JP2003279352A - 自動視準測量機 - Google Patents

自動視準測量機

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JP2003279352A
JP2003279352A JP2002083216A JP2002083216A JP2003279352A JP 2003279352 A JP2003279352 A JP 2003279352A JP 2002083216 A JP2002083216 A JP 2002083216A JP 2002083216 A JP2002083216 A JP 2002083216A JP 2003279352 A JP2003279352 A JP 2003279352A
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screen
collimation
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Application number
JP2002083216A
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English (en)
Inventor
Tomoaki Fukuju
智明 福壽
Akio Suzuki
晶夫 鈴木
Kunitoshi Ogawa
邦利 小川
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Sokkia Co Ltd
Original Assignee
Sokkia Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反射ターゲットをセットした複数の測定点を
自動的に測量すること。 【解決手段】 光源80からの照明光が測定点P1〜P
30の各ターゲットTに向けて照射さると、CCDカメ
ラ45により得られた画像情報が二値化処理されて各測
定点の画面上の位置が認識され、各測定点の画面上の位
置と画面中心部との距離偏差が求められ、各距離偏差を
零に抑制するための移動量と、各測定点の画面上の位置
を画面中心部に一致させるための移動方向が求められ、
各演算結果にしたがって回転駆動指令がそれぞれ各測定
点に対応して生成され、各回転駆動指令に基づいた水平
制御部54と垂直制御部56の制御により水平軸と鉛直
軸が回転駆動され、各測定点の画面上の位置が順次画面
中心部に向かって移動し、一致したときに、各測定点P
1〜P30を自動視準して測定点P1〜P30に関する
測量が実行される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、撮像装置および画
像処理装置を搭載し、指定した測定点に望遠鏡の光軸が
自動的に一致するように鉛直軸と水平軸を駆動する自動
視準測量機に係り、特に、パソコン(ペンコンピュー
タ)やPDAやデータコレクタ等の外部コントロールソ
フトウエアによっても遠隔操作できる自動視準測量機に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動視準測量機として、ビデオカ
メラ等の撮像装置を搭載したモータ駆動型トータルステ
ーションが知られている。この種のトータルステーショ
ンは、望遠鏡で測定点を視準したときに、モニタ画面に
測定点に関する画像が表示されるため、モニタ画面の画
像を見ながら測量を行うことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし従来技術では、
モニタ画面の画像を見ながら測量を行うことできるが、
複数の測定点に設置されている反射シートや反射プリズ
ム(以下反射ターゲットという)のどれを視準するかの
指示をその都度しなければならない。また、自動計測を
行うにも、測定対象物に関する設計データ等を用意しな
ければならず、しかも、データコレクタやパソコン等が
必要であった。このため、多くの測定点を測量するに
は、作業者の負担が大きくなり、疲労が蓄積されると、
測量の精度にも悪影響を与えることがある。
【0004】また、夜間や計測現場が暗い場合には、作
業効率が低下したり、測量そのものが不能になったりす
ることがある。
【0005】本発明は、従来技術の課題に鑑みてなされ
てものであり、その目的は、昼夜を問わず複数の測定点
を自動的に測量することができる自動視準測量機を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1に係わる自動視準測量機においては、反射
ターゲットをセットした複数の測定点を含む測定対象物
の方向に向けて光を照射するターゲット照明手段と、望
遠鏡で捉えた前記測定対象物を撮像して画像情報を生成
する画像情報生成手段と、前記画像情報生成手段の生成
による画像情報に従って前記測定対象物に関する画像を
画面上に表示する表示手段と、前記画像情報生成手段の
生成による画像情報を二値化処理して前記各測定点の前
記画面上における位置を認識する画像処理手段と、前記
画像処理手段の処理結果を基に前記各測定点の画面上に
おける位置を前記画面中心部に一致させるための距離偏
差と移動方向を前記各測定点に対応づけて演算する演算
手段と、前記演算手段の各演算結果に従って水平軸と鉛
直軸のうち少なくとも一方の軸を回転駆動するための回
転駆動指令を生成する回転駆動指令生成手段と、前記回
転駆動指令に応答して前記水平軸と鉛直軸のうち少なく
とも一方の軸を回転駆動する回転駆動手段と、前記画面
中心部に一致した各反射ターゲットを自動視準する自動
視準装置と、視準した前記各反射ターゲットに対して測
距・測角して測量情報を生成する測量情報生成手段と、
を備えるように構成した。
【0007】(作用) 望遠鏡で捉えた測定点を含む測
定対象物が撮像されると、測定対象物に関する画像情報
が生成されるとともに、測定対象物に関する画像が画面
上に表示される。各測定点にセットした反射ターゲット
は照明手段により照明されることで、画面上において各
反射ターゲットが背景より一層明るく見える。特に、夜
間では、暗い背景の中に各反射ターゲットが輝いて見え
る。また、この画像情報は、画像処理手段によって二値
化処理されて各測定点の画面上における位置が認識され
る。そして、この認識結果(処理結果)を基に、各測定
点の画面上における位置を画面中心部に一致させるため
の距離偏差と移動方向が画角から各測定点に対応づけて
演算され、各演算結果に従って水平軸と鉛直軸のうち少
なくとも一方の軸を回転駆動するための回転駆動指令が
それぞれ生成され、この各回転駆動指令により、水平軸
と鉛直軸のうち少なくとも一方の軸が回転駆動される
と、画面上の各測定点(反射ターゲット)の位置が画面
中心部に向かって順次移動する。そして、各測定点(反
射ターゲット)の位置が画面中心部に移動すると、望遠
鏡の光軸が各反射ターゲットの中心を向くように自動視
準が順次行われ、各測定点に対して測距・測角が行わ
れ、各測定点に関する測量情報が生成される。
【0008】このため、複数の測定点(反射ターゲッ
ト)を含む測定対象物の方向に望遠鏡を向ける操作を行
うだけで、複数の測定点に関する測量を自動的に行うこ
とができる。
【0009】特に、測定対象物の各測定点に向けて光が
照射されるため、各測定点に設置された反射ターゲット
からの光を画像処理することで、夜間や計測現場が暗い
場合であっても測量が可能になる。
【0010】請求項2においては、請求項1に記載の自
動視準測量機において、前記照明手段が間歇点滅光を照
射するように構成した。
【0011】(作用)街灯などの外乱光は照明手段の点
滅に拘わらず一定の明るさ(出力)を示すのに対し、反
射ターゲットは照明手段点灯時にのみ一定の明るさ(出
力)を示すので、照明手段点灯時の画像と消灯時の画像
を比較することで、外乱光に影響されることなく反射タ
ーゲットの位置を正確に認識できる。
【0012】また、特に夜間での測量では、照明光の点
滅により明るく輝く反射ターゲットがユーザーの脳裏に
残像として焼き付くため、望遠鏡を測定対象物の方向に
向ける作業が容易となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態につき、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0014】図1は、本発明の一実施例である自動視準
測量機(トータルステーション)全体のブロック図であ
り、図2は、この測量機の光学系と自動視準装置を説明
する図であり、図3は、この測量機の背面図である。
【0015】また、本実施例の測量機110は、トータ
ルステーションとして、図1に示したように、測定点に
セットした反射ターゲット(中央に十字線を設けた反射
プリズムシートまたはコーナキューブ)までの距離を測
定する測距部(光波距離計)48と、望遠鏡46の水平
角を測定する水平測角部(水平エンコーダ)50と、望
遠鏡46の垂直角を測定する垂直測角部(垂直エンコー
ダ)52と、望遠鏡46の水平角を制御する水平制御部
(水平サーボモータ)54と、望遠鏡46の垂直角を制
御する垂直制御部(垂直サーボモータ)56と、これら
各部を制御するとともに測定結果を算定するためのCP
U(演算制御部)58とを備えている。もちろん、望遠
鏡46は、手動で容易に回転させることもできる。
【0016】さらに、本実施例の自動視準測量機110
は、各カメラ光学系47、89で得た画像からノイズを
除去して鮮明な画像にするとともに、測定対象物の輪郭
や測定点等を弁別する画像処理装置60と、各カメラ光
学系47、89から得た画像に種々の情報等を重ね合わ
せるスーパーインポーズ装置62と、各カメラ光学系4
7、89で得た画像を表示するとともに、タッチペン6
8又は指等の測定点指定手段で触れることにより測定点
を指定したり、各種データやコマンド等を入力すること
ができるタッチパネルディスプレイ64と、測量機11
0とは別体の計測制御機(パーソナルコンピュータ)6
5等の外部機器とのデータ入出力のための入出力装置6
6とを備える。
【0017】画像処理装置60とスーパーインポーズ装
置62は、測量機110の内部に取り付けられ、タッチ
パネルディスプレイ64は、水平回転部42の下部背面
に取り付けられる。タッチパネルディスプレイ64は、
各カメラ光学系47、89により撮像された画像を表示
するだけでなく、広角カメラ光学系又は視準カメラ光学
系の視準軸(光軸)O1,Oの方向を示すレクチル線
(十字線)92、各種のコマンドを入力するためのアイ
コン、データを入力するためのテンキー、測距部48や
測角部50、52で得た測定結果等もスーパーインポー
ズ装置62により重ねて表示できるようになっている。
【0018】もちろん、タッチパネルディスプレイパネ
ル64の代わりに、普通の液晶ディスプレイ等の表示装
置と、種々のコマンドやデータ入力のためのキーボード
とを別体にして備え、測定点指定手段としては、カーソ
ル移動キー、マウス、トラックボール、ジョイスティッ
ク等を用いてもよい。また、本実施例の測量機110
は、測距部48と測角部50、52を有し、トータルス
テーションと同じ機能を有しているが、反射ターゲット
の大きさは既知であるから、測角部50,52を有して
いれば、広角カメラ光学系89で撮像されたターゲット
像の大きさに基づいて距離が求まるので、必ずしもトー
タルステーションと同じ機能を必要とするものではな
い。
【0019】広角カメラ光学系89は、広角レンズ87
と広角CCDカメラ素子88からなり、広角カメラ光学
系89の光軸O1は、視準カメラ光学系47の視準軸O
に平行に構成されている。また、広角CCDカメラ89
は、合焦レンズ19’を含むズーム装置を備え、ターゲ
ットの遠近を調整するズーム型自動焦点機構を備えてい
る。もちろん、小型化や価格抑制等のためには、ズーム
装置を省くことができ、又は、広角カメラ光学系89そ
のものも省くこともでき、さらに、広角CCDカメラ素
子88の代わりに、その他の適当な撮像装置を用いても
よい。
【0020】視準カメラ光学系47は、視準軸O上に、
対物レンズ11、反射プリズム70、ダイクロイックミ
ラー72、視準CCDカメラ素子45を設置している。
また、視準カメラ光学系47は、測距光を出射する赤外
線LED等の発光素子74と、この測距光を集光する集
光レンズ76と、集光された測距光を反射プリズム70
に向けて反射するダイクロイックミラー78とで構成さ
れる測距部光学系を有し、この測距部光学系の光軸O2
は、視準軸Oと共役の光学系で視準軸Oと同軸光学系と
される。さらに、視準カメラ光学系47は、可視光でタ
ーゲットを照明するLEDで構成した光源80と、光源
80の前方に配置された絞り81と、絞り81の前方に
配置されて、照明光を集光する集光レンズ82と、集光
された照明光を反射プリズム70に向けて反射するミラ
ー84とで構成される照明装置を有し、この照明装置の
光軸O3は、視準軸Oと共役の光学系で視準軸Oと同軸
光学系とされる。
【0021】さらに、視準カメラ光学系47は、ターゲ
ットで反射された測距光がダイクロイックミラー72で
反射して入射するフォトダイオード等の受光素子86
と、ターゲットで反射された照明光が合焦レンズ19を
経て照明されたターゲット像を結像し、結像をデジタル
画像に変換する視準CCDカメラ素子45とを備えてい
る。
【0022】照明光としては赤外線レーザ光でもよい
が、レーザ光では広角CCDカメラ素子88の視野全体
を照明しにくいので、本実施例では、視野全体に照明光
が広がり易いように、LEDで構成した光源80による
可視光の照明光を出射する照明装置を備えた。このた
め、屋内の暗所で測定する場合には、ターゲットで反射
された照明光を作業員が視認し易く便利である。また、
本実施例では、光源80をCPU58からのON/OF
F切り換え指令により点滅可能にしている。もちろん、
適当な変調回路により光源80を点滅可能にしてもよ
い。光源80を点滅させると、暗所で直接見るターゲッ
トも、タッチパネルディスプレイ64上のターゲット像
も点滅するので、一層ターゲットを視認しやすく測定点
の指定が容易になる。
【0023】さて、発光素子74から出射された測距光
(LED又は赤外線レーザ光)は、集光レンズ76、ダ
イクロイックミラー78、反射プリズム70、対物レン
ズ11を経て、測定対象物のターゲットに向けて送光さ
れる。そして、ターゲットで反射された測距光は、今来
た光路を逆進し、対物レンズ11を透過して、ダイクロ
イックプリズム72で直角方向へ反射され、受光素子8
6へ入射する。ターゲットまでの距離は、従来と同様
に、発光素子74から図示しない光ファイバーにより直
接受光素子86へ入射する参照光と、ターゲットで反射
してから受光素子86へ入射する測距光の位相差から算
出される。
【0024】一方、光源80から出射された照明光は、
集光レンズ82、ミラー84、反射プリズム70、対物
レンズ11を経て、測定対象物の測定点に設置されたタ
ーゲットに向けて送光される。そして、ターゲットで反
射された照明光は、今来た光路を逆進し、対物レンズ1
1とダイクロイックプリズム72とを透過して、合焦レ
ンズ19を経て照明されたターゲット像を結像し、この
結像をデジタル画像に変換する視準CCDカメラ素子4
5へ入射する。
【0025】ところで、本実施例では、測定点を視準カ
メラ光学系47の視準軸O上に位置させるための自動視
準装置69として、視準CCDカメラ素子45、CPU
58、画像処理装置60、水平制御部54、垂直制御部
56からなる第1の自動視準装置と、広角CCDカメラ
素子88、CPU58、画像処理装置60、水平制御部
54、垂直制御部56、図示しないズーム装置とからな
る予備視準装置とを備えている。
【0026】まず、視準CCDカメラ素子45を有する
自動視準装置について、図2及び図5に基づいてさらに
詳細に説明する。視準CCDカメラ素子45の受光部の
中心は、視準カメラ光学系47の視準軸Oと一致するよ
うにされていて、視準軸Oに沿う光線が視準CCDカメ
ラ素子45の受光部の中心に入射するので、図5に示し
たように、タッチパネルディスプレイ64上において、
視準軸Oとターゲット像90との水平方向偏差hと垂直
方向偏差vは、視準軸Oとターゲット方向のなす角に対
応する。そこで、両偏差h、vをともに0とすることに
よりターゲットを自動視準することができる。
【0027】このため、視準CCDカメラ素子45から
の画像信号は、図示しない信号処理部(増幅器、波形整
形器、A/D変換器等)を経て、CPU58に入力され
る。CPU58は、画像処理装置60に、視準CCDカ
メラ素子45で得た画像から測定対象物の輪郭やターゲ
ット像90を弁別させる。レチクル線92はタッチパネ
ルディスプレイ64の中心に表示され、その交点は視準
軸Oと一致している。また、CPU58は、タッチパネ
ルディスプレイ64上の指定したいターゲット像90に
タッチペン68で触れると、タッチペン68で触れた点
と視準軸Oとの間の水平方向偏差hと垂直方向偏差vと
を求め、これら両偏差h、vに応じた制御信号を夫々、
水平制御部54、垂直制御部56に送る。すると、両制
御部54、56は、両偏差h、vに応じた制御信号によ
り望遠鏡46を回転させ、タッチペン68で触れた点、
すなわち指定したターゲット像90を視準軸O上に移動
させる。こうして、ターゲット像90が視準軸O付近に
移動すると、CPU58は、指定されたターゲット像9
0を認識し、その後は、ターゲット像90と視準軸Oと
の間の水平方向偏差hと垂直方向偏差vとを求め、これ
ら両偏差h、vに応じた制御信号を夫々、水平制御部5
4、垂直制御部56に送って自動視準を行う。
【0028】次に広角CCDカメラ素子88を有する予
備視準装置について、図2に基づいて説明する。広角C
CDカメラ素子88の受光部の中心は、広角カメラ光学
系89の視準軸O1と一致するようにされていて、その
視準軸O1に沿う光線が広角CCDカメラ素子88の受
光部の中心に入射するので、広角CCDカメラ素子88
で得た画像も、前述の視準CCDカメラ素子45で得た
画像と同様に処理して自動的に視準を行うことができ
る。ただし、広角カメラ光学系89の視準軸O1は、視
準カメラ光学系89の視準軸Oと平行に距離dだけずれ
ているうえ低倍率であるので、予備視準装置は最初に望
遠鏡46を略ターゲット付近に向ける予備視準のために
用いられ、最終的には視準CCDカメラ素子45を含む
自動視準装置を用いて高精度に自動視準する。
【0029】大型構造物の各測定点の位置を計測するに
は、次のような方法をとる。図4に示したように、大型
構造物である測定対象物100は、自然光の外乱を避け
るため、計測室102内の暗所に設置され、多数の測定
点に夫々ターゲット(反射プリズムシートに十字線を設
けたもの)104を取り付ける。計測室102の床10
6等には、基準点を示すためのターゲット108と、各
ターゲット104、108の位置を測定するための測量
機110が設置される。
【0030】最初に、1台の測量機110のみを使用す
る測定方法を説明する。まず、測量機110を所定位置
に設置し、測量機110のメインスイッチをONとし
て、図5に示したように、広角カメラ光学系89により
得られた測定対象物100の像とレクチル線92をタッ
チパネルディスプレイ64に表示させる。
【0031】次に、タッチパネルディスプレイ64に表
示されたターゲット像(測定点又は基準点)90にタッ
チペンで触れて、測定するターゲット104、108を
指定する。すると、予備視準装置が働いて、図6に示し
たように、タッチパネルディスプレイ64上で視準軸O
を示すレクチル線92の中心と指定したターゲット像9
0が一致するまで、望遠鏡46を回転させ、指定したタ
ーゲット像90を画面中央に移動させていく。このと
き、ターゲット104、108は、光が来た方向のみに
光を反射するので、測定点又は基準点を示すターゲット
像90は、特に明るく表示されて、画像処理装置60の
処理を容易にするとともに、作業者にも自動視準の進捗
状況を分かり易くしている。
【0032】こうして、指定したターゲット104又は
108が略視準されると、さらに正確に視準するため
に、広角カメラ光学系89から視準カメラ光学系47に
プログラムで自動的に切り換え、図8に示したように、
タッチパネルディスプレイ64にターゲット像90とレ
クチル線92を表示する。ここで、ターゲット104又
は108が第1の自動視準装置により正確に自動視準さ
れると、自動的に距離測定を行うとともに、水平角及び
垂直角も測定する。このさい、これらの測定値は、指定
された座標系上の座標に変換され、図示しない適当な記
録媒体にも記録される。
【0033】前述の測定方法の手順を図8のフローチャ
ートと、図9〜図16に示したタッチパネルディスプレ
イ64に表示された画像に基づいて、さらに詳細に説明
する。ただし、以下の図面では、説明を簡単にするた
め、タッチパネルディスプレイ64上には、ターゲット
104の像90と視準方向を示すレクチル線92のみを
示す。
【0034】まず、測量機110を所定位置に設置し、
測量機110の図示しないメインスイッチをONとし
て、ステップS0に進み、図9に示したように、広角カ
メラ光学系89を最も広角として測定対象物100(図
示省略)とターゲット像90と画像上のレクチル線92
をタッチパネルディスプレイ64に表示させる。このと
き、図示しないオートフォーカス制御装置により、合焦
レンズ19’の位置を調整してターゲット104、10
8に焦点が合わせられる。また、レクチル線92の中心
は、望遠鏡46を上下左右に回転させても、広角カメラ
光学系89又は視準カメラ光学系47の視準軸O1,O
を常に示している。このため、以下、レクチル線の中心
にも符号Oを付す。
【0035】次に、ステップS1に進み、タッチパネル
ディスプレイ64に表示された測定点に位置するターゲ
ット像90にタッチペン68で触れることにより、測定
しようとするターゲット104、108を指定する。も
し、測定しようとするターゲット104、108がタッ
チパネルディスプレイ64上に表示されていないとき
は、測定点がある方向に測量機110の望遠鏡46手動
で向けて、測定点をタッチパネル64上に表示するよう
にして、測定するターゲット104,108を指定す
る。尚、タッチパネルディスプレイ64上の適当な点に
タッチペン68で触れると、後述するように、この点を
タッチパネルディスプレイ64の中心へ移動することが
でき、それまで表示されていなかった測定点をタッチパ
ネルディスプレイ64上に表示させることもできる。
【0036】測定するターゲット104、108を指定
すると、ステップS2に進み、予備視準装置が働き、C
PU58により、図10に示したように、タッチペン6
8で触れた点とレクチル線の中心Oとの水平偏差hと垂
直偏差v(ピクセル数で表す。)を検出する。次に、ス
テップS3に進み、両偏差h,vを水平制御部54と垂
直制御部56に送り、両制御部54、56を作動させ、
両偏差x、yがともに0となるように望遠鏡46を回転
させ、図11に示したように、タッチペン68で触れた
点をタッチパネルディスプレイ64の画面中央のレクチ
ル線92の中心Oに移動させる。これで、指定されたタ
ーゲット像90は、略レクチル線92の中心O上に移動
するので、CPU58によって確実に認識される。
【0037】ところで、タッチペン68でターゲット像
90の中心O’に正確に触れることは困難なため、図1
1に示したように、ターゲット像90の中心O’がレク
チル線92の中心Oに一致しないことがある。そこで、
ステップS4に進み、予備視準装置は、さらに正確にタ
ーゲット像90の中心O’とレクチル線の中心Oとを一
致させるために、光源80を点灯して照明光を出射し、
ターゲット104の結像を受光し、ターゲット像90の
位置、すなわち、ターゲット像90の中心O’とレクチ
ル線92の中心Oとの水平偏差hと垂直偏差vを検出す
る。両偏差h、vが求まると、光源80を消灯する。そ
れから、ステップS5に進み、両偏差h、vを水平制御
部54と垂直制御部56に送り、両制御部54、56を
作動させ、両偏差h、vがともに0となるように望遠鏡
46を回転させ、図12に示したように、指定したター
ゲット像90の中心をレクチル線92の中心O上へ移動
させ、暫定的な予備視準を行う。
【0038】この予備視準を終了すると、さらに正確に
視準するため、ステップS6に進み、広角カメラ光学系
89を小幅ズームアップする。小幅にズームアップする
のは、一度に最大倍率までズームさせると、視準誤差等
によりターゲット104が視野から外れ、自動視準がで
きなくなる恐れがあるからである。広角カメラ光学系8
9をズームアップすると、図13に示したように、ター
ゲット像90の中心O’とレクチル線92の中心Oがわ
ずかにずれていることが普通である。そこで、ステップ
S7に進み、ステップS4と同様に、光源80を点灯し
て、再びターゲット像90の位置を検出し、この後に光
源80を消灯する。そして、ステップS8に進んで、ス
テップS5と同様に両制御部54、56を作動させ、図
14に示したように、ターゲット像90の中心O’をレ
クチル線92の中心O上へ移動させる暫定的な予備視準
を行う。
【0039】それから、ステップS9に進み、広角CC
Dカメラ素子88が最大倍率になったか否かを調べる。
広角CCDカメラ素子88が、最大倍率に達していない
ときは、ステップS6に戻るが、最大倍率になっている
ときは、ステップS10に進み、光源80を点灯して、
ターゲット104までの距離測定を行い、この後に光源
80を消灯する。この距離測定には、ターゲット104
の大きさが既知であることを利用し、タッチパネルディ
スプレイ64上のターゲット像90の大きさから距離を
算定する。
【0040】ターゲット104までの距離が求まると、
ステップS11に進み、この距離と、両カメラ光学系4
7、89の視準軸間の距離dとから、視準カメラ光学系
47の視準軸O上にターゲット104が位置するよう
に、望遠鏡46の向きの調整角を計算し、望遠鏡46の
向きを調整する。そして、さらに正確に視準するため、
ステップS12に進み、図15に示したように、ターゲ
ット像90がレクチル線92の中央のエリアに入った
時、広角カメラ光学系89から高倍率の視準カメラ光学
系47にプログラムで自動的に切り換え、合焦レンズ1
9の位置を調整してターゲット104に焦点を合わせ
る。このときの視準カメラ光学系47のフォーカス制御
には、ステップS10の距離計測で求めた距離を用い
る。
【0041】次に、ステップS13に進み、ステップS
4と同様に、光源80を点灯して、ターゲット像90の
位置を検出する。そして、ステップS14に進み、ステ
ップS5と同様に再び、両制御部54、56を作動さ
せ、第1の自動視準装置により暫定的な自動視準を行
う。次に、ステップS15に進み、光源80を消灯し
て、測距部(光波距離計)48によりターゲット104
までの正確な距離を求め、この距離を用いて、ターゲッ
ト104に正確にフォーカスを合わせる。それから、ス
テップS16に進み、ステップS4と同様に、光源80
を点灯して、ターゲット像90の位置を検出する。そし
て、ステップS17に進み、ステップS5と同様に、両
制御部54、56を作動させ、自動視準装置により最終
的な自動視準を行い、図16に示したように、ターゲッ
ト像90の中心O’をレクチル線の中心O上に正確に位
置させる。
【0042】それから、ステップS18に進み、ターゲ
ット像90の中心O’が正確にレクチル線92の中心O
上にあるか否か、すなわちターゲット像90の中心O’
とOとの水平偏差hと垂直偏差vが所定範囲内(たとえ
ば、両制御部54、56のサーボモータの制御精度以
下)か否か調べる。両偏差h、vがともに所定範囲内の
ときは、ステップS19に進んで、光源80を消灯し
て、測距部(光波距離計)48によりターゲット104
までの距離を求め、同時に水平測角部50と垂直測角部
52により望遠鏡46の水平角と垂直角を求める。これ
らの角度は、光学式エンコーダによって求められる。座
標系が指定してあれば、これらの距離と角度から指定さ
れた座標系での座標へ変換する。両偏差h、vがともに
所定範囲外のときは、ステップS16に戻る。
【0043】前述した測定においては、光源80は、ス
テップS4、S7、S13、S16で測定点の位置を検
出するときと、ステップS10で距離算出するときにの
み点灯(点滅)するだけで、測距部48で距離を測定す
るステップS15、S19では必ず消灯しているので、
光源80による照明光が距離測定に誤差を与えることが
ない。このように、光源80が必要時に短時間のみ点灯
されるので、省電力の測量機が得られる。
【0044】こうして、1つの測定点又は基準点の測定
を完了すると、再び、広角カメラ光学系89に切り換え
られ、図6に示したような画像が表示されるので、次に
測定したいターゲット像90をタッチペン68で指定す
る。以下同様に、順次ターゲット104、108の位置
を計測していく。
【0045】一方、図示しない自動計測スイッチをON
とすると、CPU58は、測定対象物100に取り付け
られたターゲット104と、基準点を示すターゲット1
08を端から端まで自動的に順番に指定していき、前述
の測定を全部自動的に行うようになっている。この場合
は、予め測定点及び基準点の座標を計測制御機65等の
外部機器から入力しておくことにより、効率的に自動測
定できるようにしている。
【0046】こうして、1個所で前述の測定を終了する
と、測量機110を次の個所へ移動させ、前述のよう
に、ターゲット104、108を端から端まで測定して
いき、このような測定を予定した個所全部で行う。こう
して、すべての予定個所での測定を終了した後に、この
測定結果をタッチパネルディスプレイ64に表示すると
ともに、図示しない適当な記録媒体に記録して測定を終
了する。
【0047】以上は、1台の測量機のみで計測する方法
を説明したが、通常は、計測室102の床106には複
数の測量機110を設置し、これらの測量機110の入
出力装置66と、観測室112内に設置されたディスプ
レイ(画像表示装置)を備えた計測制御機(パーソナル
コンピュータ)65との間を電源ケーブル116と映像
ケーブル117と通信ケーブル118で接続して、各測
量機110を計測制御機65により遠隔操作するととも
に、各測量機110で得た映像や測定結果は直ちに計測
制御機65に送って、能率的に測定できるようにしてい
る。もちろん、計測制御機65をもっと離れた事務所等
に設置し、適当な通信装置(電話、携帯電話、無線機
等)を介して、各測量機110と計測制御機65とを接
続してもよい。
【0048】このような測量機110を遠隔操作する場
合、1つの測量機110に計測制御機65から計測開始
指令を送ると、この測量機110のメインスイッチがO
Nとなり、この測量機110は、広角CCDカメラ素子
88により得られた測定対象物100の映像を計測制御
機65に送ってくるので、計測制御機65のディスプレ
イに測定対象物100の像が表示される。計測制御機6
5は、測量機110と同じ計測制御プログラムを内蔵し
ているから、後は前述した測量機110で行った方法と
同様にして、ターゲット104、108を端から端まで
測定していく。この測量機110での全ての測定を終了
すると、この測量機110のメインスイッチをOFFと
し、次の測量機110に計測開始指令を送り、以下、同
様にして、全ての測量機110での測定を行う。全ての
測量機110での測定を終了すると、計測制御機65
は、この測定結果をディスプレイに表示するとともに、
適当な記録媒体に測定結果を記録し、必要により測定結
果を印字して計測を終了する。
【0049】次に、複数の測定点を自動的に測量すると
きの実施例を図17、18に従って説明する。
【0050】これらの図において、電車の線路を構成す
るレールが測定対象物100であり、レールに例えば3
0個の測定点P1〜P30測定点が設定されているとす
る。線路に設定した測定点を自動的に測量する場合は、
昼間は電車が走行して危険であるため、測量は電車の運
行が終了した深夜に限られる。
【0051】測量を開始するに際し、まず、各測定点P
1〜P30にそれぞれ反射ターゲット(中央に十字線を
設けた反射プリズムシートまたはコーナキューブ)Tを
設置する。
【0052】この後、望遠鏡46で測定対象物100を
視準できる位置に測量機110をセットし、望遠鏡46
を測定対象物100に向けて測量を開始する。
【0053】具体的には、まず、光源80を間歇的に点
滅するようにセットし、光源80からの点滅照明光を測
定対象物100に含まれる測定点P1〜P30の各ター
ゲットTに向けて照射する。照明光が各ターゲットTに
照射されると、各ターゲットTで反射した反射光が広角
カメラ光学系89に入射し、広角CCDカメラ素子88
により測定対象物100に関する画像情報が生成され
る。この画像情報はCPU58、画像処理装置60によ
って処理されるとともに、画像情報に従った画像が、表
示手段としてのタッチパネルディスプレイ64または計
測制御機65の画面上に表示される。
【0054】画像処理装置60に画像情報が入力される
と、画像処理装置60は画像情報を輝度の高低に従って
二値化処理して、各測定点P1〜P30の画面上におけ
る位置(座標)を認識し、この認識結果(処理結果)
を、図18に示すように、二値化画像データとしてCP
U58に転送する。なお、二値化処理するに際し、照明
光がターゲットに当たっている状態の画像と、照明光が
ターゲットに当たっていない状態の画像とを比較するこ
とで、ターゲット反射光以外の街灯や自動車などの外乱
光を簡単に除去できる。
【0055】CPU58は、演算手段および回転駆動指
令生成手段として、まず、画像処理装置60からの二値
化データを基に、各測定点P1〜P30の画面上におけ
る位置(座標)を画面中心部(望遠鏡46の視準軸に相
当する位置)に一致させるための距離偏差(水平偏差と
垂直偏差を含む)と移動方向を各測定点P1〜P30に
対応づけて演算する。この場合、図17に示すように、
水平方向の画角をA、高度方向(垂直方向)の画角を
AVとし、図18に示すように、水平方向のピクセル数
をPH、高度方向(垂直方向)のピクセル数をPVとす
ると、1ピクセル当りの水平方向の角度CH=AH/P
H,垂直方向の角度CV=AV/PVとなる。
【0056】さらに、CPU58においては、各測定点
P1〜P30における距離偏差(水平偏差と垂直偏差)
を零に抑制するための移動量がそれぞれ求められるとと
もに、各測定点P1〜P30の画面上における位置を画
面中心部に一致させるための移動方向もそれぞれ求めら
れる。そして各演算結果にしたがって水平軸と鉛直軸の
うち少なくとも一方の軸を回転駆動するための回転駆動
指令が各測定点P1〜P30に対応づけられて生成され
る。
【0057】各回転駆動指令がCPU58によって生成
されると、回転駆動指令に応答して水平軸と鉛直軸のう
ち少なくとも一方の軸を回転駆動する回転駆動手段とし
ての水平制御部54と垂直制御部56による制御が実行
される。この場合、まず、測定点P1の回転駆動指令が
選択され、この回転駆動指令を基に水平制御部54と垂
直制御部56の制御により水平軸と鉛直軸が回転駆動さ
れ、水平軸と鉛直軸の回転駆動に伴って、測定点P1に
設置されたターゲットTの画像の位置が画面中心部に向
かって移動する。そして、水平軸と鉛直軸の回転に伴っ
て距離偏差が零になると、測定点P1に設置されたター
ゲットTの画像の位置が画面中心部に一致し、水平軸と
鉛直軸の回転が停止する。
【0058】水平軸と鉛直軸の回転が停止すると、測定
点P1に設置されたターゲットTを自動視準するための
処理(図9におけるステップS3〜S18で示す、予備
視準装置および第1の自動視準装置による一連の自動視
準処理)が実行され、自動視準が終了するとステップS
19に示す測定点P1に関する測量が実行される。すな
わち、測定点P1に関する測距・測角が行われるととも
に、測定点P1を基準として撮像が行われ、測量結果や
撮像結果がメモリに記録される。
【0059】測定点P1に関する測距・測角等の処理が
終了すると、測定点P2に関する回転駆動指令が選択さ
れ、この回転駆動指令を基に水平制御部54と垂直制御
部56の制御により水平軸と鉛直軸が回転駆動され、水
平軸と鉛直軸の回転駆動に伴って、測定点P2に設置さ
れたターゲットTの画像の位置が画面中心部に向かって
移動する。そして、水平軸と鉛直軸の回転に伴って距離
偏差が零になると、測定点P2に設置されたターゲット
Tの画像の位置が画面中心部に一致し、水平軸と鉛直軸
の回転が停止する。そして、水平軸と鉛直軸の回転が停
止すると、測定点P2に設置されたターゲットTを自動
視準するための処理(図9におけるステップS3〜S1
8で示す、予備視準装置および第1の自動視準装置によ
る一連の自動視準処理)が実行され、自動視準が終了す
るとステップS19に示す測定点P2に関する測量が実
行される。
【0060】以下、同様に、測定点P2に関する測距・
測角等の処理が終了すると、測定点P3から測定点P3
0に関する回転駆動指令が順次選択され、選択された回
転駆動指令を基に水平制御部54と垂直制御部56の制
御により水平軸と鉛直軸が回転駆動され、水平軸と鉛直
軸の回転駆動に伴って、画像104cから画像104n
の位置が画面中心部33に向かって順次移動する。そし
て、水平軸と鉛直軸の回転に伴って距離偏差が零になる
と、測定点P3から測定点P30に設置されたターゲッ
トTの画像の位置が順次画面中心部に一致し、水平軸と
鉛直軸の回転が停止する。そして、水平軸と鉛直軸の回
転が停止すると、測定点P3から測定点P30に設置さ
れたターゲットTを視準をするための処理(図9におけ
るステップS3〜S18で示す、予備視準装置および第
1の自動視準装置による一連の自動視準処理)が順次実
行され、自動視準が終了するとステップS19に示す測
定点P3から測定点P30に関する測量が実行される。
【0061】このように、本実施例によれば、複数の測
定点P1〜P30を含む測定対象物100の方向に望遠
鏡46を向ける操作を行うだけで、各測定点P1〜P3
0に設置されたターゲットTの画像の位置を、望遠鏡4
6の視準点となる画面中心部まで順次移動させることが
できるとともに、各測定点P1〜P30に関する測量を
順次自動的に行うことができる。
【0062】また、本実施例では、光源80から照明光
を複数の測定点P1〜P30を含む測定対象物100に
向けて照射するようにしたため、各測定点P1〜P30
に設置された反射ターゲットTからの光を画像処理する
ことで、夜間や計測現場が暗い場合であっても測量が可
能になる。特に、ターゲットTを照明するための光を点
滅させるようにしたため、街灯や自動車のライトと間違
えることなく正確な測量が可能となる。
【0063】また、夜間での測量では、照明光の点滅に
より明るく輝く反射ターゲットがユーザーの脳裏に残像
として焼き付くので、望遠鏡を測定対象物の方向に向け
る作業が容易となる。なお、前記した実施例(図17,
18)では、夜間における多点自動測量について説明し
たが、昼間の多点自動測量においても同様に適用できる
ことはいうまでもない。
【0064】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に係る発明によれば、昼夜を問わず複数の測定点を含
む測定対象物の方向に望遠鏡を向ける操作を行うだけ
で、複数の測定点に関する測量を自動的に行うことがで
き、作業性および操作性の向上に寄与することができ
る。
【0065】また、反射ターゲットが照明手段の照明光
を測量機に向けて反射するので、ユーザーは測定対象物
の方向を認識し易く、昼夜を問わず測定対象物の方向に
望遠鏡を向ける作業が簡単になる。
【0066】請求項2に係る発明によれば、照明時の画
像と非照明時の画像を比較することで、画像上の反射タ
ーゲットを正確に識別できるので、街灯や自動車のライ
トといった外乱光に影響されることなく測量ができる。
【0067】また、特に夜間での測量では、照明光の点
滅により明るく輝く反射ターゲットがユーザーの脳裏に
残像として焼き付くため、望遠鏡を測定対象物の方向に
向ける作業が非常に容易になる。
【0068】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である測量機全体のブロック
図である。
【図2】前記測量機の光学系及び自動視準装置を説明す
る図である。
【図3】前記測量機の背面図である。
【図4】測定対象物の各部位置を測定する方法を示す図
である。
【図5】前記測量機の広角カメラ光学系で得た画像を示
す図である。
【図6】前記測量機において、前記広角カメラ光学系で
得た画像を用いて予備視準した後に、前記広角カメラ光
学系で得た画像を示す図である。
【図7】前記測量機において、前記視準カメラ光学系で
得た画像を用いて、自動視準した後に、前記視準カメラ
光学系で得た画像を示す図である。
【図8】前記測量機で測定点の位置測定の手順を説明す
るフローチャートである。
【図9】前記測量機の自動視準の開始前に、広角カメラ
光学系で得た最も広角な画像を示す図である。
【図10】図9において、測定点のターゲットの中心の
レクチル線の中心からの水平偏差及び垂直偏差を示す図
である。
【図11】前記広角カメラ光学系の最も広角な状態で、
ターゲットを視準軸方向へ移動させていく途中を示す図
である。
【図12】前記広角カメラ光学系の最も広角な状態で、
ターゲットの中心と視準軸を一致させた状態を示す図で
ある。
【図13】前記測量機の予備視準の途中において、前記
広角カメラ光学系を小幅ズームアップした状態を示す図
である。
【図14】前記広角カメラ光学系を小幅ズームアップし
た状態で、ターゲットの中心と視準軸を一致させた状態
を示す図である。
【図15】視準カメラ光学系に切り換えた直後に前記視
準カメラ光学系で捕らえた画像を示す図である。
【図16】前記視準カメラ光学系で捕らえた画像で、タ
ーゲットの中心と視準軸を一致させた状態を示す図であ
る。
【図17】測定対象物を撮像して得られたビデオ画像を
示す図である。
【図18】測定対象物を撮像して得られたビデオ画像を
二値化処理したときの画像データを示す図である。
【符号の説明】
46 視準望遠鏡 47 視準カメラ光学系(撮像装置) 54 水平制御部 56 垂直制御部 58 CPU 60 画像処理装置 64 タッチパネルディスプレイ(表示装置) 65 計測制御機 65a ディスプレイ 68 タッチペン(測定点指定手段) 69 自動視準装置(第1の自動視準装置およ
び予備視準装置) 89 広角カメラ光学系(撮像装置) 90 ターゲット像(測定点) 100 測定対象物 104 ターゲット(測定点) P1〜P30 測定点 T 反射ターゲット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 邦利 神奈川県厚木市長谷260−63 株式会社ソ キア厚木工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反射ターゲットをセットした複数の測定
    点を含む測定対象物の方向に向けて光を照射するターゲ
    ット照明手段と、望遠鏡で捉えた前記測定対象物を撮像
    して画像情報を生成する画像情報生成手段と、前記画像
    情報生成手段の生成による画像情報に従って前記測定対
    象物に関する画像を画面上に表示する表示手段と、前記
    画像情報生成手段の生成による画像情報を二値化処理し
    て前記各測定点の前記画面上における位置を認識する画
    像処理手段と、前記画像処理手段の処理結果を基に前記
    各測定点の画面上における位置を前記画面中心部に一致
    させるための距離偏差と移動方向を前記各測定点に対応
    づけて演算する演算手段と、前記演算手段の各演算結果
    に従って水平軸と鉛直軸のうち少なくとも一方の軸を回
    転駆動するための回転駆動指令を生成する回転駆動指令
    生成手段と、前記回転駆動指令に応答して前記水平軸と
    鉛直軸のうち少なくとも一方の軸を回転駆動する回転駆
    動手段と、前記画面中心部に一致した各反射ターゲット
    を自動視準する自動視準装置と、視準した前記各反射タ
    ーゲットに対して測距・測角して測量情報を生成する測
    量情報生成手段と、を備えたとを特徴とする自動視準測
    量機。
  2. 【請求項2】 前記照明手段は、間歇点滅光を照射する
    ことを特徴とする請求項1に記載の自動視準測量機。
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