JP2003293884A - ディーゼルフィルタ - Google Patents
ディーゼルフィルタInfo
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- F02M37/22—Arrangements for purifying liquid fuel specially adapted for, or arranged on, internal-combustion engines, e.g. arrangements in the feeding system
- F02M37/24—Arrangements for purifying liquid fuel specially adapted for, or arranged on, internal-combustion engines, e.g. arrangements in the feeding system characterised by water separating means
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Abstract
材の下方に形成される空間に配置することにより、ディ
ーゼルフィルタの上面のスペース上の制約をなくするデ
ィーゼルフィルタを提供すること。 【解決手段】 外殻を形成するケースと、該ケース内に
収納される濾過部材と、該濾過部材の下方に形成される
下部空間とを備えてなるディーゼルフィルタにおいて、
前記下部空間を形成するケースの一部に凹所を形成し、
該凹所に燃料還流バルブを設け、前記燃料還流バルブか
らの還流燃料を前記凹所内に設ける開口より前記下部空
間内に還流させるようにしたディーゼルフィルタ。
Description
供給系に設けられるディーゼルフィルタに関し、特に燃
料還流バルブをケースより突出しないように配設してな
るディーゼルフィルタに関する。
ーゼルエンジンが利用されている。
使用し、その軽油を噴射ポンプで高圧に圧縮し、インジ
ェクタからエンジンの燃焼室に噴射させ、燃焼室で自己
燃焼させるものである。
主として噴射ポンプ1及びインジェクタ3で構成され、
その他としてコモンレール2、燃料タンク4、ディーゼル
フィルタ5等を有する。噴射ポンプ1は、高圧の燃料を
供給するポンプであり、コモンレール2は、噴射ポンプ
1で作られた高圧燃料を各気筒のインジェクタ3に分配
する。黒塗りの矢印は、燃料タンク4からインジェクタ
3への燃料の流れを示し、白抜きの矢印は、還流燃料の
流れを示す。
夾雑物、カーボン、ガム状物質のようなスラッジ及び水
分等の異物が混入している。この異物は、インジェクタ
3等の摩耗及びスティックの原因になるもので取り除く
必要があり、そのため前記ディーゼルフィルタ5が設け
られている。
ンジンに供給される燃料中に含まれているダストなどの
固形物を除去し、インジェクタ3等の機械的摩耗及び発
錆を防止して耐久性及びエンジンの安定作動を確保する
ためのものである。
して2つの機能が要求される。その1つとしては、水分
離機能である。燃料中には水分が含まれる。この水分は
溶解水と遊離水に分けられる。溶解水は燃料経路内に停
滞することなく燃料とともに消費されるため弊害はない
が、遊離水は軽油より比重が大きいため噴射ポンプ内に
停滞し、発錆、スティックの原因になりやすい。この遊
離水は、供給燃料中に遊離水として含有したり、給油時
に雨水として侵入したり、空気中の湿気が水滴となって
侵入したり、燃料の温度低下により溶解水が析出したり
等により発生する。
る。軽油は低温になるとワックスが析出する特性を持っ
ている。気温に適しない軽油を使用すると、ワックスが
多量に析出し、濾過部材のエレメントが目詰まりを起こ
して燃料が流れなくなり、エンジンが停止に至る場合が
ある。従って、低温でも燃料の流動性を維持する機能が
必要となる。そのためディーゼルフィルタ5には、バイ
メタル式の燃料還流バルブが設けられ、外気が所定以下
に下がると噴射ポンプ1で圧縮され温度が高くなってい
る燃料の一部を還流させ、エレメントを暖めることによ
りその目詰まりを防止している。
即ち、ディーゼルフィルタ5のキャップ6にはバイメタ
ル式の燃料還流バルブ7が取り付けられ、噴射ポンプ1
と燃料還流バルブ7とを燃料戻り管8aを介して連結す
ることにより経路が構成される。ディーゼルフィルタ5
内に供給される燃料の温度が下がると燃料還流バルブ7
内のバイメタル弁が開き、噴射ポンプ1内の暖かい燃料
の一部が燃料戻り管8aよりディーゼルフィルタ6に還
流されることになる。なお、還流された燃料はその後燃
料戻り管8bより燃料タンク4に戻される。
えたディーゼルフィルタとして特開昭61−8458号
公報に記載されるものが知られている。このものを図7
に示す。概略説明すると、ディーゼルフィルタaは、外
殻を形成するコップ状のケースbと、該ケースbの上方
開口端に取り付けられるキャップcとからなる。キャッ
プcには、燃料供給管d及び燃料排出管eが取り付けら
れ、それぞれの管を介して燃料の供給及び排出が行われ
る。
トiを有する濾過部材gが収納され、濾過部材gの下方
には下部空間jが形成される。この下部空間jは、燃料
に含まれる水を分離し、蓄積する機能を有する室で、そ
の内部にはドレンコックkが設けられる。
燃料は、エレメントiの上部よりエレメントi内を下降
し、エレメントi内を下降する時に燃料内の不純物が除
去され、濾過された燃料が下部空間jに至る。下部空間
jに導入される燃料は、下部空間jで180度方向を変
えられ、上方に向かい中央の燃料通路hを通り燃料排出
管eから排出されることになるが、下部空間jで方向を
変える際水が分離される。水は燃料より比重が大きいた
め分離された水は下部空間j内に溜まる。分離水が所定
量溜まるとドレンコックkを開け分離水を排出すること
になる。また、キャップcにはバイメタル弁n等から形
成される燃料還流バルブmが取り付けられており、燃料
戻り流入管pを介して還流燃料が導入される。
燃料戻り流出管qは、図6の燃料系統図に示す燃料還流
バルブ7、燃料戻り管8a及び燃料戻り管8bにそれぞ
れ対応しており、燃料戻り流入管pよりバルブ室r内に
戻される燃料の温度が所定値以下になるとバイメタル弁
nが閉弁し、噴射ポンプ1内の暖かい燃料の一部が燃料
戻り流入管pよりディーゼルフィルタaに還流され、そ
の還流燃料はエレメントi内に流れ、該エレメントiを
暖めることになる。そのためワックスの析出が防止さ
れ、結果的にエレメントiの目詰まりが防止される。ま
た戻される燃料の温度が所定値以上になるとバイメタル
弁nが開弁し、燃料戻り流出管qを介し燃料タンク4内
に戻される。
の上面に上記で紹介した燃料還流バルブとその配置の他
に、燃料が空になった場合に空気を送り出すためのハン
ドポンプ、濾過部の目詰まりを検出するための目詰まり
センサ等を設けているため、上面のスペースがなく設計
の自由度がない状態にある。また、燃料タンクより供給
される低温の燃料と噴射ポンプから戻される暖かい燃料
がエレメント上部の空間またはエレメント内で直ぐ合流
するため、暖かい燃料の温度が低下し、エレメントを効
率よく暖められなくなる。
料還流バルブを濾過部材の下方に形成される空間に配置
することにより、ディーゼルフィルタの上面のスペース
上の制約をなくし、また、エレメントを効率よく暖めら
れるディーゼルフィルタを提供することである。
め、本願発明は、以下のような構成を採用してなる。
成するケースと、該ケース内に収納される濾過部材と、
該濾過部材の下方に形成される下部空間とを備えてなる
ディーゼルフィルタにおいて、前記下部空間を形成する
ケースに燃料還流バルブを設け、前記燃料還流バルブか
らの還流燃料を前記ケースに設ける開口より下部空間内
に還流させる構成。そしてこのような構成により、ディ
ーゼルフィルタの上面のスペース上への制約がなくな
り、また、エレメント内でのワックス化の析出をより効
率よく低減する。
空間を形成するケースの一部に凹所を形成し、該凹所に
燃料還流バルブを設け、前記燃料還流バルブからの還流
燃料を前記凹所内に設ける開口より前記下部空間内に還
流させる構成。そしてこのような構成により、ディーゼ
ルフィルタの搭載スペースへの取り付けが容易になり、
取り付けに際し燃料還流バルブが破損するようなことは
なくなる。
を上向きに設けた構成。そしてこのような構成により、
還流燃料により下部空間内に溜まった分離水の撹拌が防
止されるため、分離水が燃料排出管側へ排出することが
低減する。
の上部を末広がり形状にした構成。そしてこのような構
成により、還流燃料がエレメント全周に亘ってほぼ均等
に流れるため、エレメント内でのワックスの析出をより
効率よく低減する。
がり形状の左右の傾斜を異ならせた構成。そしてこのよ
うな構成により、燃料を還流するための開口をケースの
中心よりずらして設けたとしても還流燃料をエレメント
全周に亘ってほぼ均等に流すことができるため、エレメ
ント内でのワックスの析出をより効率よく低減する。
の上部に逆止弁を設けた構成。そしてこのような構成に
より、内部空間内の燃料が濾過済み燃料側に逆流するこ
とはなくなる。
概略図、図2は本願発明のディーゼルフィルタの実施の
形態を示す断面図である。
は、黒塗りの矢印で示すようにディーゼルフィルタ5を
介して噴射ポンプ1に送られ、噴射ポンプ1で高圧の燃
料とされる。高圧の燃料は、更に黒塗りの矢印で示すよ
うにコモンレール2を介して各気筒のインジェクタ3に
分配され、インジェクタ3より各気筒内に噴射される。
一方余剰燃料は、白抜きの矢印で示すように燃料戻り管
7aを介してディーゼルフィルタ5に戻されるととも
に、燃料戻り管7bを介して燃料タンク4に戻される。
ディーゼルフィルタ5の構造について図2により更に詳
述する。なお、符号6はディーゼルフィルタ5の上部の
キャップを示す。
るコップ状のケース11と、該ケース11の上方開口端
に着脱自在に取り付けられるキャップ12とからなる。
キャップ12は樹脂製で、その上方には直径方向に対向
して供給管取付部12d、排出管取付部12eが形成さ
れる。そして供給管取付部12dには燃料供給管13が
パッキン13aを取り付けた状態で一体的に連結され、
排出管取付部12eには燃料排出管14がパッキン14
aを取り付けた状態で一体的に連結される。
3を取り付ける際に第1の逆止弁12fが狭持されると
ともに、導入口12bの上方には第2の逆止弁12gが
取り付けられる。これら第1の逆止弁12f及び第2の
逆止弁12gは同じ機能を有する弁で、燃料供給管13
側から濾過部材16側への流れは許容するが、その逆の
流れは阻止するもので、ハンドポンプ15の作動を円滑
に行うために設けられる。
プ15が取り付けられる。該ハンドポンプ15は、外郭
を形成する中空状のポンプケース15aと、蓋部15d
とからなり、その内部には、スプリング15cによって
上向きの力を付勢されたプランジャ15bが配置され
る。蓋部15dには図示しない開口が設けられており、
プランジャ15bを押し下げながら所定角度回動して離
すと、図2のようにプランジャ15b上方外周上に設け
られるフランジ15eが蓋部15dの下面に当接し、プ
ランジャ15bを下がった状態に保持する。プランジャ
15bを上動させる場合には、プランジャ15bを押し
下げつつ最初と反対方向に所定角度回動してから離すと
プランジャ15bは上方へ飛び出る。その状態でプラン
ジャ15bを上下動すると、その下部で空気並びに燃料
が押圧され、押圧された空気並びに燃料は第1の逆止弁
12f及び第2の逆止弁12gの作用により下流の燃料
排出管14側に押し出される。このハンドポンプ15
は、濾過部材16を交換した後とか、ディーゼルフィル
タ10から水抜きを行う時等に使われる。
中空円筒部材であり、そのケース上端部11aの外周に
はネジ22が形成される。ケース11とキャップ12の
連結は、まず、濾過部材16をケース11内に収納し、
キャップ12のキャップ下端部12aにパッキン21を
取り付けた状態でキャップ12をケース上端部11aに
嵌合し、次いで、締付部材23をケース上端部11a外
周上のネジ22に合わせて締め付け、両者を密に締結す
る。濾過部材16を交換する場合は前記の手順を逆に行
うことになる。
兼ねる燃料通路18と、燃料通路18の外周上に同心状
に巻かれた紙等から成形されるエレメント17と、排出
孔が設けられる上部端板19と、導入孔が設けられる下
部端板20とからなる。燃料通路18は、その上下端が
突出し、それぞれ上端突出部18a及び下端突出部18
bを有する。また、濾過部材16の高さは、ケース11
の高さの略半分のものが用いられる。
さまで複数個等間隔に配置され、濾過部材16を位置決
めするためのリブ26が設けられており、ケース11内
に収納される濾過部材16の下部端板20は、リブ26
に当設し位置決めされる。そして濾過部材16の上部端
板19には、キャップ下端部12aが当接され、濾過部
材16をケース11内に取り付けた状態では、濾過部材
16はリブ26とキャップ下端部12aとで狭持され
る。また、ケース11内に濾過部材16を収納した状態
において濾過部材16の上部に上部空間25が形成さ
れ、下部に下部空間27が形成される。
入口12bを有するリング状部材24が垂下され、ケー
ス11内に濾過部材16を収納した後キャップ12を締
結した状態では、燃料通路18の上端突出部18aがリ
ング状部材24に密に嵌合され、燃料供給管13及び導
入口12bを介してリング状部材24に導入される燃料
の全ては燃料通路18より下部空間27に流入する。
27内で乱流状態となり含まれる水分が分離され、下部
空間27の底部に分離水36として溜まる。一方、水が
分離された燃料は、方向を変え、濾過部材16の下部端
板20よりエレメント17内に導入され、エレメント1
7で濾過され不純物が取り除かれる。不純物が取り除か
れた燃料は、上部端板19より上部空間25に押し出さ
れ、キャップ12の上面に形成される排出口12cを経
て燃料排出管14に排出される。
28及び図示しないドレンコックが設けられる。レベル
スイッチ28は、フロート式のもので中空状の軸部材2
9及びフロート30からなる。中空状の軸部材29は、
下方端開口の細長い軸状部材でその先端には傘状のスト
ッパ29aが設けられ、その中空部内にはリード線33
が連結されるスイッチ部32が配設される。
する中空状部材で、その開口底部にはリング状の磁石3
1が取り付けられており、軸部材29に沿って上下動自
在にされる。フロート30は、下部空間27の分離水3
6の量によって上下動し、フロート30が傘状のストッ
パ29aに当接する位置が分離水36の危険水位になる
ように設定される。即ち、下部空間27の分離水36の
量が増え、フロート30が傘状のストッパ29aに当接
する位置にくるとフロート30に取り付けられている磁
石31がスイッチ部32の可動接点を固定接点側に引き
寄せ、両接点を接触させる。すると、運転席の警告灯を
点灯させる。
ス11の底部に設けられる図示しないドレンコックを開
放し、溜まった分離水36を排出することになる。ドレ
ンコックは、ネジ部を手で回動することにより排出通路
を開口することにより行う。この場合、ハンドポンプ1
5を使うこともできる。
される。本実施の形態では凹所40はケース11の側壁
に中央方向に向かって形成されるものを示すが、ケース
11底部から軸心方向に上方に向かって形成されるもの
でも良い。
等の角或いは円等の中空体であればどのような形状でも
良い。この凹所40内には、凹所40の内壁面に複数個
の位置決めリブ42が設けられ、燃料還流バルブ50が
凹所40内に収納された場合、該燃料還流バルブ50を
位置決めリブ42の先端部に当接させ、その位置に保持
する。そして、燃料還流バルブ50がその位置に保持さ
れることにより凹所40の底部分に内部空間44を形成
する。
内部空間44に連通する箇所には、開口43が設けられ
るとともに、この開口43が設けられる側壁41の外周
部には、水溜め室として機能する下部空間27内に立設
する形態で円筒部材45が設けられる。この円筒部材4
5の底部には開口43を開閉するための逆止弁48が配
設される。前記円筒部材45の上部内面にはスプリング
受けとして機能し、その中央に孔を有するリング状の端
板46が取り付けられており、前記逆止弁48とこの端
板46との間には比較的弱いバネ力を有するスプリング
47が介在され、逆止弁48を常時は閉鎖し、下部空間
27から内部空間44への燃料の流れは阻止するが、燃
料還流バルブ50が開放され内部空間44へ還流燃料が
流入すると直ちに開放して内部空間44内の還流燃料を
下部空間27に導入する。
説明する。燃料還流バルブ50は、主として第1ケーシ
ング51と第2ケーシング52とからなる。第1ケーシ
ング51は有底の円筒状部材であり、その底部中央には
燃料戻り管54が一体的に形成され、その内部には、開
放端に向かって延設する円筒状の突起55が設けられて
いる。
には、パッキン56が設けられ、燃料還流バルブ50を
凹所40に嵌合後には該パッキン56により両者の嵌合
が密になり、燃料の漏れが防止される。前記第2ケーシ
ング52は、底の浅い有底の円筒状部材であり、その底
部中央には連通口58が穿設されるとともに、連通口5
8の回りにリング状の弁座57が形成される。
とは、第1ケーシング51の第1ケーシング開口端部5
1aの外周面に、第2ケーシング52の第2ケーシング
開口端部52aの内周面を圧入することにより両部材間
にケーシング内部空間53を形成する。また、第1ケー
シング51の開口端部51aの先端には、凸部51b及
び凹部51cからなる凹凸が形成されており、更に第2
ケーシング52の底部には放射状に複数本のリブ62が
形成されるとともに、該リブ62は中央から外周部に向
かって高くなるように傾斜され、且つその最外端は平坦
面62aとされる。
状の板体であり、第1ケーシング51と第2ケーシング
52とを一体的に嵌合した後においては、両部材51、
52により狭持される。その狭持は、第1ケーシング5
1の開口端部51aの先端の凸部51bと第2ケーシン
グ52の複数本のリブ62の最外端の平坦面62aで行
われる。そしてこのバイメタル弁61の固定は、図3で
はバイメタル弁61の上端部に示すような狭持形態にな
る。ところがバイメタル弁61は、図3のバイメタル弁
61の下端部に示すように前記第1ケーシング51の凸
部51bと第2ケーシング52の平坦面62aとで狭持
されない箇所、即ち第1ケーシング51の凹部51cと
第2ケーシング52のリブ62がない箇所もあり、燃料
戻り管54から内部空間53に導入される燃料は、この
ようにバイメタル弁61が狭持されない箇所を通ってバ
イメタル弁61の反対側の空間に自由に流入する。
すると、第1ケーシング51と第2ケーシング52とを
一体的に嵌合する際、いずれかの開口端面、例えば、第
1ケーシング開口端面の凸部51b上にバイメタル弁6
1を置き、その上から第2ケーシング52を嵌合する。
すると第2ケーシング52の複数本のリブ62の最外端
の平坦面62aがバイメタル弁61の反対側に当接す
る。そのままの状態で第1ケーシング51と第2ケーシ
ング52とを一体的に嵌合すると、バイメタル弁61は
第1ケーシング51の凸部51bと第2ケーシング52
の平坦面62aとの間で狭持されることになる。
とが一体的に嵌合された状態では、第1ケーシング51
に設けられる円筒状の突起55の先端と、第2ケーシン
グ52に設けられるリング状の弁座57の先端とは所定
長さ離れているとともに、その長さはバイメタル弁61
の厚さより長くされ、例え両部材55、57の先端間に
バイメタル弁61が介在していてもバイメタル弁61の
動きに応じて隙間が形成される。
形成される内部空間44内の燃料温度は、ケース11の
下部に形成される下部空間27内の燃料温度とほぼ同じ
であり、第2ケーシング52の連通口58を介してバイ
メタル弁61の右側の面に作用している。このバイメタ
ル弁61は、内部空間44内の燃料温度が所定値以上の
時には、第2ケーシング52に設けられるリング状の弁
座57の先端に当接する位置にあり、リング状の弁座5
7の内側の連通路空間59とケーシング内部空間53と
を遮断し、内部空間44内の燃料温度が所定値以下に下
がると、第1ケーシング52に設けられる円筒状の突起
55の方向に移動し、リング状の弁座57の内側の連通
路空間59をケーシング内部空間53に連通する。
4内の燃料温度が所定値以上の時には、連通路空間59
とケーシング内部空間53とが遮断されているため還流
燃料が内部空間44内に還流することはないが、内部空
間44内の燃料温度が所定値以下に下がると、バイメタ
ル弁61は左動し、連通路空間59はケーシング内部空
間53に連通するため、図1に示すように噴射ポンプ1
から暖かい燃料が燃料戻り管54を介してケーシング内
部空間53に導入されるとともに、更に連通路空間59
及び連通口58を介して内部空間44に流入する。
は、内部空間44の上部に設けられる開口43より逆止
弁48を開放し、円筒部材45より下部空間27の上部
に向かって還流される。そしてこのように円筒部材45
より濾過部材16のエレメント17に向かって還流燃料
を還流させることにより、暖かい還流燃料が直接エレメ
ント17に当たるため、還流燃料の温度が低下しづら
く、エレメント17内で析出しやすいワックスの発生を
効果的に低減することができる。
形態のものは図2のものに比べ還流燃料を開口43から
下部空間27内に導入する手段が異なるのみで、その他
の構成は図2のものと同じであるため省略する。その特
徴は、濾過部材16のエレメント17のほぼ全面に暖か
い燃料を還流させる点にある。即ち、開口43の上部で
スプリング47を支持するための端板46の形状を変更
し、その上部を末広がり状に形成したものであり、この
ような形状に端板46を形成することにより、開口43
より下部空間27内に導入される還流燃料を下部空間2
7の上部により均等に分散させることができるため、そ
の還流燃料が結果的にエレメント17により均等に分散
して流入することになり、エレメント17の全てにおい
てワックスの発生をより効果的に低減することができ
る。なお、円筒部材45の上部を末広がり状に形成して
も良い。
施の形態のものも図2のものに比べ還流燃料を開口43
から下部空間27内に導入する手段が異なるのみで、そ
の他の構成は図2のものと同じであるため省略する。図
4に示すものは還流燃料をエレメント17にほぼ均等に
分散して流入させるものであるが、下部空間27に他の
部品、例えば、レベルスイッチ28等が配設されている
と、円筒部材45が下部空間27の中央に配置できなく
なり、円筒部材45の末広がり形状を同じ形状にしたも
のではエレメント17の全面に均等に暖かい燃料を還流
させることができなくなる。この実施の形態のものはこ
のような問題を解決するものである。
43の上部でスプリング47を支持するための端板46
の形状を変更し、その上部を末広がり状に形成したもの
であり、異なる点はその広がり傾斜角度を左右で変えた
ことである。図5に示すものでは、円筒部材45は、左
側に配置されるため、端板46上部の末広がり形状を右
側の傾斜角度を左側のものより緩やかにしたものであ
る。即ち、右側の筒部46aの傾斜を左側の筒部46b
よりその傾斜角度を緩やかにするとともに、右側の筒部
46aの先端をエレメント17の端近くまで延ばしたも
のである。また、燃料通路18の真下にあたる右側の筒
部46aには、筒部開口46cを設け、この筒部開口4
6cを貫通して燃料通路18の下端突出部18bを延設
させる。
筒部材45を左側に配置したとしても右側に形成される
緩やかな傾斜からなる筒部46aを介してエレメント1
7の右側の全てに還流燃料が行き渡ることになり、エレ
メント17の全てにおいてワックスの発生をより効果的
に低減することができ、更に燃料通路18から流入する
燃料は、筒部開口46cより下方まで延設する下端突出
部18bより下部空間27内に支障なく導入することが
できる。
定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲に
おいて適宜設計変更可能であり、例えば、前記各実施の
形態のものではディーゼルフィルタをエレメントのみを
交換するタイプのものとして説明したが、ケースとエレ
メントを同時に交換するタイプのものでも良い。
間を形成するケースに燃料還流バルブを設け、燃料還流
バルブからの還流燃料をケースに設ける開口より下部空
間内に還流させることにより、ディーゼルフィルタの上
面のスペース上への制約がなくなるとともに、下部空間
を形成するケースのどこにでも取り付けることができる
ため、設計の自由度が高まり、また、エレメント内での
ワックス化の析出をより効率よく低減することができ
る。
を形成するケースの一部に凹所を形成し、該凹所に燃料
還流バルブを設け、燃料還流バルブからの還流燃料を凹
所内に設ける開口より下部空間内に還流させることによ
り、ディーゼルフィルタの搭載スペースへの取り付けを
容易に行うことができるとともに、取り付けに際し燃料
還流バルブの破損を防止することができ信頼性を向上さ
せることができる。
向きに設けることにより、還流燃料により下部空間内に
溜まった分離水の撹拌が防止され、分離水の燃料排出管
側へ排出が防止されるため、分離水がエンジンに供給さ
れることによるエンジンの故障等を防止することができ
る。
部を末広がり形状にすることにより、還流燃料をエレメ
ント全周に亘ってほぼ均等に流すことができ、エレメン
ト内でのワックスの析出をより確実に防止することがで
きるため、信頼性をより向上させることができる。
形状の左右の傾斜を異ならせることにより、燃料を還流
するための開口をケースの中心よりずらして設けたとし
ても還流燃料をエレメント全周に亘ってほぼ均等に流す
ことができ、エレメント内でのワックスの析出をより確
実に防止することができるため、信頼性をより向上させ
ることができる。
部に逆止弁を設けることにより、内部空間内の不純物を
含んだ燃料を濾過済みの燃料側に逆流することを防止す
ることができるため、信頼性をより向上させることがで
きる。
の概略図。
す断面図。
を示す断面図。
略図。
口端部 51b…凸部 51c…凹部 52…第2ケーシング 52a…第2ケーシング開
口端部 53…ケーシング内部空間 54…燃料戻り管 55…突起 56…パッキン 57…弁座 58…連通口 59…連通路空間 61…バイメタル弁 62…リブ 62a…平坦面
Claims (6)
- 【請求項1】外殻を形成するケースと、該ケース内に収
納される濾過部材と、該濾過部材の下方に形成される下
部空間とを備えてなるディーゼルフィルタにおいて、前
記下部空間を形成するケースに燃料還流バルブを設け、
前記燃料還流バルブからの還流燃料を前記ケースに設け
る開口より下部空間内に還流させることを特徴とするデ
ィーゼルフィルタ。 - 【請求項2】前記下部空間を形成するケースの一部に凹
所を形成し、該凹所に燃料還流バルブを設け、前記燃料
還流バルブからの還流燃料を前記凹所内に設ける開口よ
り前記下部空間内に還流させることを特徴とする請求項
1記載のディーゼルフィルタ。 - 【請求項3】前記開口を上向きに設けたことを特徴とす
る請求項1、2記載のディーゼルフィルタ。 - 【請求項4】前記開口の上部を末広がり形状にしたこと
を特徴とする請求項1乃至3記載のディーゼルフィル
タ。 - 【請求項5】前記末広がり形状の左右の傾斜を異ならせ
たことを特徴とする請求項4記載のディーゼルフィル
タ。 - 【請求項6】前記開口の下流側に逆止弁を設けたことを
特徴とする請求項1乃至5記載のディーゼルフィルタ。
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