JP2003290281A - 吸収性物品 - Google Patents
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Abstract
好な吸収性物品を提供すること。 【解決手段】 吸収体4が、表面シート2に最も近い側
に位置する第1吸収層41と裏面シート3に最も近い側
に位置する第2吸収層42とを具備している。第1吸収
層41は、1.1〜4.4dtexの捲縮した繊維を4
0重量%以上含有していると共にその密度が0.03〜
0.15g/cm3であり、第1吸収層41において、
前記捲縮した繊維同士は接合していない。第2吸収層4
2は第1吸収層41よりもクレム吸収高さが高い。吸収
体4における第1吸収層41よりも下層の位置に高吸収
性ポリマーが分散されている。
Description
吸収体を有し、フィット性や着用感の良好な吸収性物品
に関する。また本発明は、柔軟でよれにくい吸収体の製
造方法に関する。
7−24006号公報には、吸収体が2層構造からな
り、表面シート側に位置する第1層が親水性繊維と捲縮
を有した熱融着繊維とで構成され、裏面シート側に位置
する第2層が高吸収性ポリマーと捲縮を有した熱融着繊
維とで構成された吸収性物品が記載されている。この公
報に記載の発明は、排泄された液を吸収体の全域に導
き、高吸収性ポリマーの吸収性能を十分に発揮させるこ
とにある。しかし、前記吸収体における高吸収性ポリマ
ーが含まれている層(第2層)は、捲縮を有した熱融着
繊維、具体的には並列型ポリエチレン/ポリプロピレン
複合繊維などの合成繊維から構成されているので、第1
層から液が移行しにくく、所望の吸収性能が発揮されな
い。また前記吸収体においては、捲縮を有した熱融着繊
維が熱融着していることから、その熱融着に起因して吸
収体の柔軟性が損なわれ易い。
特開平6−237956号公報にも記載されている。但
し、この公報に記載の吸収体は単層構造である。この公
報に記載の吸収体も、捲縮を有した繊維が熱融着してい
ることから吸収体の柔軟性が損なわれ易い。
ィット性や着用感の良好な吸収性物品を提供することを
目的とする。
面シート、液不透過性の裏面シート及び両シート間に介
在された液保持性の吸収体を有する吸収性物品におい
て、前記吸収体は、前記表面シートに最も近い側に位置
する第1吸収層と、前記裏面シートに最も近い側に位置
する第2吸収層とを具備し、前記第1吸収層は、1.1
〜4.4dtexの捲縮した繊維を40重量%以上含有
していると共にその密度が0.03〜0.15g/cm
3であり、前記第1吸収層において、前記捲縮した繊維
同士は接合しておらず、前記第2吸収層は前記第1吸収
層よりもクレム吸収高さが高く、そして前記吸収体にお
ける前記第1吸収層よりも下層の位置に高吸収性ポリマ
ーが分散されている吸収性物品を提供することにより前
記目的を達成したものである。
捲縮した繊維を含有し、該捲縮した繊維同士が接合して
おらず、曲げ回復性が0.35gf・cm/cm以下で
且つ曲げ剛性が0.02〜0.3gf・cm/cm2で
あり、厚みが0.3〜3mmである吸収体を備えた吸収
性物品を提供するものである。
収体の好ましい製造方法として、捲縮可能な繊維を含む
ウエブを該繊維の捲縮発現温度以上の温度に加熱し該繊
維を捲縮させて第1吸収層を製造し、該第1吸収層とは
別に製造された第2吸収層を該第1吸収層と重ね合わ
せ、次いで両吸収層を所定の接合手段によって接合一体
化させる吸収体の製造方法を提供するものである。
収体の別の好ましい製造方法として、予め製造された第
2吸収層の上に捲縮可能な繊維を含むウエブを重ね合わ
せ、次いで両者を該繊維の捲縮発現温度以上の温度に加
熱した状態下に圧縮して、前記繊維を捲縮させ第1吸収
層を形成すると共に該第1吸収層と前記第2吸収層とを
接合一体化させる吸収体の製造方法を提供するものであ
る。
形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には、
本発明の一実施形態としての生理用ナプキンの斜視図が
示されており、図2には図1におけるII−II線断面図が
示されている。図1及び図2に示す実施形態の生理用ナ
プキン1は、縦長の形状をしており、液透過性の表面シ
ート2、液不透過性の裏面シート3、及び両シート間に
介在された液保持性の吸収体4を備えている。
を有している。表面シート2は、吸収体4の上面側の全
域を被覆しており、更に吸収体4の長手方向両側部を被
覆し、吸収体4の裏面側における左右両側部にまで達し
ている。一方、裏面シート3は、吸収体4とほぼ同幅で
且つ長さは吸収体4よりも長くなっている。裏面シート
3は吸収体4の裏面側の全域を被覆している。裏面シー
ト3と、吸収体4の裏面側に達している表面シート2と
は、ヒートシールやホットメルト粘着剤等の所定の接合
手段によって接合固定されている。裏面シート3の外面
には、ナプキン1を着衣に固定するための粘着剤が塗布
されている(図示せず)。この粘着剤は剥離シート(図
示せず)によって保護されている。
吸収体4の前後端から延出しており、延出した両シート
2,3は、ヒートシール等の接合手段によって互いに接
合固定されている。
ト2としては、熱可塑性樹脂の繊維から構成される不織
布を用いることができる。この不織布には、図1に示す
ように多数の開孔を形成してもよい。表面シート2とし
ては、開孔フィルムを用いることもできる。裏面シート
3としては、熱可塑性樹脂のフィルムを用いることがで
きる。このフィルムは透湿性を有していてもよい。
2に最も近い側に位置する第1吸収層41と、裏面シー
ト3に最も近い側に位置する第2吸収層42とを具備し
ている。両吸収層41,42は何れも繊維材料から構成
されている。両吸収層41,42間には、高吸収性ポリ
マーの粒子からなる第3吸収層43が配されている。
尚、両吸収層41,42が繊維材料から構成されている
ことに起因して、第3吸収層43の高吸収性ポリマーの
粒子は、その一部が第1吸収層41及び/又は第2吸収
層42内に埋没している場合がある。
の捲縮した繊維を含有している。捲縮した繊維同士は、
第1吸収層41中において接合していない状態にあり、
繊維同士が絡み合った状態にある。つまり、捲縮した繊
維には、熱融着やバインダーによる接着などが行われて
いない。捲縮した繊維同士が接合していないことで、第
1吸収層41は柔軟なものとなる。また繊維間の自由度
が高くなるので、第1吸収層41に皺が生じにくくな
り、よれにくくなる。その結果、吸収体4は全体として
柔軟なものとなり、皺やよれが発生しにくくなり、ナプ
キン1のフィット性や着用感が良好になる。
1吸収層41に含まれていることで、第1吸収層41は
高密度なものとなる。その結果繊維間距離が小さくな
り、大きな毛管力が生ずる。従って、排泄された液は表
面シート2を通して直ちに第1吸収層41に引き込まれ
るようになり、排泄された液が表面シート2の表面を伝
って漏れ出てしまう、いわゆる液流れが防止される。ま
た、湿潤時においても、捲縮した繊維間には自由度があ
るため、捲縮した繊維以外に第1吸収層41に含まれる
繊維、例えば後述する親水性繊維が吸水して膨潤して
も、第1吸収層41が過度に高密度にならず、適度な密
度が維持される。
に起因して、第1吸収層41を薄型化することが可能と
なる。その結果、後述するように吸収体4全体の厚みを
小さくすることができ、フィット性や着用感が良好なナ
プキン1となすことができる。第1吸収層41が高密度
なものになることに起因する別の利点として、高吸収性
ポリマーの粒子の脱落が起こりにくくなることも挙げら
れる。この理由は、第1吸収層41における繊維間距離
が小さくなるからである。
03〜0.15g/cm3、好ましくは0.04〜0.
12g/cm3、更に好ましくは0.05〜0.1g/
cm3程度である。この程度に高密度化していれば、前
述した各種の利点が効果的に奏される。第1吸収層41
の密度は、第1吸収層41の坪量をその厚みで除すこと
で算出される。
縮した繊維の繊度は1.1〜4.4dtexであり、好
ましくは1.1〜3.3dtex、更に好ましくは1.
6〜2.8dtexである。捲縮した繊維の繊度が1.
1dtex未満であると、捲縮力が弱く第1吸収層41
の密度を高めることがでない。4.4dtex超である
と、繊維自体の太さのために繊維間の空間が小さくなら
ず第1吸収層41を高密度化することができない。その
結果、第1吸収層41の厚みも増し、表面からの液の引
き込み性も弱まり表面流れが起こり易くなる。
種利点を効果的に発現させるために、第1吸収層41に
おいては、該捲縮した繊維(1.1〜4.4dtexの
捲縮した繊維)が40重量%以上、好ましくは60重量
%以上、更に好ましくは80重量%以上含まれている。
後述する実施例からも明らかなように、第1吸収層41
はすべて捲縮した繊維から構成されていてもよい。つま
り、第1吸収層41は捲縮した繊維100%から構成さ
れていてもよい。或いは、第1吸収層41に所望の性能
を付与する目的で、捲縮した繊維以外の繊維が1種又は
複数種第1吸収層41に含まれていてもよい。その場合
の捲縮した繊維以外の量は1種類につき40重量%以
下、特に30重量%以下であることが好ましい。捲縮し
た繊維以外の繊維としては、後述する接着繊維や親水性
繊維などが挙げられる。また、第1吸収層41に、繊度
1.1dtex未満及び/又は4.4dtex超の捲縮
した繊維を含有させることは妨げられない。
ポリエチレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリエチレ
ンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂若しくはポ
リアミド系樹脂からなる繊維、又はこれらの樹脂を構造
的に組み合わせた偏芯芯鞘型或いはサイドバイサイド型
の複合繊維を用いることができる。これらの繊維は、界
面活性剤によって親水化処理されていることが好まし
い。
く、或いは三次元でもよい。繊維同士の絡み合いを高
め、第1吸収層41を高密度化する観点からは、三次元
捲縮した繊維を用いることが好ましい。三次元捲縮は、
複合繊維の成分間の熱収縮率の違いによって発現させる
ことができる。捲縮した繊維の捲縮数は1インチ当たり
4〜30個、特に8〜20個であることが好ましい。
て他の繊維を含有させてもよい。例えば、第1吸収層4
1の密度を十分に高める点、及び第1吸収層41の強度
を高める点から、接着繊維を含有させることができる。
第1吸収層41の強度が高まる理由は、例えば接着繊維
同士が融着することによるネットワークが形成されるこ
とによる。また第1吸収層41の密度が更に高まる理由
は、捲縮可能な繊維を捲縮させて捲縮した繊維を形成す
るに際して、接着繊維同士が融着することによるネット
ワークを形成することで、捲縮した繊維同士による嵩高
な空間が形成されることを抑制できることによる。ここ
でいう接着繊維としては、熱融着繊維やポリビニルアル
コール繊維などの熱水融着繊維が例示される。これらの
接着繊維は、捲縮した繊維の融点よりも低い融点を有す
る。特に、捲縮した繊維の融点よりも低い融点を有し且
つ捲縮した繊維と相溶性のない樹脂から構成された接着
繊維を用いることが好ましい。
に接着しているが、接着繊維と捲縮した繊維とは接着し
ていない。つまり、捲縮した繊維が互いに接合していな
いことは前述の通りであるが、これに加えて、捲縮した
繊維は第1吸収層に含まれている他の繊維とも接合して
いない。これによって、捲縮した繊維はその自由度が十
分に確保される。
も低い融点を有する熱融着繊維を用いる場合、両繊維を
構成する樹脂の融点差は15℃以上、特に20℃以上で
あることが、第1吸収層41の製造のし易さの点から好
ましい。捲縮した繊維が2種以上の樹脂から構成される
場合、該繊維の融点とは、最も低い融点を有する樹脂の
当該融点をいう。
tex、特に1.6〜2.7dtexであることが、第
1吸収層41の密度を高めて厚みを下げ、また第1吸収
層41の柔軟性を保つ点から好ましい。接着繊維として
熱融着繊維を用いる場合、該熱融着繊維は、第1吸収層
41中に10〜40重量%、特に20〜30重量%含ま
れていることが、第1吸収層41の柔軟さを損なうこと
なく、第1吸収層41の密度や強度を十分に高め得る点
から好ましい。接着繊維として熱水融着繊維を用いる場
合、同様の理由から、その量は第1吸収層41中に1〜
5重量%、特に1〜3重量%含まれていることが好まし
い。
せることもできる。これによって第1吸収層41の親水
性を高めることができる。親水性繊維としては、木材パ
ルプ及び木綿パルプ等の天然セルロース繊維、並びにレ
ーヨン及びキュプラ等の再生セルロース繊維のようなセ
ルロース系繊維や、ポリビニルアルコール繊維及びポリ
アクリロニトリル繊維のような親水性合成繊維を用いる
ことができる。また、ポリエステル繊維などの疎水性合
成繊維に親水化処理を施したものを用いることもでき
る。親水性繊維は、第1吸収層41中に1〜40重量
%、特に1〜30重量%含まれていることが、第1吸収
層41の柔軟さや密度を損なうことなく第1吸収層41
に十分な親水性を付与し得る点から好ましい。接着性を
有する親水性繊維、例えば前述したポリビニルアルコー
ル繊維を用いる場合には、当該繊維は前述の通り、捲縮
した繊維よりも低融点である必要がある。また、親水化
処理した接着繊維を親水性繊維として用いると、第1吸
収層41の親水性が向上し、また第1吸収層41の強度
及び密度が向上することから好ましい。
m、特に0.2〜1.5mmであることが、第1吸収層
41の柔軟さを損なわないようにする点、及び吸収体4
全体を薄型にしてナプキン1のフィット性や着用感を良
好にする点から好ましい。同様の観点から、第1吸収層
41は、その坪量が20〜200g/m2、特に20〜
150g/m2であることが好ましい。
1吸収層41に吸収された液を素早く第2吸収層42に
引き込み、吸収体4の表面をドライにする点から、第2
吸収層42は第1吸収層41よりもクレム吸収高さ(J
IS P8141)が高くなっている。具体的には、第
2吸収層42のクレム吸収高さは、第1吸収層41のそ
れよりも20%以上、特に50%以上高くなっているこ
とが好ましい。液を一層素早く引き込む観点から、第2
吸収層42のクレム吸収高さは10mm以上、特に30
mmであることが好ましい。また第1吸収層41のクレ
ム吸収高さは5mm以上、特に10mm以上であること
が好ましい。
収層41のそれよりも高くするための手段の1つとし
て、第2吸収層42に親水性繊維を含ませることが挙げ
られる。この観点から第2吸収層42は親水性繊維を6
0重量%以上、特に80重量%以上含むことが好まし
い。第2吸収層42はすべて親水性繊維から構成されて
いてもよい。つまり、第2吸収層42は親水性繊維10
0%から構成されていてもよい。或いは、第2吸収層4
2に所望の性能を付与する目的で、親水性繊維以外の繊
維が第2吸収層42に含まれていてもよい。親水性繊維
以外の繊維の量は40重量%以下、特に20重量%以下
であることが好ましい。親水性繊維としては、第1吸収
層41に用いられるものと同様のものを一種又は二種以
上用いることができる。第2吸収層42に親水性繊維を
含ませると、高吸収性ポリマーへの液の移行がスムーズ
になるという利点もある。
収層41のそれよりも高くするための別の手段として、
第1吸収層41から第2吸収層42へ液を引き込む力と
して毛管力を用いることが挙げられる。即ち第1吸収層
41の繊維密度よりも第2吸収層42の繊維密度を高く
設計しても良い。具体的には、(a)第1吸収層41よ
りも比較的繊度の細い繊維を第2吸収層42に含ませる
方法、(b)第1吸収層41で用いた捲縮性繊維よりも
繊維1本当たりの捲縮率の大きい繊維を第2吸収層42
に含ませる方法、(c)ヒートエンボス処理に代表され
るように、部分的に繊維密度の高い領域(圧密化された
領域)を作る方法などによって、第1吸収層41の繊維
密度よりも第2吸収層42の繊維密度を高くすることが
できる。特に、第1吸収層41と第2吸収層42との間
に繊維密度差を設ける場合には、第1、第2各々の吸収
層全体の繊維密度に勾配を設けてもよいが、第2吸収層
42にのみ部分的に、第1吸収層41よりも高密度領域
を作る方法が、柔らかい装着感を提供できる点で好まし
い。両吸収層間の繊維密度差については、第1吸収層4
1の繊維密度に対し、第2吸収層42はその1.1〜2
倍の繊維密度領域を有していることが好ましい。第2吸
収層42に親水性繊維を含ませる場合と同様に、第1吸
収層41の繊維密度よりも第2吸収層42のそれを高く
することで、高吸収性ポリマーへの液の移行がスムーズ
になる。これに加え、よれ防止効果が得られる。
われないようにするため、その厚さが第1吸収層41よ
りも小さいことが好ましい。具体的には、第2吸収層4
2の厚さは第1吸収層41の厚さの90%以下、特に8
0%以下であることが、吸収体4全体としての柔軟性が
確保される点から好ましい。同様の理由により、第2吸
収層42自体の厚さは2.5mm以下、特に1.0mm
以下であることが好ましい。同様の観点から、第2吸収
層42は、その坪量が10〜150g/m2、特に10
〜100g/m2であることが好ましい。
に加えて他の繊維を含有させてもよい。例えば、第2吸
収層42に熱融着繊維、及びポリビニルアルコール繊維
のような熱水融着繊維などの接着繊維を含有させること
ができる。これによって、第2吸収層42の強度が高ま
り、また第1吸収層41よりも密度が高まる。更に第1
吸収層41との加熱・圧縮一体化の際に、第1吸収層4
1に含まれている接着繊維と同種の繊維であれば、より
一体化し易くなる。第2吸収層42に含まれる接着繊維
としては、第1吸収層41に含まれる接着繊維のような
制約はなく、公知のものを特に制限無く用いることがで
きる。第2吸収層42における接着繊維の量は、該接着
繊維として熱融着繊維を用いる場合、第2吸収層42の
親水性を損なわずにその強度を十分に高め得る点から、
10〜40重量%、特に10〜20重量%であることが
好ましい。熱水融着繊維を用いる場合には、同様の理由
から、1〜5重量%、特に1〜3重量%であることが好
ましい。
3吸収層43は、第2吸収層42と第1吸収層41との
間に、高吸収性ポリマーの粒子が散布されて形成されて
いる。つまり、高吸収性ポリマーは、吸収体4における
第1吸収層41よりも下層の位置に分散されており、第
1吸収層41には高吸収性ポリマーは含まれていない。
第2吸収層42及び第1吸収層41とは別に、高吸収性
ポリマーからなる第3吸収層43を形成することで、吸
収体4全体の厚みを小さくすることができ、ナプキン1
を薄型化できる。
0g/m2、特に30〜70g/m2であることが、高吸
収性ポリマーの散布状態を良好に出来る点、及び吸水時
における高吸収性ポリマー間でのゲルブロッキング防止
の点から好ましい。
度以上の水を吸収可能なものが好ましい。例えばデンプ
ン系、セルロース系、合成ポリマー系のものを用いるこ
とができる。特にデンプン−アクリル酸(塩)グラフト
共重合体、デンプン−アクリロニトリル共重合体のケン
化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋
物、アクリル酸(塩)重合体などが好ましい。形状は、
球状、りん片状など、どのようなものでもよく、粒径は
200〜500μm程度が好ましい。
層が接合一体化されている。吸収体4は、その曲げ回復
性が0.35gf・cm/cm以下、特に0.28gf
・cm/cm以下であることが、吸収体4がよれにくく
なり、また使用時のフィット感が良好になる点から好ま
しい。曲げ回復性の値は低いほど好ましく、理想的には
0である。曲げ回復性の測定方法は後述する実施例で説
明する。のようにして測定される。
〜0.3gf・cm2/cm、特に0.02〜0.15
gf・cm2/cm以下であることが、吸収体の柔らか
さと使用時の違和感の少なさの点から好ましい。曲げ剛
性の測定方法は後述する実施例で説明する。
特に0.3〜1.5mmと薄型になっている。これによ
って吸収体4を柔軟なものとすることができ、ナプキン
1のフィット性や着用感を良好にすることができる。
説明する。第1の製造方法として、吸収体4は、捲縮可
能な繊維を含むウエブを該繊維の捲縮発現温度以上の温
度に加熱し該繊維を捲縮させて第1吸収層を製造し、該
第1吸収層とは別に製造された第2吸収層を該第1吸収
層と重ね合わせ、次いで両吸収層を所定の接合手段によ
って接合一体化させることで製造することができる。第
3吸収層は、第2吸収層上に高吸収性ポリマーの粒子を
散布し、その上に第1吸収層を重ね合わせることで形成
される。
維を好適に用いることができる。潜在捲縮繊維は熱の付
与によって収縮し三次元の捲縮が発現する繊維をいう。
捲縮可能な繊維を含むウエブは例えばカード機を用いて
製造することができる。得られたウエブに、繊維の捲縮
発現温度以上に加熱された熱風を吹き付ける等の加熱処
理を施して該繊維を捲縮させる。この場合、捲縮可能な
繊維を、その融点以上に加熱しないように留意する。こ
れによって捲縮した繊維が絡み合い且つ接合していない
状態の第1吸収層が得られる。尚、後工程として、第1
吸収層に熱エンボス等の圧縮加熱加工を施してもよい。
ておく。第2吸収層の製造方法は、これを構成する繊維
の種類によって種々の方法を採用することができる。例
えば短繊維を用いる場合には、湿式抄造法や、前述した
カード機を用いた乾式ウエブ製造法を用いることができ
る。連続フィラメントを用いる場合には、溶融紡糸され
た繊維を搬送ベルト上に堆積させ、繊維同士を接合する
ことで第2吸収層を形成することができる。
均一散布し、その上に第1吸収層を重ね合わせ、接合一
体化させる。或いは第1吸収層上に高吸収性ポリマーの
粒子を均一散布し、その上に第2吸収層を重ね合わせ、
接合一体化させてもよい。接合方法としては種々の方法
を用いることができる。例えば第2吸収層が湿式抄造法
により形成される場合、乾燥前の湿潤状態の第2吸収層
に高吸収性ポリマーを散布することで、高吸収性ポリマ
ーを湿潤させ粘着性を発現させて、その粘着性によって
各層を接合することができる。第1吸収層上に高吸収性
ポリマーを散布する場合には、散布の前後に所定量の水
をふりかけることで、粘着性を発現させることができ
る。何れの場合にも、高吸収性ポリマーの粘着性を発現
させるためには、該ポリマーをその重量の10〜12重
量%程度に湿潤させることが好ましい。高吸収性ポリマ
ーの粘着性を利用しない場合には、接着剤のスプレー塗
布やホットメルト粘着材のスパイラル塗工によって各層
を接合させることができる。第1吸収層及び第2吸収層
の何れにも互いに融着可能な熱融着繊維が含まれている
場合には、圧力を伴うか又は伴わない加熱によって各層
を接合することができる。
造された第2吸収層の上に捲縮可能な繊維を含むウエブ
を重ね合わせ、次いで両者を該繊維の捲縮発現温度以上
の温度に加熱した状態下に圧縮して、前記繊維を捲縮さ
せ第1吸収層を形成すると共に該第1吸収層と前記第2
吸収層とを接合一体化させる方法を用いることができ
る。第3吸収層は、第2吸収層上に高吸収性ポリマーの
粒子を散布し、その上に前記ウエブを重ね合わせること
で形成される。
製造方法は、第1の製造方法におけるそれと同じであ
る。予め製造された第2吸収層上に高吸収性ポリマーの
粒子を均一散布する。その上に捲縮可能な繊維を含むウ
エブを重ね合わせる。捲縮可能な繊維としては、第1の
製造方法において用いられる捲縮可能な繊維と同様のも
のを用いることができる。また該ウエブの製造方法も、
第1の製造方法の場合と同様である。ウエブを重ね合わ
せた後、各層を、該ウエブに含まれる捲縮可能な繊維の
捲縮発現温度以上の温度に加熱する。これによって該繊
維を捲縮させて第1吸収層を形成する。これと同時に、
加熱状態下に圧縮(エンボス処理)を行い各層を接合さ
せる。
れた第2吸収層上に高吸収性ポリマーの粒子を均一散布
し、高吸収性ポリマーを湿潤させることで発現する粘着
性を利用したり、接着剤のスプレー塗布やホットメルト
粘着材のスパイラル塗工、或いは熱融着繊維による融着
を利用して、第2吸収層とウエブとの接合を行うことが
できる。但し、この方法を用いる場合には、接合後にウ
エブを、該ウエブに含まれる捲縮可能な繊維の捲縮発現
温度以上の温度に加熱し、該繊維を捲縮させる必要があ
る。
えば前記実施形態においては第1吸収層41と第2吸収
層42との間に高吸収性ポリマーの粒子からなる第3吸
収層が配されていたが、これに代えて、高吸収性ポリマ
ーの粒子を第2吸収層内に含有させて、吸収体を第1吸
収層とこれに接して配された第2吸収層との2層構造と
なしてもよい。
マーの散布坪量が小さい場合には、第1吸収層41と第
2吸収層42との間に、明確な第3吸収層43が認めら
れず、第1吸収層41の下面及び第2吸収層42の上面
に高吸収性ポリマーの粒子が埋没した状態にみえること
がある。
るものであったが、本発明は失禁パッド、パンティライ
ナ、使い捨ておむつ等の他の吸収性物品にも同様に適用
できる。
繊維、2.2dtex、繊維長51mm、素材ポリプロ
ピレン)100%のカードウェブを作製し、加熱乾燥機
内において120℃で2分熱処理し潜在捲縮繊維を捲縮
させ、坪量110g/m2の第1吸収層を得た。これと
は別に、架橋パルプ(商品名;HBA、Weyerhaeuser C
o.製)と、木材化学パルプ(商品名;SKEENA PRIME,Sk
eena Cellulose Co.製)と、ポリビニルアルコール繊維
(商品名;フィブリボンド、三昌製、1.1dtex、
繊維長3mm)とを、重量比78対20対2で、水中に
分散混合し、乾燥坪量が30g/m2となるように抄紙
ネットを用いて第2吸収層を湿式抄造した。乾燥前の湿
潤した第2吸収層上に、高吸水ポリマーを坪量40g/
m2で均一に散布した。その上に第1吸収層を重ね合わ
せ、ヤンキードライヤーで圧縮乾燥一体化した。引き続
き幅方向に波状のクレープ加工を施し、トータル坪量1
80g/m2の吸収体Aを得た。
繊維、2.2dtex、繊維長51mm、素材ポリプロ
ピレン)と、ポリエチレン・ポリエステル芯鞘型複合繊
維(2.2dtex、繊維長51mm)とを、重量比8
0対20で混綿してカードウェブを作製し、加熱乾燥機
内において120℃で2分熱処理し潜在捲縮繊維を捲縮
させ、更に3分圧縮加熱処理して、坪量90g/m2の
第1吸収層を得た。これとは別に、架橋パルプ(商品
名;HBA、Weyerhaeuser Co.製)と、木材化学パルプ
(商品名;SKEENA PRIME,Skeena Cellulose Co.製)
と、ポリビニルアルコール繊維(商品名;フィブリボン
ド、三昌製、1.1dtex、繊維長3mm)とを、重
量比78対20対2で、水中に分散混合し、乾燥坪量が
30g/m2となるように抄紙ネットを用いて第2吸収
層を湿式抄造した。乾燥前の湿潤した第2吸収層上に、
高吸水ポリマーを坪量40g/m2で均一に散布した。
その上に第1吸収層を重ね合わせ、ヤンキードライヤー
で圧縮乾燥一体化した。引き続き幅方向に波状のクレー
プ加工を施し、トータル坪量160g/m 2の吸収体B
を得た。
繊維、2.2dtex、繊維長51mm、素材ポリプロ
ピレン)と、ポリエチレン・ポリエステル芯鞘型複合繊
維(2.2dtex、繊維長51mm)と、ダイワボウ
レーヨン(株)製、レーヨンステープル綿(1.7dt
ex、繊維長40mm)とを、重量比60対20対20
で混綿してカードウェブを作製し、加熱乾燥機内におい
て120℃で2分熱処理し潜在捲縮繊維を捲縮させ、更
に3分圧縮加熱処理して、坪量90g/m2の第1吸収
層を得た。これとは別に、架橋パルプ(商品名;HB
A、Weyerhaeuser Co.製)と、木材化学パルプ(商品
名;SKEENA PRIME,Skeena Cellulose Co.製)と、ポリ
ビニルアルコール繊維(商品名;フィブリボンド、三昌
製、1.1dtex、繊維長3mm)とを、重量比78
対20対2で、水中に分散混合し、乾燥坪量が30g/
m2となるように抄紙ネットを用いて第2吸収層を湿式
抄造した。乾燥前の湿潤した第2吸収層上に、高吸水ポ
リマーを坪量40g/m2で均一に散布し、その上に第
1吸収層を重ね合わせ、ヤンキードライヤーで圧縮乾燥
一体化した。引き続き幅方向に波状のクレープ加工を施
し、トータル坪量160g/m2の吸収体Cを得た。
繊維、2.2dtex、繊維長51mm、素材ポリプロ
ピレン)と、ポリエチレン・ポリエステル芯鞘型複合繊
維(2.2dtex、繊維長51mm)と、ダイワボウ
レーヨン(株)製、レーヨンステープル綿(1.7dt
ex、繊維長40mm)とを、重量比40対30対30
で混綿してカードウェブを作製し、加熱乾燥機内におい
て120℃で2分熱処理し潜在捲縮繊維を捲縮させ、更
に3分圧縮加熱処理して、坪量100g/m2の第1吸
収層を得た。これとは別に、架橋パルプ(商品名;HB
A、Weyerhaeuser Co.製)と、木材化学パルプ(商品
名;SKEENA PRIME,Skeena Cellulose Co.製)と、ポリ
ビニルアルコール繊維(商品名;フィブリボンド、三昌
製、1.1dtex、繊維長3mm)とを、重量比78
対20対2で、水中に分散混合し、乾燥坪量が30g/
m2となるように抄紙ネットを用いて第2吸収層を湿式
抄造した。乾燥前の湿潤した第2吸収層上に、高吸水ポ
リマーを坪量40g/m2で均一に散布し、その上に第
1吸収層を重ね合わせ、ヤンキードライヤーで圧縮乾燥
一体化した。引き続き幅方向に波状のクレープ加工を施
し、トータル坪量170g/m2の吸収体Dを得た。
エステル芯鞘型複合繊維100%からなる坪量35g/
m2のサクションヒートボンド不織布を製造し、これを
第1吸収層とする。これとは別に、架橋パルプ(商品
名;HBA、Weyerhaeuser Co.製)と、木材化学パルプ
(商品名;SKEENA PRIME,Skeena Cellulose Co.製)
と、ポリビニルアルコール繊維(商品名;フィブリボン
ド、三昌製、1.1dtex、繊維長3mm)とを、重
量比78対20対2で、水中に分散混合し、乾燥坪量が
30g/m2となるように抄紙ネットを用いて第2吸収
層を湿式抄造した。乾燥前の湿潤した第2吸収層上に、
高吸水ポリマーを坪量40g/m2で均一に散布し、そ
の上に第1吸収層を重ね合わせ、ヤンキードライヤーで
圧縮乾燥一体化した。引き続き幅方向に波状のクレープ
加工を施し、トータル坪量105g/m2の吸収体Eを
得た。
エステル芯鞘型複合繊維100%からなる坪量25g/
m2のエンボス処理したサクションヒートボンド不織布
を製造し、これを第1吸収層とする。これとは別に、架
橋パルプ(商品名;HBA、Weyerhaeuser Co.製)と、
木材化学パルプ(商品名;SKEENA PRIME,Skeena Cellu
lose Co.製)と、ポリビニルアルコール繊維(商品名;
フィブリボンド、三昌製、1.1dtex、繊維長3m
m)とを、重量比78対20対2で、水中に分散混合
し、乾燥坪量が30g/m2となるように抄紙ネットを
用いて第2吸収層を湿式抄造した。乾燥前の湿潤した第
2吸収層上に、高吸水ポリマーを坪量40g/m2で均
一に散布し、その上に第1吸収層を重ね合わせ、ヤンキ
ードライヤーで圧縮乾燥一体化した。引き続き幅方向に
波状のクレープ加工を施し、トータル坪量95g/m2
の吸収体Fを得た。
と、木材化学パルプ(商品名;SKEENA PRIME,Skeena C
ellulose Co.製)と、ポリビニルアルコール繊維(商品
名;フィブリボンド、三昌製、1.1dtex、繊維長
3mm)とを、重量比78対20対2で、水中に分散混
合し、抄紙ネットを用いて第1の吸収紙を湿式抄造し
た。乾燥後の第1の吸収紙の坪量は70g/m2であっ
た。これとは別に、第1の吸収紙と同組成のスラリーを
用いて乾燥坪量が40g/m2となるように抄紙ネット
を用いて第2の吸収紙を湿式抄造した。乾燥前の湿潤し
た第2の吸収紙上に、高吸水ポリマーを坪量40g/m
2で均一に散布し、その上に第1の吸収紙を重ね合わ
せ、ヤンキードライヤーで圧縮乾燥一体化した。引き続
き幅方向に波状のクレープ加工を施し、トータル坪量1
50g/m2の吸収体Gを得た。
lose Co.製)を水中に分散し、乾燥坪量が18g/m2
となるように抄紙ネットを用いて湿式抄造し乾燥させ吸
収紙を得た。得られた吸収紙上に、高吸水ポリマーを坪
量40g/m2で均一に散布した。その上に、木材化学
パルプ(商品名;NB-416L,Weyerhaeuser Co.製)を坪
量200g/m2となるように空気積繊した。更に上そ
の上に、前記吸収紙を積層して圧縮一体化し、全坪量2
76g/m2の吸収体Hを得た。
繊維、6.7dtex、繊維長51mm、素材ポリプロ
ピレン)100%のカードウェブを作製し、これを加熱
乾燥機内で120℃で2分熱処理して坪量110g/m
2の第1吸収層を得た。これとは別に、架橋パルプ(商
品名;HBAWeyerhaeuser Co.製)と、木材化学パルプ
(商品名;SKEENA PRIME, Skeena Cellulose Co.製)
と、ポリビニルアルコール繊維(商品名;フィブリボン
ド、三昌製、1.1dtex、繊維長3mm)とを、7
8対20対2の重量比で水中に分散混合し、乾燥坪量が
30g/m2となるようにで抄紙ネットを用いて湿式抄
造した。乾燥前の湿紙上に、高吸収ポリマーを坪量40
g/m2で均一に散布した。この湿紙を乾燥ドライヤー
に導入する前に、該湿紙における高吸収性ポリマーの散
布面に第1吸収層を重ね合わせた。その後乾燥ドライヤ
ーに導入して両者を貼り合わせて圧縮乾燥一体化した。
更に幅方向に波状のクレープ加工を施し、全坪量180
g/m2の吸収体Iを得た。
繊維、6.7dtex、繊維長51mm、素材ポリプロ
ピレン)100%を原料として、加熱処理後の坪量が8
0g/m2になるカードウェブを作製した。高吸収性ポ
リマーの乾燥重量に対して10〜12重量%程度湿潤し
たで高吸収性ポリマーを、このカードウエブ上に坪量4
0g/m2で均一に散布した。これとは別に、大和紡
(株)製、潜在螺旋状捲縮繊維(商品名;CPP繊維、
2.2dtex、繊維長51mm、素材ポリプロピレ
ン)100%を原料として、加熱処理後の坪量が80g
/m2になるカードウェブ作製し、このカードウェブを
先に作製したカードウェブにおける高吸収性ポリマーの
散布面上に重ね、両カードウエブを圧縮一体化した。次
いで加熱乾燥機内において120℃で2分熱処理し、全
坪量200g/m2の吸収体Jを得た。
れた吸収体について以下の方法で、第1及び第2吸収層
の厚さ及び密度、吸収体の厚さ、吸収体の曲げ剛性、曲
げ回復性、第1及び第2吸収層のクレム吸水高さを測定
した。結果を表1及び表2に示す。
吸収性ポリマーの層を境にして、吸収体から第1吸収層
及び第2吸収層を丁寧に引き剥がすことにより、第1吸
収層及び第2吸収層を分離する。分離された各吸収層を
20mm×20mm以上の大きさで切り出し試料を得
る。試料の重量と面積を測定し、坪量(W)を算出す
る。カトーテック製圧縮試験機(商品名;KES−FB
3)を用い、試料に、荷重面積2cm2の円形の圧縮面
をもつ圧縮部を下降さる。試料の厚み方向に0.5g/
cm2の荷重が加わったときの厚み(h)を測定する。
このようにして各層の厚みを測定する。そしてW/hか
ら各層の密度を算出する。吸収体から第1吸収層及び第
2吸収層をを剥がせない場合には、吸収体の断面をカッ
トし顕微鏡によりその厚みを測定する。
3cm2(半径9.8mmの円板)で、2.5g/cm2
の荷重をかけ、この状態下に厚み計を用い吸収体の厚み
を測定した。
(第2版)」(著者;川端季雄、発行所;財団法人日本
繊維機械学会、風合い計量と規格化研究委員会、発行
日;昭和55年7月10日)の第27頁〜第28頁に記
載の方法に準じた。詳細には、吸収体を幅方向に20m
m以上、長手方向に20mm以上の寸法で切り出し試料
を得た。カトーテック製純曲げ試験機(商品名;KES
−FB2)のチャックに、チャック間距離が10mmと
なるように試料を取り付けた。取り付け方向は、吸収体
の長手方向が曲げ方向となるようにする。重力の影響を
少なくするために、試料は垂直に取り付ける。曲率K=
−2.5〜+2.5cm-1の範囲で等速度曲率の純曲げ
を行なう。変形速度は0.50cm-1/secとした。
この操作によって、試料の単位面積当たりの曲げモーメ
ントMと曲率Kとの関係(M−K曲線)を求める。その
結果から、M−K曲線の傾斜である単位長さあたりの曲
げ剛性B(gf・cm2/cm)を算出した。Bは、K
=0.5cm-1と1.5cm-1との間の傾斜、及びK=
−0.5cm-1と−1.5cm-1との間の傾斜を、Kの
絶対値の増加過程の特性から測定し、それぞれBf、B
bとする。その平均値(Bf+Bb)/2を曲げ剛性の
値とした。曲げ剛性値が低いほど吸収体は柔らかい。
法で純曲げを行いM−K曲線を求める。その結果から平
均曲げヒステリシス幅2HB(gf・cm/cm)を測
定する。曲率K=−1cm-1と1cm-1とにおけるヒス
テリシス幅をそれぞれ2HBf及び2HBbとし、その
平均値(2HBf+2HBb)/2を曲げ回復性の値と
した。ヒステリシス幅が小さいほど吸収体の曲げ回復性
が高い。
場合と同様の方法で吸収体から第1及び第2吸収層を取
り出した。取り出された各吸収層を幅方向に15mm、
長手方向に150mm以上で切り出し試料を得た。試料
に弛みがないように、その長手方向が鉛直方向となるよ
うに垂下させる。この状態下に試料の下端をイオン交換
水に15mm浸す。浸して10分後に、吸い上げられた
水の高さをイオン交換水の液面を基準として測定した。
測定を10回行い、その平均値をとってクレム吸水高さ
とした。
4として吸収体Aを用いた。表面シート2として、ポリ
エチレンテレフタレート/ポリエチレン芯鞘型複合繊維
からなる坪量25g/m2のサクションヒートボンド不
織布を用いた。この不織布には直径0.8mmの開孔を
多数形成してある。開孔率は10%とした。裏面シート
3として坪量25g/m2ポリエチレンフィルムを用い
た。裏面シート3の外側には、着衣固定用のホットメル
ト粘着剤を、長手方向に沿って2本塗工した。塗工長さ
は150mm、幅20mm,坪量30g/m2とした。
ホットメルト粘着剤は、長さ170mm、幅60mmの
剥離紙で保護した。このようにして得られたナプキンの
長さは200mm、幅は95mmであった。
体Aに代えて吸収体B〜Dを用い、実施例6〜8の生理
用ナプキンを得た。また吸収体Aに代えて吸収体E〜J
を用いて、比較例5〜10の生理用ナプキンを得た。
られた生理用ナプキンについて、以下の方法で漏れ発生
数及びよれ率を測定し、着用感を評価した。その結果を
表3及び4に示す。
に取り付け、このショーツを可動式女性腰部モデルに着
用させた。可動式女性腰部モデルを100歩/分の歩行
速度で、10分間歩行させた。引き続きモデルを歩行さ
せながら、ナプキンに脱繊維馬血(日本バイオテスト研
究所株製)を4g/分の速度で5g注入した。その後、
モデルを更に20分歩行させた。引き続き歩行させなが
ら、ナプキンに脱繊維馬血を4g/分の速度で3g注入
した。更にまたモデルを20分歩行させた。引き続き歩
行させながら、ナプキンに脱繊維馬血を、4g/分の速
度で3g注入し、更に20分歩行させた。脱繊維馬血を
合計で5g注入して20分歩行させた後、及び合計で8
g注入して20分歩行させた後それぞれの時点で、5枚
のナプキンのうち漏れがが発生した枚数を数えた。
り付け、このショーツを可動式女性腰部モデルに着用さ
せた。この状態でのナプキンの初期装着幅L0を測定し
た。次いでモデルを100歩/分の歩行速度で10分間
歩行させた。その後、モデルを歩行させながらナプキン
に脱繊維馬血を4g/分の速度で5g注入した。その
後、モデルを更に20分歩行させた。引き続き歩行させ
ながら、ナプキンに脱繊維馬血を、4g/分の速度で3
g注入し、更に20分歩行させた。脱繊維馬血を合計で
8g注入して20分歩行させた後の時点で、ナプキンの
装着幅Lxを測定した。これらの値から、よれ率(%)
=(L0−Lx)×100/L0を算出した。よれ率
は、その値が小さいほどナプキンがよれにくいことを意
味する。
枚、1枚につき2時間以上の着用時間で、20人のモニ
ターに着用させ、股間部における着用感を以下の基準で
官能評価させた。 ◎:95%以上のモニターが違和感を感じない(19人
/20人) ○:75%以上のモニターが違和感を感じない(15〜
18人/20人) △:60%以上のモニターが違和感を感じない(12〜
14人/20人) ×:違和感を感じないモニターが60%未満(〜11人
/20人)
に、実施例1〜4の吸収体を用いた実施例5〜8の生理
用ナプキンは、漏れも発生回数が少なく、よれにくく、
しかも着用感が良好であることが判る。これに対し、比
較例1〜4の吸収体を用いた比較例5〜8の生理用ナプ
キンは、漏れも発生回数が多く、よれが起こり易く、ま
た違和感が生じやすいことが判る。
は、柔軟でよれにくく、フィット性や着用感が良好とな
る。
示す斜視図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 液透過性の表面シート、液不透過性の裏
面シート及び両シート間に介在された液保持性の吸収体
を有する吸収性物品において、 前記吸収体は、前記表面シートに最も近い側に位置する
第1吸収層と、前記裏面シートに最も近い側に位置する
第2吸収層とを具備し、 前記第1吸収層は、1.1〜4.4dtexの捲縮した
繊維を40重量%以上含有していると共にその密度が
0.03〜0.15g/cm3であり、前記第1吸収層
において、前記捲縮した繊維同士は接合しておらず、 前記第2吸収層は前記第1吸収層よりもクレム吸収高さ
が高く、そして前記吸収体における前記第1吸収層より
も下層の位置に高吸収性ポリマーが分散されている吸収
性物品。 - 【請求項2】 前記第1吸収層が、前記捲縮した繊維の
融点よりも低い融点を有する接着繊維及び/又は親水性
繊維をそれぞれ1〜40重量%含有している請求項1記
載の吸収性物品。 - 【請求項3】 前記吸収体の曲げ回復性が0.35gf
・cm/cm以下で且つ曲げ剛性が0.02〜0.3g
f・cm2/cmである請求項1又は2記載の吸収性物
品。 - 【請求項4】 前記第2吸収層が親水性繊維を60重量
%以上含むか、及び/又は前記第2吸収層が前記第1吸
収層よりも高密度である請求項1〜3の何れかに記載の
吸収性物品。 - 【請求項5】 前記吸収体の厚みが0.3〜3mmであ
る請求項1〜4の何れかに記載の吸収性物品。 - 【請求項6】 1.1〜4.4dtexの捲縮した繊維
を含有し、該捲縮した繊維同士が接合しておらず、曲げ
回復性が0.35gf・cm/cm以下で且つ曲げ剛性
が0.02〜0.3gf・cm/cm2であり、厚みが
0.3〜3mmである吸収体を備えた吸収性物品。 - 【請求項7】 捲縮可能な繊維を含むウエブを該繊維の
捲縮発現温度以上の温度に加熱し該繊維を捲縮させて第
1吸収層を製造し、該第1吸収層とは別に製造された第
2吸収層を該第1吸収層と重ね合わせ、次いで両吸収層
を所定の接合手段によって接合一体化させる吸収体の製
造方法。 - 【請求項8】 予め製造された第2吸収層の上に捲縮可
能な繊維を含むウエブを重ね合わせ、次いで両者を該繊
維の捲縮発現温度以上の温度に加熱した状態下に圧縮し
て、前記繊維を捲縮させ第1吸収層を形成すると共に該
第1吸収層と前記第2吸収層とを接合一体化させる吸収
体の製造方法。
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