JP2003307262A - トロイダル型無段変速機の変速制御機構 - Google Patents
トロイダル型無段変速機の変速制御機構Info
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- JP2003307262A JP2003307262A JP2002111551A JP2002111551A JP2003307262A JP 2003307262 A JP2003307262 A JP 2003307262A JP 2002111551 A JP2002111551 A JP 2002111551A JP 2002111551 A JP2002111551 A JP 2002111551A JP 2003307262 A JP2003307262 A JP 2003307262A
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Links
Landscapes
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Abstract
機のローラ間で抗力を均等にする。 【解決手段】 回転軸線O1の同側の前後トラニオン1
0FR,10RR間および10FL,10RL間に連結リンク1
5R,15Lを架設。リンク15R,15Lの両端間中央箇
所は、作用するトラニオン軸線O3の方向の力を同一と
すべくバランス機構20で連結。上向きトラクション力
Fがローラ6FRに加わり、リンク15Rが中央箇所のピン
21の周り時計方向の回動力によりローラ6RRに同じ大
きさFの下向き力を作用させ、ローラ6RRはトラクショ
ン力Fを上向きに発生し、軸線O1の右側ローラ6FR,
6RRは同じトルクを伝達。軸線O1左側のローラ6FL,
6RLも同じトルクを伝達。リンク15Rの中央箇所のピ
ン21には2Fの力が上向きに働き、同じ上向き力2Fが
バランス機構20を介しリンク15Lの中央のピン21
に作用。4個のローラ6FR,6FL,6RR,6RLのトラニ
オン軸線方向抗力は等しい。
Description
変速機の変速制御機構、特にトロイダル伝動ユニットを
一対1組として具えるデュアルキャビティー式トロイダ
ル型無段変速機の変速制御機構に関するものである。
ディスクを同軸に対向配置して具え、これら入出力ディ
スク間に一対のパワーローラを相互に対向させて挟圧
し、これらパワーローラを介し入出力ディスク間で動力
の受け渡しが可能な構成にする。
に回転自在に支持したトラニオンをトラニオン軸線方向
へ相互逆向きにストロークさせることで両パワーローラ
を、それぞれの回転軸線が入出力ディスクの回転軸線と
交差する中立位置からオフセットさせる。この時パワー
ローラが、回転時の分力を受けてそれぞれのトラニオン
と共にトラニオン軸線の周りで傾転され、入出力ディス
クに対する接触軌跡円径を変化されることで無段変速を
行うことができ、変速比が目標値になった時トラニオン
の復帰ストロークによりパワーローラを上記の中立位置
に戻すことで目標変速比を維持することができる。
ローラに作用するトラニオン軸線方向の抗力はパワーロ
ーラ間で差が発生しないよう均等である必要があり、従
来はかかる要求から例えば特開平2−163567号公
報に記載のごとく、各トラニオンに個々にサーボピスト
ンを設け、これら全てのサーボピストンに同様な油圧を
作用させる構成を採用するのが普通であった。
各トラニオンに個々にサーボピストンを設けることが必
須である従来の構成では、サーボピストンの設置個数が
多くなり、トラニオンに対するサーボピストンの取り付
け位置が限定されることもあって、レイアウトの自由度
が低いと共にトロイダル型無段変速機の小型化が妨げら
れるという問題を生ずる。
の大きな挟圧力を相殺させて変速機ケースに作用しない
ようにするため、また、トロイダル型無段変速機のトル
ク伝達容量を倍加するため、上記の構成になるトロイダ
ル伝動ユニットを一対1組として具え、これらトロイダ
ル伝動ユニットを、入力ディスク同士、または出力ディ
スク同士が背中合わせになるよう同軸に配置した、所謂
デュアルキャビティー式トロイダル型無段変速機にあっ
ては、パワーローラを回転自在に支持したトラニオンの
数も倍になるため上記の問題が更に顕著になる。
ー式トロイダル型無段変速機において、各パワーローラ
のトラニオン軸線方向抗力を均等にするに際し、従来の
ように油圧バランスに頼るのではなく、機構上の工夫に
より当該抗力の均等を実現し得るようになし、これによ
り、トラニオンが多数個であってもトラニオンのストロ
ークを司るアクチュエータが1個のみで足りるようにし
て上記の問題を解消したトロイダル型無段変速機の変速
制御機構を提案することを目的とする。
によるトロイダル型無段変速機の変速制御機構は、請求
項1に記載のごとくに構成する。つまり、上記したデュ
アルキャビティー式トロイダル型無段変速機におけるト
ラニオンのうち、入出力ディスクの回転軸線に関し同じ
側における前後トラニオンの隣り合う一端部間にそれぞ
れ前後連結リンクを架設する。当該架設に当たっては、
これら前後連結リンクをそれぞれ対応するトラニオンの
上記一端部に対し、トラニオン軸線周りに回転自在に、
且つ、トラニオン軸線方向へ変位不能に係着して揺動自
在に連結する。そして、前後連結リンクのトラニオン連
結部間における中央箇所を相互に、これら中央箇所に作
用するトラニオン軸線方向の力が同じになるようにする
バランス機構で連結した構成となす。
機構が前後連結リンクのトラニオン連結部間における中
央箇所を相互に連結するため、また、バランス機構が前
後連結リンクの中央箇所に作用するトラニオン軸線方向
の力を共に同じにするよう機能するため、全てのパワー
ローラに作用するトラニオン軸線方向の抗力が、これら
パワーローラに係わるトラニオン、前後トラニオン間に
それぞれ架設した前後連結リンク、およびこれら前後連
結リンクの中央箇所を相互に連結するバランス機構を介
して相互に影響し合うこととなって、全てのパワーロー
ラのトラニオン軸線方向抗力を同じにすることができ
る。
ャビティー式トロイダル型無段変速機であるが故にパワ
ーローラを回転自在に支持するラニオンが多数個であっ
てもトラニオンのストロークを司るアクチュエータが1
個のみで足りることとなり、従来のように各トラニオン
に個々にサーボピストンを設ける場合に生じていたレイ
アウトの自由度に関する問題およびトロイダル型無段変
速機の大型化に関する問題を解消することができる。
る場合においては請求項2に記載のごとく、前後連結リ
ンクのトラニオンに対する揺動自在部を前後連結リンク
の長手方向へ変位可能にするのが良い。この場合、各前
後連結リンクが対応する側における前後パワーローラの
トラニオン軸線方向抗力を同じにするよう動作する時の
こじりを無くして上記の作用効果を一層確実なものにす
ることができる。
のごとく以下の構成にすることができる。つまり、前後
連結リンクの前記中央箇所にそれぞれ変速リンク部材を
連結し、これら変速リンク部材を相互に接近する方向に
延在させて、これら変速リンク部材の先端同士を両前後
連結リンクの中央箇所間で相互に連節し、各変速リンク
部材を当該連節部と、対応する前後連結リンクの中央箇
所との間で枢支してバランス機構を構成する。
連結リンクの中央箇所にそれぞれ作用するトラニオン軸
線方向抗力が、上記のごとくに設けた変速リンク部材を
介して相互に影響し合うため、前後連結リンク中央箇所
のトラニオン軸線方向抗力をそれぞれ同じにすることが
でき、従って、全てのパワーローラのトラニオン軸線方
向抗力を同じにすることができる。これがため、デュア
ルキャビティー式トロイダル型無段変速機であるが故に
パワーローラを回転自在に支持するラニオンが多数個で
あってもトラニオンのストロークを司るアクチュエータ
が1個のみで足りることとなり、従来のように各トラニ
オンに個々にサーボピストンを設ける場合に生じていた
レイアウトの自由度に関する問題およびトロイダル型無
段変速機の大型化に関する問題を解消することができ
る。
合、請求項4に記載のごとく、各変速リンク部材の先端
間連節部を変速リンク部材の長手方向へ変位可能にする
のが良い。この場合、変速リンク部材が前後連結リンク
中央箇所のトラニオン軸線方向抗力をそれぞれ同じにす
るよう動作する時のこじりを無くして上記の作用効果を
一層確実なものにすることができる。
トを生じさせるようにするためには、請求項5に記載の
ごとく、両変速リンク部材の前記枢支点を固定とし、両
変速リンク部材の回動可能に連節した先端同士を相互に
回動方向へ接近または離反させることにより当該オフセ
ットを生じさせるアクチュエータを設けるのが良い。こ
の場合アクチュエータを、モータのような電動機とその
回転駆動により上記接近または離反を行うネジ構造との
組み合わせとすることができ、変速制御機構の設計の自
由度が飛躍的に高くなる。またアクチュエータを油圧式
に構成するにしても、位置制御のみでよく力の制御が不
要であるから、制御油圧を低く設定することが可能とな
ってポンプ駆動負荷の低減により伝動効率を高めること
ができる。
させるようにするためには、上記に代えて請求項6に記
載のごとく、一方の変速リンク部材の前記枢支点を固定
とし、他方の変速リンク部材の前記枢支点をトラニオン
軸線方向にストロークさせることにより前記オフセット
を生じさせるアクチュエータを設けるのが良い。この場
合、請求項5に記載の構成によると同じ上記作用効果が
得られるほか、上記他方の変速リンク部材に係わる枢支
点のストローク位置を、固定部に対する相対位置として
位置制御することになるため、変速制御が高精度になる
と共に変速制御がし易くなるという作用効果が得られ
る。
ものに代えて請求項7に記載のごとくに構成することが
できる。つまり、前後連結リンクの前記中央箇所にそれ
ぞれ変速リンク部材を連結し、これら変速リンク部材を
前後連結リンクの長手方向へ延在させて、これら変速リ
ンク部材の延長端を共通な固定軸線上に揺動可能に支持
し、両変速リンク部材の延長端を相互に前記共通な固定
軸線周りで一体的に回動するよう連結する回動連結手段
を設けてバランス機構を構成する。
連結リンクの中央箇所にそれぞれ作用するトラニオン軸
線方向抗力が、上記のごとくに設けた変速リンク部材お
よび回動連結手段を介して相互に影響し合うため、前後
連結リンク中央箇所のトラニオン軸線方向抗力をそれぞ
れ同じにすることができ、従って、全てのパワーローラ
のトラニオン軸線方向抗力を同じにすることができる。
これがため、デュアルキャビティー式トロイダル型無段
変速機であるが故にパワーローラを回転自在に支持する
ラニオンが多数個であってもトラニオンのストロークを
司るアクチュエータが1個のみで足りることとなり、従
来のように各トラニオンに個々にサーボピストンを設け
る場合に生じていたレイアウトの自由度に関する問題お
よびトロイダル型無段変速機の大型化に関する問題を解
消することができる。
載のごとく、上記共通な固定軸線上における両変速リン
ク部材の延長端にそれぞれ設けたウォームホイールと、
これらウォームホイールにそれぞれ噛合したウォームを
軸線方向相対変位不能に支承する共通なウォーム支持箱
とで構成し、このウォーム支持箱をウォームの軸線方向
へ変位可能に支持する。
連結リンクの中央箇所に作用するトラニオン軸線方向抗
力が、対応する側の変速リンク部材、その延長端におけ
るウォームホイール、これに噛合したウォーム、ウォー
ム支持箱、他方のウォーム、これに噛合したウォームホ
イール、他方の変速リンク部材を順次介して他方の前後
連結リンクの中央箇所に及ぶことから、前後連結リンク
の中央箇所に作用するトラニオン軸線方向抗力が相互に
影響し合うこととなり、前後連結リンク中央箇所のトラ
ニオン軸線方向抗力をそれぞれ同じにすることができ、
従って、全てのパワーローラのトラニオン軸線方向抗力
を同じにすることができ、前記の作用効果を達成するこ
とが可能になる。
合において、パワーローラの変速用のオフセットを生じ
させるようにするためには、請求項9に記載のごとく、
前記の両ウォームを相互に逆方向へ回転するよう駆動連
結し、一方のウォームを回転することにより前記オフセ
ットを生じさせるアクチュエータを設けるのが良い。こ
の場合アクチュエータは、上記一方のウォームを回転さ
せるモータのような電動機とすることができ、変速制御
機構の設計の自由度が飛躍的に高くなる。
に基づき詳細に説明する。図1〜図4は、本発明の一実
施の形態になる変速制御機構を具えたロイダル型無段変
速機を示し、このトロイダル型無段変速機は、図1に明
示するごとく一対のトロイダル伝動ユニット1,2を1
組として具えるデュアルキャビティー式トロイダル型無
段変速機とする。
トロイダル伝動ユニット1、およびエンジン3から遠い
リヤ側トロイダル伝動ユニット2はそれぞれ同様な構成
とし、入力ディスク4F,4Rと、これに同軸に対向配置
した出力ディスク5F,5Rと、これら入出力ディスク4
F,5F間および4R,5R間における一対ずつのパワーロー
ラ6FL,6FRおよび6RL,6RRとを主たる要素とする。
ディスク5F,5Rが背中合わせになるよう同軸に配置し
(入力ディスク4F,4Rが背中合わせになるような同軸
配置でもよい)、入力ディスク4F,4Rは図示せざるロ
ーディングカムを介してエンジン3のクランクシャフト
に駆動結合するが、該ローディングカムが伝達トルクに
応じて発生させるスラストにより相互に接近する方向へ
変位可能とし、出力ディスク5F,5Rは、共通な出力歯
車7に結合して軸線方向に位置決めする。この出力歯車
7に噛合させてカウンターギヤ8を設け、このカウンタ
ーギヤ8をカウンターシャフト9に結合する。
6RL,6RRはそれぞれ、フロント側トロイダル伝動ユニ
ット1に関して図2に明示するごとく、対応する入出力
ディスク4F,5F間および4R,5R間で油膜の剪断により
動力伝達を行うようこれら対応する入出力ディスク間に
介在させ、これら入出力ディスクの回転軸線O1を挟ん
で左右両側に対向配置する。
は、個々のトラニオン10FL,10FR,10RL,10RRに
回転自在に支持し、これらトラニオン10FL,10FR,1
0RL,10RRは、相互に隣り合う上端同士を板状アッパ
ーリンク11の4隅角に連節し、相互に隣り合う下端同
士を板状ロアリンク12の4隅角に連節する。これらの
連節に当たっては、外側の球面継手と内側の回転軸受と
で構成される複合継手13によりトラニオン10FL,1
0FR,10RL,10RRの上端および下端を板状リンク1
1,12に対し回転自在に且つ交角変化可能に連節す
る。
ーラ6FL,6FR,6RL,6RRが対応する入出力ディスク間
からの挟圧力によっても、これら入出力ディスク間から
追い出されることのないよう機能する。なお、板状ロア
リンク12は図2に示すごとく、トラニオン6FL,6FR
の下端間、およびトラニオン6RL,6RRの下端間におい
てそれぞれ、変速機ケースに球面継手14により揺動可
能に支持する。
説明するに、エンジン3から入力ディスク4F,4Rへの
回転入力は前記した通り図示せざるローディングカムを
介して行われる。このローディングカムは入力トルクに
応じたスラストを発生して、入力ディスク4F,4Rを出
力ディスク5F,5Rに向け付勢し、これによりパワーロ
ーラ6FL,6FR,6RL,6RRを伝達トルクに応じたスラス
トで対応する入出力ディスク間に挟圧する。よってパワ
ーローラ6FL,6FR,6RL,6RRはそれぞれ、対応する入
出力ディスク間での動力伝達を行うことができる。つま
り、入力ディスク4F,4Rの回転は、これに油膜の剪断
を介して係合するパワーローラ6FL,6FR,6RL,6RRに
伝達され、パワーローラ6FL,6FR,6RL,6RRを軸線O
2の周りに回転させ、パワーローラ6FL,6FR,6RL,6R
Rは、これらに油膜の剪断を介して係合する出力ディス
ク5F,5Rに回転を伝達し、これら出力ディスクから出
力歯車7およびカウンターギヤ8並びにカウンターシャ
フト9を経て動力を取り出すことができる。
10RL,10RRを、パワーローラ回転軸線O2と直交す
るトラニオン軸線O3の方向へ、同位相で(同じ変速方
向:トラニオン10FLおよび10RLと、10FRおよび1
0RRとを相互に逆の方向に)同期してストロークさせる
ことにより以下の変速作用を行うものとする。つまり、
トラニオン10FL,10FR,10RL,10RRの上記ストロ
ークによりパワーローラ6FL,6FR,6RL,6RRは、パワ
ーローラ回転軸線O2がディスク回転軸線O1と交差し
た、図1および図2に示す中立(非変速)位置からトラ
ニオン軸線O3の方向へ変位され、パワーローラ回転軸
線O2がディスク回転軸線O1から対応方向へずれたオ
フセット位置になる。
L,6FR,6RL,6RRは上記の回転伝動中に、トラニオン軸
線O3の周りの回転分力を入出力ディスクから受けるよ
うになり、トラニオン軸線O3の周りに同期して同位相
で傾転される。これにより入出力ディスクに対するパワ
ーローラ6FL,6FR,6RL,6RRの接触軌跡円径が連続的
に変化し、入出力ディスク間の伝動比(変速比)を無段
階に変化させることができる。なお、変速比が所定値に
なったところで、パワーローラ6FL,6FR,6RL,6RRを
オフセット0の中立位置に戻すことにより、当該所定変
速比を維持することができる。
速のための変速制御機構を特に以下の構成とする。つま
り、ディスク回転軸線O1に関して同じ右側における前
後トラニオン10FRおよび10RR間に図1および図2の
ごとく前後連結リンク15Rを架設し、ディスク回転軸
線O1に関して同じ左側における前後トラニオン10FL
および10RL間にも図2に示すごとく同様な前後連結リ
ンク15Lを架設する。これら架設に当たっては、ロア
リンク12から下方に突出する前後トラニオン10FRお
よび10RRの下端にそれぞれ、前後連結リンク15Rの
両端をトラニオン軸線O3の周りに回転自在とするが、
トラニオン軸線O3の方向に変位不能に係着して揺動自
在に取り付け、またロアリンク12から下方に突出する
前後トラニオン10FLおよび10RLの下端にそれぞれ、
前後連結リンク15Lの両端をトラニオン軸線O3の周
りに回転自在とするが、トラニオン軸線O3の方向に変
位不能に係着して揺動自在に取り付ける。
とく、前後トラニオン10FR,10RRおよび10FL,1
0RLの下端に各々円盤16を回転自在に嵌合し、この円
盤16を、その両側に位置するよう前後トラニオン10
FR,10RRおよび10FL,10RLに固設した対向フラン
ジ17,18間に挟んでトラニオン軸線O3の方向に変
位不能に係着する。なお、円盤16とフランジ17,1
8との間には転がり素子19を介装して円盤16が前後
トラニオン10FR,10RRおよび10FL,10RLに対し
て容易に相対回転し得るようにする。
2箇所において径方向外方へ突出するピン16aを設
け、前後連結リンク15R,15Lの両端を図3(b)に
明示するごとく二股形状として、それぞれの脚部端面に
開口するよう切り欠き溝15aを形成し、円盤16の2
個のピン16aをこれら切り欠き溝15a内に滑入させ
ることにより前後連結リンク15R,15Lの両端をピン
16aの周りで揺動可能とすると共に、前後連結リンク
15R,15Lをそれぞれの長手方向へ変位可能とする。
箇所は、これら箇所に作用するトラニオン軸線O3の方
向における力が相互に影響し合って共に同じになるよう
にするバランス機構20により相互に連結する。以下に
バランス機構20を詳述するに、前後連結リンク15
R,15Lの両端間中央箇所にそれぞれ、前後連結リンク
15Rにつき図1に明示するごとく、パワーローラ回転
軸線O2に対し平行な方向に延在するピン21により前
後連結リンク支持部材22R,22L(部材22Lは図2参
照)を連結して設ける。そして、ピン21から遠い前後
連結リンク支持部材22R,22Lの基端にそれぞれ図2
に明示するごとく、入出力ディスク回転軸線O1に平行
な方向へ延在するピン23R,23Lを介し変速リンク部
材24R,24Lを揺動可能に連結して設ける。
ごとく、相互に接近する方向に延在させて、これら変速
リンク部材24R,24Lの先端同士をピン23R,23L
間の、好ましくは中間位置で変速リンク部材24R,2
4Lの上記揺動に呼応した回動が可能となるよう連節す
る。これがため図2に示すように、変速リンク部材24
R,24Lの先端にそれぞれ球面継手25,26を摺動自
在に嵌合し、これら球面継手25,26間をコネクティ
ングロッド27により連結する。球面継手26はコネク
ティングロッド27の先端ネジ部に螺合させ、球面継手
25はコネクティングロッド27に対しロッド軸線方向
に位置決めして回転自在に取着する。
アクチュエータである変速制御モータ28のモータ駆動
軸29に図4(a),(b)のごとく駆動結合する。す
なわち、モータ駆動軸29を中空としてその内部にコネ
クティングロッド27の下端27aを挿入するが、この
下端27aを円板形状として、モータ駆動軸29の中空
孔内周面に対向するよう形成した一対の軸線方向溝29
a内に滑動可能に回転係合させる。かくてコネクティン
グロッド27は、モータ駆動軸29からの回転力を入力
され得るが、モータ駆動軸29に対し軸線方向には自由
に相対変位可能であり、また、円板形状とした下端27
aの平面内で図4(a)の矢αのごとく自由に相対傾動
可能である。
状とした下端27aの平面に直角な平面内でも矢βのご
とく傾動可能にするため、コネクティングロッド27を
球面継手25および下端27a間において軸線方向に分
割すると共にこれら分割した部分間をピン31により相
互に傾動可能に連結する。
のごとく、両者の先端間連節部(球面継手25,26)
と、対応するピン23R,23Lとの間、好ましくは中間
位置においてピン32R,32Lにより枢支する。これら
枢支ピン32R,32Lは固定ブロック33R,33Lに挿
通することで位置を固定し、これらピン32R,32Lに
より提供される変速リンク部材24R,24Lの枢支点を
固定とする。ただし変速リンク部材24R,24Lの、ピ
ン23R,23Lによる揺動取り付け部および変速リンク
部材24R,24Lの先端間連節部は、これら部分がそれ
ぞれ図1および図2、並びに図4につき前述した構造で
あるため、位置を固定されることがなくて変速リンク部
材24R,24Lの長手方向に変位可能である。
用を次に説明する。先ず、パワーローラ6FR,6FL,6
RR,6RLに作用するトラニオン軸線方向の抗力が常に均
等になる作用を説明する。トルク伝達に伴って例えば図
1にFで示す上向きのトラクション力がパワーローラ6F
Rに加わると、前後連結リンク15Rが両端間中央箇所に
おけるピン21の周りで時計方向の回動力によりパワー
ローラ6RRに同じ大きさFの下向き力を作用させる。こ
れによりパワーローラ6RRは、トルク伝達に伴うトラク
ション力を上向きにFだけ発生するような運転状態とな
り、結果として、ディスク回転軸線O1に関し同じ右側
にあるパワーローラ6FR,6RRは共に同じトルクを伝達
することができる。
るパワーローラ6FL,6RLも同様に、前後連結リンク1
5Lにより相互に連結されているため、また、この前後
連結リンク15Lが両端間中央箇所を、図2に示す部材
22Lにより揺動可能に支持されているため、同じ原理
で共に同じトルクを伝達することができる。
央箇所におけるピン21には、右側における前後トラニ
オン10FR,10RRにそれぞれ作用するトラクション力
Fの和値である2Fの力が図1の上向きに働き、この上向
き力2Fは図2に示すように、ピン23Rを介し変速リン
ク部材24Rにピン32Rを中心とする反時計方向回動力
を付与し、コネクティングロッド27に図2に矢で示す
ような下向き力を及ぼす。
構成に起因して同方向に変位し得るから、これから変速
リンク部材24Lに、ピン32Lを中心とする時計方向回
動力が作用し、その結果として反対側における前後連結
リンク15Lの中央箇所にも部材22Lを介し、前後連結
リンク15Rの中央箇所におけると同じ上向きの力2Fが
働く。前後連結リンク15Lの中央箇所に作用する上向
き力2Fは、前後連結リンク15Lにより2分されて、デ
ィスク回転軸線O1に関し同じ左側にあるパワーローラ
6FL,6RLにそれぞれ同じ上向き力Fが発生する。よっ
て、左側にある前後パワーローラ6FL,6RLはそれぞ
れ、トルク伝達に伴うトラクション力を下向きにFだけ
発生するような運転状態となり、同じトルクを伝達する
ことができる。なお上記した通り、左右にあるパワーロ
ーラ6FL,6RLと6FR,6RRとはトラクション力が上下
逆向きであるが、左右パワーローラは点対称の関係にあ
るのでトラクション力が上下逆向きであることによって
同じトルクを伝達することができる。
RR,6RLに作用するトラニオン軸線方向の抗力が常に均
等になり、パワーローラ6FR,6FL,6RR,6RLは全て
同じトルクを伝達することができる。なおこの目的のた
め前記の好適例では、変速リンク部材24R,24Lの先
端間連節部(球面継手25,26)を、変速リンク部材
24R,24Lの揺動取り付け部(ピン23R,23L)間
の中間位置に位置させ、変速リンク部材24R,24Lの
固定枢支部(ピン32R,32L)を変速リンク部材24
R,24Lの長手方向中間位置に位置させて、前後連結リ
ンク15R,15Lの中央箇所に働くトラニオン軸線方向
力が同じ値となるようにしたが、この代わりに、変速リ
ンク部材24Rに係わるレバー比と変速リンク部材24L
に係わるレバー比との他の組み合わせでも同様の目的を
達成することができることは言うまでもない。
変速に当たっては、図1および図2に示すごとくパワー
ローラ回転軸線O2が入出力ディスク回転軸線O1と交
差した中立(非変速)状態から、変速モータ28により
モータ駆動軸29を回転させてネジ作用により球面継手
26を図2の上方へ変位させ、球面継手25から離反さ
せる。この時、自己の軸線方向へ変位可能なコネクティ
ングロッド27は、前後連結リンク15R,15Lの中央
箇所へのトラニオン軸線方向抗力を均等にする前記の作
用に起因して球面継手25に反力を作用させ、この球面
継手25を球面継手26と同じ距離だけ図2の下方へ変
位させる。
リンク部材24L,24Rを図2において反時計方向に回
動させ、その結果前後連結リンク15L,15Rの中央箇
所がトラニオン軸線O3の方向へ相互逆向きに変位され
て、左側の前後パワーローラ6FL,6RLと右側の前後パ
ワーローラ6FR,6RRとを相互逆向きに入出力ディスク
回転軸線O1からオフセットさせる。パワーローラ6F
L,6RL,6FR,6RRはかかるオフセットにより入出力
ディスクからトラニオン軸線O3の周りの回転分力を受
けるようになり、当該トラニオン軸線O3の周りに傾転
されて所定の変速を行う。
7の軸線方向変位を介して得られる前後連結リンク15
L,15Rの中央箇所へのトラニオン軸線方向抗力を均等
にする作用により、全てのパワーローラ6FL,6RL,6
FR,6RRの伝達トルクは同じに保たれ、1個の変速制御
モータ28のみでもパワーローラ6FL,6RL,6FR,6
RRの伝達トルクを等しく保ちつつ上記の変速を行わせる
ことができる。この変速により変速比が目標変速比にな
った時、モータ28の戻し回転により球面継手26,2
5の相対位置を図2の中立位置に復帰させることで、当
該目標変速比を維持することができる。
図2に示す中立(非変速)状態から、変速モータ28に
よりモータ駆動軸29を逆方向に回転させてネジ作用に
より球面継手26を図2の下方へ変位させ、球面継手2
5に接近させる。この時、自己の軸線方向へ変位可能な
コネクティングロッド27は、前後連結リンク15R,
15Lの中央箇所へのトラニオン軸線方向抗力を均等に
する前記の作用に起因して球面継手25に反力を作用さ
せ、この球面継手25を球面継手26と同じ距離だけ図
2の上方へ変位させる。
リンク部材24L,24Rを図2において時計方向に回動
させ、その結果前後連結リンク15L,15Rの中央箇所
がトラニオン軸線O3の方向へ前記と逆の向きに変位さ
れて、左側の前後パワーローラ6FL,6RLと右側の前後
パワーローラ6FR,6RRとを前記と逆の向きに入出力デ
ィスク回転軸線O1からオフセットさせる。パワーロー
ラ6FL,6RL,6FR,6RRはかかるオフセットにより入
出力ディスクからトラニオン軸線O3の周りで前記と逆
向きの回転分力を受けるようになり、当該トラニオン軸
線O3の周りに対応方向へ傾転されて所定の変速を行
う。
7の軸線方向変位を介して得られる前後連結リンク15
L,15Rの中央箇所へのトラニオン軸線方向抗力を均等
にする作用により、全てのパワーローラ6FL,6RL,6
FR,6RRの伝達トルクは同じに保たれ、1個の変速制御
モータ28のみでもパワーローラ6FL,6RL,6FR,6
RRの伝達トルクを等しく保ちつつ上記の変速を行わせる
ことができる。この変速により変速比が目標変速比にな
った時、モータ28の戻し回転により球面継手26,2
5の相対位置を図2の中立位置に復帰させることで、当
該目標変速比を維持することができる。
ルキャビティー式トロイダル型無段変速機におけるトラ
ニオン10FL,10RL,10FR,10RRのうち、入出力
ディスク回転軸線O1に関し同じ側における前後トラニ
オン10FL,10RLおよび10FR,10RRの隣り合う下
端部間にそれぞれ前後連結リンク15L,15Rを前記の
ようにして架設し、前後連結リンク15L,15Rの両端
間(トラニオン連結部間)における中央箇所を相互に、
これら中央箇所に作用するトラニオン軸線方向の力が同
じになるようにするバランス機構20で連結したため、
全てのパワーローラ6FL,6RL,6FR,6RRに作用する
トラニオン軸線方向の抗力が、これらパワーローラに係
わるトラニオン10FL,10RL,10FR,10RR、前後
トラニオン10FL,10RL間および10FR,10RR間に
それぞれ架設した前後連結リンク15L,15R、および
これら前後連結リンク15L,15Rの中央箇所を相互に
連結するバランス機構20を介して相互に影響し合うこ
ととなって、全てのパワーローラのトラニオン軸線方向
抗力を同じにすることができる。
ャビティー式トロイダル型無段変速機であるが故にパワ
ーローラ6FL,6RL,6FR,6RRを回転自在に支持する
トラニオン10FL,10RL,10FR,10RRが多数個で
あってもこれらトラニオンのストロークを司る変速用の
アクチュエータ28が1個のみで足りることとなり、従
来のように各トラニオンに個々にサーボピストンを設け
る場合に生じていたレイアウトの自由度に関する問題お
よびトロイダル型無段変速機の大型化に関する問題を解
消することができる。
ンク15L,15Rのトラニオン10FL,10RLおよび1
0FR,10RRに対する揺動自在部を図3に示す切り欠き
溝15aにより前後連結リンク15L,15Rの長手方向
へ変位可能にしたから、各前後連結リンク15L,15R
が対応する側における前後パワーローラ6FL,6RLおよ
び6FR,6RRのトラニオン軸線方向抗力を同じにするよ
う動作する時のこじりを無くして上記の作用効果を一層
確実なものにすることができる。
たように、前後連結リンク15L,15Rの両端間中央箇
所にそれぞれ連結した変速リンク部材24L,24Rで構
成し、これら変速リンク部材24L,24Rの相互に接近
する方向に延在する先端同士を前後連結リンク15L,
15Rの中央箇所間で球面継手26,25により相互に
連節し、各変速リンク部材24L,24Rを当該連節部
と、対応する前後連結リンク15L,15Rの中央箇所と
の間でピン32L,32Rにより枢支する場合、前記の作
用効果を簡単な構成で実現させることができる。
に当たり本実施の形態においては、各変速リンク部材2
4L,24Rの先端間連節部を図4につき前述した構成に
より変速リンク部材24L,24Rの長手方向へ変位可能
にしたから、変速リンク部材24L,24Rが前後連結リ
ンク中央箇所のトラニオン軸線方向抗力をそれぞれ同じ
にするよう動作する時のこじりを無くして前記の作用効
果を一層確実なものにすることができる。
ンス機構20における両変速リンク部材24L,24Rの
枢支点をピン32L,32Rにより固定とし、両変速リン
ク部材24L,24Rの回動可能に連節した先端(球面継
手26,25)同士をアクチュエータ28により相互に
回動方向へ接近または離反させることによりパワーロー
ラの変速用のオフセットを生じさせるよう構成したか
ら、アクチュエータ28としてモータのような電動機を
用い、これと、その回転駆動により上記接近または離反
を行うネジ構造との組み合わせにより変速を行わせるこ
とができ、変速制御機構の設計の自由度が飛躍的に高く
なる。またアクチュエータ28を油圧式に構成するにし
ても、位置制御のみでよく力の制御が不要であるから、
制御油圧を低く設定することが可能となってポンプ駆動
負荷の低減により伝動効率を高めることができる。
実施の形態においてはバランス機構20をほぼ前記した
と同様に構成するが、変速リンク部材24L,24Rの相
互に接近する方向に延在する先端同士をトラニオン軸線
O3の方向に位置ずれさせず、トラニオン軸線O3の方
向の同じ位置において重合させ、この重合部において変
速リンク部材24L,24Rの先端同士を入出力ディスク
回転軸線O1の方向へ延在するピン41で回動可能に連
節する。なおピン41は、変速リンク部材24Lに対し
固設するが、変速リンク部材24Rに対しては長孔42
により変速リンク部材24Rの長手方向へ遊びを持たせ
て相対変位可能とし、これにより、前記した実施の形態
におけると同様にこじりの問題を生じなくする。
2Rは、前記した実施の形態におけると同様に固定とす
るが、変速リンク部材24Lの枢支ピン32Lを、トラニ
オン軸線O3の方向に変位可能にして当該変位により変
速制御を行い得るようになす。これがためピン32L
は、トラニオン軸線O3の方向にストローク可能な油圧
ピストン43のピストンロッド44に設け、ピストン4
3の位置をその両側におけるシリンダ室45,46への
油圧により制御する。
形態におけると同様の原理により、4個の全てのパワー
ローラに作用するトラニオン軸線方向の抗力を常に均等
にすることができる。変速に当たっても、図5に示す中
立(非変速)状態から、ピストン43を介し変速リンク
部材24Lの枢支ピン32Lを図の上方または下方へ変位
させることで、4個のパワーローラが前記したと同様な
オフセットを生じて所定の変速を行わせることができ
る。
トラニオン軸線方向の抗力が変速リンク部材24L,2
4Rおよび前後連結リンク15L,15Rを介して全て同
じになるような構成のため、トラニオンが4個であって
もトラニオンのストロークを司る変速用のアクチュエー
タが1個の油圧ピストン43のみで足りることとなり、
従来のように各トラニオンに個々にサーボピストンを設
ける必要がなく、各トラニオンに個々にサーボピストン
を設ける場合に生じていたレイアウトの自由度に関する
問題や、トロイダル型無段変速機の大型化に関する問題
を解消することができる。
ラの変速用のオフセットを生じさせるに際し、一方の変
速リンク部材24Rの枢支ピン32Rを固定とし、他方の
変速リンク部材24Lの枢支ピン32Lをトラニオン軸線
方向にストロークさせることにより上記変速用のオフセ
ットを生じさせるようにしたから、前記した実施の形態
によると同様な作用効果を奏し得るほかに以下の作用効
果をも達成し得る。つまり本実施の形態では、上記他方
の変速リンク部材24Lに係わる枢支ピン32Lのストロ
ーク位置を、固定部に対する相対位置として位置制御す
ることになるため、変速制御が高精度になると共に変速
制御がし易くなるという別の作用効果も得られる。
を示し、本実施の形態においてはバランス機構20を以
下の構成とする。つまり、左右両側における前後連結リ
ンク15L,15Rの両端間中央箇所に設けたピン20に
それぞれ回動自在に支持して、変速リンク部材51L,
51Rを図6および図7に示すごとくに設ける。これら
変速リンク部材51L,51Rは図8に示すように、前後
連結リンク15L,15Rの長手方向、詳しくはエンジン
3に向かう前方へ延在させ、これら変速リンク部材51
L,51Rの延長端51La,51Raを左右方向に延在す
る筒状に形成して、変速機の前端下方に横架した共通な
固定軸52上に揺動可能に支持する。
1La,51Raを相互に接近する方向に延長して突き合
わせ、当該延長端51La,51Raの相互突き合わせ部
間に、延長端51La,51Ra(従って、変速リンク部
材51L,51R)が相互に上記共通な固定軸52の周り
で一体的に回動するよう連結する回動連結手段53を設
け、以上によりバランス機構20を構成する。
すごとく変速リンク部材51L,51Rの延長端51L
a,51Ra、詳しくはこれら延長端51La,51Ra
の相互突き合わせ部にそれぞれ設けたウォームホイール
54L,54Rと、これらウォームホイール54L,54R
にそれぞれ噛合した互いに平行なウォーム55L,55R
を軸線方向相対変位不能に支承する共通なウォーム支持
箱56とで構成し、ウォーム55L,55Rの軸を共通な
固定ブラケット57に摺動自在に貫入させることによ
り、ウォーム支持箱56をウォーム55L,55Rと共に
ウォーム軸線方向へ制限範囲内で変位可能に支持する。
たと同様にして前後連結リンク15Rの両端間中央箇所
におけるピン21に、例えば図6に矢印で示すごとく上
向き力2Fが作用した場合につき説明すると、変速リン
ク部材51Rに固定軸52を中心とする反時計方向回動
力が作用し、この回動力が図7および図8に示すウォー
ムホイール54R、ウォーム55R、ウォーム支持箱5
6、ウォーム55L、ウォームホイール54Lを順次経て
変速リンク部材51Lにそのまま達し、前後連結リンク
15Lの両端間中央箇所におけるピン21にも、前後連
結リンク15Rの両端間中央箇所におけるピン21と同
じ上向き力2Fを作用させる。よって、パワーローラ6F
R,6FL,6RR,6RLに作用するトラニオン軸線方向の
抗力が常に均等になり、パワーローラ6FR,6FL,6R
R,6RLは全て同じトルクを伝達することができて前記
各実施の形態によると同様の作用効果を達成し得る。
ようにするためには、ウォーム55L,55Rが相互に逆
向きに等速で回転するようウォーム55L,55R間を歯
車組58により駆動結合し、一方のウォーム55Rを回
転する変速用のアクチュエータ59を設ける。かかる構
成において変速を行わせるに当たっては、図示の中立
(非変速)状態から、アクチュエータ59によりウォー
ム55Rを或る方向へ回転駆動する。この時ウォーム5
5Lは歯車組58を介してウォーム55Rと反対方向に回
転され、ウォーム55R,55Rはそれぞれ変速リンク部
材51L,51Rを固定軸52の周りで相互に逆方向へ回
動する。これにより前後連結リンク15L,15Rの両端
間中央箇所におけるピン21が相互逆向きに上下動さ
れ、4個のパワーローラが前記したと同様なオフセット
を生じて所定の変速を行わせることができる。
ータ59は、上記一方のウォーム55Rを回転させるモ
ータのような電動機とすることができ、変速制御機構の
設計の自由度が飛躍的に高くなる。
具えたトロイダル型無段変速機を示す要部縦断側面図で
ある。
上で断面とし矢の方向に見て示す縦断正面図である。
ラニオンに対する取り付け構造を示し、(a)は、その
縦断側面図、(b)は、その底面図である。
端間連節構造を示し、(a)は、その縦断側面、(b)
は、その底面図である。
を具えたトロイダル型無段変速機を示す、図2と同様な
縦断正面図である。
機構を具えたトロイダル型無段変速機を示す図1と同様
な縦断側面図である。
面として示す縦断正面図である。
る。
Claims (9)
- 【請求項1】 同軸対向配置の入出力ディスク間に、一
対の相互に対向するパワーローラを挟圧してなるトロイ
ダル伝動ユニットを一対1組として具え、 これらトロイダル伝動ユニットを、入力ディスク同士、
または出力ディスク同士が背中合わせになるよう同軸に
配置し、 パワーローラを個々に回転自在に支持したトラニオンを
トラニオン軸線方向へ同位相でストロークさせることに
よりパワーローラを、それぞれの回転軸線が入出力ディ
スクの回転軸線と交差する中立位置からオフセットさせ
る時、パワーローラがそれぞれのトラニオンと共にトラ
ニオン軸線の周りに傾転される変速作用が生起されるよ
うにしたトロイダル型無段変速機において、 前記入出力ディスクの回転軸線に関し同じ側における前
後トラニオンの隣り合う一端部間にそれぞれ前後連結リ
ンクを架設し、これら前後連結リンクをそれぞれ対応す
るトラニオンの前記一端部に、トラニオン軸線周りに回
転自在に、且つ、トラニオン軸線方向へ変位不能に係着
して揺動自在に連結し、 これら前後連結リンクのトラニオン連結部間における中
央箇所を相互に、これら中央箇所に作用するトラニオン
軸線方向の力が同じになるようにするバランス機構で連
結したことを特徴とするトロイダル型無段変速機の変速
制御機構。 - 【請求項2】 請求項1に記載の変速制御機構におい
て、前後連結リンクのトラニオンに対する揺動自在部を
前後連結リンクの長手方向へ変位可能にしたことを特徴
とするトロイダル型無段変速機の変速制御機構。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の変速制御機構
において、前後連結リンクの前記中央箇所にそれぞれ変
速リンク部材を連結し、 これら変速リンク部材を相互に接近する方向に延在させ
て、これら変速リンク部材の先端同士を前記両中央箇所
間で相互に連節し、 各変速リンク部材を該連節部と、対応する前後連結リン
クの中央箇所との間で枢支して前記バランス機構を構成
したことを特徴とするトロイダル型無段変速機の変速制
御機構。 - 【請求項4】 請求項3に記載の変速制御機構におい
て、前記各変速リンク部材の先端間連節部を変速リンク
部材の長手方向へ変位可能にしたことを特徴とするトロ
イダル型無段変速機の変速制御機構。 - 【請求項5】 請求項3または4に記載の変速制御機構
において、両変速リンク部材の前記枢支点を固定とし、
両変速リンク部材の回動可能に連節した先端同士を相互
に回動方向へ接近または離反させることにより前記オフ
セットを生じさせるアクチュエータを設けたことを特徴
とするトロイダル型無段変速機の変速制御機構。 - 【請求項6】 請求項3または4に記載の変速制御機構
において、一方の変速リンク部材の前記枢支点を固定と
し、他方の変速リンク部材の前記枢支点をトラニオン軸
線方向にストロークさせることにより前記オフセットを
生じさせるアクチュエータを設けたことを特徴とするト
ロイダル型無段変速機の変速制御機構。 - 【請求項7】 請求項1または2に記載の変速制御機構
において、前後連結リンクの前記中央箇所にそれぞれ変
速リンク部材を連結し、 これら変速リンク部材を前後連結リンクの長手方向へ延
在させて、これら変速リンク部材の延長端を共通な固定
軸線上に揺動可能に支持し、 両変速リンク部材の延長端を相互に前記共通な固定軸線
周りで一体的に回動するよう連結する回動連結手段を設
けて前記バランス機構を構成したことを特徴とするトロ
イダル型無段変速機の変速制御機構。 - 【請求項8】 請求項7に記載の変速制御機構におい
て、前記回動連結手段を、前記共通な固定軸線上におけ
る両変速リンク部材の延長端にそれぞれ設けたウォーム
ホイールと、 これらウォームホイールにそれぞれ噛合したウォームを
軸線方向相対変位不能に支承する共通なウォーム支持箱
とで構成し、 該ウォーム支持箱をウォームの軸線方向へ変位可能に支
持したことを特徴とするトロイダル型無段変速機の変速
制御機構。 - 【請求項9】 請求項8に記載の変速制御機構におい
て、前記両ウォームを相互に逆方向へ回転するよう駆動
連結し、一方のウォームを回転することにより前記オフ
セットを生じさせるアクチュエータを設けたことを特徴
とするトロイダル型無段変速機の変速制御機構。
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- 2002-04-15 JP JP2002111551A patent/JP3903834B2/ja not_active Expired - Fee Related
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