JP2003299099A - 符号化装置および符号化方法、プログラム、並びに記録媒体 - Google Patents

符号化装置および符号化方法、プログラム、並びに記録媒体

Info

Publication number
JP2003299099A
JP2003299099A JP2002104312A JP2002104312A JP2003299099A JP 2003299099 A JP2003299099 A JP 2003299099A JP 2002104312 A JP2002104312 A JP 2002104312A JP 2002104312 A JP2002104312 A JP 2002104312A JP 2003299099 A JP2003299099 A JP 2003299099A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
quantization
processing
encoding
scale
determining
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002104312A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4058674B2 (ja
Inventor
Hiromichi Ueno
弘道 上野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2002104312A priority Critical patent/JP4058674B2/ja
Publication of JP2003299099A publication Critical patent/JP2003299099A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4058674B2 publication Critical patent/JP4058674B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 q_scaleの最小値が1とならないようして、
画素ずれの要因となるような微少な係数をなくす。 【解決手段】 ステップS1で、q_scale=1であるか
否かが判断され、q_scale=1であると判断された場
合、ステップS2で、q_scale=2とされる。ステップ
S1で、q_scale=1ではないと判断されるか、ステッ
プS2の処理の終了後、ステップS3で、全てのマクロ
ブロックの処理が終了したか否かが判断され、全てのマ
クロブロックの処理が終了していないと判断された場
合、処理は、ステップS1に戻り、それ以降の処理が繰
り返される。ステップS3で、全てのマクロブロックの
処理が終了したと判断された場合、処理が終了される。
このような処理により画素ずれの要因となるような微少
な係数がなくなり、画素ずれの要因を減少させることが
可能となる。本発明は、画像データをエンコードするエ
ンコーダに適用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、符号化装置および
符号化方法、プログラム、並びに記録媒体に関し、特
に、IDCTミスマッチによる画像の劣化を防ぐことが
できるようにした、符号化装置および符号化方法、プロ
グラム、並びに記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、映像データおよび音声データを圧
縮して情報量を減らす方法として、種々の圧縮符号化方
法が提案されており、その代表的なものにMPEG2
(MovingPicture Experts Group Phase 2)がある。
【0003】MPEGビデオ規格においては、量子化につい
ての直接的な規定は一切記述されておらず、逆量子化に
ついてのみ、その詳細な規定がなされている。したがっ
て、実際に量子化を行う場合には、逆量子化の規定に含
まれるいくつかのパラメータを変化させ、その自由度の
範囲内で、量子化特性を制御することにより、視覚特性
を反映させ、高画質の画像データを得ることができる符
号化を行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】MPEGにはIDCT(逆
離散コサイン変換)ミスマッチ問題が存在することが良
く知られている。ここでIDCTミスマッチについて説
明する。IDCTは実数演算で定義され、その演算方
式、演算精度の異なる様々なものが存在している。した
がって、エンコーダとデコーダとのそれぞれにおいて使
用されているIDCTの演算方式、あるいは、演算精度
が異なる場合があり、エンコーダとデコーダとのそれぞ
れにおいてIDCT演算結果が必ずしも同一とはならな
いためにミスマッチが生じる。これによりエンコーダの
ビデオメモリにあるローカルデコード画と、デコーダの
ビデオメモリにあるデコード画とが異なるものとなって
しまい、その誤差を含む参照画を用いた予測を繰り返す
ことにより誤差が蓄積され、ビデオ出力において視覚的
に問題となることがある。
【0005】このIDCTミスマッチによる画像の劣化
などの影響を軽減するため、MPEGにおいては演算精度や
非イントラマクロブロックの繰り返し回数を規定した
り、ブロック係数値操作によるIDCTミスマッチ対策
を導入するなどしている。しかしながら、それらを満た
したシステムにおいても視覚的に大きく問題となる場合
がある。
【0006】以下に、静止画を量子化スケールが1(以
下、q_scale=1と記述する)(q_scale_type=1:非線
形量子化)となるようなビットレートで、イントラスラ
イスによるローディレイ(Low Delay)エンコード(リ
フレッシュサイクルは27フレーム)を行った場合のD
CTブロックデータによる数値(実機によるデータ)の
具体例を示す。
【0007】エンコーダとデコーダとのそれぞれにおい
て、逆量子化部に入力される輝度のブロックデータ1を
図1に示す。逆量子化部に入力される輝度のブロックデ
ータ1は、ここでは、8×8のブロックデータであり、
例えば、図中、座標で示せば、(1,3)に対応する位
置が、−1の値であり、同様に、(3,3)および
(5,1)に対応する位置が、1の値であり、それ以外
は、0の値であるものとする。
【0008】図1のブロックデータ1を逆量子化した場
合の逆量子化後のデータ2(q_scale=1、q_matrixは1
6固定)を図2に示す。図2に示される逆量子化後のデ
ータ2は、逆量子化部に入力される輝度のブロックデー
タ1と等しいデータである。
【0009】これを異なる3つの方式(いずれの方式も
MPEGの規定を満たしている)でIDCTした結果を、図
3乃至図5に示す。
【0010】図3に示される方式AによるIDCT結果
データ3によると、8×8の画素の輝度のブロックデー
タのうち、中央部分の4画素のみが1の値であり、残り
の値が0となっている。図4に示される方式BによるI
DCT結果データ4によると、8×8の画素の輝度のブ
ロックデータのうち、中央に近い(4,4)の位置の1
画素のみが1の値であり、残りの値が0となっている。
そして、図5に示される方式CによるIDCT結果デー
タ5によると、IDCT結果が全てゼロになっている。
【0011】このように、方式A乃至方式Cのいずれを
用いるかによってIDCT結果が異なることがわかる。
【0012】例えば、方式CのIDCTをエンコーダ
に、方式AのIDCTをデコーダに使用している場合、
方式Cでは、IDCT結果が全てゼロになっているた
め、エンコーダのローカルデコード画が更新されず、静
止画において毎ピクチャ同じ差分データをコーディング
することになるが、一方、方式Aでは、方式Cと比較し
て、ブロック中央の4画素で異なるIDCT結果となる
ため、同じ差分をエンコーダから送り続けられることに
よって、IDCTの差が蓄積されていくことになる。従
って、イントラが現われるまでは、4画素で、毎ピクチ
ャ1レベルずつ輝度が増加していくため、リフレッシュ
サイクル27フレームのイントラスライスにおいて、対
応する画素が、27フレーム周期の白い画素点滅として
見えてしまうことになる。
【0013】以上説明したように、MPEGの規定を満たし
ているIDCT方式を用いているにもかかわらず、ID
CTミスマッチにより、画質に多大な影響を及ぼす可能
性がある。しかしながら、エンコーダ、デコーダ双方に
おいて、どのような方式のIDCTを用いているかを知
ることは困難であり、また、あらゆるストリームを受信
しなければならないデコーダ側で対応することは、非現
実的であることから、エンコーダ側でなんらかの対策を
施すことにより画質劣化を防ぐ必要がある。
【0014】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、デコーダ側のIDCTの方式に関わらず、
エンコーダ側の処理によって、IDCTミスマッチによ
る画像の劣化を軽減することができるようにするもので
ある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の符号化装置は、
量子化に必要な係数を決定する決定手段と、決定手段に
より決定された量子化に必要な係数を基に、量子化を実
行する量子化手段と、量子化手段により量子化された量
子化係数データを符号化する符号化手段とを備え、決定
手段は、非線形量子化において、量子化スケールの最小
値を2に変更することができることを特徴とする。
【0016】決定手段には、イントラマクロブロックを
除いて、量子化スケールの最小値を2に変更させるよう
にすることができる。
【0017】決定手段には、所定の周期で、量子化スケ
ールの最小値を2に変更する処理を実行させるようにす
ることができる。
【0018】所定の周期は、リフレッシュサイクルより
短い周期であるものとすることができる。
【0019】本発明の符号化方法は、量子化に必要な係
数を決定する決定ステップと、決定ステップの処理によ
り決定された量子化に必要な係数を基に、量子化を実行
する量子化ステップと、量子化ステップの処理により量
子化された量子化係数データを符号化する符号化ステッ
プとを含み、決定ステップの処理では、非線形量子化に
おいて、量子化スケールの最小値を2に変更することが
できることを特徴とする。
【0020】本発明の記録媒体に記録されているプログ
ラムは、量子化に必要な係数を決定する決定ステップ
と、決定ステップの処理により決定された量子化に必要
な係数を基に、量子化を実行する量子化ステップと、量
子化ステップの処理により量子化された量子化係数デー
タを符号化する符号化ステップとを含み、決定ステップ
の処理では、非線形量子化において、量子化スケールの
最小値を2に変更することができることを特徴とする。
【0021】本発明のプログラムは、量子化に必要な係
数を決定する決定ステップと、決定ステップの処理によ
り決定された量子化に必要な係数を基に、量子化を実行
する量子化ステップと、量子化ステップの処理により量
子化された量子化係数データを符号化する符号化ステッ
プとを含み、決定ステップの処理では、非線形量子化に
おいて、量子化スケールの最小値を2に変更することが
できることを特徴とする。
【0022】本発明の符号化装置および符号化方法、並
びにプログラムにおいては、量子化に必要な係数が決定
され、決定された量子化に必要な係数を基に、量子化が
実行され、量子化された量子化係数データが符号化さ
れ、非線形量子化において、量子化スケールの最小値が
2に変更される。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して、本発明の実
施の形態について説明する。
【0024】図6は、本発明を適応したエンコーダ11
の構成を示すブロック図である。
【0025】画像並び替え処理部21は、入力された非
圧縮映像データを符号化順に並べ替える。
【0026】演算処理部22は、動き補償部33から供
給される動き補償情報を基に、供給された映像データに
対して動き補償を行い、DCT処理部23に対して出力
する。DCT処理部23は、演算処理部22から入力さ
れた映像データに対して、マクロブロック単位に離散コ
サイン変換(DCT)処理を施し、時間領域のデータか
ら周波数領域のデータに変換して、量子化部24に対し
て出力する。
【0027】量子化部24は、DCT処理部23から入
力された周波数領域のデータを、レート制御部27から
供給される量子化インデックスQで量子化し、量子化デ
ータとしてVLC(Variable Length Code;可変長符号
化)部25および逆量子化部28に対して出力する。
【0028】VLC部25は、量子化部24から入力さ
れた量子化係数データに対し、所定の変換テーブルに基
づく可変長符号化処理を行い、その結果得られる可変長
符号化データをバッファ26に出力する。
【0029】バッファ26は、入力された符号化データ
をバッファリングし、符号化ビットストリームとして、
順次、出力する。
【0030】逆量子化部28は、量子化部24から入力
された量子化データを逆量子化し、逆量子化データとし
てIDCT処理部29に対して出力する。
【0031】IDCT処理部29は、逆量子化部28か
ら入力された逆量子化データに対して逆DCT処理を行
い、演算処理部30に対して出力する。
【0032】演算処理部30は、動き補償部33の出力
データ、およびIDCT処理部29の出力データを加算
し、ビデオメモリ31に対して出力する。動き補償部3
3は、ビデオメモリ31の出力データに対して、動き検
出部32から入力される動きベクトルに基づいて動き補
償処理を行い、演算処理部30、および演算処理部22
に対して出力する。
【0033】動き検出部32は、圧縮対象となるピクチ
ャ(入力ピクチャ)の注目マクロブロックと、参照され
るピクチャ(参照ピクチャ)との間の差分値の絶対値和
あるいは自乗値和が最小となるようなマクロブロックを
探し、動きベクトルを求めて、動き補償部33に出力す
る。
【0034】レート制御部27は、量子化部24におい
て実行される量子化処理に必要な係数である量子化イン
デックスQを決定する。
【0035】レート制御部27は、例えば、符号化難易
度や、その他のパラメータに基づいて、量子化インデッ
クスQを生成し、量子化部24に対して出力する。量子
化インデックスQの算出方法は、いずれの方法が用いら
れていても良く、量子化インデックスQの算出に利用す
るパラメータも、その方法により、様々なパラメータが
利用される。
【0036】図7は、図6を用いて説明したエンコーダ
11により符号化された符号化データを復号するデコー
ダ51の構成を示すブロック図である。
【0037】デコーダ51に入力された符号化ストリー
ムは、バッファ61に入力されてバッファリングされ、
VLD(Variable Length Decode;可変長復号)部62
で復号され、逆量子化部63に出力される。
【0038】逆量子化部63は、VLD部62から入力
された量子化データを逆量子化し、逆量子化データとし
てIDCT処理部64に対して出力する。
【0039】IDCT処理部64は、逆量子化部63か
ら入力される逆量子化データに対して逆DCT処理を行
い、演算処理部65に対して出力する。
【0040】演算処理部65は、動き補償部67の出力
データを基に、IDCT処理部64の出力データを動き
補償し、ビデオメモリ66および画像並び替え処理部6
8に対して出力する。
【0041】動き補償部67は、ビデオメモリ66から
供給されるデータに基づいて動き補償処理を行い、演算
処理部65に対して出力する。
【0042】そして、画像並び替え処理部68は、エン
コーダ11の画像並び替え処理部21において、符号化
順に並べ替えられたデータを、元の順番に並び替えて、
ビデオ出力として出力する。
【0043】図6を用いて説明したエンコーダ11のI
DCT処理部29と、図7を用いて説明したデコーダ5
1のIDCT処理部64において実行されるIDCTの
演算方式、および、演算精度が異なる場合、IDCT演
算結果が必ずしも同一とはならないためにミスマッチが
生じる。
【0044】IDCTミスマッチのために発生する画素
レベルずれによる顕著な画質劣化を確認できる要因とし
ては、IDCTの演算精度による差が出る微少な係数が
符号化されること、絵柄が簡単であったりビットレート
が高かったりするために、q_scale=1となり、微少な係
数が残ること、静止画のような同じ画素でのレベルずれ
が蓄積されること、あるいは、イントラが現われる周期
が長いほど画素レベルずれによる画質劣化の度合いが大
きいことがあげられる。
【0045】以上の各要因を踏まえると、IDCTミス
マッチにより発生する問題を解決するためには、q_scal
eを調整して微少な係数が残らないようにすることと、
イントラが現われる周期を更に短くすることの2点がポ
イントとなる。
【0046】従って、q_scale_type=1においてq_scale
の最小値が1とならないように、最小値を2にクリップ
することにより、画素ずれの要因となるような微少な係
数がなくなる効果が期待できる。
【0047】次に、図8のフローチャートを参照して、
q_scale変更処理1について説明する。この処理は、1
ピクチャのエンコード処理につき、ピクチャに存在する
マクロブロックの数だけ、繰り返される処理である。
【0048】ステップS1において、エンコーダ11の
レート制御部27は、q_scale=1であるか否かを判断
する。ステップS1において、q_scale=1ではないと
判断された場合、処理は、ステップS3に進む。
【0049】ステップS1において、q_scale=1であ
ると判断された場合、ステップS2において、レート制
御部27は、q_scale=2とする。
【0050】ステップS1において、q_scale=1では
ないと判断された場合、もしくは、ステップS2の処理
の終了後、ステップS3において、レート制御部27
は、全てのマクロブロックの処理が終了したか否かを判
断する。
【0051】ステップS3において、全てのマクロブロ
ックの処理が終了していないと判断された場合、処理
は、ステップS1に戻り、それ以降の処理が繰り返され
る。ステップS3において、全てのマクロブロックの処
理が終了したと判断された場合、処理が終了される。
【0052】このような処理により、q_scaleの最小値
が1とならないので、画素ずれの要因となるような微少
な係数がなくなり、画素ずれの要因を減少させることが
可能となる。
【0053】しかしながら、図8を用いて説明した処理
のように、全てのマクロブロックにおいて、q_scaleの
最小値を2としてしまうと、最小値が1の時と比べてS
/Nが悪くなるなどの弊害を生じる。その弊害を小さく
するために、画素ずれの蓄積には関係のないイントラマ
クロブロックについては、q_scaleの最小値を1のままと
するようにしてもよい。
【0054】次に、図9のフローチャートを参照して、
q_scale変更処理2について説明する。この処理は、1
ピクチャのエンコード処理につき、ピクチャに存在する
マクロブロックの数だけ、繰り返される処理である。
【0055】ステップS11において、レート制御部2
7は、処理中のマクロブロックは、イントラマクロブロ
ックであるか否かを判断する。ステップS11におい
て、イントラマクロブロックであると判断された場合、
処理は、ステップS14に進む。ステップS11におい
て、イントラマクロブロックではないと判断された場
合、ステップS12およびステップS13において、図
8のステップS1およびステップS2と同様の処理が実
行される。
【0056】ステップS11において、イントラマクロ
ブロックであると判断された場合、ステップS12にお
いて、q_scale=1ではないと判断された場合、もしく
は、ステップS13の処理の終了後、ステップS14に
おいて、レート制御部27は、全てのマクロブロックの
処理が終了したか否かを判断する。
【0057】ステップS14において、全てのマクロブ
ロックの処理が終了していないと判断された場合、処理
は、ステップS11に戻り、それ以降の処理が繰り返さ
れる。ステップS14において、全てのマクロブロック
の処理が終了したと判断された場合、処理が終了され
る。
【0058】このような処理により、画素ずれの要因と
なるような微少な係数がなくなり、更に、S/N比を向
上させることができるようになる。
【0059】図8および図9を用いて説明した処理に対
して、更に、S/N比を向上させるために、q_scaleの
最小値を2で固定とする処理を、画素ずれ蓄積が目立た
ない程度の周期でのみ行うようにしてもよい。ここで、
画素ずれ蓄積が目立たない程度の周期とは、その画像の
種類により異なる。しかしながら、例えば、5ピクチャ
周期など、少なくとも、リフレッシュレートよりも短い
周期でq_scaleの最小値を2で固定する処理を行うよう
にすることにより、S/N比を悪化させずに、所定の周
期で発生する白い画素点滅などが画像に与える影響を軽
減することができる。
【0060】次に、図10のフローチャートを参照し
て、q_scale変更処理3について説明する。この処理
は、1ピクチャ単位で繰り返される処理である。
【0061】ステップS31において、レート制御部2
7は、画像ずれ蓄積が目立たない程度のピクチャ周期N
(例えば、N=5など)を算出して、i=1とする。
【0062】ステップS32において、レート制御部2
7は、i=Nであるか否かを判断する。
【0063】ステップS32において、i=Nではない
と判断された場合、ステップS33において、レート制
御部27は、i=i+1として、処理は、ステップS3
8に進む。
【0064】ステップS32において、i=Nであると
判断された場合、ステップS34およびステップS35
において、図8のステップS1およびステップS2と同
様の処理が実行される。
【0065】ステップS34において、q_scale=1で
はないと判断された場合、もしくは、ステップS35の
処理の終了後、ステップS36において、レート制御部
27は、処理中のピクチャ内の全てのマクロブロックの
処理が終了したか否かを判断する。
【0066】ステップS36において、全てのマクロブ
ロックの処理が終了していないと判断された場合、処理
は、ステップS34に戻り、それ以降の処理が繰り返さ
れる。ステップS36において、全てのマクロブロック
の処理が終了したと判断された場合、ステップS37に
おいて、レート制御部27は、iの値を初期化して、i
=1とする。
【0067】ステップS33、もしくは、ステップS3
7の処理の終了後、ステップS38において、レート制
御部27は、全てのピクチャの処理が終了したか否かを
判断する。
【0068】ステップS38において、全てのピクチャ
の処理が終了していないと判断された場合、処理は、ス
テップS32に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS38において、全てのピクチャの処理が終了
したと判断された場合、処理が終了される。
【0069】以上説明した処理により、図8を用いて説
明したq_scale変更処理1が奏することができる効果に
加えて、更に、S/N比の向上が期待できる。
【0070】同様にして、画像ずれ蓄積が目立たない程
度のピクチャ周期N毎に、図9を用いて説明したq_scal
e変更処理2と同様の処理を行うようにすることができ
る。
【0071】次に、図11のフローチャートを参照し
て、q_scale変更処理4について説明する。この処理
も、1ピクチャ単位で繰り返される処理である。
【0072】ステップS51乃至ステップS53におい
て、図10のステップS31乃至ステップS33と同様
の処理が繰り返される。
【0073】すなわち、ステップS51において、レー
ト制御部27は、画像ずれ蓄積が目立たない程度のピク
チャ周期Nを算出して、i=1とし、ステップS52に
おいて、レート制御部27は、i=Nであるか否かを判
断し、i=Nではないと判断された場合、ステップS5
3において、レート制御部27は、i=i+1として、
処理は、ステップS59に進む。
【0074】ステップS52において、i=Nであると
判断された場合、ステップS54乃至ステップS56に
おいて、図9のステップS11乃至ステップS13と同
様の処理が実行される。
【0075】ステップS54において、イントラマクロ
ブロックであると判断された場合、ステップS55にお
いて、q_scale=1ではないと判断された場合、もしく
は、ステップS56の処理の終了後、ステップS57に
おいて、レート制御部27は、処理中のピクチャ内の全
てのマクロブロックの処理が終了したか否かを判断す
る。
【0076】ステップS57において、全てのマクロブ
ロックの処理が終了していないと判断された場合、処理
は、ステップS54に戻り、それ以降の処理が繰り返さ
れる。ステップS57において、全てのマクロブロック
の処理が終了したと判断された場合、ステップS58に
おいて、レート制御部27は、iの値を初期化して、i
=1とする。
【0077】ステップS53、もしくは、ステップS5
8の処理の終了後、ステップS59において、レート制
御部27は、全てのピクチャの処理が終了したか否かを
判断する。
【0078】ステップS59において、全てのピクチャ
の処理が終了していないと判断された場合、処理は、ス
テップS52に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS59において、全てのピクチャの処理が終了
したと判断された場合、処理が終了される。
【0079】以上説明した処理により、図9を用いて説
明したq_scale変更処理2が奏することができる効果に
加えて、更に、S/N比の向上が期待できる。
【0080】ここでは、リフレッシュサイクルが27フ
レームであるローディレイエンコードを行う場合を例と
して説明したが、本発明は、例えば、15フレームを、
フレーム内符号化画像(以下、Iピクチャと称する)、
フレーム間順方向予測符号化画像(以下、Pピクチャと
称する)、もしくは、双方向予測符号化画像(以下、B
ピクチャと称する)の3つの画像タイプのうちのいずれ
の画像タイプとして処理するかを指定し、指定されたフ
レーム画像の画像タイプ(Iピクチャ、Pピクチャ、あ
るいは、Bピクチャ)に応じて、フレーム画像を符号化
するような場合にも適用可能である。
【0081】上述した一連の処理は、ハードウエアによ
り実行させることもできるが、ソフトウエアにより実行
させることもできる。この場合、例えば、エンコーダ1
1は、図12に示されるようなパーソナルコンピュータ
101により構成される。
【0082】図12において、CPU111は、ROM112
に記憶されているプログラム、または記憶部118から
RAM113にロードされたプログラムに従って、各種の
処理を実行する。RAM113にはまた、CPU111が各種
の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記
憶される。
【0083】CPU111、ROM112、およびRAM113
は、バス114を介して相互に接続されている。このバ
ス114にはまた、入出力インタフェース115も接続
されている。
【0084】入出力インタフェース115には、キーボ
ード、マウスなどよりなる入力部116、ディスプレイ
やスピーカなどよりなる出力部117、ハードディスク
などより構成される記憶部118、モデム、ターミナル
アダプタなどより構成される通信部119が接続されて
いる。通信部119は、インターネットを含むネットワ
ークを介しての通信処理を行う。
【0085】入出力インタフェース115にはまた、必
要に応じてドライブ120が接続され、磁気ディスク1
31、光ディスク132、光磁気ディスク133、ある
いは、半導体メモリ134などが適宜装着され、それら
から読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応
じて記憶部118にインストールされる。
【0086】一連の処理をソフトウエアにより実行させ
る場合には、そのソフトウエアを構成するプログラム
が、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュー
タ、または、各種のプログラムをインストールすること
で、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用の
パーソナルコンピュータなどに、ネットワークや記録媒
体からインストールされる。
【0087】この記録媒体は、図12に示されるよう
に、装置本体とは別に、ユーザにプログラムを供給する
ために配布される、プログラムが記憶されている磁気デ
ィスク131(フロッピディスクを含む)、光ディスク
132(CD-ROM(CompactDisk-Read Only Memor
y),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光
磁気ディスク133(MD(Mini-Disk)(商標)を含
む)、もしくは半導体メモリ134などよりなるパッケ
ージメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に
予め組み込まれた状態でユーザに供給される、プログラ
ムが記憶されているROM112や、記憶部118に含ま
れるハードディスクなどで構成される。
【0088】なお、本明細書において、記録媒体に記憶
されるプログラムを記述するステップは、含む順序に沿
って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系
列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行さ
れる処理をも含むものである。
【0089】
【発明の効果】本発明によれば、画像データをエンコー
ドすることができる。また、本発明によれば、量子化ス
ケールの最小値を2に変更するようにしたので、画素ず
れの要因となるような微少な係数がなくなり、画素ずれ
の要因を減少させることができる。
【0090】また、イントラマクロブロック以外で、量
子化スケールの最小値を2に変更することができるよう
にしたので、イントラマクロブロックにおいては、量子
化スケール=1のままにすることができるため、S/N
比を向上することが可能となる。更に、量子化スケール
の最小値を2に変更する処理を、所定の周期毎に行うよ
うにしたので、更に、S/N比を向上することが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】IDCTミスマッチについて説明するための、
逆量子化部に入力される輝度のブロックデータの例を示
す図である。
【図2】IDCTミスマッチについて説明するための、
逆量子化後のデータの例を示す図である。
【図3】IDCTミスマッチについて説明するための、
方式AでIDCTした結果の例を示す図である。
【図4】IDCTミスマッチについて説明するための、
方式BでIDCTした結果の例を示す図である。
【図5】IDCTミスマッチについて説明するための、
方式CでIDCTした結果の例を示す図である。
【図6】本発明を適用したエンコーダの構成を示すブロ
ック図である。
【図7】デコーダの構成を示すブロック図である。
【図8】q_scale変更処理1について説明するフローチ
ャートである。
【図9】q_scale変更処理2について説明するフローチ
ャートである。
【図10】q_scale変更処理3について説明するフロー
チャートである。
【図11】q_scale変更処理4について説明するフロー
チャートである。
【図12】パーソナルコンピュータの構成について説明
する図である。
【符号の説明】
11 エンコーダ, 21 画像並び替え処理部, 2
2 演算処理部, 23 DCT処理部, 24 量子
化部, 24 VLC部, 26 バッファ,27 レ
ート制御部, 28 逆量子化部, 29 IDCT処
理部, 51デコーダ, 64 IDCT処理部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フレーム画像を符号化する符号化装置に
    おいて、 量子化に必要な係数を決定する決定手段と、 前記決定手段により決定された前記量子化に必要な係数
    を基に、量子化を実行する量子化手段と、 前記量子化手段により量子化された量子化係数データを
    符号化する符号化手段とを備え、 前記決定手段は、非線形量子化において、量子化スケー
    ルの最小値を2に変更することができることを特徴とす
    る符号化装置。
  2. 【請求項2】 前記決定手段は、イントラマクロブロッ
    クを除いて、前記量子化スケールの最小値を2に変更す
    ることを特徴とする請求項1に記載の符号化装置。
  3. 【請求項3】 前記決定手段は、所定の周期で、前記量
    子化スケールの最小値を2に変更する処理を実行するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の符号化装置。
  4. 【請求項4】 前記所定の周期は、リフレッシュサイク
    ルより短い周期であることを特徴とする請求項3に記載
    の符号化装置。
  5. 【請求項5】 フレーム画像を符号化する符号化装置の
    符号化方法において、 量子化に必要な係数を決定する決定ステップと、 前記決定ステップの処理により決定された前記量子化に
    必要な係数を基に、量子化を実行する量子化ステップ
    と、 前記量子化ステップの処理により量子化された量子化係
    数データを符号化する符号化ステップとを含み、 前記決定ステップの処理では、非線形量子化において、
    量子化スケールの最小値を2に変更することができるこ
    とを特徴とする符号化方法。
  6. 【請求項6】 フレーム画像を符号化する符号化装置用
    のプログラムであって、 量子化に必要な係数を決定する決定ステップと、 前記決定ステップの処理により決定された前記量子化に
    必要な係数を基に、量子化を実行する量子化ステップ
    と、 前記量子化ステップの処理により量子化された量子化係
    数データを符号化する符号化ステップとを含み、 前記決定ステップの処理では、非線形量子化において、
    量子化スケールの最小値を2に変更することができるこ
    とを特徴とするコンピュータが読み取り可能なプログラ
    ムが記録されている記録媒体。
  7. 【請求項7】 フレーム画像を符号化する符号化装置を
    制御するコンピュータが実行可能なプログラムであっ
    て、 量子化に必要な係数を決定する決定ステップと、 前記決定ステップの処理により決定された前記量子化に
    必要な係数を基に、量子化を実行する量子化ステップ
    と、 前記量子化ステップの処理により量子化された量子化係
    数データを符号化する符号化ステップとを含み、 前記決定ステップの処理では、非線形量子化において、
    量子化スケールの最小値を2に変更することができるこ
    とを特徴とするプログラム。
JP2002104312A 2002-04-05 2002-04-05 符号化装置および符号化方法、プログラム、並びに記録媒体 Expired - Fee Related JP4058674B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002104312A JP4058674B2 (ja) 2002-04-05 2002-04-05 符号化装置および符号化方法、プログラム、並びに記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002104312A JP4058674B2 (ja) 2002-04-05 2002-04-05 符号化装置および符号化方法、プログラム、並びに記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003299099A true JP2003299099A (ja) 2003-10-17
JP4058674B2 JP4058674B2 (ja) 2008-03-12

Family

ID=29389637

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002104312A Expired - Fee Related JP4058674B2 (ja) 2002-04-05 2002-04-05 符号化装置および符号化方法、プログラム、並びに記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4058674B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP4058674B2 (ja) 2008-03-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7869661B2 (en) Image coding apparatus, image coding method, and image coding program for coding at least one still frame with still frame coding having a higher quality than normal frame coding of other frames
JP4256574B2 (ja) 画像信号符号化方法および画像信号符号化装置
US8194735B2 (en) Video encoding apparatus and video encoding method
US20050169547A1 (en) Encoding apparatus and method
JP4221655B2 (ja) 符号化装置および符号化方法、プログラム、並びに記録媒体
WO2002001883A1 (en) Image encoder and image encoding method
JP4733800B2 (ja) 画像圧縮方法及びこの方法を実施する装置
JP4081727B2 (ja) 画像符号化装置および画像符号化方法、並びに記録装置および記録方法
JP2008544621A (ja) ビデオエラー隠蔽を向上させる符号化及び復号の方法及び装置
JP2006060836A (ja) 画像符号のトランスコーダ及び画像符号のトランスコーディング方法
JP4058674B2 (ja) 符号化装置および符号化方法、プログラム、並びに記録媒体
JPH06133301A (ja) 動画像圧縮符号化方法
JP4186543B2 (ja) 符号化装置および符号化方法、プログラム、並びに記録媒体
EP1484925A2 (en) Method and device for compressing image data
WO2008079330A1 (en) Video compression with complexity throttling
US7161984B2 (en) Video reproduction apparatus with fast post-processing and method thereof
JP4228739B2 (ja) 符号化装置および符号化方法、プログラム、並びに記録媒体
JP4539028B2 (ja) 画像処理装置および画像処理方法、記録媒体、並びに、プログラム
JP4186544B2 (ja) 符号化装置および符号化方法、プログラム、並びに記録媒体
JP4273385B2 (ja) 符号化装置および符号化方法、プログラム、並びに記録媒体
US20060182175A1 (en) Image encoding apparatus, image encoding method, and computer program product
JP2004241879A (ja) 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JPH10224786A (ja) 画像符号化装置および画像符号化方法、画像伝送装置および画像伝送方法、並びに記録媒体
KR20040095399A (ko) 가중 예측에서의 가중요소 결정방법
JP4238408B2 (ja) 画像圧縮装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050307

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070320

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070718

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070906

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071016

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071031

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071122

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071205

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101228

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees