JP2003275792A - フィルタープレス式脱水システム及び脱水方法 - Google Patents

フィルタープレス式脱水システム及び脱水方法

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JP2003275792A
JP2003275792A JP2002075819A JP2002075819A JP2003275792A JP 2003275792 A JP2003275792 A JP 2003275792A JP 2002075819 A JP2002075819 A JP 2002075819A JP 2002075819 A JP2002075819 A JP 2002075819A JP 2003275792 A JP2003275792 A JP 2003275792A
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slurry
filter press
microwave
press machine
cylindrical body
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Seiji Uchiyama
清二 内山
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TEMUJIN ECO SYSTEM KK
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TEMUJIN ECO SYSTEM KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スラリー状の有機系汚泥にバクテリアが多く
含まれる場合であっても、フィルタープレス機を用いた
高効率の脱水処理を可能とする技術を提供する。 【解決手段】 フィルタープレス機14と、スラリーを圧
縮してフィルタープレス機14に打ち込む圧送ポンプ12
と、圧送ポンプ12の前段に配置される前処理装置72とを
備えたフィルタープレス式脱水システム10であって、前
処理装置72は、マイクロ波透過性素材よりなる円筒体76
と、円筒体76内に配置されたスクリューフィーダ78と、
モータ80と、円筒体76の外周を気密に覆うマイクロ波反
射性素材よりなる外殻部82と、外殻部82内に配置された
マイクロ波発振機84とを備た。

Description

【発明の詳細な説明】
【001】
【発明の属する技術分野】この発明はフィルタープレス
式の脱水技術に係り、特に、フィルタープレス機に供給
されるスラリー状の汚泥に対してマイクロ波加熱の前処
理を施すことにより、脱水効率の向上を実現する技術に
関する。
【002】
【従来の技術】現在、建設廃土等の無機系汚泥や、生ゴ
ミや下水汚泥といった有機系汚泥の減容化を図るため、
これらスラリー状の汚泥を圧送ポンプを用いてフィルタ
ープレス機内に高圧で打ち込み、スラリーの固液分離を
行うフィルタープレス式脱水システムが用いられてい
る。図3は、従来のフィルタープレス式脱水システム60
の構成例を示すものであり、ピストン式の圧送ポンプ12
と、フィルタープレス機14と、モータ及び油圧ポンプか
らなる油圧駆動源15と、電磁制御式の第1の開閉弁16及
び第2の開閉弁18と、エアコンプレッサ20とを備えてい
る。
【003】しかして、汚泥投入ホッパー等のスラリー供
給源からスクリューフィーダや送泥パイプ等を介して第
1の開閉弁16まで移送されたスラリーは、この第1の開
閉弁16を経由して圧送ポンプ12のシリンダ28内に充填さ
れる。つぎに、ピストン30の加圧動作によってスラリー
は圧縮され、第2の開閉弁18を経由してフィルタプレス
機14内に所定の圧力で打ち込まれる。
【004】フィルタープレス機14内には、図4に示すよ
うに、多数の濾板32が横方向に開閉自在に並列配置され
ており、脱水時には各濾板32がプレス機34によって閉方
向に加圧固定され、濾板32,32間に濾室36が形成され
る。各濾板32の中央部には、スラリー導入孔38が貫設さ
れている。また、濾板の左右両面には濾水溝40が刻設さ
れており、その表面は濾布42によって被われている。上
記圧送ポンプ12によって打ち込まれたスラリー44は、上
記スラリー導入孔38を伝ってフィルタープレス機14内を
進行し、各濾板32間に形成された濾室36内に拡散する。
そして、スラリーが濾布42の表面に押圧されることによ
って水分が濾過され、固体成分が分離される。濾布42を
透過した水分は、濾水溝40を伝って濾板32の下方に設け
られた排水口46に導かれ、集水管48を介して外部に排出
される。
【005】圧送ポンプ12による1回分の打込動作が終了
すると、第2の開閉弁18が閉じられると共にピストン30
が下降し、同時に第1の開閉弁16が開いて新たなスラリ
ー44がシリンダ28内に充填される。この圧送ポンプ12に
よるスラリー44の打込動作を所定時間継続すると、フィ
ルタープレス機14の各濾室36内は水分が抜けて固化した
脱水ケーキ54で満たされることとなる。この段階に至る
と、エアコンプレッサ20から高圧のエアが濾板32のスラ
リー導入孔38に逆方向から供給され、導入孔38内に詰ま
ったスラリーが圧送ポンプ12側に戻された後、濾板32が
左右に開かれる。この結果、濾板32,32間に蓄積された
脱水ケーキ54は自重によって剥離落下し、排出ホッパ56
を介してベルトコンベア58上に導かれる。
【006】
【発明が解決しようとする課題】有機系汚泥の場合、バ
クテリアの生体内細胞水や細胞が集まった親水コロイド
の内部にある結合水を分離排出することが困難であるた
め、従来は有効な脱水処理を施すことは現実的でないと
されてきたが、このフィルタープレス式脱水システム60
を用い、上記圧送ポンプ12によってフィルタープレス機
14内の最終的な脱水圧力を3.5〜4.0Mpa以上に高めるこ
とで、スラリー状の有機系汚泥についても比較的高い脱
水効果を実現することが可能となった。
【007】しかしながら、一口に有機系の汚泥といって
も、その成分は生成原因物質や処理方法、季節等によっ
て様々であり、バクテリアの含有率が特に高い汚泥に対
しては、フィルタープレス機による濾過処理だけでは十
分な脱水効果が得られない場合があった。
【008】この発明は、従来のフィルタープレス式脱水
システムが抱える上記問題点を解決するために案出され
たものであり、スラリー状の有機系汚泥にバクテリアが
多く含まれる場合であっても、フィルタープレス機を用
いた高効率の脱水処理を可能とする技術を提供すること
を目的としている。
【009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明に係るフィルタープレス式脱水システム
は、フィルタープレス機と、スラリーを圧縮して上記フ
ィルタープレス機に打ち込む圧送ポンプと、該圧送ポン
プの前段に配置される前処理装置とを備えたフィルター
プレス式脱水システムであって、上記前処理装置は、ス
ラリー供給源側から上記圧送ポンプ側にスラリーを移送
するための送泥路と、該送泥路上の汚泥に対してマイク
ロ波を照射するためのマイクロ波発振機とを備えたこと
を特徴としている。
【0010】マイクロ波加熱の特徴として、一般に以下
のものが挙げられる。 (1) 高速加熱性 マイクロ波は光速度で瞬間的に被加熱物の中に浸透して
熱に変換されるため、予熱時間や熱伝導に要する時間が
不要である。 (2) 高熱効率性 被加熱物自体が発熱体となるため、周囲の空気や設備を
熱するロスが生じない。 (3) 取扱容易性 瞬時の起動/停止切替え、及び出力調整による温度制御
が容易である。 (4) 均一加熱性 被加熱物の各部が同時に発熱するので、複雑な形状のも
のでも比較的均一に加熱することができる。
【0011】したがって、送泥路上を移送中のスラリー
(有機系汚泥)にマイクロ波を照射することにより、短
時間の中に内部に含まれる細胞膜や親水コロイドを加熱
・破壊することが十分に可能となる。このように、マイ
クロ波の照射によって事前に有機系汚泥に含まれる細胞
膜や親水コロイドを破壊しておくことにより、フィルタ
ープレス機における効果的な脱水処理が可能となる。マ
イクロ波の照射は、あくまでも内包水分の膨張による細
胞膜や親水コロイドの破壊が目的であり、スラリー全体
の乾燥までは企図していないため、ランニングコストの
上昇も最小限に抑えることができる。
【0012】この前処理装置として、例えばマイクロ波
透過性素材よりなる円筒体と、該円筒体内に配置された
スクリューフィーダと、該スクリューフィーダを回転駆
動させるモータと、上記円筒体の外周を気密に覆うマイ
クロ波反射性素材よりなる外殻部と、該外殻部内に配置
されたマイクロ波発振機とを備えたものを用いることが
できる。この場合、円筒体及びスクリューフィーダが
「送泥路」に該当する。マイクロ波発振機から出力され
たマイクロ波は、外殻部の内面で反射され、円筒体内を
移動中のスラリーに照射される。
【0013】また、この発明に係るスラリーの脱水方法
は、スラリー供給源から移送されたスラリーに対してマ
イクロ波を照射し、内部に含まれる細胞膜や親水コロイ
ドを加熱・破壊する工程と、このスラリーを圧縮してフ
ィルタープレス機に打ち込む工程と、フィルタープレス
機内の濾布によってスラリーの固液分離を実行する工程
とを備えたことを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、この発明に係るフィルタ
ープレス式脱水システム10の全体構成を示す概念図であ
り、図3で示した従来の脱水システム60と同様、ピスト
ン式の圧送ポンプ12と、フィルタープレス機14と、モー
タ及び油圧ポンプからなる油圧駆動源15と、電磁制御式
の第1の開閉弁16及び第2の開閉弁18と、エアコンプレ
ッサ20を備えている。また、第1の開閉弁16の前段に
は、スラリー投入ホッパー70と、前処理装置72とが配置
されている。
【0015】前処理装置72は、図2に示すように、円筒
体76と、この円筒体76内に配置されたスクリューフィー
ダ78と、このスクリューフィーダ78を回転駆動するため
の減速モータ80と、円筒体76の外周を気密に覆う外殻部
82と、この外殻部82の内部に配置された一対のマイクロ
波発振機84と、各マイクロ波発振機84のON/OFFや
出力を制御するための制御装置86とを備えている。
【0016】円筒体76は、マイクロ波の透過特性に優れ
た樹脂材より構成される。また、上記外殻部32の少なく
とも内面は、マイクロ波の反射特性に優れた金属材より
構成される。スクリューフィーダ78のフィンのピッチ
は、マイクロ波の波長(12.2cm)を考慮し、12.2cm以上
に設定されている。
【0017】円筒体76の先端小径部87は、第1の開閉弁
16と連通接続されている。また、円筒体76の後端部には
分岐管88が連接されており、この分岐管88を介して投入
ホッパー70の開口部90と連通接続されている。
【0018】以下において、この脱水システム10による
スラリーの脱水工程について説明する。まず、投入ホッ
パー70内にスラリー状の有機系汚泥が投入されると、攪
拌スクリュー92の回転によって混練されながら開口部90
から円筒体76内に供給される。円筒体76内においては、
スクリューフィーダ78の回転によって汚泥が先端方向に
移送される。そして、スラリーが外殻部82内に達した時
点で、マイクロ波発振機84から出力されたマイクロ波を
受けて加熱される。この結果、バクテリアの細胞内や親
水コロイド内に蓄積された水分が膨張し、細胞膜や親水
コロイドが構造破壊される。マイクロ波による加熱処理
済みのスラリーは、第1の開閉弁16を介して圧送ポンプ
12内に供給される。
【0019】後は上記と同様、圧送ポンプ12のシリンダ
28及び第2の開閉弁18を通過してスラリーはフィルター
プレス機14内に充填される。そして、フィルタープレス
機14の各濾室内にスラリーが一通り行き渡った時点で、
第1の開閉弁16が閉じられ、油圧駆動源15から圧油の供
給を受けて圧送ポンプ12のピストン30が圧縮方向に移動
し、シリンダ28内のスラリーをフィルタープレス機14側
に打ち込む。つぎに、第2の開閉弁18を閉じると同時に
ピストン30が戻り、第1の開閉弁16を開いて次のスラリ
ーがシリンダ28内に充填される。ここで第1の開閉弁16
を閉じると同時に第2の開閉弁18を開き、ピストン30を
駆動させることにより、再びスラリーがフィルタープレ
ス機14に圧送される。圧送ポンプ12による上記のスラリ
ー打込動作を継続することにより、汚泥に含まれる水分
が濾布を介して固体成分と分離される。分離された濾水
は、フィルタープレス機14の集水管48から外部に排出さ
れる。
【0020】上記のように、前処理装置72内においてス
ラリーに含まれる細胞膜や親水コロイドが加熱・破壊さ
れているため、例え汚泥中に多量のバクテリアが含まれ
ていたとしても、フィルタープレス機14において極めて
効果的な脱水処理が可能となる。
【0021】
【発明の効果】この発明に係るフィルタープレス式脱水
システム及び脱水方法によれば、マイクロ波の照射によ
って事前にスラリー内の細胞膜や親水コロイドを加熱・
破壊しておくことができ、後続するフィルタープレス機
によって効果的な脱水処理が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るフィルタープレス式脱水システ
ムの全体構成を示す概念図である。
【図2】上記脱水システムにおける前処理装置の構造を
示す模式図である。
【図3】従来のフィルタープレス式脱水システムの全体
構成を示す概念図である。
【図4】フィルタープレス機における脱水のメカニズム
を示す模式図である。
【符号の説明】
10 フィルタープレス式脱水システム 12 圧送ポンプ 14 フィルタープレス機 15 油圧駆動源 16 第1の開閉弁 18 第2の開閉弁 20 エアコンプレッサ 28 シリンダ 70 スラリー投入ホッパー 72 前処理装置 76 円筒体 78 スクリューフィーダ 82 外殻部 84 マイクロ波発振機 86 制御装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フィルタープレス機と、スラリーを圧縮し
    て上記フィルタープレス機に打ち込む圧送ポンプと、該
    圧送ポンプの前段に配置される前処理装置とを備えたフ
    ィルタープレス式脱水システムであって、 上記前処理装置は、スラリー供給源側から上記圧送ポン
    プ側にスラリーを移送するための送泥路と、該送泥路上
    の汚泥に対してマイクロ波を照射するためのマイクロ波
    発振機とを備えたことを特徴とするフィルタープレス式
    脱水システム
  2. 【請求項2】上記前処理装置が、マイクロ波透過性素材
    よりなる円筒体と、該円筒体内に配置されたスクリュー
    フィーダと、該スクリューフィーダを回転駆動させるモ
    ータと、上記円筒体の外周を気密に覆うマイクロ波反射
    性素材よりなる外殻部と、該外殻部内に配置されたマイ
    クロ波発振機とを備えていることを特徴とする請求項1
    に記載のフィルタープレス式脱水システム。
  3. 【請求項3】スラリー供給源から移送されたスラリーに
    対してマイクロ波を照射し、内部に含まれる細胞膜や親
    水コロイドを加熱・破壊する工程と、 このスラリーを圧縮してフィルタープレス機に打ち込む
    工程と、 フィルタープレス機内の濾布によってスラリーの固液分
    離を実行する工程と、を備えたことを特徴とするスラリ
    ーの脱水方法。
JP2002075819A 2001-03-30 2002-03-19 フィルタープレス式脱水システム及び脱水方法 Pending JP2003275792A (ja)

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CNB02807694XA CN1261184C (zh) 2001-03-30 2002-03-29 压滤机式脱水系统、脱水方法、脱气装置、止回阀及开关阀
PCT/JP2002/003206 WO2002078815A1 (fr) 2001-03-30 2002-03-29 Systeme d'epuration de type presse a filtre, procede d'epuration, clapet de non-retour, et vanne d'ouverture/de fermeture
US10/473,393 US20040149649A1 (en) 2001-03-30 2002-03-29 Filter press type dewatering system, dewatering method, deaerator, check valve, and opening/closing valve

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016203059A (ja) * 2015-04-17 2016-12-08 日本アルシー株式会社 汚泥前処理装置、汚泥濃縮装置および汚泥濃縮方法
CN114455793A (zh) * 2022-01-25 2022-05-10 杭州华聚环境建设有限公司 基坑施工用脱水装置及使用该装置的泥浆处理方法
CN117964038A (zh) * 2024-03-28 2024-05-03 中安弘达建设有限公司 污水池净化除臭处理装置及施工工艺

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