JP2003302512A - 回折用光学素子および光ピックアップ装置 - Google Patents

回折用光学素子および光ピックアップ装置

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JP2003302512A
JP2003302512A JP2002106024A JP2002106024A JP2003302512A JP 2003302512 A JP2003302512 A JP 2003302512A JP 2002106024 A JP2002106024 A JP 2002106024A JP 2002106024 A JP2002106024 A JP 2002106024A JP 2003302512 A JP2003302512 A JP 2003302512A
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laser light
optical axis
optical element
light source
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JP2002106024A
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English (en)
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Kenichi Hayashi
賢一 林
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Original Assignee
Nidec Sankyo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2波長光源型の光ピックアップ装置における
各波長の光の光軸を調整する回折効率の高い光軸調整素
子を提案すること。 【解決手段】 2波長光源型の光ピックアップ装置にお
ける2波長光源から射出される650nmのDVD用レ
ーザ光L1の光軸はシステム光軸に一致しているが、他
方の780nmのCD用レーザ光L2の光軸をシステム
光軸からずれているので、光軸調整素子10により回折
することで光軸調整が行われる。光軸調整素子10はバ
イナリブレーズ格子11を備え、その回折効率は、動作
時におけるレーザ光源の実際の発振波長に対応させて最
適設計したものであり、αを2nm〜8nmの範囲内の
値とすると、その段差高さhは(650+α)/(n−
1)であり、ブレーズ高さHは5×(780+α)/
(n−1)である。実際の使用状態でのレーザ光源の発
振波長に対して光軸調整素子の回折効率を最適設計して
いるので、光の利用効率を従来に比べて高めることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CD、DVDなど
の光記録媒体の再生、記録に用いる光ピックアップ装置
等においてレーザ光を回折するために用いる回折用光学
素子に関するものである。特に、本発明は、2波長光源
型の光ピックアップ装置における各波長の光を共通の光
検出器で受光できるように、それらの光軸を調整する光
軸調整素子として用いるのに適したバイナリブレーズ格
子を備えた回折用光学素子に関するものである。また、
本発明はかかる回折用光学素子が光軸調整素子として組
み込まれている光ピックアップ装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】光ピックアップ装置としては、DVDお
よびCDの記録および/または再生を行うために、波長
が650nmのDVD用レーザ光源と波長が780nm
のCD用レーザ光源を備えた2波長型光ピックアップ装
置が知られている。近年においては、2波長光源の小型
化およびコンパクト化を図るために、単一パッケージ内
に半導体製造技術によって複数のレーザ光源が実装され
たレーザ光源が提案されている。例えば、単一パッケー
ジ内に収納された半導体基板上に2個のレーザダイオー
ドが作り込まれたモノリシック型のツインレーザ光源な
どが用いられている。
【0003】ツインレーザ光源の場合には、並列配置さ
れている双方のレーザダイオードの発光点間距離が僅か
(100μm程度)ではあるが離れているので、一方の
レーザダイオードの光軸をシステム光軸に一致させる
と、他方のレーザダイオードからのレーザ光の光軸がシ
ステム光軸からずれてしまう。このままでは、双方のレ
ーザダイオードからの射出して光記録媒体で反射した各
戻り光を共通の光検出器では受光できない。そこで、戻
り光の一方を回折格子などの光軸調整素子あるいは光路
合成素子と呼ばれる回折格子を用いて回折させることに
より、双方の戻り光を共通の光検出器により受光できる
ようにしている。
【0004】このような光軸調整素子あるいは光路合成
素子を備えた2光源型の光ピックアップ装置は、特開2
001−143312公報、特開2001−25667
0公報などに開示されている。
【0005】また、一般に、光ピックアップ装置では、
対物レンズのトラッキングエラー信号を生成するための
射出レーザ光を3ビームに分割するために回折格子が用
いられている。上記の公開公報においてもかかる目的の
回折格子が備わった光学系が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ここで、光軸調整素子
あるいは3ビーム生成用回折格子として用いられる回折
用光学素子の設計は、使用されるレーザ光の波長に対し
て回折効率の最適設計がなされる。これにより、光量損
失を抑制して、光の利用効率を高めるようにしている。
回折格子の設計が適切に行われないと、光ピックアップ
装置の再生性能が悪化するなどの重大な問題が発生す
る。
【0007】例えば、ツインレーザ光源を備えた光ピッ
クアップ装置において使用される光軸調整素子では、そ
の回折効率の変化がそのまま再生信号量に反映され、再
生性能に影響する。
【0008】本発明の課題は、この点に鑑みて、目標と
する回折効率を確実に得ることのできる回折用光学素子
を提案することにある。
【0009】また、本発明の課題は、目標とする回折効
率を確実に得ることのできる回折用光学素子を光軸調整
素子として用いた光ピックアップ装置を提案することあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明は、所定波長のレーザ光を回折するために
用いる回折用光学素子において、前記レーザ光を射出す
るレーザ光源の常温での発振波長よりも2nm〜8nm
長い波長のレーザ光に対して回折効率の最適設計がなさ
れていることを特徴としている。
【0011】すなわち、回折用光学素子における回折効
率の設計はレーザ光源の常温での発振波長に対して最適
となるように行われているのが一般的である。しかしな
がら、本発明者等の知見によれば、光ピックアップ装置
の動作状態におけるレーザ光源、例えばレーザダイオー
ドの温度は常温(室温25℃)より10〜30度高くな
る。この結果、レーザ光源の発振波長は設計波長より長
波長側にシフトしてしまい、目標とする回折効率が得ら
れない場合が多いことが確認された。特に、ツインレー
ザ光源を備えた光ピックアップ装置において光軸調整素
子として用いる回折格子の場合には、上記のように回折
効率の変化がそのまま再生信号量に反映されるので、再
生性能に悪影響を与えることになり、問題である。
【0012】本発明の回折用光学素子では、実際の使用
温度状態におけるレーザ光源の発振波長の変動量を予め
想定して、常温での発振波長よりも2nm〜8nm長い
波長のレーザ光に対して回折効率の最適設計が行われて
いる。従って、本発明の回折用光学素子を用いれば、所
望の回折効率でレーザ光を回折することが可能になる。
【0013】また、レーザ光源が劣化した場合において
も発振波長が長波長側にシフトするが、本発明によれ
ば、レーザ光源の発振波長が劣化に伴って長波長側にシ
フトした場合においても、回折効率の最適設計が、常温
時の発振波長よりも長波長側において行われているの
で、従来の回折用光学素子に比べて、レーザ光源の劣化
に伴う回折効率の悪化の影響を抑制することができる。
【0014】ここで、CD、DVDなどの再生、記録を
行うための光ピックアップ装置では、波長の異なるレー
ザ光を使用している。このような光ピックアップ装置に
用いるのに適した回折用光学素子としては、波長の異な
る第1および第2のレーザ光のうち、一方の波長のレー
ザ光に対する0次光の回折効率および他方の波長のレー
ザ光に対する1次光の回折効率がそれぞれ最大となるよ
うに、前記回折効率の最適設計がなされているものを挙
げることができる。
【0015】例えば、前記第1のレーザ光の波長を65
0nmとし、前記第2のレーザ光の波長を780nmと
した回折用光学素子を用いることができる。
【0016】また、格子面形状としてバイナリブレーズ
格子を採用した回折用光学素子を用いることができる。
【0017】この場合、前記第1のレーザ光の波長をλ
1、当該回折用光学素子の屈折率をn、αを2〜8nm
の範囲内の値とすると、前記バイナリブレーズ格子の段
差高さを(λ1+α)/(n−1)とすれば、第1のレ
ーザ光の0次光の回折効率、すなわち回折されずに透過
する光成分を最大とすることができる。
【0018】逆に、前記第2のレーザ光の波長をλ2、
当該回折用光学素子の屈折率をn、αを2〜8nmの範
囲内の値とすると、前記バイナリブレーズ格子の段差高
さを(λ2+α)/(n−1)とすれば、第2のレーザ
光の0次光の回折効率を最大とすることができる。
【0019】次に、本発明は、波長λ1のレーザ光を発
生するDVD用レーザ光源と、波長λ2のレーザ光を発
生するCD用レーザ光源と、これらのレーザ光源から射
出され光記録媒体で反射した各戻り光を受光するための
光検出器と、各戻り光が前記光検出器で受光されるよう
に一方の戻り光の光軸を調整するための光軸調整素子と
を有する光ピックアップ装置において、前記光軸調整素
子として、上記のように段差高さが設定されたバイナリ
ブレーズ格子を備えた回折用光学素子を用いたことを特
徴としている。
【0020】本発明によれば、実際の使用状態での各波
長のレーザ光の回折効率を最適化することができる。よ
って、再生信号量の低下が抑制され、再生性能が悪化す
ることが確実に回避される。また、レーザ光源が劣化し
て発振波長が長波長側にシフトした場合においても、回
折効率の最適設計が、常温時の発振波長よりも長波長側
において行われているので、従来の回折用光学素子に比
べて、レーザ光源の劣化に伴う回折効率の悪化の影響を
抑制することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明を
適用した回折用光学素子を備え2波長光源型の光ピック
アップ装置の一例を説明する。
【0022】(光ピックアップ装置の光学系)図1は、
本例の光ピックアップ装置の光学系を示す概略構成図で
ある。本例の光ピックアップ装置1の光学系は、2波長
光源2と、ここから射出されるレーザ光を反射してコリ
メートレンズ3に導くハーフミラー4と、コリメートレ
ンズ3を介して平行光化されたレーザ光を光記録媒体5
に収束させるための2焦点対物レンズ6とを有してい
る。また、光記録媒体5で反射されたレーザ光の戻り光
を対物レンズ6、コリメートレンズ3およびハーフミラ
ー4を介して受光する光検出器7を有している。2波長
光源2とハーフミラー4の間には回折格子8が配置され
ており、2波長光源2からのレーザ光は3ビームに回折
されて光記録媒体5に向かい、光検出器7は、光記録媒
体5で反射された各ビームの戻り光の受光量に基づきエ
ラー信号を検出する。
【0023】本例の光ピックアップ装置1は、光記録媒
体5としてDVDおよびCDの記録および/または再生
を行うためのものであり、2波長光源2は、例えば、D
VD用の波長が650nmのレーザ光を射出するレーザ
ダイオードと、CD用の波長が780nmのレーザ光を
射出するレーザダイオードとが、パッケージ内の共通の
半導体基板上に作り込まれた構成となっている。また、
DVD用のレーザダイオードから射出されるDVD用レ
ーザ光の光軸がシステム光軸(対物レンズ光軸)に一致
しており、CD用レーザ光の光軸がシステム光軸に対し
て僅かにずれている。
【0024】この光軸のずれを調整して、各レーザ光の
戻り光を共通の光検出器7で受光できるように、ハーフ
ミラー4と光検出器7の間には、バイナリブレーズ格子
を備えた光軸調整素子10が配置されている。本例の光
軸調整素子10は、650nm波長のレーザ光に対して
は0次回折光を最大効率で発生させ(すなわち、回折せ
ずに直進する光成分を最大とし)、780nm波長のレ
ーザ光に対しては1次回折光を最大効率で発生させるよ
うに、そのバイナリブレーズ格子が形成されている。こ
の1次回折光の回折方向を適切に設定しておくことによ
り、CD用レーザ光の光軸ずれを調整して、当該レーザ
光の戻り光を光検出器7の受光面に導くことができる。
【0025】(光軸調整用素子)図2(a)には本例の
光軸調整素子10の断面形状を示してある。この図を参
照して説明すると、本例の光軸調整素子10のの光入射
面にはバイナリブレーズ格子11が形成されており、光
出射面は光軸に直交する平坦な面とされている。バイナ
リブレーズ格子11は、光入射面に、同一方向に傾斜し
た同一段数の階段状格子が周期的に配列された構造であ
り、本例では6レベル(5段)の階段状格子が多周期分
(図においては3周期分のみを示す。)形成されてい
る。
【0026】本例では、バイナリブレーズ格子11が形
成された光軸調整素子10にDVD用レーザ光L1の戻
り光が入射すると、このDVD用レーザ光L1は段差に
よる位相差が発生しないので実質的に回折作用を受けず
に透過して直進する。換言すると0次回折光L1(0)
が最大の効率で発生する。これに対して、CD用レーザ
光L2光が入射すると、1次回折光L2(1)が最大の
効率で発生する。また、1次回折光L2(1)の回折方
向を適切に設定してあるので、2波長レーザ光源2から
射出したCD用レーザ光の光軸をシステム光軸に一致さ
せるように調整することができる。また、この光軸調整
素子10では、0次回折光L1(0)および1次回折光
L2(1)が最大効率で発生するように設定されている
ので、各波長のレーザ光の利用効率を高めることができ
る。
【0027】この回折特性を備えた光軸調整素子10は
次のように設計されている。DVD用レーザ光の波長λ
1は650nmであり、CD用レーザ光の波長λ2は7
80nmであるので、CD用レーザ光の波長はDVD用
レーザ光の波長の1.2倍である。従って、CD用レー
ザ光の5波長分に相当するバイナリブレーズ格子11の
ブレーズ高さH(=5λ2/(n−1)=5×780/
(n−1))はDVD用レーザ光の6波長分に相当す
る。
【0028】よって、CD用レーザ光に対するバイナリ
ブレーズ格子11の1周期分の段差高さ(ブレーズ高
さ)Hを5波長分あるいはその整数倍に相当する寸法と
した場合、6レベル(段差数が5段)あるいはその整数
倍のバイナリブレーズ格子を形成すれば、当該バイナリ
ブレーズ格子11の1段分の段差高さhがDVD用レー
ザ光の1波長分の寸法に相当する。
【0029】従って、常温(室温25℃)での発振波長
に基づき回折効率の最適設計を行う場合には、1段分の
段差高さhが650/(n−1)とされ、1周期分の段
差高さHが5×780/(n−1)とされる。
【0030】しかしながら、本発明者等の知見によれ
ば、レーザ光源2は、実際の使用状態においては自己発
熱などのために40℃ないし50℃程度に加熱される。
このように室温より10〜30度高い温度状態では発振
波長が常温時の発振波長に比べて2nmから8nm程度
長波長側にシフトすることが確認された。
【0031】本例の光軸調整素子10では、かかる知見
に基づき、その段差高さhを次のように設定している。
すなわち、図2(b)に示すように、段差高さhを(6
50+α)/(n−1)としている。ここで、αは2n
mから8nmの範囲内の値である。従ってブレーズ高さ
Hは5×(780+α)/(n−1)とされている。
【0032】このように構成した本例の光軸調整素子1
0にDVD用レーザ光L1の戻り光が入射すると、この
DVD用レーザ光L1は段差による位相差が発生しない
ので0次回折光L1(0)が最大の効率で発生し、CD
用レーザ光L2光の1次回折光L2(1)が最大の効率
で発生する。
【0033】図3には本例の光軸調整素子10の作用効
果を示すグラフである。この図に示すように、本例で
は、実線の特性曲線Aで示すように、動作時の波長(6
50+α)を中心波長とし、この中心波長に対して最大
の回折効率が得られるように設定されている。この中心
波長に対応するレーザ光源2の動作温度は、常温(25
℃)よりも10〜30度高い温度である。
【0034】これに対して、従来における回折格子の最
適設計の場合には、破線の特性曲線Bで示すように、常
温(25℃)での発振波長である650nmを中心波長
とし、この中心波長に対して最大の効率が得られるよう
に設定されている。このために、実際の動作時において
はレーザ光源の発振波長が長波長側にシフトしているの
で、実際の動作時における発振波長に対しては回折効率
が最適状態からずれてしまう。
【0035】また、本例の光軸調整素子10のようにレ
ーザ光源2の常温での発振波長よりも長波長側において
回折効率の最適設計を行った場合には、レーザ光源2の
劣化に伴う発振波長の長波長側へのシフトに対しても有
効である。従来の設計に比べて長波長側の位置で最大効
率が得られるように回折効率が設定されているので、レ
ーザ光源2が劣化してその発振波長が長波長側にシフト
した場合、従来における最適設計における回折効率の低
下に比べて、本例の場合には回折効率の低下を抑制でき
る。換言すると、レーザ光源の劣化に起因する回折効率
の低下を抑制できるという利点もある。
【0036】なお、本例のバイナリブレーズ格子を備え
た光軸調整素子10は、光学材料をエッチング、機械切
削することにより製作できる。または、成形品として製
作することもでき、この場合にはその成形用金型の成形
面をエッチングあるいは機械切削により製作すればよ
い。
【0037】なお、本例のバイナリブレーズ格子は6レ
ベルであるが、この整数倍のレベルのバイナリブレーズ
格子を製作した場合にも同様な作用効果が得られるが、
6レベルあるいは12レベルのバイナリブレーズ格子を
製作することが実用的である。
【0038】また、本例では、650nm波長のレーザ
光を直進させ、780nm波長のレーザ光を回折するよ
うにしているが、逆に、650nm波長のレーザ光を回
折し、780nm波長のレーザ光を直進させるように光
軸調整素子を製作することもできる。
【0039】この場合には、例えば、図4に示すよう
に、バイナリブレーズ格子の段差高さhを(780+
α)/(n−1)とし、ブレーズ高さHを6×(650
+α)/(n−1)とした5レベル(段差数4)とすれ
ばよい。
【0040】(その他の実施の形態)上記の例は2波長
光源型の光ピックアップ装置における波長の異なるレー
ザ光の光軸調整を行うための光軸調整素子の例である
が、本発明は、これ以外の用途に用いるバイナリブレー
ズ格子を備えた回折用光学素子に対しても同様に適用で
きる。
【0041】また、バイナリブレーズ格子以外の回折格
子に対しても同様に適用でき、例えば、上記の光ピック
アップ装置において、3ビームを形成するための回折格
子8に対して本発明による回折用光学素子を適用するこ
ともできる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の回折用光
学素子では、レーザ光を射出するレーザ光源の常温での
発振波長よりも2nm〜8nm長い波長のレーザ光に対
して回折効率の最適設計がなされていることを特徴とし
ている。すなわち、実際の使用温度状態におけるレーザ
光源の発振波長の変動量を予め想定して、常温での発振
波長よりも2nm〜8nm長い波長のレーザ光に対して
回折効率の最適設計が行われている。従って、本発明の
回折用光学素子を用いれば、所望の回折効率でレーザ光
を回折することが可能になる。
【0043】また、レーザ光源が劣化した場合において
も発振波長が長波長側にシフトするが、本発明によれ
ば、レーザ光源の発振波長が劣化に伴って長波長側にシ
フトした場合においても、回折効率の最適設計が常温時
の発振波長よりも長波長側において行われているので、
従来の回折用光学素子に比べて、レーザ光源の劣化に伴
う回折効率の悪化の影響を抑制することができる。
【0044】さらに、本発明では、波長の異なる第1お
よび第2のレーザ光のうち、一方の波長のレーザ光に対
する0次光の回折効率および他方の波長のレーザ光に対
する1次光の回折効率がそれぞれ最大となるように、回
折効率の最適設計がなされている。例えば、第1のレー
ザ光の波長を650nmとし、第2のレーザ光の波長を
780nmとしている。従って、本発明によれば、C
D、DVDなどの再生、記録を行うための光ピックアッ
プ装置に用いるのに適した回折効率の高い回折用光学素
子を実現できる。
【0045】さらにまた、本発明において、格子面形状
としてバイナリブレーズ格子を採用した回折用光学素子
を用いた場合には、他の形状の回折面に比べて回折効率
の高い回折用光学素子を得ることができる。
【0046】次に、本発明の光ピックアップ装置におい
ては、DVD用レーザ光源およびCD用レーザ光源から
射出されて光記録媒体で反射された戻り光の光軸を調整
するための光軸調整素子の回折効率を、レーザ光源の発
振波長が常温時よりも2nm〜8nm長波長側の場合に
対して最適設計するようにしている。従って、本発明に
よれば、光ピックアップ装置の動作時における光軸調整
素子の回折効率を最適化できるので、再生信号量の低下
に起因する再生性能の悪化を確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した2波長光源型の光ピックアッ
プ装置の光学系を示す概略構成図である。
【図2】(a)は図1の光軸調整素子を示す断面図であ
り、(b)はそのバイナリブレーズ格子の段差高さおよ
びブレーズ高さを示す説明図である。
【図3】図2の光軸調整素子の作用効果を示すためのグ
ラフである。
【図4】図1の光軸調整素子の別の例を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 光ピックアップ装置 2 2波長光源 3 コリメートレンズ 4 ハーフミラー 5 光記録媒体 6 対物レンズ 7 光検出器 8 回折格子 10 光軸調整素子 11 バイナリブレーズ格子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H049 AA03 AA37 AA57 AA63 AA64 5D119 AA05 AA32 AA41 BA01 BB01 BB02 BB03 DA05 EC45 EC47 FA05 FA08 JA27 5D789 AA05 AA32 AA41 BA01 BB01 BB02 BB03 DA05 EC45 EC47 FA05 FA08 JA27

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定波長のレーザ光を回折するために用
    いる回折用光学素子において、 前記レーザ光を射出するレーザ光源の常温での発振波長
    よりも2nm〜8nm長い波長のレーザ光に対して回折
    効率の最適設計がなされていることを特徴とする回折用
    光学素子。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 波長の異なる第1および第2のレーザ光のうち、一方の
    波長のレーザ光に対する0次光の回折効率および他方の
    波長のレーザ光に対する1次光の回折効率がそれぞれ最
    大となるように、前記回折効率の最適設計がなされてい
    ることを特徴とする回折用光学素子。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記第1のレーザ光の波長は650nmであり、前記第
    2のレーザ光の波長は780nmであることを特徴とす
    る回折用光学素子。
  4. 【請求項4】 請求項2または3において、 格子面がバイナリブレーズ格子とされていることを特徴
    とする回折型光学素子。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 前記第1のレーザ光の波長をλ1、当該回折用光学素子
    の屈折率をn、αを2〜8nmの範囲内の値とすると、
    前記バイナリブレーズ格子の段差高さは(λ1+α)/
    (n−1)であることを特徴とする回折型光学素子。
  6. 【請求項6】 請求項4において、 前記第2のレーザ光の波長をλ2、当該回折用光学素子
    の屈折率をn、αを2〜8nmの範囲内の値とすると、
    前記バイナリブレーズ格子の段差高さは(λ2+α)/
    (n−1)であることを特徴とする回折型光学素子。
  7. 【請求項7】 波長λ1のレーザ光を発生するDVD用
    レーザ光源と、波長λ2のレーザ光を発生するCD用レ
    ーザ光源と、これらのレーザ光源から射出され光記録媒
    体で反射した各戻り光を受光するための光検出器と、各
    戻り光が前記光検出器で受光されるように一方の戻り光
    の光軸を調整するための光軸調整素子とを有する光ピッ
    クアップ装置において、 前記光軸調整素子は、請求項5または6に記載の回折用
    光学素子であることを特徴とする光ピックアップ装置。
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US8018799B2 (en) 2005-11-01 2011-09-13 Mitsubishi Electric Corporation Optical pickup device and optical disc device

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