JP2003283927A - 画像のコントラストを強調する方法 - Google Patents

画像のコントラストを強調する方法

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JP2003283927A JP2003036278A JP2003036278A JP2003283927A JP 2003283927 A JP2003283927 A JP 2003283927A JP 2003036278 A JP2003036278 A JP 2003036278A JP 2003036278 A JP2003036278 A JP 2003036278A JP 2003283927 A JP2003283927 A JP 2003283927A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 デジタル画像のコントラストを強調する。 【解決手段】 画像のコントラストが、パラメーター化
された変換関数q(x)から、該関数の該パラメーター
に特定値を与えることにより導かれる変換関数に依っ
て、該画像のデジタル信号表現を変換することにより強
調させられる。該画像が関係する検査タイプに左右され
るパラメーター用特定値はもっぱら該デジタル信号表現
自身から導かれる。検査タイプ依存のパラメーターの入
力は要しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はデジタル画像、例えば、
医療画像(medical images)の画像処理(image proces
sing)に関する。特に本発明は種々の検査タイプの画像
に応用可能なコントラスト強調処理(contrast enhance
ment processing)に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、医療画像、例えば透視写真画像
(radiographic image)のデジタル信号表現(digital
signal representation)を表す幾つかの医療画像取得
技術とシステム(medical image acquisition techniqu
es and systems)が存在する。
【0003】この様なシステムの1例は計算機化透視写
真システム(computed radiographysystem)であり、そ
こでは放射画像(radiation image)が1時的記憶媒
体、特に光励起リン光体スクリーン(photostimulable
phosphor screen)上に記録される。この様なシステム
では、デジタル信号表現は、該リン光体の励起波長範囲
内の波長(含む複数波長)の放射で該スクリーンを走査
し、励起時該リン光体により放射される光を検出するこ
とにより得られる。
【0004】計算機化透視写真システムの他の例は、直
接透視写真システム、例えば、透視写真画像が放射感応
層(radiation sensitive layer)と電子式読み出し回
路層とを有する固体センサー内に記録されるシステム、
である。
【0005】計算機化透視写真システムのなおもう1つ
の例は、透視写真画像が従来のX線フイルム上に記録さ
れ、そしてそのフイルムが現像され次いで画像走査に供
せられるシステムである。
【0006】トモグラフイー(tomography)システムの
様ななお他のシステムが想定されてもよい。
【0007】上記システムの1つにより取得された該医
療画像の該デジタル画像表現は次いで可視画像を発生す
るため使用され得て、該画像について診断を行うことが
出来る。この目的で、該デジタル信号表現はハードコピ
ー記録器又はデイスプレーデバイスに供せられる。
【0008】普通、画像のデジタル信号表現はハードコ
ピー記録又は表示の前に画像処理に供される。
【0009】デジタル画像情報を診断が行われる媒体上
の可視画像に最適に変換するために、それにより画像の
コントラストが強調される多解像度画像処理方法(mult
i-resolution image processing method)が開発されて
来た。
【0010】この多解像度画像処理方法によれば、画素
値の配列により表現される画像が下記過程を適用するこ
とにより処理される。最初に、元の画像(original ima
ge)は多スケールでの細部画像の1つのシーケンス(a
sequence of detail imagesat multiple scales)と、
1つの残余画像(a residual image)と、に分解(deco
mposed)される。
【0011】次ぎに、該細部画像の該画素値は、増加す
る引き数値(argument values)と共に徐々に減少する
傾斜(slope)を有する少なくとも1つの非線形単調増
加奇変換関数(non-linear monotonically increasing
odd conversion function)をこれらの画素値に適用す
ることにより修正される。特定の実施例では、該変換関
数の傾斜は徐々に減少するが、大抵ノイズを表現すると
とられる低い副範囲(subrange)で一定であるか又は増
加しつつあってもよいと言う例外を有する。
【0012】最後に、処理画像は復元アルゴリズム(re
construction algorithm)を該残余画像及び該修正細部
画像に適用することにより計算されるが、該復元アルゴ
リズムは、もしそれが修正無しの該残余画像と該細部画
像とに適用されれば、該元の画像又はその近い近似が得
られる様なものである。
【0013】上記画像処理技術は
【特許文献1】で広く説明されており、該処理はムジカ
(MUSICA)画像処理として参照される{ムジカ(MUSIC
A)はアグフアゲバールトエヌブイ(Agfa-Gevaert N.
V.)の登録商号である}。
【0014】該説明された方法はシャープでないマスク
作用他(unsharp masking etc.)の様な従来の画像処理
技術より有利であるが、それはそれが該画像の微妙な細
部の可視性を増加しそしてそれがアーテイフアクト(ar
tefacts)を導入することなく画像再生の忠実性(faith
fulness of the image reproduction)を向上するから
である。
【0015】実際には該コントラスト強調処理は種々の
タイプの画像、例えば、種々の検査タイプ、に適合され
る。
【0016】従来技術の状態での仕事の流れ(workflo
w)は普通下記の様である。
【0017】上記説明の画像取得システムにより取得さ
れた放射画像のデジタル表現は該検査タイプを示すコー
ドと共に画像処理モジュールに供される。該画像処理モ
ジュールには、該コードにより識別可能な、種々の検査
タイプ(examination type)及び検査サブタイプ(exam
ination sub-type)用のパラメーター設定が前以て、例
えば、ルックアップテーブル(look up table)の形で
記憶されている。コードをエントリーすると、該コード
により識別された該検査タイプに対応するパラメーター
が該ルックアップテーブルから検索されそして該コント
ラスト強調処理を含む画像処理が該検索されたパラメー
ター設定により制御される。
【0018】各検査タイプ用の最適パラメーター値の決
定は非常に時間のかかるがそれは1セットの処理パラメ
ーターが或る検査タイプ用に受け入れられる前に、この
パラメーターのセットがその特定の検査タイプの多数の
テスト画像上で評価されねばならないからである。
【0019】各解剖領域(例えば胸郭)用に多数の検査
サブタイプがある(ベッド、小児科、他)ので、個別の
検査タイプの数は可成り多い。
【0020】従って決定されるべきパラメーターの全数
は多い。
【0021】最も大きい病院では中央の、X線透視特定
的情報システム(centralised, radiology specific in
formation system){アールアイエス(RIS)}が利用
可能なので該検査タイプに関する情報をこのアールアイ
エス経由で送ることが出来る。
【0022】もしこの様なシステムが利用可能でないな
らば、該検査タイプに関する情報は手動で識別システム
に入れられねばならない。この種の識別は該アールアイ
エスシステムよりも誤りを起こし易い。
【0023】何年か前は計算機化透視写真システムの使
用は西欧市場では大きな透視写真センターに大幅に限定
されていた。今日ではより小さい病院及び個人的な実務
でデジタルシステムを使用し始めている。加えて非工業
領域に於いても計算機化透視写真が重要性を得つつあ
る。
【0024】該画像処理パラメーターの調整と制御は医
療応用の広い知識を要し、該知識はこれらのより小さい
及び/又は非工業センターにとっては入手出来ないか又
は余りに費用がかかることが屡々である。
【0025】従来技術の方法で該処理パラメーターが事
前に決定されねばならず該処理装置へ供給されねばなら
ない事実はかくして従来技術の方法の欠点を構成してい
る。
【0026】
【特許文献1】 欧州特許第EP527525号
【0027】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的はデジタ
ル信号表現により表現された画像のコントラストを強調
するための、従来技術の不便さを克服する方法を提供す
ることである。
【0028】特に、本発明の目的は種々のタイプ(種々
の検査タイプの様な)の画像に適用可能でありそして画
像のタイプに関する入力を要せずに、診断に関係ある領
域で適当なコントラストを有する画像を描くコトラスト
強調方法を提供することである。
【0029】更に進んだ目的は下記で与えられる説明か
ら明らかになる。
【0030】
【課題を解決するための手段】上述の目的は、請求項1
で規定される様な、デジタル信号表現により表現される
画像のコントラストを強調するための方法により実現さ
れる。
【0031】本発明者は本発明のコントラスト強調方法
が画像の信号表現に適用される該画像処理デバイスには
該検査タイプに関する情報を入力する必要がないことを
見出した。
【0032】検査固有の処理(Examination specific p
rocessing)は、パラメーター化された変換関数とし
て、該信号表現がそれによりコントラスト強調信号表現
に変換される変換関数を指定することと、該検査タイプ
と共に変化する該パラメーターを該画像の信号表現から
演繹する(deducing)ことにより得ることが出来る。そ
れでこれらのパラメーターの入力は要しない。
【0033】この結果処理されるべき画像のタイプに関
する情報の入力を提供する全てのユーザー介入(該介入
は手動で又は病院情報システムか又はX線透視情報シス
テムに問い合わせることにより行われる)が避けられ
る。該手順は複雑さが減り、より少ししかユーザー相互
作用(user interaction)を要しない。
【0034】前以て種々の検査タイプ用のパラメーター
を記憶しておくことは最早不要である。かくして該方法
は必要な記憶容量を減じる。
【0035】好ましくは該パラメーター化された変換関
数は、細部画像(detail image)の画素値の中間の、最
もクリチカルな副範囲(intermediate, most critical
subrange)内に最大増幅度(maximum amplification)
を提供する単調増大奇変換関数(monotonically increa
sing odd conversion function)でありそしてそれによ
り該変換関数の傾斜(slope)は局所的最大値と局所的
最小値を有するのがよい。
【0036】この実施例が好ましいのは全体的コントラ
スト強調の中で(1)最もクリチカルな画像細部が適切
に描かれることが保証され、(2)該画像の信号表現の
動的範囲に大きく寄与する画像内の非常に強い遷移で
(at very strong transition)コントラストが減じら
れることが保証されるためである。
【0037】本発見の状況では、その副範囲に対応する
コントラストは微妙(subtle)であるが、適切な診断用
に関係があるとすれば、多スケール表現(multiscale r
epresentation)の画素値の副範囲はクリチカルと考え
られる。局所的放射コントラストの欠乏(absence of l
ocal radiation contrast)による多スケール画素値の
非常に低い副範囲は非常に関係深くはなく(not very r
elevant)、何故ならそれは大抵ノイズ(noise)に対応
しているからである。と言うのは、ノイズの存在は、該
多スケール画素値がなお或る小さな程度にゼロを超える
様な非常に均質な画像領域内でもそれを引き起こすので
ある。この副範囲は関係がないと考えられる。その次ぎ
に高い多スケール画素値の副範囲が微妙な画像細部(su
btle image detail)に対応し、すなわち低放射コント
ラスト(low radiation contrast)を有する。この様な
細部(detail)は小さな小結節(small nodules)又は
微細な骨折(tiny fracture)の様な小さいスケール(s
mall scale)か、又は腫脹(masses)又は軟組織病巣
(soft-tissue lesions)の様な大きなスケール(large
scale)か何れかであってもよい。これらの種類の微妙
な画像細部は容易に見逃されて、関係がある(relevan
t)と考えられる。従って、この副範囲は最もクリチカ
ルと呼ばれ、画像強調はこれらの細部をより可視的にす
ることを狙わねばならない。次により高い副範囲は更に
進んだ強調を要しない適切な放射コントラストを有する
画像細部、例えば解剖的外形及び濃い構造体に対応す
る。最も高い副範囲は背景とコリメーション境界エッジ
(collimation border edges)のための巨大な濃度遷移
(huge density transitions)と対応する。これらの大
きな濃度変動は非常に関係のある情報を担わないが、そ
れらは該画像の全体的動的範囲へ過剰に寄与するかも知
れない。従ってこの副範囲と対応するコントラストは好
ましくは減じられるべきである。
【0038】本発明のもう1つの側面はノイズとシャー
プな境界の不要な強調(unneccessary boosting)を避
けることに関する。
【0039】これは、該多スケール表現の最も繊細なス
ケール(the finest scales)での画像に、他のスケー
ルに比してより多くの加重を置くことにより達成され得
る。
【0040】1実施例では、該多スケール表現の層は該
スケールに左右される係数により画素式に(pixelwis
e)掛け算される。
【0041】該係数は該最も繊細なスケール(スケール
0)で1より大きく、中間スケールで1の値へ徐々に減
少しそしてより大きいスケールで一定に留まるのが好ま
しい。
【0042】もう1つの実施例では、クリチカルな細部
のコントラスト強調の高さは該スケール依存にされる。
微妙な細部の増幅度の高さはスケール0で最大に設定さ
れ、中間スケールで幾何級数に従って減少しそして次い
で更に、より大きいスケールで一定に保たれる。
【0043】本発明のなおもう1つの側面は組織固有の
コントラスト強調(tissue specific contrast enhance
ment)に関する。
【0044】組織固有の強調はいわゆるセグメント化マ
ップを最初に作ることにより得ることが出来るが、該マ
ップでは、各画素が属する組織タイプを示すラベルが該
画像の各画素に付随する。
【0045】更に組織係数のスケール及び組織タイプと
の関係を表す組織係数表(tissue coefficient table)
が作られる。
【0046】該多スケール表現の層の各画素用に前記層
のスケールと前記画素の組織タイプとに対応する組織係
数が該組織係数表から検索される該多スケール表現の層
は次いで対応する検索された組織係数により画素式に掛
け算される。
【0047】代わりの実施例では最大増幅度は該多スケ
ール表現の全スケール用の該組織固有の係数により増幅
又は減衰させられる。
【0048】本発明の方法の実施例は、コンピユータ上
で運転された時本発明の方法の過程を行うよう適合され
たコンピユータプログラム製品の形で一般的に実施され
る。該コンピユータプログラム製品は普通シーデーロム
(CD-ROM)の様なコンピユータ読み出し可能なキャリア
媒体(carrier medium)内に記憶される。代わりに、該
コンピユータプログラム製品は電気信号の形を取り、電
子的通信を通してユーザーへ通信され得る。
【0049】本発明の該コントラスト強調に関する詳細
【実施例】の4.から7.で表明される。
【0050】本発明のコントラスト強調方法は、該コン
トラスト強調に先行するどんな処理過程にも拘わらずど
んな種類の画像信号にも適用出来る。
【0051】但し、本発明の該コントラスト強調方法
は、
【実施例】の3.で示す正規化(normalisation)に供
されたデジタル信号表現により表現される画像の背景で
説明される。しかしながら本発明の方法は
【実施例】での下記説明の特定実施例に限定されないこ
とは明らかであろう。
【0052】
【実施例】画像取得システムの説明 放射源(source of radiation)(2)により放射され
たX線は患者(図示せず)を透過し、1時的記憶媒体、
特に光励起リン光体スクリーン(photostimulable phos
phor screen)(3)上に記録される。識別ステーショ
ン(identification station)(4)で、患者識別デー
タ(patient identification data)がメモリーデバイ
ス、例えば該光励起リン光体スクリーンを担うカセット
上に提供されるイーイーピーロム(EEPROM)に書き込ま
れる。
【0053】該露光された光励起リン光体スクリーンは
次いで読み出し装置(read out apparatus)(1)内に
供給され、そこで該記憶された放射画像のデジタル信号
表現が発生される。
【0054】この目的で該露光スクリーンは、該光励起
リン光体の励起波長範囲内の波長(含む複数)を有する
放射により走査される。励起時、画像式に変調された光
が該リン光体により放射される。この光は光電子式変換
器(opto-electronic converter)及び次のA−D変換
器により検出され該放射画像のデジタル信号表現(digi
tal signal representation)に変換される。
【0055】該デジタル信号表現は画像処理モジュール
(image-processing module)(7)に印加されるが、
該モジュールは読み出しデバイスに組み込まれるか別ユ
ニットとして提供されることが出来る。該画像処理モジ
ュールでは該デジタル信号表現は種々の処理に供せられ
るが、その中には多解像度コントラスト強調(multi-re
solution contrast enhancement)、ノイズ低減そして
グラデーション処理(gradation processing)がある。
【0056】最後に該処理されたデジタル画像表現は、
可視画像が発生されるハードコピー記録デバイス(6)
又はデイスプレーモニター(5)の様な出力装置に印加
される。該可視画像は診断実施用に放射線専門医(radi
ologist)により使用される。 画像チェーン(Image chain) 用語’画像チェーン(image chain)’により、該読み
出しデバイスで発生された信号を、該出力デバイスに印
加出来る処理されたデジタル信号表現に変換するため
に、該画像の信号表現と別にか又はそれと組合せてか何
れかで適用される画像操作(image operation)及び画
像処理制御機構(image processing control mechanism
s)のシーケンス、を意味する。
【0057】全体の画像チェーンを図解するブロック線
図が図2で図解される。
【0058】該画像チェーンは下記で列挙された過程を
含む。該過程の各々は下記で広範に説明される。
【0059】予備的過程では、該光励起リン光体スクリ
ーン上に記録された放射の線量(radiation dose)の平
方根に比例した画素値を作るために、画像のデジタル信
号表現は平方根関数による変換に供せられる。該結果の
画像はデジタル原画像(rawdigital image)と呼ばれ
る。
【0060】該画像内のノイズの主な源の1つはポワソ
ン分布(Poisson distribution)を有する量子まだら
(quantum mottle)である。該平方根変換(square roo
t conversion)は該ノイズ統計が線量(dose)から独立
した標準偏差を有するガウス分布(Gaussian distribut
ion)に変換されることを保証する。該デジタル画像の
後者の前処理(pre-processing)は本質的ではないが、
それは次の処理段階の数学を非常に簡単化するものであ
り、何故ならばその時該ノイズは該原画像に亘り(acro
ss the raw image)概略均一であると仮定され得るから
である。
【0061】代わりの実施例では、該平方根変換は平方
根特性を有する増幅器により該読み出し装置内で実行さ
れる。デジタル原画像は該結果の信号にA−D変換を適
用することにより発生される。
【0062】両実施例に於いて、該デジタル原画像は更
に進んだ処理用に使用される。
【0063】最初の処理過程では、該デジタル原画像
は、多解像度変換(multi-resolutiontransform)に依
り、連続スケール(successive scales)での少なくと
も2つの細部画像(detail images)と、1つの残余画
像(residual image)と{更に、多スケール表現(mult
iscale representation)と引用される}、に分解され
る。
【0064】該多スケール表現及び/又は該デジタル原
画像から、ノイズレベル、利得係数(gain factor)、
局所的コントラスト対ノイズ比(シーエヌアール)見積
の様な多数の値が導出される。これらの値は下記過程で
使用される。
【0065】次の過程で、線量変動(dose variation
s)、異なる露光パラメーター(exposure paramete
r)、異なる患者許容度(patient latitude)他による
擾乱的変動(disturbing fluctuation)を相殺するため
に正規化過程(normalisation procedure)に供され
る。
【0066】これは該画像内の過剰なコントラストの低
減により追随される。この過程は線形な及び指数関数的
な部分から成る変換関数を適用することによる信号範囲
の限定を含む。
【0067】微妙な細部(subtle details)の再生(re
production)は該信号範囲を限定するための関数に重畳
される増幅成分により強調される。
【0068】続く処理過程では、小スケールエッジ及び
テクスチャ(small-scale edges and textures)が、細
部のコントラスト強調を該多スケール表現での該スケー
ルの関数として制御することにより描かれる。
【0069】次ぎに、該画像は組織固有のコントラスト
強調(tissue-specific contrast enhancement)に供せ
られる。この強調過程は該原画像(raw image)から導
かれたセグメント化マップ(segmentation map)を使用
する。
【0070】次の過程で、該多スケール表現の画素は、
その量が均質と非均質の画像領域間(between homogene
ous and non-homogeneous image regions)を区別する
局所的コントラスト対ノイズ比(local cntrast-to-noi
se ratio)に依り局所的に減衰又は増幅させられる。
【0071】次ぎに該処理された多スケール表現は、分
解変換の逆関数(inverse of the decomposition trans
form)を該修正された細部画像に適用することにより復
元過程(reconstruction step)に供される。
【0072】最後に、該復元された画像はグラデーショ
ン処理に供され、該画素値はハード又はソフトコピー再
生デバイス用駆動値に変換される。
【0073】放射画像の信号表現に適用される該処理は
多解像度コントラスト強調を含む。該画像は最初分解変
換を適用することにより幾つかのスケールでの基礎画像
成分の加重和(weighted sum)に分解される。該多解像
度表現の成分は細部画像(detail image)と称される。
該多解像度表現の画素値はそれらの近接した近傍に対す
る素子画像成分のコントラストに対応する。この多解像
度分解過程は、予想される(envisaged)コントラスト
強調を得るよう該多解像度表現の画素値が増幅されるか
又は弱められる画像強調過程(image enhancement ste
p)によって追随される。次の過程で該修正された成分
は該分解変換の逆関数を適用することによりグレイ値画
像(grey value image)に再組合せされる。
【0074】該多解像度分解は図2に表明される様に正
規化過程の前に行うことが出来る。代わりに正規化と同
時に又はその後で行うことも出来る。
【0075】正規化された多スケール表現の層に適用さ
れる該連続的操作は連鎖状操作(concatenated operati
ons)、すなわち1つの操作の入力が前の操作の出力で
ある様な操作、のシーケンスと考えることが出来る。
【0076】図2に示すコントラスト強調過程は組み合
わせて行うことが出来る。代わりに個別のコントラスト
強調過程が省かれることも可能である(しかしながらこ
れは全体的画像品質へその結果をもたらす)。 1.多解像度変換(Multi-resolution transform) 該デジタル原画像(raw digital image)は多解像度分
解に供される。該画像は幾つかの連続するスケールで細
部を表現する少なくとも2つの細部画像に分解される。
【0077】この技術は欧州特許第EP527525号
に広範に説明されている。
【0078】該細部画像の画素は元の画像の画素値の変
動量(amount of variation)を該細部画像のスケール
で表現するが、そこではスケールはこれらの変動の空間
的程度を称する。又残余画像(residual image)も発生
され得るが、それは該細部画像に含まれる全ての変動が
省略された該元の画像の近似である。次のスケール(又
は解像度レベル)での該細部画像は多スケール層(mult
i-scale layers)、又は単に、層(layers)と呼ばれ
る。
【0079】1例では、連続して粗くなる解像度レベル
での該細部画像が、下記過程のk回の繰り返しの各々の
結果として得られる: a)現在の繰り返しに対応する近似画像にローパスフイ
ルターをかけることにより次のより粗いレベルの近似画
像を計算し、結果を空間的周波数バンド幅での減少に比
例して副次標本採取(subsampling)するが、しかしな
がら最初の繰り返しのコースでは元の画像を前記ローパ
スフイルターへの入力として使用する; b)現在の繰り返しに対応する近似画像と、(a)の方
法{method sub (a)}に依り計算される次ぎにより粗い
解像度レベルでの近似画像と、の間の画素式の差(pixe
lwise difference)として細部画像を計算するが、両画
像は後者の画像の適切な内挿によりレジスターに持ち込
まれ;そこでは該残余画像は最後の繰り返しにより作ら
れる近似画像に等しい。
【0080】復元された画像は逆変換を適用して計算出
来る。説明した実施例では、該最も粗い細部画像と該残
余画像とからスタートして次の手順をk回繰り返すこと
により計算出来る:前の繰り返しに対応する該より粗い
解像度レベルでの該近似画像に、同じ解像度レベルでの
該細部画像を画素式に加えることにより現在の解像度レ
ベルでの該近似画像を計算するが、両画像は後者の画像
の適切な内挿によりレジスター内に持ち込まれ、但し第
1の繰り返しのコースでは前記より粗い近似画像の代わ
りに該残余画像を使用する。
【0081】該残余画像は、該分解での繰り返し数に依
って、低解像度画像であるか又は、極端な場合、1つの
画素しか含まない画像であろう。
【0082】前進及び逆の多解像度変換の後者の組合せ
は普通、バートピラミッド変換(Burt pyramid transfo
rm)として知られる。
【0083】代わりの実施例では、該画像は、該画像に
変換をかけることにより、多解像度レベルでの予め決め
られた基礎細部画像(basic detail images)と、場合
による残余基礎画像(residual basic image)と、の加
重和に分解されるが、該変換は、これらの基礎細部画像
を表現する基底関数(basis function)のセットの1つ
の該元の画像への相対的寄与を各々が表す細部係数(de
tail coefficients)と、基礎残余画像を表現する基底
関数の該元の画像への相対的寄与を表現している場合に
よる残余係数(residual coefficient)と、のセットを
生じる。
【0084】該基底関数は連続的、非周期的であり、該
基礎残余画像を表現する基底関数を除けばゼロ平均値を
有する。この様な基底関数の例はウエーブレット(wave
lets)である。
【0085】該変換は、該変換係数にかけられると元の
画像又はそれに近い近似体(closeapproximation)を返
す逆変換が存在するようなものである。
【0086】該画像は、該細部係数と、もし発生すれば
該残余係数と、に該逆変換をかけることにより復元され
得る。 2.ノイズレベルの見積 1実施例では、該画像のノイスレベルが、予め決められ
たスケールでの該デジタル原画像の多スケール表現の単
一層を基礎として見積もられる。その層でのノイズの相
対的寄与はより大きいスケールの層でよりも大きいので
スケールゼロが好ましく、従ってノイズレベルの見積
は、エッジ、スポットそしてテクスチャ(textures)の
様な画像細部の存在には少ししか影響されない。
【0087】ノイズレベルを見積もる最初の過程では、
予め決められたスケールで、すなわち最も精細なスケー
ルで局所的標準偏差(local standard deviation)を表
す画像が計算される。
【0088】予め規定されたスケールでの局所的標準偏
差の画像は多スケール表現の対応する層から導かれる。
指定された層の画素値はそのスケールでの局所的平均グ
レイ値の、次ぎにより大きいスケールでのその対応値に
対する、偏差を表す。指定された層の各画素で、現在の
画素付近に中心を有するNケの画素値aiの正方形窓が
取られ、現在の画素位置での局所的標準偏差sdev
が、該2乗化された画素値の窓平均の平方根を取ること
により計算される:
【0089】
【数1】
【0090】結果の画像から局所的標準偏差のヒストグ
ラム(histogram)が導かれる。
【0091】該画像のヒストグラムは予め規定された数
のビン(bins)から成る配列(array)である。各ビン
は、全画素値範囲が全ての次のビン(all subsequent b
ins)によりカバーされる様な仕方で、特定の画素値間
隔(specific pixel value interval)又は1つの画素
値に付随される。該ヒストグラムの計算後各ビンは、該
ビンに付随される間隔内に画素値を有する画像内の画素
の絶対数又は相対数を表す。該ヒストグラムは次の様に
計算される。最初に、全てのビンはセロカウント(zero
count)に設定される。次ぎに各画像画素について、ど
の予め規定された間隔に該画素値が属するかが決定さ
れ、そして対応するビンは1だけインクレメントされ
る。
【0092】局所的標準偏差のヒストグラムは、実際の
グレイ値範囲(actual grey valuerange)の副範囲(su
brange)内にグレイ値を有する画素に制限される。これ
は、局所的標準偏差の画像の各画素について、もし該グ
レイ値画像内の対応する画素が指定された副範囲内にあ
る場合、その場合のみ、対応するヒストグラムビンがイ
ンクレメントされることを意味する。もしrmin及び
rmaxが該デジタル画像のそれぞれ最小及び最大グレ
イ値であるならば、この副範囲は:[rmin+マージ
ン/(rmax−rmin)、rmax−マージン/
(rmax−rmin)]と規定される。典型的にはマ
ージン(margin)は3%である。該局所的標準偏差のヒ
ストグラムを後者の副範囲内にグレイ値を有する画素に
制限することにより、誤った露光設定又は他の画像アー
テイフアクト(image artefacts)のために飽和した画
像領域の画素による該ヒストグラムの散乱(clutterin
g)を避ける。
【0093】該局所的標準偏差のヒストグラムは該ノイ
ズレベルに概略中心を有する非常に顕著なピークを備え
る。該ノイズレベルはこのピークの中心として規定され
る。代わりに、それは、該ヒストグラムが最大値である
点、又は該ヒストグラムの支配的ピークに制限された中
央値に対応する局所的標準偏差値として規定されること
も出来る。 3.増幅係数(amplification factor)の自動計算と信
号レベルの正規化(normalisation) 該デジタル原画像の画素値は光励起リン光体スクリーン
上に記録された放射の線量の平方根に比例する。この関
係は下記式により表されるが、r=(Ga・x)1/2
こでrは原画素値(raw pixel value)を表し、xは該
光励起リン光体スクリーンにより吸収される放射の線量
値を表しそしてGaは画像取得システムのグローバルな
増幅係数である。
【0094】平均信号レベルは主に下記要因、すなわち
放射の線量の変動、1つの露光からもう1つへの露光パ
ラメータの変化、患者身長(patient stature)に関係
する減衰差、読み出しシステム(read out system)の
感度変化、のために、1つの画像からもう1つへと変わ
る。
【0095】診断に関しては、元の信号レベルは関係す
るものではない。しかしながら、列挙される変動が画像
処理チェーンを妨害する。
【0096】画像処理チェーンの操作への放射の線量変
動の擾乱効果を避けるために該デジタル原画像は掛け算
的仕方(multiplicative way)、すなわちt=r・Gp
で正規化されねばならず、ここでtは正規化された画素
値(normalised pixel value)そしてGpは正規化係数
(normalisation factor)である。
【0097】掛け算的修正は読み出し感度の変化と等価
である。過剰又は不足露光の場合に、この種の正規化に
より画像信号が標準的信号範囲上に写像されることにな
る。
【0098】それにも拘わらず、この操作の終了結果は
正しい露光で得る結果と同一ではないが、それは正規化
操作によると該画像信号内にあるノイズが該信号と共に
等しく増幅されるからである(とは言え、該線量を増や
すことは改良されたSN比に帰着する)。
【0099】該正規化係数Gpは該デジタル原画像の特
性から演繹され得る。しかしながら計算上の理由から、
直接該デジタル原画像からでなく、代わりにその多スケ
ール表現から、該正規化係数を導くのが好ましい。一旦
正規化係数が決定されると、それを直ちに該多スケール
表現の画素に適用することが好ましく、それは更に進ん
だ処理段階が該正規化されたデジタル原画像の代わりに
該正規化された多スケール表現に基づくからである。こ
の目的で、該多スケール表現及び該残余画像の全ての層
は該正規化係数Gpにより画素式に掛け算される。代わ
りの実施例では、第1の多スケール分解が該デジタル原
画像に適用され、その結果が該正規化係数Gpを決定す
るためだけに使用され、次ぎにこの正規化が該デジタル
原画像に適用され、そして第2多スケール分解が該正規
化されたデジタル原画像に適用される。該デジタル原画
像の該結果の正規化された多スケール表現は両実施例で
同一であり、そしてそれは更に進んだ処理用の基礎とし
て使用される。
【0100】この実施例では、下記で示される様に、該
正規化係数Gpは該デジタル原画像の該多スケール表現
から演繹される。
【0101】各々が多数の利点を有する、4つの基準が
評価されておりそして適用出来る: −第1基準:一定信号レベル −第2基準:一定ノイズレベル −第3基準:一定コントラスト −第4基準:好ましい実施例 a)第1基準:一定信号レベル この基準に依れば、該デジタル原画像の画素のグレイ値
のヒストグラム内で代表的グレイ値(representative g
rey value)が探索される。
【0102】この代表的グレイ値は一定基準レベル(co
nstant reference level)Tr上に写像される。
【0103】該正規化係数G1はその時Tr/r1に等し
く、ここでr1は該ヒストグラム内の該代表的グレイ値
である。
【0104】この代表的グレイ値は次の様に決定され
る:最初に、固定マージン間に、典型的には2と10の
間に、局所的コントラスト対ノイズ比(シーエヌアー
ル)を有する画素に限定して、該デジタル原画像のグレ
イ値ヒストグラムが計算される。該局所的シーエヌアー
ルは、該ヒストグラムが計算されるべき該グレイ値画像
と同じ寸法を有する局所的シーエヌアール画像により表
される。
【0105】該代表的グレイ値はそのヒストグラムの中
央値(median)として決定される。
【0106】この計算から低コントラスト対ノイズ比を
有する画素値を排除することにより、普通は関係がある
情報を表さない非常に均質な画像範囲内の画素が、該中
央値の計算に過大な影響を及ぼすことから排除される。
この様な画素は該画像内で大きな範囲をカバーしそして
可成り小さい画素値を有する(例えば、コリメーション
境界の画素)か又は大きな画素値を有する(例えば、背
景範囲の画素)か何れかである。
【0107】他方、非常に大きいコントラスト対ノイズ
比を有する画素は、それらがより極端な濃度を有する画
像領域で普通見出される非常に強いエッジと対応するの
で、同様に排除される。
【0108】この基準は探される代表的グレイ値が骨材
料(bone material)の濃度と概略対応するような仕方
で規定されるのが好ましい。
【0109】好ましい実施例では、該シーエヌアール画
像は予め規定されたスケールで決定される。それは該予
め規定されたスケールでの局所的標準偏差の画像を該見
積もられるノイズレベルにより画素式に割り算すること
により計算される。ノイズレベルを見積りそして局所的
標準偏差の画像を計算する好ましい実施例は上記で説明
された。
【0110】好ましくは、該シーエヌアール画像はノイ
ズによりちらかされずに関係のある画像情報の主要部を
含む予め規定されたスケールで決定されるのがよい。
【0111】好ましくは、このスケールはスケールが精
(fine)から粗(coarse)へカウントされる時に第4ス
ケールであるのがよい。
【0112】より小さいスケールではノイズの相対寄与
はより大きくなるが、より大きなスケールでは精細な画
像細部は消える傾向がある。
【0113】シーエヌアール画素の計算ではノミネータ
ー(nominator)は予め規定されたスケール、典型的に
は該第4スケールでの該局所的標準偏差に基づく。しか
しながら、該ノイズを表す該デノミネーター(denomina
tor)はローバストさ(robustness)の理由で最小スケ
ールで見積もられる。より大きいスケールでのノイズは
該多解像度分解での繰り返し平均化処理によりより小さ
くなる。該ノミネーターのスケールでのノイズは、該多
解像度分解スキーム内の加重係数に依る、或る変換係数
を最小スケールでの該見積もられたノイズに掛け算する
ことにより計算出来る。該係数は、局所的標準偏差への
全ての寄与がノイズのみに依ると仮定出来る均一露光か
ら得られた画像に基づいて、該最小スケールと該要求ス
ケールとの両者で上記方法に依りノイズを見積もること
により実験的に決定出来る。該変換係数は該最小スケー
ルでの見積もられたノイズに対する要求スケールでの見
積もられたノイズの比である。
【0114】この第1基準は該グレイ値ヒストグラムが
動的範囲内の固定位置に置かれることをもたらす。
【0115】この手法は良い結果を提供する。しかしな
がら、不足露光の場合、適用される増幅が可成り大きい
のでノイズが余りに広範に強調される。 b)第2基準:一定ノイズレベル 第2の実施例ではもう1つの基準が適用される。
【0116】この第2基準に依れば、狙いは該ノイズレ
ベルを式Gn=Tn/σ0nに従って一定目標値に持って来
ることであるが、該式でGnは正規化係数であり、Tn
目標ノイズレベルを表しそしてσ0nは見積もられるノイ
ズレベルである。
【0117】該結果の正規化係数が全ての画素値に適用
される。
【0118】該ノイズレベルは、上記説明の様に、画像
の多解像度表現の最も精細なスケールを基礎として見積
もられるのが好ましい。
【0119】この第2基準は全ての画像でノイズを均一
に印加すること(uniform impression of noise)に帰
着する。
【0120】しかしながら、もし種々の読み出し感度が
選ばれるなら、これはコントラストに影響を及ぼす。感
度を低く設定すること(例えば、感度クラス100)は
余りに目立った(too explicit)コントラストに帰着す
る一方、該感度クラスを高く設定すること(例えば、感
度クラス400)は余りに弱いコントラスト(too wea
k)に帰着する。 c)第3の基準:一定コントラスト 第3の実施例ではなお異なる基準が適用される。
【0121】この基準に依れば、狙いは画像内の最も関
係のある範囲のコントラストを式G c=Tc/σcに従っ
て一定レベルに持って来ることであり、該式でGcは正
規化係数であり、Tcは期待される(envisaged)コント
ラストレベルでありそしてσcは元の(original)コン
トラストである。
【0122】この本質的(intrinsic)画像パラメータ
ーはコントラストが該画像内で大いに変化するので幾分
か任意的(arbitrary)である。平均コントラストは代
表的でなく、何故ならば(非常に低いコントラストを有
する)均質な領域及び(大きいコントラストを有する)
強い境界画素の影響が支配的であろうからである。
【0123】元のコントラストは、ノイズの優勢さを避
けるのに充分な程大きい予め規定されたスケールでの、
好ましくはスケールが細から粗へカウントされる時第4
のスケールでの、局所的標準偏差のヒストグラムを計算
することにより決定される。該元のコントラストσc
該ヒストグラム内の該局所的標準偏差の中央値として規
定される。該局所的標準偏差のヒストグラムは上記で計
算される。
【0124】コリメーション境界の様な大きな均質範囲
の該元のコントラスト測定値への影響は、その局所的標
準偏差が或るしきい値より低い画素全部を該ヒストグラ
ムから排除することにより実質的に減じられる。該しき
い値は該ノイズレベルに比例するよう指定される。好ま
しくは該しきい値は該ノイズレベルの2倍がよい。
【0125】該ノイズ自体は、上記説明の様に、最小多
解像度スケールで見積もられる。
【0126】より大きいスケールでのノイズは、該多解
像度分解での繰り返し平均化処理のためにより小さくな
る。該元のコントラストが決定された予め規定されたス
ケールでの該ノイズは、該多解像度分解スキーム内の加
重係数に依る或る変換係数を、最小スケールでの該見積
もられたノイズに掛け算することにより計算される。該
係数は、局所的標準偏差への全ての寄与がノイズだけに
依ると仮定出来る均一露光から得られる画像に基づい
て、該最小スケールでと該要求されたスケールでとの両
者で上記方法に依って該ノイズを見積もることにより実
験的に決定出来る。該変換係数は該最小スケールでの見
積もられたノイズに対する要求スケールでの見積もられ
たノイズの比である。
【0127】この実施例では、狙いは全ての画像で同じ
量のコントラストを有することである。これは、胸郭画
像(thorax images)の様な最初に高コントラストを有
する画像の場合でのスムーズな再生に帰着する。この結
果は、完全な補償が自然でないと感じられるので、限ら
れた程度にのみ望ましい。 d)第4の基準 第1から第3迄の各々の説明の終わりで列挙した不便さ
が、もし該正規化係数Gpが下記の様に該3つの基準を
組合せることにより決定されるならば、大きな程度で解
決されることを発明者は見出した:
【0128】
【数2】
【0129】ここで、各々が範囲[0,1]内に値を有す
る累乗指数(exponents)pl、pn、pcは各正規化係数
の相対的寄与を指定する。この基準は、もし該累乗指数
の1つが1で、他が0であれば、上述の該3つの1つと
等価である。我々の好ましい実施例では、plは0.5
であり,pnは0.25でありそしてpcは0.25であ
る。 4.過剰なコントラストの低減 上記正規化は未だ充分なコントラストを有しない画像を
描いてもよい。
【0130】画像の最大と最小の画素値間の差として規
定される信号範囲は画像間で変動する。該変動は、印加
されたキロボルト(kV)、フイルター作用、患者の寸法
のためであり、そして又或る程度は適用された線量(do
se)及び読み出し感度のためでもある。
【0131】従来の技術は、可視画像を発生するために
使用される媒体(フイルム又はデイスプレーユニット)
により再生可能(reproducible)な範囲に、現実の信号
範囲を適合させることから成る。この目標を達成するた
めに画素値の線形及び/又は非線形の再スケール動作
(re-scaling)が普通は適用される。該線形の再スケー
ル動作は窓レベルの操作(window-level)と普通称され
る一方、該非線形の写像(non-linear mapping)はグラ
デーション処理と称される。
【0132】デジタル医療画像の再生用に現在商業的に
入手可能な装置では、両技術の組合せが適用される。こ
の方策は、該再スケール動作が該画像コントラストに影
響し、従って該画像コントラストが画像間で変動するの
で、最適ではない。
【0133】この実施例に依れば、該正規化された多ス
ケール表現の全ての層の画素に非線形変換関数が適用さ
れる。
【0134】特定の実施例では、該変換関数は線形項と
組み合わされた指数関数成分(exponential componen
t)から成り、次の様に規定され、
【0135】
【数3】
【0136】ここでb=dd0/(1−d1)、そしてx
>=0である。この変換関数は原点で1に等しい固定傾
斜(fixed slope)を有し、直線的挙動(linear behavi
our)の方へ指数関数的に進展し、漸近的傾斜(asympto
tic slope)d1を有する。横座標及び縦座標値は範囲
[0,1]内で正規化された単位(normalized units)と
して表されている。
【0137】小さな入力値は(実質的に)未修正の儘残
される一方大きな入力値は傾斜d1で決定される程度に
減衰させられる。より小さいd1になる程、該画像内の
非常に高いコントラスト遷移がより多く減衰させられ
る。最終傾斜d1は該範囲[0,1]内にあらねばなら
ず、最も好ましい値0.5を有する。
【0138】パラメーターdd0は該関数の傾斜がその
最終値d1に向かって如何に速く減少するかを決定す
る。それは原点でのこの関数の2階導関数(second der
ivative)に等しい。その好ましい値は範囲[0,30]
内にあり、最も好ましくはそれは5であるべきである。
もしdd0が0なら、該関数は単位傾斜を有して線形で
あり、そして何等の効果も起こらない。
【0139】又負の値x<0と対処するために、該変換
関数は負の領域(negative domain)で、q(x)=−
q(−x)、すなわちq(x)が奇関数(odd)でなけ
ればならぬように、拡張される。
【0140】図3に該関数の正の部分がプロットされて
いる。
【0141】過剰なコントラストを低減するための該変
換関数の他の実施例が可能である。基本的要求として、
増幅比(amplification ratio)q(x)/xは上部画
素値副範囲で減少して行くべきである。
【0142】該変換関数は全ての層に等しく適用されて
もよいが、或いは副集合(subset)のみに、その場合は
好ましくは、より大きいスケールの層に、適用されても
よい。
【0143】この方策を適用することによりコントラス
トは一般に持ち上げられる(upheld)。動的範囲へ大き
な寄与を持つ画像内の非常に強い遷移の際にのみ、該コ
ントラストは変わる。これらの場所では、該正規化多ス
ケール表現の画素は信号範囲が低減されるよう減衰させ
られる。この方策は、大きすぎる動的範囲を有する画像
がコントラストの全体的印象の最小の混乱でしか影響さ
れない点で有利である。 5.微妙なコントラストを有する細部の強調 上記説明の指数関数的変換によると、大きなコントラス
トを有する画像成分のみが影響されるので信号範囲は限
界内に保たれる。
【0144】その時でもなお本発明の目的は最も関係が
あると考えられる微妙な細部の再生を強調することであ
る。
【0145】この目的を達成するために、過剰なコント
ラストを減じる上記変換関数は微妙なコントラストの強
調用の関数により変調(modulated)される。
【0146】特定の実施例では、微妙なコントラストの
強調用関数は下記の様に規定され、
【0147】
【数4】
【0148】ここでパラメーターaは該増幅が最大とな
る入力値xpを制御し、パラメーターbはコントラスト
強調の量を制御しそしてパラメーターcは増幅関数の初
期傾斜、すなわち入力値ゼロでの傾斜を制御する。
【0149】ゼロ入力ではこの関数は値1を有し(それ
は強調が無いことを意味する)、次ぎにそれは最大まで
鋭く増加し、そしてそこから1の漸近値へ再び減少す
る。従ってその強調効果は、該パラメーターaにより制
御される狭い領域内に集中する。後者は、最も関係があ
ると考えられる副範囲内でコントラストを有する細部に
最大の強調を適用するように、調整される。
【0150】該微妙なコントラストの強調用関数は過剰
なコントラスト低減用変換関数と組み合わされる。最終
複合関数は y(x)=q(x)・z(x) により規定される。
【0151】この変調を適用する結果として、微妙なコ
ントラストの細部に対応する変調ピーク(modulation p
eak)の近傍内の正規化多スケール表現の画素値は増幅
される一方、大抵がノイズと対応する非常に小さい画素
値の入力範囲と、良好な可視画像の特徴に対応するより
大きな入力値と、は可成りな程は変わらない。過剰なコ
ントラストを表す該非常に大きな入力値は該複合関数の
第1因数(first factor)により減じられる。
【0152】該パラメーターaは、該変調ピークが最も
関係ある’微妙なコントラスト’を表しているとみなさ
れ得る正規化多スケール表現の画素値に対応するよう
に、選ばれるのが好ましい。該パラメーターa用の適切
な値は該画像形成チェーン及び該多解像度分解を通して
適用された多くのスケール動作係数(scaling factor)
に依る。実際には、微妙なコントラストの範囲は該ノイ
ズレベルの0.7から3倍に対応する。
【0153】特定の実施例では、該パラメーターaによ
り制御される最大コントラスト強調(maximal contrast
boosting)の点は該ノイズレベルに比例するようにさ
れている。
【0154】これは、非常に低いコントラストを有する
細部が余りに多く強調されることが避けられる点で有利
である。これは、大抵の場合に該正規化多スケール画素
がノイズを表す均質範囲で、起こる。
【0155】特定の実施例では、該パラメーターbで決
定される最大増幅度は1と5の間にあり、最も好ましく
はそれが2であるのがよい。
【0156】cの好ましい値は、該関数の相対初期傾斜
が3である様な値である。該相対初期傾斜は、z
(xp)/xpに等しい関数の増加する部分の平均傾斜に
対する、x=0に於けるz(x)の傾斜であり、ここで
pは最大増幅度の横座標である。
【0157】図4はa=56.3,b=2.35,c=
10.7に対する関数z(x)を示し、それはxp
0.01に於ける2のピーク増幅度に対応する。その初
期傾斜は2/0.01の平均傾斜の3倍である。
【0158】この仕方で強調したコントラストを有する
可視低コントラスト画像細部を描くことが可能である。
低コントラスト画像細部は特定寸法に限定されない。そ
れらは小柱状骨組織(trabecular bone texture)又は
隔膜ライン(septal lines)の様に小スケール(small
scale)、血管の様に中スケール(medium scale)、又
は拡張小結節(extended nodules)又は軟組織構造(so
ft tissue structure)の様に大スケール(large scal
e)であることも出来る。もしこの様な画像細部の可視
性が低コントラストのために貧弱ならば、上記方法はそ
れらのコントラストを強調することによりそれらの微妙
な細部を描くであろう。
【0159】微妙なコントラストが主な重要性を持つ検
査タイプは普通高線量の検査である。それは低読み出し
感度で行われ、従って又よりよいSN比を有する。代わ
りの実施例では、該パラメーターbで決定される最大増
幅度は該SN比に依存するようにされる。該SN比(SN
R)が高い程、bはより増加される。
【0160】この原理の例外が小児科の応用で見出さ
れ、そこでは微妙な細部は重要だが年少の患者を保護す
るため線量は低く保たれる。
【0161】なおもう1つの実施例では、該パラメータ
ーbが該スケールに依存するようにされ、すなわち各ス
ケールs用に1つとなるよう、1連のbSの値が予め規
定される。
【0162】なおもう1つの実施例では、該パラメータ
ーbは、更に進んで説明されるように、下にある組織の
タイプに依存するようにされる。
【0163】この特定の実施例では、該変換関数y
(x)は、図5に描かれる様に、乗積組成(multiplica
tive composition)y(x)=q(x)・z(x)によ
り作られる。該関数の精確な形やそれが作られる仕方は
クリチカルではない。該変換関数が下記制限に適合する
限り、多くの代替え実施例が実施可能である: 1)それは単調増大でなければならず、すなわちその傾
斜dy/dxは全領域に亘り正である。
【0164】2)それは奇関数(odd)でなければなら
ず、すなわちy(−x)=−y(x)である。この要求
はコントラストの極性に関わらず等しく強調が実施され
ることを保証する。
【0165】3)大きな引き数値(large argument val
ues)xについては該増幅比y(x)/xは減少しつつ
あらねばならない。これは動的範囲に大幅に寄与する該
画像内の非常に強い遷移に際してはコントラストが低減
されることを保証する。
【0166】4)該増幅比y(x)/xは、最も関係が
深いと考えられる引き数値の中間副範囲内で最大の強調
を提供するために局所的最大値を有さねばならない。こ
れは小柱状骨組織、隔膜ライン、血管、結節部そして軟
組織構造の様な最も関係の深い画像細部が適切に描かれ
ることを保証する。
【0167】局所的増幅比最大値を提供する結果として
単調性の該要求1)が破られないことを検証することは
重要である。該複合曲線の傾斜は、増幅の局所的最大値
を超えて減少する増幅のために、減少するであろう。該
傾斜は局所的最小値へ進展し、そして次いで最終値へ徐
々に増加してもよい。これは図6で図解される。増幅の
ピークがより急峻である程、傾斜最小値はより近くゼロ
に近付く。これは該傾斜が負にならない程度に許され
る。後者の非適合の場合が図7で描かれており、それは
単調でない曲線を示す。
【0168】該単調性は数値解析ソフトウエアツール
(numerical software tool){例えば、マスキャッド
(Mathcad)、マスソフト社(MathSoft Inc.)}を使用
して実験的に検証出来る。上記説明した我々の好ましい
実施例では、これは、もし過剰コントラスト低減用該変
換関数と微妙なコントラスト強調用関数の両者のパラメ
ーター設定が該リスト化された推奨事項に従って設定さ
れれば、充足されるであろう。 6.高周波バンドでのコントラスト強調 画像は、正規化された多スケール表現の最精細スケール
で該画像により大きい加重が与えられた時、よりシャー
プになる。
【0169】第1の実施例ではシャープ化(sharpenin
g)は正規化された多スケール表現の層に該スケールに
依存する係数を画素式に掛算する(pixelwise multiply
ing)ことにより実現される。該係数は最精細スケール
(スケール0)では1より大きく、それは中間スケール
で1の値へ徐々に減少しそして更にそれはより大きいス
ケールでは1に留まる。
【0170】第2の実施例では、画像は、微妙な細部の
コントラスト強調を決定する該パラメーターbを該スケ
ールに左右されさせることにより、シャープ化される。
これは、該パラメーターbにスケール0で最大値を与え
ることにより、そして中間スケールではこのパラメータ
ーbの値を幾何級数に従って減少させ、次いで更により
大きいスケールでは該パラメーターを一定に保つことに
より、本発明で実現される。
【0171】シャープ化の第1実施例に比較して、この
第2実施例の方策は、小スケールの細部の増幅が微妙な
コントラストを有する点でのみ実施されることをもたら
す。この仕方で、ノイズ及びシャープな(強い)境界の
不必要な強調は避けることが出来る。 7.組織固有(Tissue-specific)のコントラストの調
整 大抵の場合、例えば小柱状構造(trabecular structur
e)で強調するため、又はあり得る骨折をより良く可視
化するために、骨領域内に追加的な精細スケールコント
ラストを持つことが好ましい。この目的でセグメント化
マップ(segmentation map)に基づく追加的コントラス
ト調整が提供される。該セグメント化マップは、画素が
明らかな下にある組織タイプに従ってラベル付けされる
画像である。好ましい実施例では、骨、軟組織、そして
背景領域の何れかに属する画素に異なるラベルが割り当
てられる。
【0172】セグメント化を行う方法は文献、例えば、
エスケーペイキン(S. K. Pakin)、アールエスガボル
スキー(R. S. Gaborski)、エルエルバースキー(L.
L. Barski)、デーエイチフース(D. H. Foos)、ケー
ジェイパーカー(K. J. Parker)著、”四肢のデジタル
透視画像に於ける骨及び軟組織領域のセグメント化(Se
gmentation of Bone and Soft Tissue Regions in Digi
tal Radiographic Images of Extremities)”、エスピ
ーアイイー(SPIE)論文集、4322巻、1296−1
302頁、2001年、で説明されている。
【0173】組織固有の調整は、該正規化多スケール表
現の層に、予め規定された組織係数表(predefined tis
sue coefficient table)から得られる係数as,uを画素
式に掛け算することにより行われるが、該表でsは現在
の層のスケールそしてuはセグメント化マップでの対応
する画素の組織ラベルである。もし該セグメント化マッ
プと該現在の層とが異なる寸法を有するなら、適当な副
標本化又は内挿法が必要である。
【0174】該組織係数表の好ましい係数は該セグメン
ト化マップにより提供される個別ラベルのセットに左右
され、特定の検査の専用の要求に左右されてもよい。し
かしながら一般的X線透視の場合次のデフオールト係数
値(default coefficient values)が推奨される。
【0175】
【表1】
【0176】該骨用の設定は該小柱状構造及びあり得る
骨折がより良く可視化されることを保証する。該軟組織
係数は病巣(lesion)及び普通の解剖体のコントラスト
を強調するよう選ばれ、そして該背景係数はより少ない
ノイズを提供するよう選ばれる。
【0177】代わりの実施例では、上記表で指定された
該組織係数は多スケール表現の画素に掛け算式に適用さ
れず、代わりに、上記で説明した様に、微妙なコントラ
ストの強調の量を指定するパラメーターbを増幅又は減
衰させるよう使用される。これは好ましくは該正規化多
スケール表現の全ての層の各画素で行われるのがよい。 8.局所的シーエヌアールベース(Local CNR-based)
のコントラスト調整 従来技術の文書第EP574969号で開示されたノイ
ズ低減方法は多スケール表現のより小さいスケールの
(特に該3つのより少ないスケールの)画素の選択的減
衰に基づく。
【0178】これらの画像の各々で各画素付近で局所的
分散(local variance)が計算される。次ぎに該局所的
分散はノイズの分散と比較される。もし該局所的分散が
該ノイズ分散より可成り大きいなら、取り込まれた画素
は関係のある画像情報を含むと仮定され、減衰は適用さ
れない。
【0179】他方、もし該局所的分散が該ノイズの分散
に近似しているなら、該画像範囲は均質(homogeneou
s)であると考えられ、コントラストを局所的に低減す
るため該多スケール表現の画素は減衰させられる。
【0180】この従来技術の方法では、減衰係数は他の
スケールの層から独立した多解像度スケール用に決定さ
れ、現在のスケールでのノイズレベルを基準として取
る。この方策は次の様な欠点を有する。
【0181】同一画素で連続するスケールの減衰係数が
大幅に異なり得て、それは連続するスケールでの画素間
の相関が限定されるためでありそして該減衰の計算が非
線形操作だからである。
【0182】この事実は小さい大きさだが可成り人工的
パターンを有する追加的ノイズを導入する。
【0183】この欠点を克服するために代わりの方策が
開発された。
【0184】この概念に依れば、ノイズ低減が適用され
る該正規化多スケール表現の各層内の局所的減衰は、予
め規定されたスケールでの局所的コントラスト対ノイズ
比(シーエヌアール)を表す単一ベースシーエヌアール
画像(single base CNR image)から導かれる。該ベー
スシーエヌアール画像は次ぎの様に決定される。最初に
予め規定されたスケールでの局所的シーエヌアール画像
が上記説明の様に計算される。該予め規定されたスケー
ルは、関係のある情報の寄与が重要な(significant)
最小スケールとなるよう選ばれる。
【0185】実際には第4スケールが好ましいことを学
んだ。次ぎに、結果の画像は高周波ノイズ(high-frequ
ency noise)の効果を更に除去するようスムーズ化され
る。これはローパスフイルターを適用することにより行
われ、ベースシーエヌアール画像を発生する。好ましく
は、該ローパスフイルターは2の因数で該空間的バンド
幅を減じるよう選ばれるのがよい。
【0186】該局所的シーエヌアールベースのコントラ
スト調整に関与する該正規化された多スケール表現の全
層の各画素は、下記の様に各画素で計算される減衰係数
aにより掛け算される: もしcnr<cnr0ならばa={(cnr0)/(cn
rc)}q もしcnr0≦cnr≦cnr1ならばa={(cnr)
/cnrc}q もしcnr>cnr1ならa={(cnr1)/(cnr
c)}q ここでaは与えられた点での減衰係数であり、cnrは
該ベースシーエヌアール画像の対応する画素での該局所
的コントラスト対ノイズ比であり、cnrcは予め規定
されたクリチカルなコントラスト対ノイズ比でありそし
てqはコントラスト調整の量を決定する。もしベースシ
ーエヌアール画像の寸法が、減衰が適用される現在の層
の寸法と異なるなら、該ベースシーエヌアールは適当に
内挿される。
【0187】図8のプロットは該減衰係数aを連続する
スケールでの局所的シーエヌアールの関数として示す。
【0188】該クリチカルなコントラスト対ノイズ比パ
ラメーターcnrcは減衰が適用されない(a=1)コ
ントラスト対ノイズ比である。
【0189】もしcnr<cnrcであるなら該コント
ラストは累乗指数(exponent)qにより決定される量だ
け減衰される。
【0190】もしcnrが該クリチカルな値cnrcよ
り大きければ、aは1より大きくなるので局所的コント
ラストは増幅される。
【0191】この仕方で、画像内のグローバルなコント
ラスト知覚(global contrast perception)がノイズの
制限によりかなり影響されることは防止される。
【0192】均質な範囲ではコントラストは減少するが
テクスチャ範囲ではコントラストは幾分増加される。好
ましい実施例では、該クリチカルなコントラスト対ノイ
ズ比パラメーターcnrcは範囲[5,10]内にあり、
好ましくはそれは7であるのがよい。しかしながら該好
ましい値は、局所的コントラストを決定しそして該ノイ
ズを見積もる多スケール分解の方法を通して使用される
スケール動作係数と加重(scaling factors and weight
s)とに依り異なるであろう。それは好ましくは実験的
に検証されるのがよい。
【0193】該パラメーターcnr0とcnr1は減衰a
がその中でシーエヌアールの関数であるシーエヌアール
値範囲の境界を指定する。これらの境界を超えると、該
減衰はそれぞれ固定最小値又は固定最大値を得る。この
クリップ作用(clipping)は該局所的コントラストの過
剰な減衰又は強調を避ける。
【0194】該シーエヌアール境界(CNR bounds)は下
記により決定され、
【0195】
【数5】
【0196】ここでwtrは該減衰aがその中でシーエ
ヌアールの関数である、dBで表したシーエヌアール値
の動的範囲(dynamic range)を指定するパラメーター
であり、ncpは範囲[0,1]内にあらねばならぬシャ
ープさの消失(loss of sharpness)についての補償量
(amount of compensation)を指定する。
【0197】該累乗指数qは下記で計算され、 もしs<Nsならばq=(1−s/Ns)・(1+nc
p)・att/wtr もしs≧Nsならばq=0 ここでsは現在の層のスケールであり、そしてNsは該
局所的シーエヌアールベースのコントラスト調整処理に
関係する層の数である。スケールsはゼロからスタート
して小スケールから大スケールへ増加するよう規定され
る。ノイズの重要さは増加するスケールと共に減少する
ので、ノイズ低減の量はより小さいスケールでのノイズ
低減に比してより大きいスケールでは減じられる。全て
の場合に、減衰係数aは、該スケールsがNsに近付く
につれて徐々に1へ進展するが、それはこのスケールか
ら先該局所的シーエヌアールベースのコントラスト調整
は最早それ以上効果が無いことを意味する。
【0198】好ましくは、Nsは範囲[2,5]内にある
のがよく、最も好ましくはそれは4であるのがよい。
【0199】減衰量はパラメーターattで指定され、
それは、dBで表されるゼロスケールで最も強い減衰に
等しく、すなわち下記であり: att=−10loga0、 ここでa0は、シーエヌアール≦cnr0である層0の領
域(regions of layer zero)で見出される減衰係数で
ある。好ましくは該減衰attは範囲[0,6dB]内に
あるのがよく、最も好ましくはそれは2dBであるのが
よい。
【0200】パラメーターncpは、低シーエヌアール
領域でのコントラスト減少によるシャープさ消失のグロ
ーバルな印象が高シーエヌアール領域での該局所的コン
トラストを増加することにより、どの量まで補償される
べきかを決定する。ncpがゼロである極端な場合に、
シャープさ消失についての補償は無く、それはゼロスケ
ール層での減衰係数aが範囲[a0、a1=1]内にある
ことを意味する。最大補償はncpを1に設定すること
により達成され、その場合最大の強調は最大減衰の逆数
に等しい。この場合、スケールゼロ減衰係数は範囲
[a0、a1=1/a0]内にあるであろう。該パラメータ
ーncpは、シャープさ消失の部分的補償を行うため
に、0.4に設定されるのが好ましい。パラメーターw
trは好ましくは3dBに設定されるのがよい。もし該
パラメーターが上記の好ましい値、att=2dB、w
tr=3dB、cnrc=7、ncp=0.4に設定さ
れるなら、スケールゼロで得られるパラメーターは下記
値を有する: cnr0=4.274,a0=0.631,cnr1
8.527、a1=1.202、q=0.933。 スケール1では該得られるパラメーターは下記となるで
あろう: cnr0=4.274,a0=0.708,cnr1
8.527,a1=1.148,q=0.7。 連続するスケールでの減衰係数aの局所的シーエヌアー
ルへの依存を表す関数が図8でプロットされている。
【0201】特定の実施例では、或るスケール用の減衰
係数aは減衰係数マトリックス(attenuation coeffici
ent-matrix)と引用される画像マトリックスの形で提供
されるが、該減衰係数マトリックスは正規化された多ス
ケール表現の対応する層の次元(dimensions)に等しい
次元(dimensions)を有する。多解像度分解の対応する
画像の画素と該減衰係数マトリックスとの画素式の掛け
算により有効な減衰が得られる。
【0202】上記方法を用いて、平均放射コントラスト
が非常に小さい画像領域で、すなわちノイズが最も擾乱
を起こしている均質領域で、コントラストは下げられ
る。他方、エッジ又はテクスチャの重要部分がある画像
領域ではそれは強調される。 9.復元(Reconstruction) コントラスト強調用の上記手順が行われた時、該画像
は、該修正された細部画像に該多解像度分解の逆関数
(inverse)である画像変換を適用することにより復元
(reconstructed)される。
【0203】復元手順の詳細は上記の画像分解に関する
パラグラフで説明されている。 10.3つの制御点を用いたグラデーション処理(Grad
ation processing) 画像復元後でも、該画像はフイルム上での再生用又はモ
ニター上でのデイスプレー用には未だ用意されておら
ず、それは信号範囲が該再生システム(ハード又はソフ
トのコピー)の出力範囲に未だ対応しないからである。
【0204】画素値の、再生に好適な出力値への変換
は、関係のある情報を有する副範囲(sub-range)の選
択と、それに続く大抵の場合非線形変換になる変換と、
を含む。この変換はグラデーション処理と称される。
【0205】最適な再生用には、関係のある信号範囲の
選択が一貫した仕方で行われることと、グラデーション
処理用に適用される変換関数の形(shape)が注意深く
決定されること、とが究極的に重要である。
【0206】この変換は平均濃度と全体的コントラスト
に関する限り可視画像の質を決定する度合が大きい。
【0207】従来の技術では、該副範囲の選択と該グラ
デーション曲線の選択とは処理システムに取り入れられ
る検査タイプに左右される。更に、関係のある副範囲の
選択は画像ヒストグラムを基礎として行われる。コリメ
ーション境界に属する画素は考慮されない。
【0208】従って前以てコリメーション境界を検出す
る必要があった。画像の広範な多様化(diversity)と
この問題の複雑さのために、或るパーセンテージでの失
敗は避けられない(約1%)。結果として、関係のある
信号範囲の検出の正しい操作が影響される。本発明の目
的は該コリメーション境界の何等の知識も使用せずに該
関係のある信号の副範囲を選択可能にすることである。
【0209】本発明に依れば、画像ヒストグラム(imag
e histogram)の3つの特性点(characteristic point
s)により制御されるグラデーション処理操作が開発さ
れる。
【0210】アンカー点と称される1つの特定点で、固
定コントラストと固定濃度とを生じるグラデーション曲
線が発生される。
【0211】従来技術の状態では該グラデーション曲線
横座標軸は放射の線量の対数に関係付けられ、縦座標軸
は光学的濃度(optical density)、ルミナンス(lumin
ance)、特定デイスプレーシステムの駆動値、又はダイ
コム3.14標準(the DICOM 3.14 standard)により
指定された、他の知覚的に線形のユニット{ピー値(p-
values)}である。該横座標軸が放射の線量の対数を表
す主な理由は、スクリーンフイルムシステムの感度曲
線、いわゆるH−D曲線(H-D curve)が光学的濃度の
意味で露光の対数の関数として指定されている、X線フ
イルム技術から来ている。該横座標を線量の対数で表す
第2の理由は、該曲線がコントラストと濃度の調整の目
的で操作(manipulated)される仕方に関係している。
該曲線を該横座標軸に沿ってシフトすることは線量に或
る係数を掛け算することと等価である。従って、該曲線
の簡単なシフト(いわゆるレベル調整)は露光不足又は
露光オーバーの修正を可能にする。該レベルを修正する
ことは異なるスピードクラスを有するフイルム−スクリ
ーン組合せを選択することと等価である。
【0212】好ましい実施例では、画像チェーンへの入
力は、上記で説明した様に、その画素値が放射の線量の
平方根に比例するデジタル画像である。平方根の意味合
い(Square root semantics)は、多スケール分解と、
該多スケール表現に適用された1連のコントラスト操作
方法と、そして最後に逆多スケール変換とを含む、該画
像チェーンを通して保存される。
【0213】本発明に依れば、線量の平方根の意味合い
を有する該画像チェーンの結果は、線量の対数の意味合
い(logarithm of dose semantics)への変換無しで、
グラデーション処理の入力量として使用される。グラデ
ーション処理は、この画素量(pixel quantity)を、そ
の領域の中央部分で固定傾斜(fixed slope)を有する
線形関数に依って、知覚的に線形の単位(perceptually
linear units)を表す縦座標軸上に、写像(map)する
よう指定される。横座標上に平方根の意味合いを課すこ
と、本質的に線形のグラデーション曲線を適用するこ
と、そして例えばダイコム3.14標準に従って、縦座
標軸上に知覚的に線形の意味合いを課すことの組合せ
は、量子まだら(quantum mottle)のための画像ノイズ
が全濃度範囲に亘り見た画像内で均一に知覚されるであ
ろうことを保証する。
【0214】後者は、もしコントラスト強調の目的で多
スケール表現に適用される非線形操作(nonlinear oper
ation)が、多解像度分解から逆変換を通した画像チェ
ーンの全部の部分が線形操作(linear operation)であ
るとなお考え得るよう、小さく保たれる場合のみ、通用
する。
【0215】この好ましい実施例では、又、グラデーシ
ョン処理で生じる出力画像が知覚的に線形の意味合いを
有する画像データを受け入れるハード又はソフトデバイ
スへ伝送されると仮定される。これは、該ダイコム3.
14標準と両立する新世代フイルムプリント用デバイス
及びデイスプレーモニターに於いて、真実である。更に
進んだ説明では、出力画像は、p値と呼ばれる、知覚的
に線形の単位の意味(terms)で表されると仮定され
る。しかしながらもし該出力画像が非標準的デバイスへ
送られるはずであるなら、光学的濃度か、ルミナンスか
又は専用的意味合い(proprietary semantics)か何れ
かであってもよい、該デバイスの特定の入力意味合いに
整合するために適当な追加的変換が該出力画像に適用さ
れねばならない。これを如何に行うかは該ダイコム3.
14標準仕様書で説明されている。
【0216】好ましくは該グラデーション曲線は図9に
描く様に、それぞれ足(foot)、ボデイ(body)そして
肩(shoulder)セグメントと名付けられた3つの隣接す
るセグメントから構成される。該セグメントは、複合グ
ラデーション曲線(composite gradation curve)がそ
の全領域に沿って連続(continuous)で、そして又その
導関数(derivative)が連続である様な仕方で規定され
る。
【0217】該ボデイセグメント(body segment)は線
形で、それは画素値の最も関係のある副範囲と一致する
よう意図されたボデイ副範囲(body subrange)wbに
亘って固定した予め規定された傾斜gbを保証する。足
副範囲(foot subrange)wfに懸かる足セグメント(f
oot segment)は、予め規定された初期傾斜g0からボ
デイ傾斜gbまでの傾斜の緩やかな増加を提供する。対
応する副範囲は、何等診断的に関係ある情報を担わない
最低画素値から最も関係あるボデイ副範囲までの遷移帯
域(transition zone)と考えられる。該足セグメント
はその副範囲幅wfと該縦座標軸上の高さhfとで特徴
付けられる。その平均傾斜gfは比hf/wfで規定さ
れる。該足セグメントの初期縦座標値は該縦座標範囲y
0の最小値、すなわち、該出力画像の起こり得る最小値
に対応する。好ましい実施例では、y0はゼロである。
足からボデイまでの遷移点(transition point)は該横
座標tfにより指定される。副範囲wsに懸かる肩セグ
メントは該ボデイ傾斜gbから下って予め規定された最
終傾斜glまでの緩やかな減少を提供する。このセグメ
ントはその幅wsと予め規定された平均傾斜gsにより
特徴付けられ、それは比hs/wsを規定するが、そこ
ではhsは縦座標軸上の肩セグメント高さである。該肩
の最終縦座標値は縦座標範囲y1の最大値と一致させら
れる。12ビット出力を有するシステムでは、y1は4
095である。
【0218】ボデイセグメントは予め決められた傾斜g
bと予め規定されたアンカー点(anchor point)taと
を有する。該アンカー点は予め規定された出力画素値y
aを有する。この条件はコントラストと濃度とが該アン
カー点で固定された儘であることを保証する。
【0219】足、ボデイそして肩セグメントの幅は陽に
(explicitly)は指定されない。代わりに、各個別画像
用に3つの特性的画素値(characteristic pixel value
s)が決定されるが、それは下部足境界(lower foot bo
und)t0、該アンカー点taそして上部肩境界(upper
shoulder bound)t1を指定する。
【0220】該複合グラデーション曲線の形を決定する
他のパラメーターが予め規定され、すなわちそれらは個
別画像の何等の特性にも左右されない。該予め規定され
たパラメーターと各画像用に特定的に決定されるパラメ
ーターt0,taそしてt1が与えられると、上記連続
の要求に適合して、該累積的横座標副範囲wf+wb+
wsと該対応する縦座標範囲[y0,y1]に懸かる複合
グラデーション曲線が決定される。
【0221】該複合グラデーション曲線の1実施例は下
記により規定される: もしtが該足副範囲[t0,tf]内にあればy(t)=
y0+hf・f{(t−t0)/wf} もしtがボデイ副範囲[tf、ts]内にあればy(t)
=y0+hf+gb・(t−tf) もしtが肩副範囲[ts、t1]内にあればy(t)=y
1−hs・s{(t1−t)/ws}。
【0222】この実施例では該足セグメントと対応する
関数は下記により規定され:
【0223】
【数6】
【0224】ここでg0f=g0・wf/hfは相対的初
期足傾斜であり pf=(1−gb・wf/hf)/ln(g0f)。
【0225】この実施例で、該肩セグメントと対応する
関数は下記により規定され:
【0226】
【数7】
【0227】ここでg1s=g1・ws/hsは相対最終
肩傾斜であり ps=(1−gb・ws/hs)/ln(g1s)。
【0228】連鎖指数関数(concatenated exponential
s)に基づく該足及び肩セグメントの上記定式化は下記
を保証する: −y(t0)=y0、そしてy(t1)=y1 −遷移点y(tf)及びy(ts)で連続性が保証され
る −y’(t0)=g0そしてy’(t1)=g1 −該遷移点y’(tf)及びy’(ts)で該傾斜は連
続的であり、そしてそれはその間で一定値gbを有する −該出力は該アンカー点taで予め規定された値yaを
有する。
【0229】後者の2つの特徴は該ボデイセグメントに
付随する画素値の最も関係のある副範囲が指定された濃
度とコントラストとを有することを保証することであ
る。
【0230】該アンカー点の位置ta、該下部足セグメ
ント境界t0そして上部肩セグメント境界t1は、更に
進んで説明される様に、該画像副範囲特性に依存するよ
うにされる。
【0231】該画像特性により課される該下部副範囲幅
[t0,ta]の何等かの変動はtaより大きい該画素値
の濃度及びコントラストには影響しない。これは、該必
要な下部副範囲幅がマーカー又はコリメーションシャッ
ター(markers and collimation shutters)の様な画像
内の放射不透明材料(radio-opaque material)の存在
のために大幅に変わるので、重要である。本発明に依れ
ば、下部副範囲幅[t0,ta]の該変動は該アンカー点
taより小さい画素値の濃度及びコントラストのみに影
響し、下部副範囲画素値がtaにより近く接近する程、
そのコントラストと濃度とは該下部副範囲幅にはより少
ししか左右されなくなる。この機構の背後にある理由付
け(rationale)は、コントラストは出来るだけ一定に
保たれるべきであるが、もし平均傾斜が増加する下部副
範囲幅のために減少されねばならないなら、関係のある
情報を事実上担わない該最下部濃度範囲内のコントラス
トは好ましくは諦め、該アンカー点の近傍で該コントラ
ストを完全なままに保つ方がよい、と言う意見(observ
ation)である。
【0232】又この方法の同様な利点は上部副範囲[t
a、t1]でも通用するが、該上部副範囲では、遙かに
より多く関係のある情報が該副範囲内に存在する該アン
カー点taに隣接する副範囲部分でコントラストを保存
するために、該上部副範囲幅が増加するにつれて最大濃
度範囲内でコントラストは犠牲にされるのが好ましい。
【0233】第1の好ましい実施例では、次のパラメー
ター、y0,ya、y1,g0,gf、gb、gs、g
1、が予め規定される。上記複合グラデーション曲線を
発生するに必要な他のパラメーター、すなわち、wf、
hf、ws、hs、は下記の様に導かれる。
【0234】足セグメントの幅wf及び高さhfは、そ
れぞれ左ボデイ部分(left body part)と足セグメント
の高さを指定する方程式のセットを解くことにより見出
される: ya−y0−hf=(ta−t0−wf)・gb hf=wf・gf は下記を生じる: wf={(ta−t0)・gb−ya+y0}/(gb
−gf) hf=wf・gf 同様に、肩セグメントの幅ws及び高さhsは、それぞ
れ右ボデイ部分(right body part)及び肩セグメント
の高さを指定する方程式のセットを解くことにより見出
される: y1−ya−hs=(t1−ta−ws)・gb hs=ws・gs は下記を生じる: ws={(t1−ta)・gb−y1+ya}/(gb
−gs) hs=ws・gs 該予め規定された値は好ましくは下記範囲内にあるのが
よい: −ya:[10,40]、デフオールトは出力範囲[y
0,y1]の20%、 −gb:該画像形成システムを通しての内部のスケール
動作係数と、該入手可能な出力範囲と、に依る、 −g0:[10,30]、デフオールトはボデイ傾斜gb
の20% −gf:[25,50]、デフオールトはボデイ傾斜gb
の40% −gs:[25,50]、デフオールトはボデイ傾斜gb
の40% −g1:[5,20]、デフオールトはボデイ傾斜gbの
10% 何れの場合も該傾斜は下記不等式(inequalities)を尊
重せねばならない: g0<gf<gb g1<gs<gb 足及び下部ボデイセグメントは変化する下部副範囲と共
に次の様に進展する。もしt0が最大の境界t0uを超
えるなら、それはこの値に設定される t0≦t0u=ta−(ya−y0)/gb この場合、該足セグメントは該ボデイセグメントと共線
的(collinear)である。図10参照。
【0235】もし[t0,ta]の幅が増大するならば、
足セグメントは下部副範囲(lowersubrange)内に現れ
て来る。該足セグメントは、該下部副範囲幅が更に増大
すると該線形部分を犠牲にしてより重要になる。[例え
ば、図10でそれがw”fからw’fへ進展する時。] 究極的にはt0用の下限、下記で規定される、t0lに
到達する: t0≧t0l=ta−(ya−y0)/gf 上部ボデイセグメント及び肩は同様な仕方で進展する。
t1用境界は下記で規定される: t1≧t1l=ta+(y1−ya)/gb t1≦t1u=ta+(y1−ya)/gs その場合該足はt0lからtaへ延びる。
【0236】足又は肩が完全に消えることは出来ず、す
なわち最小の足及び肩の幅が指定されることを保証する
ように、t0及びt1の境界が更に制限されてもよい。
好ましくは、hf及びhsは出力範囲[y0,y1]の少
なくとも10%であるよう強制されるべきである。これ
はそれぞれ副範囲境界t0及びt1の近傍でのコントラ
ストの突然の変化を避けさせる。
【0237】ボデイセグメントの最小又は最大部分を該
アンカー点taの左又は右に有らしめるために更に進ん
だ制限がt0及びt1の境界に課せられてもよい。この
対策を用いて完全に線形のグラデーション曲線の中央部
分が少なくとも存在することを保証出来る。
【0238】第2の好ましい実施例では、次のパラメー
ター、y0,ya、y1、g0,gb、gs、g1、が
予め規定される。更に、該足からボデイへの遷移点が該
アンカー点に等しく設定され、すなわちtf=taであ
り、対応して、yf=yaである。上記複合グラデーシ
ョン曲線を発生するのに必要な他のパラメーター、すな
わち、wf、hf、ws、hs、は下記の様に導かれ
る。
【0239】該足の幅及び高さは下記の様に規定され
る。 wf=ta−t0 hf=ya−y0 ボデイ及び肩の組合せセグメント幅は下記に等しい。 wbs=t1−ta ボデイセグメントの幅wb及び肩セグメントの幅ws
は、それぞれ該ボデイ及び肩セグメントの高さを指定す
る、方程式のセットを解くことにより見出される: hb=wb・gb (y1−y0)−(hf+hb)=(wbs−wb)・
gs は下記を生じる: wb=(y1−y0−hf−wbs・gs)/(gb−
gs) ws=wbs−wb そこで該肩高さは hs=ws・gs この第2実施例に於ける予め規定されたパラメーターの
好ましい設定は第1実施例に於けると同じである。
【0240】該足セグメントは変化する下部副範囲幅
[t0,ta]と共に次の様に進展する。それは予め規定
された高さhf=ya−y0を有し、従ってその平均傾
斜は増加する下部副範囲幅と共に減少する。両副範囲境
界g0及びgbでの傾斜は予め規定され、それはスムー
ズな遷移を保証する。しかしながら、該足幅が狭い程、
該進展は急峻になるであろう。これは図11で示され
る。
【0241】上部ボデイセグメントと肩の進展は第1実
施例と同様である。
【0242】第3又は第4の実施例では、それぞれ第1
又は第2実施例で規定された該グラデーション曲線が、
図12に描かれる様に、t0から左へそしてt1から右
へ直線セグメント(linear segments)により延長され
る。それぞれ傾斜g0とg1を有するこれらの端のセグ
メント(marginal segments)は、副範囲境界の不正確
な決定のために該副範囲[t0,t1]の外部に出るどん
な価値ある画素値も、ゼロでないコントラスト(non-ze
ro contrast)を有する出力画素値になお変換されるこ
とをもたらす。該傾斜g0及びg1はそれぞれ初期足傾
斜及び最終肩傾斜に等しい。
【0243】現在の状況のグラデーション方法では、該
指定された副範囲外に出るこの様な画素は一定の低又は
高画素値に設定され、それによりこの範囲を超える全て
の画像情報は決定的に失われる。
【0244】本グラデーション方法に依ると、該出力画
像はその付属副範囲パラメーター[y0,y1]と一緒に
デイスプレーワークステーション(display workstatio
n)用に利用可能にされる。大抵の現在の技術状況のデ
イスプレーシステム、例えば、ダイコム適合の(DICOM-
compliant)それは該付属する副範囲境界を理解し、使
用することが出来る。デフオールトのモードでは、該デ
イスプレーシステムは受信した画像データから指示され
た副範囲[y0,y1]を選択し、この副範囲をその全体
デイスプレー範囲上に写像する。このモードでは、該選
択された副範囲は最適な仕方で表示され、該指示された
副範囲を超える全ての画素値は白か又は黒か何れかにク
リップされる。しかしながらもし該選択された副範囲の
外の画素値の差を見ることに興味を持てば、これは、興
味のある該画素値が新副範囲内に動くように、該選択さ
れた副範囲を対話式に拡大又はシフトすることにより、
可能にされる。
【0245】該選択された入力範囲[t0,t1]に対応
するデフオールトの出力副範囲[y0,y1]の該予め規
定された位置は、好ましくはそれが両グラデーション曲
線延長部用に幾らかの余地(margin)を提供するように
するのがよい。例えば、12ビット出力画像の場合、デ
フオールト出力範囲は、各余地が全出力範囲の1/8に
懸かるように範囲[y0=512、y1=3583]とし
て規定されるのが好ましい。対応する窓幅(window wid
th)は75%であり、該窓中心(window centre)は5
0%である。
【0246】好ましい実施例では、該グラデーション処
理が、上記説明の強調方法の最後の段階となる多スケー
ル復元の結果画像(result image of multiscale recon
struction)に適用される。該後者の画像は更には強調
された画像(enhanced image)と呼ばれるであろう。
【0247】複合グラデーション曲線は予め規定された
パラメーターと、本質的画像特性に左右される3つのパ
ラメーターt0,t1そしてtaと、に基づき上記説明
の様に発生される。該アンカー点taの位置と該副範囲
境界t0とt1とは性能係数(figure of merit)に基
づき決定される。後者は強調させられる画像、すなわち
グラデーションが適用されるべき画像から導かれる。
【0248】この目的で、該強調される画像の第1グレ
イ値ヒストグラム(first grey value histogram)が計
算され、そして同じ画像の第2ヒストグラム(second h
istogram)が計算されるが、該第2ヒストグラムは、該
強調される画像と同じ寸法を有する2進のマスク画像内
で関係があるとしてフラグを立てられた画素(thosepix
els that are flagged as relevent)に制限される。該
第2ヒストグラムは、該関係のある画素領域に制限され
た、該強調される画像内でグレイ値の相対濃度を表す。
【0249】該性能係数fomjは該強調される画像の
範囲内の各グレイ値j用に次の様に決定される:
【0250】
【数8】
【0251】ここでhujとhrjはそれぞれ制限されな
い及び制限されたヒストグラムのビン値のカウント(bi
n value counts of the unrestricted and restricted
histograms)を表し、そして該最大値はグレイ値の全体
範囲に亘って取られる。
【0252】各制限されたヒストグラムのカウントは、
予め規定された累乗指数qmによりqm乗された(rais
ed to a predefined exponent qm)、制限されないヒス
トグラム内の対応するカウントにより、バランスされ
る。この累乗指数は該修正を限定するために、1より小
さい値に設定される。この修正の理由付けは、グレイ値
の関係深さ(relevance of a grey value)が、この値
が該画像内で何回見出されるかに依存するのみならず、
同時にこの値を有する画素が、該2進マスクにより指定
される様に、関係ありと考えられる画像領域に属する割
合にも依存すると言う考慮である。特定のグレイ値を有
する関係ない画素に対する関係ある画素の比率が大きい
程、そのグレイ値用の性能係数は大きくなるであろう。
【0253】該累乗指数qmは好ましくは範囲[0,1]
内の値に設定されるのが好ましく、最も好ましくは0.
25であるのがよい。qmがゼロに設定される極端な場
合には修正はない。qmが1に等しい他の極端な場合に
は、関係のない画素に対する関係のある画素の比率が完
全に該性能係数を決定する。該性能係数は範囲[0,1]
内にあり、1は最高の関係深さ(highest relevance)
を示す。
【0254】この実施例では、下部副範囲境界t0は、
性能係数fomjが、最低グレイ値からスタートして、
予め規定されたしきい値Tf0を超える画素値jとして
決定される。同様に、上部副範囲境界t1はfomj
が、最大グレイ値からスタートして、そして下方へ進
み、予め規定されたしきい値Tf1を超える画素値jと
して決定される。
【0255】アンカー点taは下記の様に決定される。
性能係数最大、すなわち、fomj=1に対するグレイ
値jmからスタートして、該グレイ値インデックスjが
fomj<Tfa、但しTfaは予め規定されたしきい
値を表すが、となるまでデクリメントされる。しきいを
横切るインデックスが該アンカー点を指定する。
【0256】副範囲境界用しきい値は、選択された副範
囲から関係のあるグレイデータを排除する危険を最小化
するために、好ましくは非常に小さい方がよく、例え
ば、Tf0=0.01そしてTf1=0.01とする。
該アンカー点用しきい値は好ましくは範囲[0.1、
0.5]内にあるのがよく、最も好ましくは0.35で
あるのがよい。
【0257】関係のある画像画素にフラグを立てる(fl
ags the relevent image pixels)該2進のマスク画像
が該制限されたグレイ値ヒストグラムを決定するために
必要である。第1の好ましい実施例では、該2進のマス
ク画像は局所的シーエヌアール画像から導かれる。該マ
スク画像の寸法は、上記説明の様に、該多スケール表現
の第4スケールに対応する寸法であるのが好ましい、該
局所的シーエヌアール画像の寸法に調整されねばならな
い。該マスク画素は、もし該対応するシーエヌアール画
素が範囲[Tc0,Tc1]内の局所的シーエヌアール値を有
するなら2進の真(binary TRUE)に設定される。従っ
て、低コントラスト対ノイズ比を有する画素値、例え
ば、関係のある情報を普通表さない非常に均質な画像範
囲の画素は該2進マスクから排除される。
【0258】他方、非常に大きなコントラスト対ノイズ
比を有する画素も同様に排除されるがそれはそれらがよ
り極端な濃度を有する画像領域で普通見出される非常に
強いエッジに対応するからである。好ましいしきい値は
c0=2、Tc1=10である。
【0259】次の過程で、該マスク画像は、次ぎに閉じ
動作が続く開きフイルター(an open filter, followed
by closing)に対応する、形態素フイルターのカスケ
ード(cascade of morphological filters)を適用する
ことにより、強調される。該開きフイルターは該マスク
画像内の真画素(TRUE pixels)の小さな分離されたパ
ッチを最初に除去し、そして次の閉じフイルターは該マ
スク内の孔(holes)を除去する。該形態素フイルター
の構成要素のデイスク半径は好ましくは1と3の間にあ
るのがよい。
【0260】これ又局所的シーエヌアール画像に基づく
第2の好ましい実施例では、該2進のマスク画像の各画
素は、もしその局所的シーエヌアールが予め規定された
しきい値Td0を超えるなら真(TRUE)としてマークさ
れ、そして追加的スコア(additional score)もしきい
値Tscを超える。
【0261】画素に付随する該スコアは、図13に描く
様に、考えられる画素から8つの方向にスタートする半
径方向通路をトレースすることにより計算される。該ス
コアはゼロに初期化される。各通路通行(each path tr
aversal)中、該スコアは、もし該通路内の現在の画素
の局所的シーエヌアールがしきい値Td1を超えるならイ
ンクレメントされる。各通路通行は、該局所的シーエヌ
アールがしきい値Td2を超える画素で、又は該半径がし
きい値Tdrを超えるなら、終了とされる。
【0262】中心画素用の選択基準の1部として使用さ
れるシーエヌアールしきい値Td0は第1実施例で使用さ
れたしきい値Tc0よりは厳しさは少なく、例えば、それ
は好ましくは1.0であるのがよい。より小さいしきい
値を取る結果として、より多くの画素が初期に考慮され
る。更に進んでの拒絶は第2基準に基づくが、該基準
は、該中心画素用の該しきい値より大きいこと、例えば
d1=1.8、が好ましい、該しきい値Td1を超えるシ
ーエヌアールを有する制限された半径内の周囲画素の数
に基づく。
【0263】しきい値を超える近傍の画素(super-thre
shold neibouring pixels)の必要な全カウントは、好
ましくは50に設定されるのがよい、該スコアしきい値
scにより指定される。この設定を用いて、もっぱらし
きい値を超える画素を含む近傍で、成功裡にスコアを生
じるためには少なくとも7の通路半径が必要であろう。
実際には、サポートする近傍がしきい値以下の画素(su
b-threshold pixels)の’孔(holes)’を持つことが
許容されるか、又はもし該中心画素がエッジに近ければ
それは非対称であってもよい。従って、該通路半径につ
いての上部限界は遙かに大きく指定され、好ましくはT
drは20より大きく、最も好ましくは30より大きいの
がよい。
【0264】本発明の方法は該局所的シーエヌアールが
余り多くは変化しないコヒーラントな領域に属する画素
のみにフラグを立てることを狙っている。その見通しに
於いて、もし該局所的シーエヌアールが該しきい値Td2
を超える場合通路通過を止める追加的終了基準は、強い
エッジを横切って該フラグを立てられた領域を延ばすこ
とは避けている。Td2用の好ましい設定は4.5であ
る。
【0265】本発明の特徴及び態様を示せば以下の通り
である。
【0266】1.デジタル信号表現により表現される与
えられた検査タイプの画像のコントラストを、変換関数
に依り前記デジタル信号表現を変換することにより、強
調する方法に於いて、前記変換関数はパラメーター化さ
れた変換関数q(x)から、前記パラメーター化された
変換関数のパラメーターに特定値を与えることにより導
かれており、検査タイプ依存のパラメーター用の特定値
はもっぱら前記デジタル信号表現から導かれることを特
徴とする該方法。
【0267】2.上記1の方法に於いて −前記デジタル信号表現を、多スケールで細部を表現す
る少なくとも2つの細部画像を含む多スケール表現に分
解する過程と、 −該細部画像に少なくとも1つの変換関数を適用するこ
とにより修正された細部画像のセットの画素値を発生す
るために前記細部画像の画素値を修正する過程と、そし
て −該修正された細部画像に復元アルゴリズムを適用する
ことにより処理された画像表現を計算する過程とを具備
することを特徴とする上記1の方法。
【0268】3.前記パラメーター化された変換関数q
(x)は細部画像の画素値の中間的で、最もクリチカル
な副範囲内で最大増幅度を提供する単調増大の奇の変換
関数であり、そして前記変換関数の傾斜は局所的最大値
と局所的最小値とを有することを特徴とする上記1の方
法。
【0269】4.前記多スケール表現の層が該スケール
に依る係数で画素式に掛け算されることを特徴とする上
記2の方法。
【0270】5.前記係数が、前記スケールの最も精細
なスケールでは1より大きく、そして中間スケールで1
に等しい値まで徐々にに減じ、そしてより大きいスケー
ルでは1に留まることを特徴とする上記4の方法。
【0271】6.クリチカルな細部の強調はスケールゼ
ロで最大であり、中間スケールでは幾何級数に従って減
じ、そしてより大きいスケールでは一定であることを特
徴とする上記1の方法。
【0272】7.上記1の方法に於いて、 −セグメント化マップが作られ、前記画像の各画素には
前記画素が表現する組織タイプを示すラベルが付随して
おり、 −スケールと組織タイプとを用いて組織係数に関して組
織係数表が作られ、 −多スケール表現の層の各画素について、前記層の該ス
ケールとそして前記画素の該組織タイプとに対応する組
織係数が検索され、 −前記多スケール表現の層は対応する検索された組織係
数で画素式に掛け算されることを特徴とする該方法。
【0273】8.該多スケール表現の全てのスケール用
に該最大増幅度は前記組織固有の係数により増幅される
か又は減衰させられることを特徴とする上記7の方法。
【0274】9.コンピユータ上で運転される時上記1
から8の何れかの過程を行うよう適合されたコンピユー
タプログラム。
【0275】10.上記1から8の何れかの過程を行う
よう適合されたコンピユータ実行可能なプログラムコー
ドを具備するコンピユータ読み出し可能なキャリア媒
体。
【図面の簡単な説明】
【図1】デジタル表現を処理し、強調した可視画像を発
生するための、医療画像のデジタル信号表現の取得用装
置を示す。
【図2】画像チェーンを図解するブロックスキームであ
る。
【図3】過剰コントラストを減じるために適用される変
換関数である。
【図4】微妙なコントラストを強調するために追加的に
適用される変換関数である。
【図5】複合変換関数である。
【図6】局所的最小値を有する複合変換関数の導関数を
示す。
【図7】単調でない複合変換関数(実線)で不適合な場
合を、その導関数(点線)と共に示す。
【図8】局所的なコントラスト対ノイズ比の関数として
の減衰係数を連続するスケールについて示す。
【図9】3つの隣接するセグメントから成るグラデーシ
ョン曲線の実施例を示す。
【図10】変化する副範囲を有するグラデーション曲線
の進展を図解する(第1実施例)。
【図11】変化する副範囲を有するグラデーション曲線
の展開を図解する(第2実施例)。
【図12】線形延長部を有するグラデーション曲線を図
解する(第3実施例)。
【図13】中央画素のスコア付け用近傍を、関係のある
画素の2進マスク画像の発生で使用される選択基準の1
部として描く。
【符号の説明】
1 読み出し装置 2 放射源 3 光励起りん光体スクリーン 4 識別ステーション 5 デイスプレーモニター 6 ハードコピー記録デバイス 7 画像処理モジュール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C093 AA01 AA07 AA16 AA22 AA28 CA04 FF08 5B057 AA07 CA08 CB08 CE11 CH01 CH08 5C077 MP01 NN02 TT10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デジタル信号表現により表現される与え
    られた検査タイプの画像のコントラストを、変換関数に
    依り前記デジタル信号表現を変換することにより、強調
    する方法に於いて、前記変換関数はパラメーター化され
    た変換関数q(x)から、前記パラメーター化された変
    換関数のパラメーターに特定値を与えることにより導か
    れており、検査タイプ依存のパラメーター用の特定値は
    もっぱら前記デジタル信号表現から導かれることを特徴
    とする該方法。
  2. 【請求項2】 コンピユータ上で運転される時請求項1
    の過程を行うよう適合されたコンピユータプログラム。
  3. 【請求項3】 請求項1の過程を行うよう適合されたコ
    ンピユータ実行可能なプログラムコードを具備するコン
    ピユータ読み出し可能なキャリア媒体。
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