JP4486784B2 - ノイズ低減方法 - Google Patents

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    • G06T2207/20064Wavelet transform [DWT]

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はデジタル医療画像(digital medical images)の画像処理(image processing)に関する。特に本発明は医療画像内のノイズを低減(reducing)する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、医療画像、例えば透視写真画像(radiographic image)のデジタル信号表現(digital signal representation)を表す幾つかの医療画像取得技術(medical image acquisition techniques)が存在する。
【0003】
この様なシステムの1例は計算機化透視写真システム(computed radiography system)であり、そこでは放射画像(radiation image)が1時的記憶媒体、特に光励起リン光体スクリーン(photostimulable phosphor screen)上に記録される。この様なシステムでは、デジタル信号表現は、該リン光体の励起波長範囲内の波長(含む複数波長)の放射で該スクリーンを走査し、励起時該リン光体により放射される光を検出することにより得られる。
【0004】
計算機化透視写真システムの他の例は、直接透視写真システム、例えば、透視写真画像が放射感応層(radiation sensitive layer)と電子式読み出し回路層とを有する固体センサー内に記録されるシステム、である。
【0005】
計算機化透視写真システムのなおもう1つの例は、透視写真画像が従来のX線フイルム上に記録され、そしてそのフイルムが現像され次いで画像走査に供せられるシステムである。
【0006】
トモグラフイー(tomography)システムの様ななお他のシステムが想定されてもよい。
【0007】
上記システムの1つにより取得された該医療画像の該デジタル画像表現は次いで可視画像を発生するため使用され得て、該画像について診断を行うことが出来る。この目的で、該デジタル信号表現はハードコピー記録器又はデイスプレーデバイスに供せられる。
【0008】
普通、画像のデジタル信号表現はハードコピー記録又は表示の前に画像処理に供される。
【0009】
デジタル画像情報を診断が行われる媒体上の可視画像に最適に変換するために、それにより画像のコントラストが強調される多解像度画像処理方法(multi-resolution image processing method)が開発されて来た。
【0010】
この多解像度画像処理方法によれば、画素値の配列により表現される画像が下記過程を適用することにより処理される。最初に、元の画像(original image)は多スケールでの細部画像の1つのシーケンス(a sequence of detail images at multiple scales)と、1つの残余画像(a residual image)と、に分解(decomposed)される。
【0011】
次ぎに、該細部画像の該画素値は、増加する引き数値(argument values)と共に徐々に減少する傾斜(slope)を有する少なくとも1つの非線形単調増加奇変換関数(non-linear monotonically increasing odd conversion function)をこれらの画素値に適用することにより修正される。
【0012】
最後に、処理画像は復元アルゴリズム(reconstruction algorithm)を該残余画像及び該修正細部画像に適用することにより計算されるが、該復元アルゴリズムは、もしそれが修正無しに該残余画像と該細部画像とに適用されれば、該元の画像又はその近い近似が得られる様なものである。
【0013】
上記画像処理技術の種々の実施例は
【特許文献1】
で広く説明されており、該処理はムジカ(MUSICA)画像処理として参照される{ムジカ(MUSICA)はアグフアゲバエルトエヌブイ(Agfa-Gevaert N. V.)の登録商号である}。
【0014】
該説明された方法はシャープでないマスク作用他(unsharp masking etc.)の様な従来の画像処理技術より有利であるが、それはそれが該画像の微妙な細部の可視性を増加しそしてそれがアーテイフアクト(artefacts)を導入することなく画像再生の忠実性(faithfulness of the image reproduction)を向上するからである。
【0015】
デジタル画像内のノイズレベルを低減するために【特許文献2】で説明される方法が適用されて来た。
【0016】
該デジタル画像表現(digital image representation)は連続する解像度レベルで画像細部(image detail)を表現する細部画像のセット(a set of detail images)と1つの残余画像(a residual image)とに分解(decomposed)される。
【0017】
少なくとも幾つかのこれら細部画像は次いで次の様に処理される。最初に各細部画像内のノイズレベルが見積もられる。次ぎに各画素付近で局所的観察近傍(local observation neighbourhood)が確立され、その近傍内で局所的分散(local variance)が見積もられる。
【0018】
次いで、該細部画像は該画像コンテント(image content)の関数としてそして該見積もられたノイズレベルに従って画素式に減衰(pixelwise attenuated)させられる。
【0019】
特に、該局所的分散は該ノイズ分散(noise variance)と比較され、そしてもし該局所的分散が該ノイズ分散に近いなら画素は減衰させられる。もし該局所的分散が該ノイズ分散より可成り大きいなら減衰は適用されない。
【0020】
この方法では、該減衰は他のスケールから独立した多解像度表現の特定のスケールで決定される。処理される該スケールでのノイズレベルが基準として取られる。
【0021】
この方策は次の様な欠点を有する。同一画素で連続するスケールの減衰係数が大幅に異なり得て、それは連続するスケールでの画素間の相関が限定されるためでありそして該減衰の計算が非線形操作だからである。この事実は小さい大きさだが可成り人工的パターンを有する追加的ノイズを導入する。
【0022】
本発明の目的は従来技術の上記説明の問題を克服する方法を提供することである。
【0023】
【特許文献1】
欧州特許第EP527525号
【0024】
【特許文献2】
欧州特許出願第EP−A−574969号
[発明が解決しようとする課題と課題を解決するための手段]
該従来技術の問題を克服するために本発明は付属する請求項で表明する方法を提供する。
【0025】
本発明の方法の実施例は、コンピユータ上で運転された時本発明の方法の過程を行うよう適合されたコンピユータプログラム製品の形で一般的に実施される。該コンピユータプログラム製品は普通シーデーロム(CD-ROM)の様なコンピユータ読み出し可能なキャリア媒体(carrier medium)内に記憶される。代わりに、該コンピユータプログラム製品は電気信号の形を取り、電子的通信を通してユーザーへ通信され得る。
【0026】
【実施例】
画像取得システムの説明
放射源(source of radiation)(2)により放射されたX線は患者(図示せず)を透過し、1時的記憶媒体、特に光励起リン光体スクリーン(photostimulable phosphor screen)(3)上に記録される。識別ステーション(identification station)(4)で、患者識別データ(patient identification data)がメモリーデバイス、例えば該光励起リン光体スクリーンを担うカセット上に提供されるイーイーピーロム(EEPROM)に書き込まれる。
【0027】
該露光された光励起リン光体スクリーンは次いで読み出し装置(read out apparatus)(1)内に供給され、そこで該記憶された放射画像のデジタル信号表現が発生される。
【0028】
この目的で該露光スクリーンは、該光励起リン光体の励起波長範囲内の波長(含む複数)を有する放射により走査される。励起時、画像式に変調された光が該リン光体により放射される。この光は光電子式変換器(opto-electronic converter)及び次のA−D変換器により検出され該放射画像のデジタル信号表現(digital signal representation)に変換される。
【0029】
該デジタル信号表現は画像処理モジュール(image-processing module)(7)に印加されるが、該モジュールは読み出しデバイスに組み込まれるか別ユニットとして提供されることが出来る。該画像処理モジュールでは該デジタル信号表現は種々の処理に供せられるが、その中には多解像度コントラスト強調(multi-resolution contrast enhancement)、ノイズ低減そしてグラデーション処理(gradation processing)がある。
【0030】
最後に該処理されたデジタル画像表現は、可視画像が発生されるハードコピー記録デバイス(6)又はデイスプレーモニター(5)の様な出力装置に印加される。該可視画像は診断実施用に放射線専門医(radiologist)により使用される。
画像チェーン(Image chain)
用語’画像チェーン(image chain)’により、該読み出しデバイスで発生された信号を、該出力デバイスに印加出来る処理されたデジタル信号表現に変換するために、該画像の信号表現と別にか又はそれと組合せてか何れかで適用される画像操作(image operation)及び画像処理制御機構(image processing control mechanisms)のシーケンス、を意味する。
【0031】
全体の画像チェーンを図解するブロック線図が図2で図解される。
【0032】
該画像チェーンは下記で列挙された過程を含む。該過程の各々は下記で広範に説明される。
【0033】
予備的過程では、該光励起リン光体スクリーン上に記録された放射の線量(radiation dose)の平方根に比例した画素値を作るために、画像のデジタル信号表現は平方根関数による変換に供せられる。該結果の画像はデジタル原画像(raw digital image)と呼ばれる。
【0034】
該画像内のノイズの主な源の1つはポワソン分布(Poisson distribution)を有する量子まだら(quantum mottle)である。該平方根変換(square root conversion)は該ノイズ統計が線量(dose)から独立した標準偏差を有するガウス分布(Gaussian distribution)に変換されることを保証する。該デジタル画像の後者の前処理(pre-processing)は本質的ではないが、それは次の処理段階の数学を非常に簡単化するものであり、何故ならばその時該ノイズは該原画像に亘り(across the raw image)概略均一であると仮定され得るからである。
【0035】
代わりの実施例では、該平方根変換は平方根特性を有する増幅器により該読み出し装置内で実行される。デジタル原画像は該結果の信号にA−D変換を適用することにより発生される。
【0036】
両実施例に於いて、該デジタル原画像は更に進んだ処理用に使用される。
【0037】
最初の処理過程に於いて、該デジタル原画像は、多解像度変換によって、連続スケールの少なくとも2つの細部画像と、多スケール表現の1つの残余画像とに分解される。
【0038】
該多スケール表現及び/又は該デジタル原画像から、ノイズレベル、利得係数(gain factor)、局所的コントラスト対ノイズ比(シーエヌアール)見積の様な多数の値が導出される。これらの値は下記過程で使用される。
【0039】
次の過程で、線量変動(dose variations)、異なる露光パラメーター(exposure parameter)、異なる患者許容度(patient latitude)他による擾乱的変動(disturbing fluctuation)を相殺するために正規化過程(normalisation procedure)に供される。
【0040】
これは該画像内の過剰なコントラストの低減により追随される。この過程は線形な及び指数関数的な部分から成る変換関数を適用することによる信号範囲の限定を含む。
【0041】
微妙な細部(subtle details)の再生(reproduction)は該信号範囲を限定するための関数に重畳される増幅成分により強調される。
【0042】
続く処理過程では、小スケールエッジ及びテクスチャ(small-scale edges and textures)が、細部のコントラスト強調を該多スケール表現での該スケールの関数として制御することにより描かれる。
【0043】
次ぎに、該画像は組織固有のコントラスト強調(tissue-specific contrast enhancement)に供せられる。この強調過程は該原画像(raw image)から導かれたセグメント化マップ(segmentation map)を使用する。
【0044】
次の過程で、該多スケール表現の画素は、その量が均質と非均質の画像領域間(between homogeneous and non-homogeneous image regions)を区別する局所的コントラスト対ノイズ比(local cntrast-to-noise ratio)に依り局所的に減衰又は増幅させられる。
【0045】
次ぎに該処理された多スケール表現は、分解変換の逆関数(inverse of the decomposition transform)を該修正された細部画像に適用することにより復元過程(reconstruction step)に供される。
【0046】
最後に、該復元された画像はグラデーション処理に供され、該画素値はハード又はソフトコピー再生デバイス用駆動値に変換される。
【0047】
放射画像の信号表現に適用される該処理は多解像度コントラスト強調を含む。該画像は最初分解変換を適用することにより幾つかのスケールでの基礎画像成分の加重和(weighted sum)に分解される。該多解像度表現の成分は細部画像(detail image)と称される。該多解像度表現の画素値はそれらの近接した近傍に対する素子画像成分のコントラストに対応する。この多解像度分解過程は、予想される(envisaged)コントラスト強調を得るよう該多解像度表現の画素値が増幅されるか又は弱められる画像強調過程(image enhancement step)によって追随される。次の過程で該修正された成分は該分解変換の逆関数を適用することによりグレイ値画像(grey value image)に再組合せされる。
【0048】
該多解像度分析は正規化過程の前に行うことが出来る。
【0049】
正規化された多スケール表現の層に適用される該連続的操作は連鎖状操作(concatenated operations)、すなわち1つの操作の入力が前の操作の出力である様な操作、のシーケンスと考えることが出来る。
【0050】
図2に示すコントラスト強調過程は組み合わせて行うことが出来る。代わりに個別のコントラスト強調過程が省かれることも可能である(しかしながらこれは全体的画像品質へその結果をもたらす)。
1.多解像度変換(Multi-resolution transform)
該デジタル原画像(raw digital image)は多解像度分解に供される。該画像は幾つかの連続するスケールで細部を表現する少なくとも2つの細部画像に分解される。
【0051】
この技術は欧州特許第EP527525号に広範に説明されている。
【0052】
該細部画像の画素は元の画像の画素値の変動量(amount of variation)を該細部画像のスケールで表現するが、そこではスケールはこれらの変動の空間的程度を称する。又残余画像(residual image)も発生され得るが、それは該細部画像に含まれる全ての変動が省略された該元の画像の近似である。次のスケール(又は解像度レベル)での該細部画像は多スケール層(multi-scale layers)、又は単に、層(layers)と呼ばれる。
【0053】
1例では、連続して粗くなる解像度レベルでの該細部画像が、下記過程のk回の繰り返しの各々の結果として得られる:
a)現在の繰り返しに対応する近似画像にローパスフイルターをかけることにより次のより粗いレベルの近似画像を計算し、結果を空間的周波数バンド幅での減少に比例して副次標本採取(subsampling)するが、しかしながら最初の繰り返しのコースでは元の画像を前記ローパスフイルターへの入力として使用する;b)現在の繰り返しに対応する近似画像と、(a)の方法{method sub (a)}に依り計算される次ぎにより粗い解像度レベルでの近似画像と、の間の画素式の差(pixelwise difference)として細部画像を計算するが、両画像は後者の画像の適切な内挿によりレジスターに持ち込まれ;そこでは該残余画像は最後の繰り返しにより作られる近似画像に等しい。
【0054】
復元された画像は逆変換を適用して計算出来る。説明した実施例では、該最も粗い細部画像と該残余画像とからスタートして次の手順をk回繰り返すことにより計算出来る:
前の繰り返しに対応する該より粗い解像度レベルでの該近似画像に、同じ解像度レベルでの該細部画像を画素式に加えることにより現在の解像度レベルでの該近似画像を計算するが、両画像は後者の画像の適切な内挿によりレジスター内に持ち込まれ、但し第1の繰り返しのコースでは前記より粗い近似画像の代わりに該残余画像を使用する。
【0055】
該残余画像は、該分解での繰り返し数に依って、低解像度画像であるか又は、極端な場合、1つの画素しか含まない画像であろう。
【0056】
前進及び逆の多解像度変換の後者の組合せは普通、バートピラミッド変換(Burt pyramid transform)として知られる。
【0057】
代わりの実施例では、該画像は、該画像に変換をかけることにより、多解像度レベルでの予め決められた基礎細部画像(basic detail images)と、場合による残余基礎画像(residual basic image)と、の加重和に分解されるが、該変換は、これらの基礎細部画像を表現する基底関数(basis function)のセットの1つの該元の画像への相対的寄与を各々が表す細部係数(detail coefficients)と、基礎残余画像を表現する基底関数の該元の画像への相対的寄与を表現している場合による残余係数(residual coefficient)と、のセットを生じる。
【0058】
該基底関数は連続的、非周期的であり、該基礎残余画像を表現する基底関数を除けばゼロ平均値を有する。この様な基底関数の例はウエーブレット(wavelets)である。
【0059】
該変換は、該変換係数にかけられると元の画像又はそれに近い近似体(close approximation)を返す逆変換が存在するようなものである。
【0060】
該画像は、該細部係数と、もし発生すれば該残余係数と、に該逆変換をかけることにより復元され得る。
2.ノイズレベルの見積
1実施例では、該画像のノイスレベルが、予め決められたスケールでの該デジタル原画像の多スケール表現の単一層を基礎として見積もられる。その層でのノイズの相対的寄与はより大きいスケールの層でよりも大きいのでスケールゼロが好ましく、従ってノイズレベルの見積は、エッジ、スポットそしてテクスチャ(textures)の様な画像細部の存在には少ししか影響されない。
【0061】
ノイズレベルを見積もる最初の過程では、予め決められたスケールで、すなわち最も精細なスケールで局所的標準偏差(local standard deviation)を表す画像が計算される。
【0062】
予め規定されたスケールでの局所的標準偏差の画像は多スケール表現の対応する層から導かれる。指定された層の画素値はそのスケールでの局所的平均グレイ値の、次ぎにより大きいスケールでのその対応値に対する、偏差を表す。指定された層の各画素で、現在の画素付近に中心を有するNケの画素値aiの正方形窓が取られ、現在の画素位置での局所的標準偏差sdevが、該2乗化された画素値の窓平均の平方根を取ることにより計算される:
【0063】
【数1】
Figure 0004486784
【0064】
結果の画像から局所的標準偏差のヒストグラム(histogram)が導かれる。
【0065】
該画像のヒストグラムは予め規定された数のビン(bins)から成る配列(array)である。各ビンは、全画素値範囲が全ての次のビン(all subsequent bins)によりカバーされる様な仕方で、特定の画素値間隔(specific pixel value interval)又は1つの画素値に付随される。該ヒストグラムの計算後各ビンは、該ビンに付随される間隔内に画素値を有する画像内の画素の絶対数又は相対数を表す。該ヒストグラムは次の様に計算される。最初に、全てのビンはセロカウント(zero count)に設定される。次ぎに各画像画素について、どの予め規定された間隔に該画素値が属するかが決定され、そして対応するビンは1だけインクレメントされる。
【0066】
局所的標準偏差のヒストグラムは、実際のグレイ値範囲(actual grey value range)の副範囲(subrange)内にグレイ値を有する画素に制限される。これは、局所的標準偏差の画像の各画素について、もし該グレイ値画像内の対応する画素が指定された副範囲内にある場合、その場合のみ、対応するヒストグラムビンがインクレメントされることを意味する。もしrmin及びrmaxが該デジタル画像のそれぞれ最小及び最大グレイ値であるならば、この副範囲は:[rmin+マージン/(rmax−rmin)、rmax−マージン/(rmax−rmin)]と規定される。典型的にはマージン(margin)は3%である。該局所的標準偏差のヒストグラムを後者の副範囲内にグレイ値を有する画素に制限することにより、誤った露光設定又は他の画像アーテイフアクト(image artefacts)のために飽和した画像領域の画素による該ヒストグラムの散乱(cluttering)を避ける。
【0067】
該局所的標準偏差のヒストグラムは該ノイズレベルに概略中心を有する非常に顕著なピークを備える。該ノイズレベルはこのピークの中心として規定される。代わりに、それは、該ヒストグラムが最大値である点、又は該ヒストグラムの支配的ピークに制限された中央値に対応する局所的標準偏差値として規定されることも出来る。
3.増幅係数(amplification factor)の自動計算と信号レベルの正規化(normalisation)
該デジタル原画像の画素値は光励起リン光体スクリーン上に記録された放射の線量の平方根に比例する。この関係は下記式により表されるが、
r=(Ga・x)1/2ここでrは原画素値(raw pixel value)を表し、xは該光励起リン光体スクリーンにより吸収される放射の線量値を表しそしてGaは画像取得システムのグローバルな増幅係数である。
【0068】
平均信号レベルは主に下記要因、すなわち放射の線量の変動、1つの露光からもう1つへの露光パラメータの変化、患者身長(patient stature)に関係する減衰差、読み出しシステム(read out system)の感度変化、のために、1つの画像からもう1つへと変わる。
【0069】
診断に関しては、元の信号レベルは関係するものではない。しかしながら、列挙される変動が画像処理チェーンを妨害する。
【0070】
画像処理チェーンの操作への放射の線量変動の擾乱効果を避けるために該デジタル原画像は掛け算的仕方(multiplicative way)、すなわち
t=r・Gpで正規化されねばならず、ここでtは正規化された画素値(normalised pixel value)そしてGpは正規化係数(normalisation factor)である。
【0071】
掛け算的修正は読み出し感度の変化と等価である。過剰又は不足露光の場合に、この種の正規化により画像信号が標準的信号範囲上に写像されることになる。
【0072】
それにも拘わらず、この操作の終了結果は正しい露光で得る結果と同一ではないが、それは正規化操作によると該画像信号内にあるノイズが該信号と共に等しく増幅されるからである(とは言え、該線量を増やすことは改良されたSN比に帰着する)。
【0073】
該正規化係数Gpは該デジタル原画像の特性から演繹され得る。しかしながら計算上の理由から、直接該デジタル原画像からでなく、代わりにその多スケール表現から、該正規化係数を導くのが好ましい。一旦正規化係数が決定されると、それを直ちに該多スケール表現の画素に適用することが好ましく、それは更に進んだ処理段階が該正規化されたデジタル原画像の代わりに該正規化された多スケール表現に基づくからである。この目的で、該多スケール表現及び該残余画像の全ての層は該正規化係数Gpにより画素式に掛け算される。代わりの実施例では、第1の多スケール分解が該デジタル原画像に適用され、その結果が該正規化係数Gpを決定するためだけに使用され、次ぎにこの正規化が該デジタル原画像に適用され、そして第2多スケール分解が該正規化されたデジタル原画像に適用される。該デジタル原画像の該結果の正規化された多スケール表現は両実施例で同一であり、そしてそれは更に進んだ処理用の基礎として使用される。
【0074】
この実施例では、下記で示される様に、該正規化係数Gpは該デジタル原画像の該多スケール表現から演繹される。
【0075】
各々が多数の利点を有する、4つの基準が評価されておりそして適用出来る:
−第1基準:一定信号レベル
−第2基準:一定ノイズレベル
−第3基準:一定コントラスト
−第4基準:好ましい実施例
a)第1基準:一定信号レベル
この基準に依れば、該デジタル原画像の画素のグレイ値のヒストグラム内で代表的グレイ値(representative grey value)が探索される。
【0076】
この代表的グレイ値は一定基準レベル(constant reference level)Tr上に写像される。
【0077】
該正規化係数G1はその時Tr/r1に等しく、ここでr1は該ヒストグラム内の該代表的グレイ値である。
【0078】
この代表的グレイ値は次の様に決定される:
最初に、固定マージン間に、典型的には2と10の間に、局所的コントラスト対ノイズ比(シーエヌアール)を有する画素に限定して、該デジタル原画像のグレイ値ヒストグラムが計算される。該局所的シーエヌアールは、該ヒストグラムが計算されるべき該グレイ値画像と同じ寸法を有する局所的シーエヌアール画像により表される。
【0079】
該代表的グレイ値はそのヒストグラムの中央値(median)として決定される。
【0080】
この計算から低コントラスト対ノズル比を有する画素値を排除することにより、普通は関係がある情報を表さない非常に均質な画像範囲内の画素が、該中央値の計算に過大な影響を及ぼすことから排除される。この様な画素は該画像内で大きな範囲をカバーしそしてかなり小さい画素値を有する(例えば、コリメーション境界の画素)か又は大きな画素値を有する(例えば、背景範囲の画素)か何れかである。
【0081】
他方、非常に大きいコントラスト対ノイズ比を有する画素は、それらがより極端な濃度を有する画像領域で普通見出される非常に強いエッジと対応するので、同様に排除される。
【0082】
この基準は探される代表的グレイ値が骨材料(bone material)の濃度と概略対応するような仕方で規定されるのが好ましい。
【0083】
好ましい実施例では、該シーエヌアール画像は予め規定されたスケールで決定される。それは該予め規定されたスケールでの局所的標準偏差の画像を該見積もられるノイズレベルにより画素式に割り算することにより計算される。ノイズレベルを見積りそして局所的標準偏差の画像を計算する好ましい実施例は上記で説明された。
【0084】
好ましくは、該シーエヌアール画像はノイズによりちらかされずに関係のある画像情報の主要部を含む予め規定されたスケールで決定されるのがよい。
【0085】
好ましくは、このスケールはスケールが精(fine)から粗(coarse)へカウントされる時に第4スケールであるのがよい。
【0086】
より小さいスケールではノイズの相対寄与はより大きくなるが、より大きなスケールでは精細な画像細部は消える傾向がある。
【0087】
シーエヌアール画素の計算ではノミネーター(nominator)は予め規定されたスケール、典型的には該第4スケールでの該局所的標準偏差に基づく。しかしながら、該ノイズを表す該デノミネーター(denominator)はローバストさ(robustness)の理由で最小スケールで見積もられる。より大きいスケールでのノイズは該多解像度分解での繰り返し平均化処理によりより小さくなる。該ノミネーターのスケールでのノイズは、該多解像度分解スキーム内の加重係数に依る、或る変換係数を最小スケールでの該見積もられたノイズに掛け算することにより計算出来る。該係数は、局所的標準偏差への全ての寄与がノイズのみに依ると仮定出来る均一露光から得られた画像に基づいて、該最小スケールと該要求スケールとの両者で上記方法に依りノイズを見積もることにより実験的に決定出来る。該変換係数は該最小スケールでの見積もられたノイズに対する要求スケールでの見積もられたノイズの比である。
【0088】
この第1基準は該グレイ値ヒストグラムが動的範囲内の固定位置に置かれることをもたらす。
【0089】
この手法は良い結果を提供する。しかしながら、不足露光の場合、適用される増幅が可成り大きいのでノイズが余りに広範に強調される。
b)第2基準:一定ノイズレベル
第2の実施例ではもう1つの基準が適用される。
【0090】
この第2基準に依れば、狙いは該ノイズレベルを式Gn=Tn/σ0nに従って一定目標値に持って来ることであるが、該式でGnは正規化係数であり、Tnは目標ノイズレベルを表しそしてσ0nは見積もられるノイズレベルである。
【0091】
該結果の正規化係数が全ての画素値に適用される。
【0092】
該ノイズレベルは、上記説明の様に、画像の多解像度表現の最も精細なスケールを基礎として見積もられるのが好ましい。
【0093】
この第2基準は全ての画像でノイズを均一に印加すること(uniform impression of noise)に帰着する。
【0094】
しかしながら、もし種々の読み出し感度が選ばれるなら、これはコントラストに影響を及ぼす。感度を低く設定すること(例えば、感度クラス100)は余りに目立った(too explicit)コントラストに帰着する一方、該感度クラスを高く設定すること(例えば、感度クラス400)は余りに弱いコントラスト(too weak)に帰着する。
c)第3の基準:一定コントラスト
第3の実施例ではなお異なる基準が適用される。
【0095】
この基準に依れば、狙いは画像内の最も関係のある範囲のコントラストを式Gc=Tc/σcに従って一定レベルに持って来ることであり、該式でGcは正規化係数であり、Tcは期待される(envisaged)コントラストレベルでありそしてσcは元の(original)コントラストである。
【0096】
この本質的(intrinsic)画像パラメーターはコントラストが該画像内で大いに変化するので幾分か任意的(arbitrary)である。平均コントラストは代表的でなく、何故ならば(非常に低いコントラストを有する)均質な領域及び(大きいコントラストを有する)強い境界画素の影響が支配的であろうからである。
【0097】
元のコントラストは、ノイズの優勢さを避けるのに充分な程大きい予め規定されたスケールでの、好ましくはスケールが細から粗へカウントされる時第4のスケールでの、局所的標準偏差のヒストグラムを計算することにより決定される。該元のコントラストσcは該ヒストグラム内の該局所的標準偏差の中央値として規定される。該局所的標準偏差のヒストグラムは上記で計算される。
【0098】
コリメーション境界の様な大きな均質範囲の該元のコントラスト測定値への影響は、その局所的標準偏差が或るしきい値より低い画素全部を該ヒストグラムから排除することにより実質的に減じられる。該しきい値は該ノイズレベルに比例するよう指定される。好ましくは該しきい値は該ノイズレベルの2倍がよい。
【0099】
該ノイズ自体は、上記説明の様に、最小多解像度スケールで見積もられる。
【0100】
より大きいスケールでのノイズは、該多解像度分解での繰り返し平均化処理のためにより小さくなる。該元のコントラストが決定された予め規定されたスケールでの該ノイズは、該多解像度分解スキーム内の加重係数に依る或る変換係数を、最小スケールでの該見積もられたノイズに掛け算することにより計算される。該係数は、局所的標準偏差への全ての寄与がノイズだけに依ると仮定出来る均一露光から得られる画像に基づいて、該最小スケールでと該要求されたスケールでとの両者で上記方法に依って該ノイズを見積もることにより実験的に決定出来る。該変換係数は該最小スケールでの見積もられたノイズに対する要求スケールでの見積もられたノイズの比である。
【0101】
この実施例では、狙いは全ての画像で同じ量のコントラストを有することである。これは、胸郭画像(thorax images)の様な最初に高コントラストを有する画像の場合でのスムーズな再生に帰着する。この結果は、完全な補償が自然でないと感じられるので、限られた程度にのみ望ましい。
d)第4の基準
第1から第3迄の各々の説明の終わりで列挙した不便さが、もし該正規化係数Gpが下記の様に該3つの基準を組合せることにより決定されるならば、大きな程度で解決されることを発明者は見出した:
【0102】
【数2】
Figure 0004486784
【0103】
ここで、各々が範囲[0,1]内に値を有する累乗指数(exponents)pl、pn、pcは各正規化係数の相対的寄与を指定する。この基準は、もし該累乗指数の1つが1で、他が0であれば、上述の該3つの1つと等価である。我々の好ましい実施例では、plは0.5であり,pnは0.25でありそしてpcは0.25である。
4.過剰なコントラストの低減
上記正規化は未だ充分なコントラストを有しない画像を描いてもよい。
【0104】
画像の最大と最小の画素値間の差として規定される信号範囲は画像間で変動する。該変動は、印加されたキロボルト(kV)、フイルター作用、患者の寸法のためであり、そして又或る程度は適用された線量(dose)及び読み出し感度のためでもある。
【0105】
従来の技術は、可視画像を発生するために使用される媒体(フイルム又はデイスプレーユニット)により再生可能(reproducible)な範囲に、現実の信号範囲を適合させることから成る。この目標を達成するために画素値の線形及び/又は非線形の再スケール動作(re-scaling)が普通は適用される。該線形の再スケール動作は窓レベルの操作(window-level)と普通称される一方、該非線形の写像(non-linear mapping)はグラデーション処理と称される。
【0106】
デジタル医療画像の再生用に現在商業的に入手可能な装置では、両技術の組合せが適用される。この方策は、該再スケール動作が該画像コントラストに影響し、従って該画像コントラストが画像間で変動するので、最適ではない。
【0107】
この実施例に依れば、該正規化された多スケール表現の全ての層の画素に非線形変換関数が適用される。
【0108】
特定の実施例では、該変換関数は線形項と組み合わされた指数関数成分(exponential component)から成り、次の様に規定され、
【0109】
【数3】
Figure 0004486784
【0110】
ここでb=dd0/(1−d1)、そしてx>=0である。
この変換関数は原点で1に等しい固定傾斜(fixed slope)を有し、直線的挙動(linear behaviour)の方へ指数関数的に進展し、漸近的傾斜(asymptotic slope)d1を有する。横座標及び縦座標値は範囲[0,1]内で正規化された単位(normalized units)として表されている。
【0111】
小さな入力値は(実質的に)未修正の儘残される一方大きな入力値は傾斜d1で決定される程度に減衰させられる。より小さいd1になる程、該画像内の非常に高いコントラスト遷移がより多く減衰させられる。最終傾斜d1は該範囲[0,1]内にあらねばならず、最も好ましい値0.5を有する。
【0112】
パラメーターdd0は該関数の傾斜がその最終値d1に向かって如何に速く減少するかを決定する。それは原点でのこの関数の2階導関数(second derivative)に等しい。その好ましい値は範囲[0,30]内にあり、最も好ましくはそれは5であるべきである。もしdd0が0なら、該関数は単位傾斜を有して線形であり、そして何等の効果も起こらない。
【0113】
又負の値x<0と対処するために、該変換関数は負の領域(negative domain)で、q(x)=−q(−x)、すなわちq(x)が奇関数(odd)でなければならぬように、拡張される。
【0114】
図3に該関数の正の部分がプロットされている。
【0115】
過剰なコントラストを低減するための該変換関数の他の実施例が可能である。基本的要求として、増幅比(amplification ratio)q(x)/xは上部画素値副範囲で減少して行くべきである。
【0116】
該変換関数は全ての層に等しく適用されてもよいが、或いは副集合(subset)のみに、その場合は好ましくは、より大きいスケールの層に、適用されてもよい。
【0117】
この方策を適用することによりコントラストは一般に持ち上げられる(upheld)。動的範囲へ大きな寄与を持つ画像内の非常に強い遷移の際にのみ、該コントラストは変わる。これらの場所では、該正規化多スケール表現の画素は信号範囲が低減されるよう減衰させられる。この方策は、大きすぎる動的範囲を有する画像がコントラストの全体的印象の最小の混乱でしか影響されない点で有利である。
5.微妙なコントラストを有する細部の強調
上記説明の指数関数的変換によると、大きなコントラストを有する画像成分のみが影響されるので信号範囲は限界内に保たれる。
【0118】
その時でもなお本発明の目的は最も関係があると考えられる微妙な細部の再生を強調することである。
【0119】
この目的を達成するために、過剰なコントラストを減じる上記変換関数は微妙なコントラストの強調用の関数により変調(modulated)される。
【0120】
特定の実施例では、微妙なコントラストの強調用関数は下記の様に規定され、
【0121】
【数4】
Figure 0004486784
【0122】
ここでパラメーターaは該増幅が最大となる入力値xpを制御し、パラメーターbはコントラスト強調の量を制御しそしてパラメーターcは増幅関数の初期傾斜、すなわち入力値ゼロでの傾斜を制御する。
【0123】
ゼロ入力ではこの関数は値1を有し(それは強調が無いことを意味する)、次ぎにそれは最大まで鋭く増加し、そしてそこから1の漸近値へ再び減少する。従ってその強調効果は、該パラメーターaにより制御される狭い領域内に集中する。後者は、最も関係があると考えられる副範囲内でコントラストを有する細部に最大の強調を適用するように、調整される。
【0124】
該微妙なコントラストの強調用関数は過剰なコントラスト低減用変換関数と組み合わされる。最終複合関数は
y(x)=q(x)・z(x)
により規定される。
【0125】
この変調を適用する結果として、微妙なコントラストの細部に対応する変調ピーク(modulation peak)の近傍内の正規化多スケール表現の画素値は増幅される一方、大抵がノイズと対応する非常に小さい画素値の入力範囲と、良好な可視画像の特徴に対応するより大きな入力値と、は可成りな程は変わらない。過剰なコントラストを表す該非常に大きな入力値は該複合関数の第1因数(first factor)により減じられる。
【0126】
該パラメーターaは、該変調ピークが最も関係ある’微妙なコントラスト’を表しているとみなされ得る正規化多スケール表現の画素値に対応するように、選ばれるのが好ましい。該パラメーターa用の適切な値は該画像形成チェーン及び該多解像度分解を通して適用された多くのスケール動作係数(scaling factor)に依る。実際には、微妙なコントラストの範囲は該ノイズレベルの0.7から3倍に対応する。
【0127】
特定の実施例では、該パラメーターaにより制御される最大コントラスト強調(maximal contrast boosting)の点は該ノイズレベルに比例するようにされている。
【0128】
これは、非常に低いコントラストを有する細部が余りに多く強調されることが避けられる点で有利である。これは、大抵の場合に該正規化多スケール画素がノイズを表す均質範囲で、起こる。
【0129】
特定の実施例では、該パラメーターbで決定される最大増幅度は1と5の間にあり、最も好ましくはそれが2であるのがよい。
【0130】
cの好ましい値は、該関数の相対初期傾斜が3である様な値である。該相対初期傾斜は、z(xp)/xpに等しい関数の増加する部分の平均傾斜に対する、x=0に於けるz(x)の傾斜であり、ここでxpは最大増幅度の横座標である。
【0131】
図4はa=56.3,b=2.35,c=10.7に対する関数z(x)を示し、それはxp=0.01に於ける2のピーク増幅度に対応する。その初期傾斜は2/0.01の平均傾斜の3倍である。
【0132】
この仕方で強調したコントラストを有する可視低コントラスト画像細部を描くことが可能である。低コントラスト画像細部は特定寸法に限定されない。それらは小柱状骨組織(trabecular bone texture)又は隔膜ライン(septal lines)の様に小スケール(small scale)、血管の様に中スケール(medium scale)、又は拡張小結節(extended nodules)又は軟組織構造(soft tissue structure)の様に大スケール(large scale)であることも出来る。もしこの様な画像細部の可視性が低コントラストのために貧弱ならば、上記方法はそれらのコントラストを強調することによりそれらの微妙な細部を描くであろう。
【0133】
微妙なコントラストが主な重要性を持つ検査タイプは普通高線量の検査である。それは低読み出し感度で行われ、従って又よりよいSN比を有する。代わりの実施例では、該パラメーターbで決定される最大増幅度は該SN比に依存するようにされる。該SN比(SNR)が高い程、bはより増加される。
【0134】
この原理の例外が小児科の応用で見出され、そこでは微妙な細部は重要だが年少の患者を保護するため線量は低く保たれる。
【0135】
なおもう1つの実施例では、該パラメーターbが該スケールに依存するようにされ、すなわち各スケールs用に1つとなるよう、1連のbSの値が予め規定される。
【0136】
なおもう1つの実施例では、該パラメーターbは、更に進んで説明されるように、下にある組織のタイプに依存するようにされる。
【0137】
この特定の実施例では、該変換関数y(x)は、図5に描かれる様に、乗積組成(multiplicative composition)y(x)=q(x)・z(x)により作られる。該関数の精確な形やそれが作られる仕方はクリチカルではない。該変換関数が下記制限に適合する限り、多くの代替え実施例が実施可能である:
1)それは単調増大でなければならず、すなわちその傾斜dy/dxは全領域に亘り正である。
【0138】
2)それは奇関数(odd)でなければならず、すなわちy(−x)=−y(x)である。この要求はコントラストの極性に関わらず等しく強調が実施されることを保証する。
【0139】
3)大きな引き数値(large argument values)xについては該増幅比y(x)/xは減少しつつあらねばならない。これは動的範囲に大幅に寄与する該画像内の非常に強い遷移に際してはコントラストが低減されることを保証する。
【0140】
4)該増幅比y(x)/xは、最も関係が深いと考えられる引き数値の中間副範囲内で最大の強調を提供するために局所的最大値を有さねばならない。これは小柱状骨組織、隔膜ライン、血管、結節部そして軟組織構造の様な最も関係の深い画像細部が適切に描かれることを保証する。
【0141】
局所的増幅比最大値を提供する結果として単調性の該要求1)が破られないことを検証することは重要である。該複合曲線の傾斜は、増幅の局所的最大値を超えて減少する増幅のために、減少するであろう。該傾斜は局所的最小値へ進展し、そして次いで最終値へ徐々に増加してもよい。これは図6で図解される。増幅のピークがより急峻である程、傾斜最小値はより近くゼロに近付く。これは該傾斜が負にならない程度に許される。後者の非適合の場合が図7で描かれており、それは単調でない曲線を示す。
【0142】
該単調性は数値解析ソフトウエアツール(numerical software tool){例えば、マスキャッド(Mathcad)、マスソフト社(MathSoft Inc.)}を使用して実験的に検証出来る。上記説明した我々の好ましい実施例では、これは、もし過剰コントラスト低減用該変換関数と微妙なコントラスト強調用関数の両者のパラメーター設定が該リスト化された推奨事項に従って設定されれば、充足されるであろう。
6.高周波バンドでのコントラスト強調
画像は、正規化された多スケール表現の最精細スケールで該画像により大きい加重が与えられた時、よりシャープになる。
【0143】
第1の実施例ではシャープ化(sharpening)は正規化された多スケール表現の層に該スケールに依存する係数を画素式に掛算する(pixelwise multiplying)ことにより実現される。該係数は最精細スケール(スケール0)では1より大きく、それは中間スケールで1の値へ徐々に減少しそして更にそれはより大きいスケールでは1に留まる。
【0144】
第2の実施例では、画像は、微妙な細部のコントラスト強調を決定する該パラメーターbを該スケールに左右されさせることにより、シャープ化される。これは、該パラメーターbにスケール0で最大値を与えることにより、そして中間スケールではこのパラメーターbの値を幾何級数に従って減少させ、次いで更により大きいスケールでは該パラメーターを一定に保つことにより、本発明で実現される。
【0145】
シャープ化の第1実施例に比較して、この第2実施例の方策は、小スケールの細部の増幅が微妙なコントラストを有する点でのみ実施されることをもたらす。この仕方で、ノイズ及びシャープな(強い)境界の不必要な強調は避けることが出来る。
7.組織固有(Tissue-specific)のコントラストの調整
大抵の場合、例えば小柱状構造(trabecular structure)で強調するため、又はあり得る骨折をより良く可視化するために、骨領域内に追加的な精細スケールコントラストを持つことが好ましい。この目的でセグメント化マップ(segmentation map)に基づく追加的コントラスト調整が提供される。該セグメント化マップは、画素が明らかな下にある組織タイプに従ってラベル付けされる画像である。好ましい実施例では、骨、軟組織、そして背景領域の何れかに属する画素に異なるラベルが割り当てられる。
【0146】
セグメント化を行う方法は文献、例えば、エスケーペイキン(S. K. Pakin)、アールエスガボルスキー(R. S. Gaborski)、エルエルバースキー(L. L. Barski)、デーエイチフース(D. H. Foos)、ケージェイパーカー(K. J. Parker)著、”四肢のデジタル透視画像に於ける骨及び軟組織領域のセグメント化(Segmentation of Bone and Soft Tissue Regions in Digital Radiographic Images of Extremities)”、エスピーアイイー(SPIE)論文集、4322巻、1296−1302頁、2001年、で説明されている。
【0147】
組織固有の調整は、該正規化多スケール表現の層に、予め規定された組織係数表(predefined tissue coefficient table)から得られる係数as,uを画素式に掛け算することにより行われるが、該表でsは現在の層のスケールそしてuはセグメント化マップでの対応する画素の組織ラベルである。もし該セグメント化マップと該現在の層とが異なる寸法を有するなら、適当な副標本化又は内挿法が必要である。
【0148】
該組織係数表の好ましい係数は該セグメント化マップにより提供される個別ラベルのセットに左右され、特定の検査の専用の要求に左右されてもよい。しかしながら一般的X線透視の場合次のデフオールト係数値(default coefficient values)が推奨される。
【0149】
【表1】
Figure 0004486784
【0150】
該骨用の設定は該小柱状構造及びあり得る骨折がより良く可視化されることを保証する。該軟組織係数は病巣(lesion)及び普通の解剖体のコントラストを強調するよう選ばれ、そして該背景係数はより少ないノイズを提供するよう選ばれる。
【0151】
代わりの実施例では、上記表で指定された該組織係数は多スケール表現の画素に掛け算式に適用されず、代わりに、上記で説明した様に、微妙なコントラストの強調の量を指定するパラメーターbを増幅させるように使用される。これは好ましくは該正規化多スケール表現の全ての層の各画素で行われるのがよい。
8.局所的シーエヌアールベース(Local CNR-based)のコントラスト調整
従来技術の文書第EP574969号で開示されたノイズ低減方法は多スケール表現のより小さいスケールの(特に該3つのより小さいスケールの)画素の選択的減衰に基づく。
【0152】
これらの画像の各々で各画素付近で局所的分散(local variance)が計算される。次ぎに該局所的分散はノイズの分散と比較される。もし該局所的分散が該ノイズ分散よりかなり大きいなら、取り込まれた画素は関係のある画像情報を含むと仮定され、減衰は適用されない。
【0153】
他方、もし該局所的分散が該ノイズの分散に近似しているなら、該画像範囲は均質(homogeneous)であると考えられ、コントラストを局所的に低減するため該多スケール表現の画素は減衰させられる。
【0154】
この従来技術の方法では、減衰係数は他のスケールの層から独立した多解像度スケール用に決定され、現在のスケールでのノイズレベルを基準として取る。この方策は次の様な欠点を有する。
【0155】
同一画素で連続するスケールの減衰係数が大幅に異なり得て、それは連続するスケールでの画素間の相関が限定されるためでありそして該減衰の計算が非線形操作だからである。
【0156】
この事実は小さい大きさだが、かなり人工的パターンを有する追加的のイズを導入する。
【0157】
この欠点を克服するために代わりの方策が開発された。
【0158】
この概念に依れば、ノイズ低減が適用される該正規化多スケール表現の各層内の局所的減衰は、予め規定されたスケールでの局所的コントラスト対ノイズ比(シーエヌアール)を表す単一ベースシーエヌアール画像(single base CNR image)から導かれる。該ベースシーエヌアール画像は次ぎの様に決定される。最初に予め規定されたスケールでの局所的シーエヌアール画像が上記説明の様に計算される。該予め規定されたスケールは、関係のある情報の寄与が重要な(significant)最小スケールとなるよう選ばれる。
【0159】
実際には第4スケールが好ましいことを学んだ。次ぎに、結果の画像は高周波ノイズ(high-frequency noise)の効果を更に除去するようスムーズ化される。これはローパスフイルターを適用することにより行われ、ベースシーエヌアール画像を発生する。好ましくは、該ローパスフイルターは2の因数で該空間的バンド幅を減じるよう選ばれるのがよい。
【0160】
該局所的シーエヌアールベースのコントラスト調整に関与する該正規化された多スケール表現の全層の各画素は、下記の様に各画素で計算される減衰係数aにより掛け算される:
もしcnr<cnr0ならばa={(cnr0)/(cnrc)}q
もしcnr0≦cnr≦cnr1ならばa={(cnr)/cnrc}q
もしcnr>cnr1ならa={(cnr1)/(cnrc)}q
ここでaは与えられた点での減衰係数であり、cnrは該ベースシーエヌアール画像の対応する画素での該局所的コントラスト対ノイズ比であり、cnrcは予め規定されたクリチカルなコントラスト対ノイズ比でありそしてqはコントラスト調整の量を決定する。もしベースシーエヌアール画像の寸法が、減衰が適用される現在の層の寸法と異なるなら、該ベースシーエヌアールは適当に内挿される。
【0161】
図8のプロットは該減衰係数aを連続するスケールでの局所的シーエヌアールの関数として示す。
【0162】
該クリチカルなコントラスト対ノイズ比パラメーターcnrcは減衰が適用されない(a=1)コントラスト対ノイズ比である。
【0163】
もしcnr<cnrcであるなら該コントラストは累乗指数(exponent)qにより決定される量だけ減衰される。
【0164】
もしcnrが該クリチカルな値cnrcより大きければ、aは1より大きくなるので局所的コントラストは増幅される。
【0165】
この仕方で、画像内のグローバルなコントラスト知覚(global contrast perception)がノイズの制限によりかなり影響されることは防止される。
【0166】
均質な範囲ではコントラストは減少するがテクスチャ範囲ではコントラストは幾分増加される。好ましい実施例では、該クリチカルなコントラスト対ノイズ比パラメーターcnrcは範囲[5,10]内にあり、好ましくはそれは7であるのがよい。しかしながら該好ましい値は、局所的コントラストを決定しそして該ノイズを見積もる多スケール分解の方法を通して使用されるスケール動作係数と加重(scaling factors and weights)とに依り異なるであろう。それは好ましくは実験的に検証されるのがよい。
【0167】
該パラメーターcnr0とcnr1は減衰aがその中でシーエヌアールの関数であるシーエヌアール値範囲の境界を指定する。これらの境界を超えると、該減衰はそれぞれ固定最小値又は固定最大値を得る。このクリップ作用(clipping)は該局所的コントラストの過剰な減衰又は強調を避ける。
【0168】
該シーエヌアール境界(CNR bounds)は下記により決定され、
【0169】
【数5】
Figure 0004486784
【0170】
ここでwtrは該減衰aがその中でシーエヌアールの関数である、dBで表したシーエヌアール値の動的範囲(dynamic range)を指定するパラメーターであり、ncpは範囲[0,1]内にあらねばならぬシャープさの消失(loss of sharpness)についての補償量(amount of compensation)を指定する。
【0171】
該累乗指数qは下記で計算され、
もしs<Nsならばq=(1−s/Ns)・(1+ncp)・att/wtr
もしs≧Nsならばq=0
ここでsは現在の層のスケールであり、そしてNsは該局所的シーエヌアールベースのコントラスト調整処理に関係する層の数である。スケールsはゼロからスタートして小スケールから大スケールへ増加するよう規定される。ノイズの重要さは増加するスケールと共に減少するので、ノイズ低減の量はより小さいスケールでのノイズ低減に比してより大きいスケールでは減じられる。全ての場合に、減衰係数aは、該スケールsがNsに近付くにつれて徐々に1へ進展するが、それはこのスケールから先該局所的シーエヌアールベースのコントラスト調整は最早それ以上効果が無いことを意味する。
【0172】
好ましくは、Nsは範囲[2,5]内にあるのがよく、最も好ましくはそれは4であるのがよい。
【0173】
減衰量はパラメーターattで指定され、それは、dBで表されるゼロスケールで最も強い減衰に等しく、すなわち下記であり:
att=−10loga0
ここでa0は、シーエヌアール≦cnr0である層0の領域(regions of layer zero)で見出される減衰係数である。好ましくは該減衰attは範囲[0,6dB]内にあるのがよく、最も好ましくはそれは2dBであるのがよい。
【0174】
パラメーターncpは、低シーエヌアール領域でのコントラスト減少によるシャープさ消失のグローバルな印象が高シーエヌアール領域での該局所的コントラストを増加することにより、どの量まで補償されるべきかを決定する。ncpがゼロである極端な場合に、シャープさ消失についての補償は無く、それはゼロスケール層での減衰係数aが範囲[a0、a1=1]内にあることを意味する。最大補償はncpを1に設定することにより達成され、その場合最大の強調は最大減衰の逆数に等しい。この場合、スケールゼロ減衰係数は範囲[a0、a1=1/a0]内にあるであろう。該パラメーターncpは、シャープさ消失の部分的補償を行うために、0.4に設定されるのが好ましい。パラメーターwtrは好ましくは3dBに設定されるのがよい。もし該パラメーターが上記の好ましい値、att=2dB、wtr=3dB、cnrc=7、ncp=0.4に設定されるなら、スケールゼロで得られるパラメーターは下記値を有する:
cnr0=4.274,a0=0.631,cnr1=8.527、a1=1.202、q=0.933。
スケール1では該得られるパラメーターは下記となるであろう:
cnr0=4.274,a0=0.708,cnr1=8.527,a1=1.148,q=0.7。
連続するスケールでの減衰係数aの局所的シーエヌアールへの依存を表す関数が図8でプロットされている。
【0175】
特定の実施例では、或るスケール用の減衰係数aは減衰係数マトリックス(attenuation coefficient-matrix)と引用される画像マトリックスの形で提供されるが、該減衰係数マトリックスは正規化された多スケール表現の対応する層の次元(dimensions)に等しい次元(dimensions)を有する。多解像度分解の対応する画像の画素と該減衰係数マトリックスとの画素式の掛け算により有効な減衰が得られる。
【0176】
上記方法を用いて、平均放射コントラストが非常に小さい画像領域で、すなわちノイズが最も擾乱を起こしている均質領域で、コントラストは下げられる。他方、エッジ又はテクスチャの重要部分がある画像領域ではそれは強調される。
9.復元(Reconstruction)
コントラスト強調用の上記手順が行われた時、該画像は、該修正された細部画像に該多解像度分解の逆関数(inverse)である画像変換を適用することにより復元(reconstructed)される。
【0177】
復元手順の詳細は上記の画像分解に関するパラグラフで説明されている。
10.3つの制御点を用いたグラデーション処理(Gradation processing)
画像復元後でも、該画像はフイルム上での再生用又はモニター上でのデイスプレー用には未だ用意されておらず、それは信号範囲が該再生システム(ハード又はソフトのコピー)の出力範囲に未だ対応しないからである。
【0178】
画素値の、再生に好適な出力値への変換は、関係のある情報を有する副範囲(sub-range)の選択と、それに続く大抵の場合非線形変換になる変換と、を含む。この変換はグラデーション処理と称される。
【0179】
最適な再生用には、関係のある信号範囲の選択が一貫した仕方で行われることと、グラデーション処理用に適用される変換関数の形(shape)が注意深く決定されること、とが究極的に重要である。
【0180】
この変換は平均濃度と全体的コントラストに関する限り可視画像の質を決定する度合が大きい。
【0181】
従来の技術では、該副範囲の選択と該グラデーション曲線の選択とは処理システムに取り入れられる検査タイプに左右される。更に、関係のある副範囲の選択は画像ヒストグラムを基礎として行われる。コリメーション境界に属する画素は考慮されない。
【0182】
従って前以てコリメーション境界を検出する必要があった。画像の広範な多様化(diversity)とこの問題の複雑さのために、或るパーセンテージでの失敗は避けられない(約1%)。結果として、関係のある信号範囲の検出の正しい操作が影響される。本発明の目的は該コリメーション境界の何等の知識も使用せずに該関係のある信号の副範囲を選択可能にすることである。
【0183】
本発明に依れば、画像ヒストグラム(image histogram)の3つの特性点(characteristic points)により制御されるグラデーション処理操作が開発される。
【0184】
アンカー点と称される1つの特定点で、固定コントラストと固定濃度とを生じるグラデーション曲線が発生される。
【0185】
従来技術の状態では該グラデーション曲線横座標軸は放射の線量の対数に関係付けられ、縦座標軸は光学的濃度(optical density)、ルミナンス(luminance)、特定デイスプレーシステムの駆動値、又はダイコム3.14標準(the DICOM 3.14 standard)により指定された、他の知覚的に線形のユニット{ピー値(p-values)}である。該横座標軸が放射の線量の対数を表す主な理由は、スクリーンフイルムシステムの感度曲線、いわゆるH−D曲線(H-D curve)が光学的濃度の意味で露光の対数の関数として指定されている、X線フイルム技術から来ている。該横座標を線量の対数で表す第2の理由は、該曲線がコントラストと濃度の調整の目的で操作(manipulated)される仕方に関係している。該曲線を該横座標軸に沿ってシフトすることは線量に或る係数を掛け算することと等価である。従って、該曲線の簡単なシフト(いわゆるレベル調整)は露光不足又は露光オーバーの修正を可能にする。該レベルを修正することは異なるスピードクラスを有するフイルム−スクリーン組合せを選択することと等価である。
【0186】
好ましい実施例では、画像チェーンへの入力は、上記で説明した様に、その画素値が放射の線量の平方根に比例するデジタル画像である。平方根の意味合い(Square root semantics)は、多スケール分解と、該多スケール表現に適用された1連のコントラスト操作方法と、そして最後に逆多スケール変換とを含む、該画像チェーンを通して保存される。
【0187】
本発明に依れば、線量の平方根の意味合いを有する該画像チェーンの結果は、線量の対数の意味合い(logarithm of dose semantics)への変換無しで、グラデーション処理の入力量として使用される。グラデーション処理は、この画素量(pixel quantity)を、その領域の中央部分で固定傾斜(fixed slope)を有する線形関数に依って、知覚的に線形の単位(perceptually linear units)を表す縦座標軸上に、写像(map)するよう指定される。横座標上に平方根の意味合いを課すこと、本質的に線形のグラデーション曲線を適用すること、そして例えばダイコム3.14標準に従って、縦座標軸上に知覚的に線形の意味合いを課すことの組合せは、量子まだら(quantum mottle)のための画像ノイズが全濃度範囲に亘り見た画像内で均一に知覚されるであろうことを保証する。
【0188】
後者は、もしコントラスト強調の目的で多スケール表現に適用される非線形操作(nonlinear operation)が、多解像度分解から逆変換を通した画像チェーンの全部の部分が線形操作(linear operation)であるとなお考え得るよう、小さく保たれる場合のみ、通用する。
【0189】
この好ましい実施例では、又、グラデーション処理で生じる出力画像が知覚的に線形の意味合いを有する画像データを受け入れるハード又はソフトデバイスへ伝送されると仮定される。これは、該ダイコム3.14標準と両立する新世代フイルムプリント用デバイス及びデイスプレーモニターに於いて、真実である。更に進んだ説明では、出力画像は、p値と呼ばれる、知覚的に線形の単位の意味(terms)で表されると仮定される。しかしながらもし該出力画像が非標準的デバイスへ送られるはずであるなら、光学的濃度か、ルミナンスか又は専用的意味合い(proprietary semantics)か何れかであってもよい、該デバイスの特定の入力意味合いに整合するために適当な追加的変換が該出力画像に適用されねばならない。これを如何に行うかは該ダイコム3.14標準仕様書で説明されている。
【0190】
好ましくは該グラデーション曲線は図9に描く様に、それぞれ足(foot)、ボデイ(body)そして肩(shoulder)セグメントと名付けられた3つの隣接するセグメントから構成される。該セグメントは、複合グラデーション曲線(composite gradation curve)がその全領域に沿って連続(continuous)で、そして又その導関数(derivative)が連続である様な仕方で規定される。
【0191】
該ボデイセグメント(body segment)は線形で、それは画素値の最も関係のある副範囲と一致するよう意図されたボデイ副範囲(body subrange)wbに亘って固定した予め規定された傾斜gbを保証する。足副範囲(foot subrange)wfに懸かる足セグメント(foot segment)は、予め規定された初期傾斜g0からボデイ傾斜gbまでの傾斜の緩やかな増加を提供する。対応する副範囲は、何等診断的に関係ある情報を担わない最低画素値から最も関係あるボデイ副範囲までの遷移帯域(transition zone)と考えられる。該足セグメントはその副範囲幅wfと該縦座標軸上の高さhfとで特徴付けられる。その平均傾斜gfは比hf/wfで規定される。該足セグメントの初期縦座標値は該縦座標範囲y0の最小値、すなわち、該出力画像の起こり得る最小値に対応する。好ましい実施例では、y0はゼロである。足からボデイまでの遷移点(transition point)は該横座標tfにより指定される。副範囲wsに懸かる肩セグメントは該ボデイ傾斜gbから下って予め規定された最終傾斜glまでの緩やかな減少を提供する。このセグメントはその幅wsと予め規定された平均傾斜gsにより特徴付けられ、それは比hs/wsを規定するが、そこではhsは縦座標軸上の肩セグメント高さである。該肩の最終縦座標値は縦座標範囲y1の最大値と一致させられる。12ビット出力を有するシステムでは、y1は4095である。
【0192】
ボデイセグメントは予め決められた傾斜gbと予め規定されたアンカー点(anchor point)taとを有する。該アンカー点は予め規定された出力画素値yaを有する。この条件はコントラストと濃度とが該アンカー点で固定された儘であることを保証する。
【0193】
足、ボデイそして肩セグメントの幅は陽に(explicitly)は指定されない。代わりに、各個別画像用に3つの特性的画素値(characteristic pixel values)が決定されるが、それは下部足境界(lower foot bound)t0、該アンカー点taそして上部肩境界(upper shoulder bound)t1を指定する。
【0194】
該複合グラデーション曲線の形を決定する他のパラメーターが予め規定され、すなわちそれらは個別画像の何等の特性にも左右されない。該予め規定されたパラメーターと各画像用に特定的に決定されるパラメーターt0,taそしてt1が与えられると、上記連続の要求に適合して、該累積的横座標副範囲wf+wb+wsと該対応する縦座標範囲[y0,y1]に懸かる複合グラデーション曲線が決定される。
【0195】
該複合グラデーション曲線の1実施例は下記により規定される:
もしtが該足副範囲[t0,tf]内にあればy(t)=y0+hf・f{(t−t0)/wf}
もしtがボデイ副範囲[tf、ts]内にあればy(t)=y0+hf+gb・(t−tf)
もしtが肩副範囲[ts、t1]内にあればy(t)=y1−hs・s{(t1−t)/ws}。
【0196】
この実施例では該足セグメントと対応する関数は下記により規定され:
【0197】
【数6】
Figure 0004486784
【0198】
ここでg0f=g0・wf/hfは相対的初期足傾斜であり
pf=(1−gb・wf/hf)/ln(g0f)。
【0199】
この実施例で、該肩セグメントと対応する関数は下記により規定され:
【0200】
【数7】
Figure 0004486784
【0201】
ここでg1s=g1・ws/hsは相対最終肩傾斜であり
ps=(1−gb・ws/hs)/ln(g1s)。
【0202】
連鎖指数関数(concatenated exponentials)に基づく該足及び肩セグメントの上記定式化は下記を保証する:
−y(t0)=y0、そしてy(t1)=y1
−遷移点y(tf)及びy(ts)で連続性が保証される
−y’(t0)=g0そしてy’(t1)=g1
−該遷移点y’(tf)及びy’(ts)で該傾斜は連続的であり、そしてそれはその間で一定値gbを有する
−該出力は該アンカー点taで予め規定された値yaを有する。
【0203】
後者の2つの特徴は該ボデイセグメントに付随する画素値の最も関係のある副範囲が指定された濃度とコントラストとを有することを保証することである。
【0204】
該アンカー点の位置ta、該下部足セグメント境界t0そして上部肩セグメント境界t1は、更に進んで説明される様に、該画像副範囲特性に依存するようにされる。
【0205】
該画像特性により課される該下部副範囲幅[t0,ta]の何等かの変動はtaより大きい該画素値の濃度及びコントラストには影響しない。これは、該必要な下部副範囲幅がマーカー又はコリメーションシャッター(markers and collimation shutters)の様な画像内の放射不透明材料(radio-opaque material)の存在のために大幅に変わるので、重要である。本発明に依れば、下部副範囲幅[t0,ta]の該変動は該アンカー点taより小さい画素値の濃度及びコントラストのみに影響し、下部副範囲画素値がtaにより近く接近する程、そのコントラストと濃度とは該下部副範囲幅にはより少ししか左右されなくなる。この機構の背後にある理由付け(rationale)は、コントラストは出来るだけ一定に保たれるべきであるが、もし平均傾斜が増加する下部副範囲幅のために減少されねばならないなら、関係のある情報を事実上担わない該最下部濃度範囲内のコントラストは好ましくは諦め、該アンカー点の近傍で該コントラストを完全なままに保つ方がよい、と言う意見(observation)である。
【0206】
又この方法の同様な利点は上部副範囲[ta、t1]でも通用するが、該上部副範囲では、遙かにより多く関係のある情報が該副範囲内に存在する該アンカー点taに隣接する副範囲部分でコントラストを保存するために、該上部副範囲幅が増加するにつれて最大濃度範囲内でコントラストは犠牲にされるのが好ましい。
【0207】
第1の好ましい実施例では、次のパラメーター、y0,ya、y1,g0,gf、gb、gs、g1、が予め規定される。上記複合グラデーション曲線を発生するに必要な他のパラメーター、すなわち、wf、hf、ws、hs、は下記の様に導かれる。
【0208】
足セグメントの幅wf及び高さhfは、それぞれ左ボデイ部分(left body part)と足セグメントの高さを指定する方程式のセットを解くことにより見出される:
ya−y0−hf=(ta−t0−wf)・gb
hf=wf・gf
は下記を生じる:
wf={(ta−t0)・gb−ya+y0}/(gb−gf)
hf=wf・gf
同様に、肩セグメントの幅ws及び高さhsは、それぞれ右ボデイ部分(right body part)及び肩セグメントの高さを指定する方程式のセットを解くことにより見出される:
y1−ya−hs=(t1−ta−ws)・gb
hs=ws・gs
は下記を生じる:
ws={(t1−ta)・gb−y1+ya}/(gb−gs)
hs=ws・gs
該予め規定された値は好ましくは下記範囲内にあるのがよい:
−ya:[10,40]、デフオールトは出力範囲[y0,y1]の20%、
−gb:該画像形成システムを通しての内部のスケール動作係数と、該入手可能な出力範囲と、に依る、
−g0:[10,30]、デフオールトはボデイ傾斜gbの20%
−gf:[25,50]、デフオールトはボデイ傾斜gbの40%
−gs:[25,50]、デフオールトはボデイ傾斜gbの40%
−g1:[5,20]、デフオールトはボデイ傾斜gbの10%
何れの場合も該傾斜は下記不等式(inequalities)を尊重せねばならない:
g0<gf<gb
g1<gs<gb
足及び下部ボデイセグメントは変化する下部副範囲と共に次の様に進展する。もしt0が最大の境界t0uを超えるなら、それはこの値に設定される
t0≦t0u=ta−(ya−y0)/gb
この場合、該足セグメントは該ボデイセグメントと共線的(collinear)である。図10参照。
【0209】
もし[t0,ta]の幅が増大するならば、足セグメントは下部副範囲(lower subrange)内に現れて来る。該足セグメントは、該下部副範囲幅が更に増大すると該線形部分を犠牲にしてより重要になる。[例えば、図10でそれがw”fからw’fへ進展する時。]
究極的にはt0用の下限、下記で規定される、t0lに到達する:
t0≧t0l=ta−(ya−y0)/gf
上部ボデイセグメント及び肩は同様な仕方で進展する。t1用境界は下記で規定される:
t1≧t1l=ta+(y1−ya)/gb
t1≦t1u=ta+(y1−ya)/gs
その場合該足はt0lからtaへ延びる。
【0210】
足又は肩が完全に消えることは出来ず、すなわち最小の足及び肩の幅が指定されることを保証するように、t0及びt1の境界が更に制限されてもよい。好ましくは、hf及びhsは出力範囲[y0,y1]の少なくとも10%であるよう強制されるべきである。これはそれぞれ副範囲境界t0及びt1の近傍でのコントラストの突然の変化を避けさせる。
【0211】
ボデイセグメントの最小又は最大部分を該アンカー点taの左又は右に有らしめるために更に進んだ制限がt0及びt1の境界に課せられてもよい。この対策を用いて完全に線形のグラデーション曲線の中央部分が少なくとも存在することを保証出来る。
【0212】
第2の好ましい実施例では、次のパラメーター、y0,ya、y1、g0,gb、gs、g1、が予め規定される。更に、該足からボデイへの遷移点が該アンカー点に等しく設定され、すなわちtf=taであり、対応して、yf=yaである。上記複合グラデーション曲線を発生するのに必要な他のパラメーター、すなわち、wf、hf、ws、hs、は下記の様に導かれる。
【0213】
該足の幅及び高さは下記の様に規定される。
wf=ta−t0
hf=ya−y0
ボデイ及び肩の組合せセグメント幅は下記に等しい。
wbs=t1−ta
ボデイセグメントの幅wb及び肩セグメントの幅wsは、それぞれ該ボデイ及び肩セグメントの高さを指定する、方程式のセットを解くことにより見出される:
hb=wb・gb
(y1−y0)−(hf+hb)=(wbs−wb)・gs
は下記を生じる:
wb=(y1−y0−hf−wbs・gs)/(gb−gs)
ws=wbs−wb
そこで該肩高さは
hs=ws・gs
この第2実施例に於ける予め規定されたパラメーターの好ましい設定は第1実施例に於けると同じである。
【0214】
該足セグメントは変化する下部副範囲幅[t0,ta]と共に次の様に進展する。それは予め規定された高さhf=ya−y0を有し、従ってその平均傾斜は増加する下部副範囲幅と共に減少する。両副範囲境界g0及びgbでの傾斜は予め規定され、それはスムーズな遷移を保証する。しかしながら、該足幅が狭い程、該進展は急峻になるであろう。これは図11で示される。
【0215】
上部ボデイセグメントと肩の進展は第1実施例と同様である。
【0216】
第3又は第4の実施例では、それぞれ第1又は第2実施例で規定された該グラデーション曲線が、図12に描かれる様に、t0から左へそしてt1から右へ直線セグメント(linear segments)により延長される。それぞれ傾斜g0とg1を有するこれらの端のセグメント(marginal segments)は、副範囲境界の不正確な決定のために該副範囲[t0,t1]の外部に出るどんな価値ある画素値も、ゼロでないコントラスト(non-zero contrast)を有する出力画素値になお変換されることをもたらす。該傾斜g0及びg1はそれぞれ初期足傾斜及び最終肩傾斜に等しい。
【0217】
現在の状況のグラデーション方法では、該指定された副範囲外に出るこの様な画素は一定の低又は高画素値に設定され、それによりこの範囲を超える全ての画像情報は決定的に失われる。
【0218】
本グラデーション方法に依ると、該出力画像はその付属副範囲パラメーター[y0,y1]と一緒にデイスプレーワークステーション(display workstation)用に利用可能にされる。大抵の現在の技術状況のデイスプレーシステム、例えば、ダイコム適合の(DICOM-compliant)それは該付属する副範囲境界を理解し、使用することが出来る。デフオールトのモードでは、該デイスプレーシステムは受信した画像データから指示された副範囲[y0,y1]を選択し、この副範囲をその全体デイスプレー範囲上に写像する。このモードでは、該選択された副範囲は最適な仕方で表示され、該指示された副範囲を超える全ての画素値は白か又は黒か何れかにクリップされる。しかしながらもし該選択された副範囲の外の画素値の差を見ることに興味を持てば、これは、興味のある該画素値が新副範囲内に動くように、該選択された副範囲を対話式に拡大又はシフトすることにより、可能にされる。
【0219】
該選択された入力範囲[t0,t1]に対応するデフオールトの出力副範囲[y0,y1]の該予め規定された位置は、好ましくはそれが両グラデーション曲線延長部用に幾らかの余地(margin)を提供するようにするのがよい。例えば、12ビット出力画像の場合、デフオールト出力範囲は、各余地が全出力範囲の1/8に懸かるように範囲[y0=512、y1=3583]として規定されるのが好ましい。対応する窓幅(window width)は75%であり、該窓中心(window centre)は50%である。
【0220】
好ましい実施例では、該グラデーション処理が、上記説明の強調方法の最後の段階となる多スケール復元の結果画像(result image of multiscale reconstruction)に適用される。該後者の画像は更には強調された画像(enhanced image)と呼ばれるであろう。
【0221】
複合グラデーション曲線は予め規定されたパラメーターと、本質的画像特性に左右される3つのパラメーターt0,t1そしてtaと、に基づき上記説明の様に発生される。該アンカー点taの位置と該副範囲境界t0とt1とは性能係数(figure of merit)に基づき決定される。後者は強調させられる画像、すなわちグラデーションが適用されるべき画像から導かれる。
【0222】
この目的で、該強調される画像の第1グレイ値ヒストグラム(first grey value histogram)が計算され、そして同じ画像の第2ヒストグラム(second histogram)が計算されるが、該第2ヒストグラムは、該強調される画像と同じ寸法を有する2進のマスク画像内で関係があるとしてフラグを立てられた画素(those pixels that are flagged as relevent)に制限される。該第2ヒストグラムは、該関係のある画素領域に制限された、該強調される画像内でグレイ値の相対濃度を表す。
【0223】
該性能係数fomjは該強調される画像の範囲内の各グレイ値j用に次の様に決定される:
【0224】
【数8】
Figure 0004486784
【0225】
ここでhujとhrjはそれぞれ制限されない及び制限されたヒストグラムのビン値のカウント(bin value counts of the unrestricted and restricted histograms)を表し、そして該最大値はグレイ値の全体範囲に亘って取られる。
【0226】
各制限されたヒストグラムのカウントは、予め規定された累乗指数qmによりqm乗された(raised to a predefined exponent qm)、制限されないヒストグラム内の対応するカウントにより、バランスされる。この累乗指数は該修正を限定するために、1より小さい値に設定される。この修正の理由付けは、グレイ値の関係深さ(relevance of a grey value)が、この値が該画像内で何回見出されるかに依存するのみならず、同時にこの値を有する画素が、該2進マスクにより指定される様に、関係ありと考えられる画像領域に属する割合にも依存すると言う考慮である。特定のグレイ値を有する関係ない画素に対する関係ある画素の比率が大きい程、そのグレイ値用の性能係数は大きくなるであろう。
【0227】
該累乗指数qmは好ましくは範囲[0,1]内の値に設定されるのが好ましく、最も好ましくは0.25であるのがよい。qmがゼロに設定される極端な場合には修正はない。qmが1に等しい他の極端な場合には、関係のない画素に対する関係のある画素の比率が完全に該性能係数を決定する。該性能係数は範囲[0,1]内にあり、1は最高の関係深さ(highest relevance)を示す。
【0228】
この実施例では、下部副範囲境界t0は、性能係数fomjが、最低グレイ値からスタートして、予め規定されたしきい値Tf0を超える画素値jとして決定される。同様に、上部副範囲境界t1はfomjが、最大グレイ値からスタートして、そして下方へ進み、予め規定されたしきい値Tf1を超える画素値jとして決定される。
【0229】
アンカー点taは下記の様に決定される。性能係数最大、すなわち、fomj=1に対するグレイ値jmからスタートして、該グレイ値インデックスjがfomj<Tfa、但しTfaは予め規定されたしきい値を表すが、となるまでデクリメントされる。しきいを横切るインデックスが該アンカー点を指定する。
【0230】
副範囲境界用しきい値は、選択された副範囲から関係のあるグレイデータを排除する危険を最小化するために、好ましくは非常に小さい方がよく、例えば、Tf0=0.01そしてTf1=0.01とする。該アンカー点用しきい値は好ましくは範囲[0.1、0.5]内にあるのがよく、最も好ましくは0.35であるのがよい。
【0231】
関係のある画像画素にフラグを立てる(flags the relevent image pixels)該2進のマスク画像が該制限されたグレイ値ヒストグラムを決定するために必要である。第1の好ましい実施例では、該2進のマスク画像は局所的シーエヌアール画像から導かれる。該マスク画像の寸法は、上記説明の様に、該多スケール表現の第4スケールに対応する寸法であるのが好ましい、該局所的シーエヌアール画像の寸法に調整されねばならない。該マスク画素は、もし該対応するシーエヌアール画素が範囲[Tc0,Tc1]内の局所的シーエヌアール値を有するなら2進の真(binary TRUE)に設定される。従って、低コントラスト対ノイズ比を有する画素値、例えば、関係のある情報を普通表さない非常に均質な画像範囲の画素は該2進マスクから排除される。
【0232】
他方、非常に大きなコントラスト対ノイズ比を有する画素も同様に排除されるがそれはそれらがより極端な濃度を有する画像領域で普通見出される非常に強いエッジに対応するからである。好ましいしきい値はTc0=2、Tc1=10である。
【0233】
次の過程で、該マスク画像は、次ぎに閉じ動作が続く開きフイルター(an open filter, followed by closing)に対応する、形態素フイルターのカスケード(cascade of morphological filters)を適用することにより、強調される。該開きフイルターは該マスク画像内の真画素(TRUE pixels)の小さな分離されたパッチを最初に除去し、そして次の閉じフイルターは該マスク内の孔(holes)を除去する。該形態素フイルターの構成要素のデイスク半径は好ましくは1と3の間にあるのがよい。
【0234】
これ又局所的シーエヌアール画像に基づく第2の好ましい実施例では、該2進のマスク画像の各画素は、もしその局所的シーエヌアールが予め規定されたしきい値Td0を超えるなら真(TRUE)としてマークされ、そして追加的スコア(additional score)もしきい値Tscを超える。
【0235】
画素に付随する該スコアは、図13に描く様に、考えられる画素から8つの方向にスタートする半径方向通路をトレースすることにより計算される。該スコアはゼロに初期化される。各通路通行(each path traversal)中、該スコアは、もし該通路内の現在の画素の局所的シーエヌアールがしきい値Td1を超えるならインクレメントされる。各通路通行は、該局所的シーエヌアールがしきい値Td2を超える画素で、又は該半径がしきい値Tdrを超えるなら、終了とされる。
【0236】
中心画素用の選択基準の1部として使用されるシーエヌアールしきい値Td0は第1実施例で使用されたしきい値Tc0よりは厳しさは少なく、例えば、それは好ましくは1.0であるのがよい。より小さいしきい値を取る結果として、より多くの画素が初期に考慮される。更に進んでの拒絶は第2基準に基づくが、該基準は、該中心画素用の該しきい値より大きいこと、例えばTd1=1.8、が好ましい、該しきい値Td1を超えるシーエヌアールを有する制限された半径内の周囲画素の数に基づく。
【0237】
しきい値を超える近傍の画素(super-threshold neibouring pixels)の必要な全カウントは、好ましくは50に設定されるのがよい、該スコアしきい値Tscにより指定される。この設定を用いて、もっぱらしきい値を超える画素を含む近傍で、成功裡にスコアを生じるためには少なくとも7の通路半径が必要であろう。実際には、サポートする近傍がしきい値以下の画素(sub-threshold pixels)の’孔(holes)’を持つことが許容されるか、又はもし該中心画素がエッジに近ければそれは非対称であってもよい。従って、該通路半径についての上部限界は遙かに大きく指定され、好ましくはTdrは20より大きく、最も好ましくは30より大きいのがよい。
【0238】
本発明の方法は該局所的シーエヌアールが余り多くは変化しないコヒーラントな領域に属する画素のみにフラグを立てることを狙っている。その見通しに於いて、もし該局所的シーエヌアールが該しきい値Td2を超える場合通路通過を止める追加的終了基準は、強いエッジを横切って該フラグを立てられた領域を延ばすことは避けている。Td2用の好ましい設定は4.5である。
【0239】
本発明の特徴及び態様を示せば以下の通りである。
【0240】
1.画像内のノイズを、前記画像のデジタル信号表現を処理することにより低減する方法に於いて、前記処理が、
−前記デジタル信号表現を、連続するスケールで細部を表現する少なくとも2つの細部画像に分解する過程と、
−修正細部画像を発生するために少なくとも幾つかの前記細部画像の画素を、前記画素に変調係数を適用することにより変調する過程と、
−該修正細部画像に復元アルゴリズムを適用することにより、処理されたデジタル信号表現を計算する過程とを具備しており、前記変調係数は、前記スケールの予め規定された1つで各画素内の局所的なコントラスト対ノイズ比を表す1つのコントラスト対ノイズ比画像から演繹されることを特徴とする方法。
【0241】
2.前記予め規定されたスケールは、修正される該細部画像の該スケールの最も小さいものより小さいことを特徴とする上記1の方法。
【0242】
3.前記変調は、もし該局所的コントラスト対ノイズ比’シーエヌアール’が予め規定されたクリチカルなコントラスト対ノイズ比’シーエヌアールシー’より小さければ画素値の減衰であり、そしてもし該局所的コントラスト対ノイズ比’シーエヌアール’が前記予め規定されたクリチカルなコントラスト対ノイズ比’シーエヌアールシー’に等しいかそれより大きければ変調は適用されないことを特徴とする上記1の方法。
【0243】
4.前記変調は、もし該局所的コントラスト対ノイズ比’シーエヌアール’が前記予め規定されたクリチカルなコントラスト対ノイズ比’シーエヌアールシー’より小さければ画素値の減衰であり、そして前記変調は、もし該局所的コントラスト対ノイズ比’シーエヌアール’が前記予め規定されたコントラスト対ノイズ比’シーエヌアールシー’より大きければ画素値の増幅であり、そしてもし該局所的コントラスト対ノイズ比’シーエヌアール’が前記予め規定されたクリチカルなコントラスト対ノイズ比’シーエヌアールシー’に等しければ変調は適用されないことを特徴とする上記1の方法。
【0244】
5.前記変調は、もし該局所的コントラスト対ノイズ比値シーエヌアールが予め規定されたコントラスト対ノイズ比値(シーエヌアール)0より小さければ固定最小値を得ることを特徴とする上記1の方法。
【0245】
6.前記変調は、もしシーエヌアールが予め規定されたコントラスト対ノイズ比(シーエヌアール)1を超えるならば固定最大値を得ることを特徴とする上記1の方法。
【0246】
7.前記減衰量は、予め規定されたスケールで1に等しい値に到達するためにより小さいスケールからより大きいスケールへ減少することを特徴とする上記3の方法。
【0247】
8.前記減衰又は増幅の量は、予め規定されたスケールで1に等しい値に到達するためにより小さいスケールからより大きいスケールへ減少することを特徴とする上記4の方法。
【0248】
9.特定のスケールでの変調は、前記スケールでの該細部画像の対応する画素と、減衰係数マトリックスを、画素式に掛け算することにより得られ、前記減衰係数マトリックスは減衰係数を含み、前記スケールでの該細部画像と同一次元を有することを特徴とする上記1の方法。
【0249】
10.コンピユータ上で運転された時上記1から9の何れかの過程を行うよう適合されたコンピユータプログラム。
【0250】
11.上記1から9の何れかの過程を行うよう適合されたコンピユータ実行可能なプログラムコードを具備するコンピユータ読み出し可能なキャリア媒体。
【図面の簡単な説明】
【図1】デジタル表現を処理し、強調した可視画像を発生するための、医療画像のデジタル信号表現の取得用装置を示す。
【図2】画像チェーンを図解するブロックスキームである。
【図3】過剰コントラストを減じるために適用される変換関数である。
【図4】微妙なコントラストを強調するために追加的に適用される変換関数である。
【図5】複合変換関数である。
【図6】局所的最小値を有する複合変換関数の導関数を示す。
【図7】単調でない複合変換関数(実線)で不適合な場合を、その導関数(点線)と共に示す。
【図8】局所的なコントラスト対ノイズ比の関数としての減衰係数を連続するスケールについて示す。
【図9】3つの隣接するセグメントから成るグラデーション曲線の実施例を示す。
【図10】変化する副範囲を有するグラデーション曲線の進展を図解する(第1実施例)。
【図11】変化する副範囲を有するグラデーション曲線の展開を図解する(第2実施例)。
【図12】線形延長部を有するグラデーション曲線を図解する(第3実施例)。
【図13】中央画素のスコア付け用近傍を、関係のある画素の2進マスク画像の発生で使用される選択基準の1部として描く。
【符号の説明】
1 読み出し装置
2 放射源
3 光励起りん光体スクリーン
4 識別ステーション
5 デイスプレーモニター
6 ハードコピー記録デバイス
7 画像処理モジュール

Claims (4)

  1. 画像内のノイズを、前記画像のデジタル信号表現を処理することにより低減する方法に於いて、
    前記デジタル信号表現を、連続するスケールで細部を表現する少なくとも2つの細部画像に分解する過程と、
    修正細部画像を発生するために少なくとも幾つかの前記細部画像の画素を、前記画素に変調係数を適用することにより変調する過程と、
    該修正細部画像に復元アルゴリズムを適用することにより、処理されたデジタル信号表現を計算する過程とを具備しており、前記変調係数は、前記連続するスケールの予め規定された1つで各画素内の局所的なコントラスト対ノイズ比を表す1つのコントラスト対ノイズ比画像から演繹され、前記変調は、該局所的コントラスト対ノイズ比が予め規定されたコントラスト対ノイズ比より小さければ画素値の減衰であり、そして該局所的コントラスト対ノイズ比が前記予め規定されたコントラスト対ノイズ比に等しいかそれより大きければ変調が適用されないことを特徴とする方法。
  2. 画像内のノイズを、前記画像のデジタル信号表現を処理することにより低減する方法に於いて、
    前記デジタル信号表現を、連続するスケールで細部を表現する少なくとも2つの細部画像に分解する過程と、
    修正細部画像を発生するために少なくとも幾つかの前記細部画像の画素を、前記画素に変調係数を適用することにより変調する過程と、
    該修正細部画像に復元アルゴリズムを適用することにより、処理されたデジタル信号表現を計算する過程とを具備しており、前記変調係数は、前記連続するスケールの予め規定された1つで各画素内の局所的なコントラスト対ノイズ比を表す1つのコントラスト対ノイズ比画像から演繹され、前記変調は、該局所的コントラスト対ノイズ比が前記予め規定されたコントラスト対ノイズ比より小さければ画素値の減衰であり、そして前記変調は、該局所的コントラスト対ノイズ比が前記予め規定されたコントラスト対ノイズ比より大きければ画素値の増幅であり、
    そして該局所的コントラスト対ノイズ比が前記予め規定されたコントラスト対ノイズ比に等しければ変調が適用されないことを特徴とする方法。
  3. コンピユータに請求項1又は2の過程を実行させるためのコンピユータプログラム。
  4. コンピュータに請求項1又は2の過程を実行させるためのコンピユータプログラムを記録したコンピユータ読み取り可能な記録媒体。
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