JP2003287549A - 加速度センサ - Google Patents

加速度センサ

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JP2003287549A JP2002091916A JP2002091916A JP2003287549A JP 2003287549 A JP2003287549 A JP 2003287549A JP 2002091916 A JP2002091916 A JP 2002091916A JP 2002091916 A JP2002091916 A JP 2002091916A JP 2003287549 A JP2003287549 A JP 2003287549A
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靖彦 菅野
Naoki Nishimura
直樹 西村
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SANKEN MICROPHONE KK
Fukuda Denshi Co Ltd
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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 振動膜と背極の吸着を防止し、かつ高感度な
加速度センサを提供すること。 【解決手段】 振動膜の振動に伴って発生する物理量の
変化に基づき振動膜に加わる加速度を検出する加速度セ
ンサにおいて、振動膜に取り付けられた錘を有するとと
もに、当該錘の形状を、振動膜の振動を妨げない範囲で
できるだけ大きくする。これにより、振動膜の平面性が
広範囲で保たれ、中心部と周辺部の変位量の差が無くな
るため、中心部の移動量が小さくなり、対向する背極と
の吸着が防止される。また、広範囲の部分が振動するた
め、感度の向上が達成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は加速度センサに関
し、特に微弱な加速度の検出に好適に使用可能な加速度
センサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、加速度センサは様々な分野で用い
られているが、特に微弱な振動を検出する加速度センサ
としては、例えば、心音の検出、記録を行う心音計にお
ける心音マイクロホンとしての加速度センサが知られて
いる。
【0003】心音は聴診器等による直接聴診も広く行わ
れているが、 1)医師の個人差が反映されるため、客観性及び定量性
に欠ける。 2)心音の記録ができないため、過去の状態と比較した
り、他の分析に供することができない。 3)心音の主要な成分は30〜800Hzと低い周波数
帯に存在するが、ヒトの聴覚特性上低周波領域の判別は
難しく、特に数10Hzの領域で心音成分を聞き分ける
のは困難である。といった問題に対処するため、心音計
を用いて、例えば心音図として記録することが従来行わ
れている。
【0004】心音計は、主に、心音を検出するための心
音マイクロホン、心音マイクマイクロホンが出力する信
号を増幅する増幅器、記録する周波数成分の選択や、雑
音成分を除去するフィルタ、心音波形を記録する記録装
置等を有してなる。
【0005】従来、心音マイクロホンとしての加速度セ
ンサとしては、圧電素子を用い、加速度を電気信号に変
換して出力する構成を有する圧電型加速度センサが広く
用いられている。具体的には、密閉されたケース内に、
圧電素子から構成され、錘が取り付けられた振動膜を支
持した構成を有する。このような構成の心音マイクロホ
ンに振動が伝わると、錘は慣性の法則によりその場に止
まろうとするため、圧電素子に力が加わる。この力によ
って圧電素子が発生する電圧は、錘の慣性力、すなわち
入力された振動の大きさに比例するため、電圧の大きさ
から加速度を検出することが可能である。
【0006】心音マイクロホンは胸壁に伝播する心音と
いう微小な振動を検出するため、高い感度を有する必要
がある。上述の心音マイクロホンの感度を上げるには、
振動膜に取り付ける錘を重くすればよい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、重い錘はサイ
ズが大きく、また圧電素子からなる振動膜に対する負荷
も大きくなるため、衝撃に弱く、1m程度の高さから落
下しても破損してしまう。また、大きな錘を用いるた
め、心音マイクロホンの大型化を招いていた。心音マイ
クロホンは人体の胸部という弾性体上に装着して用いる
ため、心音マイクロホンが重いと心音の高音成分が減衰
されてしまう。さらに、大型化によって、被験者の肋間
に装着することが困難になる。
【0008】一方、加速度センサには、例えば特開平5
−232136号公報に開示されるように、密閉された
ケース中に微小間隔を持って配置した振動膜と電極板と
でコンデンサを形成し、このコンデンサの容量変化によ
る電圧変化から加速度を検出する静電型の加速度センサ
が知られている。
【0009】静電型の加速度センサは、振動膜から直接
電圧を検出する必要がないため、圧電型の加速度センサ
と比較して振動膜の変位が小さくても良く、振動膜に錘
をつける場合であっても、その重量や大きさは小さくて
済み、センサ全体の重量、大きさの点で圧電型加速度セ
ンサより優れている。
【0010】しかしながら、静電型の加速度センサには
振動膜と電極板との吸着という問題があった。すなわ
ち、特に微弱な振動を検出する加速度センサにおいて
は、振動膜と電極板との間隔が非常に狭い(数10μm
程度)。しかも、加速度センサの使用時、振動膜と電極
板の対抗面上には反対の極性を有する電荷が現れるた
め、振動膜と電極板には互いに引き合う力が加わる。ま
た、加速度センサに用いる振動膜は一般に円形を有し、
その外縁を支持部材に取り付けられた構造を有している
ため、その中心へ向かうほど可動量が大きい。しかも、
感度を上げるために錘を取り付ける場合、軽い錘で大き
い感度向上効果を得るために錘を振動膜の中心につける
傾向が大きく、中心部と周辺部の移動量の差がさらに増
大し、振動時に振動膜の中心部が電極板により接近する
ようになる。その結果、場合によっては振動膜の中心部
付近と電極板とが吸着し、センサとしての機能を果たさ
なくなる虞がある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような従来
技術の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、
小型軽量で堅牢であるとともに、振動膜と電極板との吸
着を防止し、かつ感度の良好な加速度センサを提供する
ことにある。
【0012】この目的を達成するため、本発明による加
速度センサは、振動膜を振動可能に支持し、振動膜に加
わる加速度を振動膜の振動に伴って発生する物理量の変
化に基づいて検出する加速度センサにおいて、記振動膜
に取り付けられた錘を有し、錘の形状が、前記振動膜の
振動を妨げない範囲で前記振動膜に対する取り付け面積
が最大になるように定められることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明をそ
の好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。図1は、
本発明による加速度センサの構成例を示す分解斜視図、
図2は図1のA−Aにおける垂直断面図である。なお、
以下の説明においては、2重構造を有する加速度センサ
を例にして説明するが、本発明の原理は例えば上述の特
開平5−232136号公報に開示されるような、単一
のケースに振動膜や電極板(背極)が支持されてなる加
速度センサにも適用可能であることは言うまでもない。
さらに、以下に説明する加速度センサでは振動膜及び背
極に通気用の穴が設けられているが、本発明の実施には
必ずしも通気用の穴は必要はない。
【0014】図2からわかるように、本実施形態に係る
加速度センサ100は、樹脂製の下ケース1及び上ケー
ス17からなる、気密性を有する外部ケース内に、内部
ケースとしてのユニットケース2に保持されたセンサ本
体20が支持される構成を有している。後述するよう
に、センサ本体20を筐体内面と離して支持することに
より、密閉されたセンサ上下での通気が可能となり、セ
ンサの感度損失を低減可能である上、不要な振動の検出
をも低減可能である。
【0015】図1及び、センサ本体20の垂直断面図で
ある図3を参照して、本実施形態に係る加速度センサの
構成について更に詳細に説明する。
【0016】センサ本体は略円筒形状を有する金属製ユ
ニットケース2内に各部品3〜16を積層し、ユニット
ケース2の上下面を構成する鍔部21及び22によって
部品をケース内に保持した構成を有している。ユニット
ケース2内の最上面(使用時には最下面となるが、図に
合わせて説明する。以下他の構成要素についても同様)
にはフロントリング3が設けられ、後述する調整用錘5
とユニットケース2の顎部21内面とのスペーサの役目
を果たしている。
【0017】振動膜7は、例えば金属蒸着された樹脂薄
膜から構成され、その周囲を振動膜リング8に固定され
ることで所定の張力を有している。また、振動膜7の中
央には、通気用の穴71が設けられている。振動膜7表
面には、中心を共通とするリング状の錘6が取り付けら
れ、必要に応じてさらに錘6の上にやはりリング状の調
整用錘5が設けられる。調整用錘5はセンサ感度や共振
点の調整用錘であり、錘6に比べて十分軽量である。調
整用錘5は不要の場合もあれば、複数枚用いる場合もあ
る。
【0018】後述するように、錘5の形状は、振動膜7
と背極10との距離を一定に保持したり、振動膜7と背
極10との吸着を防止する上で大きな意味を持つ。
【0019】調整用音響抵抗4は錘6(及び調整用錘
5)の穴を覆うように取り付けられた通気性を有する膜
であり、リアプレート16の穴16aに設けられている
もう一方の調整用音響抵抗(図1では見えないが、図2
及び図3に図示)とともに、センサを通過する空気に対
する流体抵抗として機能する。
【0020】調整用音響抵抗4により、センサの感度、
振動膜の共振点、共振の鋭さ等の微調整を行うことが可
能である。調整用音響抵抗4は例えば不織布から構成で
きる。
【0021】リング状のスペーサ9は、その厚みにより
振動膜7と後述の背極10とを所定距離離間させるとも
に、これらを絶縁するために設けられる。従って、振動
膜7と背極10は、スペーサ9による距離に等しい厚み
を有する空気の層を誘電体とするコンデンサを形成す
る。スペーサ9の厚みは数10μm程度である。
【0022】背極10は圧電膜を圧着した金属板から構
成され、通気用の穴10aが本実施形態では4箇所に設
けられている。
【0023】背極10はコンタクトプレート11ととも
にインシュレータ12に周囲を保持される。コンタクト
プレート11はプリント配線基板(PC板)13上に実
装される各種回路、特にインピーダンス調整用のFET
14と背極10とを電気的に導通させるための導体であ
る。
【0024】PC板13にはインピーダンス調整用のF
ET14他、センサ出力を生成するための電気回路素子
(図示せず)が実装される。PC板13にも通気用の穴
13aが設けられる。
【0025】固定リング15はPC板13上の回路部品
がリアプレート16に接触しないように設けられるスペ
ーサである。リアプレート16はセンサ本体20の底面
を構成する。リアプレート16にはPC板13上の回路
から出力信号を取り出すためのケーブル(図示せず)を
引き出すための穴と、一対の通気用の穴16aがそれぞ
れ設けられる。また、上述のように、リアプレート16
には通気用の穴16aを覆うように調整用音響抵抗4が
設けられる。
【0026】このような構成を有するセンサ本体20
は、さらに上ケース17及び下ケース1から構成される
ケースに収納、密閉されて加速度センサを構成する。本
実施形態に係る加速度センサは、センサ本体20をケー
ス内面に設けた突起もしくはリブの頂点により支持する
ことで、センサ本体20とケース内面の接触面積が少な
くなり、ケースに加わる外来ノイズが直接センサ本体に
及ぼす影響を大きく減少することが可能である。
【0027】例えば、本実施形態において、センサ本体
20は下ケース1の内側底面に設けられたリング状のリ
ブ1aと、下ケース1の内側面に設けたリング状のリブ
1bによってケース内に支持される。これらリブ1a,
1bはケースが樹脂製である場合には一体成形すればよ
いし、ケース内面に設けた溝にリブ1a、1bをはめ込
む等してもよい。リブの断面形状は任意であるが、セン
サ本体20との接触面積を減らすため、図4に示すよう
に先端に向かうほど細くなる形状が好ましい。
【0028】また、全周に渡って支持する必要は必ずし
も無く、センサ本体20をがたつき無く支持可能であれ
ば、複数の突起によりセンサ本体を支持しても良い。こ
の場合、センサ側面では3点以上、ユニットケース2の
顎部21では2点以上を支持することが好ましい。
【0029】また、センサ本体20を支持するリブ又は
突起の位置は必ずしも図2や図4で示した位置である必
要はなく、センサ本体20をケース内面から離して支持
可能で、かつセンサの動作に支障を与えない位置であれ
ば任意の位置で支持することが可能である。
【0030】センサ本体20を支持するリブ又は突起の
高さは任意に設定可能であるが、高すぎるとセンサ全体
の大型化を招き、低すぎるとセンサ本体20の周囲に存
在する空気層による外来ノイズの緩衝効果が低下するた
め、センサが所望のサイズを満たす範囲内でなるべく高
いリブ又は突起を設けることが好ましい。
【0031】本実施形態に係る加速度センサは、センサ
本体20を構成するリアプレート16、PC板13、背
極10、振動膜7、錘6、調整用錘5にそれぞれ穴が設
けられており、さらにこれら部品のうち最も外側に位置
する調整用錘5とリアプレート16の穴を覆うように取
り付けられた調整用音響抵抗4も通気性を有するため、
センサ本体20内部を空気が通過可能である。さらに、
センサ本体20がケース内面から離れて支持されるた
め、ケース内部に指示された状態でセンサ本体20の上
下面も空気が行き来可能である。従って、空気の粘性抵
抗による感度低下を抑制できる。
【0032】このような構成の加速度センサにおいて、
ユニットケース2及びFET14を介して振動膜7と背
極10に所定の電圧を印加すると、振動膜7と背極10
の対向面に電荷が蓄積し、コンデンサを形成する。この
状態でケースが振動すると、センサ本体20に振動が伝
達する。センサ本体20は振動するが、振動膜7に取り
付けられた錘6(及び調整用錘5)は慣性によって元の
位置に留まろうとする。その結果、振動膜7が振動し、
背極10との距離が変化することにより、振動膜7、背
極10及びその間の空気層から構成されるコンデンサの
容量が変化する。コンデンサの容量変化は振動膜7と背
極10間の電圧値の変化として観測され、この電圧値か
らセンサ本体20に加わった加速度を検知することが可
能である。
【0033】次に、本発明の特徴を構成する、振動膜7
に取り付ける錘5の形状について説明する。上述の通
り、振動膜7と背極10との距離は数10μmと非常に
狭い。しかも、動作中は振動膜7と背極10の対向面に
は反対極性を有する電荷が現れるため、振動膜7と背極
10を引き合う力が発生する。
【0034】振動膜7はその周囲を固定されているた
め、その中心へ向かうほど可動量が大きい。しかも、感
度を上げるために錘を取り付ける場合、少ない錘で大き
い効果を得ようと中心につける傾向が大きい。そのた
め、中心部と周辺部の移動量の差がさらに増大し、振動
時に振動膜7の中心部が背極10により接近するように
なる。その結果、場合によっては振動膜7の中心部付近
と背極10とが吸着し、センサとしての機能を果たさな
くなる虞がある。
【0035】本発明はこのような状況に鑑み、振動膜7
に取り付ける錘6の形状を改良することによって、振動
膜7と背極10との吸着を防止し、かつ安定したセンサ
出力の取得を可能にした。
【0036】すなわち、本発明に係る加速度センサにお
いて、振動膜7に取り付けられる錘6は、その取り付け
面積ができるだけ大きくなるように構成されている。こ
れは、換言すれば同じ重さの錘であれば、薄く、かつ外
径が大きくなるように構成することである。この様な形
状の錘を振動膜に取り付けることにより、小さい取り付
け面積の錘を用いた場合(図5(a))と比較して振動
膜の平面性、特に移動量の大きな中心部を含んだ平面性
をより広範囲で保つことが可能になる(図5(b))。
【0037】この結果、特に振動膜の振動時に、振動膜
と背極との距離が広範囲に渡って均等になり、その結果
中心部の移動量を他の部分と等しくするため、中心部の
移動量が小さくなり、吸着を防止することが可能にな
る。また、取り付け面積の小さな錘を中心に設けた場合
に比べ、中心部の移動量は小さくなるにもかかわらず、
振動による振動膜と背極との距離変動が広範囲に発生す
ることになるため、振動による容量の変化をより高精度
に得ることが可能になる。
【0038】本実施形態においては、錘6の外径を大き
くするため、中心部をくりぬいたリング形状としてい
る。また、通気用の穴を錘6が取り付けられない振動膜
7の中心部に設けることによって、形状面でも中心部の
吸着を防止している。
【0039】なお、本技術分野に属する当業者には明ら
かであろうが、錘6の形状を定めるに当たり、単純にそ
の外径を大きく採ればよいというわけではない。すなわ
ち、錘が薄くなりすぎると取り付けの作業性が低下した
り、剛性不足で振動膜の振動時にその取り付け部分にお
ける平面性を保てなくなるおそれがある。また、リング
形状の場合に外径は大きくてもリングが細すぎると振動
膜中心部の平面性を得にくくなる。また、振動膜を取り
付ける振動膜リングの内径と錘6の外径との差が小さす
ぎると、振動膜が動きにくくなる。従って、実際には
(1)振動膜の振動を妨げず、(2)振動膜の振動時に
おける中央部の平面性が維持可能、な範囲で、振動膜と
の取り付け面積が大きくなるように錘の形状を決定する
ことになる。なお、本明細書において「取り付け面積」
とは、実質的に錘によって振動膜の平面性が保たれる面
積を意味し、その面積全体が振動膜と固着されることを
必要としない。
【0040】錘の形状による特性の変化についてさらに
説明する。図2の構成を有する加速度センサであって、
図6に示すように、外径14.5mm、内径12.5m
mのステンレス製振動膜リングに、中心に直径1mmの
穴を設けた振動膜(厚さ4μm、PPS製、表面に金を
蒸着)を接着剤によって取り付け、FEPのエレクトレ
ットフィルムを圧着した黄銅製背極と50μm間隔で配
置した加速度センサを用い、同じ重さ(0.7g)で形
状の異なる錘を取り付けて入出力特性を測定した。
【0041】中心に直径1mmの穴が設けられた円板状
で、直径6mm、8mm、10mmの3種類の錘を用い
た。錘と振動膜とは穴の位置が対応するように、穴の開
いていない振動膜に錘を接着剤で取り付け、その後振動
膜と錘を貫通する直径1mmの穴を設けた。一定の加速
度(0.98m/S2)を加えた場合の、周波数20〜
1kHzにおける入出力特性を図7に示す。図7から明
らかなように、同じ重さの錘であっても、外径が大きい
錘を用いた方がより大きな出力が得られていることが分
かる。これは振動膜の広い範囲で平面性が保たれてお
り、振動による容量変化が構成で検出可能なことに起因
するものと考えられる。また、何れの場合も振動膜と背
極との吸着は見られなかった。
【0042】このように、本実施形態によれば、軽量か
つ堅牢で耐久性に優れ、また外来ノイズの影響を抑制し
つつ高感度の加速度検出を実現する、心音等微弱な振動
の検出に適した加速度センサが実現される。
【0043】
【他の実施形態】上述の実施形態においては、ケース内
の雰囲気が空気である場合を説明したが、不活性ガス等
他の気体(単成分ガス、混合ガスいずれも可能)を充填
することも可能である。
【0044】また、上述の実施形態では振動膜に取り付
ける錘の形状がリング状もしくは円板状である場合につ
いてのみ説明したが、必ずしも真円である必要はない。
また、錘の数についても1つに限定される物ではなく、
振動膜の平面性が広範囲に保たれ、かつ振動の妨げにな
らなければ、複数の錘を振動膜上に配置してもよい。
【0045】また、錘の形状を改良することによる吸着
防止効果及び感度上昇効果は、必ずしも通気用の穴が設
けられた振動膜を有する加速度センサに限って得られる
ものではなく、また静電型以外の、例えば圧電型の加速
度センサに対しても有効である。圧電型の加速度センサ
に本発明を適用すると、従来よりも軽い錘で同等の感度
を得ることが可能になるため、センサの小型化も同時に
達成できる。
【0046】また、振動膜と背極との吸着をより防止す
るため、図8に示すように、錘6の振動膜7への取り付
け面側に微小なリブ又は突起を設けることも可能であ
る。このような構成とすることで、振動膜7と背極10
との接触があった場合でもその接触面積が低減され、振
動膜7と背極10とが離れやすくなる。この場合、錘6
に設けるリブや突起の形状は頂点が尖りすぎていると振
動膜を破損する虞があるため、丸みを帯びた形状とする
ことが好ましい。また、高さについても振動の妨げにな
らないように設定する。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の加速度セ
ンサによれば、振動膜への取り付け面積ができるだけ大
きくなるような形状を有する錘を用いることにより、振
動膜と背極との吸着を防止するとともに、振動膜の振動
時の平面性を広範囲に維持することが可能となり、高精
度な容量変化検出が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る加速度センサの構成例
を示す分解斜視図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図1のセンサ本体部20の垂直断面図である。
【図4】下ケース1の、センサ本体20を支持するリブ
構造例を示す部分斜視図である。
【図5】錘の形状による振動膜の動きの相違を説明する
図である。
【図6】実験に用いた振動膜及び錘のパラメータを説明
する図である。
【図7】錘の形状を変化させた場合の出力特性を示す図
である。
【図8】本発明の他の実施形態に係る加速度センサの錘
の形状を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西村 直樹 東京都文京区本郷3−39−4 フクダ電子 株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動膜を振動可能に支持し、当該振動膜
    に加わる加速度を前記振動膜の振動に伴って発生する物
    理量の変化に基づいて検出する加速度センサにおいて、 前記振動膜に取り付けられた錘を有し、 前記錘の形状が、前記振動膜の振動を妨げない範囲で前
    記振動膜に対する取り付け面積が最大になるように定め
    られることを特徴とする加速度センサ。
  2. 【請求項2】 前記錘の形状が、さらに、前記振動膜の
    中央部が平面性を維持した状態で振動可能なように定め
    られることを特徴とする請求項1記載の加速度センサ。
  3. 【請求項3】 前記振動膜には穴が設けられており、前
    記錘が前記振動膜に設けられた穴に対応した穴を有する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の加速度セ
    ンサ。
  4. 【請求項4】 前記振動膜に設けられた穴が前記振動膜
    の中心に設けられ、前記錘がリング形状を有することを
    特徴とする請求項3記載の加速度センサ。
  5. 【請求項5】 前記振動膜が圧電体からなり、前記物理
    量の変化が前記圧電体から発生する電圧量の変化である
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項
    に記載の加速度センサ。
  6. 【請求項6】 前記振動膜と所定間隔を有して対向配置
    された背極を更に有し、 前記物理量の変化が前記振動膜と前記背極との間の電圧
    変化であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のい
    ずれか1項に記載の加速度センサ。
JP2002091916A 2002-03-28 2002-03-28 加速度センサ Pending JP2003287549A (ja)

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