JP2003311177A - 微粒化方法および装置 - Google Patents

微粒化方法および装置

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JP2003311177A
JP2003311177A JP2002274173A JP2002274173A JP2003311177A JP 2003311177 A JP2003311177 A JP 2003311177A JP 2002274173 A JP2002274173 A JP 2002274173A JP 2002274173 A JP2002274173 A JP 2002274173A JP 2003311177 A JP2003311177 A JP 2003311177A
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suspension
base liquid
liquid
gas
pressure
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JP2002274173A
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English (en)
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Yoshihito Sakai
良仁 酒井
Yasuhiro Maeda
保裕 前田
Kenji Okamoto
憲治 岡本
Kazuhiro Ninomiya
一浩 二宮
Yukinobu Takahashi
幸悦 高橋
Yasushi Omura
康 大村
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YOSHIDA KIKAI CO Ltd
Hitachi Zosen Corp
Original Assignee
YOSHIDA KIKAI CO Ltd
Hitachi Zosen Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】微粒化に要するエネルギー効率を向上させて省
エネを可能とする。 【解決手段】ベース液に微粒化素材を含む懸濁液をスラ
リーポンプ2により加圧して導管4A,4B内を圧送さ
せ、衝突ノズル7A,7Bを介して懸濁液を噴射させ、
懸濁液同士を相対方向から互いに衝突させて微粒化素材
を微粒化する際に、スラリーポンプ2による加圧と、加
熱装置6による加熱とにより、導管4A,4B内でベー
ス液の少なくとも一部を気化して気液混相状態とし、導
管4A,4B内の圧力損失を軽減すると共に、気化膨張
による加圧力により懸濁液を加速する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微粒化素材を混合
した流体同士、または同流体を剛体に衝突させることに
より、微粒化素材を微粒化する微粒化方法および装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の微粒化方法および装置と
して、たとえば特許文献1に開示されたものがある。上
記従来例では、ライナー部材(ブロック)に互いに直交
状に交差する溝を形成し、微粒化素材を混合した混合液
を加圧ポンプで高圧に加圧して高速流とし、溝を介して
混合液同士を高速で衝突させ、得られるエネルギーによ
り微粒化をおこなうように構成されている。
【0003】
【特許文献1】特開平9−201521号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来構成
では、小さい断面積の溝に、混合液を通過させることか
ら、超高圧を発生できる高圧ポンプが必要となり、最高
300MPaまで加圧することが望ましいという記載が
ある。ところで、流体の流速は加圧する圧力の1/2乗
に比例することが知られており、2倍の加圧で流速が2
倍になることはない。また流体の流速を増加させるため
に、溝の断面積を絞り、狭い断面内で混合液を衝突させ
ることもできるが、圧力損失が増大するため、大きい能
力の加圧ポンプが必要となる。
【0005】このように、加圧ポンプに膨大なエネルギ
ーを必要とし、装置の小型化や省エネ対策を行うことが
困難であるという問題があった。また近年、微粒化する
粒径の要求度が更に小さくなり、微粒化に必要なエネル
ギーはさらに増大する傾向にある。
【0006】本発明は上記問題点を解決して、微粒化に
要するエネルギー効率を向上させることができ、省エネ
が可能で装置の小型化も図ることができる微粒化方法お
よび装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の微粒化方法は、ベース液に微粒化素材
を含む懸濁物を加圧して圧送し、圧送通路で懸濁物を加
熱してベース液の一部または全部を気化させて気液混相
状態または気相状態とし、圧送通路の出口で、気液混相
状態の懸濁物同士または気相状態の懸濁物同士を衝突さ
せるか、または気液混相状態または気相状態の懸濁物を
剛体に衝突させて微粒化素材を微粒化するものである。
【0008】上記構成によれば、圧送通路で懸濁物を、
気液混相状態のベース液と微粒化素材との混合流、また
は気相状態のベース液と微粒化素材との混合流とするこ
とにより、断面積の小さい圧送通路であっても流動抵抗
を効果的に軽減して、圧力損失を大幅に減少させること
ができる。また気化による容積の増大により圧送通路を
圧送される微粒化素材をさらに加速することができる。
したがって、気化により生じる加圧力を有効に利用して
気液混相状態または気相状態の懸濁物を十分に加速する
ことができ、衝突により微粒化素材を効果的に微粒化す
ることができる。
【0009】請求項2記載の微粒化方法は、ベース液に
微粒化素材を含む懸濁物を加圧して圧送し、圧送通路で
懸濁物を加熱し、圧送通路の出口でベース液の一部また
は全部を気化させると同時に、気液混相状態の懸濁物同
士または気相状態の懸濁物同士を衝突させるか、または
気液混相状態または気相状態の懸濁物を剛体に衝突させ
て微粒化素材を微粒化するものである。
【0010】上記構成によれば、圧送通路を圧送されて
運動エネルギーを有する懸濁物に熱エネルギーを付与
し、圧送通路の出口で懸濁物のベース液の一部または全
部を急激に気化させて、体積膨張による衝撃力で微粒化
素材をさらに加速して衝突させるので、微粒化を効果的
に促進することができる。したがって、懸濁物を圧送す
る運動エネルギーを削減することができて微粒化に要す
るエネルギー効率を向上させることができる。
【0011】請求項3記載の微粒化方法は、ベース液を
加圧して圧送通路に圧送し、圧送通路でベース液を加熱
して、気液混相状態または気相状態とし、気液混相状態
または気相状態のベース液に微粒化素材を混合して懸濁
物とし、圧送通路の出口で、気液混相状態の懸濁物同士
または気相状態の懸濁物同士を衝突させるか、または気
液混相状態または気相状態の懸濁物を剛体に衝突させて
微粒化素材を微粒化するものである。
【0012】上記構成によれば、微粒化素材を含まない
状態で加圧圧送するので、加圧装置や圧送通路における
微粒化素材による磨耗を未然に防止することができる。
請求項4記載の微粒化方法は、ベース液を加圧して圧送
通路に圧送し、圧送通路でベース液を加熱し、前記圧送
通路の出口の上流側で微粒化素材を混合して懸濁物と
し、ベース液の一部または全部を気化させて懸濁物を気
液混相状態または気相状態とすると同時に、気液混相状
態の懸濁物同士または気相状態の懸濁物同士を衝突させ
るか、あるいは気液混相状態または気相状態の懸濁物を
剛体に衝突させて微粒化素材を微粒化するものである。
【0013】上記構成によれば、微粒化素材を含まない
状態で加圧圧送するので、加圧装置や圧送通路における
微粒化素材による磨耗を未然に防止することができる。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記
載の構成において、ベース液を臨界温度以上に加熱する
とともに臨界圧力以上に加圧するものである。
【0014】上記構成によれば、ベース液を臨界温度お
よび臨界圧力まで加熱、加圧して超臨界状態とすること
により、僅かなエネルギーの変化でベース液の気化を急
激に促進させることができる。また超臨界状態では、ベ
ース液の一部または全部の分子の動きが活発化されるこ
とから、微粒化素材の粒子同士または微粒化素材の粒子
と圧送通路内壁の接触回数を大幅に増加させることがで
きるので、微粒化素材を効果的に微粒化することができ
る。
【0015】請求項6記載の微粒化方法は、請求項1乃
至5のいずれかに記載の構成において、ベース液に、ベ
ース液よりも気化しやすい気相変換物質を混合し、少な
くとも前記気相変換物質を気化させるものである。
【0016】上記構成によれば、ベース液に気相変換物
質を添加することにより、ベース液の一部である気相変
換物質を容易に気化して気液混相流とすることができ、
圧力損失の軽減と気化による加速により、効果的な微粒
化が可能となり、微粒化に要するエネルギー効率を向上
させることができる。
【0017】請求項7記載の微粒化方法は、請求項6記
載の構成において、懸濁物の衝突前に、気相変換物質を
その臨界温度以上に加熱するとともに臨界圧力以上に加
圧するものである。
【0018】上記構成によれば、懸濁物中の気相変換物
質を臨界温度および臨界圧力まで加熱、加圧して超臨界
状態とすることにより、圧送通路内および出口での僅か
なエネルギーの変化で気化を促進させることができる。
さらにこの超臨界状態では、気相変換物質の分子の動き
を活発化させて、微粒化素材粒子同士または微粒化素材
粒子と圧送通路内壁の接触回数を増加させることができ
るので、微粒化素材をさらに効果的に微粒化することが
できる。
【0019】請求項8記載の微粒化方法は、請求項1,
2,5乃至7記載のいずれかに記載の構成において、圧
送通路で加熱前に懸濁物に超音波を照射して微粒化素材
を分散させるものである。
【0020】上記構成によれば、超音波により、懸濁物
中の微粒化素材を効果的に分散させることができ、下流
側での微粒化を確実かつ効果的に行うことができる。請
求項9記載の微粒化方法は、請求項1乃至4および7記
載の微粒化方法において、圧送通路の出口の上流側でベ
ース液中または混合物中に反応物質を注入して、ベース
液と反応物質との反応により気化を誘発させるものであ
る。
【0021】上記構成によれば、圧送通路の出口で、ベ
ース液に反応物質を注入して化学反応させ、その反応熱
によりベース液に急激な気化現象を誘発して、気体の膨
張力により微粒化素材を加速し衝突させるので、微粒化
を効果的に促進することができ、微粒化に要するエネル
ギー効率を向上させることができる。
【0022】請求項10記載の微粒化装置は、微粒化素
材を加圧して互いに衝突させるか、または剛体に衝突さ
せて微粒化素材を微粒化する微粒化装置において、ベー
ス液を加圧して圧送通路に圧送する加圧ポンプと、前記
圧送通路内でベース液を加熱する加熱装置と、加圧前の
ベース液または圧送通路内のベース液に微粒化素材を供
給して懸濁物とする素材注入装置と、前記圧送通路の出
口が開口された衝突室とを具備し、前記加熱装置により
ベース液の一部または全部を気化させて気液混相状態若
しくは気相状態とし、衝突室で気液混相状態または気相
状態の懸濁物を衝突させて微粒化素材を微粒化するよう
に構成したものである。
【0023】上記構成によれば、圧送通路で懸濁物を加
熱して液体と気体の混相流または気相流とすることによ
り、断面積の小さい圧送通路であっても流動抵抗を軽減
して圧力損失を大幅に減少させることができる。また衝
突ノズルの出口の衝突室で、ベース液の気化による急激
な膨張により微粒化素材をさらに加速することができ
る。これによりさらに微粒化を促進することができ、気
液混相または気相と微粒化素材との懸濁物を圧送するエ
ネルギーを削減することができて微粒化に要するエネル
ギー効率を向上させることができる。したがって、気液
混相状態または気相状態の懸濁物を十分に加速し、微粒
化素材をより効果的に微粒化することができる。また加
圧ポンプを小型化できるので装置の小型化が可能とな
る。
【0024】請求項11記載の微粒化装置は、請求項1
0記載の構成において、懸濁物に、ベース液よりも気化
しやすい気相変換物質を所定量添加する気相変換物質供
給装置を設け、加熱装置により加熱して前記気相変換物
質を気化させるように構成したものである。
【0025】上記構成によれば、気相変換物質により、
懸濁物をより低温でかつより低圧で気化することが可能
となり、微粒化に要するエネルギー効率を向上させるこ
とができる。
【0026】請求項12記載の微粒化装置は、請求項1
0または11記載の構成において、加圧前のベース液に
微粒化素材を供給して懸濁物とする素材注入装置を設
け、圧送通路に、懸濁物に超音波を照射する超音波分散
装置を設け、ベース液中の微粒化素材を分散するように
構成したものである。
【0027】上記構成によれば、超音波分散装置から懸
濁物に照射される超音波により、ベース液中の微粒化素
材を効果的に分散させることができ、下流側での微粒化
を確実かつ効果的に行うことができる。
【0028】請求項13記載の微粒化装置は、微粒化素
材を加圧して互いに衝突させるか、または剛体に衝突さ
せて微粒化する微粒化装置において、ベース液を加圧し
て圧送通路に圧送する加圧ポンプと、前記圧送通路内で
ベース液を加熱してベース液を超臨界状態とする加熱装
置と、加圧前のベース液または圧送通路内のベース液に
微粒化素材を供給して懸濁物とする素材注入装置と、前
記圧送通路の出口が開口された衝突室と前記圧送通路の
出口の上流側でベース液に反応物質を注入して懸濁物と
する反応物質注入装置とを具備し、超臨界状態のベース
液に注入された前記反応物質により、ベース液を反応さ
せてその一部または全部を急激に気化させ気液混相状態
または気相状態の懸濁物を加速して衝突室で衝突させる
ように構成したものである。
【0029】上記構成によれば、加圧ポンプにより臨界
圧力以上に加圧するとともに、加熱装置により臨界温度
以上に加熱してベース液を超臨界状態とし、圧送通路の
出口の手前で、ベース液に反応物質を注入して化学反応
させ、その反応熱によりベース液に急激な気化現象を誘
発し、これにより微粒化素材を加速して衝突室で高速で
衝突させることができ、微粒化をより効果的に行うこと
ができる。これによりベース液を加圧圧送するエネルギ
ーを削減することができて微粒化に要するエネルギー効
率を向上させることができ、また加圧ポンプを小型化す
ることができて装置のコンパクト化が可能となる。
【0030】
【発明の実施の形態】ここで、本発明に係る微粒化装置
の第1〜第12の実施の形態と、第1〜第64の微粒化
方法を図面に基づいて説明する。
【0031】[第1の実施の形態]微粒化装置の第1の
実施の形態と、この微粒化装置による第1〜第5の微粒
化方法とを図1および図2を参照して説明する。
【0032】この微粒化装置は、たとえば径が数μmの
粒子(以下、微粒化素材という)を径が10〜100n
mの粒子に微粒化するもので、搬送液(以下、ベース液
という)中に微粒化素材を含む懸濁物[液相状態のベー
ス液と微粒化素材の混合物、液体と気体が混在する気液
混相状態のベース液と微粒化素材の混合物、気相状態
(気化ガス状態)のベース液と微粒化素材との混合物を
いう。以下懸濁液と称する。]を貯留する投入タンク1
と、投入タンク1の懸濁液を加圧して圧送するスラリー
ポンプ(加圧ポンプ)2と、スラリーポンプ2から送り
出される懸濁液を主導管3から分岐して均等に分流する
導管(圧送通路)4A,4Bと、導管4A,4Bの上流
側で加圧や摩擦による昇温気化を防止する昇温防止装置
5と、導管4A,4Bの下流側で懸濁液を加熱して懸濁
液の一部または全部を気化可能な加熱装置6と、2本の
導管4A,4Bにそれぞれ接続された衝突ノズル(圧送
通路)7A,7Bおよび衝突ノズル7A,7Bが互いに
対抗して開口して配置された衝突室8ならびに衝突室8
から衝突ノズル7A,7Bと直交する方向に接続された
排出管9を有する衝突部10と、前記排出管9が接続さ
れた微粒子回収容器11と、微粒子回収容器11から気
化ガス(蒸気)を取り出してベース液を回収する液回収
容器12とが具備されている。
【0033】前記投入タンク1には、ベース液供給装置
15と、微粒化素材注入装置16が接続されている。ま
た投入タンク1からスラリーポンプ2に接続された液供
給管23には、逆止弁24が介在されて投入タンク1へ
の逆流が防止され、また主導管3にもスラリーポンプ2
への逆流を防止する逆止弁25が介在されている。
【0034】前記導管4A,4Bは互いに同一の断面積
に形成され、また衝突部10の衝突ノズル7A,7B
は、導管4A,4Bより小さく絞られるとともに互いに
同一断面積に形成されて懸濁液を加速するように構成さ
れている。また排出管9の断面積は、2つの衝突ノズル
7A,7Bの最小断面積の和より大きく形成されてお
り、懸濁液を減圧して気化を促進することができる。
【0035】また、前記排出管9には、微粒化後の懸濁
液を冷却する冷却装置13が設けられており、さらに排
出管9に接続されたエア抜き導管26に、エア抜きバル
ブ27が介在されている。さらにまた微粒子回収容器1
1により沈降された微粒子を含む懸濁液は、必要に応じ
て、循環ポンプ28により循環パイプライン29を介し
て投入タンク1に再度送られ、微粒化処理が繰り返され
る。
【0036】前記ベース液として、たとえばひまし油、
水、鉱物油などが使用される。また微粒化素材は、プラ
スチック粉体や金属粉体、セラミックス粉体であり、金
属粉体では、腐食のおそれがある水をベース液として使
用しないことが望ましい。
【0037】さらに前記スラリーポンプ2は、気相変換
物質を臨界圧力以上に加圧可能な能力を有している。ま
た加熱装置6は、ヒーターや高周波等の加熱装置によ
り、ベース液を臨界温度以上に加熱可能な能力を有して
いる。
【0038】(第1の微粒化方法)次に上記構成におけ
る第1の微粒化方法を説明する。この第1の微粒化方法
は、スラリーポンプ2と加熱装置6と衝突ノズル7A,
7Bによる絞り効果とにより、導管4A,4B内で懸濁
液中のベース液の全部を気化させる。
【0039】すなわち、ベース液に所定量の微粒化素材
を含む懸濁液は、投入タンク1からスラリーポンプ2に
より主導管3に圧送され、主導管3から導管4A,4B
に均等に導入される。導管4A,4Bの上流側では、昇
温防止装置5により懸濁液が冷却されて、スラリーポン
プ2による加圧と導管4A,4Bの流動抵抗による懸濁
液の昇温により、ベース液が気化されるのが防止されて
いる。そして導管4A,4Bの下流側で加熱装置6によ
り懸濁液が加熱され、また衝突ノズル7A,7Bにより
流路断面が絞られることによりさらに加圧される。
【0040】第1の微粒化方法では、加熱装置6、スラ
リーポンプ2、衝突ノズル7A,7Bの絞り効果によ
り、懸濁液に含まれる全部のベース液が導管4A,4B
内で気化するように熱量と圧力とが設定されており、全
部のベース液が気化膨張された加圧力が、衝突ノズル7
A,7B噴出側に作用して懸濁液を加速する。また懸濁
液が気相状態となることで、導管4A,4B内および衝
突ノズル7A,7B内での流動抵抗が大幅に小さくなっ
て圧力損失が軽減される。このようにして衝突ノズル7
A,7Bから衝突室8に懸濁液を噴出して懸濁液同士を
衝突させ、懸濁液に含まれた微粒化粒子を高い運動エネ
ルギーにより細かく破砕して微粒化する。そして微粒化
後の破砕粒子と気化ガスは衝突室8から排出管9に排出
され、冷却装置13により冷却されて安定化された後、
微粒子回収タンク11に排出され、粉砕微粒子が回収さ
れる。
【0041】上記第1の微粒化方法によれば、スラリー
ポンプ2による加圧による運動エネルギーの他に、加熱
装置6により懸濁液に熱エネルギーを加え、導管4A,
4Bおよび衝突ノズル7A,7B内でベース液の全部を
気化させて気相状態としたので、気化膨張により生じる
加圧力と、導管4A,4Bおよび衝突ノズル7A,7B
内での流動抵抗の軽減による圧力損失の大幅な減少とに
より、懸濁液を十分に加速して効果的に互いに衝突させ
ることができ、微粒化素材の微粒化を促進することがで
きる。
【0042】(第2の微粒化方法)上記構成における第
2の微粒化方法は、第1の微粒化方法において、スラリ
ーポンプ2と加熱装置6と衝突ノズル7A,7Bによる
絞り効果とにより、導管4A,4B内および衝突ノズル
7A,7B内で懸濁液中のベース液の一部を気化させ
る。
【0043】すなわち、スラリーポンプ2と加熱装置6
と衝突ノズル7A,7Bによる絞り効果とにより、懸濁
液に含まれるベース液の一部が導管4A,4B内および
衝突ノズル7A,7B内で気化されて懸濁液が気液混相
状態にされる。このように導管4A,4B内および衝突
ノズル7A,7B内で懸濁物を気液混相状態とすること
で、流動抵抗の軽減と圧力損失とを大幅に減少させる。
さらに気化膨張により生じる加圧力を作用させて気液混
相状態の懸濁液を加速し、衝突ノズル7A,7Bから衝
突室8に噴出させて気液混相状態の懸濁液同士を衝突さ
せる。
【0044】上記第2の微粒化方法によれば、スラリー
ポンプ2による運動エネルギーの他に、加熱装置6によ
り熱エネルギーを懸濁液に加え、懸濁液中のベース液の
一部を気化させて気液混相状態としたので、ベース液の
気化膨張により生じる加圧力と、導管4A,4B内およ
び衝突ノズル7A,7B内での流動抵抗の軽減による圧
力損失の大幅な減少とにより、懸濁液を十分に加速して
互いに衝突させることができ、微粒化素材の微粒化を促
進することができる。
【0045】(第3の微粒化方法)次に上記構成におけ
る第3の微粒化方法は、第1の微粒化方法において、導
管4A,4B内および衝突ノズル7A,7B内では懸濁
液中のベース液を気化させず、衝突室8の減圧作用によ
り衝突ノズル7A,7Bから噴出させたベース液の一部
または全部を衝突室8内で気化させる。
【0046】すなわち、導管4A,4B内および衝突ノ
ズル7A,7Bではベース液が気化されず、衝突ノズル
7A,7Bから衝突室8に噴出されると同時に衝突室8
の減圧作用でベース液の一部または全部が急速に気化さ
れる。そして、懸濁液が気液混相状態または気相状態と
なって気化膨張による加圧力により加速され懸濁液同士
が衝突される。これにより、微粒化粒子が高い運動エネ
ルギーでより細かく破砕されて微粒化される。
【0047】上記第3の微粒化方法によれば、衝突室8
内で、衝突ノズル7A,7Bから懸濁液を噴出すると同
時に懸濁液中のベース液を急速に気化させて懸濁液同士
を高速で衝突させることにより、気化膨張のよる加圧力
で気液混相状態または気相状態の懸濁液を十分に加速し
て衝突させることができ、微粒化素材の微粒化を促進す
ることができる。
【0048】(第4の微粒化方法)上記構成における第
4の微粒化方法は、第1の微粒化方法において、スラリ
ーポンプ2と加熱装置6と衝突ノズル7A,7Bによる
絞り効果とにより、導管4A,4B内での懸濁液中のベ
ース液の気化と、衝突ノズル7A,7B出口における衝
突室8でのベース液の気化を2段に行う。
【0049】すなわち、加熱装置6とスラリーポンプ2
と衝突ノズル7A,7Bにより、導管4A,4B内で懸
濁液に含まれるベース液の一部が気化されており、懸濁
物が気液混相状態となる。これにより流動抵抗の軽減と
圧力損失とを大幅に減少させ、さらに気化により生じる
加圧力を懸濁液に作用させて加速させる。さらに衝突ノ
ズル7A,7Bから衝突室8に懸濁液を噴出させると同
時に、衝突室8の減圧作用によりベース液の残り一部ま
たは全部を気化させ、気液混相状態の懸濁液同士または
気相状態の懸濁液同士を衝突させて微粒化粒子を細かく
破砕して微粒化する。
【0050】第4の微粒化方法によれば、導管4A,4
B内および衝突ノズル7A,7B内で懸濁物を気液混相
状態とすることで、導管4A,4B内および衝突ノズル
7A,7B内における流動抵抗を軽減させ圧力損失を減
少させて懸濁液を効果的に加速し、さらに衝突室8の減
圧作用により、衝突ノズル7A,7B出口で残りのベー
ス液を急速に気化させ、気化により生じる爆発的な膨張
力を利用して微粒化粒子をさらに細かく破砕して効果的
に微粒化することができる。
【0051】(第5の微粒化方法)上記構成における第
5の微粒化方法は、第1〜第4の微粒化方法において、
スラリーポンプ2と加熱装置6と衝突ノズル7A,7B
による絞り効果とにより、懸濁液をベース液の臨界温度
以上に加熱するとともに臨界圧力以上に加圧し、超臨界
状態とする。
【0052】上記第5の微粒化方法によれば、第1〜第
4の微粒化方法の作用効果に加えて、懸濁液を超臨界状
態とすることで、特異な分子運動により、微粒化素材粒
子同士の衝突と管内壁への衝突が生じて微粒化が促進さ
れる。また超臨界状態では、懸濁液は極めて不安定な状
態で、僅かな衝撃や加熱、減圧などに触発されて、瞬間
的に気化しやすいため、容易に気化可能で、瞬間的な気
化による高い運動エネルギーで懸濁液を加速し、効果的
に微粒化を行うことができる。
【0053】上記微粒化装置の第1の実施の形態によれ
ば、懸濁液に、スラリーポンプ2の加圧による運動エネ
ルギーの他に、加熱装置6により熱エネルギーを加え、
懸濁液中のベース液の一部または全部を気化させて、気
液混相状態または気相状態とすることで、導管4A,4
Bおよび衝突ノズル7A,7B内での流動抵抗を軽減し
て圧力損失を大幅に減少させ、ベース液の気化膨張によ
り懸濁液を十分に加速して懸濁液同士を高速で衝突さ
せ、微粒化素材の微粒化を促進することができる。
【0054】また衝突ノズル7A,7Bから懸濁液を衝
突室8に噴出する時に、衝突室8における減圧作用で、
ベース液を急激に気化してその爆発的な気化膨張による
加圧力により微粒化素材を十分に加速し、これを互いに
衝突させることでさらに微粒化を促進することができ
る。
【0055】さらに懸濁物を超臨界状態とすることで、
導管4A,4B内、衝突ノズル7A,7B内、衝突ノズ
ル7A,7Bの出口の衝突室8内の少なくとも1つで、
懸濁液中のベース液一部または全部を容易かつ効果的に
気化させて急激な気化作用により、懸濁物を高速で衝突
させて効果的に微粒化することができる。また懸濁液を
臨界温度以上に加熱しかつ臨界圧力以上に加圧して超臨
界状態とすることで、超臨界状態の分子運動を利用し
て、さらに効果的に微粒化素材の微粒化を行うことがで
きる。
【0056】[第2の実施の形態]微粒化装置の第2の
実施の形態と、この微粒化装置による第6〜第10の微
粒化方法とを図3および図4を参照して説明する。先の
実施の形態と同一部材には同一符号を付して説明を省略
する。
【0057】第1の実施の形態では、ベース液に微粒化
素材を混合した懸濁液を加圧圧送して加熱したが、第2
の実施の形態では、ベース液のみを液送ポンプ31から
導管4A,4Bに加圧圧送して加熱装置6により加熱し
た後、導管4A,4Bの出口側かまたは衝突ノズル7
A,7Bの上流側で、ベース液に素材注入装置30から
微粒化素材を添加混合して懸濁液を形成するものであ
る。
【0058】すなわち、素材注入装置30は、微粒化素
材が搬送液と共に素材スラリーとして素材タンク32に
貯留されており、この素材スラリーは、素材スラリーポ
ンプ33から素材注入管34A,34Bを介して衝突ノ
ズル7A,7B(または導管4A,4Bの出口側)にそ
れぞれ供給するように構成されている。また必要に応じ
て素材注入管34A,34Bに素材加熱装置35が設け
られる。
【0059】(第6の微粒化方法)上記構成における第
6の微粒化方法は、液送ポンプ31と加熱装置6と衝突
ノズル7A,7Bによる絞り効果とにより、導管4A,
4B内で全部が気化された気相状態のベース液(気化ガ
ス)に微粒化素材を添加混合して気相状態の懸濁液を形
成する。
【0060】すなわち、ベース液は、投入タンク1から
液送ポンプ31により主導管3に圧送され、主導管3か
ら導管4A,4Bに均等に導入される。そして導管4
A,4Bの上流側では、昇温防止装置5により懸濁液が
冷却されて、液送ポンプ31による加圧と導管4A,4
Bの流動抵抗による昇温により、ベース液が上流側で気
化されるのが防止されている。そして導管4A,4Bの
下流側で加熱装置6によりベース液が加熱され、また衝
突ノズル7A,7Bにより流路断面が絞られることによ
り更に加圧される。導管4A,4Bの出口側および衝突
ノズル7A,7B内で懸濁液に含まれる全部のベース液
が気化す気化されて、この気化膨張により生じる加圧力
が衝突ノズル7A,7B噴出側に作用して懸濁液が加速
される。そして、素材注入装置30により素材スラリー
が素材注入管34A,34Bを介して衝突ノズル7A,
7B(または導管4A,4Bの出口側)に所定量供給さ
れ、気相状態のベース液に微粒化素材が混合されて気相
状態の懸濁液が形成される。このとき微粒子素材の搬送
液は気化される。このように気相状態の懸濁液となるこ
とで、導管4A,4B内および衝突ノズル7A,7B内
での流動抵抗が大幅に小さくなって圧力損失が軽減され
る。さらに衝突ノズル7A,7Bから衝突室8に気相状
態の懸濁液を噴出して微粒化粒子を同士を衝突させ、高
い運動エネルギーにより微粒化粒子が細かく破砕されて
微粒化される。
【0061】上記第6の微粒化方法によれば、第1の微
粒化方法の作用効果に加えて、ベース液のみを加圧圧送
し、衝突ノズル7A,7B(または導管4A,4Bの出
口側)で気相状態のベース液に微粒化素材を供給して気
相状態の懸濁液を形成するので、スラリーに比べて加圧
圧送が容易で、かつ導管4A,4Bおよび衝突ノズル7
A,7Bの微粒化素材による磨耗を減少させることがで
きる。
【0062】(第7の微粒化方法)上記構成における第
7の微粒化方法は、第6の微粒化方法において、液送ポ
ンプ31と加熱装置6と衝突ノズル7A,7Bによる絞
り効果とにより、導管4A,4B内でベース液の一部を
気化させる。
【0063】すなわち、衝突ノズル7A,7B内(また
は導管4A,4Bの出口側)内で一部が気化されて気液
混相状態にされたベース液に、素材注入装置30により
素材スラリーが所定量供給され、気液混相状態のベース
液に微粒化素材が混合されて気液混相状態の懸濁液が形
成される。
【0064】第7の微粒化方法によれば、第2の微粒化
方法の作用効果に加えて、ベース液のみを加圧圧送し、
衝突ノズル7A,7B(または導管4A,4Bの出口
側)で気液混相状態のベース液に微粒化素材を供給して
気液混相状態の懸濁液を形成するので、スラリーに比べ
て加圧圧送が容易で、かつ導管4A,4Bおよび衝突ノ
ズル7A,7Bの微粒化素材による磨耗を減少させるこ
とができる。
【0065】(第8の微粒化方法)上記構成における第
8の微粒化方法は、導管4A,4B内および衝突ノズル
7A,7B内でベース液を気化させず、衝突ノズル7
A,7Bの出口において懸濁液中のベース液の一部また
は全部を気化させる。
【0066】すなわち、ベース液は導管4A,4B内で
液相状態のまま圧送され、衝突ノズル7A,7B(また
は導管4A,4Bの出口側)内で素材注入装置30から
素材スラリーが所定量供給されて液相状態の懸濁液が形
成される。そして衝突ノズル7A,7Bから懸濁液が噴
出されると同時に、衝突室8の減圧作用で懸濁液中のベ
ース液の一部または全部が急速に気化され、気液混相状
態または気相状態の懸濁液同士が衝突される。これによ
り、高い運動エネルギーで微粒化素材がより細かく破砕
されて微粒化される。
【0067】上記第8の微粒化方法によれば、第3の微
粒化方法の作用効果に加えて、ベース液のみを加圧圧送
し、衝突ノズル7A,7B(または導管4A,4Bの出
口側)で気液混相状態のベース液に微粒化素材を供給し
て気液混相状態の懸濁液を形成するので、スラリーに比
べて加圧圧送が容易で、かつ導管4A,4Bおよび衝突
ノズル7A,7Bの微粒化素材による磨耗を減少させる
ことができる。
【0068】(第9の微粒化方法)上記構成における第
9の微粒化方法は、第6の微粒化方法において、導管4
A,4B内におけるベース液の一部の気化と、衝突ノズ
ル7A,7Bの出口における気化とを2段に行う。
【0069】すなわち、液送ポンプ31と加熱装置6と
衝突ノズル7A,7Bによる絞り効果とにより、導管4
A,4B内でベース液の一部が気化されて気液混相状態
のベース液を形成し、素材注入装置30から素材スラリ
ーが衝突ノズル7A,7B(または導管4A,4Bの出
口側)内のベース液に所定量供給されて、気液混相状態
の懸濁液が形成される。そして衝突ノズル7A,7Bか
ら懸濁液が衝突室8内に噴出されると同時に、衝突室8
の減圧作用によりベース液の残りの一部または全部が急
速に気化されて加速され、気液混相状態または気相状態
で懸濁液同士が衝突される。
【0070】上記第9の微粒化方法によれば、第4の微
粒化方法の作用効果に加えて、ベース液のみを加圧圧送
し、衝突ノズル7A,7B(または導管4A,4Bの出
口側)で気液混相状態のベース液に微粒化素材を供給し
て気液混相状態の懸濁液を形成するので、スラリーに比
べて加圧圧送が容易で、かつ導管4A,4Bおよび衝突
ノズル7A,7Bの微粒化素材による磨耗を減少させる
ことができる。
【0071】(第10の微粒化方法)上記構成における
第10の微粒化方法は、第6〜第9の微粒化方法におい
て、液送ポンプ31と加熱装置6と衝突ノズル7A,7
Bによる絞り効果とにより、導管4A,4B内および衝
突ノズル7A,7B内でベース液を臨界温度以上に加熱
するとともに臨界圧力以上に加圧し、超臨界状態とす
る。
【0072】上記第10の微粒化方法によれば、第5の
微粒化方法の作用効果に加えて、ベース液のみを加圧お
よび加熱して超臨界状態とし、超臨界状態のベース液に
微粒化素材を供給して懸濁液を形成するので、スラリー
に比べて加圧圧送が容易で、かつ導管4A,4Bおよび
衝突ノズル7A,7Bの微粒化素材による磨耗を減少さ
せることができる。
【0073】以上のように、微粒化装置の第2の実施の
形態によれば、液送ポンプ31の加圧による運動エネル
ギーの他に、加熱装置6により熱エネルギーをベース液
に加えて、ベース液の一部または全部を気化させ、気液
混相状態または気相状態とし、素材注入装置30から素
材スラリーを添加して気液混相状態または気相状態の懸
濁液を形成することにより、導管4A,4Bおよび衝突
ノズル7A,7B内での流動抵抗を軽減して、圧力損失
を大幅に減少させ、かつベース液の気化膨張により懸濁
液を十分に加速して懸濁液同士を高速で衝突させ、微粒
化素材の微粒化を促進することができる。またスラリー
に比べて加圧圧送が容易で、導管4A,4Bおよび衝突
ノズル7A,7Bの磨耗を減少させることができる。
【0074】さらに懸濁液を臨界温度以上に加熱しかつ
臨界圧力以上に加圧して超臨界状態とすることで、超臨
界状態の分子運動を利用して、さらに効果的に微粒化素
材の微粒化を行うことができる。
【0075】さらにまた衝突室8で衝突ノズル7A,7
Bから懸濁液が噴出する時に、衝突室8における減圧作
用で、ベース液が急激に気化されてその爆発的な膨張力
により微粒化素材が加速され、これを互いに衝突させる
ことで、さらに微粒化を促進することができる。
【0076】[第3の実施の形態]微粒化装置の第3の
実施の形態と、この微粒化装置による第11〜第16の
微粒化方法とを図5を参照して説明する。先の実施の形
態と同一部材には同一符号を付して説明を省略する。こ
の実施の形態は、第1の実施の形態に、気相変換物質供
給装置20と超音波分散装置14とが設けられたもので
ある。
【0077】すなわち、気相変換物質タンク21から導
入管22を介して投入タンク1に、所定量の気相変換物
質を添加して気相変換物質とベース液からなる混合ベー
ス液と、微粒化素材からなる懸濁液を形成する気相変換
物質供給装置20が設けられている。また、導管導管4
A,4Bで昇温防止装置5と加熱装置6との間に、懸濁
液に超音波を照射して懸濁液中の微粒化素材をそれぞれ
混合ベース液中に均一に分散させる超音波分散装置14
が設けられている。
【0078】気相変換物質供給装置20では、ベース液
に対して気相変換物質を容積比で約30%程度以上添加
して混合ベース液を形成するもので、気相変換物質に
は、ベース液よりも気化しやすいものが選択され、たと
えば水(ベースが水以外の場合)や二酸化炭素、エタノ
ールなど表1に示すものが使用される。そして微粒化素
材がプラスチック粉体の場合には、臨界温度が低い二酸
化炭素などが気相変換物質として使用され、また金属粉
体の場合には、望ましくは水などのように腐食を生じる
ものは使用しないほうがよく、さらにセラミックス粉体
の場合ではほとんどの物質が使用できる。また気相変換
物質をベース液として使用してもよい。
【0079】
【表1】 なお、気相変換物質として二酸化炭素などの気体を選択
した場合には、ベース液中に溶解させるか、または液化
させるための冷却装置(図示せず)を投入タンク1やス
ラリーポンプ2の接液部に設置する。
【0080】(第11の微粒化方法)上記構成における
第11の微粒化方法は、気相変換物質供給装置20によ
りベース液に気相変換物質を所定量添加して混合ベース
液とし、投入タンク1内に混合ベース液と微粒化素材か
らなる懸濁液を形成する。スラリーポンプ2と加熱装置
6と衝突ノズル7A,7Bによる絞り効果とにより、導
管4A,4B内および衝突ノズル7A,7B内に圧送さ
れた懸濁液は、まず混合ベース液中の気相変換物質が全
部気化されるとともに、この気化によりベース液の気化
が誘発されて混合ベース液の全部が気化されて懸濁液が
気相状態とされる。そして、気相状態の懸濁液が衝突ノ
ズル7A,7Bから噴出されて衝突室8で互いに衝突さ
れる。
【0081】上記第11の微粒化方法によれば、第1の
微粒化方法と同様の作用効果に加えて、ベース液よりも
気化しやすい気相変換物質をベース液に所定量以上添加
した混合ベース液としたので、まず最初に気相変換物質
を気化させることでベース液の気化を誘発して、ベース
液の気化が容易となり、懸濁液をより低温でかつより低
圧で気化することができて、微粒化に要するエネルギー
効率を向上させることができる。
【0082】(第12の微粒化方法)上記構成における
第12の微粒化方法は、第11の微粒化方法において、
スラリーポンプ2と加熱装置6と衝突ノズル7A,7B
による絞り効果とにより、導管4A,4B内および衝突
ノズル7A,7B内で、混合ベース液の一部、すなわち
気相変換物質の一部、または気相変換物質の全部、ある
いは気相変換物質の全部とベース液の一部を気化して懸
濁液を気液混相状態とし、この懸濁液を衝突ノズル7
A,7Bから噴出させて衝突室8で互いに衝突させる。
【0083】上記第12の微粒化方法によれば、第2の
微粒化方法と同様の作用効果に加えて、ベース液よりも
気化しやすい気相変換物質をベース液に所定量以上添加
した混合ベース液としたので、まず最初に気相変換物質
を気化させることでベース液の気化を誘発して、ベース
液の気化が容易となり、懸濁液をより低温でかつより低
圧で気化することが可能となって、微粒化に要するエネ
ルギー効率を向上させることができる。
【0084】(第13の微粒化方法)上記構成における
第13の微粒化方法は、上記第11の微粒化方法におい
て、導管4A,4B内および衝突ノズル7A,7B内で
は混合ベース液を気化させずに懸濁液を液相状態のまま
保持し、この液相状態の懸濁液を衝突ノズル7A,7B
から懸濁液を衝突室8内に噴出させると同時に、衝突室
8の減圧作用により、気相変換物質から順に混合ベース
液を一気に気化させて、気化膨張による加圧力に加速さ
れた気相状態または気液混相状態の懸濁液を互いに衝突
させる。
【0085】上記第13の微粒化方法によれば、第3の
微粒化方法と同様の作用効果に加えて、ベース液よりも
気化しやすい気相変換物質をベース液に所定量以上添加
した混合ベース液としたので、まず最初に気相変換物質
を気化させることでベース液の気化を誘発して、ベース
液の気化が容易となり、懸濁液をより低温でかつより低
圧で気化することが可能となって、微粒化に要するエネ
ルギー効率を向上させることができる。
【0086】(第14の微粒化方法)上記構成における
第14の微粒化方法は、上記第11の微粒化方法におい
て、スラリーポンプ2と加熱装置6と衝突ノズル7A,
7Bによる絞り効果とにより、導管4A,4B内および
衝突ノズル7A,7B内で、混合ベース液のうち、気相
変換物質の一部または気相変換物質の全部、あるいは気
相変換物質の全部とベース液の一部を気化させて懸濁液
を気液混相状態とし、これにより導管4A,4B内およ
び衝突ノズル7A,7B内での流路抵抗を軽減して圧力
損失を減少させるとともに気化による膨張力を利用して
懸濁液を加速する。さらに気液混相状態の懸濁液を衝突
ノズル7A,7Bから噴出させると同時に、衝突室8の
減圧作用により、残りの混合ベース液の一部または全部
を気化させて懸濁液を互いに衝突させる。
【0087】上記第14の微粒化方法によれば、第4の
微粒化方法と同様の作用効果に加えて、ベース液よりも
気化しやすい気相変換物質をベース液に所定量以上添加
した混合ベース液としたので、まず最初に気相変換物質
を気化させることでベース液の気化を誘発して、ベース
液の気化が容易となり、懸濁液をより低温でかつより低
圧で気化することが可能となって、微粒化に要するエネ
ルギー効率を向上させることができる。
【0088】(第15の微粒化方法)上記構成における
第15の微粒化方法は、第11〜第14の微粒化方法に
おいて、スラリーポンプ2と加熱装置6と衝突ノズル7
A,7Bによる絞り効果とにより、導管4A,4B内で
懸濁液を気相変換物質の臨界温度以上に加熱するととも
に臨界圧力以上に加圧して超臨界状態とする。
【0089】上記第15の微粒化方法によれば、第5の
微粒化方法と同様の作用効果に加えて、ベース液よりも
気化しやすい気相変換物質をベース液に所定量以上添加
した混合ベース液とし、まず最初に超臨界状態に加熱加
圧された気相変換物質を気化させることでベース液の気
化を誘発して、ベース液の気化が容易となり、より低温
でかつより低圧で気化することが可能となって、微粒化
に要するエネルギー効率を向上させることができる。
【0090】(第16の微粒化方法)第16の微粒化方
法は、第11〜第15の微粒化方法において、超音波分
散装置14により導管4A,4Bの搬送中に懸濁液中の
微粒化素材を分散させるようにした。
【0091】第16の微粒化方法によれば、第11〜第
15の微粒化方法の作用効果に加えて、懸濁液中の微粒
化素材を均一に分散することができ、懸濁液同士の衝突
による微粒化を効果的に行うことができる。もちろん、
第1〜第5の実施の形態に超音波分散装置14を設ける
ことにより、微粒化素材を均一に分散させて微粒化を効
果的に行えることはいうまでもない。
【0092】以上のように、微粒化装置の第3の実施の
形態によれば、気相変換物質供給装置20によりベース
液に、ベース液よりも気化しやすい所定量の気相変換物
質を添加して混合ベース液としたので、まず最初に気相
変換物質を気化させることで、ベース液の気化を誘発さ
せて、より低温でかつより低圧で懸濁液を気化させるこ
とが可能となり、微粒化に要するエネルギー効率を向上
させることができる。さらに超音波分散装置14によ
り、懸濁液中の微粒化素材を効果的に分散させることが
でき、衝突による微粒化を効果的に行うことができる。
【0093】[第4の実施の形態]微粒化装置の第4の
実施の形態と、この微粒化装置による第17〜第21の
微粒化方法とを図6を参照して説明する。先の実施の形
態と同一部材には同一符号を付して説明を省略する。こ
の実施の形態は、第2の実施の形態において、気相変換
物質供給装置20が設けられたものである。
【0094】気相変換物質供給装置20は、気相変換物
質タンク21から導入管22を介して投入タンク1に、
ベース液よりも気化しやすい気相変換物質をベース液に
添加して混合ベース液を形成するように構成されてい
る。
【0095】(第17の微粒化方法)上記構成における
第17の微粒化方法は、上記第6の微粒化方法におい
て、ベース液に予め気相変換物質を添加して混合ベース
液とする。
【0096】すなわち、気相変換物質供給装置20によ
りベース液に気相変換物質が所定量(容積比で約30%
程度以上)添加されて混合ベース液が形成される。そし
て液送ポンプ31により導管4A,4Bに加圧圧送さ
れ、導管4A,4Bの上流側で、昇温防止装置5により
懸濁液が冷却されて気化されるのが防止される。そして
前記液送ポンプ31による加圧と、加熱装置6による加
熱と、衝突ノズル7A,7Bによる絞り効果とにより混
合ベース液が加熱、加圧され、まず混合ベース液の気相
変換物質が最初に気化され、次いでこの気化に誘発され
てベース液が気化され、導管4A,4B内および衝突ノ
ズル7A,7B内で混合ベース液の全部が気化される。
そして衝突ノズル7A,7B(または導管4A,4Bの
出口側)内で気化途中または気相状態の気化ガス(混合
ベース液)中に、素材注入装置30により素材注入管3
4A,34Bを介して素材スラリーが混合され、気相状
態の懸濁液が形成される。この時、微粒化素材の搬送液
も気化される。そして、気化膨張により生じる加圧力が
衝突ノズル7A,7B排出側に作用して気相状態の懸濁
液が加速され、衝突ノズル7A,7Bから噴射されて衝
突室8で互いに衝突される。
【0097】第17の微粒化方法によれば、上記第6の
微粒化方法の作用効果に加えて、ベース液に、ベース液
よりも気化しやすい気相変換物質を所定量添加して混合
ベース液とすることにより、加圧および加熱により最初
に気相変換物質が気化されて、より低温でかつより低圧
で懸濁液を気化することが可能となり、また気相変換物
質の気化により、ベース液の気化を誘発して気化させる
ことができ、微粒化に要するエネルギー効率を向上させ
ることができる。
【0098】(第18の微粒化方法)上記構成における
第18の微粒化方法は、上記第17の微粒化方法におい
て、混合ベース液の一部を気化させて気液混相状態の懸
濁液を形成する。
【0099】すなわち、液送ポンプ31と加熱装置6と
衝突ノズル7A,7Bによる絞り効果とにより、導管4
A,4B内および衝突ノズル7A,7B内で混合ベース
液のうち、気相変換物質の一部かまたは全部、あるは気
相変換物質の全部とベース液の一部が気化され、導管4
A,4B内で(混合)ベース液が気液混相状態となる。
そして素材注入管34A,34Bから衝突ノズル7A,
7B(または導管4A,4Bの出口側)に素材スラリー
が所定量供給されてベース液に微粒化素材が混合され、
気液混相状態の懸濁液が形成される。さらに気液混相状
態の懸濁液が衝突ノズル7A,7Bから噴出されて衝突
室8で互いに衝突され、大きい運動エネルギーと衝突と
により、微粒化素材が効果的に微粒化される。
【0100】上記第18の微粒化方法によれば、上記第
8の微粒化方法の作用効果に加えて、ベース液に、ベー
ス液よりも気化しやすい気相変換物質を所定量添加して
混合ベース液としたことにより、加圧および加熱により
最初に気相変換物質が気化されて、より低温でかつより
低圧で懸濁液を気化することが可能となり、また気相変
換物質の気化により、ベース液の気化を誘発して気化さ
せることができ、微粒化に要するエネルギー効率を向上
させることができる。
【0101】(第19の微粒化方法)上記構成における
第19の微粒化方法は、第17の微粒化方法において、
衝突室8の減圧作用により衝突室8で混合ベース液の一
部または全部を気化させる。
【0102】すなわち、ベース液に気相変換物質を容積
比で約30%程度以上添加した混合ベース液を、加熱装
置6と液送ポンプ31と衝突ノズル7A,7Bによる絞
り効果により加熱および加圧しつつ導管4A,4Bに送
り、導管4A,4B内および衝突ノズル7A,7B内で
は混合ベース液を液相状態のまま保持し、衝突ノズル7
A,7B(または導管4A,4Bの出口側)で素材注入
管34A,34Bから素材スラリーが所定量混合ベース
液中に供給されて液相状態の懸濁液が形成される。そし
て衝突ノズル7A,7Bから衝突室8内に懸濁液が噴出
されると同時に、衝突室8の減圧作用により懸濁物中の
混合ベース液の一部または全部が急速に気化され、気化
膨張による加圧力で気液混相状態または気相状態の懸濁
液が加速されて懸濁液同士で衝突される。この時、最初
に気相変換物質が気化され、この気化に誘引されてベー
ス液が気化される。これにより、微粒化素材が高い運動
エネルギーでより細かく破砕されて効果的に微粒化され
る。
【0103】上記第19の微粒化方法によれば、上記第
9の微粒化方法の作用効果に加えて、ベース液に、ベー
ス液よりも気化しやすい気相変換物質を所定量添加して
混合ベース液としたことにより、加圧および加熱により
最初に気相変換物質が気化されて、より低温でかつより
低圧で懸濁液を気化することが可能となり、また気相変
換物質の気化により、ベース液の気化を誘発して気化さ
せることができ、微粒化に要するエネルギー効率を向上
させることができる。
【0104】(第20の微粒化方法)上記構成における
第20の微粒化方法は、第17の微粒化方法において、
導管4A,4B内および衝突ノズル7A,7B内でベー
ス液の一部を気化させ、さらに衝突室8において衝突ノ
ズル7A,7Bの出口で残りの(混合)ベース液の一部
または全部を気化させる。
【0105】すなわち、ベース液に気相変換物質が容積
比で約30%程度以上添加された混合ベース液を、加熱
装置6と液送ポンプ31と衝突ノズル7A,7Bによる
絞り効果とにより加圧および加熱して、導管4A,4B
内で気相変換物質の一部、または気相変換物質の全部、
あるいは気相変換物質の全部とベース液の一部を気化し
て懸濁液を気液混相状態とし、衝突ノズル7A,7B
(または導管4A,4Bの出口側)内で気液混相状態の
(混合)ベース液に、気相変換物質供給装置20により
素材スラリーが所定量供給されて気液混相状態の懸濁液
が形成される。さらに衝突ノズル7A,7Bから懸濁液
が衝突室8内に噴出されると同時に、衝突室8の減圧作
用により残りの(混合)ベース液の一部または全部が急
速に気化されて加速され、懸濁液同士が衝突される。
【0106】上記第20の微粒化方法によれば、上記第
9の微粒化方法の作用効果に加えて、ベース液に、ベー
ス液よりも気化しやすい気相変換物質を所定量添加して
混合ベース液としたことにより、加圧および加熱により
最初に気相変換物質が気化されて、より低温でかつより
低圧で懸濁液を気化することが可能となり、また気相変
換物質の気化により、ベース液の気化を誘発して気化さ
せることができ、微粒化に要するエネルギー効率を向上
させることができる。
【0107】(第21の微粒化方法)上記構成における
第21の微粒化方法は、第17〜20の微粒化方法にお
いて、加熱装置6および液送ポンプ31および衝突ノズ
ル7A,7Bの絞り効果により、混合ベース液または懸
濁液を気相変換物質の臨界温度以上に加熱するとともに
臨界圧力以上に加圧し、超臨界状態とする。
【0108】上記第21の微粒化方法によれば、第10
の微粒化方法の作用効果に加えて、ベース液に、ベース
液よりも気化しやすい気相変換物質を所定量添加して混
合ベース液とすることにより、加圧および加熱により最
初に気相変換物質が気化されて、より低温でかつより低
圧で懸濁液を気化することが可能となり、また気相変換
物質の気化により、ベース液の気化を誘発して気化させ
ることができ、微粒化に要するエネルギー効率を向上さ
せることができる。
【0109】以上のように第4の実施の形態の微粒化装
置によれば、第2の実施の形態の微粒化装置の作用効果
に加えて、気相変換物質供給装置20によりベース液に
所定量の気相変換物質を添加して混合ベース液とし、混
合ベース液を低温低圧で気化するように構成したので、
加熱装置6の加熱量および液送ポンプ31の加圧量が小
さくても、気相変換物質を気化させることができ、微量
化に要するエネルギーを低減することができ、エネルギ
ー効率を向上させることができる。
【0110】[第5の実施の形態]微粒化装置の第5の
実施の形態と、この微粒化装置による第22〜第27の
微粒化方法とを図7および図8を参照して説明する。先
の実施の形態と同一部材には同一符号を付して説明を省
略する。
【0111】この微粒化装置は、第1の実施の形態にお
いて、懸濁液を臨界状態に近い状態または超臨界状態に
加熱加圧し、反応物質供給装置50から反応物質を懸濁
液に注入し、化学反応により生じる反応熱により懸濁液
に急激な気化を誘発させ、気化膨張による加圧力を利用
して微粒化素材を更に加速し衝突させるものである。
【0112】すなわち、スラリーポンプ2と衝突ノズル
7A,7Bの絞り効果により懸濁液(ベース液はたとえ
ば水)を臨界圧力近くかまたは臨界圧力以上に加圧する
とともに、加熱装置6により臨界温度近くかまたは臨界
温度以上に加熱して、懸濁液を超臨界状態の手前かまた
は超臨界状態とする。そして、導管4A,4Bの出口側
または衝突ノズル7A,7B内で、反応物質供給装置5
0により、反応物質タンク51から加圧ポンプ52で加
圧して反応物質注入管53から反応物質(たとえば酸素
ガス)を注入し、ベース液と反応物質との化学反応によ
り生じる反応熱により、超臨界状態の手前で気化しやす
いベース液、または超臨界状態で不安定なベース液に急
激な気化を誘発させる。
【0113】たとえばベース液が水でこれを超臨界状態
とし、反応物質として酸素を注入した場合には、 H2O+O2→H22 となって、過酸化水素水が生成されると同時に反応熱が
生じ、この反応熱が超臨界状態またはそれに近い状態の
懸濁液のベース液(水)に作用する。これにより、導管
4A,4Bの出口側や衝突ノズル7A,7B内、衝突室
8内の衝突ノズル7A,7Bの出口で、ベース液の気化
が誘発されてベース液の気化を促進し、気化膨張力によ
る加圧力により加速して微粒化を促進する。
【0114】(第22の微粒化方法)上記構成における
第22の微粒化方法は、第1の微粒化方法において、ベ
ース液と微粒化素材からなる懸濁液を、スラリーポンプ
2と衝突ノズル7A,7Bの絞り作用により臨界圧力の
近くまで加圧するとともに、加熱装置6により臨界温度
近くまで加熱して、導管4A,4B内で臨界値手前の状
態とし、反応物質供給装置50により反応物質注入管5
3から導管4A,4Bの出口側または衝突ノズル7A,
7B内に反応物質を所定量注入することにより、ベース
液と反応物質の反応熱で懸濁液の気化が誘発されて急激
に気化が促進され、全部のベース液が気化されて懸濁液
が気相状態となる。そして気化膨張による爆発的な加圧
力により気相状態の懸濁液を加速して衝突ノズル7A,
7Bから噴出させ、衝突室8で気相状態の懸濁液を互い
に衝突させる。
【0115】上記第22の微粒化方法によれば、第1の
微粒化方法の作用効果に加えて、臨界圧力および臨界温
度の手前まで加圧加熱された懸濁液に反応物質を添加す
ることにより、その反応熱を利用してベース液の気化を
誘発してその全部を気化させるので、ベース液を確実に
気化できるとともに、気化膨張による加圧力を利用して
懸濁液を効果的に加速し、微粒化に要するエネルギーを
削減することができてエネルギー効率を向上させること
ができ、加圧ポンプを小型化して装置全体の小型化が可
能となる。
【0116】(第23の微粒化方法)上記構成における
第23の微粒化方法は、第22の微粒化方法において、
スラリーポンプ2と加熱装置6により臨界値手前の状態
にされた懸濁液に、反応物質供給装置50により反応物
質を注入し、その反応熱で導管4A,4Bの出口側およ
び衝突ノズル7A,7B内で懸濁液中のベース液の一部
を気化させて懸濁液を気液混相状態とし、気化による爆
発的な膨張力により気液混相状態の懸濁液を加速して衝
突ノズル7A,7Bから噴出させ、衝突室8で気液混相
状態の懸濁液を互いに衝突させる。
【0117】上記第23の微粒化方法によれば、第2の
微粒化方法の作用効果に加えて、臨界圧力および臨界温
度の手前まで加圧加熱された懸濁液に反応物質を添加す
ることにより、その反応熱を利用してベース液の気化を
誘発してその一部を気化させるので、ベース液を確実に
気化できるとともに、気化膨張による加圧力を利用して
懸濁液を効果的に加速し、微粒化に要するエネルギーを
削減することができてエネルギー効率を向上させること
ができ、加圧ポンプを小型化して装置全体の小型化が可
能となる。
【0118】(第24の微粒化方法)上記構成における
第24の微粒化方法は、第22の微粒化方法において、
スラリーポンプ2と加熱装置6により臨界値手前の状態
にされた導管4A,4B内や衝突ノズル7A,7B内の
懸濁液に、反応物質供給装置50により反応物質を注入
し、導管4A,4B内や衝突ノズル7A,7B内では気
化させずに液相状態に保持し、衝突ノズル7A,7Bか
ら衝突室8に噴出された時に、衝突室8内の減圧作用に
より懸濁液中のベース液の一部または全部を急速に気化
させ、気化膨張による爆発的な加圧力により、懸濁液を
加速して互いに衝突させる。
【0119】上記第24の微粒化方法によれば、第3の
微粒化方法の作用効果に加えて、臨界圧力および臨界温
度の手前まで加圧加熱された懸濁液に反応物質を添加
し、その反応熱を利用して、衝突ノズル7A,7Bから
噴出させた衝突室8で懸濁液中のベース液を急速に気化
させるので、ベース液を確実に気化できるとともに、気
化膨張による加圧力を利用して懸濁液を効果的に加速
し、微粒化に要するエネルギーを削減することができて
エネルギー効率を向上させることができ、加圧ポンプを
小型化して装置全体の小型化が可能となる。
【0120】(第25の微粒化方法)上記構成における
第25の微粒化方法は、第22の微粒化方法において、
スラリーポンプ2と加熱装置6により臨界値手前の状態
にされた懸濁液に、反応物質供給装置50により反応物
質を注入し、反応物質による反応熱により、導管4A,
4Bの出口側および衝突ノズル7A,7B内で懸濁液中
のベース液の一部を気化させて気液混相状態とし、さら
に気液混相状態の懸濁液を衝突ノズル7A,7Bから衝
突室8内に噴射して衝突室8の減圧作用で懸濁液中のベ
ース液の残部の一部または全部させ、気化による爆発的
な膨張力により気液混相状態または気相状態の懸濁液を
加速して互いに衝突させる。
【0121】上記第25の微粒化方法によれば、第4の
微粒化方法の作用効果に加えて、臨界圧力および臨界温
度の手前まで加圧加熱された懸濁液に反応物質を添加
し、その反応熱を利用して、衝突ノズル7A,7Bから
噴出させた衝突室8で懸濁液中のベース液を急速に気化
させるので、ベース液を確実に気化できるとともに、気
化膨張による加圧力を利用して懸濁液を効果的に加速
し、微粒化に要するエネルギーを削減することができて
エネルギー効率を向上させることができ、加圧ポンプを
小型化して装置全体の小型化が可能となる。
【0122】(第26の微粒化方法)上記構成における
第26の微粒化方法は、第22〜25の微粒化方法にお
いて、ベース液と微粒化素材からなる懸濁液を、スラリ
ーポンプ2と加熱装置6により超臨界状態とし、超臨界
状態の懸濁液に、反応物質供給装置50により反応物質
を注入し、化学反応による反応熱により懸濁液中のベー
ス液を気化する。
【0123】上記第26の微粒化方法によれば、第5の
微粒化方法の作用効果に加えて、超臨界状態の懸濁液に
反応物質を添加し、その反応熱を利用して、懸濁液中の
ベース液を急速に気化させるので、ベース液を確実に気
化できるとともに、気化膨張による加圧力を利用して懸
濁液を効果的に加速し、微粒化に要するエネルギーを削
減することができてエネルギー効率を向上させることが
でき、加圧ポンプを小型化して装置全体の小型化が可能
となる。
【0124】(第27の微粒化方法)上記構成における
第27の微粒化方法は、第22〜26の微粒化方法にお
いて、超音波分散装置14により導管4A,4B内を圧
送される微粒化素材を分散する。
【0125】第27の微粒化方法によれば、第22〜2
6の微粒化方法に加えて、懸濁液中の微粒化素材を均一
に分散することにより、懸濁液同士の衝突による微粒化
をより効果的に行うことができる。
【0126】上記第5の微粒化装置によれば、臨界状態
に近い状態または超臨界状態に加圧および過熱した懸濁
液に、反応物質供給装置50により反応物質を注入する
ように構成したので、反応物質とベース液との化学反応
により生じる反応熱により、導管4A,4Bの出口側、
衝突ノズル7A,7B内、衝突室8の衝突ノズル7A,
7Bの出口のいずれかで懸濁液に急激な気化を誘発させ
ることができ、気体の膨張を利用して懸濁液を更に加速
し衝突させて微粒化素材を微粒化できる。したがって、
化学反応による熱エネルギーを利用して容易にベース液
の一部または全部を急速に気化させるので、微粒化に要
するエネルギー効率を向上させることができ、加圧ポン
プを小型化することができて装置の小型化が可能とな
る。
【0127】[第6の実施の形態]微粒化装置の第6の
実施の形態と、この微粒化装置による第28〜第32の
微粒化方法とを図9および図10を参照して説明する。
先の実施の形態と同一部材には同一符号を付して説明を
省略する。この微粒化装置は、第2の実施の形態におい
て、超臨界状態に近くかまたは超臨界状態に達したベー
ス液に、反応物質供給装置50から反応物質を注入し、
化学反応により生じる反応熱によりベース液に急激な気
化を誘発させることにより、気体の膨張を利用して微粒
化素材を更に加速し衝突させるものである。
【0128】(第28の微粒化方法)上記構成における
第28の微粒化方法は、液送ポンプ31によりベース液
を臨界圧力近くに加圧するとともに、加熱装置6により
臨界温度近くに加熱し、ベース液を超臨界状態の手前の
状態とする。そして導管4A,4Bの出口側または衝突
ノズル7A,7Bで、素材注入装置30から素材スラリ
ーを前記ベース液に所定量添加混合して懸濁液を形成す
る。さらに素材スラリーの添加位置の上流側または下流
側で、反応物質供給装置50により反応物質注入管53
を介して反応物質を注入し、超臨界状態の手前のベース
液(または懸濁液中のベース液)と反応物質との化学反
応を生じさせてその反応熱により、ベース液に急激な気
化を誘発させ、ベース液の全部を気化させる。この気化
膨張による加圧力により懸濁液を加速して衝突ノズル7
A,7Bから噴出させ、衝突室8内で懸濁液同士を互い
に衝突させて微粒化を促進する。
【0129】上記第28の微粒化方法によれば、第6の
微粒化方法の作用効果に加えて、臨界圧力および臨界温
度の手前まで加圧加熱された懸濁液に反応物質を添加す
ることにより、その反応熱を利用してベース液の気化を
誘発しその全部を気化させるので、ベース液を確実に気
化できるとともに、気化膨張による加圧力を利用して懸
濁液を効果的に加速することができ、微粒化に要するエ
ネルギーを削減してエネルギー効率を向上させることが
でき、また加圧ポンプを小型化して装置全体の小型化が
可能となる。
【0130】(第29の微粒化方法)上記構成における
第29の微粒化方法は、第28の微粒化方法において、
ベース液(懸濁液)に添加された反応物質による反応熱
で、導管4A,4Bの出口側および衝突ノズル7A,7
B内で懸濁液中のベース液の一部を気化させて懸濁液を
気液混相状態とする。
【0131】上記第29の微粒化方法によれば、第7の
微粒化方法の作用効果に加えて、臨界圧力および臨界温
度の手前まで加圧加熱された懸濁液に反応物質を添加す
ることにより、その反応熱を利用してベース液の気化を
誘発しその一部を気化させるので、ベース液を確実に気
化できるとともに、気化膨張による加圧力を利用して懸
濁液を効果的に加速することができ、微粒化に要するエ
ネルギーを削減してエネルギー効率を向上させることが
でき、また加圧ポンプを小型化して装置全体の小型化が
可能となる。
【0132】(第30の微粒化方法)上記構成における
第30の微粒化方法は、第28の微粒化方法において、
ベース液(懸濁液)に添加された反応物質による反応熱
では、導管4A,4Bの出口側および/または衝突ノズ
ル7A,7B内では気化させずに液送状態を保持させ、
衝突ノズル7A,7Bから衝突室8内に噴出された時
に、衝突室8の減圧作用で急速に懸濁物中のベース液の
一部または全部を気化させ、気化による爆発的な膨張力
により懸濁液を加速して互いに衝突させる。
【0133】上記第30の微粒化方法によれば、第8の
微粒化方法の作用効果に加えて、反応物質を添加するこ
とにより、その反応熱を利用して衝突ノズル7A,7B
の出口の衝突室8で懸濁液中のベース液の気化を誘発
し、その一部または全部を気化させるので、ベース液を
確実に気化できるとともに、気化膨張による加圧力を利
用して懸濁液を効果的に加速することができ、微粒化に
要するエネルギーを削減してエネルギー効率を向上させ
ることができ、また加圧ポンプを小型化して装置全体の
小型化が可能となる。
【0134】(第31の微粒化方法)上記構成における
第31の微粒化方法は、第28の微粒化方法において、
ベース液(懸濁液)に添加された反応物質による反応熱
により、化学反応による反応熱利用して、導管4A,4
B内および衝突ノズル7A,7B内でベース液の一部を
急速に気化させて気液混相状態とし、さらに衝突室8の
減圧作用で衝突ノズル7A,7Bの出口から衝突室8内
に噴射された懸濁液中の残りのベース液の一部または全
部を急速に気化させ、気化による爆発的な膨張力により
懸濁液を加速して互いに衝突させる。
【0135】上記第31の微粒化方法によれば、第9の
微粒化方法の作用効果に加えて、臨界圧力および臨界温
度の手前まで加圧加熱された懸濁液に反応物質を添加す
ることにより、その反応熱を利用して導管4A,4B内
および衝突ノズル7A,7B内でベース液の気化を誘発
しその一部を気化させ、さらに衝突ノズル7A,7Bの
出口で残りのベース液を気化するので、ベース液を2段
階で確実に気化できるとともに、気化膨張による加圧力
を利用して懸濁液を効果的に加速することができ、微粒
化に要するエネルギーを削減してエネルギー効率を向上
させることができ、また加圧ポンプを小型化して装置全
体の小型化が可能となる。
【0136】(第32の微粒化方法)上記構成における
第32の微粒化方法は、第28〜31の微粒化方法にお
いて、液送ポンプ31によりベース液を臨界圧力以上に
加圧するとともに加熱装置6によりベース液を臨界温度
以上に加熱して超臨界状態とし、この超臨界状態のベー
ス液(懸濁液)中に、反応物質供給装置50から反応物
質を所定量注入する。
【0137】第32の微粒化方法によれば、第9の微粒
化方法の作用効果に加えて、超臨界状態にされたベース
液に反応物質を添加し、化学反応による熱エネルギーを
利用して、懸濁液の一部または全部を急速に気化させ、
この気化膨張による加圧力を利用して懸濁液を加速して
互いに衝突させるので、ベース液をより確実に気化でき
て効果的に微粒化素材を微粒化することができ、懸濁液
を圧送するエネルギーを削減することができて微粒化に
要するエネルギー効率を向上させることができ、加圧ポ
ンプを小型化して装置全体の小型化が可能となる。
【0138】以上のように、微粒化装置の第6の実施の
形態によれば、第2の実施の形態の作用効果に加えて、
超臨界状態近くまたは超臨界状態に加圧および加熱され
たベース液に、反応物質を注入する反応物質供給装置5
0を設けたので、ベース液と反応物質とによる化学反応
による反応熱を利用して、ベース液の一部または全部を
急速に確実に気化させ、この膨張力を利用して懸濁液を
加速して互いに衝突させるので、効果的に微粒化素材を
微粒化することができる。これにより、懸濁液を圧送す
るエネルギーを削減することができて微粒化に要するエ
ネルギー効率を向上させることができ、加圧ポンプを小
型化して装置全体の小型化が可能となる。
【0139】[第7の実施の形態]微粒化装置の第7の
実施の形態と、この微粒化装置による第33〜第37の
微粒化方法とを図11および図12を参照して説明す
る。先の実施の形態と同一部材には同一符号を付して説
明を省略する。
【0140】上記第1〜6の実施の形態では、衝突室8
で懸濁液同士を衝突させたが、第7の実施の形態以降に
説明する実施の形態では、懸濁液を剛体4に衝突させて
微粒化するものである。
【0141】すなわち、スラリーポンプ2により投入タ
ンク1からベース液に所定量の微粒化素材が添加された
懸濁液を、加圧圧送する1本の導管(圧送通路)41が
設けられており、導管41には昇温防止装置5と加熱装
置6とが設けられている。また導管41の先端部には、
衝突室43に貫通して接続された衝突ノズル(圧送通
路)42が設けられ、衝突室43には、衝突ノズル42
の開口部に対向して剛体壁(剛体)44が設置されてい
る。
【0142】(第33の微粒化方法)次に上記構成にお
ける第33の微粒化方法は、スラリーポンプ2と加熱装
置6と衝突ノズル42による絞り効果とにより、懸濁液
を加圧および加熱して導管41内で懸濁液中のベース液
の全部を気化させる。
【0143】すなわち、ベース液に所定量の微粒化素材
を含む懸濁液は、投入タンク1からスラリーポンプ2に
より導管41に圧送される。導管41の上流側では、昇
温防止装置5により懸濁液が冷却されてスラリーポンプ
2による加圧と導管41の流動抵抗による懸濁液の昇温
により、ベース液が気化されるのが防止されている。そ
して導管41の下流側で加熱装置6により懸濁液が加熱
され、また衝突ノズル41により流路断面が絞られるこ
とによりさらに加圧される。そして加熱装置6およびス
ラリーポンプ2により、懸濁液に含まれる全部のベース
液が導管41内で気化するように熱量と圧力とが設定さ
れており、全部のベース液が気化される。この気化膨張
による加圧力が、衝突ノズル42の噴出側に作用して懸
濁液を加速する。また懸濁液が気相状態となることで、
導管41内および衝突ノズル42内での流動抵抗が大幅
に小さくなって圧力損失が軽減される。そして衝突ノズ
ル42から衝突室43内の衝突壁44に向かって気相状
態の懸濁液を噴出させて衝突させ、懸濁液に含まれた微
粒化粒子を高い運動エネルギーにより細かく破砕して微
粒化する。そして微粒化後の懸濁液は衝突室43から排
出管9に排出され、冷却装置13により冷却されて安定
化された後、微粒子回収タンク11に排出され、微粒化
素材の粉砕微粒子が回収される。
【0144】上記第33の微粒化方法によれば、第1の
微粒化方法と同様の作用効果を奏することができる。 (第34の微粒化方法)上記構成における第34の微粒
化方法は、第33の微粒化方法において、導管41内お
よび衝突ノズル42内で懸濁液中のベース液の一部を気
化させる。
【0145】上記第34の微粒化方法によれば、第2の
微粒化方法と同様の作用効果を奏することができる。 (第35の微粒化方法)次に上記構成における第35の
微粒化方法は、第33の微粒化方法において、導管41
内および衝突ノズル42内では懸濁液中のベース液を気
化させず、減圧室43の減圧作用により衝突ノズル42
から衝突室43内に噴出させたベース液の一部または全
部を急速に気化させる。
【0146】上記第35の微粒化方法によれば、第3の
微粒化方法と同様の作用効果を奏することができる。
(第36の微粒化方法)上記構成における第36の微粒
化方法は、第33の微粒化方法において、スラリーポン
プ2と加熱装置6と衝突ノズル42による絞り効果とに
より、導管41内で懸濁液中のベース液の一部を気化さ
せるとともに、衝突室43内における衝突ノズル41の
出口で、懸濁液中のベース液の残りの一部または全部を
気化させる。
【0147】第36の微粒化方法によれば、第4の微粒
化方法と同様の作用効果を奏することができる。(第3
7の微粒化方法)上記構成における第37の微粒化方法
は、第33〜第36の微粒化方法において、スラリーポ
ンプ2と加熱装置6と衝突ノズル42による絞り効果と
により、懸濁液をベース液の臨界温度以上に加熱すると
ともに臨界圧力以上に加圧して、超臨界状態とする。
【0148】上記第37の微粒化方法によれば、第5の
微粒化方法と同様の作用効果を奏することができる。以
上のように、微粒化装置の第7の実施の形態によれば、
第1の実施の形態の微粒化装置と同様の作用効果を奏す
ることができる。
【0149】[第8の実施の形態]微粒化装置の第8の
実施の形態と、この微粒化装置による第38〜第42の
微粒化方法とを図13および図14を参照して説明す
る。先の実施の形態と同一部材には同一符号を付して説
明を省略する。
【0150】第8の実施の形態は、ベース液のみを液送
ポンプ31から導管41に加圧圧送して加熱装置6によ
り加熱した後、導管41の出口側かまたは衝突ノズル4
2の上流側で、ベース液に素材注入装置30から微粒化
素材を添加混合して懸濁液を形成し、この懸濁液を衝突
ノズル42から衝突室43内の衝突壁44に向かって噴
出させて衝突させ、懸濁液に含まれた微粒化粒子を高い
運動エネルギーにより細かく破砕して微粒化するもので
ある。
【0151】(第38の微粒化方法)上記構成における
第38の微粒化方法は、液送ポンプ31と加熱装置6と
衝突ノズル42による絞り効果とにより、導管41内で
ベース液の全部を気化して気相状態とし、素材注入装置
30から素材スラリーを気相状態のベース液に添加混合
して気相状態の懸濁液を形成する。この時、微粒化素材
の搬送液は気化される。そして、衝突ノズル42から衝
突室43に気相状態の懸濁液を噴出して剛体壁44に衝
突させ、微粒化素材を微粒化する。
【0152】第38の微粒化方法によれば、第6の微粒
化方法と同様の作用効果を奏することができる。 (第39の微粒化方法)上記構成における第39の微粒
化方法は、第38の微粒化方法において、液送ポンプ3
1と加熱装置6と衝突ノズル42による絞り効果とによ
り、導管41内でベース液の一部を気化させる。
【0153】上記第39の微粒化方法によれば、第7の
微粒化方法と同様の作用効果を奏することができる。 (第40の微粒化方法)上記構成における第40の微粒
化方法は、第38の微粒化方法において、導管41内お
よび衝突ノズル42内でベース液を気化させず、衝突ノ
ズル42の出口で、衝突室43の減圧作用により懸濁液
中のベース液の一部または全部を急速に気化させる。
【0154】上記第40の微粒化方法によれば、第8の
微粒化方法と同様の作用効果を奏することができる。 (第41の微粒化方法)上記構成における第41の微粒
化方法は、第38の微粒化方法において、液送ポンプ3
1と加熱装置6と衝突ノズル42による絞り効果とによ
り、導管41内および衝突ノズル42内でベース液の一
部を気化させるとともに、衝突ノズル42の出口で、衝
突室43の減圧作用により懸濁液中のベース液の一部ま
たは全部を急速に気化させる。
【0155】上記第41の微粒化方法によれば、第9の
微粒化方法と同様の作用効果を奏することができる。 (第42の微粒化方法)上記構成における第42の微粒
化方法は、第38〜第41の微粒化方法において、液送
ポンプ31と加熱装置6と衝突ノズル42による絞り効
果とにより、導管41内および衝突ノズル42内でベー
ス液を臨界温度以上に加熱するとともに臨界圧力以上に
加圧し、超臨界状態とする。
【0156】上記第41の微粒化方法によれば、第10
の微粒化方法と同様の作用効果を奏することができる。
以上のように、微粒化装置の第8の実施の形態によれ
ば、第2の実施の形態の微粒化装置と同様の作用効果を
奏することができる。
【0157】[第9の実施の形態]微粒化装置の第9の
実施の形態と、この微粒化装置による第43〜第48の
微粒化方法とを図15を参照して説明する。先の実施の
形態と同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
この実施の形態は、第7の実施の形態に、気相変換物質
供給装置20と超音波分散装置14とが設けられたもの
である。
【0158】(第43の微粒化方法)上記構成における
第43の微粒化方法は、気相変換物質供給装置20から
気相変換物質を所定量添加された懸濁液を、スラリーポ
ンプ2と加熱装置6と衝突ノズル42による絞り効果と
により、導管41内および衝突ノズル42内で混合ベー
ス液のうちまず気相変換物質を気化し、この気化により
ベース液の気化を誘発して混合ベース液の全部を気化し
懸濁液を気相状態とする。そして、この気相状態の懸濁
液を衝突ノズル42から噴出させて衝突室43の剛体壁
44に衝突させる。
【0159】上記第43の微粒化方法によれば、第11
の微粒化方法と同様の作用効果を奏することができる。 (第44の微粒化方法)上記構成における第44の微粒
化方法は、第43の微粒化方法において、スラリーポン
プ2と加熱装置6と衝突ノズル42による絞り効果とに
より、導管41内および衝突ノズル42内で、混合ベー
ス液の一部、すなわち気相変換物質の一部、または気相
変換物質の全部、あるいは気相変換物質の全部とベース
液の一部を気化して懸濁液を気液混相状態とし、この気
液混相状態の懸濁液を衝突ノズル42から噴出させて衝
突室43で剛体壁44に衝突させる。
【0160】上記第44の微粒化方法によれば、第12
の微粒化方法と同様の作用効果を奏することができる。 (第45の微粒化方法)上記構成における第45の微粒
化方法は、上記第43の微粒化方法において、導管41
内および衝突ノズル42内ではベース液を気化させず
に、懸濁液を液相状態のまま衝突ノズル42から衝突室
8内に噴出させると同時に、衝突室8の減圧作用によ
り、混合ベース液の気相変換物質からベース液に一気に
気化を拡大して一部または全部を気化させ、気液混相状
態または気相状態で懸濁液を剛体壁44に衝突させる。
【0161】上記第45の微粒化方法によれば、第13
の微粒化方法と同様の作用効果を奏することができる。 (第46の微粒化方法)上記構成における第46の微粒
化方法は、上記第14の微粒化方法において、スラリー
ポンプ2と加熱装置6と衝突ノズル42による絞り効果
とにより、導管41内および衝突ノズル42内で、混合
ベース液の一部、すなわち気相変換物質の一部または気
相変換物質の全部、あるいは気相変換物質の全部とベー
ス液の一部を気化させて懸濁液を気液混相状態とし、こ
れにより導管41内および衝突ノズル42内での流路抵
抗を軽減して圧力損失を減少させるとともに気化による
膨張力を利用して懸濁液を加速する。そして気液混相状
態の懸濁液を衝突ノズル42から噴出させると同時に、
衝突室43の減圧作用により、残りのベース液の一部ま
たは全部を気化させて懸濁液を剛体壁44に衝突させ
る。
【0162】上記第46の微粒化方法によれば、第14
の微粒化方法と同様の作用効果を奏することができる。 (第47の微粒化方法)上記構成における第47の微粒
化方法は、第43〜第46の微粒化方法において、スラ
リーポンプ2と加熱装置6と衝突ノズル42による絞り
効果とにより、導管41内で懸濁液を気相変換物質の臨
界温度以上に加熱するとともに臨界圧力以上に加圧し
て、超臨界状態とする。
【0163】上記第47の微粒化方法によれば、第15
の微粒化方法と同様の作用効果を奏することができる。 (第48の微粒化方法)第48の微粒化方法は、第33
〜第37および第43〜第46の微粒化方法において、
導管41の搬送中に、超音波分散装置14により、懸濁
液中の微粒化素材を分散させるようにした。これによ
り、第16の微粒化方法と同様の作用効果を奏すること
ができる。
【0164】以上のように、微粒化装置の第9の実施の
形態によれば、第3の実施の形態の微粒化装置と同様の
作用効果を奏することができる。 [第10の実施の形態]微粒化装置の第10の実施の形
態と、この微粒化装置による第49〜第53の微粒化方
法とを図16を参照して説明する。先の実施の形態と同
一部材には同一符号を付して説明を省略する。この実施
の形態は、第8の実施の形態に気相変換物質供給装置2
0が設けられたものである。
【0165】(第49の微粒化方法)上記構成における
第49の微粒化方法は、上記第38の微粒化方法におい
て、ベース液に予め所定量の気相変換物質を添加して混
合ベース液とするものである。
【0166】すなわち、液送ポンプ31と加熱装置6と
衝突ノズル42による絞り効果とにより、加熱加圧され
て、まず混合ベース液中の気相変換物質が気化され、次
いでこの気化に誘引されてベース液が気化し、ベース液
の全部が気化されて気相状態となる。そして衝突ノズル
42(または導管41の出口側)内で気化途中または気
相状態の混合ベース液(気化ガス)中に、素材注入装置
30により素材注入管34A,34Bを介して素材スラ
リーが混合され、気相状態の懸濁液が形成される(この
とき微粒化素材の搬送液も気化される)。そして、気化
膨張により生じる加圧力が衝突ノズル42の排出側に作
用して気相状態の懸濁液が加速され、気相状態の懸濁液
が衝突ノズル42から剛体壁44に向かって衝突され、
その時の運動エネルギーにより懸濁液中の微粒化素材を
微粒化する。
【0167】第49の微粒化方法によれば、第17の実
施の形態と同様の作用効果を奏することができる。 (第50の微粒化方法)上記構成における第50の微粒
化方法は、上記第49の微粒化方法において、液送ポン
プ31と加熱装置6と衝突ノズル42による絞り効果と
により、混合ベース液の一部、すなわち気相変換物質の
一部または気相変換物質の全部、あるいは気相変換物質
の全部とベース液の一部が気化され、これに素材注入装
置30により素材スラリーが添加されて気液混相状態の
懸濁液が形成される。そして、気相液混状態の懸濁液が
衝突ノズル42から剛体壁44に向かって衝突されて、
微粒化素材が破砕されて微粒化される。
【0168】第50の微粒化方法によれば、第18の実
施の形態と同様の作用効果を奏することができる。 (第51の微粒化方法)上記構成における第51の微粒
化方法は、第49の微粒化方法において、混合ベース液
を導管41内および衝突ノズル42内では気化させず、
衝突室8の減圧作用により、衝突室8で懸濁液懸濁液中
の混合ベース液の一部または全部を気化させるものであ
る。
【0169】すなわち、導管41内および衝突ノズル4
2内では混合ベース液を液相状態のまま保持し、衝突ノ
ズル42(または導管41の出口側)で素材スラリーが
所定量供給され懸濁液が形成される。そして衝突室43
内で衝突ノズル42から懸濁液が噴出されると同時に、
衝突室43の減圧作用により混合ベース液中の気相変換
物質を気化させ、次いでベース液の一部または全部を気
化させ、気化膨張による加圧力により気液混相状態また
は気相状態の懸濁液が加速されて剛体壁44に衝突され
る。
【0170】第51の微粒化方法によれば、第19の微
粒化方法と同様の作用効果を奏することができる。 (第52の微粒化方法)上記構成における第52の微粒
化方法は、第49の微粒化方法において、導管41内お
よび衝突ノズル42内で混合ベース液の一部を気化さ
せ、さらに衝突室43において衝突ノズル42の出口で
残りのベース液の一部または全部を気化させる。
【0171】上記第52の微粒化方法によれば、第20
の微粒化方法と同様の作用効果を奏することができる。 (第53の微粒化方法)上記構成における第53の微粒
化方法は、第49〜52の微粒化方法において、加熱装
置6および液送ポンプ31および衝突ノズル42の絞り
効果により、混合ベース液または懸濁液を気相変換物質
の臨界温度以上に加熱するとともに臨界圧力以上に加圧
し、超臨界状態とする。
【0172】上記第53の微粒化方法によれば、第21
の微粒化方法と同様の作用効果を奏することができる。
以上のように、微粒化装置の第10の実施の形態によれ
ば、第4の実施の形態と同様の作用効果を奏することが
できる。
【0173】[第11の実施の形態]微粒化装置の第1
1の実施の形態と、この微粒化装置による第54〜第5
9の微粒化方法とを図17および図18を参照して説明
する。先の実施の形態と同一部材には同一符号を付して
説明を省略する。
【0174】この微粒化装置は、第7の実施の形態にお
いて、臨界状態に近い状態または超臨界状態に加熱加圧
した懸濁液に、反応物質供給装置50から反応物質を注
入し、化学反応により生じる反応熱により懸濁液に急激
な気化を誘発させ、この気体の膨張を利用して微粒化素
材を更に加速し、衝突室43で剛体壁44に衝突させる
ものである。
【0175】(第54の微粒化方法)上記構成における
第54の微粒化方法は、臨界圧力近くおよび臨界圧力近
くまで加圧された導管41の出口側または衝突ノズル4
2内の懸濁液に、反応物質供給装置50から反応物質を
所定量注入することにより、ベース液と反応物質の反応
熱で、ベース液の気化が誘発されてベース液の全部が急
激に気化され、気化による爆発的な膨張力により気相状
態の懸濁液を加速して衝突ノズル42から剛体壁44に
向かって噴出させ、衝突室43で気相状態の懸濁液を剛
体壁44に衝突させる。
【0176】第54の微粒化方法によれば、第22の微
粒化方法と同様の作用効果を奏することができる。 (第55の微粒化方法)上記構成における第55の微粒
化方法は、第54の微粒化方法において、スラリーポン
プ2と加熱装置6により臨界値手前の状態にされた懸濁
液に、反応物質供給装置50により反応物質を注入し、
その反応熱で懸濁液中のベース液の気化を誘発してベー
ス液の一部を気化させ懸濁液を気液混相状態とし、気化
による爆発的な膨張力により気液混相状態の懸濁液を加
速して衝突ノズル42から剛体壁44に向かって噴出さ
せ、衝突室43で気液混相状態の懸濁液を剛体壁44に
衝突させる。
【0177】第55の微粒化方法によれば、第23の微
粒化方法と同様の作用効果を奏することができる。 (第56の微粒化方法)上記構成における第56の微粒
化方法は、第54の微粒化方法において、スラリーポン
プ2と加熱装置6により臨界値手前の状態にされた懸濁
液に、反応物質供給装置50により反応物質を注入し、
導管41内や衝突ノズル42内では気化させずに液送状
態に保持させ、衝突ノズル42から剛体壁44に向かっ
て噴出された時に、衝突室43内の減圧作用により懸濁
液中のベース液の一部または全部を急速に気化させ、気
化による爆発的な膨張力により懸濁液を加速して剛体壁
44に衝突させる。
【0178】第56の微粒化方法によれば、第24の微
粒化方法と同様の作用効果を奏することができる。 (第57の微粒化方法)上記構成における第57の微粒
化方法は、第54の微粒化方法において、スラリーポン
プ2と加熱装置6により臨界値手前の状態にされた懸濁
液に、反応物質供給装置50により反応物質を注入し、
反応物質による反応熱により、導管41の出口側および
/または衝突ノズル42内で懸濁液中の一部のベース液
を気化させて気液混相状態とし、さらに衝突室43の減
圧作用で衝突ノズル42から噴射された出口で懸濁液中
のベース液の残部の一部または全部を気化させ、気化に
よる爆発的な膨張力により懸濁液を加速して剛体壁44
に衝突させる。
【0179】第57の微粒化方法によれば、第25の微
粒化方法と同様の作用効果を奏することができる。 (第58の微粒化方法)上記構成における第58の微粒
化方法は、第54〜57の微粒化方法において、ベース
液と微粒化素材からなる懸濁液を、スラリーポンプ2と
加熱装置6により超臨界臨界状態とし、反応物質供給装
置50により反応物質を注入し、その反応熱を利用して
ベース液の気化を誘発する。
【0180】第58の微粒化方法によれば、第26の微
粒化方法と同様の作用効果を奏することができる。 (第59の微粒化方法)上記構成における第59の微粒
化方法は、第54〜58の微粒化方法において、超音波
分散装置14により導管41内を圧送される微粒化素材
を分散するものである。
【0181】第59の微粒化方法によれば、第27の微
粒化方法と同様の作用効果を奏することができる。以上
のように、微粒化装置の第11の実施の形態によれば、
第5の実施の形態の微粒化装置と同様の作用効果を奏す
ることができる。
【0182】[第12の実施の形態]微粒化装置の第1
2の実施の形態と、この微粒化装置による第60〜第6
4の微粒化方法とを図19および図20を参照して説明
する。先の実施の形態と同一部材には同一符号を付して
説明を省略する。
【0183】この微粒化装置は、第8の実施の形態にお
いて、超臨界状態に近くかまたは超臨界状態に達したベ
ース液に、反応物質供給装置50から反応物質を注入
し、化学反応により生じる反応熱によりベース液に急激
な気化を誘発させることにより、気体の膨張を利用して
微粒化素材を更に加速し衝突させるものである。
【0184】(第60の微粒化方法)上記構成における
第60の微粒化方法は、第38の微粒化方法において、
液送ポンプ31によりベース液を臨界圧力近くまで加圧
するとともに、加熱装置6によりベース液を臨界温度近
くまで加熱して、超臨界状態の手前とする。そして導管
41の出口または衝突ノズル42内で、素材注入装置3
0により素材注入管34を介してベース液に所定量の素
材スラリーを注入し懸濁液とする。この素材スラリーの
注入位置の上流側または下流側で反応物質供給装置50
により反応物質注入管53を介して反応物質をベース液
(懸濁液)に添加し、反応物質とベース液と反応で生じ
る反応熱により懸濁液の気化を誘発する。これにより急
速に全部のベース液を気化させて懸濁液を気相状態と
し、気化による爆発的な膨張力により懸濁液を加速して
衝突ノズル42から噴射させ、剛体壁44に衝突させ
る。
【0185】上記構成における第60の微粒化方法によ
れば、第28の微粒化方法と同様の作用効果を奏するこ
とができる。 (第61の微粒化方法)上記構成における第61の微粒
化方法は、第60の微粒化方法において、ベース液(懸
濁液)に添加された反応物質による反応熱で、導管41
の出口および衝突ノズル42内でベース液の一部を気化
させて懸濁液を気液混相状態とし、気化による爆発的な
膨張力により懸濁液を加速して衝突ノズル42から噴出
させ互いに衝突させる。
【0186】上記構成における第61の微粒化方法によ
れば、第29の微粒化方法と同様の作用効果を奏するこ
とができる。 (第62の微粒化方法)上記構成における第62の微粒
化方法は、第60の微粒化方法において、ベース液(懸
濁液)に反応物質を添加するが、導管41の出口側およ
び衝突ノズル42内では気化させずに液相状態を保持さ
せ、衝突ノズル42から衝突室43内に噴出された時
に、衝突室43の減圧作用で急速に濁物中のベース液の
一部または全部を気化させ、気化による爆発的な膨張力
により懸濁液を加速して剛体壁44に衝突させる。
【0187】上記構成における第62の微粒化方法によ
れば、第30の微粒化方法と同様の作用効果を奏するこ
とができる。 (第63の微粒化方法)上記構成における第63の微粒
化方法は、第60の微粒化方法において、ベース液(懸
濁液)に添加された反応物質による反応熱により、導管
41の出口側および衝突ノズル42内でベース液の一部
を気化させて気液混相状態とし、さらに衝突ノズル42
の出口から衝突室43に噴射された時に、衝突室43の
減圧作用で急速に懸濁液中のベース液の一部または全部
を気化させ、気化による爆発的な膨張力により懸濁液を
加速して互いに衝突させる。
【0188】上記構成における第63の微粒化方法によ
れば、第31の微粒化方法と同様の作用効果を奏するこ
とができる。 (第64の微粒化方法)上記構成における第64の微粒
化方法は、第60〜63の微粒化方法において、液送ポ
ンプ31によりベース液を臨界圧力以上に加圧するとと
もに加熱装置6によりベース液を臨界温度以上に加熱し
て超臨界状態とし、この超臨界状態のベース液(懸濁
液)中に、反応物質供給装置50から反応物質を所定量
注入するものである。
【0189】上記構成における第64の微粒化方法によ
れば、第32の微粒化方法と同様の作用効果を奏するこ
とができる。以上のように、微粒化装置の第12の実施
の形態によれば、第6の実施の形態と同様な作用効果を
奏することができる。
【0190】
【発明の効果】以上に述べたごとく請求項1記載の微粒
化方法によれば、圧送通路で懸濁物を、気液混相状態の
ベース液と微粒化素材との混合流、または気相状態のベ
ース液と微粒化素材との混合流とすることにより、断面
積の小さい圧送通路であっても流動抵抗を効果的に軽減
して、圧力損失を大幅に減少させることができる。また
気化による容積の増大により圧送通路を流送される微粒
化素材をさらに加速することができる。したがって、気
化により生じる加圧力を有効に利用して気液混相状態ま
たは気相状態の懸濁物を十分に加速することができ、衝
突により微粒化素材を効果的に微粒化することができ
る。
【0191】請求項2記載の微粒化方法によれば、圧送
通路を圧送されて運動エネルギーを有する懸濁液に熱エ
ネルギーを付与し、圧送通路の出口で懸濁液のベース液
の一部または全部を急激に気化させて、体積膨張による
衝撃力で微粒化素材をさらに加速して衝突させるので、
微粒化を効果的に促進することができる。したがって、
懸濁液を圧送する運動エネルギーを削減することができ
て微粒化に要するエネルギー効率を向上させることがで
きる。
【0192】請求項3記載の微粒化方法によれば、微粒
化素材を含まない状態で加圧圧送するので、加圧装置や
圧送通路における微粒化素材による磨耗を未然に防止す
ることができる。
【0193】請求項4記載の微粒化方法によれば、微粒
化素材を含まない状態で加圧圧送するので、加圧装置や
圧送通路における微粒化素材による磨耗を未然に防止す
ることができる。
【0194】請求項5記載の微粒化方法によれば、ベー
ス液を臨界温度および臨界圧力まで加熱、加圧して超臨
界状態とすることにより、僅かなエネルギーの変化でベ
ース液の一部または全部の気化を急激に促進させること
ができる。また超臨界状態では、ベース液の分子の動き
が活発化されることから、微粒化素材の粒子同士または
微粒化素材の粒子と圧送通路内壁の接触回数を大幅に増
加させることができるので、微粒化素材を効果的に微粒
化することができる。
【0195】請求項6記載の微粒化方法によれば、ベー
ス液に気相変換物質を添加することにより、ベース液の
一部である気相変換物質を容易に気化して気液混相流と
することができ、圧力損失の軽減と気化による加速によ
り、効果的な微粒化が可能となり、微粒化に要するエネ
ルギー効率を向上させることができる。
【0196】請求項7記載の微粒化方法によれば、懸濁
物中の気相変換物質を臨界温度および臨界圧力まで加
熱、加圧して超臨界状態とすることにより、圧送通路内
および出口での僅かなエネルギーの変化で気化を促進さ
せることができる。さらにこの超臨界状態では、気相変
換物質の分子の動きを活発化させて、微粒化素材粒子同
士または微粒化素材粒子と圧送通路内壁の接触回数を増
加させることができるので、微粒化素材をさらに効果的
に微粒化することができる。
【0197】請求項8記載の微粒化方法によれば、超音
波により、懸濁物中の微粒化素材を効果的に分散させる
ことができ、下流側での微粒化を確実かつ効果的に行う
ことができる。
【0198】請求項9記載の微粒化方法によれば、圧送
通路の出口で、超臨界状態のベース液に反応物質を注入
して化学反応させ、その反応熱によりベース液に急激な
気化現象を誘発して、気体の膨張力により微粒化素材を
加速し衝突させるので、微粒化を効果的に促進すること
ができ、微粒化に要するエネルギー効率を向上させるこ
とができる。
【0199】請求項10記載の微粒化装置によれば、圧
送通路で加熱して懸濁物を加熱して液体と気体の混相流
または気相流とすることにより、断面積の小さい圧送通
路であっても流動抵抗を軽減して圧力損失を大幅に減少
させることができる。また衝突ノズルの出口の衝突室
で、ベース液の気化による急激な膨張により微粒化素材
をさらに加速することができる。これによりさらに微粒
化を促進することができ、気液混相または気相と微粒化
素材との懸濁物を圧送するエネルギーを削減することが
できて微粒化に要するエネルギー効率を向上させること
ができる。したがって、気液混相状態または気相状態の
懸濁物を十分に加速し、微粒化素材をより効果的に微粒
化することができる。また加圧ポンプを小型化できるの
で装置の小型化が可能となる。
【0200】請求項11記載の微粒化装置によれば、気
相変換物質により、懸濁物をより低温でかつ低圧で気化
することが可能となり、微粒化に要するエネルギー効率
を向上させることができる。
【0201】請求項12記載の微粒化装置によれば、超
音波分散装置から懸濁物に照射される超音波により、ベ
ース液中の微粒化素材を効果的に分散させることがで
き、下流側での微粒化を確実かつ効果的に行うことがで
きる。
【0202】請求項13記載の微粒化装置によれば、加
圧ポンプにより臨界圧力以上に加圧するとともに、加熱
装置により臨界温度以上に加熱してベース液を超臨界状
態とし、圧送通路の出口の手前で、ベース液に反応物質
を注入して化学反応させ、その反応熱によりベース液に
急激な気化現象を誘発し、これにより微粒化素材を加速
して衝突室で高速で衝突させることができ、微粒化をよ
り効果的に行うことができる。これによりベース液を加
圧圧送するエネルギーを削減することができて微粒化に
要するエネルギー効率を向上させることができ、また加
圧ポンプを小型化することができて装置のコンパクト化
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る微粒化装置の第1の実施の形態を
示す構成図である。
【図2】同微粒化装置の衝突部を示す拡大図である。
【図3】本発明に係る微粒化装置の第2の実施の形態を
示す構成図である。
【図4】同微粒化装置の衝突部を示す拡大図である。
【図5】本発明に係る微粒化装置の第3の実施の形態を
示す構成図である。
【図6】本発明に係る微粒化装置の第4の実施の形態を
示す構成図である。
【図7】本発明に係る微粒化装置の第5の実施の形態を
示す構成図である。
【図8】同微粒化装置の衝突部を示す拡大図である。
【図9】本発明に係る微粒化装置の第6の実施の形態を
示す構成図である。
【図10】同微粒化装置の衝突部を示す拡大図である。
【図11】本発明に係る微粒化装置の第7の実施の形態
を示す構成図である。
【図12】同微粒化装置の衝突部を示す拡大図である。
【図13】本発明に係る微粒化装置の第8の実施の形態
を示す構成図である。
【図14】同微粒化装置の衝突部を示す拡大図である。
【図15】本発明に係る微粒化装置の第9の実施の形態
を示す構成図である。
【図16】本発明に係る微粒化装置の第10の実施の形
態を示す構成図である。
【図17】本発明に係る微粒化装置の第11の実施の形
態を示す構成図である。
【図18】同微粒化装置の衝突部を示す拡大図である。
【図19】本発明に係る微粒化装置の第12の実施の形
態を示す構成図である。
【図20】同微粒化装置の衝突部を示す拡大図である。
【符号の説明】
1 投入タンク 2 スラリーポンプ 3 主導管 4A,4B 導管 5 昇温防止装置 6 加熱装置 7A,7B 衝突ノズル 8 衝突室 9 排出管 10 衝突部 11 微粒子回収容器 12 液回収容器 13 冷却装置 14 超音波分散装置 21 気相変換物質タンク 28 循環ポンプ 29 循環パイプライン 30 素材注入装置 31 液送ポンプ 33 素材スラリーポンプ 34,34A,34B 素材注入管 35 素材加熱装置 40 衝突部 41 導管 42 衝突ノズル 43 衝突室 44 剛体壁 50 反応物質供給装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 19/00 B01J 19/00 N (72)発明者 前田 保裕 大阪府大阪市住之江区南港北1丁目7番89 号 日立造船株式会社内 (72)発明者 岡本 憲治 大阪府大阪市住之江区南港北1丁目7番89 号 日立造船株式会社内 (72)発明者 二宮 一浩 大阪府大阪市住之江区南港北1丁目7番89 号 日立造船株式会社内 (72)発明者 高橋 幸悦 愛知県名古屋市熱田区桜田町3−13 吉田 機械興業株式会社内 (72)発明者 大村 康 愛知県名古屋市熱田区桜田町3−13 吉田 機械興業株式会社内 Fターム(参考) 4D067 CA00 GA07 GA10 GA16 4G035 AB34 AB43 AB52 AC49 AC51 AE13 AE15 4G036 AB23 4G075 AA27 BD30 CA23 CA57 DA01 EB01 EC01

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベース液に微粒化素材を含む懸濁物を加圧
    して圧送し、 圧送通路で懸濁物を加熱してベース液の一部または全部
    を気化させて気液混相状態または気相状態とし、圧送通
    路の出口で、気液混相状態の懸濁物同士または気相状態
    の懸濁物同士を衝突させるか、または気液混相状態また
    は気相状態の懸濁物を剛体に衝突させて微粒化素材を微
    粒化することを特徴とする微粒化方法。
  2. 【請求項2】ベース液に微粒化素材を含む懸濁物を加圧
    して圧送し、 圧送通路で懸濁物を加熱し、圧送通路の出口でベース液
    の一部または全部を気化させると同時に、気液混相状態
    の懸濁物同士または気相状態の懸濁物同士を衝突させる
    か、または気液混相状態または気相状態の懸濁物を剛体
    に衝突させて微粒化素材を微粒化することを特徴とする
    微粒化方法。
  3. 【請求項3】ベース液を加圧して圧送通路に圧送し、 圧送通路でベース液を加熱して気液混相状態または気相
    状態とし、 気液混相状態または気相状態のベース液に微粒化素材を
    混合して懸濁物とし、 圧送通路の出口で、気液混相状態の懸濁物同士または気
    相状態の懸濁物同士を衝突させるか、あるいは気液混相
    状態または気相状態の懸濁物を剛体に衝突させて微粒化
    素材を微粒化することを特徴とする微粒化方法。
  4. 【請求項4】ベース液を加圧して圧送通路に圧送し、 圧送通路でベース液を加熱し、 前記圧送通路の出口の上流側で微粒化素材を混合して懸
    濁物とし、ベース液の一部または全部を気化させて懸濁
    物を気液混相状態または気相状態とすると同時に、気液
    混相状態の懸濁物同士または気相状態の懸濁物同士を衝
    突させるか、あるいは気液混相状態または気相状態の懸
    濁物を剛体に衝突させて微粒化素材を微粒化することを
    特徴とする微粒化方法。
  5. 【請求項5】ベース液を臨界温度以上に加熱するととも
    に臨界圧力以上に加圧することを特徴とする請求項1乃
    至4のいずれかに記載の微粒化方法。
  6. 【請求項6】ベース液に、ベース液よりも気化しやすい
    気相変換物質を混合し、 少なくとも前記気相変換物質を気化させることを特徴と
    する請求項1乃至5のいずれかに記載の微粒化方法。
  7. 【請求項7】懸濁物の衝突前に、気相変換物質をその臨
    界温度以上に加熱するとともにその臨界圧力以上に加圧
    することを特徴とする請求項6記載の微粒化方法。
  8. 【請求項8】圧送通路で加熱前に懸濁物に超音波を照射
    して微粒化素材を分散させることを特徴とする請求項
    1,2,5乃至7のいずれかに記載の微粒化方法。
  9. 【請求項9】請求項1乃至4および7記載の微粒化方法
    において、 圧送通路の出口の上流側でベース液中または混合物中に
    反応物質を注入して、ベース液と反応物質との反応によ
    り気化を誘発させることを特徴とする微粒化方法。
  10. 【請求項10】微粒化素材を加圧して互いに衝突させる
    か、または剛体に衝突させて微粒化素材を微粒化する微
    粒化装置において、 ベース液を加圧して圧送通路に圧送する加圧ポンプと、 前記圧送通路内でベース液を加熱する加熱装置と、 加圧前のベース液または圧送通路内のベース液に微粒化
    素材を供給して懸濁物とする素材注入装置と、 前記圧送通路の出口が開口された衝突室とを具備し、 前記加熱装置によりベース液の一部または全部を気化さ
    せて気液混相状態若しくは気相状態とし、衝突室で気液
    混相状態または気相状態の懸濁物を衝突させて微粒化素
    材を微粒化するように構成したことを特徴とする微粒化
    装置。
  11. 【請求項11】懸濁物に、ベース液よりも気化しやすい
    気相変換物質を所定量添加する気相変換物質供給装置を
    設け、 加熱装置により加熱して前記気相変換物質を気化させる
    ように構成したことを特徴とする請求項10記載の微粒
    化装置。
  12. 【請求項12】加圧前のベース液に微粒化素材を供給し
    て懸濁物とする素材注入装置を設け、 圧送通路に、懸濁物に超音波を照射する超音波分散装置
    を設け、ベース液中の微粒子化素材を分散するように構
    成したことを特徴とする10または11記載の微粒化装
    置。
  13. 【請求項13】微粒化素材を加圧して互いに衝突させる
    か、または剛体に衝突させて微粒化する微粒化装置にお
    いて、 ベース液を加圧して圧送通路に圧送する加圧ポンプと、 前記圧送通路内でベース液を加熱してベース液を超臨界
    状態とする加熱装置と、 加圧前のベース液または圧送通路内のベース液に微粒化
    素材を供給して懸濁物とする素材注入装置と、 前記圧送通路の出口が開口された衝突室と前記圧送通路
    の出口の上流側でベース液に反応物質を注入して懸濁物
    とする反応物質注入装置とを具備し、 超臨界状態のベース液に注入された前記反応物質によ
    り、ベース液を反応させてその一部または全部を急激に
    気化させ気液混相状態または気相状態の懸濁物を加速し
    て衝突室で衝突させるように構成したことを特徴とする
    微粒化装置。
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WO2016031983A1 (ja) * 2014-08-29 2016-03-03 創イノベーション株式会社 岩石及び/若しくは土壌の微細化方法、並びに重金属を含有する岩石及び/若しくは土壌からの重金属の除去又は低減方法

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