JP2003275697A - 浴室の黴除去方法 - Google Patents

浴室の黴除去方法

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JP2003275697A
JP2003275697A JP2002086570A JP2002086570A JP2003275697A JP 2003275697 A JP2003275697 A JP 2003275697A JP 2002086570 A JP2002086570 A JP 2002086570A JP 2002086570 A JP2002086570 A JP 2002086570A JP 2003275697 A JP2003275697 A JP 2003275697A
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Japan
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agent
gas
bathroom
liquid
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JP2002086570A
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English (en)
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Eiji Takemura
英二 竹村
Yukiko Takahashi
由起子 高橋
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Nippon Soda Co Ltd
Original Assignee
Nippon Soda Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塩素系酸化剤を有効成分とする黴除去液剤
を、作業者がその場にいなくとも浴室の天井及び壁面に
噴霧し、天井及び壁面に発生した黴を除去すると共に、
浴室の天井と壁面に残存する黴除去液剤を中和液で中和
分解することができる、安全かつ簡便な浴室の黴除去方
法や浴室用黴除去セットを提供すること。 【解決手段】 次亜塩素酸ナトリウム、ジクロロイソシ
アヌール酸ナトリウム等の塩素系酸化剤を有効成分とす
る黴除去液剤を自噴式噴霧器で浴室の天井及び壁面に噴
霧し、発生していた黴を除去した後に、チオ硫酸ナトリ
ウム等の還元剤を有効成分とする中和液剤を自噴式噴霧
器で浴室の天井及び壁面に噴霧し、残存する塩素系酸化
剤を中和分解する。黴除去液剤と中和液剤との噴霧を、
同一の自噴式噴霧器で行い、黴除去液剤と中和液剤とを
自噴式噴霧器で噴霧するに際し、ほぼ同一の場所に自噴
式噴霧器をセットすることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浴室の黴除去方
法、より詳しくは、塩素系酸化剤を有効成分とする黴除
去液剤を自噴式噴霧器により噴霧し、浴室内面の天井及
び壁面に発生した黴を除去し、その後還元剤を有効成分
とする塩素系酸化剤の中和液剤を自噴式噴霧器により噴
霧し、浴室の天井と壁面に残存する黴除去液剤を中和液
で中和分解することを特徴とする浴室の黴除去方法や、
かかる浴室の黴除去方法に用いる浴室用黴除去セットに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、浴室での黴発生の予防や発生した
黴の除去に関して、有効塩素として3重量%以上の次亜
塩素酸ソーダ、3重量%以上のケイ酸ナトリウムマグネ
シウム及び水を含有するかび取り剤(特開平11−21
7596号公報)や、イソプロピルアルコ−ル及び/ま
たはエタノ−ルと、有機酸銀及び低級アルキル基で置換
されていてもよいベンゾトリアゾ−ルとを含有する抗菌
・抗黴性液剤(特開平10−338605号公報)や、
ナットウ菌の懸濁液をカビ発生及び繁殖の生ずるおそれ
があるか、あるいは生じている場所に散布する風呂場の
防ばい方法(特開平8−301712号公報)や、過酸
化水素あるいは水溶液中で過酸化水素を生成する過酸化
物が生成過酸化水素換算で0.5〜60重量%、シアン
酸のアルカリ金属塩又はシアン酸のアンモニウム塩が
0.2〜30重量%からなる水溶液であって、そのpH
が7〜13であることを特徴するカビ取り剤組成物(特
開平8−245987号公報)や、過酸化物0.5〜6
0重量%、ジシアンジアミド0.2〜30重量%、アル
カリ金属水酸化物又はアルカリ土類金属水酸化物0.1
〜10重量%及び水40〜99重量%からなり、pHが
8.0〜13.0である組成物(特開平8−73896
号公報)や、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウ
ム、アルミニウム、マンガン、ニッケル、銅、及び、亜
鉛からなる群の中から選ばれた2種以上の金属の難溶性
オルトリン酸複塩に0.1〜5.0重量%の銀を担持さ
せた粒径30μm以下の抗菌・抗カビ性リン酸複塩0.
1〜20重量%、分散液4.9〜60重量%、および、
噴射剤20〜95重量%からなる防菌・防カビ用噴霧剤
(特開平7−309706号公報)や、浴室、各種収納
庫などに設置しておくだけで、その空間内を3〜4ヵ月
の長期にわたって防かび性とすることができる、亜塩素
酸のアルカリ金属塩またはアルカリ土金属塩100重量
部に対し、pHが7.5〜12.0の水の300〜5,
000重量部、自重量の30重量%以上の吸水能をもっ
た無機および/または有機物の粉末または顆粒の5〜
5,000重量部および硫酸カルシウムの半水塩または
一水塩の500〜10,000重量部を加えた混合物を
主成分とし、これらをかきまぜて固化させた防かび性固
形組成物(特開平7−17818号公報)や、イソチオ
シアン酸アリルと緑茶エキスに有機溶剤を配合してなる
抗微生物用組成物(特開平5−201822号公報)な
どが知られている。
【0003】浴室の壁面や天井面等にカビが付着した場
合、換気をしながら、カビが付着している部分に市販の
スプレー式のカビ取り剤を20〜30cm離れたところ
から噴霧し、所定の時間経過後に水洗いを行なうことが
一般的に行われている。その他、特許第3014041
号公報には、窓を閉め切り、浴槽から上昇している湯気
に向けたり上に向けてスプレー容器から漂白剤を霧状に
噴霧することにより、浴室内に霧状に噴霧された漂白剤
の微粒子が、上昇気流となっている湯気と共に上昇し、
これらの湯気の微粒子と漂白剤の微粒子とが混合しなが
ら浴室内を拡散して壁面や天井面の全面、つまり浴室の
内面全体にわたって付着することを用いて、天井面に付
着しているカビをも完全に除去するカビ取用噴霧装置が
記載されている。
【0004】また従来、農薬、入浴剤、殺菌剤、殺虫
剤、医薬品、入れ歯洗浄剤、肥料、植物成長調整剤など
の有効成分が粉末、ペレット状、錠剤などの形態である
ため、水に対して溶解したり、拡散するのに手間と時間
がかかるという問題を改善するために、有効成分に炭酸
塩や炭酸水素塩、及び水溶性固体酸を配合し、例えば顆
粒剤又は錠剤とし、これを水中に入れると反応してガス
が発生し、含有された有効成分が水に溶解するようにし
た発泡製剤が知られている。例えば、農業用の発泡製剤
の例としては、除草成分、界面活性剤、発泡剤、結合剤
などを含有する水田除草用錠剤又はカプセル(特開平3
−223203号公報)、農薬活性成分、炭酸塩、水溶
性固体酸及び高沸点溶剤からなる水面施用発泡性農薬製
剤(特開平5−85901号公報)、農薬活性成分、炭
酸塩もしくは炭酸水素塩、固体酸及び酸化ホウ素からな
る安定化された発泡性農薬製剤(特開平6−21160
4号公報)などがあり、植物成長調整剤の発泡製剤の例
としては、アルカリ土類金属の炭酸塩に、固体酸或は/
及び分解して酸となる固体の塩、更にワックス類、脂肪
酸等の疎水性材料を添加せしめたことを特徴とする二酸
化炭素ガス発生剤(特開平6−327400号公報)な
どがあり、医薬用の発泡製剤の例としては、炭酸塩及び
酸性物質を含有する発泡性錠剤において、メタリン酸ナ
トリウムを6重量%以上配合した発泡性錠剤(特開平7
−277959号公報)などがある。
【0005】また、エアゾールスプレー装置として、ス
プレー罐内に第1の部屋と第2の部屋とから成るガス発
生器を収納し、第1の部屋とスプレー罐内は第1の部屋
の略中央に伸びる管から成る第1通路により連通し、第
1の部屋と第2の部屋は第1の部屋の略中央に伸びる管
から成る第2通路より連通し、第1通路の管の端部と第
2通路の管の端部とを断面がH型をした連結部材で覆
い、スプレー罐内には噴射する薬剤を収納し、第2の部
屋内の水溶液は第1の部屋内の物質と反応するとガスを
発生するものであり、第1の部屋内の圧力が第2の部屋
内の圧力より小さくなると第2通路を通って水溶液が第
1の部屋内に流入してガスを発生し、スプレー罐内の圧
力を常に略一定に保つようにしたことを特徴とするエア
ゾールスプレー装置(特開昭57−107259号公
報)等が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、塩素
系酸化剤を有効成分とする黴除去液剤を、作業者がその
場にいなくとも浴室の天井及び壁面に噴霧し、浴室内面
の天井及び壁面に発生した黴を除去すると共に、浴室の
天井と壁面に残存する黴除去液剤を中和液で中和分解す
ることができる、安全かつ簡便な浴室の黴除去方法や浴
室用黴除去セットを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】浴室の天井や壁面には多
湿による黴が繁殖するため、次亜塩素酸ナトリウムの水
溶液を主成分とする薬剤を吹きつけて黴を分解除去する
ことが行われており、泡状薬剤として吹きつける黴除去
剤や粘性薬剤として吹きつける黴除去剤等が実用に供さ
れている。これらの黴除去剤は黴を取り除く上で有効で
あるが、次亜塩素酸ナトリウム等の塩素系酸化剤は刺激
性の強い薬剤であり、毒性が強いため吹きつけ作業時に
は作業者は保護具を着用する必要があるが、一般家庭で
は完全な保護具を準備することが困難であるため、危険
な状態で作業が行われているのが実態である。特に、天
井の黴に薬剤を吹きつける場合は薬剤が作業者の全身に
かかり、極めて危険な状態で作業を行わなければならな
いという問題があった。
【0008】浴室の天井及び壁面に適用される黴除去液
剤の塗布は、これら薬剤のミストや粉塵を作業者が吸引
するため危険かつ不快な作業であり、これら薬剤の浴室
の天井及び壁面への塗布時に作業者が浴室外に退避でき
るようにするためには、作業者がその場にいなくとも黴
除去液剤や黴除去液剤等の液状物を噴霧することが必要
である。しかし、殺虫剤を加熱し気散させ室内のゴキブ
リ等の害虫を殺虫する燻煙剤・燻蒸剤や、殺虫剤を圧縮
ガスで液状薬剤として噴霧させるエアゾール遅延噴射式
殺虫剤等が提案され、実用に供されているが、金属腐食
性を有する次亜塩素酸ナトリウム等の塩素系酸化剤を含
む浴室用黴除去剤の塗布にこれらの装置、手段を使用す
る方法は現在まで提案されていなかった。
【0009】本発明者らは、作業者がその場にいなくと
も黴除去液剤や防黴液剤等の液状物を噴霧することがで
きる自噴式噴霧器について鋭意研究し、次亜塩素酸ナト
リウム等の塩素系酸化剤と固体酸等の酸性物質とを共存
させると塩素ガスが発生する可能性があることから、こ
れらを共存させないタイプの自噴式噴霧器とすること、
地球環境を考えて再使用が可能な自噴式噴霧器とするこ
と、金属腐食性を有する次亜塩素酸ナトリウム等の塩素
系酸化剤に耐性を有するプラスチック製の自噴式噴霧器
とすることを基本的なコンセプトとして、液状物貯留室
と、ガス発生室と、ガス発生室で発生したガスを液状物
貯留室へ導入するための液状物貯留室とガス発生室との
連通部とを有し、前記液状物貯留室には、液状物投入口
及び該液状物投入口を密閉しうる密閉蓋と、液状物貯留
室内の底部近傍から密閉蓋又は液状物貯留室上壁を気密
に貫通し液状物貯留室外に延び、液状物貯留室内端部に
液状物取入れ口、液状物貯留室外端部に噴霧ノズルをも
つ液状物噴出管とが設けられ、前記ガス発生室には、ガ
ス発生剤投入口及び該ガス発生剤投入口を密閉しうる密
閉蓋が設けられ、ガス発生室で発生するガスのガス圧に
より液状物を噴霧ノズルから噴霧することができる再使
用可能なプラスチック製の自噴式噴霧器を開発した。
【0010】そして、かかる自噴式噴霧器には、水と接
触することによりガスを発生し、発生するガスのガス圧
により黴除去液剤や防黴液剤等の液状物を作業者がその
場にいなくとも噴霧することができる、自噴式噴霧器用
の固体無機過酸化物と固体酸化物、又は炭酸塩と固体酸
を主成分とするガス発生剤が必要となることに着目し
た。固体無機過酸化物と固体酸化物、又は炭酸塩と固体
酸とを粉末状態で水中に投入すると、初期には激しく反
応するが、均一混合している部分の反応が終了すると、
水中で固体無機過酸化物と固体酸化物、又は炭酸塩と固
体酸が分離し、反応が進まなくなる現象、例えば、易溶
性の固体酸と炭酸塩を混合すると固体酸の水溶液中に炭
酸塩の結晶が沈んだ状態になり、中性反応液で結晶が覆
われるため反応が停止する現象や、遅溶性の固体酸を添
加すると固体酸又は炭酸塩の結晶の内、微細粒子の結晶
に気泡が附着し液面に浮いてしまい、反応が遅くなる現
象等が生起する場合があり、かかる分離を抑制するため
に、固体無機過酸化物と固体酸化物、又は炭酸塩と固体
酸の粉末混合物を加圧成形した造粒品とすることが好ま
しいことや、特に、液状物貯留室とガス発生室との連通
部に遮断具が設けられていないタイプの自噴式噴霧器の
場合、遮断具が無くても初期段階から安定に噴霧可能と
するには、造粒品と粉末品との混在物を使用すると、初
期の急速なガス発生を粉末品で行い、造粒品は発生した
気泡により分離した粉末混合品成分を攪拌し反応を促進
するとともに、固体無機過酸化物と固体酸化物、又は炭
酸塩と固体酸が分離しないためにガスを安定に発生させ
ることができることなどを見い出した。本発明は以上の
経緯により完成するに至ったものである。
【0011】すなわち本発明は、塩素系酸化剤を有効成
分とする黴除去液剤を自噴式噴霧器で浴室の天井及び壁
面に噴霧することを特徴とする浴室の黴除去方法(請求
項1)や、塩素系酸化剤を有効成分とする黴除去液剤を
自噴式噴霧器で浴室の天井及び壁面に噴霧した後に、還
元剤を有効成分とする中和液剤を自噴式噴霧器で浴室の
天井及び壁面に噴霧し、塩素系酸化剤を中和分解するこ
とを特徴とする浴室の黴除去方法(請求項2)や、黴除
去液剤と中和液剤との噴霧を、同一の自噴式噴霧器で行
うことを特徴とする請求項2記載の浴室の黴除去方法
(請求項3)や、黴除去液剤と中和液剤とを自噴式噴霧
器で噴霧するに際し、ほぼ同一の場所に自噴式噴霧器を
セットすることを特徴とする請求項2又は3記載の浴室
の黴除去方法(請求項4)や、黴除去液剤が、ジクロロ
イソシアヌール酸ナトリウムと塩基性物質とを含むこと
を特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の浴室の黴除
去方法(請求項5)に関する。
【0012】また本発明は、自噴式噴霧器が、液状物貯
留室と、ガス発生室と、ガス発生室で発生したガスを液
状物貯留室へ導入するための液状物貯留室とガス発生室
との連通部とを有し、前記液状物貯留室には、液状物投
入口及び該液状物投入口を密閉しうる密閉蓋と、液状物
貯留室内の底部近傍から密閉蓋又は液状物貯留室上壁を
気密に貫通し液状物貯留室外に延び、液状物貯留室内端
部に液状物取入れ口、液状物貯留室外端部に噴霧ノズル
をもつ液状物噴出管とが設けられ、前記ガス発生室に
は、ガス発生剤投入口及び該ガス発生剤投入口を密閉し
うる密閉蓋が設けられ、ガス発生室で発生するガスのガ
ス圧により液状物を噴霧ノズルから噴霧することができ
るプラスチック製の自噴式噴霧器であることを特徴とす
る請求項1〜5のいずれか記載の浴室の黴除去方法(請
求項6)や、プラスチック製の自噴式噴霧器が、液状物
貯留室とガス発生室との連通部又はその近傍に、遮断具
が設けられていることを特徴とする請求項6記載の浴室
の黴除去方法(請求項7)や、遮断具が、液状物貯留室
とガス発生室とのガス圧が0.5kg/cm2以上にな
ると、連通部の遮断が解除される遮断具であることを特
徴とする請求項7記載の浴室の黴除去方法(請求項8)
や、ガス発生室が、ガスを放出することができるガス抜
き弁を有することを特徴とする請求項6〜8のいずれか
記載の浴室の黴除去方法(請求項9)や、再使用可能な
プラスチック製の自噴式噴霧器であることを特徴とする
請求項6〜9のいずれか記載の浴室の黴除去方法(請求
項10)や、ガス発生剤が、水と接触することによりガ
スを発生するガス発生組成物からなることを特徴とする
請求項6〜10のいずれか記載の浴室の黴除去方法(請
求項11)や、ガス発生組成物が、固体無機過酸化物と
固体酸化剤を含有し、水と接触することにより酸素ガス
を発生する酸素ガス発生組成物であることを特徴とする
請求項11記載の浴室の黴除去方法(請求項12)や、
固体無機過酸化物が、水又は酸性水と接触することによ
り過酸化水素を発生する化合物であることを特徴とする
請求項12記載の浴室の黴除去方法(請求項13)や、
水又は酸性水と接触することにより過酸化水素を発生す
る化合物が、過炭酸塩、過硫酸塩、及び過硼酸塩から選
ばれる1種又は2種以上の化合物であることを特徴とす
る請求項13記載の浴室の黴除去方法(請求項14)
や、水又は酸性水と接触することにより過酸化水素を発
生する化合物が、無機塩過酸化水素化物であることを特
徴とする請求項13記載の浴室の黴除去方法(請求項1
5)や、無機塩過酸化水素化物が、炭酸塩過酸化水素化
物又は硼酸塩過酸化水素化物であることを特徴とする請
求項15記載の浴室の黴除去方法(請求項16)や、固
体酸化剤が、過酸化水素水と反応し酸素ガスを発生する
化合物であることを特徴とする請求項12〜16のいず
れか記載の浴室の黴除去方法(請求項17)や、過酸化
水素水と反応し酸素ガスを発生する化合物が、ジクロロ
イソシアール酸アルカリ金属塩であることを特徴とする
請求項17記載の浴室の黴除去方法(請求項18)や、
ガス発生剤が、炭酸塩、重炭酸塩、過炭酸塩から選ばれ
る1種又は2種以上の炭酸塩化合物と固体酸性物質とを
含有し、水と接触することにより炭酸ガスを発生する炭
酸ガス発生組成物からなることを特徴とする請求項11
記載の浴室の黴除去方法(請求項19)や、ガス発生組
成物が、さらに、添加配合剤を含有することを特徴とす
る請求項11〜19のいずれか記載の浴室の黴除去方法
(請求項20)や、添加配合剤が、崩壊剤及び/又は消
泡剤であることを特徴とする請求項20記載の浴室の黴
除去方法(請求項21)に関する。
【0013】本発明はまた、ガス発生組成物の全部又は
一部が、造粒品であることを特徴とする請求項11〜2
1のいずれか記載の浴室の黴除去方法(請求項22)
や、ガス発生組成物が、造粒品と粉体との混在物から構
成されていることを特徴とする請求項22記載の浴室の
黴除去方法(請求項23)や、混在物が、50〜90重
量部の造粒品と10〜50重量部の粉体とから構成され
ていることを特徴とする請求項23記載の浴室の黴除去
方法(請求項24)や、造粒品が、ガス発生組成物の加
圧成形品、又は前記加圧成形品を解砕、分級して得られ
る顆粒であることを特徴とする請求項22〜24のいず
れか記載の浴室の黴除去方法(請求項25)や、ガス発
生組成物の加圧成形品が、最大長さ方向の大きさが15
mm以下の錠剤であることを特徴とする請求項25記載
の浴室の黴除去方法(請求項26)や、造粒品が、ガス
発生組成物を含む加圧成形体と、ガス発生組成物と崩壊
剤を含有する加圧成形体とが多層構造体であることを特
徴とする請求項22〜26のいずれか記載の浴室の黴除
去方法(請求項27)や、多層構造体が、ガス発生組成
物を含む加圧成形体50〜90重量部と、ガス発生組成
物と崩壊剤を含有する加圧成形体10〜50重量部とか
ら構成されていることを特徴とする請求項27記載の浴
室の黴除去方法(請求項28)や、ガス発生組成物を構
成する成分が、粒子径1mm以下好ましくは0.5mm
以下の粉末又は顆粒であることを特徴とする請求項11
〜28のいずれか記載の浴室の黴除去方法(請求項2
9)や、ガス発生組成物が、水溶性フィルム、水分散性
フィルム、又は徐通水性フィルムに包装された包装体で
あることを特徴とする請求項11〜29のいずれか記載
の浴室の黴除去方法(請求項30)や、ガス発生組成物
が、水と接触することによりガスを発生した後の水溶液
のpHが7以下となるガス発生組成物であることを特徴
とする請求項11〜30のいずれか記載の浴室の黴除去
方法(請求項31)に関する。
【0014】さらに本発明は、塩素系酸化剤を有効成分
とする黴除去液剤と、プラスチック製の自噴式噴霧器
と、ガス発生剤とを備えたことを特徴とする浴室用黴除
去セット(請求項32)や、塩素系酸化剤を有効成分と
する黴除去液剤と、還元剤を有効成分とする塩素系酸化
剤の中和液剤と、プラスチック製の自噴式噴霧器と、ガ
ス発生剤とを備えたことを特徴とする浴室用黴除去セッ
ト(請求項33)や、黴除去剤により浴室の天井及び壁
面を処理した後に、黴除去剤の有効成分を中和する薬剤
で中和分解処理することを特徴とする浴室の黴除去方法
(請求項34)や、黴除去剤の有効成分が塩素系酸化剤
であり、黴除去剤の有効成分を中和する薬剤の有効成分
が還元剤であることを特徴とする請求項34記載の浴室
の黴除去方法(請求項35)に関する。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の浴室の黴除去方法として
は、塩素系酸化剤を有効成分とする黴除去液剤を自噴式
噴霧器で浴室の天井及び壁面に噴霧する方法や、塩素系
酸化剤を有効成分とする黴除去液剤を自噴式噴霧器で浴
室の天井及び壁面に噴霧した後に、還元剤を有効成分と
する中和液剤を自噴式噴霧器で浴室の天井及び壁面に噴
霧し、塩素系酸化剤を中和分解する方法であれば特に制
限されるものではなく、ここで自噴式噴霧器とは、作業
者がその場にいなくとも液状物を噴霧することができる
噴霧器をいい、かかる自噴式噴霧器としては、液状物貯
留室とガス発生室と連通部とが塩素系薬剤に対して耐性
を有するプラスチック製のものが好ましい。また、上記
の黴除去液剤を噴霧後に塩素系酸化剤を中和分解する方
法にあっては、黴除去液剤と中和液剤との噴霧を、再使
用することが可能な同一の自噴式噴霧器で順次実施する
ことが好ましく、特に黴除去液剤と中和液剤とを自噴式
噴霧器で噴霧するに際し、ほぼ同一の場所に前記自噴式
噴霧器をセットし、噴霧状況をほぼ同一にすることが、
浴室内面に残存する塩素系薬剤をムラなく中和分解しう
る点で好ましい。
【0016】上記プラスチック製の自噴式噴霧器として
は、液状物貯留室と、ガス発生室と、ガス発生室で発生
したガスを液状物貯留室へ導入するための液状物貯留室
とガス発生室との連通部とを有し、前記液状物貯留室に
は、液状物投入口及び該液状物投入口を密閉しうる密閉
蓋と、液状物貯留室内の底部近傍から密閉蓋又は液状物
貯留室上壁を気密に貫通し液状物貯留室外に延び、液状
物貯留室内端部に液状物取入れ口、液状物貯留室外端部
に噴霧ノズルをもつ液状物噴出管とが設けられ、前記ガ
ス発生室には、ガス発生剤投入口及び該ガス発生剤投入
口を密閉しうる密閉蓋が設けられ、ガス発生室で発生す
るガスのガス圧により液状物を噴霧ノズルから噴霧する
ことができる噴霧器が好ましく、液状物貯留室とガス発
生室との連通部に遮断具が設けられていない構造が簡単
で作製コストが安価な噴霧器や、液状物貯留室とガス発
生室との連通部又はその近傍に遮断具、特に液状物貯留
室とガス発生室とのガス圧が0.5kg/cm2以上に
なると、連通部の遮断が解除される遮断具が設けられて
いる噴霧器や、ガス発生室にガスを放出することができ
るガス抜き弁を有する取扱い上安全な噴霧器や、プラス
チック製の再使用可能な噴霧器がさらに好ましく、遮断
具の有無にかかわらず、ガス抜き弁を有するプラスチッ
ク製の再使用可能な噴霧器が特に好ましい。以下、作業
者がその場にいなくとも黴除去液剤を噴霧することがで
きる好ましい態様の自噴式噴霧器を図面に基づいて説明
する。
【0017】図1には、液状物貯留室10と、ガス発生
室20と、ガス発生室で発生したガスを液状物貯留室へ
導入するための液状物貯留室とガス発生室との連通部3
0とを有し、液状物貯留室10には、液状物投入口11
及び該液状物投入口を密閉しうる密閉蓋12と、液状物
貯留室内の底部近傍から密閉蓋を気密に貫通し液状物貯
留室外に延び、液状物貯留室内端部に液状物取入れ口1
3a、液状物貯留室外端部に噴霧ノズル13bをもつ液
状物噴出管13とが設けられ、前記ガス発生室20に
は、ガス発生剤投入口21及び該ガス発生剤投入口を密
閉しうる密閉蓋22が設けられている自噴式噴霧器1が
示されている。この再使用可能なタイプの自噴式噴霧器
1はプラスチック製であり、上記連通部30は、遮断具
を有さない、液状物貯留室10とガス発生室20との連
絡通路として形成されている。ガス発生室20で発生し
たガスにより、液状物貯留室10内のガス圧が上昇する
と、液状物表面が加圧される結果、液状物は液状物噴出
管13の液状物取入れ口13aを経由して噴霧ノズル1
3bから噴霧されることになる。また、図示はしていな
いが、噴霧ノズルが閉塞した場合などにガスを放出する
ためのガス抜き弁を、液状物貯留室10やガス発生室2
0の上壁に設けておくこともできる。このタイプの自噴
式噴霧器1の再使用に際しては、内部を水道水で洗浄す
ればよい。
【0018】図2には、液状物貯留室10と、ガス発生
室20と、ガス発生室で発生したガスを液状物貯留室へ
導入するための液状物貯留室とガス発生室との連通部3
0とを有し、液状物貯留室10には、液状物投入口11
及び該液状物投入口を密閉しうる密閉蓋12と、液状物
貯留室内の底部近傍から液状物貯留室上壁を気密に貫通
し液状物貯留室外に延び、液状物貯留室内端部に液状物
取入れ口13a、液状物貯留室外端部に噴霧ノズル13
bをもつ液状物噴出管13とが設けられ、前記ガス発生
室20には、ガス発生剤投入口21及び該ガス発生剤投
入口を密閉しうる密閉蓋22が設けられて、前記連通部
30には、キャップ状の中空ゴム栓(遮断具)31が設
けられている自噴式噴霧器2が示されている。この再使
用可能なタイプの自噴式噴霧器2はプラスチック製であ
り、上記連通部30は、液状物貯留室10とガス発生室
20との共通側壁に形成され、この連通部30に設けら
れたキャップ状の中空ゴム栓(遮断具)31は、例えば
液状物貯留室10とガス発生室20とのガス圧差が0.
5kg/cm2以上になると、ガス圧により連通部30
から液状物貯留室10内へと脱落し、連通部の遮断が解
除されるようになっており、液状物貯留室10内のガス
圧が上昇すると、液状物表面が加圧される結果、液状物
は液状物噴出管13の液状物取入れ口13aを経由して
噴霧ノズル13bから噴霧されることになる。また、図
示はしていないが、噴霧ノズルが閉塞した場合などにガ
スを放出するためのガス抜き弁を、ガス発生室20の上
壁に設けておくこともできる。このタイプの自噴式噴霧
器2の再使用に際しては、内部を水道水で洗浄した後、
キャップ状の中空ゴム栓をピンセット等で連通部30に
再セットすればよい。
【0019】図3には、液状物貯留室10と、ガス発生
室20と、ガス発生室で発生したガスを液状物貯留室へ
導入するための液状物貯留室とガス発生室との連通部3
0とを有し、液状物貯留室10には、液状物投入口11
及び該液状物投入口を密閉しうる密閉蓋12と、液状物
貯留室内の底部近傍から液状物貯留室上壁を気密に貫通
し液状物貯留室外に延び、液状物貯留室内端部に液状物
取入れ口13a、液状物貯留室外端部に噴霧ノズル13
bをもつ液状物噴出管13とが設けられ、前記ガス発生
室20には、ガス発生剤投入口21及び該ガス発生剤投
入口を密閉しうる密閉蓋22が設けられて、前記連通部
30には、半円状の二枚のディスクが開閉する構造を有
する二葉弁(バタフライ弁)32が設けられている自噴
式噴霧器3が示されている。この再使用可能なタイプの
自噴式噴霧器3はプラスチック製であり、上記連通部3
0は、液状物貯留室10とガス発生室20との共通側壁
に形成され、この連通部30に設けられた二葉弁(バタ
フライ弁)32は、例えば液状物貯留室10とガス発生
室20とのガス圧差が0.5kg/cm2以上になる
と、ガス圧により半円状の二枚のディスクが開き、連通
部の遮断が解除されるようになっており、液状物貯留室
10内のガス圧が上昇すると、液状物表面が加圧される
結果、液状物は液状物噴出管13の液状物取入れ口13
aを経由して噴霧ノズル13bから噴霧されることにな
る。また、図示はしていないが、噴霧ノズルが閉塞した
場合などにガスを放出するためのガス抜き弁を、ガス発
生室20の上壁に設けておくこともできる。このタイプ
の自噴式噴霧器3の再使用に際しては、内部を水道水で
洗浄すればよい。
【0020】図4には、液状物貯留室10と、ガス発生
室20と、ガス発生室で発生したガスを液状物貯留室へ
導入するための液状物貯留室とガス発生室との連通部3
0とを有し、液状物貯留室10には、液状物投入口11
及び該液状物投入口を密閉しうる密閉蓋12と、液状物
貯留室内の底部近傍から液状物貯留室上壁を気密に貫通
し液状物貯留室外に延び、液状物貯留室内端部に液状物
取入れ口13a、液状物貯留室外端部に噴霧ノズル13
bをもつ液状物噴出管13とが設けられ、前記ガス発生
室20には、ガス発生剤投入口21及び該ガス発生剤投
入口を密閉しうる密閉蓋22が設けられて、前記連通部
30の近傍のガス発生室20上部には、バネで下方に押
圧された円盤状のディスクを備えた閉塞弁33が設けら
れている自噴式噴霧器4が示されている。この再使用可
能なタイプの自噴式噴霧器4はプラスチック製であり、
上記連通部30は、液状物貯留室10とガス発生室20
との共通側壁に形成され、連通部30の近傍に設けられ
た閉塞弁33は、例えば液状物貯留室10とガス発生室
20とのガス圧差が0.5kg/cm2以上になると、
ガス圧により円盤状のディスクがバネの押圧力に抗して
押し上げられ、連通部の遮断が解除されるようになって
おり、液状物貯留室10内のガス圧が上昇すると、液状
物表面が加圧される結果、液状物は液状物噴出管13の
液状物取入れ口13aを経由して噴霧ノズル13bから
噴霧されることになる。また、図示はしていないが、噴
霧ノズルが閉塞した場合などにガスを放出するためのガ
ス抜き弁を、ガス発生室20の上壁に設けておくことも
できる。このタイプの自噴式噴霧器4の再使用に際して
は、内部を水道水で洗浄すればよい。
【0021】上記自噴式噴霧器に用いられるガス発生剤
としては、水と接触することによりガスを発生するガス
発生組成物からなり、発生するガスのガス圧により液状
物を自噴式噴霧器から噴霧することができる自噴式噴霧
器用のガス発生剤であれば特に制限されるものではな
く、上記ガス発生組成物としては、固体無機過酸化物と
固体酸化剤を含有し、水と接触することにより酸素ガス
を発生する酸素ガス発生組成物や、炭酸塩、重炭酸塩、
過炭酸塩から選ばれる1種又は2種以上の炭酸塩化合物
と固体酸性物質とを含有し、水と接触することにより炭
酸ガスを発生する炭酸ガス発生組成物を好適に例示する
ことができる。発生ガスとしては、上記の酸素ガス、炭
酸ガスの他に、窒素ガス等を挙げることができる。
【0022】上記無機固体過酸化物としては、固体状態
で安定であり、水、必要に応じて酸性水と接触すること
により過酸化水素を発生する性質を有する化合物であれ
ば特に制限されるものではなく、酸性水と接触させる場
合には、組成物として固体酸を含有させておき、水と接
触させることもできる。無機固体過酸化物として具体的
には、過炭酸カリウム、過炭酸ナトリウム等の過炭酸
塩、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩、
過硼酸カリウム、過硼酸ナトリウム等の過硼酸塩などを
好適に例示することができ、これらは単独あるいは2種
以上の混合物として用いることができる。また、他の態
様の上記無機固体過酸化物として、炭酸塩過酸化水素化
物、硼酸塩過酸化水素化物等の無機塩過酸化水素化物を
好適に例示することができ、具体的には、K2CO3・2
22・0.5H2O、K2CO3・3H22、Na2CO
3・H22・0.5H2O、Na2CO4・0.5H2O、
Na 2CO4・H22、Na2CO3・3H22、Na2
2・H22・3H2O、NaB47・H22・9H
2O、KBO3・0.5H2O等を挙げることができ、こ
れらは単独あるいは2種以上の混合物として用いること
ができる。
【0023】上記固体酸化剤としては、上記無機固体過
酸化物が水又は酸性水と反応して、生成した過酸化水素
を分解して酸素を発生する性質を有する化合物であれば
特に制限されるものではなく、具体的には、ジクロロイ
ソシアヌール酸又はその塩、次亜塩素酸又はその塩、二
酸化マンガン、過マンガン酸カリウム等を例示すること
ができるが、水への溶解度の優れているジクロロイソシ
アヌール酸アルカリ金属塩や次亜塩素酸アルカリ金属塩
をより好適に例示することができる。
【0024】上記炭酸塩化合物としては、炭酸塩、重炭
酸塩、過炭酸塩から選ばれる化合物であれば特に限定さ
れるものではなく、具体的には、例えば炭酸ナトリウ
ム、炭酸水素ナトリウム(重炭酸ナトリウム)、過炭酸
ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭
酸水素カリウム、過炭酸カリウム、セスキ炭酸カリウ
ム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、セスキ
炭酸アンモニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、炭酸リチウム、炭酸水素リチウム等を挙げることが
でき、特に炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウムが好ま
しく用いられる。これらは単独で用いてもよく、2種以
上を任意の割合で組み合わせて用いてもよい。
【0025】上記固体酸性物質としては、水溶液が酸性
を呈する固体物質であれば特に限定されるものではな
く、具体的には、例えばクエン酸、マレイン酸、コハク
酸、リンゴ酸、乳酸、アスコルビン酸、フマル酸、酒石
酸、シュウ酸、マロン酸、アジピン酸、p−トルエンス
ルホン酸、スルファミン酸、ホウ酸、クエン酸一ナトリ
ウム、クエン酸二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウ
ム、リン酸二水素カリウム等を挙げることができ、特に
クエン酸、マレイン酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、フ
マル酸、リン酸二水素ナトリウムが好ましく用いられ
る。これらの固体酸性物質は、それぞれ単独で用いても
よく、2種以上を任意の割合で組み合わせて用いてもよ
い。
【0026】水と接触することにより酸素ガスや炭酸ガ
ス等を発生するガス発生組成物には、上記固体無機過酸
化物と固体酸化物、又は炭酸塩化合物と固体酸性物質の
他に、任意の添加配合剤を含有させることもできる。か
かる添加配合剤としては、崩壊剤、消泡剤、界面活性
剤、結合剤、乳化剤、安定剤、滑剤、着色剤、増量剤、
pH調節剤、乾燥剤等を挙げることができるが、固体無
機過酸化物や固体酸化物、又は炭酸塩化合物や固体酸性
物質の水に対する溶解性、分散性を大きく損なわない添
加配合剤が好ましい。上記各種添加配合剤の中でも、崩
壊剤及び/又は消泡剤を好適に例示することができ、崩
壊剤を含有させることにより、錠剤等の造粒品の崩壊を
促進して、固体無機過酸化物や固体酸化物、又は炭酸塩
化合物や固体酸性物質の放出を早め、水と接触すること
により発生するガス量を容易にコントロールすることが
可能となる。例えば、崩壊剤は、液状物貯留室とガス発
生室との連通部に遮断具が設けられていないタイプの自
噴式噴霧器における初期圧を高めるために特に有利に用
いることができる。また、消泡剤を含有させることによ
り、固体無機過酸化物と固体酸化物、又は炭酸塩化合物
と固体酸性物質の微細粒子の結晶にガス発生時の気泡が
附着し液面に浮上することによる反応の遅延を防止する
ことができる。
【0027】上記崩壊剤としては、通常、崩壊剤と呼ば
れる医薬品工業、食品工業、化学工業等で広く使用され
ている崩壊剤であればどのようなものでもよく、具体的
には、デンプン、寒天末、CMC、アルギン酸ナトリウ
ム等を挙げることができる。また、上記消泡剤として
は、通常、消泡剤と呼ばれる食品工業、発酵工業、医薬
品工業等で広く使用されている消泡剤であればどのよう
なものでもよいが、水溶性の固体の消泡剤が好ましく、
具体的には、ソルビタン脂肪酸エステル等の非イオン活
性剤やポリジメチルシロキサン等のポリシロキサン化合
物を挙げることができる。その他、結合剤等は、従来公
知のものを用いることができる。
【0028】固体無機過酸化物と固体酸化物、又は炭酸
塩化合物と固体酸性物質、及び任意成分である添加配合
剤それぞれの配合量は、これらを含有するガス発生組成
物が水と接触することによりガスを発生した後の水溶液
のpHが7以下、特にpH1〜5、中でもpH2〜4と
なるようにするのが好ましい。また、固体無機過酸化物
と固体酸化物、又は炭酸塩化合物や固体酸性物質、及び
任意成分である添加配合剤として、粒子径1mm以下、
好ましくは0.5mm以下の粉末又は顆粒を用いると、
溶解性の点で好ましい。固体無機過酸化物と固体酸化
物、又は炭酸塩化合物と固体酸性物質の合計含有量は、
用いられる化合物によっても変動するが、上記ガス発生
組成物の全重量に対して30〜100重量%(以下、単
に%と示す)、より好ましくは、50〜95%、さらに
好ましくは70〜90%の範囲とすることができる。ま
た、固体無機過酸化物と固体酸化物の重量比、又は炭酸
塩化合物と固体酸性物質の重量比も、用いられる化合物
によって変動するが、1:10〜10:1、より好まし
くは3:7〜7:3の範囲とすることができる。重量比
が1:10〜10:1の範囲を超えると、発生するガス
量が少なくなる可能性がある。
【0029】本発明の自噴式噴霧器に用いられるガス発
生剤は、上記ガス発生組成物の全部又は一部を造粒品と
することが好ましく、ここで造粒品とは、粉体の凝集や
成形、あるいは固体粒子表面の被覆により粒径を増大さ
せたもの、又は、粉体の凝集物や成形物の解砕物をい
い、具体的には、顆粒、錠剤、ペレット等をいう。上記
ガス発生組成物の一部を造粒品とする態様として、顆
粒、錠剤、ペレット等の造粒品と粉体との混在物からガ
ス発生組成物を構成する態様を好適に例示することがで
き、造粒品と粉体との混合比率は特に制限されないが、
50〜90重量部:10〜50重量部が好ましい。かか
る造粒品と粉体との混在物は、液状物貯留室とガス発生
室との連通部に遮断具が設けられていないタイプの自噴
式噴霧器における初期圧を高めるために特に有利に用い
ることができる。
【0030】上記顆粒、錠剤、ペレット等の造粒品とし
て、固体無機過酸化物と固体酸化物、又は炭酸塩化合物
と固体酸性物質とを含む加圧成形品や、かかる加圧成形
品を解砕、分級して得られる顆粒を好適に例示すること
ができる。加圧成形品は、通常、医薬分野で実施される
方法等の公知の方法により製造することができ、例え
ば、顆粒又は粉体の固体無機過酸化物と固体酸化物、又
は炭酸塩化合物と固体酸性物質等を混合し、そのまま、
あるいはそれらの粒径を1〜200μmに粉砕し、これ
に必要に応じて結合剤を加え、打錠機、もしくはブリケ
ッティングマシンを用いて成型することができる。打錠
圧等の加圧度は、打錠機等の製造機器によっても異なる
が、200〜5000kg/cm2が好ましく、500
〜2000kg/cm2がより好ましく、製品密度が
0.5〜3g/cm3、0.7〜2g/cm3となるよう
に調製することが好ましい。また、加圧成形品の形状は
特に制限されるものではなく、タブレット状、球、円
柱、直方体、立方体、卵状等を例示することができ、か
かる形状によりガス発生能が大きく影響されるものでは
ないが、最大長さ方向の大きさが15mm以下、特に6
〜12mmの錠剤であることが、成分の溶解性・均一分
散性等の点で好ましい。
【0031】また、造粒品として、固体無機過酸化物と
固体酸化物、又は炭酸塩化合物と固体酸性物質を含む加
圧成形体(I)と、固体無機過酸化物と固体酸化物と崩
壊剤、又は炭酸塩化合物と固体酸性物質と崩壊剤を含有
する加圧成形体(II)とが多層状となった多層構造体、
例えば、加圧成形体(I)層の両外側に加圧成形体(I
I)層が設けられた3層構造の錠剤や、加圧成形体
(I)からなるコアに加圧成形体(II)のコーティング
層が設けられた丸薬を好適に例示することができ、ここ
での加圧成形体(I)には崩壊剤は含まれない。加圧成
形体(I)と加圧成形体(II)との構成比率は特に制限
されないが、50〜90重量部:10〜50重量部、特
に50〜70重量部:30〜50重量部が好ましい。か
かる多層構造体とすることにより、錠剤等の外側層部分
の崩壊を促進して、固体無機過酸化物や固体酸化物、又
は炭酸塩化合物や固体酸性物質の放出を早め、水と接触
することにより発生するガス量や発生時期を容易にコン
トロールすることが可能となる。かかる多層構造体は、
液状物貯留室とガス発生室との連通部に遮断具が設けら
れていないタイプの自噴式噴霧器における初期圧を高め
るために特に有利に用いることができる。さらに、この
加圧成形体(I)と加圧成形体(II)で構成される多層
構造体等の、固体無機過酸化物と固体酸化物、又は炭酸
塩化合物と固体酸性物質とを含む加圧成形品と前記粉体
との混在物からガス発生組成物を構成することもでき、
この場合、水と接触することにより発生するガス量をコ
ントロールすることがより一層容易となる。
【0032】上述の造粒品と粉体との混在物、多層構造
体等のガス発生組成物は、そのまま使用することもでき
るが、水溶性フィルム、水分散性フィルム、徐通水性フ
ィルム等に包装した包装体としても使用することができ
る。水溶性フィルム、水分散性フィルム、又は徐通水性
フィルムで包装することにより、ガスの発生時期や発生
量をコントロールすることが可能となるばかりか、固体
無機過酸化物と固体酸化物、又は炭酸塩化合物と固体酸
性物質とを含むガス発生組成物を別途包装する手間を省
略することができる。例えば、水溶性フィルムや水分散
性フィルム等で包装したガス発生組成物からなるガス発
生剤をガス発生室に投入し、水を加えてガス発生反応を
開始させる場合、水溶性フィルム等で包装されているた
めガス発生時期を若干遅らせることが可能であり、装置
作動後に作業者が浴室より待避する時間を稼ぐことがで
きる。かかる水溶性フィルムとしては、部分ケン化ポリ
ビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリエ
チレンオキシド、メチルセルロースフィルム等を例示す
ることができ、また、水分散性フィルムとしては、繊維
と水溶性高分子の混合体フィルム等を例示することがで
きる。また、不織布や和紙等の水を徐々に通水する徐通
水フィルム等で包装したガス発生組成物からなるガス発
生剤をガス発生室に投入し、水を加えてガス発生反応を
開始させる場合、徐々に通水した水とガス発生組成物と
が接触することによりガスが発生し、袋を破裂させるこ
とにより薬剤が多量の水と一度に接触し、一度に多量の
ガスを発生させることが可能となる。
【0033】前記塩素系酸化剤を有効成分とする黴除去
液剤としては、発生した黴を除去しうる塩素系酸化剤を
有効成分とするものであれば、公知のものも含めどのよ
うなものでもよく、塩素系酸化剤としては次亜塩素酸ナ
トリウム、次亜塩素酸カルシウム、サラシ粉、亜塩素酸
ナトリウム、ジクロロイソシアヌール酸ナトリウムな
ど、遊離塩素、次亜塩素酸又は亜塩素酸により酸化作用
を行う酸化剤が使用できるが、次亜塩素酸ナトリウムや
ジクロロイソシアヌール酸ナトリウムが好ましく、中で
もジクロロイソシアヌール酸ナトリウムを好適に用いる
ことができる。ジクロロイソシアヌール酸ナトリウム
は、水に溶解して次亜塩素酸を生成し、ほぼ中性の水溶
液となり、この液を黴除去剤として使用すると、黴除去
効果は次亜塩素酸ナトリウム液と同様の効果を示す。し
かし、有機物との反応でpHが低くなり、塩素ガスが多
く発生するので、pHを高めるため、水酸化ナトリウ
ム、ケイ酸ナトリウム、炭酸ナトリウム等の塩基性物質
を添加すると、塩素ガスの発生が抑制され、次亜塩素酸
ナトリウム水溶液と同様な黴除去挙動を示す上に、この
ようなジクロロイソシアヌール酸ナトリウムと塩基性物
質との混合物の形態で使用すると、次亜塩素酸ナトリウ
ム水溶液よりも、保存時の安定性がよく、コンパクトな
薬剤として供給できる。このように、噴霧される液状物
がアルカリ性を呈する溶液の場合は、自噴式噴霧器にお
ける発生ガスとして炭酸ガスよりも酸素ガスを用いる方
が好ましい。かかる塩素系酸化剤の使用濃度としては、
有効に黴を除去しうる濃度が好ましく、薬剤の種類によ
り一概にはいえないが、通常0.5〜5重量%、好まし
くは1〜3重量%で用いられる。
【0034】また、上記黴除去液剤には、浴室壁面への
浸透、拡散性を付与するための界面活性剤、塩素臭捕集
剤等の各種公知の配合成分を添加することもできる。界
面活性剤としては、例えばアルキルスルホコハク酸塩、
ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキル硫酸エステル
塩、アルキル硫酸塩、アルキルアリール硫酸塩、アルコ
ール硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキル
アリールスルホン酸塩、アリールスルホン酸塩、リグニ
ンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホ
ン酸塩、アルキルリン酸エステル塩、アルキルアリール
リン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エ
ステル塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテ
ル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸
塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールリン酸エステ
ル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物の塩等の
陰イオン系界面活性剤や、ソルビタン脂肪酸エステル、
グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸ポリグリセライド、
脂肪酸アルコールポリグリコールエーテル、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキ
ルアリールエーテル、ポリオキシエチレンスチリルアリ
ールエーテル、ポリオキシエチレングリコールアルキル
エーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオ
キシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエ
チレングリセリン脂肪酸エステル等の非イオン系界面活
性剤などを挙げることができる。これら界面活性剤は1
種又は2種以上を混合して使用してもよい。
【0035】還元剤を有効成分とする塩素系酸化剤の中
和液剤における還元剤としては、水溶液としたとき、臭
気や刺激がない還元物質が好ましく、かかる還元物質と
しては、チオ硫酸塩、次亜リン酸若しくはその塩、亜り
ん酸若しくはその塩、亜硫酸若しくはその塩等を挙げる
ことができるが、中でもチオ硫酸ナトリウム等のチオ硫
酸塩を好適に例示することができる。かかる還元剤の使
用濃度としては、有効に塩素系酸化剤を中和分解しうる
濃度が好ましく、薬剤の種類により一概にはいえない
が、通常0.5〜5重量%、好ましくは1〜3重量%で
用いられる。
【0036】本発明の浴室用黴除去セットとしては、上
述の塩素系酸化剤を有効成分とする黴除去液剤と、プラ
スチック製の自噴式噴霧器と、ガス発生剤とを備えたも
のや、塩素系酸化剤を有効成分とする黴除去液剤と、還
元剤を有効成分とする塩素系酸化剤の中和液剤と、プラ
スチック製の自噴式噴霧器と、ガス発生剤とを備えたも
のを例示することができ、プラスチック製の自噴式噴霧
器としては、再使用可能なものが好ましい。
【0037】その他、本発明の浴室の黴除去方法として
は、黴除去剤により浴室の天井及び壁面を処理した後
に、黴除去剤の有効成分を中和する薬剤で中和分解処理
する方法、好ましくは、塩素系酸化剤を有効成分とする
黴除去剤により浴室の天井及び壁面を処理した後に、還
元剤を有効成分とする薬剤で中和分解処理する方法、よ
り好ましくは、塩素系酸化剤を有効成分とする黴除去液
剤を浴室の天井及び壁面に噴霧した後に、還元剤を有効
成分とする中和液剤を浴室の天井及び壁面に噴霧し、塩
素系酸化剤を中和分解する方法を挙げることができる。
【0038】
【実施例】以下、実施例により本発明をより具体的に説
明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定さ
れるものではない。 実施例1(塩素系酸化剤による黴の除去) ジクロロイソシアヌール酸ナトリウム・2水塩50gと
炭酸ナトリウム30gとラウリル硫酸ナトリウム5gと
の混合物を水900ミリリットルに溶解した液を黴除去
液剤とした。また、自噴式噴霧器として、1.5リット
ル容の液状物貯留室と、1リットル容のガス発生室と、
両室を連通する直径10mmの連通口を有するポリエチ
レン製容器を用いた。液状物貯留室の液状物投入口か
ら、上記調製した黴除去液剤を充填し、噴霧ノズルをも
つ密閉蓋で密封した。他方、過炭酸ナトリウム(炭酸ナ
トリウム・過酸化水素化物とも言う。2Na2CO3・3
22)粉末20gとジクロロイソシアヌール酸ナトリ
ウム・2水塩粉末20gの混合物を不織布製袋に充填
し、袋の口をヒートシールし自噴式噴霧器用ガス発生剤
とした。この不織布製袋の片面外側にはシリコーン系消
泡剤0.2gを塗布した。ガス発生室に水150ミリリ
ットルを注ぎ、これに上記酸素ガス発生剤を投入し、す
ばやく投入口を密閉蓋にて密封した。この自噴式噴霧器
を、あらかじめ浴室用具は室外に搬出し、壁面と天井に
附着していた水滴をモップで拭い去っておいた、床面積
1.8m×1.5m、天井高さ2.2mの天井と壁面に
黒黴が発生している浴室の浴槽の蓋を閉めた上で、ほぼ
浴室の中央部の位置に設置し、浴室外に退避した。不織
布の袋は水に投入後10秒後から膨らみ、40秒後に破
裂し、ガス発生が激しくなった。、黴除去液剤が約3分
間噴霧され噴霧が終了した。30分間放置後にドアを開
け観察したところ、黴が除去されていることが確認でき
た。
【0039】実施例2(塩素系酸化剤の中和分解) 実施例1の噴霧終了後の自噴式噴霧器を回収し、液状物
貯留室を水で簡単に洗浄して再度用いた。実施例1にお
ける黴除去液剤に代えて、還元剤を有効成分とする塩素
系酸化剤の中和液剤(チオ硫酸ナトリウム50gを水1
リットルに溶解した中和液)を用いる以外は、実施例1
と同様にして中和液剤を噴霧させて、浴室の天井と壁面
に残存する黴除去液剤中の塩素系酸化剤を中和液で中和
分解した。中和液の噴霧は前記黴除去液の噴霧のときと
同じ場所に噴霧容器を設置して実施した。30分間放置
後にドアを開け浴室内に入ったところ、塩素臭が消失し
ており、塩素剤が中和されていることが確認できた。
【0040】
【発明の効果】本発明によると、塩素系酸化剤を有効成
分とする黴除去液剤を、自噴式噴霧器によって、作業者
がその場にいなくとも浴室内面の天井及び壁面に噴霧す
ることにより、安全かつ簡便に浴室壁面に発生した黴を
除去することができる。また、黴除去液剤の噴霧後に浴
室の天井と壁面に残存する黴除去液剤中の塩素系酸化剤
を中和液で中和分解するので、事後の安全性が速やかに
保証される。
【図面の簡単な説明】
【図1】液状物貯留室とガス発生室との連通部に遮断具
を有さないタイプの本発明の再使用可能なタイプの自噴
式噴霧器を示す図である。
【図2】液状物貯留室とガス発生室との連通部にキャッ
プ状の中空ゴム栓(遮断具)を有するタイプの本発明の
再使用可能なタイプの自噴式噴霧器を示す図である。
【図3】液状物貯留室とガス発生室との連通部に二葉弁
(バタフライ弁)を有するタイプの本発明の再使用可能
なタイプの自噴式噴霧器を示す図である。
【図4】液状物貯留室とガス発生室との連通部近傍のガ
ス発生室上部に閉塞弁を有するタイプの本発明の再使用
可能なタイプの自噴式噴霧器を示す図である。
【符号の説明】
1,2,3,4……自噴式噴霧器 10……液状物貯留室 11……液状物投入口 12……密閉蓋 13……液状物噴出管 13a……液状物取入れ口 13b……噴霧ノズル 20……ガス発生室 21……ガス発生剤投入口 22……密閉蓋 30……連通部 31……中空ゴム栓(遮断具) 32……二葉弁(バタフライ弁) 33……閉塞弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B201 AA31 AB53 BB21 BB92 4H003 AB27 BA14 BA20 BA21 DA08 DB01 EA16 EB10 EB37 ED02 EE05 EE09 FA34

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩素系酸化剤を有効成分とする黴除去液
    剤を自噴式噴霧器で浴室の天井及び壁面に噴霧すること
    を特徴とする浴室の黴除去方法。
  2. 【請求項2】 塩素系酸化剤を有効成分とする黴除去液
    剤を自噴式噴霧器で浴室の天井及び壁面に噴霧した後
    に、還元剤を有効成分とする中和液剤を自噴式噴霧器で
    浴室の天井及び壁面に噴霧し、塩素系酸化剤を中和分解
    することを特徴とする浴室の黴除去方法。
  3. 【請求項3】 黴除去液剤と中和液剤との噴霧を、同一
    の自噴式噴霧器で行うことを特徴とする請求項2記載の
    浴室の黴除去方法。
  4. 【請求項4】 黴除去液剤と中和液剤とを自噴式噴霧器
    で噴霧するに際し、ほぼ同一の場所に自噴式噴霧器をセ
    ットすることを特徴とする請求項2又は3記載の浴室の
    黴除去方法。
  5. 【請求項5】 黴除去液剤が、ジクロロイソシアヌール
    酸ナトリウムと塩基性物質とを含むことを特徴とする請
    求項1〜4のいずれか記載の浴室の黴除去方法。
  6. 【請求項6】 自噴式噴霧器が、液状物貯留室と、ガス
    発生室と、ガス発生室で発生したガスを液状物貯留室へ
    導入するための液状物貯留室とガス発生室との連通部と
    を有し、前記液状物貯留室には、液状物投入口及び該液
    状物投入口を密閉しうる密閉蓋と、液状物貯留室内の底
    部近傍から密閉蓋又は液状物貯留室上壁を気密に貫通し
    液状物貯留室外に延び、液状物貯留室内端部に液状物取
    入れ口、液状物貯留室外端部に噴霧ノズルをもつ液状物
    噴出管とが設けられ、前記ガス発生室には、ガス発生剤
    投入口及び該ガス発生剤投入口を密閉しうる密閉蓋が設
    けられ、ガス発生室で発生するガスのガス圧により液状
    物を噴霧ノズルから噴霧することができるプラスチック
    製の自噴式噴霧器であることを特徴とする請求項1〜5
    のいずれか記載の浴室の黴除去方法。
  7. 【請求項7】 プラスチック製の自噴式噴霧器が、液状
    物貯留室とガス発生室との連通部又はその近傍に、遮断
    具が設けられていることを特徴とする請求項6記載の浴
    室の黴除去方法。
  8. 【請求項8】 遮断具が、液状物貯留室とガス発生室と
    のガス圧が0.5kg/cm2以上になると、連通部の
    遮断が解除される遮断具であることを特徴とする請求項
    7記載の浴室の黴除去方法。
  9. 【請求項9】 ガス発生室が、ガスを放出することがで
    きるガス抜き弁を有することを特徴とする請求項6〜8
    のいずれか記載の浴室の黴除去方法。
  10. 【請求項10】 再使用可能なプラスチック製の自噴式
    噴霧器であることを特徴とする請求項6〜9のいずれか
    記載の浴室の黴除去方法。
  11. 【請求項11】 ガス発生剤が、水と接触することによ
    りガスを発生するガス発生組成物からなることを特徴と
    する請求項6〜10のいずれか記載の浴室の黴除去方
    法。
  12. 【請求項12】 ガス発生組成物が、固体無機過酸化物
    と固体酸化剤を含有し、水と接触することにより酸素ガ
    スを発生する酸素ガス発生組成物であることを特徴とす
    る請求項11記載の浴室の黴除去方法。
  13. 【請求項13】 固体無機過酸化物が、水又は酸性水と
    接触することにより過酸化水素を発生する化合物である
    ことを特徴とする請求項12記載の浴室の黴除去方法。
  14. 【請求項14】 水又は酸性水と接触することにより過
    酸化水素を発生する化合物が、過炭酸塩、過硫酸塩、及
    び過硼酸塩から選ばれる1種又は2種以上の化合物であ
    ることを特徴とする請求項13記載の浴室の黴除去方
    法。
  15. 【請求項15】 水又は酸性水と接触することにより過
    酸化水素を発生する化合物が、無機塩過酸化水素化物で
    あることを特徴とする請求項13記載の浴室の黴除去方
    法。
  16. 【請求項16】 無機塩過酸化水素化物が、炭酸塩過酸
    化水素化物又は硼酸塩過酸化水素化物であることを特徴
    とする請求項15記載の浴室の黴除去方法。
  17. 【請求項17】 固体酸化剤が、過酸化水素水と反応し
    酸素ガスを発生する化合物であることを特徴とする請求
    項12〜16のいずれか記載の浴室の黴除去方法。
  18. 【請求項18】 過酸化水素水と反応し酸素ガスを発生
    する化合物が、ジクロロイソシアール酸アルカリ金属塩
    であることを特徴とする請求項17記載の浴室の黴除去
    方法。
  19. 【請求項19】 ガス発生剤が、炭酸塩、重炭酸塩、過
    炭酸塩から選ばれる1種又は2種以上の炭酸塩化合物と
    固体酸性物質とを含有し、水と接触することにより炭酸
    ガスを発生する炭酸ガス発生組成物からなることを特徴
    とする請求項11記載の浴室の黴除去方法。
  20. 【請求項20】 ガス発生組成物が、さらに、添加配合
    剤を含有することを特徴とする請求項11〜19のいず
    れか記載の浴室の黴除去方法。
  21. 【請求項21】 添加配合剤が、崩壊剤及び/又は消泡
    剤であることを特徴とする請求項20記載の浴室の黴除
    去方法。
  22. 【請求項22】 ガス発生組成物の全部又は一部が、造
    粒品であることを特徴とする請求項11〜21のいずれ
    か記載の浴室の黴除去方法。
  23. 【請求項23】 ガス発生組成物が、造粒品と粉体との
    混在物から構成されていることを特徴とする請求項22
    記載の浴室の黴除去方法。
  24. 【請求項24】 混在物が、50〜90重量部の造粒品
    と10〜50重量部の粉体とから構成されていることを
    特徴とする請求項23記載の浴室の黴除去方法。
  25. 【請求項25】 造粒品が、ガス発生組成物の加圧成形
    品、又は前記加圧成形品を解砕、分級して得られる顆粒
    であることを特徴とする請求項22〜24のいずれか記
    載の浴室の黴除去方法。
  26. 【請求項26】 ガス発生組成物の加圧成形品が、最大
    長さ方向の大きさが15mm以下の錠剤であることを特
    徴とする請求項25記載の浴室の黴除去方法。
  27. 【請求項27】 造粒品が、ガス発生組成物を含む加圧
    成形体と、ガス発生組成物と崩壊剤を含有する加圧成形
    体とが多層構造体であることを特徴とする請求項22〜
    26のいずれか記載の浴室の黴除去方法。
  28. 【請求項28】 多層構造体が、ガス発生組成物を含む
    加圧成形体50〜90重量部と、ガス発生組成物と崩壊
    剤を含有する加圧成形体10〜50重量部とから構成さ
    れていることを特徴とする請求項27記載の浴室の黴除
    去方法。
  29. 【請求項29】 ガス発生組成物を構成する成分が、粒
    子径1mm以下好ましくは0.5mm以下の粉末又は顆
    粒であることを特徴とする請求項11〜28のいずれか
    記載の浴室の黴除去方法。
  30. 【請求項30】 ガス発生組成物が、水溶性フィルム、
    水分散性フィルム、又は徐通水性フィルムに包装された
    包装体であることを特徴とする請求項11〜29のいず
    れか記載の浴室の黴除去方法。
  31. 【請求項31】 ガス発生組成物が、水と接触すること
    によりガスを発生した後の水溶液のpHが7以下となる
    ガス発生組成物であることを特徴とする請求項11〜3
    0のいずれか記載の浴室の黴除去方法。
  32. 【請求項32】 塩素系酸化剤を有効成分とする黴除去
    液剤と、プラスチック製の自噴式噴霧器と、ガス発生剤
    とを備えたことを特徴とする浴室用黴除去セット。
  33. 【請求項33】 塩素系酸化剤を有効成分とする黴除去
    液剤と、還元剤を有効成分とする塩素系酸化剤の中和液
    剤と、プラスチック製の自噴式噴霧器と、ガス発生剤と
    を備えたことを特徴とする浴室用黴除去セット。
  34. 【請求項34】 黴除去剤により浴室の天井及び壁面を
    処理した後に、黴除去剤の有効成分を中和する薬剤で中
    和分解処理することを特徴とする浴室の黴除去方法。
  35. 【請求項35】 黴除去剤の有効成分が塩素系酸化剤で
    あり、黴除去剤の有効成分を中和する薬剤の有効成分が
    還元剤であることを特徴とする請求項34記載の浴室の
    黴除去方法。
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