JP2003307479A - 硬さ試験機 - Google Patents

硬さ試験機

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JP2003307479A
JP2003307479A JP2002114812A JP2002114812A JP2003307479A JP 2003307479 A JP2003307479 A JP 2003307479A JP 2002114812 A JP2002114812 A JP 2002114812A JP 2002114812 A JP2002114812 A JP 2002114812A JP 2003307479 A JP2003307479 A JP 2003307479A
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indenter
leaf spring
indenter shaft
hardness tester
shaft
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JP2002114812A
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Yoshitsugu Nakamura
亮嗣 中村
Junichi Narita
淳一 成田
Ryotaro Fukuchi
亮太郎 福地
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Akashi Corp
Original Assignee
Akashi Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械精度をよくしたり、煩雑な調整等を要す
ることなく、試料に正確なくぼみ形成を行うことができ
る硬さ試験機を提供する。 【解決手段】 先端部に圧子1を有する圧子軸2と、圧
子軸2を内挿して軸方向に移動可能に支持する移動筒3
と、移動筒3の一部を内挿して圧子軸2方向に移動可能
に支持する支持筒4と、で主に構成される圧子軸ユニッ
ト10と、先端部に押圧部22が設けられ回動可能に軸
支された制御レバー20と、圧子軸ユニット10と押圧
部22との間に設けられた中間部材40と、を備える硬
さ試験機100において、制御レバー20の回動に伴
い、押圧部22が中間部材40を押圧する際、中間部材
40に設けられた板ばね部42が撓むことにより、制御
レバー20の回動に伴う円弧運動を吸収し、圧子軸方向
の力のみにより中間部材40が移動筒3を押圧する構成
にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試料表面にくぼみ
を形成させて当該試料の材料特性を測定する硬さ試験機
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、圧子201を用いて試料表面
に荷重を負荷し、くぼみを形成させることに基づいて、
材料特性としての試料の硬さを評価するために使用され
る試験機としての硬さ試験機が知られている。図7に、
硬さ試験機200の主要部の概略図を示す。硬さ試験機
200には、主に、試料Sを載置する試料台250と、
試料Sにくぼみを形成するための圧子201が先端部に
設けられた圧子軸202を有する圧子軸ユニット210
と、圧子軸202に所定の荷重を負荷するための荷重負
荷機構230と、が備えられている。
【0003】圧子軸ユニット210は、試料台250の
上方に備えられており、圧子軸202と、圧子軸202
を内挿する略円筒形の移動筒203と、移動筒203の
外側に備えられる支持筒204と、で主に構成されてい
る。圧子軸202は、板ばね205を介し、移動筒20
3に固定されるとともに、移動筒203により、その下
部が支持されている。
【0004】荷重負荷機構230は、圧子軸ユニット2
10の上方に備えられた錘部270と、制御レバー22
0とにより主に構成されている。制御レバー220は、
中央部が回動軸21aによって試験機本体251に回動
自在に軸支されており、一方の端部221bには圧子軸
ユニット210の移動筒203上端部を押し下げるため
の押圧部221aが備えられ、また他方の端部には、偏
心カム225に転接するローラー224が取り付けられ
ている。制御レバー220の一方の端部221bは、回
動軸21aから圧子軸ユニット210上方に延びて圧子
軸202の上方を経て遠方側の移動筒203上部の位置
において、移動筒203を押し下げるようになってい
る。また、制御レバー220の圧子軸202上方に対応
する位置には、上下方向の孔221cが形成されてい
る。
【0005】錘部270は、錘271と、錘部270中
心部に上下方向に備えられる荷重軸272と、ケーシン
グ273とを備えて構成されている。荷重軸272は下
部において制御レバー220の孔221cを貫通して下
方に延び、その下端部が圧子軸202の上端部と対向す
るように配設されている。符号272aは荷重軸272
に突設されたピンを示しており、ピン272aは制御レ
バー220に上方から当接するようになっている。
【0006】上記の構成により、制御レバー220は、
偏心カム225の回転によって回動して圧子軸ユニット
210の移動筒203を押し下げたり、または押し下げ
を解除したりするようになっており、また錘部270を
下降させて圧子軸202に所定の荷重を負荷させるよう
になっている。この硬さ試験機200により硬さ試験を
行う際には、硬さ試験機200本体において圧子軸20
2の下方に備えられる試料台250に試料Sを載置し、
偏心カム225の回転および錘部270の下降により、
圧子201の先端が試料Sと当接する位置まで圧子軸2
02と移動筒203とを下降させる。そして、圧子20
1の先端を試料Sに当接させた後、制御レバー220を
回動させて、圧子軸202に所定荷重を負荷させること
により、試料Sに圧子201によるくぼみを形成させ
る。くぼみ形成後、制御レバー220をくぼみ形成時と
は逆方向に回動させることにより、移動筒203を上昇
させ、それに伴って圧子軸202を上方に移動させて、
試料Sから離れさせる。このようにして試料Sに形成さ
せたくぼみを、顕微鏡(図示略)等で観察することによ
り、くぼみの大きさ等の計測を行う。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような硬
さ試験機200においては、制御レバー220は、回動
軸21aを軸とした回動により、制御レバー220の一
方の端部221bは、弧を描くように移動筒203を押
し下げる。その押し下げられる移動筒203が弧を描く
ように下降することにより、移動筒203上部の板バネ
205と、下部の円錐受け203cとで支えられる圧子
軸202の姿勢が下降に伴って変わり、試料Sと圧子2
01との当接の向きが変わってしまって、厳密には試料
Sにくぼみが正確に形成されないという問題がある。そ
のため、移動筒203が鉛直方向に下降するように、支
持筒204により矯正する必要があり、移動筒203と
支持筒204との間の機械精度をよくする必要があっ
た。
【0008】本発明の課題は、圧子による正確なくぼみ
形成を、機械精度に頼ることなく、より容易に行うこと
ができる硬さ試験機を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、先端部に圧子(例えば、圧
子1)を有する圧子軸(例えば、圧子軸2)と、前記圧
子軸を内挿し、前記圧子軸を軸方向に移動可能に支持す
る移動筒(例えば、移動筒3)と、前記移動筒の少なく
とも一部を内挿し、前記移動筒を前記圧子軸方向に移動
可能に支持する支持筒(例えば、支持筒4)と、を備え
た圧子軸ユニット(例えば、圧子軸ユニット10)と、
圧子軸方向に対して垂直な軸(例えば、軸部21a)を
中心として回動可能に軸支されるレバー本体(例えば、
レバー本体21)と、前記レバー本体の一端部側に設け
られた押圧部(例えば、押圧部22)と、を備える制御
レバー(例えば、制御レバー20)と、前記圧子軸ユニ
ットと、前記押圧部との間に設けられた中間部材(例え
ば、中間部材40)と、前記制御レバーの回動と連動し
て、前記圧子軸に対し、当該圧子軸方向の所定の力を負
荷する荷重負荷機構部(例えば、荷重負荷機構部30)
と、を備えた硬さ試験機(例えば、硬さ試験機100)
であって、前記押圧部は、前記レバー本体の前記一端部
側に取り付けられる取付部(例えば、取付部22a)
と、前記取付部の両端部から突出し、前記レバー本体の
長手方向と平行な突出部(突出部222)と、を備え、
前記中間部材は、硬さ試験機本体に固定される固定部
(例えば、固定部41)と、前記圧子軸を挟む2箇所に
設けられ、一端が前記固定部に固定され、他端が自由端
となる板ばね部(例えば、板ばね部42)と、を備え、
前記レバー本体の回動により、前記突出部が前記板ばね
部の他端を押圧し、当該板ばね部の他端が前記移動筒を
押圧するように構成されていることを特徴とする。
【0010】請求項1記載の発明によれば、硬さ試験機
において、圧子軸ユニットと、押圧部との間には、板ば
ね部が設けられた中間部材が備えられており、制御レバ
ーの回動により、押圧部における突出部の自由端部が圧
子軸を挟む2箇所において、板ばね部の自由端部を押圧
し、その押圧された板ばね部の自由端部が移動筒を押圧
することができるので、制御レバーの回動に基づく円弧
運動による圧子軸に対し垂直な方向への力は板ばね部が
撓むことにより吸収され、押圧部は中間部材を介し、移
動筒を圧子軸の軸方向の力のみで押圧することができ
る。よって、機械精度に頼ることなく、移動筒と移動筒
に内挿された圧子軸は軸方向に沿い下降するので、圧子
軸に備えられた圧子は歪みやズレが生じることなく硬さ
試験を行う試料にくぼみを正確に形成することを容易に
行うことができる。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載の硬
さ試験機において、前記取付部の中心部は、前記レバー
本体の長手方向と平行な軸(例えば、回動軸22d)に
回動自在に取り付けられていることを特徴とする。
【0012】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、特
に、取付部の中心部は、制御レバーの一端部において制
御レバーの長手方向に平行な軸に回動自在に取り付けら
れているので、取付部が回動することにより、取付部の
2箇所に設けられた突出部が、中間部材における板ばね
部に当接する箇所の凹凸に応じ、それぞれ均等に当接す
ることができる。よって、押圧部は取付部の2箇所に設
けられた突出部により、中間部材を均等に押圧すること
ができ、それに伴い、中間部材に押圧される移動筒は圧
子軸の軸方向に均等な力で押圧される。従って、機械精
度に頼ることなく、移動筒と移動筒に内挿された圧子軸
は軸方向に沿い下降するので、圧子軸に備えられた圧子
は歪みやズレが生じることなく硬さ試験を行う試料にく
ぼみを正確に形成することを容易に行うことができる。
【0013】請求項3記載の発明は、請求項1または2
に記載の硬さ試験機において、前記板ばね部は、圧子軸
方向に所定の間隔を隔てた、上板ばね(例えば、上板ば
ね42a)と下板ばね(例えば、下板ばね42b)とを
備えて構成されており、前記下板ばねのばね定数は、前
記上板ばねのばね定数と略同一もしくは前記上板ばねの
ばね定数より大きいことを特徴とする。
【0014】請求項3記載の発明によれば、請求項1ま
たは2に記載の発明と同様の効果が得られることは無論
のこと、特に、中間部材に設けられた板ばね部は、圧子
軸方向に所定の間隔を隔てた、上板ばねと下板ばねとを
備えて構成されており、下板ばねのばね定数は、上板ば
ねのばね定数と略同一もしくは上板ばねのばね定数より
大きいので、板ばね部が移動筒を押圧する際に、上板ば
ねは下板ばねより撓むことになる。よって、制御レバー
の回動に基づく円弧運動による圧子軸に対し垂直な方向
への力を板ばね部が撓むことにより吸収する際、より確
実に円弧運動を吸収することができ、押圧部は中間部材
を介し、移動筒を圧子軸の軸方向の力のみで押圧するこ
とができる。よって、機械精度に頼ることなく、移動筒
と移動筒に内挿された圧子軸は軸方向に沿い下降するの
で、圧子軸に備えられた圧子は歪みやズレが生じること
なく硬さ試験を行う試料にくぼみを正確に形成すること
を容易に行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明の実施
の形態を詳細に説明する。図1は、本発明による硬さ試
験機100の圧子軸ユニット10と、制御レバー20を
示した斜視図であり、図2は、図1における圧子軸ユニ
ット10を一部断面(図1のA−A’における断面)で
示す概略構成図である。図3は、制御レバー20を示し
た平面図であり、図4は、図1における制御レバー20
を一部断面(図1のB−B’における断面)で示す概略
構成図である。本発明の硬さ試験機100には、図1に
示す圧子軸ユニット10と、制御レバー20と、錘部
(図示略)と、硬さ試験の試験対象の試料を載置する試
料台(図示略)とが備えられている。
【0016】圧子軸ユニット10は、図1、図2に示す
ように、先端部に圧子1を有する圧子軸2と、圧子軸2
を内挿する移動筒3と、移動筒3の下部において、移動
筒3周囲を囲むように設けられる支持筒4と、により主
に構成されている。
【0017】圧子軸2の下端部に備えられる圧子1は、
例えばビッカース、ヌープ圧子、ブリネル等の、くぼみ
形成による硬さ試験に用いられる圧子1である。圧子軸
2の下部には、下方に向かって外周が漸次縮径する円錐
部2aが形成されている。
【0018】移動筒3は、図2に示すように、上部が内
径・外径とも大きく形成された大径部3aとなってお
り、一方下部は、上部よりも内径・外径とも小さく形成
された小径部3bが形成されている。移動筒3の下端部
には、圧子軸2の円錐部2aの周囲と嵌合可能なよう
に、上方に向かって内径が拡径する円錐受け3cが形成
されている。また移動筒3の上端部には、上方から移動
筒3に力が負荷される際に押圧力を受けるための負荷部
3dが設けられている。負荷部3dは、円筒状に上方に
突出するとともに、移動筒3からの力が負荷される二箇
所の位置には、荷重受け部材3eが設けられている。こ
の荷重受け部材3eは、移動筒3の中心軸(圧子軸2が
内挿される位置)を挟む2箇所において、荷重受け部材
3e,3eと圧子軸2とが移動筒3の径に相当する略直
線上の位置に並ぶように設けられる。移動筒3は、大径
部3aにおいて、ダイヤフラムバネ等の板バネ5を介し
て圧子軸2の上部を支持するとともに、下端部の円錐受
け3cにおいて圧子軸2の円錐部2a周囲を下方から支
持するようになっている。
【0019】支持筒4は、移動筒3の小径部3b周囲を
囲むように備えられる。支持筒4と移動筒3との間にお
いて、支持筒4の上端部と、移動筒3の大径部3a下端
部との間には、移動筒3の小径部3b上部を取り巻くよ
うにコイルバネ6が設けられ、このコイルバネ6の上端
部と下端部とが、移動筒3の大径部3aの下端部と、支
持筒4の上端部とにそれぞれ取り付けられることによっ
て、移動筒3と支持筒4とは互いに上下方向に移動可能
に連結されている。
【0020】また、移動筒3の小径部外周面と、支持筒
4の内周面との間には、それぞれボールベアリングガイ
ドとなる軸方向の溝4aが形成され、それらの溝4aに
沿って複数個のボール7…が配置されている。コイルバ
ネ6による連結と、溝4aおよびボール7…からなるボ
ールベアリング構造とにより、移動筒3と支持筒4と
は、所定の範囲内で互いに軸方向(硬さ試験機100に
おいては上下方向)に移動可能になっている。
【0021】一方、支持筒4の外周部には、周に沿って
外方に突出するフランジ部4bが設けられている。フラ
ンジ部4bには、ネジ孔4cが形成されており、ネジN
を挿通させて硬さ試験機本体の取付固定部100aに支
持筒4を固定することができるようになっている。支持
筒4が硬さ試験機本体の取付固定部100aに固定され
ることにより、圧子軸ユニット10は硬さ試験機100
本体に取り付けられる。
【0022】制御レバー20は、図1および図3、図4
に示すように、レバー本体21と、レバー本体21の一
方の端部に設けられる押圧部22と、レバー本体21の
他方の端部に設けられるカム部23と、により主に構成
されている。
【0023】レバー本体21は、回動可能となるように
中心部が軸部21aにより軸支され、硬さ試験機100
本体内部に横方向に延在して設けられる。レバー本体2
1の一方の端部21bは、硬さ試験機100に取り付け
られる圧子軸ユニット10の上方に達しており、圧子軸
2の略直上の箇所には上下方向の孔21cが形成されて
いる。またレバー本体21の他方の端部21dには、ロ
ーラー24が備えられている。レバー本体21のローラ
ー24の近傍には、図1に示すように、硬さ試験機10
0本体に回転可能に軸支された楕円径の偏心カム25が
備えられている。偏心カム25は、外周面においてレバ
ー本体21のローラー24と当接しており、この偏心カ
ム25とローラー24とでカム部23が構成される。偏
心カム25が回転すると、当接するローラー24が偏心
カム25の外周に沿って回転することにより、レバー本
体21は軸部21aを中心に回動して、端部21bが弧
を描きながら上下に移動するようになっている。
【0024】押圧部22は、図1、図3に示すように、
レバー本体21の一方の端部21bの先端から両側方に
延出した取付部22aと、その取付部22aの両端部か
らさらにレバー本体21の軸部21a方向に向かって延
出する突出部222、222とを備えて構成されてい
る。突出部222の自由端部には、押圧部材26が取り
付けられている。取付部22aはその中心部分と、レバ
ー本体21の一方の端部21bの先端部分とを、ボール
ベアリング構造を有する回動軸22dを介し取り付けら
れており、押圧部22はレバー本体21に対し、回動自
在となっている。
【0025】圧子軸ユニット10と、制御レバー20
(押圧部22)との間には、中間部材40が備えられて
いる。中間部材40は、図1に示すように、硬さ試験機
本体の取付固定部100aに固定される固定部41と、
固定部41の両端部のそれぞれから圧子軸ユニット10
の荷重受け部材3e,3eの上方に延出する板バネ部4
2,42とを備えて構成されている。板バネ部42は、
それぞれ上板バネ42a、下板バネ42bと、上板バネ
42aと下板バネ42bとを所定の間隔に隔てるために
介装された間材42cと、板バネ部42先端部分にナッ
ト等で取り付けられる押圧部材43と、により形成され
ている。この板バネ部42における、下板バネ42bの
ばね定数(弾性力)は、上板バネ42aのばね定数(弾
性力)に比べ大きくなっている。板バネ部42,42に
おいて押圧部材43,43の取り付けられた部分は自由
端部となっており、硬さ試験機100本体に圧子軸ユニ
ット10が取り付けられた際、図2に示すように、中間
部材40の押圧部材43,43が、押圧部20の押圧部
材26,26と、移動筒3の荷重受け部材3e,3eと
の間に位置するようになっている。
【0026】硬さ試験機100本体内部においては、制
御レバー20が前述のようにカム部23の回転動作によ
り軸部21aを中心に回動して、端部21bが上下に弧
を描きながら回動すると、押圧部22の突出部222の
自由端部に位置する押圧部材26、26が、中間部材4
0の板バネ部42,42の自由端部に位置する押圧部材
43,43に上方から当接して下方の力を負荷し、さら
に押圧部材43,43が移動筒3の荷重受け部材3e,
3eと当接して、移動筒3に下方の力を負荷する。
【0027】その際、図5に示すように、中間部材40
の板バネ部42が撓みながら移動筒3を押圧することに
より、レバー本体21先端部の円弧運動による圧子軸に
対して垂直な方向への力は板バネ部42で吸収され、移
動筒3には軸方向の力のみが負荷されるようになってい
る。特に、下板バネ42bのばね定数(弾性力)は、上
板バネ42aのばね定数(弾性力)に比べ大きいので、
上板バネ42aは下板バネ42bより撓むこととなり、
より確実に移動筒3に軸方向の力が負荷される。
【0028】また、図6に示されるように、押圧部22
が中間部材40を介し、移動筒3に下方の力を負荷する
際、2つの押圧部材26や、中間部材40における当接
箇所において、それぞれ寸法誤差があった場合において
も、押圧部22はレバー本体21の一方の先端部分にお
いて、レバー本体21に対し、回動軸22dを介し、回
動自在に備えられているので、それぞれの押圧部材26
と中間部材40とが均等に当接するように回動する。よ
って、押圧部22は中間部材40に対し、均等に力を負
荷することができる。このように、押圧部22は中間部
材40を介し移動筒3の中心軸(圧子軸2の位置)を挟
む2箇所の荷重受け部材3e、3eに対し、略同一の荷
重および変異で力を負荷するようになっている。
【0029】錘部(図示略)は、硬さ試験機100本体
において、圧子軸ユニット10上方の位置に備えられ
る。錘部下部からは、圧子軸2の上端部に対して下方向
に所定の力を負荷するための荷重軸が突出しており、図
2に仮想線で示すように、荷重軸の先端部31は制御レ
バー20のレバー本体21の孔21cを貫通して圧子軸
2の上端部2bに当接し、所定の荷重を負荷するように
なっている。また荷重軸の先端部31には、孔21cの
上方の位置にピン32,32が突設され、制御レバー2
0に上方から当接するようになっている。制御レバー2
0がカム部23の回転により回動すると、制御レバー2
0に当接するピン32,32が制御レバー20の動きに
伴って上下に移動し、それに従って錘部が上下に移動す
るようになっている。これらの錘部と、制御レバー20
と、カム部23等により、荷重負荷機構部30が構成さ
れる。
【0030】このような硬さ試験機100により、試料
に対する硬さ試験を行う際には、所望の圧子1を備えた
圧子軸ユニット10を錘部下方の所定の位置に配置させ
るとともに、硬さ試験機100本体において、圧子軸ユ
ニット10設置位置の下方に備えられている試料台(図
示略)に試料を載置する。そして、偏心カム25の回転
によって制御レバー20を回動させ、押圧部22が中間
部材40を介し、移動筒3の荷重受け部材3e、3eを
押圧するとともに、圧子軸2上端部を荷重負荷機構部3
0で押圧させることにより、圧子1の先端が試料と当接
する位置まで圧子軸2と移動筒3とを下降させる。圧子
1を試料に当接させた後、さらに制御レバー20を回動
させて、移動筒3を圧子軸2とともに下降させながら、
錘部で圧子軸2に対し所定の荷重を負荷することによ
り、試料表面に圧子1によるくぼみを形成させる。その
試料に形成されたくぼみの大きさ等所定の計測を行い、
試料の硬さを求める。
【0031】以上の硬さ試験機100によれば、制御レ
バー20に備えられた押圧部22と、圧子軸ユニット1
0の移動筒3の間には、板バネ部42が備えられている
中間部材40が設けられていることにより、レバー本体
21の端部21bが円弧状に回動しても、中間部材40
の板バネ部42が撓みながら移動筒3の荷重負荷部3e
を押圧することにより、レバー本体21端部21bの円
弧状の動きは板バネ部42の撓みによって吸収され、移
動筒3には軸方向の力が付加される。また、制御レバー
20に備えられた押圧部22は、回動軸22dに基づき
回動することにより、中間部材40の板ばね部42,4
2に均等に当接し、均等に押圧するので、板ばね部4
2,42が、移動筒3の上端部の負荷部3dにおいて圧
子軸2を挟む2箇所に設けられた荷重受け部材3e,3
eに均等に力を負荷することができる。よって、制御レ
バー20に備えられた押圧部22の回動により負荷部3
dの二箇所に略同一の荷重および変異で力が負荷される
ので、移動筒3は、より軸方向に沿うように移動する。
【0032】従って、移動筒3は、制御レバー20の回
動で移動する際、支持筒4内部において、傾いたり円弧
状に移動したりすることなく、圧子軸2方向に上下に移
動することができるので、機械精度に頼ることなく、移
動筒と移動筒に内挿された圧子軸は軸方向に沿い下降す
るので、圧子軸に備えられた圧子は歪みやズレが生じる
ことなく硬さ試験を行う試料にくぼみを正確に形成する
ことができる。つまり、圧子1により、正確なくぼみ形
成を容易に行うことができる。よって、本発明を微小硬
さ試験のように、極めて小さい試験力で硬さ試験を行う
試験機に適用すれば、微小なくぼみを正確に形成させる
ことができるので試験精度は向上し、好適である。
【0033】なお、このように移動筒3がより軸方向に
沿うように支持筒4内部を移動するので、移動筒3と支
持筒4との間における、ボールベアリング構造の隙間の
管理が容易であるなど、機械精度をよくしたり、煩雑な
調整等を要することがなく製造やメンテナンスが容易で
ある。
【0034】なお、本発明は、上記実施の形態に限定さ
れるものではない。例えば、制御レバー20における突
出部222、中間部材40における板ばね部42、およ
び移動筒3の負荷部3dに設けられる荷重受け部材3e
の位置は、上記に限定されず、移動筒3の上端部の円周
において、制御レバー20(レバー本体21)と略平行
な径で隔てられる二つの円弧のそれぞれに2箇所設ける
ようにすればよい。突出部222、板ばね部42、およ
び荷重受け部材3eをそのように配することにより、移
動筒3を、一箇所のみで押し下げる場合よりも、より軸
方向に沿うように移動させることが可能となる。また、
押圧部22において、取付部22aに突出部222を設
ける位置は、上記に限定されず、板ばね部222が中間
部材40を押圧できる位置であれば、任意である。ま
た、本発明は硬さ試験機において、特に、制御レバー2
0における押圧部22についての発明であるので、荷重
付加機構部30や、圧子軸ユニット10の構成等は本実
施の形態に限らず、任意である。また、板ばね部(上板
ばね42a、下板ばね42b)の材質等も任意であり、
その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能
であることは勿論である。
【0035】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、硬さ試験
機において、圧子軸ユニットと、押圧部との間には、板
ばね部が設けられた中間部材が備えられており、制御レ
バーの回動により、押圧部における突出部の自由端部が
圧子軸を挟む2箇所において、板ばね部の自由端部を押
圧し、その押圧された板ばね部の自由端部が移動筒を押
圧することができるので、制御レバーの回動に基づく円
弧運動による圧子軸に対し垂直な方向への力は板ばね部
が撓むことにより吸収され、押圧部は中間部材を介し、
移動筒を圧子軸の軸方向の力のみで押圧することができ
る。よって、機械精度に頼ることなく、移動筒と移動筒
に内挿された圧子軸は軸方向に沿い下降するので、圧子
軸に備えられた圧子は歪みやズレが生じることなく硬さ
試験を行う試料にくぼみを正確に形成することを容易に
行うことができる。
【0036】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、特
に、取付部の中心部は、制御レバーの一端部において制
御レバーの長手方向に平行な軸に回動自在に取り付けら
れているので、取付部が回動することにより、取付部の
2箇所に設けられた突出部が、中間部材における板ばね
部に当接する箇所の凹凸に応じ、それぞれ均等に当接す
ることができる。よって、押圧部は取付部の2箇所に設
けられた突出部により、中間部材を均等に押圧すること
ができ、それに伴い、中間部材に押圧される移動筒は圧
子軸の軸方向に均等な力で押圧される。従って、機械精
度に頼ることなく、移動筒と移動筒に内挿された圧子軸
は軸方向に沿い下降するので、圧子軸に備えられた圧子
は歪みやズレが生じることなく硬さ試験を行う試料にく
ぼみを正確に形成することを容易に行うことができる。
【0037】請求項3記載の発明によれば、請求項1ま
たは2に記載の発明と同様の効果が得られることは無論
のこと、特に、中間部材に設けられた板ばね部は、圧子
軸方向に所定の間隔を隔てた、上板ばねと下板ばねとを
備えて構成されており、下板ばねのばね定数は、上板ば
ねのばね定数と略同一もしくは上板ばねのばね定数より
大きいので、板ばね部が移動筒を押圧する際に、上板ば
ねは下板ばねより撓むことになる。よって、制御レバー
の回動に基づく円弧運動による圧子軸に対し垂直な方向
への力を板ばね部が撓むことにより吸収する際、より確
実に円弧運動を吸収することができ、押圧部は中間部材
を介し、移動筒を圧子軸の軸方向の力のみで押圧するこ
とができる。よって、機械精度に頼ることなく、移動筒
と移動筒に内挿された圧子軸は軸方向に沿い下降するの
で、圧子軸に備えられた圧子は歪みやズレが生じること
なく硬さ試験を行う試料にくぼみを正確に形成すること
を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した硬さ試験機において、圧子軸
ユニットと、制御レバーとを示す斜視図である。
【図2】図1の圧子軸ユニットの一部断面(A−A’断
面)を含む概略構成図である。
【図3】本発明の硬さ試験機における制御レバーの上面
図である。
【図4】図1の硬さ試験機における制御レバーの一部断
面(B−B’断面)を含む概略構成図である。
【図5】中間部材の板ばね部が撓む状態を示す、押圧
部、中間部材付近の側面図である。
【図6】押圧部と、中間部材と、荷重受け部材とが当節
する状態を示す概略構成図である。
【図7】従来の硬さ試験機を示す一部断面を含む概略構
成図である。
【符号の説明】
1 圧子 2 圧子軸 3 移動筒 3d 負荷部 3e 荷重受け部材 4 支持筒 10 圧子軸ユニット 20 制御レバー 21 レバー本体 21a 軸部 22 押圧部 22a 取付部 22d 回動軸 222 突出部 26 押圧部材 30 荷重負荷機構部 31 荷重軸の先端部 40 中間部材 41 固定部 42 板ばね部 42a 上板ばね 42b 下板ばね 43 押圧部材 100 硬さ試験機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福地 亮太郎 神奈川県座間市広野台二丁目7番1号 株 式会社アカシ相模工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】先端部に圧子を有する圧子軸と、前記圧子
    軸を内挿し、前記圧子軸を軸方向に移動可能に支持する
    移動筒と、前記移動筒の少なくとも一部を内挿し、前記
    移動筒を前記圧子軸方向に移動可能に支持する支持筒
    と、を備えた圧子軸ユニットと、 圧子軸方向に対して垂直な軸を中心として回動可能に軸
    支されるレバー本体と、前記レバー本体の一端部側に設
    けられた押圧部と、を備える制御レバーと、 前記圧子軸ユニットと、前記押圧部との間に設けられた
    中間部材と、 前記制御レバーの回動と連動して、前記圧子軸に対し、
    当該圧子軸方向の所定の力を負荷する荷重負荷機構部
    と、 を備えた硬さ試験機であって、 前記押圧部は、 前記レバー本体の前記一端部側に取り付けられる取付部
    と、 前記取付部の両端部から突出し、前記レバー本体の長手
    方向と平行な突出部と、を備え、 前記中間部材は、 硬さ試験機本体に固定される固定部と、 前記圧子軸を挟む2箇所に設けられ、一端が前記固定部
    に固定され、他端が自由端となる板ばね部と、を備え、 前記レバー本体の回動により、前記突出部が前記板ばね
    部の他端を押圧し、当該板ばね部の他端が前記移動筒を
    押圧するように構成されていることを特徴とする硬さ試
    験機。
  2. 【請求項2】請求項1記載の硬さ試験機において、 前記取付部の中心部は、前記レバー本体の長手方向と平
    行な軸に回動自在に取り付けられていることを特徴とす
    る硬さ試験機。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の硬さ試験機にお
    いて、 前記板ばね部は、圧子軸方向に所定の間隔を隔てた、上
    板ばねと下板ばねとを備えて構成されており、前記下板
    ばねのばね定数は、前記上板ばねのばね定数と略同一も
    しくは前記上板ばねのばね定数より大きいことを特徴と
    する硬さ試験機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006145474A (ja) * 2004-11-24 2006-06-08 Mitsutoyo Corp 材料特性評価装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006145474A (ja) * 2004-11-24 2006-06-08 Mitsutoyo Corp 材料特性評価装置
JP4500156B2 (ja) * 2004-11-24 2010-07-14 株式会社ミツトヨ 材料特性評価装置

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