JP2003274400A - 画像処理方法、画像処理装置、コンピュータプログラム及び記録媒体 - Google Patents

画像処理方法、画像処理装置、コンピュータプログラム及び記録媒体

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JP2003274400A
JP2003274400A JP2002069179A JP2002069179A JP2003274400A JP 2003274400 A JP2003274400 A JP 2003274400A JP 2002069179 A JP2002069179 A JP 2002069179A JP 2002069179 A JP2002069179 A JP 2002069179A JP 2003274400 A JP2003274400 A JP 2003274400A
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JP2002069179A
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English (en)
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Toyohisa Matsuda
豊久 松田
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 段階的なベクトル量子化処理を行い、このベ
クトル量子化処理による量子化データのデータ量及び画
像データの劣化を考慮し、量子化データを適切な圧縮率
で圧縮処理を行う画像処理方法,該画像処理方法を利用
した画像処理装置を提供する。 【解決手段】 第1量子化部23が2×2画素のDCT
係数単位でベクトル量子化し、更に第2量子化部24が
2×2ユニットのコード1単位でベクトル量子化する。
また、元のDCT係数パターンとコード1パターンを復
元した近似DCT係数パターンとのDCT差分データ
1、及び前記近似DCT係数パターンとコード2パター
ンを復元した近似DCT係数パターンとのDCT差分デ
ータ2を算出し、算出したDCT差分データ1,2、コ
ード1パターン及びコード2パターンに基づき、コード
1パターン又はコード2パターンを符号データに変換す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数画素からなる
画像データを符号化して符号データを生成する画像処理
方法、該画像処理方法を利用した画像処理装置、コンピ
ュータを該画像処理装置として動作させるためのコンピ
ュータプログラム及び該コンピュータプログラムを記録
した記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】画像データを圧縮してデータ量を減少さ
せることにより、画像データを伝送又は記憶する際の効
率化及び記憶容量の削減が図られており、近年では特
に、インターネット技術,ワイヤレス通信技術に適した
画像圧縮技術が必要となっている。パーソナルコンピュ
ータを中心とした多値画像圧縮技術として最も汎用性の
ある技術にJPEG(Joint Photographic Expert Grou
p)がある。JPEGは、取得した多値の画像データを、
所定の色空間であるYCrCb空間に変換した後、DC
T(Discrete Cosine Transform) 処理を施すことによ
り、周波数成分の画像データへ系列変換する。そして、
この画像データを系列変換して得られる周波数成分の画
像データが低周波成分に集中することを利用して、所定
値以上の高周波成分の画像データを削除することによ
り、画像データのデータ量を減少させ、更に符号化する
ことにより画像データを圧縮する技術である。
【0003】また、プリンタ,監視カメラ等の独自シス
テム内において用いられている画像圧縮技術としてベク
トル量子化処理がある。ベクトル量子化処理は、所定の
ブロックサイズ、例えば、4×4画素にて処理を行う場
合、予め複数のコードブックと呼ばれる出現確率の高い
4×4画素からなるブロックパターンを保持しておき、
取得した多値の画像データを4×4画素のブロックに分
割し、各ブロックに最も相関の高いコードブックを選択
し、このコードブックに置き換えることにより近似す
る。このように、各ブロックを予め作成しておいたコー
ドブックに置き換えることにより、画像データのデータ
量を減少させ、更に符号化することにより画像データを
圧縮することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したベク
トル量子化処理においては、画像データの各ブロックに
対応するコードブックを、複数のコードブックから選択
するためコードブックの選択に時間がかかってしまう。
そこで周波数成分とコードブックとを対応付けるルック
アップテーブルを生成しておき、このルックアップテー
ブルを参照することによりコードブックの選択の高速化
を図っているが、DCT等の周波数変換処理を行うこと
により生成される周波数成分の画像データは、元の画像
データよりも広い範囲の値をとることがあり、膨大なデ
ータ量のルックアップテーブルとなる場合がある。また
画像データを圧縮することによる画質の劣化は、ルック
アップテーブルに含まれるコードブックの精度に依存し
ており、精度の高いコードブックを作成することが困難
であるため、画質の劣化を軽減することは難しいという
問題があった。
【0005】更に、特許第2943925号において
は、多値の画像データに対して周波数変換処理を施し、
得られた周波数成分の画像データが、低周波成分からな
る平坦な画像データであるか、高周波成分からなるエッ
ジを含んだ画像データであるかを判断し、その判断結果
に基づきベクトル量子化処理を行うことにより、画像デ
ータのエッジの再現性を保持して高圧縮率を実現してい
るが、この場合は、圧縮画像データの復元時に逆周波数
変換が必要となり、復元処理速度が遅いという問題があ
った。
【0006】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、周波数成分の画像データを、第1画素数のブロ
ック単位でベクトル量子化し、更に第2画素数のブロッ
ク単位でベクトル量子化するように、段階的なベクトル
量子化処理を実行することにより、一度に多い画素数に
てベクトル量子化する場合と比較して、夫々のベクトル
量子化手段が処理対象とする画素数が少なく、少ない画
素数にてコードブックを表現することができ、ベクトル
量子化時のコードブックの選択が容易となり、また、周
波数成分の画像データと第1画素数のブロック単位での
ベクトル量子化処理による第1量子化データとの差分デ
ータ、及び第1量子化データと第2画素数のブロック単
位でのベクトル量子化処理による第2量子化データとの
差分データを夫々算出し、算出した2つの差分データに
基づき、第1量子化データ又は第2量子化データを符号
データに変換することにより、ベクトル量子化処理によ
り得られる量子化データのデータ量及び夫々のベクトル
量子化処理により生じる差分データが示す画像データの
劣化を考慮したベクトル量子化処理を選択することがで
き、適切な圧縮率による圧縮処理を実行できる画像処理
方法、該画像処理方法を利用した画像処理装置、コンピ
ュータを該画像処理装置として動作させるためのコンピ
ュータプログラム及び該コンピュータプログラムを記録
した記録媒体を提供することを目的とする。
【0007】本発明の他の目的は、符号化手段が、第1
差分算出手段及び第2差分算出手段が夫々算出した差分
データを可逆符号化する手段を備えることにより、圧縮
画像データを前記差分データを用いて復元する際に、略
可逆に復元することができ、圧縮することによる画像デ
ータの劣化をより防止できる画像処理装置を提供するこ
とにある。
【0008】本発明の更に他の目的は、第1差分算出手
段及び第2差分算出手段が夫々算出した差分データに、
該差分データに対応する重み係数を人間の視覚特性を考
慮した値に設定して乗算する乗算手段を備え、該乗算手
段が算出した乗算値に基づき、第1量子化データ又は第
2量子化データを符号データに変換する構成とすること
により、人間の視覚特性を考慮したベクトル量子化処理
及び適切な圧縮処理を実行できる画像処理装置を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る画像処理方
法は、複数画素からなる画像データを符号化して符号デ
ータを生成する画像処理方法において、前記画像データ
を複数画素からなるブロック単位で周波数成分の画像デ
ータに変換し、変換された周波数成分の画像データを第
1画素数のブロック単位でベクトル量子化して第1量子
化データを生成し、前記周波数成分の画像データと前記
第1量子化データとの差分データを算出し、前記第1量
子化データを前記第1画素数よりも多い第2画素数のブ
ロック単位でベクトル量子化して第2量子化データを生
成し、前記第1量子化データと前記第2量子化データと
の差分データを算出し、夫々算出された差分データに基
づき、前記第1量子化データ又は第2量子化データを符
号データに変換することを特徴とする。
【0010】本発明による場合は、画像データをブロッ
ク単位で周波数成分の画像データに変換し、このブロッ
ク単位でベクトル量子化及び符号化処理を行うことによ
り、各処理の高速化及び効率化を図ることができる。ま
た、周波数成分の画像データを、第1画素数のブロック
単位でベクトル量子化し、更に第2画素数のブロック単
位でベクトル量子化するように、段階的なベクトル量子
化処理を実行することにより、一度に多い画素数にてベ
クトル量子化する場合と比較して、夫々のベクトル量子
化手段が処理対象とする画素数が少なく、少ない画素数
にてコードブックを表現することができ、ベクトル量子
化時のコードブックの選択が容易となる。更に、少ない
画素数にてコードブックを表現することにより、コード
ブックを精度良く作成できるだけでなく、ルックアップ
テーブルを少ないデータ量で作成することができる。
【0011】また、周波数成分の画像データと第1画素
数のブロック単位でのベクトル量子化処理による第1量
子化データとの差分データ、及び第1量子化データと第
2画素数のブロック単位でのベクトル量子化処理による
第2量子化データとの差分データを夫々算出し、算出し
た2つの差分データに基づき、第1量子化データ又は第
2量子化データを符号データに変換することにより、ベ
クトル量子化処理により得られる量子化データのデータ
量及び夫々のベクトル量子化処理により生じる差分デー
タが示す画像データの劣化を考慮したベクトル量子化処
理を選択することができ、適切な圧縮率による圧縮処理
を実行できる。更に、ベクトル量子化処理に用いるコー
ドブックを逆周波数変換したデータを予めルックアップ
テーブルに含めておき、このルックアップテーブルを用
いて、圧縮画像データを復元する場合、復元時に圧縮画
像データに逆周波数変換を行う必要がなく、復元処理の
高速化及び効率化を図ることもできる。
【0012】本発明に係る画像処理装置は、複数画素か
らなる画像データを符号化して符号データを生成する画
像処理装置において、前記画像データを複数画素からな
るブロック単位で周波数成分の画像データに変換する周
波数変換手段と、該周波数変換手段が変換した周波数成
分の画像データを第1画素数のブロック単位でベクトル
量子化して第1量子化データを生成する第1量子化手段
と、前記周波数成分の画像データと前記第1量子化手段
が生成した第1量子化データとの差分データを算出する
第1差分算出手段と、前記第1量子化手段が生成した第
1量子化データを前記第1画素数よりも多い第2画素数
のブロック単位でベクトル量子化して第2量子化データ
を生成する第2量子化手段と、前記第1量子化手段が生
成した第1量子化データと前記第2量子化手段が生成し
た第2量子化データとの差分データを算出する第2差分
算出手段と、前記第1差分算出手段及び第2差分算出手
段が夫々算出した差分データに基づき、前記第1量子化
データ又は第2量子化データを符号データに変換する符
号化手段とを備えることを特徴とする。
【0013】本発明による場合は、画像データをブロッ
ク単位で周波数成分の画像データに変換し、このブロッ
ク単位でベクトル量子化及び符号化処理を行う構成を備
えることにより、各処理の高速化及び効率化を図ること
ができる。また、周波数成分の画像データを第1画素数
のブロック単位でベクトル量子化する第1量子化手段
と、第1量子化データを第2画素数のブロック単位でベ
クトル量子化する第2量子化手段とを備え、段階的なベ
クトル量子化処理を実行する構成とすることにより、一
度に多い画素数にてベクトル量子化する場合と比較し
て、夫々のベクトル量子化手段が処理対象とする画素数
が少なく、少ない画素数にてコードブックを表現するこ
とができ、ベクトル量子化時のコードブックの選択が容
易となる。更に、少ない画素数にてコードブックを表現
することにより、コードブックを精度良く作成できるだ
けでなく、ルックアップテーブルを少ないデータ量で作
成することができる。
【0014】また、周波数成分の画像データと第1量子
化データとの差分データを算出する第1差分算出手段、
及び第1量子化データと第2量子化データとの差分デー
タを算出する第2差分算出手段を備え、第1差分算出手
段及び第2差分算出手段が夫々算出した差分データに基
づき、第1量子化データ又は第2量子化データを符号デ
ータに変換する構成とすることにより、ベクトル量子化
処理により得られる量子化データのデータ量及び夫々の
ベクトル量子化処理により生じる差分データが示す画像
データの劣化を考慮したベクトル量子化処理を選択する
ことができ、適切な圧縮率による圧縮処理を実行でき
る。更に、ベクトル量子化処理に用いるコードブックを
逆周波数変換したデータを予めルックアップテーブルに
含めておき、このルックアップテーブルを用いて、圧縮
画像データを復元する場合、復元時に圧縮画像データに
逆周波数変換を行う必要がなく、復元処理の高速化及び
効率化を図ることもできる。
【0015】本発明に係る画像処理装置は、前記符号化
手段は、前記第1差分算出手段及び第2差分算出手段が
夫々算出した差分データを可逆符号化する手段を備える
ことを特徴とする。
【0016】本発明による場合は、符号化手段が、第1
差分算出手段及び第2差分算出手段が夫々算出した差分
データを可逆符号化する手段を備えることにより、圧縮
画像データを前記差分データを用いて復元する際に、略
可逆に復元することができ、圧縮することによる画像デ
ータの劣化をより防止することができる。
【0017】本発明に係る画像処理装置は、前記周波数
成分の画像データの各画素に、周波数に応じた重み係数
を割り当てる重み係数テーブルと、前記第1差分算出手
段及び第2差分算出手段が夫々算出した差分データの各
画素に、該各画素に対応する重み係数を前記重み係数テ
ーブルから取得して乗算する乗算手段とを備え、前記符
号化手段は、前記乗算手段が算出した乗算値に基づき、
前記第1量子化データ又は第2量子化データを符号デー
タに変換すべくなしてあることを特徴とする。
【0018】本発明による場合は、第1差分算出手段及
び第2差分算出手段が夫々算出した差分データに、該差
分データに対応する重み係数を人間の視覚特性を考慮し
た値に設定して乗算する乗算手段を備え、該乗算手段が
算出した乗算値に基づき、第1量子化データ又は第2量
子化データを符号データに変換する構成とすることによ
り、人間の視覚特性を考慮したベクトル量子化処理及び
適切な圧縮処理を実行することができる。
【0019】本発明に係るコンピュータプログラムは、
コンピュータに、複数画素からなる画像データを符号化
させて符号データを生成させるためのコンピュータプロ
グラムにおいて、コンピュータに、前記画像データを複
数画素からなるブロック単位で周波数成分の画像データ
に変換する周波数変換手段と、該周波数変換手段が変換
した周波数成分の画像データを第1画素数のブロック単
位でベクトル量子化して第1量子化データを生成する第
1量子化手段と、前記周波数成分の画像データと前記第
1量子化手段が生成した第1量子化データとの差分デー
タを算出する第1差分算出手段と、前記第1量子化手段
が生成した第1量子化データを前記第1画素数よりも多
い第2画素数のブロック単位でベクトル量子化して第2
量子化データを生成する第2量子化手段と、前記第1量
子化手段が生成した第1量子化データと前記第2量子化
手段が生成した第2量子化データとの差分データを算出
する第2差分算出手段と、前記第1差分算出手段及び第
2差分算出手段が夫々算出した差分データに基づき、前
記第1量子化データ又は第2量子化データを符号データ
に変換する符号化手段として機能させることを特徴とす
る。
【0020】本発明による場合は、本発明に係るコンピ
ュータプログラムを読み込ませたコンピュータが、画像
データをブロック単位で周波数成分の画像データに変換
し、このブロック単位でベクトル量子化及び符号化処理
を行う構成を備えることにより、各処理の高速化及び効
率化を図ることができる。また、周波数成分の画像デー
タを第1画素数のブロック単位でベクトル量子化する第
1量子化手段と、第1量子化データを第2画素数のブロ
ック単位でベクトル量子化する第2量子化手段とを備
え、段階的なベクトル量子化処理を実行する構成とする
ことにより、一度に多い画素数にてベクトル量子化する
場合と比較して、夫々のベクトル量子化手段が処理対象
とする画素数が少なく、少ない画素数にてコードブック
を表現することができ、ベクトル量子化時のコードブッ
クの選択が容易となる。
【0021】また、周波数成分の画像データと第1量子
化データとの差分データを算出する第1差分算出手段、
及び第1量子化データと第2量子化データとの差分デー
タを算出する第2差分算出手段を備え、第1差分算出手
段及び第2差分算出手段が夫々算出した差分データに基
づき、第1量子化データ又は第2量子化データを符号デ
ータに変換する構成とすることにより、ベクトル量子化
処理により得られる量子化データのデータ量及び夫々の
ベクトル量子化処理により生じる差分データが示す画像
データの劣化を考慮したベクトル量子化処理を選択する
ことができ、適切な圧縮率による圧縮処理を実行する画
像処理装置としてコンピュータを動作させることができ
る。
【0022】本発明に係る記録媒体は、コンピュータ
に、複数画素からなる画像データを符号化させて符号デ
ータを生成させるためのコンピュータプログラムが記録
してあるコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体に
おいて、コンピュータに、前記画像データを複数画素か
らなるブロック単位で周波数成分の画像データに変換す
る周波数変換手段と、該周波数変換手段が変換した周波
数成分の画像データを第1画素数のブロック単位でベク
トル量子化して第1量子化データを生成する第1量子化
手段と、前記周波数成分の画像データと前記第1量子化
手段が生成した第1量子化データとの差分データを算出
する第1差分算出手段と、前記第1量子化手段が生成し
た第1量子化データを前記第1画素数よりも多い第2画
素数のブロック単位でベクトル量子化して第2量子化デ
ータを生成する第2量子化手段と、前記第1量子化手段
が生成した第1量子化データと前記第2量子化手段が生
成した第2量子化データとの差分データを算出する第2
差分算出手段と、前記第1差分算出手段及び第2差分算
出手段が夫々算出した差分データに基づき、前記第1量
子化データ又は第2量子化データを符号データに変換す
る符号化手段として機能させるためのコンピュータプロ
グラムが記録してあることを特徴とする。
【0023】本発明による場合は、本発明に係る記録媒
体に記憶してあるコンピュータプログラムを読み込ませ
たコンピュータが、画像データをブロック単位で周波数
成分の画像データに変換し、このブロック単位でベクト
ル量子化及び符号化処理を行う構成を備えることによ
り、各処理の高速化及び効率化を図ることができる。ま
た、周波数成分の画像データを第1画素数のブロック単
位でベクトル量子化する第1量子化手段と、第1量子化
データを第2画素数のブロック単位でベクトル量子化す
る第2量子化手段とを備え、段階的なベクトル量子化処
理を実行する構成とすることにより、一度に多い画素数
にてベクトル量子化する場合と比較して、夫々のベクト
ル量子化手段が処理対象とする画素数が少なく、少ない
画素数にてコードブックを表現することができ、ベクト
ル量子化時のコードブックの選択が容易となる。
【0024】また、周波数成分の画像データと第1量子
化データとの差分データを算出する第1差分算出手段、
及び第1量子化データと第2量子化データとの差分デー
タを算出する第2差分算出手段を備え、第1差分算出手
段及び第2差分算出手段が夫々算出した差分データに基
づき、第1量子化データ又は第2量子化データを符号デ
ータに変換する構成とすることにより、ベクトル量子化
処理により得られる量子化データのデータ量及び夫々の
ベクトル量子化処理により生じる差分データが示す画像
データの劣化を考慮したベクトル量子化処理を選択する
ことができ、適切な圧縮率による圧縮処理を実行する画
像処理装置としてコンピュータを動作させるためのコン
ピュータプログラムが記録してある記録媒体を実現する
ことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下本発明をその実施の形態であ
るデジタルカラースキャナを用いて詳述する。図1は本
発明に係る画像処理装置を備えるデジタルカラースキャ
ナの要部構成を示すブロック図である。本実施の形態に
係るデジタルカラースキャナは、該デジタルカラースキ
ャナを操作するための操作部3と、原稿を読み取り、画
像データを取得する画像読取部2と、画像読取部2が読
み取った画像データに所定の処理を行う画像処理装置1
とを備えており、画像処理装置1にて所定の処理を施さ
れた画像データはコンピュータ4へ送られる。
【0026】画像読取部2は、例えばCCD(Charge C
ouple Device)を備えたスキャナ部により構成され、原
稿からの反射光像を、RGB(R:赤,G:緑,B:
青)のアナログ信号としてCCDにより読み取り、画像
処理装置1に入力する。画像処理装置1は、入力された
アナログ信号を、A/D変換部10,シェーディング補
正部11,入力γ補正部12,色変換部13,領域分離
部14,空間フィルタ処理部15により順次処理するこ
とにより、デジタルカラー信号を取得する。また、画像
処理装置1は、デジタルカラー信号を、ユーザによる操
作部3の操作に基づき切替部16を切り替えることによ
り、色変換部17又は圧縮部18に入力し、適宜の処理
を行った後、記憶部19に記憶させる構成を有してい
る。
【0027】A/D(アナログ/デジタル)変換部10
は、RGBのアナログ信号をデジタル信号に変換してシ
ェーディング補正部11に入力する。シェーディング補
正部11は、入力されたRGBのデジタル信号に対し
て、画像読取部2の照明系,結像系及び撮像系で生じた
各種の歪みを取り除く補正を行い、補正したRGBのデ
ジタル信号を入力γ補正部12に入力する。入力γ補正
部12は、入力されたRGBのデジタル信号を濃度信号
に変換すると共に、階調再現及びカラーバランスを整
え、色変換部13に入力する。
【0028】色変換部13は、入力されたRGBのデジ
タル信号を、画像処理装置1で採用されている画像処理
システムが扱い易い、例えばLCC(L:輝度情報,C
C:色情報)色空間等の標準色空間に変換し、このLC
Cのデジタル信号を領域分離部14に入力する。領域分
離部14は、入力されたLCCのデジタル信号に基づ
き、各画素を文字領域又は写真領域の画像データに分離
し、この分離結果を、空間フィルタ処理部15及び圧縮
部18に入力する。また、領域分離部14は、色変換部
13により入力されたLCCのデジタル信号も空間フィ
ルタ処理部15に与える。空間フィルタ処理部15は、
領域分離部14により文字領域に分離された画像データ
に、黒文字又は色文字の再現性を高めるために、鮮鋭強
調処理を行い高周波数の強調量を増大させ、切替部16
に入力する。
【0029】切替部16は、ユーザが圧縮処理をすべく
操作部3を操作した場合、空間フィルタ処理部15から
入力されたLCCのデジタル信号を圧縮部18に入力
し、ユーザが圧縮処理をしないように操作部3を操作し
た場合、LCCのデジタル信号を色変換部17に入力す
る。色変換部17は、入力されたLCCのデジタル信号
をRGBのデジタル信号に変換し記憶部19に記憶させ
る。
【0030】圧縮部18は、画像処理装置1からコンピ
ュータ4へのデータ転送時間の短縮等を図るため、入力
されたLCCのデジタル信号を圧縮し、記憶部19に記
憶させる。尚、領域分離部14による分離結果に基づ
き、画像データを文字領域及び写真領域毎に適切な圧縮
処理にて圧縮した場合、画像データの劣化をより防止す
ることができる。記憶部19は、色変換部17又は圧縮
部18から取得した画像データを所定のタイミングでコ
ンピュータ4等に送信を行う。以上の処理は、図示しな
いCPU(Central Processing Unit)により制御されて
いる。
【0031】尚、上述した画像処理装置1においては、
領域分離部14及び空間フィルタ処理部15を備え、画
像データを文字領域又は写真領域夫々に分離し、夫々の
領域毎に適切な圧縮処理を行うことにより、画像データ
の劣化をより防止することができるが、画像データを文
字領域又は写真領域に分離する必要がない場合等では、
領域分離部14及び空間フィルタ処理部15を有しない
構成としてもよい。また、本実施の形態に係る圧縮部1
8は、後述するように、領域分離部14から取得する分
離結果を用いずに切替部16から取得したデジタル信号
を圧縮することとする。
【0032】以下に、圧縮部18におけるLCCのデジ
タル信号の圧縮処理について説明する。図2は圧縮部1
8の要部構成を示すブロック図である。尚、空間フィル
タ処理部15により適宜の処理を施され、切替部16に
より圧縮部18に入力されたLCC色空間のデジタル信
号は、256階調を有するカラー画像データとしてあ
る。また本実施の形態では、画像処理装置1は処理対象
のデジタル信号を8×8画素からなるブロック単位で処
理することとする。圧縮部18に入力されたデジタル信
号は、まず周波数変換手段としての直交系列変換部20
に入力される。直交系列変換部20は、入力されたデジ
タル信号を8×8画素からなるブロックに分割し、ブロ
ック単位で直交系列変換処理として次式を用いてDCT
を行ってDCT係数を算出し、図3(a)に示すような
DCT係数パターンを取得する。
【0033】
【数1】
【0034】但し、Nは基底数を表し、m及びnは夫々
主走査線方向及び副走査線方向を表す。また、xiは入
力されたデジタル信号である画像データを表し、X
(u,v)は直交系列変換後のDCT係数を表す。尚、
本実施の形態では、8×8画素からなるブロック単位で
処理を行うこととしており、(数1)式においてN=8
とする。また、直交系列変換処理はDCTに限ったもの
ではなく、例えば、DWT(Discrete Wavelet Transfo
rm:離散ウェーブレット変換)又はDFT(Discrete F
ourier Transform:離散フーリエ変換)等を用いてもよ
い。
【0035】上述の(数1)式を用いたDCTを行うこ
とにより得られるDCT係数パターンに含まれるDCT
係数には、DC係数及びAC係数があり、各DCT係数
パターンについて、DC係数=X(0,0),AC係数
≠X(0,0)とする。図3(a)に示すDCT係数パ
ターンについては、DC係数は1148であり、その他
のDCT係数がAC係数となる。
【0036】圧縮部18は、直交系列変換部20により
各ブロックのDCT係数パターンを取得した場合、DC
T係数パターン毎にベクトル量子化部(ベクトル量子化
手段)22によりベクトル量子化処理を行う。本実施の
形態においては、直交系列変換部20が処理を行うデジ
タル信号は256階調を有するカラー画像データであ
り、上述のように取得したDCT係数パターン内のAC
係数はー1023〜1023の範囲の値を取り得る。し
かし、実際の画像データにおいては前記範囲を必要とし
ない場合が多いため、圧縮部18は、ベクトル量子化処
理を行う前に所定数以上の絶対値を有するAC係数に対
してスカラー量子化部21によりスカラー量子化処理を
行う。
【0037】図4はスカラー量子化処理の一例を示す図
であり、図に示すように、絶対値が256を超える値を
有するAC係数に対してスカラー量子化処理を行うこと
により、AC係数が取り得る値を減少させることができ
る。これにより、ベクトル量子化処理に用いるコードブ
ックの数を減少させることができ、更にルックアップテ
ーブルを少ないデータ量にて作成することができる。
尚、図3(a)で示すDCT係数パターンにおいては、
絶対値が256よりも大きい値をとるAC係数がないた
め、スカラー量子化処理を行うことなく、ベクトル量子
化処理を行うことになる。
【0038】本実施の形態のベクトル量子化部22は、
第1量子化手段としての第1量子化部23及び第2量子
化手段としての第2量子化部24を備えており、入力さ
れたDCT係数パターンに対してまず第1量子化部23
にて2×2画素単位のベクトル量子化処理を行って第1
量子化データを取得する。また、第1量子化データに対
して第2量子化部24にて4×4画素単位のベクトル量
子化処理を行って第2量子化データを取得することによ
り、2段階の階層ベクトル量子化処理を行う構成を有し
ている。またベクトル量子化部22は、入力されたDC
T係数パターンと第1量子化部23により取得した第1
量子化データとの差分データを算出する第1差分算出手
段、及び第1量子化データと第2量子化部24により取
得した第2量子化データとの差分データを算出する第2
差分算出手段としての差分算出部25を備えている。
【0039】以下に、上述の構成のベクトル量子化部2
2による階層ベクトル量子化処理をフローチャートを参
照して説明する。図5及び図6はベクトル量子化部22
のベクトル量子化処理手順を示すフローチャートであ
る。ベクトル量子化部22は、スカラー量子化部21か
ら入力されたDCT係数パターンを記憶部26に記憶し
ており、記憶部26から1つの8×8画素のDCT係数
パターンを読み出し(S1)、読み出したDCT係数パ
ターンを周波数成分に基づき4×4画素からなる4つの
ブロックに分割し夫々を区分する(S2)。
【0040】図7はDCT係数パターンの区分例を示し
ており、区分1はu方向及びv方向共に低周波数成分か
らなる画像データであり、区分2はu方向又はv方向の
一方が高周波成分からなり、他方が低周波成分からなる
画像データであり、区分3はu方向及びv方向共に高周
波数成分からなる画像データである。図3(a)に示す
DCT係数パターンにおいては、太線にて4つの区分に
分割された夫々4×4画素からなるブロックについて、
左上のブロックは区分1、右上及び左下のブロックは区
分2、右下のブロックは区分3に区分される。
【0041】ここで、DCT係数パターン中のDC係数
(図においては1148)は、(ブロック内の全画素値
の総和)/Nに相当するため非常に大きい値となってい
る。そこでベクトル量子化部22は、DC係数/N(1
148/8=143)を算出し、この値をこのブロック
における平均画素値として記憶部26に記憶する(S
3)。また、DC係数を0に置き換えて(S4)、図3
(b)に示すDCT係数パターンを生成し、第1量子化
部23に入力する。尚、図3(b)に示すDCT係数パ
ターンは、入力されたデジタル信号から各ブロックの平
均画素値を減算したデータに対してDCTを行った場合
と同じ値をとる。
【0042】図8はルックアップテーブル(以下、LU
Tという)を示す図であり、第1量子化部23は、図8
(a)に示すような2×2画素のDCT係数で表現され
たコードブックからなるLUTを、上述のように周波数
成分にて区分された3種類の区分毎に、夫々LUT1,
LUT2,LUT3として備えており、LUT1,2,
3は、夫々LUT1,2,3に含まれるコードブック毎
にコード1を割り当てている。このように、区分夫々に
対応するLUTを備えることにより、各区分に適したコ
ードブックによるベクトル量子化処理を行うことができ
る。特に、区分1は区分2及び3に比べて取り得るDC
T係数の範囲が広く、より多くのコードブックを用意す
る必要があり、同じLUTを区分2及び3にも適用した
場合、実際には区分1にしか出現しないコードブックを
含んだ冗長性の高いLUTを用いることになり、効率の
悪いベクトル量子化処理となってしまう。
【0043】第1量子化部23は、図3(b)に示すD
CT係数パターンの区分1について、2×2画素からな
る4つのブロックに分割し、夫々のブロックに最も相関
の高いコードブックをLUT1から選択し、選択したコ
ードブックにより近似する(S5)。また、選択したコ
ードブックに対応するコード1をLUT1から読み出す
(S6)。次に第1量子化部23は、区分2について、
2×2画素からなる8つのブロックに分割し、夫々のブ
ロックに最も相関の高いコードブックをLUT2から選
択し、選択したコードブックにより近似する(S7)。
また、選択したコードブックに対応するコード1をLU
T2から読み出す(S8)。
【0044】更に第1量子化部23は、区分3につい
て、2×2画素からなる4つのブロックに分割し、夫々
のブロックに最も相関の高いコードブックをLUT3か
ら選択し、選択したコードブックにより近似する(S
9)。また、選択したコードブックに対応するコード1
をLUT3から読み出す(S10)。第1量子化部23
は、2×2画素毎に分割した各ブロックを夫々LUT
1,2,3から読み出したコード1に置き換え、4×4
ユニットのコード1パターンを生成して記憶部26に記
憶させる(S11)。図9は第1量子化部23によるベ
クトル量子化処理結果を示す図であり、上述した第1量
子化部23による2×2画素単位のベクトル量子化処理
を行うことにより、図9(b)に示すような8×8画素
の近似DCT係数パターンと、図9(a)に示すような
4×4ユニットのコード1パターンとを生成することが
できる。
【0045】第1量子化部23は、記憶部26のDCT
係数パターンに、ベクトル量子化処理が行われていない
パターンがあるか否かを判断し(S12)、全てのDC
T係数パターンに上述したステップS1からステップS
11までの処理を行い、入力された全てのDCT係数パ
ターンに対応する近似DCT係数パターンとコード1パ
ターンとを取得する。
【0046】ベクトル量子化部22は、差分算出部25
により、元の8×8画素のDCT係数パターンと、第1
量子化部23がLUT1,2,3に基づき取得した近似
DCT係数パターンとの差分データを算出し、DCT差
分データ1として記憶部26に記憶させる(S13)。
次にベクトル量子化部22は、記憶部26に記憶してあ
るコード1パターンから1つの4×4ユニットのコード
1パターンを読み出し(S14)、第2量子化部24に
入力する。
【0047】第2量子化部24は、図8(b)に示すよ
うな2×2ユニットのコード1で表現されたコードブッ
クからなるLUTを、第1量子化部23と同様に、周波
数成分にて区分された3種類の区分毎に、夫々LUT
4,LUT5,LUT6として備えており、LUT4,
5,6は、夫々LUT4,5,6に含まれるコードブッ
ク(2×2ユニットのコード1)毎にコード2を割り当
てている。第2量子化部24は、図9(a)に示すコー
ド1パターンについて区分1の2×2ユニットのコード
1に最も相関の高いコードブックをLUT4から選択
し、選択したコードブックにより近似する(S15)。
また、選択したコードブックに対応するコード2をLU
T4から読み出す(S16)。
【0048】第2量子化部24は、区分2の2つの2×
2ユニットのコード1夫々に最も相関の高いコードブッ
クをLUT5から選択し、選択したコードブックにより
近似する(S17)。また、選択したコードブックに対
応するコード2をLUT5から読み出す(S18)。次
に第2量子化部24は、区分3の2×2ユニットのコー
ド1に最も相関の高いコードブックをLUT6から選択
し、選択したコードブックにより近似する(S19)。
また、選択したコードブックに対応するコード2をLU
T6から読み出す(S20)。
【0049】第2量子化部24は、各2×2ユニット毎
に夫々LUT4,5,6から読み出したコード2に置き
換え、2×2ユニットからなるコード2パターンを生成
して記憶部26に記憶させる(S21)。図10は第2
量子化部24によるベクトル量子化処理結果を示す図で
あり、上述した第2量子化部24による2×2ユニット
単位の量子化処理を行うことにより、図10(b)に示
すような4×4ユニットの近似コード1パターンと、図
10(a)に示すような2×2ユニットのコード2パタ
ーンとを生成することができる。
【0050】第2量子化部24は、記憶部26のコード
1パターンに、ベクトル量子化処理が行われていないパ
ターンがあるか否かを判断し(S22)、全てのコード
1パターンに上述したステップS14からステップS2
1までの処理を行い、第1量子化部23により取得した
全てのコード1パターンに対応する近似コード1パター
ンとコード2パターンとを取得する。ベクトル量子化部
22は、上述のように取得した近似コード1パターンを
第1量子化部23が用いるLUT1,2,3に基づきD
CT係数に復元し、復元することにより得られた8×8
画素の近似DCT係数パターンと、第1量子化部23に
より取得した8×8画素の近似DCT係数パターンとの
差分データを差分算出部25により算出し、DCT差分
データ2として記憶部26に記憶させる(S23)。
【0051】上述した処理により、第1量子化部23の
2×2画素のDCT係数単位のベクトル量子化処理よる
コード1パターンと、第2量子化部24の2×2ユニッ
トのコード1単位のベクトル量子化処理によるコード2
パターンとを生成することができる。上述のような階層
ベクトル量子化処理を行うことにより、1回のベクトル
量子化処理にて4×4画素のDCT係数単位のベクトル
量子化処理を行う場合と比較して、データ量の少ないL
UTを用いることができる。尚、上述した階層ベクトル
量子化処理による場合、1画素を8ビットのDCT係数
で表現した8×8画素からなるDCT係数パターンを、
第1量子化部23により1ユニットを9ビットのコード
1で表現した4×4ユニットからなるコード1パターン
に圧縮することができ、更にこのコード1パターンを第
2量子化部24により1ユニットを10ビットのコード
2で表現した2×2ユニットからなるコード2パターン
に圧縮することができる。
【0052】ベクトル量子化部22は、第1量子化部2
3,第2量子化部24,差分算出部25により上述のよ
うに算出して記憶部26に記憶した平均画素値,コード
1パターン,コード2パターン,DCT差分データ1及
びDCT差分データ2を可逆符号化する手段としての符
号化部27に入力する。符号化部27は、入力された上
述の各データに基づき区分毎に、第1量子化部23及び
第2量子化部24のベクトル量子化処理による圧縮率及
び画像データの劣化度を算出し、より適切なベクトル量
子化処理、具体的には第1量子化部23又は第2量子化
部24によるベクトル量子化処理を選択し、選択された
ベクトル量子化処理により生成された量子化データを符
号データに変換する。
【0053】ここで、第1量子化部23のベクトル量子
化処理により生成されたコード1パターンを復元するた
めに必要なデータは、DCT差分データ1であり、復元
するために必要なデータ量は、コード1パターンのデー
タ量及びDCT差分データ1のデータ量の和である。ま
た、第2量子化部24のベクトル量子化処理により生成
されたコード2パターンを復元するために必要なデータ
は、DCT差分データ1及びDCT差分データ2であ
り、復元するために必要なデータ量は、コード2パター
ンのデータ量、DCT差分データ1のデータ量及びDC
T差分データ2のデータ量の和である。
【0054】従って、符号化部27は、コード1パター
ンを復元するために必要なデータ量と、コード2パター
ンを復元するために必要なデータ量とを比較することに
より、より適切な圧縮率を実現するベクトル量子化処理
を選択することができる。具体的には、コード1パター
ンを復元するために必要なデータ量が、コード2パター
ンを復元するために必要なデータ量よりも少ない場合
は、コード1パターンがコード2パターンよりも効率良
く圧縮されていることとなり、符号化部27はコード1
パターンを符号データに変換する。
【0055】一方、DCT差分データ2は、値が大きい
ほど高品質な画質を再現するための画像情報が多く必要
であり、画像データの劣化が激しいことを示しており、
十分な画質にてコード2パターンを復元するためのデー
タ量が多くなる。従って、符号化部27は、区分毎のD
CT差分データ2の総和が所定閾値(例えば512)よ
りも大きい場合は、画像データの劣化が激しいとして、
コード1パターンを符号データに変換する。
【0056】以下に、上述のように圧縮率及び画像デー
タの劣化度に基づき適切なベクトル量子化処理を選択
し、選択したベクトル量子化処理による量子化データを
符号データに変換する符号化処理を説明する。図11は
符号化部27による符号化処理手順を示すフローチャー
トである。符号化部27は、入力された各データから1
つのブロックについての平均画素値,コード1パター
ン,コード2パターン,DCT差分データ1及びDCT
差分データ2を読み出し、平均画素値を記憶部19に記
憶する(S30)。次に符号化部27は、区分毎にDC
T差分データ2の総和を算出し(S31)、算出したD
CT差分データ2の総和が所定閾値(例えば512)よ
りも大きいか否かを判断する(S32)。
【0057】算出したDCT差分データ2の総和が所定
閾値よりも小さいと判断した場合、即ち画像データの劣
化が激しくない区分である場合、符号化部27は、DC
T差分データ1に可逆符号化処理を行う。本実施の形態
においては、符号化部27は、DCT差分データ1にジ
グザグスキャンしながらランレングス符号化を行い、符
号コードからなる差分情報1を生成する(S33)。図
12はジグザグスキャンの順序を示す図であり、図12
に示す番号の順序でDCT差分データ1を走査し、ゼロ
が連続するカウント数と、非ゼロとなるDCT差分デー
タ1とに基づき符号化する。また図13は符号化処理に
用いるテーブルを示す図であり、符号化部27は、図1
3(a)に示すシンボルテーブルから、非ゼロとなるD
CT差分データ1を表すために必要なビット長に対応す
るシンボルを決定する。更に図13(b)に示す符号テ
ーブルに基づき、決定したシンボルとゼロが連続するカ
ウント数とに対応する符号コードを決定し、この符号コ
ードを差分情報1とする。
【0058】次に符号化部27は、DCT差分データ1
とDCT差分データ2とを加算し(S34)、この算出
されたDCT差分データを、差分情報1と同様に、ラン
レングス符号化することにより差分情報2を生成する
(S35)。DCT差分データ1,2は圧縮画像データ
の復元時に用いるため、上述のようにDCT差分データ
1と、DCT差分データ1及び2の和とにランレングス
符号化等の可逆符号化を行うことにより、DCT差分デ
ータ1と、DCT差分データ1及び2を略可逆に復号す
ることができ、圧縮画像データをより高度な再現性を有
して復元することができる。
【0059】次に符号化部27は、コード1パターンを
復元するために必要なデータの復元情報量1を算出し
(S36)、同様に、コード2パターンを復元するため
に必要なデータの復元情報量2を算出する(S37)。
尚、復元情報量1は、コード1パターンのデータ量(9
ビット×16画素)と、上述のように生成した差分情報
1に必要なビット数との和であり、復元情報量2は、コ
ード2パターンのデータ量(10ビット×4画素)と、
上述のように生成した差分情報2に必要なビット数との
和である。符号化部27は、上述のように算出した復元
情報量1が復元情報量2よりも小さいか否かを判断し
(S38)、復元情報量1が復元情報量2よりも大きい
と判断した場合、即ちコード2パターンがコード1パタ
ーンよりも効率良く圧縮されている場合、コード2パタ
ーンを差分情報2と共に記憶部19に記憶させる(S3
9)。
【0060】また、復元情報量1が復元情報量2よりも
小さいと判断した場合、即ちコード1パターンがコード
2パターンよりも効率良く圧縮されている場合、及びス
テップS32によりDCT差分データ2の総和が所定閾
値よりも大きいと判断した場合、即ち画像データの劣化
が激しい区分である場合、符号化部27は、コード1パ
ターンに、コード1パターンであることを示すエスケー
プシーケンス(一般的に現れないビット系列を用いて後
続するブロックが特別であることを知らせるもの)を付
加し、差分情報1と共に記憶部19に記憶させる(S4
0)。次に符号化部27は、符号化処理を施していない
ブロックがあるか否かを判断し(S41)、全てのブロ
ックに対して上述のステップS30からステップS40
までの処理を繰り返すことにより、全てのブロックに対
する符号コードを取得する。
【0061】上述した処理により、画像処理装置1の記
憶部19には、各ブロックについての平均画素値,各区
分毎のコードパターン及び差分情報(コード1パターン
及び差分情報1、又はコード2パターン及び差分情報
2)からなる圧縮画像データが記憶される。画像処理装
置1は、所定のタイミングにより記憶部19に記憶して
ある圧縮画像データをコンピュータ4に送信し、コンピ
ュータ4は受信した圧縮画像データをハードディスク
(図示せず)等に記憶する。尚、コンピュータ4が受信
した圧縮画像データには、画像処理装置1の圧縮部18
がベクトル量子化時に用いたLUT1,2,3,4,
5,6、及び符号化部27がランレングス符号化時に用
いたシンボルテーブル及び符号テーブルも含まれてい
る。
【0062】以下に、上述のようにコンピュータ4が取
得した圧縮画像データの復元処理について説明する。図
14はコンピュータ4による圧縮画像データの復元処理
手順を示すフローチャート、図15は復元処理を説明す
るための図である。コンピュータ4では、CPU(図示
せず)が、ハードディスクから1つのブロックについて
の平均画素値,各区分毎のコードパターン及び差分情報
を読み出し、読み出した平均画素値により図15(a)
に示すような8×8画素のブロックを生成する(S5
0)。次にCPUは、読み出したコードパターンから1
つの区分(区分1)のコードパターンを抽出し(S5
1)、抽出したコードパターンにエスケープシーケンス
が付加されているか否かを判断する(S52)。
【0063】エスケープシーケンスが付加されたコード
パターンはコード1パターンであり、エスケープシーケ
ンスが付加されていると判断した場合、CPUは、その
コード1パターンをLUT1,2,3に基づきDCT係
数に復元し(S53)、得られた近似DCT係数パター
ンに逆DCTを行うことによりLCCの画像データに更
に復元し、ステップS50にて生成した画像データに加
算する(S54)。一方、エスケープシーケンスが付加
されていないコードパターンはコード2パターンであ
り、エスケープシーケンスが付加されていないと判断し
た場合、CPUは、そのコード2パターンをLUT1,
2,3,4,5,6に基づきDCT係数に復元し(S5
5)、得られた近似DCT係数パターンに逆DCTを行
うことによりLCCの画像データに更に復元し、ステッ
プS50にて生成した画像データに加算する(S5
6)。
【0064】次にCPUは、読み出したブロックについ
て区分3のコードパターンの復元処理が終了したか否か
を判断し(S57)、区分3のコードパターンの復元処
理が終了するまで、即ち区分2及び区分3について上述
のステップS51からステップS56までの処理を行
う。図15(b)は各区分のコードパターンを復元する
ことにより得られた画像データであり、この画像データ
を図15(a)に示す平均画素値に加算することによ
り、図15(c)に示すように、LCCの画像データに
復元することができる。
【0065】次にCPUは、読み出した差分情報1(又
は差分情報2)の符号コードを、シンボルテーブル及び
符号テーブルに基づきDCT差分データ1(又はDCT
差分データ2)に復号する(S58)。また、復号され
たDCT差分データ1(又はDCT差分データ2)に逆
DCTを行うことによりLCCの画像データに復元し、
ステップS54(又はステップS56)にて取得した画
像データに更に加算する(S59)。尚、上述のように
DCT差分データ1,2にランレングス符号化等の可逆
符号化処理を行うことにより、圧縮することによる画像
データの画質の劣化をより防止することができる。
【0066】CPUは、まだ復元されていないブロック
があるか否かを判断し(S60)、全てのブロックに対
して上述のステップS50からステップS59までの処
理を繰り返すことにより、デジタルカラースキャナによ
り圧縮された画像データを復元することができる。
【0067】上述した実施の形態においては、コードパ
ターンを復元して得られる近似DCT係数パターンを逆
DCTすることによりLCCの画像データを取得してい
るが、LUTに含まれるコードブックを逆DCTするこ
とにより得られるDCT係数パターンを予めLUTに含
めておくことにより、圧縮画像データの復元時に逆DC
Tを行う必要がなく、より高速な復元処理を行うことが
できる。また、DCT差分データ1及び2を、単に第1
量子化部23及び第2量子化部24が行うベクトル量子
化処理における誤差にて表現しているが、図16に示す
ような重み係数テーブルを用いて、この重み係数テーブ
ルが示す人間の視覚特性を考慮した各周波数成分に応じ
た重み係数をDCT差分データ1及び2に乗算する乗算
手段を備え、この乗算手段が算出した乗算値に基づき、
より適切なベクトル量子化処理、具体的には第1量子化
部23又は第2量子化部24によるベクトル量子化処理
を選択し、選択されたベクトル量子化処理により生成さ
れる量子化データを符号化することにより、人間の視覚
特性を考慮した圧縮画像データを生成するようにしても
よい。
【0068】本実施の形態におけるコンピュータ4で
は、先に取得したデータを用いて復号し、差分データを
取得する度に復号画像の画質を高めているが、これ以上
画質を高める必要がない場合はデータの受信処理を中止
することにより、オンデマンドな画質を得ることができ
る。また、画像データの記憶容量に余裕がない場合は、
一部の画像毎、例えば128ライン毎にプログレッシブ
レイヤー構成を行い、128ライン毎に転送を中止する
か否かの判定を行い、送信データを制御する構成として
もよい。
【0069】また、本実施の形態はデジタルカラースキ
ャナを例としているが、本発明に係るコンピュータプロ
グラムをパーソナルコンピュータに読み取らせることに
より、画像データの圧縮、圧縮画像データの表示、画像
データの伝送を必要とするパーソナルコンピュータにも
利用可能である。また、インターネット、ワイヤレス通
信、DSC(Digital Still Camera:デジタルカメラ)等
多岐に渡って利用可能であり、特にDSCにおいては、
既撮像画像データを表示するための時間の短縮に効果的
である。尚、この場合のコンピュータプログラムは、可
搬型記録媒体から取得してもよいし、通信インタフェー
スを介してインターネット等の外部ネットワークから取
得してもよく、予めマイクロコンピュータにて行われる
ために図示しないメモリ、例えばROM等に記憶してお
いてもよい。更に、読み取られるコンピュータプログラ
ムはマイクロプロセッサがアクセスして実行させる構成
であってもよいし、読み取られたコンピュータプログラ
ムはマイクロコンピュータのプログラム記憶エリアにダ
ウンロードされて実行される構成であってもよい。
【0070】ここで、上述の記憶媒体は、コンピュータ
等と分離可能に構成されるものであり、磁気テープ及び
カセットテープ等のテープ系、フレキシブルディスク及
びハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROM,M
O,MD及びDVD等の光ディスクのディスク系、IC
(Integrated Circuit)カード及び光カード等のカード
系、マスクROM,EPROM,EEPROM,フラッ
シュROM等の半導体メモリ等の固定的にコンピュータ
プログラムを記憶する媒体であってもよい。
【0071】
【発明の効果】本発明による場合は、画像データをブロ
ック単位で周波数成分の画像データに変換し、このブロ
ック単位でベクトル量子化及び符号化処理を行うことに
より、各処理の高速化及び効率化を図ることができる。
また、周波数成分の画像データを、第1画素数のブロッ
ク単位でベクトル量子化し、更に第2画素数のブロック
単位でベクトル量子化するように、段階的なベクトル量
子化処理を実行することにより、一度に多い画素数にて
ベクトル量子化する場合と比較して、夫々のベクトル量
子化手段が処理対象とする画素数が少なく、少ない画素
数にてコードブックを表現することができ、ベクトル量
子化時のコードブックの選択が容易となる。更に、少な
い画素数にてコードブックを表現することにより、コー
ドブックを精度良く作成できるだけでなく、ルックアッ
プテーブルを少ないデータ量で作成することができる。
【0072】また、周波数成分の画像データと第1画素
数のブロック単位でのベクトル量子化処理による第1量
子化データとの差分データ、及び第1量子化データと第
2画素数のブロック単位でのベクトル量子化処理による
第2量子化データとの差分データを夫々算出し、算出し
た2つの差分データに基づき、第1量子化データ又は第
2量子化データを符号データに変換することにより、ベ
クトル量子化処理により得られる量子化データのデータ
量及び夫々のベクトル量子化処理により生じる差分デー
タが示す画像データの劣化を考慮したベクトル量子化処
理を選択することができ、適切な圧縮率による圧縮処理
を実行できる。更に、ベクトル量子化処理に用いるコー
ドブックを逆周波数変換したデータを予めルックアップ
テーブルに含めておき、このルックアップテーブルを用
いて、圧縮画像データを復元する場合、復元時に圧縮画
像データに逆周波数変換を行う必要がなく、復元処理の
高速化及び効率化を図ることもできる。
【0073】本発明による場合は、画像データをブロッ
ク単位で周波数成分の画像データに変換し、このブロッ
ク単位でベクトル量子化及び符号化処理を行う構成を備
えることにより、各処理の高速化及び効率化を図ること
ができる。また、周波数成分の画像データを第1画素数
のブロック単位でベクトル量子化する第1量子化手段
と、第1量子化データを第2画素数のブロック単位でベ
クトル量子化する第2量子化手段とを備え、段階的なベ
クトル量子化処理を実行する構成とすることにより、一
度に多い画素数にてベクトル量子化する場合と比較し
て、夫々のベクトル量子化手段が処理対象とする画素数
が少なく、少ない画素数にてコードブックを表現するこ
とができ、ベクトル量子化時のコードブックの選択が容
易となる。更に、少ない画素数にてコードブックを表現
することにより、コードブックを精度良く作成できるだ
けでなく、ルックアップテーブルを少ないデータ量で作
成することができる。
【0074】また、周波数成分の画像データと第1量子
化データとの差分データを算出する第1差分算出手段、
及び第1量子化データと第2量子化データとの差分デー
タを算出する第2差分算出手段を備え、第1差分算出手
段及び第2差分算出手段が夫々算出した差分データに基
づき、第1量子化データ又は第2量子化データを符号デ
ータに変換する構成とすることにより、ベクトル量子化
処理により得られる量子化データのデータ量及び夫々の
ベクトル量子化処理により生じる差分データが示す画像
データの劣化を考慮したベクトル量子化処理を選択する
ことができ、適切な圧縮率による圧縮処理を実行でき
る。更に、ベクトル量子化処理に用いるコードブックを
逆周波数変換したデータを予めルックアップテーブルに
含めておき、このルックアップテーブルを用いて、圧縮
画像データを復元する場合、復元時に圧縮画像データに
逆周波数変換を行う必要がなく、復元処理の高速化及び
効率化を図ることもできる。
【0075】本発明による場合は、符号化手段が、第1
差分算出手段及び第2差分算出手段が夫々算出した差分
データを可逆符号化する手段を備えることにより、圧縮
画像データを前記差分データを用いて復元する際に、略
可逆に復元することができ、圧縮することによる画像デ
ータの劣化をより防止することができる。
【0076】本発明による場合は、第1差分算出手段及
び第2差分算出手段が夫々算出した差分データに、該差
分データに対応する重み係数を人間の視覚特性を考慮し
た値に設定して乗算する乗算手段を備え、該乗算手段が
算出した乗算値に基づき、第1量子化データ又は第2量
子化データを符号データに変換する構成とすることによ
り、人間の視覚特性を考慮したベクトル量子化処理及び
適切な圧縮処理を実行することができる。
【0077】本発明による場合は、本発明に係るコンピ
ュータプログラムを読み込ませたコンピュータが、画像
データをブロック単位で周波数成分の画像データに変換
し、このブロック単位でベクトル量子化及び符号化処理
を行う構成を備えることにより、各処理の高速化及び効
率化を図ることができる。また、周波数成分の画像デー
タを第1画素数のブロック単位でベクトル量子化する第
1量子化手段と、第1量子化データを第2画素数のブロ
ック単位でベクトル量子化する第2量子化手段とを備
え、段階的なベクトル量子化処理を実行する構成とする
ことにより、一度に多い画素数にてベクトル量子化する
場合と比較して、夫々のベクトル量子化手段が処理対象
とする画素数が少なく、少ない画素数にてコードブック
を表現することができ、ベクトル量子化時のコードブッ
クの選択が容易となる。
【0078】また、周波数成分の画像データと第1量子
化データとの差分データを算出する第1差分算出手段、
及び第1量子化データと第2量子化データとの差分デー
タを算出する第2差分算出手段を備え、第1差分算出手
段及び第2差分算出手段が夫々算出した差分データに基
づき、第1量子化データ又は第2量子化データを符号デ
ータに変換する構成とすることにより、ベクトル量子化
処理により得られる量子化データのデータ量及び夫々の
ベクトル量子化処理により生じる差分データが示す画像
データの劣化を考慮したベクトル量子化処理を選択する
ことができ、適切な圧縮率による圧縮処理を実行する画
像処理装置としてコンピュータを動作させることができ
る。
【0079】本発明による場合は、本発明に係る記録媒
体に記憶してあるコンピュータプログラムを読み込ませ
たコンピュータが、画像データをブロック単位で周波数
成分の画像データに変換し、このブロック単位でベクト
ル量子化及び符号化処理を行う構成を備えることによ
り、各処理の高速化及び効率化を図ることができる。ま
た、周波数成分の画像データを第1画素数のブロック単
位でベクトル量子化する第1量子化手段と、第1量子化
データを第2画素数のブロック単位でベクトル量子化す
る第2量子化手段とを備え、段階的なベクトル量子化処
理を実行する構成とすることにより、一度に多い画素数
にてベクトル量子化する場合と比較して、夫々のベクト
ル量子化手段が処理対象とする画素数が少なく、少ない
画素数にてコードブックを表現することができ、ベクト
ル量子化時のコードブックの選択が容易となる。
【0080】また、周波数成分の画像データと第1量子
化データとの差分データを算出する第1差分算出手段、
及び第1量子化データと第2量子化データとの差分デー
タを算出する第2差分算出手段を備え、第1差分算出手
段及び第2差分算出手段が夫々算出した差分データに基
づき、第1量子化データ又は第2量子化データを符号デ
ータに変換する構成とすることにより、ベクトル量子化
処理により得られる量子化データのデータ量及び夫々の
ベクトル量子化処理により生じる差分データが示す画像
データの劣化を考慮したベクトル量子化処理を選択する
ことができ、適切な圧縮率による圧縮処理を実行する画
像処理装置としてコンピュータを動作させるためのコン
ピュータプログラムが記録してある記録媒体を実現する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像処理装置を備えるデジタルカ
ラースキャナの要部構成を示すブロック図である。
【図2】圧縮部の要部構成を示すブロック図である。
【図3】DCT係数パターンの例を示す図である。
【図4】スカラー量子化処理の一例を示す図である。
【図5】ベクトル量子化部のベクトル量子化処理手順を
示すフローチャートである。
【図6】ベクトル量子化部のベクトル量子化処理手順を
示すフローチャートである。
【図7】DCT係数パターンの区分例を示す図である。
【図8】ルックアップテーブルを示す図である。
【図9】第1量子化部によるベクトル量子化処理結果を
示す図である。
【図10】第2量子化部によるベクトル量子化処理結果
を示す図である。
【図11】符号化部による符号化処理手順を示すフロー
チャートである。
【図12】ジグザグスキャンの順序を示す図である。
【図13】符号化処理に用いるテーブルを示す図であ
る。
【図14】コンピュータによる圧縮画像データの復元処
理手順を示すフローチャートである。
【図15】復元処理を説明するための図である。
【図16】重み係数テーブルを示す図である。
【符号の説明】
1 画像処理装置 4 コンピュータ 20 直交系列変換部 21 スカラー量子化部 22 ベクトル量子化部 23 第1量子化部 24 第2量子化部 25 差分算出部 27 符号化部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C059 MA05 MA23 MC11 MC38 MD07 PP01 PP14 SS06 SS11 SS20 UA02 UA38 UA39 5J064 AA01 BA08 BA13 BA16 BB03 BB13 BC01 BC08 BC14 BC16 BC29 BD03 BD04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数画素からなる画像データを符号化し
    て符号データを生成する画像処理方法において、 前記画像データを複数画素からなるブロック単位で周波
    数成分の画像データに変換し、 変換された周波数成分の画像データを第1画素数のブロ
    ック単位でベクトル量子化して第1量子化データを生成
    し、 前記周波数成分の画像データと前記第1量子化データと
    の差分データを算出し、 前記第1量子化データを前記第1画素数よりも多い第2
    画素数のブロック単位でベクトル量子化して第2量子化
    データを生成し、 前記第1量子化データと前記第2量子化データとの差分
    データを算出し、 夫々算出された差分データに基づき、前記第1量子化デ
    ータ又は第2量子化データを符号データに変換すること
    を特徴とする画像処理方法。
  2. 【請求項2】 複数画素からなる画像データを符号化し
    て符号データを生成する画像処理装置において、 前記画像データを複数画素からなるブロック単位で周波
    数成分の画像データに変換する周波数変換手段と、 該周波数変換手段が変換した周波数成分の画像データを
    第1画素数のブロック単位でベクトル量子化して第1量
    子化データを生成する第1量子化手段と、 前記周波数成分の画像データと前記第1量子化データと
    の差分データを算出する第1差分算出手段と、 前記第1量子化データを前記第1画素数よりも多い第2
    画素数のブロック単位でベクトル量子化して第2量子化
    データを生成する第2量子化手段と、 前記第1量子化データと前記第2量子化データとの差分
    データを算出する第2差分算出手段と、 前記第1差分算出手段及び第2差分算出手段が夫々算出
    した差分データに基づき、前記第1量子化データ又は第
    2量子化データを符号データに変換する符号化手段とを
    備えることを特徴とする画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記符号化手段は、前記第1差分算出手
    段及び第2差分算出手段が夫々算出した差分データを可
    逆符号化する手段を備えることを特徴とする請求項2に
    記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記周波数成分の画像データの各画素
    に、周波数に応じた重み係数を割り当てる重み係数テー
    ブルと、 前記第1差分算出手段及び第2差分算出手段が夫々算出
    した差分データの各画素に、該各画素に対応する重み係
    数を前記重み係数テーブルから取得して乗算する乗算手
    段とを備え、 前記符号化手段は、前記乗算手段が算出した乗算値に基
    づき、前記第1量子化データ又は第2量子化データを符
    号データに変換すべくなしてあることを特徴とする請求
    項2又は3に記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】 コンピュータに、複数画素からなる画像
    データを符号化させて符号データを生成させるためのコ
    ンピュータプログラムにおいて、 コンピュータに、前記画像データを複数画素からなるブ
    ロック単位で周波数成分の画像データに変換する周波数
    変換手段と、該周波数変換手段が変換した周波数成分の
    画像データを第1画素数のブロック単位でベクトル量子
    化して第1量子化データを生成する第1量子化手段と、
    前記周波数成分の画像データと前記第1量子化データと
    の差分データを算出する第1差分算出手段と、前記第1
    量子化データを前記第1画素数よりも多い第2画素数の
    ブロック単位でベクトル量子化して第2量子化データを
    生成する第2量子化手段と、前記第1量子化データと前
    記第2量子化データとの差分データを算出する第2差分
    算出手段と、前記第1差分算出手段及び第2差分算出手
    段が夫々算出した差分データに基づき、前記第1量子化
    データ又は第2量子化データを符号データに変換する符
    号化手段として機能させることを特徴とするコンピュー
    タプログラム。
  6. 【請求項6】 コンピュータに、複数画素からなる画像
    データを符号化させて符号データを生成させるためのコ
    ンピュータプログラムが記録してあるコンピュータでの
    読み取りが可能な記録媒体において、 コンピュータに、前記画像データを複数画素からなるブ
    ロック単位で周波数成分の画像データに変換する周波数
    変換手段と、該周波数変換手段が変換した周波数成分の
    画像データを第1画素数のブロック単位でベクトル量子
    化して第1量子化データを生成する第1量子化手段と、
    前記周波数成分の画像データと前記第1量子化データと
    の差分データを算出する第1差分算出手段と、前記第1
    量子化データを前記第1画素数よりも多い第2画素数の
    ブロック単位でベクトル量子化して第2量子化データを
    生成する第2量子化手段と、前記第1量子化データと前
    記第2量子化データとの差分データを算出する第2差分
    算出手段と、前記第1差分算出手段及び第2差分算出手
    段が夫々算出した差分データに基づき、前記第1量子化
    データ又は第2量子化データを符号データに変換する符
    号化手段として機能させるためのコンピュータプログラ
    ムが記録してあることを特徴とするコンピュータでの読
    み取りが可能な記録媒体。
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