JP2003285206A - 刃部交換式切削工具 - Google Patents

刃部交換式切削工具

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JP2003285206A
JP2003285206A JP2002086002A JP2002086002A JP2003285206A JP 2003285206 A JP2003285206 A JP 2003285206A JP 2002086002 A JP2002086002 A JP 2002086002A JP 2002086002 A JP2002086002 A JP 2002086002A JP 2003285206 A JP2003285206 A JP 2003285206A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工具本体をその剛性を低めることなく先細り
形状とすることができる。 【解決手段】 取付孔112に軸線O方向の後端側に向
かうにしたがい内径が漸次拡径するテーパ孔113を形
成する。取付孔112内に、軸線O方向の後端側に向か
うにしたがい外径が漸次拡径するテーパ部141を有す
る締結部材140を収容する。締結部材140に、その
先端面143から軸線O方向の後端側に向かって締結孔
を穿設するとともに、先端面143から軸線O方向の後
端側に向かってスリット147を切り込む。刃部130
の後端側部分を締結部材140の締結孔に挿入するとと
もに、締結部材140を工具本体110に対して軸線O
方向の先端側に相対移動させることにより、締結部材1
40のテーパ部141の外周面を取付孔112のテーパ
孔113の内周面によって押圧し、締結孔を収縮させて
刃部130の後端側部分を締め付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、刃部が着脱可能に
工具本体に装着される刃部交換式切削工具に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の刃部交換式切削工具の一
例として、例えば、図5に示すような刃部交換式切削工
具10があり、これは、軸線O回りに回転される工具本
体11に対して、図示せぬ刃部が着脱自在に装着されて
固定されるものである。工具本体11には、その先端面
11Aから後端側に向かって取付孔12が穿設されてお
り、取付孔12は、軸線O方向の後端側(図中左側)に
向かうにしたがい内径が漸次縮径する略円錐台孔状のテ
ーパ孔13を有している。
【0003】そして、取付孔12内に、軸線O方向の後
端側に向かうにしたがい外径が漸次縮径する略円錐台状
のテーパ部21を有する締結部材20が収容されてい
て、この締結部材20には、その先端面20Aから軸線
O方向の後端側に向かって締結孔22が穿設されている
とともに、先端面20Aから軸線O方向の後端側及び後
端面20Bから軸線O方向の先端側へ向かって複数のス
リット23が切り込まれている。また、工具本体11の
先端部分には、上記の取付孔12内に収容された締結部
材20が抜け落ちないように、略円筒状をなすキャップ
30が取り付けられており、工具本体11の先端部分の
外周面に形成された雄ねじ部14に対してキャップ30
の雌ねじ部31がねじ込まれている。
【0004】刃部を工具本体11に装着する際には、刃
部の後端側部分を取付孔12内に収容されている締結部
材20の締結孔22に挿入した後、キャップ30をねじ
込んでいくことにより、このキャップ30によって締結
部材20が押圧され、締結部材20が工具本体11に対
して軸線O方向の後端側へ相対移動させられていく。す
ると、締結部材20のテーパ部21の外周面が取付孔1
2のテーパ孔13の内周面によって押圧され、締結孔2
2が収縮して刃部の後端側部分が締め付けられて、この
刃部が工具本体11に着脱可能に装着されるのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような刃部交換式切削工具10では、取付孔12のテー
パ孔13が、軸線O方向の後端側に向かうにしたがい漸
次縮径するようになっているため、工具本体11の先端
側部分を軸線O方向の先端側に向かうにしたがい外径が
漸次縮径するような先細り形状にしようとすると、どう
しても、軸線O方向の先端側に向かうにしたがい肉薄と
なって、工具本体11の剛性を著しく低下させてしまう
ので、工具本体11の先端側部分をより小径化すること
ができなかった。
【0006】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
で、工具本体をその剛性を低めることなく先細り形状と
することができる刃部交換式切削工具を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決して、
このような目的を達成するために、本発明による刃部交
換式切削工具は、少なくとも一つの切刃を備えた切削部
を有する刃部の後端側部分が、工具本体に穿設された取
付孔に挿入されて、この刃部が着脱可能に装着される刃
部交換式切削工具であって、前記取付孔は、前記工具本
体の軸線方向の後端側に向かうにしたがい内径が漸次拡
径する略円錐台孔状のテーパ孔を有し、かつ、この取付
孔内に、前記軸線方向の後端側に向かうにしたがい外径
が漸次拡径する略円錐台状のテーパ部を有する締結部材
が収容され、前記締結部材には、その先端面から前記軸
線方向の後端側に向かって締結孔が穿設されているとと
もに、前記先端面から前記軸線方向の後端側に向かって
スリットが切り込まれていて、前記刃部の後端側部分が
前記取付孔内に収容された前記締結部材の締結孔に挿入
されるとともに、前記締結部材が前記工具本体に対して
前記軸線方向の先端側に相対移動させられることによ
り、前記締結部材のテーパ部の外周面が前記取付孔のテ
ーパ孔の内周面によって押圧され、前記締結孔が収縮し
て前記刃部の後端側部分が締め付けられて、前記刃部が
着脱可能に装着されることを特徴とするものである。こ
のような構成とされた本発明の刃部交換式切削工具で
は、取付孔のテーパ孔及び締結部材のテーパ部が軸線方
向の後端側に向かうにしたがい漸次拡径しているため、
締結部材が工具本体に対して軸線方向の先端側に相対移
動させられることにより、締結部材の締結孔が収縮して
刃部の後端側部分を強固に締め付けることができる。し
かも、取付孔のテーパ孔が、軸線方向の後端側に向かう
にしたがい漸次拡径させられていることにより、たと
え、工具本体の先端側部分を軸線方向の先端側に向かう
にしたがい縮径するような先細り形状にしたとしても、
必要以上に肉薄となることがなく、工具本体の剛性を低
めてしまうことがない。
【0008】また、前記刃部の後端側部分は雄ねじ部を
有し、前記締結孔は雌ねじ部を有していて、前記刃部の
後端側部分の雄ねじ部が前記締結孔の雌ねじ部にねじ込
まれることにより、前記締結部材が前記工具本体に対し
て前記軸線方向の先端側に相対移動させられることが好
ましい。このような構成とすると、刃部の後端側部分に
形成された雄ねじ部を、締結孔の雌ねじ部にねじ込んで
いくだけで、刃部を軸線方向の先端側に向かって相対移
動させることができ、容易に刃部の後端側部分を締結す
ることが可能となる。さらには、締結部材の締結孔によ
って刃部の後端側部分を締結できることに加えて、ねじ
同士の螺合によっても刃部の締結を行うことができるの
で、より強固に刃部を締結して、刃部の装着状態の安定
化を図ることが可能となる。
【0009】また、前記締結部材の後端面に、凹部ある
いは凸部が形成され、前記工具本体に、前記締結部材の
凹部に対応する凸部あるいは前記締結部材の凸部に対応
する凹部が形成された固定部材が設けられていて、前記
締結部材の後端面及び前記固定部材に形成された凹部と
凸部とが互いに嵌合させられていることにより、前記締
結部材の前記工具本体に対する周方向での相対回転が阻
止されていることを特徴とすることが好ましい。このよ
うな構成とすると、刃部の装着状態において、刃部の後
端側部分を締結する締結部材が工具本体に対して周方向
に相対回転させられることがなくなり、刃部の装着状態
のさらなる安定化につながる。とくに、上記のように、
刃部の後端側部分に形成された雄ねじ部を、締結孔に形
成された雌ねじ部に対してねじ込んでいくような構成を
採用した場合には、このねじ込みの際に、刃部と締結部
材とが連れ回ってしまうことがなくなり、操作性の向上
を図ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付し
た図面を参照しながら説明する。図1及び図2は本発明
の実施形態による刃部交換式切削工具を示す一部破断側
面図、図3は同刃部交換式切削工具の刃部を示す側面
図、図4(a)は同刃部交換式切削工具の締結部材を示
す側面図、(b)は同締結部材の先端面図、(c)は同
締結部材の後端面図である。
【0011】本第1実施形態による刃部交換式切削工具
100は、図1及び図2に示すように、軸線O回りに回
転させられる工具本体110と、この工具本体110に
着脱自在に装着されて固定される刃部130と、刃部1
30を締結して工具本体110に装着するために用いる
締結部材140とからなるものである。
【0012】工具本体110は、図1及び図2に示すよ
うに、例えば鋼からなり、軸線Oを中心とする略円柱状
に形成されているとともに、その先端面111から軸線
O方向の後端側(図中右側)に向けて、軸線Oを中心と
した取付孔112が穿設されている。また、工具本体1
10の先端側部分は、軸線O方向の先端側(図中左側)
に向かうにしたがい外径が一定の勾配で漸次縮径してい
くようなテーパ面110Aを有していて、先細り形状と
なっている。
【0013】取付孔112は、工具本体110の先端面
111に開口するとともに軸線O方向の後端側に向かう
にしたがい内径が一定の勾配で漸次拡径していく略円錐
台孔状をなすテーパ孔113と、このテーパ孔113の
後端側に滑らかに連なるとともに一定の内径で軸線O方
向の後端側へ延びる略円柱孔状をなす収納孔114と、
この収納孔114の後端側に連なるとともに工具本体1
10の後端面116に開口する雌ねじ部115とから構
成されている。なお、取付孔112のテーパ孔113…
は、その片角でのテーパ角度θが、2〜25゜の範囲に
設定されている。
【0014】そして、この取付孔112の雌ねじ部11
5に対して、略円柱状をなす固定ボルト120(固定部
材)の後端側部分に位置する雄ねじ部121が、軸線O
方向の先端側へ向かってねじ込まれて、この固定ボルト
120の工具本体110に対する軸線O回りの周方向で
の相対回転が阻止されており、かつ、固定ボルト120
の先端側部分122が取付孔112の収納孔114内に
収容されている。また、固定ボルト120の先端面12
3における径方向外方側の部分には、軸線O方向の先端
側に突出する少なくとも一つ(例えば3つ)の凸部12
4…が周方向で略等間隔に形成されている一方、固定ボ
ルト120の後端面125には、六角穴126が形成さ
れている。
【0015】刃部130は、図3に示すように、例えば
超硬合金からなり、少なくとも一つの切刃が最先端に形
成された切削部131と、この切削部131の後端側に
段差部を経て連なる略円柱状の後端側部分132とから
構成されて、軸線Oを中心として形成されている。ま
た、刃部130の後端側部分132における後端部分の
外周面には雄ねじ部133が形成されている。
【0016】ここで、刃部130の切削部131につい
て詳述すると、軸線Oに関して互いに反対側に位置する
ようにして、軸線O方向の後端側に向かうにしたがい工
具回転方向Tの後方側に向かってねじれる一対の切屑排
出溝が形成されており、これら切屑排出溝における外周
側稜線部に外周切刃131A,131Aが形成されてい
る。また、一対の切屑排出溝における工具回転方向Tの
前方側を向く壁面の先端側部分がすくい面とされるとと
もに、このすくい面と先端逃げ面との交差稜線部に、刃
部130の最先端をなし、かつ、軸線Oを挟んで互いに
反対側に位置して軸線O近傍から外周側へ向かって延び
る一対の先端切刃131B,131Bが形成されてい
る。
【0017】さらに、この切削部131において、一対
の外周切刃131A,131Aが形成されている部分よ
りも後端側の部分は、略円板状をなすとともに、その外
周面が切り欠かれることにより、軸線Oに関して互いに
反対側に位置して互いに平行となるような一対の平坦面
131C,131Cが形成されている。ここで、切削部
131の後端側に段差部を経て後端側部分132が連な
っていることから、この切削部131には、後端側部分
132の外周面から屹立して切削部131の外周面に交
差するような軸線O方向の後端側を向く壁面131Dが
形成されている。
【0018】締結部材140は、図4に示すように、軸
線O方向の後端側に向かうにしたがい外径が一定の勾配
で漸次拡径していく略円錐台状をなすテーパ部141
と、このテーパ部141の後端側に滑らかに連なるとと
もに一定の外径で軸線O方向の後端側へ延びる略円柱状
をなす円柱部142とから構成されて、軸線Oを中心と
して形成されている。なお、締結部材140のテーパ部
141は、その片角でのテーパ角度θが、取付孔112
のテーパ孔113…のテーパ角度θと同じ値(2〜25
゜)に設定されている。
【0019】また、締結部材140には、その先端面1
43から軸線O方向の後端側に向けて、軸線Oを中心と
した締結孔145が穿設されており、この締結孔145
は、一定の内径で軸線O方向の後端側に延びて締結部材
140の後端面144に開口させられている。つまり、
締結部材140には、この締結部材140を構成するテ
ーパ部141及び円柱部142を軸線O方向に貫通する
締結孔145が形成されているのである。そして、締結
孔145における後端側部分の内周面には、雌ねじ部1
46が形成されており、この雌ねじ部146は、軸線O
方向での位置が、後端面144から円柱部142を越え
てテーパ部141の後端にさしかかった位置までに亘っ
て形成されている。
【0020】さらに、締結孔145が穿設されているこ
とによって、略リング型状を呈している締結部材140
の先端面143には、図4(a),(b)に示すよう
に、周方向で略等間隔に位置するように、軸線O方向の
後端側に向かって軸線O方向に沿って切り込まれた複数
(例えば3つ)のスリット147…が形成されており、
締結部材140のテーパ部141の先端側部分が周方向
で複数(例えば3つ)に分割されている。これらスリッ
ト147…は、軸線O方向での位置が、先端面143か
らテーパ部141を越えずに円柱部142に至る手前の
位置までに亘って形成されており、スリット147…の
底部147A…、すなわち、スリット147…における
軸線O方向で最も後端側に位置する部分は、円弧状に形
成されている。
【0021】また、締結孔145が開口させられている
ことによって、同じく略リング型状を呈している締結部
材140の後端面144には、図4(a),(c)に示
すように、軸線O方向の先端側に凹む少なくとも一つ
(例えば3つ)の凹部148…が、上述した固定ボルト
120の先端面123に形成された凸部124…に対応
した形状となるように、周方向で略等間隔に形成されて
いる。
【0022】上記のような構成をなす刃部130が工具
本体110に装着されている状態においては、工具本体
110の取付孔112内に締結部材140が収容されて
いて、締結部材140におけるテーパ部141が取付孔
112におけるテーパ孔113内に収容され、かつ、締
結部材140における円柱部142が取付孔112にお
ける収納孔114内に収容された状態となっている。
【0023】また、締結部材140の後端面144に形
成された凹部148…に対して、取付孔112の後端側
からねじ込まれた固定ボルト120の先端面123に形
成された凸部124…が嵌合させられていて、締結部材
140の工具本体110に対する軸線O回りの周方向で
の相対回転が阻止されている。
【0024】同じく、刃部130が工具本体110に装
着されている状態においては、刃部130の後端側部分
132が、取付孔112内に収容された締結部材140
の締結孔145に挿入されるとともに、刃部130の後
端側部分132に形成された雄ねじ部133が、締結部
材140の締結孔145に形成された雌ねじ部146に
ねじ込まれている。
【0025】ここで、刃部130の切削部131におけ
る軸線O方向の後端側を向く壁面131Dが、工具本体
110の先端面111と対向するように配置されて互い
に密着させられていることにより、刃部130と工具本
体110との軸線O方向で互いに近づく方向への相対移
動が阻止されたまま、締結部材140が工具本体110
に対して軸線O方向の先端側に相対移動させられてい
て、締結部材140のテーパ部141の外周面が取付孔
112のテーパ孔113の内周面で押圧されている。
【0026】そして、締結部材140のテーパ部141
の外周面が取付孔112のテーパ孔113の内周面で押
圧されていることで、スリット147…によって周方向
で複数に割されたテーパ部141が弾性変形させられて
締結孔145が収縮し、刃部130の後端側部分132
が締め付けられて、この刃部130が工具本体110に
対して着脱可能に装着されているのである。
【0027】刃部130を工具本体110に装着する工
程としては、まず、取付孔112における工具本体11
0の後端面116への開口部から軸線O方向の先端側に
向かって、締結部材140を所定量挿入しておき、次い
で、固定ボルト120を、その先端面123に形成され
た凸部124…と締結部材140の後端面144に形成
された凹部148…とを互いに嵌合させながら、締結部
材140を押し込みつつ挿入していく。
【0028】そのまま、固定ボルト120を挿入して、
この固定ボルト120の雄ねじ部121を取付孔112
の雌ねじ部115にねじ込んでいくことにより、締結部
材140のテーパ部141が取付孔112におけるテー
パ孔113内に収容されるとともに、このテーパ部14
1の外周面とテーパ孔113の内周面とが互いに対向し
て配置されて互いに当接した状態とする。
【0029】その後、取付孔112における工具本体1
10の先端面111への開口部から軸線O方向の後端側
に向かって、刃部130の後端側部分132を挿入する
ことにより、この刃部130の後端側部分132を取付
孔112内に収容された締結部材140の締結孔145
内に挿入していく。そして、刃部130の後端側部分1
32に形成された雄ねじ部133を、締結部材140の
締結孔145に形成された雌ねじ部146にねじ込んで
いくことで、刃部130の切削部131における軸線O
方向の後端側を向く壁面131Dが工具本体110の先
端面111に当接して互いに係止した状態とする。
【0030】なお、この刃部130の後端側部分132
の雄ねじ部133を締結孔145の雌ねじ部146にね
じ込んでいくときには、例えば、刃部130の切削部1
31に形成された互いに平行な一対の平坦面131C,
131Cにスパナをかけることによって、刃部130の
後端側部分132の雄ねじ部133をねじ込んでいく。
【0031】刃部130の切削部131における軸線O
方向の後端側を向く壁面131Dと工具本体110の先
端面111とが当接した状態となると、刃部130と工
具本体110との軸線O方向で互いに近づく方向への相
対移動が阻止されるので、このまま、刃部130の後端
側部分132の雄ねじ部133のねじ込みを継続してい
くと、締結部材140のみが、工具本体110に対して
軸線O方向の先端側へ相対移動させられていく。
【0032】すると、締結部材140におけるテーパ部
141の外周面が、取付孔112のテーパ孔113の内
周面で押圧され、スリット147…によって周方向で複
数に分割されたテーパ部141の先端側部分が、その内
部に位置する締結孔145の内径を収縮していくように
弾性変形させられる。これにより、刃部130の後端側
部分132が締結部材140の締結孔145によって締
め付けられ、刃部130が工具本体110に対して着脱
可能に装着されて固定される。
【0033】一方、刃部130を工具本体110から取
り外す工程としては、刃部130の切削部131におけ
る軸線O方向の後端側を向く壁面131Dと工具本体1
10の先端面111との当接した状態を維持したまま、
締結孔145の雌ねじ部146にねじ込まれた刃部13
0の後端側部分132の雄ねじ部133を緩めていく
と、締結部材140が工具本体110に対して軸線O方
向の後端側へ相対移動させられ、取付孔112のテーパ
孔113の内周面による締結部材140のテーパ部14
1の外周面の押圧が解除される。
【0034】すると、取付孔112のテーパ孔113の
内周面によって押圧されて、締結孔145の内径が収縮
するように弾性変形させられていた締結部材140のテ
ーパ部141における先端側部分が、自身の復元力によ
って押圧される前の状態まで戻り、締結孔145による
刃部130の後端側部分132の締め付けが解除される
ので、刃部130の後端側部分132を締結孔145か
ら軸線O方向の先端側へ向かって抜き出すことができ
る。
【0035】このような構成とされた刃部交換式切削工
具100においては、工具本体110の後端側部分が工
作機械の回転軸に取り付けられて、軸線O回りに回転さ
せられることにより、刃部130の切削部131の外周
切刃131A,131A及び先端切刃131B,131
Bによってワークの切削加工が行われる。
【0036】本実施形態による刃部交換式切削工具10
0によれば、取付孔112のテーパ孔113及び締結部
材140のテーパ部141が軸線O方向の後端側に向か
うにしたがい漸次拡径しているために、締結部材140
を工具本体110に対して軸線O方向の先端側に相対移
動させたときに、スリット147…の存在によって収縮
可能となっている締結孔145が収縮して、この締結孔
145内に挿入された刃部130の後端側部分132を
強固に締め付けることができる。
【0037】そして、締結部材140に形成されたスリ
ット147…は、締結部材140の先端面143から後
端側に向かって切り込まれているので、テーパ部141
における先端側部分の方が弾性変形しやすくなってい
る、すなわち、締結孔145における先端側部分が収縮
しやすくなっているため、とくに、締結孔145に挿入
された刃部130の後端側部分132における先端側寄
りの部分を締め付けることとなる。
【0038】つまり、ワークの切削に供される切削部1
31により近い、刃部130の後端側部分132におけ
る先端側寄りの部分が強固に締め付けられるので、切削
抵抗によっても決して刃部130が緩むことなく、刃部
130の装着状態を安定して維持することができるので
ある。
【0039】このとき、取付孔112のテーパ孔113
及び締結部材140のテーパ部141における片角での
テーパ角度θが、2〜25゜の範囲に設定されているこ
とによって、これらテーパ孔113の内周面とテーパ部
141の外周面との間に適度な押圧力を生じさせること
ができている。
【0040】このテーパ角度θが2゜より小さくなる
と、テーパ孔113の内周面とテーパ部141の外周面
との間で生じる押圧力が(くさび効果によって)高くな
りすぎ、締結部材140を工具本体110に対して軸線
O方向の後端側へ相対移動させることができなくなっ
て、刃部130が工具本体110から外れなくなってし
まうおそれがある。逆に、テーパ角度θが25゜より大
きくなっても、押圧力が小さくなり十分な刃部130の
締め付けができなくなるおそれがある。
【0041】また、刃部130の後端側部分132に形
成された雄ねじ部133を、締結部材140の締結孔1
45に形成された雌ねじ部146にねじ込むことによっ
て、この締結部材140を工具本体110に対して軸線
O方向の先端側に相対移動させる構成を採用しているこ
とから、従来のようなキャップを用いなくても、刃部1
30を工具本体110へ容易に装着することができる。
【0042】同じく、刃部130の後端側部分132の
雄ねじ部133を、締結孔145の雌ねじ部146にね
じ込む構成を採用していることで、締結孔145の収縮
による刃部130の後端側部分132の締め付けに加え
て、ねじ同士の螺合によっても、刃部130を固定する
ことができるので、刃部130の装着状態をより安定化
させることができる。
【0043】そして、本実施形態のように、工具本体1
10の先端側部分が、軸線O方向の先端側に向かうにし
たがい外径が一定の勾配で漸次縮径していくようなテー
パ面110Aを有するような先細り形状になっていたと
しても、取付孔112におけるテーパ孔113が軸線O
方向の先端側に向かうにしたがい内径が漸次縮径してい
るので、工具本体110における先端面111付近で
も、さほど肉薄となることがない。これにより、工具本
体110の剛性を不用意に低めることなく、工具本体1
10の先端側部分をより小径化させることができ、様々
なワークの切削に対応できる。
【0044】また、締結部材140の後端面144に凹
部148…が形成され、かつ、工具本体110の取付孔
112に、先端面123に凸部124…が形成された固
定ボルト120がねじ込まれて設けられていて、これら
凹部148…と凸部124…が互いに嵌合させられてい
ることにより、刃部130が工具本体110に装着され
たときに、締結部材140の工具本体110に対する周
方向での相対回転が阻止できることから、この刃部13
0の装着状態の安定化につながる。
【0045】とくに、本実施形態のように、刃部130
の後端側部分132の雄ねじ部133を、締結孔145
の雌ねじ部146にねじ込んでいく構成を採用している
ときには、この刃部130をねじ込む際に、刃部130
と締結部材140とが連れ回ってしまうことがなくな
り、操作性の向上を図ることができる。なお、締結部材
140の後端面144に凸部を形成して、固定ボルト1
20(固定部材)の先端面123に凹部を形成するよう
にしてもよいし、また、固定部材としての固定ボルト1
20に限定される必要はなく、工具本体110に対する
周方向での相対回転が阻止されるのであれば、他の固定
部材を用いてもよい。
【0046】また、上記の実施形態において、工具本体
110の後端面116から軸線O方向の先端側に向かっ
て、工具本体110、固定ボルト120、刃部130を
貫通するようにして、内部給油穴が形成されていても構
わない。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、取付孔のテーパ孔及び
締結部材のテーパ部が軸線方向の後端側に向かうにした
がい漸次拡径しているため、締結部材が工具本体に対し
て軸線方向の先端側に相対移動させられることにより、
締結部材の締結孔が収縮して刃部の後端側部分を強固に
締め付けることができる。そして、取付孔のテーパ孔
が、軸線方向の後端側に向かうにしたがい漸次拡径させ
られていることにより、たとえ、工具本体の先端側部分
を軸線方向の先端側に向かうにしたがい縮径するような
先細り形状にしたとしても、必要以上に肉薄となること
がないので、工具本体の剛性を低めてしまうことなく、
先端側部分をより小径化した工具本体を製作できて、様
々なワークの切削に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態による刃部交換式切削工
具を示す一部破断側面図である。
【図2】 本発明の実施形態による刃部交換式切削工
具を示す一部破断側面図である。
【図3】 本発明の実施形態による刃部交換式切削工
具の刃部を示す側面図である。
【図4】 (a)は本発明の実施形態による刃部交換
式切削工具の締結部材を示す側面図、(b)は同締結部
材の先端面図、(c)は同締結部材の後端面図である。
【図5】 (a)は従来の刃部交換式切削工具の一例
を示す一部破断側面図、(b)は同刃部交換式切削工具
の締結部材を示す一部破断側面図である。
【符号の説明】
100 刃部交換式切削工具 110 工具本体 112 取付孔 113 テーパ孔 120 固定ボルト(固定部材) 124 凸部 130 刃部 132 後端側部分 133 雄ねじ部 140 締結部材 141 テーパ部 143 先端面 145 締結孔 146 雌ねじ部 147 スリット 148 凹部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一つの切刃を備えた切削部
    を有する刃部の後端側部分が、工具本体に穿設された取
    付孔に挿入されて、この刃部が着脱可能に装着される刃
    部交換式切削工具であって、 前記取付孔は、前記工具本体の軸線方向の後端側に向か
    うにしたがい内径が漸次拡径する略円錐台孔状のテーパ
    孔を有し、かつ、この取付孔内に、前記軸線方向の後端
    側に向かうにしたがい外径が漸次拡径する略円錐台状の
    テーパ部を有する締結部材が収容され、 前記締結部材には、その先端面から前記軸線方向の後端
    側に向かって締結孔が穿設されているとともに、前記先
    端面から前記軸線方向の後端側に向かってスリットが切
    り込まれていて、 前記刃部の後端側部分が前記取付孔内に収容された前記
    締結部材の締結孔に挿入されるとともに、前記締結部材
    が前記工具本体に対して前記軸線方向の先端側に相対移
    動させられることにより、前記締結部材のテーパ部の外
    周面が前記取付孔のテーパ孔の内周面によって押圧さ
    れ、前記締結孔が収縮して前記刃部の後端側部分が締め
    付けられて、前記刃部が着脱可能に装着されることを特
    徴とする刃部交換式切削工具。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の刃部交換式切削工具
    において、 前記刃部の後端側部分は雄ねじ部を有し、 前記締結孔は雌ねじ部を有していて、 前記刃部の後端側部分の雄ねじ部が前記締結孔の雌ねじ
    部にねじ込まれることにより、前記締結部材が前記工具
    本体に対して前記軸線方向の先端側に相対移動させられ
    ることを特徴とする刃部交換式切削工具。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の刃部
    交換式切削工具において、 前記締結部材の後端面に、凹部あるいは凸部が形成さ
    れ、 前記工具本体に、前記締結部材の凹部に対応する凸部あ
    るいは前記締結部材の凸部に対応する凹部が形成された
    固定部材が設けられていて、 前記締結部材の後端面及び前記固定部材に形成された凹
    部と凸部とが互いに嵌合させられていることにより、前
    記締結部材の前記工具本体に対する周方向での相対回転
    が阻止されていることを特徴とする刃部交換式切削工
    具。
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