JP2003280497A - 立体画像プリントの製造方法、及び立体画像プリンタ - Google Patents

立体画像プリントの製造方法、及び立体画像プリンタ

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JP2003280497A
JP2003280497A JP2002080952A JP2002080952A JP2003280497A JP 2003280497 A JP2003280497 A JP 2003280497A JP 2002080952 A JP2002080952 A JP 2002080952A JP 2002080952 A JP2002080952 A JP 2002080952A JP 2003280497 A JP2003280497 A JP 2003280497A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高画質で違和感の無いフルカラーの立体画像を
再生する立体画像プリントを簡便に得ることができる立
体画像プリントの製造方法及び立体画像プリンタを提供
する。 【解決手段】銀塩フィルム10には、青感光層38、緑
感光層40、及び赤感光層42(RGB層)が、支持体
側からこの順に積層されている。RGB層は、小領域5
0毎に振幅情報に応じて強度変調された所定波長のレー
ザ光で露光されて、現像後の光透過率が変化されRGB
の色フィルタが各々形成されてフィルタ層となる。書き
込みヘッド53を用いてフィルタ層上の小領域50毎に
インク濃度の異なる透明インクが塗布されて透明インク
層44が形成される。インク濃度に応じて屈折率が変化
し、屈折率変化に応じて光路長が変化するので、透明イ
ンク層44は、透過光の位相を変調する位相変調層とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、立体画像を再生す
るための立体画像プリントを製造する立体画像プリント
の製造方法、及び立体画像プリンタに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ホログ
ラフィとは、立体画像を再生するための光波の振幅と位
相の情報を媒体に記録し、再生する技術である。レーザ
光のようにコヒーレントな光を物体に照射し、物体から
の反射光(物体光)を記録媒体に照射する際に、もう1
本のコヒーレントな光(参照光)を同時に記録媒体に照
射すると、記録媒体上に干渉縞が形成される。この干渉
による光強度分布を屈折率または吸収率の変化として媒
体中に記録したものがホログラムである。そして、ホロ
グラムが記録された記録媒体に参照光のみを照射する
と、ホログラムが回折格子として働き、物体光が再生さ
れる。被写体に3次元構造の物体を用いた場合には、再
生像は自然な立体感を備えた立体画像となる。このた
め、立体静止画像を表示する手法としてホログラフィが
広く使用されている。
【0003】しかしながら、ホログラフィは撮影工程が
煩雑であり、一般人が所望の三次元画像を簡単に手にす
ることができない、という問題がある。このため、個人
的に撮影した映像や個人的に作成した画像を立体画像と
して提供する仕組みが必要とされていた。また、ホログ
ラフィには、高画質で違和感の無いフルカラー画像を得
ることが難しい、という問題がある。
【0004】通常のホログラフィで再生される画像は単
色であるが、例えば、辻内順平著「ホログラフィー」裳
華房(1997)に紹介されているように、カラー画像
を記録、再生することができるカラーホログラムも種々
検討されている。
【0005】最初にカラーホログラムを提案したのはLe
ith等である。Leith等の方法では、RGBの各色毎に撮
影した3枚のホログラムを用いてカラー画像を得てい
る。まず、物体をRGB3色のレーザ光で照明して、各
色のレーザ光について3枚のホログラムを撮影する。次
に、撮影に使用したのと同じ色のレーザ光を用いて3枚
のホログラムの各々を照明すると、RGB3色の再生像
が同じ位置に重なって現れカラー画像が再生される。
【0006】しかしながら、再生時には各色のレーザ光
が3枚のホログラムの各々により回折するために、いわ
ゆるゴースト像が現れるという欠点がある。また、撮影
の際に参照光学系にフーコー格子を置いて3枚のホログ
ラムが重ならないように記録することによりゴースト像
の無い再生像を得ることができるが、再生には撮影時の
参照光学系と全く同じ光学系が必要になり煩雑である。
【0007】また、レインボウ・ホログラムやリップマ
ン・ホログラムによってもカラー画像の記録や再生が可
能である。レインボウ・ホログラムは、ホログラムの空
間搬送波が水平方向となるように撮影したものである。
RGBそれぞれの波長で3枚のレインボウ・ホログラム
を撮影し、それらを貼り合わせて白色光を照明すること
で、3枚のホログラムからの再生像が同じ位置に重なっ
て現れ、カラー画像が再生される。しかしながら、レイ
ンボウ・ホログラムでは、カラーバランスの正しい像が
見える位置が決まっており、そこから目を動かすと色再
現が悪くなるという欠点を有している。
【0008】リップマン・ホログラムは、ハロゲン化銀
感光材料のように厚みのある感光材料のRGB3色に対
応して設けられた感光層の各々に干渉縞を書き込んだカ
ラーホログラムである。各感光層からの再生像が同じ位
置に重なって現れ、カラー画像が再生される。しかしな
がら、現像時に感光層が収縮するために、再生時に撮影
時と異なる像が再生されるという欠点がある。
【0009】なお、ステレオグラムを用いてもカラーホ
ログラムを作製することができるが、ステレオグラムは
複数の二次元写真画像を用いて様々な角度から見える強
度画像を書き込むものであり、光の位相制御までは行な
っていない。
【0010】普通に撮影されたホログラムと異なり、コ
ンピュータで合成されたホログラムを計算機ホログラム
(Computer Generated Hologram;CGH)という。こ
れは、コンピュータを用いてホログラム自身の構造(物
体光の振幅と位相の分布)を計算し、作成したホログラ
ムである。また、多数の普通写真から合成されたホログ
ラムは、ホログラフフィック・ステレオグラムと呼ばれ
ている。
【0011】最近では、コンピュータに蓄積された画像
データからホログラフフィック・ステレオグラムを合成
するホログラム・プリンタと呼ばれる小型装置も開発さ
れている(M.Yamaguchi, N.Ohyama, T.Honda, "Hologra
phic three-dimensional printer:new method," Applie
d Optics 31,pp.217-222(1992)、木原信宏、白倉明、馬
場茂幸、“高速ホログラムポートレイトプリントシステ
ム,”3D Image Conference '98, pp.257-262(1998))。
しかしながら、このホログラム・プリンタには、光の干
渉を用いた露光のために複雑な光学系が必要であり、書
き込み時に高い精度が要求される、という欠点がある。
【0012】また、コンピュータに蓄積された画像デー
タから二次元の空間光変調器を用いて立体画像を表示す
ることもできる。例えば、液晶空間変調器を用いて、細
かいセル毎に吸収率と屈折率とを変えることにより透過
光の振幅・位相を制御して、立体画像を再生する。干渉
縞による回折により再生像を得る場合と比較し、この方
法によれば位相共役像が出現せず、光の三原色であるR
GBを空間的に分離することで他波長によるゴースト像
を防ぐことができる。また、高い回折効率を得ることが
できる(明るい像を再生できる)という利点を有する。
しかしながら、現在の技術では空間変調器の液晶ピクセ
ルが100μm程度と大きく、また大面積化が難しいた
めに、観賞に耐え得る立体画像を表示することは難し
い。また、静止画像を楽しむという用途ではコストが高
いことも欠点である。
【0013】また、写真フィルムは、露光量に応じて濃
度が変化すると共に、膨張・収縮によるレリーフ形成、
屈折率変化が起きることが知られている。これを利用し
て、計算機で算出した物体光の振幅分布や位相分布を写
真フィルムに記録する手法をキノフォームと呼んでい
る。例えば、リバーサルカラーフィルムを用いて、赤色
感光層に振幅分布を記録し、青色感光層及び緑色感光層
に位相分布を記録する。記録後のリバーサルカラーフィ
ルムを赤色レーザ(HeNeレーザ)で再生すること
で、視差のある文字画像を再生することができる(D.C.
Chu, J.R.Fienup, J.W.Goodman, "Multiemulsion on-ax
is computer generated hologram," AppliedOptics 12,
pp.1386-1388(1973))。しかしながら、リバーサルカラ
ーフィルムを用いていても、得られる画像は単色画像で
ある。
【0014】以上の通り、従来のホログラフィの手法で
は、所望の三次元画像(立体画像プリント)を簡単に手
にすることはできず、高画質で違和感の無いフルカラー
の立体画像を得ることはできなかった。
【0015】本発明は上記事情に鑑み成されたものであ
り、本発明の目的は、高画質で違和感の無いフルカラー
の立体画像を再生する立体画像プリントを簡便に製造す
ることができる立体画像プリントの製造方法、及び立体
画像プリンタを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の立体画像プリントの製造方法は、各
色毎の振幅情報を記録するために各色に対応して設けら
れた複数の感光層を備えた立体画像記録フィルムに、立
体画像を再生する位相情報及び各色毎の振幅情報が小領
域毎に分割されて表された画像データの位相情報及び振
幅情報を記録して、立体画像プリントを製造する立体画
像プリントの製造方法であって、前記複数の感光層の各
々を、前記画像データの小領域毎の振幅情報に応じて各
色毎に変調された光で露光した後に現像し、各小領域の
透過率を露光量に応じて変化させて振幅情報を記録する
ことにより、各色毎の色フィルタが複数積層されたフィ
ルタ層を形成し、塗布濃度又は単位面積当りの塗布量を
変化させることにより位相情報を記録可能な位相記録材
料を、前記フィルタ層の前記小領域の各々に、前記画像
データの小領域毎の位相情報に応じた塗布濃度又は単位
面積当りの塗布量で塗布し、位相変調層を形成して、立
体画像プリントを製造することを特徴とする。
【0017】上記の第1の製造方法によれば、インクジ
ェット・プリンタ等と同様な機構の装置を用いて位相記
録材料を塗布することにより位相変調層を形成するの
で、位相変調層を露光、現像により形成する場合に比
べ、位相変調量の調整が容易になる。また、感光層を露
光、現像して各色毎の色フィルタを形成するので、別
途、色分解フィルタ層を設ける必要がなく製造工程が簡
略化される。これにより、各小領域の透過率が露光量に
応じて変化した各色毎の色フィルタが複数積層されたフ
ィルタ層と、対応小領域の各々の光路長が塗布される位
相記録材料の塗布濃度又は単位面積当りの塗布量に応じ
て変化した位相変調層と、が積層された立体画像プリン
トを簡便に製造することができる。
【0018】上記のフィルタ層と位相変調層とが積層さ
れた立体画像プリントでは、フィルタ層により透過光の
振幅が各色毎に変調され、位相変調層により透過光の位
相が変調される。このため、立体画像プリントに光を入
射させると、小領域毎に透過光の位相、振幅、及び波長
が制御されて、記録された立体画像(ホログラム)が再
生される。この通り、干渉縞ではなく各情報をドット状
に記録するので、記録光学系及び再生光学系が簡単にな
ると共にゴーストの発生が防止される。また、各色毎の
色フィルタで構成されたフィルタ層を、感光層を露光、
現像して形成するので、色分解フィルタを貼り合せる場
合に比べ、色ずれが発生し難くなる。
【0019】従って、本発明の第1の製造方法によれ
ば、高画質で違和感の無いカラーの立体画像を再生でき
る立体画像プリントを簡便に得ることができる。特に、
前記各色を赤色、緑色、及び青色とした場合には、高画
質で違和感の無いフルカラーの立体画像を再生できる立
体画像プリントを簡便に得ることができる。
【0020】上記の第1の製造方法は、各色毎の振幅情
報を記録するために各色に対応して設けられた複数の感
光層を備えた立体画像記録フィルムに、立体画像を再生
する位相情報及び各色毎の振幅情報が小領域毎に分割さ
れて表された画像データの位相情報及び振幅情報を記録
して、立体画像プリントを製造する立体画像プリンタで
あって、前記画像データの小領域毎の振幅情報に応じて
各色毎に変調された光を出力する各色毎の光源と、前記
立体画像記録フィルムの複数の感光層の各々を前記各色
毎の光源から出力された対応する光で露光する露光手段
と、前記露光手段により露光された立体画像記録フィル
ムを現像する現像手段と、塗布濃度又は単位面積当りの
塗布量を変化させることにより位相情報を記録可能な位
相記録材料を、前記現像手段により現像された立体画像
記録フィルムに、前記画像データの小領域毎の位相情報
に応じた塗布濃度又は単位面積当りの塗布量で塗布する
塗布手段と、を備えた立体画像プリンタを用いて実施す
ることができる。
【0021】また、上記目的を達成するために、本発明
の第2の立体画像プリントの製造方法は、振幅情報を記
録するための感光層と、各色毎の小領域フィルタが多数
個配列された色分解フィルタ層と、を備えた立体画像記
録フィルムに、立体画像を再生する各色毎の位相情報及
び振幅情報が小領域毎に分割されて表された画像データ
の位相情報及び振幅情報を記録して、立体画像プリント
を製造する立体画像プリントの製造方法であって、前記
感光層を、前記画像データの小領域毎の振幅情報に応じ
て変調された光で露光した後に現像し、各小領域の透過
率を露光量に応じて変化させて振幅情報を記録すること
により、振幅変調層を形成し、塗布濃度又は単位面積当
りの塗布量を変化させることにより位相情報を記録可能
な位相記録材料を、前記振幅変調層の前記小領域の各々
に、前記画像データの小領域毎の位相情報に応じた塗布
濃度又は単位面積当りの塗布量で塗布し、位相変調層を
形成して、立体画像プリントを製造することを特徴とす
る。
【0022】上記の第2の製造方法によれば、インクジ
ェット・プリンタ等と同様な機構の装置を用いて位相記
録材料を塗布することにより位相変調層を形成するの
で、位相変調層を露光、現像により形成する場合に比
べ、位相変調量の調整が容易になる。また、色分解フィ
ルタ層を備えた立体画像記録フィルムを用いて色数に拘
らず単層の振幅変調層を形成するので、各色毎に色フィ
ルタを形成する場合に比べ露光工程が簡略化され、プリ
ンタの露光部の構成も簡単になる。これにより、予め各
色毎の小領域フィルタが多数個配列された色分解フィル
タ層と、小領域フィルタに対応する各小領域の透過率が
露光量に応じて変化した振幅変調層と、対応小領域の各
々の光路長が塗布される位相記録材料の塗布濃度又は単
位面積当りの塗布量に応じて変化した位相変調層と、が
積層された立体画像プリントを簡便に製造することがで
きる。
【0023】上記の色分解フィルタ層、振幅変調層、及
び位相変調層が積層された立体画像プリントでは、振幅
変調層により透過光の振幅が変調され、色分解フィルタ
層により透過光の波長が選択され、位相変調層により透
過光の位相が変調される。このため、立体画像プリント
に光を入射させると、小領域毎に透過光の位相、振幅、
及び波長が制御されて、記録された立体画像が再生され
る。この通り、干渉縞ではなく各情報をドット状に記録
するので、記録光学系及び再生光学系が簡単になると共
にゴーストの発生が防止される。
【0024】従って、本発明の第2の製造方法によれ
ば、高画質で違和感の無いカラーの立体画像を再生でき
る立体画像プリントを簡便に得ることができる。特に、
前記各色を赤色、緑色、及び青色とした場合には、高画
質で違和感の無いフルカラーの立体画像を再生できる立
体画像プリントを簡便に得ることができる。
【0025】上記の第2の製造方法は、振幅情報を記録
するための感光層と、各色毎の小領域フィルタが多数個
配列された色分解フィルタ層と、を備えた立体画像記録
フィルムに、立体画像を再生する各色毎の位相情報及び
振幅情報が小領域毎に分割されて表された画像データの
位相情報及び振幅情報を記録して、立体画像プリントを
製造する立体画像プリンタであって、前記画像データの
小領域毎の振幅情報に応じて変調された光を出力する光
源と、前記立体画像記録フィルムの前記感光層を前記光
源から出力された光で露光する露光手段と、前記露光手
段により露光された立体画像記録フィルムを現像する現
像手段と、塗布濃度又は単位面積当りの塗布量を変化さ
せることにより位相情報を記録可能な位相記録材料を、
前記現像手段により現像された立体画像記録フィルム
に、前記画像データの小領域毎の位相情報に応じた塗布
濃度又は単位面積当りの塗布量で塗布する塗布手段と、
を備えた立体画像プリンタを用いて実施することができ
る。
【0026】また、上記目的を達成するために、本発明
の第3の立体画像プリントの製造方法は、透明フィルム
に、立体画像を再生する各色毎の位相情報及び振幅情報
が小領域毎に分割されて表された画像データの位相情報
及び振幅情報を記録して、立体画像プリントを製造する
立体画像プリントの製造方法であって、各色毎に吸収波
長の異なる色のインクを、前記透明フィルムに、前記画
像データの小領域毎の振幅情報に応じた塗布濃度又は単
位面積当りの塗布量で塗布して振幅情報を記録すること
により、各色毎の色フィルタが多数個平面状に配列され
た色インク層を形成すると共に、塗布濃度又は単位面積
当りの塗布量を変化させることにより位相情報を記録可
能な位相記録材料を、前記色インク層の前記小領域の各
々に、前記画像データの小領域毎の位相情報に応じた塗
布濃度又は単位面積当りの塗布量で塗布し、位相変調層
を形成して、立体画像プリントを製造することを特徴と
する。
【0027】上記の第3の製造方法によれば、インクジ
ェット・プリンタ等と同様の機構の装置を用いて位相記
録材料を塗布して位相変調層を形成すると共に、各色毎
に吸収波長の異なる色のインクを塗布して色インク層を
形成するので、露光、現像処理を併用する場合に比べ、
製造工程が大幅に簡略化されると共に、プリンタの構成
が簡単になる。また、位相変調層を露光、現像により形
成する場合に比べ、位相変調量の調整が容易になる。こ
れにより、各小領域の透過率が塗布濃度又は単位面積当
りの塗布量に応じて変化した各色毎の色フィルタが多数
個平面状に配列された色インク層と、対応小領域の各々
の光路長が塗布される位相記録材料の塗布濃度又は単位
面積当りの塗布量に応じて変化した位相変調層と、が積
層された立体画像プリントを簡便に製造することができ
る。
【0028】上記の色インク層及び位相変調層が積層さ
れた立体画像プリントでは、色インク層により透過光の
振幅が各色毎に変調され、位相変調層により透過光の位
相が変調される。このため、立体画像プリントに光を入
射させると、小領域毎に透過光の位相、振幅、及び波長
が制御されて、記録された立体画像が再生される。この
通り、干渉縞ではなく各情報をドット状に記録するの
で、記録光学系及び再生光学系が簡単になると共にゴー
ストの発生が防止される。また、各色毎の色フィルタで
構成された色インク層をインクを塗布して形成するの
で、色分解フィルタを貼り合せる場合に比べ、色ずれが
発生し難くなる。
【0029】従って、本発明の第3の製造方法によれ
ば、高画質で違和感の無いカラーの立体画像を再生でき
る立体画像プリントを簡便に得ることができる。特に、
前記各色を赤色、緑色、及び青色とした場合には、高画
質で違和感の無いフルカラーの立体画像を再生できる立
体画像プリントを簡便に得ることができる。
【0030】上記の第3の製造方法は、透明フィルム
に、立体画像を再生する各色毎の位相情報及び振幅情報
が小領域毎に分割されて表された画像データの位相情報
及び振幅情報を記録して、立体画像プリントを製造する
立体画像プリンタであって、各色毎に吸収波長の異なる
色のインクを、前記透明フィルムに、前記画像データの
小領域毎の振幅情報に応じた塗布濃度又は単位面積当り
の塗布量で塗布する第1の塗布手段と、塗布濃度又は単
位面積当りの塗布量を変化させることにより位相情報を
記録可能な位相記録材料を、前記小領域の各々に、前記
画像データの小領域毎の位相情報に応じた塗布濃度又は
単位面積当りの塗布量で塗布する第2の塗布手段と、を
備えた立体画像プリンタを用いて実施することができ
る。このプリンタでは、露光手段が不要であり、装置構
成が簡単になる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について詳細に説明する。 (第1の実施の形態)図1に、本実施の形態に係る立体
画像プリンタのシステム構成を示す。この立体画像プリ
ンタには、ロール状に巻回された銀塩フィルム10を収
納する収納部12が設けられている。また、収納部12
から供給された銀塩フィルム10を搬送する搬送ローラ
14が、搬送経路に沿って複数配置されている。これら
複数の搬送ローラ14は、図示しない搬送駆動部により
駆動される。
【0032】収納部12の搬送方向下流側には、銀塩フ
ィルム10を画像データに応じてレーザ光で走査露光す
る露光部15、露光後の銀塩フィルム10を現像すると
共に現像されたフィルムを定着・漂白処理する現像処理
部16、現像処理部16で処理されたフィルムを乾燥す
る乾燥器18、乾燥後のフィルムにインクを塗布するイ
ンク塗布部19、及びフィルムを画像形成領域毎に切断
するカッタ20がこの順に配置されている。
【0033】露光部15は、赤色レーザ光源22R、緑
色レーザ光源22G、及び青色レーザ光源22Bの3色
のレーザ光源、これらレーザ光源から出射されたレーザ
光を反射するポリゴンミラー24、及びポリゴンミラー
24で反射されたレーザ光が銀塩フィルム10面上で収
束するように補正するfθレンズ26を備えている。
【0034】レーザ光源22R、22G、及び22Bと
しては、半導体レーザの他、固体レーザ、ファイバレー
ザ、波長変換固体レーザ、ガスレーザ、面発光レーザ等
を使用することができるが、装置の小型化とノイズ低減
の観点から、半導体レーザ又は固体レーザを使用するの
が好ましい。
【0035】例えば、赤色レーザ光源22Rには600
〜700nmの波長範囲で発光する半導体レーザを用
い、緑色レーザ光源22Gには500〜600nmの波
長範囲で発光する半導体レーザ励起の波長変換固体レー
ザを用い、青色レーザ光源22Bには450〜500n
mの波長範囲で発光する半導体レーザ励起の波長変換固
体レーザを用いることができる。
【0036】3色のレーザ光源の各々は、コンピュータ
28により制御される図示しない変調駆動装置により変
調される。変調駆動装置として、例えば、電気光学変調
器(EOM)等の外部変調器を配置し、この外部変調器
を駆動して、レーザ光源からのレーザ光を強度変調する
ことができる。また、半導体レーザを用いる場合には、
外部変調器を用いずに半導体レーザを直接変調駆動して
もよい。なお、コンピュータ28は、メモリ、CPU、
ROM、及びRAM等を備えている。
【0037】現像処理部16には、現像液を貯留する現
像槽30、定着液を貯留する定着槽32、及び漂白液を
貯留する漂白槽34が、搬送方向下流側に向かってこの
順に配置されている。
【0038】インク塗布部19は、図8に示すように、
インク噴射により書き込みを行うインクジェット記録方
式の書き込みヘッド53を備えている。インクジェット
記録方式としては、公知方式、例えば、静電誘引力を利
用してインクを吐出させる電荷制御方式、ピエゾ素子の
振動圧力を利用するドロップオンデマンド方式(圧力パ
ルス方式)、電気信号を音響ビームに変えインクに照射
して、放射圧を利用してインクを吐出させる音響インク
ジェット方式、及びインクを加熱して気泡を形成し、生
じた圧力を利用するサーマルインクジェット方式等のい
ずれも用いることができる。また、インク濃度を変化さ
せて位相分布を記録する場合には、インク濃度を調節す
るためのインク濃度調節機構(図示せず)を備えた書き
込みヘッド53を使用する。この書き込みヘッド53
は、コンピュータ28から入力される書き込み命令信号
に基づいて、図示しない駆動装置により駆動される。
【0039】次に、上記の立体画像プリンタに使用する
銀塩フィルム10の層構成を説明する。図2に示すよう
に、銀塩フィルム10は、いわゆるリバーサルカラーフ
ィルムと同様に、各々感光感度の異なるハロゲン化銀乳
剤と色カップラとを含有する複数の感光層を備えてい
る。支持体36上には、青色光に感度を有する青感光層
38、緑色光に感度を有する緑感光層40、及び赤色光
に感度を有する赤感光層42が、支持体側からこの順に
積層されている。これら感光層は、ハロゲン化銀乳剤と
色カップラとを含有する感光材料をフィルム状の支持体
に塗布することにより形成される。また、各感光層の間
には、各感光層の単独感光性を高めるために、色フィル
タ等で構成した中間層46が各々挿入されている。な
お、中間層46は省略してもよい。
【0040】青感光層38、緑感光層40、及び赤感光
層42(RGB層)は、振幅情報に応じて強度変調され
た所定波長のレーザ光で露光されて現像後の光透過率が
変化し、RGB層の各層には後述する小領域毎に光透過
率が変化した色フィルタが各々形成される。
【0041】次に、図1に示す立体画像プリンタを用
い、図2に示す銀塩フィルムから立体画像プリント(立
体写真)を製造する方法について説明する。立体画像プ
リントの製造工程は、大きく分けて露光工程、現像処理
工程、及びインク塗布工程から構成されている。
【0042】立体画像プリンタはコンピュータ28によ
り制御されており、図3に示す処理ルーチンに従い銀塩
フィルム10が露光される。まず、ステップ100で、
コンピュータ28のメモリから予め用意された立体写真
用の画像データが読み込まれる。
【0043】立体写真用の画像データは、立体画像を再
生するための位相情報及びRGB各色毎の振幅情報が後
述する小領域毎に分割されて表された画像データであ
る。このような画像データは、例えば、3次元CAD等
で設計された3次元データを含む画像情報や、2次元画
像からコンピュータによって3次元画像に再構築された
3次元データから、フィルム面に対する物体の位置、再
生照明光源の位置、視点の位置、フィルムの形状等を考
慮して計算により求められる。
【0044】次に、ステップ102で、銀塩フィルム1
0の搬送を開始する。即ち、銀塩フィルム10は、赤感
光層42側が露光部15と対向するように収納部12か
ら引き出され、所定速度で搬送されて露光部15に供給
される。
【0045】次に、ステップ104で、3色のレーザ光
源が変調駆動されて銀塩フィルム10が露光される。図
4(A)及び(B)に示すように、銀塩フィルム10の
所定露光領域48は、格子状に配列された小領域50毎
に紫外レーザ光で露光されると共にRGBいずれか1色
のレーザ光で露光される。例えば、赤色光で露光される
R色領域、緑色光で露光されるG色領域、及び青色光で
露光されるB色領域をRGBの順に繰り返し配列し、隣
接するRGB3色の領域を1画素としてフルカラー露光
することができる。なお、図4(A)は現像処理後の銀
塩フィルムの平面図であり、図4(B)は現像処理後の
銀塩フィルムの断面図である。図4(B)に示す銀塩フ
ィルムには、後述する透明インク層44が設けられてい
る。
【0046】赤色レーザ光源22Rから発せられたレー
ザ光は、R色の振幅情報に基づいて図示しない変調駆動
装置により駆動された図示しない光変調器により強度変
調され、強度変調されたレーザ光はポリゴンミラー24
面上に集光される。ポリゴンミラー24により反射され
たレーザ光は、fθレンズ26で補正され、赤感光層4
2で焦点を結ぶように銀塩フィルム10の表面にドット
状に収束しR色に対応する小領域が露光される。
【0047】同様に、緑色レーザ光源22Gから発せら
れたレーザ光は、G色の振幅情報に基づいて強度変調さ
れ、緑感光層40で焦点を結ぶようにドット状に収束し
G色に対応する小領域が露光される。また、青色レーザ
光源22Bから発せられたレーザ光は、B色の振幅情報
に基づいて強度変調され、青感光層38で焦点を結ぶよ
うにドット状に収束しB色に対応する小領域が露光され
る。
【0048】銀塩フィルム10表面でのレーザ光のビー
ム径は、高解像度を得るために20μm未満であること
がより好ましい。
【0049】ポリゴンミラー24は、図示しないポリゴ
ン駆動部により矢印A方向に所定角速度で回転駆動され
ているので、銀塩フィルム10表面はポリゴンミラー2
4で反射されたレーザ光により矢印B方向(フィルム幅
方向)に主走査される。また、銀塩フィルム10は、複
数の搬送ローラ14により所定方向に搬送され、搬送方
向とは逆方向に副走査される。このようにして銀塩フィ
ルム10がレーザ光により走査露光され、画像データに
応じた潜像が記録される。なお、上記のポリゴン駆動
部、搬送駆動部、及び変調駆動装置は、コンピュータ2
8により露光に同期して制御される。
【0050】次に、ステップ106で、入力された画像
データに応じた露光が終了したか否かを判断する。露光
が終了している場合には、処理ルーチンを終了してフィ
ルムの搬送を停止し、露光が終了していない場合には、
ステップ102に戻って次の領域を露光する。
【0051】現像処理工程は、露光後の銀塩フィルム1
0に記録された潜像を可視化(現像)し、定着・漂白処
理する工程である。現像処理部16に供給された銀塩フ
ィルム10は、搬送ローラ14により搬送されて、現像
槽30に貯留された現像液に浸漬されて現像処理された
後、定着槽32に貯留された定着液に浸漬されて定着処
理され、次に漂白槽34に貯留された漂白液に浸漬され
て漂白処理される。そして、現像処理部16で処理され
た銀塩フィルム10は、乾燥器18で乾燥される。
【0052】インク塗布工程は、現像処理後の銀塩フィ
ルム10の表面に透明インクを塗布する工程である。透
明インクは、屈折率が1.01以上で且つ可視域で透明
なインクである。また、インクとは、色材(染料又は顔
料)を溶剤に溶解又は分散したものである。立体画像プ
リンタはコンピュータ28により制御されており、図1
0に示す処理ルーチンに従い透明インクが塗布される。
【0053】まず、ステップ200で、コンピュータ2
8のメモリから予め用意された立体写真用の画像データ
が読み込まれる。次に、ステップ202で、露光に伴う
収縮等によりRGB層の露光量に応じて屈折率等が変化
して光路長が変化することを考慮し、RGB層による光
路長変化と透明インク層による光路長変化とにより目的
の位相変調量が得られるように、後述するインク濃度を
算出する。
【0054】次に、ステップ204で、銀塩フィルム1
0の搬送を開始する。即ち、銀塩フィルム10は、赤感
光層42側が書き込みヘッド53と対向するように所定
速度で搬送されてインク塗布部19に供給される。
【0055】次に、ステップ206で、図4(B)に示
すように、インク塗布部19に供給された銀塩フィルム
10上に、書き込みヘッド53を用いて格子状の小領域
50毎に透明インクが塗布される。このとき、インク塗
り厚さを一定にして、小領域毎に塗布するインクの濃
度、即ち、インク中の色材濃度を変えることにより、小
領域毎にインク濃度が変化した透明インク層44が形成
される。インク塗り厚さを一定にするので、透明インク
層44の表面が平滑になって、凹凸形状による余計な光
の散乱が減少し、鮮明なホログラムが再生される。イン
ク濃度は、例えば、濃度の異なる2種類のインクを用意
し、2種類のインクの混合比を変えることにより調整す
ることができる。
【0056】書き込みヘッド53は、図示しないキャリ
ッジに保持され、図示しないガイドにより矢印C方向に
往復移動されているので、銀塩フィルム10表面は矢印
C方向(フィルム幅方向)に主走査される。また、銀塩
フィルム10は、複数の搬送ローラ14により所定方向
に搬送され、搬送方向とは逆方向に副走査される。この
ようにして銀塩フィルム10が書き込みヘッド53によ
り走査され、画像データに応じた濃度の透明インクが塗
布される。
【0057】次に、ステップ208で、入力された画像
データに応じた書き込みが終了したか否かを判断する。
書き込みが終了している場合には、処理ルーチンを終了
してフィルムの搬送を停止し、書き込みが終了していな
い場合には、ステップ202に戻って次の領域の書き込
みを開始する。書き込み終了後、インク塗布部19で透
明インクが塗布された銀塩フィルム10は、カッタ20
により画像形成領域毎に切断される。
【0058】銀塩フィルム10の現像処理により、画像
データに応じた露光量で露光されたRGB層の露光部
分、即ち、小領域の各々が、露光強度に応じた濃度で発
色するので、RGB層の各層に濃度(光透過率)分布が
形成される。1つの小領域を積層方向について見ると、
RGB層の何れか1層だけが発色するので、RGB層の
各層は各層に対応する色(波長帯域)の光を選択的に透
過する色フィルタになる。これにより、RGB層は、透
過光の振幅を波長帯域に応じて変調するRGB3色の色
フィルタが積層されたフィルタ層となる。また、インク
塗布により、小領域毎にインク濃度が変化した透明イン
ク層44が形成される。インク濃度に応じて屈折率が変
化し、屈折率に応じて光路長が変化するので、透明イン
ク層44は透過光の位相を変調する位相変調層となる。
【0059】従って、インク塗布後の銀塩フィルム10
(立体画像プリント)に支持体36側から白色光を照射
すると、フィルタ層(現像後のRGB層:青感光層3
8、緑感光層40、及び赤感光層42)により小領域毎
にRGB光が各々異なる割合で吸収されて透過波長が選
択されると共に振幅が変調され、位相変調層である透明
インク層44により位相が変調されて、透過光が射出さ
れる。これによりフルカラーの立体画像が再生される。
即ち、図9に示すように、立体画像プリントで光が回折
され、透過光の位相及び振幅が変調されて3次元物体の
物体光の波面が再生される。このため観測位置により異
なる形状の3次元物体像が観測される。
【0060】以上説明した通り、本実施の形態では、イ
ンクジェット記録ヘッドにより位相情報に応じて濃度の
異なるインクを塗布し、小領域毎にインク濃度が変化し
た位相変調層を形成するので、位相変調層については露
光・現像処理が不要で位相変調量の調整が容易となり、
高画質な立体画像を得ることができる。また、干渉縞を
書き込むのではなく、位相情報をドット状に書き込むの
で、書き込み装置が簡単になり安定に波面を再生するこ
とができる。
【0061】また、本実施の形態では、感光材料に安価
で高感度の銀塩フィルムを使用しているので、低出力レ
ーザ光源で画像データを書き込むことができると共に、
立体画像を安価に作成することができ、パーソナル・ユ
ースに供することができる。
【0062】また、本実施の形態では、銀塩フィルムに
レーザ光源を用いて画像データを書き込むので、印画紙
へのデジタル露光と同様の方法、装置を用いて振幅情報
を記録することができる。また、レーザ光のビーム・ウ
エストを絞ることにより高解像度で露光を行うことがで
きる。
【0063】更に、本実施の形態では、レーザ露光によ
りRGB層にRGB各色毎の色フィルタを形成するの
で、以下で説明する第2の実施の形態のように色分解フ
ィルタを貼り合わせる必要が無く、立体画像プリントの
製造工程が簡単になる。また、干渉縞を書き込むのでは
なく、RGB層の各層に各色毎に振幅情報をドット状に
書き込むので、ゴースト画像の無いカラーホログラムが
形成される。
【0064】なお、本実施の形態では、青感光層、緑感
光層、及び赤感光層の3つの感光層が支持体側からこの
順に積層されている銀塩フィルムを使用したが、感光層
の配列順序はこの順序には限定されない。
【0065】また、本実施の形態では、インク塗り厚さ
が一定で小領域毎にインク濃度が変化した位相変調層を
形成したが、位相変調層は光路長変化により位相を変調
することができればよく、屈折率及び厚みの少なくとも
一方が変化すればよい。従って、インク濃度が一定で小
領域毎にインク塗り厚さが変化した位相変調層を形成し
てもよい。インク塗り厚さを変化させる場合には、イン
ク濃度を変化させる場合のように、インクジェットヘッ
ドにインク濃度調整機構を設ける必要がなく、装置構成
が簡単になるという利点がある。例えば、インク噴射量
を制御して、小領域毎に塗布するインク量を変えること
により、小領域毎にインク塗り厚さが変化したインク層
を形成することができる。インク塗り厚さに応じて光路
長が変化するので、このインク層は透過光の位相を変調
する位相変調層となる。
【0066】また、小領域毎にインク濃度とインク塗り
厚さの両方が変化する位相変調層を形成してもよい。更
に、インク濃度が一定で小領域毎にインク塗布割合が変
化した位相変調層を形成してもよい。インク塗布割合及
び上記のインク塗り厚さは、広い意味で、単位面積当り
塗布されるインク量を表すが、インク塗布割合は、詳し
くは、所定領域中でインクが塗布される面積の割合を意
味する。この割合を変化させることで、その領域の平均
光路長を変化させることができる。
【0067】(第2の実施の形態)第1の実施の形態で
は、RGB層のレーザ露光によりフィルタ層を形成した
が、第2の実施の形態では、RGB各色の色フィルタを
備えた色分解フィルタ層が予め形成された銀塩フィルム
を使用する。図5に、本実施の形態に係る立体画像プリ
ンタのシステム構成を示す。なお、第1の実施の形態に
係る立体画像プリンタと相違する部分のみを説明し、同
じ構成部分には同じ符号を付して説明を省略する。
【0068】露光部15は、赤色レーザ光源22Rを備
えている。赤色レーザ光源22Rは、コンピュータ28
により制御される図示しない変調駆動装置により変調さ
れる。レーザ光源22Rとしては、半導体レーザの他、
固体レーザ、ファイバーレーザ、波長変換固体レーザ、
ガスレーザ、面発光レーザ等を使用することができる
が、装置の小型化とノイズ低減の観点から、半導体レー
ザ又は固体レーザを使用するのが好ましい。例えば、赤
色レーザ光源22Rには600〜700nmの波長範囲
で発光する半導体レーザを用いることができる。
【0069】図6に、上記の立体画像プリンタに使用す
る銀塩フィルム10Aの層構成を示す。銀塩フィルム1
0Aは、支持体36A上に、赤色光に感度を有する赤感
光層42A、及び色分解フィルタ層52がこの順に積層
されて構成されている。また、各層の間には中間層46
が各々挿入されているが、中間層46は省略することも
できる。赤感光層42Aは振幅情報に応じて強度変調さ
れた所定波長のレーザ光で露光されて、現像後の光透過
率が変化する。
【0070】図6に示すように、色分解フィルタ層52
はRGB3色の色フィルタ(R色フィルタ、G色フィル
タ、及びB色フィルタ)から構成されている。各色フィ
ルタは、図4で説明した露光領域と同様に、RGBを繰
り返し単位として、区分された小領域に対応するように
格子状に配列されている。これら各色フィルタを通し
て、赤感光層42Aが赤色レーザ光で露光される。な
お、隣接するRGB3色の色フィルタを1画素とするこ
とができる。また、RGB3色の色フィルタの配列は、
他の配列でもよい。色分解フィルタ層52は、例えば、
予めRGB各色の色フィルタが多数個形成されたフィル
ム状の色分解フィルタを、赤感光層42A上に(中間層
46を介して)貼り付けることにより形成することがで
きる。
【0071】次に、図5に示す立体画像プリンタを用
い、図6に示す銀塩フィルムから立体画像プリントを製
造する方法について説明する。この立体画像プリントの
製造工程は、赤色レーザ光源22Rが変調駆動されて銀
塩フィルム10Aが露光される以外は、第1の実施の形
態と略同様であるため同一部分については説明を省略し
相違点のみ説明する。
【0072】立体写真用の画像データは、1画素のRG
B各色について、立体画像を再生するための位相情報及
び振幅情報が小領域毎に分割されて構成されている。
【0073】図7に示すように、露光領域は色分解フィ
ルタ層52により予めRGB3色の色領域に区分されて
いるので、銀塩フィルム10Aは色分解フィルタ層52
の各色フィルタに対応した小領域毎に露光される。即
ち、R色の位相情報及び振幅情報はR色フィルタを通
し、G色の位相情報及び振幅情報はG色フィルタを通
し、B色の位相情報及び振幅情報はB色フィルタを通し
て、各々レーザ光により記録される。
【0074】現像処理により、銀塩フィルム10Aの赤
感光層42Aは、露光強度に応じた濃度で発色して光透
過率が小領域毎に変化し、この光透過率の変化に応じて
透過光の振幅を変調する振幅変調層となる。また、イン
ク塗布により、小領域毎にインク濃度が変化した透明イ
ンク層44Aが形成される。インク濃度に応じて屈折率
が変化し、屈折率に応じて光路長が変化するので、透明
インク層44Aは透過光の位相を変調する位相変調層と
なる。
【0075】従って、インク塗布後の銀塩フィルム10
Aに支持体36A側から白色光を照射すると、振幅変調
層(現像後の赤感光層42A)により小領域毎に振幅が
変調された後、位相変調層である透明インク層44Aに
より小領域毎に位相が変調され、次に色分解フィルタ層
52の色フィルタの色に応じて透過波長が選択されて、
透過光が射出される。これによりフルカラーの立体画像
が再生される。
【0076】以上説明した通り、本実施の形態では、イ
ンクジェット記録ヘッドにより位相情報に応じて濃度の
異なるインクを塗布し、小領域毎にインク濃度が変化し
た位相変調層を形成するので、位相変調層については露
光・現像処理が不要で位相変調量の調整が容易となり、
高画質な立体画像を得ることができる。また、干渉縞を
書き込むのではなく、位相情報をドット状に書き込むの
で、書き込み装置が簡単になり安定に波面を再生するこ
とができる。
【0077】また、本実施の形態では、銀塩フィルムに
レーザ光源を用いて画像データを書き込むので、印画紙
へのデジタル露光と同様の方法、装置を用いて振幅情報
を記録することができる。また、レーザ光のビーム・ウ
エストを絞ることにより高解像度で露光を行うことがで
きる。
【0078】また、本実施の形態では、感光材料に安価
で高感度の銀塩フィルムを使用しているので、低出力レ
ーザ光源で画像データを書き込むことができると共に、
立体画像を安価に作成することができ、パーソナル・ユ
ースに供することができる。
【0079】また、本実施の形態では、色分解フィルタ
層が予め形成された銀塩フィルムを使用するので、単一
のレーザ光源でRGB3色分の振幅情報を書き込むこと
ができ、立体画像プリンタの露光部の構成が簡単にな
る。また、干渉縞を書き込むのではなく、赤感光層に振
幅情報をドット状に書き込むので、ゴースト画像の無い
カラーホログラムが形成される。
【0080】なお、第1の実施の形態と同様、小領域毎
にインク塗り厚さが変化する位相変調層や、小領域毎に
インク濃度とインク塗り厚さの両方が変化する位相変調
層を形成してもよい。また、小領域毎にインク塗布割合
が変化する位相変調層を形成してもよい。
【0081】(第3の実施の形態)第3の実施の形態で
は、インクジェット記録方式により、フィルタ層及び位
相変調層の両方を形成する例について説明する。図11
に、本実施の形態に係る立体画像プリンタのシステム構
成を示す。この立体画像プリンタには、ロール状に巻回
された透明フィルム60を収納する収納部62が設けら
れている。また、収納部62から供給された透明フィル
ム60を搬送する搬送ローラ64が、搬送経路に沿って
複数配置されている。複数の搬送ローラ64は、図示し
ない搬送駆動部により駆動される。
【0082】収納部62の搬送方向下流側には、透明フ
ィルム60に画像データに応じてインクを塗布するイン
ク塗布部66、及びフィルムを画像形成領域毎に切断す
るカッタ67がこの順に配置されている。
【0083】インク塗布部66は、シアン(C)、マゼ
ンタ(M)、及びイエロー(Y)のカラーインク(CM
Yインク)を各色毎に対応するノズルから噴射して書き
込みを行う書き込みヘッド68と、透明インクを噴射し
て書き込みを行う書き込みヘッド70とを備えている。
これら書き込みヘッド68、70は、コンピュータ72
から入力される書き込み命令信号に基づいて図示しない
駆動装置により駆動される。
【0084】透明フィルム60としては、例えば、ポリ
エチレン・テレフタレート(PET)フィルム等の透明
樹脂フィルムを用いることができる。
【0085】次に、図11に示す立体画像プリンタを用
いて、立体画像プリントを製造する方法について説明す
る。立体画像プリンタはコンピュータ72により制御さ
れており、図12に示す処理ルーチンに従い透明フィル
ム60にCMYインク及び透明インクが塗布される。ま
ず、ステップ300で、コンピュータ72のメモリから
予め用意された立体写真用の画像データが読み込まれ
る。立体写真用の画像データは、1画素のRGB各色に
ついて、立体画像を再生するための位相情報及び振幅情
報が小領域毎に分割されて構成されている。
【0086】次に、ステップ302で、CMYインクの
インク濃度及び塗り厚さに応じて屈折率及び厚みが変化
し光路長が変化することを考慮し、CMYインクによる
光路長変化と透明インクによる光路長変化とにより目的
の位相変調量が得られるように、塗布する透明インクの
インク濃度を算出する。
【0087】次に、ステップ304で、透明フィルム6
0の搬送を開始する。即ち、透明フィルム60は収納部
62から引き出され、所定速度で搬送されてインク塗布
部66に供給される。次に、ステップ306で、インク
塗布部66に供給された透明フィルム60上に、図13
に示すように、書き込みヘッド68を用いて小領域毎に
CMYインクを塗布すると共に、CMYインクが塗布さ
れた小領域に透明インクを塗布するように配置された書
き込みヘッド70から透明インクを塗布する。
【0088】書き込みヘッド68により格子状に配列さ
れた小領域毎にCMYいずれか1色のインクが塗布され
て、所定の色分布を有するCMYインク層74が形成さ
れる。即ち、R色の振幅情報に基づいてインク噴射量を
制御して透明フィルム60の表面にドット状にC色イン
クを塗布し、同様にG色の振幅情報に基づいてM色イン
クを塗布し、B色の振幅情報に基づいてY色インクを塗
布する。例えば、C色インクが塗布されるC色領域、M
色インクが塗布されるM色領域、及びY色インクが塗布
されるY色領域をCMYの順に繰り返し配列し、隣接す
るCMY3色の領域を1画素としてフルカラー記録する
ことができる。
【0089】このとき、インク塗り厚さを一定にして小
領域毎に塗布するインク濃度(インクの色材濃度)を変
えることにより、小領域毎に色材濃度が変化したCMY
インク層74が形成される。色材濃度に応じて光透過率
が変化するので、CMYインク層74は、透過光の振幅
を各色毎に変調するフィルタ層となる。なお、CMY各
色のインク濃度を一定にして小領域毎にインク塗り厚さ
を変え、インク塗り厚さに応じて光透過率を変化させて
もよい。
【0090】書き込みヘッド70により透明インクが塗
布されて、小領域毎にインク濃度が変化した透明インク
層76が形成される。インク濃度に応じて屈折率が変化
し、屈折率に応じて光路長が変化するので、透明インク
層76は、透過光の位相変調量の空間分布を有し、透過
光の位相を変調する位相変調層となる。
【0091】書き込みヘッド68、70は、各々、図示
しないキャリッジに保持され、図示しないガイドにより
矢印C方向に往復移動されているので、透明フィルム6
0表面は矢印C方向(フィルム幅方向)に主走査され
る。また、透明フィルム60は、複数の搬送ローラ64
により所定方向に搬送され、搬送方向とは逆方向に副走
査される。このようにして透明フィルム60が書き込み
ヘッド68、70により走査され、画像データに応じて
インクが塗布される。
【0092】次に、ステップ308で、入力された画像
データに応じた書き込みが終了したか否かを判断する。
書き込みが終了している場合には、処理ルーチンを終了
してフィルムの搬送を停止し、書き込みが終了していな
い場合には、ステップ202に戻って次の領域の書き込
みを開始する。インク塗布部66でインクが塗布された
透明フィルム60は、カッタ67により画像形成領域毎
に切断される。
【0093】インク塗布後の透明フィルム60(立体画
像プリント)にフィルム側から白色光を照射すると、フ
ィルタ層であるCMYインク層74により小領域毎にR
GB光が各々異なる割合で吸収されて透過波長が選択さ
れると共に振幅が変調され、位相変調層である透明イン
ク層76により位相が変調されて、透過光が射出され
る。これによりフルカラーの立体画像が再生される。
【0094】以上説明した通り、本実施の形態では、イ
ンクジェット記録ヘッドを用いて画像データを書き込む
ので、インクジェット・プリンタと同様の方法、装置を
用いて簡便に計算機ホログラムを記録することができ
る。また、干渉縞を書き込むのではなく、インクジェッ
ト記録ヘッドにより位相情報、振幅情報をドット状に書
き込むので、書き込み装置が簡単になり安定に波面を再
生することができると共に、ゴースト画像の無いカラー
ホログラムが再生される。特に、位相情報に応じて濃度
の異なる透明インクを塗布し、インク濃度に応じて屈折
率を変化させて位相変調層を形成するので、露光・現像
処理を行う場合と比較して位相変調量の調整が容易とな
り、高画質な立体画像を得ることができる。
【0095】なお、第1の実施の形態と同様、小領域毎
にインク塗り厚さが変化する位相変調層や、小領域毎に
インク濃度とインク塗り厚さの両方が変化する位相変調
層を形成してもよい。また、小領域毎にインク塗布割合
が変化する位相変調層を形成してもよい。また、上記で
は、CMYインク及び透明インクの4色のインクを使用
したが、更にブラック(B)インクを加えるなど、5色
以上のインクを使用することもできる。
【0096】以下に本発明の他の応用例について説明す
る。
【0097】上記の第1〜第3の実施の形態では、銀塩
フィルムをレーザ露光して振幅情報を記録する例やCM
Yインクを塗布して振幅情報を記録する例について説明
したが、熱昇華ペーパ、感熱紙等の感熱記録材料等を用
い、熱により振幅情報を記録することもできる。
【0098】また、上記の第1〜第3の実施の形態で
は、透過型の立体画像プリントを用いてレーザ・プロジ
ェクタ等で投影画像を得る例について説明したが、フィ
ルムの支持体側にアルミニウム等の金属薄膜を貼り付け
ることにより、反射型の立体画像プリントとしても使用
することができる。また、立体画像プリントは、3次元
画像の表示以外に、光情報通信における光変調器として
使用することができる外、位相変調層のみを用いて光の
位相波面歪み補償フィルムとして使用することもでき
る。
【0099】また、上記の第1〜第3の実施の形態で
は、フィルムをレーザ光で走査露光する例について説明
したが、例えば、ビーム径を広げたレーザ光を、液晶、
マイクロミラー・アレイ等の空間光変調器を用いて変調
し、フィルムの所定面積の領域を同時に露光(面露光)
してもよい。また、EL(エレクトロ・ルミネッセン
ス)素子アレイ等のレーザ以外の発光素子アレイを用い
てもよい。面露光を行うことで露光時間が短縮され、露
光精度が向上する。また、レーザ光で露光する代わり
に、近接場光で露光することもできる。
【0100】また、上記の第1〜第3の実施の形態で
は、インクジェット記録方式により位相変調層を形成す
る例について説明したが、顔料を樹脂バインダー中に分
散させたトナーをゼログラフィーにより定着する、顔料
を樹脂中に分散させた光硬化性樹脂を光硬化して硬化樹
脂層を形成する、等により位相変調層を形成することも
できる。
【0101】また、光硬化性インクを用い、インク塗布
と光照射とを連続的に行なうことにより、塗布されたイ
ンクが広がる前に硬化され、小さなドットを形成するこ
とが可能になる。これにより高密度で記録を行なうこと
ができる。更に、インク層表面に、インク層との屈折率
差が大きくなるようにインク層とは異なる組成の透明材
料をコーティングすることにより、透明インクの塗り厚
を薄くすることができる。
【0102】また、図14に示すように、透明フィルム
60の表面に、小領域とこれに隣接する小領域とを隔て
る仕切り78を設けることができる。小領域の周囲に仕
切り78を設けることにより、インクが仕切り78を超
えて広がり難くなり、インク滲みが防止される。なお、
この例では、透明フィルム60上に、透明インク層7
6、CMYインク層74がこの順に積層されている。即
ち、透明フィルム60上に、書き込みヘッド70を用い
て小領域毎に透明インクを塗布すると共に、透明インク
が塗布された小領域にCMYインクを塗布するように配
置された書き込みヘッド68からCMYインクを塗布し
て、透明インク層76及びCMYインク層74を形成す
る。
【0103】
【発明の効果】本発明の立体画像プリントの製造方法及
び立体画像プリンタによれば、高画質で違和感の無いカ
ラーの立体画像を再生する立体画像プリントを簡便に製
造することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る立体画像プリンタのシ
ステム構成を示す概略図である。
【図2】第1の実施の形態で使用する銀塩フィルムの層
構成を示す断面図である。
【図3】第1の実施の形態に係る立体画像プリンタを使
用した場合の露光工程の処理ルーチンを示すフローチャ
ートである。
【図4】第1の実施の形態での銀塩フィルムの露光方法
及びインク塗布方法を説明するための図であり、(A)
は現像処理後の銀塩フィルムの平面図、(B)はインク
塗布時の銀塩フィルムの断面図である。
【図5】第2の実施の形態に係る立体画像プリンタのシ
ステム構成を示す概略図である。
【図6】第2の実施の形態で使用する銀塩フィルムの層
構成を示す断面図である。
【図7】第2の実施の形態での銀塩フィルムの露光方法
及びインク塗布方法を説明するための図である。
【図8】第1の実施の形態に係る立体画像プリンタのイ
ンク塗布部の構成を示す概略図である。
【図9】現像処理後の銀塩フィルムを用いて3次元物体
像を観測する様子を示す図である。
【図10】第1の実施の形態に係る立体画像プリンタを
使用した場合のインク塗布工程の処理ルーチンを示すフ
ローチャートである。
【図11】第3の実施の形態に係る立体画像プリンタの
システム構成を示す概略図である。
【図12】第3の実施の形態に係る立体画像プリンタを
使用した場合のインク塗布工程の処理ルーチンを示すフ
ローチャートである。
【図13】第3の実施の形態でのインク塗布方法を説明
するための図である。
【図14】透明フィルムの表面に小領域と隣接する小領
域とを隔てる仕切りを設けた構成を示す概略図である。
【符号の説明】
10,10A 銀塩フィルム 12,62 収納部 14,64 搬送ローラ 15 露光部 16 現像処理部 18 乾燥器 19,66 インク塗布部 20,67 カッタ 22R 赤色レーザ光源 22G 緑色レーザ光源 22B 青色レーザ光源 24 ポリゴンミラー 26 fθレンズ 28,72 コンピュータ 30 現像槽 32 定着槽 34 漂白槽 36,36A 支持体 38 青感光層 40 緑感光層 42,42A 赤感光層 44,44A 透明インク層 46 中間層 48 露光領域 50 領域 52 色フィルタ層 53,68,70 書き込みヘッド 60 透明フィルム 74 CMYインク層 76 透明インク層 78 仕切り
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03B 35/00 B41J 3/00 M 2K008 G03C 7/14 F Fターム(参考) 2C056 FB01 2C062 RA01 2C362 AA07 AA10 BA04 CA10 CA18 CB71 2H016 AA00 2H059 AC04 2K008 AA09 BB00 FF01 FF27

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各色毎の振幅情報を記録するために各色に
    対応して設けられた複数の感光層を備えた立体画像記録
    フィルムに、立体画像を再生する位相情報及び各色毎の
    振幅情報が小領域毎に分割されて表された画像データの
    位相情報及び振幅情報を記録して、立体画像プリントを
    製造する立体画像プリントの製造方法であって、 前記複数の感光層の各々を、前記画像データの小領域毎
    の振幅情報に応じて各色毎に変調された光で露光した後
    に現像し、各小領域の透過率を露光量に応じて変化させ
    て振幅情報を記録することにより、各色毎の色フィルタ
    が複数積層されたフィルタ層を形成し、 塗布濃度又は単位面積当りの塗布量を変化させることに
    より位相情報を記録可能な位相記録材料を、前記フィル
    タ層の前記小領域の各々に、前記画像データの小領域毎
    の位相情報に応じた塗布濃度又は単位面積当りの塗布量
    で塗布し、位相変調層を形成して、立体画像プリントを
    製造する、 立体画像プリントの製造方法。
  2. 【請求項2】振幅情報を記録するための感光層と、各色
    毎の小領域フィルタが多数個配列された色分解フィルタ
    層と、を備えた立体画像記録フィルムに、立体画像を再
    生する各色毎の位相情報及び振幅情報が小領域毎に分割
    されて表された画像データの位相情報及び振幅情報を記
    録して、立体画像プリントを製造する立体画像プリント
    の製造方法であって、 前記感光層を、前記画像データの小領域毎の振幅情報に
    応じて変調された光で露光した後に現像し、各小領域の
    透過率を露光量に応じて変化させて振幅情報を記録する
    ことにより、振幅変調層を形成し、 塗布濃度又は単位面積当りの塗布量を変化させることに
    より位相情報を記録可能な位相記録材料を、前記振幅変
    調層の前記小領域の各々に、前記画像データの小領域毎
    の位相情報に応じた塗布濃度又は単位面積当りの塗布量
    で塗布し、位相変調層を形成して、立体画像プリントを
    製造する、 立体画像プリントの製造方法。
  3. 【請求項3】透明フィルムに、立体画像を再生する各色
    毎の位相情報及び振幅情報が小領域毎に分割されて表さ
    れた画像データの位相情報及び振幅情報を記録して、立
    体画像プリントを製造する立体画像プリントの製造方法
    であって、 各色毎に吸収波長の異なる色のインクを、前記透明フィ
    ルムに、前記画像データの小領域毎の振幅情報に応じた
    塗布濃度又は単位面積当りの塗布量で塗布して振幅情報
    を記録することにより、各色毎の色フィルタが多数個平
    面状に配列された色インク層を形成すると共に、 塗布濃度又は単位面積当りの塗布量を変化させることに
    より位相情報を記録可能な位相記録材料を、前記色イン
    ク層の前記小領域の各々に、前記画像データの小領域毎
    の位相情報に応じた塗布濃度又は単位面積当りの塗布量
    で塗布し、位相変調層を形成して、立体画像プリントを
    製造する、 立体画像プリントの製造方法。
  4. 【請求項4】各色毎の振幅情報を記録するために各色に
    対応して設けられた複数の感光層を備えた立体画像記録
    フィルムに、立体画像を再生する位相情報及び各色毎の
    振幅情報が小領域毎に分割されて表された画像データの
    位相情報及び振幅情報を記録して、立体画像プリントを
    製造する立体画像プリンタであって、 前記画像データの小領域毎の振幅情報に応じて各色毎に
    変調された光を出力する各色毎の光源と、 前記立体画像記録フィルムの複数の感光層の各々を前記
    各色毎の光源から出力された対応する光で露光する露光
    手段と、 前記露光手段により露光された立体画像記録フィルムを
    現像する現像手段と、 塗布濃度又は単位面積当りの塗布量を変化させることに
    より位相情報を記録可能な位相記録材料を、前記現像手
    段により現像された立体画像記録フィルムに、前記画像
    データの小領域毎の位相情報に応じた塗布濃度又は単位
    面積当りの塗布量で塗布する塗布手段と、 を備えた立体画像プリンタ。
  5. 【請求項5】振幅情報を記録するための感光層と、各色
    毎の小領域フィルタが多数個配列された色分解フィルタ
    層と、を備えた立体画像記録フィルムに、立体画像を再
    生する各色毎の位相情報及び振幅情報が小領域毎に分割
    されて表された画像データの位相情報及び振幅情報を記
    録して、立体画像プリントを製造する立体画像プリンタ
    であって、 前記画像データの小領域毎の振幅情報に応じて変調され
    た光を出力する光源と、 前記立体画像記録フィルムの前記感光層を前記光源から
    出力された光で露光する露光手段と、 前記露光手段により露光された立体画像記録フィルムを
    現像する現像手段と、 塗布濃度又は単位面積当りの塗布量を変化させることに
    より位相情報を記録可能な位相記録材料を、前記現像手
    段により現像された立体画像記録フィルムに、前記画像
    データの小領域毎の位相情報に応じた塗布濃度又は単位
    面積当りの塗布量で塗布する塗布手段と、 を備えた立体画像プリンタ。
  6. 【請求項6】透明フィルムに、立体画像を再生する各色
    毎の位相情報及び振幅情報が小領域毎に分割されて表さ
    れた画像データの位相情報及び振幅情報を記録して、立
    体画像プリントを製造する立体画像プリンタであって、 各色毎に吸収波長の異なる色のインクを、前記透明フィ
    ルムに、前記画像データの小領域毎の振幅情報に応じた
    塗布濃度又は単位面積当りの塗布量で塗布する第1の塗
    布手段と、 塗布濃度又は単位面積当りの塗布量を変化させることに
    より位相情報を記録可能な位相記録材料を、前記小領域
    の各々に、前記画像データの小領域毎の位相情報に応じ
    た塗布濃度又は単位面積当りの塗布量で塗布する第2の
    塗布手段と、 を備えた立体画像プリンタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005300966A (ja) * 2004-04-13 2005-10-27 Brainet Corp 印刷ホログラム
JP2007522503A (ja) * 2004-02-06 2007-08-09 ナガヤマ アイピー ホールディングズ エルエルシー 複素点描マルチカラー印刷
CN102798980A (zh) * 2012-08-16 2012-11-28 林文友 3d平面画板的制作方法
JP2015198436A (ja) * 2014-04-03 2015-11-09 キヤノン株式会社 画像形成装置、画像形成方法、およびプログラム

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