JP2003304877A - ヒト色素細胞特異分子 - Google Patents

ヒト色素細胞特異分子

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JP2003304877A
JP2003304877A JP2002112743A JP2002112743A JP2003304877A JP 2003304877 A JP2003304877 A JP 2003304877A JP 2002112743 A JP2002112743 A JP 2002112743A JP 2002112743 A JP2002112743 A JP 2002112743A JP 2003304877 A JP2003304877 A JP 2003304877A
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seq
leu
dna
amino acid
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JP2002112743A
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Yutaka Kawakami
裕 河上
Yuriko Suzuki
ゆり子 鈴木
Takashi Inotsume
隆史 猪爪
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Keio University
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 悪性黒色腫の診断や免疫療法などに有用な新
規なヒト色素細胞特異タンパクや該ヒト色素細胞特異タ
ンパクをコードするDNA並びにそれらの利用方法を提
供すること。 【解決手段】 SAGE法とヒト遺伝子データベースの
異なる解析方法で悪性黒色腫、色素細胞のcDNAの発
現プロファイルを解析し、その他の組織をコントロール
として比較し、また、遺伝子データベースを最大限に活
用して、悪性黒色腫あるいは色素細胞に選択的に発現す
る新規分子を同定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、悪性黒色腫の診断
や免疫療法などに有用な新規なヒト色素細胞特異分子、
及び該ヒト色素細胞特異分子をコードするDNA並びに
それらの利用に関する。
【0002】
【従来の技術】悪性黒色腫は、世界的に増加傾向にある
が、高転移性で化学療法や放射線療法などの効果が低い
難治癌であり、新しい診断法と治療法の開発が期待され
ている。しかし、悪性黒色腫に対しては、免疫療法が比
較的効果を奏することが知られており、他の治療では十
分な抗腫瘍効果が認められない進行癌に対しても、完全
寛解および長期生存を達成できる場合があることも知ら
れている。
【0003】本発明者らは、長年、この抗腫瘍免疫応答
機構を解析してきたが、その主体はT細胞であり、腫瘍
特異的T細胞を用いたcDNA発現クローニング法によ
り、それが認識する癌抗原は以下の4種のカテゴリーに
分けられることが明らかになった。 1)癌細胞に生じた遺伝子変異に由来する変異ペプチド
(MART−2など)、 2)組織(色素細胞)特異的タンパク(MART−1、
gp100など)、 3)癌精巣抗原(精巣および癌細胞に特異的)(NY−
ESO−Iなど)、 4)癌で高発現するタンパク等。 後者3つのカテゴリーに属する分子はmRNAレベルで
の発現特異性により、体系的に単離することができる。
例えば、本発明者らが以前に単離した悪性黒色腫、色素
細胞特異的タンパクMART−1とgp100(US pate
nt No.5,874,560)は、悪性黒色腫に対する免疫療法の臨
床試験において、抗腫瘍効果が認められ、また、悪性黒
色腫の診断に有用であることがすでに示されている。
【0004】他方、近年ヒトゲノム計画の下に、ヒト遺
伝子データベースの充実とSAGE(Serial Analysis o
f Gene Expression)法、DNAチップなどの新しい技術
の進歩により、古典的なcDNAサブトラクション法を
使用せずに、網羅的な解析と分子同定が可能になった。
上記SAGE法は、未知・既知にかかわらず、発現して
いるすべての遺伝子の同定・定量が可能な方法として開
発されたものであり(Velculesce,V.E.et al: Science,
270; 484-487, 1995)、この方法によると個々の遺伝
子を発現量の多い順に並べたプロファイルが得られ、そ
れぞれの細胞集団・組織でプロファイルを作製して比較
すれば、簡単に性質の違いを理解することができ、この
方法を用いて、正常細胞と比較して腫瘍細胞に強く発現
している遺伝子を同定する試みが報告されている(Zhan
g,L.et al: Science, 276; 1268-1272, 1997)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、悪性
黒色腫の診断や免疫療法などに有用な新規なヒト色素細
胞特異タンパクや該ヒト色素細胞特異タンパクをコード
するDNA並びにそれらの利用方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究し、SAGE法とヒト遺伝子
データベースの異なる解析方法で悪性黒色腫、色素細胞
のcDNAの発現プロファイルを解析し、その他の組織
をコントロールとして比較し、また、遺伝子データベー
スを最大限に活用して、悪性黒色腫あるいは色素細胞に
選択的に発現する新規分子を同定し、本発明を完成する
に至った。
【0007】すなわち本発明は、以下の(a)又は(b)の
タンパク質をコードするDNA、(a)配列番号2に示さ
れるアミノ酸配列からなるタンパク質、(b)配列番号2
に示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のア
ミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列か
らなり、かつ免疫誘導活性を有するタンパク質(請求項
1)や、配列番号1に示される塩基配列又はその相補的
配列並びにこれらの配列の一部または全部を含むDNA
(請求項2)や、請求項2記載のDNAとストリンジェ
ントな条件下でハイブリダイズし、かつ免疫誘導活性を
有するタンパク質をコードするDNA(請求項3)や、
配列番号2に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質
(請求項4)や、配列番号2に示されるアミノ酸配列に
おいて、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しく
は付加されたアミノ酸配列からなり、かつ免疫誘導活性
を有するタンパク質(請求項5)や、以下の(a)又は
(b)のタンパク質をコードするDNA、(a)配列番号4
に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質、(b)配列
番号4に示されるアミノ酸配列において、1若しくは数
個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸
配列からなり、かつ免疫誘導活性を有するタンパク質
(請求項6)や、配列番号3に示される塩基配列又はそ
の相補的配列並びにこれらの配列の一部または全部を含
むDNA(請求項7)や、請求項4記載のDNAとスト
リンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ免疫誘
導活性を有するタンパク質をコードするDNA(請求項
8)や、配列番号4に示されるアミノ酸配列からなるタ
ンパク質(請求項9)や、配列番号4に示されるアミノ
酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置
換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ免疫
誘導活性を有するタンパク質(請求項10)や、以下の
(a)又は(b)のタンパク質をコードするDNA、(a)配
列番号6に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質、
(b)配列番号6に示されるアミノ酸配列において、1若
しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加された
アミノ酸配列からなり、かつ免疫誘導活性を有するタン
パク質(請求項11)や、配列番号5に示される塩基配
列又はその相補的配列並びにこれらの配列の一部または
全部を含むDNA(請求項12)や、請求項6記載のD
NAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、
かつ免疫誘導活性を有するタンパク質をコードするDN
A(請求項13)や、配列番号6に示されるアミノ酸配
列からなるタンパク質(請求項14)や、配列番号6に
示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミ
ノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列から
なり、かつ免疫誘導活性を有するタンパク質(請求項1
5)に関する。
【0008】また本発明は、請求項4若しくは5、請求
項9若しくは10、又は請求項14若しくは15記載の
タンパク質と、マーカータンパク質及び/又はペプチド
タグとを結合させた融合タンパク質(請求項16)や、
請求項4若しくは5、請求項9若しくは10、又は請求
項14若しくは15記載のタンパク質に特異的に結合す
る抗体(請求項17)や、抗体がモノクローナル抗体で
あることを特徴とする請求項17記載の抗体(請求項1
8)や、請求項4若しくは5、請求項9若しくは10、
又は請求項14若しくは15記載のタンパク質を発現す
ることができる発現系を含んでなる宿主細胞(請求項1
9)に関する。
【0009】さらに本発明は、請求項4若しくは5、請
求項9若しくは10、又は請求項14若しくは15記載
のタンパク質をを過剰発現することを特徴とする非ヒト
動物(請求項21)や、非ヒト動物が、マウス又はラッ
トであることを特徴とする請求項20又は21記載の非
ヒト動物(請求項22)や、被検物質と、請求項4若し
くは5、請求項9若しくは10、又は請求項14若しく
は15記載のタンパク質をと、T細胞とを用い、該T細
胞における免疫誘導活性を測定・評価することを特徴と
する免疫誘導活性促進又は抑制物質のスクリーニング方
法(請求項23)や、請求項4若しくは5、請求項9若
しくは10、又は請求項14若しくは15記載のタンパ
ク質を有効成分とする悪性黒色腫の治療薬(請求項2
4)や、請求項4若しくは5、請求項9若しくは10、
又は請求項14若しくは15記載のタンパク質をコード
するDNA又はRNAのアンチセンス鎖の全部又は一部
からなる悪性黒色腫の診断用プローブ(請求項25)に
関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の対象となるタンパク質と
しては、配列表の配列番号2に示されるヒト色素細胞特
異分子M172や、配列番号2に示されるアミノ酸配列
において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若し
くは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ免疫誘導活
性を有するタンパク質、配列表の配列番号4に示される
ヒト色素細胞特異分子M44や、配列番号4に示される
アミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠
失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、か
つ免疫誘導活性を有するタンパク質、及び、配列表の配
列番号6に示されるヒト色素細胞特異分子M806や、
配列番号6に示されるアミノ酸配列において、1若しく
は数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミ
ノ酸配列からなり、かつ免疫誘導活性を有するタンパク
質を例示することができ、ここで免疫誘導活性とは、抗
体産生、細胞性免疫、免疫寛容等の免疫反応を誘導する
活性をいい、かかる免疫誘導活性の中でも、末梢血の細
胞障害性T細胞(CTL)前駆細胞の頻度を上昇させる
T細胞誘導活性を有するものが特に好ましい。上記本発
明の対象となるタンパク質を総称して、以下「本件ヒト
色素細胞特異タンパク」ということがある。そして、本
件ヒト色素細胞特異タンパクは、それぞれに相当する塩
基配列情報に基づき、常法により調製することができ
る。
【0011】本発明の対象となるDNAとしては、本件
ヒト色素細胞特異タンパクをコードするDNA、特に配
列番号1、3又は5に示される塩基配列又はその相補的
配列並びにこれらの配列の一部又は全部を含むDNAを
例示することができる。また、配列番号1、3又は5に
示される塩基配列又はその相補的配列並びにこれらの配
列の一部又は全部をプローブとして、各種悪性黒色腫由
来のDNAライブラリーに対してストリンジェントな条
件下でハイブリダイゼーションを行ない、該プローブに
ハイブリダイズするDNAを単離することにより、免疫
誘導活性を有するタンパク質をコードするDNAを得る
こともできる、こうして得られるDNAも本発明の範囲
内である。かかる本発明のDNAを取得するためのハイ
ブリダイゼーションの条件としては、例えば、42℃で
のハイブリダイゼーション、及び1×SSC、0.1%
のSDSを含む緩衝液による42℃での洗浄処理を挙げ
ることができ、65℃でのハイブリダイゼーション、及
び0.1×SSC,0.1%のSDSを含む緩衝液によ
る65℃での洗浄処理をより好ましく挙げることができ
る。なお、ハイブリダイゼーションのストリンジェンシ
ーに影響を与える要素としては、上記温度条件以外に種
々の要素があり、当業者であれば、種々の要素を適宜組
み合わせて、上記例示したハイブリダイゼーションのス
トリンジェンシーと同等のストリンジェンシーを実現す
ることが可能である。
【0012】本発明の融合タンパク質や融合ペプチドと
しては、本件ヒト色素細胞特異タンパクとマーカータン
パク質及び/又はペプチドタグとが結合しているもので
あればどのようなものでもよく、マーカータンパク質と
しては、従来知られているマーカータンパク質であれば
特に制限されるものではなく、例えば、アルカリフォス
ファターゼ、抗体のFc領域、HRP、GFPなどを具
体的に挙げることができ、またペプチドタグとしては、
Mycタグ、Hisタグ、FLAGタグ、GSTタグな
どの従来知られているペプチドタグを具体的に例示する
ことができる。かかる融合タンパク質や融合ペプチド
は、常法により作製することができ、Ni−NTAとH
isタグの親和性を利用した本件ヒト色素細胞特異タン
パクの精製や、T細胞誘導活性を有するタンパク質の検
出や、本件ヒト色素細胞特異タンパクに対する抗体の定
量、悪性黒色腫の診断用マーカーなどとして、また当該
分野の研究用試薬としても有用である。
【0013】本発明の本件ヒト色素細胞特異タンパクに
特異的に結合する抗体としては、モノクローナル抗体、
ポリクローナル抗体、キメラ抗体、一本鎖抗体、ヒト化
抗体等の免疫特異的な抗体を具体的に挙げることがで
き、これらは上記本件ヒト色素細胞特異タンパク質又は
その一部を抗原として用いて常法により作製することが
できるが、その中でもモノクローナル抗体がその特異性
の点で好ましい。かかるモノクローナル抗体等の抗体
は、例えば、悪性黒色腫等の診断、ミサイル療法等の治
療ばかりでなく、悪性黒色腫等の悪性腫瘍の発症機構を
明らかにする上で有用である。
【0014】本発明はまた、上記本件ヒト色素細胞特異
タンパクを発現することができる発現系を含んでなる宿
主細胞に関する。かかる本件ヒト色素細胞特異タンパク
をコードする遺伝子の宿主細胞への導入は、Davisら(B
ASIC METHODS IN MOLECULARBIOLOGY, 1986)及びSambro
okら(MOLECULAR CLONING: A LABORATORY MANUAL, 2nd
Ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spr
ing Harbor, N.Y., 1989)などの多くの標準的な実験室
マニュアルに記載される方法、例えば、リン酸カルシウ
ムトランスフェクション、DEAE−デキストラン媒介
トランスフェクション、トランスベクション(transvect
ion)、マイクロインジェクション、カチオン性脂質媒介
トランスフェクション、エレクトロポレーション、形質
導入、スクレープローディング (scrape loading)、弾
丸導入(ballistic introduction)、感染等により行うこ
とができる。
【0015】そして、上記宿主細胞としては、大腸菌、
ストレプトミセス、枯草菌、ストレプトコッカス、スタ
フィロコッカス等の細菌原核細胞や、酵母、アスペルギ
ルス等の真菌細胞や、ドロソフィラS2、スポドプテラ
Sf9等の昆虫細胞や、L細胞、CHO細胞、COS細
胞、HeLa細胞、C127細胞、BALB/c3T3
細胞(ジヒドロ葉酸レダクターゼやチミジンキナーゼな
どを欠損した変異株を含む)、BHK21細胞、HEK
293細胞、Bowes悪性黒色腫細胞等の動物細胞
や、植物細胞等を挙げることができる。また、発現系と
しては、上記本件ヒト色素細胞特異タンパクを宿主細胞
内で発現させることができる発現系であればどのような
ものでもよく、染色体、エピソーム及びウイルスに由来
する発現系、例えば、細菌プラスミド由来、酵母プラス
ミド由来、SV40のようなパポバウイルス、ワクシニ
アウイルス、アデノウイルス、鶏痘ウイルス、仮性狂犬
病ウイルス、レトロウイルス由来のベクター、バクテリ
オファージ由来、トランスポゾン由来及びこれらの組合
せに由来するベクター、例えば、コスミドやファージミ
ドのようなプラスミドとバクテリオファージの遺伝的要
素に由来するものを挙げることができる。この発現系は
発現を起こさせるだけでなく発現を調節する制御配列を
含んでいてもよい。
【0016】本発明において、上記本件ヒト色素細胞特
異タンパクをコードする遺伝子機能が染色体上で欠損し
た非ヒト動物とは、染色体上の本件ヒト色素細胞特異タ
ンパクをコードする遺伝子の一部若しくは全部が破壊・
欠損・置換等の遺伝子変異により不活性化され、本件ヒ
ト色素細胞特異タンパクを発現する機能を失なった非ヒ
ト動物をいい、また、本件ヒト色素細胞特異タンパクを
過剰発現する非ヒト動物とは、野生型非ヒト動物に比べ
てかかる本件ヒト色素細胞特異タンパクを大量に産生す
る非ヒト動物をいう。そして、本発明における非ヒト動
物としては、マウス、ラット等の齧歯目動物などの非ヒ
ト動物を具体的に挙げることができるが、これらに限定
されるものではない。
【0017】ところで、メンデルの法則に従い出生して
くるホモ接合体非ヒト動物には、本件ヒト色素細胞特異
タンパク欠損型又は過剰発現型とその同腹の野生型とが
含まれ、これらホモ接合体非ヒト動物における欠損型又
は過剰発現型とその同腹の野生型を同時に用いることに
よって個体レベルで正確な比較実験をすることができる
ことから、野生型の非ヒト動物、すなわち本件ヒト色素
細胞特異タンパクをコードする遺伝子機能が染色体上で
欠損又は過剰発現する非ヒト動物と同種の動物、さらに
は同腹の動物を、例えば下記に記載する本発明のスクリ
ーニングに際して併用することが好ましい。かかる本件
ヒト色素細胞特異タンパクをコードする遺伝子機能が染
色体上で欠損又は過剰発現する非ヒト動物の作製方法
を、本件ヒト色素細胞特異タンパクのノックアウトマウ
スやトランスジェニックマウスを例にとって以下説明す
る。
【0018】例えば、本件ヒト色素細胞特異タンパクを
コードする遺伝子機能が染色体上で欠損したマウス、す
なわち本件ヒト色素細胞特異タンパクノックアウトマウ
スは、マウス遺伝子ライブラリーからPCR等の方法に
より得られた遺伝子断片を用いて、本件ヒト色素細胞特
異タンパクをコードする遺伝子をスクリーニングし、ス
クリーニングされた本件ヒト色素細胞特異タンパクをコ
ードする遺伝子をウイルスベクター等を用いてサブクロ
ーンし、DNAシーケンシングにより特定する。このク
ローンの本件ヒト色素細胞特異タンパクをコードする遺
伝子の全部又は一部をpMC1ネオ遺伝子カセット等に
置換し、3'末端側にジフテリアトキシンAフラグメン
ト(DT−A)遺伝子や単純ヘルペスウイルスのチミジ
ンキナーゼ(HSV−tk)遺伝子等の遺伝子を導入す
ることによって、ターゲッティングベクターを作製す
る。
【0019】この作製されたターゲティングベクターを
線状化し、エレクトロポレーション(電気穿孔)法等に
よってES細胞に導入し、相同的組換えを行い、その相
同的組換え体の中から、G418やガンシクロビア(G
ANC)等の抗生物質により相同的組換えを起こしたE
S細胞を選択する。また、この選択されたES細胞が目
的とする組換え体かどうかをサザンブロット法等により
確認することが好ましい。その確認されたES細胞のク
ローンをマウスの胚盤胞中にマイクロインジェクション
し、かかる胚盤胞を仮親のマウスに戻し、キメラマウス
を作製する。このキメラマウスを野生型のマウスとイン
タークロスさせると、ヘテロ接合体マウスを得ることが
でき、また、このヘテロ接合体マウスをインタークロス
させることによって、本発明の本件ヒト色素細胞特異タ
ンパクノックアウトマウスを作製することができる。ま
た、本件ヒト色素細胞特異タンパクノックアウトマウス
が生起しているかどうかを確認する方法としては、例え
ば、上記の方法により得られたマウスからRNAを単離
してノーザンブロット法等により調べたり、またこのマ
ウスの発現をウエスタンブロット法等により調べる方法
がある。
【0020】本件ヒト色素細胞特異タンパクのトランス
ジェニックマウスは、本件ヒト色素細胞特異タンパクを
コードするcDNAにチキンβ−アクチン、マウスニュ
ーロフィラメント、SV40等のプロモーター、及びラ
ビットβ−グロビン、SV40等のポリA又はイントロ
ンを融合させて導入遺伝子を構築し、該導入遺伝子をマ
ウス受精卵の前核にマイクロインジェクションし、得ら
れた卵細胞を培養した後、仮親のマウスの輸卵管に移植
し、その後被移植動物を飼育し、産まれた仔マウスから
前記cDNAを有する仔マウスを選択することによりか
かるトランスジェニックマウスを創製することができ
る。また、cDNAを有する仔マウスの選択は、マウス
の尻尾等より粗DNAを抽出し、導入した本件ヒト色素
細胞特異タンパクをコードする遺伝子をプローブとする
ドットハイブリダイゼーション法や、特異的プライマー
を用いたPCR法等により行うことができる。
【0021】本発明の免疫誘導活性促進又は抑制物質の
スクリーニング方法としては、被検物質と本件ヒト色素
細胞特異タンパクとT細胞とを用い、該T細胞における
免疫誘導活性を測定・評価する方法であればどのような
方法であってもよく、例えば、被検物質と本件ヒト色素
細胞特異タンパクを発現している細胞膜又は細胞とT細
胞とを用い、該T細胞における免疫誘導活性を測定・評
価する方法や、HLAを発現するベクターと被検ポリペ
プチドを発現するベクターを共にトランスフェクトした
宿主細胞とT細胞とを用い、該T細胞における免疫誘導
活性を測定・評価する方法や、被検ポリペプチドを発現
するベクターをトランスフェクトしたHLA発現能を有
する宿主細胞とT細胞とを用い、該T細胞における免疫
誘導活性を測定・評価する方法や、前記ノックアウトマ
ウスやトランスジェニックマウス等の非ヒト動物に被検
物質を投与し、該非ヒト動物のT細胞における免疫誘導
活性を測定・評価する方法等を例示することができる。
上記細胞膜又は細胞としては、前記本件ヒト色素細胞特
異タンパクをコードする遺伝子が過剰発現する非ヒト動
物又は野生型非ヒト動物などから得られる初代培養した
細胞などの細胞や、本発明の本件ヒト色素細胞特異タン
パクを発現することができる発現系を含んでなる宿主細
胞や、これら細胞の細胞膜などを具体的に例示すること
ができ、かかる細胞膜又は細胞と被検物質との接触方法
としては、被検物質の存在下に本件ヒト色素細胞特異タ
ンパクを発現している細胞膜又は細胞をインビトロで培
養し、次いでT細胞と接触させる方法等を挙げることが
できる。
【0022】本発明の悪性黒色腫の治療薬としては、上
記本件ヒト色素細胞特異を有効成分として含有するもの
であれば特に制限されるものではなく、医薬品として用
いる場合は、薬学的に許容される通常の担体、結合剤、
安定化剤、賦形剤、希釈剤、pH緩衝剤、崩壊剤、可溶
化剤、溶解補助剤、等張剤などの各種調剤用配合成分を
添加することができる。またこれら治療薬は、経口的又
は非経口的に投与することができる。すなわち通常用い
られる投与形態、例えば粉末、顆粒、カプセル剤、シロ
ップ剤、懸濁液等の剤型で経口的に投与することがで
き、あるいは、例えば溶液、乳剤、懸濁液等の剤型にし
たものを注射の型で非経口投与することができる他、ス
プレー剤の型で鼻孔内投与することもできる。例えば、
本件ヒト色素細胞特異タンパクを有効成分として含有す
る治療薬を、経口、静脈、皮内、皮下注射等により投与
すると、インビボにおけるT細胞誘導活性が増大するこ
とによる抗腫瘍効果が期待でき、この場合の投与量は、
患者の年齢、体重や、症状の進行具合等に応じて適宜選
択することができる。
【0023】また本発明は、本件ヒト色素細胞特異タン
パクをコードするDNA又はRNAのアンチセンス鎖の
全部又は一部からなる悪性黒色腫の診断用プローブに関
する。上記診断用プローブとしては、本件ヒト色素細胞
特異タンパクをコードするDNA(cDNA)又はRN
A(cRNA)のアンチセンス鎖の全部又は一部であ
り、プローブとして成立する程度の長さ(少なくとも2
0ベース以上)を有するものが好ましく、例えば、上記
アンチセンス鎖を用いて検体から得られた本件ヒト色素
細胞特異タンパクのmRNAを検出することにより、悪
性黒色腫の診断が可能となる。かかる検出に用いられる
検体としては、被験者の細胞、例えば血液、尿、唾液、
組織等の生検から得ることができるゲノムDNAや、R
NA又はcDNAを具体的に挙げることができるがこれ
らに限定されるものではなく、かかる検体を使用する場
合、PCR等により増幅したものを用いてもよい。
【0024】
【実施例】以下、実施例により本発明をより具体的に説
明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定さ
れるものではない。 実施例1(材料と方法) 実施例1A[SAGE解析] 悪性黒色腫細胞株SKmel23から塩化セシウム密度勾配遠
心法で全RNAを抽出し、1mgをプロテイナーゼKで
処理した。さらにOligotex-dT30 super(TAKARA, Kyot
o, Japan)で全RNAからpoly A+RNA選択操作
を2回繰り返すことで得た試料をmRNAとしSAGE
ライブラリーの作製に用いた。まず2.5μgのmRN
AをビオチンラベルしたプライマーでcDNAに逆転写
し、制限酵素Nla IIIで切断後、3'末端cDNA断片を
ストレプトアビジンでコートしたマグネットビーズに結
合させた。Bsm FI認識部位を持つ2種類のリンカーを
結合し、そのあとBsm FIで切断してタグ部分をビーズか
ら遊離させタグ部分同士をリガーゼで連結してDitagと
呼ばれるものを得た。
【0025】2種類のリンカーに由来する2種類のプラ
イマーを用いてPCRを行いDitagを増幅してから、互
いに連結し、ベクタープラスミドpZero1.0(Invitrogen,
Groningen, The Netherlands)に挿入した。ベクター内
の配列M13フォワード[5'− GTTTTCCCAG
TCACGAC−3':配列番号7]とM13リバース
[5'−CAGGAAACAGCTATGAC−3':配
列番号8]をプライマーに用いてPCR(95℃で2分
間×1サイクル、95℃で30秒間、56℃で1分30
秒間、70℃で1分30秒間×25サイクル、70℃で
5分のPCR条件)を行い、400base以上になっ
た断片をBig Dyeterminator kitで反応させ、377 ABI
自動シークエンサーでDNA塩基配列を決定した(Perk
in-Elmer,Branchburg, NJ, USA)。
【0026】得られた配列はSAGE software 10で解析し
た。悪性黒色腫細胞株SKmel23から全部で25,997
タグを解析に用いることができた。タグから遺伝子を推
定するため、米国のNCBI cancer genome anatomy proje
ct(CGAP)で公開されているSAGE database (
HYPERLINK http://www.ncbi.nlm.nih.gov/SAGE/) http:
//www.ncbi.nlm.nih.gov/SAGE/)とadvanced BLAST
searchで検索した。また、正常細胞コントロールとして
色素細胞のcDNAライブラリー(CGAP cDNA Expre
ssion Profiler, http://www.ncbi.nlm.nih.gov/ncicga
p/cgapxpsetup.cgi/)を比較に用いる際、データベース
に登録された塩基配列からタグ配列を推定した。
【0027】実施例1B[NCBIデータベースサブト
ラクション法を用いた解析] NCBIデータベースには様々な正常組織、癌組織、細
胞株などに由来する約750種類のcDNAライブラリ
ーが公開されている。ライブラリーの規模が1万以上の
ものから数個のものまでと様々であり、cDNAの塩基
配列も5'末端か3'末端の一部しか登録されていないた
め不完全な情報ではあるが、インターネットでその情報
を自由に利用することができる。また、NCBIにはS
AGEの解析結果も同様に公開されている。そこで我々
はこれらデータベース上のデータを最大限に有効利用
し、悪性黒色腫あるいは色素細胞に特異的に発現する遺
伝子を効率良く単離する方法を開発した。
【0028】まずNCBIデータベースで公開されてい
るcDNAライブラリーの中で唯一、培養色素細胞から
作られた、22,889のcDNAからなるライブラリ
ーであるlib.198(Soares#melanocyte#2NbHM)に着目し
た。同じサイトのX profileプログラムを用いて、このl
ib.198にのみ存在するESTを選び出した。かかるデー
タベース検索ではlib.198に特異的なESTは236個
みられた。次にこれらESTを、データベースから得ら
れる3'末端付近の配列の制限酵素Nla III認識部位を調
べることで、SAGE法における遺伝子タグに変換し
た。これによって、本発明者らのメラノーマおよび精巣
におけるSAGEの結果、データベース上の正常脳組
織、正常大腸でのSAGEのデータと比較することが可
能となる。この方法で悪性黒色腫、色素細胞、正常精
巣、正常脳組織、正常大腸における遺伝子の発現状況を
比較検討した。悪性黒色腫あるいは色素細胞にのみ出現
したタグに由来するESTをBLAST検索し、未知遺
伝子、あるいは、機能、免疫原性が明らかでない既知遺
伝子をデータ間サブトラクションによる最終候補遺伝子
とした。
【0029】実施例1C[RT−PCRとノーザンブロ
ット解析] ヒト色素細胞、悪性黒色腫細胞株、癌細胞株から塩化セ
シウム密度勾配遠心法で全RNAを抽出した。正常組織
(脳、心臓、肺、肝臓、脾臓、筋、腎臓、大腸、膵臓、
胎盤)全RNAは、Clontech laboratories, Inc. (Cal
ifornia, USA)から購入した。遺伝子の発現はRT−P
CR(reverse transcription polymerase chain react
ion)とノーザンブロット(Northern blot)解析により
調べた。逆転写によりcDNAを合成し、M44抗原に
特異的なセンスプライマー[5'−CTGGAGGGG
AGCTAAGGGGAA−3':配列番号9]と、ア
ンチセンスプライマー[5'−CCCGTGTGTGG
AATGTGGGGA−3':配列番号10]を用い
て、M44を増幅した。これらプライマーを用いた増幅
は、94℃で30秒間×1サイクル、60℃で30秒
間、72℃で1分間×35サイクルのPCR条件で行っ
た。
【0030】また、M172は、M172抗原に特異的
なセンス−1プライマー[5'−CCCCCATTCT
ACCACTTCTCC−3':配列番号11]と、ア
ンチセンス−1プライマー[5'−TTTACCGGA
AGACAGCAGCACA−3':配列番号12]を
用いて増幅した。これらプライマーを用いた増幅は、9
4℃で1分間×1サイクル、58℃で1分間、72℃で
2分間×30サイクルのPCR条件で行った。そしてま
た、M806は、M806抗原に特異的なセンスプライ
マー[5'−GATGAAGAGATGGAGAGAG
C−3':配列番号13]と、アンチセンスプライマー
[5'−GTCAGGCCATCGAGAAAACT−
3':配列番号14]を用いて増幅した。これらプライ
マーを用いた増幅は、94℃で1分間×1サイクル、5
8℃で1分間、72℃で2分間×30サイクルのPCR
条件で行った。
【0031】M172のノーザンブロッティング解析の
RNAプローブとしては、このPCR産物をDIG RNA la
beling kit (Roche Diagnostics GmbH, Germany)で標識
した。5μgの全RNAを電気泳動した後ナイロン膜に
転写し、UVで固定し、DIG標識RNAプローブを結
合させた。ナイロン膜を洗浄し、抗DIG-AP conjugates
に反応させ、CSPD溶液で発光させることによりX線
フィルムを感光させた。
【0032】実施例1D[ライブラリーの作製] 悪性黒色腫細胞株SKmel23から塩化セシウム密度勾配遠
心法で全RNAを抽出し、1mgをプロテイナーゼKで
処理した。さらにOligotex-dT30 super(TAKARA, Kyot
o, Japan)で全RNAからpoly A+ RNA選択操作を2回繰
り返すことで得た試料を、mRNAとし5μgをライブ
ラリーの作製に用いた。λZAP ExpresscDNAライブ
ラリーキット(Stratagene, California, USA)を用い、
プロトコールに従ってλファージ発現ライブラリーを作
製した。λファージライブラリーのプライマリーサイズ
は1×106pfuであった。PCRに基づいた方法で
全長遺伝子を取得するために、以下に述べる方法でアレ
イプレートを作製した。直径15cmのNZY寒天培地
に約5,000プラーク生じるようファージを調製し、
37℃で培養し、プラークの直径が1mm程度になった
後、低温下でSMバッファーにファージを滲出させた。
1枚のプレート培地に由来するファージ液が1ウェルに
なるように96ウェルプレートに分注し、150枚のフ
ァージプレートで150ウェルから成るアレイプレート
を作製した。各々のウェルから分取したファージ液1μ
lでセンス−1[5'−CCCCCATTCTACCA
CTTCTCC−3':配列番号15]、アンチセンス
−1プライマー[5'−TTTACCGGAAGACA
GCAGCACA−3':配列番号16]を用いたPC
Rを行った。これらプライマーを用いた増幅は、94℃
で1分間×1サイクル、58℃で1分間、72℃で2分
間×30サイクルのPCR条件で行った。PCR産物が
検出されたウェルでさらに、ベクター内のセンス側プラ
イマーT3とアンチセンス−1プライマーでPCRを行
った。これらプライマーを用いた増幅は、94℃で1分
間×1サイクル、55℃で1分間、72℃で2分間×3
0サイクルのPCR条件で行った。得られたPCR産物
の中で、最も長い検出産物を生じるウェルに目的のクロ
ーンが入っていると考え、プラークハイブリダイゼーシ
ョンに用いた。
【0033】実施例1E[プラークハイブリダイゼーシ
ョン] プレート当たり約1万のファージプラークが生じるよう
に宿主大腸菌(XL1-Blue MRF')と、候補として選んだウ
ェルのファージを軟寒天培地中で混合し、直径15cm
のシャーレに調製したNZY寒天培地3枚に重層した。
プレート培地を37℃で約6時間、プラークのサイズが
1mm程度になるまで培養し、4℃で30分間冷却し
た。ナイロン膜にファージDNAを転写し、アルカリ溶
液で変性させた後、120℃ 1時間で膜に固定した。
次にDIG−標識DNAプローブを結合させ、ナイロン
膜を洗浄し、抗DIG-AP conjugatesに反応させ、nitrobl
ue tetrazolium と 5-bromo-4-chloro-3-indolil-phosp
hateで発色させた。プラークハイブリダイゼーションの
DNAプローブとしては、M172抗原に特異的なセン
ス−2プライマー[5'−AAATATAGAAGCA
CGGGTCCAC−3':配列番号17]と、アンチ
センス−2プライマー[5'−CTTCTGTATTA
GGTGCTGGGG−3':配列番号18]を用いて
増幅したPCR産物をDIG DNA labeling kit (Roche
Diagnostics GmbH, Germany)で標識した。また、M4
4はRT−PCRプライマーと同じものを用いた。これ
らプライマーを用いた増幅は、94℃で1分間×1サイ
クル、56℃で1分間、72℃で1分間×30サイクル
のPCR条件で行った。発色したプラークを掻きとって
SMバッファーにファージを滲出させ、一部を取ってP
CRを行い目的の産物があることを確認の後、もう一
度、大腸菌(XL1-Blue MRF')と軟寒天培地中で混合し、
直径9cmのシャーレに調製したNZY寒天培地1枚に
重層した。プラークのサイズが1mm程度になるまで培
養し、上記と同様にDIG−標識DNAプローブを結合
させ、プラークハイブリダイゼーションを行った。発色
したプラークを掻きとってSMバッファーにファージを
滲出させ、一部を取ってPCRを行い目的の産物がある
事を確認し、さらにベクター内のセンス側プライマーT
3とアンチセンス側プライマーT7でPCRを行い(9
oCで1分間×1サイクル、55oCで1分間、72o
Cで2分間×30サイクル)得られたファージ液には単
一のクローンのみが存在することを確認した。
【0034】実施例1F[塩基配列の決定] BigDye Dyeterminater kit でPCRを行い310 ABI 自
動シークエンサー (Perkin-Elmer, Branchburg, NJ, US
A) で塩基配列の決定をした。
【0035】実施例2(結果) 実施例2A[SAGE法による遺伝子発現プロファイル
の解析] 悪性黒色腫細胞株SKmel23の25,997タグを解析し
10,382種類の固有タグを同定した。しかし7割以
上を占める7382種類のタグの出現頻度は1であった
(図1)。高頻度(≧13)に発現していた233種類
のタグについてCGAP SAGE database ( HYPERLINK http:
//www.ncbi.nlm.nih.gov/SAGE/) http://www.ncbi.nlm.
nih.gov/SAGE/)とadvanced BLAST searchで遺伝子を推
定したところ、183は既知の遺伝子であった。出現頻
度の高い15のタグを表1に示す。悪性黒色腫での結果
を、正常精巣でのSAGE結果とCGAP SAGEで
公開されている、脳、大腸、脳腫瘍、大腸癌のデータと
比較した。また、正常細胞コントロールとして色素細胞
のSAGEデータを利用することはできなかったので、
データベース上のcDNAライブラリーからタグ配列を
推定して比較することとした。数値はすべて悪性黒色腫
の値で標準化したものである。その結果、悪性黒色腫で
は色素細胞に比べリボソームタンパクが高発現している
ことがわかった。ここにあげた腫瘍系の細胞株すべてで
正常組織よりもリボソームタンパクが高発現している傾
向にあった。また13番目には色素細胞分化抗原である
gp100の発現が見られたが、他のタグと異なり、悪
性黒色腫と色素細胞の他のライブラリーではまったく検
出されなかった。このことは、他のSAGEライブラリ
ーでは検出されず、悪性黒色腫と色素細胞でのみ検出さ
れた遺伝子を選択することが、新しい色素細胞分化抗原
を同定する検索法として有効であることを意味してい
る。
【0036】
【表1】
【0037】次に、既知の悪性黒色腫抗原がどのくらい
の頻度で出現しているのかを調べた(表2)。25,9
97のタグのうち色素細胞分化抗原で最も頻度の高いg
p100では99であったが、チロシナーゼ(tyrosina
se)は8、MART−1は3、TRP1は10、TRP
2は5、であった。そして悪性黒色腫、色素細胞で高発
現しているにもかかわらず、ほとんどの場合悪性黒色腫
以外のSAGEライブラリーからはタグは検出されなか
った。またCT抗原ではMAGEが発現していた。その
他PRAMEは6、SART1は4であった。チロシナ
ーゼのタグ(GAGAAAGAGG)は他のSAGEラ
イブラリーで検出されたが、これはチロシナーゼと同じ
タグを持つ遺伝子(WW domain binding protein 11)が存
在するためであると思われる。1つのタグから推定され
る遺伝子が2つ以上となる例は他にもあり、例えばMA
GEのようにファミリーを形成しているような類似した
遺伝子では同一タグとなる。これらのことから、色素細
胞分化抗原のほとんどは、悪性黒色腫以外のSAGEラ
イブラリーからはタグが検出されないと考えられる。
【0038】
【表2】
【0039】実施例2B[SAGE法で得られたデータ
からの色素細胞特異的抗原の候補選択] 色素細胞特異的抗原の候補を探し出すため、悪性黒色腫
では出現していて、他の5つのSAGEライブラリーで
は検出できなかったタグをデータ間サブトラクションに
より選択した(表3)。選択されたタグにはgp100
やTRP1、TRP2、MART−1等の色素細胞特異
的抗原の多くが含まれていることがわかった。次にタグ
から推定される遺伝子についてESTデータベースに登
録されているcDNAを調べ、色素細胞由来のcDNA
の割合が50%以上であるものを候補とした。そのよう
な候補は3つあり、それについてRT−PCR法で組織
特異発現を確認し、色素細胞と悪性黒色腫以外ではほと
んど発現が見られない候補(M172)を、新しい悪性
黒色腫抗原の候補として同定した。
【0040】
【表3】
【0041】データベースで公開されている配列をもと
にプライマーを合成しRT−PCRを行ったところ(図
2)、A375mel以外の全ての悪性黒色腫細胞株と色素細
胞で高発現しており、それ以外の正常組織や癌細胞株に
は発現が見られなかった。1362TIL、EBウイルス感染
B細胞でも弱い発現が見られた。RT−PCRの際に用
いたプライマーで得られたPCR産物をプローブとし、
M172で行ったノーザンブロット解析の結果を示す
(図3)。多くの悪性黒色腫細胞株と色素細胞で発現し
ており、それ以外の組織や癌細胞株には発現が見られな
かった。RT−PCRではEBウイルス感染B細胞で発
現が見られたが、ノーザンブロット解析では検出されな
かった。この候補遺伝子のmRNAは悪性黒色腫細胞株
と色素細胞に特異的な発現パターンを示しており、悪性
黒色腫の診断に応用しうる。
【0042】さらに、M172のmRNAの全長を得る
ため、SKmel23から作られたファージライブラリーを用
いてプラークハイブリダイゼーションを行った。λファ
ージcDNAライブラリーを基に作製したアレイプレー
トから、PCRを用いて全長ORFを含んでいると思わ
れるクローンを単離し1163bpのシークエンスを行
った(図4)。得られた塩基配列でアミノ酸配列を推測
したが、ORFが短く、50アミノ酸以上のORFは7
4アミノ酸と58アミノ酸の2つだけであった。しか
し、58アミノ酸のORFでは、シグナル伝達因子Sm
ad4と結合するタンパクSARAとのアミノ酸配列の
類似が見られ、HLA抗原モチーフを検索するとHLA
と高い親和性を持つと思われるモチーフも存在した。こ
の候補タンパクは新しい悪性黒色腫抗原である可能性が
示され、抗原提示細胞を候補タンパクやペプチドでパル
スする、候補cDNAやRNAを導入する、候補DNA
やRNAを持つ組み換えウイルスで感染させる等によ
り、T細胞の誘導を行うことが明らかにされる。
【0043】実施例2C[色素細胞ESTデータベース
を用いた遺伝子発現プロファイルの解析] 色素細胞ESTデータベース(発現しているmRNAの
一部分を網羅的に配列決定したデータベース)を米国の
National Cancer Institute (NCI) 's CancerGenetic A
natomy Project (CGAP) HYPERLINK "http://www.ncbi.
nlm.nih.gov/CGAP/" http://www.ncbi.nlm.nih.gov/CGA
P/のウェブサイトからダウンロードした。ヒト色素細胞
ESTデータベースでしか現れない遺伝子(UniGene)を選択
した後、SAGEタグを推測し、本発明者らが得た悪性
黒色腫、正常精巣でのSAGEデータ結果、及びCGA
P SAGEで公開されている、脳、大腸、脳腫瘍、大
腸癌のデータと比較した。正常精巣でのSAGEデータ
および、CGAP SAGEで公開されている、脳、大
腸、脳腫瘍、大腸癌のSAGEデータではタグが検出さ
れないヒト色素細胞特異的遺伝子を最終候補とした。3
0種から50種の組織や細胞株を用いたRT−PCRに
より特異性が同定された新規遺伝子は、M44、M67
4、M109、M40の4種のunigeneであった(表
5)。
【0044】実施例2C−1[M44] プラークハイブリダイゼーションで得られた1954b
pのM44cDNAは275アミノ酸からなるORFを
もっていた。推定されるM44タンパクは、F-box prot
ein Fbx2と44%の相同性をもち、特にM44はFBA
(F-box-associated)ドメインに相同性のあるドメイン
を持っていた。FBAドメインはタンパク−タンパク相
互作用を持つ新しいモチーフとして報告されている。ま
たM44タンパクはNCC receptor protein protein と
も44%の相同性をもっており、未知のタンパクの受容
体として機能している可能性が大きい。
【0045】実施例2C−2[M674、M109、M
40の上流に位置する仮想遺伝子M806] M674、M109、M40についてRT−PCRを行
ったところ、発現パターンはいずれも色素細胞、黒色腫
細胞特異的であったが、同定されたM674、M10
9、M40のクローンは第7染色体短腕上のほぼ同じ部
位に重なって存在し、それぞれ50アミノ酸以下のOR
Fしか持っていなかった。また、NCBIデータベース
で公開されているゲノム地図には、この3つのクローン
とわずか数千塩基の位置(7p15.3)に、ひとつの遺伝子
が存在することが推定されている。このことから、本発
明者らはこの仮想遺伝子とM674、M109、M40
が同一の遺伝子であるか、同一の発現制御を受けている
遺伝子であって同様に色素細胞、黒色腫細胞特異的発現
をしている可能性を考え、この仮想遺伝子(M806)
の検索を進めた。NCBIデータベースよりM806の
塩基配列と仮想アミノ酸配列を得て、BLAST検索を
行ったところ、MDR1(P-glycoprotein)と蛋白レベ
ルで約60%の高い相同性を認めた。MDR1は薬剤排
出ポンプ、ABCトランスポータースーパーファミリー
の一つである多剤耐性の原因蛋白質として同定され、A
TP依存性の排出ポンプと言われている。この遺伝子は
大腸菌からほ乳類までよく保存され、6回の膜貫通ドメ
インとATP結合領域を含む1つの細胞質ドメインが2
回くり返される構造になっている。多数の癌において、
この分子の発現により多数の抗癌剤に対する薬剤耐性が
生じることがわかっている。
【0046】NCBIデータベースより得た塩基配列を
使用してM806に特異的なセンス鎖[5'−GATG
AAGAGATGGAGAGAGC−3':配列番号1
9]とアンチセンス鎖[5'−GTCAGGCCATC
GAGAAAACT−3':配列番号20]プライマー
を作成し、95℃で4分間×1サイクル、95℃で1分
間、55℃で1分間、72℃で1分30秒間×30サイ
クル、72℃で6分間×1サイクルのRT−PCRでこ
の遺伝子の組織特異性を検討したところ、色素細胞、黒
色腫細胞株、精巣にのみ発現をみとめた。またノーザン
ブロット解析においても色素細胞、黒色腫細胞株、精巣
にのみ発現を認められた(表4)ので、この蛋白は新し
いメラノーマ特異的抗原となる可能性が高く、また色素
細胞や黒色腫細胞において組織特異的に重要な役割を果
たしている未知分子である可能性が大きい。
【0047】
【表4】
【0048】
【発明の効果】本発明によると、悪性黒色腫の診断や免
疫療法などに有用な新規なメラノーマ特異的抗原となる
ヒト色素細胞特異タンパクや該ヒト色素細胞特異タンパ
クをコードするDNA並びにそれらの利用方法を提供す
ることができる。
【0049】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> KEIO UNIVERSITY <120> Human Pigment Cell-Specific Molecule <130> 000000292 <140> <141> <160> 18 <170> PatentIn Ver. 2.1 <210> 1 <211> 1163 <212> DNA <213> Homo sapiens <220> <221> CDS <222> (140)..(316) <400> 1 aggaaatgtt cttccttgat gctctgagct ctctaagaag ttaccacaaa accaaaccca 60 tcagaagttt gcaggacgtc cttgtttaga gctgggaaat aaaccacgaa acagcgcaaa 120 ggagagtcca ggcctgcca atg ctt ccg cga act cct cgc ccc gac ctc atc 172 Met Leu Pro Arg Thr Pro Arg Pro Asp Leu Ile 1 5 10 ctt ctc cag ctc cta cct gca ggc ctc agg cct cct gac ctc cag gct 220 Leu Leu Gln Leu Leu Pro Ala Gly Leu Arg Pro Pro Asp Leu Gln Ala 15 20 25 cct tac cct ccc gct ggc ctc tgc tct aca ctc atc ttt gtg ccc tgc 268 Pro Tyr Pro Pro Ala Gly Leu Cys Ser Thr Leu Ile Phe Val Pro Cys 30 35 40 ttc caa tca tgc cag gcc tcg ggg tcc ctg tct cta act tca cca tga 316 Phe Gln Ser Cys Gln Ala Ser Gly Ser Leu Ser Leu Thr Ser Pro 45 50 55 gactcaggtg cttctctaca ctccaccctc tccaacactg tttggaatct caggcttggt 376 cccaatccta tgggctaact ttgaaaagac cgctgttcat aaggagagag aaaggaggaa 436 gagatgagaa aggaagacag agaaagaaac tctatgatca cggtttttcc aaaattcatg 496 gttaaattag aacttactat gtgcaaatat agaagcacgg gtccacagag ttccagagaa 556 tgaatgctga cgactaagca ccagcctcca ctccctgccc catagtgagt atccctcctc 616 tgtgtgctca tgctgtgaat cccccccatt ctaccacttc tcccctcatc actggcttgc 676 tgtaggatca gaagttcctt aagaacaaga accttctccc agtgtatccc cagcacctaa 736 tacagaaggt aataaggagg aggcatctgc taaacgcttg ttgaaggagt gaaattgaga 796 gaccaggaag ggcctgcagg cactgtggtg agcctgcctg ttgtccacgt ggctgcagca 856 agcaaacatg ggttttcctt ggaaggactg tgggccatca acccattaat tgccgagttg 916 cttctatcag ggcaaggctg tggaatcctg ttatcctaga caatgaggta cagggtgcaa 976 gcagatctgt gtgctgctgt cttccggtaa acggaccaag ttctcacttc ccatcctcct 1036 ccccagtctc acccacccgt gctcccaaga gagcaattca tcatgtcagt gtctggtgtt 1096 ttcttgaagg cctgtgctaa ataaagtgga ttgtttataa agtgggaaaa aaaaaaaaaa 1156 aaaaaaa 1163 <210> 2 <211> 58 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 2 Met Leu Pro Arg Thr Pro Arg Pro Asp Leu Ile Leu Leu Gln Leu Leu 1 5 10 15 Pro Ala Gly Leu Arg Pro Pro Asp Leu Gln Ala Pro Tyr Pro Pro Ala 20 25 30 Gly Leu Cys Ser Thr Leu Ile Phe Val Pro Cys Phe Gln Ser Cys Gln 35 40 45 Ala Ser Gly Ser Leu Ser Leu Thr Ser Pro 50 55 <210> 3 <211> 1956 <212> DNA <213> Homo sapiens <220> <221> CDS <222> (3)..(830) <400> 3 gg atg gag gag gtg cgt gag gga cac gcg ctc ggt ggc ggg atg gaa 47 Met Glu Glu Val Arg Glu Gly His Ala Leu Gly Gly Gly Met Glu 1 5 10 15 gcc gat ggg ccc gcg agc ctc cag gag ctg cct ccc tcg cca cgg tcg 95 Ala Asp Gly Pro Ala Ser Leu Gln Glu Leu Pro Pro Ser Pro Arg Ser 20 25 30 cct tca ccg ccg ccg tcg ccg cca cca ctg ccc tcg ccg ccg tcg ctg 143 Pro Ser Pro Pro Pro Ser Pro Pro Pro Leu Pro Ser Pro Pro Ser Leu 35 40 45 cca tcg ccc gca gcc ccg gag gcc ccc gag ctc ccc gag ccg gcg cag 191 Pro Ser Pro Ala Ala Pro Glu Ala Pro Glu Leu Pro Glu Pro Ala Gln 50 55 60 ccg tcc gag gct cac gcc cgg cag ctg ctg ctg gag gag tgg ggg ccg 239 Pro Ser Glu Ala His Ala Arg Gln Leu Leu Leu Glu Glu Trp Gly Pro 65 70 75 ctg agc ggg ggc ctg gag ctg ccc cag cgc ctc acc tgg aag ctg ctc 287 Leu Ser Gly Gly Leu Glu Leu Pro Gln Arg Leu Thr Trp Lys Leu Leu 80 85 90 95 ctg ttg cgg cgg ccg ctc tac cgc aac ctg ctg cgc tcg ccc aac ccc 335 Leu Leu Arg Arg Pro Leu Tyr Arg Asn Leu Leu Arg Ser Pro Asn Pro 100 105 110 gaa ggc atc aac att tat gag cca gca ccc cct act ggt ccc acc cag 383 Glu Gly Ile Asn Ile Tyr Glu Pro Ala Pro Pro Thr Gly Pro Thr Gln 115 120 125 cga ccc ctg gaa act ctg ggc aat ttc cgt ggc tgg tac att aga act 431 Arg Pro Leu Glu Thr Leu Gly Asn Phe Arg Gly Trp Tyr Ile Arg Thr 130 135 140 gaa aag ctc cag cag aac caa agc tgg aca gtg aag cag cag tgt gtg 479 Glu Lys Leu Gln Gln Asn Gln Ser Trp Thr Val Lys Gln Gln Cys Val 145 150 155 gac ctt ctg gcc gag ggc ctg tgg gag gag ctg ctg gat gac gaa caa 527 Asp Leu Leu Ala Glu Gly Leu Trp Glu Glu Leu Leu Asp Asp Glu Gln 160 165 170 175 cca gcc att acg gtc atg gac tgg ttc gag gac agc cgg ctg gat gcg 575 Pro Ala Ile Thr Val Met Asp Trp Phe Glu Asp Ser Arg Leu Asp Ala 180 185 190 tgc gtc tat gag ctg cat gtc tgg ctg ctg gcg gcc gac cgc cgc acg 623 Cys Val Tyr Glu Leu His Val Trp Leu Leu Ala Ala Asp Arg Arg Thr 195 200 205 gtc att gct cag cac cac gtg gcc ccc cga act tct ggg aga gga ccc 671 Val Ile Ala Gln His His Val Ala Pro Arg Thr Ser Gly Arg Gly Pro 210 215 220 cct ggc cgc tgg gtc cag gtg tcc cac gta ttc cgc cat tat ggt ccc 719 Pro Gly Arg Trp Val Gln Val Ser His Val Phe Arg His Tyr Gly Pro 225 230 235 ggt gtg cgc ttt atc cac ttc ctg cac aag gcc aag aac cgc atg gag 767 Gly Val Arg Phe Ile His Phe Leu His Lys Ala Lys Asn Arg Met Glu 240 245 250 255 cct ggt ggg ctg cgg cgg aca cgg gtg acc gac tcc tcc gtg tct gtg 815 Pro Gly Gly Leu Arg Arg Thr Arg Val Thr Asp Ser Ser Val Ser Val 260 265 270 cag ctc cgg gag tga ctggctggct cctctgtcct gaccccacag cacctccctg 870 Gln Leu Arg Glu 275 acctttagga gccccaactc ttagtcacct cctaggcctc ttatttctcc ctggcccttg 930 gcttctcact tgatggacag cttcacacac ccttaagcgg tggactccag cattttccca 990 gcactgtctg agccccatga gggcggagcc actccttgta aattcagtgc ccgacagatg 1050 ctctggcaca gatgctttgt agatctctgt tgagagaatg catagacacc tgtgcccaag 1110 gatgctgagg gctggtctct gcttctttga acttcactga aactgaatgc tcactgctgt 1170 gttgccagca ccacccagcc cagggctgtg aacggagtgg gtggcagcaa atgtgtgttg 1230 aaaggggaat gaagccattc acttcactca gttcctgtcc catttaaccg ccccgatcct 1290 tgatcttcca ttaccttcac atcccggggt ccttctgaac tgaccttgac ctctgatctc 1350 ttcacacatc tccccttagc atctccactt acctactttt tttttttttt ttgagatggc 1410 atctcactct gtcacccagg ctggagtgta gtgacacgat ctcgactcac tgcaatttcc 1470 acctctcagg ttcaagtggt tctcctgcct cagcctctca agtagctggg attacaggtg 1530 cacagcacct cccccgacta atttttatat ttttagtaga gacgggattt cgccatgttg 1590 gccaggctgg tctcaaactc ctgacctcaa gtgatctgcc caccttggct tcccaaagtg 1650 ctgggattgc agacgtgagt cactgcgccc agccattcca tgtctcttaa gtctcagaat 1710 ctcccctagc tccctccagg tgtctgcagt ggttgtcccc tcaaagctgt cccacaccct 1770 cctccgagga ccctttgtgt atctcctcca gctaccgcag agcccacaaa cccaggcatc 1830 tatcaaagtc cctcattcat gagggtggtg aggacacaga ctgcgaccag aacagaaata 1890 tgaaaatgtg aatgacagcg tcccccgtgt gtggaatgtg gggattaaaa gcatttatca 1950 acctct 1956 <210> 4 <211> 275 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 4 Met Glu Glu Val Arg Glu Gly His Ala Leu Gly Gly Gly Met Glu Ala 1 5 10 15 Asp Gly Pro Ala Ser Leu Gln Glu Leu Pro Pro Ser Pro Arg Ser Pro 20 25 30 Ser Pro Pro Pro Ser Pro Pro Pro Leu Pro Ser Pro Pro Ser Leu Pro 35 40 45 Ser Pro Ala Ala Pro Glu Ala Pro Glu Leu Pro Glu Pro Ala Gln Pro 50 55 60 Ser Glu Ala His Ala Arg Gln Leu Leu Leu Glu Glu Trp Gly Pro Leu 65 70 75 80 Ser Gly Gly Leu Glu Leu Pro Gln Arg Leu Thr Trp Lys Leu Leu Leu 85 90 95 Leu Arg Arg Pro Leu Tyr Arg Asn Leu Leu Arg Ser Pro Asn Pro Glu 100 105 110 Gly Ile Asn Ile Tyr Glu Pro Ala Pro Pro Thr Gly Pro Thr Gln Arg 115 120 125 Pro Leu Glu Thr Leu Gly Asn Phe Arg Gly Trp Tyr Ile Arg Thr Glu 130 135 140 Lys Leu Gln Gln Asn Gln Ser Trp Thr Val Lys Gln Gln Cys Val Asp 145 150 155 160 Leu Leu Ala Glu Gly Leu Trp Glu Glu Leu Leu Asp Asp Glu Gln Pro 165 170 175 Ala Ile Thr Val Met Asp Trp Phe Glu Asp Ser Arg Leu Asp Ala Cys 180 185 190 Val Tyr Glu Leu His Val Trp Leu Leu Ala Ala Asp Arg Arg Thr Val 195 200 205 Ile Ala Gln His His Val Ala Pro Arg Thr Ser Gly Arg Gly Pro Pro 210 215 220 Gly Arg Trp Val Gln Val Ser His Val Phe Arg His Tyr Gly Pro Gly 225 230 235 240 Val Arg Phe Ile His Phe Leu His Lys Ala Lys Asn Arg Met Glu Pro 245 250 255 Gly Gly Leu Arg Arg Thr Arg Val Thr Asp Ser Ser Val Ser Val Gln 260 265 270 Leu Arg Glu 275 <210> 5 <211> 1992 <212> DNA <213> Homo sapiens <220> <221> CDS <222> (391)..(1623) <400> 5 aactgcagaa gaacagccaa aactgagaaa ggaagcagtt ggatctattg agatattccg 60 ctttgctgat ggactggaca tcacactcat gatcctgggt atactggcat cactggtcaa 120 tggagcctgc cttcctttaa tgccactggt tttaggagaa atgagtgata accttattag 180 tggatgtcta gtccaaacta acacaagttg accctgtatt atgttggaat aggtgttgct 240 gccttgattt ttggttacat acagatttcc ttgtggatta taactgcagc acgacagacc 300 aagaggattc gaaaacagtt ttttcattca gttttggcac aggacatcgg ctggtttgat 360 agctgtgaca tcggtgaact taacactcgc atg aca gat gac att gac aaa atc 414 Met Thr Asp Asp Ile Asp Lys Ile 1 5 agt gat ggt att gga gat aag att gct ctg ttg ttt caa aac atg tct 462 Ser Asp Gly Ile Gly Asp Lys Ile Ala Leu Leu Phe Gln Asn Met Ser 10 15 20 act ttt tcg att ggc ctg gca gtt ggt ttg gtg aag ggc tgg aaa ctc 510 Thr Phe Ser Ile Gly Leu Ala Val Gly Leu Val Lys Gly Trp Lys Leu 25 30 35 40 acc cta gtg act cta tcc acg tct cct ctt ata atg gct tca gcg gca 558 Thr Leu Val Thr Leu Ser Thr Ser Pro Leu Ile Met Ala Ser Ala Ala 45 50 55 gca tgt tct agg atg gtc atc tca ttg acc agt aag gaa tta agt gcc 606 Ala Cys Ser Arg Met Val Ile Ser Leu Thr Ser Lys Glu Leu Ser Ala 60 65 70 tat tcc aaa gct ggg gct gtg gca gaa gaa gtc ttg tca tca atc cga 654 Tyr Ser Lys Ala Gly Ala Val Ala Glu Glu Val Leu Ser Ser Ile Arg 75 80 85 aca gtc ata gcc ttt agg gcc cag gag aaa gaa ctt caa agg tat aca 702 Thr Val Ile Ala Phe Arg Ala Gln Glu Lys Glu Leu Gln Arg Tyr Thr 90 95 100 cag aat ctc aaa gat gca aag gat ttt ggc ata aaa agg act ata gct 750 Gln Asn Leu Lys Asp Ala Lys Asp Phe Gly Ile Lys Arg Thr Ile Ala 105 110 115 120 tca aaa gtg tct ctt ggt gct gtg tac ttc ttt atg aat gga acc tat 798 Ser Lys Val Ser Leu Gly Ala Val Tyr Phe Phe Met Asn Gly Thr Tyr 125 130 135 gga ctt gct ttt tgg tat gga acc tcc ttg att ctt aat gga gaa cct 846 Gly Leu Ala Phe Trp Tyr Gly Thr Ser Leu Ile Leu Asn Gly Glu Pro 140 145 150 gga tat acc atc ggg act gtt ctt gct gtt ttc ttt agt gta atc cat 894 Gly Tyr Thr Ile Gly Thr Val Leu Ala Val Phe Phe Ser Val Ile His 155 160 165 agc agt tat tgc att gga gca gca gtc cct cac ttt gaa acc ttc gca 942 Ser Ser Tyr Cys Ile Gly Ala Ala Val Pro His Phe Glu Thr Phe Ala 170 175 180 ata gcc cga gga gct gcc ttt cat att ttc cag gtt att gat aag aaa 990 Ile Ala Arg Gly Ala Ala Phe His Ile Phe Gln Val Ile Asp Lys Lys 185 190 195 200 ccc agt ata gat aac ttt tcc aca gct gga tat aaa cct gaa tcc ata 1038 Pro Ser Ile Asp Asn Phe Ser Thr Ala Gly Tyr Lys Pro Glu Ser Ile 205 210 215 gaa gga act gtg gaa ttt aaa aat gtt tct ttc aat tat cca tca aga 1086 Glu Gly Thr Val Glu Phe Lys Asn Val Ser Phe Asn Tyr Pro Ser Arg 220 225 230 cca tct atc aag att ctg aaa ggt ctg aat ctc aga att aag tct gga 1134 Pro Ser Ile Lys Ile Leu Lys Gly Leu Asn Leu Arg Ile Lys Ser Gly 235 240 245 gag aca gtc gcc ttg gtc ggt ctc aat ggc agt ggg aag agt acg gta 1182 Glu Thr Val Ala Leu Val Gly Leu Asn Gly Ser Gly Lys Ser Thr Val 250 255 260 gtc cag ctt ctg cag agg tta tat gat ccg gat gat ggc ttt atc atg 1230 Val Gln Leu Leu Gln Arg Leu Tyr Asp Pro Asp Asp Gly Phe Ile Met 265 270 275 280 gtg gat gag aat gac atc aga gct tta aat gtg cgg cat tat cga gac 1278 Val Asp Glu Asn Asp Ile Arg Ala Leu Asn Val Arg His Tyr Arg Asp 285 290 295 cat att gga gtg gtt agt caa gag cct gtt ttg ttc ggg acc acc atc 1326 His Ile Gly Val Val Ser Gln Glu Pro Val Leu Phe Gly Thr Thr Ile 300 305 310 agt aac aat atc aag tat gga cga gat gat gtg act gat gaa gag atg 1374 Ser Asn Asn Ile Lys Tyr Gly Arg Asp Asp Val Thr Asp Glu Glu Met 315 320 325 gag aga gca gca agg gaa gca aat gcg tat gat ttt atc atg gag ttt 1422 Glu Arg Ala Ala Arg Glu Ala Asn Ala Tyr Asp Phe Ile Met Glu Phe 330 335 340 cct aat aaa ttt aat aca ttg gta ggg gaa aaa gga gct caa atg agt 1470 Pro Asn Lys Phe Asn Thr Leu Val Gly Glu Lys Gly Ala Gln Met Ser 345 350 355 360 gga ggg cag aaa cag agg atc gca att gct cgt gcc tta gtt cga aac 1518 Gly Gly Gln Lys Gln Arg Ile Ala Ile Ala Arg Ala Leu Val Arg Asn 365 370 375 ccc aag att ctg att tta gat gag gct acg tct gcc ctg gat tca gaa 1566 Pro Lys Ile Leu Ile Leu Asp Glu Ala Thr Ser Ala Leu Asp Ser Glu 380 385 390 agc aag tca gct gtt caa gct gca ctg gag aag gat acc ccc agg tat 1614 Ser Lys Ser Ala Val Gln Ala Ala Leu Glu Lys Asp Thr Pro Arg Tyr 395 400 405 tca ttt tga cctaatttca cctcaagtgg agaatcgctg accttgaacc 1663 Ser Phe 410 agcgcccttc gacagctctg gcccctcaaa cctcaccctg acctcctgct gcctatgagc 1723 tactgcacat acctcaaggc catatgcagt tgtggccctg caccaaatta cactgaatct 1783 aggaggggag ttggcagtgg cggtatgaaa aaccattgaa cagttttctc gatggcctga 1843 ctcccttata aaccagagcc ttcagacccc ttacaaggct taatggcaca ttttactttg 1903 catttgcttg gaagtgagtt aagcgttttt ttttctctaa gaaaatcgca ggcttctttt 1963 tttaaaatgc tgactttatg gaaccagaa 1992 <210> 6 <211> 410 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 6 Met Thr Asp Asp Ile Asp Lys Ile Ser Asp Gly Ile Gly Asp Lys Ile 1 5 10 15 Ala Leu Leu Phe Gln Asn Met Ser Thr Phe Ser Ile Gly Leu Ala Val 20 25 30 Gly Leu Val Lys Gly Trp Lys Leu Thr Leu Val Thr Leu Ser Thr Ser 35 40 45 Pro Leu Ile Met Ala Ser Ala Ala Ala Cys Ser Arg Met Val Ile Ser 50 55 60 Leu Thr Ser Lys Glu Leu Ser Ala Tyr Ser Lys Ala Gly Ala Val Ala 65 70 75 80 Glu Glu Val Leu Ser Ser Ile Arg Thr Val Ile Ala Phe Arg Ala Gln 85 90 95 Glu Lys Glu Leu Gln Arg Tyr Thr Gln Asn Leu Lys Asp Ala Lys Asp 100 105 110 Phe Gly Ile Lys Arg Thr Ile Ala Ser Lys Val Ser Leu Gly Ala Val 115 120 125 Tyr Phe Phe Met Asn Gly Thr Tyr Gly Leu Ala Phe Trp Tyr Gly Thr 130 135 140 Ser Leu Ile Leu Asn Gly Glu Pro Gly Tyr Thr Ile Gly Thr Val Leu 145 150 155 160 Ala Val Phe Phe Ser Val Ile His Ser Ser Tyr Cys Ile Gly Ala Ala 165 170 175 Val Pro His Phe Glu Thr Phe Ala Ile Ala Arg Gly Ala Ala Phe His 180 185 190 Ile Phe Gln Val Ile Asp Lys Lys Pro Ser Ile Asp Asn Phe Ser Thr 195 200 205 Ala Gly Tyr Lys Pro Glu Ser Ile Glu Gly Thr Val Glu Phe Lys Asn 210 215 220 Val Ser Phe Asn Tyr Pro Ser Arg Pro Ser Ile Lys Ile Leu Lys Gly 225 230 235 240 Leu Asn Leu Arg Ile Lys Ser Gly Glu Thr Val Ala Leu Val Gly Leu 245 250 255 Asn Gly Ser Gly Lys Ser Thr Val Val Gln Leu Leu Gln Arg Leu Tyr 260 265 270 Asp Pro Asp Asp Gly Phe Ile Met Val Asp Glu Asn Asp Ile Arg Ala 275 280 285 Leu Asn Val Arg His Tyr Arg Asp His Ile Gly Val Val Ser Gln Glu 290 295 300 Pro Val Leu Phe Gly Thr Thr Ile Ser Asn Asn Ile Lys Tyr Gly Arg 305 310 315 320 Asp Asp Val Thr Asp Glu Glu Met Glu Arg Ala Ala Arg Glu Ala Asn 325 330 335 Ala Tyr Asp Phe Ile Met Glu Phe Pro Asn Lys Phe Asn Thr Leu Val 340 345 350 Gly Glu Lys Gly Ala Gln Met Ser Gly Gly Gln Lys Gln Arg Ile Ala 355 360 365 Ile Ala Arg Ala Leu Val Arg Asn Pro Lys Ile Leu Ile Leu Asp Glu 370 375 380 Ala Thr Ser Ala Leu Asp Ser Glu Ser Lys Ser Ala Val Gln Ala Ala 385 390 395 400 Leu Glu Lys Asp Thr Pro Arg Tyr Ser Phe 405 410 <210> 7 <211> 17 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:M13FORWARD <400> 7 gttttcccag tcacgac 17 <210> 8 <211> 17 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:M13REVERSE <400> 8 caggaaacag ctatgac 17 <210> 9 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:M44SENSEPRIMER <400> 9 ctggagggga gctaagggga a 21 <210> 10 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:M44ANTISENSEPRIMER <400> 10 cccgtgtgtg gaatgtgggg a 21 <210> 11 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:M172SENSE-1PRIMER <400> 11 cccccattct accacttctc c 21 <210> 12 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:M172ANTISENSE-1PRIMER <400> 12 tttaccggaa gacagcagca ca 22 <210> 13 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:M806SENSEPRIMER <400> 13 gatgaagaga tggagagagc 20 <210> 14 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:M806ANTISENSEPRIMER <400> 14 gtcaggccat cgagaaaact 20 <210> 15 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:SENSE-1 <400> 15 cccccattct accacttctc c 21 <210> 16 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:ANTISENSE-1PRIMER <400> 16 tttaccggaa gacagcagca ca 22 <210> 17 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:M172ANTISENSE-2PRIMER <400> 17 aaatatagaa gcacgggtcc ac 22 <210> 18 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:M172ANTISENSE-2PRIMER <400> 18 cttctgtatt aggtgctggg g 21
【図面の簡単な説明】
【図1】悪性黒色腫細胞株SKmel23のSAGE解析によ
るタグの頻度分布を示す図である。
【図2】本発明のヒト色素細胞特異分子M172につい
てのRT−PCR解析の結果を示す図である。
【図3】本発明のヒト色素細胞特異分子M172につい
てのノザンブロット解析の結果を示す図である。
【図4】A.本発明のヒト色素細胞特異分子M172の
塩基配列、及び推定ORFコード部位の推定アミノ酸配列
を示す図である。B.本発明のヒト色素細胞特異分子M
172の遺伝子座を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 16/18 C12N 1/15 4C084 19/00 1/19 4H045 C12N 1/15 1/21 1/19 C12Q 1/02 1/21 1/68 A 5/10 G01N 33/15 Z C12Q 1/02 33/50 Z 1/68 C12P 21/08 G01N 33/15 C12N 15/00 ZNAA 33/50 5/00 A // C12P 21/08 A61K 37/02 (72)発明者 猪爪 隆史 東京都杉並区上荻3−23−24 第一富士見 コーポ102 Fターム(参考) 2G045 AA40 4B024 AA01 AA12 BA44 CA04 CA11 DA02 DA05 DA11 EA02 EA03 EA04 FA02 GA01 GA11 HA11 4B063 QA01 QA18 QA19 QQ05 QQ42 QQ52 QQ79 QR08 QR33 QR42 QR48 QR55 QR59 QR62 QR77 QR80 QS05 QS25 QS33 QS34 QS36 QX02 4B064 AG27 CA10 CA20 CC24 DA01 DA13 4B065 AA01X AA57X AA90X AA93Y AB01 AB02 BA01 BA08 CA24 CA25 CA44 CA46 4C084 AA02 AA07 BA01 BA22 BA23 NA14 ZB26 4H045 AA10 AA11 AA30 BA10 BA41 CA40 DA76 DA86 EA28 EA50 FA72 FA74

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の(a)又は(b)のタンパク質をコー
    ドするDNA。 (a)配列番号2に示されるアミノ酸配列からなるタンパ
    ク質 (b)配列番号2に示されるアミノ酸配列において、1若
    しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加された
    アミノ酸配列からなり、かつ免疫誘導活性を有するタン
    パク質
  2. 【請求項2】 配列番号1に示される塩基配列又はその
    相補的配列並びにこれらの配列の一部または全部を含む
    DNA。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のDNAとストリンジェン
    トな条件下でハイブリダイズし、かつ免疫誘導活性を有
    するタンパク質をコードするDNA。
  4. 【請求項4】 配列番号2に示されるアミノ酸配列から
    なるタンパク質。
  5. 【請求項5】 配列番号2に示されるアミノ酸配列にお
    いて、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは
    付加されたアミノ酸配列からなり、かつ免疫誘導活性を
    有するタンパク質。
  6. 【請求項6】 以下の(a)又は(b)のタンパク質をコー
    ドするDNA。 (a)配列番号4に示されるアミノ酸配列からなるタンパ
    ク質 (b)配列番号4に示されるアミノ酸配列において、1若
    しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加された
    アミノ酸配列からなり、かつ免疫誘導活性を有するタン
    パク質
  7. 【請求項7】 配列番号3に示される塩基配列又はその
    相補的配列並びにこれらの配列の一部または全部を含む
    DNA。
  8. 【請求項8】 請求項4記載のDNAとストリンジェン
    トな条件下でハイブリダイズし、かつ免疫誘導活性を有
    するタンパク質をコードするDNA。
  9. 【請求項9】 配列番号4に示されるアミノ酸配列から
    なるタンパク質。
  10. 【請求項10】 配列番号4に示されるアミノ酸配列に
    おいて、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しく
    は付加されたアミノ酸配列からなり、かつ免疫誘導活性
    を有するタンパク質。
  11. 【請求項11】 以下の(a)又は(b)のタンパク質をコ
    ードするDNA。 (a)配列番号6に示されるアミノ酸配列からなるタンパ
    ク質 (b)配列番号6に示されるアミノ酸配列において、1若
    しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加された
    アミノ酸配列からなり、かつ免疫誘導活性を有するタン
    パク質
  12. 【請求項12】 配列番号5に示される塩基配列又はそ
    の相補的配列並びにこれらの配列の一部または全部を含
    むDNA。
  13. 【請求項13】 請求項6記載のDNAとストリンジェ
    ントな条件下でハイブリダイズし、かつ免疫誘導活性を
    有するタンパク質をコードするDNA。
  14. 【請求項14】 配列番号6に示されるアミノ酸配列か
    らなるタンパク質。
  15. 【請求項15】 配列番号6に示されるアミノ酸配列に
    おいて、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しく
    は付加されたアミノ酸配列からなり、かつ免疫誘導活性
    を有するタンパク質。
  16. 【請求項16】 請求項4若しくは5、請求項9若しく
    は10、又は請求項14若しくは15記載のタンパク質
    と、マーカータンパク質及び/又はペプチドタグとを結
    合させた融合タンパク質。
  17. 【請求項17】 請求項4若しくは5、請求項9若しく
    は10、又は請求項14若しくは15記載のタンパク質
    に特異的に結合する抗体。
  18. 【請求項18】 抗体がモノクローナル抗体であること
    を特徴とする請求項17記載の抗体。
  19. 【請求項19】 請求項4若しくは5、請求項9若しく
    は10、又は請求項14若しくは15記載のタンパク質
    を発現することができる発現系を含んでなる宿主細胞。
  20. 【請求項20】 請求項4若しくは5、請求項9若しく
    は10、又は請求項14若しくは15記載のタンパク質
    ををコードする遺伝子機能が染色体上で欠損したことを
    特徴とする非ヒト動物。
  21. 【請求項21】 請求項4若しくは5、請求項9若しく
    は10、又は請求項14若しくは15記載のタンパク質
    をを過剰発現することを特徴とする非ヒト動物。
  22. 【請求項22】 非ヒト動物が、マウス又はラットであ
    ることを特徴とする請求項20又は21記載の非ヒト動
    物。
  23. 【請求項23】 被検物質と、請求項4若しくは5、請
    求項9若しくは10、又は請求項14若しくは15記載
    のタンパク質をと、T細胞とを用い、該T細胞における
    免疫誘導活性を測定・評価することを特徴とする免疫誘
    導活性促進又は抑制物質のスクリーニング方法。
  24. 【請求項24】 請求項4若しくは5、請求項9若しく
    は10、又は請求項14若しくは15記載のタンパク質
    を有効成分とする悪性黒色腫の治療薬。
  25. 【請求項25】 請求項4若しくは5、請求項9若しく
    は10、又は請求項14若しくは15記載のタンパク質
    をコードするDNA又はRNAのアンチセンス鎖の全部
    又は一部からなる悪性黒色腫の診断用プローブ。
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