JP2003300327A - インクジェット記録ヘッドの製造方法 - Google Patents

インクジェット記録ヘッドの製造方法

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JP2003300327A
JP2003300327A JP2002108807A JP2002108807A JP2003300327A JP 2003300327 A JP2003300327 A JP 2003300327A JP 2002108807 A JP2002108807 A JP 2002108807A JP 2002108807 A JP2002108807 A JP 2002108807A JP 2003300327 A JP2003300327 A JP 2003300327A
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Japan
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substrate
recording head
ink
top plate
resin
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JP2002108807A
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Toshio Kashino
俊雄 樫野
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Canon Inc
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ヘッド組立時の熱工程や、ヘッド完成後の熱に
よる部品の熱膨張の影響を受けることがなく、製造時の
歩留りを高めることができ、信頼性の高い廉価なインク
ジェット記録ヘッドの製造方法を提供する。 【解決手段】吐出口とインク流路を有する基板と発熱素
子を有する基板とを接合してなるインクジェット記録ヘ
ッドの製造方法において、前記吐出口とインク流路を有
する基板の形成に非晶質カーボンを用い、該吐出口とイ
ンク流路を有する基板と前記発熱素子を有する基板と
を、ほぼ同等の熱膨張係数の部材で形成するように構成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録ヘッドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェット記録ヘッドの製造
方法として、オリフィスプレート、インク流路、共通液
室を一体に有した部材を、熱塑性のプラスチックを用い
て射出成形で成形した後、各インク流路に対し、エキシ
マレーザー等で吐出口を形成し、しかる後、発熱素子を
有した基板と、該成形体とを機械的に付勢力を与えて両
者を密着させることでインクジェット記録ヘッドを形成
する手法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
このようなインクジェット記録ヘッドの製造方法では、
プラスチックの熱膨張係数と、通常はシリコン等からな
る発熱素子を有した基板の熱膨張係数との差が大きく、
ヘッドのノズル列の大型化や、ノズル密度の高密度化に
対し、ピッチズレなどを引き起こすこととなり、これら
がインクジェット記録ヘッドを形成する上で大きな問題
となっていた。
【0004】そこで、本発明は、上記従来のものにおけ
る課題を解決し、ヘッド組立時の熱工程や、ヘッド完成
後の熱による部品の熱膨張の影響を受けることがなく、
製造時の歩留りを高めることができ、信頼性の高い廉価
なインクジェット記録ヘッドの製造方法を提供するもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、つぎの(1)〜(3)のように構成した
インクジェット記録ヘッドの製造方法を提供するもので
ある。 (1)記録用液体を吐出するために利用されるエネルギ
ーを発生する エネルギー発生素子が設けられた第1基
板と、前記第1基板と接合される第2基板であって、前
記第1基板との接合時に前記エネルギー発生素子の配設
部位に対応して記録用液体の流路を形成するための溝を
有するとともに、該溝の前方に記録用液体の吐出口が形
成された吐出口形成部材を一体に有してなる前記第2基
板と、を有するインクジェット記録ヘッドの製造方法に
おいて、前記第2基板が、非晶質カーボンからなること
を特徴とするインクジェット記録ヘッドの製造方法。 (2)前記第2基板を、フェノール系樹脂または該樹脂
を主成分とする熱硬化性樹脂成形材料を用いて予め焼成
時の寸法収縮を見込んだ寸法で成形し、吐出口を形成し
た後、真空または不活性雰囲気中で焼成することを特徴
とする上記(1)に記載のインクジェット記録ヘッドの
製造方法。 (3)前記第2基板を、フェノール系樹脂または該樹脂
を主成分とする樹脂に、同一種類の硬化樹脂粉末を添加
混合した熱硬化性樹脂成形材料を用いて予め焼成時の寸
法収縮を見込んだ寸法で成形し、吐出口を形成した後、
真空または不活性雰囲気中で焼成することを特徴とする
上記(1)に記載のインクジェット記録ヘッドの製造方
法。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態においては、
吐出口とインク流路を有する基板と発熱素子を有する基
板とを接合してなるインクジェット記録ヘッドを製造す
るに際して、上記構成を適用して、前記吐出口とインク
流路を有する基板の形成に非晶質カーボンを用い、該吐
出口とインク流路を有する基板と前記発熱素子を有する
基板とを、ほぼ同等の熱膨張係数の部材で形成すること
で、ヘッド組立時の熱工程や、ヘッド完成後の熱による
部品の熱膨張の影響を受けることがなく、製造時の歩留
りを高めることができ、製品の信頼性を高めることが可
能となる。
【0007】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1(A)および(B)は、本発明の一実
施例に係るインクジェット記録ヘッドを示し、インク供
給源たるインク収容部を一体としたディスポーザブルタ
イプのものとしてある。なお、図10に従来の記録ヘッ
ドの構成を示す。図1(A)において、100はSi基
板上に電気熱変換体(吐出ヒータ)と、これに電力を供
給するAl等の配線とが成膜技術により形成されて成る
ヒータボードであり、図10における第1基板1に対応
する。この詳細な構成については図2につき後述する。
200はヒータボード100に対する配線基板であり、
対応する配線は例えばワイヤボンディングにより接続さ
れる。400はインク流路を限界するための隔壁や共通
液室等を設けた天板であり、図10における第2基板8
に対応するが、本例においてはオリフィスプレート部を
一体に有した樹脂材料で成る。この天板400の詳細な
構成については図3ないし図5について後述する。
【0008】300は例えば金属製の支持体、500は
押えばねであり、両者間にヒータボード100および天
板400を挟み込んだ状態で両者を係合させることによ
り、押えばね500の付勢力によってヒータボード10
0と天板400とを圧着固定する。この態様については
図6および図7について述べる。なお、支持体300
は、配線基板200も貼着等により設けられるととも
に、ヘッドの走査を行うためのキャリッジヘの取付け基
準を有するものとすることができる。また、支持体30
0は駆動に伴って生じるヒータボード100の熱を放熱
冷却する部材としても機能する。600は供給タンクで
あり、インク供給源をなすインク貯留部からインク供給
を受け、ヒータボード100と天板400との接合によ
り形成される共通液室にインクを導くサブタンクとして
機能する。700は共通液室へのインク供給口付近の供
給タンク600内の部位に配置されるフィルタ、800
は供給タンク600の蓋部材である。
【0009】900はインクを含浸させるための吸収体
であり、カートリッジ本体1000内に配置される。1
200は上記各部100〜800からなるユニットに対
してインクを供給するための供給口であり、当該ユニッ
トをカートリッジ本体1000の部分1010に配置す
る前の工程で供給口1200よりインクを注入すること
により吸収体900のインク含浸を行わせることができ
る。1100はカートリッジ本体の蓋部材、1400は
カートリッジ内部を大気に連通するために蓋部材に設け
た大気連通口である。1300は大気連通口1400の
内方に配置される撥液材であり、これにより大気連通口
1400からのインク漏洩が防止される。
【0010】供給口1200を介してのインク充填が終
了すると、各部100〜800よりなるユニットを部分
1010に位置付けて配設する。このときの位置決めな
いし固定は、例えばカートリッジ本体1000に設けた
突起1012と、これに対応して支持体300に設けた
穴312とを嵌合させることにより行うことができ、こ
れによって図1(B)のカートリッジが完成する。そし
て、インクはカートリッジ内部より供給口1200、支
持体300に設けた穴320および供給タンク600の
図1(A)中裏面側に設けた導入口を介して供給タンク
600内に供給され、その内部を通った後、導出口より
適宜の供給管および天板400のインク導入口420を
介して共通液室内へと流入する。以上におけるインク連
通用の接続部には、側えばシリコンゴムやプチルゴム等
のパッキンが配設され、これによって封止が行われてイ
ンク供給路が確保される。
【0011】図2(A)および(B)は、本実施例に係
るヒータボード100の平面図およびその部分拡大図で
ある。同図(A)において101は本例に係るヒータボ
ード基体、103は吐出ヒータ部である。104は端子
であり、ワイヤボンディングにより外部と接続される。
102は温度センサであり、吐出ヒータ部103等と同
じ成膜プロセスにより吐出ヒータ部3に形成してある。
同図(B)は同図(A)におけるセンサ102を含む部
分Bの拡大図であり、105および106は、それぞ
れ、吐出ヒータおよび配線である。また、108はヘッ
ドを加熱するための保温ヒータである。センサ102
は、他の部分と同様に、半導体同様の成膜プロセスによ
って形成してあるため極めて高精度であり、他の部分の
構成材料であるアルミニウム、チタン、タンタル、5酸
化タンタル、ニオブ等、温度に応じて導電率が変化する
材料で作成できる。例えば、これらのうち、チタンは電
気熱変換素子を構成する発熱抵抗層と電極との接着性を
高めるために両者間に配置可能な材料、タンタルは発熱
抵抗層上の保護層の耐キャビテーション性を高めるため
にその上部に配置可能な材料である。
【0012】また、プロセスのバラツキを小とするため
に線幅を太くし、配線抵抗等の影響を少なくするために
蛇行形状として高抵抗化を図っている。また、同様に保
温ヒータ108は、吐出ヒータ105の発熱抵抗層と同
一材料(例えばHfB2)を用いて形成できるが、ヒー
タボードを構成する他の材料、例えばアルミニウ、タン
タル、チタン等を用いて形成しても良い。図3および図
4は本例に係る天板400の構成の2例を示す。本例に
係る天板400は、共通液室形成用凹部430と、これ
に連通したインク流路形成用溝411,412,…と、
これに対応してオリフィスプレート部404に形成した
インク吐出口(オリフィス)421,422,…とを所
望の個数(図においては簡略のために2個)有し、オリ
フィスプレート404一体に設けた構成としてある。
【0013】図3の構成例においては、天板は非晶質カ
ーボンからなっている。以下、天板の製造方法について
述べる。この天板は、天板の本体部分、オリフィスプレ
ート部、インク流路溝を同時に形成し、成形後の加熱焼
成時の収縮を予め見込んだ寸法で金型を作成した。本天
板に使用する成形材料は、熱硬化性樹脂として、フェノ
ール系樹脂、商品名ユニベックス(ユニチカ(株)製)
を用い、上記金型にて射出成形した。しかる後、この成
形体のインク流路先端のオリフィスプレート部にインク
流路側より、エキシマレーザーで吐出口を形成した後、
220℃でアニールした後、真空又は不活性雰囲気中で
1600℃で焼成炭化させ非晶質カーボン化させる。本
方法により、耐熱性、耐薬品性、機械強度に優れたイン
クジェット用オリフィスプレート一体形の天板の提供が
可能となる。本天板と発熱体を配設した基板とを以下の
方法で組み立てる。そして、このような天板400に対
し、図5に示すように、吐出ヒータ105等を有するヒ
ータボード100をオリフィスプレート部404に突き
当てて接合し、記録ヘッド本体を得る。
【0014】以上の構成によると、従来のように天板と
オリフィスプレートとの位置合わせや接着が不要である
ので、位置合わせ誤差や接着時の位置ずれ等が全く無く
なり、不良品の低減および工程の短縮によって、記録ヘ
ッドの量産性並びに低廉化に資することができた。ま
た、従来のような天板とオリフィスプレートとの接着工
程が存在しないので、接着剤が流れ込むことによるオリ
フィスやインク流路の閉塞の恐れがない。さらに、ヒー
タボード100とオリフィスプレート部404を一体と
した天板400との接合時に、オリフィスプレート部4
04の吐出側端面と逆側の端面にヒータボード100を
突き当てることにより流路方向の位置決めができるの
で、全体的な位置決め工程や組み立て工程が容易とな
る。加えて、従来のようなオリフィスプレートの剥離の
おそれも全く生じない。
【0015】図6は図1に示した天板400を示す斜視
図であり、この天板400は共通液室形成用凹部403
とインク流路形成用溝402とを一体に有する非晶質カ
ーボンから成る。図6に示す溝幅1は、本例の記録ヘッ
ドが1mm当り16個の吐出口を有するため32μmと
し非溝部の幅2は31.5μmとする。これに対し金型
は焼成前のフェノール樹脂の成形体の寸法に合わせ、焼
成収縮率を17%として金型の溝部に対応する凸部の幅
を38μmとした。金型で成形された天板400は精密
に洗浄された後に図7に示す如く、ガラス、セラミック
ス、プラスチック、Siあるいは金属等で形成されるこ
とが可能な基坂に吐出エネルギ発生素子(吐出用ヒー
タ)105を配設したヒータボード100と接合し、へ
ッド本体80を構成する。また、図中441はヘッド本
体80のオリフィスである。図8はヒータボード100
と天板400とを接合ないし固定する一態様を示す。な
お、図では簡略化のために天板400のオリフィスプレ
ート部404は一点鎖線で示し、ヒータボード100上
の配線パターンの図示を省略してある。
【0016】上述のように、ヒータボード100と天板
400との位置決めは、ヒータボード100の端面をオ
リフィスプレート部404に突き当てて行うが、これら
の接合にあたって天板400の外周部の3辺に沿って接
着剤405を塗布した。これによってインク流路への接
着剤の流れ込みを抑えることが可能となる。さらに、ヒ
ータボード100とオリフィスプレート部404との接
合面に必要かつ十分な量だけ適宜の範囲にわたって接着
剤を存在させることもできる。
【0017】本実施例では、この接着剤405として、
光硬化型の接着剤UV−201(グレースジャパン
(株))を用い、位置決めを行った後に例えば10〜3
0J/cm2の紫外線を照射し、硬化させて両者を固定
した。ここで、接着剤405の存在部分は流路ないし吐
出口から離隔しているので、位置決めにあたっての試行
回数の許容値は増大する。次に、このように天板400
およびヒータボード100を一体化して得た記録ヘッド
本体を支持体300上に接着剤306を用いて固定す
る。この接着剤306としては、例えばキャノンケミカ
ル(株)によるHP2R/2Hを用いることができる。
【0018】この状態では、前述のように両基板(ヒー
タボード100および天板400)は流路部以外の外周
部で接着させられているだけで充分な密着が得られてい
ない。そこで、天板400の上部側より断面がM字状を
有する押えばね500の付勢力を作用させる。この押え
ばね500としては、例えばばね用のリン青銅やステン
レスを用いて形成することができる。そして、その両端
下部に設けた爪507を支持体300に設けた穴部30
7に嵌入させ、両者を係合させることで天板400の上
部から機械的圧力が加わるようになる。これによって、
両基板の十分な密着状態が得られる。なお、この押えば
ね500において、520は穴であり、天板400のイ
ンク導入口420と供給タンク600側のインク供給口
とを接続する供給管の挿通を受容する。
【0019】本実施例では、天板400とヒータボード
100との接合にあたって光硬化型の接着剤を用いた
が、その形態はいかなるものであってもよく、あるいは
押えばね500で十分な固定力ないし密着力が得られる
のであれば必ずしも接着剤を用いる必要はない。例えば
液封性を高めることのみを目的として、適宜の封止材、
すなわち封止剤やゴムパッキン等の封止部材を用いるこ
とができる。また、同様にして、押えばね500の爪5
07と支持体300の穴部307との係合によりヘッド
本体の十分な固定力が得られるのであれば、接着剤30
6を用いなくてもよい。
【0020】本実施例によれば、天板400の流路壁の
面に接着剤を塗布することなく充分な接合状態が得られ
るので、接着剤の塗布工程が簡略化できる。また、従来
位置合わせでずれが生じた場合には流路部に接着剤がヒ
ータボード100の吐出ヒータ105等に付着したり、
流路ないし吐出口を閉塞して不良品が生じるおそれがあ
ったが、本例ではそのようなことがなく、何度でも位置
合わせができることにもなる。さらに、樹脂材料を用い
た天板に変形や反り、あるいは製造上のばらつきが多少
あっても許されるので、その製造工程も簡単になる。
【0021】さらに本実施例によれば、基板と溝付天板
との接合に際し、機械的押圧力を発生させるバネ製板状
部材の溝付天板接触押圧面を平面状でなく、線状とする
ことにより、押圧力の集中を図り、インク吐出口近傍の
インク路形成領域に相当する溝付天板上面領域を略均一
な押圧力で押えることが可能となり、隣り合うインク路
どうしのインク路壁が完全に基板と密着される為、吐出
圧が隣りの流路へ逃げることもなくなり、インク滴の安
定した吐出が得られ、常に安定した良好な印字品位を得
ることのできるインクジェット記録ヘッドを提供するこ
とができる。
【0022】以上のような構成の各部を、図1(A)に
つき前述した工程で組立て、同図(B)に示すようなカ
ートリッジが得ることができ、さらにこれを用いて図9
のような液体噴射記録装置、すなわち、ディスポーザブ
ルのカートリッジを用いるインクジェットプリンタを構
成することができる。なお、図9において14は図1
(A)および(B)に示したカートリッジであり、この
カートリッジ14は、押え部材41によりキャリッジ1
5の上に固定されており、これらはシャフト21に沿っ
て長手方向に往復動可能となっている。また、キャリッ
ジ15に対する位置決めは、例えば支持体300に設け
た穴と、キャリッジ15側に設けたダボ等により行うこ
とができる。さらに、電気的接続は配線基板200に設
けた接続パッドに、キャリッジ15上のコネクタを結合
させればよい。記録ヘッドにより吐出されたインクは、
記録ヘッドと微少間隔をおいて、プラテン19に記録面
を規制された記録媒体18に到達し、記録媒体18上に
画像を形成する。記録へッドには、ケーブル16および
これに結合する端子を介して適宜のデータ供給源より画
像データに応じた吐出信号が供給される。カートリッジ
14は、用いるインク色等に応じて、1ないし複数個
(図では2個)を設けることができる。
【0023】また、図9において、17はキャリッジ1
5をシャフト21に沿って走査させるためのキャリッジ
モータ、22はモータ17の駆動力をキャリッジ15に
伝達するワイヤである。また、20はプラテンローラ1
9に結合して記録媒体18を搬送させるためのフィード
モータである。このようなディスポーザブルのカートリ
ッジ14を用いるインクジェットプリンタでは、吸収体
900に含浸させたインクが無くなったとき等にカート
リッジ14が変換されるが、そのためにカートリッジ1
4は廉価であることが望ましい。以上の実施例で述べた
カートリッジ14は、上述のように、製造工程が簡素で
工数も少ないことからこれを廉価に構成できるので、デ
ィスポーザブル化にも極めて適している。さらに、記録
ヘッド本体を組立てる際の位置合わせを正確に行うこと
ができ、しかも接着剤の流れ込みによる流路等の寸法の
ばらつきや閉塞が生じないことから、信頼性も非常に高
く、かつ歩留りも向上することになる。
【0024】なお、本発明は上述した実施例にのみ限ら
れることなく、種々の構成を採ることができるのは勿論
である。例えば、上例では記緑ヘッド本体とインク供給
源等とを一体としてこれをディスポーザブルとしたが、
両者は別体であってもよく、それぞれについて必ずしも
ディスポーザブルとしなくてもよい。すなわち、記録ヘ
ッド本体が固定型で簡単な交換を前提としないものであ
っても、上述のように簡単かつ廉価にこれを構成するこ
とは、プリンタ本体の低廉化にも資するからである。
【0025】また、ヒータボード100と天板400と
から成る記録ヘッド本体について、上例では天板側にの
みインク流路や共通液室の形成用凹部を設けたが、これ
らを双方に設けてもよい。また、この記録ヘッド本体に
関して、上例では熱エネルギを吐出エネルギとすべく吐
出ヒータ105を用いたものとしたが、通電に応じて変
形する電気−機械変換素子を用い、その機械的振動を吐
出エネルギとする形態のものであってもよい。
【0026】さらに、上例ではオリフィスプレート部4
04自体がヒータボードの突当て部分を有する構成とし
たが、その突当て部の形状等はいかなるものであっても
よい。例えば、そのような突当て部を側面方向にも設け
て横方向の位置決めが行われるようにしても良く、ある
いはそのような突当て部を設ける代わりに、ダボと穴と
の組合わせにより位置決めがなされるようにしてもよ
い。また、その位置決めが問題とならないのであれば突
当て部ないし位置決め部材は不要である。すなわち、天
板は溝部の前方に接合面と面一の壁部分を有し、そこに
吐出口が形成された形態であってもよい。
【0027】さらに、上側ではオリフィスプレート部を
天板に一体としたが、本発明に関する限りオリフィスプ
レートが別体に貼着されるものであってもよく、インク
の直進性が問題とならないのであればこれを設けなくて
もよい。加えて、上例では押えばねにより天板とヒータ
ボードとを密着接合させたが、当該接合に際して接着剤
のみの使用が問題とならないのであれば、押えばねを用
いない構成とすることも可能である。
【0028】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、発熱素子を有する基板と、吐出口とインク流路を有
する基板とを、ほぼ同等の熱膨張係数の部材で形成する
ことで、ヘッド組立時の熱工程や、ヘッド完成後の熱に
よる部品の熱膨張の影響を受けることがなく、製造時の
歩留りを高めることができ、製品の信頼性を高めること
を可能とするインクジェット記録ヘッドの製造方法を実
現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)および(B)は、それぞれ、本発明の一
実施例に係る記録ヘッドを含むカートリッジの構成例を
示す分解斜視図および外観斜視図。
【図2】(A)および(B)は、それぞれ、本発明の一
実施例に係る記録ヘッドに適用可能なヒータボードの一
例を示す平面図およびその部分拡大図。
【図3】本実施例において図2のヒータボードに接合さ
れる天板の構成の2例を示す斜視図。
【図4】本実施例において図2のヒータボードに接合さ
れる天板の構成の2例を示す斜視図。
【図5】図2および図3の各部を接合して成る記録ヘッ
ド本体の外観斜視図。
【図6】本発明の一実施例において射出成形された天板
を示す斜視図。
【図7】図6に示した天板を用いて構成されるインクジ
ェット記録ヘッド本体の斜視図。
【図8】本実施例において記録ヘッド本体の接合ないし
組上げの態様の2例を説明するための説明図。
【図9】図1のカートリッジを用いて構成したインクジ
ェットプリンタの一例を示す斜視図。
【図10】(A)および(B)は従来の記録ヘッドの構
成を示す図。
【符号の説明】
1:第1基板 8:第2基板 10:流路壁 11:インク流路 12:共通液室形成用凹部 13:接着剤 14:カートリッジ 15:キャリッジ 41:カートリッジ押え 100:ヒータボード 105:吐出用ヒータ 200:配線基板 300:支持体 400:天板 404:オリフィスプレート部 405:接着剤 411、412:インク流路形成用溝 420:インク導入口 421、422、441:オリフィス 430、403:共通液室形成用凹部 500:押えばね 600:供給タンク 700:フィルタ 800:蓋部材 900:インク吸収体 1000:カートリッジ本体 1100:蓋部材 1200:インク供給口 1300:撥液材 1400:大気連通口

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録用液体を吐出するために利用されるエ
    ネルギーを発生するエネルギー発生素子が設けられた第
    1基板と、前記第1基板と接合される第2基板であっ
    て、前記第1基板との接合時に前記エネルギー発生素子
    の配設部位に対応して記録用液体の流路を形成するため
    の溝を有するとともに、該溝の前方に記録用液体の吐出
    口が形成された吐出口形成部材を一体に有してなる前記
    第2基板と、を有するインクジェット記録ヘッドの製造
    方法において、 前記第2基板が、非晶質カーボンからなることを特徴と
    するインクジェット記録ヘッドの製造方法。
  2. 【請求項2】前記第2基板を、フェノール系樹脂または
    該樹脂を主成分とする熱硬化性樹脂成形材料を用いて予
    め焼成時の寸法収縮を見込んだ寸法で成形し、吐出口を
    形成した後、真空または不活性雰囲気中で焼成すること
    を特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッ
    ドの製造方法。
  3. 【請求項3】前記第2基板を、フェノール系樹脂または
    該樹脂を主成分とする樹脂に、同一種類の硬化樹脂粉末
    を添加混合した熱硬化性樹脂成形材料を用いて予め焼成
    時の寸法収縮を見込んだ寸法で成形し、吐出口を形成し
    た後、真空または不活性雰囲気中で焼成することを特徴
    とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッドの製
    造方法。
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