JP2003301394A - ウェブ形成装置 - Google Patents

ウェブ形成装置

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JP2003301394A
JP2003301394A JP2002100555A JP2002100555A JP2003301394A JP 2003301394 A JP2003301394 A JP 2003301394A JP 2002100555 A JP2002100555 A JP 2002100555A JP 2002100555 A JP2002100555 A JP 2002100555A JP 2003301394 A JP2003301394 A JP 2003301394A
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JP
Japan
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roll
web
suction
drying
rolls
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JP2002100555A
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English (en)
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Hiromi Fukutome
博美 福留
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウェブ形成装置に関し、湿ったウェブが乾燥
ロールから円滑に離隔できるようにして、効率よく高品
質なウェブを形成することができるようにする。 【解決手段】 紙原料液から紙層を形成して形成された
ウェブ10を脱水後に乾燥させる乾燥設備Cを有するウ
ェブ形成装置において、乾燥設備Cに、外周面にウェブ
10と非接触となる溝部を有する溝付き乾燥ロール12
5を設けるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙パルプを用いて
紙を生産する製紙機械にそなえられるウェブ形成装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、製紙機械に於けるウェブ形成の
処理設備として、図12に示すように、紙層形成工程
A,脱水工程B,乾燥工程Cの各設備が上流側から順に
備えられている。紙層形成工程Aには、紙原料液として
のパルプ縣濁液(繊維+分散液)を噴出するフローボッ
クス1と、同期して走行する一対(2枚)のエンドレス
の網(ワイヤ)2,3と、紙層形成工程上流部において
網2,3を介して互いに対向して設置された吸引ロール
4及びワイヤロール5と、その下流に網2,3を介して
設置された脱水機器6,7とが備えられ、さらに下流に
網3を介して設置された吸引ロール8と吸引箱9とが備
えられている。
【0003】なお、網2は、吸引ロール4,ワイヤロー
ル51,複数のガイドロール53a〜53dに支持され
ており、これらの各ロール4,51,53a〜53dに
よって駆動又は案内されて走行する。網3は、ワイヤロ
ール5,ワイヤロール52,複数のガイドロール54
a,54bに支持されており、これらの各ロール5,5
2,54a,54bによって駆動又は案内されて走行す
る。
【0004】このような紙層形成工程Aに於いては、フ
ローボックス1からのパルプ縣濁液は、ワイヤロール5
と吸引ロール4との間に進入する網2,3の相互間に向
けて噴出されて、両網2,3間に挟まれて移送される。
この移送時に、パルプ縣濁液は、脱水機器6,7で脱水
されながら網2,3との間に挟み込まれて行く工程で網
目を通して繊維と分散液とが分離され、湿り状態のウェ
ブ10が形成されていく。この過程では、図示するよう
に吸引ロール8,吸引箱9で補助的に繊維と分散液との
分離を行なうこともある。
【0005】その後の脱水工程Bには、上流に一対(2
枚)のエンドレスのフェルト12,13が備えられ、下
流に一対(2枚)のエンドレスのフェルト18,19が
備えられている。脱水工程Bの最上流側に配設されたフ
ェルト12は、吸引ロール11,プレスロール14,複
数のガイドロール55a〜55eに支持されており、こ
れらの各ロール11,14,55a〜55eによって駆
動又は案内されて走行する。フェルト12と対向して設
置されたフェルト13は、プレスロール15,吸引ロー
ル16,複数のガイドロール56a〜56eに支持され
ており、これらの各ロール15,16,56a〜56e
によって駆動又は案内されて走行する。
【0006】網3に載って移送されたウェブ10は、吸
引ロール11によって吸引されてフェルト12へ移行さ
れ、2枚の走行するフェルト12,13に挟まれて移送
されながらプレスロール14,15で加圧されることに
より脱水される。また、プレスロール14,15を経た
ウェブ10は、フェルト12,13の離隔する部分にお
いて、吸引ロール16によって容易にフェルト13へ移
行される。
【0007】脱水工程Bの下流側に配設されたフェルト
18は、吸引ロール17,プレスロール20,複数のガ
イドロール57a〜57gに支持されており、これらの
各ロール17,20,57a〜57gによって駆動又は
案内されて走行する。フェルト18と対向して設置され
たフェルト19は、プレスロール21,複数のガイドロ
ール58a〜58eに支持されており、これらの各ロー
ル21,58a〜58eによって駆動又は案内されて走
行する。
【0008】フェルト13に載って移送されたウェブ1
0は、吸引ロール17によって吸引されてフェルト18
へ移行され、2枚の走行するフェルト18,19に挟ま
れて移送されながらプレスロール20,21で加圧され
ることによりさらに脱水される。また、プレスロール2
0,21を経たウェブ10は、既に充分に脱水されてい
るので、フェルト18,19の離隔する部分において、
プレスロール20,21の周速の差によりフェルト19
へ移行される。つまり、図13(a)に示すように、プ
レスロール20の周速Vはプレスロール21の周速V
よりも大きく(V>V)設定されているため、ウ
ェブ10のプレスロール20側は速度V で移動し、ウ
ェブ10のプレスロール21側は速度Vで移動する。
この結果、ウェブ10は、プレスロール20,21を経
た後、図13(b)に示すように、低速側であるプレス
ロール21の側に曲がった経路、即ち、フェルト19へ
移行されることになるのである。
【0009】その後の乾燥工程Cには、エンドレスのカ
ンバス22と、吸引ロール23と、吸引箱24と、いず
れも複数個の乾燥ロール25,吸引ロール26,吸引箱
27とが備えられている。カンバス22は、吸引ロール
23及び複数の乾燥ロール25,吸引ロール26等に支
持されており、これらの各ロール23,25,26等に
よって駆動又は案内されて走行する。
【0010】この乾燥工程Cでは、ウェブ10は吸引ロ
ール23でカンバス22へ移行され、カンバス22と共
に走行し、吸引箱24,乾燥ロール25,吸引箱27,
吸引ロール26で支持されながら、さらに水分を除去さ
れた後、下流の図示しない光沢工程でウェブの表面を2
〜4回加圧して平滑にされ、さらに下流の図示しない巻
き取り工程にて巻取紙製品となる。
【0011】ところで、紙層形成工程Aに於けるフロー
ボックス1では、図14に示すように、パルプ縣濁液は
端部から加圧密閉形の管路31a,31b,31cに流
入し、複数個の流入管32で幅方向に分配されて複数個
のシート33間を通って上下リップ34,35間から噴
流となって送り出され網2,3の間で挟み込まれる。こ
のフローボックス1には、噴流の厚みの全体を調整する
ための数個のジャッキ36と、幅方向の厚みを微調整す
るための複数個のジャッキ37と、上下リップ34,3
5の幅方向の熱撓みを補正するための温度調整装置付き
ジャケット38とが設けられている。
【0012】一方の網2を支持する吸引ロール4は、外
表面を網4c(図15参照、図14中では省略)で被覆
されると共に多数の穴4dを有する回転筒4bをそなえ
ており、この回転筒4bは、吸引ロール4の軸部4aに
支持されている。軸部4aの外周には、吸引ロール4の
軸方向に延在する一対のシール39が突設されており、
シール39の基端には軸方向に延在するチューブ40が
そなえられ、これにより、シール39先端が回転筒4b
の内周面に弾性的に摺接している。軸部4aの外周と回
転筒4bとの間には、このような一対のシール39で仕
切られて軸方向に延在する吸引室41が形成されてい
る。
【0013】他方の網3を支持するワイヤロール5は、
噴流の流れる方向と直角に調整可能になっており、この
網3は、このようなワイヤロール5に支持されて、上記
の吸引ロール側の網2を覆うように曲面状に走行するよ
うになっている。さらに、両網2,3は、複数個のシュ
ー6aに曲率を持たせて配置された脱水機器6にも支持
されているので、網2,3に張力をかけることにより、
又遠心力によってもパルプ縣濁液に圧力が加わり両網
2,3の網目を通して繊維と分散液とが分離される。
【0014】このようにして、網2,3の網目を通った
分散液は、吸引管42を介してワイヤロール5の図示し
ない端部から回収され、及びシュー6a,6a間の隙間
から低真空の吸引室43a,中真空の吸引室43b,4
3cに回収される。なお、吸引ロール5と吸引室43
a,43b,43cとは、真空発生装置(図示せず)に
連結されている。
【0015】また、両網2,3を介してシュー6aの反
対側には数個の対向シュー44が配設されている。対向
シュー44の基部には、空気を供給されて膨張する加圧
チューブ45が設けられており、対向シュー44の先端
部は加圧チューブ45により網2に押し付けられる。こ
れにより、ウェブには、対向シュー44からパルス(水
圧)が加えられ、シュー6aとの相互作用によってウェ
ブ10の繊維の分散が促進される。
【0016】この後、脱水工程Bに於いて、図12に示
すように、ウェブ10は多孔円筒を持つ吸引ロール11
で網3からフェルト12に移動し、溝付き外被ロール1
5と溝付き外被(多孔)円筒ロール14とで第1の加圧
脱水を受け、次に多孔円筒を持つ吸引ロール17でフェ
ルト18に移動し、可撓性のエンドレスのブランケット
をもつウェブ加圧ロール20とセラミック溶射外被のプ
レスロール21とで第2の加圧脱水後、乾燥工程Cへお
くられる。
【0017】乾燥工程Cに於いては、ウェブ10は多孔
円筒を持つ吸引ロール23でフェルト19からキャンバ
ス22に移動し、吸引箱24を経て蒸気によって温めら
れた乾燥ロール25に導入され吸引ロール26,吸引箱
27を経て再び乾燥ロール25とこれを繰り返しウェブ
10は乾燥して行く。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような従来のウェブ形成では、以下のような種々の課題
がある。 (1)フローボックス1からの噴流は、片側の多孔円筒
吸引ロール11から網2を通して他方は網3を通してそ
れぞれ脱水されて行くが、この脱水過程で網から分散液
と共に繊維が多量に抜けて網に残る繊維の歩留まり悪く
なり、所要の厚みのウェブを形成するためには、フロー
ボックス1に送る量を多くしなければならないので、そ
の分だけポンプの動力を大きくしなくてはならないとい
う不具合がある。 (2)噴流の表層は乱れる傾向にあるので、網2側は吸
引ロール4の吸引力を上げ網目を通して流れの乱れを取
り除くことが出来るが、吸引幅が広いので繊維の歩留ま
りも悪くなってしまう。一方、網3側は網3の張力によ
って生じた弱い圧力に頼らざるを得ないので網3を通し
て流れの乱れを取り除くことが出来ず、乱れがウェブの
表層に残り不均一な表面になってしまうという不具合が
ある。 (3)フローボックス1からの噴流の幅方向厚みはジャ
ッキ37でリップ34を動かすことにより開度が決めら
れるが、パルプ縣濁液と周囲との温度差により上下リッ
プ34,35の開度が変わり、それを温度調整装置付き
ジャケット38で補正してもリップ34とジャッキ37
とを連結する棒47の熱伸びの変化により噴流の幅方向
厚みが変動しウェブの厚みも不均一になってしまうとい
う不具合がある。 (4)上下リップ34,35のうちの一方のリップ34
は、万一の損傷時に交換可能であるが、他方のリップ3
5はフローボックス1の本体と同一部材であるため、損
傷した場合にこれのみを交換することができず、補修に
時間が掛かってしまうという不具合がある。また、いず
れのリップ34,35も機械加工と研磨に最新の注意払
う必要があり製作に時間が掛かるという不具合がある。 (5)網4cで被覆された吸引ロール4は間接的に網
2,3をも支持するので、荷重負担が大きく汚れや摩耗
が生じ易く、取り替えが必要になるが、この取り替えは
容易ではなく労力を要するという不具合がある。 (6)網2は吸引ロール4とワイヤロール51とを駆動
することにより、網3は吸引ロール8とワイヤロール5
2とを駆動することにより、それぞれ作動するが、紙層
形成の主脱水を担う脱水機器6,7とワイヤロール5
1,52との間の網2,3の走行経路が長いため、駆動
するための張力により網2,3の伸縮量が大きくなり、
脱水機器6,7や各ロールの抵抗が変われば、各駆動ロ
ール回転数に影響し、網目の開孔が変動し脱水が不均一
になるという不具合がある。 (7)シュー6aは脱着容易な様に脱水機器6,7の
“あり溝”に挿入する方法が一搬であるが、僅かな隙間
があるので網目の衝突、摩擦によりシューが振動し、脱
水が不均一になってしまう。また、対向シュー44は加
圧チューブ45内の圧縮性空気による付勢力と網2の張
力とのバランスで位置決めされているので、両網2,3
の間の隙間が不安定で脱水が不均一になる不具合があ
る。 (8)脱水工程Bの第1から第2の加圧脱水に於いて、
それぞれにフェルト及びその支持ロール群と加圧ロール
との対が必要であり、複雑な装置構成にしなければ成ら
ず、それらを支えるフレームも大掛かりになる不具合が
ある。 (9)脱水工程Bが複雑な構成であるため、脱水工程の
長さが長くなってしまう不具合がある。 (10)乾燥ロール25にはウェブ10の水分に生じる
表面張力及びアイロン効果等により湿ったウェブ10が
張り付き易く、特に、カンバス22上のウェブ10の走
行速度が上がるにつれウェブ10と乾燥ロール25との
間に空気が漏れ込み難くなり、出口(乾燥ロールの表面
からウェブ10が離隔する個所)に於いて乾燥ロールの
表面からウェブ10を剥がすのに大きな力が必要にな
り、無理に引き剥がすとウェブが切れてしまったり、切
れないまでもウェブの品質低下を招いたりするという不
具合がある。 (11)乾燥ロール25の出口と吸引ロール26の入口
(ウェブ10が吸引ロール26の表面に接触し始める個
所)との間では、回転によって生じた伴流空気がカンバ
スを通りウェブ10がカンバスから離れ易い。そこで、
この個所に近接して吸引箱27が設けられているが、設
備費が大きくなる不具合や、乾燥ロールにウェブ10が
万一巻き付いて巻太った場合にウェブ10が破損し易い
という不具合が発生する。一方、ウェブ10がカンバス
から離れないようにする手段として、吸引ロールの真空
を上げることが考えられるが、この手段では、ウェブ1
0がカンバスに張り付いてウェブ10の伸び縮みが吸収
され難くなって次の乾燥ロール入口でウェブにしわが発
生するという不具合が生じる。
【0019】特に、上記課題のうちでも、乾燥ロールに
湿ったウェブが張り付き易く、乾燥ロールの表面からウ
ェブを剥がす際にウェブが切れてしまったりウェブの品
質低下を招いたりするという不具合は、損紙の発生や機
械の稼動率の低下を招き、ウェブ形成装置における重大
な課題になる。本発明はこのような課題に鑑み案出され
たもので、効率よく高品質なウェブを形成することがで
きるようにした、ウェブ形成装置を提供することを目的
とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記目標を達成するた
め、本発明のウェブ形成装置は、紙原料液から紙層形成
されたウェブを脱水後に乾燥させる乾燥設備を有するウ
ェブ形成装置において、該乾燥設備に、外周面に該ウェ
ブと非接触となる溝部を有する溝付き乾燥ロールがそな
えられていることを特徴としている(請求項1)。
【0021】これにより、湿ったウェブが溝付き乾燥ロ
ールの外周面に接触し加熱されても外周面に張り付きに
くくなり、溝付き乾燥ロールで加熱乾燥されたウェブが
円滑に溝付き乾燥ロールから剥離する。上記溝付き乾燥
ロールは、乾燥設備の上流部に設けられていることが好
ましい(請求項2)。
【0022】上記乾燥設備には、少なくとも上記溝付き
乾燥ロールを含む複数の乾燥ロールが並設されると共
に、上記の複数の乾燥ロールのうちの互いに隣接する二
つの乾燥ロールの双方に接近して配設された吸引ロール
が複数個並設され、上記ウェブが、上記の乾燥ロール及
び吸引ロールに交互に接触して走行しながら、乾燥処理
されるように構成され、該吸引ロールとこの吸引ロール
に接近する二つの乾燥ロールとで囲繞された空間の開口
部分に仕切壁が設けられ、該空間が負圧状態に設定され
る吸引室として構成されていることが好ましい(請求項
3)。
【0023】上記仕切壁は、回転可能な軸と、該軸に固
設され該開口部分をシールする弾性板とから構成されて
いることが好ましい(請求項4)。上記の各乾燥ロール
は個別に回転調整できるように構成されていることが好
ましい(請求項5)。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の実施
の形態について説明する。 [第1実施形態]まず、本発明の第1実施形態について
説明すると、図1〜図9は本発明の第1実施形態にかか
るウェブ形成装置を説明するもので、図1はその全体構
成を示す模式的側面図、図2はその紙層形成工程の構成
を示す要部断面図、図3はその紙層形成工程にそなえら
れる回転ロールを示す図、図4はその脱水工程にそなえ
られるプレスロール類を示す図、図5はその乾燥工程に
そなえられるロール類を示す図、図6,図7はそのフロ
ーボックスのリップ部の取付構造を示す模式的断面図、
図8,図9はその脱水機器のシューの取付構造を示す模
式的断面図である。なお、図6〜図9における矢印は、
ウェブ(紙原料液)及び網の移動方向を示す。
【0025】図1に示すように、本実施形態にかかるウ
ェブ形成装置においても、紙層形成工程(紙層形成設
備)A,脱水工程(脱水設備)B,乾燥工程(乾燥設
備)Cの各設備が上流側から順に備えられている。ま
ず、これら各設備の概要を説明する。紙層形成工程Aに
は、紙原料液としてのパルプ縣濁液(繊維+分散液)を
噴出するフローボックス101と、同期して走行する一
対(2枚)のエンドレスの網(ワイヤ)102,103
と、紙層形成工程上流部において網102,103を介
して互いに対向して設置された吸引ロール104及び吸
引ロール105と、その下流に網102,103を介し
て設置された脱水機器106,107とが備えられ、さ
らに下流に網102を介して設置された吸引ロール10
8が備えられている。
【0026】なお、網102は、吸引ロール104,1
08,複数のガイドロール151a,151b等に支持
されており、これらの各ロール104,108,151
a,151bによって駆動又は案内されて走行する。網
103は、吸引ロール105,複数のガイドロール15
2a〜152cに支持されており、これらの各ロール1
05,152a〜152cによって駆動又は案内されて
走行する。
【0027】また、これらの網102,103は上下に
積み重ねたように水平方向にコンパクトに配置され、網
102を駆動又は案内するロールと、103を駆動又は
案内するロールとの間も、互いに接近した配置になって
いる。このような紙層形成工程Aに於いては、フローボ
ックス101から噴射されたパルプ縣濁液は、互いに対
向する吸引ロール104,105間に進入する部分の網
102,103の相互間の着地して、両網102,10
3間に挟まれて移送される。この移送時に、パルプ縣濁
液は、脱水機器106,107で脱水されながら網10
2,103との間に挟み込まれて行く工程で網目を通し
て繊維と分散液とが分離され、湿り状態のウェブ10が
形成されていく。この過程では、図示するように吸引ロ
ール108で補助的に繊維と分散液との分離を行なうこ
ともある。
【0028】その後の脱水工程Bには、一対(2枚)の
エンドレスのフェルト112,113が備えられてい
る。フェルト112は、吸引ロール111,溝付きプレ
スセンタロール(単に、プレスセンタロールともいう)
114,複数のガイドロール(フェルトロール)117
a〜117cに支持されており、これらの各ロール11
1,114,117a〜117cによって駆動又は案内
されて走行する。フェルト112と対向して設置された
フェルト113は、溝付きプレスロール(単に、プレス
ロールともいう)115,121,複数のガイドロール
(フェルトロール)116a〜116eに支持されてお
り、これらの各ロール115,121,116a〜11
6eによって駆動又は案内されて走行する。
【0029】また、プレスセンタロール114には、プ
レスロール115とプレスロール121とがそれぞれ対
向して配設されており、フェルト112,113で挟ま
れながら移送されるウェブ10は、まず、プレスセンタ
ロール114とプレスロール115との間のニップによ
り第一の加圧を受けて脱水され、さらに、プレスセンタ
ロール114とプレスロール121との間のニップによ
り第二の加圧を受けて脱水されるようになっている。
【0030】フェルト112,113は、プレスセンタ
ロール114とプレスロール121とのニップ点(第2
のニップ点)の下流で互いに離隔するが、この時点で
は、ウェブ10は、既に充分に脱水されているので、フ
ェルト112,113の離隔する部分において、プレス
ロール114,121の周速の差により低速のプレスロ
ール121側のフェルト113へ移行される[図13
(b)参照]。
【0031】その後の乾燥工程Cには、エンドレスのカ
ンバス122と、吸引ロール123と、いずれも複数個
の溝付き乾燥ロール(以下、単に「乾燥ロール」ともい
う)125及び吸引溝付きロール126とが備えられて
いる。カンバス122は、吸引ロール123及び複数の
乾燥ロール125,吸引溝付きロール126等に支持さ
れており、これらの各ロール123,125,126等
によって駆動又は案内されて走行する。
【0032】この乾燥工程Cでは、ウェブ10は吸引ロ
ール123によってフェルト113上からカンバス12
2へ移行され、カンバス122と共に走行し、吸引ロー
ル123,乾燥ロール125,吸引溝付きロール126
で支持されながら、さらに水分を除去された後、下流の
図示しない光沢工程でウェブの表面を2〜4回加圧して
平滑にされ、さらに下流の図示しない巻き取り工程にて
巻取紙製品となる。
【0033】次に、各設備を更に詳細に説明する。紙層
形成工程Aに於いて、フローボックス101から噴射さ
れるパルプ縣濁液は、1〜数種類の場合があり、ここで
は複数種類のパルプ縣濁液が噴射される場合を説明す
る。フローボックス101には、図2に示すように、複
数(ここでは3個)の加圧密閉形の管路211a,21
1b,211cがそなえられ、各管路211a,211
b,211cには、その端部からパルプ縣濁液供給ポン
プ251a,251b,251cによって各パルプ縣濁
液が流入されるようになっている。
【0034】各管路211a,211b,211cに
は、パルプ縣濁液噴射方向に向けて複数個の流入管21
2が設けられ、流入管212の出口側には、複数個のシ
ート(案内部材)213a,213bが噴射方向に向け
て突設されている。フローボックス101の先端には、
上部リップ214と下部リップ215とが設けられてい
る。
【0035】上部リップ214と下部リップ215と
は、図6に示すように、いずれも引き抜き硬質部材によ
り着脱自在に構成されており、引き抜き硬質部材である
リップの固定は、フローボックス101先端部214
a,215aのあり溝とリップ214,215の側面と
の隙間に、例えば膨潤性の積層板により構成された詰め
物255を介装させることにより行なっている。
【0036】詰め物255は膨潤性の材料でできている
ので、乾燥状態では隙間に容易に挿入でき、その後、高
湿度下或いは直接水分に触れることで多量の水を吸水し
膨張しこの状態を保持するため、リップをあり溝内に確
実に固定することができる。リップをあり溝から外す時
には、詰め物255が膨潤性の積層板の場合には、詰め
物255を乾燥させ縮小させて取り外せば、その後速や
かにリップを外すことができる。または、チッピングし
て削り取っても良い。この場合は、詰め物255を使い
捨てすることになる。
【0037】あり溝内へのリップの固定方法としては、
図7に示すように、あり溝とリップ側面との隙間に、非
圧縮性流体を封入出来るチューブ355を介装させるよ
うにしても良い。この場合、チューブ355内に非圧縮
性流体を封入しない状態ではチューブ355を隙間に容
易に挿入でき、挿入後、チューブ355内に非圧縮性流
体を封入すれば、リップをあり溝内に確実に固定するこ
とができる。リップをあり溝から外す場合には、チュー
ブ355内の非圧縮性流体を排出させてチューブ355
を取り外せばよい。
【0038】また、図2に示すように、シート213
a,213bのうち一方のシート213bは、他方のシ
ート213aよりも先端が延設されており、この例で
は、シート213bの先端は上下リップ214,215
の位置よりも噴射方向下流に位置し、シート213aの
先端は上下リップ214,215の位置よりも噴射方向
上流に位置している。また、シート213bは、単数又
は複数のシート213aを挟んで略等間隔で配設されて
いる。
【0039】これにより、各管路211a,211b,
211cに流入したパルプ縣濁液は、それぞれ複数個の
流入管212で幅方向に分配された後、複数個のシート
213a,213b間を通って上下リップ214,21
5間から噴流となって吸引ロール104,105間に進
入する網102,103の間に噴射され、網102,1
03間で挟み込まれるようになっている。
【0040】なお、フローボックス101には、噴流の
厚みの全体を調整するための数個のジャッキ216が少
なくとも一方のリップ部(ここでは、上リップ214)
に設けられ、上下リップ214,215の双方に幅方向
の熱撓みを補正する温度調整装置付きジャケット218
が備えられている。また、図示しないが公知の幅方向希
釈水供給装置を連結して複数個の流入管212の入口部
濃度を調整することで幅方向のウェブの重さを微調整出
来るようにもなっている。
【0041】また、リップ部に近いフローボックス10
1の端部の検出点253において、各管路211a,2
11b,211cからの噴流毎に圧力が計測され、この
計測結果に基づいて、圧力指示調節計器252a,25
2b,252cで自動的に設定した値にパルプ縣濁液供
給ポンプ251a,251b,251cの回転数がコン
トロールされるようになっており、これにより噴流の速
度は、各管路211a,211b,211c単位で調整
できるようになっている。
【0042】一方の網102を支持する吸引ロール10
4は、その軸部104aの外周に回転筒204をそなえ
ている。この回転筒204には、図3(a),(b)に
示すように、筒面の内外に貫通する多数の穴204aが
穿設されるとともに外周表面に複数の溝204bが形成
されている。溝204bは、例えば、溝幅0.5〜5m
m、溝深さ1〜5mm、ピッチ1〜10mmで螺旋状に
形成することが好ましいが、溝の形状はこれに限定され
ず、逆三角,四角,曲面等にしてもよい。また、外周表
面に凸部(点状又は線状等の突起)が形成されたものの
凸部でない部分(凹部)についても、溝の一種に含める
ものとする。
【0043】さらに、軸部104aの外周には、吸引ロ
ール104の軸方向に延在する3つのシール219a,
219a,219aが突設されており、各シール219
aの基端には軸方向に延在するチューブ220aがそな
えられ、各シール219aの先端が回転筒104aの内
周面に弾性的に摺接している。これにより、軸部104
aの外周と回転筒204との間には、これらの3つのシ
ール219aで仕切られて軸方向に延在する吸引室22
1a,221bが形成されている。
【0044】また、他方の網103を支持する吸引ロー
ル105は、その軸部105aの外周に回転筒205を
そなえている。この回転筒205にも、図3(a),
(b)に示すように、筒面の内外に貫通する多数の穴2
05aが穿設されるとともに外周表面に複数の溝205
bが形成されている。この溝205bも、例えば、溝幅
0.5〜5mm、溝深さ1〜5mm、ピッチ1〜10m
mで螺旋状に形成することが好ましいが、溝の形状はこ
れに限定されず、逆三角,四角,曲面等にしてもよい。
この場合も上記と同様に、外周表面に凸部が形成された
ものの凸部でない部分(凹部)について、溝の一種に含
める。
【0045】なお、図3中では、穴204a,205a,
溝205a,205bを部分的に記載しているが、これ
らは、各外周面の全面にわたって設けられている。軸部
105aの外周には、吸引ロール105の軸方向に延在
する一対のシール219b,219bが突設されてお
り、各シール219bの基端には軸方向に延在するチュ
ーブ220bがそなえられ、各シール219bの先端が
回転筒105aの内周面に弾性的に摺接している。これ
により、軸部105aの外周と回転筒205との間に
は、これらのシール219bで仕切られて軸方向に延在
する吸引室221cが形成されている。
【0046】そして、吸引ロール104側では、上流側
の吸引室221aは、高真空状態の(即ち、負圧度合い
の高い)高真空吸引室として構成され、下流側の吸引室
221bは、低真空状態の(即ち、負圧度合いの低い)
低真空吸引室として構成されている。また、吸引ロール
104側の高真空吸引室221aと対応する位置にある
吸引ロール105側の吸引室221cは、高真空状態の
(即ち、負圧度合いの高い)高真空吸引室として構成さ
れている。
【0047】高真空および低真空の各吸引室221a,
221b,221cは、紙原料液から水分を強制的に吸
引する吸引手段として機能するものであり、紙原料液
は、まず、高真空吸引室221a,221cによる高真
空で水分を強く吸引され、その後、低真空吸引室221
bによる低真空で水分を穏やかに吸引されるようになっ
ている。
【0048】ここで、高真空とは、外気圧に対して20
0〜400mmHg程度、好ましくは250mmHg程
度、減圧した負圧状態であり、低真空とは、外気圧に対
して50〜200mmHg程度、好ましくは120mm
Hg程度、減圧した負圧状態である。なお、各吸引室2
21a,221b,221cの幅(各吸引ロール10
4,105の周方向長さ)は調整可能になっている。
【0049】さらに、各吸引ロール104,105の回
転筒204,205に設けられた穴と溝は、外部シャワ
232a及び内部シャワ(図示せず)で洗浄可能になっ
ている。また、両網102,103は、図2に示すよう
に、複数個のシュー206が曲率を持たせて並べて配置
された脱水機器106,107にも支持されているの
で、網102,103に張力をかけることにより、又、
遠心力によってもパルプ縣濁液に圧力が加わり両網目を
通して繊維と分散液が分離される。脱水機器107につ
いては、図2に示さないが、脱水機器106とは逆向き
に略同様に複数個のシュー206を備えて構成される。
【0050】なお、脱水機器106,107に備えられ
る各シュー206は、図8に示すように、表面に硬質体
257を嵌め込んで接着した支持板256により構成さ
れ、ベース部206aに形成されたあり溝に、支持板2
56を挿し込んであり溝の内壁と支持板256の側面と
の隙間に、例えば膨潤性の積層板により構成された詰め
物258を介装させることにより行なっている。
【0051】前述と同様に、詰め物258は膨潤性の材
料でできているので、乾燥状態では隙間に容易に挿入で
き、その後、高湿度下或いは直接水分に触れることで多
量の水を吸水し膨張しこの状態を保持するため、シュー
をあり溝内に確実に固定することができる。シューをあ
り溝から外す時には、詰め物258が膨潤性の積層板の
場合には、詰め物258を乾燥させ縮小させて取り外せ
ば、その後速やかにシューを外すことができる。また
は、チッピングして削り取っても良い。この場合は、詰
め物258を使い捨てすることになる。
【0052】あり溝内へのシューの固定方法としては、
あり溝とシュー側面との隙間に、詰め物258に代えて
非圧縮性流体を封入出来るチューブを介装させるように
しても良い。この場合、あり溝形状は、図8に示すよう
なものでもよいが、チューブによる固定は弾性力による
ものであるため、図9に示すように、ベース部306a
に形成されたあり溝を、開口部の前後(図9中、左右)
両側が共に狭まった形状として、シュー306側(硬質
体357を嵌め込んで接着された支持板356)もこれ
と対応した形状にして、チューブ358によってシュー
の底面部を表面側に弾性的に押圧することで固定するよ
うにすれば、より強固に固定できる。この場合も、チュ
ーブ358内に非圧縮性流体を封入しない状態ではチュ
ーブ338を隙間に容易に挿入でき、挿入後、チューブ
358内に非圧縮性流体を封入すれば、シューをあり溝
内に確実に固定することができる。シューをあり溝から
外す場合には、チューブ358内の非圧縮性流体を排出
させてチューブ358を取り外せばよい。
【0053】また、脱水機器106にも、網103側に
おいて紙原料液から水分を強制的に吸引する吸引室(吸
引手段)223a,223b,223cが設けられてい
る。最も上流部の吸引室223aは、吸引ロール104
の低真空吸引室221bと対応した位置で吸引し、低真
空吸引室221bと同様に低真空吸引室として構成され
ている。中流部,下流部の吸引室223b,223c
は、高真空吸引室221a,221cと低真空吸引室2
21b,223aとの中間的な程度の真空状態で紙原料
液から水分を吸引する中真空吸引室として構成されてい
る。
【0054】したがって、低真空吸引室221b,22
3aによる低真空で水分を穏やかに吸引した後には、中
真空吸引室223b,223cによる中真空で水分をや
や強めに吸引するようになっている。また、吸引ロール
104,105に於いて、網102,103の網目を通
って高真空吸引室221a,221cに吸引された高真
空の分散液は、吸引管222a,222cを介して端部
から管路227aを通って仕切壁228aのある桶22
8に回収されるようになっている。なお、仕切壁228
aは、繊維分の多い分散液を優先的にフローボックス1
01へ再利用する為に設けられている。
【0055】一方、低真空吸引室221bに吸引された
低真空の分散液は、吸引管222bを介して端部から脱
水機器106の低真空吸引室223aに吸引された低真
空の分散液と共に管路227bを通って同様に桶228
に回収されるようになっている。脱水機器106の中真
空吸引室223b,223cに吸引された中真空の分散
液も同様に管路227c,227dを通って桶228に
回収されるようになっている。
【0056】なお、管路227a〜227dを桶228
の水面下に入れることによって、管路227a〜227
dを流れる分散液の自然落下で生じる真空が吸引ロール
104,105や脱水機器106の各吸引室221a〜
221c,223a〜223cの内部に加わり、これに
より、各吸引室221a〜221c,223a〜223
cが真空状態(負圧状態)に調整されるようになってい
る。後述する各吸引箱233も、これと同様に、対応す
る管路を流れる分散液の自然落下で生じる真空を利用し
て真空状態(負圧状態)を得るようにしている。
【0057】さらに、各管路には、吸引室内や吸引箱内
の真空が高過ぎる場合に、管路内に空気を吸い込むこと
により高過ぎる真空を減らす為の真空抑制弁231と、
これと逆に、吸引室内や吸引箱内の真空が低過ぎる場合
に、ポンプ229で押し水を各管路に供給して管路の流
速を確保することにより低過ぎる真空を補う為の真空促
進弁230とが設けられている。これらの各弁230,
231は各管路の真空値を圧力センサ234により計測
して圧力指示調節計器242で自動的に設定した値に調
整出来るようになっている。
【0058】なお、図示しないが、脱水機器107や吸
引ロール108の真空もこれと同様な方法で制御できる
ようになっている。また、脱水機器106の下方、即
ち、両網102,103を介してシュー206の反対側
には、数個(ここでは2個)の対向シュー224が設置
されている。これらの対向シュー224も、その基部に
設けられ非圧縮性流体を充填される加圧チューブ225
a,225bによって、網102に対して所定の位置に
固定されており、ウェブ10にパルス(圧力)を均一に
与へ、シュー206との相互作用によってウェブ10か
らの液の分散を促進するようになっている。分離された
分散液は受け箱226a,226bで回収され桶228
へ送られる。
【0059】なお、両網102,103の汚れを取る為
に、図1に示すように、洗浄シャワ232と吸引箱23
3とが各網102,103に沿って備えられている。ま
た、各ロールには粕取りの為にドクタ244が備えられ
ている。また、網102は吸引ロール104,ワイヤロ
ール151a,151bを駆動することにより、網10
3は吸引ロール105,ワイヤロール152b,152
cを駆動することにより、それぞれ張力をコントロール
することが出来るようになっている。
【0060】脱水工程Bに於いて、図1に示すように、
ウェブ10は、多孔円筒を持つ吸引ロール111に吸引
されてワイヤ103からフェルト112に移動し、吸引
ロール111によってさらに吸引脱水され、その後、溝
付き外被のプレスセンタロール114と溝付き外被のプ
レスロール115とによって第1の加圧脱水を受けるよ
うになっている。
【0061】第1の加圧脱水部(プレスセンタロール1
14とプレスロール115とのニップ部)の下流には、
フェルトロール116aが第1の加圧脱水での加圧後ウ
ェブ10から脱水された水分を水受け118a,119
aで回収し易い様に配置されている。なお、溝付き外被
のプレスセンタロール114及び溝付き外被のプレスロ
ール115は、図4(a)に示すように、軸部114
a,115aの外周に、溝付き外周面を有する回転円筒
114b,115bをそなえた構成になっている。ここ
では、溝付き外被のプレスセンタロール114として、
回転する可撓性エンドレスのブランケット114bと固
定の油圧シリンダ114c付きシュー114dで構成さ
れる公知の加圧ロールを適用した例を示す。また、溝付
き外被のプレスロール115としては、例えばセラミッ
ク溶射表面の回転円筒115bと固定の油圧シリンダ1
15c付きシュー115dで外形が変化する公知の可変
クラウンロールを適用した例を示す。
【0062】このような構成によれば、ブランケット1
14bと回転円筒115bとは、それぞれシュー114
d,115dにより互いに圧接するように加圧され、フ
ェルト112,113を介してウェブ10を加圧脱水す
る。次に、同様に溝付き外被のプレスセンタロール11
4と溝付き外被のプレスロール121とによって第2の
加圧脱水を受けるようになっている。第2の加圧脱水部
(プレスセンタロール114とプレスロール121との
ニップ部)の下流には、フェルトロール116bが第2
の加圧脱水での加圧後ウェブ10から脱水された水分を
水受け118b、119bで回収し易い様に配置されて
いる。
【0063】なお、溝付き外被のプレスロール121
も、図4(a)に示すように、軸部121aの外周に、
溝付き外周面を有する回転円筒121bをそなえた構成
になっており、ここでは、セラミック溶射表面の回転円
筒121bと固定の油圧シリンダ121c付きシュー1
21dで外形が変化する公知の可変クラウンロールを適
用した例を示す。また、これに対応して、溝付き外被の
プレスセンタロール114にも、固定の油圧シリンダ1
14f付きシュー114gが設けられている。
【0064】このような構成では、ブランケット114
bと回転円筒121bとは、それぞれシュー114g,
121dにより互いに圧接するように加圧され、フェル
ト112,113を介してウェブ10を加圧脱水する。
なお、図4(b)に示すように、プレスセンタロール1
14及びプレスロール115,121の外被回転円筒1
14b,115b,121bの外表面に形成される溝1
14e,115e,121eは、周方向(回転方向)に
沿って平行に或いは螺旋状に形成されている。
【0065】また、両フェルト112,113の汚れを
取る為に、洗浄シャワ232と吸引箱233とが備えら
れている。各ロールには必要に応じて粕取りの為にドク
タ244が備えられている。さらに、網102とフェル
ト112との速度差は、吸引ロール111を駆動してコ
ントロールすることが出来るようになっている。ウェブ
10及びフェルト112,113の張力は、プレスロー
ル115,121を駆動してコントロールすることが出
来るようになっている。また、フェルト112,122
の速度差は吸引ロール123を駆動してコントロールす
ることが出来るようになっている。
【0066】プレスセンタロール114はプレスロール
115,121の両端の軸箱により支えられており、且
つ、フェルト112,113の交換時に容易な様に、連
結棒140で吊り上げることが出来るようになってい
る。第一と第二の加圧は回転円筒(又は回転する可撓性
エンドレスのブランケット)の外周面の距離を油圧シリ
ンダで調整することで行われるようになっている。
【0067】乾燥工程Cに於いて、ウェブ10は多孔円
筒を持つ吸引ロール123でフェルト113からフェル
ト122に移動し、表面に溝を有する乾燥ロール125
に導入され、前後の乾燥ロール125,125と、両乾
燥ロール125,125間の空間部の端面と幅方向とを
覆う仕切壁127と、吸引溝付きのロール126とで囲
まれた吸引室128を経て、再び次の乾燥ロール125
へと移動し、これを繰り返しながら複数の乾燥ロール1
25によってウェブ10が乾燥していくようになってい
る。
【0068】仕切壁127は、廻りを弾性板129でシ
ールされ軸130を中心に回転自在になっている。な
お、図5(a),(b)に示すように、乾燥ロール12
5の表面の溝125aは、例えば、溝幅0.1〜5m
m、溝深さ0.1〜2.5mm、ピッチ0.2〜10m
mの螺旋状が好ましいが、溝の形状は逆三角、四角、曲
面等特に限定されるものでない。
【0069】さらに、図5(a),(b)に示すよう
に、ロール126に設けられた吸引溝126aも、例え
ば、溝幅1〜5mm、溝深さ1〜5mm、ピッチ2〜1
0mmの螺旋状が好ましいが、溝の形状は逆三角、四
角、曲面等特に限定されるものでない。なお、図5中で
は、溝125a,126aを部分的に記載しているが、
これらは、各外周面の全面にわたって設けられている。
【0070】この場合も上記と同様に、外周表面に凸部
が形成されたものの凸部でない部分(凹部)について、
溝の一種に含める。また、ここでも、フェルトの汚れを
取る為に洗浄シャワ232と吸引箱233とが備えられ
ている。乾燥ロール125には粕取りの為にドクタ24
4が備えられている。
【0071】さらに、各乾燥ロール125間のウェブ1
0及びフェルト122の張力は、各々の乾燥ロール12
5を駆動して確実にコントロールすることが出来るよう
になっている。本発明の第1実施形態にかかるウェブ形
成装置は上述のように構成されているので、以下のよう
な作用及び効果を奏する。
【0072】フローボックス101からの噴流の表層は
両側の吸引ロール104,105の高真空吸引室221
a,221cによる脱水で繊維分が瞬時に固定されるた
め、その後、低真空吸引室221b,223aにより穏
やか脱水される際には、この繊維が固定された表層を通
して脱水されることになる。このため、網から分散液と
共に繊維量が逃げるのを表層繊維が防止して、網から分
散液と共に逃げる繊維量が少なくなって、繊維の歩留ま
り良くなり、フローボックスに送る量が少なくなるので
ポンプの動力が小さくて済むようになる。
【0073】また、上下リップ114,115から噴射
された噴流の表層の乱れは、網102と共に吸引ロール
104,105の高真空吸引室221a,221cの高
い吸引力で網目を通して瞬時に取り除くことが出来るの
で、噴流の乱れが残らずウェブ10の表層が両面共均一
になる。フローボックス101からの噴流の厚み調整に
ついては、ジャッキ216により幅方向全体にリップ開
口開度を決めて、さらに、リップ開口の熱伸びの変化は
上下リップ114,115共に温度調整装置付きジャケ
ット218で補正でき、従来例のリップ34を支える棒
47(図14参照)のような熱変形を抑制できない要素
はないため、噴流の幅方向厚みを確実に均一なものにで
きる。
【0074】リップ214,215は引き抜き硬質部材
で構成されているので摩耗し難く、しかも、万一の損傷
時は容易に交換可能であるため、メンテナンス性もよ
い。吸引ロール104は網102を支持し、吸引ロール
105は網103を支持しており、吸引ロール104,
105が荷重負担を分担するため、吸引ロール104,
105が摩耗し難くいという利点がある。
【0075】吸引ロール104,105の回転筒20
4,205の表面は、溝と孔とで構成され従来例のよう
に網4c(図15参照)が設けられていないので、網4
cによる磨耗がないため摩耗し難い。このため、必要に
応じて再加工するなどして、回転筒204,205を長
く使用することができ、取り替える頻度を減らせること
ができ、設備コストを低減することができる。
【0076】網102は吸引ロール104とワイヤロー
ル151a等を駆動することによって、網103は吸引
ロール105とワイヤロール152a等を駆動すること
によって作動し、これらの各ローラは互いに接近して配
置されているので、紙層形成の主脱水を担う脱水機器1
06,107の前後近くを駆動するため張力による網1
02,103の伸び量変化の影響を少なくでき、脱水を
均一に行なえる。
【0077】シュー206は脱水機器206,207の
“あり溝”に挿入する脱着しであってメンテナンス性が
良い上、シュー206をあり溝内に詰め物258を使っ
て隙間が無くなるように固定するので、網目がシュー2
06に衝突してもシュー206は影響を受けにくく、脱
水が均一になる。また、対向シュー224は加圧チュー
ブ225a,225bに非圧縮性流体を供給することに
より位置決めされるので網102の張力の影響を受け難
く、両網102,103の間の隙間が安定し脱水が均一
になる。
【0078】各吸引室や各吸引箱は、管路を流れる分散
液の自然落下で生じる真空を使って内圧を調整するの
で、特別な真空発生装置が不要で動力が減り、装置構成
の簡素化や装置の設備コストの低減を図ることができ
る。第1の加圧脱水から第2の加圧脱水は、プレスセン
タロール114とプレスセンタロール114の周りに配
置された2個のプレスロール115,121とを用い
て、一対のフェルト112,113のみで行われるの
で、フェルト及びその支持ロール群を半減させることが
出来、これらを支えるフレームも簡単になる。
【0079】したがって、脱水工程Bの設備コストを低
減させることができ、脱水工程Bの部品の交換又は補修
する費用を半減させることができる。また、装置構成が
簡素化され、脱水工程Bの長さが短くなるので建屋のス
ペースが少なくて済む。脱水工程Bにおいて、ウェブ1
0は全てフェルト112,113のみで支持されている
ので、湿ったウェブ10があるフェルトから他のフェル
トに移行すること無しに脱水工程が完了するので、操業
効率が上がる。
【0080】乾燥ロール125は表面に溝があるので、
湿ったウェブは張り付きが難く、又、キャンバス上のウ
ェブ10の走行速度が上がるにつれウェブ10と乾燥ロ
ール125との間に空気は漏れ込み易く、乾燥ロール1
25の表面からウェブ10を剥がす力が弱くなりウェブ
10が容易に離れるようになる。したがって、ウェブ1
0が切れたり伸びたりし難くなる。
【0081】乾燥ロール125と吸引溝付きロール12
6との間は回転に依って生じた伴流空気がフェルト12
2を通り難く、ウェブ10がフェルト122から離れ難
いので真空源の設備が少なくて済む。又フェルトの表面
の毛でウェブ10を柔軟に支持するのでウェブの伸び縮
みを吸収し易くウェブ10にしわが入り難くなる。仕切
壁127を追加するのみで吸引室128が形成され、吸
引室128は吸引溝付きロール126と面しているので
真空力が溝に加わり伴流空気でウェブ10が浮き上がる
のを防止する。また、万一乾燥ロールにウェブが巻太っ
ても、回転自在の仕切壁127にそなえられた弾性板
(シール)129がウェブ10を保護するように作用す
るのでウェブ10の破損が防止される。
【0082】各乾燥ロール125間のウェブ10の伸び
縮みは、各々乾燥ロール125を駆動して速度コントロ
ールすることで吸収出来るので、ウェブ10にしわが入
り難く、又過大な張力も加わらないのでウェブ10が切
れ難くなる。以上の様に、本実施形態のウェブ形成装置
によれば、従来のものに比べて少ない装置構成で均一な
ウェブが安定して得られ、操業、保守効率を良好なもの
にできる。
【0083】[第2実施形態]次に、本発明の第2実施
形態について説明すると、図10は本発明の第2実施形
態にかかるウェブ形成装置の紙層形成工程の構成を示す
要部断面図であり、図2と同様な符号は同様なものを示
す。
【0083】図10に示すように、本実施形態では、片
方の吸引ロール内の高真空吸引室221cの代わりに吸
引ロール外に高真空吸引室421が設けられている。つ
まり、網103はワイヤロール405とシュー406と
で支えられており、シュー406はパルプ縣濁液の着地
点近傍に適宜の数(ここでは2つ)並べて設けられてい
る。そして、高真空吸引室421の吸引口は、このシュ
ー406設置点に設けられており、着地したパルプ縣濁
液を、この高真空吸引室421と吸引ロール104側の
高真空吸引室221aとで両側から瞬時に脱水して繊維
分を瞬時に固定させるようになっている。このような構
成によっても第1実施形態と同様な作用効果を奏するこ
とができる。
【0084】[第3実施形態]次に、本発明の第3実施
形態について説明すると、図11は本発明の第3実施形
態にかかるウェブ形成装置の紙層形成工程の構成を示す
要部断面図であり、図2,図10と同様な符号は同様な
ものを示す。
【0085】図11に示すように、本実施形態では、両
方の吸引ロール内の高真空吸引室221a,221cの
代わりに高真空吸引室521aと低真空吸引室521b
とが設けられている。つまり、網103はワイヤロール
405とシュー406とで支えられており、網102は
ワイヤロール504とシュー406とで支えられてお
り、ワイヤロール405側のシュー406及びワイヤロ
ール504側のシュー406は、何れもパルプ縣濁液の
着地点近傍に適宜の数並べて設けられている。そして、
高真空吸引室421,521aの吸引口は、これらのシ
ュー406設置点に設けられており、着地したパルプ縣
濁液を、これらの高真空吸引室421,521aにより
両側から瞬時に脱水して繊維分を瞬時に固定させるよう
になっている。その後は、低真空吸引室521bの低真
空で穏やかに脱水されるようになっている。
【0086】また、この実施形態では、フローボックス
の他の構成例として、単一加圧密閉形の管路511を備
えたフローボックスを示している。このような構成によ
っても第1,2実施形態と同様な作用効果を奏すること
ができる。
【0087】[その他]以上、本発明の実施形態を説明
したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものでは
なく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実
施することができる。例えば、フローボックス及び脱水
機器の配置は本発明の趣旨を逸脱しない範囲で縦、横、
斜めのいずれにしても良い。シュー及び対向シューが網
と接する面は平坦で無くても良く、表面に半球状の突起
を千鳥状に配置してパルスを流れと幅方向にも与え分散
を促進することも出来る。
【0088】脱水機器のシューの代わりに必要に応じて
対向シューを配置しても良い。また、低真空の吸引室2
23aに於ける網103の裏側、低真空の吸引室221
bに於ける回転筒204の内面に、上記の表面に半球状
の突起を千鳥状に配置してパルスを流れと幅方向にも与
え分散を促進する対向シューを配置して初期の脱水をコ
ントロールしても良い。
【0089】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のウェブ形
成装置(請求項1)によれば、湿ったウェブが溝付き乾
燥ロールの外周面に接触し加熱されても外周面に張り付
きにくくなり、溝付き乾燥ロールで加熱乾燥されたウェ
ブが円滑に溝付き乾燥ロールから剥離するため、乾燥ロ
ールの表面からウェブが剥がれる際にウェブが切れてし
まったりウェブの品質低下を招いたりするという不具合
を解消して、損紙の発生や機械の稼動率の低下を回避す
ることができる。
【0090】乾燥設備の上流部ほど湿ったウェブが乾燥
ロールの外周面に張り付き易いため、上記溝付き乾燥ロ
ールを、乾燥設備の上流部に設ければ、ウェブの乾燥ロ
ールへ張り付きを効率よく防止することができる(請求
項2)。吸引ロールとこの吸引ロールに接近する二つの
乾燥ロールとで囲繞された空間の開口部分に仕切壁を設
け、該空間を負圧状態に設定される吸引室として構成す
ることで、簡素な構成で、吸引ロール表面に真空力が加
わり伴流空気によりウェブが浮き上がるのが防止され、
ウェブが安定走行される(請求項3)。
【0091】上記仕切壁を、回転可能な軸と、該軸に固
設され該開口部分をシールする弾性板とから構成するこ
とで、また、万一乾燥ロールにウェブが巻太っても回転
自在の弾性板(シール)がウェブの破損を防止する(請
求項4)。上記の各乾燥ロールを個別に回転調整できる
ように構成することにより、乾燥ロール間のウェブの張
力を確実に調整することができる(請求項5)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかるウェブ形成装置
の全体構成を示す模式的側面図である。
【図2】本発明の第1実施形態にかかるウェブ形成装置
の紙層形成工程の構成を示す要部断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態にかかるウェブ形成装置
の紙層形成工程にそなえられる回転ロールを示す図であ
って、(a)はその外形を示す模式的な斜視図、(b)
はその部分縦断面図(ロール軸方向に沿う面で切った断
面図)である。
【図4】本発明の第1実施形態にかかるウェブ形成装置
の脱水工程にそなえられるプレスロール類を示す図であ
って、(a)はその模式的な横断面図、(b)はその部
分縦断面図(ロール軸方向に沿う面で切った断面図)で
ある。
【図5】本発明の第1実施形態にかかるウェブ形成装置
の乾燥工程にそなえられるロール類を示す図であって、
(a)はその外形を示す模式的な斜視図、(b)はその
部分縦断面図(ロール軸方向に沿う面で切った断面図)
である。
【図6】図2に示す紙層形成工程に設けられたフローボ
ックスのリップ部の取付構造を示す模式的断面図であ
る。
【図7】図2に示す紙層形成工程に設けられたフローボ
ックスのリップ部の取付構造にかかる変形例を示す模式
的断面図である。
【図8】図2に示す紙層形成工程に設けられた脱水機器
のシューの取付構造を示す模式的断面図である。
【図9】図2に示す紙層形成工程に設けられた脱水機器
のシューの取付構造にかかる変形例を示す模式的断面図
である。
【図10】本発明の第2実施形態にかかるウェブ形成装
置の紙層形成工程の構成を示す要部断面図である。
【図11】本発明の第3実施形態にかかるウェブ形成装
置の紙層形成工程の構成を示す要部断面図である。
【図12】従来のウェブ形成装置の全体構成を示す模式
的側面図である。
【図13】従来のウェブ形成装置の脱水工程について説
明する模式図であって、(a)はロールの周速を説明す
る図、(b)はウェブの移行を説明する図である。
【図14】従来のウェブ形成装置の紙層形成工程の構成
を示す要部断面図である。
【図15】従来のウェブ形成装置の紙層形成工程にそな
えられた吸引ロールの構成を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
10 ウェブ 101 フローボックス 102,103 網 104,105 吸引ロール(吸引手段) 106,107 脱水機器 108 吸引ロール 111 吸引ロール 112,113 フェルト 114 溝付き外被のプレスセンタロール 115,121 溝付き外被のプレスロール 114a,115a,121a 軸部 114b,115b,121b 回転円筒 114c,114f,115c,121c 油圧シリン
ダ 114d,114g,115d,121d シュー 114e,115e,121e 溝 116a〜116e,117a〜117c フェルトロ
ール 118a,119a 水受け 122 フェルト 123 吸引ロール 125 溝付き乾燥ロール 125a 溝 126 吸引溝付きロール 126a 吸引溝 127 仕切壁 128 吸引室 129 弾性板 130 軸 140 連結棒 151,152 ワイヤロール 204,205 回転筒 204a,205a 穴 204b,205b 溝 206 シュー 206a ベース部 211a,211b,211c 加圧密閉形の管路 212 流入管 213a,213b シート(案内部材) 214,215 上下リップ 214a,215a フローボックス101先端部 216 ジャッキ 218 温度調整装置付きジャケット 219a,219b シール 220a,220b チューブ 221a 高真空の吸引室(吸引手段) 221b 低真空の吸引室(吸引手段) 221c 高真空の吸引室(吸引手段) 222a,222b,222c 吸引管 223a 低真空の吸引室(吸引手段) 223b,223c 中真空の吸引室(吸引手段) 224 対向シュー 225a,225b 加圧チューブ 226a,226b 受け箱 227a,227b,227c,227d 管路 228 桶 228a 仕切壁 230 真空促進弁 231 真空抑制弁 232 洗浄シャワ 232a 外部シャワ 233 吸引箱 234 圧力センサ 242 圧力指示調節計器 244 ドクタ 251a,251b,251c パルプ縣濁液供給ポン
プ 252a,252b,252c 圧力指示調節計器 253 検出点 255 詰め物(膨潤性の積層板) 256 支持板 257 硬質体 258 詰め物(膨潤性の積層板) 306 シュー 306a ベース部 355 チューブ 356 支持板 357 硬質体 358 非圧縮性流体を封入出来るチューブ 405 ワイヤロール 406 シュー 421 高真空吸引室(吸引手段) 423a 低真空の吸引室(吸引手段) 504 ワイヤロール 511 単一加圧密閉形の管路 521a 高真空吸引室(吸引手段) 521b 低真空吸引室(吸引手段) A 紙層形成工程(紙層形成設備) B 脱水工程(脱水設備) C 乾燥工程(乾燥設備)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙原料液から紙層形成されたウェブを脱
    水後に乾燥させる乾燥設備を有するウェブ形成装置にお
    いて、 該乾燥設備に、外周面に該ウェブと非接触となる溝部を
    有する溝付き乾燥ロールがそなえられていることを特徴
    とする、ウェブ形成装置。
  2. 【請求項2】 上記溝付き乾燥ロールは、乾燥設備の上
    流部に設けられていることを特徴とする、請求項1記載
    のウェブ形成装置。
  3. 【請求項3】 上記乾燥設備には、少なくとも上記溝付
    き乾燥ロールを含む複数の乾燥ロールが並設されると共
    に、上記の複数の乾燥ロールのうちの互いに隣接する二
    つの乾燥ロールの双方に接近して配設された吸引ロール
    が複数個並設され、上記ウェブが、上記の乾燥ロール及
    び吸引ロールに交互に接触して走行しながら、乾燥処理
    されるように構成され、 該吸引ロールとこの吸引ロールに接近する二つの乾燥ロ
    ールとで囲繞された空間の開口部分に仕切壁が設けら
    れ、該空間が負圧状態に設定される吸引室として構成さ
    れていることを特徴とする、請求項1又は2記載のウェ
    ブ形成装置。
  4. 【請求項4】 上記仕切壁は、回転可能な軸と、該軸に
    固設され該開口部分をシールする弾性板とから構成され
    ていることを特徴とする、請求項3記載のウェブ形成装
    置。
  5. 【請求項5】 上記の各乾燥ロールは個別に回転調整で
    きるように構成されていることを特徴とする、請求項3
    又は4記載のウェブ形成装置。
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