JP2003274779A - イネおよびイネへの共生菌の導入方法 - Google Patents

イネおよびイネへの共生菌の導入方法

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JP2003274779A
JP2003274779A JP2003006988A JP2003006988A JP2003274779A JP 2003274779 A JP2003274779 A JP 2003274779A JP 2003006988 A JP2003006988 A JP 2003006988A JP 2003006988 A JP2003006988 A JP 2003006988A JP 2003274779 A JP2003274779 A JP 2003274779A
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rice
bacterium
symbiotic
ferm
plant
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JP2003006988A
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English (en)
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Takeshi Izawa
剛 伊沢
Naoya Hiruma
直也 比留間
Takahiro Imada
隆弘 今田
Munehiro Noda
宗弘 野田
Yosuke Kurihara
庸輔 栗原
Madoka Kin
まどか 金
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Mayekawa Manufacturing Co
Society for Techno Innovation of Agriculture Forestry and Fisheries
Original Assignee
Mayekawa Manufacturing Co
Society for Techno Innovation of Agriculture Forestry and Fisheries
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  • Breeding Of Plants And Reproduction By Means Of Culturing (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】生育促進効果と種子増量効果とが現われるとと
もに、化学合成肥料の使用量を少なくするようにしたイ
ネを提供する。 【解決手段】天然の植物中に共生している細菌中から窒
素固定を行なう共生菌を分離し、分離された共生菌を人
工増殖させた後にイネに人工接種し、これによって窒素
固定を行なう共生菌をイネに感染させるようにしたもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は人為的に共生菌に感
染させたイネおよびイネに対する共生菌の導入方法に関
する。ここでイネは栽培イネOryza sativa
と野生イネOryza officinalisの両方
を含むものである。また栽培イネはイネ科イネ連イネ属
のOryza sativaに属する植物であり、野生
イネはイネ科イネ連イネ属のOryza offici
nalisである。
【0002】
【従来の技術】イネには水稲と陸稲の2種類がある。日
本では97%が水田を利用した水稲栽培である。イネの
栽培管理は、水田で苗代期間が35〜50日、田植えか
ら出穂までが30〜40日、出穂から収穫までが40〜
50日である。そしてイネが玄米500Kgを作るのに
必要な窒素の量は約10.5Kgであり、その内の6.
3Kgを土壌と水から取込み、残りの4.2Kgを肥料
から吸収すると言われている。施肥は硫酸アンモニウム
を主とする化学肥料によって行なわれ、施した窒素の内
の40%前後が吸収利用されているものと推定される。
よって残りの約60%は土壌中に残存することになり、
過剰な施肥による地下水への窒素の流出や、河川や湖沼
への残存肥料の影響が社会問題化している。
【0003】ところで自然界には大気中の窒素を固定
し、植物に供給している根粒菌と呼ばれる微生物がい
る。すなわちRhizohium、Bradyrhiz
obium、Mesorhixobium、Sinor
hizobium等はマメ科植物根に根粒を作って生活
し、大気中の4/5を占める窒素ガスを取込み、窒素化
合物に変換して植物体に供給している。なおダイズ根粒
菌はBradyrhizobiumである。
【0004】植物は大気中の窒素をこの種の微生物を介
して取込むことで、土壌中の窒素供給を最小限に保ちな
がら生育することが可能になる。これらの技術はすでに
広く実用化され、ダイズ等の植物は根粒菌を種子に接種
して販売されている。また根粒菌はマメ科植物に特異的
に感染するものの、イネ科の植物には感染しないため
に、イネではこのような技術が存在せず、また利用され
てもいない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】根粒菌を利用して大気
中の窒素を窒素化合物に変換し、植物体に供給するシス
テムの利用は、上述の如くマメ科にとどまっており、イ
ネには応用されていない。ところが自然界に存在する野
生の植物の中には、内部共生菌であるエンドファイトが
共生している植物がある。エンドファイトは植物体の組
織中に、とくに細胞間隙と呼ばれる細胞と細胞との間に
生息している。エンドファイトは大別すると糸状菌と細
菌とに分かれる。とくに細菌エンドファイトの中には窒
素固定を行なうものがいる。しかし現在栽培されている
栽培イネや野生イネにおいては、マメ科に感染する根粒
菌のように効率良く大気中の窒素を固定し、イネに供給
している細菌エンドファイトはこれまでのところ見つか
ってはいない。
【0006】本発明は細菌エンドファイトに感染してい
ないイネに細菌エンドファイト、とくに大気中の窒素を
固定することができる細菌エンドファイトを人工的に接
種して成るイネおよびこのようなエンドファイトを人工
的にイネに導入する方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願の主要な発明は、細
菌から成る共生菌が存在しない植物体に細菌から成る共
生菌を人為的に導入して成るイネに関するものである。
ここで前記イネに導入された共生菌がイネに対して窒素
固定を行なう共生菌であってよい。また前記イネに導入
された共生菌が特許生物寄託センターに寄託されたHe
rbaspirillum FERM P−1856
3、FERM BP−7998、FERMBP−799
9、Azospirillum FERM P−185
64またはFERM BP−8000であってよい。ま
た共生菌が導入されるイネが栽培イネOryza sa
tivaまたは野生イネOryza officina
lisの何れかの植物であってよい。
【0008】共生菌の導入方法に関する発明は、植物に
共生している細菌から成る共生菌を分離して増殖する工
程と、人工増殖させた共生菌をイネに人工接種する工程
と、人工接種した共生菌をイネに感染させて共生する工
程と、を具備するイネへの共生菌の導入方法に関するも
のである。ここで前記イネに導入された共生菌が特許生
物寄託センターに寄託されたHerbaspirill
um FERM P−18563、FERM BP−7
998、FERM BP−7999、Azospiri
llum FERM P−18564またはFERM
BP−8000であってよい。また細菌が共生している
と推定される植物を磨砕し、培地上に接種して培養によ
り細菌を分離するようにしてよい。また分離した菌をア
セチレンを封入した容器内に入れて密封し、前記アセチ
レンが還元されて生成したエチレンの量により分離され
た菌の窒素固定活性を測定して細菌を選抜するようにし
てよい。また分離した菌のDNAをPCR法により増幅
するとともに、増幅されたDNAを相同性検索を行なっ
て菌の特定をするようにしてよい。また識別手段を発現
するような外来遺伝子を前記細菌に導入し、植物体に感
染した前記細菌の定着を前記外来遺伝子による識別手段
によって確認するようにしてよい。また細菌を接種して
共生させた植物体をアセチレンを封入した容器に入れて
密封し、前記アセチレンが還元されて生成したエチレン
の量により細菌が導入された植物体の窒素固定能を評価
するようにしてよい。
【0009】本願に含まれる発明の好ましい態様は、細
菌から成る共生菌、すなわちエンドファイトに感染して
おらず、あるいはまた感染したエンドファイトが除去さ
れたイネにエンドファイトを人為的に導入して成るイネ
に関するものである。ここでイネ科植物中のイネに人為
的に導入されるエンドファイトは窒素固定を行なう共生
菌である。このようなエンドファイトは自然界に生育す
る植物中に共生するエンドファイトを探索して発見する
とともに、窒素固定活性の評価を行ない、選抜されたも
のを人為的に導入することによって達成される。
【0010】本願発明者等によって探索培養されたエン
ドファイトであって、Herbaspirillum
B502(特許生物寄託センター寄託菌FERM P−
18563)、同FERM BP−7998、同FER
M BP−7999、Azospirillum B5
10a(特許生物寄託センター寄託菌FERM P−1
8564)または同FERM BP−8000は何れも
窒素固定能を有する共生菌であって、イネに導入して共
生させることができるエンドファイトであることが確認
された。またこのようなエンドファイトが導入される植
物としては、イネであってしかも有用な植物である次の
ような植物であってよい。すなわち栽培イネOryza
sativa、野生イネOryza officin
alisの何れかの植物であってよく、ここではその後
代も含まれるものである。
【0011】次にイネへの共生菌、すなわちエンドファ
イトの導入方法について説明する。この方法は自然界等
に存在する植物に共生しているエンドファイトを分離し
て人工増殖を行なう。そして人工増殖されたエンドファ
イトをイネ科植物中のイネに人工接種する。そして人工
接種されたエンドファイトをイネに感染させて共生させ
ることによりイネへのエンドファイトの導入が行なわれ
る。
【0012】ここでエンドファイトを人工接種する工程
において特許生物寄託センターに寄託された上記のエン
ドファイトの何れかを人工接種するようにしてよい。ま
たイネに対するエンドファイトの導入は必ずしも1種類
のエンドファイトである必要はなく、2種類以上のエン
ドファイトを同時に、あるいはまた時間的にずらして導
入することもできる。
【0013】Herbaspirillum sp.
FERM P−18563、FERM BP−799
8、FERM BP−7999、Azospirill
umsp. FERM P−18564、FERM B
P−8000のそれぞれの株は野生イネOryza o
fficinalisと栽培イネOryza sati
vaに接種、定着させた際に内生菌数も高く、高いアセ
チレン還元活性を示した。これらを接種した野生イネO
ryza officinalisと栽培イネOryz
a sativaにおいて、実際に窒素固定が行なわれ
ており、また生育促進効果と種子収量増加効果とが現わ
れることが明らかとなった。このことは化学合成窒素を
施肥している現在の稲作において肥料の削減と、収量増
加という効果が期待できる。化学合成肥料の使用量低下
によって、肥料製造の際に必要となる化石燃料の使用量
が減少されるとともに、もともと水田は窒素の流亡が少
ないが、過剰施肥による余剰の窒素の環境への流出を減
らすことが可能になり、環境への負担の低減や、稲作の
際のコストを抑えることができる効果を生ずる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態に係るイネ
へのエンドファイトの導入をその手順に従って詳細に説
明する。
【0015】(1)エンドファイトの分離培養 探索採取された天然に存在する植物体の植物片を70%
エタノールに30秒、2%次亜塩素酸ナトリウムに5分
間浸すことにより表面殺菌を行ない、その後植物体を乳
鉢で滅菌した生理食塩水と海砂を加えながら磨砕し、試
験管のレニー半流動培地に接種し、30℃で培養して分
離する。
【0016】(2)エンドファイトの窒素固定活性の測
定 窒素固定酵素であるニトロゲナーゼは、アセチレンをエ
チレンに還元する働きを持つことから、ニトロゲナーゼ
活性を推定する指標としてアセチレン還元活性を評価す
ることができる。そこで分離した菌を試験管の蓋を滅菌
した二重ゴム栓に変えて試験管を密閉し、気相体積の5
%になるようにアセチレンを封入し、25℃暗所に24
時間インキュベートした。その後気体を取出し、ガスク
ロマトグラフィーにより生成したエチレン量を測定し、
ニトロゲナーゼ活性の評価を実施する。
【0017】(3)エンドファイトの同定 エチレンの生成が確認された菌は16srRNA遺伝子
の解析によって同定を行なう。16srRNA遺伝子領
域内部の順方向または逆方法の数種類のプライマを用意
し、2種類の向い合うプライマを選択し、菌株を溶解さ
せて抽出したDNA溶液をテンプレートとし、PCR法
で伸長増幅を行なう。増幅されたDNA断片を精製して
塩やプライマを除去した後、16srRNA遺伝子内の
約1.5kbの塩基配列を決定する。塩基配列はDDB
J/GeneBank/EMBLデータベースを用いて
相同性検索を行ない、その後に決定した塩基配列、その
塩基配列と相同性の高い属、種の16srRNA遺伝子
塩基配列、その他広範囲の菌属、種の16srRNA遺
伝子塩基配列の系統関係を系統樹作成プログラムCla
stalWを用いて解析する。
【0018】(4)エンドファイトの標識 種が同定されたエンドファイトは接種後に植物体内で感
染を確認するために、一部をGFP標識する。GFP
(Green Fluorescent Protei
n)はオワンクラゲ(Aequoria victor
ia)から単離されたタンパク質であって、青色光また
は紫外光を当てると緑色の蛍光を発する。このGFPを
生産する遺伝子、すなわちgfp遺伝子を導入する。腸
内細菌株以外では複製不可能なプラスミドpUT上に、
gfp遺伝子2つと、カナマイシン耐性遺伝子がミニト
ランスポゾンを構成して存在しているプラスミドpUT
gfpx2がある。このプラスミドを電気遺伝子導入法
によって菌に導入する。
【0019】(5)エンドファイトの導入 NB液体培地で培養後、対数増殖期の菌体を8000G
(G:重加速度)、1min遠心することにより集菌
し、生理食塩水に懸濁し、再び集菌することを3回繰返
して洗滌する。洗滌した菌体を生理食塩水に2×10
cells/mlになるように懸濁し、表面殺菌し
た種子に対して菌懸濁液を1種子当り50μl(1×1
cells)になるように種子上に乗せて接種を
行なう。
【0020】(6)導入の確認 gfp遺伝子を導入した植物の組織片を蛍光顕微鏡を使
用して観察することで、エンドファイトの感染を確認す
ることができる。また組織を表面殺菌し、NB培地上に
置床することによってエンドファイトが分離される。
【0021】(7)植物体での窒素固定活性の測定 イネ植物体を通風乾燥機に入れ、80℃で3日間乾燥さ
せる。その後に粉砕し、粉末を燃焼法により石英ガラス
管内で窒素ガス化させ、ガスをRMI−2質量分析計を
用いて分析し、15−N%を測定する。
【0022】
【実施例】(1)イネ窒素固定エンドファイトの単離 土壌に天然に生育しているイネ科植物を適宜採取すると
ともにその植物体を切断し、70%エタノールに30
秒、2%次亜塩素酸ナトリウムに5分浸すことにより表
面殺菌を行なった。その後植物体を、乳鉢で殺菌した生
理食塩水と海砂を加えながら磨砕し、試験管のレニー半
流動培地を接種し、30℃で培養した。
【0023】菌が生育したものはアセチレン還元活性を
測定した。アセチレン還元活性を示した試験管培地の濁
りやペリクルをピペットで取り、生理食塩水を用いて1
から10−9までの希釈系列を作成した。希釈さ
れた菌液をそれぞれ試験管レニー半流動培地に再接種し
培養した。レニー培地は、現在知られている窒素固定菌
の総てが生育可能な培地として知られているが、それ以
外の菌でも生育可能なものが存在する。従って希釈段階
が低いものでは窒素固定菌以外の菌種もより多く含む可
能性がある。そこで菌が生育しアセチレン還元活性が検
出された試験管培地の内で、最も希釈段階の進んだ試験
管培地の濁りやペリクルから、レニー寒天培地上でシン
グルコロニーを単離した。そして観察されたシングルコ
ロニーからアセチレン還元活性を示すコロニーを選択し
た。
【0024】(2)エンドファイトの導入 PCR法によって16srRNA遺伝子領域を伸長増幅
し、塩基配列決定を行なった。16srRNA遺伝子領
域内部の順方向または逆方向の数種類のプライマを用意
した。2種類の向い合うプライマを選択し、菌株を溶解
させ、抽出したDNA溶液をテンプレートとしてPCR
法を行なった。増幅されたDNA断片を精製し、塩やプ
ライマを除去した後に、塩基配列を決定した。16sr
RNA遺伝子内の約1.5kbの塩基配列を決定した。
【0025】決定した塩基配列をDDBJ/GeneB
ank/EMBLデータベースを用いて相同性検索を行
なった。その後、決定した塩基配列、その塩基配列と相
同性の高い属、種の16srRNA遺伝子塩基配列、そ
の他広範囲の菌属および菌種の16srRNA遺伝子塩
基配列の系統関係を系統樹作成プログラムClasta
lWを用いて解析した。それを基に系統樹を作成した。
その結果B502株はHerbaspirillum属
であって、B510a株はAzospirillum属
に属することが明らかになった。
【0026】(3)B502株、B65株を用いた標識
株の作成 細菌は植物組織内で観察が困難なために、自己発色する
タンパク質を生産する遺伝子を組込んだ。GFP(Gr
een Fluorescent Protein)は
オワンクラゲ(Aequoria victoria)
から単離されたタンパクである。青色光または紫外光を
当てると緑色の蛍光を発する。このGFPの遺伝子、す
なわちgfp遺伝子が単離され菌株の標識に用いられて
いる。腸内細菌科以外では複製不可能なプラスミドpU
T上に、gfp遺伝子2つと、カナマイシン耐性遺伝子
がミニトランスポゾンを構成して存在しているプラスミ
ドpUTgfpx2がある。このプラスミドを電気遺伝
子導入法によってHerbaspirillum s
p. B502株およびB65株に導入し、カナマイシ
ン耐性菌を単離した。この菌に500nm付近の光を照
射し、蛍光を発することを確認した。
【0027】(4)菌株の培養 Herbaspirillum sp. FERM P
−18563、FERM BP−7998、FERM
BP−7999、Azospirillumsp. F
ERM P−18564、FERM BP−8000の
それぞれの株をともに同様な培養方法で培養を行なっ
た。菌株のシングルコロニーをNB培地上に接種し、3
0℃で振とう培養を行なった。
【0028】(5)イネへの接種 1.種子への菌付着による接種 NB培地上で培養後、対数増殖期の菌体を8000G
(G:重加速度)、1min遠心することにより集菌し
た。菌体を生理食塩水に懸濁し再び集菌することを3回
繰返し洗滌した。洗滌した菌体を生理食塩水に2×10
cells/mlになるように懸濁した。野生イネ
Oryza officinalis、栽培イネOry
za sativaの種子は籾を剥離し、70%エタノ
ール中に数秒間浸漬し、直ぐに滅菌水で洗滌後に、0.
5%次亜塩素酸ナトリウム溶液で30秒間振とうし、表
面殺菌処理を行なった。その後に滅菌水で15分間振と
うを10回繰返して洗滌した。プラントボックスまたは
試験管内の軟寒天イネ水耕液上に表面殺菌した種子を置
いた。上記の菌懸濁液を1種子当り50μl(1×10
cells)になるように種子上に乗せることによ
り菌の接種を行なった。
【0029】2.スリットによる接種 野生イネOryza officinalis、栽培イ
ネOryza sativaの種子は籾を剥離し、70
%エタノール中に数秒間漬けた後に滅菌水で洗滌後、
2.5%次亜塩素酸ナトリウム溶液中にて20分間の表
面殺菌を行なった。その後滅菌水で洗滌を3回行なっ
た。表面殺菌を行なったイネ種子を寒天培地上に置床
し、28℃暗黒下で2〜4日間培養して発芽させた。
【0030】NB培地で培養後、対数増殖期の菌体を3
000rpmで10分間遠心することによって集菌し
た。そして菌体を生理食塩水に懸濁し、再び集菌するこ
とを3回繰返して洗滌した。洗滌した菌体を生理食塩水
に1.0×10cells/mlとなるように生理
食塩水に懸濁した。
【0031】予め培養して発芽させた幼植物体の成長点
近傍にメスによって切込みを入れ、生理食塩水に懸濁し
た菌体をメスの先に適量付着させて、植物体内に挿入し
た。菌体を挿入した後に、試験管内の軟寒天イネ水耕液
上に植物体を置床させた。
【0032】(6)エンドファイト感染イネの増殖 1.プラントボックスまたは試験管での栽培 プラントボックスまたは試験管内にイネ軟寒天水耕液を
入れた。軟寒天水耕液上でHerbaspirilli
um sp. FERM P−18563、FERM
BP−7998、FERM BP−7999、Azos
pirillum sp. FERM P−1856
4、FERM BP−8000のそれぞれの株を接種し
た野生イネOryza officinalisおよび
栽培イネOryza sativaを25℃で明期16
時間、暗期8時間の条件に放置し、無菌的に10日から
14日間イネの栽培を行なった。
【0033】2.ワグネルポットを用いた水耕栽培 プラントボックスで生育したイネの幼植物をイネ水耕液
を入れた1/5000aワグネルポットに移植し、明期
11時間:28℃、暗期13時間:22℃で登熟期まで
栽培を行なった。
【0034】(7)感染の確認 1.蛍光顕微鏡による感染の確認 Herbaspirillum sp. B502 g
fp 変異株およびB65株を接種した野生イネOry
za officinalisおよび栽培イネOryz
a sativaの幼植物を、蛍光実態顕微鏡で観察す
ることにより検討した。さらにイネ組織内のどこに定着
するか、野生イネOryza officinalis
幼植物の葉身を共焦点レーザ顕微鏡を用いて観察した。
その結果、Herbaspirillum sp. B
502 gfp変異株およびB65株は野生イネOry
za officinalisの地上部および地下部へ
の多量の定着が観察され、また栽培イネOryza s
ativaにおいては、野生イネOryza offi
cinalisよりも少ないが、主に地下部に定着が観
察された。またHerbaspririllum s
p. B502 gfp変異株およびB65株は、野生
イネOryza officinalisの細胞間隙に
定着することが明らかになった。
【0035】さらにHerbaspirillum s
p. B502 gfp変異株およびB65株を接種し
た野生イネOryza officinalis、栽培
イネOryza sativaを登熟期まで栽培した。
出穂期、開花期におけるイネ植物体を根部、茎と葉鞘
部、葉身部、穂部に分け、上述と同様に磨砕、NB寒天
培地に塗布を行ない、組織内定着性について検討を行な
った。その結果生育中後期においてもHerbaspi
rillum sp. B502 gfp変異株および
B65株はイネ植物体内に多数定着し、それは主に根
部、茎と葉鞘部であることが明らかになった。
【0036】2.分離法による感染の確認 菌接種したイネを10日間から14日間栽培を行ない、
この幼植物全体を70%エタノールに数秒間、1%次亜
塩素酸ナトリウムに30秒間浸すことによって表面殺菌
を行なった。表面殺菌後に滅菌した乳鉢にて滅菌した生
理食塩水と海砂を加えながら植物体を磨砕し、NB寒天
培地に塗布した。生ずるコロニーを計数し接種菌の組織
内定着性について検討を行なった。その結果エンドファ
イトが分離され、Herbaspirillum s
p. B502株およびB65株は野生イネOryza
officinalisと栽培イネOryza sa
tivaに定着し、Azospirillum sp.
B510a株は栽培イネOryza sativaに
定着することが明らかになった。
【0037】(8)接種菌の窒素固定能の検討 1.アセチレン還元法による窒素固定能力の評価 窒素固定酵素、ニトロゲナーゼは、アセチレンをエチレ
ンに還元する働きを持つことから、ニトロゲナーゼ活性
を推定する指標としてアセチレン還元活性を評価するこ
とが可能である。Herbaspirillum s
p. B502株およびB65株を接種した野生イネO
ryza officinalisと栽培イネOryz
a sativa、およびAzospirillum
sp. B510a株を接種した栽培イネOryza
sativaを試験管で10日間培養した。菌無接種の
イネ個体をコントロールとして用いた。
【0038】その後試験管の蓋をオートクレーブ滅菌し
た二重ゴム栓に変え、試験管を密閉した。そして気相体
積の5%になるようにアセレチレンを封入し、25℃暗
所に24時間インキュベートした。その後に気体を取出
し、ガスクロマトフィーにより生成したアセチレン量を
測定し、ニトロゲナーゼ活性の評価を行なった。その結
果、これら3種類の総ての組合わせでアセチレン還元活
性が観測された。従って接種菌がイネ植物体に定着し、
接種菌のニトロゲナーゼ活性が発現することが明らかに
なった。活性はHerbaspirillum sp.
B502株を接種した野生イネOryza offi
cinalis、Azospirillum sp.
B510a株を接種した栽培イネOryza sati
va、Herbaspirillum sp. B50
2株を接種した栽培イネOryza sativaの順
であった。
【0039】またHerbaspirillum s
p. B502株およびB65株を接種した野生イネO
ryza officinalisと栽培イネOryz
a sativaをプラントボックスで無菌的に14日
間栽培した。イネ植物体を採取し、1%次亜塩素酸ナト
リウムに30秒間浸漬して表面殺菌を行なった後、バイ
アル瓶に入れて栓をした。そして上記と同様にアセチレ
ンを封入し、インキュベートを行ない、アセチレン還元
活性を測定した。その結果上記と同様に菌接種区のイネ
はアセチレン還元活性を示した。従って植物体表面では
なく、内部に定着した接種菌によりアセチレン還元活性
を示していることが明らかになった。
【0040】2.N−15を用いた窒素固定能力の評価 サンプリングしたイネ植物体を通風乾燥機に入れ、80
℃で3日間乾燥させた。その後粉砕し、粉末を燃焼法に
よって石英ガラス管内で窒素ガス化させた。ガスをRM
I−2質量分析計を用いて分析し、15−N%を測定し
た。Herbaspirillum sp. B502
gfp変異株無接種の植物と比較し、接種区の植物中
の15−Nがどの程度14−Nに置き換わっているかを
検討することによって、接種菌の窒素固定能の推定を行
なった。
【0041】Herbaspirillum sp.
B502株を接種した野生イネOryza offic
inalisと栽培イネOryza sativaを1
/5000aワグネルポットに移植し、環境制御装置を
用い、明期30℃で11時間、暗期24℃で13時間の
条件で、登熟期まで栽培を行なった。このときに出穂期
まではイネ水耕液の窒素養分として硝酸態窒素、アンモ
ニア態窒素ともに重窒素で置換された(99.3ato
m%)硝酸アンモニウムを用いた。
【0042】出穂期から登熟期にかけての約1カ月間
は、無窒素水耕液で栽培を行ない、その間にイネ植物体
中の重窒素が水耕液以外を由来とする大気中の窒素等の
他の窒素により希釈される割合、すなわちNDFA%
(Nitrogen derived from ot
her sources such as seed
and air)を測定した。菌接種区および無接種区
でその割合を比較することにより、接種菌による窒素固
定を検討した。その結果栽培イネOryza sati
vaにおいて、菌接種区のNDFA%が有意に増加して
いた。従って生育中後期においても接種菌が内生したイ
ネが窒素固定を行なうことが明らかになった。また植物
体の生育にも差が見られ、菌接種区の植物の生育が促進
された。またさらに種子生産量も増加したことが確認さ
れた。
【0043】
【発明の効果】本願の主要な発明は、細菌から成る共生
菌が存在しない植物体に細菌から成る共生菌を導入して
成るイネおよびイネに対する共生菌の導入方法に関す
る。従ってこのイネに導入された細菌が窒素固定を行な
うことによって、生育促進効果と種子収量増加効果が現
われる。また栽培イネに適用することによって、肥料の
削減と収量の増加が期待できるとともに、化学合成肥料
の使用量を少なくすることによって、環境への負担や稲
作のコストの低減を図ることが可能になる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) (C12N 1/20 C12R 1:01 C12R 1:01) (72)発明者 比留間 直也 静岡県富士宮市万野原新田3278番地26号サ ングリーン荻原A−201号 (72)発明者 今田 隆弘 静岡県富士宮市淀師270番地3号ヴェルデ 淀師A304号 (72)発明者 野田 宗弘 静岡県富士宮市北山5018番地1号 (72)発明者 栗原 庸輔 東京都杉並区方南1丁目32番1号 (72)発明者 金 まどか 静岡県富士宮市大岩177番地2号コーポ桑 山202号 Fターム(参考) 2B030 AA07 AB03 AD08 AD20 CA28 CB01 CD07 4B065 AA01X AB01 AC14 AC20 BA01 BA22 CA53

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】細菌から成る共生菌が存在しない植物体に
    細菌から成る共生菌を人為的に導入して成るイネ。
  2. 【請求項2】前記イネに導入された共生菌がイネに対し
    て窒素固定を行なう共生菌であることを特徴とする請求
    項1に記載のイネ。
  3. 【請求項3】前記イネに導入された共生菌が特許生物寄
    託センターに寄託されたHerbaspirillum
    FERM P−18563、FERM BP−799
    8、FERM BP−7999、Azospirill
    um FERM P−18564またはFERM BP
    −8000であることを特徴とする請求項1に記載のイ
    ネ。
  4. 【請求項4】共生菌が導入されるイネが栽培イネOry
    za sativaまたは野生イネOryza off
    icinalisの何れかの植物であることを特徴とす
    る請求項1に記載のイネ。
  5. 【請求項5】植物に共生している細菌から成る共生菌を
    分離して増殖する工程と、人工増殖させた共生菌をイネ
    に人工接種する工程と、人工接種した共生菌をイネに感
    染させて共生する工程と、を具備するイネへの共生菌の
    導入方法。
  6. 【請求項6】前記イネに導入された共生菌が特許生物寄
    託センターに寄託されたHerbaspirillum
    FERM P−18563、FERM BP−799
    8、FERM BP−7999、Azospirill
    um FERM P−18564またはFERM BP
    −8000であることを特徴とする請求項5に記載のイ
    ネへの共生菌の導入方法。
  7. 【請求項7】細菌が共生していると推定される植物を磨
    砕し、培地上に接種して培養により細菌を分離すること
    を特徴とする請求項5に記載のイネへの共生菌の導入方
    法。
  8. 【請求項8】分離した菌をアセチレンを封入した容器内
    に入れて密封し、前記アセチレンが還元されて生成した
    エチレンの量により分離された菌の窒素固定活性を測定
    して細菌を選抜することを特徴とする請求項5に記載の
    イネへの共生菌の導入方法。
  9. 【請求項9】分離した菌のDNAをPCR法により増幅
    するとともに、増幅されたDNAを相同性検索を行なっ
    て菌の特定をすることを特徴とする請求項5に記載のイ
    ネへの共生菌の導入方法。
  10. 【請求項10】識別手段を発現するような外来遺伝子を
    前記細菌に導入し、植物体に感染した前記細菌の定着を
    前記外来遺伝子による識別手段によって確認することを
    特徴とする請求項5に記載のイネへの共生菌の導入方
    法。
  11. 【請求項11】細菌を接種して共生させた植物体をアセ
    チレンを封入した容器に入れて密封し、前記アセチレン
    が還元されて生成したエチレンの量により細菌が導入さ
    れた植物体の窒素固定能を評価することを特徴とする請
    求項5に記載のイネへの共生菌の導入方法。
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