JP2003284642A - 電気保温ポット - Google Patents
電気保温ポットInfo
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- JP2003284642A JP2003284642A JP2002090387A JP2002090387A JP2003284642A JP 2003284642 A JP2003284642 A JP 2003284642A JP 2002090387 A JP2002090387 A JP 2002090387A JP 2002090387 A JP2002090387 A JP 2002090387A JP 2003284642 A JP2003284642 A JP 2003284642A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 容器内の液体が沸騰した後、保温温度に達す
るまでの時間を短縮する。 【解決手段】 沸騰までの湯沸し時にIGBT素子24を
動作させ、加熱コイル5により容器1を電磁誘導加熱さ
せている間は、冷却ファン29から放熱フィン25に風を当
てて、IGBT素子24から放熱フィン25に達した熱を奪
う。その後、容器1内が沸騰して保温に移行すると、I
GBT素子24の動作は停止し、加熱コイル5による容器
1への電磁誘導加熱が中断する。この場合は冷却ファン
29の回転を逆にして、冷却ファン29からの風を容器1に
当てることにより、容器1を設定した保温温度に素早く
降下させることが可能になる。
るまでの時間を短縮する。 【解決手段】 沸騰までの湯沸し時にIGBT素子24を
動作させ、加熱コイル5により容器1を電磁誘導加熱さ
せている間は、冷却ファン29から放熱フィン25に風を当
てて、IGBT素子24から放熱フィン25に達した熱を奪
う。その後、容器1内が沸騰して保温に移行すると、I
GBT素子24の動作は停止し、加熱コイル5による容器
1への電磁誘導加熱が中断する。この場合は冷却ファン
29の回転を逆にして、冷却ファン29からの風を容器1に
当てることにより、容器1を設定した保温温度に素早く
降下させることが可能になる。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱手段により容
器を電磁誘導加熱して容器内の液体を沸騰させた後、加
熱手段を停止して容器内の液体を保温温度にまで低下さ
せる電気保温ポットに関する。 【0002】 【発明が解決しようとする課題】近年、この種の電気保
温ポットは容器内の湯温を好みの保温温度に設定できる
保温温度選択機能が付加されており、例えば98℃,8
5℃,60℃の中から好みの保温温度に選択できるもの
が一般的である。しかし、所望の保温温度に達するまで
には、加熱手段により容器を電磁誘導加熱して容器内の
液体を一度沸騰させた後、この加熱手段による電磁誘導
加熱を停止して、自然の温度低下にまかせていることか
ら、特に沸騰温度との差が比較的大きい85℃や60℃
の湯を得るには、設定した保温温度に到達するまでに相
当な時間を要する欠点があった。 【0003】本発明は上記問題点を解決しようとするも
のであり、容器内の液体が沸騰した後、保温温度に達す
るまでの時間を短縮することができる電気保温ポットを
提供することをその目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明における電気保温
ポットは、容器と、電磁誘導加熱する加熱手段とを備え
た電気保温ポットにおいて、発熱素子を放熱する放熱器
と、この放熱器を冷却する冷却手段とを備え、前記冷却
手段は前記容器の冷却を兼用して構成される。 【0005】この場合、沸騰までの湯沸し時に発熱素子
を動作させ、加熱手段により電磁誘導加熱させている間
は、冷却手段から放熱器に風を当てて、発熱素子から放
熱器に達した熱を奪うことで、放熱器ひいては発熱素子
の温度上昇を抑制できる。その後、容器内が沸騰して保
温に移行すると、発熱素子の動作は停止し、加熱手段に
よる電磁誘導加熱が中断するが、この場合は冷却手段の
回転を逆にして、冷却手段からの風を容器に当てること
により、容器を設定した保温温度に素早く降下させるこ
とが可能になる。したがって、容器内の液体が沸騰した
後の保温温度に達するまでの時間を短縮することができ
る。また、共通する冷却手段により、放熱器の冷却のみ
ならず、保温温度に降下するまでの時間の短縮を図るこ
とができ、冷却手段が二つの機能を兼用化することで、
部品の削減や省スペースを達成することが可能になる。 【0006】 【発明の実施形態】以下、本発明における電磁誘導加熱
(IH)式電気保温ポットの一実施例について、その全
体断面図を示す図1を参照しながら説明する。同図にお
いて、1は水または湯などの液体を収容する有底筒状の
容器、2は容器1の側部および底部を囲うようにして設
けられた外ケースで、容器1は磁性部材である例えばス
テンレスにより形成される。また容器1の底部下方に位
置して、コイルベース4により固定保持された加熱手段
としての加熱コイル5が設けられる。加熱コイル5の下
側には、この加熱コイル5からの磁束の漏れを防止する
フェライト6が、フェライト押え7に固定保持された状
態で配設される。なお、ここには図示していないが、容
器1の底部には、その他に容器1内の温度を検出する温
度検出手段としての温度センサが設けられている。 【0007】8は外ケース2の前方上部に形成された嘴
状の突出部であり、この突出部8の下側には、容器1内
の液体を外部に吐出する吐出口9が下向きに開口して設
けられる。この吐出口9と容器1の底部に設けた流出部
(図示せず)との間には、容器1から吐出口9に通じる
導水路10が設けられる。導水路10は、容器1の下方に設
けた電動ポンプ11と、電動ポンプ11の出口に継手12を介
して接続された透明な水位パイプ13と、水位パイプ13の
出口から吐出口9に通じる逆流止め部14とにより構成さ
れる。そして、突出部8の上部にある操作表示部16の出
液キーを押動操作すると、電動ポンプ11が作動し、容器
1内の液体が導水路10を通して吐出口9から外部に流出
するようになっている。なお、前記操作表示部16には、
他に保温温度を例えば98,85,60℃の三段階に切換え設
定する保温温度設定キーや、湯沸し動作を開始させるた
めの湯沸しキーなどが設けられている。 【0008】18は、容器1ひいては外ケース2の上部開
口を開閉自在に覆う蓋である。この蓋18は、外ケース2
の後部一端に設けられたヒンジ部19により回動自在に支
持される。また蓋18の前部には、蓋18を閉状態に固定す
る蓋開閉レバー20が設けられており、この蓋開閉レバー
20を操作すると、蓋18と外ケース2との係合が解除さ
れ、蓋18を開けることができるようになる。なお21は、
蓋18の後部に設けられ、容器1の内外を連通する蒸気孔
である。 【0009】23は、前記加熱コイル5に高周波電流を供
給して、この加熱コイル5による加熱誘導を制御する高
周波インバータ回路を実装した加熱制御基板である。加
熱制御基板23には、加熱コイル5の通電制御用に設けた
スイッチ素子としてのIGBT素子24が取付けられてお
り、他に図示しないが、IGBT素子24以外の各種回路
素子が加熱制御基板23に実装される。また25は、IGB
T素子24と熱的に接続され、熱伝導性の良好な例えばア
ルミニウムなどの部材で形成された放熱フィンである。
この放熱フィン25は、高周波インバータ回路の主たる発
熱素子であるIGBT素子24から熱を奪って、外部に放
熱するためのものであり、放熱性を高めるために複数の
スリット孔26が形成されると共に、外ケース2の後側面
に形成した通気孔27に臨んで、IGBT素子24に立設状
態で取付け固定される。さらに29は、容器1の側面と放
熱フィン25との間に設けた正逆転可能な冷却ファンであ
り、これはIGBT素子24を通電する湯沸かし時におい
て、放熱フィン25からの熱を通気孔27より外ケース2の
外部に放出する方向に風を流し、IGBT素子24を断電
する保温への移行時に、容器1の側面に風を当てるよう
に運転制御される。つまり、ここでの冷却ファン29は、
放熱器に相当する放熱フィン25の冷却と、容器1の冷却
とを兼用している。 【0010】次に、上記構成についてその作用を図2の
フローチャートに基づき説明する。湯を沸かすには、最
初に蓋開閉レバー20に手を差し入れて、蓋18と外ケース
2との係合を解除し、蓋18を開ける。そして、容器1内
に水を入れ、蓋18を再び閉じた後に、操作表示部16の湯
沸しキーを押動操作する(ステップS1)。湯沸しキー
を押すと、ステップS2に移行して、IGBT素子24の
スイッチング動作により加熱コイル5が通電して高周波
電流が供給され、加熱コイル5に対向する容器1の底部
が電磁誘導作用によって発熱し、容器1内の液体が加熱
される。それと共に、冷却ファン29から放熱フィン25に
風を当てて、放熱フィン25からの熱を通気孔27より外ケ
ース2の外部に放出する方向に冷却ファン29を回転させ
る(ステップS3)。加熱コイル5への電流を制御して
いるIGBT素子24は自己発熱し、その熱が放熱フィン
25に伝わるが、熱が放熱フィン25の上方へ移動したとこ
ろで、冷却ファン29から流れる風と熱交換され、通気孔
27より外ケース2の外部に放出される。これにより、I
GBT素子24の温度上昇を押さえながら上記加熱コイル
5による容器1への電磁誘導加熱が継続する。特に容器
1の側面温度がある程度上昇するまでは、冷却ファン29
にとり込まれる風の温度もさほど高くないことから、I
GBT素子24の温度上昇を効果的に抑制できる。 【0011】その後、ステップS4において、容器1内
の液体が沸騰温度に達すると、それまでの湯沸しに代わ
り保温が開始する。保温に移行すると、先ずステップS
5においてIGBT24のスイッチング動作を停止し、加
熱コイル5を断電する。それと共に、次のステップS6
において、操作表示部16の保温温度設定キーで予め操作
した保温温度の設定が最も低温の例えば60℃であるなら
ば、前記ステップS3における放熱フィン25を冷却する
場合と反対の方向、すなわち冷却ファン29から容器1に
風を当てる方向に冷却ファン29を回転させ、容器1内の
湯温の降下を促進させる(ステップS7)。 【0012】一方、保温温度の設定が60℃以外の例えば
85℃や98℃の場合は、冷却ファン29を停止して、自然の
温度低下にまかせて容器1内の湯温を降下させる(ステ
ップS8)。このように、保温温度の設定が高い場合に
は、冷却ファン29の運転を停止するようにすることで、
冷却ファン29の長寿命化を図ることができる。勿論、保
温温度の設定に拘らず、容器1に風を当てる方向に冷却
ファン29を回転させ、容器1内の湯温降下をあらゆる温
度設定で促進させるようにしてもよい。そして、容器1
内の湯温が設定温度にまで降下したら、加熱コイル5の
通断電により容器1内の湯温を設定温度に保持する保温
制御を行なう(ステップS9,S10)。 【0013】以上のように本実施例によれば、容器1
と、この容器1を電磁誘導加熱する加熱手段としての加
熱コイル5を備えた電気保温ポットにおいて、加熱コイ
ル5の通電制御用に設けた発熱素子としてのIGBT素
子24を放熱する放熱器たる放熱フィン25と、この放熱フ
ィン25を冷却する冷却手段としてのファンすなわち冷却
ファン29とを備え、冷却ファン29は容器1の冷却を兼用
するように正逆回転が可能であり、かつ容器1と放熱フ
ィン25との間に設けられている。 【0014】このようにすると、沸騰までの湯沸し時に
IGBT素子24を動作させ、加熱コイル5により容器1
を電磁誘導加熱させている間は、冷却ファン29から放熱
フィン25に風を当てて、IGBT素子24から放熱フィン
25に達した熱を奪うことで、放熱フィン25ひいてはIG
BT素子24の温度上昇を抑制できる。その後、容器1内
が沸騰して保温に移行すると、IGBT素子24の動作は
停止し、加熱コイル5による容器1への電磁誘導加熱が
中断するが、この場合は冷却ファン29の回転を逆にし
て、冷却ファン29からの風を容器1に当てることによ
り、容器1を設定した保温温度に素早く降下させること
が可能になる。したがって、容器1内の液体が沸騰した
後の保温温度に達するまでの時間を短縮することができ
る。また、共通する冷却ファン29により、放熱フィン25
の冷却のみならず、保温温度に降下するまでの時間の短
縮を図ることができ、冷却ファン29が二つの機能を兼用
化することで、部品の削減や省スペースを達成すること
が可能になる。 【0015】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、種々の変形実施が可能である。例えば放熱
フィン25の形状や材質などは、上述した作用効果が得ら
れるのであれば特に限定しない。また、加熱コイル5へ
の電流を制御するIGBT素子24の代わりに、各種スイ
ッチ素子を利用してもよい。 【0016】 【発明の効果】本発明の電気保温ポットによれば、容器
内の液体が沸騰した後、保温温度に達するまでの時間を
短縮することができる。また、冷却手段に二つの機能を
兼用させることで、部品の削減や省スペースを達成する
ことが可能になる。
器を電磁誘導加熱して容器内の液体を沸騰させた後、加
熱手段を停止して容器内の液体を保温温度にまで低下さ
せる電気保温ポットに関する。 【0002】 【発明が解決しようとする課題】近年、この種の電気保
温ポットは容器内の湯温を好みの保温温度に設定できる
保温温度選択機能が付加されており、例えば98℃,8
5℃,60℃の中から好みの保温温度に選択できるもの
が一般的である。しかし、所望の保温温度に達するまで
には、加熱手段により容器を電磁誘導加熱して容器内の
液体を一度沸騰させた後、この加熱手段による電磁誘導
加熱を停止して、自然の温度低下にまかせていることか
ら、特に沸騰温度との差が比較的大きい85℃や60℃
の湯を得るには、設定した保温温度に到達するまでに相
当な時間を要する欠点があった。 【0003】本発明は上記問題点を解決しようとするも
のであり、容器内の液体が沸騰した後、保温温度に達す
るまでの時間を短縮することができる電気保温ポットを
提供することをその目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明における電気保温
ポットは、容器と、電磁誘導加熱する加熱手段とを備え
た電気保温ポットにおいて、発熱素子を放熱する放熱器
と、この放熱器を冷却する冷却手段とを備え、前記冷却
手段は前記容器の冷却を兼用して構成される。 【0005】この場合、沸騰までの湯沸し時に発熱素子
を動作させ、加熱手段により電磁誘導加熱させている間
は、冷却手段から放熱器に風を当てて、発熱素子から放
熱器に達した熱を奪うことで、放熱器ひいては発熱素子
の温度上昇を抑制できる。その後、容器内が沸騰して保
温に移行すると、発熱素子の動作は停止し、加熱手段に
よる電磁誘導加熱が中断するが、この場合は冷却手段の
回転を逆にして、冷却手段からの風を容器に当てること
により、容器を設定した保温温度に素早く降下させるこ
とが可能になる。したがって、容器内の液体が沸騰した
後の保温温度に達するまでの時間を短縮することができ
る。また、共通する冷却手段により、放熱器の冷却のみ
ならず、保温温度に降下するまでの時間の短縮を図るこ
とができ、冷却手段が二つの機能を兼用化することで、
部品の削減や省スペースを達成することが可能になる。 【0006】 【発明の実施形態】以下、本発明における電磁誘導加熱
(IH)式電気保温ポットの一実施例について、その全
体断面図を示す図1を参照しながら説明する。同図にお
いて、1は水または湯などの液体を収容する有底筒状の
容器、2は容器1の側部および底部を囲うようにして設
けられた外ケースで、容器1は磁性部材である例えばス
テンレスにより形成される。また容器1の底部下方に位
置して、コイルベース4により固定保持された加熱手段
としての加熱コイル5が設けられる。加熱コイル5の下
側には、この加熱コイル5からの磁束の漏れを防止する
フェライト6が、フェライト押え7に固定保持された状
態で配設される。なお、ここには図示していないが、容
器1の底部には、その他に容器1内の温度を検出する温
度検出手段としての温度センサが設けられている。 【0007】8は外ケース2の前方上部に形成された嘴
状の突出部であり、この突出部8の下側には、容器1内
の液体を外部に吐出する吐出口9が下向きに開口して設
けられる。この吐出口9と容器1の底部に設けた流出部
(図示せず)との間には、容器1から吐出口9に通じる
導水路10が設けられる。導水路10は、容器1の下方に設
けた電動ポンプ11と、電動ポンプ11の出口に継手12を介
して接続された透明な水位パイプ13と、水位パイプ13の
出口から吐出口9に通じる逆流止め部14とにより構成さ
れる。そして、突出部8の上部にある操作表示部16の出
液キーを押動操作すると、電動ポンプ11が作動し、容器
1内の液体が導水路10を通して吐出口9から外部に流出
するようになっている。なお、前記操作表示部16には、
他に保温温度を例えば98,85,60℃の三段階に切換え設
定する保温温度設定キーや、湯沸し動作を開始させるた
めの湯沸しキーなどが設けられている。 【0008】18は、容器1ひいては外ケース2の上部開
口を開閉自在に覆う蓋である。この蓋18は、外ケース2
の後部一端に設けられたヒンジ部19により回動自在に支
持される。また蓋18の前部には、蓋18を閉状態に固定す
る蓋開閉レバー20が設けられており、この蓋開閉レバー
20を操作すると、蓋18と外ケース2との係合が解除さ
れ、蓋18を開けることができるようになる。なお21は、
蓋18の後部に設けられ、容器1の内外を連通する蒸気孔
である。 【0009】23は、前記加熱コイル5に高周波電流を供
給して、この加熱コイル5による加熱誘導を制御する高
周波インバータ回路を実装した加熱制御基板である。加
熱制御基板23には、加熱コイル5の通電制御用に設けた
スイッチ素子としてのIGBT素子24が取付けられてお
り、他に図示しないが、IGBT素子24以外の各種回路
素子が加熱制御基板23に実装される。また25は、IGB
T素子24と熱的に接続され、熱伝導性の良好な例えばア
ルミニウムなどの部材で形成された放熱フィンである。
この放熱フィン25は、高周波インバータ回路の主たる発
熱素子であるIGBT素子24から熱を奪って、外部に放
熱するためのものであり、放熱性を高めるために複数の
スリット孔26が形成されると共に、外ケース2の後側面
に形成した通気孔27に臨んで、IGBT素子24に立設状
態で取付け固定される。さらに29は、容器1の側面と放
熱フィン25との間に設けた正逆転可能な冷却ファンであ
り、これはIGBT素子24を通電する湯沸かし時におい
て、放熱フィン25からの熱を通気孔27より外ケース2の
外部に放出する方向に風を流し、IGBT素子24を断電
する保温への移行時に、容器1の側面に風を当てるよう
に運転制御される。つまり、ここでの冷却ファン29は、
放熱器に相当する放熱フィン25の冷却と、容器1の冷却
とを兼用している。 【0010】次に、上記構成についてその作用を図2の
フローチャートに基づき説明する。湯を沸かすには、最
初に蓋開閉レバー20に手を差し入れて、蓋18と外ケース
2との係合を解除し、蓋18を開ける。そして、容器1内
に水を入れ、蓋18を再び閉じた後に、操作表示部16の湯
沸しキーを押動操作する(ステップS1)。湯沸しキー
を押すと、ステップS2に移行して、IGBT素子24の
スイッチング動作により加熱コイル5が通電して高周波
電流が供給され、加熱コイル5に対向する容器1の底部
が電磁誘導作用によって発熱し、容器1内の液体が加熱
される。それと共に、冷却ファン29から放熱フィン25に
風を当てて、放熱フィン25からの熱を通気孔27より外ケ
ース2の外部に放出する方向に冷却ファン29を回転させ
る(ステップS3)。加熱コイル5への電流を制御して
いるIGBT素子24は自己発熱し、その熱が放熱フィン
25に伝わるが、熱が放熱フィン25の上方へ移動したとこ
ろで、冷却ファン29から流れる風と熱交換され、通気孔
27より外ケース2の外部に放出される。これにより、I
GBT素子24の温度上昇を押さえながら上記加熱コイル
5による容器1への電磁誘導加熱が継続する。特に容器
1の側面温度がある程度上昇するまでは、冷却ファン29
にとり込まれる風の温度もさほど高くないことから、I
GBT素子24の温度上昇を効果的に抑制できる。 【0011】その後、ステップS4において、容器1内
の液体が沸騰温度に達すると、それまでの湯沸しに代わ
り保温が開始する。保温に移行すると、先ずステップS
5においてIGBT24のスイッチング動作を停止し、加
熱コイル5を断電する。それと共に、次のステップS6
において、操作表示部16の保温温度設定キーで予め操作
した保温温度の設定が最も低温の例えば60℃であるなら
ば、前記ステップS3における放熱フィン25を冷却する
場合と反対の方向、すなわち冷却ファン29から容器1に
風を当てる方向に冷却ファン29を回転させ、容器1内の
湯温の降下を促進させる(ステップS7)。 【0012】一方、保温温度の設定が60℃以外の例えば
85℃や98℃の場合は、冷却ファン29を停止して、自然の
温度低下にまかせて容器1内の湯温を降下させる(ステ
ップS8)。このように、保温温度の設定が高い場合に
は、冷却ファン29の運転を停止するようにすることで、
冷却ファン29の長寿命化を図ることができる。勿論、保
温温度の設定に拘らず、容器1に風を当てる方向に冷却
ファン29を回転させ、容器1内の湯温降下をあらゆる温
度設定で促進させるようにしてもよい。そして、容器1
内の湯温が設定温度にまで降下したら、加熱コイル5の
通断電により容器1内の湯温を設定温度に保持する保温
制御を行なう(ステップS9,S10)。 【0013】以上のように本実施例によれば、容器1
と、この容器1を電磁誘導加熱する加熱手段としての加
熱コイル5を備えた電気保温ポットにおいて、加熱コイ
ル5の通電制御用に設けた発熱素子としてのIGBT素
子24を放熱する放熱器たる放熱フィン25と、この放熱フ
ィン25を冷却する冷却手段としてのファンすなわち冷却
ファン29とを備え、冷却ファン29は容器1の冷却を兼用
するように正逆回転が可能であり、かつ容器1と放熱フ
ィン25との間に設けられている。 【0014】このようにすると、沸騰までの湯沸し時に
IGBT素子24を動作させ、加熱コイル5により容器1
を電磁誘導加熱させている間は、冷却ファン29から放熱
フィン25に風を当てて、IGBT素子24から放熱フィン
25に達した熱を奪うことで、放熱フィン25ひいてはIG
BT素子24の温度上昇を抑制できる。その後、容器1内
が沸騰して保温に移行すると、IGBT素子24の動作は
停止し、加熱コイル5による容器1への電磁誘導加熱が
中断するが、この場合は冷却ファン29の回転を逆にし
て、冷却ファン29からの風を容器1に当てることによ
り、容器1を設定した保温温度に素早く降下させること
が可能になる。したがって、容器1内の液体が沸騰した
後の保温温度に達するまでの時間を短縮することができ
る。また、共通する冷却ファン29により、放熱フィン25
の冷却のみならず、保温温度に降下するまでの時間の短
縮を図ることができ、冷却ファン29が二つの機能を兼用
化することで、部品の削減や省スペースを達成すること
が可能になる。 【0015】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、種々の変形実施が可能である。例えば放熱
フィン25の形状や材質などは、上述した作用効果が得ら
れるのであれば特に限定しない。また、加熱コイル5へ
の電流を制御するIGBT素子24の代わりに、各種スイ
ッチ素子を利用してもよい。 【0016】 【発明の効果】本発明の電気保温ポットによれば、容器
内の液体が沸騰した後、保温温度に達するまでの時間を
短縮することができる。また、冷却手段に二つの機能を
兼用させることで、部品の削減や省スペースを達成する
ことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す電気保温ポットの断面
図である。 【図2】同上動作手順を示すフローチャートである。 【符号の説明】 1 容器 5 加熱コイル(加熱手段) 24 IGBT素子(発熱素子) 25 放熱フィン(放熱器) 29 冷却ファン(冷却手段)
図である。 【図2】同上動作手順を示すフローチャートである。 【符号の説明】 1 容器 5 加熱コイル(加熱手段) 24 IGBT素子(発熱素子) 25 放熱フィン(放熱器) 29 冷却ファン(冷却手段)
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 容器と、電磁誘導加熱する加熱手段とを
備えた電気保温ポットにおいて、発熱素子を放熱する放
熱器と、この放熱器を冷却する冷却手段とを備え、前記
冷却手段は前記容器の冷却を兼用するものであることを
特徴とする電気保温ポット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002090387A JP2003284642A (ja) | 2002-03-28 | 2002-03-28 | 電気保温ポット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002090387A JP2003284642A (ja) | 2002-03-28 | 2002-03-28 | 電気保温ポット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003284642A true JP2003284642A (ja) | 2003-10-07 |
Family
ID=29235708
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002090387A Pending JP2003284642A (ja) | 2002-03-28 | 2002-03-28 | 電気保温ポット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003284642A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010088766A (ja) * | 2008-10-10 | 2010-04-22 | Panasonic Corp | 電気湯沸かし器 |
-
2002
- 2002-03-28 JP JP2002090387A patent/JP2003284642A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010088766A (ja) * | 2008-10-10 | 2010-04-22 | Panasonic Corp | 電気湯沸かし器 |
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