JP2003294682A - ガスセンサ - Google Patents

ガスセンサ

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JP2003294682A
JP2003294682A JP2002095605A JP2002095605A JP2003294682A JP 2003294682 A JP2003294682 A JP 2003294682A JP 2002095605 A JP2002095605 A JP 2002095605A JP 2002095605 A JP2002095605 A JP 2002095605A JP 2003294682 A JP2003294682 A JP 2003294682A
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JP2002095605A
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Yasushi Matsuo
康司 松尾
Satoshi Ishikawa
聡 石川
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Niterra Co Ltd
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NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単に組立可能で外部からの衝撃に強いガス
センサを提供する。 【解決手段】 酸素センサ1は、後端に端子接続用電極
を備えた検出素子10と、検出素子を保持するための主
体金具20と、リード線に繋がる端子60と、端子を内
側に収容する単一部材の第一セラミックセパレータ40
と、主体金具より後部に配置される検出素子後部、端
子、第一セラミックセパレータ、第二セラミックセパレ
ータ50、グロメット67などを、内部に収容する外筒
30と、を備えている。第一セラミックセパレータは、
外筒内面に接触しないようにされて、検出素子後端に装
着されている。また第一セラミックセパレータは、内側
にリブ43,44を備え、リブにそって端子を保持し、
その端子を検出素子の端子接続用電極に接触させてい
る。端子は、弾性変形可能で検出素子側面及び第一セラ
ミックセパレータ内面に弾性力を及ぼす構造にされてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の排気系
等に設置して、混合ガス(排ガス等)中の特定のガス成
分の濃度を検出することができるガスセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ガスセンサとしては、混合ガ
ス中から特定のガス成分の濃度を検出するHCセンサや
NOxセンサ、酸素センサ等様々な種類のものが知られ
ている。
【0003】また、このようなガスセンサとしては、検
出素子の検出部からの検出信号を出力するための端子接
続用電極を当該検出素子の後端側に設け、検出素子先端
側に形成される検出部を被測定ガスに晒しつつ、検出素
子後端側を、主体金具の後端から突出させるようにし
て、検出素子の端子接続用電極と検出信号出力用等のリ
ード線とを、種々の部材を介して電気的に接続したもの
が知られている。
【0004】上記ガスセンサとしては、例えば、検出素
子の上記端子接続用電極としての機能を備えるプラチナ
(Pt)線を、リード線の先端部に接続可能なサイズに
延長し、この一端を検出素子に固定し、他端をリード線
に接続した酸素センサが知られている。
【0005】ただし、このような構成のセンサでは、外
部からの衝撃等によってプラチナ線が簡単に折れてしま
うといった問題があるため、従来では、リード線に繋が
る端子を備えた端子固定部材を、検出素子の後端側に形
成される端子接続用電極に装着することによって、上記
問題を解消してきた。
【0006】例えば、特開2001−188060号公
報に代表される図9に示すようなガスセンサ121にお
いては、主体金具123の両端(先端及び後端)から検
出素子125の端部を突出するようにして検出素子12
5を主体金具123にて保持するようにし、その検出素
子125の端子接続用電極127,129が形成された
後端側に、端子131,133を内側に備える端子固定
部材135を装着することによって、検出素子125の
端子接続用電極127,129と検出信号出力用のリー
ド線137,139との間の電気的接続を良好に保つよ
うにしていた。
【0007】この他、特開平11−190716号公報
に記載のガスセンサにおいては、一対の絶縁ハウジン
グ、一対の固定金具等の各種パーツによって端子をカシ
メリング内の所定位置に配置し、これを検出素子の後端
部に装着し、更にカシメリングを内筒部材に固定するこ
とによって、端子を検出素子の端子接続用電極に接触さ
せ、これによって、リード線と端子接続用電極との間の
電気的接続を保つようにしていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記図
9に示したような構成のガスセンサ121では、重い端
子固定部材135を検出素子125の後端側に装着する
にあたり、端子固定部材135の外側側面(即ち径方向
外周面)と外部カバー141の内側側面(即ち内周面)
とを接触させたり、図9に示すように板バネ136を介
して、端子固定部材135を主体金具123に固定され
るセラミックホルダ153に押圧し、端子固定部材13
5を外部カバー141に固定することによって、端子固
定部材135が、検出素子125の軸方向に垂直な方向
に揺動するのを防止し、シールパッキン151によるセ
ンサ下部のシールを確保していた。
【0009】しかし、このような方法では、端子固定部
材135の一部を外部カバー141の内面に接触させて
保持する構造であるため、外部の衝撃等で外部カバー1
41が変形してしまうと、その変形によって、端子固定
部材135に衝撃が及び、端子固定部材135が破損し
てしまったり、検出素子125に負荷がかかり、検出素
子125が折れてしまうことがあった。
【0010】特に、端子固定部材を外部カバーに接触さ
せて保持する構造上、端子固定部材の容積が大きくなる
ため、その重量が大きくなりがちで、外部カバーに飛び
石等の影響で横方向の衝撃が加わると、検出素子125
にかかる負荷(振れ)が大きく、検出素子125が折れ
やすい。
【0011】また、外部の衝撃等で外部カバー141が
変形し、端子固定部材135が歪んで位置ずれが生ずる
と、外部カバー141とセラミックホルダ153との間
で、端子固定部材135を挟持させている関係上、シー
ルパッキンが変形を生じ、センサ下部のシール性が悪化
することがあった。
【0012】一方、上記後者のガスセンサでは、カシメ
リングが、外部カバーとは所定の空隙を有して配置され
ているので、外部の衝撃がカシメリングに及びにくく、
上記図9のガスセンサと比較して検出素子後端に負荷が
かかるのを抑制することができた。しかしながら、各種
パーツを用いて端子をカシメリング内の所定位置に配置
しなければならないため、組立工程数が多く、生産効率
があまり良くなかった。また、端子が複数部材からなる
各種パーツによってカシメリング内に固定されるため、
各種パーツの寸法精度が端子の固定力に影響し易く、安
定して端子を固定することは容易ではなかった。
【0013】本発明は、こうした問題に鑑みなされたも
のであり、簡単に組立可能で、外部からの衝撃に強いガ
スセンサを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めになされた請求項1に記載の発明においては、先端側
に検出部を備え、後端側に端子接続用電極を備えた軸線
方向に延びる検出素子と、その検出素子の先端側を自身
先端から被測定ガスに晒し、検出素子の後端側を自身後
端から突出させるようにして、検出素子の周囲を取り囲
む主体金具と、その主体金具に固定され、主体金具の後
端より突出された検出素子の後端側を内側に収容する外
部カバーと、外部カバー内側において検出素子の後端側
に装着される絶縁性の端子固定部材と、センサ外部より
延びるリード線と電気的に接続されると共に、端子固定
部材内に配置される端子と、を備えたガスセンサの上記
端子固定部材を、検出素子の後端側の周囲を取り囲む収
容部を有し、自身の径方向外周面と径方向外周面に対向
する外部カバー内周面との間に所定の空隙を形成する単
一の中空状部材で構成している。
【0015】また、端子固定部材の収容部に検出素子の
後端側が収容されることによって、端子と検出素子の端
子接続用電極とが接触すると共に、端子が端子固定部材
の収容部内面と、検出素子の側面との間で挟持されて固
定されるように、ガスセンサを構成している。また更
に、端子固定部材の収容部内面と検出素子の側面との間
で端子が挟持されることによって生じる端子の弾性力に
よって、端子固定部材が、外部カバー内側に保持される
ように、ガスセンサを構成している。
【0016】このように構成された請求項1に記載のガ
スセンサでは、主体金具の後端より突出された検出素子
の後端側に装着される端子固定部材を、当該端子固定部
材の収容部内面と検出素子の側面との間で端子が挟持さ
れることによって生じる弾性力によって、外部カバー内
側に保持する点が注目すべき点である。更に、端子固定
部材の径方向外周面と外部カバーとの間に所定の空隙が
形成されている点が注目すべき点である。
【0017】つまり、このガスセンサでは、端子固定部
材の内面と検出素子の側面との間で端子を弾性変形させ
弾性力を発揮させているので、飛石等により外部カバー
に横方向からの外的衝撃が及んだ時にも、端子の弾性力
によりその衝撃を吸収して、検出素子にかかる負荷を緩
和することができる。
【0018】また、従来では、端子固定部材を外部カバ
ーに接触させて固定していたため、外部カバーへの衝撃
が直に端子固定部材に伝達し検出素子に大きい負荷をか
けてしまうようなセンサ構造となっていたが、本発明の
ガスセンサでは、上述のように端子の弾性力によって端
子固定部材を保持する構成を図っていることから、端子
固定部材を外部カバー内周面から所定間隔空けて外部カ
バー内側に保持することができる。その結果、外部カバ
ーに外的衝撃が及ぶ場合にも端子固定部材にその衝撃が
直に伝達し難くなるため、外的衝撃に対する端子固定部
材の破損を抑制することができ、検出素子に負荷がかか
るのを効果的に抑制することができる。
【0019】この他、請求項1に記載のガスセンサで
は、端子固定部材が単一部材で構成されているので、端
子固定部材を組み立てる必要がなく、従来技術で例示し
たガスセンサと比較して製造時の工程数を少なくするこ
とができる。また、複数部材で端子固定部材を構成する
と、衝撃等で、部材間の接続機構が破損して端子を良好
に固定できなくなる可能性も考えられるが、本発明のガ
スセンサでは、単一部材で端子固定部材を構成している
ので、良好に端子を検出素子側面と、端子固定部材内面
との間の所定位置(即ち、検出素子の端子接続用電極
と、端子とを良好に接続可能な位置)に固定することが
できる。
【0020】更に、端子固定部材を、複数部材で構成せ
ずに、単一部材で構成すると共に、上述のように外部カ
バーの内面に接触させないように保持する構成を図るこ
とから、従来のセンサ構造と比べて端子固定部材の小型
化、軽量化が図れることになる。
【0021】即ち、請求項1に記載のガスセンサでは、
上述の構成を図ることにより、端子固定部材に外的衝撃
が外部カバーから直に及び難くなる効果、外的衝撃から
検出素子に及ぶ応力を端子の弾性力により吸収する効
果、さらには端子固定部材自身の小型化、軽量化による
効果の全てがそろうことによって、外部の衝撃により端
子固定部材が破損することが有効に抑制され、ひいては
検出素子が折れてしまうといった不具合が有効に抑制さ
れることになるのである。
【0022】したがって、本発明によれば、組立工程数
を抑制しつつ、外部の衝撃により検出素子等が破損して
しまうのを効果的に抑制でき、耐久性に優れ、信頼性の
高いガスセンサを安価に提供することができる。尚、上
記ガスセンサの端子固定部材は、軸方向に貫通する貫通
孔を備えるものであって、その貫通孔を、検出素子の後
端側を収容させる収容部として用いる中空状部材であれ
ばよい。また、端子固定部材の検出素子側に臨む面(先
端面)から軸方向に延びる有底状の凹部を備えるもので
あって、その凹部を、検出素子の後端側を収容させる収
容部として用いる中空状部材であってもよい。尚、本明
細書でいう「単一部材」とは、端子固定部材に対して、
軸方向に垂直な断面をとったときに、検出素子の後端側
を取り囲む収容部に切れ目がないように構成されている
ものを意味する。
【0023】ところで、請求項1に記載のガスセンサで
は、請求項2に記載のように、端子固定部材の径方向外
周面とその径方向外周面に対向する外部カバーの内周面
との間において、端子固定部材が、外部カバーの内周面
から0.5mm以上の空隙を形成する構成にされている
のが良い。
【0024】このように、端子固定部材の径方向外周面
とその径方向外周面に対向する外部カバーの内周面との
間の空隙を、0.5mm以上に設定すると、外部からの
強い衝撃によって外部カバーが内側に凹んだ場合に、そ
の凹部が端子固定部材に当たってしまうのを十分に抑制
することができる。つまり、外的衝撃によって外部カバ
ーが変形し、その衝撃が直に端子固定部材に伝達するの
を有効に抑制することができる。
【0025】この他、請求項1又は請求項2に記載のガ
スセンサにおいては、請求項3に記載のように、主体金
具の後端側の内部に、検出素子の周囲を取り囲む絶縁性
のセラミックホルダを配置して、端子固定部材を、セラ
ミックホルダの後端面に当接させるのが良い。請求項3
に記載のガスセンサにおいては、端子固定部材を、主体
金具の後端側に配置されるセラミックホルダに接触させ
つつ、端子の弾性力によって保持させているので、軸方
向に対する端子固定部材の位置決めを簡単に行うことが
でき、端子の弾性力による端子固定部材の保持を安定し
て行うこともできる。
【0026】また、請求項1〜請求項3のいずれかに記
載のガスセンサにおいては、端子固定部材に、検出素子
の側面と端子固定部材の内面との間で端子を所定位置に
位置決めするための位置決め構造を設けるのが良い。こ
のような構成にされた請求項4に記載のガスセンサにお
いては、端子を検出素子の端子接続用電極に適切に接触
させることができるので、良好に検出信号をリード線か
ら取り出すことができる。また、位置決め構造を有して
いるから、外部からの衝撃により端子の位置がずれてし
まうのをより確実に抑制することができる。尚具体的に
は、検出素子の側面と端子固定部材の内面との間で端子
を検出素子の所定位置に固定するための位置決め用のリ
ブを、端子固定部材の内面に形成することにより、位置
決め構造を有する端子固定部材を、形成することができ
る。
【0027】また、端子固定部材内側に収容する端子
は、請求項5に記載のように構成されているのが良い。
請求項5に記載のガスセンサにおける端子は、端子固定
部材の内面と検出素子の側面との間で挟持されることで
弾性変形する弾性部を有し、この弾性部は、検出素子と
接触する複数の接触部を有する構造にされている。
【0028】検出素子に弾性力を及ぼしつつ端子を端子
接続用電極に接触させる場合、接触点が一点だけである
と、その一点に弾性力が集中してかかることにより、検
出素子が破損してしまう可能性がある。そこで、請求項
5に記載のように、端子のうちで端子固定部材と検出素
子との間で挟持される弾性部に接触部を複数個設ける
と、弾性部の弾性力を複数の接触部により分散して検出
素子に及ぼすことができるので、弾性力により検出素子
が破損してしまうのを抑制することができる。尚具体的
に、端子の弾性部を検出素子と端子固定部材との間隔方
向に高低差を複数有する波形形状に形成することで、検
出素子に対する接触部を複数設けることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例について、
図面とともに説明する。図1は、本発明が適用されたガ
スセンサとしての第一実施例の酸素センサ1の構成を表
した概略断面図である。
【0030】図1に示すように、第一実施例の酸素セン
サ1は、軸方向に長尺な板状の検出素子10、中央に貫
通孔21を有する筒状の主体金具20、外筒30、など
から構成されている。検出素子10は、図2に示すよう
に、ジルコニア等を主成分とする酸素イオン伝導性固体
電解質体からなる酸素濃淡電池素子11と、酸素濃淡電
池素子11を所定の活性化温度に加熱するためのヒータ
15と、が積層されたものとして構成されており、主体
金具20に保持されている。尚、図2は検出素子10の
構成を表す説明図である。また図3は、検出素子10の
後端面の構成を表す概略側面図である。
【0031】酸素濃淡電池素子11の先端側の両側面に
は、酸素濃度を検出する検出部19としての検知電極1
2a、基準電極12b(各々プラチナ製)が形成され、
後端のヒータ接触面とは反対側の面には、検知電極12
aに導通された端子接続用電極13と、基準電極12b
に導通された端子接続用電極14とが、並べて配置され
ている。本実施例において、検知電極12aと端子接続
用電極13とは一体形成されている。また、基準電極1
2bと端子接続用電極14とは、酸素濃淡電池素子11
を貫通するスルーホール(図示せず)を介して導通され
ている。
【0032】また、ヒータ15には、セラミック基体中
に抵抗発熱体パターン16が埋設されており(具体的に
は、セラミックシート間に抵抗発熱体パターン16が配
置されており)、ヒータ15の後端には、酸素濃淡電池
素子11の接触面とは反対側の面に、ヒータ駆動用の電
力を外部から供給するための一対の端子接続用電極1
7,18が形成されている。この端子接続用電極17,
18と抵抗発熱体パターン16の両端とは、一方のセラ
ミックシートを貫通する2つのスルーホール(図示せ
ず)を介して導通されている。尚具体的に、計4つの端
子接続用電極13,14,17,18は、図3に示すよ
うに、検出素子10の軸中心に対して対称的に配置され
ている。また、図2では図示していないが、酸素濃淡電
池素子11の検知電極12aが形成された面には、検知
電極12aの耐被毒性を確保するために、多孔質の電極
保護層が積層される。
【0033】一方、主体金具20は、軸方向に形成され
た貫通孔21を有し、この貫通孔21によって両端部が
開口された中空状にされ、中央側壁に凸状の段部22を
備えた構成にされている。また、主体金具20の貫通孔
21には、長板状の検出素子10の周囲を取り囲むセラ
ミックホルダ25,26と、検出素子10の周囲を保持
するためのセラミック粉末27とが、セラミックホルダ
25、セラミック粉末27、セラミックホルダ26の順
に先端側(下方)から積層されている。
【0034】このセラミックホルダ25,26は、絶縁
性セラミックにより、検出素子10を挿通可能な挿通孔
を有した筒状体として構成されており、セラミックホル
ダ26の後端面は、図4に示すように、第一セラミック
セパレータ40の先端面に当接される中央部26aが周
縁部26bに対して段差状に突出した構成にされてい
る。
【0035】またセラミックホルダ26の後端におい
て、上記周縁部26bの表面にはリング状のシール部材
24が載置されており、セラミックホルダ26は、この
シール部材24を介在して、主体金具20の後端に位置
する加締め部20aに固定される。また、この際、中央
部26a表面は、加締め部20aより後方へ突出され
る。
【0036】この状態において、主体金具20は、セラ
ミックホルダ25,26と、検出素子10の側面を保持
するセラミック粉末27を自身内側で保持することによ
り、検出素子10の軸方向における中央部付近の外周
を、電気的に絶縁した状態で貫通孔21内に固定する。
この際、主体金具20は、貫通孔21の先端側から、検
出素子10の上記検出部19を備える先端側を突出さ
せ、貫通孔21の後端側から検出素子10の後端側を突
出させる。
【0037】また、主体金具20の外周には、排気管等
の被測定ガスが充満する管の壁面に形成された取付孔
(図示せず)に螺合可能な取付ねじ部23が形成されて
おり、主体金具20は、取付孔に螺合して酸素センサ1
を管に固定し、検出素子10の検出部19が形成された
先端側を、管内に充満する被測定ガスに晒すようにし
て、管内側に配置する。
【0038】この他、主体金具20の先端には、検出素
子10の先端側を一定の間隔を隔てて覆う第一プロテク
タ28及び第二プロテクタ29が取り付けられている。
そして、この第一プロテクタ28及び第二プロテクタ2
9には、被測定ガスを内側に導入するための複数のガス
透過口28a,29aが形成されている。
【0039】一方、外筒30は、検出素子10の後端側
を含むセンサ各部を外部の水、油、飛び石等から保護す
るようにして内側に収容するためのものであり、ステン
レス鋼などの金属によって筒状に形成され、先端開口部
が主体金具20の段部22よりも後方側の部分に外嵌さ
れ、全周レーザー溶接等により固着されている。
【0040】つまり、外筒30は、主体金具20の後端
より突出された検出素子10の後端側、セラミックによ
り中空状に形成された絶縁性の第一セラミックセパレー
タ40、第二セラミックセパレータ50などを収容して
いる。尚、図4は、第一セラミックセパレータ40付近
の構成を概略的に表す酸素センサ1の検出素子軸方向に
沿う拡大断面図である。また、図5は、第一セラミック
セパレータ40の軸方向に垂直な横断面の構成を表した
概略断面図である。
【0041】第一セラミックセパレータ40は、横断面
が概ねH字状に形成された検出素子10及び後述する端
子60装着用の貫通孔41を中央(軸中心)に有し、両
端が開口された筒状体として構成されている。また、こ
の第一セラミックセパレータ40は、外縁が外筒30の
内縁の形状と同形状(第一実施例では円状)にされ、そ
の外径は、外筒30の内径より所定長さ小さく設計され
ている。
【0042】詳述すると、第一セラミックセパレータ4
0は、貫通孔41内に挿入される検出素子10の端子接
続用電極13,14が形成された側面及び端子接続用電
極17,18が形成された側面にそれぞれ向かい合う自
身内側の各側面(貫通孔41の各内側側面)に、軸方向
に沿い、且つ、端子接続用電極13,14間及び17,
18間に位置するように凸条(即ち、「リブ43,4
4」)を有している。
【0043】このリブ43,44は、貫通孔41内に挿
入される検出素子10の後端側面に接触しない程度に、
第一セラミックセパレータ40の内側側面から突出され
ており、後述する形状の端子60を第一セラミックセパ
レータ40内部で位置決めして所定位置に固定するため
のもの(位置決め構造)として設けられている。尚、こ
のリブ43,44によって隣り合って配置される端子6
0同士の短絡を防止することもできる。
【0044】また、この第一セラミックセパレータ40
は、セラミック粉末を上記形状に成形した状態で焼成さ
れており、組立式ではなく、単一部材で構成されてい
る。つまり、この第一セラミックセパレータ40は、軸
方向に垂直な断面をとったときに、上記貫通孔41の内
面に切れ目がないように構成されている。即ち、このよ
うに構成された第一セラミックセパレータ40の貫通孔
41に挿通される第一実施例の酸素センサ1の検出素子
10は、後端に、第一セラミックセパレータ40が装着
されると、第一セラミックセパレータ40の貫通孔41
にて、端子接続用電極13,14,17,18を有する
側面の周囲が完全に包囲される。
【0045】一方、上記第一セラミックセパレータ40
の内側に収容される複数(本実施例では4本)の端子6
0は、弾性変形可能で高温に繰り返し晒されてもその弾
性(バネ弾性)を保持可能な周知のインコネルやステン
レス鋼などの金属にて形成されている。また、各端子6
0は、検出素子10の後端側側面と第一セラミックセパ
レータ40(貫通孔41)の内面との間に挟持されて弾
性変形が可能なように、検出素子10と第一セラミック
セパレータ40との間隔方向に高低差を複数有する波形
形状にされた弾性部60aと、その弾性部60aの端部
から概ね直角に折曲された係止部60bと、を備えてい
る。
【0046】この各端子60は、第一セラミックセパレ
ータ40の検出素子10への装着前において、貫通孔4
1に、リブ43,44に沿って、係止部60bが第一セ
ラミックセパレータ40の先端面に係止される位置まで
挿入される。この際、端子60は、リブ43,44によ
り第一セラミックセパレータ40の内側側面に形成され
る溝部45に収容されて位置決めされる。
【0047】また、この状態で端子60の後端を後述す
るリード線68,69に接続し、第一セラミックセパレ
ータ40の収容部である貫通孔41に検出素子10後端
を装着すると、端子60の弾性部60aは、弾性変形に
より、検出素子10と第一セラミックセパレータ40と
の距離を拡大させる方向の弾性力を発生する。
【0048】つまり、第一セラミックセパレータ40の
貫通孔41に検出素子10が装着されると、端子60
は、弾性部60aを波形形状とすることにより形成され
る複数の接触部60cにて、検出素子10(端子接続用
電極13,14,17,18を含む)と接触し、この接
触により検出素子10の側面に弾性力を及ぼすと共に第
一セラミックセパレータ40の内側側面に弾性力を及ぼ
して、その弾性力により検出素子10を第一セラミック
セパレータ40内側で保持する。
【0049】換言すると、上記第一セラミックセパレー
タ40は、自身の内側に収容された端子60を、検出素
子10の後端側面に圧接しつつ、端子接続用電極13,
14,17,18に電気的に接続するようにし、その圧
接により生じる端子60の弾性力によって、自身を検出
素子10に固定する。また同時に、端子60を、端子接
続用電極13,14,17,18からずれないようにし
て、検出素子10に固定する。
【0050】そして、この第一セラミックセパレータ4
0と検出素子10の側面との間で挟持される弾性部60
aの弾性力(弾性復元力)によって、第一セラミックセ
パレータ40自身が外筒30の内部に保持されることに
もなる。ところで、第一セラミックセパレータ40及び
端子60が検出素子10の後端に装着されると、その第
一セラミックセパレータ40は、自身の外側側面(即
ち、径方向外周面)に対向する外筒30の内周面に対し
て所定の空隙を有した状態(換言すると、外筒30の内
周面に接触しない状態)で、外筒30内部に保持され
る。
【0051】具体的に説明すると、上記第一セラミック
セパレータ40及び端子60の検出素子10への装着後
において、第一セラミックセパレータ40の外側側面
と、その外側側面に対向する外筒30の内側側面(即
ち、内周面)との間には、その間隔方向(即ち、外筒3
0の軸中心から延びる径方向)に、0.5mm以上の空
隙が形成される。尚、酸素センサ1では、外筒30の内
側側面と、第一セラミックセパレータ40の外側側面と
間で最も短くなる空隙の間隔A(図4参照)が上記条件
を満たすようにされている。
【0052】さて、表1は、地面に固定された状態で地
面に対して垂直方向に延びる固定板の螺子孔に、酸素セ
ンサ1の取付ねじ部23を螺合することにより、酸素セ
ンサ1を、地面に対して酸素センサ1の中心軸線が平行
になるように固定し、この状態で、酸素センサ1の中心
軸線に垂直な方向2mの高さから、17gの鉄球をガイ
ドパイプに沿って外筒30の外周面に200回落下させ
た耐久試験の結果である。
【0053】表1では、外筒30の厚みが0.3mm、
0.4mm、0.5mm、0.8mmである酸素センサ
1のそれぞれについて、第一セラミックセパレータ40
の径方向外周面と、それに対向する外筒30の内周面と
の空隙を0.3mm、0.5mmに設定にして上記耐久
試験を行った結果を示し、外筒30が変形して第一セラ
ミックセパレータ40の外周面に接触したか否かで耐久
を評価した(○は外筒30が第一セラミックセパレータ
40に接触していないことを表し、×は外筒30が第一
セラミックセパレータ40に接触したことを表す)。
尚、外筒30の硬度は250Hvとした。
【0054】
【表1】
【0055】表1からも理解できるように、第一セラミ
ックセパレータ40の径方向外周面と外筒30の内周面
との空隙が0.5mm以上である酸素センサ1において
は、耐久試験において良好な結果を得ることができた。
即ち、本実施例の酸素センサ1のように、厚みが0.3
mm以上で硬度が250Hv以上の外筒30を用いると
共に、第一セラミックセパレータ40の径方向外周面と
外筒30の内周面との間に0.5mm以上の空隙を形成
すれば、外筒30が外部から衝撃を受けて内側方向に歪
んでも、それによって内側に変形した外筒30の内周面
が第一セラミックセパレータ40の外周面に接触するの
を有効に防止することができる。
【0056】尚、外筒30の肉厚は0.3mm以上0.
8mm以下であることが望ましい。この肉厚が0.3m
m未満になると、強度的に外筒30が弱くなりわずかの
衝撃でも外筒30自身が変形・破損を生じる可能性があ
る。他方、この肉厚が0.8mmを越えると、外筒30
自身の加工が困難になったりセンサの重量が増大したり
する場合がある。
【0057】また、外筒30の硬度については、250
Hv以上、好ましくは、300Hv以上であることが望
ましい。この硬度が250Hv未満になると、わずかの
衝撃でも外筒30自身が変形・破損を生じる可能性があ
る。他方、この硬度の上限としては、加工時に外筒30
に割れが生じないようにするために、420Hv以下と
することが望ましい。
【0058】この他、端子60の後端は、第一セラミッ
クセパレータ40の後端面より突出されており、酸素セ
ンサ1の外部へ延設された4本のリード線63,65
(図では、2本のみ図示する。他の2本は、紙面前方に
位置している。)の各先端に設けられた端子接続金具6
3a,65aに固定されリード線63,65と電気的に
接続されている。
【0059】第一実施例の酸素センサ1では、検出素子
10にて生じた検出信号としての酸素濃淡電池起電力を
外部に取り出すための検出信号出力用のリード線2本
(一方は、図に示すリード線63)と、ヒータ駆動電力
供給用のリード線2本(一方は、図に示すリード線6
5)が外部から外筒30の内部に引き込まれており、検
出信号出力用の各リード線は、検出素子10の酸素濃淡
電池素子11側に取り付けられた検出信号出力用の端子
接続用電極13,14に接触する端子60に接続され、
ヒータ駆動電力供給用の各リード線は、ヒータ15の側
面に取り付けられた端子接続用電極17,18に接触す
る端子60に接続されている。尚、これらのリード線
は、端子60の後端がリード線に接続される前に、第二
セラミックセパレータ50のリード線挿通孔51、及び
グロメット67のリード線挿通孔68,69に挿通され
る。
【0060】第二セラミックセパレータ50は、内側に
各リード線を挿通するための上記リード線挿通孔51を
備える他、外側側面の周方向に鍔部52を有している。
リード線挿通孔51は、リード線の径より若干大径にさ
れた第一収容部51aと、第一収容部51aより後方に
設けられ上記リード線と概ね同径にされた第二収容部5
1bと、を備えており、第一収容部51aにて、端子接
続金具63a,65aを収容し、第二収容部51bに
て、リード線の端子接続金具63a,65aより後方部
分を固定する。
【0061】このような構成の第二セラミックセパレー
タ50は、上記第一セラミックセパレータ40が検出素
子10に装着された後、外筒30内部に挿入され、鍔部
52により、外筒30の内側方向に突出する凸部30a
に係止されて、外筒30内部の所定位置に固定される。
また、この後には、第二セラミックセパレータ50の後
方に位置する上記グロメット67が外筒30の端部へ装
着される。
【0062】グロメット67は、外筒30の開口された
後端部を閉塞してセンサ内部を気密に保持するためのゴ
ム製のシール部材であり、外周面が外筒30の内側側面
に密着可能な形状にされている。このグロメット67
は、上記検出信号出力用の2本のリード線(リード線6
3)を挿通して外部に引き出すための2つのリード線挿
通孔(一方は、リード線挿通孔68である。他方は、紙
面前方に位置する。)と、上記ヒータ駆動電力供給用の
リード線(リード線65)を挿通して外部に引き出すた
めの2つのリード線挿通孔(一方は、リード線挿通孔6
9である。他方は、紙面前方に位置する。)と、を備え
ており、これらのリード線挿通孔を介して端子60に繋
がる各リード線を外部に導いている。尚、これらのリー
ド線挿通孔は、グロメット67の軸方向に貫通するよう
にして形成されている。
【0063】また、グロメット67は、外筒30後端に
装着された後、外筒30後端の側面から加締められ、自
身と外筒30との間の空隙及びリード線とリード線挿通
孔との間の空隙を閉塞して、水分等が外筒30内部へ侵
入するのを防止する。以上、酸素センサ1の構成につい
て説明したが、第一実施例においては、第一セラミック
セパレータ40が単一部材で構成されているので、従来
のように端子60を検出素子10に接触させて固定する
ための構造を組立により形成する必要がなく、結果、酸
素センサ1の製造工程を簡素化することができる。した
がって、酸素センサ1の生産効率を向上させることがで
きる。尚、本実施例の酸素センサ1においては、検出素
子10をセラミックホルダ25,26との間に介在する
セラミック粉末27により主体金具20内にて保持する
ようにしたが、本発明のガスセンサにおける検出素子を
保持する構成は、これに限定されない。ところで、検出
素子10をセラミックホルダ25,26との間に介在す
るセラミック粉末27により主体金具20内に保持する
構成では、セラミック粉末27の後端側に隣接するセラ
ミックホルダ26(第二セラミックホルダ26)を用い
て、検出素子10の端子接続用電極13,14,17,
18と各端子60とを接触する構成を図ることも考えら
れる。つまり、主体金具20の後端側の内側にて保持さ
れる第二セラミックホルダ26と検出素子10との間に
端子60を挟持するのである。
【0064】しかし、セラミック粉末27を用いて検出
素子10を主体金具20内にて保持させた場合、このセ
ラミック粉末27が排気管内に生じる水分や湿度の影響
を受けて吸水する可能性がある。そのために、セラミッ
ク粉末27に隣接する第二セラミックホルダ26を用い
て検出素子10の端子接続用電極13,14,17,1
8と各端子60との接触を図った場合、水分等の影響が
第二セラミックホルダ26に及び短絡等を引き起こす可
能性がある。
【0065】一方、セラミック粉末27を用いて検出素
子10を主体金具20内に保持する構成であっても、本
発明のように、検出素子10の後端側を主体金具20の
後端から突出させ、その後端側の周囲を収容するように
第二セラミックホルダ26とは別部材のセラミックセパ
レータ40(即ち、端子固定部材)を設ける構成を図る
ことにより、セラミックセパレータ40をセラミック粉
末27から離間させることができ、上記のようにセラミ
ック粉末27の吸水に伴う短絡等の不具合を生ずること
のない信頼性の高いガスセンサを提供することができ
る。
【0066】この他、第一実施例では、第一セラミック
セパレータ40の内側側面にリブ43,44を設けて端
子60の位置決め構造を形成しているため、端子60を
第一セラミックセパレータ40内の所定位置(換言する
と、検出素子10の側面における所定位置)に適切に配
置することができて、端子60の弾性部60aを検出素
子10の端子接続用電極13,14,17,18に良好
に接触させることができる。
【0067】特に、第一実施例においては、第一セラミ
ックセパレータ40の内側側面と、検出素子10の側面
との間に、弾性変形可能な端子60(弾性部60a)を
介装し、弾性部60aから生じる弾性力を利用して、端
子60(弾性部60aの接触部60c)を検出素子10
の端子接続用電極13,14,17,18に接触させて
いるので、良好に端子60を端子接続用電極13,1
4,17,18に電気的に接続させつつ、外筒30の内
部にて第一セラミックセパレータ40を保持している。
【0068】つまり、外筒30に外的衝撃が及んでも、
弾性部60aの弾性力でその衝撃を吸収することができ
るので、検出素子10を保護することができる。この結
果、検出素子10が折れるのを抑制することができる。
また、第一実施例の酸素センサ1においては、第一セラ
ミックセパレータ40が、外筒30の内側側面から所定
間隔離れた位置に配置され、且つ第一セラミックセパレ
ータ40が従来に比べて小型化、軽量化されるので、外
筒30に外的衝撃が及んでも、それによって、第一セラ
ミックセパレータ40にその衝撃が直に伝達されるのを
防止することができ、検出素子10が折れるのを抑制す
ることができる。
【0069】この他、第一実施例においては、第一セラ
ミックセパレータ40を、セラミックホルダ26の中央
部26aに接触させるようにしているので位置決めがし
やすいし、第一セラミックセパレータ40をセラミック
ホルダ26にて支持することができるので、端子60の
弾性部60aの弾性力による第一セラミックセパレータ
40の保持を安定して行うことができる。
【0070】尚、第一実施例においては、セラミックホ
ルダ26を周縁部26bに対して中央部26aが突出す
るような構成としたが、セラミックホルダは、必ずしも
このような構成でなくてもよく、例えば、図6や図7に
示すようにしてもよい。図6は、第二実施例の酸素セン
サ71内部の構成を表した検出素子軸方向の概略断面図
である。第二実施例の酸素センサ71の構成は、第一実
施例の酸素センサ1の構成と類似するため、以下では、
第一実施例の酸素センサ1と異なる構成に関してのみ詳
細に説明することとし、同一構成の各部の説明は省略す
ることにする。
【0071】図6に示すように、酸素センサ71のセラ
ミックホルダ73は、後端面が概ね平坦状にされてお
り、主体金具20の貫通孔21に後端まで完全に収容さ
れている。即ち、酸素センサ1では、中央部26aが主
体金具20の加締め部20aより後方に突出していた
が、この酸素センサ71におけるセラミックホルダ73
の後端面は、主体金具20の加締め部20aより検出素
子10の先端側に位置している。また、セラミックホル
ダ73が上記構成にされたことにより、第一セラミック
セパレータ40は、セラミックホルダ73に接触しない
ようにして検出素子10に装着されている。つまり、第
一セラミックセパレータ40は、外筒30、セラミック
ホルダ73に接触することなく、端子60の弾性部60
aの弾性力により保持されている。
【0072】また、端子75は、上記端子60の弾性部
60aと同一構成の弾性部75aを備える他、第一係止
部75bと、第二係止部75cと、を備えている。第一
係止部75bは、弾性部75aから直角方向に、第一セ
ラミックセパレータ40の外縁まで延設されており、第
二係止部75cは、第一係止部75bの先端から、第一
係止部75bとは直角方向に、第一セラミックセパレー
タ40の後方に向けて延設されている。
【0073】上記構成の酸素センサ71では、第一セラ
ミックセパレータ40がセラミックホルダ73に接触し
ないので、図示しないセラミック粉末から浸透してくる
水分等が検出素子10の端子接続用電極13,14,1
7,18に接触するのを効果的に抑制することができ
る。
【0074】また、酸素センサ71では、端子75が、
第一セラミックセパレータ40の先端から貫挿されて、
その第一セラミックセパレータ40に装着されると、そ
の弾性力によって第二係止部75cと、弾性部75aと
の間で第一セラミックセパレータ40を挟持するので、
端子75を、より安定して第一セラミックセパレータ4
0にしっかりと固定することができる。
【0075】続いて、図7に示す第三実施例の酸素セン
サ81について説明する。尚、図7は、第三実施例の酸
素センサ81内部の構成を表した検出素子軸方向の概略
断面図である。第三実施例の酸素センサ81の構成は、
第一実施例の酸素センサ1の構成と類似するため、第一
実施例の酸素センサ1と同一構成の各部の説明は省略す
ることにする。
【0076】図7に示すように、酸素センサ81のセラ
ミックホルダ83は、後端面に、第一セラミックセパレ
ータ40に嵌合する第一セラミックセパレータ位置決め
用の凹部83aを有している。後端面(この実施例の場
合は凹部83aの底面)は、主体金具20の貫通孔21
に完全に収容されており、凹部83aは、横断面が第一
セラミックセパレータ40の横断面と同形状で、内径が
第一セラミックセパレータ40の外径と概ね同一にされ
ている。また、端子85は、上記端子60の弾性部60
aに上述の係止部60bが形成されていない構成にされ
ている。
【0077】このような構成の酸素センサ81では、セ
ラミックホルダ83の凹部83aに、第一セラミックセ
パレータ40が嵌合されると、凹部83aが、第一セラ
ミックセパレータ40の先端面と、その先端の外周面を
支持するので、第一セラミックセパレータ40が検出素
子10の軸に対して垂直な方向に揺動するのを抑制する
ことができる。
【0078】以上、第一〜第三実施例の酸素センサ1,
71,81について説明したが、本発明の外部カバー
は、上記実施例における外筒30に相当する。また、本
発明の端子固定部材は、本実施例における第一セラミッ
クセパレータ40に相当し、本発明の端子固定部材の収
容部は、第一セラミックセパレータ40の貫通孔41に
よって構成されている。
【0079】また、本発明のガスセンサは、上記実施例
の内容に限定されるものではなく、種々の態様を採るこ
とができる。例えば、上記実施例では、4つの端子接続
用電極13,14,17,18を後部に有する検出素子
10を備えた酸素センサ1,71,81を例に挙げて説
明したが、勿論、その他の数(例えば、5個、6個)の
端子接続用電極を有する検出素子を備えたガスセンサ
に、本発明を適用することも可能である。
【0080】例えば、検出素子の両面に3つずつ計6つ
の端子接続用電極を有する検出素子を備えるガスセンサ
に本発明を適用する場合には、第一セラミックセパレー
タ40の貫通孔41の横断面を、概略「王」字状にすれ
ばよい。また、第一セラミックセパレータ40は、外縁
が円状に構成されたものでなくてもよく、外縁が多角形
状に構成されたものであってもよい。
【0081】尚、図8は、概略「王」字状の貫通孔91
を有する第一セラミックセパレータ90の横断面の構成
を表した概略断面図である。つまり、本発明を適用する
ガスセンサには、第一セラミックセパレータ40に代替
して、検出素子の端子接続用電極に対向する各内側側面
に、軸方向に延びる凸条が等間隔で2つずつ形成された
計4つのリブ93〜96を有する第一セラミックセパレ
ータ90を用いてもよい。このリブ93〜96に沿って
端子を第一セラミックセパレータ90に挿入すれば、端
子を所定位置に固定して、その端子を良好な状態で検出
素子の端子接続用電極に電気的に接続することができ
る。
【0082】また、上記実施例では、酸素センサを例に
挙げて説明したが、勿論、その他の種類のガスセンサに
本発明を適用することも可能であるし、板状の検出素子
10以外の形状の検出素子を使用するガスセンサに本発
明を適用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例の酸素センサ1の構成を表す概略断
面図である。
【図2】 検出素子10の構成を表す説明図である。
【図3】 検出素子10の軸方向から見た後端面の構成
を表す概略側面図である。
【図4】 第一セラミックセパレータ40付近の構成を
概略的に表す拡大断面図である。
【図5】 第一セラミックセパレータ40の横断面の構
成を表す概略断面図である。
【図6】 第二実施例の酸素センサ71における第一セ
ラミックセパレータ40付近の構成を表す概略断面図で
ある。
【図7】 第二実施例の酸素センサ81における第一セ
ラミックセパレータ40付近の構成を表す概略断面図で
ある。
【図8】 第一セラミックセパレータ90の横断面の構
成を表す概略断面図である。
【図9】 従来のガスセンサ121の構成を表す概略断
面図である。
【符号の説明】
1,71,81…酸素センサ、10…検出素子、11…
酸素濃淡電池素子、12a…検知電極、12b…基準電
極、13,14,17,18…端子接続用電極、15…
ヒータ、19…検出部、20…主体金具、20a…加締
め部、21,41,91…貫通孔、22…段部、23…
取付ねじ部、24…シール部材、25,26,73,8
3…セラミックホルダ、26a…中央部、26b…周縁
部、27…セラミック粉末、28,29…プロテクタ、
28a,29a…ガス透過口、30…外筒、30a…凸
部、40,50,90…セラミックセパレータ、43,
44,93〜96…リブ、45…溝部、51a,51b
…収容部、52…鍔部、60,75,85…端子、60
a,75a…弾性部、60b,75b,75c…係止
部、60c…接触部、63,65…リード線、63a,
65a…端子接続金具、67…グロメット、51,6
8,69…リード線挿通孔、83a…凹部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端側に検出部を備え、後端側に端子接
    続用電極を備えた軸線方向に延びる検出素子と、 該検出素子の先端側を自身先端から被測定ガスに晒し、
    該検出素子の後端側を自身後端から突出させるようにし
    て、該検出素子の周囲を取り囲む主体金具と、 該主体金具に固定され、該主体金具の後端より突出され
    た前記検出素子の後端側を内側に収容する外部カバー
    と、 該外部カバー内側において前記検出素子の後端側に装着
    される絶縁性の端子固定部材と、 センサ外部より延びるリード線と電気的に接続されると
    共に、前記端子固定部材内に配置される端子と、 を備えたガスセンサであって、 前記端子固定部材は、前記検出素子の後端側の周囲を取
    り囲む収容部を有し、自身の径方向外周面と該径方向外
    周面に対向する前記外部カバー内周面との間に所定の空
    隙を形成する単一の中空状部材で構成され、 前記端子固定部材の前記収容部に前記検出素子の後端側
    が収容されることによって、前記端子と前記検出素子の
    前記端子接続用電極とが接触すると共に、前記端子が前
    記端子固定部材の前記収容部内面と、前記検出素子の側
    面との間で挟持されて固定され、前記端子固定部材の収
    容部内面と前記検出素子の側面との間で前記端子が挟持
    されることによって生じる該端子の弾性力によって、前
    記端子固定部材が、前記外部カバー内側に保持されるこ
    とを特徴とするガスセンサ。
  2. 【請求項2】 前記端子固定部材は、自身の径方向外周
    面と該径方向外周面に対向する前記外部カバー内周面と
    の間において、前記外部カバーの内周面から0.5mm
    以上の空隙を形成する構成にされていることを特徴とす
    る請求項1に記載のガスセンサ。
  3. 【請求項3】 前記主体金具の後端側の内部に、前記検
    出素子の周囲を取り囲む絶縁性のセラミックホルダが配
    置され、前記端子固定部材は、前記セラミックホルダの
    後端面に当接されていることを特徴とする請求項1又は
    請求項2に記載のガスセンサ。
  4. 【請求項4】 前記端子固定部材は、前記検出素子と自
    身内面との間で前記端子を所定位置に位置決めするため
    の位置決め構造を有していることを特徴とする請求項1
    〜請求項3のいずれかに記載のガスセンサ。
  5. 【請求項5】 前記端子は、前記端子固定部材の収容部
    内面と前記検出素子の側面との間で挟持されることで弾
    性変形する弾性部を有し、 前記弾性部は、前記検出素子と接触する複数の接触部を
    形成する構造にされていることを特徴とする請求項1〜
    請求項4のいずれかに記載のガスセンサ。
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