JP2003284308A - 直動型アクチュエータ群 - Google Patents

直動型アクチュエータ群

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JP2003284308A
JP2003284308A JP2002084646A JP2002084646A JP2003284308A JP 2003284308 A JP2003284308 A JP 2003284308A JP 2002084646 A JP2002084646 A JP 2002084646A JP 2002084646 A JP2002084646 A JP 2002084646A JP 2003284308 A JP2003284308 A JP 2003284308A
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electromagnet
permanent magnet
actuator
actuators
drive arm
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JP2002084646A
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Kazuo Suzuki
一男 鈴木
Toshiaki Fukushima
敏明 福島
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Citizen Watch Co Ltd
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Citizen Watch Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2位置の変位を導き出す小型のアクチュエー
タ群に従来のソレノイドアクチュエータを適用すると、
その2位置を安定して自己保持させることができず、こ
の構成では、効率良くマトリックス状に各アクチュエー
タを配することが困難となる。 【解決手段】 第1の電磁石と、それと離間して配した
第2の電磁石と、その2つの電磁石の隙間に配した永久
磁石を備え、その永久磁石に、その駆動部の外側で、か
つ前記永久磁石の並進移動方向と平行方向に折曲させた
駆動アームを連接した可動体を有し、その駆動アームを
各アクチュエータの隙間から突出させるように配した円
筒形状のアクチュエータをマトリックス状に配する構成
とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はマトリックス状に配
列されたアクチュエータ群に関し、特に並進移動機構と
自己保持機構を有する小型の直動型アクチュエータ群の
構成に関する。
【0002】
【従来の技術】点字表示を行う携帯用装置は表示するデ
ータを外部から入力する外部入力手段と、そのデータを
記憶しておくデータ記憶手段と、必要に応じてそのデー
タを表示部に表示させる表示手段と、表示を制御する表
示制御手段とから構成されている。ここでは前記表示手
段について説明を行う。点字表示は表示手段に物理的な
凹凸を表現することで実現される。その表示手段の点字
の書き換えを行う代表的な方法は、細い棒状の突起部を
出し入れして表示手段表面に対して突起部の有り無しの
2つの状態が作り出すために、それぞれの点に対応した
前記突起部を複数のアクチュエータで動作させる。この
様に複数のアクチュエータをマトリックス状に配したア
クチュエータ群により、突起部を任意に制御して目的の
点字を表現できる。
【0003】この点字装置は携帯用装置であるので、大
きさには自ずと上限があり小型としなくてはならない。
また限られたスペースで多くの情報を表示するには、前
記アクチュエータ群を構成する個々のアクチュエータも
小型であって高い表示密度が望まれる。さらに、消費電
力の点からは点字表示が変化しないとき、すなわちアク
チュエータが2つの状態を保持しているときは電力を消
費しない構造が望ましいとされている。
【0004】前記点字表示を行うアクチュエータ群を構
成するアクチュエータにはさまざまな方式のものがあ
る。そのアクチュエータの一例として図4に従来技術の
構成を示す。図に示すアクチュエーターは、双方向駆動
可能で自己保持機構のあるソレノイドアクチュエータで
ある。その構成と作用を簡単に説明する。前記ソレノイ
ドアクチュエータは、ケース65に第1の励磁コイル6
1と第2の励磁コイル62と磁石63が固定されてお
り、第1の励磁コイル61に通電すれば図中上方に可動
鉄心60が移動し、第2の励磁コイル62に通電すれば
下方に移動する。そして半径方向に着磁された磁石63
と可動鉄心60とストッパ64とケース65によって形
成される磁気回路によって、可動鉄心60が上方にある
ときと下方にあるときの位置において自己保持が可能に
なっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ソレノイドアクチュエータは簡便な構成であるが、その
アクチュエータサイズを小さくすると十分な自己保持力
をもつことは非常に困難である。なぜなら前記磁石63
の外径を5mmより小さくすると、半径方向の飽和着磁
が困難になるからである。これは着磁する際の着磁ヨー
クの内径側が細くなり、着磁したい磁石よりも先にその
ヨークが飽和することに起因する。したがって半径方向
着磁の強い磁石の作製ができず、ひいては自己保持機能
をもつソレノイドアクチュエータが作製できなくなると
いう課題があった。
【0006】また、ソレノイドアクチュエータはハウジ
ングは角形のものが多いが、コイルは円形で巻かれてい
るので本来必要とする形状は円筒形状である。この円筒
形状のソレノイドアクチュエータを直交系のマトリック
ス状に配置したアクチュエータ群はかなりの隙間が発生
し、空間占有率が低下して、限られたスペース、つまり
マトリックス状に効率良く複数のソレノイドアクチュエ
ータを配することは困難であった。
【0007】本発明の目的は、小型で十分な自己保持力
を持ち、マトリックス状に配置しても小型のアクチュエ
ータ群を構成できる直動型アクチュエータ群を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の直動型アクチュエータにおいては、下記記
載の構成を採用している。
【0009】本発明の直動型アクチュエータは、第1の
電磁石と、それと離間して配した第2の電磁石と、その
2つの電磁石の隙間に配した永久磁石を備え、前記第1
の電磁石と前記第2の電磁石にそれぞれ励磁された磁力
により、前記隙間内で前記永久磁石の並進移動を可能と
し、その永久磁石に駆動アームを連接した可動体を有す
る円筒形状のアクチュエータをマトリックス状に配した
直動型アクチュエータ群であって、前記駆動アームは、
前記円筒形状の外側に突出させ、その突出部を当該円筒
形状に沿って前記並進移動と平行方向に折曲させた形状
であり、前記マトリックス状に配したアクチュエータの
隙間からその駆動アームを突出させて、前記並進移動の
変位を外部に取り出せる形態としたことを特徴とする。
【0010】また前記第1の電磁石と前記可動体、また
は前記第2の電磁石と前記可動体が当接して自己保持状
態を形成できるように構成したことを特徴とする。さら
に前記各直動型アクチュエータを当接させて配したこと
を特徴とする。
【0011】[作用]本発明の直動型アクチュエータ群
を構成する個々のアクチュエータは、小型化しても十分
な自己保持力が得られる構成である。つまり、その直動
型アクチュエータは、第1の電磁石と、それと対向して
第2の電磁石を備えた隙間に、永久磁石を備えた可動体
を設け、前記第1の電磁石と、前記第2の電磁石にそれ
ぞれ励磁された磁力により、前記隙間内で前記可動体の
並進移動を可能とした円筒形状のアクチュエータであ
る。また、前記永久磁石は、前記円筒形状の外縁部に突
出した駆動アームを有し、その駆動アームは、当該円筒
形状に沿って、前記並進移動方向と平行な方向に折曲し
た形状を有する。さらに、前記駆動アームは、マトリッ
クス状に配した前記直動型アクチュエータの隙間から突
出する形態とし、そのアクチュエータによって与えられ
る変位を外部に取り出すことができる。
【0012】前記永久磁石の着磁方向は、前記円筒形状
の半径方向に取らず、前記並進移動方向に一致させた。
この様な構成とすることで、飽和着磁が不可能になるこ
とを防ぐことができ、永久磁石が並進移動するのに都合
がよい。この様に、2組の電磁石と1個の永久磁石の相
互作用を利用して並進移動機構を構成した。
【0013】前記永久磁石と前記電磁石との間で形成さ
れる自己保持機構は、その永久磁石と電磁石を構成する
ヨークの吸着により実現する。
【0014】また、そのヨークの周囲に巻いたコイルに
通電することで永久磁石とヨークの反発によって永久磁
石に推力を与えることができる。この時、従来構成の様
に中央部を可動部が貫く形態ではヨークの断面積が小さ
くなり、大きな推力を得ることが困難になるが、本発明
の構成においては、アクチュエータの径を小さくして
も、永久磁石を駆動するに十分な推力を発生させること
ができる。
【0015】そこで前記永久磁石の動きを外部に取り出
すために、本発明のアクチュエータ群を構成する直動型
アクチュエータでは、可動部の並進移動するだけのスリ
ットを円筒状のハウジング側壁部に設け、可動部の一部
つまり駆動アームがそのスリットを介して突出させる形
態を採用した。そして直動型アクチュエータを直交系の
マトリックス状に配置するという観点から、円筒状のア
クチュエータをマトリックス状に配した際にできる隙間
の部分に、突出した駆動アームを配置するという形態を
取ることで、直交系のマトリックス状に本発明の直動型
アクチュエータを配置したときの空間占有率を高めるこ
とが可能になる。
【0016】なお、前記円筒形状のハウジングを用いず
に、天板と底板の両側にそれぞれ第1、第2の電磁石を
配し、その間にガイドに沿って永久磁石を並進移動でき
るように構成した個々のアクチュエータをマトリックス
状に配したアクチュエータ群しても構わないが、以下の
説明では、円筒形状のハウジング内にアクチュエータ機
構を収納した個々の直動型アクチュエータについて説明
する。
【0017】次に、本発明の直動型アクチュエータの動
作について説明する。通常永久磁石は、前記電磁石のど
ちらかのヨークに引きつけられてそれぞれの位置で安定
なポジションを取り、それと反対側の永久磁石の面と、
その面に対向するヨークとの間が永久磁石の移動ストロ
ークとなる。そのストロークを短くしておくことで永久
磁石はそのストロークの間においては、中間位置を取ら
ずに常にどちらかの位置で吸引されることになり、それ
ぞれの位置で自己保持状態を取る。つまり、その位置で
外部から電力を供給しなくても安定なポジションを取る
ことができる。
【0018】また、永久磁石を一方の安定ポジションか
ら他方の安定ポジションに移動するときは、吸引してい
る側の電磁石に、永久磁石を反発する向きに電流を流
し、同時に離れている側の電磁石に、永久磁石を吸引す
る向きに電流を流す。離れている側の電磁石を励磁する
のはより高速に移動させる必要があるときで、単に反発
力だけで十分な場合には励磁する必要はない。
【0019】さらに、電磁石の励磁は予め決めておいた
時間だけ通電を行うようにすれば無駄がない。また反対
に永久磁石を動かすには前述とは逆向きに各々の電磁石
に電流を流せばよい。以上のように電流を流すことで永
久磁石に連接された駆動アームの往復運動を可能にな
る。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図1から図
3を用いて説明する。図1は本発明の実施形態における
複数のアクチュエータをマトリックス状に配したアクチ
ュエータ群の内の1つである直動型アクチュエータ構成
を示す斜視図である。図2はその直動型アクチュエータ
の断面図である。図3はアクチュエータ群の一部を示す
上部平面図である。本発明のアクチュエータ群を構成す
る直動型アクチュエータは、永久磁石41と一体で動く
可動部材が2つの安定ポジションを有する自己保持機構
と、その2つの安定ポジションの間を移動する並進移動
機構を有している。
【0021】はじめに本発明のアクチュエータ群を構成
する直動型アクチュエータの構成について説明する。図
1に示す様に、直動型アクチュエータを収納するハウジ
ング10は第1の半円筒部材11と第2の半円筒部材1
4とからなり、第1の半円筒部材11と第2の半円筒部
材14を組み合わせるとちょうど円筒になるようにして
ある。ここでその円筒の外径が3.5mmになるように
設計した。第1の円筒部材と第2の円筒部材はともに非
磁性で耐食性の優れた材料、SUS304などを使用し
て形成した。
【0022】図2に示す様に、ハウジング10の一端に
は第1の電磁石20が接着剤などを用いて固定されてい
る。第1の電磁石20は軟磁性材からなる第1のヨーク
21とによって構成されている。第1のヨーク21はボ
ビン形状をしており、第1のコイル22は第1のヨーク
21のくびれた部分に絶縁材料を塗布した導電性材料を
巻き付けて作製した。この第1のコイル22に通電する
電流の向きを変えることによって第1のヨーク21端部
にN極とS極をそれぞれ発生させることができる。
【0023】さらに第2の電磁石30も第1の電磁石2
0と同様な構成をしている。すなわち第2の電磁石30
は第2のヨーク31と第2のヨーク31に形成した第2
のコイル32からなっている。第2の電磁石30はハウ
ジング10の他端に、つまり第1の電磁石20と反対側
に接着剤などを用いて固定されている。なお、図の上側
に配した第1の電磁石20と図の下側に配した第2の電
磁石30の間にできる円柱形状の空間の高さ18を2m
mとした。
【0024】この空間に永久磁石41を配置する。永久
磁石41は円柱形状をしており、図2に示した矢印の方
向に着磁されている。以下説明上便宜的に上面にN極、
下面にS極があるものとするが、実際には逆であっても
構わない。逆の時には第1の電磁石20と第2の電磁石
30に通電する電流の向きを対応して逆にすればよい。
また、永久磁石41は、接着剤または2色成形などによ
り磁石固定部材42に固定されている。その磁石固定部
材42は永久磁石41の動きを外部に取り出すために駆
動アーム40に連接して、外部に永久磁石41の変位を
伝えるとともに、図示した矢印の方向における永久磁石
41の運動において滑らかな並進運動を行わせるための
直動ガイドの役割を果たす2つの目的がある。
【0025】さらに前記ハウジング10の内側面に対向
する磁石固定部材42の側面部43は、ハウジング10
の内側面と摺動することとなるので、磁石固定部材42
の材質は摩擦係数の小さいテフロン(登録商標)系の樹
脂を用いた。また、磁石固定部材42は永久磁石41の
面のうち第1のヨーク21と第2のヨーク31と対向す
る2面を覆った構成としてもよい。この様な構成とすれ
ば、第1のヨーク21や第2のヨーク31に永久磁石4
1が衝突するときの格好の衝撃緩衝材としても作用する
し、その部分の厚みを変えることで吸着力を制御するこ
とも可能となる。
【0026】次に、前記永久磁石41と前記駆動アーム
40と前記磁石固定部材42からなる可動体と、第1の
ヨーク21と、第2のヨーク31のそれぞれの好ましい
形状について考察する。前記駆動アーム40の動きを直
動に規制するには、永久磁石41の中心に永久磁石41
の直径よりも小さい径の摺動軸を設け、その摺動軸の外
側を支持する構成とするのが最も一般的である。しかし
ながら、本実施の形態でその構成を適用すると、第1の
ヨーク21と第2のヨーク31の中心に円筒状の穴を開
けなければならない。穴を開けると第1のヨーク21と
第2のヨーク31の断面積がその分だけ小さくなってし
まい、第1のコイル22と第2のコイル32のターン数
が減少してしまい、永久磁石41を駆動するだけの十分
な駆動力を確保できなくなる。また、この構成で十分な
駆動力を確保するためには、第1のヨーク21と第2の
ヨーク31の外径を大きくする必要が出てくるが、マト
リックス状に複数のアクチュエータを配置する小型のア
クチュエータ群を構成する場合、その外型寸法の大きさ
が不具合を生じさせる。
【0027】したがってそれを解決するために、前記摺
動軸をヨーク内に通すのではなく、本発明に適用する直
動型アクチュエータの駆動アーム40の構成は、ハウジ
ング10の両外側に駆動アーム40の一部をそれぞれ突
出させて、前記永久磁石41の変位を外部で取り出せる
構成とした。
【0028】ここで、その駆動アーム40の構成につい
て詳述する。第1の円筒部材と第2の円筒部材には互い
の接合部に切り欠きが形成されていて、両者を合わせて
円筒にするとスリット16が形成されるようになってい
る。磁石固定部材42には、その前記ハウジング10の
両側に配したスリット16を通じてハウジング10の外
に突出させた駆動アーム40を連接した。その駆動アー
ム40は、ハウジング10の外縁部に沿って前記永久磁
石の並進方向と平行に、つまり図2においては上方に伸
延させるように折曲しており、ハウジング10の上部に
おいて互いに接続する形態とした。その接続部を利用し
て、本発明のアクチュエータが発生する力や変位を伝え
たいものへの接続点とすればよい。例えば、点字表示の
場合は、この直動型アクチュエータを複数個マトリック
ス状に配したアクチュエータ群のそれぞれに、点字を表
現する個々の駆動配線を接続して、任意の点字文字の表
現を可能とする。この様に、本発明に適用する直動型ア
クチュエータの可動体は、永久磁石41と磁石固定部材
42と駆動アーム40によって構成されることとなる。
【0029】上述の如く永久磁石41の動きをハウジン
グ10の外部に取り出すことができる。スリット16の
長さはストロークと、スリット16における磁石固定部
材42の長さを加えたものに若干の余裕を持たせた寸法
とする。ストロークはここでは1mmで設計している。
なお、本図面において、駆動アーム40の形状を、ハウ
ジング10の両側に配したスリット16から連接する構
成としたが、片側のスリットから駆動アーム40の連接
部分を突出させた構成としても良いことは云うまでもな
い。
【0030】次に本発明の直動型アクチュエータの動作
について説明する。図2に示す様に、まず駆動アーム4
0の永久磁石41のS極が第2の電磁石30に吸着して
いるとする。この状態で、前記永久磁石41と第2の電
磁石30の間で自己保持力が作用しているので、その電
磁石を励磁しなくても外部からの衝撃などに対して駆動
アーム40の位置を保持させることができる。この状態
で第2のコイル32に通電を行い第2のヨーク31の上
部にS極を発生させると、永久磁石41のS極との間に
反発力が発生し、永久磁石41は上方向に動き、結果と
して駆動アーム40が矢印の方向に動く。さらに高さ1
8の半分を過ぎれば永久磁石と第1のヨークの間で吸引
力が作用するので、駆動アーム40が矢印の方向に動く
につれ吸引力が大きくなって加速し、やがて駆動アーム
40は第1のヨーク21に吸着する。
【0031】また、第2のコイル32へ通電して第2の
ヨーク31の上部にS極を発生させるとともに、第1の
ヨーク21の下面にS極が発生するように第1のコイル
22へも通電するれば、第2の電磁石30との反発力と
ともに第1の電磁石20との吸引力が永久磁石41に対
して作用するので、可動体のより速い駆動を実現するこ
とが可能である。
【0032】また、可動体の一部である磁石固定部材4
2が第1の電磁石20に吸着している状態においても自
己保持力が作用しているので、その電磁石を励磁しなく
ても外部からの衝撃などに対して駆動アーム40の位置
を保持させことができる。そしてこの状態で第1のコイ
ル22に通電を行い第1のヨーク21の下部にN極が発
生させると、永久磁石41のN極との間に反発力が発生
し、永久磁石41は下方向に動き、結果として駆動アー
ム40が矢印と反対の方向に動く。永久磁石41と第2
のヨーク31の間には吸引力が作用しているので、駆動
アーム40が矢印と反対の方向に動くにつれ吸引力が大
きくなり、その駆動アーム40は加速し、やがてその駆
動アーム40は第2のヨーク31に吸着する。
【0033】なお、第1のコイル22へ通電して第2の
ヨーク31の上部にS極を発生させるとともに、第2の
ヨーク31の上面にN極が発生するように第2のコイル
32へも通電すると、第1の電磁石20との反発力とと
もに第2の電磁石30との吸引力が永久磁石41に対し
て作用するので、駆動アーム40のより速い駆動を実現
することが可能となる。以上により往復の動作が可能と
なり、この動作を繰り返し行い、スイッチとして機能す
る。その動作については同じであるので省略する。
【0034】この様にして、永久磁石41の並進移動機
構が達成され、この永久磁石41とともに可動する駆動
アーム40を図の上下方向に変位させることができる。
【0035】次に、前記駆動アーム40を第2の電磁石
30でのみ動かす場合を考える。ここで第2の電磁石3
0により前記可動体つまり永久磁石41を移動させる
と、第1のコイル22には永久磁石41が移動すること
により第1のヨーク21を通過する磁束が変化する。す
ると、ここでは図示しない第1のコイル端子には逆起電
圧が発生する。すなわち第1のコイル22の端子間電圧
をモニタすることによって駆動アーム40が動いたかど
うか、さらにその電圧波形によって正しく動いたかまで
判定することが可能になる。また第1のコイル22の端
子間を短絡すれば、永久磁石41の動きを妨げるブレー
キとしても機能し、永久磁石21が第1のヨーク21へ
当接した際の衝撃を抑えることができる。逆に第1の電
磁石20でのみ動かす場合には第2のコイル32がセン
サもしくはブレーキとして機能することは言うまでもな
いことである。
【0036】最後に直動型アクチュエータをマトリック
ス状に配したアクチュエータ群の構成について以下に説
明する。図1に示す様に、例えば前記第1のコイルの端
子は第1の円筒部材の上部に設けた第1の切り欠き部1
2よりハウジング10の外に誘導する。第2のコイル端
子は第1の円筒部材の下部に設けた第2の切り欠き部1
3よりハウジング10の外に誘導する。この様に構成さ
れた個々の直動型アクチュエータをマトリックス状に配
したアクチュエータ群の一部を示す上部平面図を図3に
示す。図3には説明のため、ハウジング10に対する外
接正方形50が点線で描かれている。図に示す如く、ハ
ウジング10の円筒形状から逸脱するものは駆動アーム
40と第1のコイル端子23と第2のコイル端子33で
ある。
【0037】これらはすべて外接正方形50の内側に入
っていることがわかる。すなわちこの外接正方形50を
高さ方向に垂直に下ろしたときに描かれる直方体の中に
本発明の直動型アクチュエータの全構成が収納される。
このような構成を採ることで複数個の直動型アクチュエ
ータをマトリックス状に配列したアクチュエータ群とす
るときに、ハウジング10の外径寸法を、ほぼその整列
ピッチ寸法とすることが可能になる。なお、図3には第
1のコイル端子23と第2のコイル端子33が第1の半
円筒部材11の側に配した構成としたが、両者が第2の
半円筒部材14の側であっても、第1のコイル端子23
は第1の半円筒部材11の側から、第2のコイル端子3
3は第2の円筒部材の側に配しても構わない。
【0038】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の直動型アクチュエータにおいては飽和着磁した永久磁
石を用いることができ、外径が3.5mmという小型で
ありながら並進移動機構と十分強い力を発生する自己保
持機構が実現可能である。
【0039】また可動体のハウジングから突き出した部
分とコイル端子をハウジングに外接する直方体とハウジ
ングとの隙間に配置することにより、本発明の複数の直
動型アクチュエータをマトリックス状の配列に整列する
ときに最も整列ピッチを短くし、空間占有率を高めるこ
とが可能になる。
【0040】さらに本発明の直動型アクチュエータは、
地図の高さ情報をマトリックス状に配置したアクチュエ
ータの高さ方向への移動によって3次元的に地図を表示
する凹凸表示装置に適用することが可能である。また曲
面の高さ情報にしたがって同様にマトリックス状に配置
した直動型アクチュエータを駆動し、そのアクチュエー
タに接した弾性部材が実際に存在する曲面を形成すると
いう成型用型枠装置などにも適用可能である。
【0041】この様に、本発明のアクチュエータ群を用
い、特にその群を構成する各直動型アクチュエータのそ
れぞれに連接し、そのアクチュエータによって与えられ
る変位を必要とし、さらに小型化が望まれるシステム全
体に適用できる技術であることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態におけるアクチュエータ群を
構成する直動型アクチュエータを示す斜視図である。
【図2】本発明の実施形態におけるアクチュエータ群を
構成する直動型アクチュエータの断面図である。
【図3】本発明の実施形態におけるアクチュエータ群の
上部平面図である。
【図4】従来技術におけるソレノイドアクチュエータの
縦断面図である。
【符号の説明】
10 ハウジング 11 第1の半円筒部材 12 第1の切り欠き部 13 第2の切り欠き部 14 第2の半円筒部材 16 スリット 18 空間の高さ 20 第1の電磁石 21 第1のヨーク 22 第1のコイル 23 第1のコイル端子 30 第2の電磁石 31 第2のヨーク 32 第2のコイル 33 第2のコイル端子 40 駆動アーム 41 永久磁石 42 磁石固定部材 43 側面部 50 外接正方形

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の電磁石と、それと離間して配した
    第2の電磁石と、その2つの電磁石の隙間に配した永久
    磁石を備え、前記第1の電磁石と前記第2の電磁石にそ
    れぞれ励磁された磁力により、前記隙間内で前記永久磁
    石の並進移動を可能とし、その永久磁石に駆動アームを
    連接した可動体を有する円筒形状のアクチュエータをマ
    トリックス状に配した直動型アクチュエータ群であっ
    て、前記駆動アームは、前記円筒形状の外側に突出さ
    せ、その突出部を当該円筒形状に沿って前記並進移動と
    平行方向に折曲させた形状であり、前記マトリックス状
    に配したアクチュエータの隙間からその駆動アームを突
    出させて、前記並進移動の変位を外部に取り出せる形態
    としたことを特徴とする直動型アクチュエータ群。
  2. 【請求項2】 前記第1の電磁石と前記可動体、または
    前記第2の電磁石と前記可動体が当接して自己保持状態
    を形成できるように構成したことを特徴とする請求項1
    に記載の直動型アクチュエータ群。
  3. 【請求項3】 前記各直動型アクチュエータを当接させ
    て配したことを特徴とする請求項1または2に記載の直
    動型アクチュエータ群。
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