JP2003298831A - 情報秘匿方法 - Google Patents

情報秘匿方法

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JP2003298831A
JP2003298831A JP2002097193A JP2002097193A JP2003298831A JP 2003298831 A JP2003298831 A JP 2003298831A JP 2002097193 A JP2002097193 A JP 2002097193A JP 2002097193 A JP2002097193 A JP 2002097193A JP 2003298831 A JP2003298831 A JP 2003298831A
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Shinji Miura
信治 三浦
Michiro Maeda
三千郎 前田
Kenichi Shozuka
研一 昇塚
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Hitachi Government and Public Sector System Engineering Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の秘密情報を効率的かつ安全に秘匿でき
る情報秘匿方法を提供することを課題とする。 【解決手段】 画像に複数の秘密情報を分散して秘匿す
る情報秘匿方法であって、複数の秘密情報のうちの任意
の秘密情報の埋め込み領域を画像における他の秘密情報
の埋め込み領域と重ならない領域に設定する領域設定ス
テップ(S1)と、任意の秘密情報の鍵を設定する分散
鍵設定ステップ(S2)と、設定した埋め込み領域の画
像のデータに任意の秘密情報を埋め込む分散秘密情報埋
込ステップ(S4)とを含み、複数の秘密情報に対して
各ステップを各々実行し(S5)、画像の重ならない領
域に複数の秘密情報を埋め込み、設定した鍵により、該
鍵に対応する秘密情報を各埋め込み領域の画像のデータ
から各々抽出可能なことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像のデータに複
数の秘密情報を埋め込み、その秘密情報を画像のデータ
から抽出する情報秘匿方法に関する。
【0002】
【従来の技術】パーソナルコンピュータ(以下、パソコ
ンと記載する)の普及により、様々な情報が電子データ
で取り扱われている。さらに、インターネットの普及に
より、その電子データが電話回線等の公衆回線を介して
送受信されている。このような電子データからなる情報
には、企業や個人の秘密情報もある。秘密情報を含む電
子データは、通常、当事者間で送受信されるが、公衆回
線上を行き交うので、第三者の手に渡ることがある。そ
のため、その電子データに含まれる秘密情報を第三者に
見られないようにするために、このような秘密情報を含
む電子データには暗号化技術等により様々な秘匿処理が
施されている。
【0003】秘匿するための技術としては、例えば、ス
テガノグラフィがある。ステガノグラフィは、ダミーの
データ(特に、画像のデータ)に秘密情報を埋め込み、
その秘密情報の存在自体も秘匿する技術である。この埋
め込んだ秘密情報は、秘密情報を埋め込む際に対応付け
られた鍵(プログラム等)を使って抽出することができ
る。したがって、その鍵を持っている者しか、秘密情報
の存在が判らないし、秘密情報を取得するとができな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ステガノグラフィによる秘密情報の秘匿では、1枚の画
像に対して1つの秘密情報を埋め込んでいた。そのた
め、この秘密情報に複数の者に対する複数の個別の情報
を含んでいる場合でも、1つの秘密情報としてしか抽出
できないので、その個別の情報を別々に抽出することは
できなかった。したがって、1つの秘密情報の含まれる
個別の情報は、その個別の情報の当事者以外の者にも見
られてしまう。そこで、複数の者に対する個別の秘密情
報を秘匿する場合には、個別の秘密情報毎に1枚の画像
が必要であった。そのため、従来のステガノグラフィに
よる秘密情報の秘匿では、データの格納効率が低く、安
全性および利便性も低かった。
【0005】そこで、本発明の課題は、複数の秘密情報
を効率的かつ安全に秘匿できる情報秘匿方法を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決した本発
明は、複数の秘密情報に対して画像の重複しない埋め込
み領域と鍵を各々設定し、その各埋め込み領域の画像の
データに秘密情報を各々埋め込み、複数の秘密情報を単
一の画像に分散して格納する。そして、本発明では、秘
密情報を抽出する場合、設定した鍵により、該鍵に対応
する秘密情報を各埋め込み領域の画像のデータから各々
抽出できる。この発明によれば、単一の画像に複数の秘
密情報を分散して格納するのでデータの格納効率が良
く、秘密情報に各々鍵を設定しているので安全性にも優
れる。
【0007】また、前記課題を解決した本発明は、複数
の秘密情報に対して鍵を各々設定し、秘密情報を含む画
像のデータ容量の小さい順に秘密情報を含む画像をこの
画像より大きなデータ容量の画像のデータに順次埋め込
み、複数の秘密情報(画像)をデータ容量の異なる画像
に積層して格納していく。そして、本発明では、秘密情
報を抽出する場合、秘密情報を含む画像のデータ容量の
大きい順でのみ、設定した鍵により、該鍵に対応する秘
密情報をデータ容量の異なる各画像のデータから順次抽
出できる。この発明によれば、最終的には単一の画像に
複数の秘密情報を積層して格納するのでデータの格納効
率が良く、秘密情報に各々鍵を設定するとともに抽出順
序も規制しているので安全性にも優れる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明に
係る情報秘匿方法の実施の形態を説明する。
【0009】本発明に係る情報秘匿方法は、画像に複数
の秘密情報を分散して秘匿する情報秘匿方法であって、
前記複数の秘密情報のうちの任意の秘密情報の埋め込み
領域を、前記画像における他の秘密情報の埋め込み領域
と重ならない領域に設定する領域設定ステップと、前記
任意の秘密情報の鍵を設定する分散鍵設定ステップと、
前記設定した埋め込み領域の画像のデータに前記任意の
秘密情報を埋め込む分散秘密情報埋込ステップと、を含
み、前記複数の秘密情報に対して前記各ステップを各々
実行し、前記画像の重ならない領域に前記複数の秘密情
報を埋め込み、前記設定した鍵により、該鍵に対応する
秘密情報を各埋め込み領域の画像のデータから各々抽出
可能なことを特徴とする。この情報秘匿方法によれば、
単一の画像に複数の秘密情報を重ならないように埋め込
むことができるとともに、複数の秘密情報に対して各々
設定されている鍵でのみその秘密情報を抽出することが
できる。そのため、効率的かつ安全に複数の秘密情報を
秘匿できるとともに、利便性にも富む。
【0010】また、本発明に係る情報秘匿方法は、複数
のデータ容量の異なる画像に複数の秘密情報を積層して
秘匿する情報秘匿方法であって、前記複数の秘密情報の
うちの任意の秘密情報の鍵を設定する積層鍵設定ステッ
プと、前記任意の秘密情報を含む画像を、この画像より
大きなデータ容量の画像のデータに埋め込む積層秘密情
報埋込ステップと、を含み、前記秘密情報を含む画像の
データ容量の小さい順に前記複数の秘密情報に対して前
記各ステップを各々実行し、前記データ容量の異なる画
像に前記複数の秘密情報を順次埋め込み、前記秘密情報
を含む画像のデータ容量の大きい順でのみ、前記設定し
た鍵により、該鍵に対応する秘密情報をデータ容量の異
なる各画像のデータから順次抽出可能なことを特徴とす
る。この情報秘匿方法によれば、最終的には単一の画像
に複数の秘密情報(画像)を重ならないように埋め込む
ことができるとともに、複数の秘密情報に対して各々設
定されている鍵でかつ画像のデータ容量の大きい順での
みその秘密情報を抽出することができる。そのため、効
率的かつ安全に複数の秘密情報を秘匿できる。なお、秘
密情報を含む画像は、該画像自体が秘密情報の場合、該
画像以外が秘密情報の場合、該画像と秘密情報が共に秘
密情報の場合がある。
【0011】本実施の形態では、本発明に係る情報秘匿
方法を、情報秘匿用パソコンと情報閲覧用パソコンとが
インターネットを介して接続される情報秘匿システムに
適用する。本発明に係る情報秘匿用パソコンは、ステガ
ノグラフィ画像作成プログラムをインストールしてお
り、このプログラムを実行することによりステガノグラ
フィ画像作成ツールを構築する。また、本発明に係る情
報閲覧用パソコンは、ステガノグラフィ画像閲覧プログ
ラムをインストールしており、このプログラムを実行す
ることによりステガノグラフィ画像閲覧ツールを構築す
る。本実施の形態には、2つの実施の形態があり。第1
の実施の形態は複数の秘密情報を画像に分散して秘匿す
る場合であり、第2の実施の形態は複数の秘密情報を画
像に積層して秘匿する場合である。
【0012】それでは、図1を参照して、本実施の形態
に係る情報秘匿システムSの全体構成について説明す
る。図1は、情報秘匿システムの全体構成図である。
【0013】情報秘匿システムSは、主に、情報秘匿用
パソコン1と複数の情報閲覧用パソコン2A,2B,2
C・・・からなり、情報秘匿用パソコン1と複数の情報
閲覧用パソコン2A,2B,2C・・・とがインターネ
ットIを介して接続している。そして、情報秘匿用パソ
コン1では、複数の秘密情報を任意画像のデータに秘匿
してステガノグラフィ画像を作成し、そのステガノグラ
フィ画像のデータをインターネットIを介して情報閲覧
用パソコン2A,2B,2C・・・に送信している。一
方、各情報閲覧用パソコン2A,2B,2C・・・で
は、ステガノグラフィ画像のデータを受信すると、閲覧
する秘密情報に対応する鍵によりステガノグラフィ画像
のデータから秘密情報を抽出する。
【0014】情報秘匿用パソコン1について説明する。
情報秘匿用パソコン1では、顧客からの依頼に応じて、
作成者Mの操作により、ステガノグラフィを利用して複
数の秘密情報を各秘密情報の鍵に対応付けして単一の任
意画像のデータを埋め込み、ステガノグラフィ画像を作
成している。そのために、情報秘匿用パソコン1には、
ステガノグラフィ画像作成プログラムがインストールさ
れており、このプログラムを実行することによりステガ
ノグラフィ画像作成ツールが構築されている。なお、鍵
には、顧客や作成者M等が設定したもの、各閲覧者Uが
予め登録したもの、あるいは、ステガノグラフィ画像作
成ツールにおいて乱数シード等によりプログラムで生成
されたもの等がある。
【0015】さらに、情報秘匿用パソコン1では、顧客
からの依頼に応じて、作成者Mの操作により、ステガノ
グラフィ画像のデータをインターネットIを介して情報
閲覧用パソコン2A,2B,2C・・・に送信する。そ
のために、情報秘匿用パソコン1は、WWW[World Wid
e Web]閲覧用ブラウザおよび/または電子メール送受信
用のメーラがインストールされている。なお、情報秘匿
用パソコン1には、WWW閲覧用ブラウザの場合には情
報交換用のWWWサーバ(図示せず)が接続されてお
り、メーラの場合にはメールサーバ(図示せず)が接続
されている。
【0016】各情報閲覧用パソコン2A・・・について
説明する。各情報閲覧用パソコン2A・・・では、各閲
覧者Uが閲覧可能な秘密情報(すなわち、鍵を持ってい
る秘密情報)を閲覧するために、閲覧者Uの操作によ
り、その閲覧可能な秘密情報に対応付けられた鍵により
ステガノグラフィ画像のデータから秘密情報を抽出し、
その秘密情報をファイル形式や表示により出力する。そ
のために、各情報閲覧用パソコン2A・・・には、ステ
ガノグラフィ画像閲覧プログラムがインストールされて
おり、このプログラムを実行することによりステガノグ
ラフィ画像閲覧ツールが構築されている。なお、鍵に
は、情報閲覧サーバ1側で設定されて各閲覧者Uにイン
ターネットIや郵送等により送付されたもの、情報閲覧
サーバ1側に対して各閲覧者Uが予め登録したもの、あ
るいは、ステガノグラフィ画像閲覧ツールにおいて乱数
シード等によりプログラムで生成されたもの等がある。
ちなみに、プログラムで乱数シードを生成する場合、ス
テガノグラフィ画像閲覧プログラムは、ステガノグラフ
ィ画像作成ツールにおいてプログラムで生成された鍵と
対応がとれるようにプログラミングされている。
【0017】さらに、各情報閲覧用パソコン2A・・・
では、情報秘匿用パソコン1から送信されたステガノグ
ラフィ画像のデータをインターネットIを介して受信す
る。そのために、各情報閲覧用パソコン2A・・・は、
WWW閲覧用ブラウザおよび/または電子メール送受信
用のメーラがインストールされている。なお、情報閲覧
用パソコン2A・・・には、WWW閲覧用ブラウザの場
合には情報交換用のWWWサーバ(図示せず)が接続さ
れており、メーラの場合にはメールサーバ(図示せず)
が接続されている。
【0018】第1の実施の形態について説明する。第1
の実施の形態では、ステガノグラフィ画像作成ツールお
よびステガノグラフィ画像閲覧ツールが、1枚の任意画
像に複数の秘密情報を重ならないように埋め込む情報秘
匿に対応したランダムアクセスコントロール機能を有し
ている。
【0019】図2および図3の一例を参照して、第1の
実施の形態に係る情報秘匿方法および秘匿情報抽出方法
の概要を説明する。図2は、第1の実施の形態に係る情
報秘匿および秘匿情報抽出の一例であり、(a)は情報
秘匿時の説明図であり、(b)は秘匿情報抽出時の説明
図である。図3は、図2のヘッダ領域に埋め込まれるヘ
ッダ情報の構成図である。
【0020】任意画像OPは、ビットマップ形式等の電
子データからなり、任意の絵柄が描かれた画像である。
任意画像OPには、任意画像OPの下部にヘッダ領域H
Aが設定されるとともに、ヘッダ領域HA以外の領域に
重ならないように埋め込み領域AA,BA,CA,DA
が設定される。埋め込み領域AA・・・の大きさは、秘
密情報A・・・のデータ量を考慮して設定される。な
お、図4(a)には、4つの埋め込み領域AA,BA,
CA,DAしか描いていないが、必要に応じて、重なら
ない領域に他の埋め込み領域が設定される。
【0021】ヘッダ領域HAの画像のデータには、ステ
ガノグラフィにより、ヘッダ情報がヘッダ用鍵に対応付
けられて埋め込まれる。埋め込まれるヘッダ情報は、必
要に応じて、暗号化される。ヘッダ情報は、図3に示す
ように、秘密情報A,B,C,D毎の鍵A,B,C,D
および埋め込み領域AA,BA,CA,DAの左上座標
と右下座標の情報からなる。ヘッダ用鍵には、顧客や作
成者M等が設定したもの、あるいは、ステガノグラフィ
画像作成ツールにおいて乱数シード等によりプログラム
で作成されたもの等がある。
【0022】各埋め込み領域AA・・・の画像のデータ
には、図2(a)に示すように、ステガノグラフィによ
り、秘密情報A・・・が各鍵A・・・に対応付けられて
各々埋め込まれる。埋め込まれる秘密情報A・・・は、
必要に応じて、暗号化される。ちなみに、秘密情報A・
・・は、テキストデータ等からなり、文字や記号等であ
る。
【0023】作成されたステガノグラフィ画像SPは、
ヘッダ情報および秘密情報A・・・が重ならないように
分散されて埋め込まれており、各秘密情報A・・・には
各鍵A・・・が対応付けられている。そのため、図2
(b)に示すように、例えば、ステガノグラフィ画像S
Pから秘密情報Aを抽出するためには鍵Aが必要であ
る。したがって、4つの鍵A・・・のうちのいずれかの
鍵を持っていれば、任意の順番で個別に、その持ってい
る鍵に対応した秘密情報を抽出できる。また、ステガノ
グラフィ画像SPは、第三者(鍵A・・・を持っている
者以外の者)には、任意画像OPに秘密情報A・・・が
埋め込まれていること自体も判らない。ちなみに、ステ
ガノグラフィ画像SPのデータ量は、データ形式によっ
て違うが、任意画像OPのデータ量と同じか少し増加す
る程度である。
【0024】ランダムアクセスコントロール機能による
情報秘匿には、以下のような利用例が考えられる。公共
的、行政的な観点から、プライバシ保護を目的として、
ICカード等に顔写真(任意画像OPに相当)を設け、
この顔写真のデータに個別の秘密情報を秘匿する。例え
ば、診察券の場合には氏名、来院日等の個別の情報を、
カルテの場合には氏名、住所、病歴等の個別の情報を、
保険証の場合には病院単位の通院履歴等の個別の情報
を、運転免許証の場合には事故、違反履歴等の個別の情
報を格納する。また、任意の順番で情報を抽出できるの
で、エンターテイメントな目的として、鍵を複数の隠し
コマンドとして用いることにより、サイバスタンプラリ
ーやゲームブック(マルチシナリオやマルチエンディン
グ等)のような制御にも利用できる。また、商品毎や売
り場毎に鍵を知っているお得意様には隠れた特売情報を
閲覧可能にする等の電子チラシのようなものにも利用で
きる。
【0025】図1乃至図3を参照して、情報閲覧サーバ
1のステガノグラフィ画像作成ツールによる第1の実施
の形態に係る情報秘匿方法を図4のフローチャートに沿
って説明する。図4は、第1の実施の形態に係る情報秘
匿方法を示すフローチャートである。作成者Mは、図2
に示す4つの秘密情報A・・・を埋め込んだステガノグ
ラフィ画像SPを作成するために、ステガノグラフィ画
像作成ツールを起動する。
【0026】すると、ステガノグラフィ画像作成ツール
では、任意画像OPにおいて秘密情報(例えば、秘密情
報A)を格納する埋め込み領域(例えば、埋め込み領域
AA)を設定する(S1)。この設定では、ステガノグ
ラフィ画像作成ツールにおいて予め決められたルールに
従って任意画像OPにおいて他の埋め込み領域(例え
ば、埋め込み領域BA)やヘッダ領域HAに重ならない
ように埋め込み領域(例えば、埋め込み領域AA)をプ
ログラムにより設定するようにしてもよいし、あるい
は、作成者Mが任意画像OPにおいて他の埋め込み領域
(例えば、埋め込み領域BA)やヘッダ領域HAに重な
らないように埋め込み領域(例えば、埋め込み領域A
A)を設定してもよい。なお、第1の実施の形態では、
S1の処理が特許請求の範囲に記載する領域設定ステッ
プに相当する。
【0027】続いて、ステガノグラフィ画像作成ツール
では、秘密情報(例えば、秘密情報A)に対応する鍵
(例えば、鍵A)を設定する(S2)。この設定では、
ステガノグラフィ画像作成ツールにおいて乱数シード等
によりプログラムで鍵を生成して設定してもよいし、顧
客や作成者M等が設定してもよいし、各閲覧者Uが予め
登録しておいたものを設定してもよい。なお、第1の実
施の形態では、S2の処理が特許請求の範囲に記載する
分散鍵設定ステップに相当する。
【0028】そして、ステガノグラフィ画像作成ツール
では、ステガノグラフィにより、任意画像OPのヘッダ
領域HAのデータに、ヘッダ用鍵に対応付けして設定し
た埋め込み領域(例えば、埋め込み領域AA)と鍵(例
えば、鍵A)の情報を埋め込む(S3)。
【0029】さらに、ステガノグラフィ画像作成ツール
では、ステガノグラフィにより、設定した埋め込み領域
(例えば、埋め込み領域AA)の画像のデータに、設定
した鍵(例えば、鍵A)を対応付けして秘密情報(例え
ば、秘密情報A)を埋め込む(S4)。なお、第1の実
施の形態では、S4の処理が特許請求の範囲に記載する
分散秘密情報埋込ステップに相当する。
【0030】続いて、ステガノグラフィ画像作成ツール
では、全ての秘密情報A,B,C,Dを任意画像OPに
埋め込んだか否かを確認し(S5)、埋め込んだ場合に
は処理を終了し、埋め込んでいない場合にはS1の処理
に戻って次の秘密情報(例えば、秘密情報B)に対する
処理に移る。そして、ヘッダ情報および秘密情報A,
B,C,Dが全て任意画像OPに埋め込まれると、ステ
ガノグラフィ画像SPが出来あがる。
【0031】ちなみに、作成されたステガノグラフィ画
像SPのデータは、情報秘匿用パソコン1からインター
ネットIを介して閲覧可能な閲覧者Uの情報閲覧用パソ
コン(例えば、情報閲覧用パソコン2A)に電子メール
で送信される。必要に応じて、ある秘密情報(例えば、
秘密情報A)を閲覧可能な閲覧者Uには、インターネッ
トIあるいは郵送等にその秘密情報に対応付けられた鍵
(例えば、鍵A)およびヘッダ用鍵が別のタイミングで
送られる。このステガノグラフィ画像SPでは、鍵A,
B,C,Dを持っていない場合には任意画像OPに秘密
情報A,B,C,Dが秘匿されていることさえ判らな
い。しかし、このステガノグラフィ画像SPでは、鍵を
1つ(例えば、鍵A)でも持っている場合にはその鍵に
該当する秘密情報(例えば、秘密情報A)を個別に抽出
することができる。
【0032】図1乃至図3を参照して、鍵(例えば、鍵
A)を持っている閲覧者Uの情報閲覧用パソコン(例え
ば、情報閲覧用パソコン2A)のステガノグラフィ画像
閲覧ツールによる第1の実施の形態に係る秘匿情報抽出
方法を図5のフローチャートに沿って説明する。図5
は、第1の実施の形態に係る秘匿情報抽出方法を示すフ
ローチャートである。ある閲覧者Uは、図2に示す送信
されたステガノグラフィ画像SPから個別の秘密情報
(例えば、秘密情報A)を抽出するために、ステガノグ
ラフィ画像閲覧ツールを起動する。
【0033】すると、ステガノグラフィ画像閲覧ツール
では、閲覧する秘密情報(例えば、秘密情報A)に対応
する鍵(例えば、鍵A)を入力する(S11)。この入
力では、閲覧者Uに送付された鍵(例えば、鍵A)を閲
覧者Uが入力してもよいし、閲覧者Uが予め登録した鍵
(例えば、鍵A)を閲覧者Uが入力してもよいし、ある
いは、ステガノグラフィ画像閲覧ツールにおいて乱数シ
ード等によりプログラムで鍵を生成して入力してもよ
い。
【0034】続いて、ステガノグラフィ画像閲覧ツール
では、ヘッダ用鍵を用いて、ステガノグラフィ画像SP
のヘッダ領域HAの画像のデータからヘッダ情報を抽出
する。このヘッダ用鍵は、閲覧者Uに予め送付された
鍵、あるいは、ステガノグラフィ画像閲覧ツールにおい
て乱数シード等によりプログラムで生成した鍵である。
そして、ステガノグラフィ画像閲覧ツールでは、ヘッダ
情報に設定されている鍵A,B,C,Dの中に入力され
た鍵(例えば、鍵A)があるか否か判定し、入力された
鍵(例えば、鍵A)の正当性を確認する(S12)。入
力された鍵が正当な鍵でない場合、ステガノグラフィ画
像閲覧ツールでは、処理を終了する。つまり、正当な鍵
A,B,C,Dでしか、秘密情報A,D,C,Dを抽出
できない。
【0035】入力された鍵(例えば、鍵A)が正当な鍵
の場合、ステガノグラフィ画像閲覧ツールでは、ヘッダ
情報から、その入力された鍵(例えば、鍵A)に対応す
る埋め込み領域(例えば、埋め込み領域AA)の情報を
取り出す。そして、ステガノグラフィ画像閲覧ツールで
は、入力された鍵(例えば、鍵A)を用いて、ステガノ
グラフィ画像SPの埋め込み領域(例えば、埋め込み領
域AA)の画像のデータから秘密情報(例えば、秘密情
報A)を抽出する(S13)。抽出後、ステガノグラフ
ィ画像閲覧ツールでは、閲覧者Uの操作に応じて、抽出
した秘密情報を、情報閲覧用パソコン(例えば、情報閲
覧用パソコン2A)の出力装置からファイル形式で出力
したり、あるいは、その情報閲覧用パソコンのディスプ
レイに表示する。
【0036】ちなみに、秘密情報を抽出する場合、前記
したように、その秘密情報に対応付けされた鍵を持って
いなければならない。例えば、情報閲覧用パソコン2A
の閲覧者Uが鍵Aを持っている場合、その情報閲覧用パ
ソコン2Aのステガノグラフィ画像閲覧ツールではステ
ガノグラフィ画像SPから秘密情報Aのみ抽出でき、情
報閲覧用パソコン2Aの閲覧者Uはその秘密情報Aを閲
覧できる。しかし、情報閲覧用パソコン2Aの閲覧者U
は、鍵A以外の鍵(例えば、鍵B等)を持っていないの
で、ステガノグラフィ画像SPに秘密情報A以外の秘密
情報(例えば、秘密情報B等)が秘匿されていることさ
え判らない。
【0037】第1の実施の形態によれば、秘密情報A・
・・を分散して単一の任意画像OPに埋め込むので、デ
ータの格納効率良く複数の秘密情報A・・・を秘匿でき
る。また、第1の実施の形態によれば、秘密情報A・・
・に鍵A・・・を各々対応付けしているので、個別に秘
密情報A・・・を抽出できるとともに、安全性にも優れ
ている。さらに、第1の実施の形態によれば、鍵A・・
・や埋め込み領域AA・・・の情報も任意画像OPに埋
め込むので、これらの情報を別に管理したり、別に閲覧
者Uに送付する必要もない。
【0038】第2の実施の形態について説明する。第2
の実施の形態では、ステガノグラフィ画像作成ツールお
よびステガノグラフィ画像閲覧ツールが、複数のデータ
容量の異なる画像(データ容量の一番大きい任意画像以
外は秘密画像)に複数の秘密情報および/または秘密画
像(秘密画像自体が秘密情報の場合もある)を順次埋め
込む情報秘匿に対応したシーケンシャルアクセスコント
ロール機能を有している。
【0039】図6および図7の二例を参照して、第2の
実施の形態に係る情報秘匿方法および秘匿情報抽出方法
の概要を説明する。図6は、第2の実施の形態に係る情
報秘匿および秘匿情報抽出の一例であり、(a)は情報
秘匿時の説明図であり、(b)は秘匿情報抽出時の説明
図である。図7は、第2の実施の形態に係る情報秘匿お
よび秘匿情報抽出の他の例であり、(a)は情報秘匿時
の説明図であり、(b)は秘匿情報抽出時の説明図であ
る。図6の例は秘密画像とは別に秘密情報がある場合で
あり、図7の例は秘密画像自体が秘密情報の場合であ
る。
【0040】まず、図6の例で説明する。秘密画像S
A,SBは、ビットマップ形式等の電子データからな
り、秘密にしておかなければならない絵柄が描かれた画
像である。秘密画像SA,SBには、秘密情報A,Bが
各々付加されている。ちなみに、秘密情報A・・・は、
テキストデータ等からなり、文字や記号等である。ま
た、任意画像OPは、秘密画像SA,SBと同じデータ
形式の電子データからなり、任意の絵柄が描かれた画像
である。なお、3つの画像SA,SB,OPのデータ容
量は、小さい順に、秘密画像SA→秘密画像SB→任意
画像OPである。また、秘密画像SBのデータサイズは
秘密情報Aおよび秘密画像SAを格納可能な十分なデー
タサイズであり、任意画像OPのデータサイズは秘密情
報Bおよび秘密画像SBを格納可能な十分なデータサイ
ズである。
【0041】図6(a)に示すように、秘密画像SBの
データには、ステガノグラフィにより、秘密画像SAお
よび秘密情報Aが鍵Aに対応付けられて各々埋め込まれ
る。さらに、任意画像OPのデータには、ステガノグラ
フィにより、秘密画像SAと秘密情報Aが埋め込まれた
秘密画像SBおよび秘密情報Bが鍵Bに対応付けられて
埋め込まれる。
【0042】作成されたステガノグラフィ画像SPは、
秘密画像SA,SBのデータ容量の小さい順に秘密画像
SAおよび秘密情報Aと秘密画像SBおよび秘密情報B
が積層されて埋め込まれており、秘密画像SAおよび秘
密情報Aと秘密画像SBおよび秘密情報Bには鍵A,B
が各々対応付けられている。そのため、図6(b)に示
すように、ステガノグラフィ画像SPから秘密画像SA
および秘密情報Aを抽出するためには、秘密画像SA,
SBのデータ容量の大きい順に鍵B→鍵Aを用いる必要
がある。つまり、鍵A,Bを持っている場合でも用いる
順番を間違えたり、あるいは、鍵A,Bの両方を持って
いないと、秘密画像SAおよび秘密情報Aを抽出できな
い。ちなみに、鍵Bだけ持っている場合には、ステガノ
グラフィ画像SPから秘密画像SBおよび秘密情報Bの
み抽出できる。
【0043】また、ステガノグラフィ画像SPは、第三
者(鍵A・・・を持っている者以外の者)には、任意画
像OPに秘密画像SA・・・および秘密情報A・・・が
埋め込まれていること自体も判らない。ちなみに、ステ
ガノグラフィ画像SPは、複数の秘密画像SA・・・が
埋め込まれているが、最終的には単一の任意画像OPと
なる。したがって、ステガノグラフィ画像SPのデータ
量は、データ形式によって違うが、任意画像OPのデー
タ量と同じか少し増加する程度である。
【0044】次に、図7の例で説明する。秘密画像S
A,SB,SC,SDは、ビットマップ形式等の電子デ
ータからなり、秘密にしておかなければならない絵柄が
描かれた画像である。また、任意画像OPは、秘密画像
SA・・・と同じデータ形式の電子データからなり、任
意の絵柄が描かれた画像である。なお、5つの画像S
A,SB,SC,SD,OPのデータ容量は、小さい順
に、秘密画像SA→秘密画像SB→秘密画像SC→秘密
画像SD→任意画像OPである。また、秘密画像SBの
データサイズは秘密画像SAを格納可能な十分なデータ
サイズであり、秘密画像SCのデータサイズは秘密画像
SBを格納可能な十分なデータサイズであり、秘密画像
SDのデータサイズは秘密画像SCを格納可能な十分な
データサイズであり、任意画像OPのデータサイズは秘
密画像SDを格納可能な十分なデータサイズである。
【0045】図7(a)に示すように、秘密画像SBの
データには、ステガノグラフィにより、秘密画像SAが
鍵Aに対応付けられて埋め込まれる。さらに、秘密画像
SCのデータには、ステガノグラフィにより、秘密画像
SAが埋め込まれた秘密画像SBが鍵Bに対応付けられ
て埋め込まれる。さらに、秘密画像SDのデータには、
ステガノグラフィにより、秘密画像SBが埋め込まれた
秘密画像SCが鍵Cに対応付けられて埋め込まれる。そ
して、任意画像OPのデータには、ステガノグラフィに
より、秘密画像SCが埋め込まれた秘密画像SDが鍵D
に対応付けられて埋め込まれる。
【0046】作成されたステガノグラフィ画像SPは、
秘密画像SA・・・のデータ容量の小さい順に秘密画像
SA・・・が積層されて埋め込まれており、各秘密画像
SA・・・には鍵A・・・が各々対応付けられている。
そのため、図7(b)に示すように、ステガノグラフィ
画像SPから秘密画像SAを抽出するためには、秘密画
像SA・・・のデータ容量の大きい順に鍵D→鍵C→鍵
B→鍵Aを用いる必要がある。つまり、鍵A,B,C,
Dを持っている場合でも用いる順番を間違えたり、ある
いは、鍵A,B,C,Dを全て持っていないと、秘密画
像SAを抽出できない。ちなみに、鍵Dだけ持っている
場合にはステガノグラフィ画像SPから秘密画像SDの
み抽出でき、鍵C,Dだけ持っている場合にはステガノ
グラフィ画像SPから秘密画像SC,SDのみ抽出で
き、鍵B,C,Dだけ持っている場合にはステガノグラ
フィ画像SPから秘密画像SB,SC,SDのみ抽出で
きる。つまり、鍵の個数により、秘密画像の閲覧レベル
を制限できる。逆に、鍵Dを持っていない場合には他の
鍵A,B,Cを持っていても、ステガノグラフィ画像S
Pから秘密画像SA,SB,SC,SDを全く抽出でき
ない。
【0047】また、ステガノグラフィ画像SPは、第三
者(鍵A・・・を持っている者以外の者)には、任意画
像OPに秘密画像SA・・・が埋め込まれていること自
体も判らない。ちなみに、ステガノグラフィ画像SP
は、複数の秘密画像SA・・・が埋め込まれているが、
最終的には単一の任意画像OPとなる。したがって、ス
テガノグラフィ画像SPのデータ量は、データ形式によ
って違うが、任意画像OPのデータ量と同じか少し増加
する程度である。
【0048】シーケンシャルアクセスコントロール機能
による情報秘匿には、以下のような利用例が考えられ
る。秘密情報(秘密画像)を抽出する順番が決まってい
るので、ワークフロー、エンターテイメントや教育等に
利用できる。例えば、役職の低い順から承認を得ていく
社内の承認作業に利用できる。また、次の情報を紐解く
鍵を入手しないと、先に進めないように、解答経路を厳
密に指定するスタンプラリーに利用できる。また、問題
の解答が次の問題を出現させる鍵とすることで、クイズ
形式で問題の解答を楽しませるような教育ソフトにも利
用できる。また、各ページにおいて鍵を探すことにより
次のページに進める絵本ソフトにも利用できる。
【0049】図1および図6を参照して、情報閲覧サー
バ1のステガノグラフィ画像作成ツールによる第2の実
施の形態に係る情報秘匿方法を図8のフローチャートに
沿って説明する。図8は、第2の実施の形態に係る情報
秘匿方法を示すフローチャートである。作成者Mは、図
6に示す秘密画像SA,SBおよび秘密情報A,Bを埋
め込んだステガノグラフィ画像SPを作成するために、
ステガノグラフィ画像作成ツールを起動する。
【0050】すると、ステガノグラフィ画像作成ツール
では、まず、秘密画像SAおよび秘密情報Aに対応する
鍵Aを設定する(S21)。また、S23の処理で秘密
画像SBおよび秘密情報Bを埋め込んでいないと判定し
た場合には、ステガノグラフィ画像作成ツールでは、秘
密画像SBおよび秘密情報Bに対応する鍵Bを設定する
(S21)。この設定では、ステガノグラフィ画像作成
ツールにおいて乱数シード等によりプログラムで鍵を生
成して設定してもよいし、顧客や作成者M等が設定して
もよいし、各閲覧者Uが予め登録しておいたものを設定
してもよい。なお、第2の実施の形態では、S21の処
理が特許請求の範囲に記載する積層鍵設定ステップに相
当する。
【0051】さらに、ステガノグラフィ画像作成ツール
では、まず、ステガノグラフィにより、秘密画像SAの
データ容量より大きい秘密画像SBのデータに、鍵Aを
対応付けして秘密画像SAおよび秘密情報Aを埋め込む
(S22)。また、S23の処理で秘密画像SBおよび
秘密情報Bを埋め込んでいないと判定した場合には、ス
テガノグラフィ画像作成ツールでは、秘密画像SBのデ
ータ容量より大きい任意画像OPのデータに、鍵Bを対
応付けして秘密画像SBおよび秘密情報Bを埋め込む
(S22)。なお、第2の実施の形態では、S22の処
理が特許請求の範囲に記載する積層秘密情報埋込ステッ
プに相当する。
【0052】続いて、ステガノグラフィ画像作成ツール
では、全ての秘密画像SA,SBおよび秘密情報A,B
を最終的に任意画像OPに埋め込んだか否かを確認し
(S23)、埋め込んだ場合には処理を終了し、埋め込
んでいない場合にはS21の処理に戻って次の秘密画像
SBおよび秘密情報Bに対する処理に移る。そして、秘
密画像SA,SBおよび秘密情報A,Bが最終的には任
意画像OPに埋め込まれると、ステガノグラフィ画像S
Pが出来あがる。
【0053】ちなみに、作成されたステガノグラフィ画
像SPのデータは、情報秘匿用パソコン1からインター
ネットIを介して閲覧可能な閲覧者Uの情報閲覧用パソ
コン(例えば、情報閲覧用パソコン2A)に電子メール
で送信される。必要に応じて、ある閲覧可能な閲覧者U
には、インターネットIあるいは郵送等に鍵A,Bが別
のタイミングで送られる。このステガノグラフィ画像S
Pでは、鍵A,Bの両方を持っていない場合および鍵A
だけ持っている場合には任意画像OPに秘密画像SA,
SBおよび秘密情報A,Bが秘匿されていることさえ判
らないし、鍵A,Bの両方を持っている場合でも鍵A→
鍵Bの順序で使用すると秘密画像SA,SBおよび秘密
情報A,Bを抽出できない。また、このステガノグラフ
ィ画像SPでは、鍵Bだけ持っている場合には秘密画像
SBおよび秘密情報Bのみ抽出でき、鍵A,Bの両方を
持っていて鍵B→鍵Aの順序で使用した場合には秘密画
像SA,SBおよび秘密情報A,Bを抽出できる。
【0054】図1および図6を参照して、鍵A,Bを両
方持っている閲覧者Uの情報閲覧用パソコン(例えば、
情報閲覧用パソコン2A)のステガノグラフィ画像閲覧
ツールによる第2の実施の形態に係る秘匿情報抽出方法
を図9のフローチャートに沿って説明する。図9は、第
2の実施の形態に係る秘匿情報抽出方法を示すフローチ
ャートである。ある閲覧者Uは、図6に示す送信された
ステガノグラフィ画像SPから秘密画像SA,SBおよ
び秘密情報A,Bを抽出するために、ステガノグラフィ
画像閲覧ツールを起動する。
【0055】すると、ステガノグラフィ画像閲覧ツール
では、まず、鍵Bを入力する(S31)。また、S34
の処理で秘密画像SAおよび秘密情報Aを抽出していな
いと判定した場合には、ステガノグラフィ画像作成ツー
ルでは、鍵Aを入力する(S31)。この入力では、閲
覧者Uに送付された鍵A,Bを閲覧者Uが入力してもよ
いし、閲覧者Uが予め登録した鍵A,Bを閲覧者Uが入
力してもよいし、あるいは、ステガノグラフィ画像閲覧
ツールにおいて乱数シード等によりプログラムで鍵を生
成して入力してもよい。
【0056】そして、ステガノグラフィ画像閲覧ツール
では、入力された鍵B(または、鍵A)の正当性を確認
する(S32)。このとき、ステガノグラフィ画像閲覧
ツールでは、処理の対象の画像が任意画像OPの場合に
は入力された鍵が鍵Bであるか否かを判定し、処理の対
象の画像が秘密画像SBの場合には入力された鍵が鍵A
であるか否かを判定する。正当な鍵でない場合、ステガ
ノグラフィ画像閲覧ツールでは、処理を終了する。
【0057】入力された鍵B(または、鍵A)が正当な
鍵の場合、ステガノグラフィ画像閲覧ツールでは、処理
対象の任意画像OPのデータからデータ容量の小さい秘
密画像SBおよび秘密情報B(または、処理対象の秘密
画像SBのデータからデータ容量の小さい秘密画像SA
および秘密情報A)を抽出する(S33)。抽出後、ス
テガノグラフィ画像閲覧ツールでは、閲覧者Uの操作に
応じて、抽出した秘密情報を、情報閲覧用パソコン(例
えば、情報閲覧用パソコン2A)の出力装置からファイ
ル形式で出力したり、あるいは、その情報閲覧用パソコ
ンのディスプレイに表示する。
【0058】続いて、ステガノグラフィ画像作成ツール
では、全ての秘密画像SA,SBおよび秘密情報A,B
を抽出したか否かを判定し(S34)、全て抽出した場
合には処理を終了し、全て抽出していない場合にはS3
1の処理に戻って次の秘密画像SAおよび秘密情報Aに
対する処理に移る。
【0059】ちなみに、秘密画像SAおよび秘密情報A
を抽出する場合、前記したように、その鍵A,Bを持っ
ていなければならない。例えば、情報閲覧用パソコン2
Bの閲覧者Uが鍵Bを持っている場合、その情報閲覧用
パソコン2Bのステガノグラフィ画像閲覧ツールではス
テガノグラフィ画像SPから秘密画像SBおよび秘密情
報Bのみ抽出して閲覧できるが、情報閲覧用パソコン2
Bの閲覧者Uは秘密画像SAおよび秘密情報Aを抽出で
きない。つまり、閲覧者Uに持たせる鍵の個数を制限す
ることにより、閲覧レベルを秘密画像SBおよび秘密情
報Bの情報までに制限することができる。また、情報閲
覧用パソコン2Aの閲覧者Uが鍵A,Bを両方持ってい
る場合でも、その情報閲覧用パソコン2Aのステガノグ
ラフィ画像閲覧ツールでは最初に鍵Aを入力したときに
はステガノグラフィ画像SPから秘密画像SA,SBお
よび秘密情報A,Bを抽出できない。
【0060】第2の実施の形態によれば、秘密画像SA
・・・(および秘密情報A・・・)を積層して最終的に
は単一の任意画像OPに埋め込むので、データの格納効
率良く秘密画像SA・・・(および秘密情報A・・・)
を秘匿できる。また、第2の実施の形態によれば、秘密
画像SA・・・(および秘密情報A・・・)に鍵A・・
・を各々対応付けるとともにその順序も規制しているの
で、安全性にも優れている。さらに、第2の実施の形態
によれば、複数の鍵A・・・のうち閲覧者Uに持たせる
鍵の個数を制限することにより、一定レベル以上の情報
(データ容量の小さい秘密画像や秘密情報)の閲覧を制
限できる。
【0061】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明は、前記の実施の形態に限定されることな
く、様々な形態で実施される。例えば、本実施の形態で
はステガノグラフィを利用して画像のデータに秘密情報
を秘匿したが、他の技術を利用してもよい。また、本実
施の形態ではインターネットを介してステガノグラフィ
画像のデータを送受信する構成としたが、LANや専用
回線等により送受信する構成でもよいし、フレキシブル
ディスク、CD−RW、DVD−RAM等の記憶媒体に
格納して閲覧者に郵送等で送付する構成でもよい。ま
た、第1の実施の形態ではステガノグラフィ画像のヘッ
ダ領域に鍵および埋め込み領域の情報を埋め込む構成と
したが、鍵および/および埋め込み領域の情報を別の形
式(ファイル等)で保持し、その別の形式でステガノグ
ラフィ画像閲覧ツール側に送る構成でもよい。また、第
2の実施の形態ではステガノグラフィ画像に積層して埋
め込む画像も秘密画像であったが、埋め込む画像自体は
秘密画像ではなく、その画像に付加する情報だけが秘密
情報の場合もある。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、画像に複数の秘密情報
を効率的かつ安全に秘匿できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る情報秘匿システムの全体構
成図である。
【図2】第1の実施の形態に係る情報秘匿および秘匿情
報抽出の一例であり、(a)は情報秘匿時の説明図であ
り、(b)は秘匿情報抽出時の説明図である。
【図3】図2のヘッダ領域に埋め込まれるヘッダ情報の
構成図である。
【図4】第1の実施の形態に係る情報秘匿方法を示すフ
ローチャートである。
【図5】第1の実施の形態に係る秘匿情報抽出方法を示
すフローチャートである。
【図6】第2の実施の形態に係る情報秘匿および秘匿情
報抽出の一例であり、(a)は情報秘匿時の説明図であ
り、(b)は秘匿情報抽出時の説明図である。
【図7】第2の実施の形態に係る情報秘匿および秘匿情
報抽出の他の例であり、(a)は情報秘匿時の説明図で
あり、(b)は秘匿情報抽出時の説明図である。
【図8】第2の実施の形態に係る情報秘匿方法を示すフ
ローチャートである。
【図9】第2の実施の形態に係る秘匿情報抽出方法を示
すフローチャートである。
【符号の説明】
1・・・情報秘匿用パソコン 2A,2B,2C・・・情報閲覧用パソコン S・・・情報秘匿システム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 昇塚 研一 東京都江東区東陽2丁目4番18号 日立公 共システムエンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 5B057 BA24 CB19 CE08 CE09 CG07 DA08 5C076 AA14 BA06 5J104 AA16

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像に複数の秘密情報を分散して秘匿す
    る情報秘匿方法であって、 前記複数の秘密情報のうちの任意の秘密情報の埋め込み
    領域を、前記画像における他の秘密情報の埋め込み領域
    と重ならない領域に設定する領域設定ステップと、 前記任意の秘密情報の鍵を設定する分散鍵設定ステップ
    と、 前記設定した埋め込み領域の画像のデータに前記任意の
    秘密情報を埋め込む分散秘密情報埋込ステップと、 を含み、 前記複数の秘密情報に対して前記各ステップを各々実行
    し、前記画像の重ならない領域に前記複数の秘密情報を
    埋め込み、 前記設定した鍵により、該鍵に対応する秘密情報を各埋
    め込み領域の画像のデータから各々抽出可能なことを特
    徴とする情報秘匿方法。
  2. 【請求項2】 複数のデータ容量の異なる画像に複数の
    秘密情報を積層して秘匿する情報秘匿方法であって、 前記複数の秘密情報のうちの任意の秘密情報の鍵を設定
    する積層鍵設定ステップと、 前記任意の秘密情報を含む画像を、この画像より大きな
    データ容量の画像のデータに埋め込む積層秘密情報埋込
    ステップと、 を含み、 前記秘密情報を含む画像のデータ容量の小さい順に前記
    複数の秘密情報に対して前記各ステップを各々実行し、
    前記データ容量の異なる画像に前記複数の秘密情報を順
    次埋め込み、 前記秘密情報を含む画像のデータ容量の大きい順での
    み、前記設定した鍵により、該鍵に対応する秘密情報を
    データ容量の異なる各画像のデータから順次抽出可能な
    ことを特徴とする情報秘匿方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007057945A1 (ja) * 2005-11-15 2007-05-24 Saga University 文書管理装置、そのプログラム及びそのシステム
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