JPH10224786A - 画像符号化装置および画像符号化方法、画像伝送装置および画像伝送方法、並びに記録媒体 - Google Patents

画像符号化装置および画像符号化方法、画像伝送装置および画像伝送方法、並びに記録媒体

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JPH10224786A
JPH10224786A JP2342597A JP2342597A JPH10224786A JP H10224786 A JPH10224786 A JP H10224786A JP 2342597 A JP2342597 A JP 2342597A JP 2342597 A JP2342597 A JP 2342597A JP H10224786 A JPH10224786 A JP H10224786A
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variable
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JP2342597A
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Kanji Mihara
寛司 三原
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レートコントロールに起因して、マクロブロ
ックの量子化ステップが変化することによる復号画像の
画質の劣化を防止する。 【解決手段】 量子化回路15では、量子化インデック
ス決定回路25から供給される量子化ステップで、DC
T回路14が出力するDCT係数が量子化される。量子
化インデックス決定回路25では、バッファ17のデー
タ蓄積量としての発生符号量に対応する第1の変数と、
アクティビティ検出回路24が出力するマクロブロック
のアクティビティに対応する第2の変数とに基づいて、
量子化インデックスが決定されるようになされており、
第1の変数は、1フレームの符号化中は固定値とされ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像符号化装置お
よび画像符号化方法、画像伝送装置および画像伝送方
法、並びに記録媒体に関し、特に、復号画像の画質の劣
化を防止することができるようにする画像符号化装置お
よび画像符号化方法、画像伝送装置および画像伝送方
法、並びに記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、MPEG(Moving Picture Exp
erts Group)方式などに準拠して画像の圧縮、符号化を
行う場合において、良好な画質の復号画像を得ることが
できるようにするためのアルゴリズムの1つとして、T
M5(Test Model 5(Test Model Editing Commitee: "T
est Model 5", ISO/IEC JTC/SC29/WG11/N0400(Apr.199
3)))が知られている。TM5は、3つのステップから
構成され、各ステップでは、次のような処理が行われ
る。
【0003】[ステップ1]前回エンコードした同一の
ピクチャタイプのフレームのコンプレクシティ(Comple
xity)に基づいて、今回エンコードするフレームの目標
符号量を設定する。 [ステップ2]各ピクチャタイプ別の目標符号量と発生
符号量との差分を管理するための仮想バッファのデータ
蓄積量をフィードバックし、そのデータ蓄積量に基づい
て、実際の発生符号量が、ステップ1で設定された目標
符号量に一致(ほぼ一致)するように、次にエンコード
するマクロブロックについて、仮の量子化ステップを設
定する。 [ステップ3]視覚特性、即ち、復号画像の画質が良好
になるように、エンコード対象のマクロブロックの複雑
さに基づいて、量子化ステップを最終的に決定する。
【0004】従って、TM5では、画像の複雑さに対応
して変化する変数Pとして、例えば、画像のアクティビ
ティに対応するものを、発生符号量を目標符号量に一致
させるための変数Qとして、例えば、仮想バッファのデ
ータ蓄積量から決定された仮の量子化ステップに対応す
るものを、それぞれ用いることとすると、マクロブロッ
クを量子化するための最終的な量子化ステップMQUA
NTは、例えば、次式にしたがって決定される。
【0005】MQUANT=f(P,Q) なお、f(P,Q)は、引数PおよびQに対応する値
を、所定の範囲内の値に正規化したものを出力する関数
である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、TM
5では、量子化ステップが、画像の複雑さに対応する変
数Pと、発生符号量を目標符号量に一致させるための変
数Qとから決定される。
【0007】このため、ある1フレームの画像を構成す
るマクロブロックの複雑さが同一であっても、発生符号
量が目標符号量と一致しなくなった場合に、量子化ステ
ップが変化することがあり、復号画像の画質が劣化する
課題があった。
【0008】即ち、1フレームを構成するマクロブロッ
クの複雑さが同一である場合には、それらのマクロブロ
ックは、すべて同一の量子化ステップで量子化するのが
望ましく、この場合に、マクロブロックが、周囲と異な
る量子化ステップで量子化されると、復号画像におい
て、量子化ステップを変えて量子化したマクロブロック
の部分が目立つようになる。
【0009】そして、このような、いわばブロック状の
ノイズは、特に、量子化ステップが小さい値の範囲を変
化するときに顕著に現れる。即ち、量子化ステップが比
較的大きな値である7や8の範囲を変化する場合、その
変化の割合は1/7や1/8程度であるが、量子化ステ
ップが小さな値である3や4の範囲を変化する場合、そ
の変化の割合は1/3や1/4のように大きくなる。従
って、複雑さが同じようなマクロブロックの量子化に用
いる量子化ステップが小さい範囲を変化すると、大きい
量子化ステップで量子化された方のマクロブロックと、
小さい量子化ステップで量子化された方のマクロブロッ
クとの画質の差が顕著に現れることになる。
【0010】また、画像をMPEG符号化などする際に
は、高次のDCT係数は重要でないとの観点から、DC
T係数に対して、その量子化の際に、量子化マトリクス
による重み付け(傾斜付け)がなされる。即ち、高次の
DCT係数は、量子化マトリクスにより、低次のものよ
りも大きな量子化値で量子化される。従って、量子化ス
テップが、小さい値ではなく、比較的大きな値の範囲を
変化する場合であっても、低次のDCT係数よりも大き
な量子化値で量子化される高次のDCT係数について
は、量子化ステップの1段階の変化が、量子化に使われ
る量子化値に大きな影響を与え、画質が劣化することが
あった。
【0011】そこで、量子化ステップを固定にして、画
像を符号化(エンコード)する方法があるが、これで
は、複雑な画像が連続した場合に、発生符号量が極端に
増大し、VBV(Video Buffering Verifier)バッファ
がアンダーフローすることになる。
【0012】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、VBVバッファにより課せられる条件を
満たしながら、復号画像の画質が劣化しないように、画
像の符号化を行うことができるようにするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の画像符
号化装置は、直交変換係数を所定の量子化ステップで量
子化する量子化手段が、画像を符号化した符号化データ
の発生符号量を所定の目標符号量に一致させるための第
1の変数と、画像の複雑さに対応する第2の変数とに基
づいて、量子化ステップを設定し、第1の変数が、1画
面の画像の符号化中は固定値とされることを特徴とす
る。
【0014】請求項10に記載の画像符号化方法は、量
子化ステップを、画像を符号化した符号化データの発生
符号量を所定の目標符号量に一致させるための第1の変
数と、画像の複雑さに対応する第2の変数とに基づいて
設定し、第1の変数を、1画面の画像の符号化中は固定
値とすることを特徴とする。
【0015】請求項11に記載の画像伝送装置は、符号
化データが、量子化ステップを、画像を符号化した符号
化データの発生符号量を所定の目標符号量に一致させる
ための第1の変数と、画像の複雑さに対応する第2の変
数とに基づいて設定し、第1の変数を、1画面の画像の
符号化中は固定値とすることにより得られたものである
ことを特徴とする。
【0016】請求項12に記載の画像伝送方法は、符号
化データが、量子化ステップを、画像を符号化した符号
化データの発生符号量を所定の目標符号量に一致させる
ための第1の変数と、画像の複雑さに対応する第2の変
数とに基づいて設定し、第1の変数を、1画面の画像の
符号化中は固定値とすることにより得られたものである
ことを特徴とする。
【0017】請求項13に記載の記録媒体は、符号化デ
ータが、量子化ステップを、画像を符号化した符号化デ
ータの発生符号量を所定の目標符号量に一致させるため
の第1の変数と、画像の複雑さに対応する第2の変数と
に基づいて設定し、第1の変数を、1画面の画像の符号
化中は固定値とすることにより得られたものであること
を特徴とする。
【0018】請求項1に記載の画像符号化装置において
は、直交変換係数を所定の量子化ステップで量子化する
量子化手段が、画像を符号化した符号化データの発生符
号量を所定の目標符号量に一致させるための第1の変数
と、画像の複雑さに対応する第2の変数とに基づいて、
量子化ステップを設定し、第1の変数が、1画面の画像
の符号化中は固定値とされるようになされている。
【0019】請求項10に記載の画像符号化方法におい
ては、量子化ステップを、画像を符号化した符号化デー
タの発生符号量を所定の目標符号量に一致させるための
第1の変数と、画像の複雑さに対応する第2の変数とに
基づいて設定し、第1の変数を、1画面の画像の符号化
中は固定値とするようになされている。
【0020】請求項11に記載の画像伝送装置および請
求項12に記載の画像伝送方法においては、符号化デー
タが、量子化ステップを、画像を符号化した符号化デー
タの発生符号量を所定の目標符号量に一致させるための
第1の変数と、画像の複雑さに対応する第2の変数とに
基づいて設定し、第1の変数を、1画面の画像の符号化
中は固定値とすることにより得られたものとされてい
る。
【0021】請求項13に記載の記録媒体には、量子化
ステップを、画像を符号化した符号化データの発生符号
量を所定の目標符号量に一致させるための第1の変数
と、画像の複雑さに対応する第2の変数とに基づいて設
定し、第1の変数を、1画面の画像の符号化中は固定値
とすることにより得られた符号化データが記録されてい
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を説
明するが、その前に、特許請求の範囲に記載の発明の各
手段と以下の実施の形態との対応関係を明らかにするた
めに、各手段の後の括弧内に、対応する実施の形態(但
し、一例)を付加して、本発明の特徴を記述すると、次
のようになる。
【0023】即ち、請求項1に記載の画像符号化装置
は、画像を符号化する画像符号化装置であって、画像を
直交変換し、直交変換係数を出力する直交変換手段(例
えば、図2に示すDCT(離散コサイン変換)回路14
など)と、直交変換係数を所定の量子化ステップで量子
化する量子化手段(例えば、図2に示す量子化回路15
など)とを備え、量子化手段が、画像を符号化した符号
化データの発生符号量を所定の目標符号量に一致させる
ための第1の変数と、画像の複雑さに対応する第2の変
数とに基づいて、量子化ステップを設定し、第1の変数
が、1画面の画像の符号化中は固定値とされることを特
徴とする。
【0024】請求項2に記載の画像符号化装置は、目標
符号量に対する発生符号量の誤差を算出する誤差算出手
段(例えば、図2に示す量子化インデックス決定回路2
5など)をさらに備え、第1の変数が、1画面の画像の
符号化が終了するごとに、発生符号量の誤差に基づいて
変更されることを特徴とする。
【0025】請求項4に記載の画像符号化装置は、第1
の変数を変えて、次回に符号化すべき画像を符号化した
ときの発生符号量を予測する予測手段(例えば、図2に
示す量子化インデックス決定回路25など)をさらに備
え、第1の変数が、予測手段により予測された発生符号
量に基づいて変更されることを特徴とする。
【0026】なお、勿論この記載は、各手段を上記した
ものに限定することを意味するものではない。
【0027】図1は、本発明の画像符号化装置の一実施
の形態の構成を示している。
【0028】この画像符号化装置は、いわゆる2パスエ
ンコーディングによって、画像をMPEG方式などによ
り可変レートで符号化するようになっており、例えば、
DVD(Digigal Versatile Disc)や、ビデオCD(Co
mpact Disc)などのオーサリングシステムその他に適用
することができるようになっている。
【0029】符号化すべき画像データは、エンコーダ1
に入力されるようになされおり、エンコーダ1は、画像
データを、少なくともDCT係数などの直交変換係数に
直交変換し、その直交変換係数を量子化することにより
符号化するようになされている。
【0030】即ち、1パス目では、エンコーダ1は、画
像データを、固定の量子化ステップで量子化することに
より符号化し、その結果得られる符号化データの発生符
号量(あるいは、発生符号量に対応する情報としての、
例えば、画像データの符号化難易度(difficulty)な
ど)を、外部コンピュータ2に出力する。外部コンピュ
ータ2は、エンコーダ1からの発生符号量に基づいて、
例えば、1GOP(Group Of Picture)や1画面(1フ
レームまたは1フィールド)ごとの目標符号量を設定す
る。
【0031】そして、2パス目では、外部コンピュータ
2は、設定した目標符号量を、エンコーダ1に供給し、
エンコーダ1は、この目標符号量に、発生符号量が一致
するように量子化ステップを設定しながら、画像データ
の符号化を行う。なお、量子化ステップは、目標符号量
の他、過去の発生符号量や、VBVバッファにおけるデ
ータの蓄積量、画像の複雑さなどにも基づいて設定され
る。
【0032】2パス目の符号化によって得られた符号化
データは、例えば、光ディスクや、光磁気ディスク、磁
気テープその他でなる記録媒体3に記録され、あるい
は、例えば、地上波、衛星回線、CATV網、インター
ネットその他でなる伝送路4を介して伝送される。
【0033】次に、図2は、図1のエンコーダ1の構成
例を示している。
【0034】図2では、エンコーダ1において、画像が
MPEG符号化されるようになされている。
【0035】即ち、符号化すべき画像データは、画像並
び替え回路11に供給される。画像並び替え回路11
は、入力された画像データのフレーム(またはフィール
ド)の並びを、必要に応じて替えて、走査変換/マクロ
ブロック化回路12に出力する。即ち、各フレームの画
像データは、Iピクチャ、Pピクチャ、またはBピクチ
ャのうちのいずれかとして処理されるが、例えば、Bピ
クチャの処理に、それより時間的に後のIピクチャやP
ピクチャが必要な場合があり、このようなIピクチャや
Pピクチャは、Bピクチャより先に処理する必要があ
る。そこで、画像並び替え回路11では、時間的に後の
フレームを先に処理することができるように、フレーム
の並びを替えるようになされている。
【0036】なお、シーケンシャルに入力される各フレ
ームの画像を、I,P,Bピクチャのいずれのピクチャ
として処理するかは、予め定められている。
【0037】画像並び替え回路11において並び替えら
れた画像データは、走査変換/マクロブロック化回路1
2に出力され、そこでは、画像データの走査変換および
マクロブロック化が行われ、その結果得られるマクロブ
ロックが、演算器13、動き検出回路23、およびアク
ティビティ検出回路24に出力される。
【0038】動きベクトル検出回路23は、走査変換/
マクロブロック化回路12から供給されるマクロブロッ
クの動きベクトルを検出する。
【0039】即ち、動きベクトル検出回路23は、予め
定められた所定の参照フレームを参照し、その参照フレ
ームと、走査変換/マクロブロック化回路12からのマ
クロブロックとをパターンマッチング(ブロックマッチ
ング)することにより、そのマクロブロックの動きベク
トルを検出する。
【0040】ここで、MPEGにおいては、画像の予測
モードには、イントラ符号化(フレーム内符号化)、前
方予測符号化、後方予測符号化、両方向予測符号化の4
種類があり、Iピクチャはイントラ符号化され、Pピク
チャはイントラ符号化または前方予測符号化され、Bピ
クチャはイントラ符号化、前方予測符号化、後方予測符
号化、または両方法予測符号化される。
【0041】即ち、動きベクトル検出回路23は、Iピ
クチャについては、予測モードとしてイントラ符号化モ
ードを設定する。この場合、動きベクトル検出回路23
では、動きベクトルの検出は行われない。
【0042】また、動きベクトル検出回路23は、Pピ
クチャについては、前方予測を行い、その動きベクトル
を検出する。さらに、動きベクトル検出回路23は、前
方予測を行うことにより生じる予測誤差と、符号化対象
のマクロブロック(Pピクチャのマクロブロック)の、
例えば分散とを比較し、マクロブロックの分散の方が予
測誤差より小さい場合、予測モードとしてイントラ符号
化モードを設定する。また、動きベクトル検出回路23
は、前方予測を行うことにより生じる予測誤差の方が小
さければ、予測モードとして前方予測符号化モードを設
定し、検出した動きベクトルを、動き補償回路22に出
力する。
【0043】さらに、動きベクトル検出回路23は、B
ピクチャについては、前方予測、後方予測、および両方
向予測を行い、それぞれの動きベクトルを検出する。そ
して、動きベクトル検出回路23は、前方予測、後方予
測、および両方向予測についての予測誤差の中の最小の
もの(以下、適宜、最小予測誤差という)を検出し、そ
の最小予測誤差と、符号化対象のマクロブロック(Bピ
クチャのマクロブロック)の、例えば分散とを比較す
る。その比較の結果、マクロブロックの分散の方が最小
予測誤差より小さい場合、動きベクトル検出回路23
は、予測モードとしてイントラ符号化モードを設定す
る。また、動きベクトル検出回路23は、最小予測誤差
の方が小さければ、予測モードとして、その最小予測誤
差が得られた予測モードを設定し、対応する動きベクト
ルを、動き補償回路22に出力する。
【0044】動き補償回路22は、動きベクトルを受信
すると、その動きベクトルにしたがって、フレームメモ
リ21に記憶されている、符号化され、既に局所復号化
された画像データを読み出し、これを、予測画像とし
て、演算器13および20に供給する。
【0045】演算器13は、走査変換/マクロブロック
化回路12からのマクロブロックと、動き補償回路22
からの予測画像との差分を演算する。この差分値は、D
CT回路14に供給される。
【0046】なお、動きベクトル検出回路23におい
て、予測モードとしてイントラ符号化モードが設定され
た場合、動き補償回路22は、予測画像を出力しない。
この場合、演算器13(演算器20も同様)は、特に処
理を行わず、走査変換/マクロブロック化回路12から
のマクロブロックを、そのままDCT回路14に出力す
る。
【0047】DCT回路14では、演算器13の出力に
対して、DCT処理が施され、その結果得られるDCT
係数が、量子化回路15に供給される。量子化回路15
では、量子化インデックス決定回路25からの量子化イ
ンデックスに対応する量子化ステップ(量子化スケー
ル)が設定され、その量子化ステップに量子化マトリク
スの係数をかけたものなどで、DCT回路14からのD
CT係数が量子化される。この量子化されたDCT係数
(以下、適宜、量子化値という)は、VLC器16に供
給される。
【0048】VLC器16では、量子化回路15より供
給される量子化値が、例えばハフマン符号などの可変長
符号に変換され、バッファ17に出力される。バッファ
17は、VLC器16からのデータを一時蓄積し、その
データ量を平滑化して出力する。なお、バッファ17に
おけるデータ蓄積量は、発生符号量として、外部コンピ
ュータ2(図1)と量子化インデックス決定回路25に
供給されるようになされている。
【0049】一方、量子化回路15が出力する量子化値
は、VLC器16だけでなく、逆量子化回路18にも供
給されるようになされている。逆量子化回路18では、
量子化回路15からの量子化値が、量子化回路15で用
いられた量子化ステップにしたがって逆量子化され、こ
れによりDCT係数に変換される。このDCT係数は、
逆DCT回路19に供給される。逆DCT回路19で
は、DCT係数が逆DCT処理され、演算器20に供給
される。
【0050】演算器20には、逆DCT回路19の出力
の他、上述したように、動き補償回路22から、演算器
13に供給されている予測画像と同一のデータが供給さ
れており、演算器20は、逆DCT回路19からの信号
(予測残差)と、動き補償回路22からの予測画像とを
加算することで、元の画像を、局所復号する(但し、予
測モードがイントラ符号化である場合には、逆DCT回
路19の出力は、演算器20をスルーして、フレームメ
モリ21に供給される)。なお、この復号画像は、受信
側において得られる復号画像と同一のものである。
【0051】演算器20において得られた復号画像(局
所復号画像)は、フレームメモリ21に供給されて記憶
され、その後、インター符号化(前方予測符号化、後方
予測符号化、両方向予測符号化)される画像に対する参
照画像(参照フレーム)として用いられる。
【0052】一方、アクティビティ検出回路24では、
マクロブロックの複雑さを表す指標として、例えば、そ
のアクティビティ(activity)が検出され、量子化イン
デックス決定回路25に供給される。量子化インデック
ス決定回路25には、外部コンピュータ2から目標符号
量が、バッファ17から発生符号量が、アクティビティ
検出回路24からアクティビティが、それぞれ供給され
るようになされている。そして、量子化インデックス決
定回路25は、これらの目標符号量、発生符号量、およ
びアクティビティに基づいて、量子化インデックスを決
定し、量子化回路15に供給する。量子化インデックス
は、量子化ステップと1対1に対応するもので、量子化
回路15では、上述したように、量子化インデックス決
定回路25からの量子化インデックスに対応する量子化
ステップで、量子化が行われる。
【0053】なお、量子化インデックス決定回路25
は、1パス目は、固定の量子化インデックスを出力する
ようになされており、これにより、量子化回路15で
は、固定の量子化ステップで量子化が行われる。そし
て、2パス目において、量子化インデックス決定回路2
5は、バッファ17からの発生符号量、アクティビティ
検出回路24からのアクティビティ、さらには、外部コ
ンピュータ2からの目標符号量に基づいて、適応的に量
子化インデックスを設定し、これにより、量子化回路1
5では、そのように適応的に設定された量子化インデッ
クスに対応する量子化ステップで量子化が行われる。
【0054】次に、2パス目において行われる、量子化
インデックス決定回路25における量子化インデックス
の設定処理および量子化回路15における量子化処理に
ついて、図3および図4のフローチャートを参照して説
明する。
【0055】量子化インデックス決定回路25では、ま
ず最初に、ステップS1において、量子化インデックス
の初期値が設定される。即ち、ステップS1では、Iピ
クチャ、Pピクチャ、Bピクチャの量子化インデックス
I,QP,QBの初期値として、例えば、9,9,11
などが設定される。さらに、ステップS1では、目標符
号量と発生符号量との間の誤差の累積値を保持しておく
ための変数Sum_Eと、符号化した画像のフレーム数
をカウントするための変数jとが、例えば0に初期化さ
れる。
【0056】そして、外部コンピュータ2から、第jフ
レームをエンコードするときの目標符号量Tjが供給さ
れると、量子化インデックス決定回路25では、ステッ
プS2において、その目標符号量Tjが受信され、ステ
ップS3に進み、いま符号化対象となっているフレーム
のピクチャタイプが判定される。ステップS3におい
て、符号化対象のフレームのピクチャタイプが、Iピク
チャ、Pピクチャ、またはBピクチャであると判定され
た場合、それぞれステップS4,S5、またはS6に進
み、第jフレームの画像の発生符号量を目標符号量Tj
に一致させるための第1の変数(量子化インデックス)
としてのQ_indexに、QI,QP、またはQBが設
定され、ステップS7に進む。
【0057】ステップS7では、マクロブロックを量子
化する量子化ステップMQUANTが決定される。即
ち、量子化インデックス決定回路25は、発生符号量を
目標符号量Tjに一致させるための第1の変数Q_in
dexと、符号化対象のマクロブロックの複雑さに対応
する第2の変数としての、アクティビティ検出回路24
からのアクティビティACTに基づいて、符号化対象の
マクロブロックの量子化インデックスを設定し、量子化
回路15に出力する。量子化回路15では、量子化イン
デックス決定回路25からの量子化インデックスに対応
する値が、符号化対象のマクロブロックを量子化するの
に用いる量子化ステップMQUANTとして設定され
る。
【0058】量子化ステップMQUANTが設定される
と、ステップS7からS8に進み、量子化回路15にお
いて、その量子化ステップMQUANTで、符号化対象
のマクロブロックが量子化され、ステップS9に進む。
ステップS9では、1フレーム、即ち、第jフレームを
構成するマクロブロックすべての量子化が終了したかど
うかが判定され、終了していないと判定された場合、ス
テップS7に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0059】即ち、量子化ステップMQUANTは、Q
_indexとマクロブロックのアクティビティACT
とによって決定されるが、Q_indexは、1フレー
ムを構成するマクロブロックについては同一の値が用い
られる。このように、Q_indexは、1フレームの
符号化中は固定値とされるため、1フレームの符号化に
用いられる量子化ステップMQUANTは、符号化対象
のマクロブロックのアクティビティACTによってのみ
変化する。つまり、ここでは、量子化ステップMQUA
NTは、1フレームの符号化中においては、例えば、T
M5のステップ3における場合のように、画像の複雑さ
に対応して変化するが、例えば、TM5のステップ2に
おける場合のように、レートコントロール(発生符号量
を目標符号量に一致させる制御)のためには変化しな
い。
【0060】従って、ある1フレームの画像を構成する
マクロブロックの複雑さが、例えば、同一である場合に
は、量子化ステップMQUANTは変化せず、復号画像
の画質の劣化を防止することができる。
【0061】ここで、量子化ステップMQUANTは、
レートコントロールのためには変化しないが、マクロブ
ロックの複雑さによっては変化する。従って、本発明に
おいても、従来における場合と同様に、マクロブロック
が、周囲と異なる量子化ステップで量子化される場合が
あるが、この場合の量子化ステップの変化は、マクロブ
ロックの複雑さに対応するものであるから、その変化
は、復号画像の画質を劣化させるものではなく、むしろ
視覚特性を向上させるものとなる。
【0062】即ち、従来においては、マクロブロックの
複雑さが同一であっても、レートコントロールのために
量子化ステップが変化し、そのような複雑さが同一の、
隣接するマクロブロックどうしが、異なる量子化ステッ
プで量子化されることに起因してブロック状のノイズが
顕著になるような、復号画像の画質の劣化が生じること
があった。これに対して、本発明においては、1フレー
ム内においては、レートコントロールのためには量子化
ステップは変化しないから、複雑さが同一のマクロブロ
ックが、異なる量子化ステップで量子化されることがな
くなり、その結果、復号画像の画質が劣化することを防
止することができる。
【0063】そして、量子化ステップは、レートコント
ロールのためには変化しないが、マクロブロックの複雑
さに対応しては変化するから、複雑な画像が連続して
も、発生符号量が極端に増大して、VBVバッファがア
ンダーフローするようなことを防止することが可能とな
る。
【0064】一方、ステップS9において、1フレー
ム、即ち、第jフレームを構成するマクロブロックすべ
ての量子化が終了したと判定された場合、図4のステッ
プS10に進み、量子化インデックス決定回路25にお
いて、第jフレームを構成するマクロブロックを量子化
するのに用いた量子化ステップMQUANTの平均値
(以下、適宜、平均量子化ステップという)mean_
Qが算出される。さらに、量子化インデックス決定回路
25は、ステップS10において、平均量子化ステップ
mean_Qを、第jフレームの平均量子化ステップを
保持するための変数mean_Qjにセットし、ステッ
プS11に進む。
【0065】ステップS11では、第jフレームについ
て、目標符号量Tjと発生符号量Sjとの間の誤差Ej
求められ、さらに、その累積値(以下、適宜、累積誤差
という)Sum_Eが求められる。即ち、ステップS1
1では、量子化インデックス決定回路25において、T
j−Sjが演算され、これが、誤差Ejとされる。さら
に、ステップS11では、量子化インデックス決定回路
25において、誤差Ejが、累積誤差Sum_Eに加算
され、その加算結果が、新たに累積誤差Sum_Eとさ
れる。
【0066】そして、ステップS12に進み、量子化イ
ンデックス決定回路25において、誤差Ejが正である
かどうかが判定される。ステップS12において、誤差
jが正であると判定された場合、即ち、第jフレーム
の発生符号量Sjが、目標符号量Tjより少ない場合、ス
テップS13に進み、量子化インデックス決定回路25
において、累積誤差Sum_Eが、所定の許容最小値M
in_Sum_Eより大きいかどうかが判定される。
【0067】ここで、許容最小値Min_Sum_E
は、いままでの発生符号量の総和が、目標符号量の総和
を大きく上回ることを防止するためのもので、例えば、
0または負の値があらかじめ設定されている。
【0068】ステップS13において、累積誤差Sum
_Eが、許容最小値Min_Sum_Eより大きいと判
定された場合、即ち、第jフレームの発生符号量S
jが、その目標符号量Tjより少なく、かつ、いままでの
発生符号量の累積値の、目標符号量の累積値に対する誤
差が所定の許容範囲内にあり、従って、量子化ステップ
を小さくして、発生符号量を増加させる必要がある場
合、ステップS14乃至S17において、どの程度、量
子化ステップを小さくするかが決定される。
【0069】即ち、量子化インデックス決定回路25で
は、ステップS14において、Q_indexを、1段
階下げて、第j+1フレームを量子化したときの発生符
号量の予測値S’jが、例えば次式にしたがって算出さ
れる。
【0070】S’j=(Sj×mean_Qj)/(me
an_Q−1)
【0071】なお、ここでは、第jフレームおよび第j
+1フレームについての、いわゆるグローバルコンプレ
ックシティ(global complexity)(1フレームの平均
量子化ステップと発生符号量とを乗算したもの)が一定
であるとして、発生符号量の予測値S’jを求めてい
る。
【0072】そして、量子化インデックス決定回路25
では、ステップS15において、発生符号量の予測値
S’jが、目標符号量Tjより多いかどうかが判定され
る。ステップS15において、発生符号量の予測値S’
jが、目標符号量Tjより多くないと判定された場合、即
ち、第jフレームの量子化に用いたQ_indexを1
段階下げて、第j+1フレームを量子化しても、その発
生符号量が、目標符号量より小さくなると予測される場
合、ステップS16に進み、mean_Qが1だけデク
リメントされ、ステップS14に戻る。そして、ステッ
プS15において、発生符号量の予測値S’jが、目標
符号量Tjより多いと判定されるまで、即ち、量子化ス
テップをmean_Q−1として、第j+1フレームを
量子化したときの発生符号量が、目標符号量より小さく
ならないと予測されるまで、mean_Qは、ステップ
S16でデクリメントされ続けていく。
【0073】その後、ステップS15において、発生符
号量の予測値S’jが、目標符号量Tjより多いと判定さ
れると、ステップS17に進み、第j+1フレームの量
子化に用いるべき量子化ステップmean_Qと、第j
フレームの量子化に用いた量子化ステップmean_Q
jとの差分deltaQが求められる。
【0074】ここで、後述するステップS23乃至25
では、Q_indexにセットされるQI,QP、または
Bが、このdeltaQだけ変更されるが、QI
P、またはQBが、第jフレームと第j+1フレームと
の間で急激に変化すると、それらの間で、画質が急激に
変化し、ユーザに違和感を与えることになる。
【0075】そこで、ステップS17では、そのような
ことを防止するために、deltaQの最大値が制限さ
れるようになされている。即ち、ステップS17では、
例えば、次式にしたがって、deltaQが求められ
る。
【0076】deltaQ=min{max_delta,mean_Q-mean_Qj} なお、min{}は、括弧{}内の最小値を表す。ま
た、max_deltaは、deltaQの上限で、例
えば、2や3などが設定される。
【0077】また、ステップS13において、累積誤差
Sum_Eが、許容最小値Min_Sum_Eより大き
くないと判定された場合、即ち、第jフレームの発生符
号量Sjは、その目標符号量Tjより少なかったが、発生
符号量の累積値が、目標符号量の累積値を越えており、
従って、発生符号量を増加させるべきではない場合、ス
テップS14乃至S16をスキップして、ステップS1
7に進み、上述したように、deltaQが求められ
る。即ち、この場合、mean_Q−mean_Qj
0が、deltaQとされる。
【0078】一方、ステップS12において、誤差Ej
が正でないと判定された場合、即ち、第jフレームの発
生符号量Sjが、目標符号量Tj以上の場合、ステップS
18に進み、量子化インデックス決定回路25におい
て、累積誤差Sum_Eが、所定の許容最大値Max_
Sum_Eより小さいかどうかが判定される。
【0079】ここで、許容最大値Max_Sum_E
は、いままでの発生符号量の総和が、目標符号量の総和
を大きく下回ることを防止するためのもので、例えば、
正の値があらかじめ設定されている。
【0080】ステップS18において、累積誤差Sum
_Eが、許容最大値Max_Sum_Eより小さいと判
定された場合、即ち、第jフレームの発生符号量S
jが、その目標符号量Tj以上で、かつ、いままでの発生
符号量の累積値も、目標符号量の累積値以上であり、従
って、量子化ステップを大きくして、発生符号量を減少
させる必要がある場合、ステップS19乃至S21、お
よびS17において、どの程度、量子化ステップを大き
くするかが決定される。
【0081】即ち、量子化インデックス決定回路25で
は、ステップS19において、Q_indexを、1段
階上げて、第j+1フレームを量子化したときの発生符
号量の予測値S’jが、例えば次式にしたがって算出さ
れる。
【0082】S’j=(Sj×mean_Qj)/(me
an_Q+1)
【0083】なお、ここでも、第jフレームおよび第j
+1フレームについてのグローバルコンプレックシティ
が一定であるとして、発生符号量の予測値S’jを求め
ている。
【0084】そして、量子化インデックス決定回路25
では、ステップS20において、発生符号量の予測値
S’jが、目標符号量Tjより少ないかどうかが判定され
る。ステップS20において、発生符号量の予測値S’
jが、目標符号量Tjより少なくないと判定された場合、
即ち、第jフレームの量子化に用いたQ_indexを
1段階上げて、第j+1フレームを量子化しても、その
発生符号量が、目標符号量より大きくなると予測される
場合、ステップS21に進み、mean_Qが1だけイ
ンクリメントされ、ステップS19に戻る。そして、ス
テップS20において、発生符号量の予測値S’jが、
目標符号量Tjより少ないと判定されるまで、即ち、量
子化ステップをmean_Q+1として、第j+1フレ
ームを量子化したときの発生符号量が、目標符号量より
大きくならないと予測されるまで、mean_Qは、ス
テップS21でインクリメントされ続けていく。
【0085】その後、ステップS21において、発生符
号量の予測値S’jが、目標符号量Tjより少ないと判定
されると、ステップS17に進み、上述したようにし
て、deltaQが求められ、ステップS22に進む。
【0086】ステップS22では、図3のステップS3
における場合と同様に、第j+1フレームのピクチャタ
イプが判定される。ステップS22において、第j+1
フレームのピクチャタイプが、Iピクチャ、Pピクチ
ャ、またはBピクチャであると判定された場合、それぞ
れステップS23,S24、またはS25に進み、
I,QP、またはQBに、deltaQが加算され、そ
の加算値が、新たにQI,QP、またはQBとされて、ス
テップS26に進む。
【0087】ステップS26では、画像データの終了を
表すターミネートコード(terminate code)が受信され
たかどうかが判定され、受信されていないと判定された
場合、即ち、まだ符号がすべき画像データがある場合、
ステップS27に進み、jが1だけインクリメントさ
れ、図3のステップS2に戻る。また、ステップS26
において、ターミネートコードが受信されたと判定され
た場合、処理を終了する。
【0088】なお、mean_Qのデクリメントまたは
インクリメントが、ステップS15またはS20それぞ
れにおける判定処理によって制限されることで、基本的
には、VBVバッファにより課せられる条件が満たされ
る。
【0089】次に、図5は、本発明の画像符号化装置の
他の実施の形態の構成を示している。
【0090】図1の実施の形態においては、2パスエン
コーディングが行われるようになされていたか、図5の
実施の形態では、いわゆるフィードバック型のレートコ
ントロールにより、いわば1パスで画像の符号化が行わ
れるようになされている。
【0091】即ち、図6は、図5のエンコーダ31の構
成例を示している。なお、図中、図2における場合と対
応する部分については、同一の符号を付してある。即
ち、エンコーダ31は、コンプレックシティ算出回路4
1および目標符号量算出回路42が新たに設けられてい
る他は、基本的に、図2のエンコーダ1と同様に構成さ
れている。
【0092】エンコーダ31では、例えば、前述したT
M5のステップ1によって目標符号量が設定されること
を除けば、図2のエンコーダ1の2パス目と同様の処理
が行われることにより、画像が符号化される。即ち、コ
ンプレックシティ算出回路41では、バッファ17のデ
ータ蓄積量、つまり、発生符号量と、量子化インデック
ス決定回路25が出力する量子化インデックスとから、
Iピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャそれぞれについて
のコンプレックシティ(complexity)が算出され、目標
符号量算出回路42に供給される。目標符号量算出回路
42は、コンプレックシティ算出回路41からのコンプ
レックシティに基づいて、次に符号化するフレームの目
標符号量を設定し、量子化インデックス決定回路25に
出力する。量子化インデックス決定回路25では、図3
および図4で説明したようにして、マクロブロックごと
の量子化インデックスが設定され、量子化回路15に供
給される。
【0093】以上のように、画像を符号化した符号化デ
ータの発生符号量を所定の目標符号量に一致させるため
の第1の変数としてのQ_indexと、画像の複雑さ
に対応する第2の変数としてのアクティビティACTと
に基づいて、マクロブロックの量子化ステップ(量子化
インデックス)MQUANTを設定する場合において、
Q_indexを、1フレームの画像の符号化中は固定
値とするようにしたので、復号画像の画質の劣化を防止
することができる。
【0094】さらに、目標符号量に対する発生符号量の
誤差、さらには、その累積値に対応して、次のフレーム
の量子化ステップの設定に用いるQ_indexを決め
るようにしたので、画像全体に対する発生符号量を、ほ
ぼ、所望の目標符号量とすることが可能となる。
【0095】なお、1フレームの画像の符号化中はQ_
indexを固定とするため、1フレームの発生符号量
は、目標符号量と一致しないことが多くなることが予想
される。しかしながら、例えば、2パスエンコードを行
う場合においては、最終的に、全体の発生符号量が、そ
の目標符号量に一致すれば充分であり、従って、VBV
バッファにより課せられる条件を満たしていれば、1フ
レームの画像の符号化中にQ_indexを変更して、
1フレームの発生符号量を、その目標符号量と一致させ
る必要性は少ない。即ち、VBVバッファにより課せら
れる条件を満たしていれば、1フレームの画像の符号化
中にQ_indexを固定としても問題はない。
【0096】以上、本発明を、可変レートで符号化を行
う画像符号化装置に適用した場合について説明したが、
本発明は、固定レートで符号化を行う場合にも適用可能
である。
【0097】なお、上述したように、1フレームの発生
符号量は、一般に、その目標符号量とは一致しないの
で、目標符号量は、例えば、発生符号量が目標符号量を
ある程度上回っても(例えば、発生符号量が目標符号量
を20%程度上回っても)、VBVバッファがアンダー
フローしない程度のマージンをみて決定するのが望まし
い。
【0098】また、本発明は、上述したように、2パス
エンコーディングを行う場合、および1回で符号化を行
う場合のいずれの場合にも適用可能であるが、2パスエ
ンコーディングに適用する場合が、特に、その効果が大
きい。
【0099】さらに、図1の実施の形態では、外部コン
ピュータ2からエンコーダ1に目標符号量を送信し、エ
ンコーダ1において量子化インデックスを決定するよう
にしたが、量子化インデックスは、外部コンピュータ2
において決定し、エンコーダ1に送信するようにするこ
とも可能である。
【0100】また、本実施の形態(図3、図4)では、
Iピクチャ、Pピクチャ、BピクチャについてのQI
P,QBをそれぞれ独立に決定するようにしたが、Iピ
クチャ、PピクチャについてのQI,QPは共通(同一の
値)にすることができる。即ち、QIとQPは、同一の値
とした方が、画質が良くなることが知られている。ま
た、Iピクチャは、通常、1GOPに1つしかなく、従
って、QIの決定(更新後)後、そのQIは、次のGOP
のIピクチャまで用いられない。さらに、QIとQPとを
同一の値にすれば、IピクチャとPピクチャそれぞれに
ついて場合分けをして、QI,QPを更新する必要がなく
なり、処理の高速化を図ることが可能となる。以上の理
由から、QIとQPは、同一の値とするのが望ましい。
【0101】さらに、本実施の形態においては、量子化
回路15において、DCT回路14が出力するDCT係
数を量子化するようにしたが、本発明は、DCT係数以
外の直交変換係数を量子化する場合にも適用可能であ
る。
【0102】
【発明の効果】請求項1に記載の画像符号化装置および
請求項10に記載の画像符号化方法によれば、量子化ス
テップが、画像を符号化した符号化データの発生符号量
を所定の目標符号量に一致させるための第1の変数と、
画像の複雑さに対応する第2の変数とに基づいて設定さ
れ、第1の変数は、1画面の画像の符号化中は固定値と
される。従って、復号画像の画質の劣化を防止すること
が可能となる。
【0103】請求項11に記載の画像伝送装置および請
求項12に記載の画像伝送方法によれば、符号化データ
が、量子化ステップを、画像を符号化した符号化データ
の発生符号量を所定の目標符号量に一致させるための第
1の変数と、画像の複雑さに対応する第2の変数とに基
づいて設定し、第1の変数を、1画面の画像の符号化中
は固定値とすることにより得られたものとされている。
従って、符号化データから、画質の良好な復号画像を得
ることが可能となる。
【0104】請求項13に記載の記録媒体には、量子化
ステップを、画像を符号化した符号化データの発生符号
量を所定の目標符号量に一致させるための第1の変数
と、画像の複雑さに対応する第2の変数とに基づいて設
定し、第1の変数を、1画面の画像の符号化中は固定値
とすることにより得られた符号化データが記録されてい
る。従って、符号化データから、画質の良好な復号画像
を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像符号化装置の一実施の形態の構成
例を示すブロック図である。
【図2】図1のエンコーダ1の構成例を示すブロック図
である。
【図3】図2の量子化回路15および量子化インデック
ス決定回路25の処理を説明するためのフローチャート
である。
【図4】図3のフローチャートに続くフローチャートで
ある。
【図5】本発明の画像符号化装置の他の実施の形態の構
成例を示すブロック図である。
【図6】図5のエンコーダ31の構成例を示すブロック
図である。
【符号の説明】
1 エンコーダ, 2 外部コンピュータ, 3 記録
媒体, 4 伝送路,11 画像並び替え回路, 12
走査変換/マクロブロック化回路, 13演算器,
14 DCT回路, 15 量子化回路, 16 VL
C回路,17 バッファ, 18 逆量子化回路, 1
9 逆DCT回路, 20 演算器, 21 フレーム
メモリ, 22 動き補償回路, 23 動き検出回
路,24 アクティビティ検出回路, 25 量子化イ
ンデックス決定回路, 31 エンコーダ, 41 コ
ンプレックシティ算出回路, 42 目標符号量算出回

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像を符号化する画像符号化装置であっ
    て、 前記画像を直交変換し、直交変換係数を出力する直交変
    換手段と、 前記直交変換係数を所定の量子化ステップで量子化する
    量子化手段とを備え、 前記量子化手段は、前記画像を符号化した符号化データ
    の発生符号量を所定の目標符号量に一致させるための第
    1の変数と、前記画像の複雑さに対応する第2の変数と
    に基づいて、前記量子化ステップを設定し、 前記第1の変数は、1画面の前記画像の符号化中は固定
    値とされることを特徴とする画像符号化装置。
  2. 【請求項2】 前記目標符号量に対する前記発生符号量
    の誤差を算出する誤差算出手段をさらに備え、 前記第1の変数は、1画面の前記画像の符号化が終了す
    るごとに、前記発生符号量の誤差に基づいて変更される
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像符号化装置。
  3. 【請求項3】 前記誤差算出手段は、1画面の前記画像
    の前記発生符号量の誤差を算出し、 前記第1の変数は、前記誤差の累積値にも基づいて変更
    されることを特徴とする請求項2に記載の画像符号化装
    置。
  4. 【請求項4】 前記第1の変数を変えて、次回に符号化
    すべき前記画像を符号化したときの発生符号量を予測す
    る予測手段をさらに備え、 前記第1の変数は、前記予測手段により予測された前記
    発生符号量に基づいて変更されることを特徴とする請求
    項1に記載の画像符号化装置。
  5. 【請求項5】 前記予測手段は、今回符号化した前記画
    像の複雑さと、次回に符号化すべき前記画像の複雑さと
    が同一であると仮定して、前記発生符号量を予測するこ
    とを特徴とする請求項4に記載の画像符号化装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の変数を変化させる際の最大の
    変化量を制限することを特徴とする請求項1に記載の画
    像符号化装置。
  7. 【請求項7】 前記量子化手段は、前記画像がMPEG
    (Moving Picture Experts Group)符号化される場合、
    Iピクチャ、Pピクチャ、またはBピクチャそれぞれに
    ついての前記第1の変数と、前記第2の変数とに基づい
    て、Iピクチャ、Pピクチャ、またはBピクチャそれぞ
    れについての前記量子化ステップを設定することを特徴
    とする請求項1に記載の画像符号化装置。
  8. 【請求項8】 前記IピクチャおよびPピクチャについ
    ての前記第1の変数は共通とされていることを特徴とす
    る請求項7に記載の画像符号化装置。
  9. 【請求項9】 前記直交変換係数を固定の量子化ステッ
    プで量子化して得られる前記符号化データの発生符号量
    に基づいて、前記目標符号量を設定し、 その後、前記符号化データの発生符号量が前記目標符号
    量に一致するように、前記画像を符号化することを特徴
    とする請求項1に記載の画像符号化装置。
  10. 【請求項10】 画像を符号化する画像符号化方法であ
    って、 前記画像を直交変換し、その結果得られる直交変換係数
    を、所定の量子化ステップで量子化する場合に、 前記量子化ステップを、前記画像を符号化した符号化デ
    ータの発生符号量を所定の目標符号量に一致させるため
    の第1の変数と、前記画像の複雑さに対応する第2の変
    数とに基づいて設定し、 前記第1の変数を、1画面の前記画像の符号化中は固定
    値とすることを特徴とする画像符号化方法。
  11. 【請求項11】 画像を符号化して得られる符号化デー
    タを伝送する画像伝送装置であって、 前記符号化データは、 前記画像を直交変換し、その結果得られる直交変換係数
    を、所定の量子化ステップで量子化する場合に、 前記量子化ステップを、前記画像を符号化した符号化デ
    ータの発生符号量を所定の目標符号量に一致させるため
    の第1の変数と、前記画像の複雑さに対応する第2の変
    数とに基づいて設定し、 前記第1の変数を、1画面の前記画像の符号化中は固定
    値とすることにより得られたものであることを特徴とす
    る画像伝送装置。
  12. 【請求項12】 画像を符号化して得られる符号化デー
    タを伝送する画像伝送方法であって、 前記符号化データは、 前記画像を直交変換し、その結果得られる直交変換係数
    を、所定の量子化ステップで量子化する場合に、 前記量子化ステップを、前記画像を符号化した符号化デ
    ータの発生符号量を所定の目標符号量に一致させるため
    の第1の変数と、前記画像の複雑さに対応する第2の変
    数とに基づいて設定し、 前記第1の変数を、1画面の前記画像の符号化中は固定
    値とすることにより得られたものであることを特徴とす
    る画像伝送方法。
  13. 【請求項13】 画像を符号化して得られる符号化デー
    タが記録されている記録媒体であって、 前記符号化データは、 前記画像を直交変換し、その結果得られる直交変換係数
    を、所定の量子化ステップで量子化する場合に、 前記量子化ステップを、前記画像を符号化した符号化デ
    ータの発生符号量を所定の目標符号量に一致させるため
    の第1の変数と、前記画像の複雑さに対応する第2の変
    数とに基づいて設定し、 前記第1の変数を、1画面の前記画像の符号化中は固定
    値とすることにより得られたものであることを特徴とす
    る記録媒体。
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US10264260B2 (en) 2013-06-13 2019-04-16 Nec Corporation Moving picture encoding in which base quantization is based on corrected macroblock complexity

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