JP2003293787A - エンジン - Google Patents
エンジンInfo
- Publication number
- JP2003293787A JP2003293787A JP2002105063A JP2002105063A JP2003293787A JP 2003293787 A JP2003293787 A JP 2003293787A JP 2002105063 A JP2002105063 A JP 2002105063A JP 2002105063 A JP2002105063 A JP 2002105063A JP 2003293787 A JP2003293787 A JP 2003293787A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- shaft
- crank
- clutch
- engine
- crankshaft
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B61/00—Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
- F02B61/02—Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving cycles
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B75/00—Other engines
- F02B75/16—Engines characterised by number of cylinders, e.g. single-cylinder engines
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B2275/00—Other engines, components or details, not provided for in other groups of this subclass
- F02B2275/20—SOHC [Single overhead camshaft]
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Combustion & Propulsion (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)
- General Details Of Gearings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 バランサ軸,オイルポンプ軸等を配置する場
合のエンジンの大型化を回避できるとともに、潤滑油に
よるロス馬力を抑制できるエンジンを提供する。 【解決手段】 クランク軸28と平行に出力軸48を配
置したエンジンにおいて、該クランク軸28及び出力軸
48を含む水平面Cの上側にバランサ軸129を、下側
にキック軸110及び潤滑油ポンプ96を配置する。
合のエンジンの大型化を回避できるとともに、潤滑油に
よるロス馬力を抑制できるエンジンを提供する。 【解決手段】 クランク軸28と平行に出力軸48を配
置したエンジンにおいて、該クランク軸28及び出力軸
48を含む水平面Cの上側にバランサ軸129を、下側
にキック軸110及び潤滑油ポンプ96を配置する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クランク軸と平行
に出力軸を配設してなる例えば自動二輪車用に好適のエ
ンジンに関する。
に出力軸を配設してなる例えば自動二輪車用に好適のエ
ンジンに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば自動二輪車用エンジンでは、クラ
ンク軸の後方に出力軸を平行に配置するとともに、該ク
ランク軸と平行にバランサ軸,オイルポンプ軸,キック
軸等を配置する場合がある。このようなバランサ軸,ポ
ンプ軸等を配置する場合、エンジン全体ができるだけコ
ンパクトになるように配置することが必要である。
ンク軸の後方に出力軸を平行に配置するとともに、該ク
ランク軸と平行にバランサ軸,オイルポンプ軸,キック
軸等を配置する場合がある。このようなバランサ軸,ポ
ンプ軸等を配置する場合、エンジン全体ができるだけコ
ンパクトになるように配置することが必要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記バラン
サ軸,オイルポンプ軸等の配置如何によってはエンジン
が大型化する場合があり、またクランク室内の潤滑油の
撹拌抵抗が大きくなってロス馬力が大きくなるといった
場合があり、この点での改善が必要である。
サ軸,オイルポンプ軸等の配置如何によってはエンジン
が大型化する場合があり、またクランク室内の潤滑油の
撹拌抵抗が大きくなってロス馬力が大きくなるといった
場合があり、この点での改善が必要である。
【0004】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
で、バランサ軸,オイルポンプ軸等を配置する場合のエ
ンジンの大型化を回避できるとともに、潤滑油によるロ
ス馬力を抑制できるエンジンを提供することを目的とし
ている。
で、バランサ軸,オイルポンプ軸等を配置する場合のエ
ンジンの大型化を回避できるとともに、潤滑油によるロ
ス馬力を抑制できるエンジンを提供することを目的とし
ている。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、クラ
ンク軸と平行に出力軸を配置したエンジンにおいて、該
クランク軸及び出力軸を含む平面の上側又は下側の何れ
か一方にバランサ軸を、他方にキック軸及び潤滑油ポン
プを配置したことを特徴としている。
ンク軸と平行に出力軸を配置したエンジンにおいて、該
クランク軸及び出力軸を含む平面の上側又は下側の何れ
か一方にバランサ軸を、他方にキック軸及び潤滑油ポン
プを配置したことを特徴としている。
【0006】請求項2の発明は、請求項1において、上
記バランサ軸は上記平面より上側に、上記キック軸及び
潤滑油ポンプは下側に配置されていることを特徴として
いる。
記バランサ軸は上記平面より上側に、上記キック軸及び
潤滑油ポンプは下側に配置されていることを特徴として
いる。
【0007】請求項3の発明は、請求項1又は2におい
て、上記キック軸は上記出力軸の略垂直下方に配置され
ていることを特徴としている。
て、上記キック軸は上記出力軸の略垂直下方に配置され
ていることを特徴としている。
【0008】請求項4の発明は、請求項2又は3におい
て、上記クランク軸と出力軸とを結ぶ間の平面より上側
に減速軸が配置されていることを特徴としている。
て、上記クランク軸と出力軸とを結ぶ間の平面より上側
に減速軸が配置されていることを特徴としている。
【0009】請求項5の発明は、請求項4において、上
記キック軸の回転をクランク軸に伝達する中間軸がクラ
ンク軸の回転を潤滑油ポンプに伝達する軸に共用されて
いることを特徴としている。
記キック軸の回転をクランク軸に伝達する中間軸がクラ
ンク軸の回転を潤滑油ポンプに伝達する軸に共用されて
いることを特徴としている。
【0010】
【発明の作用効果】請求項1の発明のエンジンによれ
ば、クランク軸及び出力軸を含む平面の上側又は下側の
何れか一方にバランサ軸を、他方にキック軸及び潤滑油
ポンプを配置したので、各軸に対する潤滑油の影響や、
エンジンの前後長,幅寸法に対する影響を考慮して最適
に配置することが可能となる。例えば請求項2の発明の
ように、上記バランサ軸を上側に、上記キック軸及び潤
滑油ポンプを下側に配置することによって、バランサ軸
によって潤滑油が撹拌されるのを回避でき、ロス馬力の
増大を防止できる。
ば、クランク軸及び出力軸を含む平面の上側又は下側の
何れか一方にバランサ軸を、他方にキック軸及び潤滑油
ポンプを配置したので、各軸に対する潤滑油の影響や、
エンジンの前後長,幅寸法に対する影響を考慮して最適
に配置することが可能となる。例えば請求項2の発明の
ように、上記バランサ軸を上側に、上記キック軸及び潤
滑油ポンプを下側に配置することによって、バランサ軸
によって潤滑油が撹拌されるのを回避でき、ロス馬力の
増大を防止できる。
【0011】請求項3の発明では、キック軸を出力軸の
略垂直下方に配置したので、キック軸が出力軸後方に配
置されている場合に比べてエンジンの前後長さを小さく
することができるとともに、キック軸を踏み込み易い位
置に配置することができる。
略垂直下方に配置したので、キック軸が出力軸後方に配
置されている場合に比べてエンジンの前後長さを小さく
することができるとともに、キック軸を踏み込み易い位
置に配置することができる。
【0012】請求項4の発明では、減速軸を上記平面の
上側に配置したので、該減速軸を出力軸とバランサ軸と
の間に配置でき、出力軸の後方に配置した場合に比べて
エンジン前後長を短くできる。
上側に配置したので、該減速軸を出力軸とバランサ軸と
の間に配置でき、出力軸の後方に配置した場合に比べて
エンジン前後長を短くできる。
【0013】請求項5の発明では、中間軸をキック回転
伝達と潤滑ポンプ駆動とに共用したので、中間軸が少な
くなって済む分エンジンのコンパクト化を図ることがで
きる。
伝達と潤滑ポンプ駆動とに共用したので、中間軸が少な
くなって済む分エンジンのコンパクト化を図ることがで
きる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
図面に基づいて説明する。
【0015】図1ないし図15は、本発明の一実施形態
による自動二輪車用エンジンを説明するための図であ
り、図1は本実施形態エンジンが搭載された自動二輪車
の左側面図、図2はエンジンを展開状態で示す断面平面
図(図6のII-II 線断面図)、図3はエンジンの無段変
速機構,遠心クラッチ機構部分の断面平面図、図4,図
5はエンジンの右側面図,左側面図、図6はエンジンの
無段変速機構,遠心クラッチ機構を取り外した状態の右
側面図、図7はクランクケースの右側面図、図8はクラ
ンクケースの断面平面図(図5のVIII-VIII 線断面
図)、図9はエンジンのキック装置の断面平面図(図5
のIX-IX 線断面図)、図10はキック軸周りの断面平面
図、図11はエンジンの潤滑油経路を示す断面平面図、
図12,図13は遠心クラッチ機構の断面図,側面図、
図14,図15は遠心クラッチ機構の要部の拡大断面図
である。なお、本実施形態でいう前後,左右とはシート
に着座した状態で見た前後,左右を意味する。
による自動二輪車用エンジンを説明するための図であ
り、図1は本実施形態エンジンが搭載された自動二輪車
の左側面図、図2はエンジンを展開状態で示す断面平面
図(図6のII-II 線断面図)、図3はエンジンの無段変
速機構,遠心クラッチ機構部分の断面平面図、図4,図
5はエンジンの右側面図,左側面図、図6はエンジンの
無段変速機構,遠心クラッチ機構を取り外した状態の右
側面図、図7はクランクケースの右側面図、図8はクラ
ンクケースの断面平面図(図5のVIII-VIII 線断面
図)、図9はエンジンのキック装置の断面平面図(図5
のIX-IX 線断面図)、図10はキック軸周りの断面平面
図、図11はエンジンの潤滑油経路を示す断面平面図、
図12,図13は遠心クラッチ機構の断面図,側面図、
図14,図15は遠心クラッチ機構の要部の拡大断面図
である。なお、本実施形態でいう前後,左右とはシート
に着座した状態で見た前後,左右を意味する。
【0016】図において、1は本実施形態エンジン2が
搭載された自動二輪車を示しており、これは車体フレー
ム1aの前端に固着されたヘッドパイプ3により前輪4
が軸支されたフロントフォーク5を左右回動可能に枢支
し、中央部に固着されたリヤアームブラケット6より後
輪7が軸支されたリヤアーム8を上下揺動可能に枢支
し、上記車体フレーム1aの上部に運転者用シート部9
aと後部乗員用シート部9bとからなるシート9を配置
した概略構造を有している。
搭載された自動二輪車を示しており、これは車体フレー
ム1aの前端に固着されたヘッドパイプ3により前輪4
が軸支されたフロントフォーク5を左右回動可能に枢支
し、中央部に固着されたリヤアームブラケット6より後
輪7が軸支されたリヤアーム8を上下揺動可能に枢支
し、上記車体フレーム1aの上部に運転者用シート部9
aと後部乗員用シート部9bとからなるシート9を配置
した概略構造を有している。
【0017】上記車体フレーム1aはヘッドパイプ3か
ら斜め下方に延びる左,右のダウンチューブ1bと該各
ダウンチューブ1bの後端に続いて斜め上方に延びる
左,右のアッパチューブ1cと、ダウンチューブ1bと
アッパチューブ1cとに前後方向に架け渡して接合され
た左右のシートレール1dとからなる。また上記車体フ
レーム1aはフロントカバー10a,レッグシールド1
0b,サイドカバー10c等からなる樹脂製の車体カバ
ー10により囲まれている。
ら斜め下方に延びる左,右のダウンチューブ1bと該各
ダウンチューブ1bの後端に続いて斜め上方に延びる
左,右のアッパチューブ1cと、ダウンチューブ1bと
アッパチューブ1cとに前後方向に架け渡して接合され
た左右のシートレール1dとからなる。また上記車体フ
レーム1aはフロントカバー10a,レッグシールド1
0b,サイドカバー10c等からなる樹脂製の車体カバ
ー10により囲まれている。
【0018】上記フロントフォーク5の上端には操向ハ
ンドル11が固定されており、該操向ハンドル11はハ
ンドルカバー11aにより囲まれている。また上記リヤ
アーム8とリヤアームブラケット6との間にはリヤクッ
ション12が架設されている。
ンドル11が固定されており、該操向ハンドル11はハ
ンドルカバー11aにより囲まれている。また上記リヤ
アーム8とリヤアームブラケット6との間にはリヤクッ
ション12が架設されている。
【0019】上記エンジン2は空冷式4サイクル単気筒
エンジンであり、上記ダウンチューブ1bの後下部に気
筒軸線Aを前方に約45度傾斜させて懸架支持されてい
る。このエンジン2は、エンジン本体15とVベルト式
無段変速機構16と湿式多板式遠心クラッチ機構17及
び減速歯車機構18とを備えている。
エンジンであり、上記ダウンチューブ1bの後下部に気
筒軸線Aを前方に約45度傾斜させて懸架支持されてい
る。このエンジン2は、エンジン本体15とVベルト式
無段変速機構16と湿式多板式遠心クラッチ機構17及
び減速歯車機構18とを備えている。
【0020】上記エンジン本体15は、シリンダブロッ
ク19の上合面にシリンダヘッド20を接続するととも
に、該シリンダヘッド20の上側にヘッドカバー21を
設け、上記シリンダブロック19の下合面にクランク軸
28が収納されたクランクケース22を接続した概略構
造となっている。
ク19の上合面にシリンダヘッド20を接続するととも
に、該シリンダヘッド20の上側にヘッドカバー21を
設け、上記シリンダブロック19の下合面にクランク軸
28が収納されたクランクケース22を接続した概略構
造となっている。
【0021】上記シリンダヘッド20の後面には燃焼凹
部20aに連通する吸気ポート20bが開口しており、
該吸気ポート20bには吸気管23aを介して気化器2
3が接続されている。また上記シリンダヘッド20の前
面には燃焼凹部20aに連通する排気ポート20cが開
口しており、該排気ポート20cには排気管24が接続
されている。この排気管24はエンジン2の後ろ下方に
延びた後、右側方を通って斜め後方に延びており、上記
後輪7の右側方に配設されたマフラ25に接続されてい
る。上記燃焼凹部20a内には点火プラグ30が挿入さ
れている。
部20aに連通する吸気ポート20bが開口しており、
該吸気ポート20bには吸気管23aを介して気化器2
3が接続されている。また上記シリンダヘッド20の前
面には燃焼凹部20aに連通する排気ポート20cが開
口しており、該排気ポート20cには排気管24が接続
されている。この排気管24はエンジン2の後ろ下方に
延びた後、右側方を通って斜め後方に延びており、上記
後輪7の右側方に配設されたマフラ25に接続されてい
る。上記燃焼凹部20a内には点火プラグ30が挿入さ
れている。
【0022】上記シリンダブロック19の左側部にはク
ランクケース22内とシリンダヘッド20内とを連通す
るチェーン室19aが形成されており、該チェーン室1
9aには上記クランク軸28によりカム軸31を回転駆
動するタイミングチェーン34が配設されており、この
カム軸31により吸気バルブ32,排気バルブ33を開
閉駆動する。
ランクケース22内とシリンダヘッド20内とを連通す
るチェーン室19aが形成されており、該チェーン室1
9aには上記クランク軸28によりカム軸31を回転駆
動するタイミングチェーン34が配設されており、この
カム軸31により吸気バルブ32,排気バルブ33を開
閉駆動する。
【0023】上記シリンダブロック19のシリンダボア
内にはピストン26が摺動自在に挿入配置されている。
該ピストン26にはコンロッド27の小端部27bが連
結され、該コンロッドの大端部27aは上記クランク軸
28の左右のクランクアーム28a,28b間に嵌装さ
れたクランクピン29に連結されている。
内にはピストン26が摺動自在に挿入配置されている。
該ピストン26にはコンロッド27の小端部27bが連
結され、該コンロッドの大端部27aは上記クランク軸
28の左右のクランクアーム28a,28b間に嵌装さ
れたクランクピン29に連結されている。
【0024】上記クランク軸28の後方には変速軸47
が該クランク軸28と平行に配置されており、該変速軸
47の軸方向左側には出力軸48が同軸をなすよう配置
されている。この出力軸48の左端部には駆動スプロケ
ット49が装着されており、該駆動スプロケット49は
チェーン50を介して上記後輪7の従動スプロケット5
1に連結されている。
が該クランク軸28と平行に配置されており、該変速軸
47の軸方向左側には出力軸48が同軸をなすよう配置
されている。この出力軸48の左端部には駆動スプロケ
ット49が装着されており、該駆動スプロケット49は
チェーン50を介して上記後輪7の従動スプロケット5
1に連結されている。
【0025】上記クランク軸28の左側端部には発電機
42が装着されている。この発電機42はクランク軸2
8にテーパ嵌合されたスリーブ43にロータ42aを固
着するとともに、該ロータ42aに対向するステータ4
2bを発電機ケース44に固定した構造となっている。
42が装着されている。この発電機42はクランク軸2
8にテーパ嵌合されたスリーブ43にロータ42aを固
着するとともに、該ロータ42aに対向するステータ4
2bを発電機ケース44に固定した構造となっている。
【0026】上記クランクケース22はクランク軸方向
に左側(一側)の第1ケース40と右側(他側)の第2
ケース41とに分割されている。この第1ケース40の
クランク軸方向外側に上記発電機42を収容する発電機
ケース44が着脱可能に装着されており、上記第2ケー
ス41のクランク軸方向外側に上記無段変速機構16を
収容する変速機ケース45が装着されている。
に左側(一側)の第1ケース40と右側(他側)の第2
ケース41とに分割されている。この第1ケース40の
クランク軸方向外側に上記発電機42を収容する発電機
ケース44が着脱可能に装着されており、上記第2ケー
ス41のクランク軸方向外側に上記無段変速機構16を
収容する変速機ケース45が装着されている。
【0027】上記第1,第2ケース40,41の分割線
Bは気筒軸線Aより若干左側に偏位している。この第
1,第2ケース40,41は概ねクランク軸方向外側に
向かって開口する第1,第2外周壁40a,41aの内
側にクランク軸28を支持する第1,第2支持壁40
b,41bを一体形成した概略構造を有している。
Bは気筒軸線Aより若干左側に偏位している。この第
1,第2ケース40,41は概ねクランク軸方向外側に
向かって開口する第1,第2外周壁40a,41aの内
側にクランク軸28を支持する第1,第2支持壁40
b,41bを一体形成した概略構造を有している。
【0028】上記第1ケース40の第1支持壁40b
は、クランク軸28の左クランクジャーナル部28cを
左側ジャーナル軸受35を介して支持する第1クランク
支持壁部40cと、該第1クランク支持壁部40cに対
してクランク軸方向左側に段付き状に膨出形成された減
速機構支持壁部40dとを有している。
は、クランク軸28の左クランクジャーナル部28cを
左側ジャーナル軸受35を介して支持する第1クランク
支持壁部40cと、該第1クランク支持壁部40cに対
してクランク軸方向左側に段付き状に膨出形成された減
速機構支持壁部40dとを有している。
【0029】また上記第2ケース41の第2支持壁41
bは、クランク軸28の右クランクジャーナル部28d
を右側ジャーナル軸受36を介して支持する第2クラン
ク支持壁部41cと、該第2クランク支持壁部41cに
対してクランク軸方向左側に段付き状に膨出形成された
クラッチ支持壁部(クラッチ一側支持壁)41dとを有
している。
bは、クランク軸28の右クランクジャーナル部28d
を右側ジャーナル軸受36を介して支持する第2クラン
ク支持壁部41cと、該第2クランク支持壁部41cに
対してクランク軸方向左側に段付き状に膨出形成された
クラッチ支持壁部(クラッチ一側支持壁)41dとを有
している。
【0030】そして上記第1,第2クランク支持壁部4
0c,41cにより形成されたクランク室37内に上記
クランク軸28のクランクアーム28a,28b及びク
ランクピン29が収容されている。
0c,41cにより形成されたクランク室37内に上記
クランク軸28のクランクアーム28a,28b及びク
ランクピン29が収容されている。
【0031】また上記第2外周壁41a及びクラッチ支
持壁部41dにより形成されたクラッチ室38内に上記
遠心クラッチ機構17が収容されており、該クラッチ室
38は上記クランク室37と画成されている。
持壁部41dにより形成されたクラッチ室38内に上記
遠心クラッチ機構17が収容されており、該クラッチ室
38は上記クランク室37と画成されている。
【0032】さらに上記減速機構支持壁部40dとクラ
ッチ支持壁部41dにより形成された減速室39内に上
記減速歯車機構18が収容され、該減速室39は上記ク
ランク室37に連通している。
ッチ支持壁部41dにより形成された減速室39内に上
記減速歯車機構18が収容され、該減速室39は上記ク
ランク室37に連通している。
【0033】この減速歯車機構18は、上記支持壁部4
0d,41d間に変速軸47と平行に減速軸52を架設
するとともに、該減速軸52の右側部を上記クラッチ支
持壁部41dにより減速軸受53を介して軸支し、左端
部を上記減速機構支持壁部40dに形成された凹部40
eにより減速軸受54を介して軸支する。またクラッチ
室38内に位置する変速軸47に一次減速小ギヤ74を
相対回転可能に装着し、上記減速軸52に一次減速小ギ
ヤ74に噛合する一次減速大ギヤ75をキー嵌合により
結合し、上記減速室39内に位置する減速軸52に二次
減速小ギヤ52aを一体形成するとともに、上記出力軸
48に二次減速小ギヤ52aに噛合する二次減速大ギヤ
48aを一体形成した構造となっている。
0d,41d間に変速軸47と平行に減速軸52を架設
するとともに、該減速軸52の右側部を上記クラッチ支
持壁部41dにより減速軸受53を介して軸支し、左端
部を上記減速機構支持壁部40dに形成された凹部40
eにより減速軸受54を介して軸支する。またクラッチ
室38内に位置する変速軸47に一次減速小ギヤ74を
相対回転可能に装着し、上記減速軸52に一次減速小ギ
ヤ74に噛合する一次減速大ギヤ75をキー嵌合により
結合し、上記減速室39内に位置する減速軸52に二次
減速小ギヤ52aを一体形成するとともに、上記出力軸
48に二次減速小ギヤ52aに噛合する二次減速大ギヤ
48aを一体形成した構造となっている。
【0034】上記出力軸48は変速軸47と同一軸線上
に配設されている。この出力軸48の右端部には上記変
速軸47の左端部が挿入される支持孔48bが凹設され
ており、該支持孔48b内に装着された軸受76を介し
て該出力軸48の右端部は変速軸47で軸支されてい
る。また上記出力軸48の左端部は第1ケース40の減
速機構支持壁部40dを貫通しており、該支持壁部40
dにより軸受77を介して軸支されている。上記出力軸
48の突出端部に上記駆動スプロケット49が固着され
ている。
に配設されている。この出力軸48の右端部には上記変
速軸47の左端部が挿入される支持孔48bが凹設され
ており、該支持孔48b内に装着された軸受76を介し
て該出力軸48の右端部は変速軸47で軸支されてい
る。また上記出力軸48の左端部は第1ケース40の減
速機構支持壁部40dを貫通しており、該支持壁部40
dにより軸受77を介して軸支されている。上記出力軸
48の突出端部に上記駆動スプロケット49が固着され
ている。
【0035】上記Vベルト式無段変速機構16は、上記
クランク軸28の右外端部に駆動プーリ55を装着する
とともに、上記変速軸47の右外端部に従動プーリ56
を装着し、該両プーリ55,56をVベルト57の巻回
により連結した構造となっている。
クランク軸28の右外端部に駆動プーリ55を装着する
とともに、上記変速軸47の右外端部に従動プーリ56
を装着し、該両プーリ55,56をVベルト57の巻回
により連結した構造となっている。
【0036】上記Vベルト57は耐熱性,耐久性を有す
る樹脂製のものであり、詳細には以下の構造を有してい
る。例えばポリアミド樹脂にカーボン繊維又はアラミド
繊維を混入させて横H形状に成形してなる多数の樹脂ブ
ロック57aを並べて配置し、これらを超耐熱ゴム製の
環状の一対の連結部材57bを嵌合させて連結したもの
である。
る樹脂製のものであり、詳細には以下の構造を有してい
る。例えばポリアミド樹脂にカーボン繊維又はアラミド
繊維を混入させて横H形状に成形してなる多数の樹脂ブ
ロック57aを並べて配置し、これらを超耐熱ゴム製の
環状の一対の連結部材57bを嵌合させて連結したもの
である。
【0037】上記駆動プーリ55は、上記クランク軸2
8の右端部に固定された固定プーリ半体55aと、該固
定プーリ半体55aのクランク軸方向内側に軸方向にス
ライド可能にかつスライドカラー59を介してクランク
軸28と共に回転するように配設された可動プーリ半体
55bとを有している。上記クランク軸28の右端部に
カムプレート58,スライドカラー59がスプライン嵌
合により装着され、これらの軸方向外側に上記固定プー
リ半体55aが装着され、ロックナット60により締め
付け固定されている。上記可動プーリ半体55bと上記
カムプレート58との間に円筒形のウエイト61が配設
されている。クランク軸28の回転が上昇するにつれて
ウエイト61が遠心力で半径方向外側に移動して可動プ
ーリ半体55bを軸方向外側に移動させ、これによりプ
ーリの巻き掛け径が大きくなり、減速比が小さくなる。
8の右端部に固定された固定プーリ半体55aと、該固
定プーリ半体55aのクランク軸方向内側に軸方向にス
ライド可能にかつスライドカラー59を介してクランク
軸28と共に回転するように配設された可動プーリ半体
55bとを有している。上記クランク軸28の右端部に
カムプレート58,スライドカラー59がスプライン嵌
合により装着され、これらの軸方向外側に上記固定プー
リ半体55aが装着され、ロックナット60により締め
付け固定されている。上記可動プーリ半体55bと上記
カムプレート58との間に円筒形のウエイト61が配設
されている。クランク軸28の回転が上昇するにつれて
ウエイト61が遠心力で半径方向外側に移動して可動プ
ーリ半体55bを軸方向外側に移動させ、これによりプ
ーリの巻き掛け径が大きくなり、減速比が小さくなる。
【0038】上記従動プーリ56は、上記変速軸47の
右外端部に固定された固定プーリ半体56aと、該固定
プーリ半体56aのクランク軸方向外側に軸方向にスラ
イド可能に配設された可動プーリ半体56bとを有して
いる。上記固定プーリ半体56aの軸心部に固着された
円筒状のスライドカラー62は変速軸47にスプライン
嵌合されており、このスライドカラー62上に上記可動
プーリ半体56bの軸心部に固着された円筒状のボス部
63が軸方向に移動可能に装着されている。このボス部
63にスリット状に形成されたスライド溝63aに上記
スライドカラー62に植設されたガイドピン64がスラ
イド可能に、かつ該可動プーリ半体56bが固定プーリ
半体56aと共に回転するよう係合している。
右外端部に固定された固定プーリ半体56aと、該固定
プーリ半体56aのクランク軸方向外側に軸方向にスラ
イド可能に配設された可動プーリ半体56bとを有して
いる。上記固定プーリ半体56aの軸心部に固着された
円筒状のスライドカラー62は変速軸47にスプライン
嵌合されており、このスライドカラー62上に上記可動
プーリ半体56bの軸心部に固着された円筒状のボス部
63が軸方向に移動可能に装着されている。このボス部
63にスリット状に形成されたスライド溝63aに上記
スライドカラー62に植設されたガイドピン64がスラ
イド可能に、かつ該可動プーリ半体56bが固定プーリ
半体56aと共に回転するよう係合している。
【0039】上記スライドカラー62の先端部には、環
状プレートからなるばね受け部材65がサークリップ6
5aにより装着されており、このばね受け部材65と上
記可動プーリ半体56bとの間には該可動プーリ半体5
6bを固定プーリ半体56a側に常時付勢するコイルス
プリング67が介設されている。
状プレートからなるばね受け部材65がサークリップ6
5aにより装着されており、このばね受け部材65と上
記可動プーリ半体56bとの間には該可動プーリ半体5
6bを固定プーリ半体56a側に常時付勢するコイルス
プリング67が介設されている。
【0040】そして上記従動プーリ56は、上記スライ
ドカラー62の先端部62a内に没入するように挿入配
置され、上記変速軸47の先端部47aに螺着されたロ
ックナット66より上記変速軸47に固着されている。
ドカラー62の先端部62a内に没入するように挿入配
置され、上記変速軸47の先端部47aに螺着されたロ
ックナット66より上記変速軸47に固着されている。
【0041】ここで、上記スライドカラー62の内径は
変速軸47の外径より段付状に大径に設定され、変速軸
47の先端部47aは段付状に小径に設定されている。
これにより上記ロックナット66及びワッシャ66aを
スライドカラー62内に支障なく挿入配置でき、このよ
うにして上記ロックナット66をコイルスプリング67
のばね受部材65よりクランク軸方向内側に位置させる
ことが可能となっている。
変速軸47の外径より段付状に大径に設定され、変速軸
47の先端部47aは段付状に小径に設定されている。
これにより上記ロックナット66及びワッシャ66aを
スライドカラー62内に支障なく挿入配置でき、このよ
うにして上記ロックナット66をコイルスプリング67
のばね受部材65よりクランク軸方向内側に位置させる
ことが可能となっている。
【0042】本実施形態によれば、変速軸47に装着さ
れた従動プーリ56の可動プーリ半体56bを固定プー
リ半体56aのクランク軸方向外側に配置したので、上
記変速軸47の従動プーリ56内側部分に空きスペース
を確保することができ、この空きスペースを利用して遠
心クラッチ機構17を上記固定プーリ半体56aに隣接
するように配置することができる。これによりエンジン
幅を拡大することなく上記変速軸47の反従動プーリ5
6側に出力軸48を同軸配置することができ、その結
果、従来の出力軸を変速軸の後側に配置するものに比べ
てエンジン前後長を短くすることができる。
れた従動プーリ56の可動プーリ半体56bを固定プー
リ半体56aのクランク軸方向外側に配置したので、上
記変速軸47の従動プーリ56内側部分に空きスペース
を確保することができ、この空きスペースを利用して遠
心クラッチ機構17を上記固定プーリ半体56aに隣接
するように配置することができる。これによりエンジン
幅を拡大することなく上記変速軸47の反従動プーリ5
6側に出力軸48を同軸配置することができ、その結
果、従来の出力軸を変速軸の後側に配置するものに比べ
てエンジン前後長を短くすることができる。
【0043】本実施形態では、上記ロックナット66
を、上記可動プーリ半体56bを固定プーリ半体56a
側に付勢するコイルスプリング67を支持するばね受け
部材65より軸方向内側に没入させて配置したので、コ
イルスプリング67の必要長さを確保しつつ簡単な構造
で変速軸方向外側への出っ張りを小さくすることでき、
エンジン車幅寸法の大型化を抑制できる。
を、上記可動プーリ半体56bを固定プーリ半体56a
側に付勢するコイルスプリング67を支持するばね受け
部材65より軸方向内側に没入させて配置したので、コ
イルスプリング67の必要長さを確保しつつ簡単な構造
で変速軸方向外側への出っ張りを小さくすることでき、
エンジン車幅寸法の大型化を抑制できる。
【0044】即ち、例えば、図16に示すように、変速
軸200にスライドカラー201の外端面をロックナッ
ト203により締め付け固定する構造の場合には、ロッ
クナット203の分だけ変速機ケース204が車幅方向
外側に出っ張ることとなる。これに対して本実施形態で
は、ロックナット66がばね受部材65の外端より軸方
向内方に位置するので、変速機ケース45の出っ張りを
t(約10mm程度)だけ小さくできる。
軸200にスライドカラー201の外端面をロックナッ
ト203により締め付け固定する構造の場合には、ロッ
クナット203の分だけ変速機ケース204が車幅方向
外側に出っ張ることとなる。これに対して本実施形態で
は、ロックナット66がばね受部材65の外端より軸方
向内方に位置するので、変速機ケース45の出っ張りを
t(約10mm程度)だけ小さくできる。
【0045】また上記コイルスプリング67が軸方向外
側に位置するので、コイルスプリング67のメンテナン
スや交換を行なう場合にはサークリップ65aを外すだ
けでよく、作業を容易に行なうことができる。ちなみ
に、可動プーリ半体を固定プーリ半体の内側に、即ちコ
イルスプリングを軸方向内側に配置した場合には、従動
プーリ全体を取り外さなければならず作業性が低い。
側に位置するので、コイルスプリング67のメンテナン
スや交換を行なう場合にはサークリップ65aを外すだ
けでよく、作業を容易に行なうことができる。ちなみ
に、可動プーリ半体を固定プーリ半体の内側に、即ちコ
イルスプリングを軸方向内側に配置した場合には、従動
プーリ全体を取り外さなければならず作業性が低い。
【0046】上記変速機ケース45は、上記クランクケ
ース22とは独立して形成された略密閉構造のものであ
り、右側方から見て(図4参照)、上記クランクケース
22の上側の大部分を覆う楕円形状を有している。上記
変速機ケース45は、クランク軸方向外側に開口する有
底箱状のケース本体45aと該開口を気密に閉塞する蓋
体45bとからなり、ボルト70により上記第2ケース
41に共締め固定されている。上記ケース本体45aの
底壁45cと第2ケース41との間には隙間aが設けら
れており、この隙間aによりエンジン2からの熱が変速
機ケース45に伝わるのを抑制している。
ース22とは独立して形成された略密閉構造のものであ
り、右側方から見て(図4参照)、上記クランクケース
22の上側の大部分を覆う楕円形状を有している。上記
変速機ケース45は、クランク軸方向外側に開口する有
底箱状のケース本体45aと該開口を気密に閉塞する蓋
体45bとからなり、ボルト70により上記第2ケース
41に共締め固定されている。上記ケース本体45aの
底壁45cと第2ケース41との間には隙間aが設けら
れており、この隙間aによりエンジン2からの熱が変速
機ケース45に伝わるのを抑制している。
【0047】上記クラッチ室38を形成する第2外周壁
41aの軸方向の外側には遠心クラッチ機構17を出し
入れできる大きさを有する開口41eが形成されてい
る。この開口41eにはクラッチカバー(クラッチ他側
支持壁)71が気密に装着されており、該クラッチカバ
ー71はボルト72により上記第2外周壁41aの開口
縁部に着脱可能に締め付け固定されている。これにより
変速機ケース45を従動プーリ56とともに取り外し、
クラッチカバー71を外すことによって遠心クラッチ機
構17を変速軸47とともに取り外せるようになってい
る。
41aの軸方向の外側には遠心クラッチ機構17を出し
入れできる大きさを有する開口41eが形成されてい
る。この開口41eにはクラッチカバー(クラッチ他側
支持壁)71が気密に装着されており、該クラッチカバ
ー71はボルト72により上記第2外周壁41aの開口
縁部に着脱可能に締め付け固定されている。これにより
変速機ケース45を従動プーリ56とともに取り外し、
クラッチカバー71を外すことによって遠心クラッチ機
構17を変速軸47とともに取り外せるようになってい
る。
【0048】上記遠心クラッチ機構17は変速軸47の
軸方向左端部,中央部に装着された一側,他側クラッチ
軸受80,81により軸方向移動不能に位置決め挟持さ
れている。この一側クラッチ軸受80はクラッチ支持壁
部41dにより支持されており、上記他側クラッチ軸受
81は上記クラッチカバー71により支持されている。
軸方向左端部,中央部に装着された一側,他側クラッチ
軸受80,81により軸方向移動不能に位置決め挟持さ
れている。この一側クラッチ軸受80はクラッチ支持壁
部41dにより支持されており、上記他側クラッチ軸受
81は上記クラッチカバー71により支持されている。
【0049】そして上記一側クラッチ軸受80及び減速
軸受53を支持するクラッチ支持壁部41dは、右ジャ
ーナル軸受36を支持する第2クランク支持壁部41c
よりクランク軸方向左側に偏位しており、換言すれば上
記左ジャーナル軸受35を支持する第1クランク支持壁
部40cと上記第2クランク支持壁41cとの間に位置
している。より具体的には、気筒軸線A上に、あるいは
気筒軸線Aより若干分割線B寄りに位置している。
軸受53を支持するクラッチ支持壁部41dは、右ジャ
ーナル軸受36を支持する第2クランク支持壁部41c
よりクランク軸方向左側に偏位しており、換言すれば上
記左ジャーナル軸受35を支持する第1クランク支持壁
部40cと上記第2クランク支持壁41cとの間に位置
している。より具体的には、気筒軸線A上に、あるいは
気筒軸線Aより若干分割線B寄りに位置している。
【0050】また上記他側クラッチ軸受81を支持する
クラッチカバー71は上記右ジャーナル軸受36を支持
する第2クランク支持壁部41bよりクランク軸方向右
外側に位置している。さらにまた上記出力軸48の左側
軸受77を支持する減速機構支持壁部40dは左ジャー
ナル軸受35を支持する第1クランク支持壁部40cよ
りクランク軸方向左外側に位置している。
クラッチカバー71は上記右ジャーナル軸受36を支持
する第2クランク支持壁部41bよりクランク軸方向右
外側に位置している。さらにまた上記出力軸48の左側
軸受77を支持する減速機構支持壁部40dは左ジャー
ナル軸受35を支持する第1クランク支持壁部40cよ
りクランク軸方向左外側に位置している。
【0051】本実施形態によれば、駆動プーリ55と従
動プーリ56とに巻回されたVベルト57を樹脂製のも
のとしたので、ベルト自体の耐熱性,耐久性をゴム製ベ
ルトに比べて高めることができ、Vベルト57の冷却を
不要にできる。その結果、変速機ケース45を密閉構造
とすることが可能となり、水やほこりの進入を防止でき
る。
動プーリ56とに巻回されたVベルト57を樹脂製のも
のとしたので、ベルト自体の耐熱性,耐久性をゴム製ベ
ルトに比べて高めることができ、Vベルト57の冷却を
不要にできる。その結果、変速機ケース45を密閉構造
とすることが可能となり、水やほこりの進入を防止でき
る。
【0052】また耐久性の高い樹脂製ベルト57を採用
したことにより、駆動,従動プーリ55,56の外径を
小さくすることが可能であり、その分だけ駆動,従動プ
ーリ55,56の軸間距離を短くすることができ、エン
ジン全体をコンパクトにできる。
したことにより、駆動,従動プーリ55,56の外径を
小さくすることが可能であり、その分だけ駆動,従動プ
ーリ55,56の軸間距離を短くすることができ、エン
ジン全体をコンパクトにできる。
【0053】本実施形態では、変速機ケース45をクラ
ンクケース22から独立した密閉構造のものとしたの
で、両ケース22,45の間に生じる隙間aによってエ
ンジン熱が遮断されることとなり、エンジン2からの熱
が変速機ケース45に伝わり難く、ベルト室内の温度上
昇を抑制できる。
ンクケース22から独立した密閉構造のものとしたの
で、両ケース22,45の間に生じる隙間aによってエ
ンジン熱が遮断されることとなり、エンジン2からの熱
が変速機ケース45に伝わり難く、ベルト室内の温度上
昇を抑制できる。
【0054】上記クランクケース22をクランク軸方向
に第1,第2ケース40,41に分割し、第2ケース4
1のクランク軸方向外側に上記変速機ケース45を配置
し、該変速機ケース45のクランク軸方向内側近傍に遠
心クラッチ機構17を配置したので、変速軸47の無段
変速機構16と反対側に出力軸48を同軸配置すること
ができ、エンジン2の幅寸法の拡大を抑えつつ前後方向
寸法を小さくすることができる。
に第1,第2ケース40,41に分割し、第2ケース4
1のクランク軸方向外側に上記変速機ケース45を配置
し、該変速機ケース45のクランク軸方向内側近傍に遠
心クラッチ機構17を配置したので、変速軸47の無段
変速機構16と反対側に出力軸48を同軸配置すること
ができ、エンジン2の幅寸法の拡大を抑えつつ前後方向
寸法を小さくすることができる。
【0055】また上記遠心クラッチ機構17を変速軸4
7に装着された一側,他側クラッチ軸受80,81によ
り挟持したので、別部品を用いることなく簡単な構造で
遠心クラッチ機構17を軸方向に位置決め支持できる。
7に装着された一側,他側クラッチ軸受80,81によ
り挟持したので、別部品を用いることなく簡単な構造で
遠心クラッチ機構17を軸方向に位置決め支持できる。
【0056】本実施形態では、一側クラッチ軸受80を
支持するクラッチ一側支持壁41dをクランク軸28の
左,右ジャーナル軸受35,36を支持する第1,第2
クランク支持壁40c,41cの間に位置させ、他側ク
ラッチ軸受81を支持するクラッチカバー(クラッチ他
側支持壁)71を右ジャーナル軸受36を支持する第2
クランク支持壁41cのクランク軸方向外側に位置させ
たので、第1クランク支持壁40c,クラッチ一側支持
壁41d同士及び第2クランク支持壁41c,クラッチ
カバー71同士を同一線上に位置させる場合に比べてク
ランク軸28と変速軸47との軸間距離を短くしながら
クラッチ室38の容積を確保することができ、遠心クラ
ッチ機構17をコンパクトに収納でき、ひいてはエンジ
ン全体をコンパクトにすることができる。
支持するクラッチ一側支持壁41dをクランク軸28の
左,右ジャーナル軸受35,36を支持する第1,第2
クランク支持壁40c,41cの間に位置させ、他側ク
ラッチ軸受81を支持するクラッチカバー(クラッチ他
側支持壁)71を右ジャーナル軸受36を支持する第2
クランク支持壁41cのクランク軸方向外側に位置させ
たので、第1クランク支持壁40c,クラッチ一側支持
壁41d同士及び第2クランク支持壁41c,クラッチ
カバー71同士を同一線上に位置させる場合に比べてク
ランク軸28と変速軸47との軸間距離を短くしながら
クラッチ室38の容積を確保することができ、遠心クラ
ッチ機構17をコンパクトに収納でき、ひいてはエンジ
ン全体をコンパクトにすることができる。
【0057】また上記第2ケース41の開口41eにク
ラッチカバー71を着脱可能に取付けたので、変速機ケ
ース45及びクラッチカバー71を外すことにより変速
軸47とともに遠心クラッチ機構17を取り外すことが
でき、メンテナンスや部品交換作業を容易に行なうこと
ができる。
ラッチカバー71を着脱可能に取付けたので、変速機ケ
ース45及びクラッチカバー71を外すことにより変速
軸47とともに遠心クラッチ機構17を取り外すことが
でき、メンテナンスや部品交換作業を容易に行なうこと
ができる。
【0058】本実施形態では、変速軸47の反変速機ケ
ース45側に出力軸48を同軸をなすように配置し、該
出力軸48に駆動スプロケット49を装着したので、遠
心クラッチ機構17と駆動スプロケット49とを同軸上
に配置することができ、エンジンの前後方向寸法を小さ
くすることができる。
ース45側に出力軸48を同軸をなすように配置し、該
出力軸48に駆動スプロケット49を装着したので、遠
心クラッチ機構17と駆動スプロケット49とを同軸上
に配置することができ、エンジンの前後方向寸法を小さ
くすることができる。
【0059】上記遠心クラッチ機構17は従動プーリ5
6のクランク軸方向内側に近接させて配置されている。
この遠心クラッチ機構17は湿式多板式のもので、主と
して図12〜図15に示すように、碗状のアウタクラッ
チ83のボス83bを変速軸47に共に回転するように
スプライン嵌合させ、該アウタクラッチ83の軸方向内
側にインナクラッチ84を同軸配置し、該インナクラッ
チ84のハブ部84aを上記一次減速小ギヤ74に共に
回転するようにスプライン嵌合させた概略構造を有して
いる。なお、上記一次減速小ギヤ74は変速軸47に回
転自在に装着されている。
6のクランク軸方向内側に近接させて配置されている。
この遠心クラッチ機構17は湿式多板式のもので、主と
して図12〜図15に示すように、碗状のアウタクラッ
チ83のボス83bを変速軸47に共に回転するように
スプライン嵌合させ、該アウタクラッチ83の軸方向内
側にインナクラッチ84を同軸配置し、該インナクラッ
チ84のハブ部84aを上記一次減速小ギヤ74に共に
回転するようにスプライン嵌合させた概略構造を有して
いる。なお、上記一次減速小ギヤ74は変速軸47に回
転自在に装着されている。
【0060】上記アウタクラッチ83内には複数枚のア
ウタクラッチ板85が配置され、その両端に位置するよ
うに2枚の押圧プレート86,86が配置され、両者8
5,86は該アウタクラッチ83と共に回転するように
該アウタクラッチ83に係止されている。また上記アウ
タクラッチ板85及び押圧プレート86の間にはインナ
クラッチ板87が配置され、該各インナクラッチ板87
は上記インナクラッチ84と共に回転するように該イン
ナクラッチ84の外周に係止されている。
ウタクラッチ板85が配置され、その両端に位置するよ
うに2枚の押圧プレート86,86が配置され、両者8
5,86は該アウタクラッチ83と共に回転するように
該アウタクラッチ83に係止されている。また上記アウ
タクラッチ板85及び押圧プレート86の間にはインナ
クラッチ板87が配置され、該各インナクラッチ板87
は上記インナクラッチ84と共に回転するように該イン
ナクラッチ84の外周に係止されている。
【0061】上記アウタクラッチ83の内側にはカム面
83aが形成されており、該カム面83aと上記外側の
押圧プレート86との間にはウエイト88が配設されて
いる。このウエイト88はアウタクラッチ83の遠心力
により半径方向外側に移動するに伴ってカム面83aに
より図12の図面左方(クラッチ接続方向)に移動し、
押圧プレート86を押圧移動させてアウタ,インナクラ
ッチ板85,86同士を接続状態とする。なお、図12
において、遠心クラッチ機構17の軸線より上側は遮断
状態を、下側は接続状態を示している。
83aが形成されており、該カム面83aと上記外側の
押圧プレート86との間にはウエイト88が配設されて
いる。このウエイト88はアウタクラッチ83の遠心力
により半径方向外側に移動するに伴ってカム面83aに
より図12の図面左方(クラッチ接続方向)に移動し、
押圧プレート86を押圧移動させてアウタ,インナクラ
ッチ板85,86同士を接続状態とする。なお、図12
において、遠心クラッチ機構17の軸線より上側は遮断
状態を、下側は接続状態を示している。
【0062】上記遠心クラッチ機構17にはクラッチ板
貼り付き防止機構90が設けられている。この貼り付き
防止機構90は、上記各アウタクラッチ板85の間及び
該アウタクラッチ板85と押圧プレート86との間にア
ウタクラッチ板85,押圧プレート86を互いに離間さ
せる方向に付勢する板ばね91を介設して構成されてい
る。
貼り付き防止機構90が設けられている。この貼り付き
防止機構90は、上記各アウタクラッチ板85の間及び
該アウタクラッチ板85と押圧プレート86との間にア
ウタクラッチ板85,押圧プレート86を互いに離間さ
せる方向に付勢する板ばね91を介設して構成されてい
る。
【0063】また上記各インナクラッチ板87には該イ
ンナクラッチ板87の軸方向移動を規制するピン92が
周方向に間隔をあけて挿通されており、各ピン92の各
インナクラッチ板87の間には該インナクラッチ板87
同士を離間させる方向に付勢するコイルばね93が装着
されている。
ンナクラッチ板87の軸方向移動を規制するピン92が
周方向に間隔をあけて挿通されており、各ピン92の各
インナクラッチ板87の間には該インナクラッチ板87
同士を離間させる方向に付勢するコイルばね93が装着
されている。
【0064】本実施形態の遠心クラッチ機構17では、
ウエイト88はエンジン回転が上昇するにつれて遠心力
でクラッチ径方向外方に移動し、カム面83aによりそ
の軸方向位置が決定される。そしてスロットル(不図
示)の開操作によりエンジン回転が所定値以上になると
上記ウエイト88が押圧プレート86を押圧移動させて
アウタ,インナクラッチ板85,87を圧接させ、これ
によりエンジン回転が変速軸47から減速歯車機構18
を介して出力軸48に伝達され、該出力軸48の回転に
より駆動スプロケット49,チェーン50を介して後輪
7が回転駆動される。
ウエイト88はエンジン回転が上昇するにつれて遠心力
でクラッチ径方向外方に移動し、カム面83aによりそ
の軸方向位置が決定される。そしてスロットル(不図
示)の開操作によりエンジン回転が所定値以上になると
上記ウエイト88が押圧プレート86を押圧移動させて
アウタ,インナクラッチ板85,87を圧接させ、これ
によりエンジン回転が変速軸47から減速歯車機構18
を介して出力軸48に伝達され、該出力軸48の回転に
より駆動スプロケット49,チェーン50を介して後輪
7が回転駆動される。
【0065】スロットルの閉操作によるエンジン回転数
の減少に伴ってウエイト88が半径方向内方に移動し、
エンジン回転数が所定値以下になるとウエイト88によ
る圧接力が解放され、上記アウタ,インナクラッチ板8
5,87が相対回転し、エンジン回転は変速軸47と出
力軸48との間で遮断される。
の減少に伴ってウエイト88が半径方向内方に移動し、
エンジン回転数が所定値以下になるとウエイト88によ
る圧接力が解放され、上記アウタ,インナクラッチ板8
5,87が相対回転し、エンジン回転は変速軸47と出
力軸48との間で遮断される。
【0066】そして上記クラッチ遮断時において、上記
圧接力が解放されると板ばね91の反力によってアウタ
クラッチ板85,押圧プレート86が互いに離間すると
ともに、コイルばね93の反力によってインナクラッチ
板87同士が離反する。
圧接力が解放されると板ばね91の反力によってアウタ
クラッチ板85,押圧プレート86が互いに離間すると
ともに、コイルばね93の反力によってインナクラッチ
板87同士が離反する。
【0067】これによりアウタ,インナクラッチ板8
5,87同士の潤滑油による貼付きを防止でき、クラッ
チの引きずり現象が防止される。
5,87同士の潤滑油による貼付きを防止でき、クラッ
チの引きずり現象が防止される。
【0068】また各ピン92によりインナクラッチ板8
7の軸方向移動が規制されているので、クラッチ遮断時
にインナクラック板87が傾いたりするのを防止でき、
この点からもクラッチの引きずり現象を防止できる。
7の軸方向移動が規制されているので、クラッチ遮断時
にインナクラック板87が傾いたりするのを防止でき、
この点からもクラッチの引きずり現象を防止できる。
【0069】次に上記エンジン2の潤滑油系統について
説明する。
説明する。
【0070】本潤滑油系統は、上記クランクケース22
の底部22a形成された潤滑油室95内の潤滑油をオイ
ルポンプ96により吸い込んで上記クランク軸28,カ
ム軸31の軸受部及び摺動部等の被潤滑部に圧送供給
し、該被潤滑部を潤滑した潤滑油を上記潤滑油室95に
自然落下により戻す構造となっている。
の底部22a形成された潤滑油室95内の潤滑油をオイ
ルポンプ96により吸い込んで上記クランク軸28,カ
ム軸31の軸受部及び摺動部等の被潤滑部に圧送供給
し、該被潤滑部を潤滑した潤滑油を上記潤滑油室95に
自然落下により戻す構造となっている。
【0071】上記オイルポンプ96は、主として図11
に示すように、クランクケース22の第1ケース40の
下部に配置されており、吸込口97a,吐出口97bを
有するハウジング97によりポンプ軸96aを軸支し、
該ポンプ軸96aの外端部にポンプギヤ98を装着した
構造となっている。
に示すように、クランクケース22の第1ケース40の
下部に配置されており、吸込口97a,吐出口97bを
有するハウジング97によりポンプ軸96aを軸支し、
該ポンプ軸96aの外端部にポンプギヤ98を装着した
構造となっている。
【0072】上記第1ケース40には上記吸込口97a
に連通する吸込み通路40fが形成され、該吸込み通路
40fはオイルストレーナ99を介して潤滑油室95内
の底面上に開口している。また上記第1ケース40には
上記吐出口97bに連通する潤滑油供給通路40gが形
成されている。この供給通路40gは途中にオイルフィ
ルタ100を介在させて上記発電機ケース44に形成さ
れたメイン供給通路44aに連通されており、該メイン
供給通路44aの下流端は上記クランク軸28の左端面
に連通するオイル室44cに接続されている。
に連通する吸込み通路40fが形成され、該吸込み通路
40fはオイルストレーナ99を介して潤滑油室95内
の底面上に開口している。また上記第1ケース40には
上記吐出口97bに連通する潤滑油供給通路40gが形
成されている。この供給通路40gは途中にオイルフィ
ルタ100を介在させて上記発電機ケース44に形成さ
れたメイン供給通路44aに連通されており、該メイン
供給通路44aの下流端は上記クランク軸28の左端面
に連通するオイル室44cに接続されている。
【0073】上記クランク軸28には上記オイル室44
cに連通するオイル通路28eが軸心方向に形成されて
おり、該オイル通路28eは上記クランクピン29に形
成された分岐通路29aを介して該クランクピン29と
コンロッド27との連結軸受部101に開口している。
cに連通するオイル通路28eが軸心方向に形成されて
おり、該オイル通路28eは上記クランクピン29に形
成された分岐通路29aを介して該クランクピン29と
コンロッド27との連結軸受部101に開口している。
【0074】上記オイルポンプ96により吸い込んだ潤
滑油が供給通路40g,メイン供給通路44aを通って
オイル通路28eに圧送され、該オイル通路28eから
分岐通路29aを介して連結軸受部101に供給され
る。この連結軸受部101に供給された潤滑油は、供給
油圧によって、及びクランク軸28の遠心力によってク
ランク室37内に飛散し、この飛散する潤滑油の一部は
減速室39内に進入して二次減速小ギヤ52a,大ギヤ
48aを潤滑し、この後潤滑油室95内に落下する。
滑油が供給通路40g,メイン供給通路44aを通って
オイル通路28eに圧送され、該オイル通路28eから
分岐通路29aを介して連結軸受部101に供給され
る。この連結軸受部101に供給された潤滑油は、供給
油圧によって、及びクランク軸28の遠心力によってク
ランク室37内に飛散し、この飛散する潤滑油の一部は
減速室39内に進入して二次減速小ギヤ52a,大ギヤ
48aを潤滑し、この後潤滑油室95内に落下する。
【0075】上記クランクケース22の底部22aに
は、上記変速機ケース45の下方に位置するように膨出
する膨出部22bが一体形成されている(図8,図11
参照)。この膨出部22bは潤滑油室95に連通してお
り、平面から見て、変速機ケース45の投影面内に位置
するよう形成されている。
は、上記変速機ケース45の下方に位置するように膨出
する膨出部22bが一体形成されている(図8,図11
参照)。この膨出部22bは潤滑油室95に連通してお
り、平面から見て、変速機ケース45の投影面内に位置
するよう形成されている。
【0076】本実施形態によれば、クランクケース22
の底部22aに変速機ケース45の下方に位置するよう
に膨出部22bを膨出形成したので、変速機ケース45
下方の空きスペースを有効利用して潤滑油室95の潤滑
油量を増やすことができ、ケース底部を深くして潤滑油
量を確保する場合に比べ、エンジン2の高さ寸法を大き
く必要がない。
の底部22aに変速機ケース45の下方に位置するよう
に膨出部22bを膨出形成したので、変速機ケース45
下方の空きスペースを有効利用して潤滑油室95の潤滑
油量を増やすことができ、ケース底部を深くして潤滑油
量を確保する場合に比べ、エンジン2の高さ寸法を大き
く必要がない。
【0077】またクランクケース22の底部22aを変
速機ケース45の下方に膨出させたので、潤滑油室95
の表面積を増やすことができ、それだけ冷却性を高める
ことができ、さらにエンジン全体の重量バランスを良好
にできる。
速機ケース45の下方に膨出させたので、潤滑油室95
の表面積を増やすことができ、それだけ冷却性を高める
ことができ、さらにエンジン全体の重量バランスを良好
にできる。
【0078】ここで本実施形態では、Vベルト57を樹
脂製とするとともに、変速機ケース45をクランクケー
ス22とは独立したものとしたので、ゴム製ベルトを採
用する場合に比べてベルト自体の耐熱性,耐久性を高め
ることができ、またエンジンからの熱影響を抑制するこ
とができる。その結果、駆動,従動プーリ55,56の
小径化が可能となり、変速機ケース45を小型化するこ
とができ、該変速機ケース45の下方に空きスペースを
設けることができ、その結果上記膨出部22bを形成し
て潤滑油容量を大きくできたものである。
脂製とするとともに、変速機ケース45をクランクケー
ス22とは独立したものとしたので、ゴム製ベルトを採
用する場合に比べてベルト自体の耐熱性,耐久性を高め
ることができ、またエンジンからの熱影響を抑制するこ
とができる。その結果、駆動,従動プーリ55,56の
小径化が可能となり、変速機ケース45を小型化するこ
とができ、該変速機ケース45の下方に空きスペースを
設けることができ、その結果上記膨出部22bを形成し
て潤滑油容量を大きくできたものである。
【0079】次に上記遠心クラッチ機構17の潤滑構造
について説明する。
について説明する。
【0080】上記遠心クラッチ機構17は、主として図
3,図7に示すように、クランク軸直角方向に見て、上
記コンロッド27とクランクピン29との連結軸受部1
01からの潤滑油飛散領域内にその一部が重なるように
位置している。具体的には、遠心クラッチ機構17のア
ウタ,インナクラッチ板85,87がクランク室37に
臨む位置に配置されている。
3,図7に示すように、クランク軸直角方向に見て、上
記コンロッド27とクランクピン29との連結軸受部1
01からの潤滑油飛散領域内にその一部が重なるように
位置している。具体的には、遠心クラッチ機構17のア
ウタ,インナクラッチ板85,87がクランク室37に
臨む位置に配置されている。
【0081】そして上記クランク室37とクラッチ室3
8とを画成する第2外周壁41aには上記連結軸受部1
01から飛散した潤滑油を該クラッチ室38内に導入す
る導入開口103が形成されている。
8とを画成する第2外周壁41aには上記連結軸受部1
01から飛散した潤滑油を該クラッチ室38内に導入す
る導入開口103が形成されている。
【0082】また上記クラッチ支持壁部41dにはクラ
ッチ室38内側に延びるガイド部104が一体形成され
ている。このガイド部104は、クランク軸28と変速
軸47とを結ぶ延長線上に位置し、上記導入開口103
と概ね対向するよう縦方向に延びる潤滑油受け部104
aと、該潤滑油受け部104aの下端に続いて変速軸4
7の下方に回り込むようにして円弧状に延びる案内部1
04bとを有している。この案内部104bはインナク
ラッチ84の円錐台形状をなすボス部分内に差し込まれ
るように位置している。
ッチ室38内側に延びるガイド部104が一体形成され
ている。このガイド部104は、クランク軸28と変速
軸47とを結ぶ延長線上に位置し、上記導入開口103
と概ね対向するよう縦方向に延びる潤滑油受け部104
aと、該潤滑油受け部104aの下端に続いて変速軸4
7の下方に回り込むようにして円弧状に延びる案内部1
04bとを有している。この案内部104bはインナク
ラッチ84の円錐台形状をなすボス部分内に差し込まれ
るように位置している。
【0083】これにより導入開口103から進入した潤
滑油をガイド部104により受け止めるとともに、上記
遠心クラッチ機構17の外周より内側部分により多く案
内し、該クラッチ機構17の遠心力でもって上記潤滑油
がアウタ,インナクラッチ板85,87の間に供給され
るとともに、一次減速大ギヤ75,小ギヤ74の噛合部
に供給される(図3,図7の矢印参照)。
滑油をガイド部104により受け止めるとともに、上記
遠心クラッチ機構17の外周より内側部分により多く案
内し、該クラッチ機構17の遠心力でもって上記潤滑油
がアウタ,インナクラッチ板85,87の間に供給され
るとともに、一次減速大ギヤ75,小ギヤ74の噛合部
に供給される(図3,図7の矢印参照)。
【0084】本実施形態の遠心クラッチ機構潤滑構造に
よれば、クランクピン29とコンロッド大端部27aと
の連結軸受部101に供給された潤滑油を遠心クラッチ
機構17に導くようにしたので、連結軸受部101から
多量に噴出,飛散する潤滑油を遠心クラッチ機構17に
供給でき、特別な潤滑油経路を設ける必要がなく、かつ
充分な潤滑油量を遠心クラッチ機構17に供給でき、ア
ウタ,インナクラッチ板85,87の焼き付きを防止で
きる。
よれば、クランクピン29とコンロッド大端部27aと
の連結軸受部101に供給された潤滑油を遠心クラッチ
機構17に導くようにしたので、連結軸受部101から
多量に噴出,飛散する潤滑油を遠心クラッチ機構17に
供給でき、特別な潤滑油経路を設ける必要がなく、かつ
充分な潤滑油量を遠心クラッチ機構17に供給でき、ア
ウタ,インナクラッチ板85,87の焼き付きを防止で
きる。
【0085】本実施形態では、遠心クラッチ機構17を
クランク室37から画成されたクラッチ室38内に、か
つクランク軸直角方向に見て、上記連結軸受部101か
らの潤滑油飛散領域内に位置するように配置し、該クラ
ッチ室38とクランク室37とを画成する第2外周壁4
1aに潤滑油の進入を許容する導入開口103を形成し
たので、非常に簡単な構造でクランク室37からの潤滑
油を効果的にクラッチ室38に導入することができる。
クランク室37から画成されたクラッチ室38内に、か
つクランク軸直角方向に見て、上記連結軸受部101か
らの潤滑油飛散領域内に位置するように配置し、該クラ
ッチ室38とクランク室37とを画成する第2外周壁4
1aに潤滑油の進入を許容する導入開口103を形成し
たので、非常に簡単な構造でクランク室37からの潤滑
油を効果的にクラッチ室38に導入することができる。
【0086】本実施形態では、クラッチ支持壁部41d
にクラッチ室38内側に延びるガイド部104を一体形
成し、該ガイド部104を、クランク軸28と変速軸4
7とを結ぶ延長線上に位置し上記導入開口103と概ね
対向するよう延びる潤滑油受け部104aと、該潤滑油
受け部104aの下端に続いて変速軸47の下方に回り
込むようにして円弧状に延びる案内部104bとから構
成したので、アウタ,インナクラッチ板85,87に潤
滑油をより確実に供給することができる。
にクラッチ室38内側に延びるガイド部104を一体形
成し、該ガイド部104を、クランク軸28と変速軸4
7とを結ぶ延長線上に位置し上記導入開口103と概ね
対向するよう延びる潤滑油受け部104aと、該潤滑油
受け部104aの下端に続いて変速軸47の下方に回り
込むようにして円弧状に延びる案内部104bとから構
成したので、アウタ,インナクラッチ板85,87に潤
滑油をより確実に供給することができる。
【0087】次に上記エンジン2のキック装置について
説明する。主として、図5,図9,図10に示すよう
に、上記出力軸48の略垂直下方にはこれと平行にキッ
ク軸110が配設されている。クランク軸直角方向に見
て、該キック軸110は、これの上記駆動スプロケット
49より内側部分が第1ケース40のボス部40hによ
り軸支され、外側部分が発電機カバー44に一対形成さ
れたボス部44bにより軸支されている。
説明する。主として、図5,図9,図10に示すよう
に、上記出力軸48の略垂直下方にはこれと平行にキッ
ク軸110が配設されている。クランク軸直角方向に見
て、該キック軸110は、これの上記駆動スプロケット
49より内側部分が第1ケース40のボス部40hによ
り軸支され、外側部分が発電機カバー44に一対形成さ
れたボス部44bにより軸支されている。
【0088】上記キック軸110の外端部にキックアー
ム111が装着されている。またキック軸110の内側
端部にはキックギヤ112が軸方向にスライド可能にス
プライン嵌合されており、該キックギヤ112は第1ケ
ース40内に位置している。また上記キック軸110の
内端部には復帰ばね113が巻き付けられており、該復
帰ばね113によりキック軸110は踏み込み位置に回
動付勢されている。
ム111が装着されている。またキック軸110の内側
端部にはキックギヤ112が軸方向にスライド可能にス
プライン嵌合されており、該キックギヤ112は第1ケ
ース40内に位置している。また上記キック軸110の
内端部には復帰ばね113が巻き付けられており、該復
帰ばね113によりキック軸110は踏み込み位置に回
動付勢されている。
【0089】上記キック軸110とクランク軸28との
間には主中間軸114,副中間軸115がそれぞれキッ
ク軸110と平行に配設されている。この主中間軸11
4は第1ケース40と第2ケース41とに架け渡して軸
支されており、該主中間軸114には上記キックギヤ1
12に噛合可能な主中間ギヤ116が装着されている。
間には主中間軸114,副中間軸115がそれぞれキッ
ク軸110と平行に配設されている。この主中間軸11
4は第1ケース40と第2ケース41とに架け渡して軸
支されており、該主中間軸114には上記キックギヤ1
12に噛合可能な主中間ギヤ116が装着されている。
【0090】上記副中間軸115は第1ケース40に形
成された軸受け部40jにより軸支されており、該副中
間軸115の内,外端部はそれぞれ第1ケース40の内
側,外側に突出している。この副中間軸115のケース
内側には上記主中間ギヤ116に噛合する第1中間ギヤ
115aが一体形成されており、ケース外側には第2中
間ギヤ117が装着されている。この第2中間ギヤ11
7には後述する第1クランクギヤ121が噛合してい
る。
成された軸受け部40jにより軸支されており、該副中
間軸115の内,外端部はそれぞれ第1ケース40の内
側,外側に突出している。この副中間軸115のケース
内側には上記主中間ギヤ116に噛合する第1中間ギヤ
115aが一体形成されており、ケース外側には第2中
間ギヤ117が装着されている。この第2中間ギヤ11
7には後述する第1クランクギヤ121が噛合してい
る。
【0091】上記キックアーム111を踏み込むことに
よりキック軸110が回転し、該回転に伴ってキックギ
ヤ112が軸方向に移動して上記主中間ギヤ116に噛
合し、第1,第2中間ギヤ115a,117を介して第
1クランクギヤ121に伝達され、クランク軸28が回
転する。
よりキック軸110が回転し、該回転に伴ってキックギ
ヤ112が軸方向に移動して上記主中間ギヤ116に噛
合し、第1,第2中間ギヤ115a,117を介して第
1クランクギヤ121に伝達され、クランク軸28が回
転する。
【0092】上記クランク軸28の左ジャーナル軸受3
5と上記発電機42のスリーブ43との間には外側から
順に一方向クラッチ120,上記第1クランクギヤ12
1,カムスプロケット122が装着されている。
5と上記発電機42のスリーブ43との間には外側から
順に一方向クラッチ120,上記第1クランクギヤ12
1,カムスプロケット122が装着されている。
【0093】上記一方向クラッチ120には始動ギヤ1
20aが装着されており、該始動ギヤ120aにはアイ
ドラギヤ124を介してスタータモータ125の駆動ギ
ヤ125aが連結されている。このスタータモータ12
5はモータ軸線をクランク軸28と平行に向けてクラン
クケース22の前壁に配置固定されている。
20aが装着されており、該始動ギヤ120aにはアイ
ドラギヤ124を介してスタータモータ125の駆動ギ
ヤ125aが連結されている。このスタータモータ12
5はモータ軸線をクランク軸28と平行に向けてクラン
クケース22の前壁に配置固定されている。
【0094】そして上記キックギヤ112,主中間ギヤ
116,及び第1中間ギヤ115aは第1ケース40内
側の上記潤滑油室95に連通する位置に配置されてい
る。また上記第2中間ギヤ117,第1クランクギヤ1
21,及びカムスプロケット122は第1ケース40の
外側に配置されている。
116,及び第1中間ギヤ115aは第1ケース40内
側の上記潤滑油室95に連通する位置に配置されてい
る。また上記第2中間ギヤ117,第1クランクギヤ1
21,及びカムスプロケット122は第1ケース40の
外側に配置されている。
【0095】本実施形態のキック装置によれば、キック
ギヤ112,主中間ギヤ116,及び第1中間ギヤ11
5aを潤滑油室95に連通する部分に位置させたので、
これらのギヤの噛合部を十分に潤滑できる。
ギヤ112,主中間ギヤ116,及び第1中間ギヤ11
5aを潤滑油室95に連通する部分に位置させたので、
これらのギヤの噛合部を十分に潤滑できる。
【0096】また、主中間軸115を第1ケース40の
内側から外側に貫通させ、キック軸110の回転を主中
間軸115の内側から外側に伝達し、該外側の第2中間
ギヤ117から第1クランクギヤ121を介してクラン
ク軸28に伝達したので、第1クランクギヤ121をク
ランクジャーナル部28cより外側に配置させることが
でき、クランク軸受35,36の間隔を狭くでき、クラ
ンク軸28をコンロッド27による曲げモーメントを小
さくして軸支できる。さらにまたカムスプロケット12
2,第2クランクギヤ127の配置スペースを確保する
ことができ、クランク軸周りのレイアウトを容易に行な
うことができる。即ち、キック軸110の回転を第1ケ
ース40内においてクランク軸28に伝達するようにし
た場合、左のクランク軸受35と左クランクアーム28
aとの間にギヤが必要となり、左,右軸受35,36の
間隔が広くなり、上記曲げモーメント上不利となる。
内側から外側に貫通させ、キック軸110の回転を主中
間軸115の内側から外側に伝達し、該外側の第2中間
ギヤ117から第1クランクギヤ121を介してクラン
ク軸28に伝達したので、第1クランクギヤ121をク
ランクジャーナル部28cより外側に配置させることが
でき、クランク軸受35,36の間隔を狭くでき、クラ
ンク軸28をコンロッド27による曲げモーメントを小
さくして軸支できる。さらにまたカムスプロケット12
2,第2クランクギヤ127の配置スペースを確保する
ことができ、クランク軸周りのレイアウトを容易に行な
うことができる。即ち、キック軸110の回転を第1ケ
ース40内においてクランク軸28に伝達するようにし
た場合、左のクランク軸受35と左クランクアーム28
aとの間にギヤが必要となり、左,右軸受35,36の
間隔が広くなり、上記曲げモーメント上不利となる。
【0097】本実施形態では、上記キック軸110を出
力軸48の垂直方向略下方に配置したので、キックアー
ム111の踏み込み操作がし易いとともに、エンジン2
の前後寸法を小さくすることができる。
力軸48の垂直方向略下方に配置したので、キックアー
ム111の踏み込み操作がし易いとともに、エンジン2
の前後寸法を小さくすることができる。
【0098】また上記キック軸110の後輪駆動スプロ
ケット49の車幅方向内側をクランクケース22の第1
クラッチ支持壁部40dにて軸支し、車幅方向外側を発
電機ケース44にて軸支し、該キック軸110の発電機
ケース44の外方突出端にキックアーム111を装着し
たので、キック軸110,ひいてはキックアーム111
を後輪駆動スプロケット49に干渉することなく最適な
踏み込み位置に配置することができる。
ケット49の車幅方向内側をクランクケース22の第1
クラッチ支持壁部40dにて軸支し、車幅方向外側を発
電機ケース44にて軸支し、該キック軸110の発電機
ケース44の外方突出端にキックアーム111を装着し
たので、キック軸110,ひいてはキックアーム111
を後輪駆動スプロケット49に干渉することなく最適な
踏み込み位置に配置することができる。
【0099】上記キック軸110は、図4に示すよう
に、クランク軸方向に見たとき、上記変速機ケース45
の軸方向投影面内で、かつ遠心クラッチ機構17の軸方
向投影面内に位置している。より具体的には、従動プー
リ56の略垂直下方に位置するように配置されている。
に、クランク軸方向に見たとき、上記変速機ケース45
の軸方向投影面内で、かつ遠心クラッチ機構17の軸方
向投影面内に位置している。より具体的には、従動プー
リ56の略垂直下方に位置するように配置されている。
【0100】このようにキック軸110を変速機ケース
45の反対側に配置したので、該変速機ケース45内に
キック軸配置スペースを確保する必要なく、そのため上
記無段変速機構16の駆動プーリ55と従動プーリ56
とは僅かな隙間b(図3参照)が生じる程度に近接させ
て配置でき、それだけエンジンの前後長を小さくするこ
とができる。
45の反対側に配置したので、該変速機ケース45内に
キック軸配置スペースを確保する必要なく、そのため上
記無段変速機構16の駆動プーリ55と従動プーリ56
とは僅かな隙間b(図3参照)が生じる程度に近接させ
て配置でき、それだけエンジンの前後長を小さくするこ
とができる。
【0101】また上記キック軸110を変速機ケース4
5のクランク軸方向投影面内に配置したので、キック軸
110をクランク軸28に近い位置で、かつ踏み込み易
い位置に配置することができる。
5のクランク軸方向投影面内に配置したので、キック軸
110をクランク軸28に近い位置で、かつ踏み込み易
い位置に配置することができる。
【0102】本実施形態では、上記遠心クラッチ機構1
7を従動プーリ56のクランク軸方向内側近傍に配置
し、上記キック軸110を遠心クラッチ機構17の軸方
向投影面内で、かつ変速軸47の略垂直下方に配置した
ので、キック軸110を遠心クラッチ機構投影面内にお
ける空きスペースを利用して、かつ最も踏み込み易い位
置に配置することができるとともに、エンジン2の前後
長さを小さくすることができる。
7を従動プーリ56のクランク軸方向内側近傍に配置
し、上記キック軸110を遠心クラッチ機構17の軸方
向投影面内で、かつ変速軸47の略垂直下方に配置した
ので、キック軸110を遠心クラッチ機構投影面内にお
ける空きスペースを利用して、かつ最も踏み込み易い位
置に配置することができるとともに、エンジン2の前後
長さを小さくすることができる。
【0103】上記クランク軸28の後上方にはバランサ
軸129が該クランク軸28と平行に配設されている。
このバランサ軸129は第1,第2ケース40,41に
バランサ軸受130,131を介して軸支されている。
該バランサ軸129の左端部は第1ケース40から外側
に突出しており、該突出部にはバランサギヤ132が結
合されている。このバランサギヤ132の内周部にはダ
ンパ部材133が介設されている。
軸129が該クランク軸28と平行に配設されている。
このバランサ軸129は第1,第2ケース40,41に
バランサ軸受130,131を介して軸支されている。
該バランサ軸129の左端部は第1ケース40から外側
に突出しており、該突出部にはバランサギヤ132が結
合されている。このバランサギヤ132の内周部にはダ
ンパ部材133が介設されている。
【0104】ここで、上記バランサ軸受130,131
内にクランク軸28の左,右のクランクアーム28a,
28bが位置し、かつバランサ軸129のバランサウエ
イト129aは上記左,右のクランクアーム28a,2
8bの間で、かつクランクピン29の回転軌跡に重なる
ようにクランク軸28側に近接させて配置されている。
これによりバランサ軸周りがコンパクトになっている。
内にクランク軸28の左,右のクランクアーム28a,
28bが位置し、かつバランサ軸129のバランサウエ
イト129aは上記左,右のクランクアーム28a,2
8bの間で、かつクランクピン29の回転軌跡に重なる
ようにクランク軸28側に近接させて配置されている。
これによりバランサ軸周りがコンパクトになっている。
【0105】上記クランク軸28に圧入された第1クラ
ンクギヤ(第1駆動ギヤ)121には第2クランクギヤ
(第2駆動ギヤ)127が共に回転するように装着され
ており、該第2クランクギヤ127に上記バランサギヤ
(第2従動ギヤ)132が噛合している。より詳細には
上記第2クランクギヤ127の内周面には内周歯127
aが形成されており、該内周歯127aには上記第1ク
ランクギヤ121の外周歯121aが嵌合している(図
6参照)。これによりクランク軸28の回転は第1クラ
ンクギヤ121から第2クランクギヤ127を介してバ
ランサギヤ132に伝達される。
ンクギヤ(第1駆動ギヤ)121には第2クランクギヤ
(第2駆動ギヤ)127が共に回転するように装着され
ており、該第2クランクギヤ127に上記バランサギヤ
(第2従動ギヤ)132が噛合している。より詳細には
上記第2クランクギヤ127の内周面には内周歯127
aが形成されており、該内周歯127aには上記第1ク
ランクギヤ121の外周歯121aが嵌合している(図
6参照)。これによりクランク軸28の回転は第1クラ
ンクギヤ121から第2クランクギヤ127を介してバ
ランサギヤ132に伝達される。
【0106】上記ポンプギヤ(第1従動ギヤ)98には
第2中間ギヤ117を介して上記第1クランクギヤ12
1が連結されている。このようにして第1クランクギヤ
121,第2中間ギヤ117はキック始動とオイルポン
プ駆動とに共用されている。また上記クランク軸28に
装着された一方向クラッチ120,第1クランクギヤ1
21,カムスプロケット122は上記クランク軸28の
左端部に螺装されたナット123を締め付けることによ
り上記スリーブ43とジャーナル軸受35とで軸方向移
動不能に挟持されている。
第2中間ギヤ117を介して上記第1クランクギヤ12
1が連結されている。このようにして第1クランクギヤ
121,第2中間ギヤ117はキック始動とオイルポン
プ駆動とに共用されている。また上記クランク軸28に
装着された一方向クラッチ120,第1クランクギヤ1
21,カムスプロケット122は上記クランク軸28の
左端部に螺装されたナット123を締め付けることによ
り上記スリーブ43とジャーナル軸受35とで軸方向移
動不能に挟持されている。
【0107】本実施形態によれば、第1クランクギヤ1
21に噛合する第2中間ギヤ117をキック軸110の
回転をクランク軸28に伝達する場合と、クランク軸2
8の回転をポンプギヤ98に伝達する場合とに共用した
ので、それだけクランク軸長さを短くでき、エンジン幅
をコンパクトにできる。
21に噛合する第2中間ギヤ117をキック軸110の
回転をクランク軸28に伝達する場合と、クランク軸2
8の回転をポンプギヤ98に伝達する場合とに共用した
ので、それだけクランク軸長さを短くでき、エンジン幅
をコンパクトにできる。
【0108】またクランク軸28に圧入した第1クラン
クギヤ121に、第2クランクギヤ127の内周歯12
7aを嵌合させるとともに、第2中間ギヤ117を噛合
させるようにしたので、第1クランクギヤ121のクラ
ンク軸28への圧入長さを十分に確保することができ、
クランク軸28の回転を確実にポンプギヤ98,バラン
サギヤ132に伝達することができる。
クギヤ121に、第2クランクギヤ127の内周歯12
7aを嵌合させるとともに、第2中間ギヤ117を噛合
させるようにしたので、第1クランクギヤ121のクラ
ンク軸28への圧入長さを十分に確保することができ、
クランク軸28の回転を確実にポンプギヤ98,バラン
サギヤ132に伝達することができる。
【0109】本実施形態では、第1クランクギヤ121
の外周歯121aと第2クランクギヤ127の内周歯1
27aとを嵌合させる構造を採用したので、第2クラン
クギヤ127の組み付けが容易であるとともに、メンテ
ナンス時の取り外しを容易に行える。即ち、上記クラン
ク軸28のナット123を外してスリーブ43,一方向
クラッチ121を取り外すことにより、上記第2クラン
クギヤ127を第1クランクギヤ121から容易に取り
外すことができる。
の外周歯121aと第2クランクギヤ127の内周歯1
27aとを嵌合させる構造を採用したので、第2クラン
クギヤ127の組み付けが容易であるとともに、メンテ
ナンス時の取り外しを容易に行える。即ち、上記クラン
ク軸28のナット123を外してスリーブ43,一方向
クラッチ121を取り外すことにより、上記第2クラン
クギヤ127を第1クランクギヤ121から容易に取り
外すことができる。
【0110】そして本エンジン2の上記各軸の配置構造
は以下のようになっている。クランク軸方向に見て、上
記クランク軸28の後方に変速軸47,出力軸48が略
同一水平面上に配置されている。このクランク軸28及
び出力軸48の軸心を含む水平面Cの上側に上記バラン
サ軸129及び減速軸52が配置されており、下側にキ
ック軸110,ポンプ軸96a,主,副中間軸114,
115が配置されている。
は以下のようになっている。クランク軸方向に見て、上
記クランク軸28の後方に変速軸47,出力軸48が略
同一水平面上に配置されている。このクランク軸28及
び出力軸48の軸心を含む水平面Cの上側に上記バラン
サ軸129及び減速軸52が配置されており、下側にキ
ック軸110,ポンプ軸96a,主,副中間軸114,
115が配置されている。
【0111】また上記キック軸110は出力軸48の略
垂直下方に配置され、上記ポンプ軸96aはバランサ軸
129の略垂直下方に配置されている。さらに上記主,
副中間軸114,115はクランク軸28とキック軸1
10とを結ぶ線上に配置されている。
垂直下方に配置され、上記ポンプ軸96aはバランサ軸
129の略垂直下方に配置されている。さらに上記主,
副中間軸114,115はクランク軸28とキック軸1
10とを結ぶ線上に配置されている。
【0112】本実施形態によれば、クランク軸28及び
出力軸48を含む水平面Cの上側にバランサ軸129を
配置し、下側にキック軸110及びオイルポンプ96の
ポンプ軸96aを配置したので、これらを上,下にバラ
ンス良く配置することができ、エンジンの大型化を回避
できる。即ち、上記水平面Cの上側でシリンダボアの後
側には空スペースがあり、このスペースを利用してバラ
ンサ軸129を配置している。そしてバランサ軸129
はウエイト129aが大きな回転軌跡を持って回転する
ので、潤滑油に浸漬した状態にあると潤滑油撹拌による
ロス馬力が大きくなるが、本実施形態ではバランサ軸1
29が潤滑油を拡散することはない。また上記水平面C
の上側でバランサ軸129と出力軸48との間の空きス
ペースを利用して減速軸52を配置している。この場
合、潤滑油が供給されにくい上部に位置しているが、ク
ランク軸28のコンロッドの連結軸受部101から飛散
する潤滑油が減速ギヤ75等に供給されるので潤滑不足
の問題はない。
出力軸48を含む水平面Cの上側にバランサ軸129を
配置し、下側にキック軸110及びオイルポンプ96の
ポンプ軸96aを配置したので、これらを上,下にバラ
ンス良く配置することができ、エンジンの大型化を回避
できる。即ち、上記水平面Cの上側でシリンダボアの後
側には空スペースがあり、このスペースを利用してバラ
ンサ軸129を配置している。そしてバランサ軸129
はウエイト129aが大きな回転軌跡を持って回転する
ので、潤滑油に浸漬した状態にあると潤滑油撹拌による
ロス馬力が大きくなるが、本実施形態ではバランサ軸1
29が潤滑油を拡散することはない。また上記水平面C
の上側でバランサ軸129と出力軸48との間の空きス
ペースを利用して減速軸52を配置している。この場
合、潤滑油が供給されにくい上部に位置しているが、ク
ランク軸28のコンロッドの連結軸受部101から飛散
する潤滑油が減速ギヤ75等に供給されるので潤滑不足
の問題はない。
【0113】また上記キック軸110を出力軸48の略
垂直方向下方に配置したので、エンジン2の前後長さを
小さくすることができるとともに、キック軸110を踏
み込み易い位置に配置することができる。
垂直方向下方に配置したので、エンジン2の前後長さを
小さくすることができるとともに、キック軸110を踏
み込み易い位置に配置することができる。
【図1】本発明の一実施形態によるエンジンが搭載され
た自動二輪車の左側面図である。
た自動二輪車の左側面図である。
【図2】上記エンジンの展開状態を示す断面平面図(図
6のII-II 線断面図)である。
6のII-II 線断面図)である。
【図3】上記エンジンの無段変速機構,遠心クラッチ機
構部分の断面平面図である。
構部分の断面平面図である。
【図4】上記エンジンの右側面図である。
【図5】上記エンジンの左側面図である。
【図6】上記エンジンの無段変速機構,遠心クラッチ機
構を取り外した状態の右側面図である。
構を取り外した状態の右側面図である。
【図7】上記エンジンのクランクケースの右側面図であ
る。
る。
【図8】上記クランクケースの断面平面図(図5のVIII
-VIII 線断面図)である。
-VIII 線断面図)である。
【図9】上記エンジンのキック装置の断面平面図(図5
のIX-IX 線断面図)である。
のIX-IX 線断面図)である。
【図10】上記キック装置の断面平面図である。
【図11】上記エンジンの潤滑油経路を示す断面平面図
である。
である。
【図12】上記遠心クラッチ機構の断面図である。
【図13】上記遠心クラッチ機構の側面図である。
【図14】上記遠心クラッチ機構の要部の拡大断面図で
ある。
ある。
【図15】上記遠心クラッチ機構の要部の拡大断面図で
ある。
ある。
【図16】従来の一般的な遠心クラッチ機構の断面図で
ある。
ある。
2 エンジン
28 クランク軸
48 出力軸
52 減速軸
96 潤滑油ポンプ
110 キック軸
129 バランサ軸
C 水平面
Claims (5)
- 【請求項1】 クランク軸と平行に出力軸を配置したエ
ンジンにおいて、該クランク軸及び出力軸を含む平面の
上側又は下側の何れか一方にバランサ軸を、他方にキッ
ク軸及び潤滑油ポンプを配置したことを特徴とするエン
ジン。 - 【請求項2】 請求項1において、上記バランサ軸は上
記平面より上側に、上記キック軸及び潤滑油ポンプは下
側に配置されていることを特徴とするエンジン。 - 【請求項3】 請求項1又は2において、上記キック軸
は上記出力軸の略垂直下方に配置されていることを特徴
とするエンジン。 - 【請求項4】 請求項2又は3において、上記クランク
軸と出力軸とを結ぶ平面より上側に減速軸が配置されて
いることを特徴とするエンジン。 - 【請求項5】 請求項4において、上記キック軸の回転
をクランク軸に伝達する中間軸がクランク軸の回転を潤
滑油ポンプに伝達する軸に共用されていることを特徴と
するエンジン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002105063A JP2003293787A (ja) | 2002-04-08 | 2002-04-08 | エンジン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002105063A JP2003293787A (ja) | 2002-04-08 | 2002-04-08 | エンジン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003293787A true JP2003293787A (ja) | 2003-10-15 |
Family
ID=29243090
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002105063A Withdrawn JP2003293787A (ja) | 2002-04-08 | 2002-04-08 | エンジン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003293787A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005040579A1 (ja) * | 2003-10-23 | 2005-05-06 | Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha | 鞍乗型車両用エンジン及びそれを備えた鞍乗型車両 |
-
2002
- 2002-04-08 JP JP2002105063A patent/JP2003293787A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005040579A1 (ja) * | 2003-10-23 | 2005-05-06 | Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha | 鞍乗型車両用エンジン及びそれを備えた鞍乗型車両 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4410817B2 (ja) | エンジン | |
US8202181B2 (en) | Engine | |
US20080161142A1 (en) | Power unit having engine and continuously variable transmission, configuration thereof, and vehicle incorporating same | |
JP4463202B2 (ja) | 無段変速装置内蔵エンジン | |
JP3993170B2 (ja) | エンジンのクラッチ機構潤滑構造 | |
US8512181B2 (en) | Power unit for small vehicle | |
JP2003301903A (ja) | エンジン | |
JP4291859B2 (ja) | エンジン | |
JP4181051B2 (ja) | エンジン | |
JP2007022098A (ja) | 鞍乗型車両用エンジン及びこれを備えた鞍乗型車両 | |
JP2003293786A (ja) | エンジン | |
JP2003293787A (ja) | エンジン | |
JP2003293912A (ja) | エンジンのキック装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050705 |