JP2003280340A - 現像装置及び画像形成装置 - Google Patents

現像装置及び画像形成装置

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JP2003280340A
JP2003280340A JP2002078047A JP2002078047A JP2003280340A JP 2003280340 A JP2003280340 A JP 2003280340A JP 2002078047 A JP2002078047 A JP 2002078047A JP 2002078047 A JP2002078047 A JP 2002078047A JP 2003280340 A JP2003280340 A JP 2003280340A
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Japan
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latent image
developing
electric field
image forming
toner
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JP2002078047A
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Akira Asami
彰 浅見
Takamasa Ozeki
孝将 尾関
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像能力に影響を与えることなく、スリーブ
汚れを低減することである。 【解決手段】 感光体ドラム上の紙間領域に対して、潜
像形成領域に印加される交番電界の周波数よりも高い周
波数の交番電界を形成する。これにより、紙間領域が現
像位置にあるとき、その紙間領域に対向する現像スリー
ブの表面に付着したトナーの付着力を弱めることがで
き、スリーブ汚れを低減することができる。交番電界の
周波数を高めるほど、現像スリーブ表面とトナーとの間
の付着力を弱める効果が高まるが、画質が劣化すること
がある。しかし、紙間領域にだけ高い周波数の交番電界
を形成するので、現像能力に悪影響を及ぼすことはな
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、潜像担持体と現像
剤担持体との間に交番電界を形成するための電界形成手
段を備えた現像装置、及び、この現像装置を備えた複写
機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真法を利用又は応用した画像形成
装置においては、デジタル潜像技術を使用した高速デジ
タル複写機やプリンタの商品開発が進んでいる。デジタ
ル方式では、ドット画像を忠実に再現するためにドット
ピッチの狭い潜像が感光体ドラム上に形成される。その
ため、近年の画像形成装置では、このような潜像を適切
に現像するために小粒径化したトナーが用い、ドット再
現性を高めている。また、トナーの平均粒径が同じ現像
剤を用いる場合でも、微紛トナーの含有率が多い現像剤
を用いる方がドット再現性の向上に効果的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述したよ
うにトナーの小粒径化が進んだり、微紛トナーの含有率
が高まったりするほど、それが引き起こす問題も非常に
重大で、解決が困難なものとなる。特に、現像剤担持体
である現像スリーブの表面にトナーが固着して汚れる現
象(以下、「スリーブ汚れ」という。)が発生する問題
は重要である。これは、小粒径トナーや微紛トナーが多
くなると、トナー粒子1個当りのQ/M(帯電量/質
量)が大きくなりやすいことが原因である。トナーのQ
/Mが増加すると、感光体ドラム上の静電潜像が形成さ
れない非潜像形成領域と現像スリーブとの間で形成され
る電界(以下、「逆現像電界」という。)から受ける静
電力が増加する。更に、トナーのQ/Mが増加すると、
トナーと現像スリーブとの間に生じる鏡像力も増加す
る。これらの力によって、現像スリーブにトナーが付着
しやすくなるからである。
【0004】また、近年の画像形成装置では、現像能力
を高くして画像濃度を安定化させるため、感光体ドラム
表面と現像スリーブ表面との間の最小距離すなわち現像
ギャップを狭くする傾向にある。しかし、現像ギャップ
が狭くなると、地肌部に対して形成される逆現像電界か
らトナーが受ける静電力が増加する。そのため、現像ギ
ャップを狭くすることによっても、トナーが現像スリー
ブ表面に付着しやすくなり、スリーブ汚れが生じやすく
なる。
【0005】また、近年の画像形成装置では、トナーが
転写材に転写されずに感光体ドラム上に残留した転写残
トナーを現像装置に戻して再利用するトナーリサイクル
機構を採用する傾向にある。このような画像形成装置に
使用されるトナーには、通常、トナーの流動性を高める
ために添加剤が外添される。そのため、トナー母体とキ
ャリアとの間に添加剤が介在することになり、トナー母
体とキャリアとの間の距離が離れることになる。その結
果、トナー母体とキャリアとの間に働くファンデルワー
ルス力が小さくなり、トナーとキャリアとの吸着力が小
さくなる。したがって、添加剤が外添されたトナーの場
合、トナーがキャリアから離れやすくなる結果、現像ス
リーブ表面に接触するトナーの数が増え、スリーブ汚れ
が生じやすくなる。
【0006】また、近年の画像形成装置では、ワックス
を内添したトナーが使用されることがあるが、このよう
なトナーの場合、トナー表面に染み出たワックスにより
トナーが現像スリーブに固着してしまうこともある。
【0007】また、近年の画像形成装置では、融点の低
い低融点トナーが使用されることがあるが、このような
トナーの場合、機内温度の上昇等によって、トナーが現
像スリーブ上で軟化しやすい。軟化したトナーは、現像
スリーブ表面との吸着力が増すため、低融点トナーが使
用するとスリーブ汚れが生じやすくなる。
【0008】また、近年の画像形成装置では、現像位置
に搬送される現像剤量(以下、「現像剤汲上量」とい
う。)を増やす目的で、現像スリーブ表面にサンドブラ
スト加工を施すことがある。現像剤汲上量を増やすため
の他の方法に、従来から現像スリーブ表面に溝を切る方
法もあるが、この構成では溝ピッチの縞が画像上に発生
することがある。そのため、サンドブラスト加工を施し
て現像剤汲上量を増やす方法が採用される。しかし、現
像スリーブ表面をサンドブラスト加工した場合でも、現
像剤の搬送の際に現像剤が現像スリーブ上で僅かにスリ
ップするため、現像剤の移動速度と現像スリーブの表面
移動速度との間に差が生じる。このような差が生じる
と、現像スリーブ上におけるトナーとキャリアの動きの
自由度が増す結果、現像スリーブ表面に接触するトナー
の数が増え、スリーブ汚れが生じやすくなる。
【0009】従来、スリーブ汚れを解決する目的で、特
開平8−54787号公報には、湿度の低下によってト
ナーの帯電量が高くなった場合に、画像形成動作に入る
前に現像スリーブを1回転させる画像形成装置が開示さ
れている。しかし、上述したように、スリーブ汚れはト
ナー帯電量の上昇だけでなく様々な要因で生じ得るもの
である。また、トナー材料によっては低湿環境下に限ら
ずトナー帯電量が高くなることもある。よって、上記公
報に開示の画像形成装置では、スリーブ汚れを抑制する
効果は少ないという不具合がある。また、湿度が低下す
るたびに現像スリーブを1回転させるのでは、近年の高
速化の要求に応えることができないという不具合もあ
る。
【0010】また、特開平11−194618号公報に
は、現像スリーブ表面を滑らかな凸凹状にサンドブラス
ト加工し、その表面に無電解メッキを施した画像形成装
置が開示されている。この画像形成装置によれば、主に
帯電性の低いトナーの現像スリーブへの付着を抑制でき
るとしている。しかし、この画像形成装置を長期的に使
用すると、現像スリーブ表面が磨耗して、その効果が減
ってしまうという不具合がある。また、上述したような
現像スリーブを製造するには製造コストが高くなるとい
う不具合もある。
【0011】また、特開2001−242711号公報
及び特開2001−242712号公報には、現像位置
における磁力分布を調節して、スリーブ汚れが起きにく
いように現像剤を穂立ちさせる画像形成装置が開示され
ている。しかし、これらの公報に開示の磁力分布を実現
するには実用上多くの制限があるという不具合がある。
【0012】また、特開2001−312126号公報
には、十分に大きな逆現像電界を形成するために非潜像
形成領域である地肌部分と現像スリーブ表面との間の地
肌ポテンシャルを大きくした画像形成装置が開示されて
いる。この画像形成装置では、スリーブ汚れが発生して
も画像の地肌部分に汚れが生じないようにしている。し
かし、地肌ポテンシャルが大きいと、トナーと逆極性に
帯電したキャリアが感光体ドラム上の地肌部分に付着す
るキャリア付着が生じ、そのキャリア付着により画質が
劣化するという別の不具合が生じやすくなる。特に、小
粒径のキャリアを使用した画像形成装置では、キャリア
付着が顕著となり、実用レベルで使用することは困難で
あるという不具合もある。
【0013】このようにしてスリーブ汚れが発生する
と、現像が繰り返し行われることで、現像スリーブ表面
に付着したトナーの帯電量がキャリアとの摩擦等により
増加することになる。これにより、トナーが付着した現
像スリーブの表面部分における電位の絶対値は、その現
像スリーブに印加されている現像バイアスより決まる電
位の絶対値よりも高いものとなる。この結果、トナーが
付着した現像スリーブの表面部分では、トナーが付着し
ていない表面部分に比べ、ネガ/ポジ現像方式では現像
バイアスが高くなったのと同じ状態になり、ポジ/ポジ
現像方式では現像バイアスが低くなったのと同じ状態に
なる。したがって、スリーブ汚れが生じると、現像電界
にムラが生じ、画質が劣化することになる。また、トナ
ーが付着した現像スリーブの表面部分における電位の絶
対値が大きくなる結果、逆現像電界が弱まり、これも画
質に悪影響を及ぼす。具体的には、例えば、いわゆるネ
ガ/ポジ現像方式を採用する場合には、感光体ドラム上
の潜像が存在しない部分にもトナーが付着しやすくな
り、地肌汚れが発生しやすくなる。なお、ネガ/ポジ現
像方式とは、負極性に帯電された感光体ドラム上にネガ
潜像を作像し、現像バイアスとして負極性を印加して負
極性に帯電したトナーを現像する方式である。
【0014】本発明は、以上の背景に鑑みなされたもの
であり、その目的とするところは、上述した公報に開示
の装置がもつ不具合がなく、上述した種々の要因で発生
するスリーブ汚れを低減することができる現像装置及び
画像形成装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、潜像担持体上の潜像を現像する
ための現像剤を担持する現像剤担持体と、上記潜像担持
体と上記現像剤担持体との間に交流成分を含む現像電界
を形成するための電界形成手段とを備えた現像装置にお
いて、上記電界形成手段は、上記潜像担持体の表面移動
方向における潜像が形成されない非潜像形成領域に対し
て、該潜像担持体の表面移動方向における潜像が形成さ
れる潜像形成領域に印加される電界の周波数よりも高い
周波数で電界強度が変化する電界を形成することを特徴
とするものである。また、請求項2の発明は、潜像担持
体上の潜像を現像するための現像剤を担持する現像剤担
持体と、上記潜像担持体と上記現像剤担持体との間に交
流成分を含む現像電界を形成するための電界形成手段と
を備えた現像装置において、上記電界形成手段は、上記
潜像担持体の表面移動方向における潜像が形成されない
非潜像形成領域に対して、該潜像担持体の表面移動方向
における潜像が形成される潜像形成領域に印加される電
界の電界強度のピークツゥピークよりも大きいピークツ
ゥピークをもつ電界を形成することを特徴とするもので
ある。また、請求項3の発明は、潜像担持体上の潜像を
現像するための現像剤を担持する現像剤担持体と、上記
潜像担持体と上記現像剤担持体との間に現像電界を形成
するための電界形成手段とを備えた現像装置において、
上記電界形成手段は、上記潜像担持体の表面移動方向に
おける潜像が形成される潜像形成領域に対しては直流成
分のみからなる電界を形成し、該潜像担持体の表面移動
方向における潜像が形成されない非潜像形成領域に対し
ては交流成分を含む電界を形成することを特徴とするも
のである。また、請求項4の発明は、請求項1、2又は
3の現像装置において、上記非潜像形成領域は、複数枚
の画像を連続して形成するときの各画像に対応する潜像
間における領域であることを特徴とするものである。ま
た、請求項5の発明は、潜像担持体と、該潜像担持体上
の潜像を現像するための現像手段とを備えた画像形成装
置において、上記現像手段として、請求項1、2、3又
は4の現像装置を用いたことを特徴とするものである。
上記請求項1乃至3の現像装置においては、非潜像形成
領域に対して交流成分を含む電界が印加される。これに
より、非潜像形成領域が現像位置にあるとき、その非潜
像形成領域に対向する現像剤担持体の表面に付着したト
ナーには、強弱変化する静電力が働く。このような静電
力が働くことで、現像剤担持体表面とトナーとの間の付
着力が弱めることができ、スリーブ汚れを低減すること
ができるものと考えられる。特に、非潜像形成領域に対
して印加される電界が、その電界の向きを周期的に変化
させる交番電界であれば、更に効果的にスリーブ汚れを
低減することができるものと考えられる。なお、非潜像
形成領域とは、潜像担持体の表面移動方向に直交する方
向に潜像が存在しない領域を意味する。したがって、非
潜像形成領域には、複数枚の画像を連続して形成すると
きの各画像に対応する潜像間における領域、いわゆる紙
間領域が含まれる。また、例えば、転写紙の上端が潜像
担持体表面上の移動方向下流側に対応する場合、一枚の
転写紙の上半分にだけ画像がある画像を形成するときの
下半分に対応する潜像担持体の表面領域も含まれる。こ
こで、交流成分を含む電界の周波数を高めるほど、現像
剤担持体表面とトナーとの間の付着力を弱める効果が高
まる。しかし、潜像形成領域に印加される電界の周波数
も高くすると、ベタ画像に隣接するハーフトーン画像中
にトナー抜けが生じるなど画質が劣化する。そこで、請
求項1の現像装置においては、非潜像形成領域では、潜
像形成領域に印加される電界の周波数よりも高い周波数
をもつ電界を形成する。これにより、潜像形成領域に印
加される電界の周波数を低くして画質の劣化を抑制でき
るとともに、スリーブ汚れを効果的に低減することがで
きる。また、請求項3の現像装置においては、潜像形成
領域に対しては直流成分のみからなる電界を形成し、非
潜像形成領域に対しては交流成分を含む電界を形成す
る。これにより、潜像形成領域には交流成分を含む電界
が印加されないのでそのような電界による画質の劣化を
防止できるとともに、スリーブ汚れを低減することがで
きる。また、交流成分を含む電界の強さの変化量が大き
いほど、現像剤担持体表面とトナーとの間の付着力を弱
める効果が高まる。しかし、潜像形成領域に印加される
電界の電界強度のピークツゥピークが大きいと、いわゆ
る画像の白抜けが生じるなど画質が劣化する。そこで、
請求項2の現像装置においては、非潜像形成領域では、
潜像形成領域に印加される電界の電界強度のピークツゥ
ピークよりも大きいピークツゥピークをもつ電界を形成
する。これにより、潜像形成領域に印加される電界の電
界強度のピークツゥピークを小さくして画質の劣化を抑
制できるとともに、スリーブ汚れを効果的に低減するこ
とができる。なお、このように潜像形成領域と非潜像形
成領域とで互いに異なる現像電界が形成される画像形成
装置は、特開平5−6088号公報、特開2001−4
2732号公報及び特開2001−42739号公報に
開示されている。しかし、これらの画像形成装置は、潜
像担持体上に残留したトナーを現像剤担持体に付着させ
てクリーニングするものである。したがって、これらの
画像形成装置は、非潜像形成領域に形成される現像電界
によりトナーを現像剤担持体表面に吸着させるものであ
り、上述した請求項1乃至3の発明とは全く逆にスリー
ブ汚れが加速することになる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、画像形成装置で
ある電子写真方式のカラーレーザプリンタ(以下、「レ
ーザプリンタ」という。)に適用した実施形態について
説明する。なお、本実施形態では、本発明をカラー画像
形成装置に適用する場合について説明するが、モノクロ
画像形成装置についても同様に適用することができる。
図2は、本実施形態に係るレーザプリンタの概略構成図
である。このレーザプリンタは、イエロー(Y)、マゼ
ンダ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像を形
成するための4組のトナー像形成部1Y,1M,1C,
1Kを有する。なお、以下の説明において、各符号の添
字Y、M、C、Kは、それぞれイエロー、マゼンダ、シ
アン、黒用の部材であることを示す。トナー像形成部1
Y,1M,1C,1Kは、転写材としての転写紙の移動
方向(図中の矢印A方向)における上流側から順に配置
されている。トナー像形成部1Y,1M,1C,1K
は、それぞれ、潜像担持体としての感光体ドラム11
Y,11M,11C,11Kを有する感光体ユニット
と、現像ユニットを備えている。また、各トナー像形成
部1Y,1M,1C,1Kの配置は、各感光体ユニット
内の感光体ドラムの回転軸が平行になるように、かつ、
転写紙移動方向に所定のピッチで配列するように、設定
されている。
【0017】また、本実施形態に係るレーザプリンタ
は、上記トナー像形成部1Y,1M,1C,1Kのほ
か、光書込ユニット2と、給紙カセット3,4と、レジ
ストローラ対5とを備えている。また、このレーザプリ
ンタは、転写紙を担持して各トナー像形成部の転写位置
を通過するように搬送する転写材搬送部材としての転写
紙搬送ベルト60を有する転写ユニット6、ベルト定着
方式の定着ユニット7、排紙トレイ8等も備えている。
また、このレーザプリンタは、図示していない手差しト
レイ、トナー補給容器、廃トナーボトル、両面・反転ユ
ニット、電源ユニットなども備えている。上記光書込ユ
ニット2は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反
射ミラー等を備え、色分解された画像データに基づいて
各感光体ドラム11Y,11M,11C,11Kの表面
にレーザ光を走査しながら照射する。また、図2中の一
点鎖線は、転写紙の搬送経路を示している。給紙カセッ
ト3,4から給送された転写紙は、図示しない搬送ガイ
ドに案内されながら搬送ローラで搬送される。そして、
このようにして搬送される転写紙は、レジストローラ対
5が設けられている一時停止位置に送られる。このレジ
ストローラ対5により所定のタイミングで送出された転
写紙は、転写紙搬送ベルト60に担持され、各トナー像
形成部1Y,1M,1C,1Kの転写位置を通過するよ
うに搬送される。各トナー像形成部1Y,1M,1C,
1Kにより各色トナー像が重ね合わせて転写されると転
写紙上に合成トナー像が形成され、定着ユニット7で合
成トナー像が転写紙上に定着された後、排紙トレイ8上
に排出される。
【0018】図3は、上記トナー像形成部1Y,1M,
1C,1Kのうち、イエローのトナー像形成部1Yの概
略構成を示す拡大図である。他のトナー像形成部1M,
1C,1Kについてもそれぞれ同じ構成となっているの
で、それらの説明は省略する。図3において、トナー像
形成部1Yは、前述のように感光体ユニット10Y及び
現像ユニット20Yを備えている。感光体ユニット10
Yは、感光体ドラム11Yのほか、感光体ドラム表面に
潤滑剤を塗布するブラシローラ12Yと、感光体ドラム
表面をクリーニングする揺動可能なクリーニングブレー
ド13Yとを備えている。また、この感光体ユニット1
0Yは、感光体ドラム表面を除電する除電ランプ14
Y、感光体ドラム表面を一様帯電する非接触型の帯電ロ
ーラ15Y等を備えている。本実施形態では、各感光体
ユニットの感光体ドラムとして、表面に有機感光体(O
PC)層を有するものを用いている。
【0019】上記構成の感光体ユニットにおいて、ま
ず、帯電ローラ15Yにより感光体ドラム11Yの表面
が一様帯電される。そして、その表面上に上記光書込ユ
ニット2で変調及び偏向されたレーザ光Lが走査されな
がら照射されることで、感光体ドラム11Yの表面に静
電潜像が形成される。感光体ドラム11Y上の静電潜像
は、後述の現像ユニット20Yで現像されてイエローの
トナー像となる。転写紙搬送ベルト60上の転写紙10
0が通過する転写位置Ptでは、感光体ドラム11Y上
のトナー像が転写紙100に転写される。トナー像が転
写された後の感光体ドラム11Yの表面は、ブラシロー
ラ12Yで所定量の潤滑剤が塗布された後、クリーニン
グブレード13Yでクリーニングされる。その後、除電
ランプ14Yから照射された光によって除電され、次の
静電潜像の形成に備えられる。
【0020】上記現像ユニット20Yは、磁性キャリア
及びマイナス帯電のトナーを含む二成分現像剤を使用し
ている。この現像ユニット20Yには、現像ケース21
Yの感光体ドラム側の開口から一部露出するように現像
剤担持体としての現像スリーブ22Yが配設されてい
る。この現像スリーブ22Yは、非磁性材質からなり、
その内部には、固定配置された磁界発生手段としてマグ
ネットローラが備わっている。現像スリーブ22Yの材
質としては、特に限定されることはなく、ステンレス
鋼、アルミニウム、セラミックス等の非磁性材料や、更
にこれらにコーティング等したものなどが用いられる。
また、本実施形態では、現像スリーブ22Yの表面がサ
ンドブラスト加工されている。また、現像ユニット20
Yには、搬送スクリュー23Y,24Y、現像ドクタ2
5Y、トナー濃度センサ26Y、粉体ポンプ27Y等も
設けられている。トナー濃度センサ26Yは、現像剤の
透磁率を検知する透磁率センサー(Tセンサ)から構成
されている。また、現像ドクタ25Yは、剛性かつ磁性
を有する材料で形成される。なお、現像ドクタ25Y
は、鉄、ステンレス等の金属材料からなるものに限ら
ず、フェライト、マグネタイト等の磁性粒子を配合した
樹脂材料で構成することも可能である。さらに、現像ド
クタ25Y自体を磁性材料で構成することなく、磁性材
料で構成された金属板等の別部材を現像ドクタ25Yに
直接もしくは間接的に固定する構成とすることによって
も同様の効果を得ることができる。
【0021】現像ケース21Y内に収容された現像剤
は、搬送スクリュー23Y,24Yによって撹拌搬送さ
れることにより、トナーと磁性キャリアが互いに逆極性
に摩擦帯電される。そして、この現像剤の一部が現像ス
リーブ22Yの表面に担持され、現像ドクタ25Yで層
厚が規制された後、感光体ドラム11Yと対向する現像
位置に搬送される。現像位置では、感光体ドラム11Y
上の静電潜像と、現像スリーブ22Yに印加される現像
バイアスとで形成される現像電界によって、現像スリー
ブ22Y上の現像剤中のトナーが静電潜像に向かって移
動する。これにより、感光体ドラム11Y上の静電潜像
が現像される。なお、本実施形態では、負極性に帯電さ
れた感光体ドラム11Y上にネガ潜像を作像し、現像バ
イアスとして負極性を印加して負極性に帯電したトナー
を現像する、いわゆるネガ/ポジ現像方式を採用してい
るが、この方式に限られない。例えば、いわゆるポジ/
ポジ現像方式であってもよく、また、トナーと感光体ド
ラム11Yの表面の極性が上述とは逆であってもよい。
なお、ポジ/ポジ現像方式の場合には、現像スリーブ2
2Yの表面汚れで生じる問題は、地肌汚れではなく低濃
度画像となる。
【0022】現像ケース21Y内の現像剤のトナー濃度
は、画像データから得られる画像面積及び上記トナー濃
度センサ26Yの検知結果に応じて、粉体ポンプ27Y
によるトナー補給によって一定に保たれる。また、本実
施形態に係るプリンタでは、10枚に1回の頻度で、感
光体ドラム11Y上に形成された複数のハーフトーンパ
ターン及びベタパターンを反射濃度センサ(Pセンサ)
により検知する。そして、この検知結果に基づいてトナ
ー付着量を換算し、トナー付着量が狙いの量になるよう
に帯電電位、光量、トナー濃度センサの狙い値を適宜設
定する。なお、このようなプロセスコントロールの頻度
は、コピースピードなどに応じて例えば5〜200枚の
間で適宜設定される。
【0023】次に、本発明の特徴部分である現像バイア
スについて説明する。図4は、イエローの現像剤により
現像を行う現像ユニット20Yの現像スリーブ22Yに
現像バイアスを印加して現像位置に現像電界を形成する
電界形成手段としての現像電界形成部の概略構成を示す
ブロック図である。他の現像ユニット20M,20C,
20Kについてもそれぞれ同じ構成となっているので、
それらの説明は省略する。上記現像電界形成部は、現像
スリーブ22Yにバイアスを印加するパワーパック28
Yと、そのパワーパック28Yから出力されるバイアス
を制御するバイアス制御部29とから構成されている。
なお、バイアス制御部29は、他の現像ユニット20
M,20C,20Kでも共用されている。
【0024】上記パワーパック28Yは、直流成分(以
下、「DC」という。)のみのバイアス又はそのDCに
交流成分(以下、「AC」という。)が重畳したバイア
スを出力するものである。また、上記バイアス制御部2
9は、CPU等から構成され、DCに重畳されるACを
制御するための制御信号をパワーパック28Yに出力す
る。このような現像電界形成部により形成される現像電
界の具体的な形成方法については、以下の各実施例にお
いて詳述する。
【0025】〔実施例1〕次に、図4に示したシステム
を用いた一実施例(以下、本実施例を「実施例1」とい
う。)について説明する。まず、本実施例で用いるプリ
ンタの主な機械条件について説明する。本実施例では、
径が30mmである感光体ドラム11Y,11M,11
C,11Kを使用し、その線速を185mm/secと
している。現像位置における感光体ドラム11Y,11
M,11C,11Kの表面線速に対する現像スリーブ2
2Y,22M,22C,22Kの表面線速の比(現像ス
リーブ線速/感光体ドラム線速)は1.5である。な
お、現像スリーブ22Y,22M,22C,22Kの径
は18mmである。また、現像ギャップは0.4mmで
ある。また、現像スリーブ22Y,22M,22C,2
2Kの表面と現像ドクタ25Yとの間の最小距離すなわ
ちドクタギャップは0.6mmである。これにより、初
期の現像剤汲上量は、60mg/cm2となった。ま
た、現像スリーブ22Y,22M,22C,22K内部
のマグネットローラには、現像位置に対向して磁性キャ
リアを穂立ちさせるための磁界を形成する主磁極が備わ
っている。現像スリーブ表面移動方向における主磁極の
磁力線を出す面の向きは、感光体ドラム11Y,11
M,11C,11Kの軸と現像スリーブ22Y,22
M,22C,22Kの軸とを通る平面に対して0°であ
る。また、主磁極により形成される最大磁束密度は10
0mTである。また、帯電ローラ15Y,15M,15
C,15Kにより一様帯電されたときの感光体ドラム1
1Y,11M,11C,11Kの表面電位すなわち非潜
像形成領域の電位は、−700Vである。また、光書込
ユニット2からのレーザ光Lが照射されることで形成さ
れる静電潜像部分の電位は、−100Vである。
【0026】次に、本実施例で使用するトナー及び磁性
キャリアについて説明する。トナーに使用される結着樹
脂としては、従来から公知の樹脂を全て使用することが
可能である。例えば、スチレン−アクリロニトリル−ア
クリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレ
ンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合
体)、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられ
る。また、単独で使用してもよいが、2種類以上を併用
してもよい。また、これらの樹脂の製造方法も特に限定
されるものではなく、塊状重合、溶液重合、乳化重合、
懸濁重合などいずれも使用できる。外添剤としては、無
機微粒子を好ましく用いることができる。本実施例にお
けるトナーの外添剤には、1.0重量%のシリカと、
0.5重量%の酸化チタンを用いている。また、オイル
レス定着のための離型剤としては、酸化ライスワック
ス、低分子量ポリプロピレンワックス、カルナウバワッ
クス等が使用できる。なお、必要に応じて帯電制御剤を
含有させてもよい。本実施例におけるトナーの体積平均
粒径は5〜10μmであり、5μm以下の粒子が60〜
80個数%となる粒径分布を有する。また、本実施例で
使用する磁性キャリアには、重量平均粒径が35μmの
フェライト粒子にメチルメタクリレート樹脂(MMA)
を膜厚が0.5μmとなるようにコートしたものを用い
た。磁性キャリアの芯剤としては、マグネタイトのコー
ティングキャリアでも使用できる。これらのトナー及び
磁性キャリアの混合比(TC)及び帯電量(Q/M)を
ブローオフ法によって測定したところ、混合比(TC)
は5〜8重量%であり、帯電量(Q/M)は30〜40
μC/gであった。
【0027】図1は、本実施例1におけるバイアス制御
部29のバイアス制御の内容を説明するタイミングチャ
ートである。なお、現像ユニット20Y,20M,20
C,20Kのバイアス制御の内容はそれぞれ同じ内容で
あるため、ここでは現像ユニット20Yについてのみ説
明する。本実施例1では、現像スリーブ22Yが対向す
る感光体ドラム11Yの表面が潜像形成領域である場合
と非潜像形成領域である場合とで互いに異なるバイアス
が出力される。なお、ここでいう非潜像形成領域とは、
連続プリント中における紙間部分に対応する感光体ドラ
ム上の表面領域を指す。
【0028】本実施例1では、パワーパック28Yから
常にDCにACを重畳させたバイアスが出力される。そ
して、バイアス制御部29の制御の下、現像スリーブ2
2Yが非潜像形成領域に対向する場合には、潜像形成領
域に対向する場合よりも高い周波数をもつACを重畳さ
せたバイアスが現像スリーブ22Yに印加される。これ
により、感光体ドラム11Y表面上の非潜像形成領域に
対して印加される現像電界の周波数は、潜像形成領域に
対して印加される交番電界の周波数よりも高くなる。な
お、本実施例1における現像バイアスの具体的な特性値
は、下記の表1に示すとおりである。
【表1】
【0029】〔実施例2〕次に、図4に示したシステム
を用いた他の実施例(以下、本実施例を「実施例2」と
いう。)について説明する。なお、本実施例2は、バイ
アス制御部29のバイアス制御の内容が異なる以外は、
上記実施例1と同じであるので、以下、バイアス制御の
内容についてのみ説明する。
【0030】図5は、本実施例2におけるバイアス制御
部29のバイアス制御の内容を説明するタイミングチャ
ートである。本実施例2では、パワーパック28Yから
常にDCにACを重畳させたバイアスが出力される。そ
して、バイアス制御部29の制御の下、現像スリーブ2
2Yが非潜像形成領域に対向する場合には、潜像形成領
域に対向する場合よりも高いピーク間電圧をもつバイア
スが現像スリーブ22Yに印加される。これにより、感
光体ドラム11Y表面上の非潜像形成領域に対して印加
される現像電界の強さの変化量は、潜像形成領域に対し
て印加される交番電界の強さの変化量よりも大きくな
る。なお、本実施例2における現像バイアスの具体的な
特性値は、下記の表2に示すとおりである。
【表2】
【0031】〔実施例3〕次に、図4に示したシステム
を用いた更に他の実施例(以下、本実施例を「実施例
3」という。)について説明する。なお、本実施例3
は、バイアス制御部29のバイアス制御の内容が異なる
以外は、上記実施例1と同じであるので、以下、バイア
ス制御の内容についてのみ説明する。
【0032】図6は、本実施例3におけるバイアス制御
部29のバイアス制御の内容を説明するタイミングチャ
ートである。本実施例3では、バイアス制御部29の制
御の下、現像スリーブ22Yが潜像形成領域に対向する
場合には、DCのみのバイアスが現像スリーブ22Yに
印加される。一方、現像スリーブ22Yが非潜像形成領
域に対向する場合には、DCにACを重畳させたバイア
スが現像スリーブ22Yに印加される。これにより、感
光体ドラム11Y表面上の潜像形成領域に対しては、直
流成分のみからなる電界が印加され、非潜像形成領域に
対しては直流成分と交流成分からなる交番電界が印加さ
れる。なお、本実施例3における現像バイアスの具体的
な特性値は、下記の表3に示すとおりである。
【表3】
【0033】以下、上述した3つの実施例についての評
価結果について説明する。この評価の比較対象には、現
像スリーブ22Yが潜像形成領域に対向する場合にも非
潜像形成領域に対向する場合にもDCのみのバイアスを
現像スリーブ22Yに印加する比較例を用いた。なお、
この比較例は、バイアス制御の内容が異なる以外は上記
実施例1と同じである。
【0034】図7は、上述した3つの実施例と上記比較
例のプリンタを用いて行った評価結果を示すグラフであ
る。この評価においては、40万枚の画像を連続プリン
トする間の地肌ポテンシャルを変化を測定した。なお、
地肌ポテンシャルとは、感光体ドラムの帯電電位すなわ
ち非潜像形成領域である地肌部分の電位と現像スリーブ
の表面電位との間の電位差を意味する。具体的な測定方
法は、連続プリント中画像の地肌部分の汚れすなわち地
肌汚れを観察し、定期的に地肌汚れが消えるように感光
体ドラムの帯電電位又は現像バイアスの調節したときの
地肌ポテンシャルをプロットした。なお、地肌ポテンシ
ャルが小さいほど、感光体ドラムへのキャリア付着を抑
制でき、またスリーブ汚れを低減できる。
【0035】この評価で行った40万枚の連続プリント
は、複数日に分け、断続的に行ったものである。そのた
め、図7に示すように、連続プリントを中断したときに
は一時的に地肌ポテンシャルが下がった。これは、連続
プリント中は現像スリーブに付着したトナーの帯電量が
磁性キャリアとの摩擦により増加するが、中断時には、
そのトナー中の電荷が現像スリーブ側に逃げて、そのト
ナーの帯電量が一次的に低下したものと考えられる。
【0036】以下、評価結果について考察する。なお、
上述のように、プリント開始時の地肌ポテンシャルはい
ずれの場合も200Vである。DCのみのバイアスを現
像スリーブに印加する比較例では、プリント枚数が5万
枚に達したときには、地肌ポテンシャルが200Vであ
るにも関わらず、すでに地肌汚れが発生していた。そし
て、40万枚まで地肌汚れを発生させないためには、4
00V以上の地肌ポテンシャルが必要となることが判明
した。
【0037】一方、潜像形成領域にはDCのみの現像バ
イアスを印加し、非潜像形成領域にはDCにACを重畳
させた現像バイアスを印加する実施例3では、プリント
枚数が5万枚に達したときには、まだ地肌汚れが発生し
ていなかった。このとき、地肌ポテンシャルを約125
Vまで下げることができた。そして、40万枚まで地肌
汚れを発生させないためには、300V程度の地肌ポテ
ンシャルが必要となるが、比較例に比べて必要となる地
肌ポテンシャルを少なくできることが判明した。
【0038】また、非潜像形成領域には潜像形成領域の
ときよりも高いピーク間電圧のAC成分をもつ現像バイ
アスが印加される実施例2でも、プリント枚数が5万枚
に達したときには、まだ地肌汚れが発生していなかっ
た。このとき、地肌ポテンシャルを約50Vまで下げる
ことができた。そして、40万枚まで地肌汚れを発生さ
せないために必要な地肌ポテンシャルは、200V程度
に抑えることができた。
【0039】また、非潜像形成領域には潜像形成領域の
ときよりも高い周波数のAC成分をもつ現像バイアスが
印加される実施例1でも、プリント枚数が5万枚に達し
たときには、まだ地肌汚れが発生していなかった。この
とき、地肌ポテンシャルを約50Vまで下げることがで
きた。そして、40万枚まで地肌汚れを発生させないた
めに必要な地肌ポテンシャルは、150V程度に抑える
ことができた。
【0040】また、上記実施例1及び2と上記実施例3
とを比較すると、潜像形成領域に対してもAC成分をも
つ現像バイアスを印加すれば、地肌ポテンシャルを低く
抑えることができることも判明した。しかし、ACの条
件、現像剤の構成、機械条件等によっては、潜像形成領
域に対してもAC成分をもつ現像バイアスを印加すると
画像上に不具合が発生することがある。なお、上記実施
例1及び2では、そのような画像上の不具合は発生して
いない。
【0041】以上、本実施形態の実施例1によれば、現
像ユニット20Y,20M,20C,20Kは、潜像担
持体である感光体ドラム11Y,11M,11C,11
K上の潜像を現像するための現像剤を担持する現像剤担
持体としての現像スリーブ22Y,22M,22C,2
2Kと、感光体ドラムと現像スリーブとの間に交流成分
(AC)を含む電界を形成するための電界形成手段とし
ての現像電界形成部を備えている。そして、その現像電
界形成部は、感光体ドラム表面移動方向における静電潜
像が形成されない非潜像形成領域に対して、感光体ドラ
ム表面移動方向における静電潜像が形成される潜像形成
領域に印加される交番電界の周波数よりも高い周波数の
交番電界を形成する。これにより、非潜像形成領域が現
像位置にあるとき、その非潜像形成領域に対向する現像
スリーブの表面に付着したトナーには、強弱変化又は力
の向きが周期的に反転する静電力が働くことになる。よ
って、現像剤担持体表面とトナーとの間の付着力が弱め
ることができ、スリーブ汚れを低減することができるも
のと考えられる。なお、この作用効果は、上記実施例2
及び3においても同様である。特に、本実施形態の実施
例1によれば、交番電界の周波数を高めるほど、現像剤
担持体表面とトナーとの間の付着力を弱める効果が高ま
るが、画質が劣化することがある。しかし、この現像ユ
ニット20Y,20M,20C,20Kは、非潜像形成
領域では、潜像形成領域に印加される交番電界の周波数
よりも高い周波数の交番電界を形成するので、潜像形成
領域に印加される交番電界の周波数を低くして画質の劣
化を抑制できるとともに、スリーブ汚れを効果的に低減
することができる。また、本実施形態の実施例2によれ
ば、上記現像電界形成部が、非潜像形成領域に対して、
潜像形成領域に印加される交番電界の電界強度のピーク
ツゥピークよりも大きいピークツゥピークをもつ交番電
界を形成する。また、交番電界の電界強度のピークツゥ
ピークが大きいほど、現像剤担持体表面とトナーとの間
の付着力を弱める効果が高まるが、画質が劣化すること
がある。しかし、この現像ユニット20Y,20M,2
0C,20Kは、非潜像形成領域では、交番電界の強さ
の電界強度のピークツゥピークよりも大きいピークツゥ
ピークをもつ交番電界を形成するので、潜像形成領域に
印加される交番電界の電界強度のピークツゥピークを小
さくして画質の劣化を抑制できるとともに、スリーブ汚
れを効果的に低減することができる。また、本実施形態
の実施例3によれば、上記現像電界形成部が、潜像形成
領域に対しては直流成分のみからなる電界を形成し、非
潜像形成領域に対しては交番電界を形成する。これによ
り、潜像形成領域には交番電界が印加されないので交番
電界による画質の劣化を防止できるとともに、スリーブ
汚れを低減することができる。また、本実施形態の実施
例1乃至3によれば、複数枚の画像を連続して形成する
ときの各画像に対応する潜像間における領域を非潜像形
成領域としている。上述のように、非潜像形成領域に
は、例えば、転写紙の上端が潜像担持体表面上の移動方
向下流側に対応する場合、一枚の転写紙の上半分にだけ
画像がある画像を形成するときの下半分に対応する潜像
担持体の表面領域も含まれる。このような領域を非潜像
形成領域とする場合、スリーブ汚れをより効果的に低減
できる。しかし、この場合には、例えば、光書込ユニッ
ト2に送られる画像データを、バイアス制御部29にも
送り、バイアス制御部29でその画像データに基づいて
感光体ドラム表面の潜像が存在しない部分を算出し、こ
れをバイアス制御にフィードバックするという複雑な制
御が必要となる。一方、本実施形態の実施例1乃至3に
ように、いわゆる紙間領域を非潜像形成領域とすれば、
このような複雑な制御を必要とせずに、スリーブ汚れを
十分に低減することができる。
【0042】尚、本実施形態では、ACバイアスとして
正弦波電圧を利用しているが、矩形波電圧の方がより好
ましい。
【0043】
【発明の効果】請求項1乃至5の発明によれば、非潜像
形成領域に対しては潜像形成領域の場合とは異なる交番
電界を形成するので、トナーが現像剤担持体表面に付着
したとしても、潜像形成領域に対する現像に影響を与え
ることなく、トナーの付着力を弱めることができ、スリ
ーブ汚れを低減することができるという優れた効果があ
る。しかも、上述した公報に開示の装置がもっていたよ
うな不具合もなく、スリーブ汚れを低減することができ
るという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るレーザプリンタの実施例1に係
るバイアス制御部のバイアス制御の内容を説明するタイ
ミングチャート。
【図2】同レーザプリンタの概略構成図。
【図3】同レーザプリンタにおけるイエローのトナー像
形成部の概略構成を示す拡大図。
【図4】同トナー像形成部における現像ユニットの現像
電界形成部の概略構成を示すブロック図。
【図5】実施例2に係るバイアス制御部のバイアス制御
の内容を説明するタイミングチャート。
【図6】実施例3に係るバイアス制御部のバイアス制御
の内容を説明するタイミングチャート。
【図7】実施例1〜3及び比較例におけるプリンタを用
いて行った評価結果を示すグラフ。
【符号の説明】
1Y,1M,1C,1K トナー像形成部 11Y,11M,11C,11K 感光体ドラム 20Y,20M,20C,20K 現像ユニット 22Y,22M,22C,22K 現像スリーブ 25Y 現像ドクタ 28Y パワーパック 29 バイアス制御部 60 転写紙搬送ベルト 100 転写紙
フロントページの続き Fターム(参考) 2H027 DA01 DA04 DA22 DA46 DA50 DE01 DE07 DE09 EA05 EA15 EC06 EC09 ED02 ED09 EE02 EF06 EF12 2H073 AA01 BA02 BA03 BA06 BA09 BA13 BA23 BA36 BA41 BA45 CA03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】潜像担持体上の潜像を現像するための現像
    剤を担持する現像剤担持体と、上記潜像担持体と上記現
    像剤担持体との間に交流成分を含む現像電界を形成する
    ための電界形成手段とを備えた現像装置において、上記
    電界形成手段は、上記潜像担持体の表面移動方向におけ
    る潜像が形成されない非潜像形成領域に対して、該潜像
    担持体の表面移動方向における潜像が形成される潜像形
    成領域に印加される電界の周波数よりも高い周波数で電
    界強度が変化する電界を形成することを特徴とする現像
    装置。
  2. 【請求項2】潜像担持体上の潜像を現像するための現像
    剤を担持する現像剤担持体と、上記潜像担持体と上記現
    像剤担持体との間に交流成分を含む現像電界を形成する
    ための電界形成手段とを備えた現像装置において、上記
    電界形成手段は、上記潜像担持体の表面移動方向におけ
    る潜像が形成されない非潜像形成領域に対して、該潜像
    担持体の表面移動方向における潜像が形成される潜像形
    成領域に印加される電界の電界強度のピークツゥピーク
    よりも大きいピークツゥピークをもつ電界を形成するこ
    とを特徴とする現像装置。
  3. 【請求項3】潜像担持体上の潜像を現像するための現像
    剤を担持する現像剤担持体と、上記潜像担持体と上記現
    像剤担持体との間に現像電界を形成するための電界形成
    手段とを備えた現像装置において、上記電界形成手段
    は、上記潜像担持体の表面移動方向における潜像が形成
    される潜像形成領域に対しては直流成分のみからなる電
    界を形成し、該潜像担持体の表面移動方向における潜像
    が形成されない非潜像形成領域に対しては交流成分を含
    む電界を形成することを特徴とする現像装置。
  4. 【請求項4】請求項1、2又は3の現像装置において、
    上記非潜像形成領域は、複数枚の画像を連続して形成す
    るときの各画像に対応する潜像間における領域であるこ
    とを特徴とする現像装置。
  5. 【請求項5】潜像担持体と、該潜像担持体上の潜像を現
    像するための現像手段とを備えた画像形成装置におい
    て、上記現像手段として、請求項1、2、3又は4の現
    像装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006030222A (ja) * 2004-07-12 2006-02-02 Ricoh Co Ltd 画像形成方法及び画像形成装置
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