JP2003277107A - 廃セッコウボードの処理方法及びその焼成炉 - Google Patents

廃セッコウボードの処理方法及びその焼成炉

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JP2003277107A JP2002082452A JP2002082452A JP2003277107A JP 2003277107 A JP2003277107 A JP 2003277107A JP 2002082452 A JP2002082452 A JP 2002082452A JP 2002082452 A JP2002082452 A JP 2002082452A JP 2003277107 A JP2003277107 A JP 2003277107A
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英雄 居上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来、廃セッコウボードは、リサイクル材料
としては僅か数%しか利用されておらず、90%以上の
大部分が、管理型処分場へ、高額な費用をかけて、埋立
処分などしていた。本発明は、これらの無駄な処分、高
額な費用をかけず、低コストで付加価値の高い、セッコ
ウ製品に再生し、リサイクル革命を行うことをその課題
とする。 【解決手段】 本発明では、廃セッコウボードに表層紙
等可燃物のついたまま、それを発熱手段に化し、而もそ
の使用するローラーハースキルンに遠赤外線放射率の高
いセラミックス板で内張りした装置を用いるという画期
的手段により、消費熱量を従来の約1/2にして、格段
に低価格で製品を供給するという独創的手段により、こ
の課題を解決した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セッコウボード廃
材の画期的低コスト再利用方法とそのための独創的装置
に関するものである。具体的にこれを換言すると、建築
廃材として大量に排出され、大部分は高額の費用をかけ
て処理されているセッコウボード廃材を新規な発想の加
熱装置により従来の約1/2の熱エネルギーによって焼
きセッコウとし、その他の廃棄物を混和剤として配合
し、左官用のモルタル材料を製造し、或は、セッコウボ
ードそのものの超低コスト原料とし、新セッコウボード
を低原価で供給し得る進歩性大なる新技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、廃セッコウボードには殆ど全部表
層紙がついているが、これらを処理する技術は数多く知
られており、大別すると、先ずこれらを破砕し、粉砕し
て、表層紙を分離して処理する技術と、表層紙がついた
ままで処理する方法とに別けることができる。第1の従
来技術は特開平11−19921号のようなものがあ
る。これは、廃セッコウボードリサイクル方法並に装置
についてのものでありリサイクルするセッコウボード
は、装置の一方から挿入される。セッコウボードリサイ
クル装置に挿入されたセッコウボードは、回転する搬送
ローラ、回転刃により放射方向に搬送されて排出され
る。このセッコウボードリサイクル装置では、この搬送
途中において、回転刃の刃先がセッコウボードの表面に
当接し、セッコウボードに貼られている紙を除去する。
従って、排出されたセッコウボードは不純物を殆ど含ま
ない良質のセッコウにリサイクルすることができ、紙の
粉壁が舞うことがないほどの効果がある。
【0003】第2の従来技術は、特開2000−709
15号のようなものであり、廃セッコウボードを破砕
し、粒径と比重により、セッコウ原料と紙類その他に効
率よく選別するセッコウボードのリサイクル処理方法及
び処理装置である。具体的には、建築廃材として発生し
たセッコウボードを所定粒度以下に破砕して、セッコウ
ボード選別原料とする破砕工程と、該セッコウボード選
別原料を所定粒度範囲の1又は複数の慣性選別原料に選
別する振動篩工程と、該慣性選別原料から有機質物を除
去するための1又は複数の慣性選別工程を設けて行うも
のであり、効果として、セッコウ原料,紙類,金属類に
高精度に選別され、セッコウ原料の回収歩留りが大幅に
向上するというものである。
【0004】第3の従来技術は、特開2001−708
16号のようなもので、小型の廃セッコウリサイクル用
のボード破砕装置であり、具体的には、ボードの投入口
に設けられ前記ボードの投入案内をする投入口ガイド
と、前記投入口ガイドの上面側に設けられ前記投入口ガ
イドの上面に向けて開口面が配設されたローラケース
と、前記ローラケース内に収容され、通常状態では前記
開口面から投入口ガイド面に自重で当接すると共に、ボ
ード投入時には挿入力でボードの高さ分だけ前記ローラ
ケース内に押し込まれると共に摩擦抵抗により回転し、
前記ボード通過後には再び前記投入口ガイド面に自重で
当接する規制ローラと、ボードを引き込んで小さく破砕
する一対の回転刃と、破砕されたボードを回収する収納
容器とを備えたものである。この効果としては、騒音粉
塵,臭気等が外部に洩れず、装置が小型で運搬し易く、
減溶化することができるとのことである。
【0005】第4の従来技術は、特開平10−3614
9号のようなもので、表層紙のついたままでボード廃材
を焼成する方法である。具体的には、600℃以上の高
温度で焼成して 型無水セッコウ及び1200℃以上で
焼いてアーウイン系セメントクリンカーを製造するもの
である。本来、半水セッコウは急結性であって、左官用
プラスターとするには凝結遅延剤としての「ふのり」
「デンプン」等を加えるか、或は300℃〜700℃に
焼いた無水セッコウとしたものに硬化促進剤を加えて造
られるものである。
【0006】第5の従来技術は、無機マテリアル誌Vo
l.1 Sep(No.252)1994年に記述され
ているように被熱物原料セッコウは予め粗粒状に粉砕し
たものを撹拌しながら「平がま」(ケトル)で170℃
〜190℃で焼成する炉やロータリーキルンで直火或は
間接加熱する方法或は流動床方式等がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の技術はいずれも、実際には、工程が複雑であり、コ
ストも高く、また、紙等可燃部分とセッコウ成分を充分
に分別できないものもある。即ち、第1の従来技術で
は、廃セッコウボードに必ず、貼りつけられている紙を
回転刃装置等に上り粉砕し分別除去するが、表面を削り
とる方法は、厚さが、いろいろに変化する対象物に正確
に適合するとは限らず、従って、分別の実際精度は低
く、分別されたものの処理が更に必要となり、また、装
置コストも高いという欠点がある。次に、第2の従来技
術では、セッコウ原料の回収歩留りは或程度よいけれ
共、破砕工程、選別工程の設備費が高く、結局コストが
非常に高いという欠点がある。
【0008】また、第3の従来技術では、小型で処理機
自体の運搬は便利としても、セッコウ成分と紙等可燃成
分の分別機が装置内に存在せず、単に減容化はできて
も、そのままでは、その処理物を利用するためには、更
に処理装置が必要となるので、この処理技術は目的に対
し未完成のものであるという欠点がある。更に、第4の
従来技術では、可燃部分を燃焼させ、消費燃料は少ない
けれども、できるものはアーウイン系物(3CaO・3
Al23・CaSO4)を主成分とするものであるか
ら、急硬性のものであり、現場では使用できず、デンプ
ン等を加えて、凝結遅延材を使用しなければならず、製
造方法も、使用方法もやや複雑で、コスト高となるとい
う欠点がある。更にまた、第5の従来技術では、平がま
或はロータリーキルン或は流動床方式を使用するので、
設備費が可成り高い上、これらの熱効率は約60%とさ
れ、極めて効率の悪いものであるから、処理コストは非
常に高いという大きな欠点がある。
【0009】本発明は、前記多くの従来技術の諸欠点、
諸問題点を除去し、低コスト化のため、表層紙類を分離
せず、むしろそれらを燃料の一部として活用し、燃料費
を極小にすると共に、処理結果物の大部分が半水セッコ
ウとなり、最大限に水硬性を持たせ、かつ急硬性でな
く、別処理を要せず、従って、処理費も従来の半分程度
に低下させた画期的進歩性ある廃セッコウボードの処理
方法とその必要設備とを創始提供することをその目的と
するものである。本発明の特徴は、表層紙の炭化、燃焼
による自己発熱エネルギーを利用することであり、焼成
温度は300℃〜400℃の温度範囲で加熱されてセッ
コウプラスターとして使用される無水セッコウを主成分
とする焼セッコウを造るものである。また、これらの温
度範囲においては加熱時間の調整によって10%〜20
%の半水セッコウを残すことが可能となる。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的、課題を解決
するため、本発明が創始した手段は次の通りである。そ
の第1の特徴は請求項1に記載の如く表層紙及びその他
の可燃物のついたままのセッコウボードを高効率遠赤外
線放射性のセラミックス板で内張りされた炉床移動進行
方式の炉内に入れ、温度範囲300〜600℃の熱風を
熱源とし、表層紙及びその他の可燃物の炭化、燃焼によ
る自己発熱を利用して熱処理をし、水和硬化性の焼きセ
ッコウとする廃セッコウボードの処理方法であることで
ある。また、その第2の特徴は、請求項2に記載の如
く、駆動装置により回転するローラーを炉床とするロー
ラーハースキルンにおいて、4μm以上の長波長ゾーン
の放射率の高いセラミックス製の放射板が内張りされ、
被加熱物セッコウ1kg当り200〜300kcalの
熱量を300〜600℃の熱風として該炉内に供給して
加熱する機能と構造からなる廃セッコウボードの焼成炉
であることである。
【0011】
【発明の実施の形態】第一の実施の形態は、遠赤外線放
射空間において、ボ−ド表層紙の加熱過程で炭化燃焼の
開始される条件と熱的効果の確認である。セッコウの加
熱過程は、まず、付着水の蒸発が80℃程度から始ま
り、次に180℃から結晶水の分解放出が起こり、19
0℃で可溶性無水セッコウとなるが、熱量負荷の約70
%は脱水のために消費されるものである。比熱値が大き
く、熱伝導率の悪い水に効率良く熱を与える方法に於い
ても遠赤外線による加熱方法は最も効率の良い方法とし
て知られ、本発明の実施の形態の1つである。また、本
発明の特徴は、被熱物重量の約5%〜7%を占める表層
紙の燃焼熱量をいかに有効に熱源として利用し、全熱量
の大幅な削減を図るかにある。第二の実施の形態は、請
求項2に示す焼成炉の構造が第一の実施の形態に適合す
るものであるかを解決するものである。本発明を工業的
に適用するには、大量の切片を金網ボックスの容器に充
填して加熱するため、遠赤外線は波長の長い透過性の強
いものを用いて、充填されたボックスの中心部まで有効
な遠赤外線を与える必要がある。また、効率良く加熱さ
れて蒸発する水分を早く炉外に放水脱水させることによ
り、焼成時間の短縮を図らなければならない。更に、ま
た、本発明請求項2に示す焼成炉は4μm以上の長波長
の遠赤外線を放射してセッコウ自身の熱線吸収による発
熱によって効率良く加熱されるものであり、熱風によっ
て蒸発する水分を排出し、遠赤外線によって結晶水の分
解、脱水を行う従来にない新規なものである。
【0012】工業生産における製造形態は、回収したボ
ードを一時的に破砕した切片を約1.0m3〜1.5m3
の金網ボックスへ充填した後、温度、風量、風速が調整
された本ローラーハースキルンへ間欠的に挿入し、連続
的に焼セッコウを造るものである。被熱物となる廃セッ
コウボードは新設の建物に使用した切片と家屋解体時に
発生するボードもある。解体ボードは、スチロールなど
の合成樹脂発泡体が付着したものがあるが、これらの可
燃物質は本発明の処理方法においては更に省エネルギー
効果をもたらす。なお、焼成温度管理の要点は、紙の燃
焼が完了する時間と速度を予め実験的に確認して炉内温
度及びローラーハースキルンの炉内への送り込み温度を
決定する。
【0013】第一の課題を解決するため遠赤外線放射板
を上下に設置した空間にセッコウボード切片を重ね合わ
せて中心部に熱伝対を入れ、昇温すると、露出表面の紙
は空間温度250℃になると炭化が始まり、300℃で
燃焼が始まるが、ボード中心部にある紙はセッコウの脱
水が終わる200℃から急速に炭化が始まり、数分間で
紙の燃焼熱により450℃〜500℃に上昇し、大きい
発熱効果を確認した。また、紙の燃焼はセッコウの脱水
が終わると初めて大きい発熱効果を発揮する。遠赤外線
セラミックス板は、温度が高くなるほど放射熱量は大き
くなるが、450℃になると1m3当り約10,000
w/m3の放射発散が起こり、約8500kcalの熱
量が放射されることから、炉内空間の温度は300℃〜
600℃に保った状態で焼成するものである。また、前
記実験の結果、確認したように、被熱体であるボードの
5%〜7%を占めるセルロース質の紙の燃焼熱量は、無
機質のフィラークレーを含んでいても、少なくとも25
00kcal/kgの発熱となり、理論総熱量の40%
〜45%が供給されるものであることも確認した。第二
の課題は、請求項2に示す焼成炉の基本的な設計条件で
ある。廃セッコウボードとして自由水平均10%含むも
のの物質構成は、約74%のCaSO4と5%の紙と2
1%の結晶水と10%の自由水から成っている。これら
を焼セッコウとするときの熱量の配分は、無水セッコウ
1tあたり、 セッコウ自身が加熱され、蓄熱するための熱量は 65.780kcal 結晶水の分解に必要な熱量 28.710kcal 全水分を蒸発させる熱量 391kg×550kcal=215.000 kcalのように理論熱量は309.490kcalが
必要となる。本発明の特徴は、紙の燃焼熱量として25
00kcal/kgは、63kg×2500kcalと
157.500kcalが自己発熱として100%近い
熱効率で加算されることであり、理論熱量は約半分の1
51.990kcalと、大幅なエネルギーの節減とな
る。実験によって立証されたように、セッコウ自身が2
00℃に加熱された時点で急速に紙の燃焼が開始される
ことから、いかに短時間でセッコウを加熱するかが焼成
の要点となる。遠赤外線放射熱によって200℃に加熱
されるためには放射体は400℃以上に加熱され、表面
積は7m2〜8m2が必要となる。全熱量消費の70%を
占める水分の脱水は、温度と風速によって効率が決ま
り、温度100℃では水の蒸発蓄熱は539kcal/
kgであるが、300℃の温度となると334kcal
/kgとなり、蒸発速度は約1.5倍となり、かつ熱風
の蒸発した水分の保水量が著しく高くなり、炉外への水
蒸気の放出効率は大幅に改善されるものである。本発明
における設計基準である理論計算熱量を152.000
kcal/1000kg、熱効率を80%として、ボー
ド1000kg当り190.000kcalで目的とす
る熱セッコウが製造できる。 1)セッコウボード廃材を長辺長さ約300mm以下に
粗砕したものを50cm×50cm×50cmの金網ボ
ックスへ約80kgをルーズに充填した後、黒体表面を
もつ遠赤外線放射セラミックス板を側面に内張りし、3
0,000kcal/hrのガス量の熱風発生装置によ
って450℃〜500℃に制御された炉内へ挿入して焼
成を行った。 2)炉内挿入後、80kg×190kcal=15,2
00kcalの熱量を加えるには約30分であり、30
分間の焼成温度において金網ボックス中心部へ挿入した
熱電対の温度に紙の燃焼発熱が現れるかどうかを計測し
た。その計測結果を表1に示す。
【0014】
【表1】
【0015】以上のように20分経過後、紙の燃焼が起
こり、30分では400℃に達して炉内から取出した。 3)焼成した焼セッコウは1日放置後200℃2時間加
熱して脱水減量を測定したところ、2.2%の減量であ
り、CaSO4・1/2H2Oとして残存するものは20
%含まれた無水セッコウであることを確認し、本発明に
よる使用目的に適合する品質であった。
【0016】次に、図1乃至図3により本発明の廃セッ
コウボードの焼成炉1とそれによるセッコウボード7の
焼成方法について説明する。
【0017】焼成炉1は、セッコウボード7の通過する
内部空間10と出入口11,12を形成するほぼ密閉体
状の炉体2と、炉体2の長手方向に沿って並設され炉床
を形成するローラ3と、炉体2の下方側に連結されて炉
体2内に熱風を送る熱風発生装置4と、炉体2内の熱風
を炉体外に排出する排出ダクト5等とからなるローラー
ハースキルン式の形成炉からなる。
【0018】ローラ3は焼体1のほぼ中央部に配設さ
れ、その両端側は炉体2を囲む側壁6に枢支される。セ
ッコウボード7はローラ3上に搭載され、炉体2の入口
11から炉体2内に入り熱風により加熱されながら長手
方向に沿って進み、出口12から排出される。
【0019】炉体2は図3に示すようにその内壁に4μ
m以上の長波長ゾーンが放射率の高い高効率遠赤外線放
射性セラミックス板8により内張りされた耐熱構造体か
らなり、その下方側には熱風発生装置4に連通する熱風
導入パイプ9が複数箇所(図示では2箇所)配置され
る。また、炉体2の上方には排出ダクト5と炉体2内を
連結する排出パイプ10が多数個配設される。
【0020】次に、以上の構造の焼成炉1によるセッコ
ウボード7の焼成方法を説明する。熱風発生装置4から
の300℃乃至600℃熱風により高温に加熱される。
表層紙及びその他の可燃物のついたままのセッコウボー
ド7はローラ3に支持されて炉体2長手方向に沿って進
み、高温の熱風により加熱される。この熱風と高効率遠
赤外線放射性セラミックス板からの赤外放射線によりセ
ッコウボード7はセッコウボード1kg当り200乃至
300kcalの熱量を300乃至600℃の熱風とし
て受け、加熱焼成される。この加熱により表層紙及びそ
の他の可燃物は炭化,燃焼し、自己発熱を伴い、結果と
してセッコウボード7は水和硬化性の焼きセッコウとし
て焼成される。
【0021】
【発明の効果】1)本発明によれば、現在まで、全体の
数%しか有効に利用されず、大部分が管理型処分場へ、
高額の処理費用をかけて廃棄している廃セッコウボード
を低コストで、左官用モルタルその他として価値ある建
築材料にリサイクルできる効果が得られる。 2)本発明では、廃セッコウボードに殆どすべてついて
いる表層紙或は発泡スチロール等の可燃物を従来のよう
に分離する工程をとらず、そのまま燃料の一部として利
用する方法であるから、例えば、リサイクル材料として
の半水型焼セッコウを製造する場合も消費熱量を約1/
2に削減できるという画期的効果を奏する。従って、本
発明による経済的効果は莫大なものとなる。 3)本発明では、更に、遠赤外線の放射体が内張りされ
たローラーハースキルンの炉体内壁面からの熱源をセッ
コウ自身が吸収し、発熱するので、使用燃料の量が極小
となり、設備の斬新性によっても大きな効果が得られ、
それによってリサイクル製品の製造原価も、供給値段
も、従来より、格段に安くすることができ、この分野の
材料の供給拡大をもたらす大きな効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の廃セッコウボードの焼成炉の全体構造
を示す側断面図。
【図2】図1のA矢視の平面図。
【図3】図1のB−B線拡大断面図。
【符号の説明】
1 廃セッコウボードの焼成炉 2 炉体 3 ローラ 4 熱風発生装置 5 排出ダクト 6 側壁 7 セッコウボード 8 高効率遠赤外線放射性セラミック板 9 熱風導入パイプ 10 内部空間 11 入口 12 出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近藤 義正 神奈川県鎌倉市岩瀬1306番地 Fターム(参考) 4D004 AA12 AA31 BA02 CA04 CA26 CA28 CA30 CB09 DA03 DA06

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表層紙及びその他の可燃物のついたまま
    のセッコウボードを高効率遠赤外線放射性のセラミック
    ス板で内張りされた炉床移動進行方式の炉内に入れ、温
    度範囲300〜600℃の熱風を熱源とし、表層紙及び
    その他の可燃物の炭化、燃焼による自己発熱を利用して
    熱処理をし、水和硬化性の焼きセッコウとすることを特
    徴とする廃セッコウボードの処理方法。
  2. 【請求項2】 駆動装置により回転するローラーを炉床
    とするローラーハースキルンにおいて、4μm以上の長
    波長ゾーンの放射率の高いセラミックス製の放射板が内
    張りされ、被加熱物セッコウ1kg当り200〜300
    kcalの熱量を300〜600℃の熱風として該炉内
    に供給して加熱する機能と構造からなることを特徴とす
    る廃セッコウボードの焼成炉。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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CN117486517A (zh) * 2023-11-16 2024-02-02 临沂龙扬新型材料科技有限公司 一种石膏粉加工用高效环保煅烧装置

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