JP2003292041A - 塗布棒包装体 - Google Patents

塗布棒包装体

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JP2003292041A JP2002098950A JP2002098950A JP2003292041A JP 2003292041 A JP2003292041 A JP 2003292041A JP 2002098950 A JP2002098950 A JP 2002098950A JP 2002098950 A JP2002098950 A JP 2002098950A JP 2003292041 A JP2003292041 A JP 2003292041A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗布棒の使用を容易にし且つ衛生的に使用し
得る塗布棒包装体を提供する。 【解決手段】 塗布部材3を軸部2に備えた塗布棒1を
内封する塗布棒収納部13と、塗布棒1の塗布部材3に
隣接するよう分離帯14を介して液剤16を内封する液
剤収納部15とを備えた塗布棒包装体10であって、液
剤収納部15の押圧により分離帯14を連通して塗布部
材3に液剤16を含浸させるよう構成する。これによ
り、液剤16の分注を不要にすると共に液剤16の使い
回しを防止する。又、塗布部材3に液剤16が常に含浸
することがないので、塗布部材3の劣化や液剤16の成
分の変化を確実に防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使用する塗布棒に
液剤を含浸させる塗布棒包装体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、殺菌もしくは治療に用いる薬用
の液剤をケガ等の患部に塗付するためには、図7に示す
ごとく、塗布棒である綿棒1を使用しており、綿棒1は
軸部2の先端に楕円球状の綿部3を備えて構成されてい
る。
【0003】綿棒1を使用する際には、バイアル瓶等の
容器4に液剤を分注して綿棒1の綿部3を容器4中の液
剤に浸し、患部に綿部3で液剤を塗付する。
【0004】一方、図8に示す如く、綿棒1を包装する
包装体5には、綿棒1と共に液剤6を同封し、予め綿棒
1の綿部3に液剤6を浸すよう構成されたものがある。
ここで、図中、7は包装体5を開封し易いよう形成され
た切欠きである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、綿部3
を容器4中の液剤に浸して使用する綿棒1の場合には、
容器4に液剤を分注するため準備が煩雑であると共に、
容器4中の液剤に複数の綿棒1を含浸させるため、容器
4中の液剤が使い回わされて非衛生になるという問題が
あった。又、包装体5に液剤6と共に同封された綿棒1
の場合には、綿部3に液剤6が常に含浸するため、液剤
6の種類によっては綿部3が劣化したり、液剤6の成分
が変化して使用に適さない状態になるものがあった。
【0006】本発明は、上述の実情に鑑みて成したもの
で、塗布棒の使用を容易にし且つ衛生的に使用し得る塗
布棒包装体を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1は、塗
布部材を軸部に備えた塗布棒を内封する塗布棒収納部
と、前記塗布棒の塗布部材に隣接するよう分離帯を介し
て液剤を内封する液剤収納部とを備えた塗布棒包装体で
あって、前記液剤収納部の押圧により分離帯を連通して
塗布部材に液剤を含浸させるよう構成したことを特徴と
する塗布棒包装体に係るものである。
【0008】本発明の請求項2は、塗布部材を軸部に備
えた塗布棒を内封する塗布棒収納部と、前記塗布棒の塗
布部材に隣接するよう第一分離帯を介して第一液剤を内
封する第一の液剤収納部と、第一の液剤収納部に隣接す
るよう第二分離帯を介して第二液剤を内封する第二の液
剤収納部とを備えた塗布棒包装体であって、前記第二の
液剤収納部の押圧により第二分離帯を連通して第二液剤
を第一液剤に混合させるよう第一の液剤収納部に流入さ
せ、更に前記第一の液剤収納部の押圧により第一分離帯
を連通して第一液剤と第二液剤の混合液剤を塗布部材に
含浸させるよう構成したことを特徴とする塗布棒包装体
に係るものである。
【0009】本発明の請求項3は、塗布部材を軸部に備
えた塗布棒を内封する塗布棒収納部と、前記塗布棒の塗
布部材に隣接するよう分離帯を介して第一液剤を内封す
る第一の液剤収納部と、前記塗布棒の塗布部材に隣接す
るよう分離帯を介して第二液剤を内封する第二の液剤収
納部とを備えた塗布棒包装体であって、前記第二の液剤
収納部の押圧により分離帯を連通して第二液剤を塗布部
材に含浸させ、更に前記第一の液剤収納部の押圧により
分離帯を連通して第一液剤を第二液剤に混合させると共
に塗布部材に含浸させるよう構成したことを特徴とする
塗布棒包装体に係るものである。
【0010】本発明の請求項4は、塗布部材を軸部に備
えた塗布棒を内封する塗布棒収納部と、前記塗布棒の塗
布部材に隣接するよう第一分離帯を介して形成される空
洞の混合部と、前記混合部に隣接するよう第二分離帯を
介して第一液剤を内封する第一の液剤収納部と、前記混
合部に隣接するよう第二分離帯を介して第二液剤を内封
する第二の液剤収納部とを備えた塗布棒包装体であっ
て、前記第二の液剤収納部の押圧により第二分離帯を連
通して第二液剤を混合部に流入させ、且つ前記第一の液
剤収納部の押圧により第二分離帯を連通して第一液剤を
第二液剤に混合させるよう混合部に流入させ、更に前記
混合部の押圧により第一分離帯を連通して第一液剤と第
二液剤の混合液剤を塗布部材に含浸させるよう構成した
ことを特徴とする塗布棒包装体に係るものである。
【0011】本発明の請求項5は、塗布棒収納部と軸部
の間の隙間を外部から押えて塞ぎ得る間隔で形成し且つ
塗布棒収納部に押えマークを付した請求項1〜4のいず
れか記載の塗布棒包装体に係るものである。
【0012】本発明の請求項6は、液剤収納部に分離帯
を連通させる破裂部を形成した請求項1〜5のいずれか
記載の塗布棒包装体に係るものである。
【0013】本発明の請求項7は、分離帯を弱シールと
した請求項1〜6のいずれか記載の塗布棒包装体に係る
ものである。
【0014】本発明の請求項8は、カバー部とシール部
により形成し、前記シール部を反塗布部材側のシール部
端から引き剥がし得るよう構成した請求項1〜7のいず
れか記載の塗布棒包装体に係るものである。
【0015】塗布棒を使用する場合には、液剤収納部の
押圧により分離帯を介して塗布部材に液剤を含浸させ、
塗布棒包装体から塗布棒を取り出して使用する。ここ
で、塗布部材に液剤を含浸させる際には、押えマークを
押えて軸部と塗布棒収納部の隙間を塞ぎ、流入する液剤
が軸部まで飛散しないようにする。
【0016】このように、請求項1〜4記載の塗布棒包
装体によれば、塗布部材に液剤を含浸させて塗布棒を取
り出し得るので、液剤の分注を不要にすると共に液剤の
使い回しを防止し、結果的に、塗布棒の使用を容易にし
且つ衛生的に使用することができる。又、塗布部材に液
剤が常に含浸することがないので、塗布部材の劣化や液
剤の成分の変化を確実に防止することができる。
【0017】請求項2記載の塗布棒包装体によれば、塗
布棒を使用する直前に第一液剤と第二液剤を混合させて
混合液剤を塗布部材に含浸させるので、混合液剤が時間
経過により成分変化しやすい場合に最適に使用すること
ができる。
【0018】請求項3記載の塗布棒包装体によれば、第
二液剤を塗布部材に含浸させた後、第一液剤を第二液剤
に混合させると共に塗布部材に含浸させるので、混合液
剤が時間経過により成分変化しやすい場合や、複数の液
剤を所定の順序に含浸させる場合に最適に使用すること
ができる。
【0019】請求項4記載の塗布棒包装体によれば、塗
布棒を使用する直前に第一液剤と第二液剤を混合部で混
合させて混合液剤を塗布部材に含浸させるので、混合液
剤が時間経過により成分変化しやすい場合や、混合液剤
を完全に混合させる場合に最適に使用することができ
る。
【0020】請求項1〜4記載の塗布棒包装体におい
て、請求項5に示す如く、塗布棒収納部と軸部の間の隙
間を外部から押えて塞ぎ得る間隔で形成し且つ塗布棒収
納部に押えマークを付すと、塗布部材に液剤を含浸させ
る際には、押えマークを押えることにより軸部への液剤
の飛散を防止するので、軸部が液剤で汚れることがな
く、塗布棒を容易に使用することができる。
【0021】請求項6に示す如く、液剤収納部に分離帯
を連通させる破裂部を形成し、もしくは、請求項7に示
す如く、分離帯を弱シールとすると、液剤収納部の押圧
を介して分離帯を容易に連通するので、塗布部材に液剤
を簡易に含浸させることができる。
【0022】請求項8に示す如く、カバー部とシール部
により形成し、前記シール部を反塗布部材側のシール部
端から引き剥がし得るよう構成すると、カバー部に対し
シール部をシール部端から引き剥がすので、塗布棒を取
り出し得るよう容易に開封することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図示
例と共に説明する。
【0024】図1〜図3には本発明を実施する形態の第
一例である。
【0025】第一例の塗布棒包装体10は、シール部1
1と、カバー部12とで構成されており、カバー部12
には、綿部3(塗布部材)を軸部2に備えた綿棒1(塗
布棒)の形状に沿うよう凹状の塗布棒収納部13を形成
して綿棒1を配置すると共に、所定幅の分離帯14を介
して綿棒1の綿部3に隣接するよう凹状の液剤収納部1
5を形成して液剤の薬剤16を溜め、カバー部12のシ
ール面にはシール部11を熱接着して綿棒1と薬剤16
を内封している。
【0026】又、シール部11における反塗布部材側に
は、カバー部12より分離して把持し得るシール部端1
7を形成しており、シール部端17はシール部11をカ
バー部12より所定長さで引き剥がし(ピールオープ
ン)得るよう構成されている。
【0027】更に、塗布棒収納部13と綿棒1の軸部2
の間の隙間18は、外部から押えて塞ぎ得るよう所定の
間隔で形成されると共に、外部から押えていない場合に
は、綿棒1を取り出し容易になるよう塗布棒収納部13
が邪魔にならない間隔となっている。又、塗布棒収納部
13の外周面には、軸部2の綿部3近傍位置に、押えマ
ーク19を付している。ここで、液剤収納部15には、
押えマーク19を押した後、続いて押圧するよう手順を
示すマーク(図示せず)を付すことが好ましい。
【0028】更に又、液剤収納部15には、圧力が作用
し易いよう分離帯14に向かって鋭角状の破裂部20を
形成している。又、分離帯14におけるシール部11と
カバー部12の熱接着は、弱シールで形成されて薬剤1
6の連通を容易にすると共に、外周部におけるシール部
11とカバー部12の熱接着は、強シールで形成されて
薬剤16の漏れを完全に防止している。ここで、弱シー
ルと強シールは、シール温度、圧力、時間で独立に調整
し得るよう形成されている。
【0029】以下、本発明を実施する形態の第一例の作
用を説明する。
【0030】第一例の塗布棒包装体10において綿棒1
を使用する場合には、塗布棒収納部13の押えマーク1
9を押えて軸部2と塗布棒収納部13の隙間18を塞
ぎ、液剤収納部15を押圧することにより分離帯14
(シール部11とカバー部12の間)を連通して綿部3
に薬剤16を含浸させる。次に、シール部端17を把持
してシール部11をカバー部12より所定長さで引き剥
がし、シール部11とカバー部12の間から綿棒1を取
り出して使用する。
【0031】このように、綿部3に薬剤16を含浸させ
て綿棒1を取り出し得るので、薬剤16の分注を不要に
すると共に薬剤16の使い回しを防止し、結果的に、綿
棒1の使用を容易にし且つ衛生的に使用することができ
る。又、綿部3に薬剤16が常に含浸することがないの
で、綿部3の劣化や薬剤16の成分の変化を確実に防止
することができる。
【0032】又、塗布棒収納部13と軸部2の間の隙間
18を外部から押えて塞ぎ得る間隔で形成し且つ塗布棒
収納部13に押えマーク19を付すと、綿部3に薬剤1
6を含浸させる際には、押えマーク19を押えることに
より軸部2への薬剤16の飛散を防止するので、軸部2
が薬剤16で汚れることがなく、綿棒1を容易に使用す
ることができる。
【0033】更に、液剤収納部15に分離帯14を連通
させる破裂部20を形成し、もしくは、分離帯14を弱
シールとすると、液剤収納部15の押圧を介して分離帯
14を容易に連通するので、綿部3に薬剤16を簡易に
含浸させることができる。
【0034】更に又、カバー部12とシール部11によ
り形成し、シール部11を反塗布部材側のシール部端1
7から引き剥がし得るよう構成すると、カバー部12に
対しシール部11をシール部端17から引き剥がすの
で、綿棒1を取り出し得るよう容易に開封することがで
きる。又、医療現場等において処置医に助手等が綿棒1
を手渡す際には、助手等が綿棒1に触れないことが求め
られるので、シール部11をカバー部12より引き剥が
して綿棒1の軸部2を露出させ、シール部11及びカバ
ー部12を保持して綿棒1に触れることなく、綿棒1を
手渡すことができる。
【0035】図4には、本発明を実施する形態の第二例
を示しており、図中、図1〜図3と同一の符号を付した
部分は同一物を表わしている。
【0036】第二例の塗布棒包装体21は、シール部2
2と、カバー部23とで構成されており、カバー部23
には、綿部3(塗布部材)を軸部2に備えた綿棒1(塗
布棒)の形状に沿うよう凹状の塗布棒収納部13を形成
して綿棒1を配置すると共に、所定幅の第一分離帯24
を介して綿棒1の綿部3に隣接するよう凹状の第一の液
剤収納部25を形成して第一液剤の第一薬剤26を溜
め、更に、所定幅の第二分離帯27を介して第一の液剤
収納部25に隣接するよう凹状の第二の液剤収納部28
を形成して第二液剤の第二薬剤29を溜め、カバー部2
3のシール面にはシール部22を熱接着して綿棒1と第
一薬剤26及び第二薬剤29を内封している。
【0037】又、第一の液剤収納部25には、圧力が作
用し易いよう第一分離帯24に向かって鋭角状の破裂部
30を形成すると共に、第二の液剤収納部28には、同
様に圧力が作用し易いよう第二分離帯27に向かって鋭
角状の破裂部31を形成している。更に、第一分離帯2
4及び第二分離帯27におけるシール部22とカバー部
23の熱接着は、弱シールで形成されて第一薬剤26及
び第二薬剤29の連通を容易にすると共に、外周部にお
けるシール部22とカバー部23の熱接着は、強シール
で形成されて第一薬剤26及び第二薬剤29の漏れを完
全に防止している。ここで、弱シールと強シールは、シ
ール温度、圧力、時間で独立に調整し得るよう形成され
ている。
【0038】更に又、第二例の塗布棒包装体21は、第
一例と略同様に、シール部22における反塗布部材側
に、カバー部23より分離して把持し得るシール部端1
7を形成し、且つ、塗布棒収納部13と綿棒1の軸部2
の間の隙間18は、外部から押えて塞ぎ得るよう所定の
間隔で形成されると共に、外部から押えていない場合に
は、綿棒1を取り出し容易になるよう塗布棒収納部13
が邪魔にならない間隔となっている。ここで、塗布棒収
納部13の外周面には、軸部2の綿部3近傍位置に、押
えマーク(図示せず)を付すことが好ましい。
【0039】以下、本発明を実施する形態の第二例の作
用を説明する。
【0040】第二例の塗布棒包装体21において綿棒1
を使用する場合には、第二の液剤収納部28を押圧して
第二分離帯27を連通することにより、第二薬剤29を
第一薬剤26に混合させるよう第一の液剤収納部25に
流入させ、次に、塗布棒収納部13の押えマーク(図示
せず)を押えて軸部2と塗布棒収納部13の隙間18を
塞ぎ、第一の液剤収納部25を押圧して第一分離帯24
を連通することにより、第一薬剤26と第二薬剤29の
混合薬剤を綿部3に含浸させる。その後、シール部端1
7を把持してシール部22をカバー部23より所定長さ
で引き剥がし、シール部22とカバー部23の間から綿
棒1を取り出して使用する。
【0041】このように第二例の塗布棒包装体21によ
れば、綿棒1を使用する直前に第一薬剤26と第二薬剤
29を混合させて混合薬剤を綿部3に含浸させるので、
グルタラール、pH緩衝剤等の薬剤の如く、混合薬剤が
時間経過により成分変化しやすい場合に最適に使用する
ことができる。又、第二例の塗布棒包装体21は、第一
例と略同様な作用効果を得ることができる。
【0042】図5には、本発明を実施する形態の第三例
を示しており、図中、図1〜図3と同一の符号を付した
部分は同一物を表わしている。
【0043】第三例の塗布棒包装体32は、シール部3
3と、カバー部34とで構成されており、カバー部34
には、綿部3(塗布部材)を軸部2に備えた綿棒1(塗
布棒)の形状に沿うよう凹状の塗布棒収納部13を形成
して綿棒1を配置すると共に、所定幅の分離帯35を介
して綿棒1の綿部3に隣接するよう凹状の第一の液剤収
納部36を形成して第一液剤の第一薬剤37を溜め、更
に、同様に分離帯35を介して綿棒1の綿部3に隣接す
るよう凹状の第二の液剤収納部38を形成して第二液剤
の第二薬剤39を溜め、カバー部34のシール面にはシ
ール部33を熱接着して綿棒1と第一薬剤37及び第二
薬剤39を内封している。ここで、第二の液剤収納部3
8は、液剤分離帯40を介して第一の液剤収納部36に
隣接するよう左右一対の形状に配置されている。
【0044】又、第一の液剤収納部36には、圧力が作
用し易いよう分離帯35に向かって鋭角状の破裂部41
を形成すると共に、第二の液剤収納部38には、同様に
圧力が作用し易いよう分離帯35に向かって鋭角状の破
裂部42を形成している。更に、分離帯35におけるシ
ール部33とカバー部34の熱接着は、弱シールで形成
されて第一薬剤37及び第二薬剤39の連通を容易にす
ると共に、外周部におけるシール部33とカバー部34
の熱接着は、強シールで形成されて第一薬剤37及び第
二薬剤39の漏れを完全に防止している。ここで、弱シ
ールと強シールは、シール温度、圧力、時間で独立に調
整し得るよう形成されている。
【0045】更に又、第三例の塗布棒包装体32は、第
一例と略同様に、シール部33における反塗布部材側
に、カバー部34より分離して把持し得るシール部端1
7を形成し、且つ、塗布棒収納部13と綿棒1の軸部2
の間の隙間18は、外部から押えて塞ぎ得るよう所定の
間隔で形成されると共に、外部から押えていない場合に
は、綿棒1を取り出し容易になるよう塗布棒収納部13
が邪魔にならない間隔となっている。ここで、塗布棒収
納部13の外周面には、軸部2の綿部3近傍位置に、押
えマーク(図示せず)を付すことが好ましく、又、第一
の液剤収納部36及び第二の液剤収納部38には、押圧
する順序を示すことが好ましい。
【0046】以下、本発明を実施する形態の第三例の作
用を説明する。
【0047】第三例の塗布棒包装体32において綿棒1
を使用する場合には、塗布棒収納部13の押えマーク
(図示せず)を押えて軸部2と塗布棒収納部13の隙間
18を塞ぎ、第二の液剤収納部38を押圧することによ
り分離帯35を連通して綿部3に第二薬剤39を含浸さ
せ、更に、第一の液剤収納部36を押圧することにより
分離帯35を連通して第一薬剤37を第二薬剤39に混
合させると共に綿部3に含浸させる。その後、シール部
端17を把持してシール部33をカバー部34より所定
長さで引き剥がし、シール部33とカバー部34の間か
ら綿棒1を取り出して使用する。
【0048】このように第三例の塗布棒包装体32によ
れば、第二薬剤39を綿部3に含浸させた後、第一薬剤
37を第二薬剤39に混合させると共に綿部3に含浸さ
せるので、グルタラール、pH緩衝剤等の薬品の如く、
混合薬剤が時間経過により成分変化しやすい場合や、第
一薬剤37と第二薬剤39を所定の順序に含浸させる場
合に最適に使用することができる。又、第三例の塗布棒
包装体32は、第一例と略同様な作用効果を得ることが
できる。
【0049】図6には、本発明を実施する形態の第四例
を示しており、図中、図1〜図3と同一の符号を付した
部分は同一物を表わしている。
【0050】第四例の塗布棒包装体43は、シール部4
4と、カバー部45とで構成されており、カバー部45
には、綿部3(塗布部材)を軸部2に備えた綿棒1(塗
布棒)の形状に沿うよう凹状の塗布棒収納部13を形成
して綿棒1を配置すると共に、所定幅の第一分離帯46
を介して綿棒1の綿部3に隣接するよう凹状の混合部4
7を形成し、混合部47の隣接位置には、所定幅の第二
分離帯48を介して凹状の第一の液剤収納部49を形成
して第一液剤の第一薬剤50を溜めると共に、同様に第
二分離帯48を介して混合部47に隣接するよう凹状の
第二の液剤収納部51を形成して第二液剤の第二薬剤5
2を溜め、カバー部45のシール面にはシール部44を
熱接着して綿棒1と第一薬剤50及び第二薬剤52を内
封し、且つ混合部47を所定の空洞空間にしている。こ
こで、第二の液剤収納部51は、液剤分離帯53を介し
て第一の液剤収納部49に隣接するよう左右一対の形状
に配置されている。
【0051】又、第一の液剤収納部49には、圧力が作
用し易いよう第二分離帯48に向かって鋭角状の破裂部
54を形成すると共に、第二の液剤収納部51には、同
様に圧力が作用し易いよう第二分離帯48に向かって鋭
角状の破裂部55を形成している。更に、第一分離帯4
6及び第二分離帯48におけるシール部44とカバー部
45の熱接着は、弱シールで形成されて第一薬剤50及
び第二薬剤52の連通を容易にすると共に、外周部にお
けるシール部44とカバー部45の熱接着は、強シール
で形成されて第一薬剤50及び第二薬剤52の漏れを完
全に防止している。ここで、弱シールと強シールは、シ
ール温度、圧力、時間で独立に調整し得るよう形成され
ている。
【0052】更に又、第四例の塗布棒包装体43は、第
一例と略同様に、シール部44における反塗布部材側
に、カバー部45より分離して把持し得るシール部端1
7を形成し、且つ、塗布棒収納部13と綿棒1の軸部2
の間の隙間18は、外部から押えて塞ぎ得るよう所定の
間隔で形成されると共に、外部から押えていない場合に
は、綿棒1を取り出し容易になるよう塗布棒収納部13
が邪魔にならない間隔となっている。ここで、塗布棒収
納部13の外周面には、軸部2の綿部3近傍位置に、押
えマーク(図示せず)を付すことが好ましい。
【0053】以下、本発明を実施する形態の第四例の作
用を説明する。
【0054】第四例の塗布棒包装体43において綿棒1
を使用する場合には、第二の液剤収納部51を押圧する
ことにより第二分離帯48を連通して第二薬剤52を混
合部47に流入させ、且つ第一の液剤収納部49を押圧
することにより第二分離帯48を連通して第一薬剤50
を第二薬剤52に混合させるよう混合部47に流入さ
せ、次に、塗布棒収納部13の押えマーク(図示せず)
を押えて軸部2と塗布棒収納部13の隙間18を塞ぎ、
混合部47を押圧して第一分離帯46を連通し、第一薬
剤50と第二薬剤52の混合薬剤を綿部3に含浸させ
る。その後、シール部端17を把持してシール部44を
カバー部45より所定長さで引き剥がし、シール部44
とカバー部45の間から綿棒1を取り出して使用する。
【0055】このように第四例の塗布棒包装体43によ
れば、綿棒1を使用する直前に第一薬剤50と第二薬剤
52を混合部47で混合させて混合薬剤を綿部3に含浸
させるので、グルタラール、pH緩衝剤等の薬品の如
く、混合薬剤が時間経過により成分変化しやすい場合
や、混合薬剤を完全に混合させる場合に最適に使用する
ことができる。又、第四例の塗布棒包装体43は、第一
例と略同様な作用効果を得ることができる。
【0056】なお、本発明の塗布棒包装体は上述の形態
例のみに限定されるものではなく、塗布棒収納部と軸部
の間の隙間は外部から押えて塞ぎ得る間隔ならば、塗布
棒収納部はどうのような形状でもよいこと、液剤を塗布
部材に含浸させる際に薬剤が軸部の保持位置まで飛散す
ることを防止するならば、押しマークはどのような配置
でもよいこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲
内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0057】
【発明の効果】以上のように、本発明の塗布棒包装体に
よれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
【0058】I)請求項1〜4記載の塗布棒包装体によ
れば、塗布部材に液剤を含浸させて塗布棒を取り出し得
るので、液剤の分注を不要にすると共に液剤の使い回し
を防止し、結果的に、塗布棒の使用を容易にし且つ衛生
的に使用することができる。又、塗布部材に液剤が常に
含浸することがないので、塗布部材の劣化や液剤の成分
の変化を確実に防止することができる。
【0059】II)請求項2記載の塗布棒包装体によれ
ば、塗布棒を使用する直前に第一液剤と第二液剤を混合
させて混合液剤を塗布部材に含浸させるので、混合液剤
が時間経過により成分変化しやすい場合に最適に使用す
ることができる。
【0060】III)請求項3記載の塗布棒包装体によ
れば、第二液剤を塗布部材に含浸させた後、第一液剤を
第二液剤に混合させると共に塗布部材に含浸させるの
で、混合液剤が時間経過により成分変化しやすい場合
や、複数の液剤を所定の順序に含浸させる場合に最適に
使用することができる。
【0061】IV)請求項4記載の塗布棒包装体によれ
ば、塗布棒を使用する直前に第一液剤と第二液剤を混合
部で混合させて混合液剤を塗布部材に含浸させるので、
混合液剤が時間経過により成分変化しやすい場合や、混
合液剤を完全に混合させる場合に最適に使用することが
できる。
【0062】V)請求項1〜4記載の塗布棒包装体にお
いて、請求項5に示す如く、塗布棒収納部と軸部の間の
隙間を外部から押えて塞ぎ得る間隔で形成し且つ塗布棒
収納部に押えマークを付すと、塗布部材に液剤を含浸さ
せる際には、押えマークを押えることにより軸部への液
剤の飛散を防止するので、軸部が液剤で汚れることがな
く、塗布棒を容易に使用することができる。
【0063】VI)請求項6に示す如く、液剤収納部に
分離帯を連通させる破裂部を形成し、もしくは、請求項
7に示す如く、分離帯を弱シールとすると、液剤収納部
の押圧を介して分離帯を容易に連通するので、塗布部材
に液剤を簡易に含浸させることができる。
【0064】VII)請求項8に示す如く、カバー部と
シール部により形成し、前記シール部を反塗布部材側の
シール部端から引き剥がし得るよう構成すると、カバー
部に対しシール部をシール部端から引き剥がすので、塗
布棒を取り出し得るよう容易に開封し得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗布棒包装体を実施する形態の第一例
を示す透視図である。
【図2】図1のII−II方向の矢視図である。
【図3】液剤収納部及び分離帯を詳細に示す拡大図であ
る。
【図4】本発明の塗布棒包装体を実施する形態の第二例
を示す透視図である。
【図5】本発明の塗布棒包装体を実施する形態の第三例
を示す透視図である。
【図6】本発明の塗布棒包装体を実施する形態の第四例
を示す透視図である。
【図7】従来の綿棒を使用する状態を示す概略図であ
る。
【図8】綿棒及び液剤を内封した従来の包装体を使用す
る状態を示す概略図である。
【符号の説明】
1 綿棒(塗布棒) 2 軸部 3 綿部(塗布部材) 10 塗布棒包装体 11 シール部 12 カバー部 13 塗布棒収納部 14 分離帯 15 液剤収納部 16 薬剤(液剤) 17 シール部端 18 隙間 19 押えマーク 20 破裂部 21 塗布棒包装体 22 シール部 23 カバー部 24 第一分離帯 25 第一の液剤収納部 26 第一薬剤(第一液剤) 27 第二分離帯 28 第二の液剤収納部 29 第二薬剤(第二液剤) 30 破裂部 31 破裂部 32 塗布棒包装体 33 シール部 34 カバー部 35 分離帯 36 第一の液剤収納部 37 第一薬剤(第一液剤) 38 第二の液剤収納部 39 第二薬剤(第二液剤) 41 破裂部 42 破裂部 43 塗布棒包装体 44 シール部 45 カバー部 46 第一分離帯 47 混合部 48 第二分離帯 49 第一の液剤収納部 50 第一薬剤(第一液剤) 51 第二の液剤収納部 52 第二薬剤(第二液剤) 54 破裂部 55 破裂部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E067 AA03 AA14 AB81 AB83 AC05 BA12A BA34A CA24 EA06 EA11 EB22 EC07 EC14 EE01 FB02 4C167 AA64 BB23 BB32 BB40 CC01 GG16 HH09 HH10 HH20 4F042 AA01 AA27 FA23 FA25 FA31

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗布部材を軸部に備えた塗布棒を内封す
    る塗布棒収納部と、前記塗布棒の塗布部材に隣接するよ
    う分離帯を介して液剤を内封する液剤収納部とを備えた
    塗布棒包装体であって、前記液剤収納部の押圧により分
    離帯を連通して塗布部材に液剤を含浸させるよう構成し
    たことを特徴とする塗布棒包装体。
  2. 【請求項2】 塗布部材を軸部に備えた塗布棒を内封す
    る塗布棒収納部と、前記塗布棒の塗布部材に隣接するよ
    う第一分離帯を介して第一液剤を内封する第一の液剤収
    納部と、第一の液剤収納部に隣接するよう第二分離帯を
    介して第二液剤を内封する第二の液剤収納部とを備えた
    塗布棒包装体であって、前記第二の液剤収納部の押圧に
    より第二分離帯を連通して第二液剤を第一液剤に混合さ
    せるよう第一の液剤収納部に流入させ、更に前記第一の
    液剤収納部の押圧により第一分離帯を連通して第一液剤
    と第二液剤の混合液剤を塗布部材に含浸させるよう構成
    したことを特徴とする塗布棒包装体。
  3. 【請求項3】 塗布部材を軸部に備えた塗布棒を内封す
    る塗布棒収納部と、前記塗布棒の塗布部材に隣接するよ
    う分離帯を介して第一液剤を内封する第一の液剤収納部
    と、前記塗布棒の塗布部材に隣接するよう分離帯を介し
    て第二液剤を内封する第二の液剤収納部とを備えた塗布
    棒包装体であって、前記第二の液剤収納部の押圧により
    分離帯を連通して第二液剤を塗布部材に含浸させ、更に
    前記第一の液剤収納部の押圧により分離帯を連通して第
    一液剤を第二液剤に混合させると共に塗布部材に含浸さ
    せるよう構成したことを特徴とする塗布棒包装体。
  4. 【請求項4】 塗布部材を軸部に備えた塗布棒を内封す
    る塗布棒収納部と、前記塗布棒の塗布部材に隣接するよ
    う第一分離帯を介して形成される空洞の混合部と、前記
    混合部に隣接するよう第二分離帯を介して第一液剤を内
    封する第一の液剤収納部と、前記混合部に隣接するよう
    第二分離帯を介して第二液剤を内封する第二の液剤収納
    部とを備えた塗布棒包装体であって、前記第二の液剤収
    納部の押圧により第二分離帯を連通して第二液剤を混合
    部に流入させ、且つ前記第一の液剤収納部の押圧により
    第二分離帯を連通して第一液剤を第二液剤に混合させる
    よう混合部に流入させ、更に前記混合部の押圧により第
    一分離帯を連通して第一液剤と第二液剤の混合液剤を塗
    布部材に含浸させるよう構成したことを特徴とする塗布
    棒包装体。
  5. 【請求項5】 塗布棒収納部と軸部の間の隙間を外部か
    ら押えて塞ぎ得る間隔で形成し且つ塗布棒収納部に押え
    マークを付した請求項1〜4のいずれか記載の塗布棒包
    装体。
  6. 【請求項6】 液剤収納部に分離帯を連通させる破裂部
    を形成した請求項1〜5のいずれか記載の塗布棒包装
    体。
  7. 【請求項7】 分離帯を弱シールとした請求項1〜6の
    いずれか記載の塗布棒包装体。
  8. 【請求項8】 カバー部とシール部により形成し、前記
    シール部を反塗布部材側のシール部端から引き剥がし得
    るよう構成した請求項1〜7のいずれか記載の塗布棒包
    装体。
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