JP2003273385A - マスク位置あわせ及びフォトリソグラフ工程を必要としない多層薄膜パターンの形成方法 - Google Patents
マスク位置あわせ及びフォトリソグラフ工程を必要としない多層薄膜パターンの形成方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】多層薄膜セルからなる太陽電池の製造方法にお
いては、マスキングと、引き続く成膜操作とが、複数回
を要し、しかも、その都度、異なるマスクを正確に位置
あわせを必要とし、また、その都度被処理物の出し入れ
のため大気開放を必要とし、次の成膜工程のために成膜
室の排気、掃気管理が回数的にも極めて煩雑となってい
た。本発明は、その都度マスクの位置あわせをする必要
のない、そして、大気開放を要しない多層膜セルよりな
る太陽電池の製造方法を提供しようというものである。 【解決手段】多層薄膜セルを形成する基体1に対し、多
層薄膜パターン形成用マスク15を一定の間隔で離間、
保持し、ここへ直進性の高い原料蒸気ビームを原料ごと
に異なる適切な角度で交互に入射させることで、所望の
多層薄膜パターン4、7、9、11、14を形成するも
のであり、加えて以上の操作をインライン連続処理によ
って行うことにより解決するものである。
いては、マスキングと、引き続く成膜操作とが、複数回
を要し、しかも、その都度、異なるマスクを正確に位置
あわせを必要とし、また、その都度被処理物の出し入れ
のため大気開放を必要とし、次の成膜工程のために成膜
室の排気、掃気管理が回数的にも極めて煩雑となってい
た。本発明は、その都度マスクの位置あわせをする必要
のない、そして、大気開放を要しない多層膜セルよりな
る太陽電池の製造方法を提供しようというものである。 【解決手段】多層薄膜セルを形成する基体1に対し、多
層薄膜パターン形成用マスク15を一定の間隔で離間、
保持し、ここへ直進性の高い原料蒸気ビームを原料ごと
に異なる適切な角度で交互に入射させることで、所望の
多層薄膜パターン4、7、9、11、14を形成するも
のであり、加えて以上の操作をインライン連続処理によ
って行うことにより解決するものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、今日のエレクトロ
ニクス産業の隆盛を支える基盤技術であるところの各種
デバイス設計における多層薄膜への微細パターン形成技
術に関するものであり、その中でも特に、携帯用電気製
品の駆動には既に不可欠な存在であり、また、最近では
家庭用発電システム等としても期待され、実用化が始ま
ったクリーンエネルギー源としての太陽電池セルの作成
方法に関するものであり、パターン形成のために成膜装
置から基体を取り出して実施される複雑なフォトリソグ
ラフ工程によるパターン形成やマスク位置あわせによる
パターン形成を基本的には一切必要としない、製造コス
トを極めて大きく低減することができる太陽電池セルを
始めとする汎用性のある新しい多層薄膜パターンの作成
技術に関するものである。
ニクス産業の隆盛を支える基盤技術であるところの各種
デバイス設計における多層薄膜への微細パターン形成技
術に関するものであり、その中でも特に、携帯用電気製
品の駆動には既に不可欠な存在であり、また、最近では
家庭用発電システム等としても期待され、実用化が始ま
ったクリーンエネルギー源としての太陽電池セルの作成
方法に関するものであり、パターン形成のために成膜装
置から基体を取り出して実施される複雑なフォトリソグ
ラフ工程によるパターン形成やマスク位置あわせによる
パターン形成を基本的には一切必要としない、製造コス
トを極めて大きく低減することができる太陽電池セルを
始めとする汎用性のある新しい多層薄膜パターンの作成
技術に関するものである。
【0002】ここに、多層薄膜パターンを太陽電池多層
薄膜を例にして説明すると、太陽電池多層薄膜は、その
基本構造とするところは一般に透明電極層、p型半導体
層、i型半導体層、n型半導体層、裏面電極層の5層か
らなるものを指し、光を照射することによって起電力を
生じる単位積層構造多層膜のことをいう。なお、この基
本構造については、場合によっては前示5層タイプの基
本積層構造よりも積層数が少ない場合、逆にこれより多
い場合をも含み、指している場合がある。さらに発展例
として組成・結晶構造の異なる材料の薄膜を用いる場合
もある。そして、太陽電池多層薄膜セルとは、所望の電
圧を取り出すために上記太陽電池多層薄膜に適切なパタ
ーンを形成し、これを必要な電圧に応じ複数回直列に接
続した構造の光電池を指しているものである。
薄膜を例にして説明すると、太陽電池多層薄膜は、その
基本構造とするところは一般に透明電極層、p型半導体
層、i型半導体層、n型半導体層、裏面電極層の5層か
らなるものを指し、光を照射することによって起電力を
生じる単位積層構造多層膜のことをいう。なお、この基
本構造については、場合によっては前示5層タイプの基
本積層構造よりも積層数が少ない場合、逆にこれより多
い場合をも含み、指している場合がある。さらに発展例
として組成・結晶構造の異なる材料の薄膜を用いる場合
もある。そして、太陽電池多層薄膜セルとは、所望の電
圧を取り出すために上記太陽電池多層薄膜に適切なパタ
ーンを形成し、これを必要な電圧に応じ複数回直列に接
続した構造の光電池を指しているものである。
【0003】また、本発明において、インライン連続処
理型のスパッタリング装置とは、複数の原料を気化させ
る機構を1つの成膜室、あるいはバルブ等で連結された
複数の成膜室内に備え、この成膜室中で基体を移動させ
ながら順次成膜を行うことで成膜室から基体を取り出す
ことなく、成膜装置内の連続的処理で薄膜を多層に亘り
形成させることのできる多段成膜処理機構を備えたスパ
ッタリング装置をいう。
理型のスパッタリング装置とは、複数の原料を気化させ
る機構を1つの成膜室、あるいはバルブ等で連結された
複数の成膜室内に備え、この成膜室中で基体を移動させ
ながら順次成膜を行うことで成膜室から基体を取り出す
ことなく、成膜装置内の連続的処理で薄膜を多層に亘り
形成させることのできる多段成膜処理機構を備えたスパ
ッタリング装置をいう。
【0004】
【従来の技術】現在広く用いられている非晶質シリコン
を主原料とする薄膜太陽電池の基本構造は、透明導電薄
膜/p型非晶質シリコン半導体薄膜/i型非晶質シリコ
ン半導体薄膜/n型非晶質シリコン半導体薄膜/裏面電
極薄膜からなる5層構造に設計されているのが通常であ
る。なお、この5層構造は、あくまでも基本的なもので
あって、場合によっては若干の増減等がありうることは
前示したとおりである。
を主原料とする薄膜太陽電池の基本構造は、透明導電薄
膜/p型非晶質シリコン半導体薄膜/i型非晶質シリコ
ン半導体薄膜/n型非晶質シリコン半導体薄膜/裏面電
極薄膜からなる5層構造に設計されているのが通常であ
る。なお、この5層構造は、あくまでも基本的なもので
あって、場合によっては若干の増減等がありうることは
前示したとおりである。
【0005】何れにしても、これらの基本構造1周期分
によって発生する単位電圧はせいぜい約0.5ボルト程
度であり、実用的な電源電圧としては低すぎる。このた
め上記基本構造を直列に接続し、出力をアップするため
に太陽電池多層薄膜には前示基本構造を直列に配列した
パターン形成が施され、これによって、所望の電圧を得
られるような構造、すなわち、実用的レベルの電圧が確
保された太陽電池多層薄膜セルに加工されている。この
直列接続のための薄膜パターン形成にはフォトリソグラ
フ工程が多く用いられてきた。
によって発生する単位電圧はせいぜい約0.5ボルト程
度であり、実用的な電源電圧としては低すぎる。このた
め上記基本構造を直列に接続し、出力をアップするため
に太陽電池多層薄膜には前示基本構造を直列に配列した
パターン形成が施され、これによって、所望の電圧を得
られるような構造、すなわち、実用的レベルの電圧が確
保された太陽電池多層薄膜セルに加工されている。この
直列接続のための薄膜パターン形成にはフォトリソグラ
フ工程が多く用いられてきた。
【0006】しかしながら、フォトリソグラフ工程は複
雑で高価な設備と多段階の工程から構成されており、極
めて高コストを要していることから、これをより低コス
トで実現しようとする数多くの試みや、提案がなされ、
また実施されている。とりわけ、成膜時に基体の所望の
位置のみに薄膜が形成されるようにパターン付与された
マスクを用いて太陽電池多層膜を形成する手法は、レジ
スト塗布、露光、エッチング等のフォトリソグラフ特有
の複雑な工程を必要としないため注目され、これに基づ
いた様々なプロセスが提案されてきた。
雑で高価な設備と多段階の工程から構成されており、極
めて高コストを要していることから、これをより低コス
トで実現しようとする数多くの試みや、提案がなされ、
また実施されている。とりわけ、成膜時に基体の所望の
位置のみに薄膜が形成されるようにパターン付与された
マスクを用いて太陽電池多層膜を形成する手法は、レジ
スト塗布、露光、エッチング等のフォトリソグラフ特有
の複雑な工程を必要としないため注目され、これに基づ
いた様々なプロセスが提案されてきた。
【0007】この従来法におけるマスク成膜法による典
型的な成膜プロセスとこの成膜プロセスによる太陽電池
の多層薄膜の形成方法を以下、図1に基づいて説明す
る。ガラス板等の基体1を用意し、この上へ透明電極薄
膜形成用マスク2を所定位置に正確に位置あわせし、固
定し、これを透明電極成膜用成膜装置(図示外)へ装填
する。該装置を真空引きした後、透明電極薄膜の原料蒸
気3を流し、透明電極薄膜の成膜を行う。
型的な成膜プロセスとこの成膜プロセスによる太陽電池
の多層薄膜の形成方法を以下、図1に基づいて説明す
る。ガラス板等の基体1を用意し、この上へ透明電極薄
膜形成用マスク2を所定位置に正確に位置あわせし、固
定し、これを透明電極成膜用成膜装置(図示外)へ装填
する。該装置を真空引きした後、透明電極薄膜の原料蒸
気3を流し、透明電極薄膜の成膜を行う。
【0008】その際、使用されるマスク2には、所定形
状に設定された開口部が設けられており、これによって
ガラス基体1上には、必要箇所に透明電極薄膜が形成さ
れパターン化された透明電極薄膜4が得られるよう構成
されている〔図1(a)〕。透明電極原料蒸気を流して
製膜操作を終了後は、該透明電極成膜用成膜装置を大気
開放し、装填されている基体1とそれに固定された透明
電極薄膜形成用マスク2とを取り出し、基体1と透明電
極薄膜形成用マスク2とを分離、除去し、その上に積層
する半導体薄膜層を得るため、半導体薄膜形成用マスク
5を正確に位置あわせした後に基体に固定し、これを半
導体薄膜成膜装置へ装填する。該装置内を真空引きした
後、先ず、p型半導体薄膜原料蒸気6を流し、p型半導
体薄膜層の成膜操作を行う。使用するマスクには、所定
形状に開口部が形成されており、これによって必要箇所
にp型半導体薄膜が形成され、パターン化されたp型半
導体薄膜層7を得る〔図1(b)〕。
状に設定された開口部が設けられており、これによって
ガラス基体1上には、必要箇所に透明電極薄膜が形成さ
れパターン化された透明電極薄膜4が得られるよう構成
されている〔図1(a)〕。透明電極原料蒸気を流して
製膜操作を終了後は、該透明電極成膜用成膜装置を大気
開放し、装填されている基体1とそれに固定された透明
電極薄膜形成用マスク2とを取り出し、基体1と透明電
極薄膜形成用マスク2とを分離、除去し、その上に積層
する半導体薄膜層を得るため、半導体薄膜形成用マスク
5を正確に位置あわせした後に基体に固定し、これを半
導体薄膜成膜装置へ装填する。該装置内を真空引きした
後、先ず、p型半導体薄膜原料蒸気6を流し、p型半導
体薄膜層の成膜操作を行う。使用するマスクには、所定
形状に開口部が形成されており、これによって必要箇所
にp型半導体薄膜が形成され、パターン化されたp型半
導体薄膜層7を得る〔図1(b)〕。
【0009】p型半導体薄膜7を形成後、引き続き同じ
半導体薄膜成膜装置内でi型半導体の成膜を行う。この
場合、使用するマスクは前工程で使用したマスクを引き
続き使用し、このマスクを介して成膜を行うため、形成
されるi型半導体薄膜は、p型半導体薄膜の上に同じパ
ターンで形成され、これによってパターン化されたi型
半導体薄膜層9を得る〔図1(c)〕。
半導体薄膜成膜装置内でi型半導体の成膜を行う。この
場合、使用するマスクは前工程で使用したマスクを引き
続き使用し、このマスクを介して成膜を行うため、形成
されるi型半導体薄膜は、p型半導体薄膜の上に同じパ
ターンで形成され、これによってパターン化されたi型
半導体薄膜層9を得る〔図1(c)〕。
【0010】同様のプロセス操作によって、i型半導体
薄膜の上にさらにn型半導体薄膜を形成し、これによっ
てパターン化されたn型半導体薄膜層11を得る〔図1
(d)〕。続いて、該半導体成膜用成膜装置を大気開放
し、成膜処理が施された基体とそれに固定された半導体
薄膜形成用マスクとを取り出し、両者を分離除去し、該
成膜処理された基体の上に、裏面電極薄膜形成用マスク
12を精密位置あわせし、固定する。これを裏面電極薄
膜成膜装置へ装填する。真空引きの後、裏面電極薄膜の
成膜を行う。マスクを通じて必要箇所のみに裏面電極薄
膜が形成され、パターン化された裏面電極薄膜層14を
得る〔図1(e)〕。
薄膜の上にさらにn型半導体薄膜を形成し、これによっ
てパターン化されたn型半導体薄膜層11を得る〔図1
(d)〕。続いて、該半導体成膜用成膜装置を大気開放
し、成膜処理が施された基体とそれに固定された半導体
薄膜形成用マスクとを取り出し、両者を分離除去し、該
成膜処理された基体の上に、裏面電極薄膜形成用マスク
12を精密位置あわせし、固定する。これを裏面電極薄
膜成膜装置へ装填する。真空引きの後、裏面電極薄膜の
成膜を行う。マスクを通じて必要箇所のみに裏面電極薄
膜が形成され、パターン化された裏面電極薄膜層14を
得る〔図1(e)〕。
【0011】次いで、裏面電極薄膜成膜用成膜装置を大
気開放し、処理された基体とそれに固定された裏面電極
薄膜形成用マスクとを取り出し、両者を分離する。以上
の一連の成膜処理操作によって、透明導電薄膜→p型半
導体薄膜→i型半導体薄膜→n型半導体薄膜→裏面電極
薄膜→透明導電薄膜→p型半導体薄膜→…、と繰り返
し、接続された多層膜つまり直列接続によって太陽電池
多層薄膜セルの完成となる。
気開放し、処理された基体とそれに固定された裏面電極
薄膜形成用マスクとを取り出し、両者を分離する。以上
の一連の成膜処理操作によって、透明導電薄膜→p型半
導体薄膜→i型半導体薄膜→n型半導体薄膜→裏面電極
薄膜→透明導電薄膜→p型半導体薄膜→…、と繰り返
し、接続された多層膜つまり直列接続によって太陽電池
多層薄膜セルの完成となる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】以上太陽電池セルに基
づいて、多層薄膜パターンの従来の製造プロセスを開示
したが、これをさらに要約整理すると、 透明電極薄膜4を作成する工程 (p、i、n型)半導体薄膜(7、9、11)を作成
する工程 裏面電極薄膜14を作成する工程 以上、3段階の工程に大別することができる。すなわ
ち、この3つの段階は各々3種類の形状パターンの異な
るマスクを必要とするものである。しかも、その都度各
マスクの基体に対する位置が正確に所定位置にセッテイ
ングする必要があるものであり、これがずれたりすると
所望の多層薄膜の立体構造を得ることができないだけで
はなく、太陽電池多層薄膜セルが短絡したり、導通不良
の原因となり、不良品、欠陥品となり、製造プロセス上
歩留まりを低下させることとなる。
づいて、多層薄膜パターンの従来の製造プロセスを開示
したが、これをさらに要約整理すると、 透明電極薄膜4を作成する工程 (p、i、n型)半導体薄膜(7、9、11)を作成
する工程 裏面電極薄膜14を作成する工程 以上、3段階の工程に大別することができる。すなわ
ち、この3つの段階は各々3種類の形状パターンの異な
るマスクを必要とするものである。しかも、その都度各
マスクの基体に対する位置が正確に所定位置にセッテイ
ングする必要があるものであり、これがずれたりすると
所望の多層薄膜の立体構造を得ることができないだけで
はなく、太陽電池多層薄膜セルが短絡したり、導通不良
の原因となり、不良品、欠陥品となり、製造プロセス上
歩留まりを低下させることとなる。
【0013】すなわち、従来法においては、その各工程
に際しては(i)精密なマスク位置あわせ作業の後、基
体とそれに固定したマスクを真空装置へ装填し、成膜準
備のために真空引きを行う作業、および(ii)真空装置
を大気開放して真空成膜装置から基体を取り出しマスク
を除去する作業をそれぞれ3回づつ行う必要があったも
のであり、極めて、時間と人手がかかり、かつ自動化も
困難であるため太陽電池多層薄膜セル作成にあたって
は、問題を抱え、しかも圧倒的に大きなコストアップ要
因ともなっているものであった。
に際しては(i)精密なマスク位置あわせ作業の後、基
体とそれに固定したマスクを真空装置へ装填し、成膜準
備のために真空引きを行う作業、および(ii)真空装置
を大気開放して真空成膜装置から基体を取り出しマスク
を除去する作業をそれぞれ3回づつ行う必要があったも
のであり、極めて、時間と人手がかかり、かつ自動化も
困難であるため太陽電池多層薄膜セル作成にあたって
は、問題を抱え、しかも圧倒的に大きなコストアップ要
因ともなっているものであった。
【0014】本発明は、以上の事情を考慮してなされた
ものである。すなわち、太陽電池多層薄膜セルを始めと
する多層薄膜パターンの製造プロセスにおいては、これ
までは複数回を要していたいわゆるマスキングに係る一
連の処理操作や、異なる反応処理装置内への出し入れに
係わる作業及びこれに伴う排気、掃気等の一連の煩雑な
作業をして、大幅に軽減しうる効率の良い、優れた品質
を確保しうる新規な多層薄膜パターン、特に太陽電池多
層薄膜セルの製造方法を提供しようというものである。
ものである。すなわち、太陽電池多層薄膜セルを始めと
する多層薄膜パターンの製造プロセスにおいては、これ
までは複数回を要していたいわゆるマスキングに係る一
連の処理操作や、異なる反応処理装置内への出し入れに
係わる作業及びこれに伴う排気、掃気等の一連の煩雑な
作業をして、大幅に軽減しうる効率の良い、優れた品質
を確保しうる新規な多層薄膜パターン、特に太陽電池多
層薄膜セルの製造方法を提供しようというものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】そのため本発明者等にお
いては鋭意研究した結果、前示課題を以下に記載する技
術的構成を講ずることによって解決し、達成し得ること
を見出したものであり、本発明は、この知見に基づいて
なされたものである。そして、この構成による解決手段
によって、単一のパターン形成用マスクのみで一連の透
明電極薄膜の作成工程、半導体薄膜の作成工程、裏面電
極薄膜の作成工程を全て実施しうることを可能にし、そ
の結果上記の一連のコストアップ要因となっている工程
数および作業量を従来技術に比し、1/3以下に激減さ
せ、画期的な低コスト化を可能にする太陽電池多層薄膜
セルの形成技術の開発に成功したものである。
いては鋭意研究した結果、前示課題を以下に記載する技
術的構成を講ずることによって解決し、達成し得ること
を見出したものであり、本発明は、この知見に基づいて
なされたものである。そして、この構成による解決手段
によって、単一のパターン形成用マスクのみで一連の透
明電極薄膜の作成工程、半導体薄膜の作成工程、裏面電
極薄膜の作成工程を全て実施しうることを可能にし、そ
の結果上記の一連のコストアップ要因となっている工程
数および作業量を従来技術に比し、1/3以下に激減さ
せ、画期的な低コスト化を可能にする太陽電池多層薄膜
セルの形成技術の開発に成功したものである。
【0016】その解決手段として講じた技術的構成は、
以下の通りである。 (1)基体上に多層薄膜パターンを形成する多層薄膜パ
ターンの形成方法において、多層薄膜パターンを形成す
る基体に対し、多層薄膜パターン形成用マスクを一定の
間隔で離間、保持し、ここへ直進性の高い原料蒸気ガス
ビームを原料ごとに異なる適切な角度で交互に入射させ
ることで、所望の多層薄膜パターンを形成することを特
徴とする多層薄膜パターンの形成方法。 (2)直進性の高い原料蒸気ガスビームとしてスパッタ
リング法によって発生される蒸気ビームを用いることを
特徴とする前項(1)に記載の多層薄膜パターンの形成
方法。 (3)基体上に多層薄膜パターンを形成する多層薄膜パ
ターンの形成工程が、インライン連続処理装置によって
実施されることを特徴とする前項(1)又は(2)に記
載の多層薄膜パターンの形成方法。 (4)多層薄膜パターンが太陽電池セルの多層薄膜パタ
ーンであることを特徴とする前項(1)乃至(3)の何
れか1項に記載の多層薄膜パターンの製造方法。
以下の通りである。 (1)基体上に多層薄膜パターンを形成する多層薄膜パ
ターンの形成方法において、多層薄膜パターンを形成す
る基体に対し、多層薄膜パターン形成用マスクを一定の
間隔で離間、保持し、ここへ直進性の高い原料蒸気ガス
ビームを原料ごとに異なる適切な角度で交互に入射させ
ることで、所望の多層薄膜パターンを形成することを特
徴とする多層薄膜パターンの形成方法。 (2)直進性の高い原料蒸気ガスビームとしてスパッタ
リング法によって発生される蒸気ビームを用いることを
特徴とする前項(1)に記載の多層薄膜パターンの形成
方法。 (3)基体上に多層薄膜パターンを形成する多層薄膜パ
ターンの形成工程が、インライン連続処理装置によって
実施されることを特徴とする前項(1)又は(2)に記
載の多層薄膜パターンの形成方法。 (4)多層薄膜パターンが太陽電池セルの多層薄膜パタ
ーンであることを特徴とする前項(1)乃至(3)の何
れか1項に記載の多層薄膜パターンの製造方法。
【0017】(1)の構成は、これによって、その後の
多層薄膜パターンを製造する全プロセスを通じて、ひと
つの共通のマスクを固定的に使用したままで多層の成膜
操作が実行できるものである。従来法においては、幾つ
かのマスクを用意し、その都度厳格な位置あわせを要し
ていた作業は、これによって著しく軽減しうることを可
能としたものであり、のみならず、マスクは、最初の位
置あわせですむところから、数回に及ぶマスクの位置あ
わせによるズレを防止でき、品質向上にもつながるもの
である。(2)の構成は、直進性の高い蒸着ガスを得る
具体的手段を開示するものであり、スパッタリングを選
定することによって、ガスの指向性を高め、各層の原料
蒸着ガスをして、その使用するマスクの形状と同じ形状
に蒸着させ、設計通りの正確な輪郭をもった蒸着膜を再
現性良く形成しうるものである。(3)の構成は、従来
法においては、使用するマスクと原料蒸気ガスビームの
違いに応じて、成膜装置に対して被処理物を出し入れ
し、排気、掃気をその都度行っていたところ、これを必
要な成膜操作、処理操作に応じた分の成膜室、処理室を
多段に備えてなるインライン連続処理手段を採用し、こ
れによって、これまでの装置内外への被処理物の出し入
れに付随する一連の煩雑な作業を短縮、軽減しうるもの
であり、その点で格別の意義を有するものである。
(4)の点は、これによって本発明による多層薄膜パタ
ーンの作成方法を、太陽電池の作成に適用するものであ
ることを具体的に開示するものである。
多層薄膜パターンを製造する全プロセスを通じて、ひと
つの共通のマスクを固定的に使用したままで多層の成膜
操作が実行できるものである。従来法においては、幾つ
かのマスクを用意し、その都度厳格な位置あわせを要し
ていた作業は、これによって著しく軽減しうることを可
能としたものであり、のみならず、マスクは、最初の位
置あわせですむところから、数回に及ぶマスクの位置あ
わせによるズレを防止でき、品質向上にもつながるもの
である。(2)の構成は、直進性の高い蒸着ガスを得る
具体的手段を開示するものであり、スパッタリングを選
定することによって、ガスの指向性を高め、各層の原料
蒸着ガスをして、その使用するマスクの形状と同じ形状
に蒸着させ、設計通りの正確な輪郭をもった蒸着膜を再
現性良く形成しうるものである。(3)の構成は、従来
法においては、使用するマスクと原料蒸気ガスビームの
違いに応じて、成膜装置に対して被処理物を出し入れ
し、排気、掃気をその都度行っていたところ、これを必
要な成膜操作、処理操作に応じた分の成膜室、処理室を
多段に備えてなるインライン連続処理手段を採用し、こ
れによって、これまでの装置内外への被処理物の出し入
れに付随する一連の煩雑な作業を短縮、軽減しうるもの
であり、その点で格別の意義を有するものである。
(4)の点は、これによって本発明による多層薄膜パタ
ーンの作成方法を、太陽電池の作成に適用するものであ
ることを具体的に開示するものである。
【0018】本発明は、前示実施の態様を含むものであ
り、これによって厳密さが求められていた位置調整等の
煩雑な作業からは解放され、各薄膜(透明電極薄膜、p
型半導体薄膜、i型半導体薄膜、n型半導体薄膜、裏面
電極薄膜)用原料蒸気を、所望とする太陽電池の設計態
様に応じた幾何学的設計すなわち、所望の多層膜の立体
構造を得るために、各原料蒸気ガスビームの入射角およ
び直進の具合、ギャップの距離等を考え合わせた設計に
基づき、異なる角度で設計順序通りに基体表面へ入射さ
せることだけで、従来のように精密なマスク位置調整を
必要とせず、最後の取り出し工程を除き、全成膜工程の
間は、真空成膜装置外へ基体を取り出すことなく、多段
処理室を備えた真空成膜装置内を連続的に一度通過させ
るだけで直列接続された多層薄膜パターン、すなわち太
陽電池多層薄膜セルを得ることを可能とするものであ
る。なお、太陽電池は、その設計態様によって、その成
膜構造には、様々な立体的あるいは平面的幾何学構造・
模様、すなわち幾何学的設計が施されてなるものである
ところ、この幾何学的設計を達成するためには、基板と
マスクとのギャップの設定、各原料蒸気ガスビームの入
射角および直進の具合等を充分に考慮しておかなければ
ならない。
り、これによって厳密さが求められていた位置調整等の
煩雑な作業からは解放され、各薄膜(透明電極薄膜、p
型半導体薄膜、i型半導体薄膜、n型半導体薄膜、裏面
電極薄膜)用原料蒸気を、所望とする太陽電池の設計態
様に応じた幾何学的設計すなわち、所望の多層膜の立体
構造を得るために、各原料蒸気ガスビームの入射角およ
び直進の具合、ギャップの距離等を考え合わせた設計に
基づき、異なる角度で設計順序通りに基体表面へ入射さ
せることだけで、従来のように精密なマスク位置調整を
必要とせず、最後の取り出し工程を除き、全成膜工程の
間は、真空成膜装置外へ基体を取り出すことなく、多段
処理室を備えた真空成膜装置内を連続的に一度通過させ
るだけで直列接続された多層薄膜パターン、すなわち太
陽電池多層薄膜セルを得ることを可能とするものであ
る。なお、太陽電池は、その設計態様によって、その成
膜構造には、様々な立体的あるいは平面的幾何学構造・
模様、すなわち幾何学的設計が施されてなるものである
ところ、この幾何学的設計を達成するためには、基板と
マスクとのギャップの設定、各原料蒸気ガスビームの入
射角および直進の具合等を充分に考慮しておかなければ
ならない。
【0019】ここに、幾何学的設計によって設計され
た、すなわち所望の立体構造に設計された多層薄膜パタ
ーンを得るためには、各原料蒸気ガスビームの直進性、
照射される入射角及び設定するギャップ等を考慮した設
計によって設計されたパターン形成用マスクを必要とす
ることは前示したとおりであるが、このマスクは、基体
表面に対して適切な離間距離(ギャップ)を保持して固
定され、マスクの外側から基体に向かって照射される原
料蒸気ガスビームに対して、その一部は遮断、一部は通
過せしめる機能を有するものであることはいうまでもな
い。すなわち、原料蒸気ガスビームは、マスクパターン
の開口部分はそのまま通り抜けマスク下部の基体に向か
って直進し、基体上に蒸着して成膜される。一方、マス
クパターンの表面に到達した原料蒸気は、該表面により
遮断され、移動を阻止され、結果としてマスクパターン
の開口部の形状に対応した形状の薄膜を基体上に形成す
る。
た、すなわち所望の立体構造に設計された多層薄膜パタ
ーンを得るためには、各原料蒸気ガスビームの直進性、
照射される入射角及び設定するギャップ等を考慮した設
計によって設計されたパターン形成用マスクを必要とす
ることは前示したとおりであるが、このマスクは、基体
表面に対して適切な離間距離(ギャップ)を保持して固
定され、マスクの外側から基体に向かって照射される原
料蒸気ガスビームに対して、その一部は遮断、一部は通
過せしめる機能を有するものであることはいうまでもな
い。すなわち、原料蒸気ガスビームは、マスクパターン
の開口部分はそのまま通り抜けマスク下部の基体に向か
って直進し、基体上に蒸着して成膜される。一方、マス
クパターンの表面に到達した原料蒸気は、該表面により
遮断され、移動を阻止され、結果としてマスクパターン
の開口部の形状に対応した形状の薄膜を基体上に形成す
る。
【0020】直進性の高い原料蒸気ガスビーム、具体的
には一定のエネルギーを以て照射される直進性の高いス
パッタリングガスビームは、上記のマスクに設けられ
た、開口部を介して、基板に到達、蒸着し、基板上に該
開口部の形状と同じ形状の蒸着薄膜パターンが形成され
る。この場合、直進性が求められるのは、そうでないと
ガスの自由拡散を許し、得られる蒸着薄膜の形状パター
ンは拡散等によってその形状が崩れ、変形し、セル設計
に必要な精密な接続関係を確保できなくなることより、
これをくい止めるために必要な事項の一つである。
には一定のエネルギーを以て照射される直進性の高いス
パッタリングガスビームは、上記のマスクに設けられ
た、開口部を介して、基板に到達、蒸着し、基板上に該
開口部の形状と同じ形状の蒸着薄膜パターンが形成され
る。この場合、直進性が求められるのは、そうでないと
ガスの自由拡散を許し、得られる蒸着薄膜の形状パター
ンは拡散等によってその形状が崩れ、変形し、セル設計
に必要な精密な接続関係を確保できなくなることより、
これをくい止めるために必要な事項の一つである。
【0021】また、基体表面とマスクとを適切な間隔を
以て離間保持する点の要件事項は、これによって、各薄
膜が形成される位置をガス入射角に依存して制御しうる
ようにするためである。すなわち、この点の事項は、直
進性の高い各薄膜原料蒸気ガスビームの使用に係る事項
と相俟って、従来法ではその都度マスクを変え、また位
置を要していたところ、この煩雑な作業を行うことは必
ずしも必要としなくなったものである。
以て離間保持する点の要件事項は、これによって、各薄
膜が形成される位置をガス入射角に依存して制御しうる
ようにするためである。すなわち、この点の事項は、直
進性の高い各薄膜原料蒸気ガスビームの使用に係る事項
と相俟って、従来法ではその都度マスクを変え、また位
置を要していたところ、この煩雑な作業を行うことは必
ずしも必要としなくなったものである。
【0022】すなわち、直列接続された太陽電池多層膜
セルの形成のためには、透明電極薄膜、p型半導体薄
膜、i型半導体薄膜、n型半導体薄膜、裏面電極薄膜の
順に入射角を変えながら成膜することで、少しづつ各薄
膜の形成される位置がシフトされ、最後に形成される裏
面電極薄膜が最初に成膜した透明電極薄膜とちょうど接
続されるように角度とギャップを設計しておくことで、
一度もマスクを変える必要も、或いは数度にわたる精密
なマスク位置調整を必要とせず、かつ一度も真空成膜装
置外へ基体を取り出すことなく、連続処理の真空成膜装
置内を一度通過させるだけで直列接続された太陽電池多
層薄膜セルを得ることを可能にするものである。加え
て、全工程を単一のマスクを用いることだけで事足りる
こと、その間は最初のセッテイングの際の位置あわせだ
けで事足り、途中での極めて細心の注意を要する、煩雑
な手間のかかる位置合わせ作業から完全に解放されるよ
うになったもので、その技術的、経済的意義は極めて大
きい。
セルの形成のためには、透明電極薄膜、p型半導体薄
膜、i型半導体薄膜、n型半導体薄膜、裏面電極薄膜の
順に入射角を変えながら成膜することで、少しづつ各薄
膜の形成される位置がシフトされ、最後に形成される裏
面電極薄膜が最初に成膜した透明電極薄膜とちょうど接
続されるように角度とギャップを設計しておくことで、
一度もマスクを変える必要も、或いは数度にわたる精密
なマスク位置調整を必要とせず、かつ一度も真空成膜装
置外へ基体を取り出すことなく、連続処理の真空成膜装
置内を一度通過させるだけで直列接続された太陽電池多
層薄膜セルを得ることを可能にするものである。加え
て、全工程を単一のマスクを用いることだけで事足りる
こと、その間は最初のセッテイングの際の位置あわせだ
けで事足り、途中での極めて細心の注意を要する、煩雑
な手間のかかる位置合わせ作業から完全に解放されるよ
うになったもので、その技術的、経済的意義は極めて大
きい。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を以下図2、
図3に基づいて説明する。ただしながら、これはあくま
でも本発明を説明するための一つの態様を示すものであ
り、決して、本発明を限定する趣旨ではない。
図3に基づいて説明する。ただしながら、これはあくま
でも本発明を説明するための一つの態様を示すものであ
り、決して、本発明を限定する趣旨ではない。
【0024】図2は、本発明の多層薄膜パターンを形成
することによる太陽電池多層薄膜セルの作成方法を示す
工程図であり、基体1に対してマスク15を平行に、且
つ一定の距離を離間、保持して取付、マスクの外から各
成膜層の原料蒸気ガスビームを順次入射角を変えて入射
し、基体表面にパターン化された透明電極薄膜4、p型
半導体薄膜7、i型半導体薄膜9、n半導体薄膜型1
1、裏面電極薄膜14を順次成膜する態様を示してい
る。その各(a)、(b)、(c)、(d)及び(e)
は、前記5層の成膜工程を示しており、基体1とマスク
15の関係は、一貫して最初にセットされたままの状態
が維持され、その際ガスの入射角を変えることによっ
て、積層して得られる蒸着膜の取付位置が制御されるも
のであることを示している。その間は、マスクは最初に
セットしたマスクが一貫して使用されることは如上のと
おりであり、途中においてその位置が調整されるような
ことは、基本的には必要としない。
することによる太陽電池多層薄膜セルの作成方法を示す
工程図であり、基体1に対してマスク15を平行に、且
つ一定の距離を離間、保持して取付、マスクの外から各
成膜層の原料蒸気ガスビームを順次入射角を変えて入射
し、基体表面にパターン化された透明電極薄膜4、p型
半導体薄膜7、i型半導体薄膜9、n半導体薄膜型1
1、裏面電極薄膜14を順次成膜する態様を示してい
る。その各(a)、(b)、(c)、(d)及び(e)
は、前記5層の成膜工程を示しており、基体1とマスク
15の関係は、一貫して最初にセットされたままの状態
が維持され、その際ガスの入射角を変えることによっ
て、積層して得られる蒸着膜の取付位置が制御されるも
のであることを示している。その間は、マスクは最初に
セットしたマスクが一貫して使用されることは如上のと
おりであり、途中においてその位置が調整されるような
ことは、基本的には必要としない。
【0025】すなわち、図2は、本発明の工程の意義を
理解しやすくするため簡単に原理的に図示、説明したも
のであることは如上の通りであり、図3は、前示本発明
の工程を実施するインライン構造に設定してなるマグネ
トロンスパッタリング装置とこの装置を用いた実施態様
とを概略的に示しているものである。図2において、先
ず、ガラス板等の基体上へ適切なギャップを持たせたマ
スクを平行に且つ一定の間隔をあけて固定保持し、
(1)透明電極薄膜形成室、(2)p型半導体薄膜形成
室、(3)i型半導体薄膜形成室、(4)n型半導体薄
膜形成室、(5)裏面電極薄膜形成室そして取り出し室
が順番に接続され、備えているインラインスパッタリン
グ装置へ装填され、基体と基体に対して一定の間隔をあ
けて固定されてなるマスクは、前記成膜室を順番に且つ
間欠的に一体に移動され、(22)から(26)の間に
おいて、該基体に所定の幾何学的設計に基づいた成膜処
理が施される。
理解しやすくするため簡単に原理的に図示、説明したも
のであることは如上の通りであり、図3は、前示本発明
の工程を実施するインライン構造に設定してなるマグネ
トロンスパッタリング装置とこの装置を用いた実施態様
とを概略的に示しているものである。図2において、先
ず、ガラス板等の基体上へ適切なギャップを持たせたマ
スクを平行に且つ一定の間隔をあけて固定保持し、
(1)透明電極薄膜形成室、(2)p型半導体薄膜形成
室、(3)i型半導体薄膜形成室、(4)n型半導体薄
膜形成室、(5)裏面電極薄膜形成室そして取り出し室
が順番に接続され、備えているインラインスパッタリン
グ装置へ装填され、基体と基体に対して一定の間隔をあ
けて固定されてなるマスクは、前記成膜室を順番に且つ
間欠的に一体に移動され、(22)から(26)の間に
おいて、該基体に所定の幾何学的設計に基づいた成膜処
理が施される。
【0026】その際、基体とマスクとは、スペーサー
(図示外)によって一定の間隔に保持されているもので
あり、その間隔設定条件について一例を以て具体的に示
すと、厚み0.7mm、スペース10mm、ブランク2
mmの櫛型パターンを有するマスクを、スペーサー等を
用いることによって2.2mmの間隔ギャップを持って
基体に平行に取り付けるものである。なお、間隔ギャッ
プの距離は光発電に寄与する面積を増加させるという観
点からはなるべく小さいことが望ましいが、ギャップが
小さすぎる場合は各層同士の短絡等が発生し易くなるた
め、そこにはおのずと限界がある。また、原料ガスビー
ムの直進性も完全ではなく、ギャップ距離が遠くなるに
つれて薄膜の水平方向(基体表面内)の界面がはっきり
しなくなり、素子の発電特性を劣化させる。このため特
に限定するものではないが、0.5mmから25mm程
度の範囲で可能、この中でも2から10mmの範囲が好
ましいギャップ距離である。
(図示外)によって一定の間隔に保持されているもので
あり、その間隔設定条件について一例を以て具体的に示
すと、厚み0.7mm、スペース10mm、ブランク2
mmの櫛型パターンを有するマスクを、スペーサー等を
用いることによって2.2mmの間隔ギャップを持って
基体に平行に取り付けるものである。なお、間隔ギャッ
プの距離は光発電に寄与する面積を増加させるという観
点からはなるべく小さいことが望ましいが、ギャップが
小さすぎる場合は各層同士の短絡等が発生し易くなるた
め、そこにはおのずと限界がある。また、原料ガスビー
ムの直進性も完全ではなく、ギャップ距離が遠くなるに
つれて薄膜の水平方向(基体表面内)の界面がはっきり
しなくなり、素子の発電特性を劣化させる。このため特
に限定するものではないが、0.5mmから25mm程
度の範囲で可能、この中でも2から10mmの範囲が好
ましいギャップ距離である。
【0027】本発明の多層薄膜パターンの作成方法を、
以下述べるプロセス、すなわち基体とマスクとを2.2
mmに離間設定し、5層構造の薄膜パターンよりなる太
陽電池セルを作成する実施例に基づいて説明する。先ず
前示試料、すなわち2.2mmの適切なギャップを持た
せてマスクを固定した基体1を、導入室へ装填する。真
空引きの後、透明電極薄膜形成室へ移動し、透明電極薄
膜4の成膜を行う。
以下述べるプロセス、すなわち基体とマスクとを2.2
mmに離間設定し、5層構造の薄膜パターンよりなる太
陽電池セルを作成する実施例に基づいて説明する。先ず
前示試料、すなわち2.2mmの適切なギャップを持た
せてマスクを固定した基体1を、導入室へ装填する。真
空引きの後、透明電極薄膜形成室へ移動し、透明電極薄
膜4の成膜を行う。
【0028】この成膜操作に際しては、スパッタリング
による直進性の高い原料蒸気ガスビームを用い、これを
被処理基体面に蒸着させることにより成膜する。該マス
クを固定した基体表面へ原料蒸気ガスビームを入射角6
0°(入射角は基体表面から半時計回りに測定すると定
義した)で入射させ、これにより得られる透明電極薄膜
は入射原料ビームの方向を基体方向へ外挿した位置にマ
スクのスペースとほぼ同一形状の10mm幅の帯状に形
成される〔図2(a)〕。
による直進性の高い原料蒸気ガスビームを用い、これを
被処理基体面に蒸着させることにより成膜する。該マス
クを固定した基体表面へ原料蒸気ガスビームを入射角6
0°(入射角は基体表面から半時計回りに測定すると定
義した)で入射させ、これにより得られる透明電極薄膜
は入射原料ビームの方向を基体方向へ外挿した位置にマ
スクのスペースとほぼ同一形状の10mm幅の帯状に形
成される〔図2(a)〕。
【0029】ここで使用する装置は、後述するように各
成膜室はインライン構造に構成されており、導入室21
に装填され、そこで事前に真空、脱気処理された被処理
物は、直ちにp型半導体薄膜形成室へと基体が移動さ
れ、以下述べる要領にて成膜処理されるものである。す
なわち、スパッタリングによって発生させた直進性の高
いp型半導体原料蒸気と適切なギャップを持たせたマス
クの相乗効果でマスクのスペースとほぼ同一形状の10
mm幅の帯状に形成される。p型半導体蒸気の入射角が
75°となるようにスパッタリングソースの幾何学的配
置を変えてあるため、パターン化されたp型半導体薄膜
は透明電極薄膜よりも図2紙面に向かって右へとシフト
する〔図2(b)〕。
成膜室はインライン構造に構成されており、導入室21
に装填され、そこで事前に真空、脱気処理された被処理
物は、直ちにp型半導体薄膜形成室へと基体が移動さ
れ、以下述べる要領にて成膜処理されるものである。す
なわち、スパッタリングによって発生させた直進性の高
いp型半導体原料蒸気と適切なギャップを持たせたマス
クの相乗効果でマスクのスペースとほぼ同一形状の10
mm幅の帯状に形成される。p型半導体蒸気の入射角が
75°となるようにスパッタリングソースの幾何学的配
置を変えてあるため、パターン化されたp型半導体薄膜
は透明電極薄膜よりも図2紙面に向かって右へとシフト
する〔図2(b)〕。
【0030】全く同様に、今度はi型半導体薄膜の成膜
を入射角90°で実施し、さらに右へシフトしたi型半
導体薄膜〔図2(c)〕、入射角105°でn型半導体
薄膜〔図2(d)〕を得る。最後に入射角120°にお
いて裏面電極薄膜の形成を行うと、形成された裏面電極
薄膜はちょうど隣の透明電極薄膜と接続され、透明導電
薄膜→p型半導体薄膜→i型半導体薄膜→n型半導体薄
膜→裏面電極薄膜→透明導電薄膜→p型半導体薄膜→…
という直列接続が施された太陽電池多層薄膜セルが得ら
れる〔図2(e)〕。この間、一度も成膜装置外へ取り
出すことも、マスクの精密位置あわせも必要としない。
成膜後、取り出し室から基体を取り出してマスクを取り
外し、完成となる。
を入射角90°で実施し、さらに右へシフトしたi型半
導体薄膜〔図2(c)〕、入射角105°でn型半導体
薄膜〔図2(d)〕を得る。最後に入射角120°にお
いて裏面電極薄膜の形成を行うと、形成された裏面電極
薄膜はちょうど隣の透明電極薄膜と接続され、透明導電
薄膜→p型半導体薄膜→i型半導体薄膜→n型半導体薄
膜→裏面電極薄膜→透明導電薄膜→p型半導体薄膜→…
という直列接続が施された太陽電池多層薄膜セルが得ら
れる〔図2(e)〕。この間、一度も成膜装置外へ取り
出すことも、マスクの精密位置あわせも必要としない。
成膜後、取り出し室から基体を取り出してマスクを取り
外し、完成となる。
【0031】本発明は、以上説明したように、基体とマ
スクとは所定ギャップに離間したまま一体に固定され、
そのままインライン構造の蒸着装置にて、所定の成膜処
理が施され、これを次の成膜室へと順次間欠的に移動す
ることによって、極めて効率的に処理される。対して、
従来技術は、その都度マスクの交換或いは位置調整を必
要としていたため、インライン構造の装置を使用するこ
とができず、その結果、被処理物を成膜室を出入りさせ
るごとに成膜室は、設定されていた真空が破られ、再度
真空、排気調製を繰り返し行う必要のあったもので、こ
の従来技術に比し、本発明は、各工程管理はいうに及ば
ず全工程を通じてその工程管理は、大幅に軽減されるこ
とを可能としているものである。
スクとは所定ギャップに離間したまま一体に固定され、
そのままインライン構造の蒸着装置にて、所定の成膜処
理が施され、これを次の成膜室へと順次間欠的に移動す
ることによって、極めて効率的に処理される。対して、
従来技術は、その都度マスクの交換或いは位置調整を必
要としていたため、インライン構造の装置を使用するこ
とができず、その結果、被処理物を成膜室を出入りさせ
るごとに成膜室は、設定されていた真空が破られ、再度
真空、排気調製を繰り返し行う必要のあったもので、こ
の従来技術に比し、本発明は、各工程管理はいうに及ば
ず全工程を通じてその工程管理は、大幅に軽減されるこ
とを可能としているものである。
【0032】図3は、図2に基づいて述べた本発明の工
程を実施するインライン型成膜装置を概念的に示してい
るものである。すなわち、基体と基体に対して一定の間
隔で一体に取り付けられたマスクとは、図3に示すイン
ラインスパッタリング装置にて順次異なるガスにて成膜
処理されるものであることは前示したとおりである。
程を実施するインライン型成膜装置を概念的に示してい
るものである。すなわち、基体と基体に対して一定の間
隔で一体に取り付けられたマスクとは、図3に示すイン
ラインスパッタリング装置にて順次異なるガスにて成膜
処理されるものであることは前示したとおりである。
【0033】その装置構造は、導入室21、透明電極薄
膜形成室22、p型半導体薄膜形成室23、i型半導体
薄膜形成室24、n型半導体薄膜形成室25、裏面電極
薄膜形成室26、そして取り出し室27から成り、21
から27までの各室は、ゲートバルブ40を介して直列
に配置され、その中成膜室22から26までには、基体
41を成膜に適した温度に加熱調整するためのヒーター
41がそれぞれ付設されている。被処理物すなわちマス
クが取り付けられている基体は、ゲートバルブ40を開
き、次の隣接した部屋へと移動され、所定の室ないしは
複数の隣接した室の前後2カ所のゲートバルブ40を閉
じることによってその間は独立した気密空間が維持され
るように構成されている。また、各室にはゲートバルブ
40以外に真空ポンプ43がバルブ42を介して取り付
けられており、ゲートバルブ40、バルブ42、真空ポ
ンプ43を調製、作動することによって各室或いは各複
数室間は、真空排気されるように構成されている。
膜形成室22、p型半導体薄膜形成室23、i型半導体
薄膜形成室24、n型半導体薄膜形成室25、裏面電極
薄膜形成室26、そして取り出し室27から成り、21
から27までの各室は、ゲートバルブ40を介して直列
に配置され、その中成膜室22から26までには、基体
41を成膜に適した温度に加熱調整するためのヒーター
41がそれぞれ付設されている。被処理物すなわちマス
クが取り付けられている基体は、ゲートバルブ40を開
き、次の隣接した部屋へと移動され、所定の室ないしは
複数の隣接した室の前後2カ所のゲートバルブ40を閉
じることによってその間は独立した気密空間が維持され
るように構成されている。また、各室にはゲートバルブ
40以外に真空ポンプ43がバルブ42を介して取り付
けられており、ゲートバルブ40、バルブ42、真空ポ
ンプ43を調製、作動することによって各室或いは各複
数室間は、真空排気されるように構成されている。
【0034】また、成膜室22〜26と、図示外のスパ
ッタリング装置による直進性の強い成膜原料蒸気ガスビ
ーム発生源との配置関係は、ガス発生源から照射される
ガスが、所定の入射角度で被処理物に照射されるように
各部屋の位置或いは、ガス発生源のガス入射角を予め調
製し、セットし、これによって、従来のように成膜操作
ごとにマスクの位置を調整することなく、すなわちマス
クを固定的に取り付けたまま所定の部屋に移動するだけ
で基体表面に、所定の成膜パターンを得ることができる
ように構成されている。なお、図3においては、インラ
イン装置を構成する各部屋は、直線的に配置されている
が、これは単に接続関係が直列であることを模式的に示
すためのものであって、必ずしも直線的に配列する必要
はない。すなわち、ガス発生源を中心にして同心上に配
列させる態様も、一つの態様であることはいうまでもな
い。
ッタリング装置による直進性の強い成膜原料蒸気ガスビ
ーム発生源との配置関係は、ガス発生源から照射される
ガスが、所定の入射角度で被処理物に照射されるように
各部屋の位置或いは、ガス発生源のガス入射角を予め調
製し、セットし、これによって、従来のように成膜操作
ごとにマスクの位置を調整することなく、すなわちマス
クを固定的に取り付けたまま所定の部屋に移動するだけ
で基体表面に、所定の成膜パターンを得ることができる
ように構成されている。なお、図3においては、インラ
イン装置を構成する各部屋は、直線的に配置されている
が、これは単に接続関係が直列であることを模式的に示
すためのものであって、必ずしも直線的に配列する必要
はない。すなわち、ガス発生源を中心にして同心上に配
列させる態様も、一つの態様であることはいうまでもな
い。
【0035】基体とマスクは予め一定の間隔に調製、保
持されて先ず導入室21に導入され、バルブ42を開放
し、真空ポンプ43を作動し、ここで成膜処理の前に真
空処理され、その表面が清浄化処理される。その後は、
(0027)、(0028)、(0029)、(003
0)で述べたように順次成膜処理され、最後は取り出し
室27に至り、そこから装置外へと取り出される。
持されて先ず導入室21に導入され、バルブ42を開放
し、真空ポンプ43を作動し、ここで成膜処理の前に真
空処理され、その表面が清浄化処理される。その後は、
(0027)、(0028)、(0029)、(003
0)で述べたように順次成膜処理され、最後は取り出し
室27に至り、そこから装置外へと取り出される。
【0036】なお、図3においては、各成膜室間に取り
付けられているゲートバルブ40によって各成膜室は、
独立した構造に設定されている例を示しているが、その
意義は、これによって酸素の混入を積極的に避けたい場
合、或いは原料蒸気ガスビームの混入を避けて設計通り
の高い品質の成膜を得るのに有効な手段であるが、微量
な酸素の存在が成膜操作にさして妨げとならない場合、
そして真空バルブ等の操作のみによって原料の混入問題
を充分に避けうることができる場合には、このゲートバ
ルブは必ずしも必要とせず、不要な場合もある。
付けられているゲートバルブ40によって各成膜室は、
独立した構造に設定されている例を示しているが、その
意義は、これによって酸素の混入を積極的に避けたい場
合、或いは原料蒸気ガスビームの混入を避けて設計通り
の高い品質の成膜を得るのに有効な手段であるが、微量
な酸素の存在が成膜操作にさして妨げとならない場合、
そして真空バルブ等の操作のみによって原料の混入問題
を充分に避けうることができる場合には、このゲートバ
ルブは必ずしも必要とせず、不要な場合もある。
【0037】本発明は、そのねらいとするところ、及び
このねらいに基ずく技術思想とするところを専ら太陽電
池の多層膜セルを作成する実施例に基づいて開示した
が、かかる多層薄膜パターンは何ら太陽電池に限るもの
ではないこと、また、本発明によって講じられてなる技
術手段によって得られる作用効果には、その講じてなる
技術手段自体によって、そこに前示したとおりの一定の
技術的メリットを期待しうるものであることから、太陽
電池に限らず、すなわち太陽電池以外における多層薄膜
パターンを作成するのにも適用可能であること、しかも
同様の効果を期待しうることは、何れも自明であるとこ
ろから、かかる適用例について適用実施することは、当
業者において、自ずと想到しうるものであるであること
は明らかであり、したがって、本発明は、かかる場合を
も実施の態様として含みうるものであり、本発明の及ぶ
ところであると思料される。ただし本発明は、その多層
薄膜パターンの精度には、離間したマスキングによるこ
とからも現在のところは、自ずと限界はあるものの、充
分に使用しうることは太陽電池において実証されてお
り、比較的大型のデバイスの製作には問題なく使用しう
るものと思料される。
このねらいに基ずく技術思想とするところを専ら太陽電
池の多層膜セルを作成する実施例に基づいて開示した
が、かかる多層薄膜パターンは何ら太陽電池に限るもの
ではないこと、また、本発明によって講じられてなる技
術手段によって得られる作用効果には、その講じてなる
技術手段自体によって、そこに前示したとおりの一定の
技術的メリットを期待しうるものであることから、太陽
電池に限らず、すなわち太陽電池以外における多層薄膜
パターンを作成するのにも適用可能であること、しかも
同様の効果を期待しうることは、何れも自明であるとこ
ろから、かかる適用例について適用実施することは、当
業者において、自ずと想到しうるものであるであること
は明らかであり、したがって、本発明は、かかる場合を
も実施の態様として含みうるものであり、本発明の及ぶ
ところであると思料される。ただし本発明は、その多層
薄膜パターンの精度には、離間したマスキングによるこ
とからも現在のところは、自ずと限界はあるものの、充
分に使用しうることは太陽電池において実証されてお
り、比較的大型のデバイスの製作には問題なく使用しう
るものと思料される。
【0038】
【発明の効果】本発明によって、例えば5層太陽電池の
作成の場合、これまでは3度ずつ必要とし、最も手間と
コストのかかる、そして歩留まりの悪い作業といえる、
(i)精密なマスク位置あわせ作業の後、基体とそれに
固定したマスクを真空装置へ装填し、成膜準備のために
真空引きを行う作業、および(ii)真空装置を大気開放
して真空成膜装置から基体を取り出しマスクを除去する
作業、を各1度ずつと1/3に減少させる効果がある。
つまり高速に、かつ歩留まり良く作成することが可能に
なる。そして、マスクの位置あわせは、基体に対して最
初に設定する一つのマスクだけで済み、その設定位置は
最後まで固定されているところから、位置ずれによる膜
パターン精度に悪影響を及ぼすようなことは一切なく、
極めて高い歩留まりを有する作成手段を提供するもので
ある。
作成の場合、これまでは3度ずつ必要とし、最も手間と
コストのかかる、そして歩留まりの悪い作業といえる、
(i)精密なマスク位置あわせ作業の後、基体とそれに
固定したマスクを真空装置へ装填し、成膜準備のために
真空引きを行う作業、および(ii)真空装置を大気開放
して真空成膜装置から基体を取り出しマスクを除去する
作業、を各1度ずつと1/3に減少させる効果がある。
つまり高速に、かつ歩留まり良く作成することが可能に
なる。そして、マスクの位置あわせは、基体に対して最
初に設定する一つのマスクだけで済み、その設定位置は
最後まで固定されているところから、位置ずれによる膜
パターン精度に悪影響を及ぼすようなことは一切なく、
極めて高い歩留まりを有する作成手段を提供するもので
ある。
【0039】図1(e)(従来例)と図2(e)(本発
明)とを対比すると、従来の技術〔図1(e)〕の場合
裏面電極薄膜はp型、i型、n型各半導体薄膜と接触す
る構成にならざるを得ないが、これはp型、およびi型
半導体薄膜から直接裏面電極薄膜へ流れ込んでしまう電
流(リーク電流とよぶ)が発生し、太陽電池多層薄膜セ
ルの発電効率を下げる一要因となっている。ところが本
発明を適用して作成した太陽電池多層膜セル〔図2
(e)〕は、各薄膜が少しずつ平行移動していることか
ら裏面電極がi,n半導体薄膜層に接触しない状態を実
現できるので、リーク電流が減少し、発電効率のアップ
にもつながる効果がある。
明)とを対比すると、従来の技術〔図1(e)〕の場合
裏面電極薄膜はp型、i型、n型各半導体薄膜と接触す
る構成にならざるを得ないが、これはp型、およびi型
半導体薄膜から直接裏面電極薄膜へ流れ込んでしまう電
流(リーク電流とよぶ)が発生し、太陽電池多層薄膜セ
ルの発電効率を下げる一要因となっている。ところが本
発明を適用して作成した太陽電池多層膜セル〔図2
(e)〕は、各薄膜が少しずつ平行移動していることか
ら裏面電極がi,n半導体薄膜層に接触しない状態を実
現できるので、リーク電流が減少し、発電効率のアップ
にもつながる効果がある。
【0040】
【図1】マスクを交換して3度に分けてマスクを成膜す
る従来法による太陽電池多層薄膜セルの形成工程を示す
従来工程図。
る従来法による太陽電池多層薄膜セルの形成工程を示す
従来工程図。
【図2】入射角度を原料ごとに制御した直進性の良い原
料蒸気と適正なギャップを持たせた唯一のマスクを用い
て1度に成膜する態様を示す本発明の実施態様図。
料蒸気と適正なギャップを持たせた唯一のマスクを用い
て1度に成膜する態様を示す本発明の実施態様図。
【図3】本発明の実施例で用いたインライン型スパッタ
リング装置の概念図。
リング装置の概念図。
1:基体
2:透明電極薄膜形成用マスク
3:透明電極薄膜原料蒸気
4:パターン化された透明電極薄膜
5:半導体薄膜形成用マスク
6:p型半導体薄膜原料蒸気
7:パターン化されたp型半導体薄膜
8:i型半導体薄膜原料蒸気
9:パターン化されたi型半導体薄膜
10:n型半導体薄膜原料蒸気
11:パターン化されたn型半導体薄膜
12:裏面電極薄膜形成用マスク
13:裏面電極薄膜原料蒸気
14:パターン化された裏面電極薄膜
15:適切なギャップを持たせたマスク
16:角度制御透明電極薄膜原料蒸気
17:角度制御p型半導体薄膜原料蒸気
18:角度制御i型半導体薄膜原料蒸気
19:角度制御n型半導体薄膜原料蒸気
20:角度制御裏面電極薄膜原料蒸気
21:導入室
22:透明電極薄膜形成室
23:p型半導体薄膜形成室
24:i型半導体薄膜形成室
25:n型半導体薄膜形成室
26:裏面電極薄膜形成室
27:取り出し室
28:透明電極薄膜原料
29:p型半導体薄膜原料
30:i型半導体薄膜原料
31:n型半導体薄膜原料
32:裏面電極薄膜原料
33:マスクを固定した基体
34:図2(a)の状態の基体
35:図2(b)の状態の基体
36:図2(c)の状態の基体
37:図2(d)の状態の基体
38:図2(e)の状態の基体
39:成膜後の基体
40:ゲートバルブ
41:ヒーター
42:バルブ
43:真空ポンプ
44:ガス導入口
Claims (4)
- 【請求項1】基体上に多層薄膜パターンを形成する多層
薄膜パターンの形成方法において、多層薄膜パターンを
形成する基体に対し、多層薄膜パターン形成用マスクを
一定の間隔で離間、保持し、ここへ直進性の高い原料蒸
気ガスビームを原料ごとに異なる適切な角度で交互に入
射させることで、所望の多層薄膜パターンを形成するこ
とを特徴とする多層薄膜パターンの形成方法。 - 【請求項2】直進性の高い原料蒸気ガスビームとしてス
パッタリング法によって発生される蒸気ビームを用いる
ことを特徴とする請求項1記載の多層薄膜パターンの形
成方法。 - 【請求項3】基体上に多層薄膜パターンを形成する多層
薄膜パターンの形成工程が、インライン連続処理装置に
よって実施されることを特徴とする請求項1又は2記載
の多層薄膜パターンの形成方法。 - 【請求項4】多層薄膜パターンが太陽電池セルの多層薄
膜パターンであることを特徴とする請求項1ないし3の
何れか1項に記載の多層薄膜パターンの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002075361A JP2003273385A (ja) | 2002-03-19 | 2002-03-19 | マスク位置あわせ及びフォトリソグラフ工程を必要としない多層薄膜パターンの形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002075361A JP2003273385A (ja) | 2002-03-19 | 2002-03-19 | マスク位置あわせ及びフォトリソグラフ工程を必要としない多層薄膜パターンの形成方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003273385A true JP2003273385A (ja) | 2003-09-26 |
Family
ID=29204454
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002075361A Withdrawn JP2003273385A (ja) | 2002-03-19 | 2002-03-19 | マスク位置あわせ及びフォトリソグラフ工程を必要としない多層薄膜パターンの形成方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003273385A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2008017086A1 (de) * | 2006-08-07 | 2008-02-14 | EVVA-WERK SPEZIALERZEUGUNG von Zylinder- und Sicherheitsschlössern Gesellschaft m.b.H. & Co. KG | Vorrichtung zur zutrittskontrolle |
| US8759140B2 (en) | 2008-08-01 | 2014-06-24 | Lg Electronics Inc. | Solar cell and method for manufacturing the same |
| JP2017501587A (ja) * | 2013-12-31 | 2017-01-12 | コリア アドバンスト インスティテュート オブ サイエンスアンド テクノロジーKorea Advanced Institute Of Science And Technology | 集積型薄膜太陽電池の製造装置 |
| JP2022034703A (ja) * | 2020-08-19 | 2022-03-04 | 太陽誘電株式会社 | 積層セラミックコンデンサおよび積層セラミックコンデンサの製造方法 |
-
2002
- 2002-03-19 JP JP2002075361A patent/JP2003273385A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2008017086A1 (de) * | 2006-08-07 | 2008-02-14 | EVVA-WERK SPEZIALERZEUGUNG von Zylinder- und Sicherheitsschlössern Gesellschaft m.b.H. & Co. KG | Vorrichtung zur zutrittskontrolle |
| US8759140B2 (en) | 2008-08-01 | 2014-06-24 | Lg Electronics Inc. | Solar cell and method for manufacturing the same |
| JP2017501587A (ja) * | 2013-12-31 | 2017-01-12 | コリア アドバンスト インスティテュート オブ サイエンスアンド テクノロジーKorea Advanced Institute Of Science And Technology | 集積型薄膜太陽電池の製造装置 |
| JP2022034703A (ja) * | 2020-08-19 | 2022-03-04 | 太陽誘電株式会社 | 積層セラミックコンデンサおよび積層セラミックコンデンサの製造方法 |
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|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050530 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050621 |
|
| A02 | Decision of refusal |
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|
| A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20051110 |