JP2003276215A - インクジェットプリンタ及びインクジェットプリンタに用いられるインクカートリッジ - Google Patents

インクジェットプリンタ及びインクジェットプリンタに用いられるインクカートリッジ

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JP2003276215A
JP2003276215A JP2002080732A JP2002080732A JP2003276215A JP 2003276215 A JP2003276215 A JP 2003276215A JP 2002080732 A JP2002080732 A JP 2002080732A JP 2002080732 A JP2002080732 A JP 2002080732A JP 2003276215 A JP2003276215 A JP 2003276215A
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ink
internal conduction
conduction path
voltage
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Hirosumi Ito
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 正当なインクカートリッジの装着を的確且つ
低コストで検出することのできるインクジェットプリン
タ及びそのインクジェットプリンタに用いられるインク
カートリッジを提供すること。 【解決手段】 インクカートリッジ2の内部導通経路2
bにヒューズ2cと直列にダイオード2dが設けられ、
内部導通経路2bに順方向および逆方向に検出電圧を印
加したときの内部導通経路2b両端の検出点A,Bのそ
れぞれの検出電圧の組み合わせから、インクカートリッ
ジ2の状態が判定される。つまり、内部導通経路2bに
ヒューズ2cが存在している状態、正常な使用によって
ヒューズ2cが溶断されている状態、および内部導通経
路2b両端の接点2e1,2e2間が外部から導電部材
によって短絡されている状態が判定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクを吐出して
印刷を行うインクジェットプリンタ及びそのインクジェ
ットプリンタに用いられるインクカートリッジに関し、
特に、正当なインクカートリッジの装着を的確且つ低コ
ストで検出することのできるインクジェットプリンタ及
びそのインクジェットプリンタに用いられるインクカー
トリッジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンタは、本体に着脱
可能なインクカートリッジを備え、このインクカートリ
ッジに貯留されるインクを印字ヘッドから吐出して、印
刷を実行するものである。インクカートリッジに貯留さ
れるインクは、印刷によって消耗され、最終的にはイン
クカートリッジは空(インクエンプティ)になる。イン
クカートリッジのインク残量は、印字ヘッドのノズルか
らのインクの吐出回数をカウント等することにより管理
されている。インクジェットプリンタは、インク残量
「0」(或いはインク残量が少量である)と判断する
と、インクエンプティを表示し、インクカートリッジの
交換を使用者に促す。
【0003】使用者は、インクエンプティが表示される
と、空のインクカートリッジを本体から脱着し、新たな
インクカートリッジを装着する。インクカートリッジに
は、プリンタ本体との電気的な接点が設けられているの
で、装着時には導通状態、脱着時には不通状態となる。
この電気的導通の有無により、インクジェットプリンタ
は、インクカートリッジの有無(装着と未装着)を判断
する。これによれば、導通状態から不導通状態を経て再
び導通状態となると、インクジェットプリンタは、新た
なインクカートリッジが装着されたと判断できるのであ
る。
【0004】ここで、使用者が誤って、古いカートリッ
ジを装着する場合や、清掃や調整のため、まだ使用でき
るインクカートリッジを着脱することがある。かかる場
合に正常にインクジェットプリンタを動作させるために
は、古い(インクエンプティである)インクカートリッ
ジと、そうでないインクカートリッジとをインクジェッ
トプリンタは判別する必要がある。このため、インクカ
ートリッジ内部に、上記した接点に接続されるヒューズ
を設け、インクエンプティの状態でこのヒューズを溶断
する手法が用いられている。
【0005】つまり、ヒューズの溶断と未溶断とによ
り、接点での電気的状態は異なることとなる。接点にお
いて電気的導通があれば、インクカートリッジは、イン
クの有る状態(使用可能な新しいインクカートリッジ)
で装着されており、一方、電気的に不導通であれば、イ
ンクカートリッジは未装着または装着状態であってもイ
ンクエンプティである古いカートリッジと判断できるの
である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ヒュー
ズが溶断されていても、接点をアルミ箔などの導電性物
質で短絡させてしまうと、擬似的にインクカートリッジ
の導通状態を回復させることができ、インクジェットプ
リンタは、装着インクカートリッジが、インクの有る状
態(使用可能な新しいインクカートリッジ)であると判
断してしまう。
【0007】また、インクカートリッジ内のインクは、
そのインクカートリッジが装着される印字ヘッドにおい
て優れた印字品質を発揮するように粘度や表面張力等の
物性が設定され、かつその印字ヘッドを閉塞せずかつ侵
さない成分で構成されているものであり、空のインクカ
ートリッジ内に使用者側で任意のインクが充填され、更
に上記のように接点がアルミ箔などで短絡状態にされ
て、再びインクジェットプリンタに装着されてしまう
と、印字品質を悪くするだけでなく、印字ヘッドを早期
に破損してしまうという問題があった。
【0008】そこで、このような不当なインクカートリ
ッジによって、インクジェットプリンタが動作しないよ
うに、インクカートリッジに識別コードを記憶させたメ
モリを搭載し、識別コードとインク残量とを1対1で管
理することも提案されている。これによれば、不当なイ
ンクカートリッジの使用を困難とするが、基本的に消耗
品であって、使い捨てとなるインクカートリッジにメモ
リを搭載することは、インクカートリッジのコストを著
しく増大させてしまうという問題点があった。
【0009】本発明は、上述した問題を解決するために
なされたものであり、正当なインクカートリッジの装着
とそのインク残量とを的確且つ低コストで検出すること
のできるインクジェットプリンタ及びそのインクジェッ
トプリンタに用いられるインクカートリッジを提供する
ことを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に請求項1記載のインクカートリッジは、吐出するイン
クを貯留するインク貯留室を備え、インクジェットプリ
ンタ本体に着脱可能に構成されており、前記インクジェ
ットプリンタ本体と電気的に導通する少なくとも2の独
立した接点と、その一方の接点と他方の接点とを導通ま
たは不導通にする内部導通経路と、その内部導通経路に
おいて、前記内部導通経路の電流方向を1の方向に限定
する電流方向限定手段とを備えている。
【0011】この請求項1記載のインクカートリッジに
よれば、内部導通経路により、一方の接点と他方の接点
とは導通または不導通にされる。一方の接点と他方の接
点とが内部導通経路により不導通にされた後、限定され
た1の方向とは反対方向に電流を流してそれを検出する
ことで、その接点間が外部で短絡されたか否かが検出さ
れる。
【0012】請求項2記載のインクカートリッジは、請
求項1記載のインクカートリッジにおいて、前記内部導
通経路は不導通状態において、前記内部導通経路の導通
を回復不能に断して不導通とする不導通手段を備えてい
る。
【0013】請求項3記載のインクカートリッジは、請
求項2記載のインクカートリッジにおいて、前記不導通
手段と前記電流方向限定手段とを備えた前記内部導通経
路を複数備えており、前記各内部導通経路の不導通手段
は、所定の条件によって動作されるものである。
【0014】請求項4記載のインクカートリッジは、請
求項2または3に記載のインクカートリッジにおいて、
前記不導通手段はヒューズである。
【0015】請求項5記載のインクカートリッジは、請
求項1から4のいずれかに記載のインクカートリッジに
おいて、前記電流方向限定手段はダイオードである。
【0016】請求項6記載のインクジェットプリンタ
は、請求項1から5のいずれかのインクカートリッジを
着脱可能に備え、そのインクカートリッジに貯留される
インクを吐出して印刷を実行するものであり、前記イン
クカートリッジの接点と電気的に接続するプリンタ側接
点と、そのプリンタ側接点を介して前記インクカートリ
ッジの内部導通経路に1の方向とその1の方向と逆の方
向とに選択的に電流を流すべく電圧を印加する電圧印加
手段と、その電圧印加手段により1の方向に電流を流す
べく電圧が印加された場合とその1の方向と逆の方向に
電流を流すべく電圧が印加された場合とのそれぞれにお
いて、前記内部導通経路の電気的状態を検出する検出手
段と、その検出手段により検出した前記両場合における
前記内部導通経路の電気的状態の組み合わせから前記イ
ンクカートリッジの状態を判別する判別手段と、その判
別手段により、前記両場合とも前記内部導通経路が導通
状態にあると判別されると、前記印刷を禁止する印刷禁
止手段とを備えている。
【0017】この請求項6記載のインクジェットプリン
タによれば、請求項1から5のいずれかのインクカート
リッジを着脱可能に備え、プリンタ側接点は、該インク
カートリッジの接点と電気的に接続される。そして、そ
のプリンタ側接点を介して、電圧印加手段により、イン
クカートリッジの内部導通経路に1の方向およびその1
の方向と逆の方向に選択的に電流を流すべく電圧が印加
される。そして、検出手段により検出された前記両場合
における内部導通経路の電気的状態の組み合わせから、
判別手段によりインクカートリッジの状態が判別され
る。ここで、判別手段により、前記両場合とも内部導通
経路が導通状態にあると判別されると、印刷禁止手段に
より印刷が禁止される。
【0018】請求項7記載のインクジェットプリンタ
は、請求項6記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記電圧印加手段は、前記内部導通経路の電気的状態を
検出するための電圧を印加する検出電圧印加手段と、前
記内部導通経路を不導通にさせるために前記検出電圧印
加手段により印加される電圧よりも高電圧を印加する高
電圧印加手段とを備えている。
【0019】この請求項7記載のインクジェットプリン
タによれば、請求項6記載のインクジェットプリンタと
同様に作用する上、電圧印加手段に備えられた検出電圧
印加手段により、内部導通経路の電気的状態を検出する
ための電圧が印加される。また、電圧印加手段に備えら
れた高電圧印加手段により、内部導通経路を不導通にす
るべく、検出電圧印加手段によって印加される電圧より
も高電圧が、印加される。
【0020】請求項8記載のインクジェットプリンタ
は、請求項7記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記高電圧印加手段は、前記インクカートリッジのイン
ク残量に基づいて、前記内部導通経路を不導通にするた
めの高電圧を印加するものである。
【0021】請求項9記載のインクジェットプリンタ
は、請求項7記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記高電圧印加手段は、前記インクカートリッジが装着
されると、前記内部導通経路を不導通にするための高電
圧を印加するものである。
【0022】請求項10記載のインクジェットプリンタ
は、請求項3のインクカートリッジを着脱可能に備え、
そのインクカートリッジに貯留されるインクを吐出して
印刷を実行するものであり、前記インクカートリッジの
前記各内部導通経路ごとに設けた各接点と電気的に接続
するプリンタ側の接点と、そのプリンタ側の各接点を介
して前記インクカートリッジの各内部導通経路ごとに少
なくとも前記1の方向とは逆の方向に電流を流すべく電
圧を印加する電圧印加手段と、その電圧印加手段により
前記1の方向に電流を流すべく電圧が印加された場合
と、前記1の方向と逆の方向に電流を流すべく電圧が印
加された場合とのそれぞれにおいて、前記各内部導通経
路ごとの電気的状態を検出する検出手段と、その検出手
段により検出した前記各内部導通経路の電気的状態から
前記インクカートリッジの状態を判別する判別手段と、
その判別手段により判別された前記各内部導通経路の導
通状態および/またはその組み合わせからインクジェッ
トプリンタを制御する制御手段とを備え、前記電圧印加
手段は、前記各内部導通経路の電気的状態を検出するた
めの電圧を印加する検出電圧印加手段と、前記各内部導
通経路をそれぞれ独立して不導通にさせるために前記検
出電圧印加手段により印加される電圧よりも高電圧を印
加する高電圧印加手段とを有している。
【0023】請求項11記載のインクジェットプリンタ
は、請求項10記載のインクジェットプリンタにおい
て、前記高電圧印加手段、前記複数のうちの1の内部導
通経路に、前記インクカートリッジのインク残量に基づ
いて、その内部導通経路を不導通にするための高電圧を
印加し、他の内部導通経路に、前記インクカートリッジ
が装着されると、その内部導通経路を不導通にするため
の高電圧を印加するものである。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施例に
ついて、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明
のインクジェットプリンタとしてのカラーインクジェッ
トプリンタ1を示す斜視図である。図1において、この
カラーインクジェットプリンタ1は、シアン、マゼン
タ、イエロー、ブラックの4色のカラーインクがそれぞ
れ充填されるインクカートリッジ2と、用紙3に印刷す
るためのインクジェットヘッド4を備えるヘッドユニッ
ト5と、インクカートリッジ2およびヘッドユニット5
が搭載されるキャリッジ7と、このキャリッジ7を直線
方向に往復移動させる駆動ユニット8と、キャリッジ7
の往復移動方向に延び、インクジェットヘッド5と対向
配設されるプラテンローラ9と、パージ装置10とを備
えている。
【0025】インクカートリッジ2には、インクを貯留
するインク貯留室(図示せず)が設けられており、その
インク貯留室とは別に、(インクの侵入しない密閉され
た空間を有する)独立した室である検出室2a(図3参
照)が備えられている。この検出室2aは、使用者によ
る開放がなされないように、その手の触れないところ
(検出室2aの存在を知りがたい場所に)形成する必要
がある。よって、インクカートリッジ2の内部に備えら
れている。
【0026】この検出室2aには、インクカートリッジ
2の外壁から外部に露出した2の接点2e1,2e2が
設けられている。
【0027】かかる接点2e1,2e2のそれぞれは、
キャリッジ7に設けられたプリンタ本体側の2の接点5
0e1,50e2と1対1で対向するように設けられて
おり、キャリッジ7にインクカートリッジ2が装着され
ると、対向する位置にある接点2eの端部と接点50e
(接点2e1と接点50e1、接点2e2と接点50e
2)とは接触するようになっている。
【0028】2の接点2e1,2e2は、検出室2a内
に配置された後述する内部導通経路2bの両端に接続さ
れている。
【0029】図1に戻って説明する。駆動ユニット8
は、キャリッジ7の下端部に配設されプラテンローラ9
と平行に延びるキャリッジ軸11と、キャリッジ7の上
端部に配設されキャリッジ軸11に平行に延びるガイド
板12と、そのキャリッジ軸11とガイド板12との間
であって、キャリッジ軸11の両端部に配設される2つ
のプーリー13および14と、これらのプーリー13お
よび14の間に掛け渡されるエンドレスベルト15とか
らなる。
【0030】そして、一方のプーリ13が、モータ16
の駆動により正逆回転されると、エンドレスベルト15
に接合されているキャリッジ7が、キャリッジ軸11お
よびガイド板12に沿って、直線方向に往復移動され
る。
【0031】用紙3は、LFモータ40(図2)の駆動
によりカラーインクジェットプリンタ1の側方に設けら
れた給紙カセット(図示せず)から給紙され、インクジ
ェットヘッド4のインク吐出面4a,4bと、プラテン
ローラ9との間に導入される。用紙3には、インク吐出
面4a,4bに設けられた複数のノズルから吐出される
インクにより印刷がなされ、その後、排紙される。な
お、図1においては、用紙3の給紙機構および排紙機構
の図示を省略している。
【0032】キャリッジ7の移動方向に沿ったプラテン
ローラ9の側方には、インクジェットヘッドのノズルを
閉塞する高粘度化したインクやエア等を排出して、良好
な吐出状態を回復させるパージ処理を実行するパージ装
置10が設けられている。パージ装置10は、ヘッドユ
ニット5がパージ位置にある時に、インクジェットヘッ
ド4に対向するように配設されており、パージキャップ
17と、吸引ポンプ18およびカム19と、インク貯留
部20とを備えている。
【0033】パージキャップ17は、インクジェットヘ
ッド4のインク吐出面4a,4bに当接して、インク吐
出面4a,4bと密閉空間を形成すべく、インク吐出面
4a,4bに向け開口した略箱状に形成されている。パ
ージキャップ17の底壁には、排出口(図示せず)が穿
設されており、この排出口と連通して、吸引ポンプ18
が配設されている。吸引ポンプ18は、カム19を回転
させて、吸引ポンプ18内のピストンを往復移動するこ
とにより作動するように構成されている。また、カム1
9をLFモータ40(図2参照)により回転させること
によって、パージキャップ17は、インク吐出面4a,
4bに対して当接離隔する方向に移動可能に構成されて
いる。
【0034】インク貯留部20は、パージキャップ17
に隣接して配置され、略箱状に形成されている。吸引ポ
ンプ18によって吸引されるインクは、パージキャップ
17の排出口を通過してインク貯留部20に貯留され
る。インク貯留部20の上面には、キャップ25が配設
されている。キャップ25は、印刷が終了してリセット
位置に戻されたインクジェットヘッド4のインク吐出面
4a,4bに当接して、そのインク吐出面4a,4bを
被覆して、インクの蒸発を防止する。
【0035】図2は、カラーインクジェットプリンタ1
の電気回路構成の概略を示すブロック図である。カラー
インクジェットプリンタ1を制御するための制御装置
は、本体側制御基板30と、キャリッジ7に搭載された
キャリッジ基板31とを備えており、本体側制御基板3
0には、1チップ構成のマイクロコンピュータ(CP
U)32と、そのCPU32により実行される各種の制
御プログラムや固定値データを記憶したROM33と、
各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリである
RAM34と、EEPROM35と、イメージメモリ3
7と、ゲートアレイ36とが搭載されている。
【0036】演算装置であるCPU32は、ROM33
に予め記憶された制御プログラム33aに従い、各種処
理を実行するものである。また、印字タイミング信号お
よびリセット信号を生成し、各信号を後述のゲートアレ
イ36へ転送する。このCPU32には、ユーザが印刷
の指示などを行うための操作パネル38、キャリッジ7
を動作させるキャリッジモータ(CRモータ)16を駆
動するためのCRモータ駆動回路39、用紙3を搬送す
る搬送モータ(LFモータ)40を動作させるためのL
Fモータ駆動回路41、用紙3の先端を検出するペーパ
センサ42、キャリッジ7の原点位置を検出する原点セ
ンサ43などが接続されている。接続される各デバイス
の動作はこのCPU32により制御される。
【0037】ROM33には、制御プログラム33aの
一部として、内部導通経路2bの状態をチェックするチ
ェック処理(図5参照)およびインクの残量に応じて後
述のヒューズ2cを溶断する溶断処理(図6参照)のプ
ログラムが記憶されている。また、ROM33には、判
定テーブルメモリ33bが備えられている。判定テーブ
ルメモリ33bは、インクカートリッジ2の状態を判定
するためのデータ、すなわち後述する導通検出回路50
によりインクカートリッジ2に電圧を印加した場合に、
インクカートリッジの状態(導通状態、不導通状態、短
絡状態)のそれぞれに応じて、検出点A,Bで得られる
信号が記憶されている(図4参照)。
【0038】RAM34は、書き換え可能な揮発性のメ
モリであり、印刷禁止フラグ34aと、インクエンプテ
ィフラグ34bとを備えている。印刷禁止フラグ34a
は、装着されたインクカートリッジ2が不正なインクカ
ートリッジであるか否かを示すためのフラグである。こ
の印刷禁止フラグ34aは、後述のチェック処理におい
て、検出されたインクカートリッジ2の状態が短絡状態
にあると判定されるとオンされる。印刷禁止フラグ34
aがオンであると、CPU32は、印刷動作を禁止す
る。
【0039】インクエンプティフラグ34bは、インク
カートリッジ2のインク量がインクエンプティにあるか
否かを示すためのフラグである。このインクエンプティ
フラグ34bは、後述するチェック処理において内部導
通経路2bが不導通の状態にあることが検出された場
合、または、溶断処理において内部導通経路2bが溶断
された場合にオンされる。
【0040】内部導通経路2bは、後述の残量カウンタ
35aのカウンタ値が、インクエンプティを示す値とな
ると実行される後述するヒューズ2cの溶断処理により
不導通となる(図6参照)。
【0041】EEPROM35は、書き換え可能な不揮
発性のメモリであり、残量カウンタ35aを備えてい
る。残量カウンタは、インク貯留室内のインク残量を計
測するためのカウンタで、印字ヘッド4のノズルから吐
出されるインク量とパージ処理によって排出されるイン
ク量とを、インク貯留室内のインク総量から逐次減算す
るものである。
【0042】ここで、インクカートリッジ2は、シア
ン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のカラーイン
クをそれぞれ充填する4つのインクカートリッジ2で構
成されており、インク消費量(吐出回数)が、各インク
カートリッジ毎に異なる。よって、残量カウンタ35a
は、各インクカートリッジ2に対応して、それぞれ別々
に更新される4つのカウンタで構成されている。
【0043】この残量カウンタ35aのカウンタ値が所
定値を下回ると、CPU32によりインクエンプティと
判定される。インクエンプティと判定されると、溶断処
理により、その残量カウンタ35aに対応するインクカ
ートリッジ2に高電圧が印加され、検出室2a内に設け
られたヒューズ2cは溶断される。尚、この残量カウン
タ35aの値は、対応するインクカートリッジ2が交換
されると初期値に戻される。
【0044】ゲートアレイ36は、CPU32から転送
される印字タイミング信号と、イメージメモリ37に記
憶されている画像データとに基づいて、その画像データ
を記録媒体に印刷するための印刷データ(駆動信号)
と、その印刷データと同期する転送クロックと、ラッチ
信号と、基本印字波形信号を生成するためのパラメータ
信号と、一定周期で出力される噴射タイミング信号とを
出力し、それら各信号を、ヘッドドライバが実装された
キャリッジ基板31側へ転送する。
【0045】また、ゲートアレイ36は、コンピュータ
などの外部機器からセントロ・インターフェース44を
介して転送されてくる画像データを、イメージメモリ3
7に記憶させる。そして、ゲートアレイ36は、ホスト
コンピュータなどからセントロ・インターフェース44
を介して転送されてくるセントロ・データに基づいてセ
ントロ・データ受信割込信号を生成し、その信号をCP
U32へ転送する。なお、ゲートアレイ36とキャリッ
ジ基板31との間で通信される各信号は、両者を接続す
るハーネスケーブルを介して転送される。上記したCP
U32と、ROM33、RAM34、EEPROM35
及びゲートアレイ36とは、バスライン45を介して接
続されている。
【0046】キャリッジ基板31は、実装されたヘッド
ドライバ(駆動回路)によってインクジェットヘッド4
を駆動するための基板である。インクジェットヘッド4
とヘッドドライバとは、厚さ50〜150μmのポリイ
ミドフィルムに銅箔配線パターンを形成したフレキシブ
ル配線板により接続されている。このヘッドドライバ
は、本体側制御基板30に実装されたゲートアレイ36
を介して制御され、記録モードに合った波形の駆動パル
スを各駆動素子に印加するものである。これにより、イ
ンクが所定量吐出される。
【0047】また、キャリッジ基板31には、インクカ
ートリッジ2の状態(インクエンプティおよび、インク
カートリッジの正当性)を判定するための導通検出回路
50が備えられている。導通検出回路50は、キャリッ
ジ7に設けられた接点50eと電気的に接続されてい
る。この接点50eは、キャリッジ7に搭載されたイン
クカートリッジ2の接点2eと接続されるようになって
いるので、導通検出回路50とインクカートリッジ2と
は、電気的に接続される。
【0048】図3は、導通検出回路50と、この導通検
出回路50に接続されるインクカートリッジ2の検出室
2aとの電気的構成を示した図である。
【0049】検出室2aは、上記したように、接点2e
に接続される内部導通経路2bを備えている。接点2e
は、プリンタ側の接点50eと接続されており、これに
より、内部導通経路2bは、カラーインクジェットプリ
ンタ1と電気的に接続されている。
【0050】この内部導通経路2bは、ヒューズ2cと
ダイオード2dとを備えており、このヒューズ2cとダ
イオード2dとは直列に接続され、内部導通経路2bの
導通経路の一部を形成している。
【0051】ヒューズ2cは、過電流が流れる(高電圧
の印加)と生じる発熱により溶断され、内部導通経路2
bを不導通状態とするものである。本実施例のカラーイ
ンクジェットプリンタ1では、後述する残量カウンタ3
5aのカウンタ値に基づいて、インクエンプティと判定
されると、後述の導通検出回路50から高電圧が出力さ
れ、このヒューズ2cは溶断されるようになっている。
【0052】ダイオード2cは、電流を片方向のみ流す
半導体部品であり、本実施例においては、逆方向電圧の
高いシリコンダイオードが用いられている。図3におい
ては、図面左側(アノード側)から図面右側(カソード
側)に電流が流れることが示されている。つまり、内部
導通経路2bにおいて、ダイオード2dのアノード側に
接続する接点2e1(接点50e1)から、ダイオード
2dのカソード側に接続する他方の接点2e2(接点5
0e2)へ向かって流れる電流は順方向の電流となる。
逆に、接点2e2(接点50e2)から接点2e1(接
点50e1)へ向かって流れる電流は、逆方向の電流と
なる。
【0053】導通検出回路50は、接点2eへ電圧を印
加して、内部導通経路2bへ電流を流すためのものであ
り、インクカートリッジ2の取り得る3の異なる電気的
状態(内部導通経路2bの導通状態または不導通状態、
接点2eの短絡状態)を検出するためのものである。
【0054】この導通検出回路50は、電圧を供給する
電源部VDD1,VDD2と、各電源部VDD1,VD
D2から供給される電圧をオンまたはオフするためのス
イッチS0〜S4と、電圧が印加された場合に内部導通
経路2bに流れる電流(内部導通経路2bの負荷電圧)
を検出する検出点A,Bとを備えている。
【0055】電源部VDD1は、内部導通経路2bの電
気的状態を検出するための電圧を供給するものであり、
導通検出回路50内には、2の電源部VDD1が備えら
れている。一方の電源部VDD1は、順方向の電流を内
部導通経路2bに流すためのものであり、スイッチS1
を介して、ダイオード2dのアノード側に接続する接点
50e1に接続される。他方の電源部VDD1は、逆方
向の電流を内部導通経路2bに流すためのものであり、
スイッチS3を介して、ダイオード2dのカソード側に
接続する接点50e2に接続される。
【0056】ここで、ダイオード2dは、順方向および
逆方向のそれぞれにおいて電流許容値を有している。故
に、各接点50e1,50e2に供給される電圧によ
り、内部導通経路2bに流れる電流がダイオード2dの
電流許容値を越えないように、電源部VDD1と接点5
0eとの間の電源供給経路上には、抵抗が設けられてお
り、この抵抗の大きさなどにより、接点に印加される電
圧を調整できるようになっている。
【0057】電源部VDD2は、ヒューズ2cを溶断す
るための高電圧を供給するためのものであり、スイッチ
S0を介して、接点50e1に接続されている。
【0058】スイッチS2,S4は接点50e1,50
e2をそれぞれグランド電位に接続するスイッチであ
る。スイッチS2がオンされると接点50e1はグラン
ドと接続される(グランドの電位(電位「0」)が負荷
される)。また、スイッチS4がオンされると接点50
e2はグランドと接続される。尚、スイッチS0〜S4
は、トランジスタで構成されており、CPU32の指示
に基づいてスイッチ動作を行うようになっている。
【0059】検出点A,Bは、内部導通経路2bに負荷
された電圧値を検出するためのポイントであり、検出点
Aにおいて、接点50e1の電圧値が読みとられる。ま
た、検出点Bにおいて、接点50e2の電圧値が読みと
られる。導通検出回路50は、この検出点A,Bで読み
とった電圧値がグランドの電位(略0ボルト「L」であ
ると、低い電位を示す信号(Low信号(Low))を
CPU32に入力する。また、検出点A,Bで読みとっ
た電圧値が電源部VDD1,VDD2により印加された
電圧相当の高い電位「H」であると、かかる旨を示す信
号(High信号(High))をCPU32に入力す
る。尚、入力される信号には、検出点A,Bを識別する
識別コードが付与されるようになっており、いずれの検
出点において検出された信号であるかをCPU32が識
別できるようになっている。
【0060】図4は、上記した判定テーブルメモリ33
bに記憶される情報を示した判定テーブル55である。
この判定テーブル55は、導通検出回路50のスイッチ
S0〜S4のスイッチ動作により、検出点A,Bで得ら
れるデータ(内部導通経路2bの電気的状態に基づいて
得られる電圧値)を示した表である。表において「○」
は、その上方に表示されたスイッチのオンを示し、
「×」は、その上方に表示されたスイッチのオフを示し
ている。スイッチ動作欄の各欄において、同じ欄に横一
列に示されるスイッチS0〜S4の動作は、1セットで
(1のスイッチ動作として)CPU32によって実行さ
れ、それに基づいて、内部導通経路2bの状態が判定さ
れる。すなわち、スイッチS1、S4をオンし、スイッ
チS2、S3をオフする動作と、スイッチS1、S4を
オフし、スイッチS2、S3をオンする動作とを順次実
行することで、内部導通経路2bのダイオード2dの順
方向と逆方向とに順次電圧を印加して、そのときの検出
点A,Bの状態の組み合わせが判定される。
【0061】ヒューズ2cが内部導通経路2bに存在す
る状態では、スイッチS1からS4の方向に検出電圧V
DD1を印加したときその電圧はダイオード2dの順方
向になるから、検出点A,Bでは低い電圧にあり、スイ
ッチS3からS2の方向に検出電圧VDD1を印加した
ときその電圧はダイオード2dの逆方向になるから、検
出点Bでは高い電位、検出点AはスイッチS2を介して
グランド電位にある。つまり、順方向に検出電圧を印加
したとき検出点A,Bで電圧がL,L、逆方向に検出電
圧を印加したとき検出点A,Bで電圧がL,Hをそれぞ
れ検出すると、ヒューズ2cが内部導通経路2bに正常
に存在する(図4中、「導通」)と判定することができ
る。
【0062】ヒューズ2cが溶断された状態では、順方
向に検出電圧VDD1を印加したときその電圧によって
検出点Aは高い電圧、検出点BはスイッチS4を介して
グランド電位にあり、逆方向に検出電圧VDD1を印加
したときその電圧によって検出点Bは高い電位、検出点
AはスイッチS2を介してグランド電位にある。つま
り、順方向に検出電圧を印加したとき、検出点A,Bで
電圧がH,L、逆方向に検出電圧を印加したとき検出点
A,Bで電圧がL,Hをそれぞれ検出すると、ヒューズ
2cが溶断されている(図4中、「不導通」)と判定す
ることができる。
【0063】インクカートリッジ2に、接点2e1と2
e2とにわたってアルミ箔などが貼られたり導電性ハン
ダが塗布されるなどして、接点2e1と2e2との間が
外部から導電部材によって電気的に短絡された状態にあ
ると、順方向および逆方向のいずれも電流が流れる。つ
まり、順方向および逆方向に検出電圧を印加したとき、
そのいずれも検出点A,Bで電圧がL,Lを検出する
と、インクカートリッジ2の接点2e1と2e2間が短
絡されていると判定することができる。
【0064】ヒューズ2cを溶断するための高い電圧V
DD2を内部導通経路2bに印加するとき、スイッチS
0,S4が閉じられる。ヒューズ2c溶断前の状態で
は、検出点A,Bで電圧がL,L、溶断後の状態では、
検出点A,Bで電圧がH,Lにあるから、これを検出す
ることで、溶断したことの確認をすることができる。
【0065】次に、上述のように構成されたカラーイン
クジェットプリンタ1で実行される各処理を、図5と図
6とに示すフローチャートを参照して説明する。
【0066】図5は、チェック処理のフローチャートで
ある。チェック処理は、導通検出回路50を検出モード
で動作させ、インクカートリッジ2の状態(電気的状
態)を判定するためのものである。このチェック処理
は、本体側制御基板30において実行され、電源投入時
には(初期化処理の後に)必ず実行され、また、新たな
インクカートリッジの装着が認識された際にも実行され
る。
【0067】チェック処理では、まず、印刷禁止フラグ
34aとインクエンプティフラグ34bとをオフする
(S1)。そして、検出電圧VDD1を内部導通経路2
bにダイオード2dの順方向および逆方向に順次印加す
るべく、スイッチS1,S2,S3,S4を開閉する指
示を、CPU32から導通検出回路50へ出力し(S
2)、これにより順方向および逆方向の電圧印加で検出
点A,Bに生じた電圧を読みとり、内部導通経路2bの
電気的状態を検出する(S3)。そして、図4に示した
判定テーブル55に基づいて、検出点A,Bの電圧から
インクカートリッジ2の状態を判定し(S4)、内部導
通経路2bがダイオード2dおよびヒューズ2cをとお
して正常な導通状態にあるときは、チェック処理を終了
し、印刷可能な状態で待機する。内部導通経路2bの接
点2e1,2e2間が順方向および逆方向とも電流が流
れる、すなわち外部から導電部材によって短絡状態にあ
ると判定されたときは、CPU32は印刷禁止フラグを
オンする(S5)。これにより、不正なインクカートリ
ッジが装着された場合には、インクジェットプリンタ1
を印刷不能とし終了する。また、内部導通経路2bが不
導通、すなわちヒューズ2cが溶断状態にあると判断さ
れたときは、CPU32はインクエンプティフラグ34
bをオンする(S6)。これに基づいてCPU32は操
作パネル38においてインクエンプティの表示(報知)
をするとともに、印刷禁止処理をして、終了する。これ
は、インクカートリッジが交換されたとき、インクが空
のカートリッジが装着されたか、接点2e1,2e2間
が上記のように短絡されなくても空のカートリッジに不
正なインクが充填されたものが装着された可能性がある
ので、上記のように処理する。
【0068】図6は、溶断処理のフローチャートであ
る。溶断処理は、導通検出回路50を溶断モードで動作
させ、インクカートリッジ2の内部導通経路2bに配設
されるヒューズ2cを溶断するためのものである。
【0069】この溶断処理では、残量カウンタ35aの
値が周期的にチェックされ(S11)、その値がインク
エンプティを示す値に達していなければ、処理を終了す
る。残量カウンタ35aの値がインクエンプティを示す
値を超えていると、インクエンプティフラッグ34bが
オンされているか否かが確認され(S12)、オンされ
ていれば、すでにヒューズ2cは溶断済みであるので、
この処理を終了する。インクエンプティフラッグ34b
がオフにあれば、CPU32は、導通検出回路50にス
イッチS0,S4をオンする指示を出力して(S1
3)、高い電圧を印加してヒューズ2cを溶断する。そ
の後、し(S14)、この処理を終了する。また、イン
クエンプティフラッグ34bをオンによって、操作パネ
ル38においてインクエンプティの表示(報知)がさ
れ、印刷禁止処理がされる。
【0070】以上、説明したように、第1実施例のカラ
ーインクジェットプリンタ1およびインクカートリッジ
2によれば、導通または不導通にされる内部導通経路2
bに、電流方向を1の方向に限定する電流方向限定手段
を備えるので、インクカートリッジ2の使用にともない
不導通にされた内部導通経路2bが外部から短絡された
場合、内部導通経路に双方向に電流を流すことにより、
かかる電気的状態を検出することができる。つまり、不
正なインクカートリッジの使用を的確に判定し、印刷を
禁止することができる。
【0071】なお、上記ヒューズ2cを溶断するのは、
上記実施例のようにインク残量が少なくなったときでな
く、インクカートリッジ2をインクジェットプリンタに
装着したときでもよい。また、ヒューズ2cに変えて他
の回路開放手段を用いても差し支えない。
【0072】次に、図7から図9を参照して、第2実施
例のカラーインクジェットプリンタ1およびインクカー
トリッジ2について説明する。第1実施例のインクカー
トリッジ2は、1の内部導通回路2bを備えるものであ
ったが、第2実施例のインクカートリッジ2は、2(複
数)の内部導通回路2b1,2b2を備えるものであ
る。また、第2実施例のカラーインクジェットプリンタ
1は、この2の内部導通回路2b1,2b2の電気的状
態をそれぞれ判定できるように構成されている。
【0073】尚、1の内部導通経路2b1は、第1実施
例の内部導通経路2bと同じインクエンプティを示すた
めに設けられたものであり、もう一方の内部導通経路2
b2は、インクカートリッジ2が未使用か既使用かを示
すために設けられている。
【0074】この第2実施例のカラーインクジェットプ
リンタ1には、第1実施例のカラーインクジェットプリ
ンタ1の電気的構成に加えて、インクカートリッジ2が
既使用を示すための既使用フラグ34cが、RAM34
に備えられている。このフラグ34cのオンは、内部導
通経路2b2が不導通の状態にあることを示しており、
インク検出処理において内部導通経路2b2が不導通の
状態にあることが検出された場合、または、溶断処理に
おいて内部導通経路2b2が溶断された場合にオンされ
る。オンされた既使用フラグ34cは、インクチェック
処理の開始時にオフされる。
【0075】図7は、第2実施例の導通検出回路50
と、この導通検出回路50に接続される第2実施例のイ
ンクカートリッジ2の検出室2aとの電気的構成を示し
た図である。
【0076】検出室2aは、第1実施例と同様に接点2
e1,2e2に接続される内部導通経路2b1を備える
と共に、接点2e1,2e3に接続される内部導通経路
2b2を備えている。また、プリンタ側には、この接点
2e3に接続する接点50e3が設けられており、内部
導通経路2b2は、接点2e1,2e3,50e1,5
0e3を介して導通検出回路50に接続されている。内
部導通回路2b1は、第1実施例の内部導通回路2bと
同じ機能を有するもので、第1実施例のヒューズ2cに
対応するヒューズ2c1を備えている。また、内部導通
回路2b2も、高電圧によって溶断可能なヒューズ2c
2を備えている。
【0077】各内部導通経路2b1,2b2には、第1
実施例同様、図面左側(アノード側)から図面右側(カ
ソード側)に電流が流れるようにダイオード2dがそれ
ぞれ配設されている。これにより、内部導通経路2b2
においても、ダイオード2dのアノード側に接続する接
点2e1(接点50e1)から、ダイオード2dのカソ
ード側に接続する他方の接点2e3(接点50e3)へ
向かって流れる電流は順方向の電流となる。逆に、接点
2e3(接点50e3)から接点2e1(接点50e
1)へ向かって流れる電流は、逆方向の電流となる。
【0078】第2実施例の導通検出回路50は、内部導
通経路2b1,2b2それぞれの電気的状態(各内部導
通経路の導通状態または不導通状態、接点2eの短絡状
態)を検出するためのものである。
【0079】この導通検出回路50には、第1実施例の
回路構成に加え、接点50e3に接続する検出点Cが設
けられ、更に、接点50e3に電圧を印加して、内部導
通経路2b2に逆方向の電流を流すための電源部VDD
1と、この電源部VDD1からの電圧供給をオンまたは
オフするためのスイッチS5と、接点50e3をグラン
ドと接続するためのスイッチS6とが備えられている。
これにより、導通検出回路50は、第1実施例と同様
に、内部導通経路2b1,2b2のそれぞれの電気的状
態を検出できるようになっている。
【0080】図8は、第2実施例の判定テーブルメモリ
33bに記憶される情報を示した判定テーブル60であ
る。この判定テーブル60は、導通検出回路50のスイ
ッチS0〜S6のスイッチ動作により、検出点A,B,
Cで得られるデータ(インクカートリッジ2の電気的状
態に基づいて得られる電圧値)を示した表である。
【0081】この判定テーブル60では、第1実施例の
判定テーブル55に対してさらに内部導通経路2b2の
状態の判定が追加される。内部導通経路2b1の状態の
判定には、第1実施例の内部導通経路2bと同じスイッ
チの組み合わせにスイッチS5,S6が加わるが、スイ
ッチS5,S6は常に開放され、内部導通経路2b1が
いかなる状態にあっても、検出点Cにあらわれる電圧は
Lである。したがって内部導通経路2b1の状態は、検
出点A,B,Cでの電圧にもとづいて判定されるが、実
質第1実施例と同様に判定されるので、説明は省略す
る。
【0082】内部導通経路2b2の状態の判定に際し
て、スイッチS3,S4は常に開放され、内部導通経路
2b2がいかなる状態にあっても、検出点Bにあらわれ
る電圧はLである。順方向に検出電圧を印加したとき検
出点A,B,Cで電圧がL,L,L、逆方向に検出電圧
を印加したとき検出点A,B,Cで電圧がL,L,Hと
それぞれ検出されると、内部導通経路2b2にヒューズ
2c2が正常に存在する(図8中、「導通」)と判定す
ることができる。
【0083】また、順方向に検出電圧を印加したとき検
出点A,B,Cで電圧がH,L,L、逆方向に検出電圧
を印加したとき検出点A,B,Cで電圧がL,L,Hと
それぞれ検出されると、ヒューズ2c2が溶断されてい
る(図8中、「不導通」)と判定することができる。
【0084】順方向および逆方向に検出電圧を印加した
とき、そのいずれも検出点A,B,Cで電圧がL,L,
Lと検出されると、インクカートリッジ2の接点2e1
と2e3間が短絡されていると判定することができる。
【0085】ヒューズ2c2を溶断するための高い電圧
VDD2を内部導通経路2b2に印加するとき、スイッ
チS0,S6が閉じられる。ヒューズ2c2溶断前の状
態では、検出点A,B,Cで電圧がL,L,L、溶断後
の状態では、検出点A,B,Cで電圧がH,L,Lにあ
るから、これを検出することで、溶断したことの確認を
することができる。
【0086】このように、インクカートリッジ2(内部
導通経路2b1,2b2)が不導通状態であると、得ら
れる電気的状態は、導通状態と短絡状態とのいずれの状
態とも異なるので、これを判別することができ、また、
かかる状態が内部導通経路2b1で生じているのか、内
部導通経路2b2で生じているのかも判別することがで
きるので、インクエンプティの状態のみならず、インク
カートリッジ2が未使用か既使用かを検出することがで
きるのである。
【0087】次に、上述のように構成された第2実施例
のカラーインクジェットプリンタ1で実行される各処理
を、図9に示すフローチャートを参照して説明する。
【0088】図9は、第2実施例のチェック処理のフロ
ーチャートである。この第2実施例のチェック処理で
は、まず、印刷禁止フラグ34a、インクエンプティフ
ラグ34b、既使用フラグ34cをオフした後(S2
0)、検出電圧VDD1を内部導通経路2b1,2b2
にダイオード2dの順方向および逆方向に順次印加する
べく、スイッチS1〜S6を開閉する指示を、CPU3
2から導通検出回路50へ出力し(S21)、これによ
り順方向および逆方向の電圧印加で検出点A,B,Cに
生じた電圧を読みとり、内部導通経路2b1,2b2の
電気的状態を検出する(S22)。そして、図8に示し
た判定テーブル60に基づいて、検出点A,B,Cの電
圧からインクカートリッジ2の状態を判定する(S2
3)。
【0089】内部導通経路2b2がダイオード2dおよ
びヒューズ2c2をとおして正常な導通状態にあるとき
は、未使用のインクカートリッジ2がプリンタに装着さ
れたものと判断し、既使用フラッグ34cをオンする
(S24)。これに基づき、CPU32は、インクジェ
ットヘッドをパージ装置10と対向する位置に移動さ
せ、パージ装置によって新しいカートリッジ2からイン
クジェットヘッドへインクを初期導入する動作を行う。
また、同時に残量カウンタ35aを初期値に戻す。さら
に、内部導通経路2b2に高い電圧を印加してヒューズ
2c2を溶断する。
【0090】内部導通経路2b1が導通、内部導通経路
2b2が不導通が判定されたときは、印刷可能な状態に
あるので、チェック処理を終了する。
【0091】内部導通経路2b1が不導通、すなわちヒ
ューズ2c1が溶断状態にあると判定されたときは、イ
ンクエンプティフラッグ34bをオンし(S25)、チ
ェック処理を終了する。これにより、操作パネル38に
おいてインクエンプティの表示(報知)、印刷禁止処理
がされる。
【0092】内部導通経路2b1,2b2の接点2e
1,2e2間が順方向および逆方向とも電流が流れる、
すなわち外部から導電部材が付着されて短絡状態にある
と判定されたときは、CPU32は印刷禁止フラッグ3
4aをオンして(S26)、チェック処理を終了する。
これにより、不正なインクカートリッジが装着された場
合には、インクジェットプリンタ1を印刷不能とする。
【0093】なお、ヒューズ2c1の溶断処理は、第1
実施例の図6と同様になされる。ヒューズ2c2の溶断
処理は、上記のように既使用フラグ34cのオンに基づ
いてなされる。
【0094】以上説明したように、第2実施例のカラー
インクジェットプリンタ1およびインクカートリッジ2
によれば、複数の内部導通経路2b1,2b2を備え、
かかる複数の内部導通経路2b1,2b2の電気的状態
をそれぞれ検出することができる。各内部導通経路2b
1,2b2は、異なるタイミング(インクエンプティ時
とインク減量時と)で溶断されるので、インクカートリ
ッジ2の複数の状態(インクエンプティであること及び
インクが所定量減量された状態にあること)を電気的に
表すことができる。このため、インクカートリッジ2の
状態を詳細に把握することができる。
【0095】尚、上記各実施例において、請求項6およ
び10記載の電圧印加手段としては、図5のフローチャ
ートのS2の処理と、図9のフローチャートのS21の
処理とが該当する。請求項6および10記載の検出手段
としては、図5のフローチャートのS3の処理と、図9
のフローチャートのS22の処理とが該当する。請求項
6および10記載の判別手段としては、図5のフローチ
ャートのS4の処理と、図9のフローチャートのS23
の処理とが該当する。請求項6記載の印刷禁止手段とし
ては、図5のフローチャートのS5の処理と、図9のフ
ローチャートのS26の処理とが該当する。
【0096】請求項7および10記載の検出電圧印加手
段としては、図5のフローチャートのS2の処理と、図
9のフローチャートのS21の処理とが該当する。請求
項7および10記載の高電圧印加手段としては、図6の
フローチャートのS13の処理と、図9のフローチャー
トのS24の処理に基づいてヒューズ2c2の溶断のた
めに行う処理とが該当する。
【0097】以上、実施例に基づき本発明を説明した
が、本発明は上述した実施例に何ら限定されるものでは
なく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変
更が可能であることは容易に推察できるものである。
【0098】例えば、上記各実施例では、インクカート
リッジ2は、1ないし2の内部導通経路2bを有するよ
うに構成されたが、これに限られるものではなく、3以
上の内部導通経路2bを備えるように構成しても良い。
これによれば、多くの異なる状態、例えば、出荷時検査
の有無や、細かいレベルでのインク残量を知りことがで
き、インクカートリッジ2の管理を綿密に行うことがで
きる。また、使用中のインクカートリッジ2を、他のカ
ラーインクジェットプリンタ1へ装着した場合にも、そ
のインク残量を適切に把握することができ、インクを無
駄にすることがない。
【0099】
【発明の効果】請求項1記載のインクカートリッジによ
れば、内部導通経路により、一方の接点と他方の接点と
は導通または不導通とされかつ内部導通経路を流れる電
流の方向は、電流方向限定手段により、1の方向に限定
される。よって、内部導通経路の電気的状態を接点を介
して検出すれば、内部導通経路に流す電流の方向によっ
て、異なる状態を得ることができる。つまり、インクカ
ートリッジに設けられた接点が短絡されている場合に
は、電流の流れる方向は双方向である。一方、内部導通
経路が導通している場合は、1の方向にしか電流は流れ
ない。故に、同じ導通状態でも、接点が短絡されたこと
に起因するものか、内部導通経路が導通していることに
起因するものかをインクジェットプリンタ本体に判別さ
せることができるという効果がある。
【0100】インクジェットプリンタ本体においては、
接点を介してインクカートリッジが導通状態にあれば、
インク有り(正当なインクカートリッジ)と認識するも
のが多い。かかる場合に、使用済みインクカートリッジ
にインクを再充填し、さらに接点を短絡させた不正なイ
ンクカートリッジが使用されることがある。しかし、接
点が短絡された状態と内部導通経路が導通された状態で
は、得られる電気的状態が異なることから、このような
不正なインクカートリッジを容易に判別することができ
る。
【0101】請求項2記載のインクカートリッジによれ
ば、請求項1記載のインクカートリッジの奏する効果に
加え、前記内部導通経路は、前記内部導通経路の導通を
回復不能に断して不導通とする不導通手段を備えている
ので、一度断された内部導通経路が導通を回復すること
が無く、恒常的に不導通の状態をなすことができるとい
う効果がある。
【0102】例えば、インクカートリッジ内のインク残
量に応じて、内部導通経路を不導通とする場合には、内
部導通経路の不導通は、インク残量を識別する指標とな
る。通常の使用状態では、インクカートリッジのインク
残量は増加(回復)しないので、この不導通によりイン
ク残量(インクカートリッジの状態)を管理することが
できる。ここで、一度断された導通が回復するようにな
っていると、インク残量の識別の信頼性を低下させる
上、インクの継ぎ足しなど、不正な使用を容易としてし
まう。しかし、不導通手段は、内部導通経路を回復不能
に断し得るので、インク残量の識別の信頼性を向上さ
せ、更に、インクカートリッジの不正な使用を困難とす
ることができるのである。
【0103】請求項3記載のインクカートリッジによれ
ば、請求項2記載のインクカートリッジの奏する効果に
加え、不導通手段と電流方向限定手段とを備えた前記内
部導通経路を複数備えており、各内部導通経路の不導通
手段は、所定の条件によって動作される。内部導通経路
が単数であれば、その導通の変化(不導通となること)
により1の状態変化を示すことしかできないが、複数の
内部導通経路の各導通が、それぞれ所定の条件下で変化
(不導通となること)することにより、その数分の状態
変化(インクカートリッジの現状(情報))を示すこと
ができる。よって、インクカートリッジの管理を簡便且
つ綿密に行うことができるという効果がある。
【0104】また、内部導通経路は、電流方向限定手段
と不導通手段とを備えているので、内部導通経路の電気
的状態は、電流方向限定手段と不導通手段とが組み合わ
されて形成される状態となる。このため、内部導通経路
が導通状態にある場合には、一方向の電流しか流れず、
また、不導通状態にある場合には電流が流れないという
状態しか形成されない。故に、内部導通経路の電気的状
態を検出すれば、内部導通経路が導通状態にあって、且
つ、双方向に電流が流れる場合を、短絡状態と確定でき
るという効果がある。
【0105】請求項4記載のインクカートリッジによれ
ば、請求項2または3に記載のインクカートリッジの奏
する効果に加え、不導通手段はヒューズであるので、安
価に生産することができるという効果がある。
【0106】請求項5記載のインクカートリッジによれ
ば、請求項1から4のいずれかに記載のインクカートリ
ッジの奏する効果に加え、電流方向限定手段はダイオー
ドであるので、安価に生産することができるという効果
がある。
【0107】請求項6記載のインクジェットプリンタに
よれば、請求項1から5のいずれかのインクカートリッ
ジを着脱可能に備え、プリンタ側接点は、該インクカー
トリッジの接点と電気的に接続される。そして、そのプ
リンタ側接点を介して、電圧印加手段により、インクカ
ートリッジの内部導通経路に1の方向またはその1の方
向と逆の方向に選択的に電流を流すべく電圧が印加され
る。そして、検出手段により検出された前記両場合にお
ける内部導通経路の電気的状態の組み合わせから、判別
手段によりインクカートリッジの状態が判別される。こ
こで、判別手段により、前記両場合とも内部導通経路が
導通状態にあると判別されると、印刷禁止手段により印
刷が禁止される。よって、不正なインクカートリッジが
装着されても、これを的確に判別し、かかる不正なイン
クカートリッジを使用して印刷へ悪影響を与えることが
ないという効果がある。
【0108】請求項7記載のインクジェットプリンタに
よれば、請求項6記載のインクジェットプリンタの奏す
る効果に加え、電圧印加手段に備えられた検出電圧印加
手段により、内部導通経路の電気的状態を検出するため
の電圧が印加される。また、電圧印加手段に備えられた
高電圧印加手段により、内部導通経路を不導通にするべ
く、検出電圧印加手段によって印加される電圧よりも高
電圧が印加される。よって、検出電圧印加手段により、
内部導通経路の電気的状態を検出するために適切な電圧
を印加することができると共に、高電圧印加手段により
内部導通経路に高電圧を印加して、的確且つ簡便にこれ
を不導通とすることができるという効果がある。
【0109】請求項8記載のインクジェットプリンタに
よれば、請求項7記載のインクジェットプリンタの奏す
る効果に加え、高電圧印加手段は、インクカートリッジ
のインク残量に基づいて、内部導通経路を不導通にする
ための高電圧を印加するものであるので、インクカート
リッジの電気的状態をインク残量に対応つけることがで
きるという効果がある。これにより、インクカートリッ
ジの電気的状態をインク残量の指標とすることができ
る。
【0110】請求項9記載のインクジェットプリンタ
は、請求項7記載のインクジェットプリンタにおいて、
高電圧印加手段は、インクカートリッジがインクジェッ
トプリンタに装着されると、高電圧を印加して内部導通
経路を不導通にするものであるので、インクカートリッ
ジの未使用または既使用を判定することができるという
効果がある。
【0111】請求項10記載のインクジェットプリンタ
によれば、請求項3のインクカートリッジを着脱可能に
備え、そのインクカートリッジの各内部導通経路ごとに
高電圧印加手段により選択的に不導通とし、各内部導通
経路ごとに双方向に電圧を印加して、インクカートリッ
ジの状態を判別し、各内部導通経路の導通状態および/
またはその組み合わせからインクジェットプリンタを制
御するものであるので、インクカートリッジの複数の状
態を容易に判定して、インクジェットプリンタを制御す
ることができる。
【0112】請求項11記載のインクジェットプリンタ
によれば、請求項10記載のインクジェットプリンタの
奏する効果に加え、インクカートリッジの複数の状態、
すなわちインク残量とインクカートリッジの未使用、既
使用を容易に判定して、インクジェットプリンタを制御
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるカラーインクジェット
プリンタを示す斜視図である。
【図2】カラーインクジェットプリンタの電気回路構成
の概略を示すブロック図である。
【図3】導通検出回路とインクカートリッジの検出室と
の電気的構成を示した図である。
【図4】判定テーブルメモリに記憶される情報を示した
判定テーブルの図である。
【図5】本体側制御基板において実行されるチェック処
理のフローチャートである。
【図6】本体側制御基板において実行される溶断処理の
フローチャートである。
【図7】第2実施例の導通検出回路と第2実施例のイン
クカートリッジとの検出室の電気的構成を示した図であ
る。
【図8】第2実施例の判定テーブルメモリに記憶される
情報を示した判定テーブルの図である。
【図9】第2実施例のチェック処理のフローチャートで
ある。
【符号の説明】
1 カラーインク
ジェットプリンタ(インクジェットプリンタ) 2 インクカート
リッジ(インクカートリッジ) 2b,2b1,2b2 内部導通経路
(内部導通経路) 2c,2c1,2c2 ヒューズ(不
導通手段、ヒューズ) 2d ダイオード
(電流方向限定、ダイオード) 2e,2e1,2e2,2e3 接点(接点) 50e,50e1,50e2,50e3 接点(プリン
タ側接点) A,B,C 検出点(検出
手段)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吐出するインクを貯留するインク貯留室
    を備え、インクジェットプリンタ本体に着脱可能に構成
    されるインクカートリッジにおいて、 前記インクジェットプリンタ本体と電気的に導通する少
    なくとも2の独立した接点と、 その一方の接点と他方の接点とを導通または不導通にす
    る内部導通経路と、 その内部導通経路において、前記内部導通経路の電流方
    向を1の方向に限定する電流方向限定手段とを備えてい
    ることを特徴とするインクカートリッジ。
  2. 【請求項2】 前記内部導通経路は、前記内部導通経路
    の導通を回復不能に断して不導通とする不導通手段を備
    えていることを特徴とする請求項1記載のインクカート
    リッジ。
  3. 【請求項3】 前記不導通手段と前記電流方向限定手段
    とを備えた前記内部導通経路を複数備えており、 前記各内部導通経路の不導通手段は、所定の条件によっ
    て動作されるものであることを特徴とする請求項2記載
    のインクカートリッジ。
  4. 【請求項4】 前記不導通手段はヒューズであることを
    特徴とする請求項2または3に記載のインクカートリッ
    ジ。
  5. 【請求項5】 前記電流方向限定手段はダイオードであ
    ることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の
    インクカートリッジ。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれかのインクカー
    トリッジを着脱可能に備え、そのインクカートリッジに
    貯留されるインクを吐出して印刷を実行するインクジェ
    ットプリンタにおいて、 前記インクカートリッジの接点と電気的に接続するプリ
    ンタ側接点と、 そのプリンタ側接点を介して前記インクカートリッジの
    内部導通経路に1の方向とその1の方向と逆の方向とに
    選択的に電流を流すべく電圧を印加する電圧印加手段
    と、 その電圧印加手段により1の方向に電流を流すべく電圧
    が印加された場合とその1の方向と逆の方向に電流を流
    すべく電圧が印加された場合とのそれぞれにおいて、前
    記内部導通経路の電気的状態を検出する検出手段と、 その検出手段により検出した前記両場合における前記内
    部導通経路の電気的状態の組み合わせから前記インクカ
    ートリッジの状態を判別する判別手段と、 その判別手段により、前記両場合とも前記内部導通経路
    が導通状態にあると判別されると、前記印刷を禁止する
    印刷禁止手段とを備えていることを特徴とするインクジ
    ェットプリンタ。
  7. 【請求項7】 前記電圧印加手段は、前記内部導通経路
    の電気的状態を検出するための電圧を印加する検出電圧
    印加手段と、 前記内部導通経路を不導通にさせるために前記検出電圧
    印加手段により印加される電圧よりも高電圧を印加する
    高電圧印加手段とを備えていることを特徴とする請求項
    6記載のインクジェットプリンタ。
  8. 【請求項8】 前記高電圧印加手段は、前記インクカー
    トリッジのインク残量に基づいて、前記内部導通経路を
    不導通にするための高電圧を印加することを特徴とする
    請求項7記載のインクジェットプリンタ。
  9. 【請求項9】 前記高電圧印加手段は、前記インクカー
    トリッジが装着されると、前記内部導通経路を不導通に
    するための高電圧を印加することを特徴とする請求項7
    記載のインクジェットプリンタ。
  10. 【請求項10】 請求項3のインクカートリッジを着脱
    可能に備え、そのインクカートリッジに貯留されるイン
    クを吐出して印刷を実行するインクジェットプリンタに
    おいて、 前記インクカートリッジの前記各内部導通経路ごとに設
    けた各接点と電気的に接続するプリンタ側の接点と、 そのプリンタ側の各接点を介して前記インクカートリッ
    ジの各内部導通経路ごとに少なくとも前記1の方向とは
    逆の方向に電流を流すべく電圧を印加する電圧印加手段
    と、 その電圧印加手段により前記1の方向に電流を流すべく
    電圧が印加された場合と、前記1の方向と逆の方向に電
    流を流すべく電圧が印加された場合とのそれぞれにおい
    て、前記各内部導通経路ごとの電気的状態を検出する検
    出手段と、 その検出手段により検出した前記各内部導通経路の電気
    的状態から前記インクカートリッジの状態を判別する判
    別手段と、 その判別手段により判別された前記各内部導通経路の導
    通状態および/またはその組み合わせからインクジェッ
    トプリンタを制御する制御手段とを備え、 前記電圧印加手段は、 前記各内部導通経路の電気的状態を検出するための電圧
    を印加する検出電圧印加手段と、 前記各内部導通経路をそれぞれ独立して不導通にさせる
    ために前記検出電圧印加手段により印加される電圧より
    も高電圧を印加する高電圧印加手段とを有することを特
    徴とするインクジェットプリンタ。
  11. 【請求項11】 前記高電圧印加手段、前記複数のうち
    の1の内部導通経路に、前記インクカートリッジのイン
    ク残量に基づいて、その内部導通経路を不導通にするた
    めの高電圧を印加し、他の内部導通経路に、前記インク
    カートリッジが装着されると、その内部導通経路を不導
    通にするための高電圧を印加することを特徴とする請求
    項10記載のインクジェットプリンタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012051313A (ja) * 2010-09-03 2012-03-15 Seiko Epson Corp 印刷材カートリッジ、及び、印刷材供給システム
JP2013043368A (ja) * 2011-08-24 2013-03-04 Seiko Epson Corp 印刷装置およびその制御方法
JP2014004770A (ja) * 2012-06-25 2014-01-16 Seiko Epson Corp 液体消費装置、プログラム及び印刷装置

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