JP2003304220A - 無線送信装置及び無線送信方法 - Google Patents

無線送信装置及び無線送信方法

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JP2003304220A
JP2003304220A JP2003071026A JP2003071026A JP2003304220A JP 2003304220 A JP2003304220 A JP 2003304220A JP 2003071026 A JP2003071026 A JP 2003071026A JP 2003071026 A JP2003071026 A JP 2003071026A JP 2003304220 A JP2003304220 A JP 2003304220A
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signal
signals
axis direction
spreading
subcarriers
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JP2003071026A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Sudo
浩章 須藤
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 周波数利用効率と誤り率特性を両立し得
るOFDM−CDMA方式の無線送信装置及び無線送信
方法を提供すること。 【解決手段】 各サブキャリア独立に、拡散した信号を
周波数軸方向に配置するか、又は周波数軸方向と時間軸
方向の両方に配置するかを選択する。この結果、拡散方
向を一律に決める場合と比較して、例えば重要情報を表
したり、誤り率を向上させたい送信信号(4k+1)〜
nは、周波数軸方向と時間軸方向の両方に拡散しかつ信
号多重数の少ないサブキャリアに配置し、誤り率をそれ
ほど向上させなくても良い送信信号1〜k、………、
(3k+1)〜4kは、周波数軸方向のみに拡散しかつ
信号多重数が多いサブキャリアに割り当てるようにすれ
ば、周波数利用効率をそれほど落とさずに、重要情報の
誤り率特性の劣化を未然に防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はOFDM(Orthogona
l Frequency Division Multiplexing)変調方式にCDM
A(Code Division Multiple Access)方式を組み合わ
せて大容量のデータ通信を行う無線通信システムに用い
られる無線送信装置及び無線送信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の無線通信システムでは、
OFDM変調方式により得られる送信データを高速で伝
送できるといった長所と、CDMA変調方式により得ら
れる干渉及び雑音に強いといった長所とを有効に利用す
ることにより、多数の通信端末に高品質の送信データを
高速で伝送し得るようになっている。
【0003】OFDM方式とCDMA方式を組み合わせ
た通信方式(以下、これをOFDM−CDMA方式と呼
ぶ)には、大別して、時間領域拡散方式と周波数領域拡
散方式とがある。時間領域拡散方式は、拡散符号によっ
てチップ単位に拡散した各拡散データを同一のサブキャ
リア内で時間方向に配置するものである。一方、周波数
領域拡散方式は、チップ単位に拡散した各拡散データを
異なるサブキャリアに割り当てて配置するものである。
【0004】以下、周波数領域拡散方式について説明す
る。図64は、変調処理前のディジタルシンボルの状態
を示す模式図であり、図65は、周波数領域拡散方式で
の変調処理後の各チップの配置を示す模式図である。周
波数領域拡散方式では、直列データ系列であるN個のデ
ィジタルシンボル(図64)の各シンボルに対して、拡
散率Mの拡散符号が乗算される。
【0005】拡散後のチップはM個並列的に、1シンボ
ルづつ順次IFFT(逆高速フーリエ変換)処理がなさ
れる。この結果、MサブキャリアのOFDMシンボルが
N個生成される。つまり、周波数領域拡散方式では、拡
散後のチップが、それぞれの時間において周波数軸上に
配置される形になる(図65)。換言すれば、拡散後の
チップが、それぞれ異なるサブキャリアに配置される。
【0006】この周波数拡散方式を実現する従来のOF
DM−CDMA通信装置の構成例を、図66に示す。ま
ずOFDM−CDMA通信装置1の送信系2について説
明する。OFDM−CDMA通信装置1は、複数の送信
信号1〜k、………、(4k+1)〜5kを、それぞれ
異なる拡散符号を用いてチップ単位に拡散する拡散器A
1〜A(5k)に入力する。拡散後の信号は加算器C1
〜C5により加算されることにより符号分割多重された
信号が得られる。図66の場合、各加算器C1〜C5で
は、それぞれk個の送信信号に対応する拡散後の信号が
多重される。
【0007】加算器C1〜C5から出力された符号分割
多重信号は、パラレルシリアル変換器(P/S)4によ
りパラレルシリアル変換された後、逆高速フーリエ変換
回路(IFFT)5により逆高速フーリエ変換されるこ
とにより直交周波数分割多重される。これにより拡散後
のチップが互いに直交関係にある複数サブキャリアに振
り分けられたOFDM−CDMA信号が形成され、この
OFDM−CDMA信号がディジタルアナログ変換処理
や信号増幅等の無線送信処理を行う無線送信部(RF)
10及びアンテナANを介して送信される。
【0008】次にOFDM−CDMA通信装置1の受信
系3について説明する。OFDM−CDMA通信装置1
は、同様の構成でなるOFDM−CDMA通信装置から
送信されたOFDM−CDMA信号をアンテナAN及び
アナログディジタル変換処理等の無線受信処理を行う無
線受信部(RF)11を介して高速フーリエ変換回路
(FFT)6に入力する。FFT6は入力信号に対して
高速フーリエ変換処理を施すことにより、それぞれのサ
ブキャリアにより伝送された符号分割多重信号を得る。
【0009】伝搬路補償回路7は、信号中に含まれる伝
搬路推定用プリアンブル等の既知信号に基づいて伝搬路
で生じた位相変動等を補償する。伝搬路補償後の信号は
逆拡散器8により逆拡散されることにより、複数の送信
信号の中から自局宛の受信信号が抽出される。
【0010】図67に、従来のOFDM−CDMA通信
装置1により形成されるOFDM−CDMA信号の信号
配置を示す。ここで、送信信号数をnとし、拡散比をk
とすると、サブキャリア数は拡散比kと同じ数だけ必要
となる。各サブキャリアには、次の信号が配置される。
すなわち、1番目のサブキャリア♯1には送信信号1〜
kを多重した信号のうち1番目の拡散信号(チップ)が
配置され、2番目のサブキャリアには送信信号1〜kを
多重した信号のうち2番目の拡散信号(チップ)が配置
され、………、5m番目のサブキャリア♯5mには送信
信号(4k+1)〜5kを多重した信号のうちk番目の
拡散信号が配置される。
【0011】因みに、サブキャリア数と拡散比は必ずし
も一致させる必要はない。ここでは、拡散比をサブキャ
リア数の1/5にした場合について示した(拡散比は、
この場合に限定されずに、任意に設定できることはいう
までもない)。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、OFDM−
CDMA通信装置においては、周波数利用効率を向上さ
せるためには、信号多重数を増加させる必要がある。し
かし、マルチパス等が存在する場合には拡散符号間の直
交性が崩れ、誤り率が劣化する。これはマルチパスが各
サブキャリアで独立に生じるので、各拡散チップを周波
数軸拡散すると、チップ間の直交性が崩れるためであ
る。
【0013】特に、信号多重数を多くするにつれて、拡
散符号間の干渉が大きくなるため、誤り率特性の劣化が
大きくなる。このように、従来のOFDM−CDMA通
信装置は、周波数利用効率と誤り率特性を両立させるこ
とが困難であるという問題を有していた。
【0014】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、周波数利用効率と誤り率特性を両立し得るOFD
M−CDMA方式の無線送信装置及び無線送信方法を提
供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明は、以下の構成を採る。
【0016】本発明の無線送信装置は、複数の送信信号
を異なる拡散符号を用いて拡散する複数の拡散手段と、
拡散手段により得られた拡散信号を複数のサブキャリア
に割り当てる拡散信号割り当て手段と、を具備し、拡散
信号割り当て手段は、各サブキャリア独立に、拡散した
信号を周波数軸方向にのみ、又は周波数軸方向と時間軸
方向の両方に割り当てる構成を採る。
【0017】この構成によれば、拡散信号が周波数軸方
向と時間軸方向の両方に配置されたサブキャリアを設け
たことにより、このサブキャリアに配置される拡散信号
の拡散比を大きくしても他のサブキャリアの周波数帯域
が少なくなることを防ぐことができる。また拡散信号が
周波数軸方向にのみ配置されたサブキャリアを設けたこ
とにより、全てのサブキャリアを拡散信号が周波数軸方
向と時間軸方向の両方に配置されたものとする場合と比
較して、何のデータも送信しないサブキャリアが生じて
帯域を無駄にしてしまうことを防ぐことができる。この
結果、周波数利用効率と誤り率特性を両立させることが
できる。
【0018】本発明の無線送信装置は、上記複数の拡散
手段の拡散比が異なる値に設定されている構成を採る。
【0019】本発明の無線送信装置は、上記拡散手段に
より得られた複数の拡散信号のうち第1の個数の拡散信
号を多重する第1の多重手段と、当該第1の多重手段に
より多重されなかった拡散信号のうち第1の個数よりも
少ない第2の個数の拡散信号を多重する第2の多重手段
と、をさらに具備し、拡散信号割り当て手段は、第1の
多重手段により得られた符号分割多重信号を周波数軸方
向のみのサブキャリアに割り当てると共に、第2の多重
手段により得られた符号分割多重信号を周波数軸方向と
時間軸方向の両方のサブキャリアに割り当てる構成を採
る。
【0020】この構成によれば、送信信号多重数が少な
いサブキャリアは、送信信号多重数の多いサブキャリア
と比較して、伝搬路上での符号間干渉が小さくなるの
で、拡散した信号を周波数軸方向と時間軸方向の両方に
配置したサブキャリアに重畳された信号の誤り率特性を
一段と向上させることができる。
【0021】本発明の無線送信装置は、上記拡散手段の
うち、周波数軸方向と時間軸方向の両方に割り当てられ
る拡散信号を形成する拡散手段の拡散比は、周波数軸方
向のみに割り当てられる拡散信号を形成する拡散手段の
拡散比よりも大きな値に選定されている構成を採る。
【0022】この構成によれば、拡散した信号を周波数
軸方向と時間軸方向の両方に配置したサブキャリアの拡
散比が多くされるので、このサブキャリアに重畳された
拡散信号の信号対雑音電力比が大きくなり、誤り率特性
が向上する。また拡散比を大きくしても、周波数軸方向
と時間軸方向の両方に配置しているので、拡散信号を規
定のサブキャリアの周波数帯域内に収容することができ
るので、他のサブキャリアの周波数帯域を狭めずにす
む。
【0023】本発明の無線送信装置は、上記拡散手段に
より得られた複数の拡散信号のうち、それぞれ所定個数
の拡散信号を多重する第1及び第2の多重手段を、さら
に具備し、拡散信号割り当て手段は、周波数軸方向と時
間軸方向の両方に割り当てるにあたって、第1及び第2
の多重手段により多重された信号を交互に時間軸方向の
みに配置すると共に、同一時間内においては第1又は第
2の多重手段により多重された信号を周波数軸方向に配
置する構成を採る。
【0024】この構成によれば、このOFDM−CDM
A信号を受信する受信側では、同一時間には同一のグル
ープの符号分割多重信号(シンボル)を処理すれば良く
なるため、つまり同一時間のサブキャリアに配置された
シンボルのみについてFFT(高速フーリエ変換)以降
の処理を行えば良いため、さらに消費電力の削減を図る
ことができるようになる。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の骨子は、OFDM−CD
MA方式による無線送信を行う場合に、拡散した信号を
周波数軸方向のみに配置したサブキャリアと、拡散した
信号を周波数軸方向と時間軸方向の両方に配置したサブ
キャリアとを形成することである。
【0026】以下、本発明の実施形態について図面を参
照して詳細に説明する。
【0027】(実施の形態1)本発明の実施の形態1に
よるOFDM−CDMA方式の無線送信装置において
は、各サブキャリア個別に信号多重数を設定する。例え
ば、拡散比をサブキャリア数の1/5にし、全サブキャ
リアを5つのサブキャリアグループに分ける。ここで、
図1に示すように、5つのサブキャリアグループのうち
1つのサブキャリアグループG1については、信号多重
数を少なくする(図1の網掛けで示したサブキャリアグ
ループ)。
【0028】この結果、5つのサブキャリアグループの
うち、サブキャリアグループG1を除く他のサブキャリ
アグループについては周波数利用効率を全く落とすこと
なく、サブキャリアグループG1についての誤り率特性
を向上させることができる。これにより周波数利用効率
と誤り率特性を両立させることができる。
【0029】この実施の形態の場合、信号多重数を少な
くしたサブキャリアグループG1には、例えば距離が遠
い無線局やSIR(Signal to Interference Ratio)の
悪い無線局のように、回線品質が悪い送信相手に対する
信号を配置する。これにより、周波数利用効率をほとん
ど低下させずに、回線品質の悪い通信相手の誤り率特性
を向上させることが可能となる。
【0030】ここでは拡散比をサブキャリア数の1/5
にした場合について述べたが、拡散比はこの場合に限定
されずに、任意に設定できることはいうまでもない。ま
た各サブキャリアグループの拡散比も必ずしも同一にす
る必要はなく、任意に設定できることはいうまでもな
い。例えば、全サブキャリアを4つのサブキャリアグル
ープに分け、そのうちの1つのサブキャリアグループの
拡散比を他のグループの2倍に設定することも可能であ
る。
【0031】かくしてこの実施の形態によれば、各サブ
キャリア個別に信号多重数を設定し、回線品質が悪いユ
ーザについては信号多重数を少なくしたことにより、周
波数利用効率をほとんど低下させずに、誤り率特性を向
上させることが可能となる。
【0032】次にこの実施の形態のOFDM−CDMA
通信装置の具体的構成例を、図2を用いて説明する。O
FDM−CDMA通信装置100の送信系101は、n
個の送信信号1〜nを5つのグループに分け、各グルー
プ内の送信信号を同一の複数サブキャリアに周波数領域
拡散してOFDM−CDMA信号を形成するようになっ
ている。
【0033】実際上、送信系101では、各送信信号1
〜nをそれぞれ異なる拡散符号を用いてチップ単位に拡
散する拡散器A1〜Anに入力する。拡散後の信号は、
グループ数(この実施の形態の場合、5グループ)分だ
け設けられた信号多重数選定手段としての加算器B1〜
B5により加算されることにより、所定グループ数の符
号分割多重信号S1〜S5が得られる。
【0034】ここで送信系101においては、各加算器
B1〜B4ではそれぞれk個の送信信号が多重された符
号分割多重信号S1〜S4を形成するのに対して、加算
器B5ではk個よりも少ない送信信号が多重された符号
分割多重信号S5を形成するようになっている。つまり
加算器B5により符号分割多重される送信信号(4k+
1)〜nの信号数(n−4k)は、1<(n−4k)<
kとなるように選定されている。これにより加算器B1
〜B4と、加算器B5とでは、チップレートの異なる符
号分割多重信号S1〜S4、S5が出力される。
【0035】各加算器B1〜B5により得られた符号分
割多重信号S1〜S5は、多重化信号配置選定手段とし
てのパラレルシリアル変換(P/S)102に入力され
る。パラレルシリアル変換器102は、符号分割多重信
号S1〜S5を所定の順序に並べ替えてシリアル信号S
6として出力する。因みに、この実施の形態では、この
並べ替え順序によって各符号分割多重信号S1〜S5
が、図1のどのサブキャリアグループに周波数領域拡散
して配置されるかが決定される。
【0036】パラレルシリアル変換器102から出力さ
れたシリアル信号S6は、直交周波数分割多重手段とし
ての逆高速フーリエ変換回路(IFFT)103に入力
される。逆高速フーリエ変換回路103はシリアル信号
S6に対して各符号分割多重信号S1〜S5毎に逆高速
フーリエ変換処理を施すことにより、拡散後のチップを
互いに直交関係にある複数のサブキャリアに振り分けて
配置させる。
【0037】このとき、あるサブキャリアグループには
例えば加算器B1により符号分割多重された符号分割多
重信号S1が周波数領域拡散されて配置され、図1のサ
ブキャリアグループG1には加算器B5により符号分割
多重化された符号分割多重信号S5が周波数領域拡散さ
れて配置される。
【0038】このようにして、サブキャリアグループG
1に、他のサブキャリアグループに対して多重数の少な
い送信信号を配置したOFDM−CDMA信号S7を形
成できる。そして得られたOFDM−CDMA信号S7
がディジタルアナログ変換処理や信号増幅等の無線送信
処理を行う無線送信部(RF)104及びアンテナAN
を介して送信される。
【0039】次にOFDM−CDMA通信装置100の
受信系110について説明する。OFDM−CDMA通
信装置100は、同様の構成でなるOFDM−CDMA
通信装置から送信されたOFDM−CDMA信号をアン
テナAN及びアナログディジタル変換処理等の無線受信
処理を行う無線受信部(RF)114を介して高速フー
リエ変換回路(FFT)111に入力する。FFT11
1は入力信号に対して高速フーリエ変換処理を施すこと
により、各サブキャリアにより伝送された符号分割多重
信号を得る。
【0040】伝搬路補償回路112は、信号中に含まれ
る伝搬路推定用プリアンブル等の既知信号に基づいて伝
搬路で生じた位相変動等を補償する。伝搬路補償後の信
号は逆拡散器113により逆拡散されることにより、複
数の送信信号の中から自局宛の受信信号が抽出される。
【0041】以上の構成において、信号多重数の少ない
サブキャリアに配置された送信信号(4k+1)〜n
は、多重数の多いサブキャリアに配置された送信信号1
〜k、………、(3k+1)〜4kに対して、伝搬路上
での符号間干渉が小さくなる。
【0042】この結果、サブキャリア全体の信号多重数
を一律に決める場合と比較して、例えば重要情報を表し
たり、誤り率を向上させたい送信信号(4k+1)〜n
は信号多重数の少ないサブキャリアに配置し、誤り率を
それほど向上させなくても良い送信信号1〜k、……
…、(3k+1)〜4kは信号多重数の多いサブキャリ
アに割り当てるようにすれば、周波数利用効率をそれほ
ど落とさずに、誤り率特性の劣化を未然に防止できる。
【0043】かくして周波数利用効率と誤り率特性を両
立し得るOFDM−CDMA通信装置100を実現でき
る。
【0044】(実施の形態2)本発明の実施の形態2の
OFDM−CDMA通信装置の特徴は、実施の形態1で
説明した信号多重数を少なくする送信信号として、再送
情報や制御情報のように他のデータより良好な回線品質
が要求される送信信号を選定することにより、他のデー
タより良好な回線品質を要求されるデータの品質を向上
させた点にある。
【0045】図3に、この実施の形態のOFDM−CD
MA通信装置の構成を示す。ここでこの実施の形態のO
FDM−CDMA通信装置200では、特に送信系20
1に特徴があるため、受信系の説明は省略する。図2と
の対応部分に同一符号を付して示す図3において、OF
DM−CDMA通信装置200は、多重数を少なくする
送信信号として再送用信号1〜mを送信するようになっ
ている。
【0046】つまり再送用信号1〜mの信号数mは、1
<m<kとなるように選定されている。因みに再送用信
号とは、OFDM−CDMA通信装置200が、品質の
良い受信信号を得られなかった場合に、通信相手の無線
局に対して同じ信号を再送することを要求する信号であ
る。
【0047】この結果、図1に示す信号多重数の少ない
サブキャリアグループG1には符号分割多重された再送
用信号1〜mが周波数領域拡散されて配置されるように
なるので、当該再送用信号1〜mの信号誤り率を向上さ
せることができる。
【0048】以上の構成によれば、再送情報や制御情報
のように他のデータより良好な回線品質を要求されるデ
ータを、信号多重数を少なくしたサブキャリアに配置す
るようにしたことにより、周波数利用効率をほとんど低
下させずに、他のデータより良好な回線品質が要求され
るデータの品質を向上させることができる。
【0049】例えば再送情報の品質が悪くなると、不必
要に何度も再送信号が送られてきたり、必要なときに再
送信号が送られてこないことになる。また制御信号の品
質が悪くなると、通信を確立することすらできなくなる
可能性がある。この実施の形態によればこれらを良好に
回避できる。
【0050】(実施の形態3)本発明の実施の形態3の
OFDM−CDMA通信装置の特徴は、実施の形態1の
構成に加えて、図4に示すように、直流点を含むサブキ
ャリアの信号多重数を少なくすることにより、直流点に
配置したサブキャリアの誤り率を向上させた点にある。
【0051】一般にOFDM−CDMA方式の無線送信
装置では、無線送信部(RF)104の増幅器に設けら
れているアナログ回路により直流オフセットが発生する
ので、直流点付近のサブキャリアにより伝送された信号
の誤り率は、他のサブキャリアにより伝送された信号に
対して悪くなる。
【0052】この点に着目して、この実施の形態では、
直流点を含むサブキャリアの信号多重数を少なくするこ
とにより、直流点に配置したサブキャリアの誤り率を向
上させるようになされている。
【0053】図2との対応部分に同一符号を付して示す
図5において、この実施の形態のOFDM−CDMA通
信装置300の送信系301は、多重化信号配置選定手
段としてのパラレルシリアル変換器(P/S)302の
構成が異なることを除いて、図2の送信系101と同様
の構成でなる。
【0054】つまり、パラレルシリアル変換器302
は、加算器B5から出力された信号多重数の少ない符号
分割多重信号S5が、図4に示すような直流点を含むサ
ブキャリアグループG2に配置されるような順序に符号
分割多重信号S1〜S5を並べ替えたシリアル信号S1
0を形成し、これを続く逆高速フーリエ変換回路103
に送出するようになっている。これにより逆高速フーリ
エ変換回路103からは、図4に示すように信号多重数
の少ない符号分割多重信号S5が直流点を含むサブキャ
リアグループG2に配置されたOFDM−CDMA信号
S11が得られる。
【0055】以上の構成によれば、直流点に配置したサ
ブキャリアの信号多重数を少なくしたことにより、直流
点に配置したサブキャリアの誤り率を向上させることが
できる。
【0056】(実施の形態4)本発明の実施の形態4の
OFDM−CDMA通信装置の特徴は、実施の形態1の
構成に加えて、図6に示すように、中心周波数から離れ
たサブキャリアの信号多重数を少なくすることにより、
隣接チャネル干渉波やアナログフィルタの劣化が存在す
る場合の誤り率を向上させた点にある。
【0057】隣接チャネル干渉波が存在する場合、中心
周波数から離れたサブキャリアほど干渉が大きくなるた
め、中心周波数から離れたサブキャリアほど誤り率の劣
化が大きい。また後段の無線送信部(RF)104に設
けられているアナログフィルタの劣化(振幅偏差や位相
偏差)も中心周波数から離れたサブキャリアほど干渉が
大きくなるため、中心周波数から離れたサブキャリアほ
ど誤り率の劣化が大きい。
【0058】この点に着目して、この実施の形態では、
中心周波数から離れたサブキャリアの信号多重数を少な
くすることにより、隣接チャネル干渉波やアナログフィ
ルタの劣化が存在する場合の誤り率を向上させるように
なされている。
【0059】図2との対応部分に同一符号を付して示す
図7において、この実施の形態のOFDM−CDMA通
信装置400の送信系401は、多重化信号配置選定手
段としてのパラレルシリアル変換器(P/S)402の
構成が異なることを除いて、図2の送信系101と同様
の構成でなる。
【0060】つまり、パラレルシリアル変換器402
は、加算器B5から出力された信号多重数の少ない符号
分割多重信号S5が、図6に示すような中心周波数から
離れたサブキャリアグループG3、G4に配置されるよ
うな順序に符号分割多重信号S1〜S5を並べ替えてシ
リアル信号S6を形成し、これを続く逆高速フーリエ変
換回路103に送出するようになっている。これにより
逆高速フーリエ変換回路103からは、図6に示すよう
に信号多重数の少ない符号分割多重信号S5が中心周波
数から離れたサブキャリアグループG3、G4に配置さ
れたOFDM−CDMA信号S7が得られる。
【0061】以上の構成によれば、中心周波数から離れ
たサブキャリアの信号多重数を少なくしたことにより、
隣接チャネル干渉波やアナログフィルタの劣化が存在す
る場合の誤り率を向上させることができる。
【0062】また図8に示すように、OFDM−CDM
A方式においては、帯域外にサイドローブが生じるが、
このサイドローブは中心周波数から離れたサブキャリア
のサイドローブ成分が大きい。この際、この実施の形態
のように中心周波数から離れたサブキャリアの信号多重
数を少なくすることにより、中心周波数から離れたサブ
キャリアの送信電力を低減できるため、サイドローブも
低減できる。この結果、この実施の形態の構成によれ
ば、帯域外漏洩電力も低減できる。
【0063】(実施の形態5)本発明の実施の形態5の
OFDM−CDMA通信装置の特徴は、実施の形態4と
同様に中心周波数から離れたサブキャリアの信号多重数
を少なくすることに加えて、信号多重数を少なくしたサ
ブキャリアは他のサブキャリアより送信電力を高くする
ことにより、隣接チャネル干渉波やアナログフィルタの
劣化が存在する場合の誤り率をさらに向上させた点にあ
る。
【0064】信号多重数を少なくしたサブキャリアは、
他のサブキャリアより送信電力は低い。このためさらに
送信電力を高くして、隣接チャネル干渉波やアナログフ
ィルタの劣化が存在する場合の誤り率をさらに向上させ
ることが可能である。
【0065】また信号多重数を少なくしたサブキャリア
では、他のサブキャリアと比較して送信信号電力をある
程度大きくしたとしてもOFDM−CDMA方式で問題
となる所定値以上のピーク電圧は発生し難いので、隣接
チャネル干渉波やアナログフィルタの劣化が存在する場
合の誤り率を有効に向上させることができる。
【0066】図7との対応部分に同一符号を付して示す
図9において、この実施の形態のOFDM−CDMA通
信装置500の送信系501は、信号多重数の少ない符
号分割多重信号の信号を乗算する乗算器502を有する
ことを除いて、図7の送信系401と同様の構成でな
る。ここで乗算器502の乗算係数を1より大きい値に
選定すれば、信号多重数の少ないサブキャリアに配置さ
れる送信信号電力を大きくすることができる。
【0067】以上の構成によれば、中心周波数から離れ
たサブキャリアの信号多重数を少なくすると共に、信号
多重数を少なくしたサブキャリアの送信電力を他のサブ
キャリアの送信電力よりも高くすることにより、実施の
形態4の効果に加えて、隣接チャネル干渉波やアナログ
フィルタの劣化が存在する場合の誤り率を一段と向上さ
せることができる。
【0068】(実施の形態6)本発明の実施の形態6の
OFDM−CDMA通信装置の特徴は、信号多重数を少
なくしたサブキャリアの拡散比を他のサブキャリアの拡
散比より大きくすることにより、信号多重数を少なくし
た信号の品質をさらに向上させた点にある。
【0069】すなわち拡散比を大きくすれば、1シンボ
ルについての拡散チップのタップ長が長くなるので、逆
拡散の精度を高くすることができ、受信側で精度良く送
信シンボルを復元できるようになる。
【0070】図2との対応部分に同一符号を付して示す
図10において、OFDM−CDMA通信装置600の
送信系601は、多重数の少ない送信信号(4k+1)
〜nを拡散する拡散器E(4k+1)〜Enの拡散比が
他の送信信号1〜4kを拡散する拡散器A1〜A(4
k)の拡散比よりも大きくされている点を除いて、実施
の形態1で説明した送信系101と同様の構成を有す
る。
【0071】OFDM−CDMA通信装置600の受信
系610は、伝搬路補償後の信号を多重化信号分別手段
としての選択部611に入力する。選択部611は、順
次入力される信号を信号多重数の多い符号分割多重信号
と、信号多重数の少ない符号分割多重信号とに分けて出
力する。この分別処理は、例えば送信系601のパラレ
ルシリアル変換器102による符号分割多重信号の並べ
替え処理と同じ順序で入力信号を分別すれば容易に行う
ことができる。但し、この並べ替え順序は互いの無線局
間で予め決められているものとする。また入力される符
号分割多重信号のチップレート等に基づいて分別するこ
ともできる。
【0072】これにより信号多重数の少ない符号分割多
重信号は、送信系601と同じく拡散比が大きな値に設
定された逆拡散器613に入力され、逆拡散処理により
符号分割多重信号の中から自局宛の受信信号が抽出され
る。また信号多重数の多い符号分割多重信号は逆拡散器
612に入力され、逆拡散処理により符号分割多重信号
の中から自局宛の受信信号が抽出される。
【0073】以上の構成において、例えば信号多重数を
少なくしたサブキャリアの拡散比を他のサブキャリアの
拡散比の2倍にする。拡散比を2倍にすることにより、
信号対雑音比を更に2倍にできるため、制御情報や再送
情報のような他のデータより良好な品質を要求されるデ
ータや、品質の悪いユーザの品質を一段と向上させるこ
とができる。ここで、拡散比は他のサブキャリアの拡散
比の2倍に限定されずに、任意に設定できることは言う
までもない。
【0074】以上の構成によれば、信号多重数を少なく
したサブキャリアに配置する信号の拡散比を他のサブキ
ャリアに配置する信号の拡散比よりも大きくしたことに
より、実施の形態1の効果に加えて、制御情報や再送情
報のような他のデータより良好な品質を要求されるデー
タや、品質の悪いユーザに対するデータの品質を一段と
向上させることができる。
【0075】(実施の形態7)本発明の実施の形態7の
OFDM−CDMA通信装置の特徴は、実施の形態1の
構成に加えて、信号多重数を少なくしたサブキャリアに
既知信号を拡散した信号を多重した点である。
【0076】因みに、既知信号を拡散した信号(一般に
パイロットチャネルと呼ばれる)を多重することによ
り、受信側ではこの既知信号を基に、残留位相誤差の検
出や、マルチセルシステムでのセル識別等を行うことが
できる。この実施の形態によれば、これらの処理精度を
向上させることができるようになる。
【0077】ここでパイロットチャネルはDS−CDM
A方式でも使用されているが、OFDM−CDMA方式
に使用した場合、周波数ダイバーシチ効果が得られるの
で、DS−CDMA方式と比較して、上記の処理精度を
一段と向上させることができる。
【0078】図11に、この実施の形態におけるOFD
M−CDMA通信装置700の送信系701の具体的構
成を示す。図2との対応部分に同一符号を付して示す図
11において、OFDM−CDMA通信装置700の送
信系701は、多重数の少ない送信信号(4k+1)〜
nとして既知信号を含むことを除いて、実施の形態1で
説明した送信系101と同様の構成を有する。
【0079】以上の構成によれば、受信側において伝搬
路補償や同期処理等に用いられる既知信号を、伝搬誤り
率の小さい信号多重数の少ないサブキャリアに配置する
ようにしたので、既知信号の誤り率特性を向上させるこ
とができ、受信信号の伝搬路補償や同期処理を高精度で
行って、品質の良い受信信号を得ることができるように
なる。
【0080】(実施の形態8)本発明の実施の形態8の
OFDM−CDMA通信装置の特徴は、信号多重数が少
ないサブキャリアをステアリングすることにより、回線
変動が遅い場合に信号多重数の少ない信号にバースト誤
りが生じることを回避した点にある。
【0081】ここで、あるサブキャリアの信号多重数を
少なくしてその信号の信号誤り率を向上させるようにし
た場合でも、回線変動が遅い場合には周波数選択性フェ
ージングによりそのサブキャリアに配置された信号にバ
ースト誤りが生じるおそれがある。
【0082】この実施の形態では、その点に着目して、
信号多重数の少ないサブキャリアをステアリングするよ
うにした。これにより、信号多重数が少ないサブキャリ
アについて悪い状態が長く続くことを回避し得、良好な
品質が要求されるデータにバースト誤りが生じることを
防ぐことができる。これを図1を用いて説明すると、図
1では網掛けで示す信号多重数の少ないサブキャリアが
中心周波数より周波数の低いサブキャリアとされている
が、信号多重数の少ないサブキャリアを、例えば順次中
心周波数付近、中心周波数よりも周波数の高いサブキャ
リア、………とすればよい。
【0083】図11との対応部分に同一符号を付して示
す図12において、この実施の形態のOFDM−CDM
A通信装置800の送信系801は、多重化信号配置選
定手段としてのパラレルシリアル変換器(P/S)80
2の構成が異なることを除いて、図11の送信系701
と同様の構成でなる。
【0084】つまり、パラレルシリアル変換器802
は、加算器B5から入力される信号多重数の少ない符号
分割多重信号S5の出力順序を他の符号分割多重信号S
1〜S4と順次入れ替えることにより、続く逆高速フー
リエ変換回路103により形成されるOFDM−CDM
A信号S7において信号多重数の少ないサブキャリアを
ステアリングさせるようになっている。
【0085】このときパラレルシリアル変換器802で
は、送信シンボル番号を示す信号が入力される度に、符
号分割多重信号S1〜S5の出力順序を入れ替えるよう
になされており、これにより受信側では、良好に受信シ
ンボルを復元できるようになっている。
【0086】以上の構成によれば、信号多重数が少ない
サブキャリアをステアリングするようにしたことによ
り、回線変動が遅い場合にバースト誤りが生じることを
防ぐことができる。
【0087】(実施の形態9)本発明の実施の形態9の
OFDM−CDMA通信装置の特徴は、セルによって信
号多重数が少ないサブキャリアを変化させることによ
り、既知信号に割り当てる拡散符号数を増加することな
く通信相手の通信端末装置でセル識別ができるようにし
た点にある。
【0088】図13に示すように、例えばセル数を7と
した場合について考える。全サブキャリアを7つのグル
ープに分け、各セル毎に信号多重数が少ないサブキャリ
アを割り当てる。例えば通信端末装置に対して、その通
信端末装置がセル4に属していることを通知するために
は、図14に示すように、セル4に対応したサブキャリ
アグループに信号多重数の少ない信号を配置すればよ
い。
【0089】この結果、受信側ではどのサブキャリアグ
ループに信号多重数の少ない信号が配置されているかを
検出することで、自局の属するセルを容易に識別できる
ようになる。
【0090】図15に、この実施の形態によるOFDM
−CDMA通信装置900の構成を示す。図10又は図
12との対応部分に同一符号を付して示す図15におい
て、OFDM−CDMA通信装置900の送信系901
は、多重化信号配置選定手段としてのパラレルシリアル
変換器902の構成が異なる点を除いて、図12の送信
系801と同様の構成でなる。
【0091】パラレルシリアル変換器902は、既知信
号を挿入したグループを示す信号(すなわち信号多重数
の少ないグループを示す信号)に基づき、信号多重数の
少ない符号分割多重信号S5が通信相手の通信端末装置
の所属するセルに応じた位置のサブキャリアグループに
配置されるような順序で、信号多重数の少ない符号分割
多重信号S5を送出する。
【0092】受信系910では、多重化信号分別手段と
しての選択部611により、信号多重数の少ない符号分
割多重信号と、信号多重数の多い符号分割多重信号とに
分けられる。そして信号多重数の少ない符号分割多重信
号は逆拡散器613により逆拡散処理が施されることに
より受信信号が得られる。
【0093】また信号多重数の少ない符号分割多重信号
は、既知信号の拡散符号を係数とした逆拡散器911に
より逆拡散処理が施される。逆拡散後の信号は最大値検
出回路912により最大値が得られるタイミングが検出
される。この最大値検出タイミングに基づいてどのサブ
キャリアグループに既知信号(多重数の少ない信号)が
配置されていたか分かるので、OFDM−CDMA通信
装置900は自局の所属するセルを識別できる。
【0094】以上の構成によれば、セルによって信号多
重数が少ないサブキャリアを変化させるようにしたこと
により、セル識別のための信号を送信しなくても、受信
側で信号多重数の少ないサブキャリアを検出すれば容易
に自分の所属するセルを識別できるようになる。この結
果、上述の実施の形態1で得られる効果に加えて、セル
識別のための信号を伝送しなくて済む分だけ、伝送効率
の向上したOFDM−CDMA通信装置900を実現で
きる。
【0095】(実施の形態10)本発明の実施の形態1
0のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、信号多重数
が少ないサブキャリアの変調多値数を他のサブキャリア
より少なくすることにより、さらに重要情報の品質向上
を図った点にある。ここで変調方式は任意に設定できる
ことはいうまでもない。
【0096】図2との対応部分に同一符号を付して示す
図16において、OFDM−CDMA通信装置1000
では、送信系1001の各送信信号1〜nに対応して設
けられた変調回路F1〜Fnのうち、信号多重数の少な
い送信信号(4k+1)〜nに対応して設けられた変調
回路F(4k+1)〜Fnは、信号多重数の多い送信信
号1〜4kに対応して設けられた変調回路F1〜F(4
k)と比較して変調多値数の小さい変調方式により送信
信号(4k+1)〜nを変調するようになされている。
例えば変調回路F1〜F(4k)が16QAM(Quadrat
ure AmplitudeModulation)変調処理を施すのに対して、
変調回路F(4k+1)〜FnはQPSK(Quadrature
Phase Shift Keying)変調処理を施すようになってい
る。
【0097】受信系1010では、選択部611によ
り、信号多重数の多い符号分割多重信号と、信号多重数
の少ない符号分割多重信号とに分けられる。信号多重数
の少ない符号分割多重信号は、逆拡散器613により自
局宛の信号が抽出される。復号回路1012は変調回路
F(4k+1)〜Fnと逆の処理を行うことにより、変
調多値数の小さい変調信号を復調して受信信号を得る。
これに対して信号多重数の多い符号分割多重信号は、逆
拡散器612により自局宛の信号が抽出され、復号回路
1011により変調回路F1〜F(4k)と逆の処理を
行うことにより、変調多値数の大きい変調信号を復調し
て受信信号を得る。
【0098】以上の構成によれば、実施の形態1の構成
に加えて、多重数の少ない多重化信号ほど送信信号の変
調多値数を小さくしたことにより、実施の形態1で得ら
れた効果に加えて、多重数の少ない多重化信号の伝送誤
り率を一段と向上させることができる。
【0099】なおこの原理は、OFDM−CDMA方式
に限らず、OFDM方式にも適用した場合にも有効であ
る。すなわちOFDM方式において、特定のサブキャリ
アの変調多値数を他のサブキャリアの変調多値数より少
なくする。例えば、直流点やその両端のサブキャリアな
どの他のサブキャリアより劣化が大きいサブキャリアの
変調多値数を、他より固定的に少なくすることにより、
伝送効率をそれほど低下させずに、誤り率特性を向上さ
せることができる。具体的には、図16の送信系100
1から拡散器と加算器を除いた構成とほぼ同様の構成に
より実現できる。これによりOFDM−CDMA方式と
比較して回路規模を大幅に削減して、特定のサブキャリ
アの誤り率特性を向上させることができる。
【0100】またOFDM方式は、1倍拡散の1コード
多重のCDMA−OFDM方式ということができる。つ
まり、OFDM方式は、拡散手段により1倍拡散を行
い、信号多重数選定手段により各サブキャリアで送信す
る送信信号多重数を1としたOFDM−CDMA方式で
ある。
【0101】(実施の形態11)本発明の実施の形態1
1のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、フレームの
先頭のみ既知信号の拡散符号を変化させることにより、
既知信号を逆拡散した結果を用いて容易にフレーム同期
を獲得できるようにした点にある。
【0102】一般に、フレーム同期を獲得するために
は、フレームの先頭に専用のプリアンブルを挿入する等
の処理が必要であるが、この実施の形態では、このよう
な処理を必要とすることなく、容易にフレーム同期を獲
得できる。
【0103】図17に、この実施の形態によるOFDM
−CDMA通信装置1100の構成を示す。図15との
対応部分に同一符号を付して示す図17において、OF
DM−CDMA通信装置1100の送信系1101で
は、既知信号1を拡散する拡散器G(n−1)がフレー
ム先頭を示す信号が入力されたときのみ、異なる拡散符
号を用いて既知信号1を拡散する点を除いて、図15の
送信系901と同様の構成でなる。
【0104】受信系1110は、選択部611により分
けられた信号多重数の少ない符号分割多重信号を逆拡散
器911及び1111に入力する。逆拡散器911及び
最大値検出回路912は、実施の形態9でも説明したよ
うに、逆拡散器911において拡散器G(n−1)で用
いたフレーム先頭以外の拡散符号を係数として入力信号
に対して逆拡散処理を施し、逆拡散後の信号の最大値タ
イミングを最大値検出回路912により検出すること
で、自局の所属するセルを識別する。
【0105】逆拡散器1111は、入力信号に対して、
拡散器G(n−1)がフレーム先頭で用いた拡散符号を
用いて逆拡散処理を行う。最大値検出回路1112は、
逆拡散器1111の出力結果の最大値を検出することに
よりフレーム同期信号を得る。
【0106】以上の構成によれば、送信フレームの先頭
のタイミングで既知信号の拡散符号を変化させるように
したことにより、プリアンブル等のフレーム同期のため
の信号を挿入しなくても、容易にフレーム同期を行うこ
とができるようになる。この結果、プリアンブル等のフ
レーム同期のための信号を挿入する必要が無くなる。従
って、この分構成を簡単化できると共にプリアンブル等
のフレーム同期用の信号を伝送しなくてよい分だけ、伝
送効率を向上し得る。
【0107】なお上述の実施の形態では、送信フレーム
の先頭のタイミングで既知信号の拡散符号を変化させる
ようにした場合について述べたが、図17に示すよう
に、送信フレームの先頭のタイミングで送信する既知信
号の種類を既知信号1から既知信号2に変化させるよう
にしてもよい。このようにすれば、逆拡散器1111
で、既知信号2に対応する係数を用いて逆拡散処理を施
すことにより、上述の実施の形態と同様の効果を得るこ
とができる。
【0108】(実施の形態12)本発明の実施の形態1
2のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、フレームの
先頭のみ既知信号を拡散した信号を多重することによ
り、既知信号に割り当てる拡散符号数を増大させること
なく、容易にフレーム同期を獲得できる点にある。
【0109】実施の形態11のようにフレームの先頭の
拡散符号を変化させた場合、複数の拡散符号を既知信号
に割り当てる必要があるため、その分所要の拡散符号数
が増大するが、この実施の形態では、所要拡散符号数を
増大させることなく、容易にフレーム同期を獲得でき
る。
【0110】図18に、この実施の形態によるOFDM
−CDMA通信装置の構成を示す。図15との対応部分
に同一符号を付して示す図18において、OFDM−C
DMA通信装置1200の送信系1201では、既知信
号をオンオフスイッチ(ON/OFF)1202を介し
て拡散器A(n−1)に入力する点を除いて、図15の
送信系901と同様の構成でなる。オンオフスイッチ1
202はフレーム先頭を示す信号が入力されたときの
み、既知信号を拡散器A(n−1)に入力させる。この
ように送信系1201では、フレームの先頭のみ既知信
号を拡散した信号を多重して送信する。
【0111】受信系1210は、選択部611により分
られた信号多重数の少ない符号分割多重信号を逆拡散器
911に入力する。逆拡散器911により拡散器A(n
−1)と同じ拡散符号を用いて逆拡散された信号は最大
値検出回路912及び1211に送出される。
【0112】最大値検出回路912では、逆拡散後の信
号の最大値タイミングを検出することで、自局の所属す
るセルを識別する。また最大値検出回路1211では、
逆拡散後の信号の最大値タイミング(1フレーム分の相
関結果の最大値の検出タイミング)を検出することで、
フレーム同期信号を得る。
【0113】以上の構成によれば、フレームの先頭のみ
既知信号を拡散した信号を多重したことにより、実施の
形態11と比較して、既知信号に割り当てる拡散符号数
を増大させることなく、容易にフレーム同期を獲得でき
る。
【0114】(実施の形態13)本発明の実施の形態1
3のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、特定の信号
には複数の拡散符号を割り当てて複数の拡散符号で拡散
して伝送することにより、特定データの品質をさらに向
上させた点にある。
【0115】図19に、この実施の形態によるOFDM
−CDMA通信装置の構成を示す。図11との対応部分
に同一符号を付して示す図19において、OFDM−C
DMA通信装置1300の送信系1301では、送信信
号nを拡散器A(n−1)及びAnによりそれぞれ異な
る拡散符号を用いて拡散した点を除いて、図11の送信
系701と同様の構成でなる。
【0116】以上の構成によれば、特定の信号には複数
の拡散符号を割り当て複数の拡散符号で拡散して伝送し
たことにより、受信側において特定の信号を複数の拡散
符号を用いて逆拡散し、逆拡散処理後の信号を合成すれ
ば、信号レベルの高い特定信号を復元することができ
る。この結果、特定信号についての誤り率を一段と向上
させることができる。
【0117】(実施の形態14)本発明の実施の形態1
4のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、図20の網
掛け模様で示すように、多重数を少なくしたサブキャリ
アを複数サブキャリアおきに配置することにより、マル
チパスの遅延時間が短い伝搬環境における品質向上をさ
らに向上させた点にある。
【0118】マルチパスの遅延時間が短い伝搬環境にお
いては、複数のサブキャリアの受信レベルが固まって落
ち込む場合がある。この場合、誤り訂正の効果が低下す
るため、回線品質が大きく劣化する。
【0119】この点に着目して、この実施の形態では、
信号多重数の少ない送信信号を例えば2サブキャリアお
きに配置することにより、複数のサブキャリアの受信レ
ベルが固まって落ち込むことを回避するようになされて
いる。この結果、マルチパスの遅延時間が短い伝搬環境
における品質をさらに向上させることができる。
【0120】図21に、この実施の形態によるOFDM
−CDMA通信装置の構成を示す。図12との対応部分
に同一符号を付して示す図21において、OFDM−C
DMA通信装置1400の送信系1401は、多重化信
号配置選定手段としてのパラレルシリアル変換器140
2の構成が異なる点を除いて、図12の送信系801と
同様の構成でなる。
【0121】パラレルシリアル変換器1402は、多重
数を少なくしたサブキャリアを複数サブキャリアおきに
配置するように、既知信号を挿入したグループ(すなわ
ち加算器B5により加算されるグループ)を示す信号を
基準として、各加算器B1〜B5から入力される符号分
割多重信号を適宜並べ替えて逆高速フーリエ変換回路1
03に送出する。
【0122】以上の構成によれば、多重数を少なくした
サブキャリアを複数サブキャリアおきに配置するように
したことにより、マルチパスの遅延時間が短い場合にお
ける、多重数の少ない多重化信号の誤り率を一段と向上
させることができる。
【0123】(実施の形態15)本発明の実施の形態1
5のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、図22の網
掛け模様で示すように、多重数を少なくした多重化信号
を複数組G5、G6の複数サブキャリアに配置した点に
ある。
【0124】これにより、受信側では、伝搬路補償後の
各サブキャリアグループG5、G6に対し、受信レベル
が大きい方を選択することにより、多重数を少なくした
サブキャリアの受信レベルの落ち込みを防ぎ、受信品質
を一段と向上させることができるようになる。
【0125】図23に、この実施の形態によるOFDM
−CDMA通信装置の構成を示す。図15との対応部分
に同一符号を付して示す図23において、OFDM−C
DMA通信装置1500の送信系1501は、多重化信
号配置選定手段としてのパラレルシリアル変換器150
2の構成が異なる点を除いて、図15の送信系901と
同様の構成でなる。
【0126】パラレルシリアル変換器1502は、多重
数を少なくした符号分割多重信号S5が、図22に示す
ように複数組G5、G6の複数サブキャリアに配置され
るような順序で符号分割多重信号S1〜S5を適宜並び
替えて逆高速フーリエ変換回路103に送出する。
【0127】受信系1510は、伝搬路補償回路112
により既知信号の信号レベルに基づいて各サブキャリア
グループG5、G6の受信レベルを検出し、検出結果を
選択部1511に送出する。選択部1511は選択部6
11から入力される信号多重数の少ない符号分割多重信
号についての2つのサブキャリアグループG5、G6の
うち、受信レベルの大きかった方のサブキャリアグルー
プのみを選択して続く逆拡散器613、911に送出す
る。その後の処理は、実施の形態9と同様である。
【0128】以上の構成によれば、信号多重数の少ない
多重化信号を複数組の複数サブキャリアに配置して送信
し、受信側で受信レベルの落ち込みの少ないサブキャリ
アグループの多重化信号を復調するようにしたことによ
り、受信品質を一段と向上させることができるようにな
る。
【0129】(実施の形態16)本発明の実施の形態1
6のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、実施の形態
15では、信号多重数の少ない多重化信号を複数組の複
数サブキャリアに配置して送信し、受信側で受信レベル
の落ち込みの少ないサブキャリアグループの多重化信号
を選択して復調したのに対して、送信側では同様の信号
を送信し、受信側において伝搬路補償後の信号を合成し
た点である。これにより実施の形態15と比較して、品
質が一段と向上した受信信号を得ることができる。
【0130】図24に、この実施の形態によるOFDM
−CDMA通信装置の構成を示す。図23との対応部分
に同一符号を付して示す図24において、OFDM−C
DMA通信装置1600の受信系1601は、選択部1
511(図23)に換えて合成部1602を有すること
を除いて、受信系1510と同様の構成でなる。
【0131】合成部1602は伝搬路補償回路112に
より検出された各サブキャリアグループG5、G6の受
信レベルに基づき、この受信レベルの比により、選択部
611から入力される信号多重数の少ない符号分割多重
信号についての2つのサブキャリアグループG5、G6
の符号分割多重信号を最大比合成する。
【0132】以上の構成によれば、信号多重数の少ない
多重化信号を複数組の複数サブキャリアに配置して送信
し、受信側でそれらのサブキャリアグループの多重化信
号を合成した後復調するようにしたことにより、受信品
質を一段と向上させることができるようになる。
【0133】なお上述の実施の形態では、信号多重数の
少ない複数のサブキャリアグループの信号を最大比合成
する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例
えば等利得合成するようにしてもよい。
【0134】(実施の形態17)本発明の実施の形態1
7のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、特定のサブ
キャリアからは既知信号のみを送信する場合に、図25
に示すように、既知信号のみを送信しているサブキャリ
アをセルによって変化させる点にある。
【0135】一般に、OFDM−CDMA通信方式にお
いては、特定のサブキャリアからは既知信号のみを送信
する(一般にパイロットキャリアと呼ばれる)方法が用い
られる。このパイロットキャリアは、通常、復調の際の
残留位相誤差の検出等に用いられる。この実施の形態で
は、パイロットキャリアを挿入するサブキャリアをセル
によって変化させる。これにより実施の形態9と比較し
て、セル識別特性をさらに向上させることができる。換
言すれば、この実施の形態では、実施の形態9と比較し
て、実施の形態9では信号多重数を少なくしたサブキャ
リアに既知信号を拡散した信号を多重したが、この実施
の形態では既知信号を拡散した信号のみでサブキャリア
を形成する。
【0136】ここでこの実施の形態の構成と、実施の形
態9の構成とを組み合わせて用いることもできる。この
場合、必ずしもパイロットキャリアとそれ以外の多重数
を少なくしたサブキャリアに挿入した既知信号(一般に
パイロットチャネルと呼ばれる)の両方をセル識別に用
いる必要はなく、例えばパイロットチャネルを別の目的
(例えば残留位相誤差検出用)に使用することも可能であ
ることは言うまでも無い。こうすることにより、パイロ
ットチャネルを別の目的に使用できるという新たな効果
もある。さらには、パイロットキャリアのみを挿入して
パイロットチャネルは挿入しないと言うことも可能であ
ることは言うまでも無い。
【0137】図26に、この実施の形態によるOFDM
−CDMA通信装置の構成を示す。図15との対応部分
に同一符号を付して示す図26において、OFDM−C
DMA通信装置1700の送信系1701は、既知信号
が他の信号と多重化されずにパラレルシリアル変換器
(P/S)902に入力される点を除いて、図15の送
信系901と同様の構成でなる。
【0138】パラレルシリアル変換器902は、相手局
の属するセル情報に基づき、既知信号を拡散した信号S
5が相手局の属するセルに応じた位置のサブキャリアに
配置されるような順序で、拡散信号S5を送出する。
【0139】受信系1710では、逆拡散器1711に
より逆拡散処理が施されることにより送信信号が得られ
ると共に、逆拡散器1712により逆拡散処理が施され
ることにより既知信号が得られる。また逆拡散器171
2により得られた既知信号のサブキャリア位置(この位
置は逆拡散後の既知信号の配列された位置で容易に判別
できる)に基づきセル識別信号が得られる。これにより
受信系1710では、容易に自局の属するセルを識別す
ることができる。
【0140】なお図26では、特定のサブキャリアで既
知信号のみを送信する場合(すなわち既知信号の多重数
を1とした場合)について述べたが、本発明はこれに限
らず、既知信号を他の送信信号と多重化して同一のサブ
キャリアで送信してもよく、要は送信相手局が属するセ
ルに応じて既知信号を配置するサブキャリアを変化させ
るようにすればよい。
【0141】以上の構成によれば、既知信号を配置する
サブキャリアをセルによって変化させるようにしたこと
により、セル識別のための信号を送信しなくても、受信
側で既知信号が送信されたサブキャリアを検出すれば容
易に自分の所属するセルを識別できるようになる。この
結果、実施の形態1の効果に加えて、セル識別のための
信号を伝送しない分だけ、伝送効率の向上したOFDM
−CDMA通信装置1700を実現できる。
【0142】(実施の形態18)本発明の実施の形態1
8のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、実施の形態
17と比較して、既知信号のみを送信しているサブキャ
リアの既知信号のデータをセルによって変化させること
により、識別可能なセル数をさらに増加させることがで
きるようにした点にある。
【0143】使用しているサブキャリア数が少ない場合
は、パイロットキャリアを挿入するサブキャリアの選択
肢が多く取れないため、識別可能なセル数が少なくな
る。これを考慮して、この実施の形態では、セルによっ
てパイロットキャリアのデータを変化させることによ
り、識別可能なセル数を増加させるようにした。
【0144】図27に、この実施の形態によるOFDM
−CDMA通信装置の構成を示す。図26との対応部分
に同一符号を付して示す図27において、OFDM−C
DMA通信装置1800の送信系1801は、複数の既
知信号1〜Mのうちのいずれかを選択して出力する選択
部1802を有することを除いて、図26の送信系17
01と同様の構成でなる。
【0145】選択部1802はセル情報に基づいて複数
の既知信号1〜Mの中のいずれか1つを選択的に出力す
る。これにより送信系1801においては、既知信号の
種類とサブキャリアの位置とを組み合わせた数のセル識
別情報を形成できるので、セル数に対してサブキャリア
数の少ないOFDM−CDMA装置に用いると非常に有
効となる。
【0146】なお図27では、この実施の形態による、
既知信号のみを送信しているサブキャリアの既知信号の
データをセルによって変化させるといった特徴と、実施
の形態17による、既知信号のみを送信しているサブキ
ャリアをセルによって変化させるといった特徴との両方
を有するOFDM−CDMA通信装置1800について
述べたが、勿論、既知信号のみを送信しているサブキャ
リアの既知信号のデータをセルによって変化させる構成
のみを有するようにしてもよい。
【0147】(実施の形態19)本発明の実施の形態1
9のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、実施の形態
17や実施の形態18の構成に加えて、既知信号のみを
送信しているサブキャリアの送信レベルを他のサブキャ
リアの送信レベルより高くした点にある。これにより、
パイロットキャリアの信号対雑音電力比を高くすること
ができるので、一段とセル識別特性を向上させることが
できる。
【0148】図28に、この実施の形態によるOFDM
−CDMA通信装置の構成を示す。図26との対応部分
に同一符号を付して示す図28において、OFDM−C
DMA通信装置1900の送信系1901は、拡散後の
既知信号に乗算係数(>1)を乗算する乗算器1902
を有する点を除いて、図26の送信系1701と同様の
構成でなる。
【0149】乗算器1902は、拡散後の既知信号(パ
イロットキャリアデータ)に対して振幅重み付けを行う
ことにより、パイロットキャリアの送信レベルを高くす
る。これにより受信側では、信号レベルの高いパイロッ
トキャリアに基づいてセル識別を行うことができるの
で、セル識別の信頼性が向上する。
【0150】(実施の形態20)本発明の実施の形態2
0のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、実施の形態
19と比較して、乗算器1902(図28)に替えて、
ビットシフト回路を設けた点である。これにより拡散後
の既知信号の送信レベルを他のサブキャリアの送信レベ
ルよりも高くするといった処理を、簡易な構成で実現で
きるようになる。
【0151】図29に、この実施の形態によるOFDM
−CDMA通信装置の構成を示す。図28との対応部分
に同一符号を付して示す図29において、OFDM−C
DMA通信装置2000の送信系2001は、拡散後の
既知信号を1ビット分だけシフトアップする1ビットシ
フト回路2002に入力する。
【0152】これにより、1ビットシフト回路2002
からは、入力信号に対して2倍の信号レベルの信号が出
力される。このように、1ビットシフト回路2002と
いった簡易な構成により、乗算器と同等の重み付け処理
を行うことができる。
【0153】なおこの実施の形態では、送信レベルを2
倍にする場合について述べたが、2倍に限らず、ビット
シフト回路と加減算器のみで実現可能な値である限り、
任意に設定可能であることはいうまでもない。
【0154】以上の構成によれば、既知信号のみを送信
しているサブキャリアの送信レベルを他のサブキャリア
の送信レベルより高くする処理を、ビットシフト回路に
より行うようにしたことにより、実施の形態19と同様
の効果を、簡易な構成により実現することができる。
【0155】(実施の形態21)本発明の実施の形態2
1のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、実施の形態
17の構成に加えて、既知信号のみを送信しているサブ
キャリアをフレームの先頭だけ別のサブキャリアに割り
当てるようにした点である。これにより、受信側では、
フレーム同期獲得をパイロットキャリアとパイロットチ
ャネルの両方を用いて行うことができるので、フレーム
同期検出特性を向上させることができる。
【0156】図30に、この実施の形態のOFDM−C
DMA通信装置の構成を示す。図27との対応部分に同
一符号を付して示す図30において、OFDM−CDM
A通信装置2100の送信系2101はパラレルシリア
ル変換器(P/S)2102の構成が異なる点を除い
て、図27の送信系1801と同様の構成でなる。
【0157】パラレルシリアル変換器2102は、フレ
ームの先頭を示す信号を入力する。パラレルシリアル変
換器2102は、拡散後の既知信号1〜Mが特定のサブ
キャリアに割り当てられるような順序で拡散後の既知信
号を出力する。加えて、パラレルシリアル変換器210
2は、フレームの先頭だけは、他の信号期間とは異なる
サブキャリアに拡散後の既知信号S5が割り当てられる
順序で信号S5を出力する。これにより、パイロットキ
ャリアがフレームの先頭だけ他のサブキャリアに割り当
てられる。
【0158】因みに、このパイロットキャリアに基づい
てフレーム同期を行うための受信系は、実施の形態12
で説明した図18に示す受信系1210と同様の構成と
すればよい。
【0159】以上の構成によれば、フレームの先頭のみ
パイロットキャリアの位置を変えるようにしたことによ
り、フレーム同期検出特性を向上させることができる。
【0160】(実施の形態22)本発明の実施の形態2
2のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、実施の形態
17と比較して、既知信号のみを送信しているサブキャ
リアのデータをフレームの先頭だけ別のデータにする点
である。
【0161】ここでサブキャリア数が少ない場合は、パ
イロットキャリアを挿入するサブキャリアの選択肢が少
なくなるため、実施の形態17のようにパイロットキャ
リの挿入位置でセル識別を行うようにすると、識別可能
なセル数も少なくなる。加えて、実施の形態21のよう
に、フレームの先頭だけパイロットキャリアを挿入する
サブキャリアを変化させるようにすると、識別可能なセ
ル数はさらに少なくなる。
【0162】これを考慮して、この実施の形態では、既
知信号のみを送信しているサブキャリアのデータをフレ
ームの先頭だけ別のデータにすることにより、使用可能
なセル数を増加できるようなっている。
【0163】図31に、この実施の形態によるOFDM
−CDMA通信装置の構成を示す。図27との対応部分
に同一符号を付して示す図31において、OFDM−C
DMA通信装置2200の送信系2201は、選択部2
202にセル情報に加えてフレームの先頭を示す信号が
入力されている点を除いて、実施の形態18の送信系1
801と同様の構成でなる。
【0164】これにより、送信系2201では、実施の
形態18で説明した送信系1801(図27)の動作に
加えて、フレームの先頭だけはパイロットキャリアのデ
ータを変化させることを除いて、上述した送信系180
1と同様に動作する。
【0165】なおこの実施の形態での特徴である、フレ
ームの先頭でパイロットキャリアデータを変える点と、
実施の形態21の特徴であるフレームの先頭でパイロッ
トキャリアの位置を変える点とを組み合わせても、フレ
ーム同期獲得が可能であることは言うまでも無い。
【0166】以上の構成によれば、既知信号のみを送信
しているサブキャリアのデータをフレームの先頭だけ別
のデータにしたことにより、セル識別及びフレーム同期
のための情報を追加することなく、受信側に、多数のセ
ルの中から自局の属するセルを識別させることができる
と共にフレーム同期を行わせることができるようにな
る。
【0167】(実施の形態23)本発明の実施の形態2
3によるOFDM−CDMA通信装置の特徴は、実施の
形態1〜22の構成に加えて、多重数を減少させたサブ
キャリア以外のサブキャリアの送信レベルを低くする点
にある。つまり、多重数を減少させたサブキャリア以外
のサブキャリアの送信レベルを、多重数を減少させたサ
ブキャリアに対して相対的に低くする点にある。
【0168】ここで多重数を少なくしたサブキャリアの
送信レベルを高くすれば、他のデータより良好な品質が
要求されるデータの品質を一段と向上させることが可能
だが、多重数を少なくしたサブキャリアの占める割合が
多くなると、ピーク電力が大きくなってしまう。
【0169】これを考慮して、この実施の形態では、多
重数を少なくしたサブキャリアの占める割合が多い場合
に、他のサブキャリアの送信電力を下げるようになって
いる。これにより、ピーク電力を低減させることができ
る。
【0170】図32に、この実施の形態によるOFDM
−CDMA通信装置の構成を示す。図2との対応部分に
同一符号を付して示す図32において、OFDM−CD
MA通信装置2300の送信系2301は、各符号分割
多重信号S1、………、S4、S5に対して重み付け処
理を施す乗算器2302、………、2303、2304
を有することを除いて、図2の送信系101と同様の構
成でなる。
【0171】ここで符号分割多重信号S5と比較して、
信号多重数が多い符号分割多重信号S1、………、S4
に対応して設けられた乗算器2302、………、230
3の乗算係数(係数2)は、符号分割他受信号S5に対
応して設けられた乗算器2304の乗算係数(係数1)
よりも小さい値に選定されている。すなわち、係数2<
係数1の関係とされている。
【0172】因みに、この実施の形態では、多重数を少
なくしたサブキャリアにも乗算器2304を設けて、係
数1を「1」より小さい値に選定することにより、多重
数を少なくしたサブキャリアの送信レベルも低くするよ
うになっている。
【0173】以上の構成によれば、全体的なサブキャリ
ア数に対する信号多重数を少なくしたサブキャリア数の
割合を考慮して、送信レベルを下げるようにしたことに
より、OFDM−CDMA送信で問題となるピーク電力
を良好に低減することができる。
【0174】(実施の形態24)本発明の実施の形態2
4のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、実施の形態
23と比較して、各サブキャリアの送信電力を乗算器に
替えてビットシフト回路によって行うようにした点にあ
る。これにより、実施の形態23と同様の効果を一段と
簡易な構成により実現することができる。
【0175】図33に、この実施の形態によるOFDM
−CDMA通信装置の構成を示す。図32との対応部分
に同一符号を付して示す図33において、OFDM−C
DMA通信装置2400の送信系2401は、乗算器2
302、………、2303、2304に替えて1ビット
シフト回路2402、………、2403、2404を設
けた点を除いて、図32の送信系2301と同様の構成
でなる。
【0176】ここで多重数の多い符号分割多重信号S
1、………、S4に対しては1ビット分だけシフトダウ
ンする1ビットシフト回路2402、………、2403
が設けられ、これに対して多重数の少ない符号分割多重
信号S5に対しては1ビット分だけシフトアップする1
ビットシフト回路2404が設けられている。これによ
り、1ビットシフト回路2402、………、2403は
信号多重数の多い符号分割多重信号S1、………、S4
の送信レベルを1/2倍し、1ビットシフト回路240
4は信号多重数の少ない符号分割多重信号S5の送信レ
ベルを2倍する。
【0177】なおこの実施の形態では、1ビットシフト
回路を設けることにより、送信レベル2倍又は1/2倍
する場合について述べたが、増幅レベルはこれに限ら
ず、ビットシフト回路と加減算器のみで実現可能な値で
ある限り、任意に設定可能であることはいうまでもな
い。
【0178】以上の構成によれば、全体的なサブキャリ
ア数に対する信号多重数を少なくしたサブキャリア数の
割合を考慮して、送信レベルを増減させる処理をビット
シフト回路を用いて行うようにしたことにより、OFD
M−CDMA送信で問題となるピーク電力を良好かつ簡
易な構成により低減することができる。
【0179】(実施の形態25)本発明の実施の形態2
5のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、実施の形態
1に加えて、各サブキャリアの送信電力を可変とした点
である。
【0180】ここで各サブキャリアの送信出力は、高い
方が当然品質は良くなるが、逆に送信電力が大きくなる
とピーク電力や消費電力が増大すると欠点がある。この
実施の形態では、これを考慮して、各サブキャリアの送
信出力を適応的に変化させることにより、誤り率特性と
ピーク電力との両立を図るようにした。
【0181】この実施の形態の場合、送信出力を変化さ
せる目安として、受信電界レベル情報(一般にRSSI
(Received Signal Strength Indicator)と呼ばれる)
を用いるようにした。これにより、受信電界レベルが低
いほど、送信電力を増加させることにより、誤り率特性
の向上させ、かつ不要なピーク電力の増大を抑制するこ
とができる。
【0182】図34に、この実施の形態によるOFDM
−CDMA通信装置の構成を示す。図2との対応部分に
同一符号を付して示す図34において、OFDM−CD
MA通信装置2500の送信系2501は、RSSIに
応じて係数1と係数2のうちのいずれかを選択する選択
部2502と、選択された係数を信号多重数の少ない符
号分割多重信号S5に乗算することにより符号分割多重
信号S5の信号レベルを変化させる乗算器2503を有
することを除いて、図2の送信系101と同様の構成で
なる。
【0183】ここで係数1と係数2は係数1<係数2の
関係にあり、選択部2502はRSSIが所定のしきい
値よりも大きかった場合には小さい係数1を選択出力
し、しきい値以下であった場合には大きい係数2を選択
するようになっている。この結果、信号多重数の少ない
符号分割多重信号S5は、受信電界レベルが小さいよう
な伝搬環境下では送信レベルを大きくされ、これに対し
て受信電界レベルが大きい伝搬環境下では送信レベルを
小さくされる。これにより、送信系2501において
は、不要なピーク電力の増加を抑制して、誤り率特性を
向上させることができる。
【0184】なお図34に示す構成例では、信号多重数
の少ないサブキャリアの送信レベルのみを適応的に変化
させる場合について述べたが、本発明はこれに限らず、
信号多重数の多いサブキャリアの送信レベルを適応的に
変化させるようにしてもよい。また送信レベルの選択肢
が2つの場合について述べたが、本発明はこれに限定さ
れずに、任意に選択可能であることはいうまでもない。
さらに送信レベルを変化させる目安として、RSSIを
用いた場合について述べたが、例えば遅延分散等のRS
SI以外のパラメータを用いることも可能であることは
言うまでも無く、要は回線品質の目安となるものであれ
ばよい。
【0185】以上の構成によれば、実施の形態1に加え
て、各サブキャリアの送信電力を回線品質に応じて適応
的に変化させるようにしたことにより、実施の形態1の
効果に加えて、不要なピーク電力の増加を抑制して、誤
り率特性を向上させることができる。
【0186】(実施の形態26)本発明の実施の形態2
6のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、実施の形態
1と比較して、信号多重数を減らしたサブキャリアとそ
の他のサブキャリアを、別々のアンテナから送信する点
にある。
【0187】これにより、各送信部における増幅器の送
信電力を低減できるため、ピーク電力を低減させること
ができる。またこの結果、信号多重数を減らしたサブキ
ャリアの送信電力を増大させることができるため、信号
多重数を減らしたサブキャリアに割り当てられた、他の
データより良好な品質を要求されるデータの品質を、さ
らに良くすることができる。
【0188】図35に、この実施の形態によるOFDM
−CDMA通信装置の構成を示す。図2との対応部分に
同一符号を付して示す図35において、OFDM−CD
MA通信装置2600の送信系2601は、2つのアン
テナAN1、AN2とそれに対応した2系統の送信処理
部を有することを除いて、図2の送信系101と同様の
構成でなる。
【0189】送信系2601は信号多重数の多い符号分
割多重信号S1〜S4をパラレルシリアル変換器10
2、逆高速フーリエ変換部103−1及び無線送信部1
04−1を介してアンテナAN1から送信する。一方、
送信系2601は信号多重数の少ない符号分割多重信号
S5を逆高速フーリエ変換部103−2及び無線送信部
104−2を介してアンテナAN2から送信する。
【0190】以上の構成によれば、信号多重数を減らし
たサブキャリアとその他のサブキャリアを別々のアンテ
ナから送信するようにしたことにより、信号多重数を減
らしたサブキャリアの信号レベルを大きくすることがで
き、この結果重要情報を一段と高品質で伝送することが
できる。
【0191】(実施の形態27)本発明の実施の形態2
7のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、実施形態1
に加えて、多重数を減らしたサブキャリアの信号多重数
を可変とする点である。
【0192】信号多重数を多い方が伝送効率は当然良く
なるが、逆に誤り率は劣化する。そこで、信号多重数の
最適値は回線品質によって異なることに着目し、信号多
重数を固定値とするよりも、例えばRSSI等によって
信号多重数を変化させれば、誤り率特性の向上と伝送効
率の向上とを両立させることができると考えた。
【0193】図36に、この実施の形態によるOFDM
−CDMA通信装置の構成を示す。図2との対応部分に
同一符号を付して示す図36において、OFDM−CD
MA通信装置2700の送信系2701は、信号多重数
の少ないサブキャリアの多重信号を形成する処理系統
に、多重する信号を選択する選択部2702を設けた点
を除いて、図2の送信系101と同様の構成でなる。
【0194】選択部2702は、RSSIの大きさに応
じて続く加算器B5に出力する拡散された送信信号の数
を変えるようになっている。具体的には、RSSIが大
きければ回線品質が良いと考えられるので、このような
場合は、出力する拡散後の送信信号の数を多くすること
により、伝送効率を上げる。これに対して、RSSIが
小さければ回線品質が悪いと考えられるので、このよう
な場合は、出力する拡散後の送信信号の数を少なくする
ことにより、誤り率特性を劣化させないようにする。
【0195】なおこの実施の形態では、多重数を減らし
たサブキャリアの信号多重数を選ぶ目安として、RSS
Iを用いた場合について述べたが、例えば遅延分散等の
RSSI以外のパラメータを用いることも可能であるこ
とは言うまでも無く、要は回線品質の目安となるもので
あればよい。
【0196】以上の構成によれば、実施の形態1に加え
て、多重数を減らしたサブキャリアの信号多重数を回線
品質に応じて適応的に変化させるようにしたことによ
り、実施の形態1の効果に加えて、誤り率特性の向上と
伝送効率の向上とを一段と両立させることができる。
【0197】(実施の形態28)本発明の実施の形態2
8のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、実施の形態
12の構成に加えて、多重数を少なくしたサブキャリア
に対して、フレームの先頭のシンボルはさらに他のシン
ボルよりも多重数を少なくすることにより、フレーム同
期検出精度を向上させた点にある。
【0198】信号多重数が多くなるにつれて、当然フレ
ーム同期検出精度は低下する。しかし、信号多重数を少
なくすれば、伝送効率が低下する。これを考慮して、こ
の実施の形態では、フレームの先頭のみ信号多重数を少
なくすることにより、伝送効率をほとんど低下させず
に、フレーム同期検出精度を向上させるようにした。
【0199】図37に、この実施の形態によるOFDM
−CDMA通信装置の構成を示す。図2との対応部分に
同一符号を付して示す図37において、OFDM−CD
MA通信装置2800の送信系2801は、既知信号を
オンオフスイッチ(ON/OFF)2803を介して拡
散器A(x+1)に入力する点と、送信信号を選択する
選択部2802を有する点を除いて、図2の送信系10
1と同様の構成でなる。
【0200】オンオフスイッチ2803はフレームの先
頭でのみ既知信号を出力する。選択部2802はフレー
ムの先頭では入力される複数の送信信号を全て出力する
のではなく、そのうちの所定数の送信信号のみを出力す
るようになっている。因みに加算器B5により多重され
る信号数は、上述した他の実施の形態と同様に他の加算
器B1〜B4により多重される信号数よりも少ない数と
されている。
【0201】これにより、送信系2801では、信号多
重数の少なくされたサブキャリアにより、フレームの先
頭でのみ既知信号が送信されると共に、当該フレームの
先頭では当該サブキャリアの信号多重数が一段と少なく
される。この結果、既知信号を検出したタイミングでフ
レーム同期を行う受信側では、フレーム同期を高精度で
行うことができるようになる。
【0202】以上の構成によれば、実施の形態12で述
べたようにフレームの先頭のみ既知信号を拡散した信号
を多重することに加えて、フレームの先頭のみ当該既知
信号と多重する信号数を少なくしたことにより、実施の
形態12の効果に加えて、伝送効率の低下を抑制した状
態で、受信側でのフレーム同期検出精度を向上させるこ
とができる。
【0203】(実施の形態29)本発明の実施の形態2
9のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、再送回数の
多いユーザを、多重数を少なくしたサブキャリアに優先
的に配置するようにした点にある。これにより、再送回
数を低減することができるので、スループット及び伝送
遅延時間の低下を防ぐことができる。
【0204】再送回数が多くなるにつれて、スループッ
ト及び伝送遅延時間の低下が大きくなるため、再送回数
はできるだけ少なくする必要がある。これを考慮して、
この実施の形態では、再送信号を優先的に信号多重数の
少ないサブキャリアに割り当てるようにした。これによ
り、再送信号の品質を向上させることができるので、再
送回数を低減することができる。
【0205】さらにこの実施の形態では、ユーザ数が多
く再送用バーストが多い場合は、再送用バーストを多重
数を少なくしたサブキャリアに必ずしも配置できない場
合もあることに着目した。そしてこのような場合を考慮
して、再送回数が他のユーザより多いユーザについて
は、多重数を少なくしたサブキャリアに優先的に配置す
る。これにより、再送回数のさらなる増加を防ぐことが
できる。
【0206】図38に、この実施の形態によるOFDM
−CDMA通信装置の構成を示す。図2との対応部分に
同一符号を付して示す図38において、OFDM−CD
MA通信装置2900の送信系2901は、信号多重数
の少ない符号分割多重信号S5を形成する処理系統に選
択部2902が設けられ、この選択部2902に送信信
号4k+1〜nに加えて再送信号1〜mが入力されてい
る点を除いて、図2の送信系101と同様の構成でな
る。
【0207】選択部2902は、図示しない制御部から
の再送回数を示す信号に基づき、再送信号1〜mのうち
再送回数の多い信号(例えば3回目以上の再送を行って
いるユーザ)を送信信号4k+1〜nよりも優先的に選
択出力するようになっている。これにより、再送回数が
多いユーザが優先的に多重数を少なくしたサブキャリア
に配置される。
【0208】以上の構成によれば、再送回数の多いユー
ザを、多重数を少なくしたサブキャリアに優先的に配置
するようにしたことにより、再送回数を低減することが
でき、スループット及び伝送遅延時間の低下を防ぐこと
ができる。
【0209】(実施の形態30)本発明の実施の形態3
0のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、多重数を少
なくしたサブキャリアグループの両端のサブキャリアで
はヌル信号を送信するようにした点にある。これによ
り、移動速度が速い場合の誤り率特性の劣化を防ぐこと
ができる。
【0210】移動速度が速い場合、サブキャリア間の干
渉が大きくなる。ここで、多重数を少なくしたサブキャ
リアグループの両端のサブキャリアは、多重数を前記サ
ブキャリアグループより多く設定しているため、サブキ
ャリア間の干渉が大きくなり、誤り率特性の劣化が大き
くなる。特に、多重数を少なくしたサブキャリアグルー
プの両端のサブキャリアが、16QAM(Quadrature Am
plitude Modulation)や64QAMのように変調多値数
の多い変調方式を使用している場合、サブキャリア間の
干渉が大きくなる。
【0211】この実施の形態では、この点を考慮して、
図39に示すように、多重数を少なくしたサブキャリア
グループの両端のサブキャリアではヌル信号を送信する
ことにより、多重数を少なくしたサブキャリアグループ
が隣接サブキャリアによって干渉を受けることを回避し
て、重要な情報が伝送される当該サブキャリアグループ
の誤り率特性の劣化を防止するようになっている。
【0212】因みに、図39では、多重数を少なくした
サブキャリアグループ♯m+1〜♯2mに隣接するサブ
キャリア♯m、♯2m+1でヌル信号を送信するように
なっている。なおヌル信号を挿入するサブキャリア数
は、1本に限らず任意に設定できることはいうまでもな
い。
【0213】図40に、この実施の形態によるOFDM
−CDMA通信装置の構成を示す。図2との対応部分に
同一符号を付して示す図40において、OFDM−CD
MA通信装置3000の送信系3001は、パラレルシ
リアル変換器102にヌル信号が入力されている点を除
いて、図2の送信系101と同様の構成でなる。
【0214】パラレルシリアル変換器102は、多重数
を少なくしたサブキャリアグループの両端のサブキャリ
アでヌル信号が送信されるような配列で符号分割多重信
号S5及びヌル信号を出力する。
【0215】以上の構成によれば、多重数を少なくした
サブキャリアグループの両端のサブキャリアではヌル信
号を送信するようにしたことにより、当該サブキャリア
グループの誤り率特性を一段と向上させることができ
る。
【0216】(実施の形態31)本発明の実施の形態3
1のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、多重数を少
なくしたサブキャリアを複数サブキャリアおきに配置す
ると共に、多重数を少なくしたサブキャリアの間のサブ
キャリアではヌル信号を送信するようにした点にある。
これにより、実施の形態30よりもさらに移動速度が速
い場合の誤り率特性の劣化を防ぐことができる。
【0217】移動速度が非常に速い場合、多重数を少な
くしたサブキャリア間の干渉も生じる。これを考慮し
て、この実施の形態では、多重数を少なくしたサブキャ
リアを複数サブキャリアおきに配置し、多重数を少なく
したサブキャリア間のサブキャリアではヌル信号を送信
する。これにより多重数を少なくしたサブキャリア間の
干渉を低減できる。この結果、上述した実施の形態30
と比較して、移動速度が速い場合の誤り率特性の劣化を
防ぐことも可能となる。
【0218】図41に、この実施の形態によるOFDM
信号の様子を示す。図41に示すように、多重数を少な
くしたサブキャリア♯m+1、♯2mを隣接させずに配
置し、このサブキャリア♯m+1、♯2mの間のサブキ
ャリア♯m+2、………、♯2m−1によりヌル信号を
送信する。
【0219】図42に、この実施の形態によるOFDM
−CDMA通信装置の構成を示す。図40との対応部分
に同一符号を付して示す図42において、OFDM−C
DMA通信装置3100の送信系3101は、信号多重
数の少ない符号分割多重信号S5を形成する加算器B5
にヌル信号が入力されている点を除いて、図40の送信
系3001と同様の構成でなる。
【0220】加算器B5は、拡散後後の送信信号4k+
1、………、nの間にヌル信号を挿入するように入力信
号を加算することで、符号分割多重信号S5を形成す
る。またパラレルシリアル変換器102は、実施の形態
30と同様に、多重数を少なくしたサブキャリアの両端
のサブキャリアでヌル信号が送信されるような配列で符
号分割多重信号S5及びヌル信号を出力する。
【0221】以上の構成によれば、多重数を少なくした
サブキャリアを複数サブキャリアおきに配置すると共
に、多重数を少なくしたサブキャリアの間のサブキャリ
アではヌル信号を送信するようにしたことにより、実施
の形態30よりも一段と移動速度が速い場合の誤り率特
性の劣化を防ぐことが可能となる。
【0222】(実施の形態32)本発明の実施の形態3
2のOFDM−CDMA通信の特徴は、多重数を少なく
したサブキャリアとそれ以外のサブキャリアとに対して
独立に振幅制限を行うようにした点にある。例えば多重
数の多いサブキャリアについては振幅制限を行うのに対
して、多重数を少なくしたサブキャリアについては振幅
制限を行わないようにする。これにより、上述した他の
実施形態よりもさらに多重数を少なくしたサブキャリア
の誤り率特性の向上とピーク電力低減の両立を図ること
ができる。
【0223】OFDM−CDMA信号を送信する際には
ピーク電力が問題となる。このため振幅制限を行うこと
でピーク電力を低減するといった処理が一般に行われて
いる。ところが、振幅制限を行うと、誤り率特性の劣化
が生じるという欠点がある。
【0224】これを考慮して、この実施の形態では、多
重数を少なくしたサブキャリアに対しては振幅制限を行
わないようにすることで、多重数を少なくしたサブキャ
リアの誤り率特性を一段と向上させる。但し、その他の
サブキャリアに対しては振幅制限を行う。
【0225】多重数を少なくしたサブキャリア数の全体
に対して占める割合は少なく、加えて多重数が少ない分
ピーク電力は少ないので、多重数を少なくしたサブキャ
リアに対しては振幅制限を行わないようにしても、ピー
ク電力低減効果はほとんど低下させずに済む。
【0226】かくして、多重数を少なくしたサブキャリ
アに対しては振幅制限を行わないことにより、上述した
他の実施形態よりも多重数を少なくしたサブキャリアの
誤り率特性とピーク電力低減の一段と両立させることが
できる。
【0227】図43に、この実施の形態によるOFDM
−CDMA通信装置の構成を示す。図42との対応部分
に同一符号を付して示す図43において、OFDM−C
DMA通信装置3200の送信系3201は、信号多重
数の多い符号分割多重信号S1〜S4の信号振幅を制限
する振幅制限部C1〜C4が設けられている点を除い
て、図42の送信系3101と同様の構成でなる。因み
に、信号多重数の少ない符号分割多重信号S5は振幅制
限されない。
【0228】なお図43では、多重数を少なくしたサブ
キャリアに対して振幅制限を行わないようにした場合に
ついて述べたが、本発明はこれに限らず、例えば多重数
を少なくしたサブキャリアの振幅制限を、多重数を多く
したサブキャリアに対する振幅制限よりもゆるくすれ
ば、図43の場合とほぼ同様の効果を得ることができ、
要は多重数を少なくしたサブキャリアとそれ以外のサブ
キャリアの振幅制限を独立に行うようにすればよい。
【0229】以上の構成によれば、多重数を少なくした
サブキャリアとそれ以外のサブキャリアの振幅制限を独
立に行うようにしたことにより、ピーク電力による悪影
響を最小限に抑えて、多重数を少なくしたサブキャリア
の誤り率特性を一段と向上させることができる。
【0230】(実施の形態33)本発明の実施の形態3
3によるOFDM−CDMA通信装置の特徴は、上述し
た実施の形態と比較して、伝搬路推定用プリアンブルの
数を各サブキャリア独立に設定した点にある。この実施
の形態の場合には、多重数を少なくしたサブキャリアの
伝搬路推定用プリアンブルの数を他のサブキャリアより
多く挿入する。これにより、多重数を少なくしたサブキ
ャリアに重畳された送信信号の誤り率特性を一段と向上
させることができる。
【0231】ここで伝搬路推定用プリアンブルの数は、
多く挿入した方が誤り率特性は良くなる。しかし伝搬路
推定用プリアンブルの数を多くするにつれて、伝送効率
は低下する。特に伝搬路推定用プリアンブルを少なく設
定しても十分な誤り率特性が得られる回線状態の場合
は、伝搬路推定用プリアンブルの数を多くしても、伝送
効率が低下するだけで、効果は低い。
【0232】これらを考慮して、この実施の形態では、
多重数を少なく設定したサブキャリアのみ、伝搬路推定
用プリアンブルの数を多く設定した。この結果、誤り率
の向上と伝送効率とを両立させることができる。
【0233】図44に、この実施の形態によるOFDM
−CDMA通信装置の構成を示す。図35との対応部分
に同一符号を付して示す図44において、OFDM−C
DMA通信装置3300の送信系3301は、信号多重
数の多い符号分割多重信号S1〜S4が入力されるパラ
レルシリアル変換器102−1に1種類のパイロットシ
ンボル1を入力する。これに対して、信号多重数の少な
い符号分割多重信号S5が入力されるパラレルシリアル
変換器102−2に2種類のパイロットシンボル1、パ
イロットシンボル2を入力する。
【0234】パラレルシリアル変換器102−1は符号
分割多重信号S1〜S4を所定の順序に並べ替えると共
にパイロットシンボル1を所定位置に挿入してシリアル
信号S6−1を出力する。一方、パラレルシリアル変換
器102−2は符号分割多重信号の所定位置にパイロッ
トシンボル1およびパイロットシンボル2を挿入したシ
リアル信号S6−2を出力する。その後、各シリアル信
号S6−1、S6−2は、IFFT103−1、103
−2、RF104−1、104−2を介してアンテナA
N1、AN2から送信される。
【0235】この結果、図45に示すように、アンテナ
AN1からは1つのパイロットシンボル1のみが伝搬路
推定用プリアンブルとして挿入された信号多重数の多い
サブキャリアが送信され、一方、アンテナAN2からは
2つのパイロットシンボル1、パイロットシンボル2が
伝搬路推定用プリアンブルとして挿入された信号多重数
の少ないサブキャリアが送信される。
【0236】なおこの実施の形態では、伝搬路推定用プ
リアンブルの数をサブキャリアに応じて1シンボルまた
は2シンボルに設定する場合について述べたが、本発明
はこれに限らず、伝搬路推定用プリアンブルの数は任意
の数に設定可能である。また、伝搬路推定用プリアンブ
ルの数を固定値とするのではなく、回線品質等によって
適応的に変化させることも可能である。
【0237】以上の構成によれば、多重数を少なくした
サブキャリアの伝搬路推定用プリアンブルの数を他のサ
ブキャリアの伝搬路推定用プリアンブルの数よりも多く
設定したことにより、伝送効率の低下を抑えた状態で、
多重数を少なくしたサブキャリアにより伝送される信号
の誤り率を一段と向上させることができる。
【0238】(実施の形態34)本発明の実施の形態3
4によるOFDM−CDMA通信装置の特徴は、符号分
割した信号と、この符号分割した信号を1チップ以上シ
フトした信号とを多重した点にある。そしてこの多重し
た信号を複数サブキャリアに割り当てて送信する。これ
により、各サブキャリアが独立して変動を受けた場合の
誤り率特性を改善できるようになる。
【0239】マルチパス環境下では、各サブキャリア独
立に振幅変動を受けるため、チップ間に振幅偏差が生
じ、拡散符号間の直交性が崩れる。ここで、伝搬環境に
よっては、直交性の崩れかたが大きくなる場合もある。
例えば受信レベルが落ち込んでいるサブキャリアに、+
1の符号か−1の符号のどちらかが偏っている場合は、
直交性の崩れかたが大きくなる。
【0240】この点に着目して、符号分割多重した信号
に、符号分割多重した信号を1チップ以上シフトした符
号分割多重信号を多重して送信する。そして受信側に、
シフトさせない符号分割多重信号を逆拡散する第1の逆
拡散部に加えて、シフトさせた符号分割多重信号を逆拡
散する第2の逆拡散部を設ける。この第2の逆拡散部
は、送信側で拡散符号をシフトしたチップ数だけ相関器
の係数をシフトさせた構成とすればよい。
【0241】このようにすれば、シフトさせない符号分
割信号とシフトさせた符号分割信号の両方とも直交性の
崩れ方が大きい場合は、確率的に少ないので、そのうち
のいずれかの符号分割多重信号の逆拡散値を選択すれ
ば、誤り率特性の良い受信信号を得ることができる。
【0242】この実施の形態では、信号多重数を他のサ
ブキャリアより少なく設定したサブキャリアに対して、
符合分割多重した信号と、この符号分割多重した信号を
1チップ以上シフトした信号を多重するようにしてい
る。これにより、信号多重数を少なくしたサブキャリア
の誤り率特性を一段と向上させることができる。
【0243】図46に、信号多重数を他のサブキャリア
より少なく設定したサブキャリア♯m+1〜♯2mに対
して、符合分割多重した信号と、この符号分割多重した
信号を(サブキャリア/2)チップだけシフトした信号
を多重した場合の例を示す。図46からも分かるよう
に、例えば(m+1)番目のサブキャリアには、時刻T
における複数の送信信号4k+1〜nの1チップ目が符
号分割多重されていると共に、時刻Tにおける複数の送
信信号4k+1〜nの1チップ目をm/2チップだけシ
フトさせた符号分割多重信号が多重されている。同様
に、2m番目のサブキャリアには、時刻Tにおける複数
の送信信号4k+1〜nのmチップ目が符号分割多重さ
れていると共に、時刻Tにおける複数の送信信号4k+
1〜nのmチップ目をm/2チップだけシフトさせた符
号分割多重信号が多重されている。
【0244】図47に、この実施の形態によるOFDM
−CDMA通信装置の構成を示す。図2との対応部分に
同一符号を付して示す図47において、OFDM−CD
MA通信装置3400の送信系3401は、信号多重数
の少ない符号分割多重信号S5を1チップ以上シフトさ
せるための手段の一例として、シリアルパラレル変換部
(S/P)3402及びパラレルシリアル変換部(P/
S)3403が設けられている。また元の符号分割多重
信号S5と1チップ以上シフトさせた符号分割多重信号
を多重する多重手段として加算部3405が設けられて
いる。
【0245】符号分割多重信号S5は、シリアルパラレ
ル変換部3402によってパラレル信号とされ、パラレ
ルシリアル変換部3403によって信号の並べ替えを行
うことによって拡散信号を(サブキャリア/2)チップ
だけシフトさせる。
【0246】次にOFDM−CDMA通信装置3400
の受信系3410について説明する。OFDM−CDM
A通信装置3400は、同様の構成でなるOFDM−C
DMA通信装置から送信されたOFDM−CDMA信号
をアンテナAN及びアナログディジタル変換処理等の無
線受信処理を行う無線受信部(RF)114を介して高
速フーリエ変換回路(FFT)111に入力する。FF
T111は入力信号に対して高速フーリエ変換処理を施
すことにより、各サブキャリアにより伝送された符号分
割多重信号を得る。
【0247】伝搬路補償回路112は、信号中に含まれ
る伝搬路推定用プリアンブル等の既知信号に基づいて伝
搬路で生じた位相変動等を補償する。伝搬路補償後の信
号は逆拡散器113により逆拡散されることにより、複
数の送信信号の中から自局宛の受信信号が抽出される。
【0248】また受信系3410には、符号分割多重し
た信号と、この符号分割多重した信号を1チップ以上シ
フトした信号とを多重した信号から、符号分割多重した
信号を逆拡散して受信信号を得る第1の逆拡散部341
1と、1チップ以上シフトした信号を逆拡散して受信信
号を得る第2の逆拡散部3412とが設けられている。
【0249】すなわち第1の逆拡散部3411は、送信
系3401の拡散部A(4k+1)…Anと同様の拡散
符号を用いた逆拡散処理を行い、一方、第2の逆拡散部
3412は、拡散部A(4k+1)…Anに対して(サ
ブキャリア/2)だけシフトした拡散符号を用いた逆拡
散処理を行う。
【0250】選択部3413は、2つの逆拡散結果のう
ち、相関レベルの大きい方を選択出力する。これによ
り、直交性の崩れ方が小さい方の符号分割多重信号を選
択的に取り出すことができる。なお選択の仕方は相関レ
ベルに限定されず、例えば公知技術である位相尤度等に
基づいて選択するようにしてもよい。
【0251】以上の構成によれば、符号分割多重した信
号と、この符号分割多重した信号を1チップ以上シフト
した符号分割信号とを多重し、この多重した符号分割信
号を複数サブキャリアに割り当てて送信するようにした
ことにより、各サブキャリアが独立して変動を受けた場
合の誤り率特性を改善できる。
【0252】なおこの実施の形態では、信号多重数を他
のサブキャリアより少なく設定したサブキャリアに対し
て、符号分割した信号と、この符号分割した信号を1チ
ップ以上シフトした信号を多重するようにした場合につ
いて述べたが、本発明はこれに限らない。例えば回線品
質の悪いサブキャリアに対して、符号分割した信号と、
この符号分割した信号を1チップ以上シフトした信号を
多重して、マルチキャリア送信すれば、回線品質の悪い
サブキャリアの誤り率を改善できるようになる。また全
てのサブキャリアに対して、符号分割した信号と、この
符号分割多重した信号を1チップ以上シフトした信号を
多重し、マルチキャリア送信するようにしてもよい。
【0253】またこの実施の形態では、(サブキャリア
/2)チップだけシフトさせた場合について述べたが、
これに限定されず、シフトするチップ数は任意に設定す
ることができる。また多重数も2波に限定されずに、任
意に設定可能であることはいうまでもない。例えばシフ
トさせない符号分割信号と、(サブキャリア/3)チッ
プだけシフトさせた符号分割信号と、2×(サブキャリ
ア/3)チップだけシフトさせた符号分割信号とを多重
させ、マルチキャリア送信するようにしてもよい。
【0254】(実施の形態35)本発明の実施の形態3
5のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、実施の形態
34に対して、1チップ以上シフトした符号分割信号を
多重する処理を、特定の送信信号についてのみ行う点に
ある。これにより、信号多重数が比較的多い場合の誤り
率特性を改善することができる。
【0255】ここで拡散符号とその拡散符号をシフトし
た信号は、必ずしも直交関係(相互相関が0)にあるわけ
ではない。このため、信号多重数が多くなるにつれて、
1チップ以上シフトした符号分割信号を多重すると、干
渉成分が大きくなり、逆に誤り率特性が劣化する場合も
ある。
【0256】これを考慮して、この実施の形態では、1
チップ以上シフトした符号分割信号を多重するのは、特
定ユーザへの送信信号に限定するようにした。この特定
ユーザとしては、例えば基地局から遠く離れて、受信レ
ベルが低いユーザ等を選択すればよい。これにより、送
信信号全体を見た場合の誤り率特性を劣化させることな
く、特定ユーザへの送信信号の誤り率特性を向上させる
ことができる。
【0257】図48に、この実施の形態によるOFDM
−CDMA通信装置の構成を示す。OFDM−CDMA
通信装置3500の送信系3501では、送信信号nに
対してのみ、シリアルパラレル変換部(S/P)350
2及びパラレルシリアル変換部(P/S)3503によ
り符号分割信号を1チップ以上シフトさせ、加算部35
04によりシフト前の符号分割信号とシフト後の符号分
割信号とを多重するようになっている。
【0258】受信系3510には、符号分割した信号
と、この符号分割した信号を1チップ以上シフトした信
号とを多重した信号から、符号分割した信号を逆拡散し
て受信信号を得る第1の逆拡散部3511と、1チップ
以上シフトした信号を逆拡散して受信信号を得る第2の
逆拡散部3512とが設けられている。
【0259】すなわち第1の逆拡散部3511は、送信
系3501の拡散部Anと同様の拡散符号を用いた逆拡
散処理を行い、一方、第2の逆拡散部3512は、拡散
部Anに対して所定チップ分(例えばサブキャリア/
2)だけシフトした拡散符号を用いた逆拡散処理を行
う。
【0260】選択部3513は、2つの逆拡散結果のう
ち、相関レベルの大きい方を選択出力する。これによ
り、直交性の崩れ方が小さい方の符号分割多重信号を選
択的に取り出すことができる。なお選択の仕方は相関レ
ベルに限定されず、例えば公知技術である位相尤度等に
基づいて選択するようにしてもよい。
【0261】以上の構成によれば、1チップ以上シフト
した符号分割信号を多重する処理を、特定の送信信号に
ついてのみ行うようにしたことにより、送信信号全体を
見た場合の誤り率特性の劣化を抑制して、特定の送信信
号の誤り率特性を向上させることができる。
【0262】なおこの実施の形態では、1チップ以上シ
フトした符号分割信号を多重する処理を1つの特定の送
信信号nに限定して行う場合について述べたが、これに
限定されず、任意に設定可能であることはいうまでもな
い。また特定の送信信号に対しては他の送信信号より
も、1チップ以上シフトした符号分割信号の多重数を多
く設定することも可能である。例えば特定の送信信号に
ついては、それぞれシフトチップ数の異なる4つの符号
分割信号を多重し、他の送信信号についてはそれぞれシ
フトチップ数の異なる2つの符号分割信号を多重するよ
うにしてもよい。
【0263】(実施の形態36)本発明の実施の形態3
6のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、実施の形態
34、35の受信時において、符号分割多重信号を逆拡
散した信号と、1チップ以上シフトした符号分割多重信
号を逆拡散した信号とを合成することで受信信号を得る
ようにした点にある。これにより、実施の形態34、3
5よりもさらに誤り率特性を改善することができる。
【0264】つまり、実施の形態34、35では、受信
系に、選択部3413(図47)、3513(図48)
を設けることで選択ダイバーシチを行う場合について述
べたが、この実施の形態では、合成ダイバーシチを行う
ことで受信信号を得るようになっている。これにより、
合成ダイバーシチは選択ダイバーシチと比較すると、1
dB〜1.5dB誤り率特性が改善されるので、誤り率
特性の向上した受信信号を得ることができる。
【0265】図49に、この実施の形態によるOFDM
−CDMA通信装置の受信系の構成を示す。図48との
対応部分に同一符号を付して示す図49において、OF
DM−CDMA通信装置3600の受信系3601に
は、符号分割多重した信号を逆拡散して受信信号を得る
第1の逆拡散部3602と、1チップ以上シフトした信
号を逆拡散して受信信号を得る第2の逆拡散部3603
とが設けられている。
【0266】加えて、受信系3601には、2つの逆拡
散部3602、3603より出力された相関出力を合成
する合成部3604が設けられている。ここで合成部3
604の合成方法としては等利得合成や最大比合成等の
ように任意の合成方法を用いることができる。
【0267】以上の構成によれば、符号分割多重信号を
逆拡散した信号と、1チップ以上シフトした符号分割多
重信号を逆拡散した信号とを合成するようにしたことに
より、実施の形態34、35よりもさらに誤り率特性の
良い受信信号を得ることができる。
【0268】(実施の形態37)本発明の実施の形態3
7のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、既知信号の
み、1チップ以上シフトした符号分割信号と元の符号分
割信号を多重する点にある。これにより、既知信号と符
号分割多重される他の送信信号の誤り率特性を劣化させ
ることなく、既知信号の誤り率特性を向上させることが
できる。ここで既知信号は、例えば実施の形態9で述べ
たようにセル識別のために用いてもよく、さらには伝搬
路推定のための信号として用いてもよく、種々の用途に
用いることができる。この実施の形態では、このように
種々の用途に用いられる既知信号に対して、元の符号分
割信号に1チップ以上シフトした符号分割信号を多重す
るようにしたことにより、既知信号の誤り率特性を向上
させることができ、セル識別の精度や受信信号の品質を
向上させることができるようになる。
【0269】ここで実施の形態35でも説明したよう
に、拡散符号とその拡散符号をシフトした信号は、必ず
しも直交関係(相互相関が0)にあるわけではない。この
ため、信号多重数が多くなるにつれて、1チップ以上シ
フトした符号分割信号を多重すると、干渉成分が大きく
なり、逆に誤り率特性が劣化する場合もある。
【0270】これを考慮して、この実施の形態では、1
チップ以上シフトした符号分割信号を多重するのは、既
知信号に限定するようにした(送信信号4k+1…nに
対してはこの処理を行わない)。これにより、送信信号
全体を見た場合の誤り率特性を劣化させることなく、既
知信号の誤り率特性を向上させることができる。この結
果、例えば、既知信号を用いてセル識別を行う場合に
は、セル識別精度を向上させることができる。
【0271】図50に、この実施の形態によるOFDM
−CDMA通信装置の送信系の構成を示す。図48との
対応部分に同一符号を付して示す図50において、この
実施の形態のOFDM−CDMA通信装置3700の送
信系3701では、既知信号に対してのみ、シリアルパ
ラレル変換部(S/P)3702及びパラレルシリアル
変換部(P/S)3703により符号分割信号を1チッ
プ以上シフトさせ、加算部3704によりシフト前の符
号分割信号とシフト後の符号分割信号とを多重するよう
になっている。
【0272】以上の構成によれば、既知信号のみ、1チ
ップ以上シフトした符号分割信号と元の符号分割信号を
多重して、他の符号分割信号と多重して送信するように
したことにより、既知信号と符号分割多重される他の送
信信号4k+1…nの誤り率特性を劣化させることな
く、既知信号の誤り率特性を向上させることができる。
この処理によれば、特に加算部B5により多重される信
号多重数が多い場合に、既知信号の誤り率を有効に向上
させることができる。
【0273】なおこの実施の形態では、既知信号のみ、
1チップ以上シフトした符号分割信号と元の符号分割信
号を多重するようにした場合について述べたが、既知信
号に対しては他の送信信号4k+1…nよりも、1チッ
プ以上シフトした符号分割信号の多重数を多く設定する
ことも可能である。例えば既知信号については、それぞ
れシフトチップ数の異なる4つの符号分割信号を多重
し、他の送信信号4k+1…nについてはそれぞれシフ
トチップ数の異なる2つの符号分割信号を多重するよう
にしてもよい。
【0274】(実施の形態38)本発明の実施の形態3
8のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、フレームの
先頭のみ、1チップ以上シフトした符号分割信号と元の
符号分割信号を多重する点にある。これにより、拡散符
号数を増やしたり、既知信号数を増やすことなく、受信
側でのフレーム同期検出処理を行うことができるように
なる。
【0275】拡散符号数は有限であるため、挿入する既
知信号の種類はできるだけ少なくする必要がある。これ
を考慮して、この実施の形態では、フレームの先頭の
み、1チップ以上シフトした符号分割信号と元の符号分
割信号を多重するようにした。このようにすれば、受信
側では、相関ピークの数に基づいてフレーム同期検出が
できるようになる。具体的には、フレームの先頭のみ、
1チップ以上シフトした符号分割信号と元の符号分割信
号が多重されているので、逆拡散後の信号において、フ
レームの先頭でのみ複数の相関ピークが現れるようにな
る。受信側ではこの複数の相関ピークが現れるタイミン
グを検出することでフレーム同期検出を行うようにすれ
ばよい。
【0276】図51に、この実施の形態によるOFDM
−CDMA通信装置の送信系の構成を示す。図50との
対応部分に同一符号を付して示す図51において、この
実施の形態のOFDM−CDMA通信装置3800の送
信系3801では、シリアルパラレル変換部(S/P)
3802及びパラレルシリアル変換部(P/S)380
3により、既知信号の符号分割信号を1チップ以上シフ
トさせ、これをスイッチ3804を介してフレームの先
頭でのみ加算器3805に供給する。これにより、フレ
ームの先頭のみ、1チップ以上シフトした符号分割信号
と元の符号分割信号が多重された信号が得られる。
【0277】(実施の形態39)本発明の実施の形態3
9によるOFDM−CDMA通信装置の特徴は、符号分
割した信号とこの符号分割した信号を1チップ以上シフ
トした信号とを多重し、この符号分割多重した信号を複
数サブキャリアに割り当てて送信するのに加えて、前記
シフトするチップ数を可変とした点にある。これによ
り、実施の形態34での効果に加えて、バースト誤りを
防止することができるようになる。
【0278】ここで実施の形態35で説明したように、
1チップ以上シフトした符号分割信号を多重する処理を
特定の送信信号(以下これをユーザと呼ぶ)についての
み行った場合について考える。マルチパス環境下では拡
散符号間の直交性の崩れ方が大きいユーザも存在する。
ここで伝搬環境の変動速度が遅い場合、拡散符号間の直
交性の崩れ方が大きい状態が長く続くユーザも存在し、
このユーザは誤りが連続して生じる(一般にバースト誤
りと呼ばれる)場合がある。
【0279】これを考慮して、この実施の形態では、例
えば送信するシンボル毎に、シフトするチップ数を変化
させるようにする。これにより、拡散符号間の直交性の
崩れ方が大きい状態が長く続くユーザが生じることを防
ぐことができる。この結果、バースト誤りが生じる可能
性を格段に低減することができる。
【0280】図52に、この実施の形態によるOFDM
−CDMA通信装置の送信系の構成を示す。図48との
対応部分に同一符号を付して示す図52において、OF
DM−CDMA通信装置3900の送信系3901で
は、シリアルパラレル変換部(S/P)3902及びパ
ラレルシリアル変換部(P/S)3903によって、送
信信号nの符号分割信号を1チップ以上シフトさせ、加
算部3904によりシフト前の符号分割信号とシフト後
の符号分割信号とを多重する。
【0281】これに加えて、送信系3901には送信信
号nのシンボル数をカウントするカウンタ3905が設
けられており、パラレルシリアル変換部3903はカウ
ンタ3905のカウント値に応じて信号の並べ替えを行
うことによって拡散信号をカウント値に応じた分だけシ
フトさせる。ここでカウンタ3905として例えばシン
ボル数を4つまでカウントし、シンボル数が5になった
らリセットするカウンタを用いれば、4種類のシフト量
を設定することができる。
【0282】以上の構成によれば、符号分割した信号と
この符号分割した信号を1チップ以上シフトした信号と
を多重し、この符号分割多重した信号を複数サブキャリ
アに割り当てて送信するのに加えて、シフトするチップ
数を可変としたことにより、誤り率特性を向上できるの
に加えて、バースト誤りが生じる確率を低減することが
できる。
【0283】なおこの実施の形態では、符号分割した信
号とこの符号分割した信号をシンボルに応じたチップ数
だけシフトさせた信号とを多重し、この多重した信号を
複数サブキャリアに割り当てて送信する処理を、特定の
送信信号nに対してのみ行った場合について述べたが、
本発明はこれに限らず、例えば既知信号に対して同様の
処理を行ってもよく、また複数の信号に対して同様の処
理を行うようにしてもよい。またシフト量を変える周期
は、シンボル毎に行う場合に限らず、例えばドップラ周
波数に応じてシフト量を変える周期を選定してもよく、
さらには予め決めた周期でシフト量を変える等、種々の
方法を適用できる。
【0284】(実施の形態40)本発明の実施の形態4
0のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、符号分割し
た信号に多重する、符号分割した信号を1チップ以上シ
フトした信号の多重数を可変とする点にある。これによ
り、他のユーザの誤り率特性の低下を抑制した状態で、
特定のユーザの誤り率特性を有効に向上させることがで
きる。
【0285】符号分割した信号に多重する、符号分割し
た信号を1チップ以上シフトした信号の多重数が多い方
ほど、品質の悪いユーザ(多重しないと必要な品質を得
るのが困難なユーザ(例えば図53の送信信号nを受け
取るユーザ))にとっては品質改善の点で良い効果が得
られる。
【0286】しかし、その他のユーザ(多重しなくて
も、必要な品質が十分得られるユーザ(例えば送信信号
4k+1…n−1を受け取るユーザ))にとっては、干
渉成分がそれだけ増大するため、必要以上に多重数は多
くしない方がよい。
【0287】この点に着目して、符号分割した信号に多
重する、符号分割した信号を1チップ以上シフトした信
号の多重数を状況に応じて適宜選定することにより、他
のユーザの誤り率特性の低下を抑制した状態で、特定の
ユーザの誤り率特性を有効に向上させることができるよ
うになされている。
【0288】この実施の形態では、例えば最も品質の悪
いユーザの品質情報(例えばRSSI(Received Signal
Strength Indicator))によって、多重数を変化させ
る。
【0289】図53に、この実施の形態によるOFDM
−CDMA通信装置の送信系の構成を示す。実施の形態
35で説明した図48との対応部分に同一符号を付して
示す図53において、OFDM−CDMA通信装置40
00の送信系4001には、シリアルパラレル変換部
(S/P)4002の後段にそれぞれシフトさせるチッ
プ数の異なる複数のパラレルシリアル変換部(P/S)
4003A〜4003Cが設けられている。例えばパラ
レルシリアル変換部4003Aは2チップ分シフトさせ
た符号分割信号を形成し、パラレルシリアル変換部40
03Bは4チップ分シフトさせた符号分割信号を形成
し、パラレルシリアル変換部4003Cは6チップ分シ
フトさせた符号分割信号を形成するようになっている。
【0290】各パラレルシリアル変換部4003A〜4
003Cにより形成されたシフト量の異なる符号分割信
号は選択部4004に入力される。また選択部4004
には、送信信号nを送信するユーザの回線品質情報(R
SSI等)を所定のしきい値と比較する大小比較部40
06により得られた比較結果が入力される。
【0291】選択部4004は、比較結果に基づいて、
回線品質が悪いほど多くの符号分割信号を選択出力す
る。例えば回線品質が非常に良い場合には何も出力せ
ず、少し悪い場合にはパラレルシリアル変換部4003
Aからの入力のみを出力し、非常に悪い場合には全ての
パラレルシリアル変換部4003A〜4003Cからの
入力を出力する。
【0292】これにより、加算器4005では、回線品
質に応じて1チップ以上シフトした信号の多重数が異な
る符号分割多重信号が得られる。そしてさらにこの符号
分割多重信号が加算器B5により、他のユーザ宛の符号
分割信号と符号分割多重される。
【0293】以上の構成によれば、符号分割した信号に
多重する、符号分割した信号を1チップ以上シフトした
信号の多重数を可変としたことにより、他のユーザの誤
り率特性の低下を抑制した状態で、特定のユーザの誤り
率特性を有効に向上させることができる。
【0294】(実施の形態41)本発明の実施の形態4
1のOFDM−CDMA通信装置の特徴は、符号分割し
た信号に多重する、符号分割した信号を1チップ以上シ
フトした信号の多重数を、この信号に符号分割多重する
他の信号の符号多重数によって適応的に変化させるよう
にした点にある。これにより、他のユーザの誤り率特性
の低下を抑制した状態で、特定のユーザの誤り率特性を
有効に向上させることができる。
【0295】ここで実施の形態35でも説明したよう
に、拡散符号とその拡散符号をシフトした信号は、必ず
しも直交関係(相互相関が0)にあるわけではない。この
ため、信号多重数が多くなるにつれて、1チップ以上シ
フトした符号分割信号を多重すると、干渉成分が大きく
なり、逆に誤り率特性が劣化する場合もある。
【0296】これを考慮して、この実施の形態では、符
号分割した信号に多重する、符号分割した信号を1チッ
プ以上シフトした信号の多重数を、符号多重数(図54
の加算器B5により符号分割多重される送信信号4k+
1〜nの数)によって適応的に変化させるようにした。
具体的には、符号多重数が少ない場合は多重数を多めに
し、符号多重数が多い場合は多重数を少なめにする。こ
れにより、他のユーザへの送信信号4k+1…n−1の
誤り率特性の低下を抑制した状態で、特定のユーザへの
送信信号nの誤り率特性を有効に向上させることができ
るようになる。
【0297】図54に、この実施の形態によるOFDM
−CDMA通信装置の送信系の構成を示す。図53との
対応部分に同一符号を付して示す図54において、OF
DM−CDMA通信装置4100の送信系4101に
は、図示しない制御部からの多重数(加算器B5により
符号分割多重される送信信号4k+1〜nの数)を示す
情報と、所定のしきい値との大小を比較する大小比較部
4102が設けられている。
【0298】選択部4103は、比較結果に基づいて、
多重数が少ないほど多くの符号分割信号を選択出力す
る。例えば多重数が多い場合にはパラレルシリアル変換
部4003Aからの入力のみを出力し、少ない場合には
全てのパラレルシリアル変換部4003A〜4003C
からの入力を出力する。これにより、加算器4005で
は、加算器B5で多重される多重数に応じて、1チップ
以上シフトした信号の多重数が異なる符号分割多重信号
が得られる。
【0299】以上の構成によれば、符号分割した信号に
多重する、符号分割した信号を1チップ以上シフトした
信号の多重数を、この信号(送信信号n)に符号分割多
重する他の信号(送信信号4k+1…n−1)の符号多
重数によって適応的に変化させるようにしたことによ
り、他のユーザの誤り率特性の低下を抑制した状態で、
特定のユーザの誤り率特性を有効に向上させることがで
きる。
【0300】(実施の形態42)本発明の実施の形態4
2によるOFDM−CDMA通信装置の特徴は、符号分
割した信号とこの符号分割した信号を1チップ以上シフ
トした信号とを多重するにあたって、シフトするチップ
数を通信相手のセルによって変化させるようにした点に
ある。これにより、通信相手局ではシフトされているチ
ップ数を検出することにより、自局の所属するセルを識
別することができるようになる。この結果、識別可能な
セル数を一段と増加させることができる。
【0301】ここでシフトするチップ数を変化させた場
合、受信側では、受信時の相関ピークが出るタイミング
(相関器の係数のチップのシフト数)が異なる。このた
め、送信側でシフトするチップ数をセルによって変化さ
せれば、受信側では相関ピークのタイミングを用いてセ
ル識別を行うことができるようになる。これにより、識
別可能なセル数を増加させることができる。
【0302】図55に、この実施の形態によるOFDM
−CDMA通信装置の送信系の構成を示す。実施の形態
35で説明した図48との対応部分に同一符号を付して
示す図55において、OFDM−CDMA通信装置42
00の送信系4201では、シリアルパラレル変換部
(S/P)4202及びパラレルシリアル変換部(P/
S)4203によって、図示しない制御部からのセル識
別を示す情報に応じたチップ数だけ符号分割信号をシフ
トさせ、加算部4204によってシフト前の符号分割信
号とシフト後の符号分割信号とを多重するようになって
いる。
【0303】これにより、送信信号nを受信する相手局
では、拡散部Anと同様の拡散符号を用いて受信信号を
逆拡散したときの相関ピークのタイミングを検出し、こ
のタイミングに基づいてセル識別を行うことができるよ
うになる。
【0304】以上の構成によれば、符号分割した信号と
この符号分割した信号を1チップ以上シフトした信号と
を多重するにあたって、シフトするチップ数を通信相手
のセルによって変化させるようにしたことにより、識別
可能なセル数を一段と増加させることができる。
【0305】(実施の形態43)本発明の実施の形態4
3によるOFDM−CDMA通信装置の特徴は、上述し
た実施の形態38ではフレームの先頭のみ1チップ以上
シフトした符号分割信号と元の符号分割信号を多重した
のに対して、フレーム全体に亘って1チップ以上シフト
した符号分割信号と元の符号分割信号を多重しかつフレ
ームの先頭のみシフトするチップ数を変えるようにした
点にある。これにより、実施の形態38での効果に加え
て、誤り率特性を一段と向上させることができるように
なる。
【0306】実施の形態38では、フレームの先頭のみ
1チップ以上シフトした符号分割信号と元の符号分割信
号を多重したので、拡散符号数を増やしたり、既知信号
数を増やすことなく、受信側でのフレーム同期検出処理
を行うことができるようになる。しかし、1チップ以上
シフトした符号分割信号と元の符号分割信号を多重する
ことによる誤り率特性の改善効果は期待できない。
【0307】そこで、この実施の形態では、フレーム全
体に亘って1チップ以上シフトした符号分割信号と元の
符号分割信号を多重し、フレームの先頭だけシフトする
チップ数を変えることにより、フレーム同期検出を行う
ことができ、かつ誤り率特性の改善効果も得ることがで
きるようになされている。
【0308】図56に、この実施の形態によるOFDM
−CDMA通信装置の送信系の構成を示す。実施の形態
42で説明した図55との対応部分に同一符号を付して
示す図56において、OFDM−CDMA通信装置43
00の送信系4301では、シリアルパラレル変換部
(S/P)4302及びパラレルシリアル変換部(P/
S)4303によって、図示しない制御部からのフレー
ム先頭を示す情報に応じて、符号分割信号を適応的にシ
フトさせる。具体的には、フレーム先頭においてシフト
させるチップ数とフレーム先頭以外においてシフトさせ
るチップ数を異なるようにする。このようにシフトされ
た符号分割信号と元の符号分割信号が加算器4304に
より多重される。
【0309】以上の構成によれば、フレーム全体に亘っ
て1チップ以上シフトした符号分割信号と元の符号分割
信号を多重しかつフレームの先頭のみシフトするチップ
数を変えるようにしたことにより、フレーム同期検出を
行うことができ、かつ当該フレームの誤り率特性を向上
させることができる。
【0310】(実施の形態44)本発明の実施の形態の
OFDM−CDMA通信装置の特徴は、伝搬路推定用プ
リアンブルの挿入間隔を、サブキャリア毎に独立に設定
するようにした点にある。これにより、伝送効率をほと
んど低下させずに、高速移動を行うユーザ等の伝搬路変
動が大きいユーザの誤り率特性を向上させることができ
る。
【0311】移動速度が速くなるにつれて、伝搬路変動
速度が速くなるため、誤り率特性劣化が大きくなる。こ
こで高速移動を行うユーザの謝り率特性の劣化を防ぐた
めに、伝搬路推定用プリアンブルの挿入間隔を短くする
方法がある。しかし、伝搬路推定用プリアンブルはデー
タではないため、挿入する数を多くするほど伝送効率が
低下するという問題が生じる。
【0312】この点を考慮して、この実施の形態では、
図57に示すように、多重数を少なく設定したサブキャ
リアにおいては、伝搬路推定用プリアンブルの挿入間隔
を短くし、高速移動を行うユーザはこのサブキャリアに
割り当てる。ここで、多重数を少なく設定したサブキャ
リア以外のサブキャリアにおいては、伝搬路推定用プリ
アンブルの挿入間隔は短くしないため、伝送効率の低下
を防ぐことが可能となる。これにより、伝送効率をほと
んど低下させずに、高速移動を行うユーザの誤り率特性
の劣化を防ぐことができる。
【0313】図58に、この実施の形態によるOFDM
−CDMA通信装置の送信系の構成を示す。実施の形態
1で説明した図1との対応部分に同一符号を付して示す
図58において、この実施の形態のOFDM−CDMA
通信装置4400の送信系4401には、信号多重数を
多くしたサブキャリアの信号に対して伝搬路推定用プリ
アンブルを配置する手段としてのパラレルシリアル変換
部(P/S)4402が設けられていると共に、信号多
重数を少なくしたサブキャリアの信号に対して伝搬路推
定用プリアンブルを配置する手段としてのパラレルシリ
アル変換部(P/S)4403が設けられている。
【0314】パラレルシリアル変換部(P/S)440
2は伝搬路推定用プリアンブルの挿入間隔を短くせず、
一方、パラレルシリアル変換部(P/S)4403は伝
搬路推定用プリアンブルの挿入間隔を短くして、つまり
それぞれ図57に示すように伝搬路推定用プリアンブル
を配置して、伝搬路プリアンブル配置後の信号を続くパ
ラレルシリアル変換部(P/S)102に送出する。
【0315】以上の構成によれば、伝搬路推定用プリア
ンブルの挿入間隔をサブキャリア毎に独立に設定するよ
うにしたことにより、伝送効率をほとんど低下させず
に、特定の送信信号の誤り率特性を向上させることがで
きる。
【0316】なおこの実施の形態では、信号多重数を少
なく設定したサブキャリアの伝搬路推定用プリアンブル
の挿入間隔を短くすることにより、信号多重数を少なく
設定したサブキャリアにより送信される信号の誤り率特
性をさらに向上させるようにしたが、伝搬路推定用プリ
アンブルの挿入間隔を短くするサブキャリアは信号多重
数を少なく設定したサブキャリアに限らず、伝搬路変動
の状況に応じて適宜変えるようにしてもよい。
【0317】(実施の形態45)本発明の実施の形態4
5によるOFDM−CDMA通信装置の特徴は、信号多
重数を少なく設定したサブキャリアの変調方式として差
動変調方式を用いるようにした点にある。これにより、
高速移動を行うユーザの誤り率特性を一段と向上させる
ことができる。
【0318】高速な伝搬路変動に強い復調方式として、
遅延検波方式がある。遅延検波方式では、1シンボル前
のデータとの位相差を復調結果とするため、1シンボル
分の回線変動分しか影響しないためである。ここで、遅
延検波を行うためには、変調方式として、DQPSKの
ような差動変調方式を使用する必要があるため、16Q
AMのような多値変調方式には適用できない。したがっ
て、全サブキャリアに対して遅延検波を行うと、伝送効
率が低下するという問題がある。
【0319】しかし、高速移動を行うユーザのみ、差動
変調を行うようにすれば、伝送効率をほとんど低下させ
ずに、高速移動を行うユーザ誤り率特性の劣化をさらに
防ぐことができる。
【0320】図59に、この実施の形態によるOFDM
−CDMA通信装置の送信系の構成を示す。図2との対
応部分に同一符号を付して示す図59において、OFD
M−CDMA通信装置4500の送信系4501には、
送信信号1〜nに対して変調処理を行う複数の変調回路
F1〜F(4k)、G(4k+1)〜Gnが設けられて
いる。
【0321】このうち信号多重数の少ない送信信号4k
+1〜nに対応する変調回路G(4k+1)〜Gnは差
動変調(例えばD8PSK、DQPSK)を行うようにな
されており、これに対して信号多重数の多い送信信号に
対応する変調回路F1〜F(4k)は例えば16QAM
のような差動変調以外の変調を行うようになされてい
る。
【0322】受信系4510では、FFT後の信号を、
パラレルシリアル変換器(S/P)4511により多重
数の多い信号と多重数の少ない信号とに分け、このうち
多重数の多い信号は伝搬路補償部4512及び逆拡散器
4513を介して復元され受信信号とされる。一方、多
重数の少ない信号は遅延検波部4514により遅延検波
が行われた後、逆拡散器4515により復元され受信信
号とされる。ここで遅延検波自体は公知技術のため説明
は省略する。
【0323】かくして、信号多重数の少ないサブキャリ
アに割り当てられる送信信号に対してのみ差動変調を行
い、受信側で遅延検波処理を施すようにしたことによ
り、伝送効率をほとんど低下させずに、高速移動を行う
ユーザの誤り率特性の劣化をさらに防ぐことができる。
【0324】なおこの実施の形態では、多重数を少なく
設定したサブキャリアは、固定的に差動変調方式を用い
る場合について示したが、本発明はこれに限らず、多重
数を少なく設定したサブキャリアの変調方式を、差動変
調とそれ以外の変調方式とを適応的に切り替えることも
可能であることは言うまでも無い。例えば、移動速度
(例えば、今回の回線推定結果と前回の回線推定結果と
の差分を用いることも可能)によって、多重数を少なく
設定したサブキャリアの変調方式を、差動変調とそれ以
外の変調方式とを適応的に切り替えることも可能であ
る。
【0325】(実施の形態46)本発明の実施の形態4
6によるOFDM−CDMA通信装置の特徴は、OFD
M−CDMA方式を用いた送信を行う場合に、拡散した
信号を周波数軸方向に配置したサブキャリアと、拡散し
た信号を周波数軸方向と時間軸方向の両方に配置したサ
ブキャリアとを形成し、それらを同時に送信するように
したことである。
【0326】この実施の形態では、各サブキャリア個別
に信号多重数を設定する。そして図1に示すように、5
つのサブキャリアグループのうち1つのサブキャリアグ
ループG1については、信号多重数を少なくする(図1
の網掛けで示したサブキャリアグループ)。
【0327】加えて、この実施の形態では、このサブキ
ャリアグループG1については、拡散処理後のチップを
周波数軸方向と時間軸方向の両方に配置する。これに対
して、他のサブキャリアグループについては、拡散処理
後のチップを周波数軸方向と時間軸方向の両方に配置す
る。
【0328】この結果、5つのサブキャリアグループの
うち、サブキャリアグループG1を除く他のサブキャリ
アグループについては周波数利用効率を全く落とすこと
なく、サブキャリアグループG1についての誤り率特性
を向上させることができる。これにより周波数利用効率
と誤り率特性を両立させることができる。
【0329】この実施の形態の場合、サブキャリアグル
ープG1には、例えば距離が遠い無線局やSIR(Sign
al to Interference Ratio)の悪い無線局のように、回
線品質が悪い送信相手に対する信号を配置する。これに
より、周波数利用効率をほとんど低下させずに、回線品
質の悪い通信相手の誤り率特性を向上させることが可能
となる。
【0330】またサブキャリアグループG1について
は、拡散処理後のチップを周波数軸方向と時間軸方向の
両方に配置するようにしているので、このサブキャリア
グループG1に配置される拡散信号の拡散比を、他のグ
ループに配置される拡散信号の拡散比よりも大きくして
も、他のサブキャリアグループの周波数帯域が少なくな
ることを防ぐことができる。
【0331】因みに、この実施の形態では、サブキャリ
アグループG1以外のサブキャリアグループの拡散比を
サブキャリア数の1/5とし、サブキャリアグループG
1の拡散比を他のグループの2倍に設定している。しか
し、この拡散比はこれに限定されず、各サブキャリアグ
ループで独立に設定することができる。
【0332】次にこの実施の形態のOFDM−CDMA
通信装置の具体的構成例を、図60を用いて説明する。
OFDM−CDMA通信装置4600送信系4601
は、n個の送信信号1〜nを5つのグループに分け、各
グループ内の送信信号を同一の複数サブキャリアに周波
数軸方向、又は周波数軸方向及び時間軸方向の両方(い
わゆる二次元拡散)に拡散してOFDM−CDMA信号
を形成するようになっている。
【0333】実際上、送信系4601では、各送信信号
1〜nをそれぞれ異なる拡散符号を用いてチップ単位に
拡散する拡散器A1〜Anに入力する。ここで拡散器A
(4k+1)〜Anの拡散比は、他の拡散器A1〜A
(4k)の拡散比よりも大きな値に設定されている。例
えば、上述したように、拡散器A(4k+1)〜Anの
拡散比はサブキャリア数の1/5に設定され、A1〜A
(4k)の拡散比はその2倍に設定している。
【0334】拡散後の信号は、グループ数(この実施の
形態の場合、5グループ)分だけ設けられた加算器B1
〜B5により多重されることにより、所定グループ数の
符号分割多重信号S1〜S5とされる。
【0335】ここで送信系4601においては、各加算
器B1〜B4ではそれぞれk個の送信信号が多重された
符号分割多重信号S1〜S4を形成するのに対して、加
算器B5ではk個よりも少ない送信信号が多重された符
号分割多重信号S5を形成するようになっている。つま
り加算器B5により符号分割多重される送信信号(4k
+1)〜nの信号数(n−4k)は、1<(n−4k)
<kとなるように選定されている。
【0336】各加算器B1〜B5により得られた符号分
割多重信号S1〜S5は、拡散信号割り当て手段として
のパラレルシリアル変換器(P/S)4602に入力さ
れる。パラレルシリアル変換器4602は、符号分割多
重信号S1〜S5を所定の順序に並べ替えてシリアル信
号S6として出力する。因みに、この実施の形態では、
この並べ替え順序によって各符号分割多重信号S1〜S
5が、図1のどのサブキャリアグループに配置されるか
が決定されると共に、周波数軸方向のみに配置されるか
又は周波数軸方向と時間軸方向の両方に配置されるかが
決定される。
【0337】この実施の形態では、信号多重数が少なく
され、かつ拡散比が大きく設定された符号分割多重信号
S5が周波数軸方向と時間軸方向の両方に配置され、他
の符号分割多重信号S1〜S4は周波数軸方向に配置さ
れるようになされている。
【0338】パラレルシリアル変換器4602から出力
されたシリアル信号S6は、逆高速フーリエ変換回路
(IFFT)103に入力される。逆高速フーリエ変換
回路103はシリアル信号S6に対して各符号分割多重
信号S1〜S5毎に逆高速フーリエ変換処理を施すこと
により、拡散後のチップを互いに直交関係にある複数の
サブキャリアに振り分けて配置させる。
【0339】このとき、あるサブキャリアグループには
例えば加算器B1により符号分割多重された符号分割多
重信号S1が周波数領域拡散されて配置され、図1のサ
ブキャリアグループG1には加算器B5により符号分割
多重化された符号分割多重信号S5が周波数軸方向及び
時間軸方向の両方に拡散されて配置される。
【0340】このようにして、サブキャリアグループG
1に、周波数軸方向及び時間軸方向の両方に拡散された
拡散信号を配置し、他のサブキャリアグループに、周波
数軸方向に拡散された拡散信号を配置したOFDM−C
DMA信号S7を形成できる。そして得られたOFDM
−CDMA信号S7がディジタルアナログ変換処理や信
号増幅等の無線送信処理を行う無線送信部(RF)10
4及びアンテナANを介して送信される。
【0341】図61に、OFDM−CDMA通信装置4
600により形成されるOFDM−CDMA信号S7の
一例を示す。この図からも分かるように、周波数軸方向
と時間軸方向の両方に拡散した信号を配置する符号分割
多重信号は、時間軸方向にも配置される(すなわち、拡
散された信号は、複数のシンボルに亘って配置され
る)。
【0342】以上の構成において、拡散信号が周波数軸
方向と時間軸方向の両方に配置されたサブキャリアグル
ープG1を設けたことにより、このサブキャリアグルー
プG1に配置される拡散信号の拡散比を大きくしても他
のサブキャリアグループの周波数帯域が少なくなること
を防ぐことができる。
【0343】また拡散信号が周波数軸方向に配置された
サブキャリアグループを設けたことにより、全てのサブ
キャリアを拡散信号が周波数軸方向と時間軸方向の両方
に配置されたものとする場合と比較して、何のデータも
送信しないサブキャリアが生じて帯域を無駄にしてしま
うことを防ぐことができる。
【0344】さらに拡散信号が周波数軸方向と時間軸方
向の両方に配置されたサブキャリアグループG1の送信
信号4k+1〜nの多重数を他のサブキャリアグループ
の信号多重数よりも少なくしたことにより、伝搬路上で
の符号間干渉が小さくなるので、拡散した信号を周波数
軸方向と時間軸方向の両方に配置したサブキャリアに重
畳された信号の誤り率特性を一段と向上させることがで
きる。
【0345】この結果、サブキャリア全体で信号多重数
や、拡散方向を一律に決める(例えば全てのサブキャリ
アで拡散信号を周波数軸方向と時間軸方向の両方に配置
するように決める)場合と比較して、例えば重要情報を
表したり、誤り率を向上させたい送信信号(4k+1)
〜nは、周波数軸方向と時間軸方向の両方に拡散しかつ
信号多重数の少ないサブキャリアに配置し、誤り率をそ
れほど向上させなくても良い送信信号1〜k、………、
(3k+1)〜4kは、周波数軸方向のみに拡散しかつ
信号多重数が多いサブキャリアに割り当てるようにすれ
ば、周波数利用効率をそれほど落とさずに、誤り率特性
の劣化を未然に防止できる。
【0346】かくして、各サブキャリア独立に、拡散し
た信号を周波数軸方向に配置するか、又は周波数軸方向
と時間軸方向の両方に配置するかを選択するようにした
ことにより、周波数利用効率と誤り率特性を両立し得る
OFDM−CDMA通信装置4600を実現できる。
【0347】また拡散信号を周波数軸方向と時間軸方向
の両方に配置するサブキャリアの信号多重数を、他のサ
ブキャリアの信号多重数よりも少なくしたことにより、
このサブキャリアに重畳された信号の誤り率特性を一段
と向上させることができる。
【0348】なおこの実施の形態では、信号多重数を他
より少なく設定した符号分割多重信号を、周波数軸方向
と時間軸方向の両方に拡散した場合について述べたが、
本発明はこれに限らず、任意のサブキャリアについて独
立に、周波数軸方向のみに拡散した信号を配置するか、
又は周波数軸方向と時間軸方向の両方に拡散した信号を
配置するかを選択することができることはいうまでもな
い。
【0349】また上述の実施の形態の図61では、時間
軸方向については2シンボルに亘って拡散した信号を配
置した場合を示したが、本発明はこれに限らず、任意の
シンボル数に亘って配置することができることはいうま
でもない。
【0350】(実施の形態47)この実施の形態による
OFDM−CDMA通信装置の特徴は、図62に示すよ
うに、拡散信号を周波数軸方向と時間軸方向の両方に配
置したサブキャリアについては、信号多重数をさらに少
なくして、複数シンボルおきに、拡散信号を周波数軸方
向のみに配置するようにした点にある。
【0351】これにより、受信側では、信号が配置され
たシンボルのみについてFFT(高速フーリエ変換)以
降の処理を行えば良いため、実施の形態1と比較して、
さらに消費電力の削減を図ることができるようになる。
【0352】図63に、この実施の形態のOFDM−C
DMA通信装置の送信系の構成を示す。図60との対応
部分に同一符号を付して示す図63において、OFDM
−CDMA通信装置4700の送信系4701では、拡
散信号を周波数軸方向と時間軸方向の両方に割り当てる
こととなるサブキャリアに配置されるユーザ(送信信号
A(4k+1)〜n)を例えば1/2に分ける。
【0353】具体的には、半分のユーザの拡散信号を加
算器B5aにより多重することにより符号分割多重信号
S5−1を得ると共に、もう半分のユーザの拡散信号を
加算器B5bにより多重することにより符号分割多重信
号S5−2を得る。そしてこれらの符号分割多重信号S
5−1、S5−2をパラレルシリアル変換器(P/S)
4702を介して所定の順番でパラレルシリアル変換器
(P/S)102に送出する。
【0354】これにより、送信系4701では、図62
に示すように、半分のユーザ(送信信号(4k+1)〜
n/2)を1シンボル目に配置し、次に残り半分のユー
ザ(送信信号n/2+1〜n)を、2シンボル目に配置
する(つまり時間軸方向に配置する)。また同一時間の
サブキャリアを見れば、半分のユーザの符号分割多重信
号が周波数軸方向に配置される。以降は同様にして、1
シンボルおきに拡散した信号を配置していく。
【0355】以上の構成によれば、拡散した信号を周波
数軸方向と時間軸方向の両方に配置するにあたって、複
数の送信信号A1〜nを少なくとも2つのグループに分
け、第1のグループA(4k+1)〜A(n/2)の符
号分割多重信号と第2のグループA(n/2+1)〜A
nの符号分割多重信号を交互に時間軸方向に配置すると
共に、同一時間内においては第1又は第2のグループの
符号分割多重信号を周波数軸方向に配置するようにした
ことにより、受信側では、同一時間には同一のグループ
の符号分割多重信号(シンボル)を処理すれば良くなる
ため、つまり同一時間のサブキャリアに配置されたシン
ボルのみについてFFT(高速フーリエ変換)以降の処
理を行えば良いため、さらに消費電力の削減を図ること
ができるようになる。
【0356】なおこの実施の形態では、拡散信号を1シ
ンボルおきに配置する場合について示したが、本発明は
これに限らず、任意のシンボル間隔に配置できることは
いうまでもない。
【0357】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
OFDM−CDMA方式による無線送信を行う場合に、
拡散した信号を周波数軸方向のみに配置したサブキャリ
アと、拡散した信号を周波数軸方向と時間軸方向の両方
に配置したサブキャリアとを形成するようにしたことに
より、周波数利用効率と誤り率特性を両立し得るOFD
M−CDMA方式の無線送信装置及び無線送信方法を実
現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】OFDM−CDMA信号において信号多重数を
少なくしたサブキャリアグループの配置例を示す模式図
【図2】実施の形態1のOFDM−CDMA通信装置の
構成を示すブロック図
【図3】実施の形態2のOFDM−CDMA通信装置の
送信系の構成を示すブロック図
【図4】実施の形態3において直流点を含むサブキャリ
アの信号多重数を少なくしたOFDM−CDMA信号の
説明に供する模式図
【図5】実施の形態3のOFDM−CDMA通信装置の
送信系の構成を示すブロック図
【図6】実施の形態4において中心周波数から離れた位
置のサブキャリアの信号多重数を少なくしたOFDM−
CDMA信号の説明に供する模式図
【図7】実施の形態4のOFDM−CDMA通信装置の
送信系の構成を示すブロック図
【図8】実施の形態4の構成によるサイドローブ低減効
果の説明に供するOFDM−CDMA信号の模式図
【図9】実施の形態5のOFDM−CDMA通信装置の
送信系の構成を示すブロック図
【図10】実施の形態6のOFDM−CDMA通信装置
の構成を示すブロック図
【図11】実施の形態7のOFDM−CDMA通信装置
の送信系の構成を示すブロック図
【図12】実施の形態8のOFDM−CDMA通信装置
の送信系の構成を示すブロック図
【図13】セルの説明に供する模式図
【図14】信号多重数を少なくしたサブキャリアグルー
プに基づき通信相手の通信端末装置に所属するセルを通
知する際の信号配置例を示すOFDM−CDMA信号の
模式図
【図15】実施の形態9のOFDM−CDMA通信装置
の構成を示すブロック図
【図16】実施の形態10のOFDM−CDMA通信装
置の構成を示すブロック図
【図17】実施の形態11のOFDM−CDMA通信装
置の構成を示すブロック図
【図18】実施の形態12のOFDM−CDMA通信装
置の構成を示すブロック図
【図19】実施の形態13のOFDM−CDMA通信装
置の送信系の構成を示すブロック図
【図20】実施の形態14において多重数を少なくした
サブキャリアを複数サブキャリアおきに配置したときの
OFDM−CDMA信号の説明に供する模式図
【図21】実施の形態14のOFDM−CDMA通信装
置の送信系の構成を示すブロック図
【図22】実施の形態15において多重数を少なくした
多重化信号を複数組の複数サブキャリアに配置したとき
のOFDM−CDMA信号の説明に供する模式図
【図23】実施の形態15のOFDM−CDMA通信装
置の構成を示すブロック図
【図24】実施の形態16のOFDM−CDMA通信装
置の受信系の構成を示すブロック図
【図25】実施の形態17のOFDM−CDMA信号の
説明に供する模式図
【図26】実施の形態17のOFDM−CDMA通信装
置の構成を示すブロック図
【図27】実施の形態18のOFDM−CDMA通信装
置の送信系の構成を示すブロック図
【図28】実施の形態19のOFDM−CDMA通信装
置の送信系の構成を示すブロック図
【図29】実施の形態20のOFDM−CDMA通信装
置の送信系の構成を示すブロック図
【図30】実施の形態21のOFDM−CDMA通信装
置の送信系の構成を示すブロック図
【図31】実施の形態22のOFDM−CDMA通信装
置の送信系の構成を示すブロック図
【図32】実施の形態23のOFDM−CDMA通信装
置の送信系の構成を示すブロック図
【図33】実施の形態24のOFDM−CDMA通信装
置の送信系の構成を示すブロック図
【図34】実施の形態25のOFDM−CDMA通信装
置の送信系の構成を示すブロック図
【図35】実施の形態26のOFDM−CDMA通信装
置の送信系の構成を示すブロック図
【図36】実施の形態27のOFDM−CDMA通信装
置の送信系の構成を示すブロック図
【図37】実施の形態28のOFDM−CDMA通信装
置の送信系の構成を示すブロック図
【図38】実施の形態29のOFDM−CDMA通信装
置の送信系の構成を示すブロック図
【図39】実施の形態30によるOFDM−CDMA信
号の説明に供する模式図
【図40】実施の形態30のOFDM−CDMA通信装
置の送信系の構成を示すブロック図
【図41】実施の形態31によるOFDM−CDMA信
号の説明に供する模式図
【図42】実施の形態31のOFDM−CDMA通信装
置の送信系の構成を示すブロック図
【図43】実施の形態32のOFDM−CDMA通信装
置の送信系の構成を示すブロック図
【図44】実施の形態33のOFDM−CDMA通信装
置の送信系の構成を示すブロック図
【図45】実施の形態33によるOFDM−CDMA信
号の説明に供する模式図
【図46】実施の形態34によるOFDM−CDMA信
号の説明に供する模式図
【図47】実施の形態34のOFDM−CDMA通信装
置の構成を示すブロック図
【図48】実施の形態35のOFDM−CDMA通信装
置の構成を示すブロック図
【図49】実施の形態36のOFDM−CDMA通信装
置の受信系の構成を示すブロック図
【図50】実施の形態37のOFDM−CDMA通信装
置の送信系の構成を示すブロック図
【図51】実施の形態38のOFDM−CDMA通信装
置の送信系の構成を示すブロック図
【図52】実施の形態39のOFDM−CDMA通信装
置の送信系の構成を示すブロック図
【図53】実施の形態40のOFDM−CDMA通信装
置の送信系の構成を示すブロック図
【図54】実施の形態41のOFDM−CDMA通信装
置の送信系の構成を示すブロック図
【図55】実施の形態42のOFDM−CDMA通信装
置の送信系の構成を示すブロック図
【図56】実施の形態43のOFDM−CDMA通信装
置の送信系の構成を示すブロック図
【図57】実施の形態44による伝搬路推定用プリアン
ブルの配置例を示す図
【図58】実施の形態44のOFDM−CDMA通信装
置の送信系の構成を示すブロック図
【図59】実施の形態45のOFDM−CDMA通信装
置の構成を示すブロック図
【図60】実施の形態46のOFDM−CDMA通信装
置の送信系の構成を示すブロック図
【図61】実施の形態46によるOFDM−CDMA信
号の説明に供する模式図
【図62】実施の形態47によるOFDM−CDMA信
号の説明に供する模式図
【図63】実施の形態47のOFDM−CDMA通信装
置の送信系の構成を示すブロック図
【図64】変調処理前のディジタルシンボルの状態を示
す模式図
【図65】周波数領域拡散方式での変調処理後の各チッ
プの配置を示す模式図
【図66】従来のOFDM−CDMA通信装置の構成例
を示すブロック図
【図67】従来のOFDM−CDMA通信装置により形
成されるOFDM−CDMA信号の信号配置を示す模式
【符号の説明】
102、302、402、802、902、1402、
1502 パラレルシリアル変換器 112 伝搬路補償回路 113、612、613、911、1111、171
1、1712 逆拡散器 502、1902、2302、2303、2304、2
503 乗算器 611、1511、1802、2202、2502、2
702、2802、2902 選択部 912、1112、1211 最大値検出回路 1011、1012 復号回路 1202、2803 ON/OFFスイッチ 1602 合成回路 2002、2402、2403、2404 1ビットシ
フト回路 A1〜An、E(4k+1)〜En、G(n−1) 拡
散器 B1〜B5 加算器 S1〜S5 符号分割多重信号 S6 シリアル信号 S7、S11 OFDM−CDMA信号 F1〜Fn 変調回路 AN、AN1、AN2 アンテナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5K022 DD01 DD13 DD17 DD19 DD23 DD33 EE02 EE11 EE22 EE32 FF01 5K067 AA11 BB04 BB21 CC02 CC10 DD27 EE02 EE10 HH21 HH24

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の送信信号を異なる拡散符号を用い
    て拡散する複数の拡散手段と、拡散手段により得られた
    拡散信号を複数のサブキャリアに割り当てる拡散信号割
    り当て手段と、を具備し、前記拡散信号割り当て手段
    は、各サブキャリア独立に、拡散した信号を周波数軸方
    向にのみ、又は周波数軸方向と時間軸方向の両方に割り
    当てる、ことを特徴とする無線送信装置。
  2. 【請求項2】 前記複数の拡散手段の拡散比が異なる値
    に設定されている、ことを特徴とする請求項1に記載の
    無線送信装置。
  3. 【請求項3】 前記拡散手段により得られた複数の拡散
    信号のうち第1の個数の拡散信号を多重する第1の多重
    手段と、当該第1の多重手段により多重されなかった拡
    散信号のうち前記第1の個数よりも少ない第2の個数の
    拡散信号を多重する第2の多重手段と、をさらに具備
    し、前記拡散信号割り当て手段は、前記第1の多重手段
    により得られた符号分割多重信号を周波数軸方向のみの
    サブキャリアに割り当てると共に、前記第2の多重手段
    により得られた符号分割多重信号を周波数軸方向と時間
    軸方向の両方のサブキャリアに割り当てる、ことを特徴
    とする請求項1に記載の無線送信装置。
  4. 【請求項4】 前記拡散手段のうち、周波数軸方向と時
    間軸方向の両方に割り当てられる拡散信号を形成する拡
    散手段の拡散比は、周波数軸方向に割り当てられる拡散
    信号を形成する拡散手段の拡散比よりも大きな値に選定
    されている、ことを特徴とする請求項1に記載の無線送
    信装置。
  5. 【請求項5】 前記拡散手段により得られた複数の拡散
    信号のうち、それぞれ所定個数の拡散信号を多重する第
    1及び第2の多重手段を、さらに具備し、前記拡散信号
    割り当て手段は、周波数軸方向と時間軸方向の両方に割
    り当てるにあたって、第1及び第2の多重手段により多
    重された信号を交互に時間軸方向に配置すると共に、同
    一時間内においては第1又は第2の多重手段により多重
    された信号を周波数軸方向にのみ配置する、ことを特徴
    とする請求項1に記載の無線送信装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項5のいずれかに記載
    の無線送信装置を具備することを特徴とする通信端末装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項1から請求項5のいずれかに記載
    の無線送信装置を具備することを特徴とする無線基地局
    装置。
  8. 【請求項8】 各サブキャリア独立に、拡散した信号を
    周波数軸方向にのみ配置するか、又は周波数軸方向と時
    間軸方向の両方に配置するかを選択する、ことを特徴と
    するOFDM−CDMA方式の無線送信方法。
  9. 【請求項9】 送信信号を拡散する拡散比を可変とし
    た、ことを特徴とする請求項8に記載の無線送信方法。
  10. 【請求項10】 送信信号を拡散する拡散比を各サブキ
    ャリア独立に設定する、ことを特徴とする請求項8に記
    載の無線送信方法。
  11. 【請求項11】 前記拡散した信号を周波数軸方向と時
    間軸方向の両方に配置したサブキャリアについての送信
    信号多重数を、前記拡散した信号を周波数軸方向のみに
    配置したサブキャリアについての送信信号多重数よりも
    少なくする、ことを特徴とする請求項8から請求項10
    のいずれかに記載の無線送信方法。
  12. 【請求項12】 周波数軸方向と時間軸方向の両方のサ
    ブキャリアに配置する信号についての拡散比を、周波数
    軸方向のみのサブキャリアに配置する信号についての拡
    散比よりも大きくする、ことを特徴とする請求項8から
    請求項11のいずれかに記載の無線送信方法。
  13. 【請求項13】 前記拡散した信号を周波数軸方向と時
    間軸方向の両方に配置するにあたって、複数の送信信号
    を少なくとも2つのグループに分け、第1のグループの
    符号分割多重信号と第2のグループの符号分割多重信号
    を交互に時間軸方向に配置すると共に、同一時間内にお
    いては第1又は第2のグループの符号分割多重信号を周
    波数軸方向のみに配置する、ことを特徴とする請求項8
    から請求項12のいずれかに記載の無線送信方法。
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