JP2003279903A - 検眼レンズ - Google Patents

検眼レンズ

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JP2003279903A
JP2003279903A JP2002081599A JP2002081599A JP2003279903A JP 2003279903 A JP2003279903 A JP 2003279903A JP 2002081599 A JP2002081599 A JP 2002081599A JP 2002081599 A JP2002081599 A JP 2002081599A JP 2003279903 A JP2003279903 A JP 2003279903A
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lens
molded body
rim
rim portion
optometry
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JP2002081599A
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English (en)
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Kimio Shiozawa
喜三雄 塩沢
Ichiro Onishi
一郎 大西
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造コストを低減できると共に、耐久性に優
れ、識別性が良好な検眼レンズを提供する。 【解決手段】 透明樹脂の成形体であるレンズ部2と、
レンズ部2の端面を被覆してレンズ部に固定されている
着色樹脂の成形体であるリム部3と、レンズ部2又はリ
ム部3と一体に成形されてその外周縁から外方に突出す
る摘み部5とを有する検眼レンズとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、眼鏡処方の装用テ
ストに用いる検眼レンズに関する。
【0002】
【従来の技術】使用者の眼に適合する眼鏡レンズを選定
する眼鏡処方の装用テストでは、検眼レンズセットの中
から検眼レンズを選定して取り出し、検眼眼鏡枠のレン
ズ装着部に滑り込ませるように装着して検眼し、検眼レ
ンズを順次差し替えて最適の眼鏡レンズを選定すること
が行われている。また、最適であると判断されたレンズ
を使用者に実際に使ってもらって使用感を確認してもら
うことも行われている。
【0003】検眼眼鏡枠は、金属製で、両方の眼に対し
てそれぞれ3枚の検眼レンズを重ねて装着できる構造に
なっている。例えば、累進レンズの場合は、遠用部用の
検眼レンズ、近用部用の検眼レンズを装着し、これらに
加えて乱視用の検眼レンズを装着する場合がある。その
ため、検眼レンズは、軽量であることが必要であり、通
常の眼鏡レンズよりも径が小さく、例えば38mm径で
ある。
【0004】図7(a)に示すように、従来の検眼レン
ズ200は、通常のプラスチックレンズの外周部を大き
く削ってレンズ部210が作製され、摘み部220が設
けられた金属製のリム230にレンズ部210を枠入れ
して作製されている。摘み部220は、検眼レンズセッ
トから取り出す際や、検眼眼鏡枠のレンズ装着部に装脱
着する際に、検眼レンズ200を指で保持するために用
いられる。
【0005】このような検眼レンズ200は、金属製リ
ム230やレンズ部210の外周部の研削などの製造コ
ストが高い。
【0006】そのため、図7(b)に示すように、特許
第315351号で提案されている検眼レンズ300で
は、レンズ部310と摘み部320とをアクリル樹脂等
の透明樹脂で一体に射出成形し、金属製のリムを廃止す
ることを提案している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特許第
315351号で提案された検眼レンズ300は、全体
が脆い透明樹脂で構成されているため、金属製の検眼眼
鏡枠のレンズ装着部に装脱着する際などに端縁に欠けや
傷が生じやすく、その結果、耐久性に劣るという問題が
ある。
【0008】また、従来の検眼レンズでは、摘み部の刻
印又は摘み部に貼着されているラベルで検眼レンズの識
別を行っているが、摘み部の表示だけでは検眼レンズを
一目で識別することが困難であり、識別性に劣るという
問題がある。
【0009】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、製造コストを低減できると共に、耐久性に優れる
検眼レンズを提供することを目的とする。
【0010】また、本発明は、識別性が良好な検眼レン
ズを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するため、鋭意検討を重ねた結果、レンズ部を透明
樹脂の成形体で構成し、リム部を樹脂の成形体で構成す
ると共に、レンズ部の端面をリム部で被覆、固定し、か
つ、摘み部をレンズ部又はリム部と一体成形した検眼レ
ンズとすることが有効であることを知見した。
【0012】かかる検眼レンズは、レンズ部、リム部を
樹脂成形によって作製すると共に、摘み部をこれらと一
体成形していることにより、金属リムを用いる場合と比
較して製造コストを低減することができる。また、樹脂
製のレンズ部の端面をリム部で保護していることによ
り、レンズ部の端面が欠けたり、傷が付いたりすること
をリム部で防止することができるため、耐久性に優れ
る。
【0013】また、リム部を着色樹脂で構成し、着色樹
脂を種々の色で着色することにより、リム部の色を手が
かりにして一目で識別することが可能であるため、識別
性に優れる。
【0014】また、リム部を弾性樹脂で構成することに
より、落としても割れ難い検眼レンズとすることが可能
である。更に、リム部にレンズ部の凸面側に突出する保
護突出部を設けることにより、レンズ部の凸面側を保護
することが可能になる。レンズ部とリム部の相互の固定
手段として、リム部を2つの部品で構成し、これらの部
品を組み合わせたときに形成されるヤゲン溝部にレンズ
部にヤゲン溝部に収まるヤゲン部を設けることにより、
リム部にレンズ部を固定することができる。
【0015】従って、請求項1記載の発明は、透明樹脂
の成形体であるレンズ部と、前記レンズ部の端面を被覆
して前記レンズ部に固定されている樹脂の成形体である
リム部と、前記レンズ部又は前記リム部と一体に成形さ
れてその外周縁から外方に突出する摘み部とを有するこ
とを特徴とする検眼レンズを提供する。
【0016】請求項2記載の発明は、請求項1記載の検
眼レンズにおいて、前記リム部が、着色樹脂の成形体で
あることを特徴とする検眼レンズを提供する。
【0017】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の検眼レンズにおいて、前記リム部が、弾性樹脂の成
形体であることを特徴とする検眼レンズを提供する。
【0018】請求項4記載の発明は、請求項1〜3いず
れかに記載の検眼レンズにおいて、前記リム部に、前記
レンズ部の端縁から前記レンズ部の凸面側に突出した保
護突出部が設けられていることを特徴とする検眼レンズ
を提供する。
【0019】請求項5記載の発明は、請求項1〜4いず
れかに記載の検眼レンズにおいて、前記リム部が、樹脂
の成形体である第1リム部成形体と樹脂の成形体である
第2リム部成形体とが互いに固定されて構成され、これ
らの第1リム部成形体と第2リム部成形体の間に形成さ
れたヤゲン溝部に前記レンズ部の端面に設けられたヤゲ
ン部が収められていることを特徴とする検眼レンズを提
供する。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の検眼レンズの実施
の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態
に限定されるものではない。
【0021】図1は、本発明の検眼レンズの第1実施形
態を示すもので、(a)はレンズの凸面側(紙面より上
側)から見た正面図、(b)はレンズの凹面側から見た
背面図である。
【0022】この検眼レンズ1は、透明樹脂の成形体で
あるレンズ部2と、樹脂の成形体であるリム部3と、指
で掴んで保持するための摘み部4とを備える。この検眼
レンズ1の外径は、基本的には約38mmであり、下端
部が下方に膨らんで、レンズ部2の中心を通る垂直方向
の長さは約40mmである。
【0023】レンズ部2は、通常の眼鏡レンズと同様
に、眼球側の凹面と物体側の凸面で構成され、端面(コ
バ)の厚さは約2mm程度である。レンズ部2の平面形
状は、例えば直径が約36mmの円形部21を基本にし
てこの円形部21の下部に垂直方向に約2mm突出する
三日月状の拡張部22を一体に設けた形状となってい
る。拡張部22は、レンズ部2の円形部21の直径が小
さく、特に累進レンズの下方に設定される近用部の領域
が狭くなり、見え難いことを改良するために、近用部の
領域を下方へ拡張して見易くするものである。拡張部2
2を設けても、検眼眼鏡枠のレンズ装着部への装着の機
能は円形部21が受け持っているために支障はない。ま
た、レンズ部2の左右の両端部には、水平基準線24が
成形金型からの転写で、例えば凸状又は凹状の罫書き線
あるいはドットの集合で形成されている。水平基準線
は、凸面側、凹面側のいずれに設けてもよいが、通常は
凸面側に設けられる。
【0024】レンズ部2には、様々な度数の単焦点レン
ズ、トーリックレンズ、累進レンズの遠用部、累進レン
ズの近用部、累進レンズの遠用部と近用部等を構成する
レンズ面形状が成形金型によって転写されている。これ
らのレンズ面形状は、凸面側、凹面側のいずれに形成さ
れていても良い。
【0025】レンズ部2を構成する透明樹脂としては、
例えばポリメチルメタクリレート(アクリル樹脂)、ポ
リカーボネート等の熱可塑性樹脂が例示される。
【0026】リム部3は、レンズ部2の端面の全体を覆
って保護する例えば径方向の幅が約1mmのリング状の
部材である。リム部3は、樹脂の成形体である。
【0027】リム部3を構成する樹脂としては、AB
S、ポリエチレン、ポリプロピレン、硬質塩化ビニル等
の硬質樹脂、天然ゴム、SBR、NBR、CR、EP
M、EPDM等の合成ゴム、スチレン系、オレフィン
系、ウレタン系、エステル系、軟質塩化ビニル樹脂等の
熱可塑性エラストマー等の弾性樹脂を例示することがで
きる。熱可塑性エラストマーは、常温では加硫ゴムの性
質を示し、高温で可塑化されてプラスチック加工機で成
形できる性質を備える。弾性樹脂を用いることにより、
リム部3のレンズ部2に対する保護機能が高められ、落
としても割れ難い検眼レンズとすることができる。
【0028】このような樹脂として、着色樹脂を用いる
ことが好ましい。着色樹脂は、通常、原料の樹脂に染
料、顔料等の着色剤が配合されたものである。着色剤に
は、ゴムに通常配合されているカーボンブラックも含
む。但し、着色とは、透明や半透明を除く趣旨であり、
着色剤が配合されている場合だけでなく、素材そのもの
が有色である場合も含む。リム部3を種々の色の着色樹
脂で構成することにより、検眼レンズ1をリム部3の色
で区分けすることが可能となる。
【0029】摘み部4は、検眼レンズ1の外周端面から
径方向に突出した板状又は棒状の連結部5を介して設け
られた平板である。摘み部4は、指で掴める程度の面積
を有し、その形状は制限されず、例えば図1に示す摘み
部4は逆三角形状である。連結部5は、垂直方向から斜
め約45゜の角度で右上方向又は左上方向に突出してい
る。摘み部4は、図1では凸面側から見て右方向に突出
しているが、検眼眼鏡枠の右側の装着部には右方向に、
左側の装着部には左方向に設けられる。従って、左右の
別により、摘み部4の位置が異なる。
【0030】摘み部4は、図1に示すように、レンズ部
2と一体に連結部5と共に成形されている。そのため、
図1に示す摘み部4と連結部5は、透明樹脂で構成され
ている。また、摘み部4は、リム部3と一体に成形する
こともできる。この場合、摘み部4は、着色樹脂で構成
される。摘み部4には、成形金型からの転写で左右の識
別記号、度数等の表示の識別用の刻印を設けたり、この
刻印に印刷等で着色して見易くするようにすることが可
能である。また、識別用のラベルを貼付するようにして
も良い。
【0031】図1(a)に示す検眼レンズ1では、連結
部5の凸面側にこの連結部5を覆う突出部8がリム部3
と一体に設けられている。
【0032】リム部3とレンズ部2との嵌め合いは、レ
ンズ部2の端面に外方に突出する断面三角状又はU字状
のヤゲン部を全周又は部分的に設け、リム部3にヤゲン
部を収めるヤゲン溝部を設けるように構成することがで
きる。このようなヤゲン溝部を有するリム部3を弾性樹
脂で構成する場合には、リム部3を変形させてリム部3
をレンズ部2に嵌め込むことが可能である。また、リム
部3が可撓性の樹脂で構成される場合は、リム部3を2
つの部品で構成し、これらの部品を嵌め合わせ又は接合
して固定することにより、これらの部品間にヤゲン溝部
を形成するようにしてもよい。
【0033】また、嵌め合わせ用の凸部と凹部をレンズ
部2とリム部3のそれぞれに設け、これらの凸部と凹部
の嵌め合いによりリム部3にレンズ部2を固定するよう
にすることができる。
【0034】図1に示す検眼レンズ1では、図1(b)
に示すように、レンズ部2の端面に係合用凸部25,2
6を設けると共に、リム部3の内面にこれらの係合用凸
部25,26に係合する係合用凹部32,33を設け、
更にリム部3の突出部8の凹面側にレンズ部2と一体の
連結部5が通る連結部用溝36を設けている。これらの
3箇所で例えば接着剤で固定することにより、リム部3
にレンズ部2を固定している。
【0035】図2は、図1に示す第1実施形態の検眼レ
ンズ1を構成する透明樹脂成形体の一実施形態を示すも
ので、(a)は凸面側から見た正面図、(b)は底面
図、(c)は(a)のA−A’線に沿った断面図、
(d)は(a)のB−B’線に沿った断面図である。
【0036】この透明樹脂成形体6は、レンズ部2、連
結部5及び摘み部4が射出成形等で一体成形された透明
樹脂の一体成形体である。
【0037】レンズ部2の光学面は、図1に示したよう
に、直径が約36mmの円形部21と拡張部22により
構成され、円形部21の中央両左右に水平基準線24が
成形金型から転写されて形成されている。また、レンズ
部2の端面には、垂直方向の最下端部と中央水平方向の
左端側に、それぞれ嵌め合わせ用の幅が数ミリの係合用
凸部25、26が径方向に約0.5mm程度突出してい
る。また、右上斜め45゜の方向に板状の連結部5が径
方向に突出して一体に設けられ、この連結部5の先端に
摘み部4が連結部5と同じ厚さで一体に設けられてい
る。連結部5と摘み部4の厚さは、約1mm程度であ
り、レンズ部2の端面の厚み方向のほぼ中央部に結合さ
れている。
【0038】透明樹脂成形体6を成形するときのパーテ
ィングライン(金型の合わせ目)P.L.は、図2
(b)に示すように、例えば摘み部4の凸面側の面であ
り、厚み方向の中心よりやや凸面側に偏っている。
【0039】レンズ部2のA−A’線に沿った端面の断
面形状は、図2(c)に示すように、ほぼレンズ部2の
厚み方向と平行になっているが、パーティングライン
P.L.を境にして山形の抜き勾配が設けられている。
【0040】また、レンズ部2のB−B’線に沿った係
合用凸部25,26の断面形状は、図2(d)に示すよ
うに、凸面側がパーティングラインP.L.に沿った、
凸面側の光学面から凹んだ壁面に形成され、凹面側がレ
ンズ部2の凹面側の光学面と面一に形成されている。
【0041】透明樹脂成形体6には、耐擦傷性を付与す
るハードコート膜を両面に設けることができる。また、
ハードコート膜の上に見易さを向上させるための反射防
止膜を両面に設けることができる。更に、反射防止膜の
上に、汚れの付着防止や水やけ防止などの目的で、防汚
処理層あるいは撥水・撥油処理層を両面に設けることが
できる。
【0042】図2に示した透明樹脂成形体6と対になる
リム部成形体の一実施形態を図3に示す。図3(a)
は、リム部成形体の凸面側から見た正面図、(b)は
(a)のA−A’線に沿った断面図、(c)は(a)の
B−B’線に沿った断面図である。
【0043】このリム部成形体7は、リム部3と突出部
8が射出成形等で一体成形された着色樹脂の一体成形体
である。
【0044】リム部3は、レンズ部2の外縁形状に沿う
リング状であり、その径方向の厚みは約1mmである。
リム部3のほぼ全周縁の断面形状は、図3(b)に示す
ように、レンズの凸面側にパーティングラインP.L.
がやや偏芯し、内面側にパーティングラインP.L.に
沿って凸面側が内方に突出した小さい段差壁31が設け
られている。パーティングラインP.L.を境にして凸
面側と凹面側にそれぞれ抜き勾配が設けられている。ま
た、レンズ部2の係合用凸部25,26に対応した係合
用凹部32,33がリム部3の最下端の内面と中心左側
の内面にそれぞれ設けられている。係合用凹部32,3
3の形状は、図3(c)に示すように、パーティングラ
インP.L.に沿って係合用凹部32,33の凸面側に
段差壁34が設けられ、凹面側が開放になっている。リ
ム部成形体7の最下端には、射出成形時のゲート35が
残存している。
【0045】リム部成形体7の突出部8は、透明樹脂成
形体6の連結部5とほぼ重なる位置と形状に形成されて
おり、リム部3の凸面側の前面と面一で、リム部3の凸
面側の面から突出する薄い板状である。突出部8は、連
結部5と接着されることにより、連結部5を補強する機
能を有する。突出部8の凹面側は透明樹脂成形体6の連
結部5が突き出る連結部用溝36(図1(b)参照)が
設けられている。
【0046】リム部成形体7と透明樹脂成形体6とを組
み立てて検眼レンズ1を作製するには、予めリム部成形
体7の例えば突出部8の凹面側の面や係合用凹部32,
33に接着剤を塗布する。リム部成形体7の凹面側と透
明樹脂成形体6の凸面側とを向かい合わせ、リム部成形
体7の2箇所の係合用凹部32,33と透明樹脂成形体
6の2箇所の係合用凸部25,26とをそれぞれ対応さ
せ、かつ、連結部5と突出部8とを対応させた状態でリ
ム部成形体7と透明樹脂成形体6を嵌め合わせる。これ
により、図1に示したような検眼レンズ1を作製するこ
とができる。
【0047】図4に、図2に示した透明樹脂成形体6と
図3に示したリム部成形体7とを組み合わせた検眼レン
ズ1のリム部3とレンズ部2の嵌め合わせ部分の断面を
示す。図4(a)に示すように、レンズ部2の端面の位
置は、リム部3の段差壁31に当接することで決められ
る。レンズ部2の係合用凸部25,26とリム部3の係
合用凹部32,33との係合、リム部3の突出部8の凹
面側の連結部用溝36とレンズ部2の連結部5との嵌め
合いにより、リム部3とレンズ部2の嵌め合い位置が決
定されている。
【0048】また、リム部3の段差壁31より凹面側の
部分でレンズ部2の端面が覆われ、リム部3により、レ
ンズ部2の端面が保護されている。更に、リム部3の段
差壁31、34より凸面側はレンズ部2の外周縁より凸
面側に突出したリング状の保護突出部37となってい
る。保護突出部37により、レンズ部2の凸面側の面が
ある程度保護され、傷が付き難くなっている。保護突出
部37のレンズ部2からの突出高さは0.5〜1mm程
度とすることができる。
【0049】検眼レンズ1は、検眼セットとして、収納
器の中に多数並べられたレンズ配置溝に収納される。装
用テスト時には、この検眼セットの中から、使用者の処
方に合いそうな検眼レンズを選択して図示しない金属製
の検眼眼鏡枠のレンズ装着部に水平基準線24を基準に
して装着され、検眼に用いられる。検眼後、検眼眼鏡枠
のレンズ装着部から取り出され、収納箱に戻される。
【0050】第1実施形態の検眼レンズ1は、透明樹脂
成形体6とリム部成形体7の2つの成形部品を組み立て
ることにより作製される。これらの成形部品は、射出成
形等で生産性良く製造することができる。また、検眼レ
ンズに要求される種々の度数等の異なる光学面を有する
透明樹脂成形体6は、多数個取りの金型でまとめて成形
することができる。リム部成形体7は、レンズ部3の種
類によらず同一の金型を用いて成形できる。そのため、
本実施形態の検眼レンズ1は安価に製造することができ
る。
【0051】また、透明樹脂製のレンズ部2の端面をリ
ム部3で覆っているため、金属製の検眼眼鏡枠のレンズ
装着部に滑り込ませて装着する際などに、レンズ部2の
端面がレンズ装着部に当たって欠けたり、傷が付くこと
を防止できる。更に、リム部3に凸面側に突出している
保護突出部37を設けているため、ある程度レンズ部2
の凸面を傷から保護できる。そのため、本実施形態の検
眼レンズ1は、耐久性に優れる。
【0052】更に、本実施形態の検眼レンズ1は、リム
部3が着色樹脂で構成されているため、種々の色でリム
部3を色分けすることにより、検眼レンズ1をリム部の
色を手がかりにして容易に識別することが可能である。
例えば、左右の識別、度数毎の色分け、累進レンズの加
入度毎の色分け、累進レンズのタイプ別の色分け等に利
用することができる。
【0053】また、透明樹脂成形体6を射出成形すると
きのゲートは、端面に設けられる。透明樹脂成形体6の
ゲートの痕跡は、着色樹脂よりも目立つ。そのため、リ
ムを廃止した透明樹脂の一体成形で形成された検眼レン
ズでは、見栄えを良くする目的で鏡面化等のゲート処理
をする必要があった。これに対し、本実施形態の検眼レ
ンズ1では、ゲートの痕跡が透明樹脂成形体6の端面に
残っていても、リム部3によって覆われ、露出すること
がない。そのため、ゲート処理の簡易化による生産コス
トの低減が可能である。
【0054】次に、図5、図6を参照しながら第2実施
形態の検眼レンズについて説明する。図5(a)は、第
2実施形態の検眼レンズを凸面側から見た正面図、図5
(b)は、(a)のA−A’線に沿った嵌合用突起部と
嵌合用凹部との嵌め合いを示す断面図であり、図5
(c)は、(a)のB−B’線に沿ったヤゲン部とヤゲ
ン溝部の嵌め合いを示す断面図である。図6(a)は、
図5(a)の検眼レンズを構成する透明樹脂成形体の一
例を示す正面図、図6(b)は、図5(a)の検眼レン
ズを構成する2つのリム部成形体のうちの第2リム部成
形体の合わせ面側から見た正面図である。
【0055】第2実施形態の検眼レンズは、レンズ部と
リム部の固定手段として、レンズ部の外周端面に部分的
に設けられたヤゲン部とリム部に設けられたヤゲン部を
収めるヤゲン溝部を組み合わせた構造となっている。そ
のため、リム部を半割して2つの部品で構成し、これら
の2つの部品を嵌め合わせることによってヤゲン溝部を
形成するようになっている。
【0056】図5(a)に示すように、第2実施形態の
検眼レンズ1bは、レンズ部2とリム部3bと摘み部4
bとを有する。レンズ部2は、透明樹脂で構成され、径
が約36mmの円形部21と円形部21の下部に一体に
設けられた半月状の拡張部22を有する形状になってい
る。リム部3bは、凸面側の第1リム部成形体7bと凹
面側の第2リム部成形体7b’が組み立てられて形成さ
れ、レンズ部2の端面を覆った着色樹脂で構成されるリ
ング状の部材である。摘み部4bは、この実施形態では
小判状になっており、検眼レンズ1bの外周端面から径
方向に突出した連結部5b(図6(a)参照)を介して
設けられている。連結部5bは、リム部3bと一体の2
枚の突出部8bによって表側と裏側から挟まれた構造と
なっている。
【0057】第2実施形態の検眼レンズ1bは、透明樹
脂成形体6bと第1リム部成形体7bと第2リム部成形
体7b’の3つの部品で構成されている。透明樹脂成形
体6bは、図6(a)に示すように、レンズ部2と、摘
み部4bと、摘み部4bとレンズ部2とを連結する連結
部5bと、ヤゲン部27とが射出成形等で一体に成形さ
れた透明樹脂の一体成形体である。レンズ部2は第1実
施形態と同様に円形部21と拡張部22とを有する。連
結部5bはレンズ部2の端面の垂直方向から斜め45゜
の角度で右上又は左上の方向へ突出している矩形板であ
る。連結部5bはレンズ部2の外周端面より薄く、レン
ズ部2の外周端面の厚み方向のほぼ中央部に結合されて
いる。摘み部4bは、例えば連結部5bと同じ厚さか又
は後述するリム部成形体7b、7b’の突出部8b、8
bと連結部5bを合わせた程度の厚さである。ヤゲン部
27は、レンズ部2の端面の複数箇所に径方向に突出
し、厚みがレンズ部端面より薄く形成されている断面半
円状の三日月形状である。
【0058】第2実施形態の検眼レンズ1bのリム部3
bは、リム部3bの厚み方向のほぼ中央部で半割された
形状の凸面側の第1リム部成形体7bと凹面側の第2リ
ム部成形体7b’の2つの部品で構成され、これらの部
品のそれぞれの合わせ面に設けられた嵌合用突起部と嵌
合用凹部とを嵌め合わせることにより、リム部3bが形
成されるようになっている。
【0059】図6(b)に示す第2リム部成形体7b’
の平坦な合わせ面38には、透明樹脂成形体6bに設け
られているヤゲン部27を収める半割された三日月状の
ヤゲン溝部381がそれぞれのヤゲン部27に対応した
複数の箇所(図では6箇所)に設けられている。図5
(c)に示すように、対になる第1リム部成形体7bの
合わせ面38にも、半割されたヤゲン溝部382が設け
られている。これらの2つのヤゲン溝部381,382
が組み合わされてヤゲン部27を収めるヤゲン溝部が形
成される。
【0060】また、図6(b)に示すように、第2リム
部成形体7b’の平坦な合わせ面38には嵌合用突起部
383が複数箇所(図では8箇所)に設けられている。
図5(b)に示すように、対になる第1リム部成形体7
bの合わせ面38に、嵌合用突起部383に対応した位
置に嵌合用突起部383が嵌め込められる嵌合用凹部3
84が設けられている。第2リム部成形体7b’と第1
リム部成形体7bの端面の垂直方向から斜め右上又は斜
め左上に薄い矩形板状の突出部8bが一体に設けられて
いる。それぞれの突出部8bの外面はリム部3bの外面
側の前面又は後面と面一になっている。また、突出部8
bの内面側には透明樹脂成形体6bの連結部5bを通す
図示しない半割された連結部用溝が設けられている。
【0061】図5(a)に示す検眼レンズ1bは、透明
樹脂成形体6bを挟んで第1リム部成形体7bと第2リ
ム部成形体7b’とを嵌め合わせて組み立てられてい
る。
【0062】図5(b)に示すように、嵌合用突起部3
83が嵌合用凹部384に嵌め込まれ、図では8箇所の
これらの嵌め合わせにより、第1リム部成形体7bと第
2リム部成形体7b’とが透明樹脂成形体6bを挟んだ
状態で相互に固定されている。第1リム部成形体7bの
凸面側には、第1実施形態と同様に、凸面側及び内面側
に突出する保護突出部37bが設けられている。
【0063】図5(c)に示すように、透明樹脂成形体
6bのヤゲン部27は、第1リム部成形体7bのヤゲン
溝部382と第2リム部成形体7b’のヤゲン溝部38
1が組み合わされた断面半円状のヤゲン溝に収められて
いる。これらのヤゲン部27とヤゲン溝部381,38
2の組み合わせにより、透明樹脂成形体6bが2つのリ
ム部成形体7b、7b’に固定されている。また、図示
しないが、第1リム部成形体7bの半割された連結部用
溝と第2リム部成形体7b’の半割された連結部用溝が
組み合わされて連結部用溝が形成され、この連結部用溝
に連結部5bが通っている。
【0064】第2実施形態の検眼レンズ1bは、第1実
施形態の検眼レンズ1と同様に、樹脂成形品により構成
されるため、低コストで生産できると共に、レンズ部の
端面をリム部で覆っているため、耐久性に優れる。ま
た、リム部を種々の色の着色樹脂で構成することによ
り、リム部の色を手がかりにして容易に識別することが
できる。この場合、リム部を構成する2つの部品の色を
変えることにより、識別性が更に向上する。
【0065】第2実施形態の検眼レンズ1bは、第1実
施形態の検眼レンズ1と比較して、部品点数が増えるも
のの、嵌め合わせにより組み立てるため接着剤が不要に
なり、製造が容易になる。また、リム部3bでのレンズ
部2の保持が、部分的なヤゲン部27とヤゲン溝部38
1,382によるため、リム部3bの強度を低下させず
に確実にレンズ部2が保持される。
【0066】
【発明の効果】本発明の検眼レンズは、レンズ部とリム
部の樹脂成形品で構成することができるため、製造コス
トを低減することができる。また、レンズ部の端面をリ
ム部で保護できるため、耐久性に優れる。
【0067】また、本発明の検眼レンズは、リム部を着
色樹脂で構成したことにより、識別性が良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の検眼レンズの一実施形態を示すもの
で、(a)は凸面側から見た正面図、(b)は凹面側か
ら見た背面図である。
【図2】本発明の検眼レンズを構成する透明樹脂成形体
の一実施形態を示すもので、(a)は正面図、(b)は
底面図、(c)は(a)のA−A’線に沿った断面図、
(d)は(a)のB−B’線に沿った断面図である。
【図3】本発明の検眼レンズを構成するリム部成形体の
一実施形態を示すもので、(a)は正面図、(b)は
(a)のA−A’線に沿った断面図、(c)は(a)の
B−B’線に沿った断面図である。
【図4】本発明の検眼レンズを構成するリム部とレンズ
部の嵌め合わせを示す断面図であり、(a)は、図2及
び図3のそれぞれの(a)のA−A’線に沿った断面図
に相当し、(b)は、図2及び図3のそれぞれの(a)
のB−B’線に沿った断面図に相当する。
【図5】第2実施形態の検眼レンズを示すもので、
(a)は凸面側から見た正面図、(b)は(a)のA−
A’線に沿った断面図、(c)は(a)のB−B’線に
沿った断面図である。
【図6】第2実施形態の検眼レンズを構成する部品を示
す正面図であり、(a)は透明樹脂成形体、(b)は第
2リム部成形体をそれぞれ示す。
【図7】従来の検眼レンズを示す正面図であり、(a)
は金属リム付の検眼レンズ、(b)は、リムを廃止した
検眼レンズを示す。
【符号の説明】
1 検眼レンズ 2 レンズ部 21 円形部 22 拡張部 24 水平基準線 25,26 係合用凸部 27 ヤゲン部 3、3b リム部 31 段差壁 32,33 係合用凹部 37、37b 保護突出部 38 合わせ面 381,382 ヤゲン溝部 383 嵌合用突起部 384 嵌合用凹部 4、4b 摘み部 5、5b 連結部 6、6b 透明樹脂成形体 7 リム部成形体 7b 第1リム部成形体 7b’ 第2リム部成形体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明樹脂の成形体であるレンズ部と、前
    記レンズ部の端面を被覆して前記レンズ部に固定されて
    いる樹脂の成形体であるリム部と、前記レンズ部又は前
    記リム部と一体に成形されてその外周縁から外方に突出
    する摘み部とを有することを特徴とする検眼レンズ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の検眼レンズにおいて、 前記リム部が、着色樹脂の成形体であることを特徴とす
    る検眼レンズ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の検眼レンズにおい
    て、 前記リム部が、弾性樹脂の成形体であることを特徴とす
    る検眼レンズ。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3いずれかに記載の検眼レン
    ズにおいて、 前記リム部に、前記レンズ部の端縁から前記レンズ部の
    凸面側に突出した保護突出部が設けられていることを特
    徴とする検眼レンズ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4いずれかに記載の検眼レン
    ズにおいて、 前記リム部が、樹脂の成形体である第1リム部成形体と
    樹脂の成形体である第2リム部成形体とが互いに固定さ
    れて構成され、これらの第1リム部成形体と第2リム部
    成形体の間に形成されたヤゲン溝部に前記レンズ部の端
    面に設けられたヤゲン部が収められていることを特徴と
    する検眼レンズ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007143705A (ja) * 2005-11-25 2007-06-14 Hoya Corp 摘み部付きプラスチック製検眼レンズ、その製造方法及びその製造装置
JP5987101B1 (ja) * 2015-11-12 2016-09-06 正純 逢坂 累進多焦点レンズの設計方法
JP2019511939A (ja) * 2016-02-18 2019-05-09 カテナ・プロダクツ・インコーポレーテッド 成形による眼用レンズ

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