JP2003292442A - ブナゾシンとプロスタグランジン類からなる緑内障治療剤 - Google Patents
ブナゾシンとプロスタグランジン類からなる緑内障治療剤Info
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Abstract
タグランジン類との組み合わせによる緑内障治療剤とし
ての有用性を見出す。 【解決手段】 ブナゾシンまたはその塩とプロスタグラ
ンジン類との組み合わせからなる緑内障治療剤である。
ブナゾシンまたはその塩とプロスタグランジン類はお互
いにその作用を補完および/または増強する。ブナゾシ
ンとプロスタグランジン類を1つの製剤に配合した形で
投与、即ち合剤にして投与してもよく、これらを別々の
製剤にして投与、即ち併用投与の形態をとってもよい。
Description
その塩とプロスタグランジン類との組み合わせからなる
緑内障治療剤に関するものである。
し、失明に至る危険性のある難治性の眼疾患であり、様
々な治療方法について研究がなされている。眼圧を下降
させる方法としては、薬物療法、レーザー治療、手術の
3つが挙げられる。薬物療法には、β遮断薬、プロスタ
グランジン関連薬、炭酸脱水酵素阻害薬、コリン作動
薬、エピネフリン関連薬等の薬物が用いられている。
α1遮断薬である塩酸ブナゾシンが開発された。塩酸ブ
ナゾシンは選択的交感神経α1受容体遮断薬であり、ぶ
どう膜強膜流出路からの房水流出を促進することにより
眼圧を下降させる(日本眼科紀要 46,1066-1070,199
5)。
わせとしては、α1遮断薬とアンジオテンシンII拮抗剤
との組み合わせによる緑内障治療剤が特開2001−3
3551に報告されている。
み合わせによる緑内障治療剤として、特許第27266
72号にアドレナリン性遮断薬とプロスタグランジン類
との組み合わせが報告されている。しかしながら、この
報告ではアドレナリン性遮断薬としてはβ遮断薬を主対
象としており、α遮断薬を用いた時の効果については述
べられておらず、特にα1遮断薬についての効果は示唆
もされていない。
タグランジン類との組み合わせによる緑内障治療効果は
報告されておらず、特に新規な作用機序を有するα1遮
断薬であるブナゾシンとプロスタグランジン類を組み合
わせについての研究は全くされていなかった。
機序を有するブナゾシンとプロスタグランジン類との組
み合わせによる緑内障治療剤としての有用性を見出すこ
とは、非常に興味ある課題であった。
ンとプロスタグランジン類の組み合わせによる緑内障治
療剤としての開発の可能性を鋭意研究した結果、これら
を組み合わせると眼圧下降作用が増強されることを見出
し、本発明を完成させた。詳細な試験方法および、その
結果は後述の薬理試験の項で説明するが、ブナゾシンと
プロスタグランジン類とを組み合わせることによって顕
著な眼圧下降作用を示した。また、本発明による緑内障
治療剤は緑内障の治療だけでなく予防にも好適に用いる
ことができる。
塩とプロスタグランジン類との組み合わせからなる緑内
障治療剤であり、お互いにその作用を補完および/また
は増強するものである。
ロスタグランジン類を1つの製剤に配合した形で投与、
即ち合剤にして投与してもよく、これらを別々の製剤に
して投与、即ち併用投与の形態をとってもよい。
く、塩の例として塩酸、硝酸等の無機酸との塩等が挙げ
られるが、特に塩酸塩が好ましい。
ン類とを組み合わせて緑内障を治療するところに特徴が
あるもので、プロスタグランジン類は眼圧下降作用を有
し緑内障治療に有用なものであればよく、特に制限され
るものではない。眼圧下降作用を有するプロスタグラン
ジン類としては、特開昭59−1418に開示されてい
るプロスタグランジン類(特にプロスタグランジンF2
αのような天然のプロスタグランジン)、特表平3−5
01025に開示されているラタノプロスト等のプロス
タグランジン類、特開平2−108に開示されているイ
ソプロピルウノプロストン等のプロスタグランジン類、
特表平8−501310に開示されているビマトプロス
ト等のプロスタグランジン類、特開平10−18246
5に開示されているトラボプロスト等のプロスタグラン
ジン類等が挙げられ、特に既に緑内障治療薬として上市
されているラタノプロスト、イソプロピルウノプロスト
ン、ビマトプロストまたはトラボプロストが好適に用い
られる。無論、これらのプロスタグランジン類は塩また
はエステルの形態をとっていても良い。
ナゾシンとプロスタグランジン類とを配合した製剤でも
よく、それぞれの成分を別々にした製剤でもよい。これ
らの製剤の調製には特別な技術は必要ではなく、汎用さ
れている技術を用いて製剤を調製すればよい。投与方法
としては眼局所投与が好ましく、その剤型としては点眼
液、眼軟膏等が挙げられる。
々にした製剤を調製する場合は、公知の方法に準じて調
製することができる。例えば、ブナゾシンの製剤として
は特許第2610619号および特公平7−23302
号に開示されている製剤や市販の製剤を用いることがで
きる。プロスタグランジン類の製剤は、上記公開特許公
報の記載を参考にして調剤することができ、特に既に緑
内障治療薬として上市されているラタノプロスト、イソ
プロピルウノプロストン等については市販の製剤を用い
ることができる。
合した製剤を調製する場合も、公知の方法に準じて調製
することができる。点眼液の場合は、塩化ナトリウム、
濃グリセリン等の等張化剤、リン酸ナトリウム、酢酸ナ
トリウム等の緩衝剤、ポリオキシエチレンソルビタンモ
ノオレート、ステアリン酸ポリオキシル40、ポリオキ
シエチレン硬化ヒマシ油等の界面活性剤、クエン酸ナト
リウム、エデト酸ナトリウム等の安定化剤、塩化ベンザ
ルコニウム、パラベン等の防腐剤等を必要に応じて用い
調製することができる。pHは眼科製剤に許容される範
囲内にあればよいが、4〜8の範囲が好ましい。参考ま
でにその製剤例の一部を後述の実施例の項に記載する
が、その製剤例は本発明の範囲を限定するものではな
い。
投与量は、患者の症状、年齢、剤型、投与経路等に応じ
て決められる。例えば点眼投与の場合、ブナゾシンの投
与量は通常1日の投与量が2〜40μgの範囲で、1日
1回または数回に分けて投与される。また、プロスタグ
ランジン類の投与量は薬物の種類によって異なるが、実
際に治療に用いられている範囲の用量を基準として定め
られ、症状等によって適宜増減される。その1日の投与
量は1〜1000μgの範囲で、1回または数回に分け
て投与される。より具体的に言えばイソプロピルウノプ
ロストンの場合には、1日量として30〜300μg
が、ラタノプロストの場合には1日量として 1〜
5μgが通常使用されているが、症状等によってその用
量は適宜増減される。他のプロスタグランジン類につい
ても同様な基準に基づいて定めればよい。これらの投与
量はブナゾシンとプロスタグランジン類とを併用投与す
るときに適用されるが、ブナゾシンとプロスタグランジ
ン類とを1つの製剤に配合した形態で投与する場合に
は、1日の投与量が上記の各成分の量またはそれ以下に
なるように、配合割合を適宜選択した製剤を調製し、そ
の配合製剤を1日1回または数回に分けて投与される。
を示すが、これらの例は本発明をより良く理解するため
のものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
タグランジン類との配合剤の点眼剤の一般的な製剤例を
以下に示す。
ン類との組み合わせ使用の有用性を調べるため、カニク
イサルにブナゾシンとプロスタグランジン類を併用投与
し眼圧に対する効果を検討した。プロスタグランジン類
にはラタノプロストを用いた。
デタントール(登録商標)点眼液(0.01%塩酸ブナ
ゾシンを含む点眼液)を使用した。ラタノプロスト投与
にはキサラタン(登録商標)点眼液(0.005%ラタ
ノプロストを含む点眼液)を使用した。
ナゾシン投与群、ラタノプロスト投与群およびブナゾシ
ン+ラタノプロスト投与群の4つの投与群に分けた。
ロカイン点眼液を一滴点眼し、局所麻酔後、投与前の眼
圧を測定した。
基剤投与群には、基剤を20μL点眼した。ブナゾシン
投与群には、デタントール点眼液を20μL点眼した。
ラタノプロスト投与群には、キサラタン点眼液を20μ
L点眼した。ブナゾシン+ラタノプロスト投与群にはデ
タントール点眼液を20μL点眼し、5分後にキサラタ
ン点眼液を20μL点眼した。
後および6時間後に0.4%塩酸オキシブプロカイン点
眼液を一滴点眼し、局所麻酔後、眼圧を測定した。各群
について、次式より最大眼圧降下値を求めた。
点の眼圧)−(投与前の眼圧) (結果および考察)実験結果を表1に示す。
プロストの併用群ではブナゾシン投与群およびラタノプ
ロスト投与群よりもさらに眼圧が下降した。上記のこと
から、ブナゾシンとプロスタグランジン類を組み合わせ
ることにより、より強い眼圧下降を得られることが明ら
かとなった。
組み合わせて投与すると、眼圧下降作用が増強された。
よって本発明の医薬組成物は緑内障の治療剤として有用
である。
Claims (3)
- 【請求項1】 ブナゾシンまたはその塩とプロスタグラ
ンジン類との組み合わせからなる緑内障治療剤。 - 【請求項2】 ブナゾシンまたはその塩とプロスタグラ
ンジン類との組み合わせからなり、お互いにその作用を
補完および/または増強することを特徴とする緑内障治
療剤。 - 【請求項3】 プロスタグランジン類がラタノプロスト
である請求項1または2記載の緑内障治療剤。
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- 2003-01-28 JP JP2003018104A patent/JP4300347B2/ja not_active Expired - Fee Related
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