JP2003294145A - シール具、シールリング用保持具、シール方法 - Google Patents

シール具、シールリング用保持具、シール方法

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JP2003294145A
JP2003294145A JP2002099603A JP2002099603A JP2003294145A JP 2003294145 A JP2003294145 A JP 2003294145A JP 2002099603 A JP2002099603 A JP 2002099603A JP 2002099603 A JP2002099603 A JP 2002099603A JP 2003294145 A JP2003294145 A JP 2003294145A
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seal ring
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Yasuhiro Ogishima
泰裕 荻島
Shiyouen Okaji
松園 岡地
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シールリングの損傷を防ぐと共に継手部材へ
の位置決めを容易に行えるシールリング用保持具、この
シールリング用保持具にシールリングが保持されてなる
シール具、このシール具を用いたシール方法を提供する
こと。 【解決手段】 一対の継手部材5、6間に挟み込まれて
継手部材5、6の内外を遮断する、弾性材料でなるシー
ルリング2と、シールリング2の内周側に当接する内周
リング3と、シールリング2の外周側に当接して、内周
リング3と共にシールリング2を保持する外周リング4
とから、シール具1は構成され、内周リング3及び外周
リング4は金属材料でなり、内周リング3と外周リング
4のうち少なくとも一方(例えば内周リング3)には、
継手部材5、6に対するシールリング2の位置決めを行
う位置決め部3aが形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シールリングを保
持すると共に、シールすべき部材に対するシールリング
の位置決めを行うシールリング用保持具、このシールリ
ング用保持具にシールリングが保持されてなるシール
具、このシール具を用いたシール方法に関する。
【0002】
【従来の技術】真空処理システムにおいて、排気管や真
空ポンプなどのような各要素を相互に気密に接続するた
めにシールリングが用いられている。シールリングは、
接続すべき各要素間に介在され、真空引き(減圧)され
る各要素の内部の空間と外部(大気)とを遮断する。シ
ールリングはゴムなどの弾性材料でなり、各要素間で圧
縮され、その復元する力によって各要素のシール面に面
圧を発生させる。
【0003】図11は、従来における、シールリングを
介在させた部材間の接続状態を示す。リング状の平面フ
ランジ30aと、同じくリング状の溝付きフランジ30
bとが、シールリング32を介在させて合わされてい
る。平面フランジ30aの内周側には導管31aが溶接
にて気密に接続されている。溝付きフランジ30bの内
周側には導管31bが溶接にて気密に接続されている。
【0004】溝付きフランジ30bの、平面フランジ3
0aと対向する側には、断面凹状の溝32が環状に形成
されている。この溝32内に、ゴムでなる断面円形のシ
ールリング33が収められる。
【0005】平面フランジ30aと溝付きフランジ30
bは、ボルト34とナット35により締結され、これに
よって、シールリング33は溝32の底部と、対向する
平面フランジ30aの平滑な面に圧接されてシール部を
形成する。このシール部によって、導管31a、31b
の内部の空間と外部の空間とが気密に遮断される。
【0006】この従来例では、シールリング33の径方
向の位置決めを行うために、一方のフランジ(溝付きフ
ランジ30b)に溝32を形成する必要があり、その加
工のための手間とコストがかかるという問題があった。
更に、組み付けたい対象が、平面フランジ30aと溝付
きフランジ30bとの組み合わせでなければならないと
いう制限があり、平面フランジ30aどうしや、溝付き
フランジ30bどうしの接続には適用できないという問
題もある。
【0007】そこで、フランジ側に位置決めの機能をも
たせるのではなく、シールリングを保持具にて保持し、
その保持具に位置決めの機能をもたせるようにしたもの
がある(例えば、英国特許第1350169号)。以
下、この従来例について説明する。
【0008】図12はそのシール具の平面図を示し、図
13は図12における[13]−[13]線方向の断面
図を示す。このシール具10は、ゴムでなるシールリン
グ11が、プラスチックでなるリング状の保持具12に
保持されて構成される。
【0009】図13に示すように、シールリング11の
外周側には径方向に突出して取付部11aが環状に形成
されている。この取付部11aが、保持具12の内周側
に形成された環状溝に嵌め込まれて、シールリング11
は保持具12に保持される。また、図12に示すよう
に、保持具12の外周側にはノッチ(切込み)12aが
形成されている。ノッチ12aは保持具12の外周側の
4箇所に等間隔で形成されている。
【0010】以上のように構成されるシール具10は、
図15に示すようにして、一対の継手部材5、6間に介
在される。なお、図14は、図15における[14]−
[14]線方向の断面図を示す。継手部材5、6は中空
円筒状を呈し、それぞれの一端に形成されたフランジ5
a、6aを対向させて合わせられる。フランジ5a、6
aは共に表面が平滑であり、外周側には(例えば等間隔
で4箇所に)ボルト孔が形成されている。
【0011】フランジ5a、6aはシール具10を介在
させて合わせられ、ボルト34とナット35によって締
結される。これによって、シールリング11は、両フラ
ンジ5a、6a間で圧縮され、その復元する力によって
両フランジ5a、6aに圧接してシール部を形成し、継
手部材5、6の内部の空間と外部の空間とを気密に遮断
する。
【0012】このとき、図14に示すように、保持具1
2に形成されたノッチ12aがボルト34に係合するこ
とによって、シール具10は位置決めされる。これによ
って、シールリング11の径方向に関する位置ずれを防
いで、シールリング11と両フランジ5a、6aとの間
の良好な圧接力を確保できる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしこの従来例で
は、保持具12はプラスチックでできているため、両フ
ランジ5a、6a間で圧縮されると、図16に示すよう
に容易に変形を生じてしまう。この変形が過剰になると
保持具12自体に亀裂が生じて損傷するばかりでなく、
保持具12が変形することによって、その保持具12に
密着して保持されているシールリング11にも過大な力
が作用して、シールリング11にも亀裂が生じてしま
う。フランジ5a、6aとの間でシール部を形成してシ
ール作用の役割を担うシールリング11の損傷は、シー
ル不良を引き起こすことになる。更に、シールリング1
1は、保持具12へ取り付けるための取付部11aを有
した特殊な形状を呈しており、損傷した場合の交換を考
えた場合、市販され、安く且つ容易に手に入る断面円形
のいわゆるOリングをそのまま使えないという不便さが
ある。
【0014】本発明は上述の問題に鑑みてなされ、その
目的とするところは、シールリングの損傷を防ぐと共に
継手部材への位置決めを容易に行えるシールリング用保
持具、このシールリング用保持具にシールリングが保持
されてなるシール具、このシール具を用いたシール方法
を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するに
あたり、本発明では、弾性材料でなるシールリングと、
シールリングの内周側に当接する内周リングと、シール
リングの外周側に当接して、内周リングと共にシールリ
ングを保持する外周リングとでシール具を構成し、更
に、内周リング及び外周リングは金属材料でなり、内周
リングと外周リングのうち少なくとも一方には、シール
リングを挟み込む継手部材に対して、シールリングを位
置決めするための位置決め部が形成されている。
【0016】または、以上の課題を解決するにあたり、
本発明では、弾性材料でなるシールリングの内周側に当
接する内周リングと、シールリングの外周側に当接し
て、内周リングと共にシールリングを保持する外周リン
グとでシールリング用保持具を構成し、更に、内周リン
グ及び外周リングは金属材料でなり、内周リングと外周
リングのうち少なくとも一方には、シールリングを挟み
込む継手部材に対して、シールリングを位置決めするた
めの位置決め部が形成されている。
【0017】または、以上の課題を解決するにあたり、
本発明のシール方法では、シールリングの内周側に当接
する金属材料でなる内周リングと、シールリングの外周
側に当接する金属材料でなる外周リングとで、弾性材料
でなるシールリングを保持してなるシール具を、一対の
継手部材間に介在させると共に、内周リングと外周リン
グのうち少なくとも一方に形成された位置決め部によっ
て、継手部材に対してシールリングを位置決めしたうえ
で、一対の継手部材を合わせる。
【0018】内周リング及び外周リングは金属でなるた
め、継手部材間で過大な力でもって挟み込まれても変形
せず破損しない。よって、弾性材料でなるシールリング
にも過大な力が及ばずに損傷を防げ、シール性が損なわ
れない。また金属は、ガラスやセラミックのような脆性
はないので、内周リング及び外周リングに割れや欠けが
生じることもない。更に、内周リング及び外周リングの
少なくとも一方に位置決め部を形成したため、シールリ
ングを継手部材に対して容易に位置決めすることがで
き、組み付け性を容易にすると共に、シールリングの位
置ずれによるシール不良を防ぐことができる。
【0019】内周リングと外周リングの材質としては、
減圧時における吸着ガスの放出量が少なく、加工性も良
好で、耐食性にも優れているステンレスが好ましい。
【0020】シールリングの材質としては、フッ素ゴ
ム、ネオプレンゴム、ニトリルゴム、シリコンゴム、天
然ゴムなどのゴムの他、継手部材との間で高い密着力を
確保できる弾性を有する樹脂も用いることができる。
【0021】継手部材の一方は、例えば被排気容器側に
接続され、他方は真空ポンプに接続される。あるいは、
一対の継手部材が配管どうしであってもよい。この配管
どうしの接続も、直線的な配管どうしの接続に限らず、
直線的な2つの配管をL字型の配管を介して接続する場
合も考えられ、この場合、上述のシール具は、L字型の
配管と2つの直線的な配管との2箇所の接続部に適用さ
れる。継手部材間にシールリングが挟み込まれることに
よって、継手部材との間にシール部(圧接部)を形成
し、シールリングの内周側の空間(継手部材の内部の空
間)と、シールリングの外周側の空間(継手部材の外部
の空間)とを遮断する。この遮断は気体に限らず、液体
も遮断する。
【0022】位置決め部の形態としては、例えば、内周
リングの内周側に軸方向に突出して形成されたリブが挙
げられ、このリブが継手部材の内壁面に当接されること
でシールリングは継手部材に対して位置決めされる。あ
るいは、位置決め部を外周リングに形成してもよい。例
えば、外周リングの外周側に軸方向に突出してリブを形
成したり、外周リングの外周側に、一対の継手部材間を
締結するためのボルトに係合するノッチ(切込み)や、
ボルトが貫通する貫通孔などを形成する形態が挙げられ
る。もちろん、内周リングと外周リングの両方に位置決
め部を形成してもよい。
【0023】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)図1は本発
明の第1の実施の形態によるシール具の斜視図を、図2
はその平面図を、図3は図2における[3]−[3]線
方向の断面図を示す。
【0024】本実施の形態によるシール具1は、シール
リング2と、内周リング3と、外周リング4とから構成
される。内周リング3と外周リング4は、シールリング
2を保持するためのシールリング用保持具を構成する。
シールリング2はゴムでなり、円形リング状を呈してい
る。その断面は円形であり、いわゆるOリングと呼ばれ
るものである。内周リング3及び外周リング4は、共に
円形リング状を呈し、例えばステンレスでなる。内周リ
ング3の内周側には、軸方向に突出したリブ3aが全周
にわたって形成されている。このリブ3aは、継手部材
に対してシールリング2の径方向に関する位置決めを行
う位置決め部として機能する。
【0025】内周リング3の外径とシールリング2の内
径は等しく、外周リング4の内径とシールリング2の外
径は等しい。従って、内周リング3の外周面をシールリ
ング2の内周面に当接させ、外周リング4の内周面をシ
ールリング2の外周面に当接させることで、内周リング
3と外周リング4とでシールリング2を挟み込んで保持
することができる。図3に示すように、内周リング3の
外周面及び外周リング4の内周面は共に、当接されるべ
きシールリング2の球面状の表面に合わせて、くぼんだ
曲面状に形成されている。また、図3に示す自然状態で
は、シールリング2は、内周リング3及び外周リング4
の平面部から突出している。
【0026】以上のように構成されるシール具1は、図
4に示すようにして、一対の継手部材5、6間に介在さ
れる。継手部材5、6は中空円筒状を呈し、それぞれの
一端に形成されたフランジ5a、6aを対向させて合わ
せられる。例えば、継手部材5内は真空引き(減圧)さ
れるべき被排気容器の内部に連通しており、継手部材6
内は真空ポンプに接続されている。フランジ5a、6a
は共にその表面は平滑であり、外周側には(例えば等間
隔で4箇所に)ボルト孔が形成されている。
【0027】フランジ5a、6aはシール具1を介在さ
せて合わせられ、ボルト34とナット35によって締結
される。これによって、シールリング2は、両フランジ
5a、6a間で圧縮されて、その復元する力によって両
フランジ5a、6aに圧接してシール部を形成し、継手
部材5、6の内部の空間と外部の空間とを気密に遮断す
る。このとき、内周リング3と外周リング4も両フラン
ジ5a、6a間で圧縮されるが、内周リング3と外周リ
ング4は金属(例えばステンレス)でなるため、過剰な
力で挟み込まれても変形せず、よってシールリング2
(特に内周リング3及び外周リング4との密着部)に過
大な力が作用するのを防げる。従って、シールリング2
の損傷を防ぐことができ良好なシール性を保つことがで
きる。
【0028】また、内周リング3の内周側に形成された
環状のリブ3aの外周面が、フランジ6aの内壁面に当
接することによって、シール具1は位置決めされる。こ
れを可能とするために、リブ3aの外径の大きさはフラ
ンジ6aの内径の大きさと一致させて設計されている。
これによって、シールリング2の径方向に関する位置ず
れを防いで、ボルト34とナット35による締結力をシ
ールリング2の近くに作用させることができ、シールリ
ング2と両フランジ5a、6a間の良好な圧接力を確保
できる。
【0029】上述したようなシール具1は、被排気容器
として例えばCRT(Cathode RayTube )ディスプレイ
の内部を減圧するための真空処理システムにおける、真
空ポンプとCRT側との接続に用いられる。この真空処
理システムの概略図を図5に示す。
【0030】継手部材5にはCRT25が接続され、こ
の継手部材5は上述したようにシール具1を介在させ
て、継手部材6と気密に接続される。継手部材6は、例
えば拡散ポンプに一体的に形成され、その拡散ポンプの
排気口はロータリーポンプ26の吸入口と接続されてい
る。従って、CRT25内のガスは、拡散ポンプとロー
タリーポンプ26によって真空排気される。なお、被排
気容器としてはCRT25に限らず、例えば真空処理室
であってもよい。
【0031】なお、図6は、CRT25と継手部材5と
の接続関係を示す。袋ナット24が継手部材5の上端に
締め込まれ、金属製のリング22を介してゴム製のOリ
ング23を、継手部材5の内部に形成されたテーパ部に
押さえつけている。Oリング23の内周面側は、袋ナッ
ト24及びリング22を貫通して継手部材5内に差し込
まれたCRT25の管状部に圧接してシール部を形成
し、Oリング23の下部は継手部材5のテーパ部に圧接
してシール部を形成している。CRT25の、継手部材
5に対する着脱は、袋ナット24、リング22、Oリン
グ23を、一旦外してから行う。あるいは、それらを外
さないで行ってもよい。
【0032】以上述べたように、本実施の形態によれ
ば、ボルト34の締めすぎによって、過剰な力でシール
具1が両フランジ5a、6a間で圧縮されても、内周リ
ング3、外周リング4及びシールリング2は損傷を受け
ず、良好なシール性が保持できる。更に、内周リング
3、外周リング4及びシールリング2は容易に個々に分
離可能なため、例えばシールリング2が寿命で劣化した
場合などの交換も容易に行える。このとき、シールリン
グ2は、市販されているものを何ら加工することなく、
そのまま内周リング3と外周リング4に組み合わせて使
うことができる。
【0033】(第2の実施の形態)次に、本発明の第2
の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形
態と同じ構成部分には同一の符号を付し、その詳細な説
明は省略する。
【0034】図7は、第2の実施の形態によるシール具
20の平面図を示す。上記第1の実施の形態とは、位置
決め部の形態のみが異なる。すなわち、本実施の形態で
は、内周リング16には、第1の実施の形態のように位
置決め部(リブ)が形成されておらず、外周リング19
に位置決め部としてノッチ(切込み)19aを形成して
いる。ノッチ19aは、例えば、外周リング19の外周
側の4箇所に等間隔で形成されている。
【0035】そして、第1の実施の形態と同様に、フラ
ンジ5a、6aはシール具20を介在させて合わせら
れ、ボルト34とナット35によって締結される。これ
によって、シールリング2は、両フランジ5a、6a間
で圧縮され、その復元する力によって両フランジ5a、
6aに圧接してシール部を形成し、継手部材5、6の内
部の空間と外部の空間とを気密に遮断する。
【0036】このとき、図7に示すように、外周リング
19に形成されたノッチ19aがボルト34に係合する
ことによって、シール具20は位置決めされる。これに
よって、シールリング2の径方向に関する位置ずれを防
いで、シールリング2と両フランジ5a、6aとの間の
良好な圧接力を確保できる。
【0037】(第3の実施の形態)次に、本発明の第3
の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形
態と同じ構成部分には同一の符号を付し、その詳細な説
明は省略する。
【0038】図8は、第3の実施の形態によるシール具
40の平面図を示す。本実施の形態においても、上記第
1の実施の形態とは、位置決め部の形態のみが異なる。
すなわち、本実施の形態では、内周リング16には位置
決め部が形成されておらず、外周リング41に位置決め
部として貫通孔41aが形成されている。貫通孔41a
は、例えば、外周リング41の4箇所に等間隔で形成さ
れている。
【0039】そして、第1の実施の形態と同様に、フラ
ンジ5a、6aはシール具40を介在させて合わせら
れ、ボルト34とナット35によって締結される。この
とき、外周リング41に形成された貫通孔41aをボル
ト34が貫通することによってシール具40は径方向に
関して位置決めされる。よって、シールリング2の径方
向に関する位置ずれを防いで、シールリング2と両フラ
ンジ5a、6aとの間の良好な圧接力を確保できる。
【0040】(第4の実施の形態)次に、本発明の第4
の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形
態と同じ構成部分には同一の符号を付し、その詳細な説
明は省略する。
【0041】図9は、第4の実施の形態によるシール具
15の平面図を示し、図10は図9における[10]−
[10]線方向の断面図を示す。なお、図10におい
て、継手部材5、6、ボルト34及びナット35を一点
鎖線で示し、これらとシール具15との配置関係を表し
ている。
【0042】本実施の形態においても、上記第1の実施
の形態とは、位置決め部の形態のみが異なる。すなわ
ち、本実施の形態では、内周リング16には位置決め部
が形成されておらず、外周リング17の外周側に位置決
め部として、軸方向に突出するリブ17aが形成されて
いる。フランジ5a、6a間に介在される際に、リブ1
7aがボルト34と干渉しないように、リブ17aは周
方向に関して間欠的に設けられている。
【0043】そして、第1の実施の形態と同様に、フラ
ンジ5a、6aはシール具15を介在させて合わせら
れ、ボルト34とナット35によって締結される。この
とき、図10に示すように、外周リング17の外周側に
形成されたリブ17aの内周側の面が、フランジ6aの
外周側の面に当接することによって、シール具15は径
方向に関して位置決めされる。よって、シールリング2
の径方向に関する位置ずれを防いで、シールリング2と
両フランジ5a、6aとの間の良好な圧接力を確保でき
る。
【0044】以上、本発明の各実施の形態について説明
したが、勿論、本発明はこれらに限定されることなく、
本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能であ
る。
【0045】第1の実施の形態における図4において、
シール具1を上下逆さまにして、位置決め部としてのリ
ブ3aを上側のフランジ5aの内壁面に当接させてもよ
い。もちろん、リブ3aを上下の両方向に突出させて、
フランジ5aとフランジ6aの両方の内壁面に当接させ
てもよい。このことは、第4の実施の形態についても、
同様のことが言える。
【0046】また、各実施の形態において、内周リング
3、16と外周リング4、19、41、17のそれぞれ
と当接する、シールリング2の側面を平面形状として、
これに合わせて、内周リング3、16と外周リング4、
19、41、17の、シールリング2と当接する側の面
も平面形状にしたうえで、これらを相互に組み合わせて
もよい。
【0047】また、両フランジ5a、6aをボルト34
とナット35によって締結する形態に限らず、フランジ
5a、6aのうちの一方に雌ねじを形成して、ナットを
使わずに、その雌ねじに螺着するボルトにて締結するよ
うにしてもよい。更には、ボルトやナットを使わずに、
両フランジ5a、6aをクランプ部材で上下方向から挟
み込むようにしてもよい。
【0048】また、CRTディスプレイなどの被排気容
器側と真空ポンプ側との接続に限らずに、真空処理室ど
うしを接続する継手部材間にも本発明は適用できる。
【0049】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、シ
ールリングを内周リングと外周リングとで保持してなる
シール具が、過大な力でもって、継手部材間に挟み込ま
れたとしても、内周リングと外周リングは金属でなるた
め変形せず、よってシールリングは内周リングと外周リ
ングから力の作用を受けずに損傷を防げる。これによっ
て、良好なシール性を保つことができる。更に、内周リ
ングと外周リングのどちらか一方には位置決め部が形成
されているため、シールリングは継手部材に対して所望
の位置で位置決めされ、継手部材間の狭圧力が小さい部
分へとシールリングが位置ずれすることによるシール不
良を防げる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による、シール具の
斜視図である。
【図2】同シール具の平面図である。
【図3】図2における[3]−[3]線方向の断面図で
ある。
【図4】同シール具が継手部材間に介在された状態を示
す断面図である。
【図5】同シール具が適用される真空システムの概略図
である。
【図6】図5におけるA部の拡大断面図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態による、シール具の
平面図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態による、シール具の
平面図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態による、シール具の
平面図である。
【図10】図9における[10]−[10]線方向の断
面図である。
【図11】従来例のシール具が継手部材間に介在された
状態を示す断面図である。
【図12】他従来例のシール具の平面図である。
【図13】図12における[13]−[13]線方向の
拡大断面図である。
【図14】図15における[14]−[14]線方向の
断面図である。
【図15】同従来例のシール具が継手部材間に介在され
た状態を示す断面図である。
【図16】同従来例のシール具が損傷を受ける作用を説
明する断面図である。
【符号の説明】
1……シール具、2……シールリング、3……内周リン
グ、3a……位置決め部、4……外周リング、5……継
手部材、5a……フランジ、6……継手部材、6a……
フランジ、15……シール具、16……内周リング、1
7……外周リング、17a……位置決め部、19……外
周リング、19a……位置決め部、20……シール具、
34……ボルト、35……ナット、40……シール具、
41……外周リング、41a……位置決め部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H016 AD15 3J040 BA01 EA15 EA17 EA22 FA02 HA03 HA04 HA21

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の継手部材間に挟み込まれて前記継
    手部材の内外を遮断する、弾性材料でなるシールリング
    と、 前記シールリングの内周側に当接する内周リングと、 前記シールリングの外周側に当接して、前記内周リング
    と共に前記シールリングを保持する外周リングと、から
    なるシール具であって、 前記内周リング及び前記外周リングは金属材料でなり、
    前記内周リングと前記外周リングのうち少なくとも一方
    には、前記継手部材に対する前記シールリングの位置決
    めを行う位置決め部が形成されていることを特徴とする
    シール具。
  2. 【請求項2】 前記内周リング及び前記外周リングはス
    テンレスでなることを特徴とする請求項1に記載のシー
    ル具。
  3. 【請求項3】 前記位置決め部は、前記内周リングの内
    周側に、軸方向に突出して形成されたリブであり、該リ
    ブは前記一対の継手部材の少なくとも一方の内壁面に当
    接されることを特徴とする請求項1に記載のシール具。
  4. 【請求項4】 一対の継手部材間に挟み込まれて前記継
    手部材の内外を遮断する、弾性材料でなるシールリング
    を保持するためのシールリング用保持具であって、 前記シールリングの内周側に当接する内周リングと、 前記シールリングの外周側に当接して、前記内周リング
    と共に前記シールリングを保持する外周リングと、から
    なり、 前記内周リング及び前記外周リングは金属材料でなり、
    前記内周リングと前記外周リングのうち少なくとも一方
    には、前記継手部材に対する前記シールリングの位置決
    めを行う位置決め部が形成されていることを特徴とする
    シールリング用保持具。
  5. 【請求項5】 前記内周リング及び前記外周リングはス
    テンレスでなることを特徴とする請求項4に記載のシー
    ルリング用保持具。
  6. 【請求項6】 前記位置決め部は、前記内周リングの内
    周側に、軸方向に突出して形成されたリブであり、該リ
    ブは前記一対の継手部材の少なくとも一方の内壁面に当
    接されることを特徴とする請求項4に記載のシールリン
    グ用保持具。
  7. 【請求項7】 弾性材料でなるシールリングを介在させ
    て一対の継手部材を合わせることで、前記継手部材の内
    外を遮断するシール方法であって、 前記シールリングの内周側に当接する金属材料でなる内
    周リングと、前記シールリングの外周側に当接する金属
    材料でなる外周リングとで、前記シールリングを保持
    し、 且つ、前記内周リングと前記外周リングのうち少なくと
    も一方に形成された位置決め部によって、前記継手部材
    に対して前記シールリングを位置決めすることを特徴と
    するシール方法。
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