JP2003303694A - エキシマ光照射装置 - Google Patents

エキシマ光照射装置

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JP2003303694A
JP2003303694A JP2002105706A JP2002105706A JP2003303694A JP 2003303694 A JP2003303694 A JP 2003303694A JP 2002105706 A JP2002105706 A JP 2002105706A JP 2002105706 A JP2002105706 A JP 2002105706A JP 2003303694 A JP2003303694 A JP 2003303694A
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excimer
lamp
lamps
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light irradiation
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JP2002105706A
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Kenichi Hirose
賢一 廣瀬
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Ushio Denki KK
Ushio Inc
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Ushio Denki KK
Ushio Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、大面積の照射を可能にする長尺の
エキシマ光源を備えたエキシマ光照射装置を提供するこ
とを目的とする。また、複数本のエキシマランプを同一
ランプ管軸上に並べても接合部の照度低下を極力減ら
し、発光効率の良いエキシマランプを提供することによ
り、大面積の均一照射を可能にするエキシマ光照射装置
を提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明エキシマ光照射装置は、希ガス放
電によって生成したエキシマ分子からのエキシマ発光を
利用するエキシマランプを配置しており、該エキシマラ
ンプの駆動回路として、発信器と、インバータと、トラ
ンスと、を備えたエキシマ光照射装置において、複数本
の該エキシマランプを同一ランプ管軸上に近接配置し、
各々の該エキシマランプ点灯時の周波数と位相とを同期
させる手段を設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エキシマ光照射装
置に関し、更に詳しくは希ガスによってエキシマ分子を
形成し該エキシマ分子から放射される光を利用するいわ
ゆるエキシマランプを具備したエキシマ光照射装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来エキシマ光は種々の分野で利用され
ている。例えば、液晶ディスプレイの製造工程でガラス
基板の洗浄時に該基板を一括照射する等の処理を行なう
ことがされている。近年、該液晶基板等の製造コスト削
減や処理時間の短縮化が望まれている。また、市場から
の要求としては液晶テレビに代表されるように液晶パネ
ル自身の大型化が進み、更なる大型画面の製造が望まれ
ている。これに伴って、エキシマ光照射装置も大きなガ
ラス基板等を処理できるように大型化する必要が出てき
た。具体的には大面積を一括露光する為に該エキシマラ
ンプ自身を長尺化したり、該エキシマランプを該ガラス
基板全体が照射できるように多数本並列配置する等の必
要が出てきた。また、大面積をスキャン方式で連続的に
露光する場合もあるが、ガラス基板の幅の増加に対応す
るため、該エキシマランプの長尺化が必要となってき
た。
【0003】例えば従来のエキシマランプとしては日本
国公開特許公報平2ー7353号等があり、放電容器に
エキシマ分子を形成する放電用ガスを充填し、該放電用
ガスを放電させることによりエキシマ分子を形成せし
め、該エキシマ分子から放射される光を取り出す放射器
について記載されている。
【0004】ここで、従来のエキシマランプと該従来の
エキシマランプを配置したエキシマ光照射装置とを示
す。図8に示したのは従来のエキシマランプである。該
エキシマランプ51は例えば略円筒状であって、石英ガ
ラス等からなる管状の内側管52と略同一の中心軸を持
つ管状の外側管53とで覆われた放電容器54を持って
いる。該放電容器54の内部にはエキシマ分子を生成す
るためにキセノンなどのガス55が封入されている。該
放電容器54の少なくとも一部は該エキシマ分子から放
射される光に対して光透過性であり、該光透過性材料の
少なくとも一部に導電性網状電極56が設けられてい
る。例えば該放電容器54の外側管外表面に網状電極5
6が形成され、内側には他方の電極としての内電極57
を形成している。該電極間には高周波高電圧が印加され
ることにより内部に封入された放電用ガスが放電し、エ
キシマ光を放射する。
【0005】次にエキシマ光照射装置について示す。該
エキシマランプのランプ管軸方向に対して直角方向に光
を取り出すエキシマランプ装置については、米国特許第
2943225号等に記載されている。
【0006】図9にはエキシマランプ51を配置したエ
キシマ光照射装置の概念図を示す。該エキシマ光照射装
置71の内部には複数本のエキシマランプ51が配置さ
れている。また、該装置のランプハウス部72にはエキ
シマ光透過性の窓部73が設けられており、該窓部73
を通して被処理物75に光照射される。該ランプハウス
部72にはエキシマランプ51に印加する高電圧等の発
生回路等が収納された回路ボックス74が隣接して設け
られている。尚、図9には複数本のエキシマランプを配
置した場合を示したが、スキャン方式等に用いられるも
のには該エキシマランプを1本のみ配置した場合のもの
もある。
【0007】図10に従来のエキシマ光照射装置におけ
る点灯回路の一例を示す。51はエキシマランプ、82
は昇圧トランスであり、二重円筒管からなる略円筒状の
エキシマランプ51には外側管の外部に配置された網状
電極56と内側管側に配置された内電極57との間に高
周波高電圧を供給する該昇圧トランス82が接続されて
いる。昇圧トランス82の一次側巻線には、スイッチ素
子Q1,Q2,Q3,Q4から構成されるインバータ回
路83が接続されており、スイッチ素子Q1,Q4とQ
2,Q3を交互にオンにすることにより昇圧トランス8
2の一次側に交流電圧が印加され、ランプ51が点灯す
る。また、該インバータ回路83には直流電源84が接
続されており、インバータ回路83の一次側に電力供給
を行なっている。
【0008】該インバータ回路83の前記スイッチ素子
Q1,Q2,Q3,Q4を駆動させるためにゲート信号
生成回路85が接続されている。また、該ゲート信号生
成回路85には鋸歯状波発振器86が接続され基本駆動
信号を供給している。
【0009】該鋸歯状波発振器86が出力する鋸歯状波
は、該ゲート信号生成回路85内の比較器Cmpに入力
される。該比較器Cmpは該鋸歯状波発振器86が出力
する鋸歯状波と一定レベルの電圧Vsとを比較し、該鋸
歯状波が一定レベルの信号Vsより大きくなると出力を
発生する。このため、該鋸歯状波が入力されているとき
該比較器Cmpからは、所定の周期のパルス信号が出力
される。このパルス信号は、ゲート信号生成回路85内
のフリップフロップFFのクロック端子CLKに入力さ
れ、該フリップフロップFFはこのパルス信号により、
出力Qおよびその反転出力Q'(図中ではQの上に横線
を付して示している、以下同じ)が出力される。それぞ
れの信号は、ゲート回路G1,G2の一方の入力端子に
入力され、また、前記比較器Cmpが出力するパルス信
号は該ゲート回路G1,G2の他方の入力端子に入力さ
れる。したがって、ゲート回路G1,G2からは2相の
パルス信号が出力され、スイッチ素子Q5,Q6はこの
2相のパルス信号により交互にオンとなる。そして、該
スイッチ素子Q5,Q6の出力はインバータ回路用ゲー
ト信号として、抵抗R1,R2,R3,R4を介して前
記スイッチ素子Q1,Q2,Q3,Q4のゲート端子に
印加される。これにより、スイッチ素子Q1,Q4とQ
2,Q3とは交互にオンとなり、昇圧トランス82を介
して該エキシマランプ51に電圧が印加され点灯する。
【0010】該エキシマランプ51に供給される高周波
高電圧は例えば印加電圧5kV、周波数はおよそ60kH
zである。通常、該エキシマランプ51の外側に位置す
る網状電極はアースと接続され、該内電極側に高周波高
電圧を印加する。
【0011】このようなエキシマ光照射装置は前記した
液晶板等の大型化に伴って、該エキシマ光照射装置内部
に配置されるエキシマランプの本数を増やしたり、該エ
キシマランプ自身を長尺にすることが進められてきた。
【0012】しかし、該エキシマランプ自身を単純に長
尺化すると該エキシマランプからの発光効率自身が低下
するといった問題があった。
【0013】また、長尺化した該エキシマランプは、製
造時に取り扱いが非常に困難となるばかりか、該エキシ
マランプを装置に組み込んで輸送する際に機械的強度の
点から信頼性が乏しくなるといった問題があった。
【0014】更には、該エキシマランプの長尺化に併せ
て点灯するエネルギーも大きくなるため該エキシマラン
プに高い電圧を供給するトランスが非常に大型化してし
まうといった問題があった。
【0015】一方、短いエキシマランプを複数本連結さ
せて長尺のランプを実現しようといった事も原稿照明用
の外部電極型蛍光ランプ等の小入力のランプでは試みら
れている。例えば特開平11−317201号公報によ
れば、複数本の短いエキシマランプを該エキシマランプ
軸上に並列に並べ長尺のランプを実現しようといった技
術が開示されている。しかし、この発明においては原稿
照明用の外部電極型蛍光ランプであって、入力電力が小
さなランプに関するものであり、個々のランプ間に絶縁
板を配置することで複数本のランプを同一ランプ管軸上
に並列に並べることを実現している。しかし、液晶基板
を照射するエキシマ光照射装置では非常に高い電圧で該
エキシマランプを駆動させている。このため同一ランプ
管軸上に複数本配置した該エキシマランプ間に絶縁板を
設けようとすると該絶縁板の厚みが非常に大きくなり、
該絶縁板が配置されている部分ではエキシマ光の照度が
低下し均一な面照射が出来ないといった問題が生じる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】大面積の照射を可能に
する長尺のエキシマ光源を備えたエキシマ光照射装置を
提供することを目的とする。また、複数本のエキシマラ
ンプを同一ランプ管軸上に並べても接合部の照度低下を
極力減らし、発光効率の良いエキシマランプを提供する
ことにより、大面積の均一照射を可能にするエキシマ光
照射装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明のエキシマ光照射
装置は、希ガス放電によって生成したエキシマ分子から
のエキシマ発光を利用するエキシマランプを配置してお
り、該エキシマランプの駆動回路として、発振器と、イ
ンバータと、トランスと、を備えたエキシマ光照射装置
において、複数本の該エキシマランプを同一ランプ管軸
上に近接配置し、各々の該エキシマランプ点灯時の周波
数と位相とを同期させる手段を設けたことを特徴とす
る。
【0018】これにより、同一ランプ管軸上に近接配置
された複数本の該エキシマランプ間で電位差が発生する
ことによる該エキシマランプ間での異常放電の発生が無
く、該ランプ管軸上に配置した複数本の該エキシマラン
プでの放電が安定し、均一なエキシマ光の照射を提供で
きる。
【0019】また、前記の同期させる手段として、同一
ランプ管軸上に近接配置した各エキシマランプの内の一
本を駆動させる一つの発振器からの信号を基準信号と
し、他の発振器を該基準信号に追従するように周波数を
可変駆動させたことを特徴とする。
【0020】これにより、各エキシマランプに印加され
る高周波高電圧が一つの発振器から発生する駆動信号を
基準として発生するので、各エキシマランプ間で異常放
電が発生することがない。
【0021】また、前記の同期させる手段として、各エ
キシマランプに接続されたインバータを単一の発振器に
よって駆動させることを特徴とする。
【0022】これにより、前記した該エキシマランプ間
での異常放電を容易に抑制でき、均一なエキシマ光の照
射を実現できる。また、インバータを駆動する発振器を
単一にすることにより装置の軽量化が図れるといった利
点がある。
【0023】更には、前記の同期させる手段として、同
一ランプ管軸上に近接配置した各エキシマランプの各々
に対応した独立のトランスを接続させ、該複数のトラン
スを単一のインバータで駆動したことを特徴とする。
【0024】これにより、エキシマランプを同一ランプ
管軸上に複数本配置させて長尺化したエキシマランプに
使用するトランスを小型化でき、装置全体の軽量化が図
れる。更には、該構成により該エキシマランプ自身の長
さが単一のエキシマランプからなる長尺ランプに比べて
短くできるため、同一ランプ管軸上に複数本配置させた
該エキシマランプの方が点灯時にランプ自身の発光効率
が改善されるといった利点がある。
【0025】複数の該エキシマランプを該ランプ管軸上
に並列配置して構成する場合において、該同一軸上に並
列配置される個々の該エキシマランプの長さを短くする
と発光効率が改善される理由を以下に示す。
【0026】これは、該エキシマランプの発光効率が該
エキシマランプを含めた点灯回路のインダクタンスLと
全静電容量Cとに依存しており、回路全体の静電容量C
は概ね該エキシマランプの静電容量に依存しているため
である。このインダクタンスLと静電容量Cとの関係は
本発明者らの提案による特開平11−317203号公
報にも記載されているが、LC≦2.8×10−8FH
(Cの単位Fはファラッド、Lの単位Hはヘンリー)の
範囲であれば発光効率が改善される。本発明の構成によ
れば個々の該エキシマランプが短くなるため、電極の表
面積自身が小型化され結果として静電容量を小さくし、
発光効率を高くする方向で働く。
【0027】またトランスが小型化されることによって
も、Lが小さくなり、更に発光効率が高くなる。そのた
め、大面積を照射するエキシマ光照射装置においては、
単一のエキシマランプからなる長尺ランプを配置した場
合より同一ランプ管軸上に複数本配置させることにより
長尺化したエキシマランプを配置した方が該装置全体と
しても発光効率を改善できる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明のエキシマ光照射装置の1
実施例を図1に示す。略二重円筒状の該エキシマランプ
1、2は同一ランプ管軸上に並列配置されている。該エ
キシマランプ1,2の各々には昇圧トランス3、4が個
別に接続されている。該昇圧トランス3、4にはインバ
ータ回路5、6が接続されゲート駆動回路7、8によっ
て該インバータ回路5、6のスイッチ素子のゲートをon
-offする。また、該ゲート駆動回路7、8を動作させる
ために発振器9、10が接続されている。昇圧トランス
3、4、インバータ回路5、6ゲート駆動回路7、8の
それぞれは従来例として示した図10で述べたものと同
等の回路構成である。本発明の第1の実施例では、該エ
キシマランプ1、2に印加する電圧の周波数と位相差を
揃える為に、同期回路11を設け発振回路9からの信号
を基準信号として該同期回路11をへて発振回路10の
信号を該基準信号に追従させている。該発振器10には
周波数可変発振器を使用している。
【0029】図2に該発振器と同期回路について示す。
図1で示した発振器10は周波数可変発振器であり、例
えばモトローラ社製のICであるMC4024を使用す
ることができる。該周波数可変発振器10から出力する
発振信号は、ケ゛ート信号生成回路8と同時に同期回路11
の位相比較器13に入力される。該位相比較器13は、
外部からの基準信号である発振器9からの信号を同期信
号Sycとして取り込む。該位相比較器13は該同期信
号Sycの位相を比較し、比較結果を誤差積分器として
動作するローパスフィルタ14に出力する。該ローパス
フィルタ14は該位相比較器13の出力を積算し位相差
に応じた出力を発生する。該位相比較器13と該ローパ
スフィルタ14としては、これらをワンチップに内蔵さ
せたモトローラ社製のICであるMC4044を使用す
ることができる。
【0030】該ローパスフィルタ14の出力は該周波数
可変発振器10の周波数制御入力端子に入力される。該
周波数可変発振器10は該ローパスフィルタ14の出力
に応じた周波数で発振し、その結果、該周波数可変発振
器10の発振信号は、外部同期信号Sycの位相にロッ
クされる。この構成により、周波数可変発振器10は外
部同期信号Sycと同じ周波数で、かつ外部同期信号S
ycに同期して発振する。外部同期信号Sycには前記
した発振器9の信号を入力する。
【0031】このような構成により各エキシマランプへ
印加する電圧の周波数と位相が揃い該エキシマランプど
うしの間に絶縁板が必要なくなり、例えば該エキシマラ
ンプ間の内電極の距離を1mm以下にしても各々の内電
極間で放電することがないといった利点がある。
【0032】次に、本発明の第2の実施例を図3に示
す。同一ランプ軸上に並列配置された略二重円筒状の該
エキシマランプ1、2への高周波高電圧を印加する回路
の基本構成は第1の実施例の場合と同等であり、各々の
該エキシマランプに昇圧トランス3、4、インバータ回
路5、6、直流電源84、ゲート駆動回路7、8が順に
接続されている。この第2の実施例では該インバータ回
路5、6に接続されている発振器9が共通化されてい
る。該発振器9が共通化されることによって、該エキシ
マランプ1、2に印加される高周波高電圧の周波数を一
致させ、且つ該印加電圧の位相も同期させることができ
る。該構成によれば回路部分の部品点数を削減できると
いった利点がある。
【0033】更に、本発明の第3の実施例を図4に示
す。第3の実施例も第1の実施例の場合と基本的な回路
構成は同じである。この第3の実施例では、発振器9、
ゲート駆動回路7、直流電源84、インバータ回路6ま
でが共通化されている。しかし、該エキシマランプ1、
2各々には独立した昇圧トランス3、4が接続されてい
る。該構成により、更なる回路部品の削減が可能とな
る。また、昇圧トランス3、4を各エキシマランプ1、
2で独立させたことにより、昇圧トランス3、4自身は
小型化が可能となるといった利点がある。
【0034】次に、3本の該エキシマランプを同一ラン
プ軸上に並列配置した場合を図5に示す。該エキシマラ
ンプ20、21、22が同一ランプ軸上に並列配置され
ている。該エキシマランプ20、21、22へ高周波高
電圧を供給する基本的な回路構成は実施例3の場合と同
等である。本実施例では該エキシマランプ20と22と
に挟まれた真中の該エキシマランプ21への給電線の取
り回しを前記の実施例1乃至3の場合とは変える必要が
ある。具体的には、図5−1に示すように該エキシマラ
ンプ20、又は22の端部側から二重円筒状の内管内部
に被覆付きリード線23を挿入して該エキシマランプ2
1に給電する。本実施例においても前記した回路構成を
取るため各エキシマランプの内電極に印加する電圧の周
波数や位相の差がないため、該被覆付きリード線23の
被覆の耐電圧を高くする必要がなく該エキシマランプ2
0、又は22の内管内側を用いて該被覆付きリード線2
3の取り回しができる。ただし、被覆の材質はランプか
ら漏れて来る紫外線に耐えられるもの、または、樹脂製
の被覆を耐紫外線材で覆うことが望ましい。例えば、ガ
ラス繊維で偏組したガラススリーブで覆ったり、セラミ
ック管で覆うことで紫外線から守ることができる。
【0035】また、図5−2に示すように同一ランプ軸
上に並列配置した該エキシマランプ20、21、22の
ランプ間の隙間を介して内電極に給電しても良い。この
場合、該リード線を通す程度の隙間を該エキシマランプ
20、21、22との間に設ければ良い。また、図6に
示すように該エキシマランプ20、21、22の端部に
リード線取り込み様の切り欠き部24を設けても良い。
【0036】図7には、前記エキシマランプを配置した
エキシマ光照射装置における該エキシマランプの配置例
を示す。図7−(1)は、同じ長さのエキシマランプ
1、2を同じ位置で連結させた場合である。実施例1乃
至3で示した構成により該エキシマランプ間の隙間を小
さくできるので、該連結部での放射光の低下が抑制され
るため同一位置で連結させても大面積の均一照射が可能
になる。
【0037】図7−(2)には同じ長さの該エキシマラ
ンプを組み合わせた図である。該エキシマランプの連結
位置が分散されているため大面積を照射した場合、図7
―(1)に比べて更に高い均一性を得ることができる。
【0038】図7−(3)は、図7―(2)の場合と同
様の配置を長さが異なる該エキシマランプを組み合わせ
ることによって実現している。これにより、照射領域以
外に該エキシマランプが配置されることがなく放射され
る光を有効利用できる。
【0039】図7−(4)は長さの異なる該エキシマラ
ンプを用いて連結部の配置される位置を千鳥状に配置さ
せたものである。これにより均一な面照射が可能とな
る。
【0040】尚、本実施例ではインバータ回路としてフ
ルブリッジ方式のものを示したが、該インバータ回路の
構成としては必要に応じてハーフブリッジ方式、プッシ
ュプル方式、フライバック方式などでもよい。また、印
加電圧の周波数は数十Hz〜数MHz、更には数GHzで
も良く、電圧波形の形状も正弦波、矩形波、パルス状の
波形などでも良い。更に、エキシマランプの形状として
は二重円筒状のものを示したがその他の形状、例えば内
部に放電電極の片側を持つ一重円筒状や外部に2つの電
極を持つ棒状ものものであってもよい。
【0041】
【発明の効果】本発明のエキシマ光照射装置によれば、
複数本のエキシマランプをランプ間軸上に配置し点灯時
の周波数と位相を同期させることにより、複数本の該エ
キシマランプ間で電位差が発生することによる該エキシ
マランプ間での異常放電が発生すること無く、該ランプ
管軸上に配置した複数本の該エキシマランプでの放電が
安定し、均一なエキシマ光の照射を提供できる。
【0042】また、本発明のエキシマ光照射装置に配置
された該エキシマランプの点灯時の周波数と位相を同期
させるために、単一の発振器を利用したので、前記した
該エキシマランプ間での異常放電を容易に抑制でき、均
一なエキシマ光の照射を実現できる。また、インバータ
を駆動する発振器を単一にすることにより装置の軽量化
が図れるといった利点がある。
【0043】更には、同一ランプ管軸上に配置した複数
本の該エキシマランプに高電圧を負荷するトランスを個
々のランプに設けたことにより、該トランス自身を小型
化でき、結果として該エキシマ光照射装置自身を軽量化
することができる。また、該エキシマランプ自身が短尺
化されるので単一の長尺ランプに比べて点灯時の電圧波
形の立ち上がりが早くなり、結果として大面積を照射す
るエキシマ光照射装置においても発光効率の低下を抑制
できるといった効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるエキシマ光照射装置の第1の実
施例。
【図2】本発明におけるエキシマ光照射装置に配置され
た同期回路を示すブロック図。
【図3】本発明におけるエキシマ光照射装置の第2の実
施例。
【図4】本発明におけるエキシマ光照射装置の第3の実
施例。
【図5】本発明におけるエキシマ光照射装置の第4の実
施例。
【図6】本発明におけるエキシマ光照射装置の連結部分
の拡大図。
【図7】本願発明におけるエキシマ光照射装置でのエキ
シマランプの配置を示した図。
【図8】従来におけるエキシマランプの概要を示す。
【図9】従来におけるエキシマランプを配置したエキシ
マ光照射装置の概略図。
【図10】従来におけるエキシマランプ点灯用の回路構
成図。
【符号の説明】
1 エキシマランプ 2 エキシマランプ 3 昇圧トランス 4 昇圧トランス 5 インバータ回路 6 インバータ回路 7 ゲート駆動回路 8 ゲート駆動回路 9 発振器 10 周波数可変発振器 11 同期回路 13 位相比較器 14 ローパスフィルタ 20 エキシマランプ 21 エキシマランプ 22 エキシマランプ 23 被覆付きリード線 24 切り欠き部 51 エキシマランプ 52 内側管 53 外側管 54 放電容器 55 希ガス 56 網状電極 57 他方の電極 71 エキシマ光照射装置 72 ランプハウス部 73 窓部 74 回路ボックス 75 被処理物 82 昇圧トランス 83 インバータ回路 84 直流電源 85 ゲート信号生成回路 86 鋸歯状波発振器 90 昇圧トランス Q1 スイッチ素子 Q2 スイッチ素子 Q3 スイッチ素子 Q4 スイッチ素子 Q5 スイッチ素子 Q6 スイッチ素子 Cmp 比較器 FF フリップフロップ CLK クロック端子 G1 ゲート回路 G2 ゲート回路 R1 抵抗 R2 抵抗 R3 抵抗 R4 抵抗 Syc 同期信号

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 希ガス放電によって生成したエキシマ分
    子からのエキシマ発光を利用するエキシマランプを配置
    しており、該エキシマランプの駆動回路として、発振器
    と、インバータと、トランスと、を備えたエキシマ光照
    射装置において、 複数本の該エキシマランプを同一ランプ管軸上に近接配
    置し、各々の該エキシマランプ点灯時の周波数と位相と
    を同期させる手段を設けたことを特徴とするエキシマ光
    照射装置。
  2. 【請求項2】 同期させる手段として、同一ランプ管軸
    上に近接配置した各エキシマランプの内の一本を駆動さ
    せる一つの発振器からの信号を基準信号とし、他の発振
    器を該基準信号に追従するように周波数を可変駆動させ
    たことを特徴とする請求項1に記載のエキシマ光照射装
    置。
  3. 【請求項3】 同期させる手段として、各エキシマラン
    プに接続されたインバータを単一の発振器によって駆動
    させることを特徴とする請求項1に記載のエキシマ光照
    射装置。
  4. 【請求項4】 同期させる手段として、同一ランプ管軸
    上に近接配置した各エキシマランプの各々に対応した独
    立のトランスを接続させ、該複数のトランスを単一のイ
    ンバータで駆動したことを特徴とする請求項1に記載の
    エキシマ光照射装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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