JP2003297892A - 半導体装置のプロセスパラメータの決定方法およびそれを用いた半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置のプロセスパラメータの決定方法およびそれを用いた半導体装置の製造方法

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JP2003297892A JP2002092779A JP2002092779A JP2003297892A JP 2003297892 A JP2003297892 A JP 2003297892A JP 2002092779 A JP2002092779 A JP 2002092779A JP 2002092779 A JP2002092779 A JP 2002092779A JP 2003297892 A JP2003297892 A JP 2003297892A
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Atsuyoshi Koike
淳義 小池
Kazunori Nemoto
和典 根本
Shinji Nishihara
晋治 西原
Kazuhiro Komori
和宏 小森
Norio Suzuki
範夫 鈴木
Takeshi Kato
毅 加藤
Kenji Tokunaga
謙二 徳永
Masato Sadaoka
征人 定岡
Tadashi Suzuki
匡 鈴木
Zenzo Torii
善三 鳥居
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体装置の試作・開発段階における複数の
プロセスパラメータの適正値の設定に必要な半導体ウエ
ハの数を削減することにより、半導体装置の開発コスト
の増大を抑えることのできる技術を提供する。 【解決手段】 半導体素子のデバイス特性に影響を与え
る複数のプロセスパラメータを選び、それぞれのプロセ
スパラメータの値を1枚の半導体ウエハで幾つか変えて
半導体素子を形成し、1枚の半導体ウエハに形成された
半導体素子のデバイス特性と複数のプロセスパラメータ
との関係を解析することによって、それぞれのプロセス
パラメータの適正値を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
技術に関し、特に、半導体装置の試作・開発段階におい
て、各製造工程のプロセスパラメータの適正値を決定す
る方法に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の高集積化、高性能化に伴
い、半導体素子の微細化およびその構造の複雑化が進ん
でいる。このため、半導体装置の試作・開発にかかる期
間および費用は、半導体装置の最小加工寸法または記憶
容量などで述べられる、いわゆる世代が進むに従って著
しく増加しており、半導体装置の試作・開発段階におけ
る製造期間の短縮と費用の低減とは、大きな課題となっ
ている。
【0003】ところで、半導体装置の各製造工程におけ
るプロセスパラメータの適正値は、半導体装置の試作・
開発段階において、主として半導体素子の電気的特性、
たとえばデバイス特性または配線抵抗などを評価するこ
とによって決定される。しかし、一般に半導体素子の電
気的特性は複数のプロセスパラメータの組み合わせによ
り決定されるため、半導体素子の電気的特性とそれに影
響を与える複数のプロセスパラメータとの関係を明らか
にする必要がある。
【0004】上記関係を求めるにあたっては、たとえば
半導体ウエハにテスト素子群(以下、TEG(Test Ele
ment Group)と記す)を製造し、そのTEGにおいて半
導体素子の電気的特性と複数のプロセスパラメータとの
関係が評価される。この際、通常、1枚の半導体ウエハ
に対して設定される複数のプロセスパラメータの値はそ
れぞれ1つであって、それぞれ1つの値に設定された複
数のプロセスパラメータによって1枚の半導体ウエハに
半導体素子を形成し、その電気的特性を各半導体ウエハ
毎に評価して、複数のプロセスパラメータの適正値が得
られる。しかしこの方法では、複数のプロセスパラメー
タの値の組み合わせに必要な枚数の半導体ウエハを用意
しなくてはならず、TEGの試作に多くの半導体ウエハ
が必要とされることから、開発コストの増大を招いてし
まう。
【0005】たとえば半導体ウエハの表面に絶縁膜を成
膜する際は、たとえばバッチ式熱酸化装置に半導体ウエ
ハを設置し、熱酸化処理を施すことによって1枚の半導
体ウエハの全面にほぼ同じ厚さの絶縁膜を形成する。こ
のため、絶縁膜の厚さを、たとえば3仕様変えたい場合
は、1仕様に対して1枚の半導体ウエハが必要となり、
3枚の半導体ウエハが用意される。
【0006】そこで、たとえばイオン打ち込み工程また
はリソグラフィ工程では、1枚の半導体ウエハを複数の
領域に分けて、各領域毎に異なる条件でTEGを製造す
る方法がとられている。
【0007】たとえば、特開2000−150407号
公報には、半導体基板の表面に複数の分割された領域を
設け、各領域の半導体基板内に領域毎に異なるドーズ量
のイオンビームを、走査速度を変えながら連続的に照射
する方法が開示されている。
【0008】また、特開2001−189281号公報
には、半導体ウエハへ照射されるイオンビームの一部を
遮る遮蔽板を稼動させることによって、同一のイオン打
ち込み工程で打ち込み仕様の異なる複数の不純物濃度分
布を形成する方法が記載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者が検討したところ、1枚の半導体ウエハに異なる値の
プロセスパラメータを実現できる工程はイオン打ち込み
工程とリソグラフィ工程とであり、他の製造工程では未
だ複数枚の半導体ウエハを用いたプロセスパラメータの
評価が行われている。特にバッチ式製造装置を用いた製
造工程におけるプロセスパラメータは1枚の半導体ウエ
ハでは評価することができない。このため、依然として
TEGの試作に多くの半導体ウエハが使用されて、開発
コストの増大という課題が残されることが明らかとなっ
た。
【0010】特に、相対的に径の大きい半導体ウエハ、
たとえば300mm径の半導体ウエハを用いた製造ライ
ンでは、相対的に径の大きい半導体ウエハのコストが、
相対的に径の小さい半導体ウエハのコストに比べて高い
ことから、半導体装置の試作・開発を行う場合の開発コ
ストの増大は大きな問題となる。
【0011】本発明の目的は、半導体装置の試作・開発
段階における複数のプロセスパラメータの適正値の設定
に必要な半導体ウエハの数を削減することにより、半導
体装置の開発コストの増大を抑えることのできる技術を
提供することにある。
【0012】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0013】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
次のとおりである。
【0014】本発明の半導体装置のプロセスパラメータ
の決定方法は、半導体素子の電気的特性に影響を与える
複数のプロセスパラメータを選び、1枚の半導体ウエハ
で複数のプロセスパラメータの値を幾つか変えて、半導
体素子を形成する工程と、半導体素子の電気的特性およ
び複数のプロセスパラメータの値を測定し、半導体素子
の電気的特性と複数のプロセスパラメータの値との関係
を解析する工程と、解析結果から複数のプロセスパラメ
ータの適正値を決定する工程とを有するものである。
【0015】本発明の半導体装置の製造方法は、半導体
素子の電気的特性に影響を与える複数のプロセスパラメ
ータを選び、1枚の半導体ウエハで複数のプロセスパラ
メータの値を幾つか変えて、半導体素子を形成する工程
と、半導体素子の電気的特性および複数のプロセスパラ
メータの値を測定し、半導体素子の電気的特性と複数の
プロセスパラメータの値との関係を解析する工程と、解
析結果から複数のプロセスパラメータの適正値を決定す
る工程と、複数のプロセスパラメータの適正値を実現す
るため、各製造装置の製造条件を設定する工程とを有す
るものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明す
るための全図において、同一の機能を有する部材には同
一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0017】(実施の形態1)本発明の実施の形態1で
は、試作・開発段階における半導体素子のデバイス特性
に影響を与える複数のプロセスパラメータの適正値を求
める方法の一例を、図1〜図8および表1を用いて説明
する。図1は、半導体素子のデバイス特性に影響を与え
る複数のプロセスパラメータの適正値を求める方法の一
例を示す工程図、図2、図4および図5は、1つのプロ
セスパラメータの半導体ウエハ面内分布の一例を示す概
略図、図3は、枚葉式熱酸化装置を用いて半導体ウエハ
に成膜された絶縁膜の厚さの半導体ウエハ面内分布の一
例を示すグラフ図、図6は、複数のプロセスパラメータ
の半導体ウエハ面内分布の一例を示す概略図、図7は、
テスト素子の近傍に配置されたプロセスパラメータ測定
用の素子の一例を示す配置図、図8は、半導体素子のデ
バイス特性とプロセスパラメータとの関係の一例を示す
グラフ図である。なお、本実施の形態1を適用する半導
体素子の一例として、MISFET(Metal Insulator
Semiconductor Field Effect Transistor)を記載す
る。
【0018】まず、1枚の半導体ウエハSWに複数の半
導体素子を形成する(図1の工程100)。
【0019】ここでは、半導体素子のデバイス特性に影
響を与える複数のプロセスパラメータを選び、それぞれ
のプロセスパラメータの値を1枚の半導体ウエハSWで
幾つか変えて、半導体素子を形成する。従って、少なく
ともプロセスパラメータの適正値を求める工程では、枚
葉式装置を用いることが前提となる。また、後述するよ
うに、半導体素子のデバイス特性とプロセスパラメータ
との関係を解析する工程において、それぞれのプロセス
パラメータの影響を個別に評価するためには、統計的実
験計画法に則してプロセスパラメータの値を変えること
が望ましい。
【0020】表1に、一般に半導体素子が形成される際
に考慮されるプロセスパラメータ、およびMISFET
のデバイス特性に影響を与えるプロセスパラメータの一
例を示す。
【0021】
【表1】
【0022】プロセスパラメータの値は、たとえば以下
のように1枚の半導体ウエハSWに分布させることがで
きる。 (1)絶縁膜の厚さは、以下のように分布させることが
できる。
【0023】たとえば枚葉式熱酸化装置を用いて、ラン
プに与えるパワーまたはチャンバ内の圧力等を制御す
る、あるいは枚葉式CVD(Chemical Vapor Depositio
n)装置を用いて、チャンバ内の圧力等を制御すること
によって、厚さが互いに異なる絶縁膜を1枚の半導体ウ
エハSWに形成する。たとえば枚葉式熱酸化装置におい
てランプパワーを制御する場合は、半導体ウエハSWの
外周付近のパワーを低く、半導体ウエハSWの中心付近
のパワーを高く設定することにより、図2に示すよう
に、中心部には相対的に厚い熱酸化膜、周辺部には相対
的に薄い熱酸化膜が形成される。また、図3に示すよう
に、枚葉式熱酸化装置のチャンバ内の圧力(Pressure1
〜Pressure3)は膜厚の面内均一性に影響を与えること
から、半導体ウエハSWの面内の膜厚変化が大きくなる
圧力を設定することにより、半導体ウエハSWに厚さが
互いに異なる熱酸化膜を形成する。 (2)パターンの寸法は、以下のように分布させること
ができる。
【0024】たとえばレジスト膜に対して露光および現
像処理を施すことにより半導体ウエハSW上にレジスト
パターンを形成するフォトリソグラフィ工程において、
露光量を変えることによって、図4に示すように、寸法
が互いに異なるレジストパターン(Size1〜Size3)を1
枚の半導体ウエハSW上に形成し、これをエッチング技
術におけるマスクとする。または、露光用マスクに互い
に寸法の異なるパターンを配置することによって、半導
体ウエハSW上に寸法が互いに異なるレジストパターン
を形成し、これをエッチング技術におけるマスクとす
る。 (3)パターンの断面形状は、以下のように分布させる
ことができる。
【0025】たとえばレジストパターンをマスクとした
エッチングにより半導体膜、金属・導体膜を加工してパ
ターンを形成する際、半導体ウエハSWを搭載するステ
ージの温度を変えることにより、同一形状のレジストパ
ターンを用いて、断面形状が互いに異なるパターンを1
枚の半導体ウエハSWに形成する。ステージの温度変化
は、たとえばステージ冷却ガスの流量を制御することに
より実現することができて、ステージの温度が相対的に
低いところでは順テーパ形状、ステージの温度が相対的
に高いところでは垂直形状または逆テーパ形状のパター
ンが得られる。または半導体チップ内に、パターンの占
有面積が異なる複数のレジストパターンを形成し、これ
をエッチング技術におけるマスクとすることによって、
断面形状が互いに異なるパターンを1枚の半導体ウエハ
SWに形成する。 (4)パターンの厚さは、以下のように分布させること
ができる。
【0026】たとえば枚葉式CVD装置を用いて、チャ
ンバ内の圧力等を制御することによって。厚さが互いに
異なる半導体膜、金属・導体膜を1枚の半導体ウエハS
Wに形成する。なお、厚さが互いに異なる金属・導体膜
を1枚の半導体ウエハSWに形成する方法として、枚葉
式スパッタ装置を用いた成膜方法があるが、これについ
ては実施の形態2で説明する。 (5)イオン打ち込みのドーズ量は、以下のように分布
させることができる。
【0027】たとえば遮蔽板を備えたイオン打ち込み装
置を用いる、またはイオンビーム走査速度を変更するこ
とによって、図5に示すように、1枚の半導体ウエハS
Wの複数の領域に異なるドーズ量(Dose1〜Dose4)のイ
オン打ち込みを行う。遮蔽板を備えたイオン打ち込み装
置では、まず半導体ウエハSWの全面に不純物を注入
し、さらに遮蔽板で半導体ウエハSWの半分を覆い隠し
て半導体ウエハSWの半分に不純物を注入した後、半導
体ウエハSWを90度回転させて上記と同様の操作を行
う。これにより、半導体ウエハSWの面内に不純物濃度
が異なる4つの領域を形成する。 (6)アニール処理の温度は、以下のように分布させる
ことができる。
【0028】たとえば枚葉式熱処理装置を用いて、ラン
プに与えるパワーを制御することによって、1枚の半導
体ウエハSWに互いにアニール温度が異なる領域を分布
させる。
【0029】図6に、1枚の半導体ウエハSWに、絶縁
膜の厚さ(前記図2)、パターンの寸法(前記図4)お
よびイオン打ち込みのドーズ量(前記図5)をそれぞれ
分布させた場合の半導体ウエハSW面内分布の概略図を
示す。図中に示す領域Aでは、絶縁膜の厚さが相対的に
厚く、パターンの寸法がSize2、イオン打ち込みのドー
ズ量がDose1の半導体素子が得られることになる。
【0030】次に、1枚の半導体ウエハSWに形成され
た半導体素子のデバイス特性および複数のプロセスパラ
メータを測定する(図1の工程101)。
【0031】プロセスパラメータの測定には、半導体素
子のデバイス特性を測定するテスト素子が用いられる
が、プロセスパラメータの測定ができない場合または測
定精度が悪い場合などには、上記テスト素子の間近に配
置され、テスト素子とは異なる構造のプロセスパラメー
タ測定用の素子が用いられる。
【0032】図7に、テスト素子の近傍に配置されたプ
ロセスパラメータ測定用の素子の配置図の一例を示す。
【0033】1枚の半導体ウエハSWには複数のショッ
トが存在し、半導体チップSCのサイズが相対的に大き
い半導体装置の場合、通常1ショットに複数の半導体チ
ップSCが存在する。隣接する半導体チップSCと半導
体チップSCとの間にテスト素子(図中、相対的に濃い
網掛けのハッチングで示す)およびプロセスパラメータ
測定用の素子(図中、相対的に薄い網掛けのハッチング
で示す)が配置される。テスト素子T1で測定すること
が難しいプロセスパラメータ、たとえばMISFETの
ゲート絶縁膜の厚さなどは、プロセスパラメータ測定用
の素子T2で測定される。この素子T2は、できるだけ
テスト素子T1の近傍に配置することが望ましく、テス
ト素子T1の横に配置される。
【0034】また、たとえば、半導体ウエハSWに施さ
れる活性化アニール処理の温度によって基板に注入され
た不純物の濃度分布が変わるが、これはMISFETの
デバイス特性、たとえばショートチャネル効果に表れる
ことから、アニール処理の温度が互いに異なる複数のM
ISFET構造のテスト素子を測定することにより、ア
ニール処理の温度の適正値、および半導体ウエハSWの
面内ばらつきの許容値を得ることができる。さらに、ゲ
ート電極の寸法が互いに異なる複数のMISFET構造
のテスト素子を半導体ウエハSWに用意すれば、より高
精度にアニール処理の温度の適正値、および半導体ウエ
ハSWの面内ばらつきの許容値を得ることができる。
【0035】次に、半導体素子のデバイス特性と複数の
プロセスパラメータとの関係を解析する(図1の工程1
02)。
【0036】ここでは、実験計画法に則してプロセスパ
ラメータの値を変化させ、これにより得られた半導体素
子のデバイス特性のデータを解析することによって、半
導体素子のデバイス特性に与えるそれぞれのプロセスパ
ラメータの影響を個別に評価することができる。
【0037】図8に、プロセスパラメータを評価する方
法の一例として、MISFETのしきい値電圧とソース
・ドレイン領域にイオン打ち込みされる不純物のドーズ
量との関係を示す。ここでは、イオン打ち込みのドーズ
量がプロセスパラメータとなり、ドーズ量の8×1012
cm-2、1.8×1013cm-2および2.8×1013cm
-2がプロセスパラメータの値となる。
【0038】他のプロセスパラメータに関係なく、全て
のMISFETのしきい値電圧とイオン打ち込みドーズ
量との関係を求める。他のプロセスパラメータの影響に
よりしきい値電圧にばらつきが生ずるが、それぞれのド
ーズ量においてしきい値電圧の平均値をとることで、他
のプロセスパラメータの影響を除いたしきい値電圧に及
ぼすイオン打ち込みドーズ量の影響を評価することがで
きる。
【0039】なお、実験計画法に則してプロセスパラメ
ータの値を変えることができない場合は、たとえば重回
帰分析等の多変量解析手法を用いることができる。
【0040】次に、上記実験計画法によって得られた解
析結果から複数のプロセスパラメータの適正値を決定す
る(図1の工程103)。
【0041】その後、複数のプロセスパラメータの適正
値を実現するため、各製造装置の製造条件が設定される
(図1の工程104)。
【0042】次に、本発明を試作・開発段階のCMOS
(Complementary Metal Oxide Semiconductor)デバイ
スの製造方法に適用した一例を、図9に示すCMOSデ
バイスの製造工程図、および図10〜図13に示す半導
体基板の要部断面図を用いて説明する。なお、このCM
OSデバイスの製造では、図9の点線で囲んだ工程でプ
ロセスパラメータの評価を行うとした。また、図10〜
図13には2つのCMOSデバイスを記載したが、1枚
の半導体ウエハには複数の半導体チップが配置されてお
り、それぞれの半導体チップに複数のCMOSデバイス
TEGが作り込まれている。
【0043】まず、図10に示すように、たとえばp型
のシリコン単結晶からなる半導体基板1を1枚用意す
る。半導体基板1は、たとえば300mm径の円形の薄
い板状に加工された半導体ウエハである。次に、素子分
離領域の半導体基板1に素子分離溝を形成した後、半導
体基板1上にCVD法で堆積したシリコン酸化膜をエッ
チバックまたはCMP(Chemical Mechanical Polishin
g)法で研磨して、素子分離溝の内部にシリコン酸化膜
を残すことにより素子分離部2を形成する(図9の工程
100)。
【0044】次に、レジストパターンをマスクとして半
導体基板1に不純物をイオン注入し、pウェル3および
nウェル4を形成する。pウェル3にはp型の導電型を
示す不純物、たとえばボロンをイオン注入し、nウェル
4にはn型の導電型を示す不純物、たとえばリンをイオ
ン注入する(図9の工程101)。
【0045】この後、図示はしないが、イオン打ち込み
装置を用いて、各ウェル領域にMISFETのしきい値
を制御するための不純物をイオン注入する(図9の工程
102)。ここで、不純物のドーズ量が互いに異なる複
数の領域を形成する。
【0046】次に、枚葉式熱酸化装置を用いて、ゲート
絶縁膜5となるシリコン酸化膜を半導体基板1の表面に
形成する(図9の工程103)。ここで、たとえば前記
図2に示したように、厚さが互いに異なるシリコン酸化
膜を形成する。なお、枚葉式CVD装置を用いて、厚さ
が互いに異なるシリコン酸化膜を形成してもよい。
【0047】次に、図11に示すように、枚葉式CVD
装置を用いて、ゲート電極となるシリコン多結晶膜6a
およびキャップ絶縁膜となるシリコン酸化膜7aを順次
堆積して積層膜を形成する(図9の工程104)。ここ
で、厚さが互いに異なるシリコン多結晶膜6aを形成す
る。この後、半導体基板1上にフォトレジストパターン
8を形成する(図9の工程105)。ここで、寸法が互
いに異なるフォトレジストパターン8を形成する。
【0048】次に、図12に示すように、ドライエッチ
ング装置を用いて、レジストパターンをマスクとして上
記積層膜をエッチングし、ゲート電極6およびキャップ
絶縁膜7を形成する(図9の工程106)。ここで、寸
法または断面形状が互いに異なるゲート電極6を形成す
る。
【0049】次いで、イオン打ち込み装置を用いて、p
ウェル3にn型不純物、たとえばヒ素をイオン注入し、
pウェル3上のゲート電極6の両側にn型拡張領域9a
を形成する(図9の工程107)。n型拡張領域9a
は、ゲート電極6に対して自己整合的に形成される。こ
こで、不純物のドーズ量が互いに異なる複数の領域をp
ウェル3に形成する。
【0050】同様に、イオン打ち込み装置を用いて、n
ウェル4にp型不純物、たとえばフッ化ボロンをイオン
注入し、nウェル4上のゲート電極6の両側にp型拡張
領域10aを形成する(図9の工程107)。p型拡張
領域10aは、ゲート電極6に対して自己整合的に形成
される。ここで、不純物のドーズ量が互いに異なる複数
の領域をnウェル4に形成する。
【0051】次いで、半導体基板1上にCVD法でシリ
コン酸化膜を堆積した後、このシリコン酸化膜を異方性
エッチングすることにより、ゲート電極6の側壁にサイ
ドウォールスペーサ11を形成する(図9の工程10
8)。
【0052】その後、イオン打ち込み装置を用いて、p
ウェル3にn型不純物、たとえばヒ素をイオン注入し、
pウェル3上のゲート電極6の両側にn型拡散領域9b
を形成する(図9の工程109)。n型拡散領域9b
は、ゲート電極6およびサイドウォールスペーサ11に
対して自己整合的に形成され、n型拡張領域9aおよび
n型拡散領域9bからなるn型半導体領域9は、nチャ
ネルMISFETQnのソース・ドレインとして機能す
る。ここで、不純物のドーズ量が互いに異なる複数の領
域をpウェル3に形成する。
【0053】同様に、イオン打ち込み装置を用いて、n
ウェル4にp型不純物、たとえばフッ化ボロンをイオン
注入し、nウェル4上のゲート電極6の両側にp型拡散
領域10bを形成する(図9の工程109)。p型拡散
領域10bは、ゲート電極6およびサイドウォールスペ
ーサ11に対して自己整合的に形成され、p型拡張領域
10aおよびp型拡散領域10bからなるp型半導体領
域10は、pチャネルMISFETQpのソース・ドレ
インとして機能する。ここで、不純物のドーズ量が互い
に異なる複数の領域をnウェル4に形成する。
【0054】次いで、枚葉式熱処理装置を用いて、半導
体基板1にイオン打ち込みされた不純物の活性化のため
のアニールを半導体基板1に施す(図9の工程11
0)。ここで、たとえばアニールの温度が互いに異なる
領域を半導体基板1に分布させる。
【0055】次に、図13に示すように、枚葉式CVD
装置を用いて、半導体基板1上にシリコン酸化膜12を
形成した後、このシリコン酸化膜12を、たとえばCM
P法で研磨することにより表面が平坦化された層間絶縁
膜を形成する(図9の工程111)。ここで、厚さが互
いに異なるシリコン酸化膜12を形成する。続いてレジ
ストパターンをマスクとしたエッチングによってシリコ
ン酸化膜12に接続孔13を形成する。この接続孔13
はn型半導体領域9またはp型半導体領域10上などの
必要部分に形成する。
【0056】続いて、接続孔13の内部を含む半導体基
板1の全面にチタン窒化膜を、たとえばCVD法で形成
し、さらに接続孔13を埋め込むタングステン膜を、た
とえばCVD法で形成した後、接続孔13以外の領域の
チタン窒化膜およびタングステンをCMP法により除去
して、接続孔13の内部にタングステン膜を主導体層と
するプラグ14を形成する。
【0057】次に、半導体基板1上に、たとえばタング
ステン膜を形成した後、レジストパターンをマスクとし
たエッチングによってタングステン膜を加工し、第1配
線層の配線15を形成する。タングステン膜は、たとえ
ばCVD法またはスパッタ法により形成できる。さらに
上層の配線を形成することにより、CMOSデバイスが
略完成するが、その図示および説明は省略する。
【0058】この後、前記図1の工程101〜103で
説明したように、CMOSデバイスのデバイス特性と複
数のプロセスパラメータとの関係を解析し、複数のプロ
セスパラメータの適正値を決定する。すなわち、1枚の
半導体基板1には、チャネルイオン打ち込み、ゲート絶
縁膜形成、ゲート材料成膜、ゲート加工(フォトリソグ
ラフィ)、ゲート加工(ドライエッチング)、ソース・
ドレインイオン打ち込み、アニール処理、層間絶縁膜形
成の各工程において、それぞれプロセスパラメータの値
を幾つか変えた製造が行われている。従って、1枚の半
導体基板1上には、これらプロセスパラメータのそれぞ
れの値が異なるテスト素子およびプロセスパラメータ測
定用の素子が形成されている。
【0059】そこで、テスト素子およびプロセスパラメ
ータ測定用の素子の全てまたは一部を測定した後、たと
えば前記図8に示したMISFETのしきい値電圧とイ
オン打ち込みドーズ量との関係のように、1つまたは複
数のデバイス特性と1つのプロセスパラメータとの関係
を解析することによって、プロセスパラメータの適正値
を得ることができる。
【0060】その後、プロセスパラメータの適正値を実
現するため、各製造装置、たとえばイオン打ち込み装
置、熱酸化装置、CVD装置、露光装置、ドライエッチ
ング装置、熱処理装置の製造条件が設定される。得られ
た各製造装置の製造条件に従ってCMOSデバイスを試
作し、さらに電気的特性、歩留まり、信頼性などの評価
を行い、量産に耐えられると判断されると、CMOSデ
バイスの製造は、試作・開発過程から量産へと移行され
る。
【0061】このように、本実施の形態1によれば、半
導体素子のデバイス特性に影響を与える複数のプロセス
パラメータを選び、それぞれのプロセスパラメータの値
を1枚の半導体ウエハで幾つか変えて半導体素子を形成
し、1枚の半導体ウエハに形成された半導体素子のデバ
イス特性と複数のプロセスパラメータとの関係を解析す
ることによって、それぞれのプロセスパラメータの適正
値を決定することができる。従って、半導体製品の試作
・開発段階において複数のプロセスパラメータの適正値
を求めるにあたり、使用される半導体ウエハの数を従来
よりも削減することができて、開発コストの増大を抑え
ることができる。
【0062】(実施の形態2)本発明の実施の形態2で
は、試作・開発段階において配線抵抗とプロセスパラメ
ータとの関係を解析し、複数のプロセスパラメータの適
正値を求める方法の一例を説明する。
【0063】ここでは、接触抵抗またはプラグの抵抗な
どを含む配線抵抗に影響を与える複数のプロセスパラメ
ータを選び、それぞれのプロセスパラメータの値を1枚
の半導体ウエハで幾つか変えて、配線を形成する。従っ
て、ここでもプロセスパラメータの適正値を求める工程
では、枚葉式装置を用いることが前提となり、また配線
抵抗と複数のプロセスパラメータとの関係を解析する工
程において、それぞれのプロセスパラメータの影響を個
別に評価するためには、統計的実験計画法に則してプロ
セスパラメータの値を変えることが望ましい。またプロ
セスパラメータの測定には、半導体ウエハに形成された
テスト素子またはプロセスパラメータ測定用の素子が用
いられる。
【0064】表2に、配線抵抗に影響を与えるプロセス
パラメータの一例を示す。
【0065】
【表2】
【0066】プロセスパラメータの値は、たとえば以下
のように1枚の半導体ウエハに分布させることができ
る。 (1)絶縁膜の厚さは、以下のように分布させることが
できる。
【0067】たとえば枚葉式CVD装置を用いて、チャ
ンバ内の圧力等を制御することによって、厚さが互いに
異なる絶縁膜を1枚の半導体ウエハに形成する。 (2)パターンの寸法は、前記実施の形態1に記載した
パターンの寸法と同様である。 (3)パターンの厚さは、以下のように分布させること
ができる。
【0068】配線工程のパターンは、一般にスパッタ技
術により半導体ウエハ上に堆積された金属膜によって構
成される。そこで、ターゲットとステージとの間にシャ
ッターを備えた枚葉式スパッタ装置によって上記金属膜
を堆積する。シャッターに覆われた領域は成膜されない
ため、第1の領域に相対的に薄い膜を形成したい場合
は、成膜途中でこの第1の領域を覆う。シャッターに覆
われていない第1の領域以外の第2の領域には相対的に
厚い膜が形成される。この操作を繰り返すことにより、
1枚の半導体ウエハの複数の領域に厚さが互いに異なる
金属膜を形成する。なお、前記実施の形態1に記載した
パターンの厚さと同様に、枚葉式CVD装置を用いるこ
ともできる。
【0069】次に、本発明を試作・開発段階の配線の製
造方法に適用した一例を、図14に示す配線の製造工程
図、および図15〜図18に示す半導体基板の要部断面
図を用いて説明する。なお、配線の製造では、図14の
点線で囲んだ工程でプロセスパラメータの評価を行うと
した。
【0070】まず、たとえば前記実施の形態1において
前記図10〜図12を用いて説明した製造方法と同様
に、1枚の半導体基板1上にCMOSデバイスを形成す
る。
【0071】次に、図15に示すように、半導体基板1
上にシリコン酸化膜12を形成した後、このシリコン酸
化膜12を、たとえばCMP法で研磨することにより表
面を平坦化する(図14の工程100)。
【0072】次いで、半導体基板1上にフォトレジスト
パターン16を形成する(図14の工程101)。ここ
で、寸法が互いに異なるフォトレジストパターン16を
形成する。
【0073】続いて、ドライエッチング装置を用いて、
フォトレジストパターン16をマスクとしたエッチング
によってシリコン酸化膜12に接続孔13を形成する
(図14の工程102)。
【0074】次に、フォトレジストパターン16を除去
した後、図16に示すように、接続孔13の内部を含む
半導体基板1の全面にチタン窒化膜を、たとえばCVD
法で形成し、さらに接続孔13を埋め込むタングステン
膜を、たとえばCVD法で形成した後、接続孔13以外
の領域のチタン窒化膜およびタングステンをCMP法に
より除去して、接続孔13の内部にタングステン膜を主
導体層とするプラグ14を形成する(図14の工程10
3)。
【0075】次いで、スパッタ装置を用いて、半導体基
板1上に配線を構成する金属膜、たとえばタングステン
膜を堆積する(図14の工程104)。ここで、厚さが
互いに異なるタングステン膜を形成する。
【0076】次いで、半導体基板1上にフォトレジスト
パターン17を形成する(図14の工程105)。ここ
で、寸法が互いに異なるフォトレジストパターン17を
形成する。
【0077】続いて、ドライエッチング装置を用いて、
フォトレジストパターン17をマスクとしたエッチング
によってタングステン膜を加工し、第1配線層の配線1
5を形成する(図14の工程106)。
【0078】次に、フォトレジストパターン17を除去
した後、図17に示すように、枚葉式CVD装置を用い
て、配線15を覆う絶縁膜、たとえばシリコン酸化膜を
形成した後、その絶縁膜を、たとえばCMP法で研磨す
ることにより、表面が平坦化された層間絶縁膜18を形
成する(図14の工程107)。ここで、厚さが互いに
異なる絶縁膜を形成する。
【0079】次いで、図示はしないが、半導体基板1上
にフォトレジストパターンを形成する(図14の工程1
08)。ここで、寸法が互いに異なるフォトレジストパ
ターンを形成する。
【0080】続いて、ドライエッチング装置を用いて、
フォトレジストパターンをマスクとしたエッチングによ
って層間絶縁膜18の所定の領域に接続孔19を形成す
る(図14の工程109)。
【0081】次に、接続孔19の内部を含む半導体基板
1の全面にバリアメタル層を形成し、さらに接続孔19
を埋め込む銅膜を形成する。バリアメタル層は、たとえ
ばチタン窒化膜、タンタル膜、タンタル窒化膜などであ
り、たとえばCVD法またはスパッタ法で形成する。銅
膜は主導体層として機能し、たとえばメッキ法で形成で
きる。メッキ法による銅膜の形成前に、たとえばCVD
法またはスパッタ法によりシード層として薄い銅膜を形
成できる。その後、接続孔19以外の領域の銅膜および
バリアメタル層をCMP法により除去して、接続孔19
の内部にプラグ20を形成する(図14の工程11
0)。
【0082】次いで、半導体基板1上にストッパ絶縁膜
21を形成し、さらに枚葉式CVD装置を用いて、配線
形成用の絶縁膜22を形成する。ストッパ絶縁膜21
は、たとえばシリコン窒化膜とし、絶縁膜22は、たと
えばシリコン酸化膜とする(図14の工程111)。こ
こで、厚さが互いに異なる絶縁膜22を形成する。
【0083】次いで、半導体基板1上にフォトレジスト
パターン23を形成する(図14の工程112)。ここ
で、寸法が互いに異なるフォトレジストパターン23を
形成する。
【0084】続いて、ドライエッチング装置を用いて、
フォトレジストパターン23をマスクとしたエッチング
によってストッパ絶縁膜21および絶縁膜22の所定の
領域に配線溝24を形成する(図14の工程113)。
【0085】次に、フォトレジストパターン23を除去
した後、図18に示すように、配線溝24の内部を含む
半導体基板1の全面にバリアメタル層を形成し、さらに
配線溝24を埋め込む銅膜を形成する。その後、配線溝
24以外の領域の銅膜およびバリアメタル層をCMP法
により除去して、配線溝24の内部に銅膜を主導体層と
する第2配線層の配線25を形成する(図14の工程1
14)。さらに上層の配線が形成されるが、その図示お
よび説明は省略する。
【0086】この後、前記実施の形態1と同様に、1枚
の半導体基板1上に形成されたテスト素子またはプロセ
スパラメータ測定用の素子を用いて、配線抵抗と複数の
プロセスパラメータとの関係を解析し、複数のプロセス
パラメータ(層間絶縁膜の厚さ、配線形成用絶縁膜の厚
さ、接続孔の孔径、配線の寸法、配線の厚さ)の適正値
を決定する。その後、プロセスパラメータの適正値を実
現するため、各製造装置、たとえばCVD装置、露光装
置、スパッタ装置の製造条件が設定される。得られた各
製造装置の製造条件に従って配線を試作し、さらに電気
的特性、歩留まり、信頼性などの評価を行い、試作・開
発過程から量産へと移行される。
【0087】このように、本実施の形態2によれば、前
記実施の形態1と同様に、配線抵抗に影響を与える複数
のプロセスパラメータを選び、それぞれのプロセスパラ
メータの値を1枚の半導体ウエハで幾つか変えて配線を
形成し、1枚の半導体ウエハに形成された配線と複数の
プロセスパラメータとの関係を解析することによって、
それぞれのプロセスパラメータの適正値を決定すること
ができる。従って、半導体製品の試作・開発段階におい
て複数のプロセスパラメータの適正値を求めるにあた
り、使用される半導体ウエハの数を従来よりも削減する
ことができて、開発コストの増大を抑えることができ
る。
【0088】以上、本発明者によってなされた発明を発
明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は
前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を
逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでも
ない。
【0089】たとえば、前記実施の形態では、本発明を
MISFETおよび配線の製造方法に適用した場合につ
いて説明したが、いかなる半導体素子の製造方法にも適
用することができる。
【0090】また、前記実施の形態では、半導体装置の
試作・開発段階において半導体素子の製造に必要なプロ
セスパラメータの適正値を求める過程に適用したが、た
とえば半導体装置の量産において、半導体素子の不良解
析または電気的特性の改善や変更を行う際にも適用する
ことが可能である。
【0091】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以
下のとおりである。
【0092】1枚の半導体ウエハを用いて、半導体素子
の電気的特性、たとえばデバイス特性または配線抵抗な
どに影響を与える複数のプロセスパラメータの適正値を
決定することができるので、半導体装置の試作・開発段
階における複数のプロセスパラメータの適正値の設定に
必要な半導体ウエハの数を従来よりも削減することがで
きて、半導体装置の開発コストの増大を抑えることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である半導体素子のデバ
イス特性に影響を与える複数のプロセスパラメータの適
正値を求める方法の一例を示す工程図である。
【図2】本発明の一実施の形態であるプロセスパラメー
タの半導体ウエハ面内分布の一例を示す概略図である。
【図3】本発明の一実施の形態である枚葉式熱酸化装置
を用いて半導体ウエハ上に成膜された絶縁膜の厚さの面
内分布の一例を示すグラフ図である。
【図4】本発明の一実施の形態であるプロセスパラメー
タの半導体ウエハ面内分布の一例を示す概略図である。
【図5】本発明の一実施の形態であるプロセスパラメー
タの半導体ウエハ面内分布の一例を示す概略図である。
【図6】本発明の一実施の形態である複数のプロセスパ
ラメータの半導体ウエハ面内分布の一例を示す概略図で
ある。
【図7】本発明の一実施の形態であるテスト素子の近傍
に配置されたプロセスパラメータ測定用の素子の配置図
である。
【図8】本発明の一実施の形態であるMISFETのデ
バイス特性とプロセスパラメータとの関係の一例を示す
グラフ図である。
【図9】本発明の一実施の形態であるCMOSデバイス
の製造工程図である。
【図10】本発明の一実施の形態であるCMOSデバイ
スの製造方法を示す半導体基板の要部断面図である。
【図11】本発明の一実施の形態であるCMOSデバイ
スの製造方法を示す半導体基板の要部断面図である。
【図12】本発明の一実施の形態であるCMOSデバイ
スの製造方法を示す半導体基板の要部断面図である。
【図13】本発明の一実施の形態であるCMOSデバイ
スの製造方法を示す半導体基板の要部断面図である。
【図14】本発明の他の実施の形態である配線の製造工
程図である。
【図15】本発明の他の実施の形態である配線の製造方
法を示す半導体基板の要部断面図である。
【図16】本発明の他の実施の形態である配線の製造方
法を示す半導体基板の要部断面図である。
【図17】本発明の他の実施の形態である配線の製造方
法を示す半導体基板の要部断面図である。
【図18】本発明の他の実施の形態である配線の製造方
法を示す半導体基板の要部断面図である。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 素子分離部 3 pウェル 4 nウェル 5 ゲート絶縁膜 6 ゲート電極 6a シリコン多結晶膜 7 キャップ絶縁膜 7a シリコン酸化膜 8 フォトレジストパターン 9 n型半導体領域 9a n型拡張領域 9b n型拡散領域 10 p型半導体領域 10a p型拡張領域 10b p型拡散領域 11 サイドウォールスペーサ 12 シリコン酸化膜 13 接続孔 14 プラグ 15 配線 16 フォトレジストパターン 17 フォトレジストパターン 18 層間絶縁膜 19 接続孔 20 プラグ 21 ストッパ絶縁膜 22 絶縁膜 23 フォトレジストパターン 24 配線溝 25 配線 SW 半導体ウエハ SC 半導体チップ T1 テスト素子 T2 プロセスパラメータ測定用の素子 Qn nチャネルMISFET Qp pチャネルMISFET A 領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 27/04 27/092 (72)発明者 西原 晋治 茨城県ひたちなか市堀口751番地 トレセ ンティテクノロジーズ株式会社内 (72)発明者 小森 和宏 茨城県ひたちなか市堀口751番地 トレセ ンティテクノロジーズ株式会社内 (72)発明者 鈴木 範夫 茨城県ひたちなか市堀口751番地 トレセ ンティテクノロジーズ株式会社内 (72)発明者 加藤 毅 茨城県ひたちなか市堀口751番地 トレセ ンティテクノロジーズ株式会社内 (72)発明者 徳永 謙二 茨城県ひたちなか市堀口751番地 トレセ ンティテクノロジーズ株式会社内 (72)発明者 定岡 征人 茨城県ひたちなか市堀口751番地 トレセ ンティテクノロジーズ株式会社内 (72)発明者 鈴木 匡 茨城県ひたちなか市堀口751番地 トレセ ンティテクノロジーズ株式会社内 (72)発明者 鳥居 善三 茨城県ひたちなか市堀口751番地 トレセ ンティテクノロジーズ株式会社内 Fターム(参考) 4M106 AA01 AA07 AB20 BA01 5F038 AV06 CD12 DT12 DT16 EZ10 EZ13 EZ14 EZ15 EZ20 5F048 AC03 BA01 BB16 BB18 BD04 BE03 BE06 BF01 BF11 BF16

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)半導体素子の電気的特性に影響を
    与える複数のプロセスパラメータを選び、1枚の半導体
    ウエハで前記複数のプロセスパラメータの値を幾つか変
    えて、前記半導体素子を形成する工程と、(b)前記半
    導体素子の電気的特性および前記複数のプロセスパラメ
    ータの値を測定し、前記半導体素子の電気的特性と前記
    複数のプロセスパラメータの値との関係を解析する工程
    と、(c)解析結果から前記複数のプロセスパラメータ
    の適正値を決定する工程とを有することを特徴とする半
    導体装置のプロセスパラメータの決定方法。
  2. 【請求項2】 (a)半導体素子の電気的特性に影響を
    与える複数のプロセスパラメータを選び、1枚の半導体
    ウエハで前記複数のプロセスパラメータの値を幾つか変
    えて、前記半導体素子を形成する工程と、(b)前記半
    導体素子の電気的特性および前記複数のプロセスパラメ
    ータの値を測定し、前記半導体素子の電気的特性と前記
    複数のプロセスパラメータの値との関係を解析する工程
    と、(c)解析結果から前記複数のプロセスパラメータ
    の適正値を決定する工程と、(d)前記複数のプロセス
    パラメータの適正値を実現するため、各製造装置の製造
    条件を設定する工程とを有することを特徴とする半導体
    装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の半導体装置のプロセスパ
    ラメータの決定方法において、枚葉式の製造装置を用い
    て、1枚の半導体ウエハで前記複数のプロセスパラメー
    タの値を幾つか変えることを特徴とする半導体装置のプ
    ロセスパラメータの決定方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の半導体装置のプロセスパ
    ラメータの決定方法において、前記半導体素子の電気的
    特性と前記複数のプロセスパラメータの値との関係は、
    実験計画法または多変量解析手法によって解析すること
    を特徴とする半導体装置のプロセスパラメータの決定方
    法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の半導体装置のプロセスパ
    ラメータの決定方法において、前記複数のプロセスパラ
    メータの値を実験計画法に則して変えることにより、前
    記半導体素子の電気的特性に与える前記複数のプロセス
    パラメータの影響を個別に評価することを特徴とする半
    導体装置のプロセスパラメータの決定方法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の半導体装置のプロセスパ
    ラメータの決定方法において、前記複数のプロセスパラ
    メータの値の測定には、前記半導体素子の電気的特性の
    テスト素子、または前記テスト素子の間近に配置され、
    前記テスト素子とは異なる構造の素子を用いることを特
    徴とする半導体装置のプロセスパラメータの決定方法。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の半導体装置のプロセスパ
    ラメータの決定方法において、前記複数のプロセスパラ
    メータは、絶縁膜の厚さ、パターンの寸法、パターンの
    断面形状、パターンの厚さ、イオン打ち込みのドーズ量
    またはアニール処理の温度であることを特徴とする半導
    体装置のプロセスパラメータの決定方法。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の半導体装置のプロセスパ
    ラメータの決定方法において、前記(a)〜(c)工程
    は、前記半導体素子の試作・開発段階におけるプロセス
    パラメータの設定、前記半導体素子の不良解析、または
    前記半導体素子の電気的特性の改善や変更を行う半導体
    装置の製造過程に適用されることを特徴とする半導体装
    置のプロセスパラメータの決定方法。
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