JP2003274624A - 回転角検出用磁石ユニット - Google Patents

回転角検出用磁石ユニット

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JP2003274624A
JP2003274624A JP2002071134A JP2002071134A JP2003274624A JP 2003274624 A JP2003274624 A JP 2003274624A JP 2002071134 A JP2002071134 A JP 2002071134A JP 2002071134 A JP2002071134 A JP 2002071134A JP 2003274624 A JP2003274624 A JP 2003274624A
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magnetic
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rotor
rotation angle
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JP2002071134A
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Inventor
Hiroyuki Daicho
啓之 大長
Yoshihiko Kuriyama
義彦 栗山
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Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
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  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 検出精度が向上した回転角検出用磁石ユニッ
トを提供する。 【解決手段】 複数の磁極(M1)を有するロータ磁石
を有するブラシレスDCモータのロータ軸と同軸に連結
される軸部とその外周面に半径方向に延出するフランジ
部を有する磁性ホルダ部材と、フランジ部に保持された
ロータ磁石と同一の磁極数(M1)を有するリング状の
駆動磁石とその整数倍(n倍)の磁極数(M2:n×M
1)をもつリング状の検出磁石とを有し、磁性ホルダ部
材は駆動磁石の外周面に接するリング状の磁気短絡部を
有する。本発明の回転角検出用磁石ユニットにおいて
は、磁気短絡部の外周面と検出磁石の内周面との間隔は
検出磁石の幅の50〜100%の範囲にあることが好ま
しい。また磁気短絡部の幅は駆動磁石の幅の70〜20
0%の範囲にあることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステアリングホイ
ールに補助トルクを付加するブラシレスDCモータを備
えた電動式パワーステアリング装置に組み込まれ、この
ブラシレスDCモータの位置制御を行うための回転角検
出用磁石ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】ステアリングホイールの操作によりステ
アリングシャフトに発生する操舵トルクを軽減する機能
をもつパワーステアリング装置としては、油圧式に代わ
り、電動式パワーステアリング装置が増加している。電
動式パワーステアリング装置は、ステアリングシャフト
に発生する操舵トルクに応じて、車輪の方向を制御する
ためのシャフトをアシストモータ(直流モータ)により
駆動して操舵補助トルクを発生するもので、アシスト力
は限られるが、制御性に優れかつ機械部分がシンプルに
なり、更に必要な時にのみモータに電力を供給すればよ
いので、油圧式に比べて数%燃費が向上するという利点
を有する。電動式パワーステアリング装置にも種々の構
造があるが、車輪の方向を制御するシャフトをラック、
ピニオンを介してステアリングシャフトに連結したラッ
クピニオン方式は剛性が大でかつ直進性に優れている。
特にラック軸(シャフト)をそれと同軸に配設された直
流モータにより回転させ、その回転力を、ボールねじを
利用した減速機構を介してラック軸の軸方向推力に変換
するラックアシスト方式が注目されている。
【0003】上記直流モータとしては、小型で高いトル
クが得られかつ電力損失が少ないという利点をもつブラ
シレスDCモータの使用が検討されている。ブラシレス
DCモータは、電機子を含むステータと界磁束を供給す
る永久磁石を含むロータを備え、トランジスタあるいは
MOSFET等のスィッチング素子を有するインバータ
を用いて、直流から変換された交流をステータの三相巻
線に供給することにより駆動されるので、低速回転か高
速回転であるかによらず一定の出力トルクを得ることが
できる。ブラシレスDCモータは、安定した出力トルク
を得るために、構造面では例えば各相のインダクタンス
を均等に保つような巻線を行い、またロータ磁石にスキ
ュー着磁を施して電流変動やトルクリップルを少なくす
るなどの工夫が行われている。特にブラシレスDCモー
タを電動式パワーステアリング装置に使用するために
は、ロータの回転位置を正確に検出し、最適なタイミン
グで直流を交流に変換して所定のコイルに電流が供給さ
れることが必要とされる。ロータの現在位置を検出する
ために、ロータ軸に回転角検出装置を設け、ロータの回
転位置に応じてトランジスタのスィッチング制御を行
い、最適の位相と周波数をもつ交流を形成する。回転角
検出装置としては、鉄心巻線を巻回した固定子と、非円
形の回転子を備え、回転子の回転に応じて巻線に正弦波
電圧をするレゾルバを使用したものが提案されている。
しかしながらレゾルバ式の検出装置は、交流モータと同
じ原理で作動するもので、構造が複雑になるという問題
がある。そこで、回転角検出装置として、例えば、ロー
タシャフトにそれと同軸に固着された支持板にロータ磁
石と同一の磁極数を有するリング状の検出磁石を設け、
この検出磁石の端面に対向して配置されたホール素子に
より磁極の極性を検出して、転流位置を制御するように
構成したものが提案されている(例えば特開2001−
275383号参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに上記のホール
素子を用いた回転角検出装置によれば、検出磁石は、ロ
ータ磁石と同じ磁極数をもつので、高い検出精度を得る
ことができないという問題がある。すなわちロータ磁石
の磁極数は、モータトルクやモータ速度に応じて選定さ
れ、通常は6〜12極とされる。しかるに、磁極数が例
えば12極のロータ磁石を備えた三相モータでも、30
°ごとにロータの角度位置が割り出され、1回転あたり
36回の転流が行われるので、さらに高い検出精度が望
まれている。従って本発明の目的は、検出精度が向上し
た回転角検出用磁石ユニットを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の回転角検出用磁石ユニットは、電機子コイ
ルを含むステータと複数の磁極(M1)を有する永久磁
石を保持したロータとを備えたブラシレスDCモータの
ロータに連結される軸部とその外周面に延出するフラン
ジ部を有する磁性ホルダ部材と、フランジ部に保持され
たロータ磁石と同一の磁極数(M1)を有するリング状
の駆動磁石と駆動磁石より大径でかつその整数倍(n
倍)の磁極数(M2:n×M1)を有するリング状の検
出磁石とを有し、前記磁性ホルダ部材は前記駆動磁石の
外周面に接する磁気短絡部を有することを特徴とするも
のである。本発明の回転角検出用磁石ユニットにおいて
は、前記磁気短絡部の外周面と前記検出磁石の内周面と
の間隔は前記検出磁石の幅の50〜100%の範囲にあ
ることが好ましい。本発明の回転角検出用磁石ユニット
においては、前記磁気短絡部の幅は前記駆動磁石の幅の
70〜200%の範囲にあることが好ましく、80〜1
50%の範囲がより好ましい。本発明の回転角検出用磁
石ユニットにおいては、前記駆動磁石及び前記検出磁石
は端面に多極着磁された磁気異方性を示すR−Fe−N
(但し、RはYを含む希土類元素の一種または二種以上
でありSmを必ず含む)系磁石粉末と高分子重合体を含
有し前記磁石粉末が所定方向に配向されたシート状磁石
であることが好ましい。本発明の回転角検出用磁石ユニ
ットにおいては、前記駆動磁石及び前記検出磁石は端面
に多極着磁されたNdFe14B型金属間化合物を主
相とする磁気等方性希土類磁石粉末と熱硬化性樹脂を含
む原料混合物を用いて圧縮成形により製造されたNd−
Fe−B系等方性希土類ボンド磁石であってもよい。本
発明によれば、リング状の駆動磁石の周囲にその外周面
に接する円環状の磁気短絡部が設置されているので、リ
ング状の検出磁石の磁束波形が乱れず、ブラシレスDC
モータの回転角を高精度で検出することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下本発明の詳細を添付図面によ
り説明する。図1はラックアシスト方式の電動パワース
テアリング装置のシステム構成図、図2はブラシレスD
Cモータ及び回転角検出センサの概略断面図、図3は本
発明の回転角検出用磁石ユニットの断面図[(a)]及
び比較例の回転角検出用磁石ユニットの断面図[(b)
(c)(d)]、図4はブラシレスDCモータの制御回
路を示すブロック図、図5は回転角検出用磁石ユニット
の磁気回路を模式的に表したものであり、(a)は本発
明の磁石ユニットの展開図、(b)(c)は比較例の磁
石ユニットの展開図、図6は本発明及び比較例の回転角
検出センサの磁束波形を示す図である。
【0007】図1において、ステアリングホイール1を
操作することにより操蛇トルクはステアリングシャフト
2の下端に設けられたピニオンシャフト8に伝達され、
ギアボックス9内のピニオン(不図示)がラック(不図
示)と噛合ってラック軸10が駆動され、その駆動力は
操舵リンク15を介して車輪16に伝達されてその方向
が変えられる。上記の操舵トルクを軽減するために、ト
ルクセンサ3で検出された操舵トルクと車速センサ4で
検出された車速の値に応じてコントローラ5の制御によ
りラックハウジング11内に収容されたブラシレスDC
モータ20にバッテリー7から直流電流を供給し、操舵
補助トルクを発生させる。30は回転角検出センサであ
る。なおバッテリー7は、Vベルトを介してエンジンで
駆動されるオルタネータ6に接続されている。操舵補助
トルクは、ラック軸10と同軸的に設けられ、ボールナ
ット13とねじ部14からなるボールねじ12を介して
車輪16に付加される。
【0008】ブラシレスDCモータ20は、図2に示す
ようにモータケース21内に保持された鉄心23に三相
巻線24を施して形成されたステータ22と、その内部
に配置され、回転軸26の周囲に複数の磁極を有する永
久磁石27が固着されたロータ25とを有する。回転軸
26の内部には、ボールネジ12が螺合されたラック軸
10が挿入され、図示しない結合手段で両者が一体化さ
れている。回転角検出センサ30は、回転軸26に嵌装
される磁石ユニット31と軸方向において所定間隔をお
いてそれと対向する、支持板41及びホール素子42を
含む制御ユニット40とを備え、永久磁石27の磁極を
検出して、その極性と強さに応じた駆動電流をステータ
22の三相巻線24に供給してロータを回転させるもの
である。
【0009】上記の磁石ユニット31は、図3に示すよ
うに鉄鋼材料等の強磁性体からなる略円板状のホルダ3
2とそこに保持されたリング状の駆動磁石33および検
出磁石34を含む。ホルダ32は回転軸26(図2参
照)が嵌装される軸部321と、駆動磁石33を収容す
る内側円周溝323および検出磁石34を収容する外側
円周溝324と両円周溝の間に位置するリング状の磁気
短絡部325を含むフランジ部322を有する。駆動磁
石33の端面には、センサを永久磁石27と同期して回
転させるために永久磁石27と同一の磁極数(M1)と
なるように着磁が施され、一方検出磁石34の端面に
は、ロータ磁石の回転位置を検出するために駆動磁石3
4の磁極数の整数(n:2以上)倍の磁極数(M2:n
×M1)となるように着磁が施されている。制御ユニッ
ト40は、図3及び図4に示すようにモータケース21
内に配置される支持板41と検出磁石34に相対して設
けられたホール素子42とホール素子42から出力され
た電圧に基づいて検出信号を出力するロータ位置検出回
路43とその信号に従った駆動電流を出力する駆動電流
制御回路44を有する。ホール素子42は検出磁石の回
転位置に応じた3相の正弦波状信号を得るために、隣接
するもの同士が互いに電気角で120°の間隔を有する
ように配置されている。駆動電流制御回路44は、三相
の巻線(U相、V相、W相)24にPWM制御信号を供
給するために、複数のスィッチング素子S1〜S6をブ
リッジ接続するとともに各スィッチング素子に負帰還型
ダイオードD1〜D6を接続して構成されたインバータ
回路45と各スィッチング素子にゲート信号を印加する
ゲート駆動回路46を有する。インバータ回路は、各ス
ィッチング素子のゲート信号としてパルス幅と正負の極
性を制御された電流を印加することにより各スィッチン
グ素子をオンオフして各スィッチング素子のPWM制御
を行う。また上記検出磁石の磁極数が多い場合は、支持
板41に、ホール素子42及び上記各巻線(U相、V
相、W相)に発生する電圧から速度信号を生成するため
に、コンパレータ及びロジック回路等で構成した合成部
を設けることが好ましい。この構成により、合成部で合
成された速度信号に基づいてブラシレスDCモータの速
度制御を行うことができる。
【0010】上記回転角検出センサ30によれば、次の
ようにしてモータ20の駆動が制御される。ロータ25
が回転して、ホール素子42で検出磁石34の磁極が検
出されると、その極性(N極またはS極)と磁力に応じ
た電圧信号が出力され、ロータ位置検出回路43におい
て、電圧信号が増幅された後、ロータの一回転を一周期
とするパルス状の回転位置信号が出力され、この位置信
号がゲート駆動回路46に入力され、そこで形成された
PWM信号がインバータ回路45に出力されて各組のス
ィッチング素子(S1とS4、S2とS5、S3とS
6)が交互にオンオフされてステータの巻線に順次正弦
波状の電流が流れ、転流位置が制御されることによりモ
ータが所定方向に回転する。
【0011】上記磁石ユニット31の磁気回路の詳細を
図3及び図5に基づいて説明する。図5において磁束線
は一点鎖線で示す。まず、図3(a)に示す本発明の磁
石ユニットにおいては、図5(a)に示すように駆動磁
石33からの漏洩磁束は磁気短絡部325を通るため検
出磁石34に到達せず、その磁束密度分布は所定の波形
を保ち、所定の検出精度を維持できる。このような磁束
の流れを可能とするためには、磁気短絡部325の外周
面と検出磁石の内周面との間隔gは、検出磁石33の幅
W1の50〜100%の範囲に設定することが好まし
い。間隔gが幅W1の50%に満たない場合は、駆動磁
石34からの漏洩磁束が検出磁石33に作用し、検出磁
石33の磁束線が乱れてしまい、間隔gが幅W1の10
0%を越える場合は、磁石ユニット31の外径が大きく
なるので好ましくない。また磁気短絡部325の幅W
は、駆動磁石34の幅W2の70〜200%の範囲にあ
ることが好ましく、より好ましく範囲は80〜150%
である。幅Wが狭すぎる場合は、駆動磁石34からの漏
洩磁束が磁気短絡部325を通り越して検出磁石33に
影響し、幅Wが広すぎる場合は、間隔gを確保すること
ができないので好ましくない。
【0012】一方、磁気短絡部があっても駆動磁石およ
び検出磁石に接触しない図3(b)に示す磁石ユニット
の場合は、図5(b)に示すように検出磁石34の磁束
は駆動磁石33からの漏洩磁束に影響される。また磁気
短絡部があっても検出磁石34の内周面に接触する図3
(c)に示す磁石ユニットの場合も、図5(c)に示す
ように検出磁石34の磁束は駆動磁石33からの漏洩磁
束に影響される。もちろん磁気短絡部が無い図3(d)
に示す磁石ユニットの場合は、図5(d)に示すように
検出磁石34の磁束は駆動磁石33からの漏洩磁束に影
響される。従ってこれらの場合は、いずれも検出磁石3
4の磁束密度分布は幅の狭い波形となり、高精度の角度
検出を行うことができない。
【0013】上記の駆動用磁石および検出用磁石として
は、強磁性粉末と樹脂を含む原料混合物を射出成形、押
出成形あるいは圧縮成形等により、円筒状に形成したも
ので、例えばBrが500mT以上、iHcが700K
A/m以上、(BH)maxが40KJ/m3以上の磁
気特性を有するものが望ましい。強磁性粉末としては、
希土類磁石粉末あるいはフェライト磁石粉末等の公知の
磁石粉末を単独または混合して用いればよいが、最大エ
ネルギー積の高いSm−Fe−N系磁石粉末、Sm−C
o系磁石粉末、Nd−Fe−B系磁石粉末等の希土類磁
石粉末が好ましい。樹脂としては、熱可塑性樹脂あるい
は熱硬化性樹脂が使用でき、成形方法に応じて選定すれ
ばよい。射出成形または押出成形の場合は、エラストマ
ー又は熱可塑性樹脂が用いられる。圧縮成形の場合は、
熱硬化性樹脂が使用される。エラストマーとしては、天
然ゴム、イソプレンゴム、ブタジェンゴム、スチレンブ
タジェンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、アク
リルゴム等を用い得る。特に耐熱性が要求される場合
は、エチレンプロピレンゴム、フッ素ゴムが好ましい。
熱可塑性樹脂としては、例えばポリエチレンやポリプロ
ピレン等のポリオレフィンなどのビニル系樹脂、ポリア
ミド、ポリエステル、ポリイミド、ポリエーテル等の縮
合系樹脂などを用い得る。特に高い耐熱性を要求される
場合は、例えば結晶性エンジニアリングプラスチック
(ポリアミド、ポリアセタール等)を用いればよい。熱
硬化性樹脂としては、例えばエポキシ樹脂、フェノール
樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂、アルキド樹脂、シリコーン樹脂等の一種以上が使用
され、硬化時間を短縮するために、さらに脂肪族アミ
ン、芳香族アミン等の硬化剤を添加してもよい。これら
の樹脂は、原料中に1〜10質量%の範囲で含有されて
いることが好ましく、より好ましい範囲は1〜5質量%
である。樹脂の含有量が少ないと成形体の強度が低下
し、多すぎると磁気特性が低下する。上記原料混合物に
は、必要に応じ成形性を向上させるためにワックス、脂
肪酸、ステアリン酸の金属塩等の潤滑剤や可塑剤を添加
してもよい。但しこれらの添加量が多いと磁気特性が低
下するので、少量(約1%以下)が好ましい。
【0014】Sm−Fe−N系磁石は、例えば磁気異方
性を有するSm−Fe−N系磁石粉末{Rα
100−α−ββ(RはYを含む希土類元素の一種ま
たは2種以上でありSmを必ず含む、TはFeまたはF
eとCo)、α、βはそれぞれ原子%で、α=5〜2
0、β=5〜30)で示される組成を有し、磁石主相
が、例えばThZn17型、ThNi17型、Tb
Cu型のいずれかの結晶構造を有する磁石粉末と樹脂
を含有した原料混合物(コンパウンド)を加熱混錬後粉
砕してコンパウンドを作成し、このコンパウンドを例え
ばスクリュータイプの押出し成形機に投入し、約1Kg
/mの圧力で金型21から押出して所定長さに切断し
た後、配向装置にセットし、100〜200℃に加熱し
ながら795.7〜1591.4KA/mの平行磁場を
印加して異方性を付与し次いでリング状に切り出すこと
により得られる。また本発明では、上記駆動磁石及び検
出磁石として、NdFe14B型金属間化合物を主相
とする磁気等方性希土類磁石粉末と熱硬化性樹脂を含む
原料混合物を用いて圧縮成形により作成されたNd−F
e−B系等方性希土類ボンド磁石を用いることもでき
る。
【0015】
【実施例】粒度分布が0.5〜30μm、平均粒径が1
5μmでSm9.1Fe77.313.6の組成を有
する異方性磁石粉末97質量部とイソプレン系ゴム3質
量部からなるコンパウンドを押出し成形機に投入し、押
出された成形体を所定長さに切断後170°Cに加熱し
かつ1193.6KA/mの平行磁場を印加しながら
9.8×10Paの圧力を印加してシート状磁石(厚
さ1.6mm、Br:527mT、iHc:728KA
/m、(BH)max:45KJ/m3)を作成し、リ
ング状の駆動磁石及び検出磁石を切り抜いた。これらの
リング状磁石とS45C製ホルダーを用いて図3(a)
に示す磁石ユニット(ユニット1)を組立てた。ホルダ
32の寸法は、D1=70mm、D2=60mm、D3
=50mm、D4=42mm、t1=8.6mm、t2
=1.6mm、t3=2mm、t4=5mmとし、駆動
磁石33は、外径50mm、内径42mm、W2=4m
mで、対称12極に着磁を施し、検出磁石34は、外径
70mm、内径65mm、W1=2.5mmで、対称1
44極に着磁を施した。ユニット1の磁気短絡部の寸法
は、間隔g=2.5mm(=W1)で、幅W=5mm
(W2×125%)である。比較のために、D2=6
1.5mm、D3=53.5mm、間隔g=1.75m
m(=W1×70%)で、幅W=4mm(=W2)の磁
気短絡部(検出磁石及び分解磁石に非接触)を有するホ
ルダを用いた磁石ユニット[ユニット2、図3(b)参
照]、D2=65mm、D3=57mmで、間隔g=0
で、幅W=4mm(=W2)である磁気短絡部(検出磁
石に内接)を有するホルダを用いた磁石ユニット[ユニ
ット3、図3(c)参照]、磁気短絡部の無いホルダを
用いた磁石ユニット[ユニット4、図3(d)参照]を
準備し、各磁石ユニットの検出磁石34の表面から軸方
向に1.6mm離れた位置において円周方向の磁束密度
分布を測定した。その結果を図6に示す。図6から、θ
が10°および45°における残留磁束密度が0.00
2Tとなる部分の幅B及びAを求め、(B−A)/A×
100%の値(C)を算出した。(C)の値は、ユニッ
ト1が3.3%、ユニット2が9.5%、ユニット3が
17.0%、ユニット4が20.0%であった。高精度
の検出を行うためには、Cの値が小さい、例えば10%
以下(好ましくは5%以下)であることが必要とされる
ので、本発明の磁気回路構造を有する磁石ユニット(ユ
ニット1、2)によれば、高精度の検出が行えるが、他
の磁石ユニットでは検出精度が低下することがわかる。
【0016】
【発明の効果】以上に記述の如く、本発明によれば、駆
動磁石の外周に設けられた検出磁石に外接するリング状
の磁気短絡部を有するので、検出磁石の磁束密度分布を
所定の波形に維持することができ、ロータの回転角を高
精度で検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ラックアシスト方式の電動パワーステアリング
装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】ブラシレスDCモータ及び回転角検出センサの
概略断面図である。
【図3】本発明の回転角検出用磁石ユニットの断面図
[(a)]及び比較例の回転角検出センサの断面図
[(b)(c)(d)]断面図である。
【図4】モータの制御回路を示すブロック図である。
【図5】図3の本発明の回転角検出センサの磁気回路を
模式的に示す図[(a)]、比較例の回転角検出センサ
の磁気回路を模式的に示す図[(b)(c)]である。
【図6】本発明及び比較例の回転角検出センサの磁束波
形を示す図である。
【符号の説明】
1:ステアリングホイール 2:ステアリングシャフト 3:トルクセンサ 4:車速センサ 5:コントローラ 6:オルタネータ 7:バッテリー 8:ピニオンシャフト 9:ギアボックス 10:ラック軸 11:ラックハウジング 12:ボールねじ 13:ボールナット 14:ねじ部 15:操舵リンク 16:車輪 20:ブラシレスDCモータ 21:モータケース 22:ステータ 23:鉄心 24:巻線 25:ロータ 26:回転軸 27:永久磁石 30:回転角検出用センサ 31:磁石ユニット 32:ホルダ 321:軸部 322:フランジ部 323:内側円周溝 324:外側円周溝 325:磁気短絡部 33:駆動磁石 34:検出磁石 40:制御ユニット 41:基板 42:ホール素子 43:ロータ位置検出回路 44:駆動電流制御回路 45:インバータ回路 46:ゲート駆動回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F077 AA21 JJ08 JJ23 TT03 TT15 TT82 TT84 3D033 CA20 CA29 5H019 BB01 BB05 BB12 BB19 BB22 CC03 5H611 AA01 BB01 BB07 PP05 QQ03 RR02 UA08 UB01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電機子コイルを含むステータと複数の磁
    極(M1)を有する永久磁石を保持したロータとを備え
    たブラシレスDCモータのロータに連結される軸部とそ
    の外周面に延出するフランジ部を有する磁性ホルダ部材
    と、フランジ部に保持されたロータ磁石と同一の磁極数
    (M1)を有するリング状の駆動磁石と、駆動磁石より
    大径でかつその整数倍(n倍)の磁極数(M2:n×M
    1)を有するリング状の検出磁石とを有し、前記磁性ホ
    ルダ部材は前記駆動磁石の外周面に接する磁気短絡部を
    有することを特徴とする回転角検出用磁石ユニット。
  2. 【請求項2】 前記磁気短絡部の外周面と前記検出磁石
    の内周面との間隔は前記検出磁石の幅の50〜100%
    の範囲にあることを特徴とする請求項1記載の回転角検
    出用磁石ユニット。
  3. 【請求項3】 前記磁気短絡部の幅は前記駆動磁石の幅
    の70〜200%の範囲にあることを特徴とする請求項
    1または2に記載の回転角検出用磁石ユニット。
  4. 【請求項4】 前記駆動磁石及び前記検出磁石は表面に
    多極着磁された磁気異方性を示すR−Fe−N(但し、
    RはYを含む希土類元素の一種または二種以上でありS
    mを必ず含む)系磁石粉末と高分子重合体を含有し前記
    磁石粉末が所定方向に配向されたシート状磁石であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の回転
    角検出用磁石ユニット。
  5. 【請求項5】 前記駆動磁石及び前記検出磁石は表面に
    多極着磁されたNd Fe14B型金属間化合物を主相
    とする磁気等方性希土類磁石粉末と熱硬化性樹脂を含む
    原料混合物を用いて圧縮成形により作成されたNd−F
    e−B系等方性希土類ボンド磁石であることを特徴とす
    る請求項1乃至3のいずれかに記載の回転角検出用磁石
    ユニット。
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