JP2003289653A - サーボ・モータの製造方法及び製造装置 - Google Patents

サーボ・モータの製造方法及び製造装置

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JP2003289653A
JP2003289653A JP2002089968A JP2002089968A JP2003289653A JP 2003289653 A JP2003289653 A JP 2003289653A JP 2002089968 A JP2002089968 A JP 2002089968A JP 2002089968 A JP2002089968 A JP 2002089968A JP 2003289653 A JP2003289653 A JP 2003289653A
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ring
magnetic
polar anisotropic
magnet
rotor
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JP2002089968A
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Tetsuji Fukushima
哲治 福島
Masanori Okazaki
昌紀 岡崎
Hiroaki Murakami
裕昭 村上
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リング型極異方性マグネットを軸線方向に2
個以上に分割して、各マグネットの磁極を所定のスキュ
ー角度θだけずらして高精度に組み立てる。 【解決手段】 一方のリング型極異方性マグネットを軸
センタに合わせて支持するとともにその磁場配向が第1
の磁気回路の漏れ磁束に倣うことよって第1の極位置に
磁極の位置出しを行なってから、回転子に接着固定す
る。また、次のリング型極異方性マグネットを軸センタ
に合わせて支持するとともにその磁場配向が第2の磁気
回路の漏れ磁束に倣うことによって所望の角度θだけず
れた第2の極位置に磁極の位置出しを行なってから、回
転軸に接着固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロボットを始めと
する各種産業機器のアクチュエータとして利用可能なサ
ーボ・モータに係り、特に、小型で且つ高出力に構成さ
れたサーボ・モータに関する。
【0002】さらに詳しくは、本発明は、極異方性マグ
ネットを回転子に用いたサーボ・モータに係り、特に、
リング型極異方性マグネットを軸線方向に2個以上に分
割して、各マグネットの磁極を所定のスキュー角度θだ
け正確にずらして固定することによってコギング・トル
クを低減するようにしたサーボ・モータの製造方法及び
製造装置に関する。
【0003】
【従来の技術】産業用・民生用の各機器のアクチュエー
タ(actuator)としては、サーボ・モータを用いるのが
一般的である。何故ならば、サーボ・モータは、取扱い
が容易で、小型・高トルクで、しかも応答性に優れてい
るからである。特に、ACサーボ・モータは、ブラシが
なく、メンテナンス・フリーであることから、無人化さ
れた作業空間で稼動することが望まれるような自動機
械、例えば自由歩行を行う脚式ロボットの関節アクチュ
エータなどに適用することができる。このサーボ・モー
タは、回転子(ロータ)側に永久磁石を、固定子(ステ
ータ)側にコイルを配置して、正弦波磁束分布と正弦波
電流によりトルクを発生させるものである。
【0004】近年、アクチュエータの小型化及び高性能
化の必要性はますます高まってきている。ロボット、と
りわけ自立型ロボットなどに使用されるサーボ・モータ
においては、小型化、高出力化、高速化、並びに安定し
た制御が要求されている。
【0005】サーボ・モータの小型化・高出力化は、回
転子(ロータ)側に磁束密度の高いマグネットを使用す
るとともに、固定子(ステータ)側の巻線密度を向上
し、巻線部の必要スペースも最小にすることによって実
現することが知られている。
【0006】固定子側の巻線密度を高密度化するため
に、分割コア方式が採用されることが多い。この分割コ
ア方式とは、鉄心すなわちコアをその周方向に分割する
とともに、巻線を外部で整列状に巻き込んだ後、各鉄心
を組み立てることによって固定子を構成するものであ
り、コアへの高密度な巻線とアクチュエータの省スペー
ス化を可能にしている。
【0007】例えば、本出願人に既に譲渡されている特
願2000−281072号明細書には、固定子に分割
コアを用いて巻線密度を向上させた、小型且つ高出力の
サーボ・モータについて開示されている。同明細書に記
載の固定子の各分割コアは、隣接する一方の分割コアの
凸部が他方の凹部と好適に嵌合するように周方向に連結
することで円周状に組み立てるようになっている。この
結果、嵌合部のガタや磁気漏れを小さくして、以ってサ
ーボ・モータの小型化、高出力化がもたらされる。
【0008】また、回転子側に磁束密度の高いマグネッ
トを使用することにより、サーボ・モータの小型化、高
出力化を実現することができる。
【0009】マグネットは、磁性粉体を金型内で成形す
るときに磁場を印加するかしないかによって、等方性マ
グネット、異方性マグネットに区分される。すなわち、
成形時に磁界を印加しない場合にはマグネット内での磁
場は均一すなわち等方となる。これに対し、成形時に磁
界を印加すると、マグネット内での磁場には配向すなわ
ち異方性が与えられて、この結果としてマグネットは小
型でも高い磁束密度を得ることができる。
【0010】さらに、異方性マグネットは、マグネット
内に形成された磁場の向きによって、「ラジアル異方
性」マグネットと、「極異方性」マグネットとに区分さ
れる。図1及び図2には、リング型のラジアル異方性及
び極異方性マグネットそれぞれの断面におけるマグネッ
ト内の磁場の向きを模式的に図解している。特に、極異
方性マグネットは、磁束密度が高いので、高出力化の点
で優れている。但し、極異方性マグネットは、成形及び
着磁時に磁路通りに着磁されてしまうので、リング上の
好きな場所にN/S極を設定することができない。
【0011】極異方性リング・マグネットでは、マグネ
ット製造時に以下に示す工程を経て強力な残留磁束を得
ている。
【0012】(1)マグネット粉末混合→(2)(磁場
配向をかけながら)成形金型へ充填→(3)(磁場配向
をかけながら)金型内で加圧成形→(4)脱磁→(5)
燒結→(6)研磨
【0013】金型外周部に設置された配向コイルに通電
することによって得られる漏れ磁束に沿ってマグネット
粉を配向し、リング・マグネット内部にあらかじめ磁気
回路を設けることができる。この磁気特性により、後に
サーボ・モータの回転子として用いる前に行なう着磁に
よる残留磁束を大きくすることができる。すなわち、強
力なマグネットが得られ、出力の大きなサーボ・モータ
を実現することができる。但し、この磁場配向はリング
・マグネットの中心軸に平行にしか設けることができな
い。
【0014】一方、高出力化のために磁束密度の高いマ
グネットを使用すると、「コギング・トルク」と呼ばれ
る、マグネットと固定子(ステータ)側鉄心の間で発生
するトルク・リップルが大きくなる。このトルク・リッ
プルを低減しなくては、サーボ・モータを高精度に制御
することができず、アクチュエータとして要求される高
性能化に対応することができない。
【0015】このコギング・トルクは、固定子(ステー
タ)側の巻き線には依存せず、固定子(ステータ)側の
鉄心のスロットに対して着磁されたマグネットの回転に
伴い磁束が変化するという間欠的な磁気吸引反発作用に
よって発生することが知られている。
【0016】コギング・トルクを低減するために、モー
タの回転子又は固定子のいずれか又は両方の磁極にある
特定の角度(スキュー角θ)を設けることによって、回
転子の漏れ磁束又は固定子の極を螺旋状にして、間欠的
な磁気吸引反発を平滑にする方法が採用されている(ス
キュー着磁)。
【0017】図3には、ラジアル異方性マグネットにス
キュー着磁を施した回転子(ロータ)を図解している。
ラジアル異方性マグネットの場合、回転子(ロータ)側
に用いるマグネットの着磁時に、図示のようにマグネッ
トの各磁極にスキューを与えることができる。
【0018】一方、極異方性マグネットの場合、マグネ
ット成形時の磁場成形で磁化方向が決まってしまうの
で、着磁時にスキュー着磁を施すことが困難である。こ
のため、サーボ・モータの高出力化のために極異方性マ
グネットを用いると、コギング・トルクの問題が残され
る。
【0019】極異方性リング・マグネットにおけるコギ
ング・トルクの問題を解決するために、固定子の極を螺
旋状にする方法が考えられる。しかし、この方法は、固
定子に用いられる鋼板の積層金型が高価であり、コイル
線の巻き方も難しくなることから、現実的ではない。
【0020】また、極異方性リング・マグネットにおけ
るコギング・トルクの問題を解決する他の方法として、
複数の異方性リング・マグネットに分割して、位相差を
付けて各リングを固定することにより擬似的なスキュー
角を設けることが挙げられる
【0021】例えば、特開平8−340652号公報に
は、ロータ側のリング型極異方性マグネットを軸線方向
に2個以上に分割するとともに、各マグネットの磁極を
所定のスキュー角度θだけずらして固定することによっ
て、見かけ上スキュー着磁したものと同様の効果によ
り、ACサーボ・モータにおけるコギング・トルクを低
減することが開示されている。
【0022】また、本出願人に既に譲渡されている特開
2001−314050号公報には、軸線方向に2個以
上に分割された各リング型極異方性マグネットの磁極
を、磁極数と固定子側の鉄心のスロット数とによって決
まる回転子1回転当たりに発生するトルク・リップル数
によって定まるスキュー角度θよりも大きな所定角度
θ'だけずらして設置している。所定角度θ'は、スキュ
ー角度θに対して各マグネット間の磁気的干渉を考慮し
た値を加算した角度であり、コギング・トルクを最小限
に抑制することができる。すなわち、回転子を着磁する
場合、図4に示すように、それぞれ分割された2個以上
のリンク型極異方性マグネットの極を、コギング・トル
クを真に最小にする最適角度θ'だけずらした角のちょ
うど中心が着磁されるようにストレートの着磁ヨークに
通電することによって、見かけ上の磁化センタを中心に
してそれぞれ着磁している。
【0023】しかしながら、極異方性リング・マグネッ
トの外観からは磁場配向を判別することはできないの
で、軸方向に分割されたそれぞれの極異方性リング・マ
グネットを目視により特定のスキュー角を以って組み立
てることはできない。
【0024】このため、例えば図5に示すように機械的
な凹形状の極マークなどの目視可能な目標をリング表面
に設けて極位置を確認して、リング間の極マークを目安
に極をコギング・トルクが真に最小にする最適角度θだ
けずらして組み立てを行なうという方法が採られる。
【0025】しかしながら、リング型極異方性マグネッ
トの本来の極に対して機械的な極マークは数度の誤差を
持つので、このように機械的な極マークを目印に各リン
グを最適角度θだけずらして組み立てを行なっても、実
際には極をコギング・トルクが真に最小にする角にはな
らない。
【0026】図6には、磁極数が4極であり、固定子
(ステータ)鉄心12のスロット数が6個である場合
の、軸線方向に2個に分割されたリング型極異方性マグ
ネットを回転子(ロータ)13に使用したときの磁場解
析シミュレーション結果(コギング・トルクとスキュー
角度との関係)を示している。同図からも分かるよう
に、最適角度θ付近でずらし角が数度ずれると、コギン
グ・トルクは大きく変化して、最小のコギング・トルク
を得ることはできない。言い換えれば、機械的な極マー
クを目視で確認して回転子の組み立てを行なっても、コ
ギング・トルクを抑えることは困難である。
【0027】また、凹のような機械的な極マークをリン
グに形設することは、その部分に磁力の変化を及ぼすこ
とにもなるので、磁気特性を悪化させるという弊害もあ
る。
【0028】また、各リング型極異方性マグネット間の
漏れ磁束による吸引力や斥力のために所定の角度でこれ
らを機械的に組み合わせることは困難である。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、極異
方性マグネットを回転子に用いたサーボ・モータの優れ
た製造方法及び製造装置を提供することにある。
【0030】本発明のさらなる目的は、リング型極異方
性マグネットを軸線方向に2個以上に分割して、各マグ
ネットの磁極を所定のスキュー角度θだけずらして固定
することによってコギング・トルクを低減するようにし
たサーボ・モータの優れた製造方法及び製造装置を提供
することにある。
【0031】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、上記
課題を参酌してなされたものであり、軸線方向に2個以
上分割されたリング型極異方性マグネットを回転子とす
るサーボ・モータの製造方法又は製造装置であって、各
リング型極異方性マグネット毎に磁場配向(磁極)を利
用して位置出しを行なう位置出しステップ又は手段と、
位置出しされた各リング型極異方性マグネット同士を回
転子に固定する組立てステップ又は手段と、を具備する
ことを特徴とするサーボ・モータの製造方法又は製造装
置ある。
【0032】本発明に係るサーボ・モータの製造方法又
は製造装置によれば、まず回転子を軸センタにて固定し
た後、リング型極異方性マグネットを前記軸センタに合
わせて支持するとともにその磁場配向が第1の磁気回路
の漏れ磁束に倣うことよって第1の極位置に磁極の位置
出しを行なってから、該リング型極異方性マグネットを
前記軸センタ方向に移動させて、前記第1の極位置にて
回転子に装着し固定する。その後、さらに次のリング型
極異方性マグネットを前記軸センタに合わせて支持する
とともにその磁場配向が第2の磁気回路の漏れ磁束に倣
うことによって前記第1の極位置とは所望の角度θだけ
ずれた第2の極位置に磁極の位置出しを行なってから、
該次のリング型極異方性マグネットを前記軸センタ方向
に移動させて、前記第1の極位置とは所望の角度θだけ
ずれた前記第2の極位置にて回転子に装着し固定する。
【0033】したがって、本発明に係るサーボ・モータ
の製造方法又は製造装置によれば、各々のリング型極異
方性マグネットが持つ磁極を利用して位置出しを行な
い、所定の位相差θを以って回転子に取り付けることが
できる。
【0034】また、本発明によれば、凹のような機械的
な極マークに頼ることなく、各リング型極異方性マグネ
ット間のずれ角θを高精度に設定することができるの
で、最小のコギング・トルクを得ることができる。
【0035】また、本発明によれば、基準となるマグネ
ットの磁極が他方のリング型極異方性マグネットに影響
を及ぼすほど磁力は強くなく、個々のリング型極異方性
マグネットに決められた位相を与えながら所定のスキュ
ー角を正確に実現することが可能となる。
【0036】前記の位置出し手段又はステップは、所望
の極位置を持つ磁気回路を用いて、その吸引力により各
リング型極異方性マグネットの磁極が倣うことにより磁
極の位置出しを行なうことができる。磁気回路は、所定
の周方向に均等に配置された複数の磁石を備えており、
リング型極異方性マグネットの外周に沿って所望の極位
置で吸引作用を及ぼすような波形及び磁束ピークを持つ
磁束波形を生成して、リング型極異方性マグネットを所
望の磁極位置で吸引することができる。
【0037】また、前記の位置出し手段又はステップ
は、隣接するリング型極異方性マグネット間で所定の角
度θだけずらして磁極の位置出しを行なう。この所定の
角度θは、コギング・トルクを最小限に抑制するスキュ
ー角であり、リング型極異方性マグネットの磁極数と固
定子側の鉄心のスロット数とによって決まる回転子1回
転当たりに発生するトルク・リップル数によって定まる
コギング・トルクの半周期と各マグネット間の磁気干渉
を考慮し算出した値に基づいて決定される。
【0038】本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、
後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより
詳細な説明によって明らかになるであろう。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施形態について詳解する。
【0040】図7には、本発明の一実施形態に係るサー
ボ・モータ10の断面構成を模式的に示している。
【0041】同図に示すように、ケース11内には、複
数のスロットを持つ固定子(ステータ)鉄心12が収容
されている。また、この固定子(ステータ)鉄心12の
中空部には、回転子(ロータ)13が固定子(ステー
タ)鉄心12と同軸上となるように配置されている。こ
の回転子(ロータ)13の両端は、それぞれベアリング
14によって回転可能に軸支されている。
【0042】回転子13は、異なる磁極が交互に多極着
磁された主極(メイン)・マグネット21からなる。ま
た、固定子鉄心12には駆動用コイル(図示しない)が
巻設されており、駆動用コイルに正弦波電流を流すこと
によって発生する正弦波磁束分布によって回転子13に
対して回転トルクを印加するようになっている。
【0043】また、回転子13の一方の端面には、回転
子13の回転を検出するためのセンサ・マグネット22
が、メイン・マグネット21と略同軸状に一体的に取り
付けられている。
【0044】さらに、固定子側には、このセンサ・マグ
ネット22に対面するように、ホール素子などからなる
磁界検出回路が搭載された基板23が配設されている。
サーボ・モータ10の回転駆動中には、ホール素子はセ
ンサ・マグネット22からの磁界の強さの変化に対応す
る検出信号を出力する。この検出信号に基づいて、回転
子12の速度をサーボ制御するためのサーボ信号を生成
して、モータの速度サーボを実現することができる。
【0045】本実施形態では、回転子13のメイン・マ
グネット21は、小型でも高い磁束密度を得て高出力・
高速回転を得るために、極異方性マグネットを採用す
る。また、軸線方向に分割された2個のリング型極異方
性マグネットを所定のスキュー角度だけ極位相をずらし
て固定することにより、トルク・リップルを低減して高
精度化、安定制御を図っている。
【0046】図8には、本実施形態に係るサーボ・モー
タ10に使用される回転子13のメイン・マグネット2
1周辺部分を抜き出して描写している。同図に示すよう
に、メイン・マグネット21は、軸線方向に分割された
2個のリング型極異方性マグネット21A及び21Bが
回転軸15に接着固定して構成される。
【0047】2個のリング型マグネット21A及び21
Bはいずれも極異方性を有し、且つ、互いの磁極が所定
のスキュー角度θだけずれるように配設されている。こ
のスキュー角度θは、コギング・トルクが互いに逆位相
となり打ち消し合うような値に設定される。このスキュ
ー角度θは、リング型極異方性マグネットの磁極数と固
定子側の鉄心のスロット数とによって決まる回転子1回
転当たりに発生するトルク・リップル数によって定まる
コギング・トルクの半周期と各マグネット間の磁気干渉
を考慮し算出した値に基づいて決定される。スキュー角
θは、例えば本出願人に既に譲渡されている特開200
1−314050号公報の開示内容に従って設定され
る。
【0048】図9には、回転子13を組み立てた状態を
示している。同図に示すように、回転子13は、回転軸
15と、バックヨーク24と、リング型極異方性のメイ
ン・マグネット21と、メイン・マグネット21の一端
面にて略同心円状に取り付けられたセンサ・マグネット
22からなる。
【0049】回転軸15とバックヨーク24は、発生ト
ルクに充分耐えられるだけの強度を持って接着固定され
る。さらに、メイン・マグネット21は、回転軸15の
基準に対してある角度を以って取り付けられる。バック
ヨーク24は、メイン・マグネット21に与えられる着
磁の漏れ磁束の内周部分での回り込みを良好にするた
め、磁性材料を用いることが好ましい。
【0050】本実施形態で用いられるメイン・マグネッ
ト21は軸方向に2分割されたリング型極異方性マグネ
ット21A及び21Bで構成され、極が軸方向に平行に
しか入らないので、サーボ・モータ10において、固定
子鉄心12のスロット数と、回転子13のメイン・マグ
ネット21の極数によってのみ求められるコギング・ト
ルクを最小にする角度θ'に対して、各リング型極異方
性マグネット21A及び21Bの磁気的干渉を考慮する
ことによって求まる、コギング・トルクを真に最小にす
る最適角度θだけ位相方向にずらして取り付けられる。
【0051】メイン・マグネット21に充分な残留磁束
を入れるために、数+KAの着磁電流を必要とするため
に、周りの磁性材料に少なからずも磁気的影響を及ぼ
す。そこで上記の状態でリング・マグネットの着磁を行
う。
【0052】回転軸15などの部品は機械的な強度を確
保しつつも、メイン・マグネット21に与えられる着磁
による磁化を防ぐために非磁性材料(例えばSUS30
3)を用いるのが好ましい。
【0053】次いで、バックヨーク24の端面にセンサ
・マグネット22が取り付けられる。このとき回転軸を
基準面に対して直角に保持する穴を設けた組立冶具でセ
ンサ着磁面が軸に対して直角になるように接着固定して
取り付けられる。
【0054】次いで、本実施形態に係るサーボ・モータ
10の回転子13の組み立て方法について説明する。
【0055】軸方向に2以上分割された極異方性リング
・マグネット21A及び21Bを回転子15のメイン・
マグネット21として利用する場合、コギング・トルク
が最小となるように各リング・マグネット21A及び2
1B間の磁極の位相差を最適角度θに設定する必要があ
る。既に述べたように、機械的な極マークを目印に各リ
ングを最適角度θだけずらして組み立てを行なっても、
極マーク自体の誤差のために実際には極をコギング・ト
ルクが真に最小にする角にはならない。
【0056】そこで、本実施形態では、リング型極異方
性マグネット21A及び21Bの各々が持つ漏れ磁束を
利用して位置出しを行ない、所定の位相差θを以ってメ
イン・マグネット21の接着固定を行なうこととした。
【0057】各リング型極異方性マグネット21A,2
1B毎に、その磁極を利用して所定の配向を以って吸引
する磁気回路をそれぞれ回転子13の外部に配設する。
一方の磁気回路は、回転軸15への取り付け位相の基準
となる配向で、リング型極異方性マグネット21Aをそ
の磁力で吸引する。また、他方の磁気回路は、これとは
所定の角度θだけずれた配向により、リング型極異方性
マグネット21Bをその磁力で吸引する。このような状
態で、回転軸15上でリング型極異方性マグネット21
A及び21Bを接合し、さらに接着剤により固定するこ
とにより、各リング・マグネット21A及び21Bの磁
極に所望の位相差θを設定することができる。
【0058】図10には、リング型極異方性マグネット
21A,21Bの磁極を充分に吸引し位置出しを可能に
する最適な磁気回路を搭載した治具40A及び40Bの
構成を示している。但し、リング型極異方性マグネット
は4極構成であるとする。治具は、軸方向に極異方性マ
グネットを分割した個数だけ必要である。
【0059】治具40A及び40Bの中央には、それぞ
れリング型極異方性マグネット21A,21Bを挿入す
るための穴42が穿設されており、リング型極異方性マ
グネット21A,21Bの周方向に沿って所望の極位置
で吸引作用を及ぼすような波形及び磁束ピークを持つ磁
束波形を生成する磁気回路が配設されている。
【0060】この磁気回路は、より具体的には、この穴
42の周方向に沿ってそれぞれリング型極異方性マグネ
ット21A,21Bの極数だけ、それぞれの配向すべき
極位置に複数のマグネット41が均等に配置されてい
る。同一円周上にマグネット41を均一に配置するの
は、極異方性マグネット21A,21Bの外周表面にて
円周上に均一な漏れ磁束を得るためである。円周上均一
であれば、より精度の高いマグネット位相決めが実現可
能である。
【0061】上下に分割されたこれら治具40A及び4
0Bは、これらマグネット41が形成するセンター(す
なわち、リング型極異方性マグネット21A,21Bの
極)が最適角(ずらし角)θ分だけずらし組み付けられ
ている。それぞれ分割された治具40A及び40Bの各
マグネット41により、それぞれのリング型極異方性マ
グネット21A,21Bの極が十分に吸引され、極異方
性マグネットの持つ極をコギング・トルクが真に最小に
する最適角度θだけずらし組立てることを可能にしてい
る。
【0062】リング型極異方性マグネット21A(21
B)の極を吸引し位置決めするためのマグネット41
は、リング型極異方性マグネット21A(21B)を挿
入するための穴42のセンターに対してN極とS極が交
互になるように配置されている。各マグネット41には
磁束密度の高いネオジウム系のマグネットを用いること
で十分な吸引力を確保することができる。
【0063】図11には、リング型極異方性マグネット
21A(21B)を挿入するための穴42の周方向に沿
って測定した磁束測定データを示している。磁束が綺麗
なSIN(又はCOS)波形になっているのが分かる。
したがって、リング型極異方性マグネット21A(21
B)の極位置を正確に位置決めすることができる。
【0064】各マグネット41の磁極の向きはリング型
極異方性マグネット21A(21B)を挿入するための
穴42のセンターに対して同極(すべてN極又はすべて
S極)であってもリング型極異方性マグネット21A
(21B)の各極を吸引することは可能であるが、十分
な吸引力を得ることができず、リング型極異方性マグネ
ット21A(21B)の極位置の正確な位置決めはでき
ない。
【0065】また、各マグネット41が持つ幅も、リン
グ型極異方性マグネット21A(21B)の各極の吸引
作用に影響する。図12には、各マグネット41が充分
な幅を持っていない場合のリング型極異方性マグネット
21A(21B)を挿入するための穴42の周方向に沿
って測定した磁束測定データを示している。このような
場合、図11に示したような綺麗なSIN(又はCO
S)波形にはならないので、リング型極異方性マグネッ
ト21A(21B)の極位置を正確に位置決めすること
ができない。
【0066】また、リング型極異方性マグネット21A
(21B)の各極を吸引するための磁石41として、ネ
オジウム系のマグネットに代えてSm−Co系のマグネ
ットを使用してもよい。図13には、Sm−Co系のマ
グネットを位置決め用のマグネット41として使用した
場合の、リング型極異方性マグネット21A(21B)
を挿入するための穴42の周方向に沿って測定した磁束
測定データを示している。この場合、磁束が綺麗なSI
N(又はCOS)波形になっているが、磁束のピークが
小さい。このため、リング型極異方性マグネット21A
(21B)の極位置をある程度は位置決めすることがで
きるが、リング型極異方性マグネット21A(21B)
と回転軸15(又はバックヨーク24)の間の摩擦など
により充分な位置決めを行なえない可能性がある。
【0067】図14には、2つのリング型極異方性マグ
ネット21A及び21Bを所望の極位置のずれ角θで高
精度に回転子13に取り付けることができる組立装置5
0の構成例を示している。
【0068】回転軸15は、メイン・マグネット21に
与えられる着磁による磁化を防ぐために非磁性材料であ
ることが好ましい。また、バックヨーク24は、メイン
・マグネット21に与えられる着磁の漏れ磁束の内周部
分での回り込みを良好にするために磁性材料である。回
転軸15とバックヨーク24は、モータ回転時に発生す
る巨大なトルクに充分耐えられるように、強固な固定方
法で組み立てられているものとする。
【0069】メイン・マグネット21は軸方向に2分割
されており、2つの2つのリング型極異方性マグネット
21A及び21Bで構成されている。図示の例では、一
方のリング型極異方性マグネット21Aは、既にバック
ヨーク24に取り付けられているものとする。
【0070】治具40A及び40Bの中央には、それぞ
れリング型極異方性マグネット21A,21Bを挿入す
るための穴42が穿設されており、この穴42の周方向
に沿ってそれぞれリング型極異方性マグネット21A,
21Bの極数だけ、それぞれの配向すべき極位置に複数
のマグネット41が均等に配置されている(図10を参
照のこと)。
【0071】上下に分割されたこれら治具40A及び4
0Bは、これらマグネット41が形成するセンター(す
なわち、リング型極異方性マグネット21A,21Bの
極)が最適角(ずらし角)θ分だけずらして組み付けら
れている。
【0072】これら治具40A及び40Bは、回転子1
3の中心軸に沿って平行移動が可能な平行移動手段(ク
ロスローラ・ガイド)39上に搭載されており、該中心
軸方向に両者間の距離を伸縮することができる。平行移
動手段39は、基台41上に固定されている。
【0073】回転子13の回転軸15の一端は第1の支
持部42によって軸センタにて支持され、他端は第2の
支持部43によって軸センタにて支持されている。第1
の支持部42は固定であるが、第2の支持部43は軸方
向に可動である。また、治具40A及び40Bは、軸セ
ンタと同軸状に各リング型極異方性マグネット21A,
21Bを取り付ける。
【0074】以下、この組立装置50上で回転子13に
リング型極異方性マグネット21A,21Bを取り付け
るための操作手順について、図16〜図21を参照しな
がら説明する。
【0075】(1)回転軸15とバックヨーク24の組
立体を、第1の支持部42と第2の支持部によってその
両端で支持するようにして、軸センタ出しされた状態で
組立装置50に取り付ける。このとき、リング型極異方
性マグネット21A及び21Bを接着固定する面を充分
にクリーニングしておく。
【0076】(2)バックヨーク24上のリング型極異
方性マグネット21Aを接着固定する部分の数ポイント
に接着剤を適量塗布する。事前に接着促進剤を塗布して
おくことが好ましい。
【0077】(3)治具40Aに一方のリング型極異方
性マグネット21Aを取り付ける(図16を参照のこ
と)。このとき、リング型極異方性マグネット21Aが
持つ磁極が治具40Aの穴42の円周方向に均等に配設
された磁石41によって形成される磁気回路に倣うこと
によって、磁極の位置出しが行なわれる。
【0078】(4)治具40Aを回転軸15とバックヨ
ーク24からなる組立体側(紙面左側)に移動して、リ
ング型極異方性マグネット21Aを接着固定する(図1
7を参照のこと)。このとき、リング型極異方性マグネ
ット21Aは、回転軸15と軸センタを維持した状態
で、極位相が決まる。
【0079】(5)接着固定後、治具40Aを紙面左側
に移動して、回転子13に固定されたリング型極異方性
マグネット21Aを治具40Aから解放する(図18を
参照のこと)。
【0080】(6)バックヨーク24のリング型極異方
性マグネット21Bを接着固定する部分の数ポイントに
接着剤を適量塗布する。事前に接着促進剤を塗布してお
くことが好ましい。
【0081】(7)治具40Bに他方のリング型極異方
性マグネット21Bを取り付ける(図19を参照のこ
と)。このとき、リング型極異方性マグネット21Bが
持つ磁極が治具40Bの穴42の円周方向に均等に配設
された磁石41によって形成される磁束に倣うことによ
って、リング型極異方性マグネット21Aとは所定の角
度θだけ極位相をずらして磁極の位置出しが行なわれ
る。
【0082】(8)治具40Bを回転軸15とバックヨ
ーク24からなる組立体側(紙面左側)に移動して、リ
ング型極異方性マグネット21Bを接着固定する(図2
0を参照のこと)。このとき、リング型極異方性マグネ
ット21Bは、回転軸15と軸センタを維持した状態
で、極位相が決まる。
【0083】(9)接着固定後、治具40Bを紙面左側
に移動して、回転子13に固定されたリング型極異方性
マグネット21Bを治具40Bから解放する(図21を
参照のこと)。
【0084】(10)2つのリング型極異方性マグネッ
ト21A,21Bを接着固定後、回転軸15とバックヨ
ーク24の組立体を組立装置から取り外す。
【0085】上述した実施形態では、軸方向に2分割さ
れたリング型極異方性マグネットを回転子13に取り付
ける方法について説明したが、3以上に分割されたリン
グ型極異方性マグネットを所定のスキュー角を以って取
り付ける場合であっても、同様の手順を繰り返し実行す
ればよい。
【0086】上述した手順で基準となるマグネットの磁
気回路が他方のリング型極異方性マグネットに影響を及
ぼすことなく、個々のリング型極異方性マグネットに決
められた位相を与えながら所定のスキュー角を正確に実
現することが可能となる。
【0087】なお、本実施形態では回転子13のメイン
・マグネット21として軸方向に2分割されたリング型
極異方性マグネット21A,21Bを用いた場合を示し
たが、リング型極異方性マグネット21A,21Bを3
個以上に分割した場合であっても同様に分割数と同数の
位置決め治具を用意することで、同様の効果を得られ
る。また、本実施形態ではリング型極異方性マグネット
21A,21Bの極数は4極であるが、3極以下又は5
曲以上であってもリング型極異方性マグネットの極数と
同数のマグネット41を各治具40の穴42の周方向に
沿って均等に配置することによって、リング型極異方性
マグネットが持つことのできる極数(2n,n=整数)
に対応することが可能である。
【0088】また、本実施形態ではリング型極異方性マ
グネット21A,21Bの極を吸引し位置決めするため
のマグネット41は長方形をしているが、円弧型をして
いてもよい。
【0089】[追補]以上、特定の実施形態を参照しな
がら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本
発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修
正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示
という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書
の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の
要旨を判断するためには、冒頭に記載した特許請求の範
囲の欄を参酌すべきである。
【0090】
【発明の効果】以上詳記したように、本発明によれば、
極異方性マグネットを回転子に用いたサーボ・モータの
優れた製造方法及び製造装置を提供することができる。
【0091】また、本発明によれば、リング型極異方性
マグネットを軸線方向に2個以上に分割して、各マグネ
ットの磁極を所定のスキュー角度θだけずらして固定す
ることによってコギング・トルクを低減するようにした
サーボ・モータの優れた製造方法及び製造装置を提供す
ることができる。
【0092】本発明によれば、リング型極異方性マグネ
ットの磁極を十分に吸引することを可能にする磁気回路
を治具に搭載することによって、その磁気回路の吸引力
により2個以上のリング型極異方性マグネットの極を最
適角度θだけ正確にずらして設置することを可能にす
る。したがって、凹のような機械的な極マークを設ける
ことが不要となる。この結果、凹のような機械的な極マ
ークによる磁気特性悪化防止することができる。
【0093】本発明によれば、小型・高性能なサーボ・
モータにおいて高い出力を得るために回転しに強力なリ
ング型極異方性マグネットを用いるとき、複数のリング
型極異方性マグネット間の極ずらしを正確に行なうこと
ができ、コギング・トルクを低減させることができる。
【0094】また、本発明によれば、特性(出力、コギ
ング・トルクなど)にばらつきが少ないサーボ・モータ
の製造を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】リング型のラジアル異方性マグネットの断面に
おける磁場の向きを示した図である。
【図2】リング型の極異方性マグネットの断面における
磁場の向きを示した図である。
【図3】ラジアル異方性マグネットのスキュー着磁を施
した回転子(ロータ)を示した図である。
【図4】軸方向に2個以上に分割されたリング型極異方
性マグネットを用いた回転子に対してスキュー着磁を施
した様子を示した図である。
【図5】それぞれの極異方性リング・マグネットに極マ
ークが形設されている様子を示した図である。
【図6】磁極数が4極であり、固定子(ステータ)鉄心
12のスロット数が6個である場合の、軸線方向に2個
に分割されたリング型極異方性マグネットを回転子に使
用したときの、コギング・トルクとスキュー角度との関
係を示した図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るサーボ・モータ10
の断面構成を模式的に示した図である。
【図8】本実施形態に係るサーボ・モータ10に使用さ
れる回転子13のメイン・マグネット21周辺部分を抜
き出して描写した図である。
【図9】回転子13を組み立てた状態を示した図であ
る。
【図10】リングが多極異方性マグネット21A,21
Bの磁極を充分に吸引し位置出しを可能にする最適な磁
気回路を搭載した治具40A及び40Bの構成を示した
図である。
【図11】リング型極異方性マグネット21A(21
B)を挿入するための穴42の周方向に沿って測定した
磁束測定データを示した図である。
【図12】各マグネット41が充分な幅を持っていない
場合のリング型極異方性マグネット21A(21B)を
挿入するための穴42の周方向に沿って測定した磁束測
定データを示した図である。
【図13】Sm−Co系のマグネットを位置決め用のマ
グネット41として使用した場合の、リング型極異方性
マグネット21A(21B)を挿入するための穴42の
周方向に沿って測定した磁束測定データを示した図であ
る。
【図14】2つのリング型極異方性マグネット21A及
び21Bを所望の極位置のずれ角θで高精度に回転子1
3に取り付けることができる組立装置50の構成例を示
した図である。
【図15】回転子13を組み立てるための作業フローを
示した図である。
【図16】組立装置50を用いて回転子13を組み立て
る様子を示した図である。
【図17】組立装置50を用いて回転子13を組み立て
る様子を示した図である。
【図18】組立装置50を用いて回転子13を組み立て
る様子を示した図である。
【図19】組立装置50を用いて回転子13を組み立て
る様子を示した図である。
【図20】組立装置50を用いて回転子13を組み立て
る様子を示した図である。
【図21】組立装置50を用いて回転子13を組み立て
る様子を示した図である。
【符号の説明】
10…サーボ・モータ 11…ケース 12…固定子 13…回転子 14…ベアリング 15…回転軸 21…メイン・マグネット(リング型極異方性マグネッ
ト) 22…センサ・マグネット 23…基板 24…バックヨーク 40…治具 39…クロスローラ・ガイド 41…マグネット 42…第1の支持部 43…第2の支持部 50…組立装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 裕昭 静岡県浜松市新貝町1128 ソニー浜松株式 会社内 Fターム(参考) 5H622 AA02 CA02 CA05 CA10 CA14 CB01 CB04 CB05 PP01 QA01 QB03

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸線方向に2個以上分割されたリング型極
    異方性マグネットを回転子とするサーボ・モータの製造
    方法であって、 各リング型極異方性マグネット毎に磁場配向(磁極)を
    利用して位置出しを行なう位置出しステップと、 位置出しされた各リング型極異方性マグネット同士を回
    転子に固定する組立てステップと、を具備することを特
    徴とするサーボ・モータの製造方法。
  2. 【請求項2】前記の位置出しステップでは、所望の極位
    置を持つ磁気回路の吸引力に各リング型極異方性マグネ
    ットの磁極が倣うことにより磁極の位置出しを行なう、
    ことを特徴とする請求項1に記載のサーボ・モータの製
    造方法。
  3. 【請求項3】前記磁気回路は、リング型極異方性マグネ
    ットの周方向に沿って複数の磁石を均等に配置して所望
    の極位置で吸引作用を及ぼすような波形及び磁束ピーク
    を持つ磁束波形を生成する、ことを特徴とする請求項2
    に記載のサーボ・モータの製造方法。
  4. 【請求項4】前記の位置出しステップでは、隣接するリ
    ング型極異方性マグネット間では所定の角度θだけずら
    して磁極の位置出しを行なう、ことを特徴とする請求項
    1に記載のサーボ・モータの製造方法。
  5. 【請求項5】前記所定の角度θは、リング型極異方性マ
    グネットの磁極数と固定子側の鉄心のスロット数とによ
    って決まる回転子1回転当たりに発生するトルク・リッ
    プル数によって定まるコギング・トルクの半周期と各マ
    グネット間の磁気干渉を考慮し算出した値に基づいて決
    定される、ことを特徴とする請求項4に記載のサーボ・
    モータの製造方法。
  6. 【請求項6】前記の位置出しステップは、 回転子を軸センタにて固定するステップと、 リング型極異方性マグネットを前記軸センタに合わせて
    支持するとともにその磁極が第1の磁気回路の漏れ磁束
    に倣うことよって第1の極位置に磁極の位置出しを行な
    うサブステップと、 位置出しが行われた該リング型極異方性マグネットを前
    記軸センタ方向に移動させて、前記第1の極位置にて回
    転子に装着し固定するサブステップと、 次のリング型極異方性マグネットを前記軸センタに合わ
    せて支持するとともにその磁場配向が第2の磁気回路の
    漏れ磁束に倣うことによって前記第1の極位置とは所望
    の角度θだけずれた第2の極位置に磁極の位置出しを行
    なうサブステップと、 該次のリング型極異方性マグネットを前記軸センタ方向
    に移動させて、前記第1の極位置とは所望の角度θだけ
    ずれた前記第2の極位置にて回転子に装着し固定するサ
    ブステップと、を備えることを特徴とする請求項1に記
    載のサーボ・モータの製造方法。
  7. 【請求項7】軸線方向に2個以上分割されたリング型極
    異方性マグネットを回転子とするサーボ・モータの製造
    装置であって、 各リング型極異方性マグネット毎に磁場配向(磁極)を
    利用して位置出しを行なう位置出し手段と、 位置出しされた各リング型極異方性マグネット同士を回
    転子に固定する組立て手段と、を具備することを特徴と
    するサーボ・モータの製造装置。
  8. 【請求項8】前記の位置出し手段は、所望の極位置を持
    つ磁気回路を備え、その磁気回路に各リング型極異方性
    マグネットの磁極が倣うことにより磁極の位置出しを行
    なう、ことを特徴とする請求項7に記載のサーボ・モー
    タの製造装置。
  9. 【請求項9】前記磁気回路は、所定の周方向に均等に配
    置された複数の磁石を備え、リング型極異方性マグネッ
    トの外周に沿って所望の極位置で吸引作用を及ぼすよう
    な波形及び磁束ピークを持つ磁束波形を生成する、こと
    を特徴とする請求項8に記載のサーボ・モータの製造装
    置。
  10. 【請求項10】前記の位置出し手段は、隣接するリング
    型極異方性マグネット間で所定の角度θだけずらして磁
    極の位置出しを行なう、ことを特徴とする請求項7に記
    載のサーボ・モータの製造装置。
  11. 【請求項11】前記所定の角度θは、リング型極異方性
    マグネットの磁極数と固定子側の鉄心のスロット数とに
    よって決まる回転子1回転当たりに発生するトルク・リ
    ップル数によって定まるコギング・トルクの半周期と各
    マグネット間の磁気干渉を考慮し算出した値に基づいて
    決定される、ことを特徴とする請求項7に記載のサーボ
    ・モータの製造装置。
  12. 【請求項12】軸線方向に2個以上分割されたリング型
    極異方性マグネットを回転子とするサーボ・モータの製
    造装置であって、 回転子を軸センタにて固定する手段と、 リング型極異方性マグネットを前記軸センタに合わせて
    支持するとともに第1の磁気回路の磁界による吸引作用
    により第1の極位置に磁極の位置出しを行なう手段と、 該リング型極異方性マグネットを前記軸センタ方向に移
    動させて、前記第1の極位置にて回転子に装着する手段
    と、 次のリング型極異方性マグネットを前記軸センタに合わ
    せて支持するとともに第2の磁気回路の漏れ磁束の吸引
    作用により前記第1の極位置とは所望の角度θだけずれ
    た第2の極位置に磁極の位置出しを行なう手段と、 該次のリング型極異方性マグネットを前記軸センタ方向
    に移動させて、前記第1の極位置とは所望の角度θだけ
    ずれた前記第2の極位置にて回転子に装着し固定する手
    段と、を備えることを特徴とするサーボ・モータの製造
    装置。
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