JP2003278790A - 摩擦式回転運動伝達装置 - Google Patents

摩擦式回転運動伝達装置

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JP2003278790A
JP2003278790A JP2002078867A JP2002078867A JP2003278790A JP 2003278790 A JP2003278790 A JP 2003278790A JP 2002078867 A JP2002078867 A JP 2002078867A JP 2002078867 A JP2002078867 A JP 2002078867A JP 2003278790 A JP2003278790 A JP 2003278790A
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spring
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input
clutch
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Kazuhiro Osaki
和博 大▲崎▼
Ken Okamoto
憲 岡本
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Suncall Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力部材と出力部材をコイルばねで連接し、
入力部材の回転力で出力部材を回転させないときはコイ
ルばねに対して入力部材を空転させる装置において、入
力部材の空転時の変音発生をグリスレスで抑制する。 【解決手段】 入力部材10の外周とコイルばね30の
内周の摩擦嵌合部Kに軸方向にテーパー角度θを付け
て、摩擦嵌合部Kの軸方向の面圧をコイルばね30の入
力端部側ほど小さくなるようにする。テーパー角度θに
よって入力部材空転時のコイルばね30は、入力端部側
ほどばね緩み方向に大きく開き、開く巻数が多くなっ
て、変音発生の抑制がグリスレスでも可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、コイルばねを使用
したスプリングクラッチやトルクリミッターなどの摩擦
式回転運動伝達装置に関する。
【0001】
【従来の技術】レーザープリンタの給紙ローラを回転さ
せるモータと給紙ローラとの間に設置されるピックアッ
プクラッチやタイミングクラッチは、コイルばねを使用
した摩擦式スプリングクラッチが一般的で、その従来例
を図10乃至図15に示す。
【0002】図10のスプリングクラッチ1はレーザー
プリンタのタイミングクラッチであって、ベース2に垂
直に固定されたストレートな支軸3に入力部材10、出
力部材20、コイルばね40、クラッチ部材50を装着
して構成される。このスプリングクラッチ1近くに、図
11に示すようなクラッチ制御手段60が配備される。
クラッチ制御手段60は、例えばベース2に固定された
電磁石61と、電磁石61で開閉動作する板状のストッ
パ62を備える。また、ベース2の支軸3の近くには別
の支軸4が固定され、この支軸4の先端部に入力歯車5
が連結される。入力歯車5は図示しないモータで定方向
に回転して、回転力をスプリングクラッチ1の入力部材
10に伝達する。入力部材10の回転力はコイルばね4
0を介して出力部材20に伝達され、出力部材20の回
転力で図示しない給紙ローラが回転する。入力部材10
の回転力を出力部材20に伝達するクラッチオンと、伝
達しないクラッチオフが、クラッチ制御手段60とクラ
ッチ部材50で切換制御される。
【0003】出力部材20は、図14に示すように左端
の歯車部21から右方向に外径を段階的に小さくした第
一円筒部22、第二円筒部23、第三円筒部24を一体
に有する樹脂製の筒体である。歯車部21が給紙ローラ
の負荷側に連結されて、出力部材20に所定の回転トル
クを与える。第三円筒部24の先端部は、周方向に4分
割された分割嵌合部25で、180°間隔で一対の弾性
係止爪26を有する。図10のように出力部材20を支
軸3の先端から根元まで嵌挿すると、弾性係止爪26の
内面突起が支軸3の先端部外周の抜け止め用溝6に係合
して、支軸3に出力部材20が抜けることなく回転自在
に嵌着される。支軸3に嵌着される前の出力部材20に
入力部材10、コイルばね40、クラッチ部材50が後
述するように組み付けられる。
【0004】入力部材10は、図14に示すように右端
の歯車部11に隣接するフランジ部12から左方向に外
径を順に小さくした、第一円筒部13、第二円筒部14
を一体に有する樹脂製の筒体である。入力部材10の内
径は、出力部材20の第三円筒部24の外径とほぼ同一
で、出力部材20の第三円筒部24が入力部材10の内
周に回転自在に嵌挿される。入力部材10の第二円筒部
14の外径は、出力部材20の第二円筒部23の外径と
同一で、出力部材20の第三円筒部24が入力部材10
の内周に嵌挿されると、入力部材10の第二円筒部14
の先端面が出力部材20の第二円筒部23の端面に突き
合わされて両円筒部14、23の外周がストレートに揃
い、図10と図13に示すように出力部材20の弾性係
止爪26の抜け止め用外側突起が入力部材10の歯車部
11の端面に係止する。
【0005】コイルばね40は、異形ばね線をコイリン
グしたストレートな円筒状の異形コイルばねで、図14
に示すように円筒状のばね本体部41と、ばね本体部4
1の両端から半径方向及び軸方向に延びる足部42、4
3を有する。半径方向の足部42が例えば入力足部であ
り、軸方向の足部43が出力足部である。ストレート状
のばね本体部41の内径は、入力部材10の第二円筒部
14の外径より少し小さく設定される。ばね本体部41
は、第二円筒部14の外周に軸方向一様の面圧で嵌着さ
れる。ばね本体部41に対して第二円筒部14は、所望
の動摩擦力で周方向(ばね巻方向)に回転可能である。
図14に示されるばね本体部41は、右巻きのストレー
トばねで、右側の入力端部41の入力足部42が半径方
向に突出し、左側の出力端部41bの出力足部42が軸
方向左方に突出する。ばね本体部41の軸方向の全長
は、入力部材10の第二円筒部14の長さより少し長め
に設定されて、ばね本体部41の出力端部41bの内周
に出力部材20の第二円筒部23が嵌着される。
【0006】入力部材10の第一円筒部13及び出力部
材20の第一円筒部22の外径が同一で、この外径より
円筒状のクラッチ部材50の内径が少し大きめに設定さ
れる。クラッチ部材50は樹脂製の円筒で、外周に周方
向等間隔で複数のラチェット歯51を有する。クラッチ
部材50の軸方向長さは、図13に示すように入力部材
10に出力部材20を最終位置まで嵌挿したときの入力
部材10のフランジ部12と出力部材20の歯車部21
の対向する面間の距離にほぼ等しく設定される。
【0007】図11に示すクラッチ制御手段60は、電
磁石61を囲んで支持する支持枠63をベース2に固定
し、支持枠63の一部にストッパ62の後端部62bを
図11の左右方向に回動可能に連結し、ストッパ62の
後端と支持枠63の一部に引張りばね材64の両端を係
止させて構成される。引張りばね材64の引張り弾力で
ストッパ62のフック状先端部62aがクラッチ部材5
0の外周に向けて回動し、図11の実線で示すように電
磁石61がオフ状態のときにストッパ先端部62aがク
ラッチ部材50のいずれか1つのラチェット歯51に係
止し(クラッチオフ)、クラッチ部材50の図11で反
時計方向の回転を阻止する。電磁石61に通電すると、
図11の鎖線で示すようにストッパ62が右方向に回動
して電磁石61に磁気吸着され、先端部62aがラチェ
ット歯51から離脱して(クラッチオン)、クラッチ部
材50の回転を許容する。なお、ストッパ62が図11
の実線のクラッチオフ状態にあるとき、クラッチ部材5
0が時計方向に回転するとストッパ先端部62aがラチ
ェット歯51のテーパー背面を乗り越えて、クラッチ部
材50の時計方向の回転を許容する。
【0008】スプリングクラッチ1のベース2への組付
けは、次のように行われる。図14と図15に示すよう
に、入力部材10の第二円筒部14にコイルばね40の
ばね本体部41を入力端部41a側から嵌着し、このば
ね本体部41の外周に出力端部41b側からクラッチ部
材50を遊嵌して、クラッチ部材50の入力側端部に軸
方向に形成した係止溝52にコイルばね40の入力足部
42を嵌挿する。クラッチ部材50の係止溝52は、コ
イルばね40の入力端部41が入力部材10に対して相
対的に回転するのを阻止する回り止め溝である。
【0009】また、入力部材10に出力部材20を嵌挿
し、この嵌挿の途中でコイルばね40の出力足部43を
出力部材20の第一円筒部22に軸方向に形成した係止
溝27に嵌挿する。係止溝27は、コイルばね40の出
力端部41bが出力部材20に対して相対的に回転する
のを阻止する回り止め溝である。出力部材20の先端の
係止爪26の外側突起を入力部材10の歯車部11の端
面に係止させた段階で、コイルばね40のばね本体部4
1が入力部材10の第一円筒部13と出力部材20の第
一円筒部22の端面で挟持され、クラッチ部材50が入
力部材10のフランジ部12と出力部材20の歯車部2
1の端面で挟持されて、各々の軸方向の動きが規制され
る。
【0010】次に、図13に示すように、ベース2の支
軸3の根元まで出力部材20を嵌挿する。この後、ベー
ス2の別の支軸4の先端部の定位置まで入力歯車5を嵌
挿して、入力歯車5と入力部材10の歯車部11を噛合
させる。また、図11に示すようにベース2にクラッチ
制御手段60を取り付け、ストッパ62の先端部62a
をクラッチ部材50の外周に引張りばね材64の弾力で
押し当てる。
【0011】レーザープリンタにおけるスプリングクラ
ッチ1は、モータで入力歯車5を図12の矢印で示す時
計方向に常時定速で連続回転させ、入力歯車5を介して
入力部材10を反時計方向に常時定速で連続回転させて
おいて、次のクラッチオンによる給紙動作と、クラッチ
オフによる給紙停止動作を繰り返し行う。
【0012】図11実線のクラッチオフ状態において
は、ストッパ62がクラッチ部材50の反時計方向の回
転を阻止している。この場合、反時計方向に入力部材1
0が連続回転しているが、コイルばね40の入力足部4
2がクラッチ部材50の係止溝52との係合で反時計方
向の回転を阻止しているので、入力部材10だけがコイ
ルばね40のばね本体部41の内周と摩擦摺動して反時
計方向に空転し、このときの出力部材20は静止したま
まである。
【0013】このクラッチオフ状態において、クラッチ
制御手段60に給紙開始のクラッチオン指令信号が入力
されると、電磁石61が通電によりストッパ62を図1
1鎖線のクラッチオン位置に移動させて、クラッチ部材
50の反時計方向の回転を許容する。これにより、コイ
ルばね40のばね本体部41の出力足部43が静止状態
にある出力部材20に係止されている状態で、ばね本体
部41の内周に摩擦摺動して入力部材40が反時計方向
に回転し、このときの動摩擦力でばね本体部41が、ば
ね本体部41の内径が縮小して入力部材10の第二円筒
部14の外周に強固に締め付けられるばね締め方向に変
形をする。ばね本体部41のばね締め変形で、互いに嵌
合するばね本体部41の内周と入力部材10の第二円筒
部14の外周の摩擦嵌合部Kの摩擦力が瞬時に急増して
出力部材20の負荷トルクを越えると、コイルばね40
を介し入力部材10の反時計方向の回転力が出力部材2
0に伝達され、出力部材20が入力部材10と一体とな
って反時計方向に回転する。
【0014】出力部材20の反時計方向の回転で給紙ロ
ーラが回転して給紙動作が行われた後、クラッチ制御手
段60に給紙停止の指令信号が入力されると、電磁石6
1がオフ状態に切り換えられて、ストッパ62がクラッ
チ部材50の反時計方向の回転を阻止する。これによ
り、クラッチ部材50と共にコイルばね40と出力部材
20の反時計方向の回転が停止し、静止したコイルばね
40に対して入力部材10が反時計方向に空転する。こ
のときの空転トルクは出力部材20の負荷トルクより十
分に小さく設定されて、入力部材10の空転動作が次の
クラッチオンの指令信号が出るまで連続して行われる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上記クラッチオフのと
き、静止したコイルばね40に対し入力部材10を摩擦
摺動させて空転させると、コイルばね特有の変音が発生
することがある。この変音は、コイルばね40のばね本
体部41が振動して発生するビビリ音、ノイズ音などで
あり、変音の発生原因は、ばね本体部41の内周と入力
部材10の第二円筒部14の外周間の摩擦嵌合部Kにお
ける静摩擦力及び動摩擦力の変動が主な要因である。ば
ね本体部41のばね巻方向に入力部材10を摩擦摺動さ
せて空転させると、ばね本体部41のばね線が入力部材
10との摩擦抵抗の変動でばね巻方向に自励振動し、こ
の自励振動による共振現象が変音を発生する一要因であ
る。また、自励振動で共振する条件は、クラッチの回転
速度や負荷トルクのタイミングなど様々な仕様によって
異なり、変音内容が異なる。
【0016】そこで、コイルばね40と入力部材10間
の摩擦嵌合部Kにおける摩擦力変動を抑制するため、現
状ではクラッチ部品の精度(表面粗さや真円度)を上げ
たり、摩擦嵌合部Kにグリスを塗布する変音防止対策を
行っている。
【0017】ところが、クラッチ部品は元来高精度部品
であることから、この部品精度をさらに上げる変音防止
対策は実質的に実行することが困難である。また、グリ
ス塗布による変音防止対策では、グリスが摩擦力変動を
抑制する効果に優れて、後述するように変音発生率が0
%となる場合も多い。しかし、グリス塗布のためにクラ
ッチ組立工数が増えて製造コストが増大する問題や、塗
布されたグリスがスプリングクラッチ周辺の給紙ローラ
などに付着して用紙を汚染する問題、グリスの消耗や劣
化で変音発生の恒久対策とはならないなどの不具合があ
った。
【0018】本発明の目的は、入力部材の空転時の変音
発生を恒久的に、かつ、グリスレスでも十分効果的に抑
制し得る摩擦式回転運動伝達装置を提供することにあ
る。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的を達成
する技術的手段は、略円筒状のコイルばねと、該コイル
ばねにばね巻方向に摩擦摺動回転可能に嵌合された入力
部材と、コイルばねの一端部側に係合され、コイルばね
の入力部材への摩擦力を増大させるばね締め方向の入力
部材の回転時に回転力が伝達される出力部材とを備え、
ばね締め方向と逆のばね緩め方向の入力部材の回転時に
コイルばねに対し入力部材を空転させる摩擦式回転運動
伝達装置において、コイルばねと入力部材間の摩擦嵌合
部に、コイルばねと入力部材間の面圧がコイルばねの出
力部材と係合される一端部と反対の他端部側が小さくな
るよう軸方向にテーパー角度を付けたことを特徴とす
る。
【0020】ここで、コイルばねは、異形ばね線を略円
筒状にコイリングした異形コイルばねなどで、いずれか
一端部が出力部材に係合されて、コイルばねに摩擦摺動
回転可能に嵌合された入力部材の回転力がコイルばねを
介して出力部材に伝達され、或いは、回転力が伝達され
ずにコイルばねに対して入力部材が空転する。入力部材
の空転時にコイルばねが入力部材との摩擦力で自励振動
して変音を発生するのが従来であるが、摩擦接触するコ
イルばねと入力部材間の摩擦嵌合部に軸方向に所望のテ
ーパー角度を付けて、摩擦嵌合部におけるコイルばねと
入力部材間の軸方向での面圧をコイルばねの出力部材と
係合される一端部(出力端部)と反対の他端部(入力端
部)になるほど小さくなるようにしておくと、入力部材
の空転時の軸方向の摩擦力分布がコイルばねの入力端部
側で小さくなり、この摩擦力分布の変化がコイルばねの
自励振動を吸収するダンパー効果となって現れて、グリ
ス塗布の変音防止対策と同程度かそれ以上に変音発生を
抑制する。
【0021】また、コイルばねと入力部材間の摩擦嵌合
部におけるテーパー角度は、コイルばねと入力部材の一
方にだけ付けて、他方は軸方向ストレートな嵌合部にす
るか、コイルばねと入力部材の双方にテーパー角度を付
けてもよい。これらのテーパー角度は、コイルばねの種
類により選定され、レーザープリンタのスプリングクラ
ッチや同程度の大きさのトルクリミッターにおいては、
テーパー角度が後述する実験データから1.3°〜2.
3°の範囲内に設定する(請求項2の発明)。
【0022】また、相互に摩擦嵌合されるコイルばねと
入力部材は、所定のテーパー角度を付けたコイルばねの
内周に入力部材のストレートな外周を嵌合させた構造
(請求項3の発明)に限定されず、所定のテーパー角度
を付けたコイルばねの外周に入力部材のストレートな内
周を嵌合させた構造でもよい。
【0023】また、請求項4の発明は、コイルばねの出
力部材と係合される一端部と反対の他端部側を任意の回
転位置で回転停止させて、コイルばねに対して入力部材
を空転させるクラッチ部材を付設したことと特徴とす
る。
【0024】この請求項4の発明は、レーザープリンタ
の給紙装置に使用されるスプリングクラッチに適用した
ものである。このようなスプリングクラッチからクラッ
チ部材を省略して、コイルばねの出力部材と係合される
一端部と反対の他端部側を回転自由な状態にすると、入
力部材が出力部材と一体的に順方向回転し、入力部材が
コイルばねとの動摩擦力による空転トルクで順方向と逆
方向で空転するトルクリミッター構造となる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
〜図7を参照して説明する。なお、図1〜図6は図10
のスプリングクラッチに適用した実施の一形態を説明す
るためのものであり、図7はトルクリミッターに適用し
た実施の一形態を示す。また、図8及び図9は、本発明
装置の実験データを説明するためテーパー角度測定装置
の概要図である。
【0026】図1に示されるスプリングクラッチ1Sは
コイルばね30の形状を特徴とし、コイルばね30以外
の構成部品は図10のスプリングクラッチ1と同様で、
この同様な部品には同一符号を付して詳細な説明は省略
する。図1のスプリングクラッチ1Sにおけるコイルば
ね30は、図2に示すように略円筒状のばね本体部31
と、ばね本体部31の入力端部31aに半径方向に突出
させた入力足部32と、ばね本体部31の出力端部31
bに軸方向外方に突出させた出力足部33を有する異形
コイルばねで、ばね本体部31の内周と入力部材10の
第二円筒部14の外周が摩擦摺動回転可能に嵌合する。
入力足部32がクラッチ部材50の係止溝52(図15
参照)に嵌挿され、出力足部33が出力部材20の係止
溝27(図15参照)に係合される。これらの入力部材
10と出力部材20、コイルばね30、クラッチ部材5
0の嵌合構造や組立順序は図10と同様である。
【0027】図1のスプリングクラッチ1Sは、入力部
材10の第二円筒部14のストレート外周に嵌合される
コイルばね30のばね本体部31の内周に、軸方向に所
定のテーパー角度θを付ける。図2及び図3に示すよう
に、ばね本体部31の出力端部31b側から入力端部3
1a側に近付くほど内径が徐々に大きくなるように規制
して、所定角度範囲内でテーパー角度θを付ける。ここ
でのテーパー角度θは、ばね本体部31の中心線Lに対
する内周面一部の軸方向のテーパー角度[θ/2]の2
倍である。
【0028】ばね本体部31が例えば右巻で巻数が8巻
の密着巻コイルばねの場合、テーパー角度θは1.3°
〜2.3°の範囲内が適正であることが、後述する実験
データで明白である。テーパー角度θをばね本体部31
の内周(外周でも同じ)に付けたコイルばね31と入力
部材10間の摩擦嵌合部Kにおける軸方向の面圧分布
は、ばね本体部31の入力端部31aに近いほど面圧が
小さくなる分布となる。つまり、ばね本体部31の軸方
向全長に亘る入力部材10との面圧は一様でなく、入力
端部31a側で小さく出力端部31b側で大きくなり、
ばね本体部31に対して入力部材10が空転するときの
摩擦嵌合部Kにおける静摩擦力と動摩擦力の各摩擦力は
ばね本体部31の入力端部31a側で小さく、出力端部
31b側で大きくなる。
【0029】このように入力端部31a側で摩擦力を出
力端部31b側より小さくすると、入力部材10が空転
するときにばね本体部31の入力端部31a側が、ばね
巻方向に発生した自励振動による共振を吸収するダンパ
ー効果を発揮するなどして、変音発生を抑制する。この
変音発生の抑制理論は十分に解明されていないが、グリ
ス塗布による変音発生抑制対策と同程度か、それ以上に
変音発生を抑制する。また、入力部材空転時における変
音発生抑制のメカニズムは、後述する図5の実験から理
解できる。
【0030】なお、テーパー角度θは、ばね本体部31
の内周でなくて入力部材10の外周側に付けるようにし
てもよい。例えば、図4に示すように、ばね本体部31
はストレートばねにして、入力部材10の第二円筒部1
4の外周に軸方向にテーパー角度θを付ける。このよう
に入力部材10側にテーパー角度θを付けても、コイル
ばね31と入力部材10間の摩擦嵌合部Kにおける軸方
向の面圧分布は、ばね本体部31の入力端部31aに近
いほど面圧が小さくなる分布となり、ばね本体部31に
対して入力部材10が空転するときの摩擦嵌合部Kにお
ける静摩擦力と動摩擦力の各摩擦力はばね本体部31の
入力端部31a側で小さく、出力端部31b側で大きく
なって、入力部材空転時の変音発生が抑制される。
【0031】また、図示しないがコイルばねのばね本体
部内周と、この内周に摩擦嵌合される入力部材の外周の
双方にテーパー角度を付けて、双方のテーパー角度の合
計が所定の1.3°〜2.3°になるようにしてもよ
い。
【0032】図1のスプリングクラッチ1Sのクラッチ
動作は図10と同様で、入力部材10が反時計方向に連
続回転し、クラッチ部材50の反時計方向の回転が図1
1のクラッチ制御手段60で阻止されたクラッチオフ時
に静止状態の出力部材20とコイルばね30に対して入
力部材10だけが反時計方向に空転し、このときの変音
発生がテーパー角度θの作用で抑制される。クラッチ部
材50の回転をクラッチ制御手段60で許容したクラッ
チオン時には、コイルばね30が反時計方向に回転する
入力部材10との摩擦力で内径が縮小する方向にばね締
めされて入力部材10と一体化され、入力部材10の回
転力がコイルばね30から出力部材20で伝達されて、
入力部材10とコイルばね30、出力部材20の三者が
一体的に反時計方向に回転する。
【0033】図1のスプリングクラッチ1Sにおける入
力部材空転時の変音防止効果のメカニズムを求めるた
め、次の実験をした。図5(A1)と(B1)に示すよ
うに、従来の8巻のストレートコイルばね40と本発明
採用の8巻のコイルばね30を、入力部材10に相当す
る治具70の外周にばね締めして、両者の8巻ばね線の
外周面に軸方向一直線状に直線目印71を付ける。そし
て、入力部材空転時と同様の状況とするために両コイル
ばね30、40の入力端部31a、41を手動でばね緩
め方向(ばね開き方向)に回動させると、次のようにな
る。 ・図5(A1)のストレートコイルばね40は、図5
(A2)に示すように入力部材空転時に入力側から1巻
目のばね線が開くが、入力側から2巻目以降はほとんど
開かずに治具70の外周にほぼ同様な面圧で摩擦接触し
たままとなる。 ・図5(B1)のテーパー角度θの付いたコイルばね3
0は、図5(B2)に示すように入力部材空転時に入力
側から4巻目のばね線まで開き、1巻目の開きが最も大
きくて2巻目から段階的に開き量が小さくなる。
【0034】ここで、図5(A1)のストレートコイル
ばね40にグリスを塗布して入力部材空転時の状況を現
出させると、図示しないが図5(B2)と同様に入力側
から3〜4巻目のばね線が開き、このときに入力部材を
定速で空転させる状況にしても変音はほとんど発生しな
い。同様に図5(B2)のコイルばね30に対して入力
部材を定速で空転させても、変音はほとんど発生しな
い。その理由は明確ではないが、次のことが考えられ
る。
【0035】一般に、入力部材の外周に摩擦嵌合された
コイルばねに対して入力部材が空転するとき、静摩擦力
が動摩擦力より大きいことから、図6に示すように、静
摩擦により連れ回りしたばねのトルクが静摩擦より大き
くなった時点でばねは一気に逆回転し、動摩擦力とのつ
り合い点をオーバーランするとばねのトルクは動摩擦力
より小さくなって、再度、連れ回りとなり静摩擦が発生
することを繰り返すスティックスリップ現象が発生す
る。図5(B2)のようにテーパーコイルばね30が入
力部材空転時に入力側から1〜4巻目まで徐々に開き、
開き量の大きいばね線ほどダンパー効果となってオーバ
ーランせず動摩擦とのつり合い点で安定し、これにより
共振発生源となるスティックスリップが抑制されて、変
音が抑制されると考えられる。また、図5(B2)のよ
うにテーパーコイルばね30が入力部材空転時に入力側
から1〜4巻目まで開くことで、入力部材に所望の面圧
で摩擦接触して変音発生源となりやすい有効巻数が少な
くなることも、変音発生が抑制される理由と考えられ
る。
【0036】以上の実施の形態のスプリングクラッチ1
Sからクラッチ部材50を省略して、テーパーコイルば
ね30の入力足部32を自由回転可能な状態に解放して
トルクリミッター構造にすることが可能である。図7に
本発明をトルクリミッターに適用した実施の形態を示す
と、図7のトルクリミッター1Tはコイルばね30の入
力足部32を解放して自由回転可能にしている。なお、
図7に示される入力部材10と出力部材20の構造は図
1と相違するが、基本的には同じ構造ゆえに同一符号を
付している。
【0037】図7のトルクリミッター1Tの場合、入力
部材10を図7の実線矢印方向に回転させるとコイルば
ね30がばね締めされて出力部材20に回転力が伝達さ
れ、入力部材10と一体的に回転する。この入力部材1
0を図7の破線矢印方向に逆回転させると、コイルばね
30が緩められて入力部材10がコイルばね30に対し
て空転し、このときの空転トルクがトルクリミッターの
作用を成し、空転時のコイルばね30の変音発生がコイ
ルばね30に付けたテーパー角度(図7では明示されて
いない)で抑制される。
【0038】
【実施例】図1のスプリングクラッチ1Sと従来品の変
音発生率を実験したデータを表1に示す。
【表1】 この実験に使用したテーパーコイルばねの仕様は、線径
[縦0.508mm×横0.762mm]、内径[1
1.67±0.03mm]、右巻、8巻、密着巻(ただ
し、ばね両端の1巻目と2巻目の隙間は0.1mm以
下)、伝達トルク[1.27N・cm以上]、空転トル
ク[0.78±0.28N・cm]である。
【0039】また、表1に示されるテーパー角度は、図
8及び図9に示すような専用治具80を使って測定し
た。専用治具80は鉛直な円柱で、下端の外周に沿って
螺旋状のばね受け81が固定される。専用治具80の外
周に真上からコイルばね30のばね本体部31を嵌挿
し、このばね本体部31の下端側となる入力端部31a
を、ここと同様な螺旋を描くばね受け81に載置する。
ばね受け81には、ばね本体部31の入力足部32が嵌
着される段部82が形成され、段部82に入力足部32
を嵌着することでばね受け81にばね本体部31を位置
決めして、専用治具80にコイルばね30を変形させる
ことなく鉛直姿勢で保持する。その後、図9に示すよう
にレーザー測定器83からばね本体部31の外周下部に
レーザー光を照射して専用治具80とコイルばね30を
1〜2回転させ、このときのばね外径の最大値を読み取
る。同様にしてばね本体部31の外周上部にレーザー光
を照射して、そのときのばね外径の最大値を読み取る。
この2回のばね外径の読み取り値を演算してテーパー角
度を算出する。
【0040】表1における締まり代は、図1においてコ
イルばね40に対して入力部材10が空転するときの第
二円筒部14に対する有効巻数部分の平均径によるもの
で、テーパー角度が0°の従来品においては締まり代の
大小にあまり関係なく変音発生率が100%と高いこと
が分かる。また、表1における変音発生回数は、80回
の実験の内で何回変音が発生したか示す数値で、×印の
ところは80回の実験で41回以上発生し、△印のとこ
ろは1回以上で40回以下発生し、「0」のところは1
回も発生しなかったところである。
【0041】表1で明白なように、テーパー角度が0.
5°や0.7°では締まり代が大きくなるほど変音発生
率が増大するが、変音発生の抑制効果が見られる。テー
パー角度が0°〜0.7°のコイルばねにグリスを塗布
すると変音発生率が0%と低下するが、グリス塗布に伴
う問題が残る。表1に明示されているように、テーパー
角度が1.3°を越えるあたりから締まり代の大小に関
係なく、変音発生率がほぼ0%となる。変音発生率がほ
ぼ確実に0%となるテーパー角度の最大値は、2.2°
から2.3°〜3.0°(この2.3°と3.0°は表
1にないが、実験データに基づく)程度である。テーパ
ー角度が3.0°を越えると、コイルばねと入力部材の
摩擦力を適度に確保することが難しくなるなどの不具合
が発生することがあるので、変音発生を抑制するテーパ
ー角度は0.5°〜3.0°で、好ましいテーパー角度
は1.3°〜2.3°である。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、コイルばねに対して入
力部材が空転する際にコイルばねと入力部材間の摩擦嵌
合部に付けたテーパー角度で摩擦嵌合部の摩擦力変動が
抑制されて、摩擦嵌合部での変音発生が抑制され、而
も、この変音発生の抑制がグリスレスの状態で恒久的に
行われる。そのため、レーザープリンタのスプリングク
ラッチにおいては、入力部材が連続して空転しても静か
でレーザープリンタの商品価値を上げるスプリングクラ
ッチが提供でき、トルクリミッターとして使用する場合
にも静かで安定した空転トルクで動作するトルクリミッ
ターが提供できる。
【0043】また、スプリングクラッチやトルクリミッ
ターなどの摩擦式回転運動伝達装置のグリスレス化が容
易となるため、製造コストの低減が図れ、グリスで周辺
が汚されるといった不具合が解消される効果がある。さ
らに、入力部材空転時の変音発生抑制がグリスレスで恒
久的に行えることから、グリスで小さく制限されていた
空転トルクの公差を広げることが容易になる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をスプリングクラッチに適用した実施の
一形態を示す部分断面を含む側面図である。
【図2】図1装置におけるコイルばねの拡大断面図であ
る。
【図3】図2のコイルばねの部分拡大図である。
【図4】本発明の他の実施の形態を説明するための要部
の概要を示す断面図である。
【図5】コイルばねの変音発生のメカニズムを説明する
ための拡大正面図で、(A1)と(A2)は従来のコイ
ルばねの実験による回転初期と定速回転時の正面図、
(B1)と(B2)は本発明採用のコイルばねの実験に
よる回転初期と定速回転時の正面図である。
【図6】コイルばねの変音発生と変音発生抑制のメカニ
ズムを説明するためのコイルばねの自励振動時の概略正
面図である。
【図7】本発明をトルクリミッターに適用した実施の形
態を示す部分断面を含む側面図である。
【図8】図2のコイルばねのテーパー角度測定装置を説
明するための側面図である。
【図9】図8装置のばねテーパー角度測定時の側面図で
ある。
【図10】従来の摩擦式回転運動伝達装置であるスプリ
ングクラッチの部分断面を含む側面図である。
【図11】図10装置のX−X線に沿う断面図である。
【図12】図10装置の動作の概要を示す右正面図であ
る。
【図13】図10装置の要部の断面図である。
【図14】図10装置の要部の組立前の分解側面図であ
る。
【図15】図10装置の要部の組立段階時の分解側面図
である。
【符号の説明】
1 10 1S 摩擦式回転運動伝達装置(スプリングクラッ
チ) 1T 摩擦式回転運動伝達装置(トルクリミッター) 2 ベース 3 支軸 4 支軸 5 入力歯車 10 入力部材 11 歯車部 12 フランジ部 13 第一円筒部 14 第二円筒部 20 出力部材 21 歯車部 22 第一円筒部 23 第二円筒部 24 第三円筒部 25 分割嵌合部 26 係止爪 27 係止溝 30 コイルばね 31 ばね本体部 31a 入力端部 32 入力足部 33 出力足部 K 摩擦嵌合部 L 中心線 θ テーパー角度 50 クラッチ部材 51 ラチェット歯 52 係止溝 60 クラッチ制御手段 61 電磁石 62 ストッパ 63 支持枠 64 ばね材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイルばねと、該コイルばねにばね巻方
    向に摩擦摺動回転可能に嵌合された入力部材と、前記コ
    イルばねの一端部側に係合され、コイルばねの入力部材
    への摩擦力を増大させるばね締め方向の入力部材の回転
    時に回転力が伝達される出力部材とを備え、前記ばね締
    め方向と逆のばね緩め方向の入力部材の回転時にコイル
    ばねに対し入力部材を空転させる摩擦式回転運動伝達装
    置において、 前記コイルばねと入力部材間の摩擦嵌合部に、コイルば
    ねと入力部材間の面圧がコイルばねの前記出力部材と係
    合される一端部と反対の他端部側で小さくなるテーパー
    角度を付けたことを特徴とする摩擦式回転運動伝達装
    置。
  2. 【請求項2】 テーパー角度が0.5°〜3.0°、好
    ましくは1.3°〜2.3°である請求項1記載の摩擦
    式回転運動伝達装置。
  3. 【請求項3】 内周にテーパー角度を付けたコイルばね
    の内周に入力部材の外周を嵌合した請求項1または2記
    載の摩擦式回転運動伝達装置。
  4. 【請求項4】 コイルばねの出力部材と係合される一端
    部と反対の他端部側を任意の回転位置で回転停止させ
    て、コイルばねに対して入力部材を空転させるクラッチ
    部材を付設した請求項1〜3のいずれかに記載の摩擦式
    回転運動伝達装置。
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