JP2003304176A - 通信システム、受信装置及び受信方法 - Google Patents

通信システム、受信装置及び受信方法

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JP2003304176A
JP2003304176A JP2002105846A JP2002105846A JP2003304176A JP 2003304176 A JP2003304176 A JP 2003304176A JP 2002105846 A JP2002105846 A JP 2002105846A JP 2002105846 A JP2002105846 A JP 2002105846A JP 2003304176 A JP2003304176 A JP 2003304176A
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Isamu Yoshii
勇 吉井
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の端末装置からの信号が含まれる受
信信号から、各端末装置ごとの信号を分離する分離能力
を一段と高める。 【解決手段】 複数の端末装置からの信号を受信する上
り回線の受信装置121において、MIMO方式による
受信信号の分離を行った後、ビット長の長い誤り訂正符
号による誤り訂正復号を行うことにより、MIMO方式
による分離能力と、強い誤り訂正能力によって、各送信
装置101、111からの送信信号を確実に分離するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CS(Code Sprea
d)-CDMA(Code Division Multiple Access)方式
の通信システム、受信装置及び受信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、W(Wide Band)-CDMA等のD
S(Direct Sequence)-CDMA方式で通信を行う通信
システムにおいては、その端末から基地局への上り回線
では拡散符号間の直交性を保つことが困難である。この
問題点を解決するための一つの方策として、「R.F Ormo
ndroyd and J.J. Maxey,"Performance of Low-Rate Ort
hogonal Convolutional Codes in DS-CDMA Application
s,IEEE Trans.On VT, Vol.46,No.2,May 1997」又は、
「安部田、佐和橋、“超低符号化率誤り訂正符号を用い
たCode-Spread CDMAの特性”ソサエティ大会2001年」に
記載されているように、拡散符号を使用せずに、帯域拡
大分をすべて誤り訂正符号に割り当てるようになされ
た、CS-CDMA方式のものが考えられている。
【0003】図19は、CS-CDMA方式で通信を行
う通信システム10の構成を示すブロック図である。こ
の図19に示されるように、通信システム10は、例え
ば、2つの端末である送信装置11及び21と、1つの
基地局である受信装置31とを有する。
【0004】送信装置11は、誤り訂正符号化処理を行
うエンコーダ12を有する。当該エンコーダ12は、入
力された情報データに対して、ビット長の長い誤り訂正
符号を用いた誤り訂正符号化を行うことにより、例え
ば、符号化率1/n(例えば1/8〜1/512程度)
の誤り訂正符号化を行い、その結果をインタリーバ13
に供給する。
【0005】インタリーバ13は、エンコーダ12にお
いて符号化された符号化系列に対して、チャネルインタ
ーリーブ処理を施した後、その結果を乗算器14に供給
する。乗算器14は、インタリーバ13から供給された
インターリーブ処理後の符号化系列に対して、ユーザ
(送信装置11)を識別するためのユーザ固有のスクラ
ンブルコードSC1を乗算する。このスクランブルコー
ドSC1の拡散率は1であり、乗算結果において帯域拡
大は行われないようになされている。
【0006】このようにして、送信装置11において
は、入力された情報データの帯域が誤り訂正符号化によ
って拡大され、また、乗算器14において乗算されるユ
ーザ識別用のスクランブルコードSC1の拡散率が1で
あることにより、すべての帯域拡大分として誤り訂正符
号が用いられる。
【0007】スクランブルコードSC1の乗算が行われ
た送信データは、所定の変調部(図示せず)においてR
F(Radio Frequency)帯の送信信号に変調され、アン
テナ15から送信される。
【0008】また、他方の送信装置21においても同様
にして、エンコーダ22は、情報データに対して、ビッ
ト長の長い誤り訂正符号を用いた誤り訂正符号化を行う
ことにより、例えば、符号化率1/n(例えば1/8〜
1/512程度)の誤り訂正符号化を行い、その結果を
インタリーバ23を介して乗算器24に供給する。乗算
器24は、ユーザ(送信装置21)固有のスクランブル
コードSC2を、インタリーバ23から供給された符号
化系列に乗算する。このスクランブルコードSC2も、
スクランブルコードSC1の場合と同様にして、拡散率
が1となっている。
【0009】スクランブルコードSC2の乗算が行われ
た送信データは、所定の変調部(図示せず)においてR
F(Radio Frequency)帯の送信信号に変調され、アン
テナ25から送信される。
【0010】送信装置11及び21から送信された送信
信号は、受信装置31のアンテナ32を介して受信さ
れ、乗算器33及び36に供給される。受信装置31
は、送信装置11において乗算されたスクランブルコー
ドSC1と同じコードを既知のデータとして記憶部(図
示せず)に予め格納しており、乗算器32において当該
スクランブルコードSC1を受信信号に対して乗算する
ことによって逆拡散を行った後、当該乗算結果をデイン
タリーバ34を介してデコーダ35に供給し、ここで1
/nの復号率で誤り訂正復号を行う。これにより、送信
装置11から送信された送信信号が受信装置31におい
て受信信号から分離される。
【0011】また、受信装置31は、送信装置21にお
いて乗算されたスクランブルコードSC2と同じコード
を既知のデータとして記憶部(図示せず)に予め格納し
ており、乗算器36において当該スクランブルコードS
C2を受信信号に対して乗算することによって逆拡散を
行った後、当該乗算結果をデインタリーバ37を介して
デコーダ38に供給し、ここで1/nの復号率で誤り訂
正復号を行う。これにより、送信装置21から送信され
た送信信号が受信装置31において受信信号から分離さ
れる。
【0012】一方、従来、複数の送信装置から同一時間
及び同一周波数で送信された送信信号を、受信装置の複
数のアンテナで受信し、当該受信された受信信号から、
各送信装置から送信された信号を分離する方法として、
「P.W. Wolniansky, G.J. Foschini, G.D. Golden, R.
A. Valenzuela,"V-BLAST: An Architecture for Realiz
ing Very High Data Rates Over the Rich-scattering
Wireless Channel"」に記載されているような、MIM
Oと呼ばれる通信方法が考えられている。
【0013】この方式においては、送信装置から送信さ
れた信号を、送信装置の数と同数又はそれよりも多いア
ンテナ数で受信し、当該各アンテナによって受信された
信号にそれぞれ挿入されているパイロット信号に基づい
てそれぞれのアンテナごとに伝搬路推定を行う。この推
定された伝搬路Hとしては、例えば送信装置が2つであ
り、また、受信装置の受信アンテナが2つである場合に
は、2×2の行列によって表わされる。
【0014】そして、MIMO方式による通信方法で
は、このようにして求められた伝搬路Hの逆行列と、各
受信信号とに基づいて、各送信装置から送信された送信
信号を求めることができる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
CS−CDMA方式を用いた受信装置では、受信信号に
対してノイズのように重畳されて現れてくる他の送信装
置からの信号に対しては、誤り訂正符号によって抑圧さ
れるようになされているが、この抑圧能力は、誤り訂正
符号の種類及び長さに依存している。そして、従来のC
S−CDMA方式を用いた受信装置では、送信元ごとに
受信信号を分離する際の分離能力は、誤り訂正符号の符
号化率のみによって決まっている。
【0016】従って、各送信装置からの信号を分離する
能力にも限界があり、伝送特性を高める点において未だ
不十分であった。
【0017】また、MIMO方式の通信システムの受信
装置においては、受信側のアンテナ数を送信側のアンテ
ナ数(ユーザ数)と同数、又はそれよりも多くしなけれ
ばならず、アンテナが増える分、構成が大型化すること
を避け得ない問題があった。
【0018】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、受信信号から、各端末装置からの信号を分離する
際の分離能力を一段と高めることができる通信システ
ム、受信装置及び受信方法を提供することを目的とす
る。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の通信システム
は、送信しようとする情報データに対して、ビット長が
長い誤り訂正符号を用いた誤り訂正符号化処理及び拡散
率が低い端末装置固有のスクランブルコードの乗算処理
を行うことにより、前記誤り訂正符号によって帯域拡大
された送信信号を送信する複数の端末装置と、前記端末
装置からの上り回線における前記送信信号を受信する受
信装置と、を具備し、前記受信装置は、前記端末装置の
数と少なくとも同数のアンテナを有し、当該各アンテナ
ごとに伝搬路推定を行う伝搬路推定手段と、前記伝搬路
推定手段の推定結果に基づいて、前記アンテナによって
受信された受信信号に含まれる前記複数の端末装置から
の各送信信号を分離する分離手段と、前記分離された信
号に対して、前記固有のスクランブルコードを乗算し、
当該乗算結果に対して誤り訂正復号を行う受信信号処理
手段と、を具備する構成を採る。
【0020】この構成によれば、上り回線の受信装置に
おいて、MIMO方式による受信信号の分離を行った
後、ビット長の長い誤り訂正符号による誤り訂正復号を
行うことにより、MIMO方式による分離能力と、強い
誤り訂正能力によって、各端末装置からの送信信号を確
実に分離し、デコードすることができる。
【0021】本発明の通信システムは、上記の構成にお
いて、前記受信装置は、前記伝搬路推定手段による推定
結果に基づいて、当該各伝搬路ごとの電力を測定する電
力測定手段と、前記電力測定手段の測定結果に基づい
て、前記各端末装置の符号化率を決定する符号化率決定
手段と、前記符号化率決定手段による決定結果を前記各
端末装置に送信する送信制御手段と、を有する構成を採
る。
【0022】この構成によれば、伝搬路の状態に応じ
て、送信しようとする情報データに付加される誤り訂正
符号のビット長を変化させることにより、伝搬路状況に
対して過剰なビット長の付加を回避することができるよ
うになり、この分、送信される情報データの伝送量を大
きくすることができる。
【0023】本発明の通信システムは、送信しようとす
る情報データに対して、ビット長が長い誤り訂正符号を
用いた誤り訂正符号化処理及び拡散率が低い端末装置固
有のスクランブルコードの乗算処理を行うことにより、
前記誤り訂正符号によって帯域拡大された送信信号を送
信する複数の端末装置と、前記端末装置からの上り回線
における前記送信信号を受信する受信装置と、を具備
し、前記受信装置は、前記端末装置の数と少なくとも同
数のアンテナを有し、当該各アンテナごとに伝搬路推定
を行う第1の伝搬路推定手段と、前記伝搬路推定手段の
推定結果に基づいて、前記アンテナによって受信された
受信信号に含まれる前記複数の端末装置からの各送信信
号を分離する分離手段と、前記分離された信号に対し
て、前記固有のスクランブルコードを乗算し、当該乗算
結果に対して誤り訂正復号を行う受信信号処理手段と、
前記受信信号処理手段によって復号された受信信号に対
して、前記端末装置における誤り訂正符号化処理と同様
の誤り訂正符号化処理を施す再符号化手段と、前記再符
号化手段による再符号化結果と、前記受信信号との相関
に基づいて伝搬路推定を行う第2の伝搬路推定手段と、
を具備し、前記分離手段は、前記第2の伝搬路推定手段
の推定結果に基づいて、前記分離を行う構成を採る。
【0024】この構成によれば、再符号化手段から出力
される再符号化系列を基準として、アンテナにおいて受
信された各受信信号とのそれぞれの相関との相関を求め
ることにより、受信装置側において実際に必要となる符
号化系列を基準にした相関を求めることができ、この相
関を用いて受信信号の分離を行うことができる。従っ
て、一段と高い分離能力によって受信信号の分離を行う
ことができる。
【0025】本発明の通信システムは、上記構成におい
て、前記受信装置は、前記再符号化手段の符号化結果と
前記受信信号との比較結果に基づいて検出された尤度情
報を、前記誤り訂正復号される信号に対して反映させる
尤度情報フィードバック手段を有する構成を採る。
【0026】この構成によれば、再符号化系列に基づい
て新たに算出された伝搬路を表わす行列を用いた受信信
号の分離処理が繰り返し行われることにより、受信信号
の分離能力を高めることができるとともに、再符号化系
列及び受信信号に基づいて得られた尤度情報がフィード
バックされて誤り訂正復号される信号に反映されること
により、当該誤り訂正復号における繰り返し復号に際し
て、初期値として与えられる入力信号として、一段と正
確な値に近づいた信号を用いることが可能となり、この
分、受信信号の復号精度、すなわち分離精度を向上させ
ることができる。
【0027】本発明の通信システムは、送信しようとす
る情報データに対して、ビット長が長い誤り訂正符号を
用いた誤り訂正符号化処理及び拡散率が低い端末装置固
有のスクランブルコードの乗算処理を行うことにより、
前記誤り訂正符号によって帯域拡大された送信信号を送
信する複数の端末装置と、前記端末装置からの上り回線
における前記送信信号を受信する受信装置と、を具備
し、前記受信装置は、前記端末装置の数よりも少ない数
のアンテナを有し、当該各アンテナごとに伝搬路推定を
行う第1の伝搬路推定手段と、前記伝搬路推定手段の推
定結果に基づいて、前記複数の端末装置のうち、前記ア
ンテナの数よりも多い分の端末装置から送信された送信
信号を復号する復号手段と、前記アンテナによって受信
された受信信号から前記復号手段の復号結果を差し引く
減算手段と、前記受信信号のうち、前記減算手段によっ
て前記復号結果が差し引かれた残りに含まれる、前記ア
ンテナの数と同じ数の端末装置からの各送信信号を分離
する分離手段と、前記分離された信号に対して、前記固
有のスクランブルコードを乗算し、当該乗算結果に対し
て誤り訂正復号を行う受信信号処理手段と、を具備する
構成を採る。
【0028】この構成によれば、アンテナにおいて受信
された受信信号から、当該アンテナの数よりも多い分の
端末装置からの送信信号を減算し、当該減算結果を分離
することにより、受信装置のアンテナの数よりも多い数
の端末装置からの送信信号を分離することができる。
【0029】本発明の通信システムは、上記構成におい
て、前記受信装置は、前記複数の端末装置のうち、前記
アンテナの数よりも多い分の端末装置から送信された送
信信号を、前記伝搬路推定結果に基づいてRAKE合成
する合成手段を有し、当該RAKE合成された結果を前
記復号手段に供給する構成を採る。
【0030】この構成によれば、アンテナにおいて受信
された受信信号から、当該アンテナの数よりも多い分の
端末装置からの送信信号をRAKE合成した後に減算
し、当該減算結果を分離することにより、分離前に受信
信号から減算される送信信号を高いS/N比で抽出する
ことができ、この結果、受信装置のアンテナの数よりも
多い数の端末装置からの送信信号を高精度で分離するこ
とができる。
【0031】本発明の通信システムは、上記構成におい
て、前記受信装置は、前記誤り訂正復号された結果に対
して、当該復号結果に対応する前記端末装置での誤り訂
正符号化処理と同様の処理を行う再符号化処理手段と、
前記再符号化処理手段の符号化結果と前記受信信号との
相関に基づいて伝搬路推定を行う第2の伝搬路推定手段
と、を有し、前記第2の伝搬路推定手段の推定結果を用
いて、前記分離を行う構成を採る。
【0032】この構成によれば、再符号化手段から出力
される再符号化系列を基準として、端末装置の数よりも
少ないアンテナにおいて受信された各受信信号とのそれ
ぞれの相関との相関を求めることにより、受信装置側に
おいて実際に必要となる符号化系列を基準にした相関を
求めることができ、この相関を用いて受信信号の分離を
行うことができる。従って、端末装置の数よりも少ない
数のアンテナを有する受信装置において、一段と高い分
離能力によって受信信号の分離を行うことができる。
【0033】本発明の通信システムは、上記構成におい
て、前記受信装置は、前記再符号化手段による符号化結
果と前記受信信号とに基づいて生成された当該受信信号
の尤度情報を前記誤り訂正復号される信号に対して反映
させる尤度情報フィードバック手段を有する構成を採
る。
【0034】この構成によれば、端末装置の数よりも少
ない数のアンテナを有する受信装置において、再符号化
系列に基づいて新たに算出された伝搬路を表わす行列を
用いた受信信号の分離処理が繰り返し行われることによ
り、受信信号の分離能力を高めることができるととも
に、再符号化系列及び受信信号に基づいて得られた尤度
情報がフィードバックされて誤り訂正復号される信号に
反映されることにより、当該誤り訂正復号における繰り
返し復号に際して、初期値として与えられる入力信号と
して、一段と正確な値に近づいた信号を用いることが可
能となり、この分、受信信号の復号精度、すなわち分離
精度を向上させることができる。
【0035】本発明の通信システムは、送信しようとす
る情報データに対して、ビット長の長い誤り訂正符号を
用いた誤り訂正符号化処理及び拡散率が低い端末装置固
有のスクランブルコードの乗算処理を行うことにより、
前記誤り訂正符号によって帯域拡大された送信信号を送
信する複数の端末装置と、前記端末装置からの上り回線
における前記送信信号を受信する受信装置と、を具備
し、前記受信装置は、前記端末装置の数よりも少ない数
のアンテナを有し、当該各アンテナごとに伝搬路推定を
行う第1の伝搬路推定手段と、前記伝搬路推定手段の推
定結果に基づいて、前記複数の端末装置の伝搬路の状態
の良否をランキングするランキング手段と、前記ランキ
ング手段によるランキング結果の上位の端末装置から送
信された送信信号を復号する復号手段と、前記アンテナ
によって受信された受信信号から前記復号手段の復号結
果を差し引く減算手段と、前記受信信号のうち、前記減
算手段によって前記復号結果が差し引かれた残りに含ま
れる、前記アンテナの数と同じ数の端末装置からの各送
信信号を分離する分離手段と、前記分離された信号に対
して、前記固有のスクランブルコードを乗算し、当該乗
算結果に対して誤り訂正復号を行う受信信号処理手段
と、を具備する構成を採る。
【0036】この構成によれば、受信装置において、ア
ンテナによって受信された受信信号のうち、最も電力の
高い伝搬路に対応する端末装置からの送信信号が分離部
の前段において復号され、その他の端末装置からの送信
信号が、分離部において分離される。従って、受信装置
のアンテナの数よりも、端末装置の数が多い場合であっ
ても、分離部から後段における高い分離能力による受信
信号の分離を必要としない信号(伝搬路の電力が高い送
信装置)については、直接、スクランブルコードの乗算
及び、誤り訂正復号処理を施すことにより、受信信号か
ら分離することができ、すべての受信信号をその伝搬路
の状態に応じて分離することができる。
【0037】本発明の通信システムは、上記構成におい
て、前記受信装置は、前記複数の端末装置のうち、前記
ランキング結果の上位の端末装置から送信された送信信
号を、前記伝搬路推定手段の推定結果に基づいてRAK
E合成する合成手段を有し、当該RAKE合成された結
果を前記復号手段に供給する構成を採る。
【0038】この構成によれば、受信装置において、ア
ンテナによって受信された受信信号のうち、最も電力の
高い伝搬路に対応する端末装置からの送信信号が分離部
の前段においてRAKE合成された後に復号され、その
他の端末装置からの送信信号が、分離部において分離さ
れる。従って、受信装置のアンテナの数よりも、端末装
置の数が多い場合であっても、分離部から後段における
高い分離能力による受信信号の分離を必要としない信号
(伝搬路の電力が高い送信装置)については、RAKE
合成を行った後に、誤り訂正復号処理を施すことによ
り、高いS/N比で受信信号から抽出することができ
る。従って、当該抽出された信号を受信装置から減算し
た残りを分離手段によって分離することにより、受信信
号をその伝搬路の状態に応じて分離することができる。
【0039】本発明の通信システムは、上記構成におい
て、前記受信装置は、前記誤り訂正復号された結果に対
して、当該復号結果に対応する前記端末装置での誤り訂
正符号化処理と同様の処理を行う再符号化処理手段と、
前記再符号化処理手段の符号化結果と前記受信信号との
相関に基づいて伝搬路推定を行う第2の伝搬路推定手段
と、を有し、前記第2の伝搬路推定手段の推定結果を用
いて、前記分離を行う構成を採る。
【0040】この構成によれば、受信装置において、ア
ンテナによって受信された受信信号のうち、最も電力の
高い伝搬路に対応する端末装置からの送信信号が分離部
の前段において復号され、その他の端末装置からの送信
信号が、分離部において分離される。従って、受信装置
のアンテナの数よりも、端末装置の数が多い場合であっ
ても、分離部から後段における高い分離能力による受信
信号の分離を必要としない信号(伝搬路の電力が高い送
信装置)については、直接、スクランブルコードの乗算
及び、誤り訂正復号処理を施すことにより、受信信号か
ら分離することができる。また、かかる構成に加えて、
再符号化手段から出力される再符号化系列を基準とし
て、端末装置の数よりも少ないアンテナにおいて受信さ
れた各受信信号とのそれぞれの相関との相関を求めるこ
とにより、受信装置側において実際に必要となる符号化
系列を基準にした相関を求めることができ、この相関を
用いて受信信号の分離を行うことができる。
【0041】本発明の通信システムは、上記構成に加え
て、前記受信装置は、前記再符号化手段による符号化結
果と前記受信信号とに基づいて生成された当該受信信号
の尤度情報を前記誤り訂正復号される信号に対して反映
させる尤度情報フィードバック手段を有する構成を採
る。
【0042】この構成によれば、受信装置において、ア
ンテナによって受信された受信信号のうち、最も電力の
高い伝搬路に対応する端末装置からの送信信号が分離部
の前段において復号され、その他の端末装置からの送信
信号が、分離部において分離される。従って、受信装置
のアンテナの数よりも、端末装置の数が多い場合であっ
ても、分離部から後段における高い分離能力による受信
信号の分離を必要としない信号(伝搬路の電力が高い送
信装置)については、直接、スクランブルコードの乗算
及び、誤り訂正復号処理を施すことにより、受信信号か
ら分離することができる。また、かかる構成に加えて、
再符号化手段から出力される再符号化系列を基準とし
て、端末装置の数よりも少ないアンテナにおいて受信さ
れた各受信信号とのそれぞれの相関との相関を求めるこ
とにより、受信装置側において実際に必要となる符号化
系列を基準にした相関を求めることができ、この相関を
用いて受信信号の分離を行うことができる。さらに、か
かる構成に加えて、再符号化系列及び受信信号に基づい
て得られた尤度情報がフィードバックされて誤り訂正復
号される信号に反映されることにより、当該誤り訂正復
号における繰り返し復号に際して、初期値として与えら
れる入力信号として、一段と正確な値に近づいた信号を
用いることが可能となり、この分、受信信号の復号精
度、すなわち分離精度を向上させることができる。
【0043】本発明の通信システムは、上記構成におい
て、前記受信装置の複数のアンテナの一部は、前記受信
装置及び前記端末装置間に設けられた中継器のアンテナ
によって代用される構成を採る。
【0044】この構成によれば、受信装置のアンテナ
と、中継器のアンテナとによって、MIMO方式で受信
処理する際に必要となる複数のアンテナを構成すること
により、受信装置における受信処理のための複数のアン
テナを、中継器のアンテナで共用することができ、この
分、システムの構成を簡単にすることができる。
【0045】本発明の受信装置は、端末装置の数と少な
くとも同じ数だけ設けられたアンテナごとに伝搬路推定
を行う伝搬路推定手段と、前記伝搬路推定手段の推定結
果に基づいて、前記アンテナによって受信された受信信
号に含まれる複数の前記端末装置からの各送信信号を分
離する分離手段と、前記分離された信号に対して、前記
端末装置ごとにその送信信号に乗算されている端末装置
固有のスクランブルコードを乗算し、当該乗算結果に対
して誤り訂正復号を行う受信信号処理手段と、を具備す
る構成を採る。
【0046】この構成によれば、上り回線の受信装置に
おいて、MIMO方式による受信信号の分離を行った
後、ビット長の長い誤り訂正符号による誤り訂正復号を
行うことにより、MIMO方式による分離能力と、強い
誤り訂正能力によって、各端末装置からの送信信号を確
実に分離し、デコードすることができる。
【0047】本発明の受信装置は、上記構成において、
前記伝搬路推定手段による推定結果に基づいて、当該各
伝搬路ごとの電力を測定する電力測定手段と、前記電力
測定手段の測定結果に基づいて、前記各端末装置の符号
化率を決定する符号化率決定手段と、前記符号化率決定
手段による決定結果を前記各端末装置に送信する送信制
御手段と、を有する構成を採る。
【0048】この構成によれば、伝搬路の状態に応じ
て、送信しようとする情報データに付加される誤り訂正
符号のビット長を変化させることにより、伝搬路状況に
対して過剰なビット長の付加を回避することができるよ
うになり、この分、送信される情報データの伝送量を大
きくすることができる。
【0049】本発明の受信装置は、端末装置の数と少な
くとも同じ数だけ設けられたアンテナごとに伝搬路推定
を行う第1の伝搬路推定手段と、前記伝搬路推定手段の
推定結果に基づいて、前記アンテナによって受信された
受信信号に含まれる前記複数の端末装置からの各送信信
号を分離する分離手段と、前記分離された信号に対し
て、前記端末装置ごとにその送信信号に乗算されている
端末装置固有のスクランブルコードを乗算し、当該乗算
結果に対して誤り訂正復号を行う受信信号処理手段と、
前記受信信号処理手段によって復号された受信信号に対
して、前記端末装置における誤り訂正符号化処理と同様
の誤り訂正符号化処理を施す再符号化手段と、前記再符
号化手段による再符号化結果と、前記受信信号との相関
に基づいて伝搬路推定を行う第2の伝搬路推定手段と、
を具備し、前記分離手段は、前記第2の伝搬路推定手段
の推定結果に基づいて、前記分離を行う構成を採る。
【0050】この構成によれば、再符号化手段から出力
される再符号化系列を基準として、アンテナにおいて受
信された各受信信号とのそれぞれの相関との相関を求め
ることにより、受信装置側において実際に必要となる符
号化系列を基準にした相関を求めることができ、この相
関を用いて受信信号の分離を行うことができる。従っ
て、一段と高い分離能力によって受信信号の分離を行う
ことができる。
【0051】本発明の受信装置は、上記構成において、
前記再符号化手段の符号化結果と前記受信信号との比較
結果に基づいて検出された尤度情報を、前記誤り訂正復
号される信号に対して反映させる尤度情報フィードバッ
ク手段を有する構成を採る。
【0052】この構成によれば、再符号化系列に基づい
て新たに算出された伝搬路を表わす行列を用いた受信信
号の分離処理が繰り返し行われることにより、受信信号
の分離能力を高めることができるとともに、再符号化系
列及び受信信号に基づいて得られた尤度情報がフィード
バックされて誤り訂正復号される信号に反映されること
により、当該誤り訂正復号における繰り返し復号に際し
て、初期値として与えられる入力信号として、一段と正
確な値に近づいた信号を用いることが可能となり、この
分、受信信号の復号精度、すなわち分離精度を向上させ
ることができる。
【0053】本発明の受信装置は、端末装置の数よりも
少ない数だけ設けられたアンテナごとに伝搬路推定を行
う第1の伝搬路推定手段と、前記伝搬路推定手段の推定
結果に基づいて、複数の前記端末装置のうち、前記アン
テナの数よりも多い分の端末装置から送信された送信信
号を復号する復号手段と、前記アンテナによって受信さ
れた受信信号から前記復号手段の復号結果を差し引く減
算手段と、前記受信信号のうち、前記減算手段によって
前記復号結果が差し引かれた残りに含まれる、前記アン
テナの数と同じ数の端末装置からの各送信信号を分離す
る分離手段と、前記分離された信号に対して、前記端末
装置ごとにその送信信号に乗算されている端末装置固有
のスクランブルコードを乗算し、当該乗算結果に対して
誤り訂正復号を行う受信信号処理手段と、を具備する構
成を採る。
【0054】この構成によれば、アンテナにおいて受信
された受信信号から、当該アンテナの数よりも多い分の
端末装置からの送信信号を減算し、当該減算結果を分離
することにより、受信装置のアンテナの数よりも多い数
の端末装置からの送信信号を分離することができる。
【0055】本発明の受信装置は、上記構成において、
前記複数の端末装置のうち、前記アンテナの数よりも多
い分の端末装置から送信された送信信号を、前記伝搬路
推定手段の推定結果に基づいてRAKE合成する合成手
段を有し、当該RAKE合成された結果を前記復号手段
に供給する構成を採る。
【0056】この構成によれば、アンテナにおいて受信
された受信信号から、当該アンテナの数よりも多い分の
端末装置からの送信信号をRAKE合成した後に減算
し、当該減算結果を分離することにより、分離前に受信
信号から減算される送信信号を高いS/N比で抽出する
ことができ、この結果、受信装置のアンテナの数よりも
多い数の端末装置からの送信信号を高精度で分離するこ
とができる。
【0057】本発明の受信装置は、上記構成において、
前記誤り訂正復号された結果に対して、当該復号結果に
対応する前記端末装置での誤り訂正符号化処理と同様の
処理を行う再符号化処理手段と、前記再符号化処理手段
の符号化結果と前記受信信号との相関に基づいて伝搬路
推定を行う第2の伝搬路推定手段と、を有し、前記第2
の伝搬路推定手段の推定結果を用いて、前記分離を行う
構成を採る。
【0058】この構成によれば、再符号化手段から出力
される再符号化系列を基準として、端末装置の数よりも
少ないアンテナにおいて受信された各受信信号とのそれ
ぞれの相関との相関を求めることにより、受信装置側に
おいて実際に必要となる符号化系列を基準にした相関を
求めることができ、この相関を用いて受信信号の分離を
行うことができる。従って、端末装置の数よりも少ない
数のアンテナを有する受信装置において、一段と高い分
離能力によって受信信号の分離を行うことができる。
【0059】本発明の受信装置は、上記構成において、
前記再符号化手段による符号化結果と前記受信信号とに
基づいて生成された当該受信信号の尤度情報を、前記誤
り訂正復号される信号に対して反映させる尤度情報フィ
ードバック手段を有する構成を採る。
【0060】この構成によれば、端末装置の数よりも少
ない数のアンテナを有する受信装置において、再符号化
系列に基づいて新たに算出された伝搬路を表わす行列を
用いた受信信号の分離処理が繰り返し行われることによ
り、受信信号の分離能力を高めることができるととも
に、再符号化系列及び受信信号に基づいて得られた尤度
情報がフィードバックされて誤り訂正復号される信号に
反映されることにより、当該誤り訂正復号における繰り
返し復号に際して、初期値として与えられる入力信号と
して、一段と正確な値に近づいた信号を用いることが可
能となり、この分、受信信号の復号精度、すなわち分離
精度を向上させることができる。
【0061】本発明の受信装置は、端末装置の数よりも
少ない数だけ設けられたアンテナごとに伝搬路推定を行
う第1の伝搬路推定手段と、前記伝搬路推定手段の推定
結果に基づいて、複数の前記端末装置の伝搬路の状態の
良否をランキングするランキング手段と、前記ランキン
グ手段によるランキング結果の上位の端末装置から送信
された送信信号を復号する復号手段と、前記アンテナに
よって受信された受信信号から前記復号手段の復号結果
を差し引く減算手段と、前記受信信号のうち、前記減算
手段によって前記復号結果が差し引かれた残りに含まれ
る、前記アンテナの数と同じ数の端末装置からの各送信
信号を分離する分離手段と、前記分離された信号に対し
て、前記端末装置ごとにその送信装置に乗算されている
端末装置固有のスクランブルコードを乗算し、当該乗算
結果に対して誤り訂正復号を行う受信信号処理手段と、
を具備する構成を採る。
【0062】この構成によれば、受信装置において、ア
ンテナによって受信された受信信号のうち、最も電力の
高い伝搬路に対応する端末装置からの送信信号が分離部
の前段において復号され、その他の端末装置からの送信
信号が、分離部において分離される。従って、受信装置
のアンテナの数よりも、端末装置の数が多い場合であっ
ても、分離部から後段における高い分離能力による受信
信号の分離を必要としない信号(伝搬路の電力が高い送
信装置)については、直接、スクランブルコードの乗算
及び、誤り訂正復号処理を施すことにより、受信信号か
ら分離することができ、すべての受信信号をその伝搬路
の状態に応じて分離することができる。
【0063】本発明の受信装置は、上記構成において、
前記複数の端末装置のうち、前記ランキング結果の上位
の端末装置から送信された送信信号を、前記伝搬路推定
手段の推定結果に基づいてRAKE合成する合成手段を
有し、当該RAKE合成された結果を前記復号手段に供
給する構成を採る。
【0064】この構成によれば、受信装置において、ア
ンテナによって受信された受信信号のうち、最も電力の
高い伝搬路に対応する端末装置からの送信信号が分離部
の前段においてRAKE合成された後に復号され、その
他の端末装置からの送信信号が、分離部において分離さ
れる。従って、受信装置のアンテナの数よりも、端末装
置の数が多い場合であっても、分離部から後段における
高い分離能力による受信信号の分離を必要としない信号
(伝搬路の電力が高い送信装置)については、RAKE
合成を行った後に、誤り訂正復号処理を施すことによ
り、高いS/N比で受信信号から抽出することができ
る。従って、当該抽出された信号を受信装置から減算し
た残りを分離手段によって分離することにより、受信信
号をその伝搬路の状態に応じて分離することができる。
【0065】本発明の受信装置は、上記構成において、
前記誤り訂正復号された結果に対して、当該復号結果に
対応する前記端末装置での誤り訂正符号化処理と同様の
処理を行う再符号化処理手段と、前記再符号化処理手段
の符号化結果と前記受信信号との相関に基づいて伝搬路
推定を行う第2の伝搬路推定手段と、を有し、前記第2
の伝搬路推定手段の推定結果を用いて、前記分離を行う
構成を採る。
【0066】この構成によれば、受信装置において、ア
ンテナによって受信された受信信号のうち、最も電力の
高い伝搬路に対応する端末装置からの送信信号が分離部
の前段において復号され、その他の端末装置からの送信
信号が、分離部において分離される。従って、受信装置
のアンテナの数よりも、端末装置の数が多い場合であっ
ても、分離部から後段における高い分離能力による受信
信号の分離を必要としない信号(伝搬路の電力が高い送
信装置)については、直接、スクランブルコードの乗算
及び、誤り訂正復号処理を施すことにより、受信信号か
ら分離することができる。また、かかる構成に加えて、
再符号化手段から出力される再符号化系列を基準とし
て、端末装置の数よりも少ないアンテナにおいて受信さ
れた各受信信号とのそれぞれの相関との相関を求めるこ
とにより、受信装置側において実際に必要となる符号化
系列を基準にした相関を求めることができ、この相関を
用いて受信信号の分離を行うことができる。
【0067】本発明の受信装置は、上記構成において、
前記再符号化手段による符号化結果と前記受信信号とに
基づいて生成された当該受信信号の尤度情報を、前記誤
り訂正復号される信号に対して反映させる尤度情報フィ
ードバック手段を有する構成を採る。
【0068】この構成によれば、受信装置において、ア
ンテナによって受信された受信信号のうち、最も電力の
高い伝搬路に対応する端末装置からの送信信号が分離部
の前段において復号され、その他の端末装置からの送信
信号が、分離部において分離される。従って、受信装置
のアンテナの数よりも、端末装置の数が多い場合であっ
ても、分離部から後段における高い分離能力による受信
信号の分離を必要としない信号(伝搬路の電力が高い送
信装置)については、直接、スクランブルコードの乗算
及び、誤り訂正復号処理を施すことにより、受信信号か
ら分離することができる。また、かかる構成に加えて、
再符号化手段から出力される再符号化系列を基準とし
て、端末装置の数よりも少ないアンテナにおいて受信さ
れた各受信信号とのそれぞれの相関との相関を求めるこ
とにより、受信装置側において実際に必要となる符号化
系列を基準にした相関を求めることができ、この相関を
用いて受信信号の分離を行うことができる。さらに、か
かる構成に加えて、再符号化系列及び受信信号に基づい
て得られた尤度情報がフィードバックされて誤り訂正復
号される信号に反映されることにより、当該誤り訂正復
号における繰り返し復号に際して、初期値として与えら
れる入力信号として、一段と正確な値に近づいた信号を
用いることが可能となり、この分、受信信号の復号精
度、すなわち分離精度を向上させることができる。
【0069】本発明の受信方法は、端末装置の数と少な
くとも同じ数だけ設けられたアンテナごとに伝搬路推定
を行う伝搬路推定工程と、前記伝搬路推定工程の推定結
果に基づいて、前記アンテナによって受信された受信信
号に含まれる複数の前記端末装置からの各送信信号を分
離する分離工程と、前記分離された信号に対して、前記
端末装置ごとにその送信信号に乗算されている端末装置
固有のスクランブルコードを乗算し、当該乗算結果に対
して誤り訂正復号を行う受信信号処理工程と、を具備す
るようにした。
【0070】この方法によれば、上り回線の受信装置に
おいて、MIMO方式による受信信号の分離を行った
後、ビット長の長い誤り訂正符号による誤り訂正復号を
行うことにより、MIMO方式による分離能力と、強い
誤り訂正能力によって、各端末装置からの送信信号を確
実に分離し、デコードすることができる。
【0071】本発明の受信方法は、上記方法において、
前記伝搬路推定工程による推定結果に基づいて、当該各
伝搬路ごとの電力を測定する電力測定工程と、前記電力
測定工程の測定結果に基づいて、前記各端末装置の符号
化率を決定する符号化率決定工程と、前記符号化率決定
工程による決定結果を前記各端末装置に送信する送信制
御工程と、を有するようにした。
【0072】この方法によれば、伝搬路の状態に応じ
て、送信しようとする情報データに付加される誤り訂正
符号のビット長を変化させることにより、伝搬路状況に
対して過剰なビット長の付加を回避することができるよ
うになり、この分、送信される情報データの伝送量を大
きくすることができる。
【0073】本発明の受信方法は、端末装置の数と少な
くとも同じ数だけ設けられたアンテナごとに伝搬路推定
を行う第1の伝搬路推定工程と、前記伝搬路推定工程の
推定結果に基づいて、前記アンテナによって受信された
受信信号に含まれる前記複数の端末装置からの各送信信
号を分離する分離工程と、前記分離された信号に対し
て、前記端末装置ごとにその送信信号に乗算されている
端末装置固有のスクランブルコードを乗算し、当該乗算
結果に対して誤り訂正復号を行う受信信号処理工程と、
前記受信信号処理工程によって復号された受信信号に対
して、前記端末装置における誤り訂正符号化処理と同様
の誤り訂正符号化処理を施す再符号化工程と、前記再符
号化工程による再符号化結果と、前記受信信号との相関
に基づいて伝搬路推定を行う第2の伝搬路推定工程と、
を具備し、前記分離工程では、前記第2の伝搬路推定工
程の推定結果に基づいて、前記分離が行われるようにし
た。
【0074】この方法によれば、再符号化工程において
出力される再符号化系列を基準として、アンテナにおい
て受信された各受信信号とのそれぞれの相関との相関を
求めることにより、受信装置側において実際に必要とな
る符号化系列を基準にした相関を求めることができ、こ
の相関を用いて受信信号の分離を行うことができる。従
って、一段と高い分離能力によって受信信号の分離を行
うことができる。
【0075】本発明の受信方法は、上記方法において、
前記再符号化工程の符号化結果と前記受信信号との比較
結果に基づいて検出された尤度情報を、前記誤り訂正復
号される信号に対して反映させる尤度情報フィードバッ
ク工程を有するようにした。
【0076】この方法によれば、再符号化系列に基づい
て新たに算出された伝搬路を表わす行列を用いた受信信
号の分離処理が繰り返し行われることにより、受信信号
の分離能力を高めることができるとともに、再符号化系
列及び受信信号に基づいて得られた尤度情報がフィード
バックされて誤り訂正復号される信号に反映されること
により、当該誤り訂正復号における繰り返し復号に際し
て、初期値として与えられる入力信号として、一段と正
確な値に近づいた信号を用いることが可能となり、この
分、受信信号の復号精度、すなわち分離精度を向上させ
ることができる。
【0077】本発明の受信方法は、端末装置の数よりも
少ない数だけ設けられたアンテナごとに伝搬路推定を行
う第1の伝搬路推定工程と、前記伝搬路推定工程の推定
結果に基づいて、複数の前記端末装置のうち、前記アン
テナの数よりも多い分の端末装置から送信された送信信
号を復号する復号工程と、前記アンテナによって受信さ
れた受信信号から前記復号工程の復号結果を差し引く減
算工程と、前記受信信号のうち、前記減算工程によって
前記復号結果が差し引かれた残りに含まれる、前記アン
テナの数と同じ数の端末装置からの各送信信号を分離す
る分離工程と、前記分離された信号に対して、前記端末
装置ごとにその送信信号に乗算されている端末装置固有
のスクランブルコードを乗算し、当該乗算結果に対して
誤り訂正復号を行う受信信号処理工程と、を具備するよ
うにした。
【0078】この方法によれば、アンテナにおいて受信
された受信信号から、当該アンテナの数よりも多い分の
端末装置からの送信信号を減算し、当該減算結果を分離
することにより、受信装置のアンテナの数よりも多い数
の端末装置からの送信信号を分離することができる。
【0079】本発明の受信方法は、上記方法において、
前記複数の端末装置のうち、前記アンテナの数よりも多
い分の端末装置から送信された送信信号を、前記伝搬路
推定工程の推定結果に基づいてRAKE合成する合成工
程を有し、当該RAKE合成された結果を前記復号工程
において復号するようにした。
【0080】この方法によれば、アンテナにおいて受信
された受信信号から、当該アンテナの数よりも多い分の
端末装置からの送信信号をRAKE合成した後に減算
し、当該減算結果を分離することにより、分離前に受信
信号から減算される送信信号を高いS/N比で抽出する
ことができ、この結果、受信装置のアンテナの数よりも
多い数の端末装置からの送信信号を高精度で分離するこ
とができる。
【0081】本発明の受信方法は、上記方法において、
前記誤り訂正復号された結果に対して、当該復号結果に
対応する前記端末装置での誤り訂正符号化処理と同様の
処理を行う再符号化処理工程と、前記再符号化処理工程
の符号化結果と前記受信信号との相関に基づいて伝搬路
推定を行う第2の伝搬路推定工程と、を有し、前記第2
の伝搬路推定工程の推定結果を用いて、前記分離を行う
ようにした。
【0082】この方法によれば、再符号化工程において
出力される再符号化系列を基準として、端末装置の数よ
りも少ないアンテナにおいて受信された各受信信号との
それぞれの相関との相関を求めることにより、受信装置
側において実際に必要となる符号化系列を基準にした相
関を求めることができ、この相関を用いて受信信号の分
離を行うことができる。従って、端末装置の数よりも少
ない数のアンテナを有する受信装置において、一段と高
い分離能力によって受信信号の分離を行うことができ
る。
【0083】本発明の受信方法は、上記方法において、
前記再符号化工程による符号化結果及び前記受信信号に
基づいて生成された当該受信信号の尤度情報を、前記誤
り訂正復号される信号に対して反映させる尤度情報フィ
ードバック工程を有するようにした。
【0084】この方法によれば、端末装置の数よりも少
ない数のアンテナを有する受信装置において、再符号化
系列に基づいて新たに算出された伝搬路を表わす行列を
用いた受信信号の分離処理が繰り返し行われることによ
り、受信信号の分離能力を高めることができるととも
に、再符号化系列及び受信信号に基づいて得られた尤度
情報がフィードバックされて誤り訂正復号される信号に
反映されることにより、当該誤り訂正復号における繰り
返し復号に際して、初期値として与えられる入力信号と
して、一段と正確な値に近づいた信号を用いることが可
能となり、この分、受信信号の復号精度、すなわち分離
精度を向上させることができる。
【0085】本発明の受信方法は、端末装置の数よりも
少ない数だけ設けられたアンテナごとに伝搬路推定を行
う第1の伝搬路推定工程と、前記伝搬路推定工程の推定
結果に基づいて、複数の前記端末装置の伝搬路の状態の
良否をランキングするランキング工程と、前記ランキン
グ工程によるランキング結果の上位の端末装置から送信
された送信信号を復号する復号工程と、前記アンテナに
よって受信された受信信号から前記復号工程の復号結果
を差し引く減算工程と、前記受信信号のうち、前記減算
工程によって前記復号結果が差し引かれた残りに含まれ
る、前記アンテナの数と同じ数の端末装置からの各送信
信号を分離する分離工程と、前記分離された信号に対し
て、前記端末装置ごとにその送信信号に乗算されている
端末装置固有のスクランブルコードを乗算し、当該乗算
結果に対して誤り訂正復号を行う受信信号処理工程と、
を具備するようにした。
【0086】この方法によれば、受信装置において、ア
ンテナによって受信された受信信号のうち、最も電力の
高い伝搬路に対応する端末装置からの送信信号が分離部
の前段において復号され、その他の端末装置からの送信
信号が、分離部において分離される。従って、受信装置
のアンテナの数よりも、端末装置の数が多い場合であっ
ても、分離部から後段における高い分離能力による受信
信号の分離を必要としない信号(伝搬路の電力が高い送
信装置)については、直接、スクランブルコードの乗算
及び、誤り訂正復号処理を施すことにより、受信信号か
ら分離することができ、すべての受信信号をその伝搬路
の状態に応じて分離することができる。
【0087】本発明の受信方法は、上記方法において、
前記複数の端末装置のうち、前記ランキング結果の上位
の端末装置から送信された送信信号を、前記伝搬路推定
工程の推定結果に基づいてRAKE合成する合成工程を
有し、当該RAKE合成された結果を前記復号工程にお
いて復号するようにした。
【0088】この方法によれば、受信装置において、ア
ンテナによって受信された受信信号のうち、最も電力の
高い伝搬路に対応する端末装置からの送信信号が分離部
の前段においてRAKE合成された後に復号され、その
他の端末装置からの送信信号が、分離部において分離さ
れる。従って、受信装置のアンテナの数よりも、端末装
置の数が多い場合であっても、分離部から後段における
高い分離能力による受信信号の分離を必要としない信号
(伝搬路の電力が高い送信装置)については、RAKE
合成を行った後に、誤り訂正復号処理を施すことによ
り、高いS/N比で受信信号から抽出することができ
る。従って、当該抽出された信号を受信装置から減算し
た残りを分離手段によって分離することにより、受信信
号をその伝搬路の状態に応じて分離することができる。
【0089】本発明の受信方法は、上記方法において、
前記誤り訂正復号された結果に対して、当該復号結果に
対応する前記端末装置での誤り訂正符号化処理と同様の
処理を行う再符号化処理工程と、前記再符号化処理工程
の符号化結果と前記受信信号との相関に基づいて伝搬路
推定を行う第2の伝搬路推定工程と、を有し、前記第2
の伝搬路推定工程の推定結果を用いて、前記分離を行う
ようにした。
【0090】この方法によれば、受信装置において、ア
ンテナによって受信された受信信号のうち、最も電力の
高い伝搬路に対応する端末装置からの送信信号が分離部
の前段において復号され、その他の端末装置からの送信
信号が、分離部において分離される。従って、受信装置
のアンテナの数よりも、端末装置の数が多い場合であっ
ても、分離部から後段における高い分離能力による受信
信号の分離を必要としない信号(伝搬路の電力が高い送
信装置)については、直接、スクランブルコードの乗算
及び、誤り訂正復号処理を施すことにより、受信信号か
ら分離することができる。また、かかる工程に加えて、
再符号化工程において出力される再符号化系列を基準と
して、端末装置の数よりも少ないアンテナにおいて受信
された各受信信号とのそれぞれの相関との相関を求める
ことにより、受信装置側において実際に必要となる符号
化系列を基準にした相関を求めることができ、この相関
を用いて受信信号の分離を行うことができる。
【0091】本発明の受信方法は、上記方法において、
前記再符号化工程による符号化結果及び前記受信信号に
基づいて生成された当該受信信号の尤度情報を、前記誤
り訂正復号される信号に対して反映させる尤度情報フィ
ードバック工程を有するようにした。
【0092】この方法によれば、受信装置において、ア
ンテナによって受信された受信信号のうち、最も電力の
高い伝搬路に対応する端末装置からの送信信号が分離部
の前段において復号され、その他の端末装置からの送信
信号が、分離部において分離される。従って、受信装置
のアンテナの数よりも、端末装置の数が多い場合であっ
ても、分離部から後段における高い分離能力による受信
信号の分離を必要としない信号(伝搬路の電力が高い送
信装置)については、直接、スクランブルコードの乗算
及び、誤り訂正復号処理を施すことにより、受信信号か
ら分離することができる。また、かかる工程に加えて、
再符号化工程において出力される再符号化系列を基準と
して、端末装置の数よりも少ないアンテナにおいて受信
された各受信信号とのそれぞれの相関との相関を求める
ことにより、受信装置側において実際に必要となる符号
化系列を基準にした相関を求めることができ、この相関
を用いて受信信号の分離を行うことができる。さらに、
かかる工程に加えて、再符号化系列及び受信信号に基づ
いて得られた尤度情報がフィードバックされて誤り訂正
復号される信号に反映されることにより、当該誤り訂正
復号における繰り返し復号に際して、初期値として与え
られる入力信号として、一段と正確な値に近づいた信号
を用いることが可能となり、この分、受信信号の復号精
度、すなわち分離精度を向上させることができる。
【0093】
【発明の実施の形態】本発明の骨子は、CS−CDMA
方式及びMIMO方式を組み合わせた上り回線のアクセ
ス方法を実施することにより、受信信号に対する分離能
力を、各方式を用いた場合の相乗効果によって一段と高
めることができる。
【0094】以下、本発明の実施の形態について、図面
を参照して詳細に説明する。
【0095】(実施の形態1)図1は、本発明の実施の
形態1に係る通信システム100の構成を示すブロック
図である。図1に示されるように、通信システム100
は、例えば、2つの端末装置である送信装置101及び
111と、1つの基地局である受信装置121とを有す
る。
【0096】送信装置101において、誤り訂正符号化
処理を行うエンコーダ102は、入力された情報データ
に対して、例えば符号化率1/aの誤り訂正符号化処理
を行い、その結果を不均一リピータ(Unequal Repeate
r)によって繰り返し用いることにより、符号化率1/
n(例えばn>16)の誤り訂正符号化を行う。このエ
ンコーダ102としては、畳み込み符号化器又はターボ
符号化器等が用いられる。かくして、エンコーダ102
は、情報データに対して、長いビット長の誤り訂正符号
を用いた誤り訂正符号を行う。
【0097】インタリーバ103は、エンコーダ102
において符号化された符号化系列に対して、チャネルイ
ンターリーブ処理を施した後、その結果を乗算器104
に供給する。乗算器104は、インタリーバ103から
供給されるインターリーブ処理後の符号化系列に対し
て、ユーザ(送信装置101)を識別するためのユーザ
固有のスクランブルコードSC1を乗算する。このスク
ランブルコードSC1の拡散率(SF:Spreading Fact
or)は1であり、乗算結果において帯域拡大は行われな
いようになされている。なお、乗算器104において乗
算されるスクランブルコードSC1の拡散率は1に限ら
ず、当該1に近い低い拡散率のものを用いてもよい。
【0098】このように、送信装置101においては、
誤り訂正能力の高い誤り訂正符号、すなわち長いビット
長の誤り訂正符号によって誤り訂正符号化が行われるよ
うになされており、当該長いビット長の誤り訂正符号を
用いることにより、この分、情報データは信号帯域幅が
広くなる。
【0099】このように信号帯域幅が拡大された情報デ
ータに対しては、乗算器104において、その帯域拡大
を考慮して、拡散率が1又は低拡散率の(すなわち帯域
の拡散が行われない)ユーザ識別用のスクランブルコー
ドSC1が乗算される。かくして、ほぼすべての帯域拡
散分として誤り訂正符号が割り当てられる。
【0100】スクランブルコードSC1の乗算が行われ
た送信データは、変調器105においてRF(Radio Fr
equency)帯の送信信号に変調され、アンテナ106か
ら送信される。
【0101】以上説明したように、送信装置101にお
いては、従来のCDMAにおける拡散符号に代えて、拡
散率が低いユーザ固有のスクランブルコードSC1を、
送信しようとするデータに乗算する。拡散符号を使用し
ないことは、他の送信装置111から送信される送信信
号との直交性が成立しないことを意味するが、送信装置
101から基地局の受信装置121(図1)への上り回
線では、元々、各送信装置101及び111からそれぞ
れの送信信号が送信されるタイミングが一致する補償は
ない。従って、この実施の形態の送信装置101、11
1では、直交性の成立を果たすための拡散符号に代え
て、ユーザ固有のスクランブルコードSC1を使用する
ことにより、受信装置121側でのユーザ識別を可能と
している。
【0102】そして、拡散率が低いスクランブルコード
SC1を使用することにより、送信信号の帯域拡大分と
して、そのほぼすべてを誤り訂正符号に割り当てること
ができ、この結果、受信装置121におけるユーザ(各
送信装置101、111)の分離を確実に行わしめるこ
とができる。
【0103】因みに、受信装置121においては、後述
するように、MIMO方式を用いた送信信号の分離によ
って、ユーザ(各送信装置101、111)の分離が行
われるようになされている。従って、エンコーダ105
において送信信号(情報データ)に付加される誤り訂正
符号のビット長を短くすることも可能となる。
【0104】また、他方の送信装置111においても同
様にして、エンコーダ112によって、例えば符号化率
1/aの誤り訂正符号化処理を行い、その結果を不均一
リピータ(Unequal Repeater)によって繰り返し用いる
ことにより、符号化率1/n(例えばn>16程度)の
誤り訂正符号化を行う。当該誤り訂正符号化の結果は、
インタリーバ113を介して乗算器114に供給され
る。乗算器114は、ユーザ(送信装置111)固有の
スクランブルコードSC2を、インタリーバ113から
供給される符号化系列に乗算する。このスクランブルコ
ードSC2も、スクランブルコードSC1の場合と同様
にして、拡散率が1又は低拡散率となっている。
【0105】スクランブルコードSC2の乗算が行われ
た送信データは、変調器115においてRF(Radio Fr
equency)帯の送信信号に変調され、アンテナ116か
ら送信される。
【0106】送信装置101から送信された送信信号
は、受信装置121のアンテナ122及び123によっ
て受信され分離部124及び伝搬路推定部125に供給
される。また、同様にして、送信装置111から送信さ
れた送信信号は、受信装置121のアンテナ122及び
123によって受信され分離部124及び伝搬路推定部
125に供給される。
【0107】伝搬路推定部125は、アンテナ122及
び123によって受信された各受信信号に含まれている
パイロット信号と、当該各パイロット信号に対応した既
知のパイロット信号との相関をそれぞれ検出し、当該相
関に基づいて各アンテナ122及び123ごとに伝搬路
推定を行う。この場合、通信システム100は、2つの
送信系統(送信装置101、111)と、2つの受信系
統(アンテナ122、123)とを有していることによ
り、伝搬路推定により求められる伝搬路は2×2の行列
Hによって表わされる。伝搬路推定部125において推
定された当該行列Hは、分離部124に供給される。
【0108】分離部124は、各アンテナ122及び1
23を介して受信された各受信信号と、伝搬路推定部1
25から供給される伝搬路を表わす行列Hに基づいて、
MIMO方式を用いた送信信号の算出を行う。
【0109】ここで、MIMO方式による送信信号の算
出方法について、図2を参照しながら説明する。この図
2は、2つの送信系統Tx1、Tx2、及び2つの受信
系統Rx1、Rx2が存在する場合を示しており、送信
信号をx、受信信号をy、MIMOの伝搬路を行列Hと
すると、この例では2×2の行列となっている。以下、
この伝搬路を表わす行列Hを単に伝搬路Hと呼ぶ。
【0110】送信系統Tx1のアンテナ41を介して送
信された送信信号xは、受信系統Rx1及びRx2の各
アンテナ43及び44において受信される。また、送信
系統Tx2のアンテナ42を介して送信された送信信号
xも同様にして、受信系統Rx1及びRx2の各アンテ
ナ43及び44において受信される。
【0111】伝搬路Hは、送信信号に挿入されたパイロ
ット信号を用いて、受信系統Rx1及びRx2側で伝搬
路推定を行うことにより求められる。伝搬路H及び送信
信号xが以下の(式1)及び(式2)によって表わされ
る場合について説明する。
【0112】
【数1】
【数2】 この場合、2つの送信系統Tx1及びTx2から異なる
信号(データ)が同時に同じ周波数で送信されているも
のとする。行列で表わされた送信信号xの1行目が送信
系統Tx1のアンテナ41から送信された送信信号x1
(但しx1はベクトルを表わす)であり、また、2行目
が送信系統Tx2のアンテナ42から送信された送信信
号x2(但しx2はベクトルを表わす)である。
【0113】そして、受信信号yは、以下の(式3)に
よって表わされる。
【0114】
【数3】 従って、受信側においては、伝搬路推定によって得られ
た伝搬路Hを用いて、伝搬路Hの逆行列を求めることに
より、(式3)から送信信号xを算出することができ
る。この方法を用いた受信装置として、V-BLAST
と呼ばれるものがある。
【0115】このV-BLASTにおいては、受信信号
yをy1、伝搬路HをH1と置き換えて、伝搬路Hをもと
に、擬似逆行列G1を以下の(式4)によって求めるよ
うになされている。
【0116】
【数4】 そして、当該逆行列の1行目をw1とすると、以下の
(式5)によって当該w1が求まる。
【0117】
【数5】 但し、(式5)において、(G11は、擬似逆行列G1
の1行目を表わすものとする。
【0118】この(式5)によって表わされる逆行列の
1行目w1を、受信信号y1にかけることにより、以下の
(式6)によって表わされるように、送信系統Tx1の
アンテナ41から送信された送信信号x1(但しx1はベ
クトルを表わす)を求めることができる。但し、w1 T
1の転置を表わすものとする。
【0119】
【数6】 また、受信信号y1から、送信信号x1(但しx1はベク
トルを表わす)にかかる項を引くことにより、以下の
(式7)によって、y2が求まる。
【0120】
【数7】 ここで、行列H2を行列H1の1列目をなくしたベクトル
として、擬似逆行列G 2を以下の(式8)によって求め
る。
【0121】
【数8】 そして、このG2をw2と置き換え、以下の(式9)によ
り、送信信号x2(但しx2はベクトルを表わす)を得
る。但し、w2 Tはw2の転置を表わすものとする。
【0122】
【数9】 これにより、送信系統Tx2のアンテナ42から送信さ
れた信号を受信側において復調することができる。この
ようにして、MIMO方式によれば、同一時間に同一周
波数で送信された信号を受信系統側において分離するこ
とができる。
【0123】以上のようなMIMO方式による送信信号
の分離は、図1に示されるV−BLASTと呼ばれる分
離部124において実行される。すなわち、図1におい
て、分離部124は、アンテナ122及び123によっ
て受信された各受信信号と、伝搬路推定部125から供
給された伝搬路Hとに基づいて、当該受信された信号
を、送信装置101及び111から送信された各送信信
号ごとに分離する。
【0124】分離された各送信装置101及び111か
らの2つの受信信号は、それぞれ乗算器126及び12
9に供給される。乗算器126は、一方の受信信号、す
なわち送信装置101から送信された信号に対して、当
該送信装置101において乗算されたスクランブルコー
ドSC1と同じコードであって、既知のデータとして記
憶部(図示せず)に予め格納されているスクランブルコ
ードを乗算することにより、逆拡散(デスクランブリン
グ処理)を行った後、当該乗算結果をデインタリーバ1
27に送信する。
【0125】デインタリーバ127は、乗算器126か
ら供給された乗算結果に対して、デインターリーブ処理
を施した後、当該処理結果をデコーダ128に供給す
る。デコーダ128は、デインタリーバ127から供給
されたデインターリーブ処理結果に対して、1/nの復
号率で誤り訂正復号を行う。これにより、送信装置10
1から送信された送信信号が、受信装置121において
受信された受信信号から分離される。
【0126】また、乗算器129は、他方の受信信号、
すなわち送信装置111から送信された信号に対して、
当該送信装置111において乗算されたスクランブルコ
ードSC2と同じコードであって、既知のデータとして
記憶部(図示せず)に予め格納されているスクランブル
コードを乗算することにより、逆拡散(デスクランブリ
ング処理)を行った後、当該乗算結果をデインタリーバ
131に送信する。
【0127】デインタリーバ131は、乗算器129か
ら供給された乗算結果に対して、デインターリーブ処理
を施した後、当該処理結果をデコーダ132に供給す
る。デコーダ132は、デインタリーバ131から供給
されたデインターリーブ処理結果に対して、1/nの復
号率で誤り訂正復号を行う。これにより、送信装置11
1から送信された送信信号が、受信装置121において
受信された受信信号から分離される。
【0128】このように、上り回線の受信装置121で
は、分離部124において、MIMO方式による受信信
号の分離が行われた後、ビット長の長い誤り訂正符号に
よる誤り訂正復号が行われることにより、MIMO方式
による分離能力と、強い誤り訂正能力によって、各送信
装置101及び111からの送信信号を確実に分離し、
デコードすることができる。
【0129】なお、受信装置121において、MIMO
方式によるユーザ(送信装置101、111)の分離を
行うようになされていることにより、各送信装置101
及び111のエンコーダ102及び112において送信
信号(情報データ)に付加される誤り訂正符号のビット
長を短いものとすることもできる。すなわち、受信装置
121の分離部124において、受信信号を、各送信装
置101及び111からの送信信号に分離する処理が行
われることにより、送信装置101及び111からそれ
ぞれ送信される送信信号(情報データ)の誤り訂正符号
としてそのビット長を短くしても、受信信号の分離は行
われることとなる。従って、各送信装置101及び11
1から送信される送信信号(情報データ)に付加される
誤り訂正符号のビット長を短くすることが可能となり、
この分、伝送レート、すなわち伝送可能な情報量を増加
させることができる。
【0130】このように、本実施の形態の通信システム
100によれば、上り回線の受信装置121において、
MIMO方式による受信信号の分離を行った後、ビット
長の長い誤り訂正符号による誤り訂正復号を行うことに
より、MIMO方式による分離能力と、強い誤り訂正能
力によって、各送信装置101及び111からの送信信
号を確実に分離し、デコードすることができる。
【0131】(実施の形態2)図3は、本発明の実施の
形態2に係る通信システム150の構成を示すブロック
図である。但し、図1と同一の構成となるものについて
は、図1と同一番号を付し、詳しい説明を省略する。
【0132】図3に示されるように、通信システム15
0は、例えば、2つの端末である送信装置151及び1
61と、1つの基地局である受信装置171とを有す
る。
【0133】送信装置151において、誤り訂正符号化
処理を行うエンコーダ102は、入力された情報データ
に対して、例えば符号化率1/aの誤り訂正符号化処理
を行い、その結果を不均一リピータ(Unequal Repeate
r)によって繰り返し用いることにより、符号化率1/
n(例えばn>16)の誤り訂正符号化を行う。このエ
ンコーダ102としては、畳み込み符号化器又はターボ
符号化器等が用いられる。
【0134】インタリーバ103は、エンコーダ102
において符号化された符号化系列に対して、チャネルイ
ンターリーブ処理を施した後、その結果を乗算器104
に供給する。乗算器104は、インタリーバ103から
供給されるインターリーブ処理後の符号化系列に対し
て、ユーザを識別するためのユーザ固有のスクランブル
コードSC1を乗算する。このスクランブルコードSC
1の拡散率(SF:Spreading Factor)は1又は当該1
に近い低拡散率であり、乗算結果において帯域拡大は行
われないか、又は小さな拡大に止めるようになされてい
る。
【0135】このように、送信装置151においては、
エンコーダ102において、誤り訂正能力の高い誤り訂
正符号、すなわち長いビット長の誤り訂正符号が付加さ
れ、この分、情報データの信号帯域幅が広くなる。
【0136】このように信号帯域幅が拡大された誤り訂
正符号化処理結果に対しては、乗算器104において、
その帯域拡大を考慮して、拡散率が1又は低拡散率であ
る(すなわち帯域の拡散が行われない)ユーザ識別用の
スクランブルコードSC1が乗算される。かくして、す
べての帯域拡散分として誤り訂正符号が割り当てられ
る。
【0137】スクランブルコードSC1の乗算が行われ
た送信データは、変調器105においてRF(Radio Fr
equency)帯の送信信号に変調され、送受信共用器15
4及びアンテナ106を介して送信される。
【0138】この送信装置151は、かかる構成に加え
て、後述する受信装置171から送信される符号化率指
示信号をアンテナ106において受信し、当該受信され
た受信信号を送受信共用器154を介して復調器152
に供給する。復調器152は、RF帯の受信信号をベー
スバンド信号に復調した後、当該ベースバンド信号を符
号化率制御部153に供給する。
【0139】符号化率制御部153は、ベースバンド信
号として復調器152から供給された符号化率指示信号
に基づいて、エンコーダ102の符号化率を制御する。
すなわち、符号化率指示信号による指示によって、エン
コーダ102は、情報データに付加される誤り訂正符号
のビット長を長くすることにより、誤り訂正能力を高く
するとともに、これに対して、符号化率指示信号による
指示によって、エンコーダ102は、情報データに付加
される誤り訂正符号のビット長を短くすることにより、
誤り訂正能力を低くする。
【0140】かくして、送信装置151は、受信装置1
71から供給される符号化率指示信号に基づいて、情報
データに付加される誤り訂正符号のビット長を変化させ
て送信する。
【0141】また、他方の送信装置161においても同
様にして、低レートのエンコーダ112において、例え
ば符号化率1/aの誤り訂正符号化処理を行い、その結
果を不均一リピータ(Unequal Repeater)によって繰り
返し用いることにより、符号化率1/n(例えばn>1
6程度)の誤り訂正符号化を行う。当該誤り訂正符号化
の結果は、インタリーバ113を介して乗算器114に
供給される。乗算器114は、ユーザ固有のスクランブ
ルコードSC2を、インタリーバ113から供給される
符号化系列に乗算する。このスクランブルコードSC2
も、スクランブルコードSC1の場合と同様にして、拡
散率が1又は低拡散率となっている。
【0142】スクランブルコードSC2の乗算が行われ
た送信データは、変調器115においてRF(Radio Fr
equency)帯の送信信号に変調され、送受信共用器16
4及びアンテナ116を介して送信される。
【0143】この送信装置161は、かかる構成に加え
て、後述する受信装置171から送信される符号化率指
示信号をアンテナ116において受信し、当該受信され
た受信信号を送受信共用器164を介して復調器162
に供給する。復調器162は、RF帯の受信信号をベー
スバンド信号に復調した後、当該ベースバンド信号を符
号化率制御部163に供給する。
【0144】符号化率制御部163は、ベースバンド信
号として復調器162から供給された符号化率指示信号
に基づいて、エンコーダ112の符号化率を制御する。
かくして、送信装置161は、受信装置171から供給
される符号化率指示信号に基づいて、情報データに付加
される誤り訂正符号のビット長を変化させて送信する。
【0145】送信装置151から送信された送信信号
は、受信装置171のアンテナ122及び123によっ
て受信され分離部124及び伝搬路推定部125に供給
される。また、同様にして、送信装置161から送信さ
れた送信信号は、受信装置171のアンテナ122及び
123によって受信され分離部124及び伝搬路推定部
125に供給される。
【0146】伝搬路推定部125は、アンテナ122及
び123によって受信された各受信信号に含まれている
パイロット信号とこれらのパイロット信号に対応した既
知のパイロット信号との相関に基づいて、各アンテナ1
22及び123ごとに伝搬路推定を行う。伝搬路推定部
125において推定された2×2の行列Hは、分離部1
24に供給される。
【0147】分離部124は、各アンテナ122及び1
23を介して受信された各受信信号と、伝搬路推定部1
25から供給される伝搬路を表わす行列Hに基づいて、
図2について上述したMIMO方式を用いた送信信号の
算出を行う。
【0148】これにより、分離部124は、アンテナ1
22及び123によって受信された信号を、送信装置1
51及び161から送信された各送信信号ごとに分離す
ることができる。
【0149】分離された各送信装置151及び161か
らの2つの受信信号は、それぞれ乗算器126及び12
9に供給される。乗算器126は、一方の受信信号、す
なわち送信装置151から送信された信号に対して、当
該送信装置151において乗算されたスクランブルコー
ドSC1と同じコードであって、既知のデータとして記
憶部(図示せず)に予め格納されているスクランブルコ
ードを乗算することにより、逆拡散(デスクランブリン
グ処理)を行った後、当該乗算結果をデインタリーバ1
27に送信する。
【0150】デインタリーバ127は、乗算器126か
ら供給された乗算結果に対して、デインターリーブ処理
を施した後、当該処理結果をデコーダ128に供給す
る。デコーダ128は、デインタリーバ127から供給
されたデインターリーブ処理結果に対して、1/nの復
号率で誤り訂正復号を行う。これにより、送信装置15
1から送信された送信信号が、受信装置171において
受信された受信信号から分離される。
【0151】また、乗算器129は、他方の受信信号、
すなわち送信装置161から送信された信号に対して、
当該送信装置161において乗算されたスクランブルコ
ードSC2と同じコードであって、既知のデータとして
予め記憶部(図示せず)に格納されているスクランブル
コードを乗算することにより、逆拡散(デスクランブリ
ング処理)を行った後、当該乗算結果をデインタリーバ
131に送信する。
【0152】デインタリーバ131は、乗算器129か
ら供給された乗算結果に対して、デインターリーブ処理
を施した後、当該処理結果をデコーダ132に供給す
る。デコーダ132は、デインタリーバ131から供給
されたデインターリーブ処理結果に対して、1/nの復
号率で誤り訂正復号を行う。これにより、送信装置16
1から送信された送信信号が、受信装置171において
受信された受信信号から分離される。
【0153】ここで、受信装置171の符号化率指示部
174は、伝搬路推定部125において推定された伝搬
路の電力を、図2について上述した擬似逆行列Gの行ベ
クトルごとの電力を求めることによって測定し、当該測
定結果に基づき、各送信装置151又は161に対し
て、それぞれのエンコーダ102又は112における符
号化率を制御するための指示信号を送信する。
【0154】すなわち、伝搬路の状態が劣化した場合
(S/N比が低くなった場合)には、当該伝搬路の電力
が小さくなることにより、受信装置171における受信
信号の分離能力が低くなる。このような場合には、受信
信号に含まれる誤り訂正符号のビット長を長くして、誤
り訂正能力を高める必要がある。従って、伝搬路の電力
が小さくなった場合には、送信元である送信装置におい
て情報データに付加される誤り訂正符号のビット長を長
くする。これにより、受信装置171のデコーダ128
において実行される誤り訂正復号処理での誤り訂正能力
が向上し、分離能力が劣化した分を当該誤り訂正能力が
高くなることによって補うことができる。
【0155】これに対して、伝搬路の状態が改善された
場合(S/N比が高くなった場合)には、当該伝搬路の
電力が大きくなることにより、受信装置171における
受信信号の分離能力が高くなる。このような場合には、
分離部124において受信信号の分離が十分に行われる
ことにより、受信信号に含まれる誤り訂正符号のビット
長を短して誤り訂正能力を低くすることが可能となる。
従って、伝搬路の電力が大きくなった場合には、送信元
である送信装置において情報データに付加される誤り訂
正符号のビット長を短くする。これにより、当該誤り訂
正符号のビット長を短くした分、情報データの送信量を
多くすることができる。
【0156】従って、受信装置171の符号化率指示部
174は、伝搬路推定部125における伝搬路推定処理
において、それぞれの送信装置151又は161に関す
る伝搬路の電力の大きさを測定する。具体的には、伝搬
路Hの擬似逆行列G(式4)の行ベクトルごとの電力を
求めることにより、各送信装置151又は161に関す
る伝搬路Hの電力の大きさを測定する。そして、符号化
率指示部174は、当該測定された電力の大きさに基づ
いて、予め記憶部(図示せず)に記憶されているテーブ
ルに基づいて、そのときの各送信装置151及び161
に関する伝搬路Hの状態に応じた符号化率指示信号を各
送信装置151及び161ごとに生成し、それぞれ対応
する送信装置151及び161に送信する。
【0157】このように、上り回線の受信装置171で
は、分離部124において、MIMO方式による受信信
号の分離が行われた後、従来のCDMA方式での誤り訂
正符号よりもビット長の長い誤り訂正符号による誤り訂
正復号が行われることにより、MIMO方式による分離
能力と、強い誤り訂正能力によって、各送信装置151
及び161からの送信信号を確実に分離し、デコードす
ることができる。
【0158】なお、受信装置171において、MIMO
方式によるユーザ(送信装置151、161)の分離を
行うようになされていることにより、各送信装置151
及び161のエンコーダ102及び112において送信
信号(情報データ)に付加される誤り訂正符号のビット
長を短いものとすることもできる。すなわち、受信装置
171の分離部124において、受信信号を、各送信装
置151及び161からの送信信号に分離する処理が行
われることにより、送信装置151及び161からそれ
ぞれ送信される送信信号(情報データ)の誤り訂正符号
としてそのビット長を短くしても、受信信号の分離は行
われることとなる。従って、各送信装置151及び16
1から送信される送信信号(情報データ)に付加される
誤り訂正符号のビット長を短くすることが可能となり、
この分、伝送レート、すなわち伝送可能な情報量を増加
させることができる。
【0159】そして、送信装置151及び161におい
て送信しようとする各情報データに対して、それぞれ付
加される誤り訂正符号のビット長を、各送信装置151
及び161と受信装置171との間の各伝搬路Hの状態
に応じて変化させることにより、伝搬路Hに応じた誤り
訂正能力で各送信装置151及び161からの受信信号
に対する誤り訂正を行うことができる。
【0160】このように、本実施の形態の通信システム
150によれば、伝搬路Hの状態に応じて、送信しよう
とする情報データに付加される誤り訂正符号のビット長
を変化させることにより、伝搬路状況に対して過剰なビ
ット長の付加を回避することができるようになり、この
分、送信される情報データの伝送量を大きくすることが
できる。
【0161】(実施の形態3)図4は、本発明の実施の
形態3に係る通信システム200の構成を示すブロック
図である。但し、図1と同一の構成となるものについて
は、図1と同一番号を付し、詳しい説明を省略する。
【0162】図4に示されるように、通信システム20
0は、例えば、2つの端末である送信装置201及び2
11と、1つの基地局である受信装置221とを有す
る。
【0163】一方の送信装置201は、エンコーダ10
2によって、例えば符号化率1/aの誤り訂正符号化処
理を行い、その結果を不均一リピータ(Unequal Repeat
er)によって繰り返し用いることにより、符号化率1/
n(例えばn>16程度)の誤り訂正符号化を行う。当
該誤り訂正符号化の結果は、インタリーバ103を介し
て乗算器104に供給される。乗算器104は、ユーザ
固有のスクランブルコードSC1を、インタリーバ10
3から供給される符号化系列に乗算する。このスクラン
ブルコードSC1は、拡散率が1又は当該1に近い低拡
散率となっている。
【0164】スクランブルコードSC1の乗算が行われ
た送信データは、変調器105においてRF(Radio Fr
equency)帯の送信信号に変調され、アンテナ106を
介して送信される。
【0165】また、他方の送信装置211も同様にし
て、エンコーダ112によって、例えば符号化率1/a
の誤り訂正符号化処理を行い、その結果を不均一リピー
タ(Unequal Repeater)によって繰り返し用いることに
より、符号化率1/n(例えばn>16程度)の誤り訂
正符号化を行う。当該誤り訂正符号化の結果は、インタ
リーバ113を介して乗算器114に供給される。乗算
器114は、ユーザ固有のスクランブルコードSC2
を、インタリーバ113から供給される符号化系列に乗
算する。このスクランブルコードSC2は、拡散率が1
又は当該1に近い低拡散率となっている。
【0166】スクランブルコードSC2の乗算が行われ
た送信データは、変調器115においてRF(Radio Fr
equency)帯の送信信号に変調され、アンテナ116を
介して送信される。
【0167】送信装置201から送信された送信信号
は、受信装置221のアンテナ122及び123によっ
て受信され分離部124及び伝搬路推定部125に供給
される。また、同様にして、送信装置211から送信さ
れた送信信号は、受信装置221のアンテナ122及び
123によって受信され分離部124及び伝搬路推定部
125に供給される。
【0168】伝搬路推定部125は、アンテナ122及
び123によって受信された各受信信号に含まれている
パイロット信号とこれらのパイロット信号に対応した既
知のパイロット信号との相関に基づいて、各アンテナ1
22及び123ごとに伝搬路推定を行う。伝搬路推定部
125において推定された2×2の行列Hは、分離部1
24に供給される。
【0169】分離部124は、各アンテナ122及び1
23を介して受信された各受信信号と、伝搬路推定部1
25から供給される伝搬路Hに基づいて、図2について
上述したMIMO方式を用いた送信信号の算出を行う。
【0170】これにより、分離部124は、アンテナ1
22及び123によって受信された信号を、送信装置2
01及び211から送信された各送信信号ごとに分離す
ることができる。
【0171】分離された各送信装置201及び211か
らの2つの受信信号は、それぞれ乗算器126及び12
9に供給される。乗算器126は、一方の受信信号、す
なわち送信装置201から送信された信号に対して、当
該送信装置201において乗算されたスクランブルコー
ドSC1と同じコードであって、既知のデータとして記
憶部(図示せず)に予め格納されているスクランブルコ
ードを乗算することにより、逆拡散(デスクランブリン
グ処理)を行った後、当該乗算結果をデインタリーバ1
27に送信する。
【0172】デインタリーバ127は、乗算器126か
ら供給された乗算結果に対して、デインターリーブ処理
を施した後、当該処理結果をデコーダ128に供給す
る。デコーダ128は、デインタリーバ127から供給
されたデインターリーブ処理結果に対して、1/nの復
号率で誤り訂正復号を行う。これにより、送信装置20
1から送信された送信信号が復号される。
【0173】また、乗算器129は、他方の受信信号、
すなわち送信装置211から送信された信号に対して、
当該送信装置211において乗算されたスクランブルコ
ードSC2と同じコードであって、既知のデータとして
予め記憶部(図示せず)に格納されているスクランブル
コードを乗算することにより、逆拡散(デスクランブリ
ング処理)を行った後、当該乗算結果をデインタリーバ
131に送信する。
【0174】デインタリーバ131は、乗算器129か
ら供給された乗算結果に対して、デインターリーブ処理
を施した後、当該処理結果をデコーダ132に供給す
る。デコーダ132は、デインタリーバ131から供給
されたデインターリーブ処理結果に対して、1/nの復
号率で誤り訂正復号を行う。これにより、送信装置21
1から送信された送信信号が復号される。
【0175】ここで、受信装置221は、かかる構成に
加えて、一旦復号された受信信号を再度符号化する構成
が設けられている。すなわち、デコーダ128において
復号された受信信号は、エンコーダ223に供給され、
ここで再度符号化が行われる。このエンコーダ223に
よる符号化は、送信装置201のエンコーダ102にお
いて行われた誤り訂正符号化と同様の符号化である。従
って、MIMO方式による受信信号の分離と、能力の高
い誤り訂正復号が行われることにより得られたデコーダ
128の出力信号(復号信号)は、送信装置201に入
力された情報データとほぼ一致したものとしてみること
ができる。
【0176】従って、受信装置221のエンコーダ22
3によって再度符号化され、インタリーバ224によっ
てインターリーブ処理された結果は、送信装置201に
おいて得られた符号化系列と同様のものとなっている。
【0177】また、デコーダ132において復号された
受信信号は、エンコーダ225に供給され、ここで再度
符号化が行われる。このエンコーダ225による符号化
は、送信装置211のエンコーダ112において行われ
た誤り訂正符号化と同様の符号化である。従って、MI
MO方式による受信信号の分離と、能力の高い誤り訂正
復号が行われることにより得られたデコーダ132の出
力信号(復号信号)は、送信装置211に入力された情
報データとほぼ一致したものとしてみることができる。
【0178】従って、受信装置221のエンコーダ22
5によって再度符号化され、インタリーバ226によっ
てインターリーブ処理された結果は、送信装置211に
おいて得られた符号化系列と同様のものとなっている。
【0179】かくして、伝搬路推定部227は、インタ
リーバ224から供給される符号化系列を基準として、
アンテナ122及び123において受信され、所定の記
憶部(図示せず)に一旦格納された各受信信号とのそれ
ぞれの相関と、インタリーバ226から供給される符号
化系列を基準として、アンテナ122及び123におい
て受信された各受信信号とのそれぞれの相関とを求める
ことにより、2×2の行列H´を求める。
【0180】この場合、伝搬路推定結果をhk、受信信
号をr、インタリーバ224又は226から得られる符
号化データをx、データの長さをLとして、以下の(式
10)によって伝搬路推定部227における伝搬路推定
が行われる。
【0181】
【数10】 伝搬路推定部227では、(式10)によって表わされ
る伝搬路推定を、1つのアンテナ122又は123に関
してすべての送信装置201、211及び310の分だ
け行う。そして、この処理をすべてのアンテナ122及
び123について行う。
【0182】この場合、伝搬路推定部227は、インタ
リーバ224及び226から供給される基準となる各符
号化系列のデータ部と、アンテナ122及び123にお
いて受信された各受信信号のデータ部との相関を求める
ことにより、パイロット信号の相関を求める場合に比べ
て、長いデータ長を用いて相関を求めることができるこ
とにより、高いS/Nでの伝搬路推定を行うことができ
るとともに、実際に必要なデータ部を用いた伝搬路推定
を行うことにより、当該伝搬路推定を一段と正確に行う
ことができる。
【0183】伝搬路推定部227は、このようにして得
られた行列H´を分離部124に供給する。分離部12
4は、伝搬路推定部227から供給された行列H´をそ
れまで使用していた行列Hと置き換えることにより、伝
搬路を一段と正確に表現した新たな行列H´によって受
信信号の分離を行うことができる。このように、伝搬路
推定部227において推定された精度の良い行列H´を
用いて、受信信号の分離が行われることにより、当該行
われた分離結果は、さらに高い分離能力によって分離さ
れたものとなる。
【0184】この実施の形態の受信装置221では、か
かる伝搬路推定部227による伝搬路推定によって新た
に算出された行列Hを用いた受信信号の分離処理を複数
回行うようにしてもよく、この分、分離能力が高められ
た分離処理によって、受信信号が分離される。
【0185】このように、本実施の形態の通信システム
200によれば、再符号化手段であるエンコーダ22
3、225から出力される再符号化系列を基準として、
アンテナ122、123において受信された各受信信号
とのそれぞれの相関との相関を求めることにより、受信
装置200において実際に必要となる符号化系列を基準
にした相関を求めることができ、この相関を用いて受信
信号の分離を行うことができる。従って、一段と高い分
離能力によって受信信号の分離を行うことができる。
【0186】(実施の形態4)図5は、本発明の実施の
形態4に係る通信システム250の構成を示すブロック
図である。但し、図4と同一の構成となるものについて
は、図4と同一番号を付し、詳しい説明を省略する。
【0187】図5に示されるように、通信システム25
0は、例えば、2つの端末である送信装置201及び2
11と、1つの基地局である受信装置271とを有す
る。
【0188】一方の送信装置201は、エンコーダ10
2によって、例えば符号化率1/aの誤り訂正符号化処
理を行い、その結果を不均一リピータ(Unequal Repeat
er)によって繰り返し用いることにより、符号化率1/
n(例えばn>16程度)の誤り訂正符号化を行う。当
該誤り訂正符号化の結果は、インタリーバ103を介し
て乗算器104に供給される。乗算器104は、ユーザ
固有のスクランブルコードSC1を、インタリーバ10
3から供給される符号化系列に乗算する。このスクラン
ブルコードSC1は、拡散率が1当該1に近い低拡散率
となっている。
【0189】スクランブルコードSC1の乗算が行われ
た送信データは、変調器105においてRF(Radio Fr
equency)帯の送信信号に変調され、アンテナ106を
介して送信される。
【0190】また、他方の送信装置211も同様にし
て、エンコーダ112によって、例えば符号化率1/a
の誤り訂正符号化処理を行い、その結果を不均一リピー
タ(Unequal Repeater)によって繰り返し用いることに
より、符号化率1/n(例えばn>16程度)の誤り訂
正符号化を行う。当該誤り訂正符号化の結果は、インタ
リーバ113を介して乗算器114に供給される。乗算
器114は、ユーザ固有のスクランブルコードSC2
を、インタリーバ113から供給される符号化系列に乗
算する。このスクランブルコードSC2は、拡散率が1
又は当該1に近い低拡散率となっている。
【0191】スクランブルコードSC2の乗算が行われ
た送信データは、変調器115においてRF(Radio Fr
equency)帯の送信信号に変調され、アンテナ116を
介して送信される。
【0192】送信装置201から送信された送信信号
は、受信装置271のアンテナ122及び123によっ
て受信され分離部124及び伝搬路推定部125に供給
される。また、同様にして、送信装置211から送信さ
れた送信信号は、受信装置271のアンテナ122及び
123によって受信され分離部124及び伝搬路推定部
125に供給される。
【0193】受信装置271は、図4について上述した
受信装置200の場合と同様にして、デコーダ128及
び132によって誤り訂正復号された各受信信号に対し
て、エンコーダ223及び225による再度の誤り訂正
符号化を施した後、伝搬路推定部227において、当該
再符号化された各信号を基準とする受信信号の伝搬路推
定を行い、これに基づいて分離部124における行列H
を再設定するようになされている。
【0194】図5に示される受信装置271は、かかる
構成に加えて、エンコーダ223及びインタリーバ22
4を介して出力される再符号化された符号化系列を基準
として、当該符号化系列とアンテナ122を介して受信
された受信信号とを比較器273において比較すること
により、軟判定復号における尤度情報を検出する。そし
て受信装置271は、当該検出された受信信号の尤度情
報を加算器272にフィードバックすることにより、こ
のとき乗算器126から出力された信号に対して、当該
フィードバックされた尤度情報を加算する。
【0195】これにより、インタリーバ224から出力
される符号化系列を基準とした受信信号の尤度が、乗算
器126から出力される信号に反映されることとなり、
この尤度情報を初期値とした、繰り返し復号がデコーダ
128において行われることとなる。
【0196】また、受信装置271は、インタリーバ2
26から出力される再符号化された符号化系列を基準と
して、当該符号化系列とアンテナ123を介して受信さ
れた受信信号とを比較器275において比較することに
より、軟判定復号における尤度情報を検出する。そして
受信装置271は、当該検出された受信信号の尤度情報
を加算器274にフィードバックすることにより、この
とき乗算器129から出力された信号に対して、フィー
ドバックされた尤度情報を加算する。
【0197】これにより、インタリーバ226から出力
される符号化系列に基づく受信信号の尤度が、乗算器1
29から出力される信号に反映されることとなり、この
尤度情報を初期値とした、繰り返し復号がデコーダ13
2において行われることとなる。
【0198】このように、本実施の形態の通信システム
250によれば、伝搬路推定部227による伝搬路推定
によって新たに算出された行列H´を用いた受信信号の
分離処理が繰り返し行われるようになされており、この
分、分離能力が高められた分離処理によって、受信信号
が分離されるとともに、尤度情報がフィードバックされ
て乗算器126及び129から出力される信号に加算さ
れることにより、デコーダ223及び225における繰
り返し復号に際して、初期値として与えられる入力信号
として、一段と正確な値に近づいた信号を用いることが
可能となり、この分、受信信号の復号精度、すなわち分
離精度を向上させることができる。
【0199】なお、上述の実施の形態においては、繰り
返し復号を行うデコーダ128及び132を用いる場合
について述べが、本発明はこれに限らず、要は軟判定復
号を行うものであればよい。
【0200】(実施の形態5)図6は、本発明の実施の
形態5に係る通信システム300の構成を示すブロック
図である。但し、図4と同一の構成となるものについて
は、図4と同一番号を付し、詳しい説明を省略する。
【0201】図6に示されるように、通信システム30
0は、例えば、3つの端末である送信装置201、21
1及び310と、1つの基地局である受信装置331と
を有する。
【0202】第1の送信装置201は、エンコーダ10
2によって、例えば符号化率1/aの誤り訂正符号化処
理を行い、その結果を不均一リピータ(Unequal Repeat
er)によって繰り返し用いることにより、符号化率1/
n(例えばn>16程度)の誤り訂正符号化を行う。当
該誤り訂正符号化の結果は、インタリーバ103を介し
て乗算器104に供給される。乗算器104は、ユーザ
固有のスクランブルコードSC1を、インタリーバ10
3から供給される符号化系列に乗算する。このスクラン
ブルコードSC1は、拡散率が1又は当該1に近い低拡
散率となっている。
【0203】スクランブルコードSC1の乗算が行われ
た送信データは、変調器105においてRF(Radio Fr
equency)帯の送信信号に変調され、アンテナ106を
介して送信される。
【0204】また、第2の送信装置211も同様にし
て、エンコーダ112によって、例えば符号化率1/a
の誤り訂正符号化処理を行い、その結果を不均一リピー
タ(Unequal Repeater)によって繰り返し用いることに
より、符号化率1/n(例えばn>16程度)の誤り訂
正符号化を行う。当該誤り訂正符号化の結果は、インタ
リーバ113を介して乗算器114に供給される。乗算
器114は、ユーザ固有のスクランブルコードSC2
を、インタリーバ113から供給される符号化系列に乗
算する。このスクランブルコードSC2は、拡散率が1
又は当該1に近い低拡散率となっている。
【0205】スクランブルコードSC2の乗算が行われ
た送信データは、変調器115においてRF(Radio Fr
equency)帯の送信信号に変調され、アンテナ116を
介して送信される。
【0206】受信装置331は、各アンテナ122及び
123ごとに、伝搬路推定手段(図示せず)によって受
信信号の伝搬路推定を行うようになされている。
【0207】送信装置201から送信された送信信号
は、受信装置331のアンテナ122及び123によっ
て受信され分離部124及び伝搬路推定部125に供給
される。また、同様にして、送信装置211から送信さ
れた送信信号は、受信装置331のアンテナ122及び
123によって受信され分離部124及び伝搬路推定部
125に供給される。
【0208】さらに、第3の送信装置310から送信さ
れた送信信号は、受信装置331のアンテナ122及び
123によって受信される。ここで、アンテナ122に
よって受信され、伝搬路推定された受信信号は、乗算器
332において、送信装置310において乗算されたス
クランブルコードSC3と同じコードであって、既知の
データとして記憶部(図示せず)に予め格納されている
スクランブルコードが乗算される。これにより、送信装
置310から送信された送信信号は、逆拡散(デスクラ
ンブリング処理)が行われた後、インタリーバ333に
供給される。
【0209】デインタリーバ333は、乗算器332か
ら供給された乗算結果に対して、デインターリーブ処理
を施した後、当該処理結果をデコーダ334に供給す
る。デコーダ334は、デインタリーバ333から供給
されたデインターリーブ処理結果に対して、1/nの復
号率で誤り訂正復号を行う。これにより、送信装置31
0から送信された送信信号が復号される。当該復号結果
は、減算器335に供給される。減算器335は、アン
テナ122によって受信された受信信号(送信装置20
1、211及び310から送信された各送信信号)か
ら、デコーダ334によって復号された信号(送信装置
310から送信された送信信号に相当する)を減算し、
当該減算結果を分離部124及び伝搬路推定部125に
供給する。
【0210】また、同様にして、アンテナ123によっ
て受信された送信装置310からの送信信号は、乗算器
336において、送信装置310において乗算されたス
クランブルコードSC3と同じコードであって、既知の
データとして記憶部(図示せず)に予め格納されている
スクランブルコードが乗算される。これにより、送信装
置310から送信された送信信号は、逆拡散(デスクラ
ンブリング処理)が行われた後、インタリーバ337に
供給される。
【0211】デインタリーバ337は、乗算器336か
ら供給された乗算結果に対して、デインターリーブ処理
を施した後、当該処理結果をデコーダ338に供給す
る。デコーダ338は、デインタリーバ337から供給
されたデインターリーブ処理結果に対して、1/nの復
号率で誤り訂正復号を行う。これにより、送信装置31
0から送信された送信信号が復号される。当該復号結果
は、減算器339に供給される。減算器339は、アン
テナ123によって受信された受信信号(送信装置20
1、211及び310から送信された各送信信号)か
ら、デコーダ338によって復号された信号(送信装置
310から送信された送信信号に相当する)を減算し、
当該減算結果を分離部124及び伝搬路推定部125に
供給する。
【0212】このようにして、アンテナ122において
受信された受信信号のうち、送信装置310から送信さ
れた送信信号は、アンテナ122に対応する受信系の、
乗算器332、デインタリーバ333及びデコーダ33
4によって復号され、当該復号された信号は、減算器3
35において受信信号から減算されることにより、アン
テナ122によって受信された受信信号のうち、送信装
置201及び211から送信された送信信号だけが分離
部124及び伝搬路推定部125に供給される。
【0213】また、アンテナ123において受信された
受信信号のうち、送信装置310から送信された送信信
号は、アンテナ123に対応する受信系の、乗算器33
6、デインタリーバ337及びデコーダ338によって
復号され、当該復号された信号は、減算器339におい
て受信信号から減算されることにより、アンテナ123
によって受信された受信信号のうち、送信装置201及
び211から送信された送信信号だけが分離部124及
び伝搬路推定部125に供給される。
【0214】かくして、伝搬路推定部125は、図1に
ついて上述した場合と同様にして、アンテナ122及び
123によって受信された各受信信号に含まれているパ
イロット信号とこれらのパイロット信号に対応した既知
のパイロット信号との相関に基づいて、各アンテナ12
2及び123ごとに伝搬路推定を行う。伝搬路推定部1
25において推定された2×2の行列Hは、分離部12
4に供給される。
【0215】分離部124は、各アンテナ122及び1
23を介して受信された各受信信号と、伝搬路推定部1
25から供給される伝搬路Hに基づいて、図2について
上述したMIMO方式を用いた送信信号の算出を行う。
【0216】これにより、分離部124は、アンテナ1
22及び123によって受信された信号を、送信装置2
01及び211から送信された各送信信号ごとに分離す
ることができる。
【0217】分離された各送信装置201及び211か
らの2つの受信信号は、それぞれ乗算器126及び12
9に供給される。乗算器126は、一方の受信信号、す
なわち送信装置201から送信された信号に対して、当
該送信装置201において乗算されたスクランブルコー
ドSC1と同じコードであって、既知のデータとして記
憶部(図示せず)に予め格納されているスクランブルコ
ードを乗算することにより、逆拡散(デスクランブリン
グ処理)を行った後、当該乗算結果をデインタリーバ1
27に送信する。
【0218】デインタリーバ127は、乗算器126か
ら供給された乗算結果に対して、デインターリーブ処理
を施した後、当該処理結果をデコーダ128に供給す
る。デコーダ128は、デインタリーバ127から供給
されたデインターリーブ処理結果に対して、1/nの復
号率で誤り訂正復号を行う。これにより、送信装置20
1から送信された送信信号が、受信装置331において
受信された受信信号から分離される。
【0219】また、乗算器129は、他方の受信信号、
すなわち送信装置211から送信された信号に対して、
当該送信装置211において乗算されたスクランブルコ
ードSC2と同じコードであって、既知のデータとして
予め記憶部(図示せず)に格納されているスクランブル
コードを乗算することにより、逆拡散(デスクランブリ
ング処理)を行った後、当該乗算結果をデインタリーバ
131に送信する。
【0220】デインタリーバ131は、乗算器129か
ら供給された乗算結果に対して、デインターリーブ処理
を施した後、当該処理結果をデコーダ132に供給す
る。デコーダ132は、デインタリーバ131から供給
されたデインターリーブ処理結果に対して、1/nの復
号率で誤り訂正復号を行う。これにより、送信装置21
1から送信された送信信号が、受信装置331において
受信された受信信号から分離される。
【0221】かくして、通信システム300では、3つ
の送信装置201、211及び310に対して、2つの
アンテナ122及び123を有する受信装置331を用
いた場合、当該受信装置331の分離部124では、3
×3の行列を生成することが困難であることにより、逆
行列Gも算出することが困難となる。このような場合に
おいて、アンテナ122及び123において受信された
受信信号から、3つのうちの1つの送信装置(例えば送
信装置310)からの送信信号を減算し、当該減算結果
を伝搬路推定部125及び分離部124に供給すること
により、伝搬路を表わす2×2の行列Hを生成すること
が可能となり、伝搬路推定部125及び分離部124の
前段において受信信号から減算された送信装置310か
らの送信信号と、残る2つの送信装置201及び211
からの送信信号を分離することができる。
【0222】このように、本実施の形態の通信システム
300によれば、受信装置331のアンテナ122及び
123の数よりも多い数の送信装置201、211及び
310からの送信信号を分離することができる。
【0223】なお、上述の実施の形態においては、受信
装置331に2つのアンテナ122及び123を設け、
3つの送信装置201、211及び310からの送信信
号を受信し、これらを分離する場合について述べたが、
本発明はこれに限らず、分離部124の前段において、
送信装置からの信号を適宜減算することにより、受信装
置331のアンテナが分離しようとする送信装置の数よ
りも少ない場合に広く適用することができる。
【0224】(実施の形態6)図7は、本発明の実施の
形態6に係る通信システム350の構成を示すブロック
図である。但し、図6と同一の構成となるものについて
は、図6と同一番号を付し、詳しい説明を省略する。
【0225】図7に示されるように、通信システム35
0は、例えば、3つの端末である送信装置201、21
1及び310と、1つの基地局である受信装置371と
を有する。
【0226】受信装置371は、各アンテナ122及び
123ごとに、伝搬路推定手段(図示せず)によって、
受信信号の伝搬路を推定するようになされている。
【0227】受信装置371のアンテナ122によって
受信され、伝搬路推定された受信信号は、減算器335
を介して、伝搬路推定部125及び分離部124に供給
される。これに対して、アンテナ123によって受信さ
れ、伝搬路推定された受信信号は、減算器339を介し
て、伝搬路推定部125及び分離部124に供給され
る。
【0228】この実施の形態の受信装置371において
は、さらに、各アンテナ122及び123を介して受信
され、伝搬路推定された受信信号は、RAKE合成部3
72を介してRAKE合成された後、乗算器336に供
給される。因みに、この実施の形態においては、各アン
テナ122及び123によって受信された受信信号をR
AKE合成部372において合成することにより、S/
N比を高めるようにしているが、本発明はこれに限ら
ず、RAKE合成部372を用いることなく、一方のア
ンテナ122又は123において受信された信号を直接
乗算器336に供給するようにしてもよい。
【0229】乗算器336は、送信装置310において
乗算されたスクランブルコードSC3と同じコードであ
って、既知のデータとして記憶部(図示せず)に予め格
納されているスクランブルコードを、RAKE合成部3
72から出力される受信信号に対して乗算する。これに
より、送信装置310から送信された送信信号は、逆拡
散(デスクランブリング処理)が行われた後、デインタ
リーバ337に供給される。
【0230】デインタリーバ337は、乗算器336か
ら供給された乗算結果に対して、デインターリーブ処理
を施した後、当該処理結果をデコーダ338に供給す
る。デコーダ338は、デインタリーバ337から供給
されたデインターリーブ処理結果に対して、1/nの復
号率で誤り訂正復号を行う。これにより、送信装置31
0から送信された送信信号が復号される。当該復号結果
は、乗算器374において、伝搬路係数出力部373か
ら出力される、第3の送信装置310とアンテナ123
との間の伝搬路係数が乗算された後、減算器339に供
給される。減算器339は、アンテナ123によって受
信された受信信号(送信装置201、211及び310
から送信された各送信信号)から、デコーダ338によ
って復号された信号(送信装置310から送信された送
信信号に相当する)を減算し、当該減算結果を分離部1
24及び伝搬路推定部125に供給する。
【0231】また、デコーダ338による復号結果は、
乗算器376において、伝搬路係数出力部375から出
力される、第3の送信装置310とアンテナ122との
間の伝搬路係数が乗算された後、減算器335に供給さ
れる。減算器335は、アンテナ122によって受信さ
れた受信信号(送信装置201、211及び310から
送信された各送信信号)から、デコーダ338によって
復号された信号(送信装置310から送信された送信信
号に相当する)を減算し、当該減算結果を分離部124
及び伝搬路推定部125に供給する。
【0232】かくして、伝搬路推定部125は、図1に
ついて上述した場合と同様にして、アンテナ122及び
123によって受信された各受信信号に含まれているパ
イロット信号とこれらのパイロット信号に対応した既知
のパイロット信号との相関に基づいて、各アンテナ12
2及び123ごとに伝搬路推定を行う。伝搬路推定部1
25において推定された2×2の行列によって表わされ
る伝搬路Hは、分離部124に供給される。
【0233】分離部124は、各アンテナ122及び1
23を介して受信された各受信信号と、伝搬路推定部1
25から供給される伝搬路Hに基づいて、図2について
上述したMIMO方式を用いた送信信号の算出を行う。
【0234】これにより、分離部124は、アンテナ1
22及び123によって受信された信号を、送信装置2
01及び211から送信された各送信信号ごとに分離す
ることができる。
【0235】分離された各送信装置201及び211か
らの2つの受信信号は、それぞれ、乗算器126及び1
29、デインタリーバ127及び131、デコーダ12
8及び132の系を介して復号される。
【0236】かくして、通信システム350では、3つ
の送信装置201、211及び310に対して、2つの
アンテナ122及び123を有する受信装置371を用
いた場合、当該受信装置371の分離部124では、3
×3の行列を生成することが困難であることにより、逆
行列Gも算出することが困難となる。このような場合に
おいて、アンテナ122及び123において受信された
受信信号から、3つのうちの1つの送信装置(例えば送
信装置310)からの送信信号を減算し、当該減算結果
を伝搬路推定部125及び分離部124に供給すること
により、伝搬路を表わす2×2の行列を生成することが
可能となり、伝搬路推定部125及び分離部124の前
段において受信信号から減算された送信装置310から
の送信信号と、残る2つの送信装置201及び211か
らの送信信号を分離することができる。
【0237】このように、本実施の形態の通信システム
350によれば、受信装置371のアンテナ122及び
123の数よりも多い数の送信装置201、211及び
310からの送信信号を分離することができる。
【0238】なお、上述の実施の形態においては、受信
装置371に2つのアンテナ122及び123を設け、
3つの送信装置201、211及び310からの送信信
号を受信し、これらを分離する場合について述べたが、
本発明はこれに限らず、分離部124の前段において、
送信装置からの信号を適宜減算することにより、受信装
置371のアンテナが分離しようとする送信装置の数よ
りも少ない場合に広く適用することができる。
【0239】また、上述の実施の形態においては、アン
テナ122及び123によって受信された各受信信号を
RAKE合成部372においてRAKE合成する場合に
ついて述べたが、本発明はこれに限らず、アンテナ12
2又は123のいずれか一方において受信された受信信
号のみを、乗算器336に供給するようにしてもよい。
【0240】(実施の形態7)図8は、本発明の実施の
形態7に係る通信システム400の構成を示すブロック
図である。但し、図4及び図6と同一の構成となるもの
については、図4及び図6と同一番号を付し、詳しい説
明を省略する。
【0241】図8に示されるように、通信システム40
0は、例えば、3つの端末である送信装置201、21
1及び310と、1つの基地局である受信装置421と
を有する。
【0242】受信装置421は、送信装置201、21
1及び310の数よりも少ない2つのアンテナ122及
び123を有し、この2つのアンテナ122及び123
によって受信された受信信号から、2×2の行列によっ
て表わされる伝搬路Hを求めることを目的として、乗算
器332、デインタリーバ333及びデコーダ334に
おいて復号された第3の送信装置310からの送信信号
を、アンテナ122において受信信号から減算するとと
もに、乗算器336、デインタリーバ337及びデコー
ダ338において復号された第3の送信装置310から
の送信信号を、アンテナ123において受信信号から減
算する。
【0243】このように、受信装置421において、ア
ンテナ122及び123において受信された各受信信号
から、第3の送信装置310から送信された送信信号を
減算するまでの構成は、図6について上述した受信装置
300の構成と同様である。
【0244】そして、受信装置421において、分離部
124から出力される信号を乗算器126、デインタリ
ーバ127及びデコーダ128において処理することに
より、第1の送信装置201から送信された送信信号を
復号し、当該復号された信号を、エンコーダ223及び
インタリーバ224によって再度、符号化する第1の再
符号化処理系と、分離部124から出力される信号を乗
算器129、デインタリーバ131及びデコーダ132
において処理することにより、第2の送信装置211か
ら送信された送信信号を復号し、当該復号された信号
を、エンコーダ225及びインタリーバ226によって
再度、符号化する第2の再符号化処理系と、を有し、こ
れら第1の再符号化処理系及び第2の再符号化処理系に
おいてそれぞれ再符号化された符号化系列を伝搬路推定
部227に入力し、当該伝搬路推定部227において、
これら入力された符号化系列を基準として、アンテナ1
22及び123によって受信された受信信号から新た
な、伝搬路を表わす行列Hを算出する点は、図4につい
て上述した受信装置221と同様の構成を有している。
【0245】このようにこの実施の形態の受信装置42
1においては、図6について上述した受信装置331の
構成と、図4について上述した受信装置221の構成と
を組み合わせることにより、受信装置321のアンテナ
122及び123の数よりも多い送信装置201、21
1及び310からの送信信号を十分に分離することが可
能となる。
【0246】このように、本実施の形態の通信システム
400によれば、アンテナ122及び123を介して受
信された受信信号から、複数の送信装置201、211
及び310のいずれかから送信された送信信号を減算す
ることにより、伝搬路推定部125及び分離部124に
おいて、2×2の行列によって表わされる伝搬路Hを用
いることが可能となり、この結果、受信信号から1つの
送信装置310からの送信信号が減算された残りの信号
に対して、分離処理及び誤り訂正復号処理を行うことが
できる。この場合においても、図4について上述した受
信装置221の場合と同様にして、伝搬路推定部227
における新たな伝搬路推定処理によって、新たな伝搬路
を表わす行列H´が求められ、当該新たな行列H´によ
って分離部124における伝搬路Hが更新されることに
より、伝搬路推定部227において推定された精度の良
い行列を用いて、受信信号の分離が再度行われる。この
結果、当該再度行われた分離結果は、さらに高い分離能
力によって分離されたものとすることができる。かくし
て、受信装置421によれば、一段と高い分離能力によ
って、受信信号を分離することができる。
【0247】(実施の形態8)図9は、本発明の実施の
形態8に係る通信システム450の構成を示すブロック
図である。但し、図4、図5及び図6と同一の構成とな
るものについては、図4、図5及び図6と同一番号を付
し、詳しい説明を省略する。
【0248】図9に示されるように、通信システム45
0は、例えば、3つの端末である送信装置201、21
1及び310と、1つの基地局である受信装置471と
を有する。
【0249】受信装置471は、送信装置201、21
1及び310の数よりも少ない2つのアンテナ122及
び123を有し、この2つのアンテナ122及び123
によって受信された受信信号から、2×2の行列によっ
て表わされる伝搬路Hを求めることを目的として、乗算
器332、デインタリーバ333及びデコーダ334に
おいて復号された第3の送信装置310からの送信信号
を、アンテナ122において受信された受信信号から減
算するとともに、乗算器336、デインタリーバ337
及びデコーダ338において復号された第3の送信装置
310からの送信信号を、アンテナ123において受信
された受信信号から減算する。
【0250】このように、受信装置471において、ア
ンテナ122及び123において受信された各受信信号
から、第3の送信装置310から送信された送信信号を
減算するまでの構成は、図6について上述した受信装置
331の構成と同様である。
【0251】そして、受信装置471において、分離部
124から出力される信号を乗算器126、デインタリ
ーバ127及びデコーダ128において処理することに
より、第1の送信装置201から送信された送信信号を
復号し、当該復号された信号を、エンコーダ223及び
インタリーバ224によって再度、符号化する第1の再
符号化処理系と、分離部124から出力される信号を乗
算器129、デインタリーバ131及びデコーダ132
において処理することにより、第2の送信装置211か
ら送信された送信信号を復号し、当該復号された信号
を、エンコーダ225及びインタリーバ226によって
再度、符号化する第2の再符号化処理系と、を有し、こ
れら第1の再符号化処理系及び第2の再符号化処理系に
おいてそれぞれ再符号化された符号化系列を伝搬路推定
部227に入力し、当該伝搬路推定部227において、
これら入力された符号化系列を基準として、アンテナ1
22及び123によって受信された受信信号から新た
な、伝搬路を表わす行列Hを算出する点は、図4につい
て上述した受信装置221と同様の構成を有している。
【0252】そして、さらに、受信装置471は、かか
る構成に加えて、図5について上述した場合と同様にし
て、インタリーバ224から出力される再符号化された
符号化系列を基準として、当該符号化系列とアンテナ1
22を介して受信された受信信号とを比較器273にお
いて比較することにより、軟判定復号における尤度情報
を検出し、当該検出された受信信号の尤度情報を加算器
272にフィードバックすることにより、このとき乗算
器126から出力された信号に対して、フィードバック
された尤度情報を加算する。
【0253】これにより、インタリーバ224から出力
される符号化系列を基準とした受信信号の尤度が、乗算
器126から出力される信号に加算されることとなり、
この尤度情報を初期値とした、繰り返し復号がデコーダ
128において行われることとなる。
【0254】また、受信装置471は、インタリーバ2
26から出力される再符号化された符号化系列を基準と
して、当該符号化系列とアンテナ123を介して受信さ
れた受信信号とを比較器275において比較することに
より、軟判定復号における尤度情報を検出し、当該検出
された受信信号の尤度情報を加算器274にフィードバ
ックすることにより、このとき乗算器129から出力さ
れた信号に対して、フィードバックされた尤度情報を加
算する。
【0255】これにより、インタリーバ226から出力
される符号化系列を基準とした受信信号の尤度が、乗算
器129から出力される信号に加算されることとなり、
この尤度情報を初期値とした、繰り返し復号がデコーダ
132において行われることとなる。
【0256】このように、本実施の形態の通信システム
450によれば、伝搬路推定部227による伝搬路推定
によって新たに算出された行列H´を用いた受信信号の
分離処理が繰り返し行われるようになされており、この
分、分離能力が高められた分離処理によって、受信信号
が分離されるとともに、尤度情報がフィードバックされ
て乗算器126及び129から出力される信号に加算さ
れることにより、デコーダ223及び225における繰
り返し復号に際して、初期値として与えられる尤度情報
として、一段と正確な情報を用いることが可能となり、
この分、受信信号の分離精度を向上させることができ
る。
【0257】このように、受信装置471によれば、図
6について上述した受信装置331の構成と、図4につ
いて上述した受信装置221の構成とを組み合わせ、さ
らに、図5について上述した受信装置271の構成を組
み合わせることにより、受信装置471のアンテナ12
2及び123の数よりも多い送信装置201、211及
び310からの送信信号を十分に高い分離能力によって
分離することができる。
【0258】(実施の形態9)図10は、本発明の実施
の形態9に係る通信システム500の構成を示すブロッ
ク図である。但し、図4及び図7と同一の構成となるも
のについては、図4及び図7と同一番号を付し、詳しい
説明を省略する。
【0259】図10に示されるように、通信システム5
00は、例えば、3つの端末である送信装置201、2
11及び310と、1つの基地局である受信装置521
とを有する。
【0260】受信装置521は、送信装置201、21
1及び310の数よりも少ない2つのアンテナ122及
び123を有し、この2つのアンテナ122及び123
によって受信された受信信号から、2×2の行列によっ
て表わされる伝搬路Hを求めることを目的として、乗算
器336、デインタリーバ337及びデコーダ338に
おいて復号された第3の送信装置310からの送信信号
を、アンテナ122及び123においてそれぞれ受信信
号から減算する。
【0261】このように、受信装置521において、ア
ンテナ122及び123において受信された各受信信号
から、第3の送信装置310から送信された送信信号を
減算するまでの構成は、図7について上述した受信装置
371の構成と同様である。
【0262】そして、受信装置521において、分離部
124から出力される信号を乗算器126、デインタリ
ーバ127及びデコーダ128において処理することに
より、第1の送信装置201から送信された送信信号を
復号し、当該復号された信号を、エンコーダ223及び
インタリーバ224によって再度、符号化する第1の再
符号化処理系と、分離部124から出力される信号を乗
算器129、デインタリーバ131及びデコーダ132
において処理することにより、第2の送信装置211か
ら送信された送信信号を復号し、当該復号された信号
を、エンコーダ225及びインタリーバ226によって
再度、符号化する第2の再符号化処理系と、を有し、こ
れら第1の再符号化処理系及び第2の再符号化処理系に
おいてそれぞれ再符号化された符号化系列を伝搬路推定
部227に入力し、当該伝搬路推定部227において、
これら入力された符号化系列を基準として、アンテナ1
22及び123によって受信された受信信号から新た
な、伝搬路を表わす行列Hを算出する点は、図4につい
て上述した受信装置221と同様の構成を有している。
【0263】このようにこの実施の形態の受信装置52
1においては、図7について上述した受信装置371の
構成と、図4について上述した受信装置221の構成と
を組み合わせることにより、受信装置521のアンテナ
122及び123の数よりも多い送信装置201、21
1及び310からの送信信号を十分に分離することが可
能となる。
【0264】このように、本実施の形態の通信システム
500においては、アンテナ122及び123を介して
受信された受信信号から、複数の送信装置201、21
1及び310のいずれかから送信された送信信号を減算
することにより、伝搬路推定部125及び分離部124
において、2×2の行列によって表わされる伝搬路Hを
用いることが可能となり、この結果、受信信号から1つ
の送信装置310からの送信信号が減算された残りの信
号に対して、分離処理及び誤り訂正復号処理を行うこと
ができる。この場合においても、図4について上述した
受信装置221の場合と同様にして、伝搬路推定部22
7における新たな伝搬路推定処理によって、新たな伝搬
路を表わす行列H´が求められ、当該新たな行列H´に
よって分離部124における伝搬路を表わす行列が更新
されることにより、伝搬路推定部227において推定さ
れた精度の良い行列を用いて、受信信号の分離が再度行
われる。この結果、当該再度行われた分離結果は、さら
に高い分離能力によって分離されたものとすることがで
きる。かくして、受信装置521によれば、一段と高い
分離能力によって、受信信号を分離することができる。
【0265】(実施の形態10)図11は、本発明の実
施の形態10に係る通信システム550の構成を示すブ
ロック図である。但し、図4、図5及び図7と同一の構
成となるものについては、図4、図5及び図7と同一番
号を付し、詳しい説明を省略する。
【0266】図11に示されるように、通信システム5
50は、例えば、3つの端末である送信装置201、2
11及び310と、1つの基地局である受信装置571
とを有する。
【0267】受信装置571は、送信装置201、21
1及び310の数よりも少ない2つのアンテナ122及
び123を有し、この2つのアンテナ122及び123
によって受信された受信信号から、2×2の行列によっ
て表わされる伝搬路Hを求めることを目的として、乗算
器336、デインタリーバ337及びデコーダ338に
おいて復号された第3の送信装置310からの送信信号
を、アンテナ122及び123において受信された受信
信号からそれぞれ減算するとともに、乗算器336、デ
インタリーバ337及びデコーダ338において復号さ
れた第3の送信装置310からの送信信号を、アンテナ
122及び123において受信された各受信信号から減
算する。
【0268】このように、受信装置571において、ア
ンテナ122及び123において受信された各受信信号
から、第3の送信装置310から送信された送信信号を
減算するまでの構成は、図7について上述した受信装置
371の構成と同様である。
【0269】そして、受信装置571において、分離部
124から出力される信号を乗算器126、デインタリ
ーバ127及びデコーダ128において処理することに
より、第1の送信装置201から送信された送信信号を
復号し、当該復号された信号を、エンコーダ223及び
インタリーバ224によって再度、符号化する第1の再
符号化処理系と、分離部124から出力される信号を乗
算器129、デインタリーバ131及びデコーダ132
において処理することにより、第2の送信装置211か
ら送信された送信信号を復号し、当該復号された信号
を、エンコーダ225及びインタリーバ226によって
再度、符号化する第2の再符号化処理系と、を有し、こ
れら第1の再符号化処理系及び第2の再符号化処理系に
おいてそれぞれ再符号化された符号化系列を伝搬路推定
部227に入力し、当該伝搬路推定部227において、
これら入力された符号化系列を基準として、アンテナ1
22及び123によって受信された受信信号から新た
な、伝搬路を表わす行列H´を算出する点は、図4につ
いて上述した受信装置221と同様の構成を有してい
る。
【0270】そして、さらに、受信装置571は、かか
る構成に加えて、図5について上述した場合と同様にし
て、インタリーバ224から出力される再符号化された
符号化系列を基準として、当該符号化系列とアンテナ1
22を介して受信された受信信号とを比較することによ
り、軟判定復号における尤度情報を検出し、当該検出さ
れた受信信号の尤度情報を加算器272にフィードバッ
クすることにより、このとき乗算器126から出力され
た信号に対して、フィードバックされた尤度情報を加算
する。
【0271】これにより、インタリーバ224から出力
される符号化系列を基準とした受信信号の尤度が、乗算
器126から出力される信号に加算されることとなり、
この尤度情報を初期値とした、繰り返し復号がデコーダ
128において行われることとなる。
【0272】また、受信装置571は、インタリーバ2
26から出力される再符号化された符号化系列を基準と
して、当該符号化系列とアンテナ123を介して受信さ
れた受信信号とを比較することにより、軟判定復号にお
ける尤度情報を検出し、当該検出された受信信号の尤度
情報を加算器274にフィードバックすることにより、
このとき乗算器129から出力された信号に対して、フ
ィードバックされた尤度情報を加算する。
【0273】これにより、インタリーバ226から出力
される符号化系列を基準とした受信信号の尤度が、乗算
器129から出力される信号に加算されることとなり、
この尤度情報を初期値とした、繰り返し復号がデコーダ
132において行われることとなる。
【0274】このように、本実施の形態の通信システム
550によれば、伝搬路推定部227による伝搬路推定
によって新たに算出された行列H´を用いた受信信号の
分離処理が繰り返し行われるようになされており、この
分、分離能力が高められた分離処理によって、受信信号
が分離されるとともに、尤度情報がフィードバックされ
て乗算器126及び129から出力される信号に加算さ
れることにより、デコーダ223及び225における繰
り返し復号に際して、初期値として与えられる尤度情報
として、一段と正確な情報を用いることが可能となり、
この分、受信信号の分離精度を向上させることができ
る。
【0275】このように、受信装置571によれば、図
7について上述した受信装置350の構成と、図4につ
いて上述した受信装置221の構成とを組み合わせ、さ
らに、図5について上述した受信装置271の構成を組
み合わせることにより、受信装置571のアンテナ12
2及び123の数よりも多い送信装置201、211及
び310からの送信信号を十分に高い分離能力によって
分離することができる。
【0276】(実施の形態11)図12は、本発明の実
施の形態11に係る通信システム600の構成を示すブ
ロック図である。但し、図6と同一の構成となるものに
ついては、図6と同一番号を付し、詳しい説明を省略す
る。
【0277】図12に示されるように、通信システム6
00は、例えば、3つの端末である送信装置201、2
11及び310と、1つの基地局である受信装置621
とを有する。
【0278】受信装置621は、送信装置201、21
1及び310の数よりも少ない2つのアンテナ122及
び123を有し、この2つのアンテナ122及び123
によって受信され、伝搬路推定された受信信号から、2
×2の行列によって表わされる伝搬路Hを求めることを
目的として、乗算器332、デインタリーバ333及び
デコーダ334において復号された、いずれか1つの送
信装置からの送信信号を、アンテナ122において受信
された受信信号から減算するとともに、乗算器336、
デインタリーバ337及びデコーダ338において復号
された、前記いずれか1つの送信装置からの送信信号
を、アンテナ123において受信された受信信号から減
算する。
【0279】そして、受信装置621において、分離部
124から出力される信号を乗算器126、デインタリ
ーバ127及びデコーダ128において処理することに
より、分離部124の前段において受信信号から減算さ
れた1つの送信装置からの信号を除く他の送信装置のう
ちのいずれか1つからの送信信号を復号し、また、分離
部124から出力される信号を乗算器129、デインタ
リーバ131及びデコーダ132において処理すること
により、さらに残る1つの送信装置から送信された送信
信号を復号する。
【0280】このように、受信装置621において、ア
ンテナ122及び123において受信された各受信信号
から、まず、いずれか1つの送信装置から送信された送
信信号を減算し、当該減算結果に基づいて、残る2つの
送信装置からの送信信号をそれぞれ復号する点において
は、図6について上述した受信装置331の構成と同様
である。
【0281】そして、本実施の形態の受信装置621
は、かかる構成に加えて、アンテナ122及び123に
おいて受信された受信信号を、伝搬路推定部125に入
力し、ここで伝搬路推定を行う。この伝搬路推定の結果
は、ランキング部625に供給される。
【0282】ランキング部625は、伝搬路推定部12
5から供給された各アンテナ122及び123における
受信信号を基に、図2について上述した各送信装置20
1、211及び310と、各アンテナ122及び123
との間の、各伝搬路を推定する。
【0283】この推定結果は、ランキング部625に供
給される。ランキング部625は、伝搬路推定部125
において伝搬路推定された全部で6通り(3つの送信装
置201、211及び310と、受信用の2つのアンテ
ナ122及び123が設けられていることによる)の伝
搬路について、その電力が大きなものからランキングを
行う。
【0284】すなわち、伝搬路の状態が劣化した場合
(S/N比が低くなった場合)には、希望波の受信電力
が小さくなることにより、受信装置621における受信
信号の分離能力が低くなる。このような場合には、分離
部124におけるMIMO方式を用いた受信信号の分離
と、デコーダ128及び132におけるビット長の長い
誤り訂正符号を用いた誤り訂正復号を行うことにより、
高い分離能力で受信信号を分離することができることに
より、ランキング部625においてランキングされた伝
搬路(すなわち送信装置)の最も上位の送信装置からの
送信信号を、分離部124の前段において受信信号から
抽出し、デインタリーバ333及びデコーダ334によ
って構成される復号系、又はデインタリーバ337及び
デコーダ338によって構成される復号系のいずれかに
よって復号される。この場合、ユーザ指示部626は、
ランキング部625におけるランキング結果に基づい
て、ランキングの最も上位の伝搬路に対応する送信装置
において情報データに乗算されたスクランブルコード
を、所定の記憶部(図示せず)から読み出して、当該ス
クランブルコードを乗算器332又は336に供給す
る。
【0285】また、このようにして分離部124の前段
において最も電力の大きい伝搬路(送信装置)が復号さ
れることにより、受信信号から当該復号された信号が除
かれた残りの伝搬路(送信装置)からの送信信号につい
ては、分離部124から後段の復号処理によって復号す
る。この場合、ユーザ指示部626は、ランキング部6
25におけるランキング結果に基づいて、ランキングの
最も上位の伝搬路を除く他の伝搬路に対応する送信装置
において情報データに乗算された各スクランブルコード
を、所定の記憶部(図示せず)から読み出して、当該ス
クランブルコードを乗算器126及び129に供給す
る。
【0286】例えば、ランキング部625におけるラン
キングの結果として、最も上位の伝搬路に対応する送信
装置が第3の送信装置310であるとすると、ユーザ指
示部626は、当該第3の送信装置310を除く他の送
信装置、すなわち、第1の送信装置201及び第2の送
信装置211における各スクランブルコードを記憶部か
ら読み出して、その一方を乗算器126に供給するとと
もに、他方を乗算器129に供給する。かくして、乗算
器126、デインタリーバ127及びデコーダ128に
おける復号系において、第1の送信装置201又は第2
の送信装置211のいずれか一方から送信された信号が
復号されるとともに、乗算器129、デインタリーバ1
31及びデコーダ132における復号系において、他方
の送信装置から送信された信号が復号される。
【0287】このように、受信装置621においては、
アンテナ122及び123によって受信された受信信号
のうち、最も電力の高い伝搬路に対応する送信装置から
の送信信号が分離部124の前段において復号され、そ
の他の送信装置からの送信信号が、分離部124、デコ
ーダ128及びデコーダ132によって分離される。従
って、受信装置621のアンテナ122及び123の数
よりも、送信装置201、211及び310の数が多い
場合であっても、分離部124から後段における高い分
離能力による受信信号の分離を必要としない信号(伝搬
路の電力が高い送信装置)については、直接、スクラン
ブルコードを乗算し、誤り訂正復号処理を施すことによ
り、受信信号から分離することができ、すべての受信信
号をその伝搬路の状態に応じて分離することができる。
【0288】このように、本実施の形態の通信システム
600によれば、受信装置621のアンテナ数よりも多
い送信装置201、211及び310がある場合であっ
ても、その伝搬路の状態に応じて、適切に受信信号を送
信装置ごとに分離することができる。
【0289】なお、上述の実施の形態においては、3つ
の送信装置201、211及び310と、受信装置62
1の2つのアンテナ122及び123を設ける場合につ
いて述べたが、本発明はこれに限らず、分離部124の
前段において、送信装置からの信号をそのランキング結
果に基づいて適宜復号することにより、受信装置621
のアンテナが、分離しようとする送信装置の数よりも少
ない場合に広く適用することができる。
【0290】(実施の形態12)図13は、本発明の実
施の形態12に係る通信システム650の構成を示すブ
ロック図である。但し、図7及び図12と同一の構成と
なるものについては、図7及び図12と同一番号を付
し、詳しい説明を省略する。
【0291】図13に示されるように、通信システム6
50は、例えば、3つの端末である送信装置201、2
11及び310と、1つの基地局である受信装置671
とを有する。
【0292】受信装置671において、アンテナ122
によって受信され伝搬路推定された受信信号は、減算器
335に供給される。減算器335は、図7について上
述した場合と同様にして、受信信号に含まれる3つの送
信装置201、211及び310からの送信信号のうち
のいずれか1つを受信信号から減算し、その結果を分離
部124に供給する。
【0293】また、アンテナ123によって受信され伝
搬路推定された受信信号は、減算器339に供給され
る。減算器339は、図7について上述した場合と同様
にして、受信信号に含まれる3つの送信装置201、2
11及び310からの送信信号のうちの、前記減算器3
35において減算された送信信号を受信信号から減算
し、その結果を分離部124に供給する。
【0294】この受信装置671は、かかる構成に加え
て、図12について上述した伝搬路推定部125、ラン
キング部625及びユーザ指示部626を有する。これ
ら各ブロック部の動作は、図12について上述した受信
装置621の場合と同様であり、ランキング部625
は、伝搬路推定部125から供給される6通りの伝搬路
について、それぞれの電力をランキングする。
【0295】ユーザ指示部626は、ランキング部62
5においてランキングされた伝搬路のうち、最も上位の
伝搬路に対応する送信装置において情報データに乗算さ
れたスクランブルコードと同じスクランブルコードを所
定の記憶部(図示せず)から読み出して、これを乗算器
336に供給する。
【0296】乗算器336は、2つのアンテナ122及
び123によって受信された各受信信号を、RAKE合
成部372においてRAKE合成した結果に対して、ユ
ーザ指示部626から供給されたスクランブルコードを
乗算する。これにより、ランキング部625において最
も上位にランキングされた伝搬路に対応する送信装置か
らの受信信号が乗算器336、デインタリーバ337及
びデコーダ338の復号系において復号される。
【0297】従って、減算器335及び339において
は、アンテナ122及び123において受信された受信
信号のうち、ランキング部625において最も上位にラ
ンキングされた伝搬路に対応する送信装置、すなわち、
最も伝搬路の状態が良い送信装置からの信号が減算され
る。
【0298】このように、受信装置671においては、
アンテナ122及び123によって受信された受信信号
のうち、最も受信電力の高い伝搬路に対応する送信装置
からの受信信号が分離部124の前段において復号さ
れ、その他の送信装置からの受信信号が、分離部12
4、デコーダ128及びデコーダ132によって分離さ
れる。従って、受信装置671のアンテナ122及び1
23の数よりも、送信装置201、211及び310の
数が多い場合であっても、分離部124から後段におけ
る高い分離能力による受信信号の分離を必要としない信
号(電力が高い伝搬路に対応した送信装置)について
は、直接、スクランブルコードを乗算し、誤り訂正復号
処理を施すことにより、受信信号から分離することがで
き、すべての受信信号をその伝搬路の状態に応じて分離
することができる。
【0299】このように、本実施の形態の通信システム
650によれば、受信装置671のアンテナ数よりも多
い送信装置201、211及び310がある場合であっ
ても、その伝搬路の状態に応じて、適切に受信信号を送
信装置ごとに分離することができる。
【0300】なお、上述の実施の形態においては、3つ
の送信装置201、211及び310と、受信装置67
1の2つのアンテナ122及び123を設ける場合につ
いて述べたが、本発明はこれに限らず、分離部124の
前段において、送信装置からの信号をそのランキング結
果に基づいて適宜復号することにより、受信装置671
のアンテナが、分離しようとする送信装置の数よりも少
ない場合に広く適用することができる。
【0301】(実施の形態13)図14は、本発明の実
施の形態13に係る通信システム700の構成を示すブ
ロック図である。但し、図4、図6及び図12と同一の
構成となるものについては、図4、図6及び図12と同
一番号を付し、詳しい説明を省略する。
【0302】図14に示されるように、通信システム7
00は、例えば、3つの端末である送信装置201、2
11及び310と、1つの基地局である受信装置721
とを有する。
【0303】受信装置721は、送信装置201、21
1及び310の数よりも少ない2つのアンテナ122及
び123を有し、この2つのアンテナ122及び123
によって受信され伝搬路推定された受信信号から、2×
2の行列によって表わされる伝搬路Hを求めることを目
的として、受信信号に含まれる、3つの送信装置20
1、211及び310からの送信信号のうち、いずれか
1つを分離部124の前段において受信信号から減算
し、残る2つの送信装置からの送信信号を、分離部12
4の後段において復号する点について、図6について上
述した受信装置331と同様であり、また、分離部12
4の前段おいて受信信号から減算する信号を選択する構
成として、各伝搬路の電力をランキングし、当該ランキ
ング結果が最も上位の伝搬路に対応する送信装置からの
送信信号を選択する点については、図12について上述
した受信装置621と同様であり、さらに、分離部12
4の後段において復号された信号を再符号化した結果
と、分離部124に入力される受信信号とに基づいて、
伝搬路推定を行い、当該伝搬路推定結果を新たな伝搬路
を表わす行列H´として分離部124にフィードバック
する点については、図4について上述した受信装置22
1と同様である。
【0304】このように、受信装置721においては、
アンテナ122及び123によって受信された受信信号
のうち、最も電力の高い伝搬路に対応する送信装置から
の受信信号が分離部124の前段において復号され、そ
の他の送信装置からの受信信号が、分離部124、デコ
ーダ128及びデコーダ132によって分離される。従
って、受信装置721のアンテナ122及び123の数
よりも、送信装置201、211及び310の数が多い
場合であっても、分離部124から後段における高い分
離能力による受信信号の分離を必要としない信号(電力
が高い伝搬路に対応した送信装置)については、直接、
スクランブルコードを乗算し、誤り訂正復号処理を施す
ことにより、受信信号から分離することができ、すべて
の受信信号をその伝搬路の状態に応じて分離することが
できる。
【0305】そして、さらに、受信装置721は、デコ
ーダ128及び132における復号結果を再符号化して
なる符号化系列と、分離部124に入力される受信信号
とに基づいて、伝搬路推定を行い、その結果を分離部1
24にフィードバックして伝搬路を表わす行列H´を更
新することを繰り返すことにより、一段と伝搬路の状態
を正確に反映した送信信号の分離を行うことができる。
【0306】このように、本実施の形態の通信システム
700によれば、受信装置721のアンテナ数よりも多
い送信装置201、211及び310がある場合であっ
ても、その伝搬路の状態に応じて、適切に受信信号を送
信装置ごとに分離することができる。
【0307】なお、上述の実施の形態においては、3つ
の送信装置201、211及び310と、受信装置72
1の2つのアンテナ122及び123を設ける場合につ
いて述べたが、本発明はこれに限らず、分離部124の
前段において、送信装置からの信号をそのランキング結
果に基づいて適宜復号することにより、受信装置721
のアンテナが、分離しようとする送信装置の数よりも少
ない場合に広く適用することができる。
【0308】(実施の形態14)図15は、本発明の実
施の形態14に係る通信システム750の構成を示すブ
ロック図である。但し、図4、図5、図6及び図12と
同一の構成となるものについては、図4、図5、図6及
び図12と同一番号を付し、詳しい説明を省略する。
【0309】図15に示されるように、通信システム7
50は、例えば、3つの端末である送信装置201、2
11及び310と、1つの基地局である受信装置771
とを有する。
【0310】受信装置771は、送信装置201、21
1及び310の数よりも少ない2つのアンテナ122及
び123を有し、この2つのアンテナ122及び123
によって受信され伝搬路推定された受信信号から、2×
2の行列によって表わされる伝搬路Hを求めることを目
的として、受信信号に含まれる、3つの送信装置20
1、211及び310からの送信信号のうち、いずれか
1つを分離部124の前段において受信信号から減算
し、残る2つの送信装置からの送信信号を、分離部12
4の後段において復号する点について、図6について上
述した受信装置331と同様であり、また、分離部12
4の前段おいて受信信号から減算する信号を選択する構
成として、各伝搬路の電力をランキングし、当該ランキ
ング結果が最も上位の伝搬路に対応する送信装置からの
送信信号を選択する点については、図12について上述
した受信装置621と同様であり、また、分離部124
の後段において復号された信号を再符号化した結果と、
分離部124に入力される受信信号とに基づいて、伝搬
路推定を行い、当該伝搬路推定結果を新たな伝搬路を表
わす行列Hとして分離部124にフィードバックする点
については、図4について上述した受信装置221と同
様であり、さらに、分離部124の後段において復号さ
れた信号を再符号化した結果と、分離部124に入力さ
れる受信信号とに基づいて、当該受信信号の尤度情報を
求め、当該尤度情報をデコーダ128及び132におけ
る繰り返し復号の初期値としてフィードバックする点に
ついては、図5について上述した受信装置271と同様
である。
【0311】このように、受信装置771においては、
アンテナ122及び123によって受信された受信信号
のうち、最も電力の高い伝搬路に対応する送信装置から
の受信信号が分離部124の前段において復号され、そ
の他の送信装置からの受信信号が、分離部124、デコ
ーダ128及びデコーダ132によって分離される。従
って、受信装置771のアンテナ122及び123の数
よりも、送信装置201、211及び310の数が多い
場合であっても、分離部124から後段における高い分
離能力による受信信号の分離を必要としない信号(電力
が高い伝搬路に対応した送信装置)については、直接、
スクランブルコードを乗算し、誤り訂正復号処理を施す
ことにより、受信信号から分離することができ、すべて
の受信信号をその伝搬路の状態に応じて分離することが
できる。
【0312】さらに、受信装置771は、デコーダ12
8及び132における復号結果を再符号化してなる符号
化系列と、分離部124に入力される受信信号とに基づ
いて、伝搬路推定を行い、その結果を分離部124にフ
ィードバックして伝搬路を表わす行列を更新することを
繰り返すことにより、一段と伝搬路の状態を正確に反映
した送信信号の分離を行うことができる。
【0313】また、さらに、受信装置771は、デコー
ダ128及び132における復号結果を再符号化してな
る符号化系列と、分離部124に入力される受信信号と
に基づいて、受信信号の尤度情報を求め当該尤度情報を
デコーダ128及び132にフィードバックすることに
より、繰り返し復号(ターボ復号)における尤度の初期
値をある程度信頼されるにすることができることによ
り、デコーダにおける誤り訂正復号処理を一段と高精度
で行うことができる。
【0314】このように、本実施の形態の通信システム
750によれば、受信装置771のアンテナ数よりも多
い送信装置201、211及び310がある場合であっ
ても、その伝搬路の状態に応じて、適切に受信信号を送
信装置ごとに分離することができる。
【0315】なお、上述の実施の形態においては、3つ
の送信装置201、211及び310と、受信装置77
1の2つのアンテナ122及び123を設ける場合につ
いて述べたが、本発明はこれに限らず、分離部124の
前段において、送信装置からの信号をそのランキング結
果に基づいて適宜復号することにより、受信装置771
のアンテナが、分離しようとする送信装置の数よりも少
ない場合に広く適用することができる。
【0316】(実施の形態15)図16は、本発明の実
施の形態15に係る通信システム800の構成を示すブ
ロック図である。但し、図4、図7及び図13と同一の
構成となるものについては、図4、図7及び図13と同
一番号を付し、詳しい説明を省略する。
【0317】図16に示されるように、通信システム8
00は、例えば、3つの端末である送信装置201、2
11及び310と、1つの基地局である受信装置821
とを有する。
【0318】受信装置821は、送信装置201、21
1及び310の数よりも少ない2つのアンテナ122及
び123を有し、この2つのアンテナ122及び123
によって受信され伝搬路推定された受信信号から、2×
2の行列によって表わされる伝搬路Hを求めることを目
的として、受信信号に含まれる、3つの送信装置20
1、211及び310からの送信信号のうち、いずれか
1つを分離部124の前段において受信信号から減算
し、残る2つの送信装置からの送信信号を、分離部12
4の後段において復号する点について、図7について上
述した受信装置371と同様であり、また、分離部12
4の前段おいて受信信号から減算する信号を選択する構
成として、各伝搬路の電力をランキングし、当該ランキ
ング結果が最も上位の伝搬路に対応する送信装置からの
送信信号を選択する点については、図13について上述
した受信装置671と同様であり、さらに、分離部12
4の後段において復号された信号を再符号化した結果
と、分離部124に入力される受信信号とに基づいて、
伝搬路推定を行い、当該伝搬路推定結果を新たな伝搬路
を表わす行列H´として分離部124にフィードバック
する点については、図4について上述した受信装置22
1と同様である。
【0319】このように、受信装置821においては、
アンテナ122及び123によって受信された受信信号
のうち、最も受信電力の高い伝搬路に対応する送信装置
からの受信信号が分離部124の前段において復号さ
れ、その他の送信装置からの受信信号が、分離部12
4、デコーダ128及びデコーダ132によって分離さ
れる。従って、受信装置721のアンテナ122及び1
23の数よりも、送信装置201、211及び310の
数が多い場合であっても、分離部124から後段におけ
る高い分離能力による受信信号の分離を必要としない信
号(電力が高い伝搬路に対応した送信装置)について
は、直接、スクランブルコードを乗算し、誤り訂正復号
処理を施すことにより、受信信号から分離することがで
き、すべての受信信号をその伝搬路の状態に応じて分離
することができる。
【0320】そして、さらに、受信装置821は、デコ
ーダ128及び132における復号結果を再符号化して
なる符号化系列と、分離部124に入力される受信信号
とに基づいて、伝搬路推定を行い、その結果を分離部1
24にフィードバックして伝搬路を表わす行列を更新す
ることを繰り返すことにより、一段と伝搬路の状態を正
確に反映した送信信号の分離を行うことができる。
【0321】このように、本実施の形態の通信システム
800によれば、受信装置821のアンテナ数よりも多
い送信装置201、211及び310がある場合であっ
ても、その伝搬路の状態に応じて、適切に受信信号を送
信装置ごとに分離することができる。
【0322】なお、上述の実施の形態においては、3つ
の送信装置201、211及び310と、受信装置82
1の2つのアンテナ122及び123を設ける場合につ
いて述べたが、本発明はこれに限らず、分離部124の
前段において、送信装置からの信号をそのランキング結
果に基づいて適宜復号することにより、受信装置821
のアンテナが、分離しようとする送信装置の数よりも少
ない場合に広く適用することができる。
【0323】(実施の形態16)図17は、本発明の実
施の形態16に係る通信システム850の構成を示すブ
ロック図である。但し、図4、図5、図7及び図13と
同一の構成となるものについては、図4、図5、図7及
び図13と同一番号を付し、詳しい説明を省略する。
【0324】図17に示されるように、通信システム8
50は、例えば、3つの端末である送信装置201、2
11及び310と、1つの基地局である受信装置871
とを有する。
【0325】受信装置871は、送信装置201、21
1及び310の数よりも少ない2つのアンテナ122及
び123を有し、この2つのアンテナ122及び123
によって受信され伝搬路推定された受信信号から、2×
2の行列によって表わされる伝搬路Hを求めることを目
的として、受信信号に含まれる、3つの送信装置20
1、211及び310からの送信信号のうち、いずれか
1つを分離部124の前段において受信信号から減算
し、残る2つの送信装置からの送信信号を、分離部12
4の後段において復号する点については、図7について
上述した受信装置371と同様であり、また、分離部1
24の前段おいて受信信号から減算する信号を選択する
構成として、各伝搬路の電力をランキングし、当該ラン
キング結果が最も上位の伝搬路に対応する送信装置から
の送信信号を選択する点については、図13について上
述した受信装置671と同様であり、また、分離部12
4の後段において復号された信号を再符号化した結果
と、分離部124に入力される受信信号とに基づいて、
伝搬路推定を行い、当該伝搬路推定結果を新たな伝搬路
を表わす行列H´として分離部124にフィードバック
する点については、図4について上述した受信装置22
1と同様であり、さらに、分離部124の後段において
復号された信号を再符号化した結果と、分離部124に
入力される受信信号とに基づいて、当該受信信号の尤度
情報を求め、当該尤度情報をデコーダ128及び132
における繰り返し復号の初期値としてフィードバックす
る点については、図5について上述した受信装置271
と同様である。
【0326】このように、受信装置871においては、
アンテナ122及び123によって受信された受信信号
のうち、最も電力の高い伝搬路に対応する送信装置から
の受信信号が分離部124の前段において復号され、そ
の他の送信装置からの受信信号が、分離部124、デコ
ーダ128及びデコーダ132によって分離される。従
って、受信装置871のアンテナ122及び123の数
よりも、送信装置201、211及び310の数が多い
場合であっても、分離部124から後段における高い分
離能力による受信信号の分離を必要としない信号(電力
が高い伝搬路に対応した送信装置)については、直接、
スクランブルコードを乗算し、誤り訂正復号処理を施す
ことにより、受信信号から分離することができ、すべて
の受信信号をその伝搬路の状態に応じて分離することが
できる。
【0327】さらに、受信装置871は、デコーダ12
8及び132における復号結果を再符号化してなる符号
化系列と、分離部124に入力される受信信号とに基づ
いて、伝搬路推定を行い、その結果を分離部124にフ
ィードバックして伝搬路を表わす行列を更新することを
繰り返すことにより、一段と伝搬路の状態を正確に反映
した送信信号の分離を行うことができる。
【0328】また、さらに、受信装置871は、デコー
ダ128及び132における復号結果を再符号化してな
る符号化系列と、分離部124に入力される受信信号と
に基づいて、受信信号の尤度情報を求め当該尤度情報を
デコーダ128及び132にフィードバックすることに
より、繰り返し復号(ターボ復号)における尤度の初期
値をある程度信頼されるにすることができることによ
り、デコーダにおける誤り訂正復号処理を一段と高精度
で行うことができる。
【0329】このように、本実施の形態の通信システム
850によれば、受信装置871のアンテナ数よりも多
い送信装置201、211及び310がある場合であっ
ても、その伝搬路の状態に応じて、適切に受信信号を送
信装置ごとに分離することができる。
【0330】なお、上述の実施の形態においては、3つ
の送信装置201、211及び310と、受信装置87
1の2つのアンテナ122及び123を設ける場合につ
いて述べたが、本発明はこれに限らず、分離部124の
前段において、送信装置からの信号をそのランキング結
果に基づいて適宜復号することにより、受信装置871
のアンテナが、分離しようとする送信装置の数よりも少
ない場合に広く適用することができる。
【0331】また、上述の実施の形態においては、ラン
キング部625において最も上位にランキングされた伝
搬路に対応する送信装置からの送信信号を、分離部12
4の前段において受信信号から減算する場合について述
べたが、本発明はこれに限らず、ユーザ指示部626か
ら乗算器336、126及び129に対して供給するス
クランブルコードを切り換えることにより、すべての送
信装置201、211及び310からの送信信号を順
次、受信信号から減算するようにしてもよい。
【0332】このようにすれば、各送信装置201、2
11及び310からの送信信号に対して、尤度情報をフ
ィードバックした繰り返し復号を行うことができる。
【0333】(実施の形態17)図18は、本発明の実
施の形態17に係る通信システム900の構成を示すブ
ロック図である。図18に示されるように、通信システ
ム900は、例えば、4つの端末である送信装置91
1、912、913及び914と、1つの基地局である
受信装置901と、当該受信装置901の中継器902
及び903とを有する.受信装置901、中継器902
及び903は、それぞれアンテナを有し、これらの所定
の受信範囲910のなかの送信装置911、912、9
13及び914からの受信信号を受信するようになされ
ている。
【0334】中継器902及び903の各アンテナにお
いて受信された受信信号は、中継器902及び903か
ら例えば光ケーブル等を介して受信装置901に供給さ
れ、当該受信装置901において復調処理が施される。
【0335】受信装置901は、上述の実施の形態1な
いし実施の形態16の受信装置121、171、22
1、271、331、371、421、471、52
1、571、621、671、721、771、821
又は871をそれぞれ適用することができる。
【0336】この場合、これら各受信装置121、17
1、221、271、331、371、421、47
1、521、571、621、671、721、77
1、821又は871の1つ又は複数のアンテナを受信
装置901のアンテナとして用い、その他のアンテナを
各中継器902及び903に振り分けて使用する。
【0337】これにより、各中継器902及び903の
アンテナを、上述の実施の形態1ないし実施の形態16
における受信装置121、171、221、271、3
31、371、421、471、521、571、62
1、671、721、771、821又は871のアン
テナの一部として用いることができる。
【0338】このように、本実施の形態17の通信シス
テム900によれば、受信装置901のアンテナと、中
継器902及び903のアンテナとによって、MIMO
方式で受信処理する際に必要となる複数のアンテナを構
成することにより、受信装置901における受信処理の
ための複数のアンテナを、中継器902及び903のア
ンテナで共用することができ、この分、システムの構成
を簡単にすることができる。
【0339】なお、上述の実施の形態においては、基地
局側のアンテナとして、受信装置901、中継器902
及び903の3つのアンテナを用い、また、端末装置と
して4つの送信装置911、912、913及び914
を用いる場合について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、他の種々の数の組み合わせを適用することができ
る。
【0340】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
受信信号から、各送信装置からの信号を分離する際の分
離能力を一段と高めることができる通信システム、受信
装置及び受信方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る通信システムの構
成を示すブロック図
【図2】本発明の受信処理の原理の説明に供する略線図
【図3】本発明の実施の形態2に係る通信システムの構
成を示すブロック図
【図4】本発明の実施の形態3に係る通信システムの構
成を示すブロック図
【図5】本発明の実施の形態4に係る通信システムの構
成を示すブロック図
【図6】本発明の実施の形態5に係る通信システムの構
成を示すブロック図
【図7】本発明の実施の形態6に係る通信システムの構
成を示すブロック図
【図8】本発明の実施の形態7に係る通信システムの構
成を示すブロック図
【図9】本発明の実施の形態8に係る通信システムの構
成を示すブロック図
【図10】本発明の実施の形態9に係る通信システムの
構成を示すブロック図
【図11】本発明の実施の形態10に係る通信システム
の構成を示すブロック図
【図12】本発明の実施の形態11に係る通信システム
の構成を示すブロック図
【図13】本発明の実施の形態12に係る通信システム
の構成を示すブロック図
【図14】本発明の実施の形態13に係る通信システム
の構成を示すブロック図
【図15】本発明の実施の形態14に係る通信システム
の構成を示すブロック図
【図16】本発明の実施の形態15に係る通信システム
の構成を示すブロック図
【図17】本発明の実施の形態16に係る通信システム
の構成を示すブロック図
【図18】本発明の実施の形態17に係る通信システム
の構成を示すブロック図
【図19】従来の通信システムの構成を示すブロック図
【符号の説明】
100,150,200,250,300,350,4
00,450,500,550,600,650,70
0,750,800,850,900 通信システム 102,112,223,225 エンコーダ 121,171,221,271,331,371,4
21,471,521,571,621,671,72
1,771,821,871,901 受信装置 122,123 アンテナ 124 分離部(V−BLAST部) 125,227 伝搬路推定部 128,132 デコーダ 201,211,310 送信装置 902,903 中継器

Claims (37)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信しようとする情報データに対して、
    ビット長の長い誤り訂正符号を用いた誤り訂正符号化処
    理及び拡散率の低い端末装置固有のスクランブルコード
    の乗算処理を行うことにより、前記誤り訂正符号によっ
    て帯域拡大された送信信号を送信する複数の端末装置
    と、 前記端末装置からの上り回線における前記送信信号を受
    信する受信装置と、 を具備し、前記受信装置は、 前記端末装置の数と少なくとも同数のアンテナを有し、
    当該各アンテナごとに伝搬路推定を行う伝搬路推定手段
    と、 前記伝搬路推定手段の推定結果に基づいて、前記アンテ
    ナによって受信された受信信号に含まれる前記複数の端
    末装置からの各送信信号を分離する分離手段と、 前記分離された信号に対して、前記固有のスクランブル
    コードを乗算し、当該乗算結果に対して誤り訂正復号を
    行う受信信号処理手段と、 を具備することを特徴とする通信システム。
  2. 【請求項2】 前記受信装置は、 前記伝搬路推定手段による推定結果に基づいて、当該各
    伝搬路ごとの電力を測定する電力測定手段と、 前記電力測定手段の測定結果に基づいて、前記各端末装
    置の符号化率を決定する符号化率決定手段と、 前記符号化率決定手段による決定結果を前記各端末装置
    に送信する送信制御手段と、 を有することを特徴とする請求項1記載の通信システ
    ム。
  3. 【請求項3】 送信しようとする情報データに対して、
    ビット長の長い誤り訂正符号を用いた誤り訂正符号化処
    理及び拡散率が低い端末装置固有のスクランブルコード
    の乗算処理を行うことにより、前記誤り訂正符号によっ
    て帯域拡大された送信信号を送信する複数の端末装置
    と、 前記端末装置からの上り回線における前記送信信号を受
    信する受信装置と、 を具備し、前記受信装置は、 前記端末装置の数と少なくとも同数のアンテナを有し、
    当該各アンテナごとに伝搬路推定を行う第1の伝搬路推
    定手段と、 前記伝搬路推定手段の推定結果に基づいて、前記アンテ
    ナによって受信された受信信号に含まれる前記複数の端
    末装置からの各送信信号を分離する分離手段と、 前記分離された信号に対して、前記固有のスクランブル
    コードを乗算し、当該乗算結果に対して誤り訂正復号を
    行う受信信号処理手段と、 前記受信信号処理手段によって復号された受信信号に対
    して、前記端末装置における誤り訂正符号化処理と同様
    の誤り訂正符号化処理を施す再符号化手段と、 前記再符号化手段による再符号化結果と、前記受信信号
    との相関に基づいて伝搬路推定を行う第2の伝搬路推定
    手段と、 を具備し、前記分離手段は、前記第2の伝搬路推定手段
    の推定結果に基づいて、前記分離を行うことを特徴とす
    る通信システム。
  4. 【請求項4】 前記受信装置は、 前記再符号化手段の符号化結果と前記受信信号との比較
    結果に基づいて検出された尤度情報を、前記誤り訂正復
    号される信号に対して反映させる尤度情報フィードバッ
    ク手段を有することを特徴とする請求項3記載の通信シ
    ステム。
  5. 【請求項5】 送信しようとする情報データに対して、
    ビット長の長い誤り訂正符号を用いた誤り訂正符号化処
    理及び拡散率が低い端末装置固有のスクランブルコード
    の乗算処理を行うことにより、前記誤り訂正符号によっ
    て帯域拡大された送信信号を送信する複数の端末装置
    と、 前記端末装置からの上り回線における前記送信信号を受
    信する受信装置と、 を具備し、前記受信装置は、 前記端末装置の数よりも少ない数のアンテナを有し、当
    該各アンテナごとに伝搬路推定を行う第1の伝搬路推定
    手段と、 前記伝搬路推定手段の推定結果に基づいて、前記複数の
    端末装置のうち、前記アンテナの数よりも多い分の端末
    装置から送信された送信信号を復号する復号手段と、 前記アンテナによって受信された受信信号から前記復号
    手段の復号結果を差し引く減算手段と、 前記受信信号のうち、前記減算手段によって前記復号結
    果が差し引かれた残りに含まれる、前記アンテナの数と
    同じ数の端末装置からの各送信信号を分離する分離手段
    と、 前記分離された信号に対して、前記固有のスクランブル
    コードを乗算し、当該乗算結果に対して誤り訂正復号を
    行う受信信号処理手段と、 を具備することを特徴とする通信システム。
  6. 【請求項6】 前記受信装置は、 前記複数の端末装置のうち、前記アンテナの数よりも多
    い分の端末装置から送信された送信信号を、前記伝搬路
    推定結果に基づいてRAKE合成する合成手段を有し、
    当該RAKE合成された結果を前記復号手段に供給する
    ことを特徴とする請求項5記載の通信システム。
  7. 【請求項7】 前記受信装置は、 前記誤り訂正復号された結果に対して、当該復号結果に
    対応する前記端末装置での誤り訂正符号化処理と同様の
    処理を行う再符号化処理手段と、 前記再符号化処理手段の符号化結果と前記受信信号との
    相関に基づいて伝搬路推定を行う第2の伝搬路推定手段
    と、 を有し、前記第2の伝搬路推定手段の推定結果を用い
    て、前記分離を行うことを特徴とする請求項5又は請求
    項6記載の通信システム。
  8. 【請求項8】 前記受信装置は、 前記再符号化手段による符号化結果と前記受信信号とに
    基づいて生成された当該受信信号の尤度情報を前記誤り
    訂正復号される信号に対して反映させる尤度情報フィー
    ドバック手段を有することを特徴とする請求項7記載の
    通信システム。
  9. 【請求項9】 送信しようとする情報データに対して、
    ビット長の長い誤り訂正符号を用いた誤り訂正符号化処
    理及び拡散率が低い端末装置固有のスクランブルコード
    の乗算処理を行うことにより、前記誤り訂正符号によっ
    て帯域拡大された送信信号を送信する複数の端末装置
    と、 前記端末装置からの上り回線における前記送信信号を受
    信する受信装置と、 を具備し、前記受信装置は、 前記端末装置の数よりも少ない数のアンテナを有し、当
    該各アンテナごとに伝搬路推定を行う第1の伝搬路推定
    手段と、 前記伝搬路推定手段の推定結果に基づいて、前記複数の
    端末装置の伝搬路の状態の良否をランキングするランキ
    ング手段と、 前記ランキング手段によるランキング結果の上位の端末
    装置から送信された送信信号を復号する復号手段と、 前記アンテナによって受信された受信信号から前記復号
    手段の復号結果を差し引く減算手段と、 前記受信信号のうち、前記減算手段によって前記復号結
    果が差し引かれた残りに含まれる、前記アンテナの数と
    同じ数の端末装置からの各送信信号を分離する分離手段
    と、 前記分離された信号に対して、前記固有のスクランブル
    コードを乗算し、当該乗算結果に対して誤り訂正復号を
    行う受信信号処理手段と、 を具備することを特徴とする通信システム。
  10. 【請求項10】 前記受信装置は、 前記複数の端末装置のうち、前記ランキング結果の上位
    の端末装置から送信された送信信号を、前記伝搬路推定
    手段の推定結果に基づいてRAKE合成する合成手段を
    有し、当該RAKE合成された結果を前記復号手段に供
    給することを特徴とする請求項9記載の通信システム。
  11. 【請求項11】 前記受信装置は、 前記誤り訂正復号された結果に対して、当該復号結果に
    対応する前記端末装置での誤り訂正符号化処理と同様の
    処理を行う再符号化処理手段と、 前記再符号化処理手段の符号化結果と前記受信信号との
    相関に基づいて伝搬路推定を行う第2の伝搬路推定手段
    と、 を有し、前記第2の伝搬路推定手段の推定結果を用い
    て、前記分離を行うことを特徴とする請求項9又は請求
    項10記載の通信システム。
  12. 【請求項12】 前記受信装置は、 前記再符号化手段による符号化結果と前記受信信号とに
    基づいて生成された当該受信信号の尤度情報を前記誤り
    訂正復号される信号に対して反映させる尤度情報フィー
    ドバック手段を有することを特徴とする請求項11記載
    の通信システム。
  13. 【請求項13】 前記受信装置の複数のアンテナの一部
    は、前記受信装置及び前記端末装置間に設けられた中継
    器のアンテナによって代用されることを特徴とする請求
    項1から請求項12のいずれかに記載の通信システム。
  14. 【請求項14】 端末装置の数と少なくとも同じ数だけ
    設けられたアンテナごとに伝搬路推定を行う伝搬路推定
    手段と、 前記伝搬路推定手段の推定結果に基づいて、前記アンテ
    ナによって受信された受信信号に含まれる複数の前記端
    末装置からの各送信信号を分離する分離手段と、 前記分離された信号に対して、前記端末装置ごとにその
    送信信号に乗算されている端末装置固有のスクランブル
    コードを乗算し、当該乗算結果に対して誤り訂正復号を
    行う受信信号処理手段と、 を具備することを特徴とする受信装置。
  15. 【請求項15】 前記伝搬路推定手段による推定結果に
    基づいて、当該各伝搬路ごとの電力を測定する電力測定
    手段と、 前記電力測定手段の測定結果に基づいて、前記各端末装
    置の符号化率を決定する符号化率決定手段と、 前記符号化率決定手段による決定結果を前記各端末装置
    に送信する送信制御手段と、 を有することを特徴とする請求項14記載の受信装置。
  16. 【請求項16】 端末装置の数と少なくとも同じ数だけ
    設けられたアンテナごとに伝搬路推定を行う第1の伝搬
    路推定手段と、 前記伝搬路推定手段の推定結果に基づいて、前記アンテ
    ナによって受信された受信信号に含まれる前記複数の端
    末装置からの各送信信号を分離する分離手段と、 前記分離された信号に対して、前記端末装置ごとにその
    送信信号に乗算されている端末装置固有のスクランブル
    コードを乗算し、当該乗算結果に対して誤り訂正復号を
    行う受信信号処理手段と、 前記受信信号処理手段によって復号された受信信号に対
    して、前記端末装置における誤り訂正符号化処理と同様
    の誤り訂正符号化処理を施す再符号化手段と、 前記再符号化手段による再符号化結果と、前記受信信号
    との相関に基づいて伝搬路推定を行う第2の伝搬路推定
    手段と、 を具備し、前記分離手段は、前記第2の伝搬路推定手段
    の推定結果に基づいて、前記分離を行うことを特徴とす
    る受信装置。
  17. 【請求項17】 前記再符号化手段の符号化結果と前記
    受信信号との比較結果に基づいて検出された尤度情報
    を、前記誤り訂正復号される信号に対して反映させる尤
    度情報フィードバック手段を有することを特徴とする請
    求項16記載の受信装置。
  18. 【請求項18】 端末装置の数よりも少ない数だけ設け
    られたアンテナごとに伝搬路推定を行う第1の伝搬路推
    定手段と、 前記伝搬路推定手段の推定結果に基づいて、複数の前記
    端末装置のうち、前記アンテナの数よりも多い分の端末
    装置から送信された送信信号を復号する復号手段と、 前記アンテナによって受信された受信信号から前記復号
    手段の復号結果を差し引く減算手段と、 前記受信信号のうち、前記減算手段によって前記復号結
    果が差し引かれた残りに含まれる、前記アンテナの数と
    同じ数の端末装置からの各送信信号を分離する分離手段
    と、 前記分離された信号に対して、前記端末装置ごとにその
    送信信号に乗算されている端末装置固有のスクランブル
    コードを乗算し、当該乗算結果に対して誤り訂正復号を
    行う受信信号処理手段と、 を具備することを特徴とする受信装置。
  19. 【請求項19】 前記複数の端末装置のうち、前記アン
    テナの数よりも多い分の端末装置から送信された送信信
    号を、前記伝搬路推定手段の推定結果に基づいてRAK
    E合成する合成手段を有し、当該RAKE合成された結
    果を前記復号手段に供給することを特徴とする請求項1
    8記載の受信装置。
  20. 【請求項20】 前記誤り訂正復号された結果に対し
    て、当該復号結果に対応する前記端末装置での誤り訂正
    符号化処理と同様の処理を行う再符号化処理手段と、 前記再符号化処理手段の符号化結果と前記受信信号との
    相関に基づいて伝搬路推定を行う第2の伝搬路推定手段
    と、 を有し、前記第2の伝搬路推定手段の推定結果を用い
    て、前記分離を行うことを特徴とする請求項18又は請
    求項19記載の受信装置。
  21. 【請求項21】 前記再符号化手段による符号化結果と
    前記受信信号とに基づいて生成された当該受信信号の尤
    度情報を、前記誤り訂正復号される信号に対して反映さ
    せる尤度情報フィードバック手段を有することを特徴と
    する請求項20記載の受信装置。
  22. 【請求項22】 端末装置の数よりも少ない数だけ設け
    られたアンテナごとに伝搬路推定を行う第1の伝搬路推
    定手段と、 前記伝搬路推定手段の推定結果に基づいて、複数の前記
    端末装置の伝搬路の状態の良否をランキングするランキ
    ング手段と、 前記ランキング手段によるランキング結果の上位の端末
    装置から送信された送信信号を復号する復号手段と、 前記アンテナによって受信された受信信号から前記復号
    手段の復号結果を差し引く減算手段と、 前記受信信号のうち、前記減算手段によって前記復号結
    果が差し引かれた残りに含まれる、前記アンテナの数と
    同じ数の端末装置からの各送信信号を分離する分離手段
    と、 前記分離された信号に対して、前記端末装置ごとにその
    送信装置に乗算されている端末装置固有のスクランブル
    コードを乗算し、当該乗算結果に対して誤り訂正復号を
    行う受信信号処理手段と、 を具備することを特徴とする受信装置。
  23. 【請求項23】 前記複数の端末装置のうち、前記ラン
    キング結果の上位の端末装置から送信された送信信号
    を、前記伝搬路推定手段の推定結果に基づいてRAKE
    合成する合成手段を有し、当該RAKE合成された結果
    を前記復号手段に供給することを特徴とする請求項22
    記載の受信装置。
  24. 【請求項24】 前記誤り訂正復号された結果に対し
    て、当該復号結果に対応する前記端末装置での誤り訂正
    符号化処理と同様の処理を行う再符号化処理手段と、 前記再符号化処理手段の符号化結果と前記受信信号との
    相関に基づいて伝搬路推定を行う第2の伝搬路推定手段
    と、 を有し、前記第2の伝搬路推定手段の推定結果を用い
    て、前記分離を行うことを特徴とする請求項22又は請
    求項23記載の受信装置。
  25. 【請求項25】 前記再符号化手段による符号化結果と
    前記受信信号とに基づいて生成された当該受信信号の尤
    度情報を、前記誤り訂正復号される信号に対して反映さ
    せる尤度情報フィードバック手段を有することを特徴と
    する請求項24記載の受信装置。
  26. 【請求項26】 端末装置の数と少なくとも同じ数だけ
    設けられたアンテナごとに伝搬路推定を行う伝搬路推定
    工程と、 前記伝搬路推定工程の推定結果に基づいて、前記アンテ
    ナによって受信された受信信号に含まれる複数の前記端
    末装置からの各送信信号を分離する分離工程と、 前記分離された信号に対して、前記端末装置ごとにその
    送信信号に乗算されている端末装置固有のスクランブル
    コードを乗算し、当該乗算結果に対して誤り訂正復号を
    行う受信信号処理工程と、 を具備することを特徴とする受信方法。
  27. 【請求項27】 前記伝搬路推定工程による推定結果に
    基づいて、当該各伝搬路ごとの電力を測定する電力測定
    工程と、 前記電力測定工程の測定結果に基づいて、前記各端末装
    置の符号化率を決定する符号化率決定工程と、 前記符号化率決定工程による決定結果を前記各端末装置
    に送信する送信制御工程と、 を有することを特徴とする請求項26記載の受信方法。
  28. 【請求項28】 端末装置の数と少なくとも同じ数だけ
    設けられたアンテナごとに伝搬路推定を行う第1の伝搬
    路推定工程と、 前記伝搬路推定工程の推定結果に基づいて、前記アンテ
    ナによって受信された受信信号に含まれる前記複数の端
    末装置からの各送信信号を分離する分離工程と、 前記分離された信号に対して、前記端末装置ごとにその
    送信信号に乗算されている端末装置固有のスクランブル
    コードを乗算し、当該乗算結果に対して誤り訂正復号を
    行う受信信号処理工程と、 前記受信信号処理工程によって復号された受信信号に対
    して、前記端末装置における誤り訂正符号化処理と同様
    の誤り訂正符号化処理を施す再符号化工程と、 前記再符号化工程による再符号化結果と、前記受信信号
    との相関に基づいて伝搬路推定を行う第2の伝搬路推定
    工程と、 を具備し、前記分離工程では、前記第2の伝搬路推定工
    程の推定結果に基づいて、前記分離が行われることを特
    徴とする受信方法。
  29. 【請求項29】 前記再符号化工程の符号化結果と前記
    受信信号との比較結果に基づいて検出された尤度情報
    を、前記誤り訂正復号される信号に対して反映させる尤
    度情報フィードバック工程を有することを特徴とする請
    求項28記載の受信方法。
  30. 【請求項30】 端末装置の数よりも少ない数だけ設け
    られたアンテナごとに伝搬路推定を行う第1の伝搬路推
    定工程と、 前記伝搬路推定工程の推定結果に基づいて、複数の前記
    端末装置のうち、前記アンテナの数よりも多い分の端末
    装置から送信された送信信号を復号する復号工程と、 前記アンテナによって受信された受信信号から前記復号
    工程の復号結果を差し引く減算工程と、 前記受信信号のうち、前記減算工程によって前記復号結
    果が差し引かれた残りに含まれる、前記アンテナの数と
    同じ数の端末装置からの各送信信号を分離する分離工程
    と、 前記分離された信号に対して、前記端末装置ごとにその
    送信信号に乗算されている端末装置固有のスクランブル
    コードを乗算し、当該乗算結果に対して誤り訂正復号を
    行う受信信号処理工程と、 を具備することを特徴とする受信方法。
  31. 【請求項31】 前記複数の端末装置のうち、前記アン
    テナの数よりも多い分の端末装置から送信された送信信
    号を、前記伝搬路推定工程の推定結果に基づいてRAK
    E合成する合成工程を有し、当該RAKE合成された結
    果を前記復号工程において復号することを特徴とする請
    求項30記載の受信方法。
  32. 【請求項32】 前記誤り訂正復号された結果に対し
    て、当該復号結果に対応する前記端末装置での誤り訂正
    符号化処理と同様の処理を行う再符号化処理工程と、 前記再符号化処理工程の符号化結果と前記受信信号との
    相関に基づいて伝搬路推定を行う第2の伝搬路推定工程
    と、 を有し、前記第2の伝搬路推定工程の推定結果を用い
    て、前記分離を行うことを特徴とする請求項30又は請
    求項31記載の受信方法。
  33. 【請求項33】 前記再符号化工程による符号化結果及
    び前記受信信号に基づいて生成された当該受信信号の尤
    度情報を、前記誤り訂正復号される信号に対して反映さ
    せる尤度情報フィードバック工程を有することを特徴と
    する請求項32記載の受信方法。
  34. 【請求項34】 端末装置の数よりも少ない数だけ設け
    られたアンテナごとに伝搬路推定を行う第1の伝搬路推
    定工程と、 前記伝搬路推定工程の推定結果に基づいて、複数の前記
    端末装置の伝搬路の状態の良否をランキングするランキ
    ング工程と、 前記ランキング工程によるランキング結果の上位の端末
    装置から送信された送信信号を復号する復号工程と、 前記アンテナによって受信された受信信号から前記復号
    工程の復号結果を差し引く減算工程と、 前記受信信号のうち、前記減算工程によって前記復号結
    果が差し引かれた残りに含まれる、前記アンテナの数と
    同じ数の端末装置からの各送信信号を分離する分離工程
    と、 前記分離された信号に対して、前記端末装置ごとにその
    送信信号に乗算されている端末装置固有のスクランブル
    コードを乗算し、当該乗算結果に対して誤り訂正復号を
    行う受信信号処理工程と、 を具備することを特徴とする受信方法。
  35. 【請求項35】 前記複数の端末装置のうち、前記ラン
    キング結果の上位の端末装置から送信された送信信号
    を、前記伝搬路推定工程の推定結果に基づいてRAKE
    合成する合成工程を有し、当該RAKE合成された結果
    を前記復号工程において復号することを特徴とする請求
    項34記載の受信方法。
  36. 【請求項36】 前記誤り訂正復号された結果に対し
    て、当該復号結果に対応する前記端末装置での誤り訂正
    符号化処理と同様の処理を行う再符号化処理工程と、 前記再符号化処理工程の符号化結果と前記受信信号との
    相関に基づいて伝搬路推定を行う第2の伝搬路推定工程
    と、 を有し、前記第2の伝搬路推定工程の推定結果を用い
    て、前記分離を行うことを特徴とする請求項34又は請
    求項35記載の受信方法。
  37. 【請求項37】 前記再符号化工程による符号化結果及
    び前記受信信号に基づいて生成された当該受信信号の尤
    度情報を、前記誤り訂正復号される信号に対して反映さ
    せる尤度情報フィードバック工程を有することを特徴と
    する請求項36記載の受信方法。
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