各羽根42,42の整流板
5側(中心部側)の縁部を嵌め込み可能な複数の溝をそ
の外縁部に形成することもできる。この整流板5Bによ
れば、その底面の直径を大きくすることで、その斜面の
長さを長く形成することができる。この結果、整流板5
Bにおける斜面の傾斜角を小さく形成することができる
ため、吸入した空気をさらに滑らかに移動させることが
できる。また、この整流板5Bによれば、ねじ用孔5a
を設けることなく構成してもよく、その構成を採用した
場合であっても、各羽根42と各溝とを嵌め合わせるこ
とで、羽根車4に整流板5Bをワンタッチで取り付ける
こともできる。
【0027】また、上記した実施の形態では、整流板5
を固定用ねじ51によって回転軸21に固定する方法を
例に挙げて説明したが、固定方法はこれに限定されず、
例えば接着剤や溶接による固定方法などの種々の固定方
法を採用することができる。さらに、上記した実施の形
態では、金属板によって形成した整流板5を例に挙げて
説明したが、整流板5の材質はこれに限定されず、樹脂
などで形成することもできる。また、上記した実施の形
態では、空気を送風する送風機1を例に挙げて説明した
が、送風機1が加圧して吐出する対象には空気以外の各
種気体も含まれる。
【0028】さらに、整流板5に代えて、主板41の中
央部に、その中心軸と主板41の回転軸とが同軸となる
ように、整流板5と同様にして天板43側に突出する円
錐状の整流部を主板41と一体的に形成することもでき
る。この構成であっても、整流板5を装着した羽根車4
と同様の効果を得ることができる。また、この羽根車に
よれば、整流板5の取付作業を不要にできるため、羽根
車または送風機の組立てに際して整流板取付工程を追加
することなく騒音を低減し得る送風機を実現することが
できる。
【0029】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の羽根車用整
流板によれば、先端部が天板側に突出する円錐状の羽根
車用整流板を遠心送風機用羽根車における主板上にその
中心軸と主板の回転軸とを同軸に装着することにより、
乱流の発生を低減しつつ吸入された空気を各羽根同士の
各隙間に移動させることができる。したがって、遠心送
風機用羽根車および遠心送風機の騒音、ひいてはこの遠
心送風機を組み込んだ各種機器の騒音を十分に低減する
ことができる。また、騒音が大きな従来の送風機に簡易
に取り付けることができるため、その送風機に改造を加
えたりその形状を変更したりすることなく、その取付け
によって騒音を十分に低減することができる。したがっ
て、機器に組み込まれた従来の送風機に羽根車整流板を
装着するだけで、新たな送風機に交換することなくその
機器の騒音を低減することができる結果、僅かな費用で
各種機器の騒音を十分に低減することができる。
【0030】また、請求項2記載の羽根車用整流板によ
れば、中心軸に沿った断面の断面形状が中心軸側に湾曲
して形成されているため、吸入された空気をその斜面に
沿って滑らかに移動させることができるため、騒音をさ
らに低減することができる。
【0031】また、請求項3記載の遠心送風機用羽根車
によれば、請求項1または2記載の羽根車用整流板を備
えたことにより、騒音を十分に低減することができる遠
心送風機用羽根車を構成することができる。
【0032】さらに、請求項4記載の遠心送風機用羽根
車によれば、主板の中央部に円錐状の整流部をその中心
軸と主板の回転軸とが同軸となるように形成したことに
より、遠心送風機用羽根車または遠心用送風機の組立て
に際して整流板取付工程を追加することなく騒音を低減
することができる遠心用送風機を実現することができ
る。
【0033】また、請求項5記載の遠心送風機用羽根車
によれば、その中心軸に沿った断面形状が中心軸側に湾
曲するように整流部を形成したことにより、吸入された
空気をその斜面に沿って滑らかに移動させることができ
るため、騒音をさらに低減することができる。
【0034】また、請求項6記載の遠心送風機によれ
ば、上記の遠心送風機用羽根車を備えたことにより、騒
音を十分に低減することができる遠心送風機を実現する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る送風機1の斜視図で
ある。
【図2】本発明の実施の形態に係る羽根車4の斜視図で
ある。
【図3】送風機1を図1のC−C線で切断した状態の断
面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る整流板5の平面図で
ある。
【図5】整流板5を図4のG−G線で切断した状態の断
面図である。
【図6】送風機1を図1のD−D線を通過する面で切断
した横断面図である。
【図7】送風機1および従来の送風機61で発生する騒
音(非燃焼状態における騒音)の測定結果(実線が送風
機1、破線が送風機61)を示す測定結果図である。
【図8】送風機1および従来の送風機61で発生する騒
音(燃焼状態における騒音)を測定した測定結果図(実
線が送風機1、破線が送風機61)である。
【図9】他の実施の形態に係る送風機および従来の送風
機の送風量と回転数との関係を示す特性図である。
【図10】他の実施の形態に係る送風機および従来の送
風機の送風量と静圧との関係を示す特性図である。
【図11】他の実施の形態に係る整流板5Aの断面図で
ある。
【図12】他の実施の形態に係る整流板5Bの平面図で
ある。
【図13】従来の遠心送風機61の断面図である。
【符号の説明】
1 送風機 4 羽根車 5,5A,5B 整流板 41 主板 42 羽根 43 天板

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円板状に形成された主板と、当該主板上
    に環状に立設された複数の羽根と、前記主板に対向配置
    されて当該主板と相俟って前記複数の羽根を固定する天
    板とを備えた遠心送風機用羽根車における前記主板上に
    当該主板の回転軸とその中心軸とを同軸に装着可能な羽
    根車用整流板であって、 装着状態においてその先端部が前記天板側に突出する円
    錐状に形成されている羽根車用整流板。
  2. 【請求項2】 前記中心軸に沿った断面形状が当該中心
    軸側に湾曲して形成されている請求項1記載の羽根車用
    整流板。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の羽根車用整流板
    を備えている遠心送風機用羽根車。
  4. 【請求項4】 円板状に形成された主板と、当該主板上
    に環状に立設された複数の羽根と、前記主板に対向配置
    されて当該主板と相俟って前記複数の羽根を固定する天
    板とを備えた遠心送風機用羽根車であって、 前記主板の中央部には、前記天板側に突出する円錐状の
    整流部がその中心軸と当該主板の回転軸とが同軸となる
    ように形成されている遠心送風機用羽根車。
  5. 【請求項5】 前記整流部は、その中心軸に沿った断面
    形状が当該中心軸側に湾曲して形成されている請求項4
    記載の遠心送風機用羽根車。
  6. 【請求項6】 請求項3から5のいずれかに記載の遠心
    送風機用羽根車を備えている遠心送風機。
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