JP2003289576A - 無線通信システム、無線通信装置および方法、記録媒体、並びにプログラム - Google Patents

無線通信システム、無線通信装置および方法、記録媒体、並びにプログラム

Info

Publication number
JP2003289576A
JP2003289576A JP2002091362A JP2002091362A JP2003289576A JP 2003289576 A JP2003289576 A JP 2003289576A JP 2002091362 A JP2002091362 A JP 2002091362A JP 2002091362 A JP2002091362 A JP 2002091362A JP 2003289576 A JP2003289576 A JP 2003289576A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wireless communication
communication device
tdd
period
cycle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002091362A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003289576A5 (ja
JP3952277B2 (ja
Inventor
Kazuyuki Sakota
和之 迫田
Tomoya Yamaura
智也 山浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2002091362A priority Critical patent/JP3952277B2/ja
Publication of JP2003289576A publication Critical patent/JP2003289576A/ja
Publication of JP2003289576A5 publication Critical patent/JP2003289576A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3952277B2 publication Critical patent/JP3952277B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Time-Division Multiplex Systems (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 同一チャネル干渉に起因するシステムパフォ
ーマンスの劣化を低減させ、かつ、周波数利用効率のよ
い無線通信を行うことができるようにする。 【解決手段】 基地局41−1と携帯電話機42−1
は、通常、フレーム272−1に対応する時間をTDDの
周期として、相互に無線通信する。基地局41−2と携
帯電話機42−2は、通常、フレーム282−1に対応
する時間をTDDの周期として、相互に無線通信する。携
帯電話機42−1と携帯電話機42−2が接近すると、
相互に干渉を与え合うので、このような場合、携帯電話
機42−1は、フレーム群271−1に対応する時間を
TDDの周期として、基地局41−1と無線通信するとと
もに、携帯電話機42−2は、フレーム群281−1に
対応する時間をTDDの周期として、基地局41−2と無
線通信する。本発明は、携帯電話機、PDA、モバイル端
末等の無線通信機能を有する情報処理装置に適用でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線通信システ
ム、移動無線通信装置および方法、固定無線通信装置お
よび方法、記録媒体、並びにプログラムに関し、特に、
同一チャネル干渉に起因するシステムパフォーマンスの
劣化を低減させ、かつ、周波数利用効率のよい無線通信
を行うことができるようにした無線通信システム、移動
無線通信装置および方法、固定無線通信装置および方
法、記録媒体、並びにプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】TDMA(Time Division Multiple Acces
s)方式等により多元接続を行う無線通信システムにお
いて、複数の固定無線通信装置(以下、基地局とも称す
る)が設置されてマルチセルオペレーションが行われる
場合、各々異なる基地局と接続される複数の移動無線通
信装置(以下、移動局とも称する)のそれぞれが、同一
の周波数チャネル、かつ、同一のエリアで使用される
と、同一チャネル干渉が発生し、そのエリアは不通話エ
リアとなる。
【0003】そこで、同一の周波数チャネルが用いられ
るエリアを遠ざけることで、使用チャネルを制限する周
波数繰り返しが一般的に利用されている。
【0004】例えば、周波数分割数が7とされた場合の
周波数繰り返しの様子が、図1に示されている。図1に
示されるように、無線通信システムに割り当てられた7
つの周波数チャネルA乃至Gのそれぞれが、7つのブロッ
ク(以下、セルと称する)A乃至Gのうちの対応する文
字のセルに割り当てられる。
【0005】このように、周波数繰り返しが利用される
と、同一の周波数チャネルが用いられるエリア(セル)
が場所的に遠ざけられる。しかしながら、無線通信シス
テムに割り当てられた周波数資源が分割されるので、1
つの基地局で使用可能な周波数チャネルは、(1/周波
数分割数)に制限され、システムレベルで周波数利用効
率が低くなる。従って、この観点からすると、この周波
数分割数は、可能な限り小さい値とするのが好ましい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、小さい
値の周波数分割数が設定された周波数繰り返しが利用さ
れると、同一の周波数チャネルを使用するセルの位置
が、物理的に近づくことになる。
【0007】例えば、図2に示されるように、周波数分
割数が3とされた場合、隣接する基地局同士(セル同
士)では、同一の周波数チャネルは使用されないが、同
一の周波数チャネルを使用するセル同士の距離は、周波
数分割数が7とされた場合(図1に示される場合)のそ
れよりは短くなる。例えば、同一の周波数チャネルAが
割り当てられているセル2−1とセル2−2との距離
は、同一の周波数チャネルAが割り当てられている図1
のセル1−1とセル1−2との距離よりも短くなる。
【0008】従って、TDD(Time Division Duplicatio
n)により上りリンクと下りリンクがマルチプレクスさ
れている無線通信システムにおいて、小さい値の周波数
分割数が設定された周波数繰り返しが利用されると、他
の移動局からの所定の移動局に対する同一チャネル干渉
が発生することが多々あるといった課題があった。
【0009】例えば、いま、図3に示されるように、セ
ル2−1において、移動局12−1が、通信パス21−
1を介して基地局11−1と無線通信するとともに、セ
ル2−2において、移動局12−2が、通信パス21−
1と同一の周波数チャネルAを利用する通信パス21−
3を介して、基地局11−2と無線通信しているものと
する。この場合、移動局12−1が基地局11−1の近
傍に位置し、かつ、移動局12−2が基地局11−2の
近傍に位置すると、移動局12−1と移動局12−2と
の間で干渉が生じても、その影響は少ない。
【0010】しかしながら、例えば、移動局12−1と
移動局12−2が、それぞれセル2−1または2−2の
フリンジ(境界)の近傍に移動したとき、移動局12−
1は、基地局11−1からの信号の他に、移動局12−
2からの信号(移動局12−2から基地局11−2宛に
送信される信号)を、通信パス21−2を介して受信す
ることがある。同様に、移動局12−2は、基地局11
−2からの信号の他に、移動局12−1からの信号(移
動局12−1から基地局11−1宛に送信される信号)
を、通信パス21−2を介して受信することがある。
【0011】従って、このような状態の場合(移動局1
2−1と移動局12−2が接近している場合)、移動局
12−1が、基地局11−1からの信号を受信している
最中に、移動局12−2からの信号を受信したり、また
は、移動局12−2が、基地局11−2からの信号を受
信している最中に、移動局12−1からの信号を受信す
ると、同一チャネル干渉が生じ、通信回線断線などの不
具合が発生するという課題があった。
【0012】このような課題を解決するために、例え
ば、特開平08-033037号公報、特開平06-177821号公報、
特開平12-324535号公報、または、特開平11-252624号公
報等に、情報が下りリンクを介して基地局から移動局に
送信される期間(以下、下りリンク期間と称する)と、
情報が上りリンクを介して移動局から基地局に送信され
る期間(以下、上りリンク期間と称する)を複数の基地
局で同期させることが提案されている(以下、このよう
な手法を、送受信タイミング同期手法と称する)。
【0013】しかしながら、送受信タイミング同期手法
は、複数の基地局のそれぞれが連携して、送受信タイミ
ング(上りリンク期間、および下りリンク期間)を同期
させるものであるので、複数の基地局のそれぞれが連携
することなく非同期で運用されるシステムには、適用す
ることはできない。
【0014】また、送受信タイミング同期手法は、制御
用チャネルとトラヒック用チャネルが別周波数リソース
として存在し、かつ、トラヒック用周波数チャネルが多
量に発生することを前提としているので、トラヒック用
周波数チャネルが、制御用チャネルと同一の周波数チャ
ネルに発生する場合、または、多数の周波数チャネルが
存在しないような場合には、適用することは困難であ
る。
【0015】さらに、特開平08-289360号公報には、上
りリンク期間と下りリンク期間が動的に変動する場合、
または、多数の周波数チャネルが存在しない場合におけ
る上述した課題を解決する手法の一例が開示されてい
る。また、特開平12-013870号公報には、2つの基地局
で折衝を行い、同一周波数チャネル干渉が生じないよう
に時間割を行う手法が開示されている。
【0016】しかしながら、これらの2つの公報に開示
されている手法も、複数の基地局のそれぞれに同期をと
らせる手法であることには変わりはなく、複数の基地局
のそれぞれが連携することなく非同期で運用される場合
には、送受信タイミング同期手法と同様に、上述した課
題を解決することができない。
【0017】さらに、これらの手法においては、移動局
と他の移動局が相互に干渉しないような場合でも、結果
的にリソースが冗長に割り当てられることになり、周波
数利用効率が低くなるという課題を有している。
【0018】このように、従来の無線通信システムにお
いては、複数の基地局が、非同期で運用されており、か
つ、他の基地局と折衝を行わない場合、例えば、異なる
通信会社が管理する複数の基地局が接近して設置されて
いるような場合であって、トラヒック用周波数チャネル
が制御用チャネルと同一の周波数チャネルに存在し、か
つ多数の周波数チャネルが存在しないような場合、同一
チャネル干渉に起因するシステムパフォーマンスの劣化
を低減させ、かつ、周波数利用効率のよい無線通信を行
うことは困難であるという課題があった。
【0019】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、同一チャネル干渉に起因するシステムパフ
ォーマンスの劣化を低減させ、かつ、周波数利用効率の
よい無線通信を行うことができるようにするものであ
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の無線通信システ
ムは、TDD方式により、移動無線通信装置と固定無線通
信装置とが、相互に無線通信する無線通信システムであ
って、固定無線通信装置は、第1のTDDの周期を利用し
て、第1および第2の移動無線通信装置のそれぞれと相
互に無線通信し、第1の移動無線通信装置が、固定無線
通信装置との通信に干渉を受ける場合、固定無線通信装
置は、第1の移動無線通信装置に対して、第1のTDDの
周期とは異なる第2のTDDの周期を設定し、設定した第
2のTDDの周期を利用して、第1の無線通信装置と相互
に無線通信するとともに、第1のTDDの周期を利用し
て、第2の無線通信装置と相互に無線通信することを特
徴とする。
【0021】本発明の無線通信システムにおいては、固
定無線通信装置と、複数の移動無線通信装置のそれぞれ
により、第1のTDDの周期が利用されて、相互に無線通
信されている場合、それらの移動無線通信装置のうちの
1つにおいて、固定無線通信装置との通信に対して干渉
が発生されると、固定無線通信装置により、第1のTDD
の周期とは異なる第2のTDDの周期が設定される。そし
て、設定された第2のTDDの周期で、通信に干渉を生じ
ている移動無線通信装置と固定無線通信装置により、相
互に無線通信が行われるとともに、元の第1のTDDの周
期で、残りの他の移動無線通信装置と固定無線通信装置
により、相互に無線通信が行われる。
【0022】本発明の無線通信システムは、移動無線通
信装置と固定無線通信装置との間で無線通信するシステ
ムであればよく、無線通信システムを構成する移動無線
通信装置および固定無線通信装置のそれぞれは、例え
ば、他の装置に対しては、無線通信を行えることは勿
論、有線通信、または、無線通信装置と有線通信が混在
した通信を行える、即ち、他の装置に対して、有線通信
と無線通信の両方が行えるようなもの、または、所定の
他の第1の装置への通信は有線通信で行い、第1の装置
とは異なる所定の他の第2の装置への通信は無線通信装
置で行なうことができるようなものであってもよい。換
言すると、本発明の無線通信システムは、ある区間では
無線通信を行い、他の区間では有線通信を行うようなも
のであってもよい。
【0023】本発明の移動無線通信装置は、第1のTDD
の周期を利用して、TDD方式により固定無線通信装置と
相互に無線通信する通信手段と、通信手段による通信が
干渉を受けていることを検出する検出手段と、検出手段
により通信手段による通信が干渉を受けていることが検
出された場合、これから利用するTDDの周期として、第
1のTDDの周期とは異なるものを要求する要求情報を生
成する生成手段とを備え、通信手段は、生成手段により
生成された要求情報を、固定無線通信装置に送信し、送
信した要求情報に基づいて、固定無線通信装置により設
定された、第1のTDDの周期とは異なる第2のTDDの周期
を利用して、固定無線通信装置と相互に無線通信するこ
とを特徴とする。
【0024】第1のTDDの周期は、下り方向に情報が伝
送される下りリンク期間、および、上り方向に情報が伝
送される上りリンク期間を含む所定のフレームに対応す
る周期であるようにすることができる。
【0025】第2のTDDの周期は、連続する複数のフレ
ームから構成されるフレーム群に対応する周期であるよ
うにすることができる。
【0026】通信手段は、フレーム群を構成する複数の
フレームのうちの第1のフレームで、下り方向に情報を
伝送し、第2のフレームで、上り方向に情報を伝送し、
第3のフレームで、情報を伝送しないようにすることが
できる。
【0027】第3のフレームにおいて、固定無線通信装
置とは異なる他の固定無線通信装置の存在を探索する探
索手段をさらに設けるようにすることができる。
【0028】フレーム群が4つ以上のフレームで構成さ
れる場合、フレーム群のうち、所定の1つが第2のフレ
ームとされ、第2のフレームとは異なる所定の1つが第
3のフレームとされ、かつ、第2および第3のフレーム
を除く、残りのフレームのそれぞれは、第1のフレーム
とされるようにすることができる。
【0029】フレーム群を構成する複数のフレームのそ
れぞれには、予め設定された所定の順番で、第1乃至第
3のフレームが割り当てられるようにすることができ
る。
【0030】検出手段は、下りリンク期間におけるエラ
ーレートに基づいて、干渉を受けていることを検出する
ようにすることができる。
【0031】検出手段は、通信手段により他の移動無線
通信装置により送信された信号が受信された場合、干渉
を受けていることを検出するようにすることができる。
【0032】検出手段は、通信手段により固定無線通信
装置とは異なる他の固定無線通信装置により送信された
信号が受信された場合、干渉を受けていることを検出す
るようにすることができる。
【0033】検出手段により干渉を受けていることが検
出された場合、他の固定無線通信装置または他の移動無
線通信装置に対して通信回線を開設する開設手段をさら
に設け、通信手段は、固定無線通信装置と無線通信を継
続するとともに、開設手段により開設された通信回線を
利用して、他の固定無線通信装置または他の移動無線通
信装置と無線通信を開始するようにすることができる。
【0034】下りリンク期間において、干渉が発生する
周期を監視する監視手段と、監視手段により監視された
干渉が発生する周期に基づいて、他の移動無線通信装置
により第2のTDDの周期が既に利用されているか否かを
推定する推定手段とをさらに設け、生成手段は、推定手
段により、他の移動無線通信装置により第2のTDDの周
期が既に利用されていると推定された場合、さらに、干
渉が発生するフレームを、第2または第3のフレームの
うちのいずれか一方とすることを指定する指定情報を生
成し、生成した指定情報を要求情報に含めるようにする
ことができる。
【0035】生成手段は、通信手段が干渉を受けるタイ
ミングが、下りリンク期間の前半部である場合、第3の
フレームを指定し、通信手段が干渉を受けるタイミング
が、下りリンク期間の後半部である場合、第2のフレー
ムを指定するようにすることができる。
【0036】検出手段により干渉を受けることが検出さ
れた場合、他の移動無線通信装置と通信手段を介して折
衝を行い、その折衝の結果に基づいて、これから利用す
るTDDの周期として、第1のTDDの周期とは異なる第2の
TDDの周期を決定する決定手段をさらに設け、生成手段
は、これから利用するTDDの周期として、決定手段によ
り決定された第2のTDDの周期を要求する要求情報を生
成するようにすることができる。
【0037】決定手段は、他の移動無線通信装置が、通
信手段が通信している固定無線通信装置と同一の固定無
線通信装置と無線通信している場合、第2のTDDの周期
を決定することを禁止し、通信手段は、第1のTDDの周
期を引き続き利用して、固定無線通信装置と相互に無線
通信するようにすることができる。
【0038】決定手段を設ける本発明の移動無線通信装
置において、第1のTDDの周期は、所定のフレームに対
応する周期であり、第2のTDDの周期は、連続する所定
の個数のフレームから構成されるフレーム群に対応する
周期であるようにすることができる。さらに、通信手段
は、フレーム群を構成するフレームのうちの所定のフレ
ームでは、情報を伝送しないようにすることができる。
【0039】本発明の移動無線通信装置の無線通信方法
は、固定無線通信装置のセル内に位置する場合、第1の
TDDの周期を利用して、固定無線通信装置と相互に行わ
れる無線通信を制御する第1の通信制御ステップと、固
定無線通信装置との通信が干渉を受けていることを検出
する検出ステップと、検出ステップの処理により固定無
線通信装置との通信が干渉を受けていることが検出され
た場合、これから利用するTDDの周期として、第1のTDD
の周期とは異なるものを要求する要求情報を生成する生
成ステップと、生成ステップの処理により生成された要
求情報の、固定無線通信装置への送信を制御する第2の
通信制御ステップと、固定無線通信装置により、第2の
通信制御ステップの処理により送信が制御された要求情
報に対して設定された、第1のTDDの周期とは異なる第
2のTDDの周期を利用して、固定無線通信装置との間で
相互に行われる無線通信を制御する第3の無線通信制御
ステップとを含むことを特徴とする。
【0040】本発明の第1の記録媒体のプログラムは、
第1のTDDの周期を利用して、固定無線通信装置と相互
に行われる無線通信を制御する第1の通信制御ステップ
と、固定無線通信装置との通信が干渉を受けていること
を検出する検出ステップと、検出ステップの処理により
固定無線通信装置との通信が干渉を受けていることが検
出された場合、これから利用するTDDの周期として、第
1のTDDの周期とは異なるものを要求する要求情報を生
成する生成ステップと、生成ステップの処理により生成
された要求情報の、固定無線通信装置への送信を制御す
る第2の通信制御ステップと、固定無線通信装置によ
り、第2の通信制御ステップの処理により送信が制御さ
れた要求情報に対して設定された、第1のTDDの周期と
は異なる第2のTDDの周期を利用して、固定無線通信装
置との間で相互に行われる無線通信を制御する第3の無
線通信制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0041】本発明の第1のプログラムは、第1のTDD
の周期を利用して、固定無線通信装置と相互に行われる
無線通信を制御する第1の通信制御ステップと、固定無
線通信装置との通信が干渉を受けていることを検出する
検出ステップと、検出ステップの処理により固定無線通
信装置との通信が干渉を受けていることが検出された場
合、これから利用するTDDの周期として、第1のTDDの周
期とは異なるものを要求する要求情報を生成する生成ス
テップと、生成ステップの処理により生成された要求情
報の、固定無線通信装置への送信を制御する第2の通信
制御ステップと、固定無線通信装置により、第2の通信
制御ステップの処理により送信が制御された要求情報に
対して設定された、第1のTDDの周期とは異なる第2のT
DDの周期を利用して、固定無線通信装置との間で相互に
行われる無線通信を制御する第3の無線通信制御ステッ
プとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0042】本発明の移動無線通信装置および方法、第
1の記録媒体、並びに、第1のプログラムにおいては、
第1のTDDの周期が利用されて、固定無線通信装置と無
線通信されている場合、固定無線通信装置との通信に干
渉が生じると、これから利用するTDDの周期として、第
1のTDDの周期とは異なるものを要求する要求情報が生
成され、固定無線通信装置に送信される。固定無線通信
装置により、その要求情報に対して設定された、第1の
TDDの周期とは異なる第2のTDDの周期が利用されて、固
定無線通信装置と相互に無線通信が行われる。
【0043】移動無線通信装置は、固定無線通信装置の
セルに位置する場合、その固定無線通信装置と無線通信
することが可能な装置であればよく、例えば、他の装置
に対しては、無線通信を行えることは勿論、有線通信、
または、無線通信装置と有線通信が混在した通信を行え
る、即ち、他の装置に対して、有線通信と無線通信の両
方が行えるようなもの、または、所定の他の第1の装置
への通信は有線通信で行い、第1の装置とは異なる所定
の他の第2の装置への通信は無線通信装置で行なうこと
ができるようなものであってもよい。さらに、移動無線
通信装置は、携帯端末装置でもよいが、固定無線通信装
置のセルの内外に移動することができ、セルの内外のい
ずれに位置している場合でも、その処理を行うことが可
能な装置であればよい。
【0044】本発明の固定無線通信装置は、第1のTDD
の周期を利用して、第1および第2の移動無線通信装置
のそれぞれと、TDD方式により相互に無線通信する通信
手段と、通信手段により、第1の移動無線通信装置か
ら、これから利用するTDDの周期として、第1のTDDの周
期とは異なるものを要求する要求情報が受信された場
合、第1の移動無線通信装置との通信に対して、第1の
TDDの周期とは異なる第2のTDDの周期を設定する設定手
段とを備え、通信手段は、設定手段により設定された第
2のTDDの周期を利用して、第1の移動無線通信装置と
相互に無線通信するとともに、第1のTDDの周期を利用
して、第2の無線通信装置と相互に無線通信することを
特徴とする。
【0045】第1のTDDの周期は、下り方向に情報が伝
送される下りリンク期間、および、上り方向に情報が伝
送される上りリンク期間を含む所定のフレームに対応す
る周期であるようにすることができる。
【0046】設定手段は、第2のTDDの周期として、連
続する複数のフレームから構成されるフレーム群に対応
する周期を設定するようにすることができる。
【0047】設定手段は、フレーム群を構成する複数の
フレームのそれぞれに対して、下り方向に情報が伝送さ
れる第1の期間、上り方向に情報が伝送される第2の期
間、または、情報が伝送されない第3の期間のいずれか
を割り当てるようにすることができる。
【0048】設定手段は、フレーム群が4つ以上のフレ
ームから構成される場合、フレーム群の中の、所定の1
つのフレームに、第2の期間を割り当て、第2の期間を
割り当てたものとは異なる所定の1つのフレームに、第
3の期間を割り当て、かつ、第2および第3の期間を割
り当てたものを除く、残りのフレームのそれぞれに、第
1の期間を割り当てるようにすることができる。
【0049】設定手段は、フレーム群を構成するフレー
ムのそれぞれに対して、予め設定された順番で、第1乃
至第3の期間を設定するようにすることができる。
【0050】設定手段は、要求情報に含まれている、第
2または第3の期間を指定する指定情報に基づいて、第
2または第3の期間を割り当てるようにすることができ
る。
【0051】本発明の固定無線通信装置の無線通信方法
は、第1のTDDの周期を利用して、第1および第2の移
動無線通信装置のそれぞれと相互に行われる無線通信を
制御する第1の通信制御ステップと、第1の移動無線通
信装置から、これから利用するTDDの周期として、第1
のTDDの周期とは異なるものを要求する要求情報が受信
された場合、第1の移動無線通信装置との通信に対し
て、第1のTDDの周期とは異なる第2のTDDの周期を設定
する設定ステップと、設定ステップの処理により設定さ
れた第2のTDDの周期を利用して、第1の移動無線通信
装置と相互に行われる無線通信を制御するとともに、第
1のTDDの周期を利用して、第2の無線通信装置と相互
に行われる無線通信を制御する第2の通信制御ステップ
とを含むことを特徴とする。
【0052】本発明の第2の記録媒体のプログラムは、
第1のTDDの周期を利用して、第1および第2の移動無
線通信装置のそれぞれと相互に行われる無線通信を制御
する第1の通信制御ステップと、第1の移動無線通信装
置から、これから利用するTDDの周期として、第1のTDD
の周期とは異なるものを要求する要求情報が受信された
場合、第1の移動無線通信装置との通信に対して、第1
のTDDの周期とは異なる第2のTDDの周期を設定する設定
ステップと、設定ステップの処理により設定された第2
のTDDの周期を利用して、第1の移動無線通信装置と相
互に行われる無線通信を制御するとともに、第1のTDD
の周期を利用して、第2の無線通信装置と相互に行われ
る無線通信を制御する第2の通信制御ステップとを含む
ことを特徴とする。
【0053】本発明の第2のプログラムは、第1のTDD
の周期を利用して、第1および第2の移動無線通信装置
のそれぞれと相互に行われる無線通信を制御する第1の
通信制御ステップと、第1の移動無線通信装置から、こ
れから利用するTDDの周期として、第1のTDDの周期とは
異なるものを要求する要求情報が受信された場合、第1
の移動無線通信装置との通信に対して、第1のTDDの周
期とは異なる第2のTDDの周期を設定する設定ステップ
と、設定ステップの処理により設定された第2のTDDの
周期を利用して、第1の移動無線通信装置と相互に行わ
れる無線通信を制御するとともに、第1のTDDの周期を
利用して、第2の無線通信装置と相互に行われる無線通
信を制御する第2の通信制御ステップとをコンピュータ
に実行させることを特徴とする。
【0054】本発明の固定無線通信装置および方法、第
2の記録媒体、並びに、第2のプログラムにおいては、
第1のTDDの周期を利用して、第1および第2の移動無
線通信装置のそれぞれと相互に無線通信が行われている
場合、第1の移動無線通信装置から、これから利用する
TDDの周期として、第1のTDDの周期とは異なるものを要
求する要求情報が受信されると、第1の移動無線通信装
置との通信に対して、第1のTDDの周期とは異なる第2
のTDDの周期が設定され、設定された第2のTDDの周期
で、第1の移動無線通信装置と相互に無線通信されると
ともに、元の第1のTDDの周期で、第2の無線通信装置
と引き続き相互に無線通信される。
【0055】固定無線通信装置は、移動無線通信装置と
の間でのみ無線通信することが可能な装置であればよ
く、例えば、他の装置に対しては、無線通信を行えるこ
とは勿論、有線通信、または、無線通信装置と有線通信
が混在した通信を行える、即ち、他の装置に対して、有
線通信と無線通信の両方が行えるようなもの、または、
所定の他の第1の装置への通信は有線通信で行い、第1
の装置とは異なる所定の他の第2の装置への通信は無線
通信装置で行なうことができるようなものであってもよ
い。さらに、固定無線通信装置は、所定の場所に固定設
置された装置でもよいが、所定の場所に静止できる装置
であればよい。
【0056】
【発明の実施の形態】図4は、本発明の無線通信システ
ムの構成例を表している。
【0057】この例においては、無線通信システム31
は、TDMAのTDD方式により規定される通信方式を利用す
るシステムであるものとする。
【0058】無線通信システム31においては、任意の
台数(この例の場合、2台)の固定無線通信装置(以
下、基地局と称する)41−1,41−2が設置されて
いる。
【0059】この例においては、基地局41−1と基地
局41−2は非同期で運用され、かつ、基地局41−1
と基地局41−2間での折衝は行われないものとする。
【0060】また、基地局41−1と基地局41−2と
無線通信する移動無線通信装置(移動局)は、特に限定
されないが、この例においては、例えば、携帯電話機で
あるものとする。
【0061】基地局41−1は、それが無線通信するこ
とができる範囲、即ち、セル43−1内に位置する携帯
電話機42−1と、上りリンク45−1または下りリン
ク46−1を介して無線通信する。同様に、基地局41
−2は、それが無線通信することができる範囲、即ち、
セル43−2内に位置する携帯電話機42−2と、上り
リンク45−2または下りリンク46−2を介して無線
通信する。
【0062】具体的には、この例においては、基地局4
1−1と携帯電話機42−1との無線通信と、基地局4
1−2と携帯電話機42−2との無線通信においては、
共に同一の周波数帯のチャネルが使用されており、さら
に、その同一の周波数帯のチャネルのそれぞれは、一定
時間毎に「上り方向に情報が伝送される時間」と「下り
方向に情報が伝送される時間」に分割されているものと
する。即ち、上りリンク45−1,45−2、並びに、
下りリンク46−1,46−2においては、いずれも同
一の周波数帯のチャネルが使用されるものとする。
【0063】この場合、携帯電話機42−1は、所定の
周期(以下、TDDの周期と称する)で、「上り方向に情
報が送信される時間」のタイミングに、情報を上りリン
ク45−1を介して基地局41−1に送信するととも
に、「下り方向に情報が送信される時間」のタイミング
に、基地局41−1からの情報を下りリンク46−1を
介して受信する。
【0064】同様に、携帯電話機42−2は、携帯電話
機42−1と同一のTDDの周期で、「上り方向に情報が
送信される時間」のタイミングに、情報を上りリンク4
5−2を介して基地局41−2に送信するとともに、
「下り方向に情報が送信される時間」のタイミングに、
基地局41−2からの情報を下りリンク46−2を介し
て受信する。
【0065】なお、このTDDの周期は、特に限定されな
いが、この例においては、例えば、通常使用されるTDD
の周期(以下、標準のTDDの周期と称する)は、所定の
フレームに対応する周期であるものとする。
【0066】即ち、この例においては、図5に示される
ように、携帯電話機42−1と基地局41−1が無線通
信する場合においては、標準のTDDの周期として、フレ
ーム54−1,54−2に対応する周期が利用され、ま
た、携帯電話機42−2と基地局41−2が無線通信す
る場合においては、標準のTDDの周期として、フレーム
64−1,64−2に対応する周期が利用される。
【0067】フレーム54−i(iは、任意の整数値)
には、基地局41−1が、所定の制御情報を下りリンク
46−1を介して携帯電話機42−1に送信する期間と
して、制御チャネル期間(図中「C」と記述されている
区間)51−iが、「下り方向に情報が送信される時
間」として、下りリンク期間(図中「D」と記述されて
いる区間)52−iが、「上り方向に情報が送信される
時間」として、上りリンク期間(図中「U」と記述され
ている区間)53−iが、その順番でそれぞれ設けられ
ている。
【0068】同様に、フレーム64−j(jは、任意の
整数値)には、基地局41−2が、所定の制御情報を下
りリンク46−2を介して携帯電話機42−2に送信す
る期間として、制御チャネル期間(図中「C」と記述さ
れている区間)61−jが、「下り方向に情報が送信さ
れる時間」として、下りリンク期間(図中「D」と記述
されている区間)62−jが、「上り方向に情報が送信
される時間」として、上りリンク期間(図中「U」と記
述されている区間)63−jが、その順番でそれぞれ設
けられている。
【0069】なお、上述したように、この例において
は、フレーム54−i,64−iの期間長(時間)、制
御チャネル期間51−i,61−iの期間長、下りリン
ク期間52−i,62−iの期間長、並びに、上りリン
ク期間53−i,63−iの期間長のそれぞれは、同一
の期間長とされる。例えば、フレーム54−i,64−
iの期間長は、この例においては、2msとされる。ま
た、下りリンク期間52−i,62−jと、上りリンク
期間53−i,63−iとの期間長も同一とされる。
【0070】即ち、フレーム54−iの期間において
は、はじめの制御チャネル期間51−iに、基地局41
−1から送信された制御情報が、下りリンク46−1を
介して携帯電話機42−1に伝送され、次の下りリンク
期間52−iに、基地局41−1から送信された情報
(通信相手からの情報)が、下りリンク46−1を介し
て携帯電話機42−1に伝送され、最後の上りリンク期
間53−iに、携帯電話機42−1から送信された情報
(通信相手に送信される情報)が、上りリンク45−1
を介して基地局41−1に伝送される。
【0071】このようなフレーム54−iの期間が繰り
返されることで(iが増加することで)、基地局41−
1と携帯電話機42−1は、相互に無線通信することが
可能になる。
【0072】同様に、フレーム64−jの期間において
は、はじめの制御チャネル期間61−jに、基地局41
−2から送信された制御情報が、下りリンク46−2を
介して携帯電話機42−2に伝送され、次の下りリンク
期間62−jに、基地局41−2から送信された情報
が、下りリンク46−2を介して携帯電話機42−2に
伝送され、最後の上りリンク期間63−jに、携帯電話
機42−2から送信された情報が、上りリンク45−2
を介して基地局41−2に伝送される。
【0073】このようなフレーム64−jの期間が繰り
返されることで(jが増加することで)、基地局41−
2と携帯電話機42−2は、相互に無線通信することが
可能になる。
【0074】ただし、上述したように、この例において
は、基地局41−1と基地局41−2は非同期で運用さ
れ、かつ、基地局41−1と基地局41−2の間での折
衝は行われないので、図5に示されるように、フレーム
54−iとフレーム64−jは、相互に無関係に配置さ
れ、同期はとられていない。
【0075】図4に示されるように、携帯電話機42−
1と携帯電話機42−2が、十分に距離が離れた領域に
それぞれ位置すると、どちらも、相手の送信信号をそれ
ぞれ受信しないので、携帯電話機42−1と携帯電話機
42−2のいずれにおいても、上述した他の携帯電話機
からの干渉は発生しない。
【0076】これに対して、図6に示されるように、携
帯電話機42−1と携帯電話機42−2が接近すると、
携帯電話機42−1は、基地局41−1からの信号の他
に、携帯電話機42−2からの信号(携帯電話機42−
2から基地局41−2宛に送信される信号)を、リンク
72を介して受信するとともに、携帯電話機42−2
は、基地局41−2からの信号の他に、携帯電話機42
−1からの信号(携帯電話機42−1から基地局41−
1宛に送信される信号)を、リンク71を介して受信す
る。
【0077】従って、図6に示されるような位置関係の
場合、図5の携帯電話機42−1に対する下りリンク期
間52−iと、携帯電話機42−2に対する上りリンク
期間63−jが重なる期間(後述する図15の干渉期間
232−1乃至232−6に相当する期間)において
は、携帯電話機42−1は、基地局41−1からの信号
を受信している最中に、携帯電話機42−2からの信号
を受信することがある。
【0078】同様に、図5の携帯電話機42−1に対す
る上りリンク期間53−iと、携帯電話機42−2に対
する下りリンク期間62−jが重なる期間(後述する図
15の干渉期間242−1乃至242−5に相当する期
間)においては、携帯電話機42−2は、基地局41−
2からの信号を受信している最中に、携帯電話機42−
1からの信号を受信することがある。
【0079】このような場合、上述したように、携帯電
話機42−1と携帯電話機42−2において、他の携帯
電話機からの信号(携帯電話機42−1の場合には携帯
電話機42−2からの信号、携帯電話機42−2の場合
には携帯電話機42−1からの信号)に起因する同一チ
ャネル干渉が発生し、通信回線断線などの不具合が発生
する。
【0080】そこで、本発明においては、携帯電話機4
2−1は、図6に示されるような場合(基地局41−1
のセル43−1のフリンジ(境界)44−1に位置する
(干渉を受けている)ことを検出した場合)、これから
利用するTDDの周期として、標準のTDDの周期(この例で
は、フレーム54−iの期間長である2ms)とは異なる
ものを要求する要求情報を生成し、生成した要求情報を
上りリンク45−1を介して基地局41−1に送信す
る。基地局41−1は、その要求情報を受信すると、携
帯電話機42−1に対して、標準のTDDの周期とは異な
る非標準のTDDの周期を設定する。そして、以後、携帯
電話機42−1と基地局41−1は、その非標準のTDD
の周期を利用して、相互に無線通信する。
【0081】なお、図示はしていないが、基地局41−
1は、そのセル43−1内に位置する複数の他の携帯電
話機と無線通信することが可能であるが、上述したよう
な場合、携帯電話機42−1に対してのみ非標準のTDD
の周期を設定し、その他の携帯電話機に対しては、標準
のTDDの周期を引き続き利用する。
【0082】同様に、携帯電話機42−2は、基地局4
1−2のセル43−2のフリンジ44−2に位置するこ
とを検出した場合、これから利用するTDDの周期とし
て、標準のTDDの周期(この例では、フレーム64−j
の期間長である2ms)とは異なるものを要求する要求情
報を生成し、生成した要求情報を上りリンク45−2を
介して基地局41−2に送信する。基地局41−2は、
その要求情報を受信すると、携帯電話機42−2に対し
て、標準のTDDの周期とは異なる非標準のTDDの周期を設
定する。そして、以後、携帯電話機42−2と基地局4
1−2は、その非標準のTDDの周期を利用して、相互に
無線通信する。
【0083】なお、基地局41−2は、基地局41−1
と同様に、携帯電話機42−2に対するTDDの周期の
み、非標準のTDDの周期に設定する。
【0084】これにより、無線通信システム31におい
ては、同一チャネル干渉が抑制されるので、その同一チ
ャネル干渉に起因するシステムパフォーマンスの劣化が
低減され、かつ、周波数利用効率のよい無線通信を行う
ことが可能になる。
【0085】なお、このようなTDDの周期を可変する手
法の詳細については、無線通信システム31の動作とし
て後述する。
【0086】次に、携帯電話機42−1と携帯電話機4
2−2(以下、携帯電話機42−1と携帯電話機42−
2を個々に区別する必要がない場合には携帯電話機42
と記述する。他の機器も同様とする)の構成例を、図7
を参照して説明する。
【0087】図7に示されるように、携帯電話機42
は、各部を統括的に制御するようになされた主制御部8
1に対して、電源回路部82、操作入力制御部85、L
CD(Liquid Crystal Display)制御部86、ドライブ
95、送受信回路部93、および、音声コーデック91
が、メインバス88を介して互いに接続されると共に、
ドライブ95、送受信回路部93、および、音声コーデ
ック91が、同期バス97を介して互いに接続されて構
成されている。
【0088】主制御部81は、CPU(Central Processin
g Unit)、ROM(Read Only Memory)、およびRAM(Rand
om Access Memory)等から構成される。
【0089】即ち、主制御部81において、CPUは、ROM
に記憶されているプログラム、またはRAMにロードされ
たプログラムに従って各種の処理を実行する。RAMには
また、CPUが各種の処理を実行する上において必要なデ
ータなども適宜記憶される。
【0090】電源回路部82は、ユーザの操作により操
作キー83のうちの終話及び電源キー(図示せず)がオ
ン状態にされると、バッテリパック(図示せず)から各
部に対して電力を供給することにより携帯電話機42を
動作可能な状態に起動する。
【0091】携帯電話機42は、主制御部81の制御に
基づいて、音声通話モード時にマイクロフォン89で集
音した音声信号を音声コーデック91によってデジタル
音声データに変換し、さらに、送受信回路部93によっ
て送信信号に変換し、アンテナ94を介して、所定の送
信電力で送信する。なお、送受信回路部93の詳細につ
いては、後述する。
【0092】また、携帯電話機42は、音声通話モード
時にアンテナ94で受信した受信信号を、送受信回路部
94によって元のデジタル音声データに復元させて、さ
らに、音声コーデック91によってアナログ音声信号に
変換した後、これを、スピーカ90を介して出力する。
【0093】さらに、携帯電話機42は、データ通信モ
ード時に例えば電子メールを送信する場合、操作キー8
3またはジョグダイヤル84の操作によって入力された
電子メールのテキストデータを、操作入力制御部85を
介して主制御部81に送出する。
【0094】主制御部81は、LCD制御部86を介し
て液晶ディスプレイ87にテキストデータを表示させる
とともに、そのテキストデータをさらに送受信回路部9
3によって送信信号に変換させ、アンテナ94を介して
基地局へ所定の送信電力で送信させる。
【0095】これに対して携帯電話機42は、データ通
信モード時に例えば電子メールを受信する場合、アンテ
ナ94を介して受信した受信信号を、送受信回路部93
によって元のテキストデータに復元させて、LCD制御
部86を介して液晶ディスプレイ87に受信電子メール
として表示させる。
【0096】携帯電話機42はまた、受信した電子メー
ルを、ユーザの操作に応じて、ドライブ95を介してメ
モリスティック(ソニー(株)の商標)等からなるリム
ーバブル記録媒体96に記録することも可能である。
【0097】なお、ドライブ95には、コンピュータプ
ログラムが記憶されたリムーバブル記録媒体96が適宜
装着され、それから読み出されたそのコンピュータプロ
グラムが、必要に応じて主制御部81にインストールさ
れる。
【0098】次に、図8を参照して、送受信回路部93
の構成例について、詳細に説明する。
【0099】図8に示されるように、メインバス88に
は、主制御部81の制御に基づいて、送受信回路部93
の全体の動作を制御する送受信制御部101と、データ
の入出力を処理するデータ入出力処理部104が接続さ
れている。データ入出力処理部104は、同期バス97
にも接続されている。
【0100】即ち、データ入出力処理部104は、音声
通話モードの送信時には、音声コーデック91より供給
されたデジタル音声データを、適切なデジタルデータ列
へと変換して、送信データ処理部105に供給し、ま
た、音声通話モードの受信時には、受信データ処理部1
29より供給されたデータを、元のデジタル音声データ
に変換して、音声コーデック91に供給する。同様に、
データ入出力処理部104は、データ通信モード時の送
信時には、主制御部81より供給されたテキストデータ
等を、適切なデジタルデータ列へと変換し、送信データ
処理部105に供給し、また、データ通信モード時の受
信時には、受信データ処理部129より供給されたデー
タを、元のテキストデータに変換して、主制御部81に
供給する。
【0101】送受信制御部101は、送信系制御線10
2を介して、送信系のブロック(図8の主に右側に示さ
れる送信データ処理部105乃至RF送信部115)のそ
れぞれを制御し、また、受信系制御線103を介して、
受信系のブロック(図8の主に左側に示されるRF受信部
117乃至受信データ処理部129)のそれぞれを制御
する。
【0102】即ち、送信系制御線102には、データ入
出力処理部104より供給されるデジタルデータ列と、
必要に応じて送受信制御部101より供給される基地局
に送信する通信制御データとを適宜マルチプレックスし
た後、無線区間で送信される為のフレームやスロット構
造を形成する送信データ処理部105、その出力に対し
て、受信側での誤り訂正のための冗長度を付加するCRC
(Cyclic Redundancy Check)付加部106、その出力
に対して暗号化の処理を施す暗号部107、および、そ
の出力に対して、予め設定されたアルゴリズムに従って
擬似的にランダムになるようなスクランブル処理を施す
スクランブラ部108が接続されている。
【0103】送信系制御線102にはまた、スクランブ
ラ部108の出力に対して、誤り訂正符号化の処理を施
す符号化部109、その出力に対して、受信側において
逆操作を行うことによりバースト誤りがランダム誤りに
変換できるよう、符号化されたビット列を特定の規則に
従って並べ替えるインターリーブを施すインタリーバ部
110、その出力を、送信時の信号点にマッピングし、
同相成分(I成分)と直交成分(Q成分)として出力する変
調部111、その出力に対して、逆FFT(FirstFourier T
ransform)を施すことによるOFDM(Orthogonal Frequency
Division Multiplex)変調を行う複素IFFT部112、そ
の出力に対して、例えばサイクルプリフィックス付加に
よるガードタイムを設け、OFDM変調シンボルの立ち上が
りと立ち下がりが滑らかになるようなウィンドウイング
処理を施す時間波形整形部113、および、そのデジタ
ル信号の出力を、アナログ信号へ変換するDA変換部11
4が接続されている。
【0104】送信系制御線102にはさらにまた、DA変
換部114の出力に対して、フィルタリング、I成分とQ
成分によるベクトル変調、適切な送信周波数チャネルへ
の周波数変換、送信電力制御、および増幅等を行った
後、送信信号としてアンテナ共用部116に供給するRF
送信部115が接続されている。
【0105】アンテナ共用部116に入力された送信信
号は、アンテナ94から電波として送信される。この送
信信号は、基地局によって受信される。このアンテナ共
用部116は送信信号と受信信号を分離するためのもの
で、この例におけるTDD方においてはアンテナスイッチ
が一般に使用される。
【0106】即ち、アンテナ共用部116は、電波とし
てアンテナ94により受信された受信信号(基地局から
の送信信号)を、送信信号と分離し、RF受信部117に
対して出力する。
【0107】一方、受信系制御線103には、RF受信部
117が接続されている。RF受信部117には、アンテ
ナ共用部116より供給された受信信号を増幅するRF増
幅部131、その出力を、周波数合成部134により作
られる正弦波と混合し、DC(Direct Current)を中心周波
数とするI成分とQ成分に分離する直交検波部132、お
よび、その出力から、所望の信号の帯域だけを抽出する
フィルタリング機能部133が設けられている。
【0108】受信系制御線103にはまた、フィルタリ
ング機能部133からのアナログ信号の出力を、デジタ
ル信号へと変換するAD変換部118、その出力に対し
て、フレーム同期や周波数誤差補正等の処理を施すとと
もに、電源投入直後等に可能な通信相手を探索するよう
な場合には、同期信号検出を行ったり初期同期を行う同
期部119、その出力に対して、例えばサイクルプリフ
ィックス付加によるガードタイムを除去するような時間
波形整形を施す時間波形整形部120、その出力に対し
て、FFTを施すことによりOFDM復調を行う複素FFT部12
1、その出力に対して、伝送路の推定や推定結果による
等化を行い、場合によっては、同期部119からの情報
も入力し、伝送路推定等に使用する等化部122、およ
び、その出力を、信号点判定を施して受信ビット推定値
を生成する復調部123が接続されている。
【0109】受信系制御線103にはさらにまた、復調
部123より出力された符号化されたビット列を、特定
の規則に従って並べ替えるデインターリーブを施すデイ
ンターリーバ部124、その出力に対して、送信側で施
された誤り訂正符号の復号を行う復号部125、その出
力に対して、送信側のスクランブラ部108で行われた
スクランブルの逆変換であるデスクランブル処理を施す
デスクランブラ部126、送信側の暗号部107で施さ
れた暗号を解除する暗号解除部127、その出力からCR
Cを外したデータと、その受信ブロックのCRCチェックの
結果とを出力するCRCチェック部128、および、供給
された受信ブロックのCRCチェックの結果誤りが無いと
判断されていれば、供給されたCRCが外された受信デー
タから、さらに、無線区間で送信のために施されたフレ
ーム構造やスロット構造を外して、データ入出力処理部
104に出力する受信データ処理部129が接続されて
いる。
【0110】なお、受信データに、基地局からの通信制
御データが含まれていた場合には、受信データ処理部1
29は、その部分を取り出して、受信系制御線103を
介して送受信制御部101に供給する。送受信制御部1
01は、主制御部81の制御に基づいて、供給された制
御データを解釈して、その指示に従って制御を行う。
【0111】例えば、いま、ARQ(Automatic Request Fo
r Repetition)方式が採用されているものとすると、受
信データ処理部129は以下のように動作する。
【0112】即ち、受信データ処理部129は、CRCチ
ェック部127からの出力に、受信ブロックに誤りが含
まれていない情報が含まれていた場合、上述したよう
に、受信ブロックを受信データ処理部129へ供給する
とともに、受信ブロックに誤りが含まれていなかった情
報を、受信系制御線103を介して送受信制御部101
に供給する。送受信制御部101は、この情報を取得す
ると、主制御部81の制御に基づいて、基地局に対して
ACK(Acknowledgement)信号を送信するように、送信系制
御線102を介して送信データ処理部105に指示す
る。送信データ処理部105は、送信ACK信号を、送信
データにマルチプレックス等して、CRC付加部106に
供給する。CRC付加部106に供給された送信ACK信号
が、上述した送信系の各暗号部107乃至RF送信部11
5、アンテナ共用部116、および、アンテナ94を介
して、基地局に向けて送信される。
【0113】これに対して、CRCチェック部128から
の出力に、受信ブロックに誤りが含まれていた情報が含
まれていた場合は、上述したような受信ブロックは、受
信データ処理部129には供給されず、受信ブロックに
誤りが含まれていた情報が、受信系制御線103を介し
て送受信制御部101に供給される。送受信制御部10
1は、この情報を取得すると、主制御部81の制御に基
づいて、基地局に対してNAK(Negative Acknowledgemen
t)信号を送信するように、送信系制御線102を介して
送信データ処理部105に指示する。送信データ処理部
105は、送信NAK信号を、送信データにマルチプレッ
クスする等して、CRC付加部106に供給する。CRC付
加部106に供給された送信NAK信号が、上述した送信
系の各暗号部107乃至RF送信部115、アンテナ共用
部116、および、アンテナ94を介して、基地局に向
けて送信される。基地局は、このNAK信号を受信する
と、NAK信号が送られてきたブロックの再送を行う。
【0114】また、例えば、いま、ARQ等の再送が用い
られていない、音声通信のようなストリーム通信が行わ
れるものとすると、受信データ処理部129は、以下の
ように動作する。
【0115】即ち、CRCチェック部128からの出力
に、受信ブロックに誤りが含まれていない情報が含まれ
ていた場合は、上述したように、受信ブロックが、受信
データ処理部129に供給される。
【0116】これに対して、CRCチェック部128から
の出力に、受信ブロックに誤りが含まれていた情報が含
まれていた場合は、受信データ処理部129は、その受
信ブロックを破棄し、イレイジャーとして扱い、1つ前
の受信ブロックを用いて補完する等の処理を行う。
【0117】このように、送信系の送信データ処理部1
05乃至RF送信部115のそれぞれは、送信系制御線1
02を介して送受信制御部101に接続されており、送
受信制御部101は、送信系制御線102を介して、送
信系の送信データ処理部105乃至RF送信部115のそ
れぞれに対するオン・オフ制御、RF送信部115の動作
制御や状態監視、送信タイミングの微調整、符号化方式
や信号点マッピングの方式の変更、および、上述した再
送制御等の様々な送信系の動作の制御および監視を行
う。
【0118】これに対して、受信系のRF受信部117乃
至受信データ処理部129のそれぞれは、受信系制御線
103を介して送受信制御部101に接続されており、
送受信制御部101は、受信系制御線103を介して、
受信系のRF受信部117乃至受信データ処理部129の
それぞれに対するオン・オフ制御、RF受信部117の動
作制御や状態監視、受信タイミングの微調整、復号方式
や信号点デマッピングの方式の変更、および、上述した
再送制御等の様々な受信系の動作の制御および監視を行
う。
【0119】なお、ここでは、送受信制御部101が、
主制御部81の制御に基づいて、上述した送受信系の制
御を行うようになされているが、主制御部81が、直接
送受信系の制御を行うようになされてもよい。
【0120】このように、携帯電話機42は、電話とし
ての機能だけでなく、メールの送受信などが行えるよう
になっている。さらに、携帯電話機42は、必要に応じ
て、画像データを送受信するために必要なブロックがさ
らに設けられ、これにより画像データの送受信も行える
ようになる。ただし、これらのブロックの構成、および
画像データの送受信処理については、本発明と直接関係
がなく、かつ、当業者にとって理解が容易であるため、
それらの説明は省略する。
【0121】次に、固定無線通信装置(基地局)41の
構成例を、図9を参照して説明する。なお、固定無線通
信装置41は、携帯電話機42と無線通信する機能を有
するものであれば限定されない。
【0122】CPU141は、ROM142に記憶されている
プログラム、または記憶部148からRAM143にロー
ドされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
【0123】RAM143にはまた、CPU141が各種の処
理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶さ
れる。
【0124】CPU141、ROM142、およびRAM143
は、バス144を介して相互に接続されている。このバ
ス144にはまた、入出力インタフェース145も接続
されている。
【0125】入出力インタフェース145には、キーボ
ードなどよりなる入力部146、ディスプレイなどより
なる出力部147、ハードディスクなどより構成される
記憶部148、携帯電話機42と相互に無線通信するた
めの通信処理を実行する通信部149が接続されてい
る。
【0126】入出力インタフェース145にはまた、必
要に応じてドライブ150が接続され、磁気ディスク、
光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなど
のリムーバブル記録媒体151が適宜装着され、それら
から読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応
じて記憶部148にインストールされる。
【0127】次に、図10乃至図12のフローチャー
ト、並びに、図13および図14のアローチャートを参
照して、本発明が適用される無線通信システム31の動
作について説明する。図10と図11は、携帯電話機4
2の通信処理を表している。図12は、基地局41の通
信処理を表している。図13および図14は、これら携
帯電話機42と基地局41の処理の関係を表している。
【0128】以下、図10乃至14を参照して、携帯電
話機42と基地局41の通信処理について、個別に説明
するが、これら装置の相互の処理の関係は、図13また
は図14の対応するステップを参照することで、容易に
理解することが可能である。
【0129】はじめに、図10を参照して、携帯電話機
42−1の通信処理について説明する。
【0130】いま、図4に示されるような状態、即ち、
携帯電話機42−1と基地局41−1が接続されてお
り、かつ、携帯電話機42−2と基地局41−2が接続
されている状態であるものとする。
【0131】この場合、ステップS1において、図7の
携帯電話機42−1の主制御部81は、バス88、送受
信回路部93、およびアンテナ94、並びに、図4の上
りリンク45−1、若しくは、下りリンク46−1を介
して、基地局41−1と無線通信する。
【0132】この場合の携帯電話機42−1の主制御部
81が利用するTDDの周期は、上述したように、標準のT
DDの周期、即ち、図5のフレーム54−iに対応する周
期とされる。同様に、携帯電話機42−2が利用するTD
Dの周期も、上述したように、図5のフレーム64−j
に対応する周期とされる。
【0133】図4に示されるような状態の場合、上述し
たように、携帯電話機42−1と携帯電話機42−2
は、相互に十分に距離が離れた領域に位置し、相手の送
信信号をそれぞれ受信できないので、携帯電話機42−
1と携帯電話機42−2のそれぞれにおいて、他方の携
帯電話機からの干渉は発生していない。
【0134】ステップS2において、主制御部81は、
操作キー83を介してユーザから通信の終了が指示され
たか否かを判定し、通信の終了が指示されたと判定した
場合、その処理を終了する。
【0135】一方、ステップS2において、主制御部8
1は、通信の終了が指示されていないと判定した場合、
ステップS3において、セル43−1のフリンジ44−
1に位置する(干渉を受けている)ことを検出したか否
かを判定する。
【0136】なお、この例においては、下りリンク期間
に受信された受信信号の一部が破壊されていることを検
出して(例えば、下りリンク期間におけるエラーレート
が所定の閥値を超えていることを検出して)、セル43
−1のフリンジ44−1に位置する(干渉を受けてい
る)ことを検出するものとする。
【0137】ただし、検出条件は、この例のものに限定
されず、その他、例えば、後述するように、携帯電話機
42−2から送信された所定の信号が、アンテナ94に
より受信され、送受信回路部93およびバス88を介し
て主制御部81に供給された場合、主制御部81は、携
帯電話機42−1がセル43−1のフリンジ44−1に
位置する(干渉を受けている)ことを検出するようにし
てもよい。
【0138】また、他の基地局41−2からの信号がア
ンテナ94により直接受信され、送受信回路部93およ
びバス88を介して主制御部81に供給された場合に
も、主制御部81は、携帯電話機42−1がセル43−
1のフリンジ44−1に位置する(干渉を受けている)
ことを検出するようにしてもよい。
【0139】ステップS3において、主制御部81は、
セル43−1のフリンジ44−1に位置する(干渉を受
けている)ことを検出していないと判定した場合、ステ
ップS1に戻り、それ以降の処理を繰り返す。即ち、主
制御部81は、標準のTDDの周期を利用して、基地局4
1−1と引き続き無線通信する。
【0140】いま、図6に示されるように、携帯電話機
42−1が、基地局41−1のセル43−1のフリンジ
44−1に移動するとともに、携帯電話機42−2が、
基地局41−2のセル43−2のフリンジ44−2に移
動したものとすると、携帯電話機42−2により送信さ
れた信号(例えば、基地局41−2宛のデータ等)はリ
ンク72を介して携帯電話機42−1に到達する。
【0141】このとき、主制御部81は、その携帯電話
機42−2よりリンク72を介して伝送されてきた信号
を、アンテナ94、送受信回路部93、および、バス8
8を介して受信すると、ステップS3において、セル4
3−1のフリンジ44−1に位置する(干渉を受けてい
る)ことを検出し(検出したと判定し)、ステップS4
において、フリンジモードであるか否かを判定する。
【0142】ここでは、主制御部81が、後述するステ
ップS5の処理を実行し、上述したように、非標準のTD
Dの周期を利用して、基地局41−1と相互に無線通信
している状態を、フリンジモードと称する。
【0143】即ち、主制御部81が既にフリンジモード
である場合、改めてフリンジモードに移行する処理は実
行する必要がないので、主制御部81は、ステップS4
において、既にフリンジモードであると判定した場合、
ステップS5の処理は実行せずに、ステップS1に戻
り、それ以降の処理を繰り返す。即ち、主制御部81
は、非標準のTDDの周期を利用して、基地局41−1と
引き続き無線通信する。
【0144】一方、主制御部81は、ステップS4にお
いて、フリンジモードではないと判定した場合、ステッ
プS5において、「フリンジモード移行処理」を実行す
る。
【0145】即ち、図6に示されるような位置関係の場
合、図15に示されるように、フレーム231−k(k
は、任意の整数値)の下りリンク期間(図中「D」と記
述されている期間)と、フレーム241−kの上りリン
ク期間(図中「U」と記述されている区間)が重なる期
間(一方の上りリンク期間と他方の下りリンク期間が重
なる期間を、以下、干渉期間と称する)232−kにお
いては、主制御部81は、基地局41−1より下りリン
ク46−1を介して伝送されてくる信号とともに、携帯
電話機42−2よりリンク72を介して伝送されてくる
信号を、アンテナ94、送受信回路部93、および、バ
ス88を介して受信する。即ち、この携帯電話機42−
2からの信号は、基地局41−1からの信号に対する干
渉信号となる。
【0146】このように、携帯電話機42−1において
は、干渉期間232−kに、携帯電話機42−2からの
信号に起因する干渉が発生する。
【0147】また、干渉期間242−kにおいては、主
制御部81は、データ(信号)を、バス88、送受信回
路部93、およびアンテナ94を介して送信している。
アンテナ94より送信された信号は、上りリンク45−
1を介して基地局41−1に受信されるとともに、携帯
電話機42−2にもリンク71を介して受信される。こ
のとき、携帯電話機42−2は、基地局41−2より下
りリンク46−2を介して伝送された信号も受信してい
るので、携帯電話機42−2において、この携帯電話機
42−1より送信された信号は、基地局41−2からの
信号に対する干渉信号となる。即ち、携帯電話機42−
2においては、干渉期間242−kに、携帯電話機42
−1からの信号に起因する干渉が発生する。
【0148】そこで、主制御部81は、ステップS5の
処理において、フリンジモードに移行するための「フリ
ンジモード移行処理」を実行し、干渉期間232−kに
発生する干渉を低減させる。
【0149】この例の「フリンジモード移行処理」の詳
細は、図11に示されている。そこで、この例の「フリ
ンジモード移行処理」を、図11を参照して説明する。
【0150】はじめに、ステップS21において、主制
御部81は、TDDの周期として、非標準の周期を要求す
る要求情報を生成する。具体的には、主制御部81は、
TDDの周期として、所定の構成を有するフレーム群(こ
の例では、後述する図16に示されるような、3個のフ
レームからなるフレーム群251−1等)に対応する周
期を要求する要求情報を生成する。
【0151】ステップS22において、主制御部81
は、干渉フレームの発生周期を監視する。なお、ここで
は、上述した干渉期間が発生するフレームを、干渉フレ
ームと称する。例えば、図15においては、干渉期間2
32−kが発生するフレーム231−k、即ち、全ての
フレームが、干渉フレームとされる。
【0152】ステップS23において、主制御部81
は、ステップS22の処理で監視した干渉フレームの周
期に基づいて、干渉元(この例では、携帯電話機42−
2)はフリンジモードであるか否かを判定する。
【0153】即ち、上述したように、携帯電話機42−
2が、標準のTDDの周期(図15のフレーム241−k
の時間(2ms))を利用して、基地局41−2と無線通信
している場合、1つのフレーム231−kの期間(2m
s)毎に1回の割合で、携帯電話機42−1において、
携帯電話機42−2からの信号に起因する干渉が発生す
る(干渉フレームは、毎フレーム発生する)。
【0154】これに対して、後述するように、携帯電話
機42−2がフリンジモードで基地局41−2と無線通
信している場合(TDDの周期として、後述する図18の
3つのフレームからなるフレーム群301−1等の時間
(6ms)を利用している場合)、3つのフレーム291−
k乃至291−k+2の期間(6ms)毎に1回の割合で、
携帯電話機42−1において、干渉が発生する(干渉フ
レームは、3つのフレームに1つの割合で発生する)。
【0155】従って、主制御部81は、ステップS22
において、基地局41−1からの受信データの一部が破
壊される(エラーレートが所定の閥値を超える)周期を
監視し、1つのフレームの期間(2ms)に1回の割合
で、受信データの一部が破壊されている場合、ステップ
S23において、干渉元の携帯電話機42−2はフリン
ジモードではないと判定する。
【0156】これに対して、主制御部81は、3つのフ
レームの期間(6ms)に1回の割合で、基地局41−1か
らの受信データの一部が破壊されている場合、ステップ
S23において、干渉元の携帯電話機42−2はフリン
ジモードであると判定する。
【0157】例えば、いまの時点においては、上述した
ように、図15に示される状態であるので、主制御部8
1は、ステップS22の監視による、干渉フレームの発
生周期は、毎フレームであると判定し、ステップS23
において、干渉元の携帯電話機42−2はフリンジモー
ドではないと判定する。そして、主制御部81は、ステ
ップS27において、ステップS21の処理で生成した
要求情報を、バス88、送受信回路部93、およびアン
テナ94を介して送信する。
【0158】アンテナ94より送信された要求情報が、
上りリンク45−1を介して基地局41−1に受信され
ると、基地局41−1は、図16に示されるように、3
つのフレーム252−m(mは、任意の整数値),25
3−m,254−mからなるフレーム群251−mに対
応する時間(6ms)をTDDの周期として設定する(図12
と図13のステップS43とS44)。
【0159】ここでは、上述したように、主制御部81
は、ステップS23の処理で、指定情報を含まない要求
情報を送信したので、基地局42−1は、さらに、図1
6に示されるように、フレーム群251−mの中の、先
頭のフレーム252−mに、情報が下り方向のみに送信
される第1の期間を、次のフレーム253−mに、情報
が上り方向のみに送信される第2の期間を、最後のフレ
ーム254−mに、情報が送受信されない第3の期間
を、それぞれ割り当てる。
【0160】なお、以下、第1の期間が割り当てられた
フレームを、下りリンクフレームと称する。同様に、以
下、第2の期間が割り当てられたフレームを、上りリン
クフレームと称し、また、第3の期間が割り当てられた
フレームを、アブセントフレームと称する。
【0161】ただし、この例においては、実際には、下
りリンクフレーム252−mのうちの下りリンク期間
(図16中「D」と記述されている期間)のみ、情報が
下り方向に伝送され、かつ、上りリンクフレーム253
−mのうちの上りリンク期間(図16中「U」と記述さ
れている期間)のみ、情報が上り方向に伝送される。
【0162】このようにして、基地局41−1は、下り
リンクフレーム、上りリンクフレーム、および、アブセ
ントフレームの順番(図16に示される順番)で配置さ
れるように、各フレームのそれぞれに対して、対応する
第1乃至第3の期間を割り当てる(図12と図13のス
テップS45とS47)。
【0163】そして、基地局41−1は、フレーム群2
51−mに対応する時間(6ms)をTDDの周期として、携帯
電話機42−1と、上りリンク45−1、または、下り
リンク46−1を介して無線通信する(図12と図13
のステップS41)。
【0164】換言すると、主制御部81は、フリンジモ
ードに移行し、図10のステップS1に戻り、フレーム
群251−mに対応する時間(6ms)をTDDの周期として、
バス88、送受信回路部93、およびアンテナ94、並
びに、上りリンク45−1、若しくは、下りリンク46
−1を介して、基地局41−1と無線通信する。
【0165】即ち、図16に示されるように、下りリン
クフレーム252−mの下りリンク期間において、基地
局41−1は、所定のデータを、下りリンク46−1を
介して携帯電話機42−1に送信してくる。このとき、
主制御部81は、そのデータを、アンテナ94、送受信
回路部93、および、バス88を介して受信する。
【0166】また、上りリンクフレーム253−mの上
りリンク期間において、主制御部81は、バス88、送
受信回路部93、およびアンテナ94を介して、所定の
データを送信する。アンテナ94より送信されたデータ
は、上りリンク45−1を介して基地局41−1に受信
される。
【0167】なお、アブセントフレーム254−mにお
いて、主制御部81は、データの送信を禁止するととも
に、基地局41−1もデータの送信を禁止する。即ち、
アブセントフレーム254−mにおいて、主制御部81
と基地局41−1は、相互に無線通信しない。
【0168】このように、主制御部81は、フリンジモ
ードに移行すると、上りリンクフレーム253−mの下
りリンク期間、およびアブセントフレーム254−mを
使用しないので、これらの期間に、携帯電話機42−2
からの信号による影響を受けることはない。
【0169】従って携帯電話機42−1において、携帯
電話機42−2からの信号に起因する干渉は、携帯電話
機42−1が通常の状態で通信する場合(図15に示さ
れる状態の場合)、1つのフレーム(2ms)毎に1回発生
したが、携帯電話機42−1がフリンジモードで通信す
る場合(図16に示される状態の場合)、1つのフレー
ム群251−mに1回、即ち、3つのフレーム(6ms)
毎に1回発生する。換言すると、干渉期間255−m
は、フレーム群251−mの下りリンクフレーム252
−mの下りリンク期間のみに発生する。
【0170】このように、携帯電話機42−1がフリン
ジモードに移行すると、携帯電話機42−1において、
携帯電話機42−2からの信号に起因する干渉の発生頻
度は抑制される。
【0171】しかしながら、図16に示されるように、
発生頻度は減っても、干渉期間255−mが発生するこ
とには変わりなく、また、携帯電話機42−2において
も、上りリンクフレーム253−mの上りリンク期間
(図16中「U」と記述されている期間)に対応する期
間で、干渉期間262−mが発生する。即ち、携帯電話
機42−2においても、3つのフレームの期間(6ms)に
1回の割合で、携帯電話機42−1からの信号に起因す
る干渉が発生する。
【0172】このように、携帯電話機42−1のみがフ
リンジモードで基地局41−1と無線通信しても、干渉
の発生頻度は減少するが、干渉自体はなくならない。
【0173】従って、本発明においては、さらに、一方
の携帯電話機(ここでは、携帯電話機42−1)のみな
らず、他方の携帯電話機(ここでは、携帯電話機42−
2)もフリンジモードに移行し、干渉の発生そのものを
なくす(ここでは、干渉期間255−m、および、干渉
期間262−mの発生をなくす)ようにする。
【0174】次に、他方の携帯電話機42−2が既にフ
リンジモードに移行している場合における携帯電話機4
2−1の通信処理を、図10を参照して説明する。
【0175】例えば、いま、図4に示されるような位置
関係である場合、携帯電話機42−1の主制御部81
は、上述したように、図10のステップS1乃至S3の
処理を繰り返し、フレームに対応する時間(2ms)をTDDの
周期として、基地局41−1と無線通信する。
【0176】その後、図6に示されるように、携帯電話
機42−2が先にフリンジモードに移行したものとする
と、携帯電話機42−2により送信された信号(例え
ば、基地局41−2宛のデータ等)はリンク72を介し
て携帯電話機42−1に到達する。
【0177】従って、上述したように、この携帯電話機
42−2からの信号により、基地局41−1の受信信号
の一部が破壊されることになる。そこで、主制御部81
は、それを検出すると、ステップS3において、セル4
3−1のフリンジ44−1に位置する(干渉を受けてい
る)ことを検出し(検出したと判定し)、ステップ4に
おいて、フリンジモードではないと判定し、ステップS
5の「フリンジモード移行処理」を実行する。
【0178】即ち、図11に示されるように、主制御部
81は、ステップS21において、TDDの周期として、
所定の構成を有するフレーム群(この例では、後述する
図19に示されるような、3個のフレームからなるフレ
ーム群311−1等)に対応する周期を要求する要求情
報を生成する。
【0179】ステップS22において、主制御部81
は、干渉フレームの発生周期を監視し、ステップS23
において、その監視した干渉フレームの周期に基づい
て、干渉元の携帯電話機42−2はフリンジモードであ
るか否かを判定する。
【0180】例えば、いま、図18に示されるように、
携帯電話機42−2が、3個のフレームからなるフレー
ム群301−1等に対応する周期で、基地局41−2と
無線通信しているものとする。即ち、上述したように、
携帯電話機42−2は、既にフリンジモードに移行して
いるものとする。
【0181】このとき、主制御部81は、ステップS2
2の監視処理で、3つのフレーム291−p(pは、任
意の整数値)乃至291−p+2の期間(6ms)に1回の
割合で、干渉期間292―q(qは、任意の整数値)が
発生していることを検出すると(干渉フレームの発生周
期は、3フレームであると判定すると)、ステップS2
3において、干渉元の携帯電話機42−2はフリンジモ
ードであると判定する。
【0182】そして、ステップS24において、主制御
部81は、干渉フレームの下りリンク期間の前半で干渉
しているか否かを判定する。
【0183】図18の例では、干渉期間262−1は、
干渉フレーム(図18の例では、フレーム291−2と
フレーム291−5)の下りリンク期間(図18中
「D」と記述されている期間)の後半で干渉しているの
で、このような場合、主制御部81は、ステップS24
において、下りリンク期間の前半で干渉していないと判
定し、ステップS26において、干渉フレームに、上り
リンクフレームを割り当てることを指定する情報(以
下、指定情報と称する)を生成し、ステップS21の処
理で生成した要求情報に含める。
【0184】なお、干渉フレームの下りリンク期間の後
半で干渉されている場合に、干渉フレームにアブセント
フレームを割り当てることを指定すると、図示はしない
が、携帯電話機42−2における下りリンクフレームの
制御チャネル送信区間の受信が干渉され続けることにな
る。従って、干渉フレームの下りリンク期間の後半で干
渉されている場合、干渉フレームには、上りリンクフレ
ームが必ず割り当てられる必要がある。
【0185】ステップS27において、主制御部81
は、ステップS26の処理で指定情報を含めた要求情報
を、バス88、送受信回路部93、およびアンテナ94
を介して送信する。アンテナ94より送信されたデータ
は、上りリンク45−1を介して基地局41−1に受信
される。
【0186】このとき、基地局41−1は、図19に示
されるように、3つのフレーム312−r(rは、任意
の整数値),313−r,314−rからなるフレーム
群311−rに対応する時間(6ms)をTDDの周期として設
定する(図12と図14のステップS43とS44)。
【0187】さらに、要求情報に指定情報が含まれるの
で、基地局41−1は、その指定情報に従って、干渉フ
レームに、指定情報により指定された期間を割り当て
る。即ち、この例においては、干渉フレームは、図18
に示されるように、携帯電話機42−2の上りリンクフ
レーム303−rの上りリンク期間(図中「U」と記述
されている期間)と、携帯電話機42−1の下りリンク
期間(図中「D」と記述されている期間)が重なるフレ
ームである。従って、図19においては、干渉フレーム
は、フレーム群311−rの中央のフレームに対応する
ので、基地局41−1は、フレーム群311−rの中
で、中央のフレーム313−rに、上りリンクフレーム
を割り当てる(図12と図14のステップS45とS4
6)。
【0188】さらに、基地局41−1は、この例におい
ては、下りリンクフレーム、上りリンクフレーム、およ
び、アブセントフレームの順番(携帯電話機42−2の
フリンジモードにおける順番(フレーム群321−1の
フレームの順番)と同じ順番)で配置されるように、各
フレームのそれぞれに、対応する期間を割り当てる。即
ち、基地局41−1は、フレーム群311−rの中央の
フレーム313−rに、上りリンクフレームを割り当て
たので、最初のフレーム312−rに下りリンクフレー
ムを割り当て、最後のフレーム314−rにアブセント
フレームを割り当てる(図12と図14のステップS4
7)。
【0189】このようにして、基地局41−1は、フレ
ーム群311−rの期間(6ms)をTDDの周期として、携
帯電話機42−1と、上りリンク45−1、または、下
りリンク46−1を介して無線通信する(図12と図1
4のステップS41)。
【0190】換言すると、携帯電話機42−1の主制御
部81は、図10のステップS5のフリンジモード移行
処理を終了し(フリンジモードに移行し)、ステップS
1に戻り、フレーム群311−rの期間(6ms)をTDDの周
期として、バス88、送受信回路部93、およびアンテ
ナ94、並びに、上りリンク45−1、若しくは、下り
リンク46−1を介して、基地局41−1と無線通信す
る。
【0191】即ち、図19に示されるように、下りリン
クフレーム312−rの下りリンク期間において、基地
局41−1は、データを、下りリンク46−1を介して
携帯電話機42−1に送信してくる。このとき、主制御
部81は、そのデータを、アンテナ94、送受信回路部
93および、バス88を介して受信する。
【0192】また、上りリンクフレーム313−rの上
りリンク期間において、主制御部81は、バス88、送
受信回路部93、およびアンテナ94を介してデータを
送信する。アンテナ94より送信されたデータは、上り
リンク45−1を介して基地局41−1に受信される。
【0193】さらに、アブセントフレーム314−rの
期間、下りリンクフレーム312−rの上りリンク期
間、および、上りリンクフレーム313−rの下りリン
ク期間において、主制御部81は、データの送信を禁止
するとともに、基地局41−2もデータの送信を禁止す
る。即ち、これらの期間において、携帯電話機42−2
と基地局41−2は、相互に無線通信しない。
【0194】従って、図19に示されるように、携帯電
話機42−1と携帯電話機42−2がともにフリンジモ
ードに移行すると、干渉期間がそれぞれ存在しなくな
る。即ち、携帯電話機42−1においては、携帯電話機
42−2からの信号に起因する干渉は発生しなくなると
ともに、携帯電話機42−2においては、携帯電話機4
2−1からの信号に起因する干渉は発生しなくなる。
【0195】以上、携帯電話機42−1の通信処理につ
いて説明したが、携帯電話機42−2の通信処理も基本
的に同様である。
【0196】次に、図12を参照して、基地局41−1
と基地局41−2の通信処理について説明する。ここで
は、携帯電話機42−1,携帯電話機42−2の順にフ
リンジモードに移行するものとする。
【0197】いま、図4に示されるように、携帯電話機
42−1と基地局41−1が接続されており、かつ、携
帯電話機42−2と基地局41−2が接続されている状
態であるものとする。
【0198】この場合、ステップS41において、基地
局41−1のCPU141(図9)は、バス144、入出
力インタフェース145、および通信部149、並び
に、図4の上りリンク45−1、若しくは、下りリンク
46−1を介して、携帯電話機42−1と無線通信す
る。
【0199】同様に、基地局41−2のCPU141も、
ステップS41において、バス144、入出力インタフ
ェース145、および通信部149、並びに、上りリン
ク45−2、若しくは、下りリンク46−2を介して、
携帯電話機42−2と無線通信する。
【0200】このとき、上述したように、携帯電話機4
2−1と携帯電話機42−2は、相互に十分に距離が離
れた領域に位置し、相手の送信信号をそれぞれ受信でき
ないので、他方の携帯電話機からの干渉は発生していな
い。
【0201】ステップS42において、基地局41−1
と基地局41−2のCPU141のそれぞれは、通信の終
了が指示されたか否かを判定し、通信の終了が指示され
たと判定した場合、その処理を終了する。
【0202】一方、ステップS42において、基地局4
1−1のCPU141は、通信の終了が指示されていない
と判定した場合、ステップS43において、携帯電話機
42−1より要求情報を受信したか否かを判定する。
【0203】同様に、ステップS42において、基地局
41−2のCPU141は、通信の終了が指示されていな
いと判定した場合、ステップS43において、携帯電話
機42−1より要求情報を受信したか否かを判定する。
【0204】ステップS43において、基地局41−1
と基地局41−2のCPU141のそれぞれは、要求情報
を受信していないと判定した場合、ステップS41に戻
り、それ以降の処理を繰り返す。即ち、基地局41−1
のCPU141は、携帯電話機42−1と、基地局41−
2のCPU141は、携帯電話機42−2と、それぞれ引
き続き無線通信する。
【0205】いま、図6に示されるように、携帯電話機
42−1が、基地局41−1のセル43−1のフリンジ
44−1に移動するとともに、携帯電話機42−2が、
基地局41−2のセル43−2のフリンジ44−2に移
動したものとすると、携帯電話機42−2により送信さ
れた信号(例えば、基地局41−2宛のデータ等)はリ
ンク72を介して携帯電話機42−1に到達する。
【0206】即ち、このとき、上述したように、図15
に示されるような干渉期間(同一チャネル干渉)が、携
帯電話機42−1と携帯電話機42−2のそれぞれにお
いて発生する。
【0207】携帯電話機42−1は、上述したように、
基地局41−1からの受信信号の一部が破壊されている
ことを検出すると、図10と図13のステップS3乃至
S5において、セル43−1のフリンジ44−1に位置
する(干渉を受けている)ことを検出し、フリンジモー
ド移行処理を実行する。
【0208】即ち、携帯電話機42−1は、図11のス
テップS21乃至S23の処理により、要求情報を生成
し、検出した干渉フレームの周期に基づいて、干渉元の
携帯電話機42−2は、フリンジモードであるか否かを
判定する。
【0209】例えば、いまの時点においては、図15に
示される状態であるので、携帯電話機42−1は、干渉
フレームは毎フレーム発生している(干渉フレームの周
期は1フレームである)と判定し、これにより、携帯電
話機42−2はフリンジモードではないと判定する。
【0210】そして、携帯電話機42−1は、図11の
ステップS27の処理で、要求情報を、上りリンク45
−1を介して基地局41−1に送信してくる。
【0211】図12に戻り、このとき、基地局41−1
のCPU141は、ステップS43において、通信部14
9、入出力インタフェース145、および、バス144
を介して要求情報を受信し(要求情報を受信したと判定
し)、ステップS44において、図16に示されるよう
に、3つのフレーム252−s(sは、任意の整数
値),253−s,254−sからなるフレーム群25
1−sに対応する時間(6ms)をTDDの周期として設定す
る。
【0212】ステップS45において、基地局41−1
のCPU141は、要求情報に指定情報が含まれるか否か
を判定する。ステップS43の処理で、指定情報を含ま
ない要求情報が受信されたので、基地局41−2のCPU
141は、ステップS45において、要求情報に指定情
報が含まれていないと判定し、ステップS47におい
て、上述した第1乃至第3の期間のそれぞれが所定の順
番で配置されるように、各フレームのそれぞれに、対応
する期間を割り当てる。
【0213】具体的には、この例においては、基地局4
1−1のCPU141は、図16のフレーム群251−s
の中で、先頭のフレーム252−sに、下りリンクフレ
ームを割り当て、中央のフレーム253−sに、上りリ
ンクフレームを割り当て、かつ、最後のフレーム254
−sに、アブセントフレームを割り当てる。
【0214】ただし、この例においても、上述した例と
同様に、実際には、下りリンクフレームのうちの下りリ
ンク期間(図16中「D」と記述されている期間)の
み、情報が下り方向に送信され、かつ、上りリンクフレ
ームのうちの上りリンク期間(図16中「U」と記述さ
れている期間)のみ、情報が上り方向に送信される。
【0215】そして、基地局41−1のCPU141は、
ステップS41に戻り、フレーム群251−sに対応す
る時間(6ms)をTDDの周期として、携帯電話機42−1
と、上りリンク45−1、または、下りリンク46−1
を介して無線通信する。
【0216】即ち、携帯電話機42−1は、フリンジモ
ードに移行する。
【0217】このとき、図16に示されるように、携帯
電話機42−2において、3つのフレーム261−t
(tは、任意の整数値),261−(t+1),261
−(t+2)の期間(6ms)に1回の割合で、干渉期間2
62−u(uは、任意の整数値)が発生するとともに、
携帯電話機42−1において、フレーム群251−s、
即ち、3つのフレーム(下りリンクフレーム252−
s、上りリンクフレーム253−s、および、アブセン
トフレーム254−s)の期間(6ms)に1回の割合で、
干渉期間255−sが発生する。
【0218】即ち、上述したように、1つの携帯電話機
42−1のみがフリンジモードで基地局41−1と無線
通信しても、干渉の発生頻度は減少するが、干渉期間が
発生することには変わりない。
【0219】そこで、本発明においては、上述したよう
に、さらに、携帯電話機42−1のみならず、携帯電話
機42−2もフリンジモードに移行し、干渉期間262
−u、および、干渉期間255−sの存在をなくし、干
渉そのものをなくすようにする。
【0220】即ち、携帯電話機42−1がフリンジモー
ドに移行すると、携帯電話機42−2は、上述した、干
渉元がフリンジモードに移行した場合の携帯電話機42
−1の通信処理と同様に、図10と図14のステップS
3乃至S5の処理において、セル43−1のフリンジ4
4−1に位置する(干渉を受けている)ことを検出し、
フリンジモード移行処理を実行する。
【0221】即ち、携帯電話機42−2は、図11のス
テップS21乃至S23の処理により、要求情報を生成
し、監視した干渉フレームの周期に基づいて、干渉元の
携帯電話機42−1は、フリンジモードであるか否かを
判定する。
【0222】例えば、いまの時点においては、図16に
示される状態であるので、携帯電話機42−2は、干渉
フレーム(図16の例では、フレーム261−3,フレ
ーム261−6)は3フレームに1回の割合で発生して
いる(干渉フレームの周期は3フレームである)と判定
し、これにより、携帯電話機42−1はフリンジモード
であると判定する。
【0223】さらに、携帯電話機42−2は、図11の
ステップS24の処理で、干渉フレームの下りリンク期
間の前半で干渉しているか否かを判定する。
【0224】図16の例では、干渉期間262−1は、
フレーム261−3の下りリンク期間(図中「D」と記
述されている期間)の前半で干渉しているので、このよ
うな場合、携帯電話機42−2は、図11のステップS
24において、干渉フレームの下りリンク期間の前半で
干渉していると判定する。携帯電話機42−2は、ステ
ップS25において、干渉フレームに、アブセントフレ
ームを割り当てることを指定する指定情報を生成し、要
求情報に含める。そして、携帯電話機42−2は、ステ
ップS27において、指定情報を含む要求情報を、上り
リンク45−2を介して基地局41−2に送信する。
【0225】図12に戻り、このとき、基地局41−2
のCPU141は、ステップS43において、その指定情
報を含む要求情報を、通信部149、入出力インタフェ
ース145、およびバス144を介して受信し(受信し
たと判定し)、ステップS44において、図17に示さ
れるように、3つのフレーム282−v(vは、任意の
整数値),283−v,284−vからなるフレーム群
281−vに対応する時間(6ms)をTDDの周期として設
定する。
【0226】ステップS45において、基地局41−2
のCPU141は、要求情報に指定情報が含まれるか否か
を判定し、要求情報に指定情報が含まれていないと判定
した場合、ステップS46の処理を実行せずに、ステッ
プS47に進む。
【0227】この例においては、基地局41−2のCPU
141は、いま、ステップS43の処理で、指定情報を
含む要求情報を受信したので、ステップS45におい
て、要求情報に指定情報を含むと判定し、ステップS4
6において、干渉フレームに、指定情報により指定され
た期間、即ち、アブセントフレームを割り当てる。
【0228】具体的には、この例においては、図16に
示されるように、干渉フレームは、携帯電話機42−1
の上りリンクフレーム253−vの上りリンク期間(図
中「U」と記述されている期間)と、携帯電話機42−
2の下りリンク期間(図中「D」と記述されている期
間)が重なるフレームである。従って、図17において
は、干渉フレームは、フレーム群281−vの最後のフ
レーム284−vに対応するので、基地局41−2のCP
U141は、最後のフレーム284−vに、アブセント
フレームを割り当てる。
【0229】さらに、基地局41−2のCPU141は、
ステップS47において、各期間のそれぞれが所定の順
番で配置されるように、各フレームのそれぞれに、対応
する期間を割り当てる。
【0230】具体的には、この例においては、基地局4
1−2のCPU141は、下りリンクフレーム、上りリン
クフレーム、および、アブセントフレームの順番(携帯
電話機42−1のフリンジモードにおける順番(図17
のフレーム群271−1の順番)と同じ順番)で配置さ
れるように、各フレームのそれぞれに、対応する期間を
割り当てる。
【0231】即ち、基地局41−2のCPU141は、ス
テップS46の処理で、図17のフレーム群281−v
の最後のフレー284−vに、アブセントフレームを割
り当てたので、最初のフレーム282−vに下りリンク
フレームを割り当て、中央のフレーム283−vに上り
リンクフレームを割り当てる。
【0232】そして、基地局41−2のCPU141は、
ステップS41に戻り、フレーム群281−vの期間
(6ms)をTDDの周期として、携帯電話機42−2と、バ
ス144、入出力インタフェース145、および、通信
部149、並びに、上りリンク45−2、または、下り
リンク46−2を介して無線通信する。
【0233】換言すると、携帯電話機42−2は、フリ
ンジモードに移行する。
【0234】このとき(携帯電話機42−1と携帯電話
機42−2がともにフリンジモードで無線通信すると
き)、図17に示されるように、干渉期間がそれぞれ存
在しなくなる。即ち、携帯電話機42−1においては、
携帯電話機42−2からの信号に起因する干渉が発生し
なくなるとともに、携帯電話機42−2においては、携
帯電話機42−1からの信号に起因する干渉が発生しな
くなる。
【0235】このように、携帯電話機42−1と携帯電
話機42−2がそれぞれフリンジモードに移行すること
で、即ち、携帯電話機42−1と携帯電話機42−2の
両方のTDDの周期が変更されることで、両者間での移動
局間の干渉がそれぞれ解消される。
【0236】その結果、本発明の無線通信システム31
は、同一チャネル干渉に起因するシステムパフォーマン
スの劣化を低減させ、かつ、周波数利用効率のよい無線
通信を行うという効果を奏することができる。特に、基
地局同士が非同期で運用されており、かつ、基地局間で
の折衝が行われない場合、例えば、異なる通信会社が管
理する複数の基地局が接近して設置されているような場
合であって、トラヒック用周波数チャネルが、制御用チ
ャネルと同一の周波数チャネルに存在し、かつ多数の周
波数チャネルが存在しないようなときに、その効果が顕
著に現れる。
【0237】なお、上述した例においては、非標準のTD
Dの周期(フリンジモードにおけるTDDの周期)は、3つ
のフレームからなるフレーム群に対応する時間とされた
が、3つ以上の複数のフレームからなるフレーム群とさ
れてもよい。
【0238】例えば、フリンジモードに移行した携帯電
話機42−1においては、図20に示されるように、4
つのフレーム352−1,353−1,354−1,3
55−1からなるフレーム群351−1に対応する時間
が、フリンジモードに移行した携帯電話機42−2にお
いては、図21に示されるように、4つのフレーム38
2−1,383−1,384−1,385−1からなる
フレーム群381−1が、それぞれTDDの周期とされて
もよい。この場合も、携帯電話機42−1と携帯電話機
42−2の両者がフリンジモードに移行すると、図21
に示されるように、携帯電話機42−1においては、携
帯電話機42−2からの信号に起因する干渉がなくなる
とともに、携帯電話機42−2においては、携帯電話機
42−1からの信号に起因する干渉がなくなる。
【0239】ただし、複数のフレームからなるフレーム
群がTDDの周期とされる場合、そのフレーム群は、1つ
の上りリンクフレームと、1つのアブセントフレーム
と、1つ以上の下りリンクフレームとから構成される。
例えば、図21に示されるように、フレーム群371−
1は、1つの上りリンクフレーム374−1、1つのア
ブセントフレーム375−1、並びに、2つの下りリン
クフレーム372−1,373−1から構成される。同
様に、フレーム群381−1は、1つの上りリンクフレ
ーム384−1、1つのアブセントフレーム385−
1、並びに、2つの下りリンクフレーム382−1,3
83−1から構成される。
【0240】なお、携帯電話機42−1と携帯電話機4
2−2がそれぞれフリンジモードに移行した場合、携帯
電話機42−1と携帯電話機42−2が使用しないタイ
ムスロット(例えば、アブセントフレーム等の期間)が
出現するが、基地局41−1と基地局41−2は、通
常、複数の携帯電話機との間で無線通信をしていること
から、これらのタイムスロットにおいては、携帯電話機
42−1と携帯電話機42−2のようにセルのフリンジ
に位置しない他の携帯電話機との間で無線通信すること
ができる。
【0241】例えば、図22に示されるように、いま、
基地局41−1は、そのセル43−1のフリンジ44−
1に位置する携帯電話機42−1、および、そのセル4
3−1内のフリンジ44−1以外の領域に位置する携帯
電話機42−3のそれぞれと無線通信するものとする。
【0242】この場合、携帯電話機42−1は、上述し
たように、フリンジモードで、基地局41−1と無線通
信する。即ち、基地局41−1は、3つのフレームから
なるフレーム群の期間(6ms)をTDDの周期として、そのフ
レーム群を構成する3つのフレームに対して、上りリン
クフレーム、下りリンクフレーム、または、アブセント
フレームのうちのいずれかをそれぞれ割り当てる。
【0243】このとき、基地局41−1は、携帯電話機
42−3に対しては、携帯電話機42−1の上りリンク
フレームおよびアブセントフレームに対応する期間のリ
ソースを割り当てる。
【0244】携帯電話機42−3は、携帯電話機42−
2とは通信できない領域に位置するため、携帯電話機4
2−3により送信された信号は、携帯電話機42−2に
干渉を与えることはない。また、フリンジ44−1に位
置しない携帯電話機42−3が使用できる帯域が圧迫さ
れることもない。
【0245】さらに、本発明の無線通信システム31に
おいて、基地局41−1と基地局41−2は、上りリン
ク期間と下りリンク期間の切れ目を、他の基地局との折
衝をすることなく、自由に設定することができる。
【0246】端的な例を示すと、図6に示されるよう
に、基地局41−1のセル43−1内には携帯電話機4
2−1のみが存在し、かつ、基地局41−2のセル43
−2内には携帯電話機42−2のみが発生する場合、基
地局41−1と基地局41−2はそれぞれ、上りリンク
フレームにおいては下りリンク期間に割り当てていた時
間帯を削除し、上りリンクフレームを全面的に上りリン
ク期間として使用することができる。同様に、基地局4
1−1と基地局41−2はそれぞれ、下りリンクフレー
ムを全面的に下りリンク期間として使用することができ
る。
【0247】この場合、無駄になるリソースはアブセン
トフレームのみとなり、周波数利用効率は高くなる。ま
た、元のフレームの構成は崩されていないので、この状
態、即ち、携帯電話機42−1と携帯電話機42−2が
フリンジモードで無線通信している状態で、新たな携帯
電話機が、セル43−1またはセル43−2内に移動
し、その新たな携帯電話機と基地局41−1または基地
局41−2が無線通信する場合でも、何ら問題は発生し
ない。
【0248】さらに、フリンジモードに移行した移動局
は、アブセントフレームの時間帯を用いて、周辺の基地
局をサーチする処理を行うことができる。フリンジモー
ドに移行した移動局は、一般的には他のセルの近傍に位
置していることが多く、このような場合には、より頻繁
にセルサーチを行うことが望ましい。従って、フリンジ
モードに移行した移動局は、特殊な手順を必要とせずに
セルサーチを行うことができる。
【0249】また、無線通信システム31において、移
動局(携帯電話機)が、セルのフリンジに位置する(干
渉を受ける)ことを検出する検出方法は、上述したよう
に限定されず、例えば、移動局は、基地局からの受信信
号の一部が干渉波により破壊されたこと(エラーレート
が所定の閥値以上になったこと)を検出することで、ま
たは、他の基地局と接続された他の移動局からの送信信
号を検出(たとえばプリアンブル検出など)することで、
フリンジに位置する(干渉を受ける)ことを検出するこ
とができる。
【0250】さらに、移動局は、接続された基地局以外
の他の基地局からの信号を受信することにより(例え
ば、図6の例では、携帯電話機42−1は、基地局41
−2からの信号を受信することにより)、フリンジに位
置する(干渉を受ける)ことを検出してもよい。
【0251】この場合、移動局における基地局からの受
信信号は、他の基地局からの送信信号により干渉をうけ
ることになるが、チャネルコーディングのパラメータ
(たとえば符号化率、変調方式、または、拡散率等)の値
が対干渉特性の高い値に変更されることにより、通信が
途切れることはない。
【0252】即ち、移動局が、接続された基地局以外の
他の基地局からの信号を受信することにより、フリンジ
モードに移行した場合、送信電力を低減させ、かつチャ
ネルコーディングのパラメータ(たとえば符号化率、変
調方式、拡散率など)の値を対干渉特性の高いものに変
更してもよい。これにより、無線通信システム31は、
与干渉低減に貢献し、かつ、システムパフォーマンスを
さらに高く維持することが可能となる。
【0253】また、無線通信システム31は、上述した
例では、基地局間が非同期である場合に適応されたが、
この場合に限定されず、適応することができる。例え
ば、基地局間が同期している場合であり、かつ何らかの
理由によりフレーム開始タイミングがずれている場合等
にも、無線通信システム31は適応することができる。
この場合も、無線通信システム31は、上述した例と同
様の効果を奏することができる。
【0254】さらに、無線通信システム31において、
移動局がフリンジモードに移行する処理は、上述した例
では、移動局がフリンジモードへ入ることを基地局に通
達し、その基地局が下りリンクフレーム、上りリンクフ
レーム、および、アブセントフレームを定義する処理で
あったが、この処理に限定されず、例えば、移動局は、
干渉元の他の移動局と直接通信を行い、移動局と他の移
動局の間で、下りリンクフレーム、上りリンクフレー
ム、および、アブセントフレームを定義し、折衝を行っ
てもよい。この場合、無線通信システム31は、図4、
図6、および図22に示されるような、上りリンクと下
りリンクが明示的に定義されているシステムには限定さ
れず、その他、例えば、無線通信システム31は、Medi
a Access ControlがCSMA/CD(Carrier Sense Multiple A
ccess with Collision Detection)、CSMA/CA(CSMA with
Collision Avoidance)等に実装されているシステムで
もよい。
【0255】このような、移動局間で相互に折衝して、
それぞれのTDDの周期を変更する移動局の動作例につい
て、図23と図24を参照して説明する。
【0256】いま、IEEE(The Institute of Electrical
and Electronic Engineers , Inc.)802.11の無線LANシ
ステムとして規定されている通信方式により、第1の移
動局と第1の基地局が、標準のTDDの周期を利用して無
線通信するとともに、第2の移動局と第2の基地局も、
標準のTDDの周期を利用して無線通信しているものとす
る。
【0257】なお、IEEE802.11においては、上述したよ
うな上りリンク期間、下りリンク期間などは定義されて
おらず、フレームは、ポーリングによりアクセス制御を
行うCFP(Contention Free Period)とCSMAによるアクセ
ス制御が行われるCAP(Contention Access Period)に分
割されている。なお、フレームの先頭部分では、Hiperl
an2同様、基地局から制御情報がビーコンとして定期的
に送信されている。この例においては、例えば、第1の
移動局と第2の移動局が利用している標準のTDDの周期
は、図24に示されるような、フレーム402−1に対
応する時間とされ、第1の基地局と第2の基地局が利用
している標準のTDDの周期は、フレーム412−1に対
応する時間とされる。
【0258】図23に示されるように、第1の移動局
は、ステップS61において、第1の基地局と無線通信
する。
【0259】ステップS62において、第1の移動局
は、通信の終了が指示されたか否かを判定し、通信の終
了が指示されたと判定した場合、その処理を終了する
が、通信の終了が指示されていないと判定した場合、ス
テップS63に進む。
【0260】第1の移動局は、ステップS63におい
て、第1の基地局のセルのフリンジに位置することを検
出したと判定し、かつ、ステップS64において、フリ
ンジモードでないと判定した場合、ステップS65に進
み、それら以外の場合(ステップS63において、セル
のフリンジに位置することを検出していないと判定した
場合、または、ステップS64において、フリンジモー
ドであると判定した場合)、ステップS61に戻り、そ
の直前に利用していたTDDの周期を引き続き利用して、
基地局と無線通信し、それ以降の処理を繰り返す。
【0261】ステップS65において、第1の移動局
は、干渉信号(パケット)の受信を試み、この受信信号
より干渉元(第2の移動局)のアドレス(パケットの送信
元のアドレス)を抽出する。
【0262】ステップS66において、第1の移動局
は、ステップS65の処理で抽出したアドレスに向け
て、即ち、干渉元(第2の移動局)に対して、フリンジ
モードに入るネゴシエーション(折衝)を開始すべく、
所定の制御信号を上述したCAPの時間帯で送信する。
【0263】第2の移動局が、この制御信号を受信する
と、第1の移動局とフリンジモードのネゴシエーション
を開始する。換言すると、このとき、第1の移動局は、
ステップS67において、干渉元(第2の移動局)とネ
ゴシエーションする(折衝を行う)。
【0264】ステップS68において、第1の移動局
は、干渉元(第2の移動局)は、異なる基地局と無線通
信しているか否かを判定し、異なる基地局と無線通信し
ていないと判定した場合(第1の移動局が通信している
基地局と同一の第1の基地局と無線通信していると判定
した場合)、フリンジモードに移行せず、ステップS6
1に戻り、標準のTDDの周期を引き続き利用して、第1
の基地局と無線通信する。
【0265】この例においては、干渉元(第2の移動
局)は、第2の基地局と無線通信しているので、第1の
移動局は、ステップS68において、異なる基地局と無
線通信していると判定し、ステップS69において、第
1および第2の移動局のそれぞれが保持しているフレー
ム時刻情報を元に、アブセントフレームを定義する。
【0266】そして、第1の移動局は、ステップS70
において、上述したようなフリンジモード移行処理を実
行し、フリンジモードに移行する。
【0267】このとき、同時に、第2の移動局も、フリ
ンジモード移行処理を実行し、フリンジモードに移行す
る。
【0268】ただし、フリンジモードに移行する場合、
第1および第2の移動局のそれぞれは、これまで通信を
していた相手(即ち、この例においては、第1の移動局
に対しては、第1の基地局、第2の移動局に対しては、
第2の基地局)に対して、自分がフリンジモードに入っ
た旨を通達し(例えば、上述した要求情報に相当する情
報を送信し)、CFP領域においては、下りリンクフレー
ムのみ自局宛に信号を送信させ、かつ、アブセントフレ
ームでは、CAP領域においても信号を送信させないこと
を要求する。
【0269】その後、処理は、ステップS61に戻り、
第1の移動局は、図24に示されるように、フレーム群
401−1に対応する時間をTDDの周期として、基地局
42−1と無線通信する。このとき、第2の移動局は、
フレーム群411−1に対応する時間をTDDの周期とし
て、基地局42−2と無線通信する。
【0270】即ち、第1および第2の移動局のそれぞれ
は、TDDの周期として、2フレームごとにアクティブな
フレームと、アブセントフレームとを互い違いに配置さ
れたフレーム群を利用する。これにより、第1および第
2の移動局の間で干渉しあう時間帯を大幅に削減するこ
とが可能となる。なお、TDDの周期として利用されるフ
レーム群の構成は、上述した、2フレームごとにアクテ
ィブなフレームと、アブセントフレームとを互い違いに
配置された構成に限定されず、任意の数フレームおきに
アクティブなフレームと、アブセントフレームとが配置
された構成でもよい。
【0271】なお、アクティブなフレームとして、図2
4の例においては、下りリンクフレーム、および、上り
リンクフレームが定義されているが、CAP領域では、こ
のダウンリンクフレームに関わらず送受信可能とされ
る。また、下りリンクフレームにおいても上りリンクフ
レームの送信は可能とされる。
【0272】ただし、アブセントフレームとアクティブ
なフレームが1フレームおきに配置される場合は、図示
はしないが、第1の移動局におけるCAP領域が常に第2
の移動局のCFP領域により侵食されたり、第2の移動局
におけるビーコンやCFP領域が常に第1の移動局のCFP領
域により侵食されるおそれがあるので、注意を要する。
【0273】無線通信システム31において、上述した
例では、同一周波数チャネル上で生じる移動局間干渉を
防止するようにしたのであるが、これにより、例えば、
移動局が複数の基地局と同時に通信回線を設立するソフ
トハンドオフを実行することも可能となる。
【0274】即ち、従来のTDD方式の無線通信システム
においては、送信タイミングと受信タイミングが重なる
ことが大きな問題となっていたため、非同期のTDD方式
の無線通信システムにおいては、ソフトハンドオフの実
行は考慮されていなかった。しかしながら、この無線通
信システム31においては、上述したように、移動局
は、非同期関係にある複数の基地局と同時に通信を行う
場合においても、同時に送信と受信を行うことはなくな
るので、無線通信システム31は、ソフトハンドオフを
実行することができる。特に、無線通信システム31
は、移動局が複数のRF(Radio Frequency)ユニットを備
え、各々異なる周波数チャネルを有する複数の基地局の
間と同時に無線通信する場合のシステムとして好適であ
る。
【0275】なお、上述した一連の処理をソフトウエア
により実行させる場合には、そのソフトウエアを構成す
るプログラムが、専用のハードウエアに組み込まれてい
るコンピュータ、または、各種のプログラムをインスト
ールすることで、各種の機能を実行することが可能な、
例えば汎用の携帯電話機,および、パーソナルコンピュ
ータなどに、ネットワークや記録媒体からインストール
される。
【0276】この記録媒体は、携帯電話機である場合、
図7に示されるように、携帯電話機とは別に、ユーザ等
にプログラムを提供するために配布される、プログラム
が記憶されているリムーバブル記録媒体96、例えば、
上述した半導体メモリであるメモリスティック等よりな
るパッケージメディアにより構成されるだけでなく、装
置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される、
プログラムが記憶されている主制御部81のROMなどで
構成される。
【0277】また、この記録媒体は、基地局としての装
置である場合、図9に示されるように、基地局とは別
に、その管理者等にプログラムを提供するために配布さ
れる、プログラムが記憶されているリムーバブル記録媒
体151、例えば、磁気ディスク(フロッピディスクを
含む)、光ディスク(CD-ROM,DVDを含む)、光磁気ディ
スク(MDを含む)、もしくは半導体メモリなどよりな
るパッケージメディアにより構成されるだけでなく、装
置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される、
プログラムが記憶されているROM142や、記憶部14
8に含まれるハードディスクなどで構成される。
【0278】なお、本明細書において、記録媒体に記憶
されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿
って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系
列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行さ
れる処理をも含むものである。
【0279】また、本明細書において、システムとは、
複数の装置や処理部により構成される装置全体を表すも
のである。
【0280】
【発明の効果】以上のごとく、本発明によれば、確実
に、無線通信することができる。
【0281】また、本発明によれば、同一チャネル干渉
に起因するシステムパフォーマンスの劣化を低減させ、
かつ、周波数利用効率のよい無線通信を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】周波数分割数が7とされた場合の周波数繰り返
しの構成例を示す図である。
【図2】周波数分割数が3とされた場合の周波数繰り返
しの構成例を示す図である。
【図3】同一チャネル干渉を説明する従来の無線通信シ
ステムの構成例を示す図である。
【図4】本発明が適用され無線通信システムの構成例を
示す図である。
【図5】図4の無線通信システムの各基地局と各携帯電
話機が無線通信する場合のタイムチャートの一例であ
る。
【図6】図4の無線通信システムの基地局に接続されて
いる携帯電話機がセルのフリンジに位置する場合の無線
通信システムの構成例を示す図である。
【図7】本発明が適用された携帯電話機の構成例を示す
ブロック図である。
【図8】図7の携帯電話機の送受信回路部の構成例を示
すブロック図である。
【図9】本発明が適用された基地局としての装置の構成
例を示すブロック図である。
【図10】図7の携帯電話機の通信処理例を説明するフ
ローチャートである。
【図11】図9の基地局の通信処理例を説明するフロー
チャートである。
【図12】図7の携帯電話機、および、図9の基地局の
通信処理例の関係を示すアローチャートである。
【図13】図7の携帯電話機、および、図9の基地局の
通信処理例の関係を示すアローチャートである。
【図14】図4の無線通信システムの各基地局と各携帯
電話機が無線通信する場合のタイムチャートの例であ
る。
【図15】図4の無線通信システムの各基地局と各携帯
電話機が無線通信する場合のタイムチャートの例であ
る。
【図16】図4の無線通信システムの各基地局と各携帯
電話機が無線通信する場合のタイムチャートの例であ
る。
【図17】図4の無線通信システムの各基地局と各携帯
電話機が無線通信する場合のタイムチャートの例であ
る。
【図18】図4の無線通信システムの各基地局と各携帯
電話機が無線通信する場合のタイムチャートの例であ
る。
【図19】図4の無線通信システムの各基地局と各携帯
電話機が無線通信する場合のタイムチャートの例であ
る。
【図20】図4の無線通信システムの各基地局と各携帯
電話機が無線通信する場合のタイムチャートの例であ
る。
【図21】図4の無線通信システムの各基地局と各携帯
電話機が無線通信する場合のタイムチャートの例であ
る。
【図22】図4の無線通信システムの基地局が、セルの
フリンジに位置する携帯電話機と、フリンジ以外のセル
内の領域に位置する携帯電話機と無線通信する場合の、
本発明が適用される無線通信システムの構成例を示す図
である。
【図23】本発明が適用される無線通信システムの通信
処理の他の例を説明するフローチャートである。
【図24】図23の無線通信システムの通信処理によ
り、各基地局と各携帯電話機が無線通信する場合のタイ
ムチャートの例である。
【符号の説明】
31 無線通信システム 41−1,41−2 基地
局, 42−1,42−2 携帯電話機, 43−1,
43−2 セル, 44−1,44−2 フリンジ,
45−1,45−2 上りリンク, 46−1,46−
2 下りリンク,81 主制御部, 93 送受信回路
部, 94 アンテナ, 141 CPU, 149 通
信部, 52 下りリンク期間, 53 上りリンク期
間, 54 フレーム, 62 下りリンク期間, 6
3 上りリンク期間,64 フレーム,232,242
干渉期間, 271 フレーム群, 272 下りリ
ンクフレーム, 273 上りリンクフレーム, 27
4 アブセントフレーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5K022 DD01 DD13 DD19 DD23 DD33 5K028 BB04 CC02 CC05 HH00 LL02 5K067 AA03 AA11 BB04 CC04 EE02 EE10 EE65

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 TDD方式により、移動無線通信装置と固
    定無線通信装置とが、相互に無線通信する無線通信シス
    テムにおいて、 前記固定無線通信装置は、第1のTDDの周期を利用し
    て、第1および第2の移動無線通信装置のそれぞれと相
    互に無線通信し、 前記第1の移動無線通信装置が、前記固定無線通信装置
    との通信に干渉を受ける場合、前記固定無線通信装置
    は、前記第1の移動無線通信装置に対して、前記第1の
    TDDの周期とは異なる第2の前記TDDの周期を設定し、 設定した前記第2のTDDの周期を利用して、前記第1の
    無線通信装置と相互に無線通信するとともに、前記第1
    のTDDの周期を利用して、前記第2の無線通信装置と相
    互に無線通信することを特徴とする無線通信システム。
  2. 【請求項2】 TDD方式により、固定無線通信装置と相
    互に無線通信する移動無線通信装置において、 第1のTDDの周期を利用して、前記固定無線通信装置と
    相互に無線通信する通信手段と、 前記通信手段による通信が干渉を受けていることを検出
    する検出手段と、 前記検出手段により前記通信手段による通信が干渉を受
    けていることが検出された場合、これから利用するTDD
    の周期として、前記第1のTDDの周期とは異なるものを
    要求する要求情報を生成する生成手段とを備え、 前記通信手段は、前記生成手段により生成された前記要
    求情報を、前記固定無線通信装置に送信し、送信した前
    記要求情報に基づいて、前記固定無線通信装置により設
    定された、前記第1のTDDの周期とは異なる第2のTDDの
    周期を利用して、前記固定無線通信装置と相互に無線通
    信することを特徴とする移動無線通信装置。
  3. 【請求項3】 前記第1のTDDの周期は、下り方向に情
    報が伝送される下りリンク期間、および、上り方向に情
    報が伝送される上りリンク期間を含む所定のフレームに
    対応する周期であることを特徴とする請求項2に記載の
    移動無線通信装置。
  4. 【請求項4】 前記第2のTDDの周期は、連続する複数
    の前記フレームから構成されるフレーム群に対応する周
    期であることを特徴とする請求項3に記載の移動無線通
    信装置。
  5. 【請求項5】 前記通信手段は、前記フレーム群を構成
    する前記複数のフレームのうちの第1のフレームで、下
    り方向に情報を伝送し、第2のフレームで、上り方向に
    情報を伝送し、第3のフレームで、情報を伝送しないこ
    とを特徴とする請求項4に記載の移動無線通信装置。
  6. 【請求項6】 前記第3のフレームにおいて、前記固定
    無線通信装置とは異なる他の前記固定無線通信装置の存
    在を探索する探索手段をさらに備えることを特徴とする
    請求項5に記載の移動無線通信装置。
  7. 【請求項7】 前記フレーム群が4つ以上の前記フレー
    ムで構成される場合、前記フレーム群のうち、所定の1
    つが前記第2のフレームとされ、前記第2のフレームと
    は異なる所定の1つが前記第3のフレームとされ、か
    つ、前記第2および前記第3のフレームを除く、残りの
    前記フレームのそれぞれは、前記第1のフレームとされ
    ることを特徴とする請求項5に記載の移動無線通信装
    置。
  8. 【請求項8】 前記フレーム群を構成する前記複数のフ
    レームのそれぞれには、予め設定された所定の順番で、
    前記第1乃至前記第3のフレームが割り当てられること
    を特徴とする請求項5に記載の移動無線通信装置。
  9. 【請求項9】 前記検出手段は、前記下りリンク期間に
    おけるエラーレートに基づいて、前記干渉を受けている
    ことを検出することを特徴とする請求項5に記載の移動
    無線通信装置。
  10. 【請求項10】 前記検出手段は、前記通信手段により
    他の移動無線通信装置により送信された信号が受信され
    た場合、前記干渉を受けていることを検出することを特
    徴とする請求項5に記載の移動無線通信装置。
  11. 【請求項11】 前記検出手段は、前記通信手段により
    前記固定無線通信装置とは異なる他の固定無線通信装置
    により送信された信号が受信された場合、前記干渉を受
    けていることを検出することを特徴とする請求項5に記
    載の移動無線通信装置。
  12. 【請求項12】 前記検出手段により干渉を受けている
    ことが検出された場合、干渉元の他の固定無線通信装置
    または他の移動無線通信装置に対して通信回線を開設す
    る開設手段をさらに備え、 前記通信手段は、前記固定無線通信装置と無線通信を継
    続するとともに、前記開設手段により開設された前記通
    信回線を利用して、前記他の固定無線通信装置または前
    記他の移動無線通信装置と無線通信を開始することを特
    徴とする請求項5に記載の移動無線通信装置。
  13. 【請求項13】 前記下りリンク期間において、前記干
    渉が発生する周期を監視する監視手段と、 前記監視手段により監視された前記干渉が発生する周期
    に基づいて、他の移動無線通信装置により前記第2のTD
    Dの周期が既に利用されているか否かを推定する推定手
    段とをさらに備え、 前記生成手段は、前記推定手段により、前記他の移動無
    線通信装置により前記第2のTDDの周期が既に利用され
    ていると推定された場合、さらに、前記干渉が発生する
    フレームを、前記第2または前記第3のフレームのうち
    のいずれか一方とすることを指定する指定情報を生成
    し、生成した前記指定情報を前記要求情報に含めること
    を特徴とする請求項9に記載の移動無線通信装置。
  14. 【請求項14】 前記生成手段は、前記通信手段が前記
    干渉を受けるタイミングが、前記下りリンク期間の前半
    部である場合、前記第3のフレームを指定し、 前記通信手段が前記干渉を受けるタイミングが、前記下
    りリンク期間の後半部である場合、前記第2のフレーム
    を指定することを特徴とする請求項13に記載の移動無
    線通信装置。
  15. 【請求項15】 前記検出手段により前記干渉を受ける
    ことが検出された場合、干渉元の他の移動無線通信装置
    と前記通信手段を介して折衝を行い、その折衝の結果に
    基づいて、これから利用する前記TDDの周期として、前
    記第1のTDDの周期とは異なる前記第2のTDDの周期を決
    定する決定手段をさらに備え、 前記生成手段は、これから利用する前記TDDの周期とし
    て、前記決定手段により決定された前記第2のTDDの周
    期を要求する前記要求情報を生成することを特徴とする
    請求項2に記載の移動無線通信装置。
  16. 【請求項16】 前記決定手段は、前記他の移動無線通
    信装置が、前記通信手段が通信している前記固定無線通
    信装置同一の前記固定無線通信装置と無線通信している
    場合、前記第2のTDDの周期を決定することを禁止し、 前記通信手段は、前記第1のTDDの周期を引き続き利用
    して、前記固定無線通信装置と相互に無線通信すること
    を特徴とする請求項15に記載の移動無線通信装置。
  17. 【請求項17】 前記第1のTDDの周期は、所定のフレ
    ームに対応する周期であり、 前記第2のTDDの周期は、連続する所定の個数の前記フ
    レームから構成されるフレーム群に対応する周期である
    ことを特徴とする請求項15に記載の移動無線通信装
    置。
  18. 【請求項18】 前記通信手段は、前記フレーム群を構
    成する前記フレームのうちの所定の前記フレームでは、
    情報を伝送しないことを特徴とする請求項17に記載の
    移動無線通信装置。
  19. 【請求項19】 TDD方式により、固定無線通信装置と
    相互に無線通信する移動無線通信装置の無線通信方法に
    おいて、 第1のTDDの周期を利用して、前記固定無線通信装置と
    相互に行われる無線通信を制御する第1の通信制御ステ
    ップと、 前記固定無線通信装置との通信が干渉を受けていること
    を検出する検出ステップと、 前記検出ステップの処理により前記固定無線通信装置と
    の通信が干渉を受けていることが検出された場合、これ
    から利用するTDDの周期として、前記第1のTDDの周期と
    は異なるものを要求する要求情報を生成する生成ステッ
    プと前記生成ステップの処理により生成された前記要求
    情報の、前記固定無線通信装置への送信を制御する第2
    の通信制御ステップと、 前記固定無線通信装置により、前記第2の通信制御ステ
    ップの処理により送信が制御された前記要求情報に対し
    て設定された、前記第1のTDDの周期とは異なる第2のT
    DDの周期を利用して、前記固定無線通信装置との間で相
    互に行われる無線通信を制御する第3の無線通信制御ス
    テップとを含むことを特徴とする無線通信方法。
  20. 【請求項20】 TDD方式により、固定無線通信装置と
    相互に無線通信する移動無線通信装置を制御するコンピ
    ュータのプログラムであって、 第1のTDDの周期を利用して、前記固定無線通信装置と
    相互に行われる無線通信を制御する第1の通信制御ステ
    ップと、 前記固定無線通信装置との通信が干渉を受けていること
    を検出する検出ステップと、 前記検出ステップの処理により前記固定無線通信装置と
    の通信が干渉を受けていることが検出された場合、これ
    から利用するTDDの周期として、前記第1のTDDの周期と
    は異なるものを要求する要求情報を生成する生成ステッ
    プと前記生成ステップの処理により生成された前記要求
    情報の、前記固定無線通信装置への送信を制御する第2
    の通信制御ステップと、 前記固定無線通信装置により、前記第2の通信制御ステ
    ップの処理により送信が制御された前記要求情報に対し
    て設定された、前記第1のTDDの周期とは異なる第2のT
    DDの周期を利用して、前記固定無線通信装置との間で相
    互に行われる無線通信を制御する第3の無線通信制御ス
    テップとを含むことを特徴とするコンピュータが読み取
    り可能なプログラムが記録されている記録媒体。
  21. 【請求項21】 TDD方式により、固定無線通信装置と
    相互に無線通信する移動無線通信装置を制御するコンピ
    ュータに、 第1のTDDの周期を利用して、前記固定無線通信装置と
    相互に行われる無線通信を制御する第1の通信制御ステ
    ップと、 前記固定無線通信装置との通信が干渉を受けていること
    を検出する検出ステップと、 前記検出ステップの処理により前記固定無線通信装置と
    の通信が干渉を受けていることが検出された場合、これ
    から利用するTDDの周期として、前記第1のTDDの周期と
    は異なるものを要求する要求情報を生成する生成ステッ
    プと前記生成ステップの処理により生成された前記要求
    情報の、前記固定無線通信装置への送信を制御する第2
    の通信制御ステップと、 前記固定無線通信装置により、前記第2の通信制御ステ
    ップの処理により送信が制御された前記要求情報に対し
    て設定された、前記第1のTDDの周期とは異なる第2のT
    DDの周期を利用して、前記固定無線通信装置との間で相
    互に行われる無線通信を制御する第3の無線通信制御ス
    テップとを実行させることを特徴とするプログラム。
  22. 【請求項22】 TDD方式により、移動無線通信装置と
    相互に無線通信する固定無線通信装置において、 第1のTDDの周期を利用して、第1および第2の移動無
    線通信装置のそれぞれと相互に無線通信する通信手段
    と、 前記通信手段により、前記第1の移動無線通信装置か
    ら、これから利用するTDDの周期として、前記第1のTDD
    の周期とは異なるものを要求する要求情報が受信された
    場合、前記第1の移動無線通信装置との通信に対して、
    前記第1のTDDの周期とは異なる第2のTDDの周期を設定
    する設定手段とを備え、 前記通信手段は、前記設定手段により設定された前記第
    2のTDDの周期を利用して、前記第1の移動無線通信装
    置と相互に無線通信するとともに、前記第1のTDDの周
    期を利用して、前記第2の無線通信装置と相互に無線通
    信することを特徴とする固定無線通信装置。
  23. 【請求項23】 前記第1のTDDの周期は、下り方向に
    情報が伝送される下りリンク期間、および、上り方向に
    情報が伝送される上りリンク期間を含む所定のフレーム
    に対応する周期であることを特徴とする請求項22に記
    載の固定無線通信装置。
  24. 【請求項24】 前記設定手段は、前記第2のTDDの周
    期として、連続する複数の前記フレームから構成される
    フレーム群に対応する周期を設定することを特徴とする
    請求項23に記載の固定無線通信装置。
  25. 【請求項25】 前記設定手段は、前記フレーム群を構
    成する前記複数のフレームのそれぞれに対して、下り方
    向に情報が伝送される第1の期間、上り方向に情報が伝
    送される第2の期間、または、情報が伝送されない第3
    の期間のいずれかを割り当てることを特徴とする請求項
    24に記載の固定無線通信装置。
  26. 【請求項26】 前記設定手段は、前記フレーム群が4
    つ以上のフレームから構成される場合、前記フレーム群
    の中の、所定の1つの前記フレームに、前記第2の期間
    を割り当て、前記第2の期間を割り当てたものとは異な
    る所定の1つの前記フレームに、前記第3の期間を割り
    当て、かつ、前記第2および前記第3の期間を割り当て
    たものを除く、残りの前記フレームのそれぞれに、前記
    第1の期間を割り当てることを特徴とする請求項25に
    記載の固定無線通信装置。
  27. 【請求項27】 前記設定手段は、前記フレーム群を構
    成する前記フレームのそれぞれに対して、予め設定され
    た順番で、前記第1乃至前記第3の期間を設定すること
    を特徴とする請求項25に記載の固定無線通信装置。
  28. 【請求項28】 前記設定手段は、前記要求情報に含ま
    れている、前記第2または前記第3の期間を指定する指
    定情報に基づいて、前記第2または前記第3の期間を割
    り当てることを特徴とする請求項25に記載の固定無線
    通信装置。
  29. 【請求項29】 TDD方式により、移動無線通信装置と
    相互に無線通信する固定無線通信装置の無線通信方法に
    おいて、 第1のTDDの周期を利用して、第1および第2の移動無
    線通信装置のそれぞれと相互に行われる無線通信を制御
    する第1の通信制御ステップと、 前記第1の移動無線通信装置から、これから利用するTD
    Dの周期として、前記第1のTDDの周期とは異なるものを
    要求する要求情報が受信された場合、前記第1の移動無
    線通信装置との通信に対して、前記第1のTDDの周期と
    は異なる第2のTDDの周期を設定する設定ステップと、 前記設定ステップの処理により設定された前記第2のTD
    Dの周期を利用して、前記第1の移動無線通信装置と相
    互に行われる無線通信を制御するとともに、前記第1の
    TDDの周期を利用して、前記第2の無線通信装置と相互
    に行われる無線通信を制御する第2の通信制御ステップ
    とを含むことを特徴とする無線通信方法。
  30. 【請求項30】 TDD方式により、移動無線通信装置と
    相互に無線通信する固定無線通信装置を制御するコンピ
    ュータのプログラムであって、 第1のTDDの周期を利用して、第1および第2の移動無
    線通信装置のそれぞれと相互に行われる無線通信を制御
    する第1の通信制御ステップと、 前記第1の移動無線通信装置から、これから利用するTD
    Dの周期として、前記第1のTDDの周期とは異なるものを
    要求する要求情報が受信された場合、前記第1の移動無
    線通信装置との通信に対して、前記第1のTDDの周期と
    は異なる第2のTDDの周期を設定する設定ステップと、 前記設定ステップの処理により設定された前記第2のTD
    Dの周期を利用して、前記第1の移動無線通信装置と相
    互に行われる無線通信を制御するとともに、前記第1の
    TDDの周期を利用して、前記第2の無線通信装置と相互
    に行われる無線通信を制御する第2の通信制御ステップ
    とを含むことを特徴とするコンピュータが読み取り可能
    なプログラムが記録されている記録媒体。
  31. 【請求項31】 TDD方式により、移動無線通信装置と
    相互に無線通信する固定無線通信装置を制御するコンピ
    ュータに、 第1のTDDの周期を利用して、第1および第2の移動無
    線通信装置のそれぞれと相互に行われる無線通信を制御
    する第1の通信制御ステップと、 前記第1の移動無線通信装置から、これから利用するTD
    Dの周期として、前記第1のTDDの周期とは異なるものを
    要求する要求情報が受信された場合、前記第1の移動無
    線通信装置との通信に対して、前記第1のTDDの周期と
    は異なる第2のTDDの周期を設定する設定ステップと、 前記設定ステップの処理により設定された前記第2のTD
    Dの周期を利用して、前記第1の移動無線通信装置と相
    互に行われる無線通信を制御するとともに、前記第1の
    TDDの周期を利用して、前記第2の無線通信装置と相互
    に行われる無線通信を制御する第2の通信制御ステップ
    とを実行させることを特徴とするプログラム。
JP2002091362A 2002-03-28 2002-03-28 無線通信システム、無線通信装置および方法、並びに、プログラム Expired - Fee Related JP3952277B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002091362A JP3952277B2 (ja) 2002-03-28 2002-03-28 無線通信システム、無線通信装置および方法、並びに、プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002091362A JP3952277B2 (ja) 2002-03-28 2002-03-28 無線通信システム、無線通信装置および方法、並びに、プログラム

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2003289576A true JP2003289576A (ja) 2003-10-10
JP2003289576A5 JP2003289576A5 (ja) 2005-09-02
JP3952277B2 JP3952277B2 (ja) 2007-08-01

Family

ID=29236462

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002091362A Expired - Fee Related JP3952277B2 (ja) 2002-03-28 2002-03-28 無線通信システム、無線通信装置および方法、並びに、プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3952277B2 (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009022367A1 (ja) * 2007-08-10 2009-02-19 Fujitsu Limited 無線通信システムにおける移動機、及び無線基地局側装置
JP2009509384A (ja) * 2005-09-16 2009-03-05 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 無線通信ネットワークの自己共存を改善するための方法
JP2010200333A (ja) * 2003-10-15 2010-09-09 Qualcomm Inc 無線基地局の信頼性強化のためのアーキテクチャ
JP2011514108A (ja) * 2008-03-11 2011-04-28 インテル・コーポレーション ネットワーク間干渉の緩和
US8355372B2 (en) 2004-05-07 2013-01-15 Qualcomm Incorporated Transmission mode and rate selection for a wireless communication system
US8401018B2 (en) 2004-06-02 2013-03-19 Qualcomm Incorporated Method and apparatus for scheduling in a wireless network
US8472473B2 (en) 2003-10-15 2013-06-25 Qualcomm Incorporated Wireless LAN protocol stack
US8483105B2 (en) 2003-10-15 2013-07-09 Qualcomm Incorporated High speed media access control
US8600336B2 (en) 2005-09-12 2013-12-03 Qualcomm Incorporated Scheduling with reverse direction grant in wireless communication systems
US8774098B2 (en) 2003-10-15 2014-07-08 Qualcomm Incorporated Method, apparatus, and system for multiplexing protocol data units
US8903440B2 (en) 2004-01-29 2014-12-02 Qualcomm Incorporated Distributed hierarchical scheduling in an ad hoc network
US9072101B2 (en) 2003-10-15 2015-06-30 Qualcomm Incorporated High speed media access control and direct link protocol
US9226308B2 (en) 2003-10-15 2015-12-29 Qualcomm Incorporated Method, apparatus, and system for medium access control

Cited By (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8472473B2 (en) 2003-10-15 2013-06-25 Qualcomm Incorporated Wireless LAN protocol stack
US9226308B2 (en) 2003-10-15 2015-12-29 Qualcomm Incorporated Method, apparatus, and system for medium access control
JP2010200333A (ja) * 2003-10-15 2010-09-09 Qualcomm Inc 無線基地局の信頼性強化のためのアーキテクチャ
US9137087B2 (en) 2003-10-15 2015-09-15 Qualcomm Incorporated High speed media access control
US9072101B2 (en) 2003-10-15 2015-06-30 Qualcomm Incorporated High speed media access control and direct link protocol
US8774098B2 (en) 2003-10-15 2014-07-08 Qualcomm Incorporated Method, apparatus, and system for multiplexing protocol data units
US8582430B2 (en) 2003-10-15 2013-11-12 Qualcomm Incorporated Method and apparatus for wireless LAN (WLAN) data multiplexing
US8483105B2 (en) 2003-10-15 2013-07-09 Qualcomm Incorporated High speed media access control
US8903440B2 (en) 2004-01-29 2014-12-02 Qualcomm Incorporated Distributed hierarchical scheduling in an ad hoc network
US8355372B2 (en) 2004-05-07 2013-01-15 Qualcomm Incorporated Transmission mode and rate selection for a wireless communication system
US8401018B2 (en) 2004-06-02 2013-03-19 Qualcomm Incorporated Method and apparatus for scheduling in a wireless network
US8600336B2 (en) 2005-09-12 2013-12-03 Qualcomm Incorporated Scheduling with reverse direction grant in wireless communication systems
US9198194B2 (en) 2005-09-12 2015-11-24 Qualcomm Incorporated Scheduling with reverse direction grant in wireless communication systems
JP2009509384A (ja) * 2005-09-16 2009-03-05 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 無線通信ネットワークの自己共存を改善するための方法
US9801073B2 (en) 2005-09-16 2017-10-24 Koninklijke Philips N.V. Method for improving self-coexistence of wireless communication networks
US8670805B2 (en) 2007-08-10 2014-03-11 Fujitsu Limited Mobile station and wireless base station side paging control device in wireless communication system
JP4893830B2 (ja) * 2007-08-10 2012-03-07 富士通株式会社 無線通信システムにおける移動機、及び無線基地局側装置
WO2009022367A1 (ja) * 2007-08-10 2009-02-19 Fujitsu Limited 無線通信システムにおける移動機、及び無線基地局側装置
KR101108792B1 (ko) * 2007-08-10 2012-02-07 후지쯔 가부시끼가이샤 무선 통신 시스템에서의 이동기 및 무선 기지국측 장치
US8639189B2 (en) 2008-03-11 2014-01-28 Intel Corporation Mitigation of internetwork interference
JP2011514108A (ja) * 2008-03-11 2011-04-28 インテル・コーポレーション ネットワーク間干渉の緩和

Also Published As

Publication number Publication date
JP3952277B2 (ja) 2007-08-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Chen Medium access control of wireless LANs for mobile computing
KR101017485B1 (ko) 업링크 전력 및 레이트를 효율적으로 제어하기 위하여umts tdd 시스템에서 업링크 소프트 핸드오프 지원
JP3938853B2 (ja) 移動通信システムにおけるタイムスロット割当て方法、信号伝送方法、無線基地局制御装置、無線基地局及び移動局
RU2390939C2 (ru) Способы и устройство беспроводного терминала для использования в системе беспроводной связи, которая использует многорежимную базовую станцию
RU2407185C2 (ru) Планирование с разрешением передачи в обратном направлении в системах беспроводной связи
KR100960553B1 (ko) 멀티-섹터 브로드캐스트 페이징 채널
KR100983687B1 (ko) 다중반송파 통신 시스템에서 톤들의 할당
CN111263433B (zh) 用于在设备到设备通信中的时间同步的方法及装置
CA2637282C (en) Methods and systems for synchronizing overlapping wireless systems
EP1111952B1 (en) Method for transmitting an encryption number in a communication system and a communication system
JP4910531B2 (ja) 端末間のアドホック通信方法及び通信システム
JP3952277B2 (ja) 無線通信システム、無線通信装置および方法、並びに、プログラム
Xiang et al. Medium access control protocols in cognitive radio networks
MX2008013759A (es) Metodo para controlar radiocomunicaciones durante periodos inactivos en un sistema inalambrico.
US9351208B2 (en) Multi-site cell communication method, base station controller, base station, and communication system thereof
JP2009523378A (ja) ビーコン信号の非存在下または存在下において用いられ得る通信の方法および装置
CN101836413A (zh) 使用正交子信道的语音和数据通信业务
EP2001248A2 (en) Communication apparatus and terminal
JP2009509383A (ja) 動的なスペクトラムアクセス無線システムにおける既存ユーザの通知
US7369870B2 (en) Radio communication system, mobile radio communication apparatus and method therefor, fixed radio communication apparatus and method therefor, recording medium, and program
JP2006050526A (ja) 無線通信システム、無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラム
JP2009515385A (ja) 拡散スペクトル・セルラ・システムにおける複数の移動局に関連付けられたアップリンク上のデータの伝送
KR20040068619A (ko) 네트워크에서 통신 관리 방법, 신호, 전송 장치 및 수신단말
EP2636176B1 (en) Method and arrangement for transmissions in vamos capable wireless communication systems
McFarland et al. The Family Dynamics of 802.11: The 802.11 family of standards is helping to move wireless LANs into promising new territory.

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050302

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050302

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060912

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061227

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070216

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070405

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070418

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees