JP2003312500A - シリーズ方式ハイブリッド車用ステアリングシステム - Google Patents

シリーズ方式ハイブリッド車用ステアリングシステム

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JP2003312500A
JP2003312500A JP2002114963A JP2002114963A JP2003312500A JP 2003312500 A JP2003312500 A JP 2003312500A JP 2002114963 A JP2002114963 A JP 2002114963A JP 2002114963 A JP2002114963 A JP 2002114963A JP 2003312500 A JP2003312500 A JP 2003312500A
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Japan
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power steering
oil
oil pump
engine
valve
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JP2002114963A
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English (en)
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Tsutomu Onodera
勉 小野寺
Hirota Susuki
裕太 須々木
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Mitsubishi Fuso Truck and Bus Corp
Original Assignee
Mitsubishi Fuso Truck and Bus Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、油量が変化しやすいオイルポンプの
代替切換え時、常にパワーステアリングブースタに規定
量の油量を過不足なく供給させるステアリングシステム
を提供する。 【解決手段】本発明のステアリングシステムは、エンジ
ン駆動用オイルポンプ12と補機モータ駆動用オイルポ
ンプ14とをオーバラップさせて代替切換えが行われる
パワーステアリングブースタ23の入口側に、フローコ
ントロールバルブ28を設けて、パワーステアリングブ
ースタ23へ向かう油量を所定の一定流量に規制し、エ
ンジン駆動やモータ駆動の切換えに関わらず、過不足な
くパワーステアリングブースタ23に対し常に一定規定
量の作動油が供給されるようにして、オイルポンプ代替
切換え時における操舵力の変化を抑えるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリーズハイブリ
ッド方式を採用したハイブリッド車に搭載されるシリー
ズ方式ハイブリッド車用ステアリングシステムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】ハイブリッド車には、シリーズハイブリ
ッド方式を採用した車がある。シリーズハイブリッド方
式は、バッテリに充電された電力で走行用モータを駆動
し、バッテリの電力が低下すると、エンジンで発電機を
駆動してバッテリを充電させて、モータ走行を継続させ
る方式である。この方式では、エンジンは発電機を駆動
するためにのみ使われ、車の駆動力は全て走行用モータ
から得る。
【0003】こうしたハイブリッド方式の乗用車のステ
アリングシステムには、通常、電動式のパワーステアリ
ングシステムが採用される。
【0004】ところが、対象が大型車、例えば大型のト
ラックやバスや大型乗用車になると、電動では負荷が大
きく、大きなアシスト量が確保できない。
【0005】そのため、大型のトラックやバスでは、エ
ンジンを駆動源に用いたオイルポンプと、エアコン用コ
ンプレッサなど補機を駆動する補機モータを駆動源に用
いたオイルポンプ(双方共、同じポンプ能力)とを併用
して、エンジンが停止すると、エンジンで駆動されてい
たオイルポンプに代えて、モータ駆動のオイルポンプを
運転させて大きなアシスト量を確保するようにようにし
た油圧式のパワーステアリングシステムが用いられてい
る。具体的には、同システムにはエンジン駆動用オイル
ポンプと補機モータ駆動用オイルポンプとをパワーステ
アリングブースタの入口に並列に接続したパワステ用油
圧回路が用いられ、バッテリの充電によりエンジンが運
転しているときはエンジン駆動用オイルポンプから吐出
された作動油をパワーステアリングブースタに循環さ
せ、充電を終えエンジンが停止したら、代わりに補機モ
ータで補機モータ駆動用オイルポンプを運転させて、該
補機モータ駆動用オイルポンプから吐出された作動油を
パワーステアリングブースタに循環させるようにしてい
る。そして、随時、行われるエンジン駆動用オイルポン
プと補機モータ駆動用オイルポンプとの代替切換えによ
り、常に作動油をパワーステアリングブースタに対し循
環させるようにしてある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、パワーステ
アリングブースタにダイレクトにエンジン駆動用オイル
ポンプと補機モータ駆動用オイルポンプを並列に接続す
る油圧回路は、エンジン駆動用オイルポンプの運転と補
機モータ駆動用オイルポンプの運転とを切換える際(エ
ンジン停止とモータ運転開始、モータ運転停止とエンジ
ン運転開始)、いずれも運転当初は十分な油量が確保で
きないために、パワーステアリングブースタに供給され
る作動油の流量が、一瞬、途切れる現象が生じる。
【0007】これでは、ステアリング操作の途中、アシ
スト量の不足から操舵力が変化するという不快感を与え
てしまう。
【0008】本発明は上記事情に着目してなされたもの
でその目的とするところは、油量が変化しやすいオイル
ポンプの代替切換え時、常にパワーステアリングブース
タに規定量の油量を過不足なく供給させるシリーズ方式
ハイブリッド車用ステアリングシステムを提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の発明は、エンジン駆動の第1オイル
ポンプとモータ駆動の第2オイルポンプとが代替切換え
するとき、双方のオイルポンプの運転をオーバラップさ
せて切換える切換手段を設け、パワーステアリングブー
スタの入口側に、該ブースタへ向かう油量を所定の一定
流量に規制するフローコントロールバルブを設けた。
【0010】これにより、代替切換え時、両ポンプでの
オーバラップ運転により作動油の油量が途切れずにす
む。しかも、2つのオイルポンプの作動が合わさること
で増加する油量は、フローコントロールバルブの流量制
御により、パワーステアリングブースタの作動に適した
所定の一定流量に規制される。
【0011】つまり、エンジン駆動やモータ駆動の切換
えに関わらず、パワーステアリングには、過不足なく、
常に一定規定量の作動油が供給され、操舵力の変化が抑
えられる。
【0012】請求項2に記載の発明は、上記目的に加
え、さらに簡単な構造で所定の一定流量の規制が行える
よう、フローコントロールバルブには、オリフィスによ
って油量を所定の一定流量に規制し、余剰の流量をパワ
ステ用油圧回路のドレン側へ戻すスプールバルブを採用
した。
【0013】請求項3に記載の発明は、さらに休止して
いるオイルポンプの作動油の漏れ込みを防ぎつつ、該漏
れ込みがもたらす逆入力の上昇からパワーステアリング
ブースタを保護するよう、第1オイルポンプと第2オイ
ルポンプの各吐出側に漏れ込み規制用のチェックバルブ
を設け、フローコントロールバルブに、パワステ圧が所
定圧力以上のとき該過剰圧力をパワステ用油圧回路のド
レン側へ逃すリリーフバルブが設けたことにある。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図1ないし図4に
示す一実施形態にもとづいて説明する。
【0015】図1は大型車両(トラック、バス、大型の
乗用車など)に搭載されるシリーズ方式ハイブリッド用
ステアリングシステムの概略構成を示していて、1は車
体(図示しない)のフロント側に配設された前輪(操舵
輪)、2は同じくリヤ側に配設された後輪(駆動輪)で
ある。車体のリヤ側には、発電機3および該発電機3を
駆動する発電用エンジン4(以下、単にエンジン4と称
す)が搭載されている。さらにリヤ側には、同エンジン
4で発電された電力を充電するバッテリ5、バッテリ5
の電力で運転する走行用モータ6が配設されている。そ
して、走行用モータ6の出力軸は、ディファレンシャル
7を介して、後輪2に接続されていて、走行用モータ6
から出力される駆動力で後輪2を駆動するようにしてあ
る。
【0016】こうした動力系により、トラックやバス
は、通常、バッテリ5の電力で駆動される走行用モータ
6により走行し、バッテリ5の電力が低下すると、エン
ジン4で発電機3を駆動してバッテリ5を充電させなが
ら走行を続け、充電が完了すると発電用エンジン4の運
転が停止するようにしてある。
【0017】また車体のリヤ側には、バッテリ5の電力
で駆動される補機用モータ8が配設されている。この補
機用モータ8には、電磁クラッチ9を介して、車載エア
コンのコンプレッサ10が接続されている。そして、こ
のコンプレッサ10には、熱交換器(凝縮器や蒸発
器)、膨張弁(いずれも図示しない)といった冷凍サイ
クル機器が接続されていて、車室内を冷やす冷房運転が
行えるようにしている。
【0018】エンジン4には、該エンジン4の出力で駆
動されるエンジン駆動用オイルポンプ12(第1オイル
ポンプに相当)が装備されている。また補機用モータ8
には補機モータ駆動用オイルポンプ14(第2オイルポ
ンプに相当)が接続されている。なお、両オイルポンプ
12,14はいずれも同じポンプ性能をもつ。
【0019】一方、車体のフロント側には、ステアリン
グハンドル15が配設されている。また前輪1,1間に
は、ステアリングギヤ部15a(ステアリングギヤ)を
介装したリンク部材16が配設されている。このリンク
部材16の車幅方向両端は、タイロッド17、ナックル
アーム(図示しない)を介して前輪1,1に接続してあ
る。そして、ステアリングギヤ部15aは、例えばトー
ションバ(図示しない)、コントロールバルブとしての
ロータリバルブ18、ステアリング軸19を介して、ス
テアリングハンドル15に接続されている。これによ
り、ステアリングハンドル15操作すると、前輪1,1
が操舵されるようにしてある。
【0020】またリンク部材16には例えばパワーシリ
ンダ21が介装されている。このパワーシリンダ21の
両側に形成されている油圧室21a,21bが、ロータ
リバルブ18の一対の油圧出入ポートに接続されてい
る。このロータリバルブ18とパワーシリンダ21との
組み合わせからステアリング操舵をアシストするパワー
ステアリングブースタ23を構成している。つまり、ロ
ータリバルブ18がステアリング操作により変位する
と、ロータリバブル18の内部を通じて、油圧が操舵側
の油圧室21a(あるいは21b)へ導入され、ステア
リング操作をアシストするようにしてある。
【0021】このロータリバルブ18の入口側には、エ
ンジン駆動用オイルポンプ12、補機モータ駆動用オイ
ルポンプ14が並列に接続される。またロータリバルブ
18の出口部18bには、各オイルポンプ12,14の
吸込側につなげてあるリザバタンク24が接続されてい
る。こうした各油圧機器により、ステアリング操作をア
シストするパワステ用油圧回路25を構成している。
【0022】並列につながる各オイルポンプ12,14
は、制御部26(切換手段に相当)によって、車両の運
転中、エンジン4、補機用モータ8のどちらか一方が常
に作動するようにしてある。具体的には、制御部26
は、バッテリ5の充電時、エンジン4を運転させ、充電
を終えるとエンジン4の運転を停止させるようにしてあ
り、エンジン駆動用オイルポンプ12は、同エンジン4
が運転するときにだけ駆動される。また制御部26によ
り、補機用モータ8はエンジン4が停止したときに運転
されるように設定されている。つまり、エンジン駆動用
オイルポンプ12は、エンジン4が稼動するときは運転
され、それ以外のエンジン停止時には補機モータ駆動用
オイルポンプ14がエンジン駆動用オイルポンプ12に
代替して運転されるようにしてある。これにより、常に
パワーステアリングブースタ23に作動油が循環される
ようにしてある。また制御部26には、エンジン駆動用
オイルポンプ12と補機駆動用オイルポンプ14を代替
切換えするとき、双方の運転を一時的、例えば所定時
間、オーバラップさせてから切換える設定がなされてい
て、油量が途中で途切れずにオイルポンプ12,14の
代替切換えが行えるようにしている。なお、各オイルポ
ンプ12,14の吐出側には、相手側への漏れ込みを規
制するためのチェックバルブ20a,20bが設けてあ
る。
【0023】パワーステアリングブースタ23の入口
側、具体的にはロータリバルブ18の入口部18a側に
は、フローコントロールバルブ28が介装されている。
このフローコントロールバルブ28は、各オイルポンプ
12,14から入口部18aへ向かう油量を一定の流量
に規制する機能を有している。このフローコントロール
バルブ28には、図2に示されるようなスプールバルブ
30が用いられている。
【0024】このスプールバルブ30の構造について説
明すれば、31は例えば金属製のブロックで構成された
ハウジングで、このハウジング31の例えば上部には、
左側から取出しポート32、余剰ポート33、入口ポー
ト34が順に形成されている。またハウジング31の例
えば下部にはドレンポート35が形成されている。そし
て、図1に示されるようにこれら各ポートのうち、取出
しポート32はパワーステアリングブースタ23の入口
部18aと連通し、余剰ポート33とドレンポート35
はパワステ用の油圧回路25のドレン側であるリザーバ
タンク24の入口側と連通し、入口ポート34はオイル
ポンプ12,14の吐出側を並列につないでいる接続部
34aに連通している。
【0025】ハウジング31の内部には、右側面から各
ポート32〜34の下部を通過するよう左方向へ延びる
細長の筒状の空間が形成されていて、同部分に筒状のシ
リンダ36を形成している。このシリンダ36の内周面
には、左端側から所定の間隔で、幅広の環状溝37a、
幅広の環状溝37b、幅広の環状溝37cが形成されて
いる。そして、環状溝37aが通孔38aを介して取出
しポート32に連通し、環状溝37bが通孔38bを介
して余剰ポート33に連通し、環状溝37cが通孔38
cを介して入口ポート34に連通している。
【0026】シリンダ36内には、スプール39が軸方
向に移動自在に収められている。このスプール39は、
シリンダ36の左端に続くばね室40に圧縮状態で収め
た付勢部材、例えばコイルスプリング41で左方向から
右方向へ付勢されている。そして、このスプール39の
右端を、シリンダ36の右側の開口にねじ込まれている
栓部材42の先端面に押付けている。
【0027】スプール39は、シリンダ内径より若干小
さな外径で、シリンダ36の長さより短い短柱状をなし
ている。このスプール39の外周面のうち、環状溝37
cと対向する外周面部分には、環状溝37cと略同じ幅
寸法で環状の切欠き部43が形成されている。この切欠
き部43の底面には、オイルポンプ12からの作動油を
受ける受けポート44が開口している。
【0028】スプール39の軸心部(内部)には、一端
がスプール39の左端面に開口し、他端が受けポート4
4に連通する細長の通孔45が形成されている。そし
て、この通孔45の左端にコイルスプリング41の端部
が差し込んである。なお、通孔45は、内壁面を利用し
てコイルスプリング41の受け座を形成するために中央
から左部分の口径を大きくしてある。
【0029】環状溝37aは、シリンダ36の左端に形
成される室36aに開口していて、受けポート44で受
けた作動油が、通孔45、コイルスプリング41の素線
の隙間、室36a、該室36aとスプール左端がなす絞
り部39a、環状溝37aを通して、取出しポート32
へ流れるようにしている。これにより、受けポート45
から取出しポート32へ向かう流路46を形成してい
る。また通孔45の入口端には、パワーステアリングブ
ースタ23で求められる規定流量に制限するオリフィス
47が形成されていて、パワーステアリングブースタ2
3の作動に必要な規定流量と、それ以外の余剰の流量と
に分配されるようにしてある。なお、スプール39の右
側部には、該スプール39を変位しやすい状況にするた
めに、切欠き部43からシリンダ36の右端の室36b
に作動油を導く通孔48が形成してある。つまり、スプ
ール39は、切欠き部43に余剰の流量(規定流量を超
える流量)が流入したときだけ、図3に示されるように
隣合う環状溝37bと環状溝37cとが切欠き部43で
連通するまで、左方向へ変位するようにしてある。これ
により、パワーステアリングブースタ23の規定流量を
超える余剰の流量は、切欠き部43、該切欠き部43と
環状溝37bがなす絞り部39b(図3のみに示す)、
環状溝37b、余剰ポート33を通して、パワステ用油
圧回路25のドレン側へ戻されるようにしている。これ
で、パワーステアリングブースタ23には一定流量の作
動油だけが供給されるようにしてある。
【0030】一方、図2に示されるようにスプール39
の下方のハウジング部分にはリリーフバルブ50が設け
られている。このリリーフバルブ50について説明する
と、51は弁室である。弁室51は、ハウジング31の
左側面からシリンダ23の下部を通過するよう右方向へ
延びる細長の筒状の空間から形成されている。この弁室
51の上部右側には入ポート52が形成され、下部左側
には出ポート53が形成されている。そして、出ポート
53が通孔38dを介してドレンポート35に連通して
いる。
【0031】この弁室51内の左側には、弁体モジュー
ル55が軸方向に移動可能に収められている。弁体モジ
ュール55は、左側を底、右側を開口とした有底筒形の
バルブハウジング56を有する。このバルブハウジング
56の外周部には、幅広の環状溝57が周方向に沿って
形成されている。この環状溝57の底面には、バルブハ
ウジング56の内腔と連通するポート状の受け口58が
形成してある。またバルブハウジング56の内腔部に
は、杆状の弁体59が移動可能に差し込まれている。弁
体59の軸心方向中央には、左側がバルブハウジング5
6の内腔径より小さな小径部とし、右側が該内腔径より
大きな大径部とした錐状部分の開閉部60が形成されて
いる。この弁体59は、弁室51の右側に圧縮状態で収
めた付勢部材、例えばコイルスプリング61によって左
方向へ付勢されている。この付勢により、開閉部60の
大径部にて、バルブハウジング56の右端面に開口して
いる孔、すなわち弁孔62を閉塞させている。つまり、
弁体59は、付勢力により、入ポート52と出ポート5
3との間を遮る。またバルブハウジング56の左端面か
らは、リリーフ圧調整部として例えば圧力調整用のねじ
軸63が軸方向に突き出ている。このねじ軸63の端部
は、ハウジング31の左端面に取着した固定プレート6
4に進退可能にねじ込まれて、該ハウジング31の左側
方へ突き出ている。入ポート52は、バルブハウジング
56の環状溝57と連通する地点に配置されている。そ
して、ねじ込み具合により、環状溝57と弁室51の入
ポート52が連通する範囲で、弁体モジュール55の全
体を連通状態を保ったまま左右方向へ変位可能としてい
る。また固定プレート64から突き出たねじ軸53の端
面には、例えばナット穴65が形成されていて、同ナッ
ト穴65に工具(図示しない)を差し込んで時計方向あ
るいは時計方向にねじ軸63を回転させることにより、
弁体モジュール55が変位されるようにしてある。この
弁体モジュール55の変位により、コイルスプリング6
1を圧縮あるいは伸びる方向に変位させて、弁体59に
加わる閉塞力を調整できるようにしてある。つまり、ね
じ軸63の調整操作で、弁体59を塞ぐ付勢力を変化さ
せて、リリーフ圧が所望に設定できるようにしてある。
なお、66は、固定プレート64から突き出たねじ軸部
分に螺挿されたゆるみ止めのナットである。そして、弁
室51の入ポート52は、通孔67を介して、絞り部3
9aから下流となる流路46部分、例えば環状溝57に
連通させてある。これにより、図4に示されるようにパ
ワーステアリングブースタ23から過剰な圧力が加わる
と、開閉部60を開動作させて、該圧力を油圧回路25
のドレン側へ逃せるようにしている。
【0032】こうしたフローコントロールバルブ28を
用いたステアリングシステムにより、駆動源の代替切換
えに関わらず、各オイルポンプ12,14からの吐出油
を、一定流量、パワーステアリングブースタ23に循環
させるようにしている。
【0033】すなわち、今、車両が、エンジン4で発電
機3を駆動してバッテリ6を充電させながら走行を続け
ているとする(発電走行)。
【0034】このとき、パワーステアリングのエンジン
駆動用オイルポンプ12は、図1に示されるようにエン
ジン4により駆動され、該オイルポンプ12の吐出部か
ら規定流量で作動油が吐出される。この作動油がフロー
コントロールバルブ28の入口ポート34へ流入され
る。なお、同オイルポンプ12からの作動油は、チェッ
クバルブ20bの逆止機能により、停止状態にある補機
モータ駆動用オイルポンプ14へ漏れ込まない。
【0035】ここで、フローコントロールバルブ28の
オリフィス47は、予めオイルポンプ12の規定流量に
応じて設定されているから、図2に示されるように作動
油の全量は、受けポート44から、オリフィス47、通
孔45、絞り部39a、環状溝37aを経て取出しポー
ト32へ導かれる。
【0036】これにより、規定流量の作動油が、パワー
ステアリングのロータリバルブ18へ送られて、油圧回
路25を循環する。
【0037】このとき、車両を操舵すべくステアリング
ハンドル15を操作すれば、ロータリバルブ18からパ
ワーシリンダ21の操舵側の油圧室21a(あるいは油
圧室21b)に油圧が流れ込み、前輪1の操舵を油圧で
アシストする。
【0038】こうした発電走行中、バッテリ5の充電が
完了し、バッテリ走行に移ると、エンジン4の運転が停
止し、代わりに補機用モータ8が運転する。これによ
り、停止するエンジン駆動用オイルポンプ12の代わり
に補機モータ駆動用オイルポンプ14の運転が行われ
る。このとき、補機用モータ8は、停止するエンジン4
の運転に対してオーバラップしながら運転が開始され
る。すると、補機モータ駆動用オイルポンプ14は、停
止するエンジン駆動用オイルポンプ12とオーバラップ
しながら運転が開始される。これにより、途中で油量が
途切れることなく、エンジン駆動用オイルポンプ12の
運転から補機モータ駆動用オイルポンプ14の運転へ代
替される。
【0039】このオイルポンプ12,14の代替切換え
時、フローコントロールバルブ28へ流入する作動油
は、エンジン駆動用オイルポンプ12の流量(規定流
量)、エンジン駆動用オイルポンプ12の流量と補機モ
ータ駆動用オイルポンプ14の流量(規定流量の2
倍)、補機モータ駆動用オイルポンプ14の流量(規定
流量)と変化する。
【0040】そしてこのときの一時的に増加する流量が
フローコントロールバルブ28により、一定流量に制御
される。
【0041】すなわち、フローコントロールバルブ28
のオリフィス47は、先にも述べたように予め各オイル
ポンプ12、14の規定流量に応じて設定されているか
ら、オリフィス47を通過する油量によって、パワース
テアリングブースタ23へ供給される油量は一定流量、
すなわち該パーワーステリングブースタ23に適した規
定流量に制限される。
【0042】一方、スプール39は、オリフィス47に
より分配された余剰流量によって高まる切欠き部43内
の圧力により、図3に示されるように切欠き部43が環
状溝37bと連通する地点まで左方向へ変位する。する
と、余剰の作動油は、余剰ポート33から油圧回路25
のリザーバタンク24(ドレン側)へ戻る。
【0043】これにより、パワーステアリングブースタ
23には規定流量の作動油だけが供給され続ける。
【0044】むろん、オーバラップを終え、補機モータ
駆動用オイルポンプ14から吐出された作動油だけにな
れば、再び図2に示されるようにスプール39が右側に
移動し、該オイルポンプ14からの規定流量だけをパワ
ーステアリングブースタ23へ供給し続ける。
【0045】なお、フローコントロールバルブ28によ
る流量制御は、エンジン駆動用オイルポンプ12から補
機モータ駆動用オイルポンプ14へ切換えるときだけで
なく、補機モータ駆動用オイルポンプ14からエンジン
駆動用オイルポンプ12へ切換えるときも同じく機能す
る。
【0046】このようにフローコントロールバルブ28
で行われる流量制御により、エンジン駆動用オイルポン
プ12や補機モータ駆動用オイルポンプ14の切換えに
関わらず、パワーステアリングブースタ23には、過不
足なく、常に規定量の作動油が循環される。
【0047】それ故、パワーステアリング15は、油量
が変化しやすいポンプ代替切換え時における操舵力の変
化を抑えることができる。特にフローコントロールバル
ブ28には、オリフィス47で所定の一定流量に規制
し、余剰流量を油圧回路25のドレン側へ戻す構造のス
プールバルブ30を採用したので、構造的に簡単である
うえ、流量制御を滑らかな動作で行うことができる。
【0048】しかも、各オイルポンプ12,14の吐出
側にはチェックバルブ20a,20bを設けて、圧力の
高い方から低い方への漏れ込みを防いでいるので、良好
な代替切換えが期待できる。
【0049】加えて、この漏れ込みを防ぐチェックバル
ブ20a,20bの採用により、ステアリング15操作
の際、路面からの突き上げなどで、前輪1からパワース
テアリングブースタ23への逆入力が生じると、逆入力
で上昇する圧力が逃げられず、パワーステアリングブー
スタ23に負担が加わりやすいが、スプールバルブ30
には、別途、過剰な圧力を逃すリリーフバルブ50が設
けられているから、そのようなことはない。すなわち、
逆入力によりパワステ圧が過剰になると、図4に示され
るようにリリーフバルブ50の弁体59が開閉部60に
加わる圧力で、コイルスプリング61の弾性力に抗して
右方向(開方向)に変位して、過剰な圧力が、開く弁孔
62、弁室51、出ポート53を通じて、ドレンポート
35からリザーバタンク24へバイパスされる。これに
より、過剰な圧力を逃し、加わる逆入力からパワーステ
アリングブースタ23を保護でき、チェックバルブ20
a,20bと両立した高い信頼性が確保できる。
【0050】但し、本発明は上述した一実施形態に限定
されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種
々変更して実施しても構わない。例えば一実施形態で
は、リンク部材に16にパワーシリンダ21を介装した
構造を用いたが、それ以外の異なるタイプの構造でもよ
い。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、油量が変化しやすいオイルポンプの代替切換え
時、オイルポンプのオーバラップ制御、フローコントロ
ールバルブの流量制御により、過不足なく常に一定の規
定流量をパワーステアリングブースタへ供給できる。
【0052】したがって、代替切換え時における操舵力
の変化を防ぐことができ、常に良好なフィーリングを確
保したアシストができる。
【0053】請求項2の発明によれば、さらに上記効果
に加え、オリフィスを用いて一定流量に規定するスプー
ルバルブにより、簡単な構造的で、一定の規定流量に制
御できる。しかも、流路制御は滑らかな動作で行える。
【0054】請求項3の発明によれば、さらに上記効果
に加え、休止しているオイルポンプの作動油の漏れ込み
を防ぐことができるうえ、同漏れ込み防止がもたらす逆
入力の上昇からパワーステアリングブースタを保護する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るステアリングシステ
ムの概略的な構成を示す図。
【図2】同システムのフローコントロールバルブの構成
を、エンジン駆動式オイルポンプあるいはモータ駆動式
のオイルポンプが作動しているときの作動油の流れと共
に示す断面図。
【図3】エンジン駆動式オイルポンプとモータ駆動式の
オイルポンプの双方が作動しているときの作動油の流れ
を示す断面図。
【図4】過剰なパワステ圧を逃しているときの作動油の
流れを示す断面図。
【符号の説明】
1…発電用エンジン 5…バッテリ 8…補機用モータ 12…エンジン駆動用オイルポンプ(第1オイルポン
プ) 14…補機モータ駆動用オイルポンプ(第2オイルポン
プ) 20a,20b…チェックバルブ 24…リザーバタンク 25…パワステ用油圧回路 26…制御部(切換部) 28…フローコントロールバルブ 30…スプールバルブ 47…オリフィス 50…リリーフバルブ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン駆動の第1オイルポンプと、エ
    ンジン停止時に前記第1オイルポンプに代替して運転す
    るモータ駆動の第2オイルポンプとをパワーステアリン
    グブースタの入口に並列に接続して構成されるパワステ
    用油圧回路と、 代替時、双方のオイルポンプの運転をオーバラップさせ
    て切換える切換手段と、 前記パワーステアリングブースタの入口側に設けられ、
    該パワーステアリングブースタへ向かう油量を所定の一
    定流量に規制するフローコントロールバルブとを具備し
    たシリーズ方式ハイブリッド車用ステアリングシステ
    ム。
  2. 【請求項2】 前記フローコントロールバルブは、オリ
    フィスによって油量を所定の一定流量に規制し、余剰の
    流量を前記パワステ用油圧回路のドレン側へ戻すスプー
    ルバルブを有して構成される請求項1に記載のシリーズ
    方式ハイブリッド車用ステアリングシステム。
  3. 【請求項3】 前記第1オイルポンプと前記第2オイル
    ポンプは、それぞれ吐出側に漏れ込み規制用のチェック
    バルブが設けられ、 前記フローコントロールバルブには、前記パワーステア
    リングブースタのパワステ圧が所定圧力以上のときその
    過剰圧力を前記パワステ用油圧回路のドレン側へ逃すリ
    リーフバルブが設けられることを特徴とする請求項1又
    は請求項2に記載のシリーズ方式ハイブリッド車用ステ
    アリングシステム。
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