JP2003284882A - ミシンのモジュール - Google Patents

ミシンのモジュール

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JP2003284882A
JP2003284882A JP2002091556A JP2002091556A JP2003284882A JP 2003284882 A JP2003284882 A JP 2003284882A JP 2002091556 A JP2002091556 A JP 2002091556A JP 2002091556 A JP2002091556 A JP 2002091556A JP 2003284882 A JP2003284882 A JP 2003284882A
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Shuichiro Usa
修一郎 宇佐
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Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】生産性の優れた釜や切断刃を備えるミシンのモ
ジュールを提供すること。 【解決手段】回転軸ピン74の下方が、作業者によって
上方からベース板30の回転中心穴に挿入されると、糸
切り機構は水平釜機構の左側に位置する。このとき、糸
切り機構は水平方向への移動(回転を除く)が不可能に
なり、糸切り機構が送り歯機構及び水平釜機構に対して
その回転軸ピン74を回転中心として摺動しつつ回動可
能になる。当接ピン76が中央面30aの当接部30h
の左向きの面に当たるまで、糸切り機構が作業者によっ
て回転軸ピン74を回転中心として回動される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は回転する釜や切断刃
を含むミシンのモジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のミシンでは、釜の上方で糸捕捉体
が糸を捕捉し、その糸を糸捕捉体で釜から所定距離離れ
た切断刃にまで移動させて、糸を切断する。このような
ミシンでは、一筋の長い流れ作業の中で、釜に関する部
品も、糸切断に関する部位品も共通した大きなフレーム
に、順番に1つずつ、ミシンの1つのフレームに取り付
けられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のミシンでは、一
筋の長い流れ作業の中で順番に1つずつフレームに取り
付けられていたので、ミシンの生産効率は悪かった。そ
して、縫い目の形成や糸切りといった特定の機能毎に生
産ラインを分け、それらの生産ラインを並行して作業す
るようにして、ミシンを生産すれば、その生産効率を向
上することは可能である。そのような生産ラインでは、
特定の機能に部品だけを予め組み立ててモジュールを完
成させてから、ミシンに必要な機能の部品をモジュール
単位で取り付けたり、さらに、別の機能のモジュールど
うしを組み合わせて、別の機能モジュールを複数組み合
わせた複合モジュールをミシンに取り付けることもあ
る。そのように、モジュールを一旦完成させる生産方法
では、1つのモジュールを構成する部品どうしが調整さ
れて、1つのモジュールが完成し、その後は、モジュー
ル全体が1つの大きな部品として取り扱うことが望まし
い。
【0004】しかし、複数の部品の集合体であるモジュ
ールは部品単品に比べて重いために、生産ラインでの取
り扱いが作業者による場合でも、機械による場合でも悪
いという問題点があった。
【0005】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、生産性の優れた釜や切断刃を備
えるミシンのモジュールを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1記載のミシンのモジュールは、回転する釜
を支持するための第1支持部材と、前記釜の回転軸に直
交する方向に前記釜から所定距離離れた位置で、切断刃
を支持するための第2支持部材とがネジで締結されて構
成される。そして、このミシンのモジュールにおいて
は、前記第1支持部材或いは前記第2支持部材のいずれ
か一方に、前記釜の回転軸と平行な方向に突出する凸部
を設けられ、他方に、前記釜の回転軸と平行な方向に凹
む凹部を設けられる。前記第1支持部材と前記第2支持
部材とが前記ネジで締結される締結位置とは別の位置
で、前記凸部と前記凹部とが係合して、前記第1支持部
材と前記第2支持部材との相対移動が前記の回転軸に直
交する方向においてある程度拘束される。前記凸部と前
記凹部との係合とネジの締結とによって、前記第1支持
部材と前記第2支持部材との相対移動が不可能となる。
【0007】請求項2に記載のミシンのモジュールは、
前記凸部が前記釜の回転軸方向に伸長する円柱形状部ま
たは半球部を有し、前記凸部の円柱形状部または半球の
曲面が凹部に対して摺動可能に形成されている。そし
て、このミシンのモジュールは、前記第1支持部材或い
は前記第2支持部材のいずれか一方に、前記第1支持部
材と前記第2支持部材とが前記凹部に係合した凸部を回
転中心として相対的に回転しても、前記第1支持部材と
前記第2支持部材とが前記ネジで締結できる相対位置に
なるまでは、前記第1支持部材と前記第2支持部材とに
対して当接せず、前記第1支持部材と前記第2支持部材
とが前記ネジで締結できる相対位置になると、他方の支
持部材に当接する当接部を備えている。
【0008】従って、このミシンのモジュールにおいて
は、前記第1支持部材或いは前記第2支持部材の少なく
とも一方が回転されて、当接部に当接すると、前記第1
支持部材及び前記第2支持部材が締結可能な状態とな
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。尚、図1における作業者側
を前とし、ミシン10に向き合う作業者に基づき左右を
決めて以下説明する。
【0010】図1に示すように、ミシン10は、前方か
ら見て略「コ」の字状の形状をなし、このミシン10の
外装部分は前後方向に直交する垂直面で前後に2分さ
れ、前側、後側の2つのフレーム12から構成されてい
る。ミシン10の内部の空間には、種々の機構が収納さ
れ、このフレーム12の内側には、補強用のリブや各種
の部品を取り付けるための取付部が設けられている。こ
のようなフレーム12については、本出願人の特願20
01―295564号がある。
【0011】フレーム12には、布を置くための水平面
を構成するベッド部14があり、その内部には、左右方
向に伸長する下軸16が後側のフレーム12に支持さ
れ、その下軸16の左端部では、縫製のための下部縫製
機構18が後側のフレーム12に取り付けられている。
その下部縫製機構18は、送り歯20を前後・上下方向
に移動する送り歯機構18a、上下方向に伸長する線
(垂直線)を回転軸線として水平面でボビンの周囲で水
平釜22の剣先22aを回転する水平釜機構18b、上
糸及び下糸を切断するための糸切り機構18c等から構
成されている。
【0012】水平釜機構18bの上方にあたるフレーム
12や或いは下部縫製機構18に取り付けられた針板2
4には、上下方向に貫通した針穴が形成され、そこを針
26が通過して上下方向に往復動し、下部縫製機構18
の水平釜機構18bはその針26と共働して縫い目を布
に形成する。下軸16、送り歯機構18a、水平釜機構
18b、針26は、ミシンモータ28によって駆動され
るように構成されている。
【0013】上記送り歯機構18aの部品及び水平釜機
構18bの部品はいずれも、図2に示すようなベース板
30に取り付けられ、その特定機能に関連する部品の集
合体(以下、モジュールと称す。)を構成する。このベ
ース板30は、水平で平坦な中央面30a、中央面30
aの前側へ連続して形成された前側垂直面30b、中央
面30aの後側へ連続して形成された後側垂直面30
c、中央面30aの左側へ連続して形成された左側垂直
面30dによって構成されている。前側垂直面30b及
び後側垂直面30cは、前後方向に直交する垂直で平坦
な面であり、左側垂直面30dは左右方向に直交する垂
直で平坦な面である。中央面30aの上面には、2本の
上下方向に伸長し上方に突出する針板支持部材32が固
定されている。
【0014】このベース板30の中央面30aの左前部
は左方に張り出した部分30eがあり、その張り出した
部分30eの根元部分には、円形の開口部を有する凹部
としての回転中心穴30fが形成され、その回転中心穴
30fは、上記水平釜22の回転軸線と平行な方向に伸
長し、ベース板30を貫通している。その回転中心穴3
0fよりも左側の張り出した部分30eには、円形の開
口部を有するネジ通過穴30gが形成され、ネジ通過穴
30gは上下方向に伸長しベース板30を貫通してい
る。その回転中心穴30fよりも後側のベース板30の
左端部には、右方に向って凹んだような輪郭となってい
る当接部30hが形成されており、この当接部30hの
前向きの面、左向きの面、後向きの面はいずれも平坦な
垂直面である。即ち、この当接部30hは、上記水平釜
22の回転軸線と平行な方向に伸長し、ベース板30を
貫通し、左側は開放している。この回転中心穴30f、
ネジ通過穴30g、当接部30hが形成された部分(図
2の斜線部)は、送りや釜駆動の各部品がベース板30
に取り付けられても、上方には何も配置されない。ま
た、針板24は糸切り機構18cの上下幅よりもかなり
上方に配置されており、物体がの図2の斜線部の上方を
水平方向に移動可能である。
【0015】この水平釜機構18bの後側垂直面30c
には、フレーム取付部30iが3箇所形成されており、
そのフレーム取付部30iには、後側のフレーム12の
ネジ穴の開口部に沿う貫通部や端部が形成されている。
後側垂直面30cの左上部には、右方に向って凹んだよ
うな輪郭線を形成し水平方向に伸長する細長い切り欠き
30jが形成され、この切り欠き30jの下面30kは
中央面30aの上面と同じ水平面内に位置する。尚、上
記中央面30aの当接部30h、後側垂直面30cの切
り欠き30jの左方や上方には、送りや釜駆動の各部品
がベース板30に取り付けられても、何も配置されな
い。即ち、物体がそれら当接部30hや後側垂直面30
cの切り欠き30jに向かって左側から接近して、侵入
可能である。
【0016】図11及び図12に示すように、上述のベ
ース板30の中央の上下方向に貫通した部分30mに
は、水平釜22が挿入され、図13に示すように、釜固
定部材38及びネジ40によってベース板30の下面に
取り付けられている。水平釜22は、釜固定部材38を
介して、ベース板30に支持されており、このベース板
30が第1支持部材に相当する。この水平釜22には、
上方から見たときの円の中心部に、上下方向に伸長する
円柱形状の回転軸部材42があり、その回転軸部材42
は水平釜22のなす円の中心を上下方向において通過す
る対象中心軸線を有する。その回転軸部材42の周りに
は、ギヤ部44が固定されている。
【0017】その水平釜22の前方で、ベース板30の
下面には、下軸16の軸受け46が軸受固定部材48及
びネジ50で取り付けられ、下軸16に固定されたギヤ
部52が水平釜22のギヤ部と噛み合っている。この下
軸16には、送り歯20の前後、上下の動きを生じるた
めのカム54も固定されている。水平釜22の右側に
は、送り歯20の前後方向の送り量を調整する部品56
等が配置され、送り歯20は水平釜22の後方に配置さ
れる。そのほかの送りや釜駆動に関する部品について
は、本出願人による特願2001−78755号とほぼ
同様であり、その詳細な説明は省略する。
【0018】糸切り機構18cの部品は、図3及び図4
に示す糸切りベース上部板60、糸切りベース下部板6
2に取り付けられ、図5から図8に示すように、送り歯
機構18a及び水平釜機構18bのモジュールとは別の
モジュールとして組み立てられる。以下、糸切り機構1
8cについて説明する。
【0019】まず、図3及び図4に示すように、種々の
部品を取り付けるための板である糸切りベース上部板6
0及び糸切りベース下部板62があり、それらには多数
の取付のための貫通穴や雌ネジ穴が形成されている。そ
れら糸切りベース上部板60及び糸切りベース下部板6
2の間には、図7に示すように、2本の上下方向に伸長
する円柱形状の間隔維持部材63が上下両方向からネジ
で取り付けられ、糸切りベース上部板60及び糸切りベ
ース下部板62が上下方向に離れて平行に位置してい
る。即ち、糸切りベース上部板60及び糸切りベース下
部板62との間に、後述の部品を取り付けるため空間が
確保されている。
【0020】図3に示すように、糸切りベース上部板6
0からは上下方向に伸長し下方に突出する原点検出用ピ
ン64が固定され、この原点検出用ピン64の側面を覆
うように、図6に示すように、弾性体としての硬質ゴム
65が取り付けられる。
【0021】糸切りベース下部板62の上下幅(厚さ)
は、上記ベース板30の後側垂直面30cの切り欠き3
0jの上下幅よりも薄く、そこへ挿入可能であり、その
下面は平坦である。図4に示すように、糸切りベース下
部板62からは上下方向に伸長し上方に突出する円柱形
状の2本の支持ピン66,68が固定されている。ま
た、糸切りベース下部板62には、凸部としての上下方
向に伸長し下方に突出する回転軸ピン74と当接ピン7
6とが糸切りベース下部板62の右部分に固定されてい
る。その回転軸ピン74及び当接ピン76は同一形状の
円柱形状であり、図1の二点鎖線で示すように、上記水
平釜22の回転軸線と平行な対象中心軸線を有する。回
転軸線ピン74は当接軸ピン76よりも、左側で且つ前
側に位置し、その回転軸ピン78の左側にはネジ穴78
(下方からネジを螺合される雌ネジ穴)が形成されてい
る。回転軸ピン74の直径は、上記ベース板30の回転
中心穴30fの直径に比べてわずかに小さいものであ
り、回転中心穴30fに挿入可能なものである。当接ピ
ン76の直径は、上記ベース板30の当節部の前後幅よ
りも短く、後述の回転操作が可能なものである。また、
これら回転軸ピン74及び当接ピン76よりも右側の糸
切りベース下部板62の下面には、下方に突出するもの
は何ら取り付けられない。
【0022】図3に示すように、糸切りベース上部板6
0には、左右方向に伸長した貫通長穴80が形成され、
この貫通長穴80が形成された部分の上方には、図5に
示すような略板形状のガイド部材82が、糸切りベース
上部板60に固定されている。このガイド部材82に
も、上下方向に貫通している左右方向に伸長するガイド
長穴84が形成されて、このガイド長穴84が上方から
見て先の貫通長穴80の内側に重なっている。即ち、左
右方向に伸長する上下方向に貫通した部分が形成されて
いる。また、ガイド部材82のガイド長穴84の右端の
前方には、略平行四辺形状板の切断刃86を左右方向に
伸長して垂直に挿入するための刃取付溝が設けられてい
る。
【0023】ガイド部材82の上方には、左右方向に伸
長する糸捕捉体92が配置され、その糸捕捉体92の左
側の後方の部分には、下方に突出する2本の円柱形状の
被ガイド部94が設けられ、その被ガイド部94は2本
ともにガイド長穴84の前後方向の幅よりわずかに短い
直径をなし、ガイド長穴84に挿入されて、ガイド長穴
84の内周面に摺動可能に接している。このように、針
板24の下方で糸捕捉体92が左右方向において摺動可
能にガイド部材82に支持されている。尚、左側の被ガ
イド部94は、ガイド部材82よりも下方に突出して、
糸切りベース上部板60及び糸切りベース下部板62の
間の空間にまで達している。
【0024】糸捕捉体92は、略鉤形状を成す2つの糸
捕捉部102を有し、その2つの糸捕捉部102は前後
方向に直交する垂直面に形成され、前後方向に間隔をあ
けて配置され、その2つの糸捕捉部102は、切断刃8
6に対してその前後で平行に位置する。
【0025】ガイド部材82の上方でガイド長穴84の
前側には、図7に示すように、後方に伸長した羽毛11
0を有する切断糸保持部材112が配置されて、更に、
この切断糸保持部材112の左側に位置するガイド部材
82の上方には、弾性体としての薄板114が配置され
ており、これら切断糸保持体112及び薄板114がガ
イド長穴84の手前にネジによって共に固定されてい
る。
【0026】図8に示すように、ミシンモータ28とは
別の独立した動力源としての糸切り用のステッピングモ
ータ118が、糸切りベース下部板62に下面に、下方
からネジで取り付けられている。図7に示すように、そ
のステッピングモータ118の上下方向に伸長し上方に
突出するモータ軸120及びそのモータ軸120に固定
された固定ギヤ122は、糸切りベース上部板60及び
糸切りベース下部板62との間に位置する。糸切りベー
ス上部板60及び糸切りベース下部板62との間で、そ
の固定ギヤ122には、2枚の伝達ギヤ124、128
が噛み合い、これら伝達ギヤ124、128は糸切りベ
ース下部板62の後側の支持ピン68によって回転可能
に支持されている。
【0027】糸切りベース上部板60及び糸切りベース
下部板62との間で、この上側の伝達ギヤ124の別の
ギヤ部134は、糸切りレバー136の扇部材138の
後側の扇ギヤ部140に噛み合っている。そして、この
扇部材138の上方には、図8に示すように、前後方向
に伸長する押圧部材142がネジで固着され、図6に示
すように、扇部材138の前側の円筒部144には、糸
切りベース下部板62の前側の支持ピン66が挿入され
ている。従って、上部の伝達ギヤ124の回転に基づき
扇部材138と押圧部材142とが一体に揺動する。
尚、扇部材138の左側面と硬質ゴム65とが当接して
ステッピングモータ118の原点検出を行うように、扇
部材138は構成されている。
【0028】この押圧部材142の後端部には、糸捕捉
体92の左側の被ガイド部94の直径よりもわずかに広
い左右方向の幅を有し、上下方向に貫通した水平方向に
伸長した押圧長穴146が形成されており、その押圧長
穴146には、糸捕捉体92の左側の被ガイド部94の
下方部が挿入されている。
【0029】このように構成された糸切り機構18cで
は、切断刃86は、ガイド部材82等の部材を介して、
糸切りベース下部板62に支持され、この糸切りベース
下部板62が第2支持部材に相当する。そして、ステッ
ピングモータ118が上方から見て時計回り回転する
と、この押圧長穴146の左側部147の垂直な内壁面
がその糸捕捉体92の左側の被ガイド部94の下方部を
右方へ押し(往動)、一方、ステッピングモータ118
が上方から見て反時計回り回転すると、この押圧長穴1
46の右側部148の垂直な内壁面がその糸捕捉体92
の左側の被ガイド部94の下方部を左向へ押すように
(復動)、糸切りレバー136等は構成されている。
【0030】次に、送り機構18a及び水平釜機構18
bと糸切り機構との組み合わせについて説明する。
【0031】回転軸ピン74の下方が、作業者によって
上方からベース板30の回転中心穴30fに挿入される
と、糸切り機構18cは水平釜機構18bの左側に位置
する。このとき、糸切り機構18cは水平方向への移動
(回転を除く)が不可能になり、図9及び図10に示す
ように、糸切り機構18cが送り歯機構18a及び水平
釜機構18bに対してその回転軸ピン74を回転中心と
して摺動しつつ回動可能になる。即ち、回転軸ピン74
と回転中心穴30fとの係合によって、送り歯機構18
a及び水平釜機構18bと、糸切り機構18cとの相対
移動がある程度規制される。
【0032】そして、当接ピン76が中央面30aの当
接部30hの左向きの面に当たるまで、糸切り機構18
cが作業者によって回転軸ピン74を回転中心として回
動されると、糸切りベース下部板62に形成されたネジ
穴78の開口部が、下方から見ると、水平釜機構18b
のベース板30に形成されたネジ通過穴30gと重るた
め、糸切りベース下部板62と水平釜機構18bのベー
ス板30とのネジ締めが可能となる。それ以上上方から
見て時計回りに回転できないことにより、ネジ締め可能
となることが作業者に容易に把握される。
【0033】そして、糸切り機構18cと水平釜機構1
8bとがネジ150で下方から締結されると、そのネジ
150のネジ頭と糸切りベース下部板62との間でベー
ス板30が挟まれ、2点での上下方向からの位置決めが
糸切りベース下部板62及びベース板30にはなされ
る。即ち、送り歯機構18a及び水平釜機構18bと、
糸切り機構18cとの相対移動が完全に不可能になる。
このとき、糸切りベース下部板62は、ベース板30の
後側垂直面30cの切り欠き30jの下面30kによっ
ても、左右方向に渡るある程度の範囲で支持される。
【0034】更に、この水平釜機構18bのフレーム取
付部30iが、作業者によって後側のフレーム12のネ
ジ穴の近傍に位置され、その後側のフレーム12のネジ
穴にネジが作業者によって螺合されれば、そのネジ頭と
後側のフレーム12との間でフレーム取付部30iが挟
まれる。
【0035】こうして、糸切り機構18cが送り歯機構
18a及び水平釜機構18bと組み合わされ、図11か
ら図13に示す複合モジュールが、図1に示すように後
側のフレーム12の内壁となる前面に取り付けられる。
尚、糸切り機構18cは送り機構18a及び水平釜機構
18bの部材(ベース板30)に取り付けられ、その部
材を介して後側のフレーム12に取り付けられる。即
ち、水平釜機構18bと糸切り機構18cとが取り付け
られると、水平釜22からその回転軸線に直交する左右
方向において、所定距離離れた位置に切断刃86が位置
する。
【0036】以下、上述した構成の設計上の利点を説明
する。
【0037】水平釜機構18b、糸切り機構18cは別
々にそれぞれの部品が組み立てられた後に、組み合わさ
れるものであり、水平釜22の剣先22aが切断刃86
に対して水平方向において、所定距離離れいなければ、
糸切り時の状態が所定の状態と異なって、糸が切断でき
なかったり、或いは、糸が切断できたとしても、その切
断後の糸端の長さが、所望のものと異なって、糸絡みや
次の縫い出しの糸抜けの原因となる。
【0038】従って、切断刃86及び剣先22aの相対
的な位置関係は組立上の精度での重要な要因だけではな
く、水平釜機構18bや糸切り機構18cを設計する上
でも、重要な要因となる。しかし、水平釜機構18bや
糸切り機構18cについて、その水平釜機構18bや糸
切り機構18cのいずれか一方の形状を決定する際に
は、CAD上ではその一方の機構しか画面に表示しない
のが一般的であり、表示されている一方の機構の部品と
表示されていない他方の機構の部品との相対位置関係が
不明となる。また、両方の機構の部品が同時に画面に表
示されると、部品が多いために線が多すぎて、画面上の
部品の形状や相対位置関係が確認しづらくなる。
【0039】そして、両方の機構の部品を同時に画面に
表示させたとしても、見たい部品の線を作業者が指定し
て、その指定した線を他の線とは別の色で画面上に表示
させれば、それら両機構の相対置関係は把握可能である
が、線を指定する手間があり、また、色分けに関わる処
理時間がだけ、作業が遅くなると共に、CADの処理に
負荷を生じることになるという問題点がある。また、C
ADの画面上では、任意の図形の部分を拡大したり、縮
小することができ、即座に必要に応じた大きさで形状を
確認できるが、紙面上ではそうした拡大・縮小ができな
いため、両方の機構を1つの図面として印刷した場合に
は、その上下位置関係を考慮して印刷されたとしても、
両方の機構の部品があるために線の間隔狭くなることも
ある。そして、全体の形状と確認したい部分の形状とを
別々の紙に印刷することもできるが、その別々の紙に印
刷された形状の相対位置関係や適否を把握するには手間
がかかり、更に、確認したい部分が十分に見れるほど、
大きな紙に両機構全体を印刷することは、無駄(印刷時
間や図面修正後にその旧図面の機密廃棄)が多い。
【0040】そこで、本実施の形態のように、糸切り機
構18cにおいて、水平釜22の回転軸線(垂直線)と
平行な対象中心軸線を有する回転軸ピン74を糸切りベ
ース下部板62に設けたので、糸切り機構18c単体の
状態を画面上や紙面上に表しても、その回転軸ピン74
の対象中心軸線にもとづいて、表されていない水平釜機
構18bの構成との相対位置関係を確認できるのであ
る。即ち、一方の糸切り機構18cに、他方の水平釜機
構18bにおける設計上の基準或いは重要な部品に関連
する線(回転軸ピン74の回転軸線)を規定することに
より、一方の糸切り機構18cの図形を表示しているだ
けでも、両方の機構が組み合わされたときの状況を想定
し易いのである。
【0041】例えば、両機構を組み合わせた後に、水平
釜22の回転中心軸線と切断刃86の先端とを前方から
見たときの水平方向距離(上方から見てその2つを直線
で結んだときの距離ではない)が150mmであり、そ
の水平釜22の回転中心軸線と切断刃86との水平方向
における間に、回転軸ピン74の対象中心軸線が位置し
ており、水平釜22の回転中心軸線と回転軸ピン74の
対象中心軸線とが平行であり、水平釜22の回転中心軸
線と回転軸ピン74の対象中心軸線との水平方向距離が
80mmであったとする。この場合、回転軸ピン74の
対象中心軸線と切断刃86の先端との水平方向距離が7
0mmであれば、その切断刃86は正確な位置にあると
いうことが把握できるのである。
【0042】また、上述した特徴は、設計上の利点とな
るばかりではなく、水平釜機構18bと糸切り機構18
cとは別々に組み立てられた後に、それらが組み合わさ
れるので、単独の機構を組み立てているときに、他方の
機構と組み合わせたときの部品間の相対位置関係を同様
に想定することにも役立ち、簡単且つ正確にミシン10
のためのモジュールを組み立てることができる。
【0043】上述した実施の形態においては、第1支持
部材としてのベース板30に凹部を、第2支持部材とし
ての糸切りベース下部板62に凸部を形成したが、ベー
ス板30に凸部を、糸切りベース下部板62に凹部を形
成しても良い。上述した実施の形態においては、水平釜
22を有する釜機構について本願発明を実施したが、水
平方向に伸長する回転軸線を有する垂直釜の釜機構につ
いて実施しても良い。上述した実施の形態においては、
ベース板30に凹部を、糸切りベース下部板62に凸部
を形成して、それらの部材が摺動可能に接触したが、ベ
ース板30に凹部を、糸切りベース上部板60に凸部を
形成して、ベース部材と糸切りベース上部板60が摺動
可能に接触しても良い。
【0044】上述した実施の形態においては、ベース板
30の上方には水平釜22が位置しており、ベース板3
0の上下位置はベッド部の上下中央位置になり、糸切り
の部品収納空間を確保するために糸切りベース上部板6
0よりも下方にある糸切りベース下部板62に凸部を形
成したので、糸切りベース上部板60から直接凸部を伸
長させる場合に比べて、凸部が短くて済み、その部品精
度も良く、さらに、平坦な板材にて糸切りベース上部板
60及び糸切りベース下部板62を構成できるので、構
成が簡単となる。
【0045】上述した実施の形態では、回転軸ピン74
及び当接ピン76は糸切りベース下部板62と別部材の
ピンとしたが、糸切りベース下部板62を下方へ押し出
して一体に形成したエンボス部でも良い。
【0046】上述した実施の形態では、円柱形状の回転
軸ピン74の側面の曲面と、回転中心穴30fの曲面と
で、ベース板30と糸切りベース下部板62とが相対的
に回転可能な構成としたが、回転軸ピン74の先端を半
球上に形成して、ベース板30にはその半球よりもわず
かに大きい半球状の凹みを形成して、ベース板30と糸
切りベース下部板62とが相対的に回転可能な構成とし
ても良い。
【0047】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
請求項1記載のミシンのモジュールでは、第1支持部材
と第2支持部材の相対移動が凸部と凹部との係合によっ
てある程度規制され、第1支持部材と第2支持部材との
相対移動が凸部と凹部との係合とネジの締結とによって
不可能になるので、第1支持部材と第2支持部材を固定
する作業が容易にでき、ミシンの生産性が向上する。
【0048】請求項2に記載のミシンのモジュールで
は、第1支持部材或いは第2支持部材の少なくとも一方
が回転されて、当接部に当接すると、第1支持部材及び
第2支持部材が締結可能な状態となるので、第1支持部
材及び第2支持部材の締結の可否がわかりやすいので、
ミシンの生産性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態のミシンの前面図である。
【図2】本実施の形態の水平釜機構に係るベース板を示
す図である。
【図3】本実施の形態の糸切り機構に係る糸切りベース
上部板を示す図である。
【図4】本実施の形態の糸切り機構に係る糸切りベース
下部板を示す図である。
【図5】本実施の形態の糸切り機構の上面図である。
【図6】本実施の形態の糸切り機構の前面図である。
【図7】本実施の形態の糸切り機構の右側面図である。
【図8】本実施の形態の糸切り機構の下面図である。
【図9】本実施の形態のベース板と糸切りベース上部板
とを組み合わせた状態を示す図である。
【図10】本実施の形態のベース板と糸切りベース上部
板とを組み合わせた状態(ネジによる締結可能状態)を
示す図である。
【図11】本実施の形態の水平釜機構と糸切り機構とを
締結した状態の上面図である。
【図12】本実施の形態の水平釜機構と糸切り機構とを
締結した状態の前面図である。
【図13】本実施の形態の水平釜機構と糸切り機構とを
締結した状態の下面図である。
【符号の説明】
10 ミシン 14 ベッド部 22 水平釜 30 ベース板 30f 回転中心穴 62 糸切りベース下部板 74 回転軸ピン 86 切断刃

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転する釜を支持するための第1支持部材
    と、前記釜の回転軸に直交する方向に前記釜から所定距
    離離れた位置に、切断刃を支持するための第2支持部材
    とがネジで締結されるミシンのモジュールであって、 前記第1支持部材或いは前記第2支持部材のいずれか一
    方に、前記釜の回転軸と平行な方向に突出する凸部を設
    け、他方に、前記釜の回転軸と平行な方向に凹む凹部を
    設け、前記第1支持部材と前記第2支持部材とが前記ネ
    ジで締結される締結位置とは別の位置で、前記凸部と前
    記凹部とが係合することを特徴とするミシンのモジュー
    ル。
  2. 【請求項2】前記凸部が前記釜の回転軸方向に伸長する
    円柱形状部または半球部を有し、前記凸部の円柱形状部
    または半球の曲面が凹部に対して摺動可能に形成されて
    おり、 前記第1支持部材或いは前記第2支持部材のいずれか一
    方に、前記第1支持部材と前記第2支持部材とが前記凹
    部に係合した凸部を回転中心として相対的に回転して
    も、前記第1支持部材と前記第2支持部材とが前記ネジ
    で締結できる相対位置になるまでは、前記第1支持部材
    と前記第2支持部材とに対して当接せず、前記第1支持
    部材と前記第2支持部材とが前記ネジで締結できる相対
    位置になると、他方の支持部材に当接する当接部を備え
    ることを特徴とする請求項1記載のミシンのモジュー
    ル。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9062402B2 (en) 2012-03-28 2015-06-23 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Sewing machine module and sewing machine
US11140497B2 (en) 2015-08-13 2021-10-05 Shenzhen Voxtech Co., Ltd. Systems for bone conduction speaker

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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