JP2003293945A - 手動加圧器 - Google Patents

手動加圧器

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JP2003293945A
JP2003293945A JP2002099667A JP2002099667A JP2003293945A JP 2003293945 A JP2003293945 A JP 2003293945A JP 2002099667 A JP2002099667 A JP 2002099667A JP 2002099667 A JP2002099667 A JP 2002099667A JP 2003293945 A JP2003293945 A JP 2003293945A
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JP
Japan
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pipe
pressure
liquid
communication
valve
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Application number
JP2002099667A
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English (en)
Inventor
Hiroo Mizuno
弘雄 水野
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Taiyo Parts Co Ltd
Original Assignee
Taiyo Parts Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンパクトで且つ軽量であり、更に信頼性の
高い機構を有する手動加圧器を提供する。 【解決手段】 ハンドルレバー18の操作によってピス
トンロッド21を矢印の方向に移動させると、前方スペ
ース55内に収納されている液体は吐出され、第1分岐
管39及び第2分岐管40を介して第1開閉弁31の第
1弁体48及び第2開閉弁32の第2弁体52の各々を
押圧する。これによって吐出管42を介してフィルタ3
5に流入し、還流管43を介して還流してくる液体は、
第1開閉弁31の「開」状態によって後方スペース56
に流入する。この時第2開閉弁32は「閉」状態となっ
ているため、後方スペース56に流入した液体は排出管
47を介して外部に流出することはなく、その圧力は前
方スペース55内の液体とともに上昇する。ピストン2
6の直進、後退運動を繰り返すことによって、吐出管4
2内の液体の圧力が所望の圧力に昇圧される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は手動加圧器に関
し、特にハンドルレバーを手動で操作することによっ
て、所望の高圧の液体を得ることができる手動加圧器に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】海難事故に備えて、救命ボート等に常備
すべき海水を昇圧する手動加圧器が提案されている。
【0003】すなわち、この手動加圧器があると海難事
故等によって漂流している際に、海水を手動で昇圧し、
フィルタでこれをろ過して真水を得ることができるた
め、フィルタとともに極めて有用なものである。又、海
難事故だけではなく、地震等の災害の際にもフィルタを
通して清浄な水を電気等を用いることなく得ることがで
きるので、災害対策用としても有用なものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の手動加
圧器は全体的に大きく、且つ重量があるため使い勝手が
良いとは言えなかった。又、その内部機構も複雑なた
め、トラブルが多く信頼性に欠けていた。
【0005】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、コンパクトで且つ軽量であり、更
に信頼性の高い機構を有する手動加圧器を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明は、ハンドルレバーを操作す
ることによって、所望の圧力の液体を吐出することがで
きる手動加圧器であって、移動自在のハンドルレバー
と、ハンドルレバーにその一方端が係合し、ハンドルレ
バーの移動によって直進運動するピストンロッドと、ピ
ストンロッドの他方端に取付けられたピストンと、ピス
トンがシール状態にてその内壁を摺動するシリンダー
と、ピストンのピストンロッドに対する反対側の面とシ
リンダーとの間に形成される前方スペースに接続された
第1連通管と、前方スペースに、前方スペースからの流
入を阻止する第1逆止弁を介して接続された吸水管と、
前方スペースに、前方スペースへの流入を阻止する第2
逆止弁を介して接続された吐出管と、吐出管から吐出さ
れた液体の少なくとも一部が還流する還流管と、第1連
通管から分岐された第1分岐管と、還流管と、ピストン
のピストンロッド側の面とシリンダーとの間に形成され
る後方スペースに接続された第2連通管とが接続され、
第1分岐管内の液体の圧力が所定圧力以上の時には、還
流管と第2連通管とを連通状態にし、第1分岐管内の液
体の圧力が所定圧力未満の時には、還流管と第2連通管
との連通状態を阻止する第1開閉弁と、第1連通管から
分岐された第2分岐管と、後方スペースに接続された第
3連通管と、外方に接続された排出管とが接続され、第
2分岐管の液体の圧力が所定圧力未満の時には、第3連
通管と排水管とを連通状態にし、第2分岐管の液体の圧
力が所定圧力以上の時には、第3連通管と排水管との連
通状態を阻止する第2開閉弁とを備えたものである。
【0007】このように構成すると、ピストンを前方ス
ペースを圧縮する方向に移動させると、第1分岐管及び
第2分岐管内の圧力が上昇し、第1開閉弁により還流管
と第2連通管とが連通状態となるとともに、第2開閉弁
により第3連通管と排水管との連通状態が阻止される。
【0008】次に、この状態からピストンを後方スペー
スを圧縮する方向に移動させると、第1分岐管及び第2
分岐管内の圧力が下降し、第1開閉弁により還流管と第
2連通管との連通状態が阻止され、第2開閉弁により第
3連通管と排出管とが連通状態となる。
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明の構成において、還流管には、その内部の圧力が一定
圧力以上となった時に外方と還流管とを連通状態とする
安全弁が設けられるものである。
【0010】このように構成すると、還流管の圧力が一
定圧力以上となると還流管内の液体は外方に排出され
る。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項1又は請求
項2に記載の発明の構成において、第1開閉弁が、第1
弁体と、第1弁体に加わる第1分岐管の液体の圧力が所
定の圧力未満の時、第1弁体を第1分岐管の接続部側に
移動させるように付勢する第1バネからなるものであ
る。
【0012】このように構成すると、第1バネの付勢力
に応じて第1開閉弁の開閉が制御される。
【0013】請求項4記載の発明は、請求項1から請求
項3のいずれかに記載の発明の構成において、第2開閉
弁が、第2弁体と、第2弁体に加わる第2分岐管の液体
の圧力が所定圧力未満の時、第2弁体を第2分岐管の接
続部側に移動させるように付勢する第2バネとを備えた
ものである。
【0014】このように構成すると、第2バネの付勢力
に応じて第2開閉弁の開閉が制御される。
【0015】請求項5記載の発明は、請求項1から請求
項4のいずれかに記載の発明の構成において、吐出管及
び還流管は、外部のフィルタに接続され、吐出管の液体
の圧力が特定圧力となった時、該液体の一部はフィルタ
に接続された抽出管から排出され、該液体の残りの一部
は還流管に流出されるものである。
【0016】このように構成すると、吐出管の圧力が特
定圧力となると吐出管から還流管に戻る流量は減少す
る。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明は、前方スペースに保有されている液体をピストンで
圧縮すると、吐出管及び還流管の圧力は上昇するととも
に、ピストンの前方スペース及び後方スペースの圧力が
均一化する。
【0018】従って、この状態で後方スペースを圧縮す
る方向にピストンを移動させると、後方スペースの液体
は排出され、前方スペースに新たな液体が吸水管から注
入される。この時の前方スペース内の液体は、吐出管及
び連通管の各々内の液体も含めて昇圧された圧力に近い
状態となって均一化される。
【0019】そこで、ピストンによる前方スペース及び
後方スペースへの往復運動をハンドルレバーの操作によ
って更に繰返すと、吐出管及び還流管の圧力は徐々に上
昇して所望の圧力を手動で得ることができる。
【0020】そして、第1開閉弁と第2開閉弁とは独立
に設置されていることから、それぞれの機構が単純化さ
れるためトラブルの虞が少ない。又、トラブルがあって
もその対応が容易となる。
【0021】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明の効果に加えて、還流管の圧力が一定圧力以上となる
とその内部の液体は外方に排出されるため、内部の圧力
が過度に上昇する虞はなく、手動加圧器の安全性が確保
される。
【0022】請求項3記載の発明は、請求項1又は請求
項2記載の発明の効果に加えて、第1バネの付勢力に応
じて第1開閉弁の開閉が制御されるため、第1開閉弁の
制御の信頼性が向上する。
【0023】請求項4記載の発明は、請求項1から請求
項3のいずれかに記載の発明の効果に加えて、第2バネ
の付勢力に応じて第2開閉弁の開閉が制御されるため、
第2開閉弁の制御の信頼性が向上する。
【0024】請求項5記載の発明は、請求項1から請求
項4のいずれかに記載の発明の効果に加えて、吐出管及
び還流管の圧力が特定圧力を超える虞はなくなり、安全
弁の有無に関わらず、手動加圧器の内部の圧力が過度に
上昇する虞はない。
【0025】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の第1の実施の形
態による手動加圧器の内部構造の概略を示した図であっ
て、ピストンが最後端に位置した状態を示した図であ
る。
【0026】図を参照して、手動加圧器11は、第1ケ
ース13、第2ケース14及び第3ケース15を互いに
シール状態で結合した構造となっている。第1ケース1
3の外方には、ハンドルレバー18を取付けるためのブ
ラケット17が固定されている。ブラケット17に対し
て、軸19を中心として回動自在にハンドルレバー18
が取付けられている。ハンドルレバー18には長穴23
が設けられ、これに第1ケース13を通して外方に伸び
るピストンロッド21の外方端部に固定された連結ピン
22が係合している。すなわち、ハンドルレバー18を
軸19を中心として前後に回動させると、この動きはピ
ストンロッド21に対してその軸方向への直進運動に変
換されるものである。
【0027】第2ケース14内においては、その中央に
ピストンロッド21の内方端部に取付けられたピストン
26がシール状態で摺動自在に係合する内壁を有するシ
リンダー25が取付けられている。シリンダー25の第
1ケース13側の端部の内壁には、ロッド支持体27が
取付けられており、ロッド支持体27の内側側壁でピス
トンロッド21はその軸方向に移動自在に支持されてい
る。ピストン26のピストンロッド21側とは反対側の
面とシリンダー25の内壁面との間に前方スペース55
が形成され、ピストン26のピストンロッド21側の面
とロッド支持体27及びシリンダー25との間に後方ス
ペース56が形成されている。
【0028】又、第2ケース14内において、シリンダ
ー25の図においての上方側には第1開閉弁31が取付
けられている。第1開閉弁31は、筒形状の弁箱33
と、その内壁に対してその軸方向に摺動自在な第1弁体
48と、第1弁体48を軸方向に常時付勢する第1バネ
49とから構成されている。尚、第1弁体48は図に示
すように、その中央胴部が全周に渡って弁箱33の内壁
から一定のスペースを保持する空洞部50が形成されて
いる。
【0029】一方、第2ケース14内において、シリン
ダー25の図においての下方側には、第2開閉弁32が
取付けられている。第2開閉弁32は、筒形状の弁箱3
6と、弁箱36の内壁に対してその軸方向に摺動自在な
第2弁体52と、第2弁体52を軸方向に常時付勢する
第2バネ53とから構成されている。
【0030】又、第2ケース14内において、第1開閉
弁31の図において上方部には、一定圧力以上の圧力が
加わると、「開」となる安全弁34が取付けられてい
る。
【0031】第3ケース15内においては、シリンダー
25の前方スペース55への流入は許容するが、その反
対方向への流出を阻止する第1逆止弁28と、前方スペ
ース55からの流出は許容するが、前方スペース55へ
の流入は阻止する第2逆止弁29とが各々取付けられて
いる。
【0032】手動加圧器11の外方にはフィルタ35が
設けられている。このフィルタ35は、その内部に吐出
管42を介して流入する液体の圧力が特定圧力以上とな
った時には、その一部がフィルタ35の内部に収納され
ているろ過膜を介して抽出され、この抽出された液体は
抽出管44を介して流出されるものである。この実施の
形態では、吐出管42から流入する液体は海水であり、
フィルタ35でろ過、抽出される液体は真水である。
【0033】吐出管42を介して流入する液体の圧力が
特定圧力未満である場合には、抽出管44からの流出は
起らず、その全量が還流管43を介して手動加圧器11
内に還流されるものである。
【0034】次に、手動加圧器11を構成する部品同士
の接続状態について説明する。
【0035】シリンダー25の前方スペース55に面す
る端部壁には、第1連通管38が接続され、第1連通管
38から分岐された第1分岐管39は第1開閉弁31の
弁箱33の端部壁に接続されている。一方、第1連通管
38から分岐されたもう一方の第2分岐管40は、第2
開閉弁32を構成する弁箱36の端部壁に接続されてい
る。
【0036】又、シリンダー25の前方スペース55に
面する端部壁には、第1逆止弁28を介して外方に連通
し得る吸水管37が接続されている。更に、シリンダー
25の前方スペース55に面する端部壁には、第2逆止
弁29を介してフィルタ35に接続する吐出管42が接
続されている。
【0037】フィルタ35に接続される還流管43は、
安全弁34に接続するとともに、その一部は第1開閉弁
31の弁箱33の側壁に接続されている。その接続位置
は、第1弁体48の空洞部50に面する位置である。
【0038】又、第1開閉弁31の弁箱33の側壁に接
続された第2連通管45は、シリンダー25の側壁に接
続されている。尚、第1開閉弁31への第2連通管45
の接続位置は、図に示すように、第1弁体48が弁箱3
3の端部壁側に位置している時の空洞部50に少なくと
も面しない位置に設定されている。
【0039】第2連通管45のシリンダー25の側壁に
対する接続位置は、シリンダー25の内部において後方
スペース56に面するように設定されている。
【0040】更に、シリンダー25の側壁と第2開閉弁
32の弁箱36の側壁とが、第3連通管46によって相
互に接続されている。第3連通管46のシリンダー25
に対する接続位置は、シリンダー25の内部において後
方スペース56に面するように設定されている。一方、
第3連通管46の第2開閉弁32に対する接続位置は、
図に示すように、第2弁体52が弁箱36の端部壁側に
位置している際に、第2弁体52によって通過状態が阻
止されない位置に設定されている。
【0041】更に、第2開閉弁32の弁箱36の側壁に
は、外方に対して連通する排出管47が接続されてい
る。この接続位置は、第2弁体52の位置がいずれの位
置にあっても少なくとも外部への連通が阻止されない位
置に設定されている。
【0042】図2は図1の状態からハンドルレバーを操
作してピストンロッド及びピストンがシリンダー内を進
行した状態を示した図である。
【0043】図を参照して、ピストン26がシリンダー
25内の前方スペース55内に保有する液体を圧縮する
方向に移動すると、その内部に収納された液体の圧力が
上昇するとともに、その一部が第1連通管38、第1逆
止弁28及び第2逆止弁29内に吐出されることにな
る。すなわち、第1連通管38を介して吐出された液体
は、圧力上昇を伴って第1分岐管39及び第2分岐管4
0内を進行する。
【0044】第1分岐管39内の液体の圧力が上昇する
と、第1開閉弁31の第1弁体48は、第1バネ49の
付勢力に抗して図のように第1バネ49側に移動する。
この第1弁体48の移動によって空洞部50は第2連通
管45と連通状態となる。結果として、シリンダー25
内の後方スペース56とフィルタ35に接続される還流
管43とが、第1開閉弁31を介して連通状態になるよ
うに第1開閉弁31が制御されることになる。
【0045】一方、第2分岐管40内の液体の圧力上昇
によって、第2開閉弁32の第2弁体52は、第2バネ
53の付勢力に抗して図に示すように第2バネ53側に
移動する。これによって、第3連通管46と排出管47
との連通状態が阻止される。すなわち、ピストン26を
前方スペース55を圧縮する方向にに移動させると、ピ
ストン26の移動前における後方スペース56と排出管
47との連通状態を阻止するように第2開閉弁32は制
御されることになる。
【0046】又、このピストン26による前方スペース
55の圧縮によって生じる圧力上昇は第1逆止弁28に
も加わることになるが、その逆止弁の機能によって前方
スペース55内部の液体が吸水管37を介して外部に流
出することはない。
【0047】一方、第2逆止弁29に加わる前方スペー
ス55内の圧力上昇は、第2逆止弁29を「開」状態と
して前方スペース55内の液体の一部が吐出管42を介
してフィルタ35に流出することになる。これによっ
て、吐出管42内の液体の圧力上昇は、吐出管42にフ
ィルタ35の内部で接続する還流管43内の液体の圧力
上昇を伴なうことになる。尚、還流管43の圧力上昇が
一定圧力以上となった場合には、安全弁34が「開」状
態となって還流管43内の液体の一部が外方に放出さ
れ、還流管43内の過度の圧力上昇が防止されることに
なる。
【0048】図3は上述した手動加圧器の構造を前提と
して、その圧力上昇の原理を説明するための模式図であ
る。
【0049】図の(1)を参照して、この状態において
は、ピストン26はシリンダー25内において最後端に
位置した状態を示している。すなわち前方スペース55
は最大容量となっており、後方スペース56は最小容量
となっている。又、この状態において、前方スペース5
5を含め後方スペース56や全ての接続管において液体
(海水)が充満された状態を想定している。そして、こ
の手動開始の状態においては、前方スペース55、第1
分岐管39及び第2分岐管40内に保有されている液体
の圧力は常圧であるため、第1開閉弁31の第1弁体4
8及び第2開閉弁32の第2弁体52の各々の位置は、
図のような位置となっている。すなわち、この状態にお
いては還流管43と後方スペース56とは非連通状態と
なっており、後方スペース56と排出管47とは連通状
態となっている。
【0050】次に、図3の(2)に示されているよう
に、ピストン26を矢印の方向に移動させる。このピス
トン26の移動によって前方スペース55内に収納され
ている液体は圧縮される。この圧縮によって前方スペー
ス55内の液体の一部は第2逆止弁29を介して吐出管
42に吐出される。又、前方スペース55内の液体の他
の一部は第1分岐管39及び第2分岐管40の各々に吐
出されることになる。これによって、第1開閉弁31は
「開」状態となり、還流管43と後方スペース56とは
連通状態となる。すなわち、吐出管42を介してフィル
タ35に流入した液体は、その液体の圧力が特定圧力に
なるまではそのまま還流管43に流出するため、結果と
して、前方スペース55内に収納されていた液体の一部
が後方スペース56内に流出することになる。この時生
じる前方スペース55の容量の減少は、後方スペースの
容量の増加に比べてピストンロッド21の占める容積分
だけ大きくなる。そのため、この手動加圧器内に保有さ
れている液体の圧力は増加することになる。
【0051】又、この状態では第2分岐管40に吐出さ
れた液体の圧力上昇によって第2開閉弁32は「閉」状
態となるため、後方スペース56と排出管47とが非連
通状態となる。従って、還流管43を介して後方スペー
ス56に流入した液体は、排出管47を介して外部に流
出することはない。そして上述のように、前方スペース
55は、ピストン26の移動中において吐出管42及び
第1開閉弁31を介して後方スペース56と連通状態と
なる。従って、この状態においては前方スペース55及
び後方スペース56に保有されている液体は、ほぼ同一
の圧力上昇となっている。
【0052】この状態からピストン26を更に移動させ
てその最終端まで移動させた状態を示したのが図3の
(3)である。この状態になるまで第1開閉弁31は
「開」状態を保ち、第2開閉弁32は「閉」状態を保っ
ている。そして、この状態においては前方スペース55
の容積はほぼなくなり、後方スペース56の容積は最大
となる。しかし、上述のように後方スペース56の容積
はその中央にピストンロッド21が配置されているた
め、前方スペース55の最大の容量に比べて小さなもの
となっている。従ってこの後方スペース56の前方スペ
ース55に対する容積の小さな分だけ、後方スペース5
6や接続管内に保有されている液体の圧力が上昇するこ
とになる。この状態からピストン26を反対方向に移動
させた状態を示したのが、図3の(4)である。
【0053】図を参照して、ピストン26が矢印の方向
に移動すると、後方スペース56の容積が減少するとと
もに、前方スペース55の容積が増加する。これによっ
て前方スペース55内には、吸水管37を介して外方か
ら液体が流入することになる。又、前方スペース55の
容積の増加によって、第1分岐管39及び第2分岐管4
0内の液体は各々矢印の方向に移動する。これによっ
て、第1開閉弁31は第1分岐管39内の液体の圧力の
変化によって「開」状態から「閉」状態に変化する。一
方、第2開閉弁32も第2分岐管40内の液体の圧力の
変化によって「閉」状態から「開」状態に変化する。
【0054】すなわち、第1開閉弁31によって還流管
43と後方スペース56との連通状態が阻止されるよう
に変化し、第2開閉弁32によって後方スペース56と
排出管47とは連通状態に変化する。これによって、後
方スペース56内に収納された液体は、ピストン26の
矢印の方向への移動に伴なって第2開閉弁32及び排出
管47を介して外方に排出されることになる。
【0055】一方、吐出管42及び還流管43内に収納
されている液体は、第2逆止弁29の働きによって前方
スペース55内に逆流することはない。従って、図3の
(3)の状態によって生じたこれらの液体の圧力上昇
は、そのまま保たれた状態となる。ピストン26の矢印
への後退が進行してその最後端まで移動すると、図3の
(1)の状態に復帰する。この時上述のように吐出管4
2及び還流管43内に保有されている液体の圧力は、ピ
ストン26の移動を開始する時点の状態に比べて所定圧
力分だけ上昇した状態に保たれている。
【0056】従って、この状態からピストン26を前方
スペース55を圧縮する方向に再度移動させると、吐出
管42及び還流管43内の液体は更に圧力上昇する。そ
してこの還流管43の圧力上昇は第1開閉弁31の
「開」状態の変化に伴い、後方スペース56の圧力上昇
として伝達される。すなわち、前方スペース55に保有
された液体は作動開始時点よりその圧力が上昇している
が、後方スペース56に保有された液体も同様に圧力上
昇することになる。
【0057】従って、ピストン26の作動時において前
方スペース55内の圧力と後方スペース56内の圧力と
はほぼ同等であるため、前方スペース55を圧縮するた
めにピストン26に加えるべき力は、常時一定となる。
【0058】このようにしてピストン26の直進、後退
運動を繰返すと、吐出管42及び還流管43内の液体の
圧力は徐々に上昇して最終的には所望の特定圧力に到達
する。吐出管42の圧力が特定圧力に到達すると、フィ
ルタ35内のろ過膜を通して吐出管42内の液体(海
水)はろ過抽出されて抽出管44を介して外方に取出さ
れる。これによって吐出管42は特定圧力以上に昇圧す
ることはなく、ピストン26の直進、後退運動を繰返す
ことによって、抽出管44から常時抽出された液体(真
水)が取出されることになる。尚、上記の実施の形態で
は、シリンダ、第1開閉弁、第2開閉弁等の配置を特定
しているが、これらの位置を自在に設定しても良い事は
言うまでもない。
【0059】又、上記の実施の形態では、海水を圧縮し
て真水を得るために本手動加圧器を用いているが、加圧
すべき液体は他の液体であっても良く、又、加圧された
液体は必ずしもろ過して使用しなくても良い。
【0060】更に、上記の実施の形態では、手動加圧器
は第1ケース、第2ケース及び第3ケースから構成され
ているが、他の構成による複数のケースよりなるもので
も良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態による手動加圧器
の概略構成を示した図であってピストンが最後端にある
状態を示した図である。
【図2】図1に示した概略構成図に対応した図であっ
て、ピストンが最後端から前進した状態を示した図であ
る。
【図3】図1に示した手動加圧器の作動原理を模式的に
示した工程図である
【符号の説明】
11…手動加圧器 18…ハンドルレバー 21…ピストンロッド 25…シリンダー 26…ピストン 28…第1逆止弁 29…第2逆止弁 31…第1開閉弁 32…第2開閉弁 35…フィルタ 37…吸水管 38…第1連通管 39…第1分岐管 40…第2分岐管 42…吐出管 43…還流管 44…抽出管 45…第2連通管 46…第3連通管 47…排出管 48…第1弁体 49…第1バネ 52…第2弁体 53…第2バネ 55…前方スペース 56…後方スペース 尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハンドルレバーを操作することによって
    所望の圧力の液体を吐出することができる手動加圧器で
    あって、 移動自在のハンドルレバーと、 前記ハンドルレバーにその一方端が係合し、前記ハンド
    ルレバーの移動によって直進運動するピストンロッド
    と、 前記ピストンロッドの下方端に取付けられたピストン
    と、 前記ピストンがシール状態でその内壁を摺動するシリン
    ダーと、 前記ピストンの前記ピストンロッドに対する反対側の面
    と前記シリンダーとの間に形成される前方スペースに接
    続された第1連通管と、 前記前方スペースに、前記前方スペースからの流入を阻
    止する第1逆止弁を介して接続された吸水管と、 前記前方スペースに、前記前方スペースへの流入を阻止
    する第2逆止弁を介して接続された吐出管と、 前記吐出管から吐出された液体の少なくとも一部が還流
    する還流管と、 前記第1連通管から分岐された第1分岐管と、前記還流
    管と、前記ピストンの前記ピストンロッド側の面と前記
    シリンダーとの間に形成される後方スペースに接続され
    た第2連通管とが接続され、前記第1分岐管内の液体の
    圧力が所定圧力以上の時には、前記還流管と前記第2連
    通管とを連通状態にし、前記第1分岐管内の液体の圧力
    が前記所定圧力未満の時には、前記還流管と前記第2連
    通管との連通状態を阻止する第1開閉弁と、 前記第1連通管から分岐された第2分岐管と、前記後方
    スペースに接続された第3連通管と、外方に接続された
    排出管とが接続され、前記第2分岐管の液体の圧力が前
    記所定圧力未満の時には、前記第3連通管と前記排水管
    とを連通状態にし、前記第2分岐管の液体の圧力が前記
    所定圧力以上の時には、前記第3連通管と前記排水管と
    の連通状態を阻止する第2開閉弁とを備えた、手動加圧
    器。
  2. 【請求項2】 前記還流管には、その内部の圧力が一定
    圧力以上となった時に外方と前記還流管とを連通状態に
    する安全弁が設けられる、請求項1記載の手動加圧器。
  3. 【請求項3】 前記第1開閉弁は、 第1弁体と、 前記第1弁体に加わる前記第1分岐管の液体の圧力が前
    記所定圧力未満の時に、前記第1弁体を、前記第1分岐
    管の接続部側に移動させるように付勢する第1バネとか
    らなる、請求項1又は請求項2記載の手動加圧器。
  4. 【請求項4】 前記第2開閉弁は、 第2弁体と、 前記第2弁体に加わる前記第2分岐管の液体の圧力が前
    記所定圧力未満の時、前記第2弁体を前記第2分岐管の
    接続部側に移動させるように付勢する第2バネとからな
    る、請求項1から請求項3のいずれかに記載の手動加圧
    器。
  5. 【請求項5】 前記吐出管及び前記還流管は、外部のフ
    ィルタに接続され、 前記吐出管の液体の圧力が特定圧力となった時、該液体
    の一部は前記フィルタに接続された抽出管から排出さ
    れ、該液体の残りの一部は前記還流管に流出される、請
    求項1から請求項4のいずれかに記載の手動加圧器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103256409A (zh) * 2012-02-15 2013-08-21 浦坚 单向阀组件以及使用该组件的泵和水净化装置
CN106438274A (zh) * 2016-12-14 2017-02-22 温州任和教育科技有限责任公司 一种机械式高效率压缩机

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