JP2003272935A - 変圧装置および電気回路 - Google Patents

変圧装置および電気回路

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JP2003272935A JP2002074105A JP2002074105A JP2003272935A JP 2003272935 A JP2003272935 A JP 2003272935A JP 2002074105 A JP2002074105 A JP 2002074105A JP 2002074105 A JP2002074105 A JP 2002074105A JP 2003272935 A JP2003272935 A JP 2003272935A
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照彦 前田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1つの変圧器を用いて高圧三相電力系統と低
圧三相電力系統と単相電力系統とを平衡させた状態で接
続可能な変圧装置を提供する。 【解決手段】 一次側7p、8p、9pと二次側7s、
8s、9sがデルタ結線され、第3の巻線7t、8tが
V結線された変圧器5を備え、二次巻線7s、8sにそ
れぞれコンデンサ10、リアクトル11を並列接続す
る。一次側には高圧の三相電源3が接続され、二次側に
は低圧の分散型電源2が接続され、単相側の端子a、c
間には抵抗4が接続される。コンデンサ10とリアクト
ル11に流れる電流値を抵抗4に流れる電流値(二次側
換算)の1/31/2となるように設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、三相回路と単相回
路とを連結する変圧装置および電気回路に関し、特に三
相回路に流れる電流の不平衡を改善可能な変圧装置およ
び電気回路に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】近年、エネルギーコス
トの低減およびエネルギー利用の高効率化・省エネルギ
ー化が求められており、工場を持つ事業所などにおいて
は、高圧受電を行う一方で所内にマイクロガスタービン
発電機や燃料電池などの低圧で比較的低容量な分散型電
源を設置するケースが増加している。この場合、分散型
電源の低圧三相電力系統を電力会社の高圧三相電力系統
に連系するとともに、その低圧三相電力系統に照明負荷
などの単相負荷を接続するために、少なくとも2つの変
圧器が必要となっている。しかし、変圧器の設置台数が
増えると無負荷損が増大するため効率化を図る上で不利
であり、また設置に要するコストや設置場所の確保など
の面でも不利となる。
【0003】また、三相電力系統と単相電力系統を接続
するには、三相変圧器の各端子間に単相負荷が分散して
接続されるように単相系統を分けて施設する必要があり
施設作業に手間を要する。また、一旦施設した後に所内
設備が変更されたような場合には、三相電力が不平衡と
なったり、単相系統の再分散化作業が必要となったりす
る。
【0004】三相電力系統から平衡した状態で単相電力
を得る方法としては、例えば商用周波数単相交流方式を
採用する交流電気鉄道において用いられるスコット結線
変圧器がある。しかし、スコット結線変圧器は、本質的
に三相−二相変換用の変圧器であるため、そのM座変圧
器およびT座変圧器の二次電圧は互いに90°の位相差
を有しており、これらM座、T座変圧器の二次巻線を直
列接続しても単相三線方式として利用することができな
い。また、M座、T座両変圧器の各二次側にそれぞれ負
荷容量と力率とが同一である単相負荷を接続した場合に
のみ三相側の電流が平衡する。このため、一般の事業所
では採用し辛いという事情がある。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その第1の目的は、三相回路と単相回路とを三相回
路に流れる電流が平衡するように連結可能な変圧装置お
よび電気回路を提供することであり、第2の目的は、1
つの変圧器を用いて高圧三相電力系統と低圧三相電力系
統と単相電力系統とを平衡させた状態で接続可能な変圧
装置を提供することであり、第3の目的は、単相負荷へ
の接続形態として単相三線配電方式を採用可能な変圧装
置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の変圧装置は、一次巻線と二次巻線の
うち少なくとも一つの巻線がデルタ結線とされた三相変
圧器に対し、そのデルタ結線とされた一つの巻線の端子
をU、V、Wとした場合、端子U、V間の巻線が巻回さ
れた鉄心脚および端子V、W間の巻線が巻回された鉄心
脚にそれぞれ端子a、bを持つ第3の巻線および端子
b、cを持つ第3の巻線をV結線となるように巻回して
なる変圧器を備え、前記端子U、V間と前記端子a、b
間の少なくとも一方に容量性インピーダンス回路を接続
し、前記端子V、W間と前記端子b、c間の少なくとも
一方に誘導性インピーダンス回路を接続するとともに、
前記一次巻線と二次巻線の少なくとも一方に相順がUV
Wである三相回路を接続し、前記端子a、c間に単相回
路を接続するように構成したことを特徴とする。
【0007】この構成によれば、単相回路に流れる電流
に対応して一次巻線および二次巻線に接続された三相回
路に流れる電流は、容量性インピーダンス回路に流れる
電流と誘導性インピーダンス回路に流れる電流とにより
平衡化される。これにより、一次巻線(第1の巻線)に
接続された三相回路と二次巻線(第2の巻線)に接続さ
れた三相回路の何れが電源となる場合であっても、これ
ら三相回路と第3の巻線に接続された単相回路を、三相
回路における不平衡を低減しつつ連結することができ
る。また、変圧器の変圧比を適宜設定することにより、
高圧三相電力系統、低圧三相電力系統および単相電力系
統を1つの変圧器で接続することができ、複数の変圧器
を用いる構成に比べて無負荷損を低減することができ
る。
【0008】例えば、端子a、c間に単相回路として抵
抗が接続される場合、容量性インピーダンスを純容量性
リアクタンス、誘導性インピーダンスを純誘導性リアク
タンスとし、容量性インピーダンス回路および誘導性イ
ンピーダンス回路に流れる電流値を前記抵抗に流れる電
流値(一次側または二次側換算)の1/31/2となる
ように設定することにより、三相回路の力率が1とな
り、且つ完全な平衡三相電流とすることができる。
【0009】また、端子a、c間のみが単相回路に接続
されるので、スコット結線変圧器とは異なり、単相負荷
を2つに分割して接続する必要がなく、単相三線配電方
式への適用(後述する請求項10記載の発明)が可能と
なる。
【0010】さらに、容量性インピーダンス回路を端子
U、V間に接続した状態と端子a、b間に接続した状態
とは電気的に等価となり、同様に誘導性インピーダンス
回路を端子V、W間に接続した状態と端子b、c間に接
続した状態とは電気的に等価となる。このため、容量性
インピーダンス回路と誘導性インピーダンス回路を、そ
れぞれに適した電圧を持つ巻線端子に接続することがで
きる。
【0011】請求項2記載の変圧装置は、上記請求項1
記載の発明において変圧器の一次巻線と二次巻線がとも
にデルタ結線とされたもので、一次巻線、二次巻線、第
3の巻線の少なくとも一つに容量性インピーダンス回路
を接続し、少なくとも一つに誘導性インピーダンス回路
を接続することにより、請求項1記載の変圧装置と同様
の作用、効果を得ることができる。
【0012】請求項3、4に記載の変圧装置は、請求項
1、2に記載の変圧装置に対し第3の巻線を逆V結線と
し、それに伴って巻線に対する容量性インピーダンス回
路と誘導性インピーダンス回路の接続形態を逆にしたも
のである。本変圧装置によっても、請求項1、2記載の
変圧装置と同様の作用、効果を得ることができる。単相
回路として抵抗が接続され、容量性インピーダンスを純
容量性リアクタンス、誘導性インピーダンスを純誘導性
リアクタンスとした場合、容量性インピーダンス回路お
よび誘導性インピーダンス回路に流れる電流値を抵抗に
流れる電流値(一次側または二次側換算)と等しくなる
ように設定することにより、三相回路の力率が1とな
り、且つ完全な平衡三相電流とすることができる。
【0013】請求項5、6に記載の変圧装置は、一次巻
線と二次巻線のうち少なくとも一つの巻線がデルタ結線
とされた三相変圧器に対し、そのデルタ結線とされた巻
線のうち端子W、U間の巻線が巻回された鉄心脚に、端
子a、bを持つ第3の巻線が巻回された変圧器を備えた
ものである。本変圧装置によっても、請求項1、2記載
の変圧装置と同様の作用、効果を得ることができる。
【0014】請求項7記載の変圧装置は、一次巻線、二
次巻線、三次巻線がともにV結線されたV結線変圧器を
備え、各巻線に係る端子U、V間の少なくとも一つに容
量性インピーダンス回路を接続し、各巻線に係る端子
V、W間の少なくとも一つに誘導性インピーダンス回路
を接続するとともに、一次巻線と二次巻線の少なくとも
一方に相順がUVWである三相回路を接続し、三次巻線
の端子W3、U3間に単相回路を接続するように構成し
たことを特徴とする。この構成によっても、請求項1記
載の変圧装置と同様の作用、効果を得ることができる。
【0015】請求項8記載の変圧装置は、上記請求項7
記載の発明におけるV結線変圧器を逆V結線変圧器に替
え、それに伴って巻線に対する容量性インピーダンス回
路と誘導性インピーダンス回路の接続形態を逆にし、逆
V結線の三次巻線に単相回路を接続するものである。こ
の構成によっても、請求項1記載の変圧装置と同様の作
用、効果を得ることができる。
【0016】請求項9記載の変圧装置は、一次巻線と二
次巻線の何れか一方がデルタ結線、他方がV結線とさ
れ、V結線の巻線が巻回されていない鉄心脚に第3の巻
線を巻回し、その第3の巻線に単相回路を接続した構成
となっている。この構成によっても、請求項1記載の変
圧装置と同様の作用、効果を得ることができる。なお、
第3の巻線と同一脚に巻回されたデルタ結線の巻線の容
量は、第3の巻線の容量と同じだけあれば良い。
【0017】請求項10記載の変圧装置は、上述した各
変圧装置において、変圧器が三次巻線または第3の巻線
を2組備えることにより、単相三線配電方式への適用が
可能となっている。
【0018】請求項11記載の変圧装置は、V結線変圧
器の巻線が巻回された第1の鉄心脚および第2の鉄心脚
に、それぞれ互いに分離した第3の巻線および第4の巻
線を巻回し、これら第3の巻線および第4の巻線に容量
性インピーダンス回路および誘導性インピーダンス回路
を接続するとともに、一次巻線に三相回路を接続し、二
次巻線に単相回路を接続するように構成されている。
【0019】この構成によれば、請求項1記載の変圧装
置と同様の作用、効果を得ることができる。さらに、第
3の巻線と第4の巻線は互いに分離独立した巻線である
ため、各巻線の変圧比を任意に選定することにより、第
3および第4の巻線の電圧を、それぞれ容量性インピー
ダンス回路および誘導性インピーダンス回路にとって都
合の良い電圧例えば製作し易い電圧に設定することがで
きる。
【0020】請求項12記載の変圧装置は、請求項11
記載の発明におけるV結線変圧器を逆V結線変圧器に替
え、それに伴って第3の巻線および第4の巻線にそれぞ
れ誘導性インピーダンス回路および容量性インピーダン
ス回路を接続したものである。この構成によっても、請
求項11記載の変圧装置と同様の作用、効果を得ること
ができる。
【0021】また、請求項13記載の変圧装置は、請求
項11または12に記載した変圧装置において変圧器が
二次巻線を2組備えることにより、単相三線配電方式へ
の適用が可能となっている。
【0022】請求項14記載の変圧装置は、三脚鉄心に
デルタ結線された第1の巻線を巻回し、第1、第2、第
3の各鉄心脚にそれぞれ分離独立した第3の巻線、第4
の巻線、第2の巻線を巻回した変圧器を備え、第3の巻
線および第4の巻線に容量性インピーダンス回路および
誘導性インピーダンス回路を接続するとともに、第1の
巻線に三相回路を接続し、第2の巻線に単相回路を接続
するように構成されている。
【0023】この構成によれば、単相回路に流れる電流
に対応して第1の巻線に接続された三相回路に流れる電
流は、容量性インピーダンス回路に流れる電流と誘導性
インピーダンス回路に流れる電流とにより平衡化され
る。これにより、三相回路と単相回路を、三相回路にお
ける不平衡を低減しつつ連結することができる。さら
に、第1の巻線と第2、第3、第4の巻線との変圧比を
それぞれ任意に選定することにより、単相回路の電圧を
任意に設定できるとともに、第3および第4の巻線の電
圧を、それぞれ容量性インピーダンス回路および誘導性
インピーダンス回路にとって都合の良い電圧例えば製作
し易い電圧に設定することができる。
【0024】請求項15記載の変圧装置は、請求項14
に記載した変圧装置において変圧器が第2の巻線を2組
備えることにより、単相三線配電方式への適用が可能と
なっている。
【0025】請求項16記載の変圧装置は、誘導性イン
ピーダンス回路と容量性インピーダンス回路の少なくと
も一方に直列に開閉手段を設けられているので、開閉手
段を開くことにより当該開閉手段と直列の誘導性インピ
ーダンス回路または容量性インピーダンス回路の損失を
除くことができる。また、単相回路に電源が存在し、三
相回路に電源が存在しない時に開閉手段を開くことによ
り、容量性インピーダンス回路と誘導性インピーダンス
回路との直列共振を防止することができる。
【0026】この場合、単相回路に供給される電力を検
出し、その検出電力に基づいて開閉手段を開閉制御する
開閉制御手段を設けると良い(請求項17)。これによ
り、供給電力が小さい場合には、開閉手段を開くことに
より電力損失を低減でき、供給電力が大きい場合には、
開閉手段を閉じることにより三相回路を平衡させて単相
回路により大きな電力を供給することができる。
【0027】容量性インピーダンス回路および誘導性イ
ンピーダンス回路の一部または全体を、インバータ回路
などの電流制御手段を用いて構成することにより、所定
電力供給時に限らず常に三相回路の出力電流を平衡させ
ることができる(請求項18、19)。
【0028】請求項20記載の変圧装置は、2つの単相
変圧器について、各一次巻線をそれぞれ端子U、V間の
巻線および端子V、W間の巻線となるようにV結線し、
各二次巻線にそれぞれ容量性インピーダンス回路および
誘導性インピーダンス回路を接続するとともに、前記端
子U、V、Wに相順がUVWである三相回路を接続し、
前記端子W、U間に単相回路を接続するように構成した
ことを特徴とする。
【0029】この構成によれば、単相回路には三相回路
の電圧がそのまま印加されるが、三相回路に流れる電流
は、容量性インピーダンス回路に流れる電流と誘導性イ
ンピーダンス回路に流れる電流とにより平衡化され、請
求項14記載の変圧装置と同様の作用、効果を得ること
ができる。
【0030】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
の第1実施例(請求項1、2に対応)について図1ない
し図3を参照しながら説明する。図1は、変圧装置の電
気的構成を示している。この変圧装置1は、風力発電
機、マイクロガスタービン発電機、燃料電池などの分散
型電源2が設置された工場などにおいて用いられ、電力
会社の高圧三相電力系統(三相電源3により示す)と分
散型電源2の低圧三相電力系統とを連系する機能を備え
ている。また、変圧装置1は、工場内の動力負荷(図示
せず)に三相電力を供給するとともに、事業所内の照明
装置などの単相負荷(単相回路に相当)に単相電力を供
給するようになっている。三相電源3と分散型電源2は
本発明でいう三相回路に相当し、抵抗4は本発明でいう
単相回路に相当する。なお、単相負荷は、純抵抗のみな
らずリアクタンス分を有するものであっても良い。
【0031】図2は、変圧装置1に用いられる変圧器5
の巻線構成を示している。図1および図2において、端
子U、V、WはUVWの相順を持つ高圧の三相電源3が
接続される一次側の端子で、端子u、v、wはuvwの
相順を持つ低圧の分散型電源2が接続される二次側の端
子である。また、端子a、cは、単相負荷である抵抗4
が接続される端子である。
【0032】図2において、端子U、V間の一次巻線7
pと端子u、v間の二次巻線7sは三脚鉄心6の脚6a
に巻回され、端子V、W間の一次巻線8pと端子v、w
間の二次巻線8sは脚6bに巻回され、端子W、U間の
一次巻線9pと端子w、u間の二次巻線9sは脚6cに
巻回されている。すなわち、一次巻線7p、8p、9p
(第1の巻線)と二次巻線7s、8s、9s(第2の巻
線)はそれぞれデルタ結線となっており、これら一次側
と二次側だけに着目すれば、変圧器5は三相変圧器と同
様の構成となっている。さらに、脚6aには端子a、b
を持つ巻線7tが巻回され、脚6bには端子b、cを持
つ巻線8tが巻回され、これら巻線7tと8t(第3の
巻線に相当)はV結線となっている。
【0033】図1および図2に示すように、端子u、v
間には二次巻線7sと並列にコンデンサ10(容量性イ
ンピーダンス回路に相当)が接続され、端子v、w間に
は二次巻線8sと並列にリアクトル11(誘導性インピ
ーダンス回路に相当)が接続されている。
【0034】次に、本実施例の作用について、二次側の
ベクトル図である図3も参照しながら説明する。二次巻
線7s、8s、9sには三相の動力負荷が接続されてお
り、一次側と二次側にはその動力負荷に応じた電流が流
れる。この電流は、三相電源3と分散型電源2と動力負
荷が平衡していれば自ずと平衡電流となるため、ここで
は端子c、a間に抵抗4を接続したことにより流れる電
流について説明する。
【0035】以下の説明および図1、図3において用い
る主なベクトルの記号は以下の通りであり、その正方向
(基準方向)は図1に示す通りである。各電流は、上述
したように抵抗4を接続したことにより流れる電流であ
る(動力負荷による電流は除かれている)。また、以下
の説明においては、便宜上、各記号をベクトルのみなら
ずスカラー量(すなわち電圧値、電流値)を示すために
も用いている。
【0036】 Eu …分散型電源2のu相の相電圧ベクトル Ev …分散型電源2のv相の相電圧ベクトル Ew …分散型電源2のw相の相電圧ベクトル Euv…二次側のu相、v相間の線間電圧ベクトル Evw…二次側のv相、w相間の線間電圧ベクトル Ewu…二次側のw相、u相間の線間電圧ベクトル Eab…単相側の端子a、b間の電圧ベクトル Ebc…単相側の端子b、c間の電圧ベクトル Eca…単相側の端子c、a間の電圧ベクトル Iu …分散型電源2のu相の電流ベクトル Iv …分散型電源2のv相の電流ベクトル Iw …分散型電源2のw相の電流ベクトル IR1…変圧器5の二次巻線7s、8sの電流ベクトル IR2…抵抗4の電流ベクトル IC …コンデンサ10の電流ベクトル IL …リアクトル11の電流ベクトル
【0037】巻線7t、8tには、変圧器5の変圧比
(巻数比)に従って変圧された電圧が生成され、抵抗4
および巻線7t、8tには、電圧Ecaに比例した単相の
電流IR2が流れる。そして、電流IR2が流れると、変圧
器5の二次巻線7s、8sには、電流IR2と上記変圧比
とによって決まる電流IR1が流れる。これら電流ベクト
ルIR1、IR2は、図3に示すように電圧ベクトルEwu
(=Ew −Eu )と同じ向きを持っている。
【0038】さらに、端子u、v間に接続されたコンデ
ンサ10の電流ベクトルIC は、電圧ベクトルEuv(=
Eu −Ev )に対して90°進んだベクトルとなり、端
子v、w間に接続されたリアクトル11の電流ベクトル
IL は、電圧ベクトルEvw(=Ev −Ew )に対して9
0°遅れたベクトルとなる。ここで、電流IR1、IC、
IL (電流値)の間に以下の(1)式で示す関係が成立
するように、抵抗4の抵抗値に対し、電源周波数におけ
るコンデンサ10のインピーダンス(リアクタンス)お
よびリアクトル11のインピーダンス(リアクタンス)
が決定されている。 IC =IL =IR1×1/31/2 …(1)
【0039】U相、V相、W相の各電流ベクトルIu 、
Iv 、Iw は、それぞれ以下の(2)式、(3)式、
(4)式により定まる。 Iu =IC −IR1 …(2) Iv =IL −IC …(3) Iw =IR1−IL …(4)
【0040】その結果、図3に示すように、電流ベクト
ルIu 、Iv 、Iw の大きさ(電流値)は全て等しくな
り、向きはそれぞれ相電圧ベクトルEu 、Ev 、Ew の
向きと一致する。つまり、抵抗4を接続したことにより
流れる電流については、分散型電源2と三相電源3の力
率は1となり、且つ分散型電源2と三相電源3の電流は
完全な平衡三相電流となる。
【0041】以上述べたように、三相電源3または分散
型電源2からなる三相回路と抵抗4からなる単相回路と
を変圧装置1を介して接続すると、抵抗4に流れる単相
の電流IR2に応じて分散型電源2および三相電源3に流
れる三相の電流は、コンデンサ10に流れる電流IC と
リアクトル11に流れる電流IL との補償作用によって
平衡化される。
【0042】つまり、高圧三相電力系統、低圧三相電力
系統および単相電力系統を1つの変圧器5を用いて平衡
状態を保ちつつ接続することができ、複数の変圧器を用
いる構成に比べて無負荷損が低減し、電力変換効率を高
めることができる。この変圧装置1は、スコット結線変
圧器などとは異なり本質的に三相−単相の電力変換装置
であるため、後の第7実施例に示すように単相三線配電
方式への適用も可能となる。また、三相回路と単相回路
は絶縁されるとともに、変圧比に応じて三相回路と単相
回路の電圧を互いに独立して設定することができる。
【0043】さらに、本実施例では、抵抗4の抵抗値に
対しコンデンサ10のインピーダンスおよびリアクトル
11のインピーダンスが上記(1)式の関係を満たすよ
うに設定されているので、抵抗4を接続したことにより
流れる電流について、分散型電源2と三相電源3の力率
は1となり且つ完全な平衡三相電流が流れる。力率が1
となることにより、分散型電源2の容量や配電系統にお
ける損失などを低減することができる。
【0044】本実施例では、コンデンサ10とリアクト
ル11をともに二次側に接続したが、一次側または単相
回路側に接続しても電気的に等価となる。すなわち、コ
ンデンサ10は、一次巻線7p、二次巻線7s、巻線7
tの少なくとも1つの巻線に並列接続すれば良く、リア
クトル11は、一次巻線8p、二次巻線8s、巻線8t
の少なくとも1つの巻線に並列接続すれば良い。これに
より、例えば製作性やコストの面で低圧の方が有利なコ
ンデンサ10は二次側または単相回路側に接続し、高圧
の方が有利なリアクトル11は一次側に接続するといっ
た任意の構成態様とすることが可能となる。
【0045】(第2の実施形態)次に、本発明の第2実
施例(請求項3、4に対応)について図4ないし図6を
参照しながら説明する。図4は、変圧装置12の電気的
構成を示しており、図5は、その変圧装置12に用いら
れる変圧器13の巻線構成を示している。この変圧装置
12は、第1実施例で説明した変圧装置1に対し、変圧
器13の第3の巻線7t、8tが逆V結線である点、お
よびコンデンサ10とリアクトル11の接続位置が逆に
なっている点が異なっている。
【0046】すなわち、図5において、三脚鉄心6の脚
6a、6b、6cには一次巻線7p、8p、9pと二次
巻線7s、8s、9sがそれぞれデルタ結線となるよう
に巻回され、さらに脚6aには端子a、nを持つ巻線7
tが巻回され、脚6bには端子n、bを持つ巻線8tが
巻回されている。これら巻線7tと8tは逆V結線とさ
れており、端子a、b間には単相負荷である抵抗4が接
続されるようになっている。図4および図5に示すよう
に、端子u、v間には二次巻線7sと並列にリアクトル
11が接続され、端子v、w間には二次巻線8sと並列
にコンデンサ10が接続されている。
【0047】上記構成において、端子a、n間には二次
側の端子u、v間の電圧Euvに応じた電圧が生成され、
端子b、n間には二次側の端子v、w間の電圧Evwに対
応した電圧が生成される。その結果、端子a、b間の電
圧ベクトルは(Euv−Evw)に応じたベクトルとなり、
抵抗4および巻線7t、8tにはこの電圧に比例した単
相の電流IR2が流れる。そして、電流IR2が流れると、
変圧器13の二次巻線7s、8sには電流IR2と変圧比
とによって決まる電流IR1が流れる。この電流ベクトル
IR1は、図6に示すように電圧ベクトル(Euv−Evw)
と同じ向きを持つ。
【0048】さらに、端子u、v間に接続されたリアク
トル11の電流ベクトルIL は、電圧ベクトルEuvに対
して90°遅れたベクトルとなり、端子v、w間に接続
されたコンデンサ10の電流ベクトルIC は、電圧ベク
トルEvwに対して90°進んだベクトルとなる。ここ
で、電流IR1、IC 、IL (電流値)の間に以下の
(5)式で示す関係が成立するように、抵抗4の抵抗値
に対し、コンデンサ10のインピーダンスおよびリアク
トル11のインピーダンスが決定されている。 IC =IL =IR1 …(5)
【0049】u相、v相、w相の各電流ベクトルIu 、
Iv 、Iw は、それぞれ以下の(6)式、(7)式、
(8)式により定まる。 Iu =IR1+IL …(6) Iv =−2・IR1−IL +IC …(7) Iw =IR1−IC …(8)
【0050】その結果、図6に示すように、抵抗4を接
続したことにより流れる電流について、分散型電源2と
三相電源3の力率は1となり且つ完全な平衡三相電流が
流れる。従って、本実施例によっても第1実施例と同様
の効果を得ることができる。また、巻線7t、8tを逆
V結線とすることにより、変圧器13の利用率を高める
ことができる。
【0051】(第3の実施形態)次に、本発明の第3実
施例(請求項5、6に対応)に対応について図7および
図8を参照しながら説明する。図7は、変圧装置14の
電気的構成を示しており、図8は、その変圧装置14に
用いられる変圧器15の巻線構成を示している。この変
圧装置14は、第1実施例で説明した変圧装置1に対
し、変圧器15の第3の巻線が1つの巻線9tから構成
されている点が異なっている。
【0052】すなわち、図8において、三脚鉄心6の脚
6a、6b、6cには一次巻線7p、8p、9pと二次
巻線7s、8s、9sがそれぞれデルタ結線となるよう
に巻回され、さらに脚6cには端子a、bを持つ巻線9
tが巻回されている。端子a、b間には単相負荷である
抵抗4が接続されるようになっている。また、端子u、
v間には二次巻線7sと並列にコンデンサ10が接続さ
れ、端子v、w間には二次巻線8sと並列にリアクトル
11が接続されている。
【0053】上記構成において、端子a、b間には二次
側の端子w、u間の電圧Ewuに応じた電圧が生成され、
抵抗4および巻線9tにはこの電圧に比例した単相の電
流IR2が流れる。そして、電流IR2が流れると、変圧器
15の二次巻線9sには電流IR2と変圧比とによって決
まる電流IR1が流れる。この場合、電流IR1、IC 、I
L (電流値)の間には第1実施例で述べた(2)式、
(3)式、(4)式がそのまま成立し、さらに(1)式
が成立する場合の二次側のベクトル図は図3に示したよ
うになる。従って、本実施例によっても第1実施例と同
様の効果を得ることができる。
【0054】(第4の実施形態)次に、本発明の第4実
施例(請求項7に対応)について図9および図10を参
照しながら説明する。図9は、変圧装置16の電気的構
成を示しており、図10は、その変圧装置16に用いら
れるV結線変圧器17の巻線構成を示している。この変
圧装置14は、第1実施例で説明した変圧装置1に対
し、変圧器5に替えてV結線変圧器17を用いている点
が異なっている。
【0055】すなわち、図10において、三脚鉄心6の
脚6a、6cには一次巻線7p、8pと二次巻線7s、
8sと三次巻線7t、8tがそれぞれV結線となるよう
に巻回されている。端子a、c間には単相負荷である抵
抗4が接続されるようになっている。端子u、v間には
二次巻線7sと並列にコンデンサ10が接続され、端子
v、w間には二次巻線8sと並列にリアクトル11が接
続されている。
【0056】上記構成において、端子a、c間には二次
側の端子w、u間の電圧Ewuに応じた電圧が生成され、
抵抗4および巻線7t、8tにはこの電圧に比例した単
相の電流IR2が流れる。そして、電流IR2が流れると、
V結線変圧器17の二次巻線7s、8sには電流IR2と
変圧比とによって決まる電流IR1が流れる。この場合、
電流IR1、IC 、IL (電流値)の間には第1実施例で
述べた(2)式、(3)式、(4)式がそのまま成立
し、さらに(1)式が成立する場合の二次側のベクトル
図は図3に示したようになる。従って、本実施例によっ
ても第1実施例と同様の効果を得ることができる。
【0057】(第5の実施形態)次に、本発明の第5実
施例(請求項8に対応)について図11および図12を
参照しながら説明する。図11は、変圧装置18の電気
的構成を示しており、図12は、その変圧装置18に用
いられる逆V結線変圧器19の巻線構成を示している。
この変圧装置18は、第2実施例で説明した変圧装置1
2に対し、変圧器13に替えて逆V結線変圧器19を用
いている点が異なっている。
【0058】すなわち、図12において、三脚鉄心6の
脚6a、6cには一次巻線7p、8pと二次巻線7s、
8sがそれぞれV結線となるように巻回され、さらに脚
6aには端子a、nを持つ巻線7tが巻回され、脚6c
には端子n、bを持つ巻線8tが巻回されている。これ
ら巻線7tと8tは逆V結線とされており、端子a、b
間には単相負荷である抵抗4が接続されるようになって
いる。また、端子u、v間には二次巻線7sと並列にリ
アクトル11が接続され、端子v、w間には二次巻線8
sと並列にコンデンサ10が接続されている。
【0059】上記構成において、端子a、n間には二次
側の端子u、v間の電圧Euvに応じた電圧が生成され、
端子b、n間には二次側の端子v、w間の電圧Evwに対
応した電圧が生成され、抵抗4および巻線7t、8tに
は電圧(Euv−Evw)に比例した単相の電流IR2が流れ
る。そして、電流IR2が流れると、V結線変圧器17の
二次巻線7s、8sには電流IR2と変圧比とによって決
まる電流IR1が流れる。この場合、電流IR1、IC 、I
L (電流値)の間には第2実施例で述べた(6)式、
(7)式、(8)式がそのまま成立し、さらに(5)式
が成立する場合の二次側のベクトル図は図6に示したよ
うになる。従って、本実施例によっても第2実施例と同
様の効果を得ることができる。
【0060】(第6の実施形態)次に、本発明の第6実
施例(請求項9に対応)について図13および図14を
参照しながら説明する。図13は、変圧装置20の電気
的構成を示しており、図14は、その変圧装置20に用
いられる変圧器21の巻線構成を示している。この変圧
装置20は、第3実施例で説明した変圧装置14に対
し、変圧器21の脚6cに一次巻線9pが巻回されてお
らず一次巻線7p、8pがV結線とされている点が異な
っている。二次側に接続された三相の動力負荷が平衡し
ている場合、二次巻線9sには抵抗4に流れる電流IR2
に対応した電流のみが流れるので、二次巻線9sの電流
容量は他の二次巻線7s、8sの電流容量よりも小さく
しても良い。本実施例によっても第3実施例と同様の作
用および効果を得ることができる。
【0061】(第7の実施形態)次に、第1実施例に示
した変圧装置1に基づいて単相三線配電方式を実現した
第7実施例(請求項10に対応)について、その変圧装
置22の電気的構成を示す図15を参照しながら説明す
る。この図15において、変圧器23の脚6a(図2参
照)には一次巻線7pと二次巻線7sと巻線7t1、7t2
とが巻回され、脚6cには一次巻線8pと二次巻線8s
と巻線8t1、8t2とが巻回されている。巻線8t1と7t1
および8t2と7t2(第3の巻線に相当)は、それぞれ端
子b、o間および端子o、a間においてV結線されてお
り、これら2つのV結線は直列に接続されてW字形接続
の回路形態となっている。端子b、o間と端子o、a間
には、それぞれ単相回路である抵抗4a、4bが接続さ
れている。
【0062】この変圧装置22は、スコット結線変圧器
や変形ウッドブリッジ回路とは異なり、三相回路から単
相三線式回路への変圧装置となる。従って、三相回路と
単相回路との間に変圧装置22を介在させることによ
り、工場などで用いられる複数の単相負荷に対して、三
相の分散型電源2などにより生成された電力を平衡した
状態で且つ効率良く供給することが可能となる。
【0063】(第8の実施形態)図16は、本発明の第
8実施例(請求項10に対応)を示す変圧装置24の電
気的構成図である。この変圧装置24は、第2実施例に
示した変圧装置12に基づいて単相三線配電方式を実現
したものである。この図16において、変圧器25の脚
6a(図5参照)には一次巻線7pと二次巻線7sと巻
線7t1、7t2とが巻回され、脚6bには一次巻線7pと
二次巻線8sと巻線8t1、8t2とが巻回されている。巻
線7t1と8t1および7t2と8t2は、それぞれ端子a、o
間および端子o、b間において逆V結線されており、こ
れら2つのV結線は直列に接続されてW字形接続の回路
形態となっている。端子a、o間と端子o、b間には、
それぞれ抵抗4a、4bが接続されている。
【0064】この変圧装置24を用いて三相回路と単相
回路とを接続することにより、上述した第7実施例と同
様に三相電源3または分散型電源2の電力を平衡した状
態で且つ効率良く抵抗4a、4bに供給することがで
き、しかも変圧器25の利用率を高められる。
【0065】(第9の実施形態)図17は、本発明の第
9実施例(請求項10に対応)を示す変圧装置26の電
気的構成図である。この変圧装置26は、第3実施例に
示した変圧装置14に基づいて単相三線配電方式を実現
したものである。この図17において、変圧器27の脚
6c(図8参照)には一次巻線9pと二次巻線9sと巻
線9t1、9t2(第3の巻線に相当)が巻回されている。
巻線9t1および9t2は、それぞれ端子oを共通とする端
子a、oおよび端子o、bを有しており、端子a、o間
と端子o、b間には、それぞれ抵抗4a、4bが接続さ
れている。この変圧装置26を用いて三相回路と単相回
路とを接続することにより、上述の第7実施例と同様の
効果を得ることができる。
【0066】(第10の実施形態)次に、本発明の第1
0実施例(請求項11に対応)について図18および図
19を参照しながら説明する。図18は、変圧装置28
の電気的構成を示しており、図19は、その変圧装置2
8に用いられる変圧器29の巻線構成を示している。こ
の変圧装置28は、第4実施例で説明した変圧装置16
に対し、変圧器29に分離独立した第3の巻線7hと第
4の巻線8hを設けた点が異なっている。
【0067】すなわち、図19において、三脚鉄心6の
脚6aには、一次巻線7pと二次巻線7sと第3の巻線
7hが巻回されており、脚6cには、一次巻線8pと二
次巻線8sと第4の巻線8hが巻回されている。一次巻
線7p、8pと二次巻線7s、8sはそれぞれV結線さ
れており、一次側の端子U、V、WにはUVWの相順を
持つ低圧の分散型電源2が接続され、二次側の端子u、
w間には単相負荷である抵抗4が接続されるようになっ
ている。また、巻線7hと巻線8hはそれぞれ独立した
端子d、eと端子f、gを有しており、端子d、e間に
は巻線7hと並列にコンデンサ10が接続され、端子
f、g間には巻線8hと並列にリアクトル11が接続さ
れている。
【0068】本構成によれば、一次側に換算して上記
(1)式が成立するときの一次側のベクトル図は図3に
示したようになり、第1実施例(第4実施例)と同様の
作用、効果を得ることができる。また、巻線7hと8h
は互いに分離独立した巻線であるため、各巻線7h、8
hの電圧をそれぞれコンデンサ10およびリアクトル1
1にとって都合の良い電圧に設定することができる。そ
の結果、例えば端子d、e間の電圧を低く設定し、端子
f、g間の電圧を高く設定することにより、コンデンサ
10とリアクトル11の製作性を高めて低コスト化を図
ることができる。
【0069】(第11の実施形態)次に、本発明の第1
1実施例(請求項12に対応)について図20および図
21を参照しながら説明する。図20は、変圧装置30
の電気的構成を示しており、図21は、その変圧装置3
0に用いられる変圧器31の巻線構成を示している。こ
の変圧装置30は、第5実施例で説明した変圧装置18
に対し、変圧器31に分離独立した第3の巻線7hと第
4の巻線8hを設けた点が異なっている。変圧器31の
巻線構成は、二次巻線7s、8sが逆V結線されている
点を除き第10実施例の変圧器29と同じである。端子
d、e間には巻線7hと並列にリアクトル11が接続さ
れ、端子f、g間には巻線8hと並列にコンデンサ10
が接続されている。
【0070】本構成によれば、一次側に換算して上記
(5)式が成立するときの一次側のベクトル図は図6に
示したようになり、第2実施例(第5実施例)と同様の
作用、効果を得ることができる。また、巻線7hと8h
は互いに分離独立した巻線であるため、第10実施例と
同様に、端子d、e間の電圧および端子f、g間の電圧
をそれぞれコンデンサ10およびリアクトル11にとっ
て都合の良い電圧に設定することができる。
【0071】(第12の実施形態)図22は、本発明の
第12実施例(請求項13に対応)を示す変圧装置32
の電気的構成図である。この変圧装置32は、第10実
施例に示した変圧装置28に基づいて単相三線配電方式
を実現したものである。図22において、変圧器33の
脚6a(図19参照)には一次巻線7pと二次巻線7s
1、7s2と巻線7hとが巻回され、脚6cには一次巻線
8pと二次巻線8s1、8s2と巻線8hとが巻回されてい
る。二次巻線8s1と7s1および8s2と7s2は、それぞれ
端子w、o間および端子o、u間においてV結線されて
おり、これら2つのV結線は直列に接続されてW字形接
続の回路形態となっている。端子w、o間と端子o、u
間には、それぞれ単相回路である抵抗4a、4bが接続
されている。この変圧装置32によれば、第7実施例お
よび第10実施例と同様の効果を得ることができる。
【0072】(第13の実施形態)図23は、本発明の
第13実施例(請求項13に対応)を示す変圧装置34
の電気的構成図である。この変圧装置34は、第11実
施例に示した変圧装置30に基づいて単相三線配電方式
を実現したものである。図23において、変圧器35の
脚6a(図21参照)には一次巻線7pと二次巻線7s
1、7s2と巻線7hとが巻回され、脚6cには一次巻線
8pと二次巻線8s1、8s2と巻線8hとが巻回されてい
る。二次巻線7s1と8s1および7s2と8s2は、それぞれ
端子u、o間および端子o、v間において逆V結線され
ており、これら2つのV結線は直列に接続されてW字形
接続の回路形態となっている。端子u、o間と端子o、
v間には、それぞれ抵抗4a、4bが接続されている。
この変圧装置34によれば、第8実施例および第11実
施例と同様の効果を得ることができる。
【0073】(第14の実施形態)次に、本発明の第1
4実施例(請求項14に対応)について図24および図
25を参照しながら説明する。図24は、変圧装置36
の電気的構成を示しており、図25は、その変圧装置3
6に用いられる変圧器37の巻線構成を示している。こ
の変圧装置36は、第6実施例で説明した変圧装置20
に対し、変圧器37に分離独立した第3の巻線7hと第
4の巻線8hを設けた点が異なっている。
【0074】すなわち、三脚鉄心6の脚6aには一次巻
線7pと第3の巻線7hが巻回され、脚6bには一次巻
線8pと第4の巻線8hが巻回され、脚6cには一次巻
線9pと二次巻線9sが巻回されている。一次巻線7
p、8p、9pはデルタ結線されており、一次側の端子
U、V、WにはUVWの相順を持つ低圧の分散型電源2
が接続され、二次側の端子u、w間には単相負荷である
抵抗4が接続されるようになっている。また、端子d、
e間には巻線7hと並列にコンデンサ10が接続され、
端子f、g間には巻線8hと並列にリアクトル11が接
続されている。
【0075】本構成によれば、一次側に換算して上記
(1)式が成立するときの一次側のベクトル図は図3に
示したようになり、第1実施例と同様の作用、効果を得
ることができる。また、巻線7hと8hは互いに分離独
立した巻線であるため、第10実施例と同様に、端子
d、e間の電圧および端子f、g間の電圧をそれぞれコ
ンデンサ10およびリアクトル11にとって都合の良い
電圧に設定することができる。
【0076】(第15の実施形態)図26は、本発明の
第15実施例(請求項15に対応)を示す変圧装置38
の電気的構成図である。この変圧装置38は、第14実
施例に示した変圧装置36に基づいて単相三線配電方式
を実現したものである。変圧器39の脚6c(図25参
照)には二次巻線9s1、9s2が巻回されている。二次巻
線9s1および9s2は、それぞれ端子oを共通とする端子
w、oおよび端子o、uを有しており、端子w、o間と
端子o、u間にはそれぞれ抵抗4a、4bが接続されて
いる。この変圧装置38を用いて三相回路と単相回路と
を接続することにより、第9実施例および第14実施例
と同様の効果を得ることができる。
【0077】(第16の実施形態)次に、本発明の第1
6実施例(請求項16、17に対応)について、変圧装
置の電気的構成を示す図27および電流ベクトルを示す
図28を参照しながら説明する。この図27に示す変圧
装置40は、端子a、c間に接続される単相負荷41
(単相回路に相当)が照明装置などの抵抗負荷である場
合はもとより、単相負荷41がモータを具備している場
合、あるいは変圧器5の端子a、c間が系統連系されて
いる場合などに好適となるものである。
【0078】この変圧装置40は、図1に示す変圧装置
1に対し以下の点が異なっている。すなわち、端子uと
コンデンサ10との間および端子wとリアクトル11と
の間に、それぞれ開閉器42および43(開閉手段に相
当)が接続されている。また、三相電源3と変圧装置4
0の端子U、V、Wとの間には、互いに連動して開閉動
作する開閉器44、45、46が接続されており、分散
型電源2と変圧装置40の端子u、v、wとの間には、
互いに連動して開閉動作する開閉器47、48、49が
接続されている。制御回路50(開閉制御手段に相当)
は、単相負荷41に供給される電力を検出可能に構成さ
れており、この検出した単相電力と開閉器44ないし4
9の開閉状態とに基づいて開閉器42と43を開閉制御
するようになっている。なお、コンデンサ10とリアク
トル11の各インピーダンスは、第1実施例と同様に設
定されている。
【0079】上記開閉器42、43は、制御回路50に
よって以下に示す2つの場合に開放状態とされる。 (1)開閉器44ないし49が開放状態とされる場合 単相負荷41が速度起電力を持っている場合または端子
c、a間に系統の電圧が印加されている場合において開
閉器44ないし49が開放されると、上記系統電圧が変
圧器5の二次側の端子w、u間に現れ、コンデンサ10
とリアクトル11との間で直列共振が発生する。従っ
て、端子c、a間に電圧が印加される虞のある回路形態
においては、制御回路50は、開閉器44ないし49を
開放するのに先立って開閉器42および43を開放し、
コンデンサ10およびリアクトル11をそれぞれ端子
u、v間および端子v、w間から切り離す。これによ
り、直列共振による過大電流の発生を防止することがで
きる。
【0080】(2)分散型電源2または三相電源3から
単相負荷41への供給電力が所定値以下の場合 コンデンサ10およびリアクトル11がそれぞれ端子
u、v間および端子v、w間に接続されている場合、単
相負荷41への供給電力(以下、単相負荷容量と称す)
が小さくなっても、コンデンサ10とリアクトル11と
に一定の無効電流が流れることにより、分散型電源2ま
たは三相電源3から無効電流が流れる。その結果、コン
デンサ10、リアクトル11、分散型電源2内のインバ
ータ回路などにおいて無効電流に起因する誘電損失、励
磁損失、銅損などが発生し、変圧装置40の効率が低下
する。
【0081】一方、分散型電源2から単相負荷41に電
力を供給している場合、分散型電源2のインバータ回路
の出力電流が定格電流を超えないように保護制御した状
態の下で上記インバータ回路が出力できる電力は、分散
型電源2が出力可能な定格三相電力(以下、三相電源容
量と称す)の1/31/2である。
【0082】そこで、制御回路50は、単相負荷容量が
三相電源容量の1/31/2以下である場合には、開閉
器42および43を開放し、コンデンサ10およびリア
クトル11をそれぞれ端子u、v間および端子v、w間
から切り離すように制御する。この開放状態では、コン
デンサ10とリアクトル11での損失が零となるので、
変圧装置40全体としての電力損失を低減でき効率を高
めることができる。
【0083】また、単相負荷容量が三相電源容量の1/
1/2を超えた場合には、開閉器42および43を閉
じることにより分散型電源2から単相負荷41に対し三
相電源容量に相当する電力を供給可能となる。図28
は、単相負荷41が照明装置などの抵抗負荷であって且
つ単相負荷容量が三相電源容量の1/31/2(57.
7%負荷)である場合に開閉器42、43を閉じた時の
二次側の電流ベクトルを示している。この時、電流IC
、IL 、IR1(電流値)の間に以下の(9)式で示す
関係が成立する。 IC =IL =IR1=Iv …(9)
【0084】以上説明したように、本実施例によれば開
閉器42、43の開閉制御を実行することにより、開閉
器44ないし49を開放して分散型電源2と三相電源3
を切り離した状態での直列共振の発生を防止でき、変圧
装置40全体としての効率を高めることができ、さらに
分散型電源2から単相負荷41に対し最大で三相電源容
量に等しい電力を供給可能となる。
【0085】(第17の実施形態)次に、本発明の第1
7実施例について、変圧装置の電気的構成を示す図29
および電流ベクトルを示す図30を参照しながら説明す
る。この図29に示す変圧装置51は、第16実施例で
説明した変圧装置40と同様に、図4に示す変圧装置1
2に対し開閉器42ないし49を設けた構成となってい
る。コンデンサ10とリアクトル11の各インピーダン
スは、変圧装置12と同様に設定されている。
【0086】開閉器42、43が開放状態とされる条件
は第16実施例で説明した(1)および(2)と同様で
ある。ただし、分散型電源2のインバータ回路の出力電
流が定格電流を超えないように保護制御した状態の下
で、上記インバータ回路が出力できる電力は、分散型電
源2が出力可能な定格三相電力(三相電源容量)の1/
2である。従って、上述した(2)において、単相負荷
容量が三相電源容量の1/2以下である場合に開閉器4
2および43を開放し、コンデンサ10およびリアクト
ル11をそれぞれ端子v、w間および端子u、v間から
切り離すように制御する。
【0087】そして、単相負荷容量が三相電源容量の1
/2を超えた場合には、開閉器42および43を閉じる
ことにより分散型電源2から単相負荷41に対し三相電
源容量に相当する電力を供給可能となる。図30は、単
相負荷41が照明装置などの抵抗負荷であって且つ単相
負荷容量が三相電源容量の1/2(50%負荷)である
場合に開閉器42、43を閉じた時の電流ベクトルを示
している。この時、電流IC 、IL 、IR1(電流値)の
間に以下の(10)式、(11)式で示す関係が成立する。 Iu =Iw =31/2・IR1=31/2/2・IL …(10) Iv =0 …(11) 本実施例によっても、開閉器42、43の開閉制御を実
行することにより、第16実施例と同様の作用および効
果を得ることができる。
【0088】(第18の実施形態)次に、第2実施例を
変形した第18実施例について、変圧装置の電気的構成
を示す図31を参照しながら説明する。この図31に示
す変圧装置52は、端子uとリアクトル11(誘導性受
動回路に相当)との間および端子wとコンデンサ10
(容量性受動回路に相当)との間にそれぞれ自励式のイ
ンバータ回路53および54(電流制御手段に相当)を
接続した構成となっている。このインバータ回路53お
よび54は、それぞれリアクトル11およびコンデンサ
10に流れる電流を制御するようになっている。
【0089】端子a、b間に接続された単相負荷41が
照明装置などの抵抗負荷である場合、電流IC 、IL 、
IR1(電流値)の間に常に上述した(5)式で示す関係
が成立するように、リアクトル11とインバータ回路5
3との直列回路55(誘導性インピーダンス回路に相
当)の等価インピーダンス(等価リアクタンス)と、コ
ンデンサ10とインバータ回路54との直列回路56
(容量性インピーダンス回路に相当)の等価インピーダ
ンス(等価リアクタンス)とが制御されている。この場
合、インバータ回路53は誘導性の状態で運転され、イ
ンバータ回路54は容量性の状態で運転される。これに
より、単相負荷41の大きさにかかわらず、分散型電源
2と三相電源3の電流を常に平衡させることが可能とな
る。
【0090】また、単相負荷41の力率が1でない場合
であっても、その力率に応じて上記直列回路55、56
の等価インピーダンスを容量性または誘導性に制御する
ことにより、分散型電源2と三相電源3の電流を常に平
衡させることが可能となる。このように、本実施例の変
圧装置52は不平衡電流を流すことができない分散型電
源2や三相電源3に対しても適用可能となる。
【0091】(第19の実施形態)次に、本発明の第1
9実施例について、変圧装置の電気的構成を示す図32
を参照しながら説明する。この図32に示す変圧装置5
7の端子u、v間、端子v、w間には、それぞれ自励式
のインバータ回路58(誘導性インピーダンス回路、電
流制御手段に相当)、自励式のインバータ回路59(容
量性インピーダンス回路、電流制御手段に相当)が接続
されている。変圧器13の一次側の端子U、V、Wには
相順がUVWの三相電源3が接続され、二次側の端子
u、v、wには相順がuvwの分散型電源2が接続さ
れ、端子a、b間には単相負荷41が接続されている。
【0092】単相負荷41が照明装置などの抵抗負荷で
ある場合、インバータ回路58は分散型電源2の電圧E
uvに対し遅れ電流を供給するように誘導性の状態で運転
され、インバータ回路59は分散型電源2の電圧Evwに
対し進み電流を供給するように容量性の状態で運転され
る。さらに、インバータ回路58、59に流れる電流を
それぞれ図32に示す向きを基準方向としてIL 、IC
とすれば、電流IL 、IC 、IR1(電流値)の間に常に
上述した(5)式で示す関係が成立するようにインバー
タ回路58、59が制御される。これにより、単相負荷
41の大きさにかかわらず、分散型電源2と三相電源3
の電流を常に平衡させることが可能となる。
【0093】また、単相負荷41の力率が1でない場合
であっても、インバータ回58が出力する誘導性電流の
位相およびインバータ回路59が出力する容量性電流の
位相を単相負荷41の力率角に応じてそれぞれ90°遅
れおよび90°進みの状態から変化させることにより、
分散型電源2と三相電源3の電流を常に平衡させること
が可能となる。
【0094】(第20の実施形態)以下、本発明の第2
0実施例について、図33および図34を参照しながら
説明する。図33は、三相回路に単相回路を接続する際
に用いられる変換回路の電気的構成を示している。この
変換回路60(電気回路に相当)は、分散型電源2(三
相回路に相当)により生成された三相電力を単相電力に
変換し、それを照明装置(例えば100V系)などの単
相負荷41(単相回路に相当)に供給するものである。
風力発電機、マイクロガスタービン発電機、燃料電池な
どの分散型電源2は、三相電圧(例えば400V系)を
出力するインバータ回路(図示せず)を備えている。こ
のインバータ回路は、正相分電流のみならず逆相分電流
も出力できるようになっている。
【0095】変換回路60の端子U、V間、端子V、W
間には、それぞれ単相変圧器61の一次巻線61p、単
相変圧器62の一次巻線62pが接続されている。これ
ら単相変圧器61、62の二次巻線61s、62sに
は、それぞれコンデンサ10(容量性インピーダンス回
路に相当)、リアクトル11(誘導性インピーダンス回
路に相当)が接続されている。端子U、V、Wには、相
順がUVWの三相電圧を出力する上記分散型電源2が接
続され、端子W、U間には上記単相負荷41が接続され
ている。
【0096】次に、本実施例の作用について図34も参
照しながら説明する。図34(a)は電圧ベクトル、
(b)は100%負荷時の電流ベクトル、(c)は50
%負荷時の電流ベクトル、(d)は無負荷時の電流ベク
トルを示している。以下の説明および図33、図34に
おいて用いる主なベクトルの記号は第1実施例と同様に
定義されており、その正方向(基準方向)は図33に示
す通りである。電流IC とIL は、一次側に換算した電
流を示している。
【0097】図34(b)〜(d)に示すように、コン
デンサ10の電流ベクトルIC (一次側換算)は、電圧
ベクトルEUVに対して90°進んだベクトルとなり、リ
アクトル11の電流ベクトルIL (一次側換算)は、電
圧ベクトルEVWに対して90°遅れたベクトルとなる。
また、単相負荷41が照明装置などの抵抗負荷の場合、
その電流ベクトルI1 は電圧ベクトルEWUと同相のベク
トルとなる。
【0098】U相、V相、W相の各電流ベクトルIU 、
IV 、IW は、それぞれ第1実施例で示した(2)式、
(3)式、(4)式と同様に定まる。ここで、分散型電
源2が単相負荷41に定格電力を供給している100%
負荷の状態(つまり図34(b)の状態)において、電
流IC 、IL 、I1 (電流値)の間に第1実施例で示し
た(1)式と同様の関係が成立するように、電源周波数
におけるコンデンサ10のインピーダンス(リアクタン
ス)およびリアクトル11のインピーダンス(リアクタ
ンス)が決定されている。
【0099】各インピーダンスをこのように決定する
と、図34(b)に示す100%負荷の状態において、
電流ベクトルIU 、IV 、IW の大きさ(電流値)は全
て等しくなり、その向きはそれぞれ相電圧ベクトルEU
、EV 、EW の向きと一致する。つまり、分散型電源
2の力率は1となり、且つ分散型電源2の電流は完全な
平衡三相電流となる。
【0100】これに対し、図34(c)、(d)に示す
ように負荷が軽くなると、電流ベクトルIU とIW の大
きさと向きとが変化する。すなわち、図34(c)に示
す50%負荷時にあっては、電流ベクトルIU とIW と
は同一ベクトルとなり、その向きは電流ベクトルIV と
180°の位相差を持ち、その大きさは電流ベクトルI
V の1/2となる。この時、分散型電源2には等しい大
きさの正相分電流と逆相分電流とからなる不平衡電流が
流れる。また、図34(d)に示す無負荷時にあって
は、電流ベクトルIU 、IV 、IW の大きさ(電流値)
は全て等しくなり、その向きはそれぞれ相電圧ベクトル
EW 、EV 、EU の向きと一致する。この時、分散型電
源2には逆相分電流のみが流れる。
【0101】分散型電源2はインバータ回路により三相
電圧を出力しており、逆相分電流も流し出すことができ
るので、負荷が軽くなって不平衡電流が流れても支障な
く運転し続けることができる。また、図34(c)、
(d)から明らかなように、負荷が軽くなっても、電流
IU 、IV 、IW の大きさは100%負荷時における大
きさ(原点Oを中心とする二点鎖線の円で示す)を超え
ることがないため、インバータ回路に過大な電流が流れ
ることもない。
【0102】以上述べたように、変換回路60は、スコ
ット結線変圧器などとは異なり三相から単相への変換回
路である。このため、単相負荷41を2つに分割して
(振り分けて)接続する必要がなく、単一の単相負荷4
1が接続された状態で分散型電源2に三相電流を流すこ
とができる。
【0103】単相負荷41が抵抗負荷である場合に、1
00%負荷時において分散型電源2の力率が1となり且
つ分散型電源2の電流が完全な平衡三相電流となるよう
にコンデンサ10とリアクトル11のインピーダンスが
決定されているので、分散型電源2の定格容量(例え
ば、分散型電源に用いられる図示しない三相インバータ
回路の定格容量)を低減することができる。また、本実
施例では分散型電源2がインバータ回路を具備している
ので、軽負荷状態または無負荷状態において不平衡電流
が増大しても運転を継続することができる。
【0104】(その他の実施形態)なお、本発明は上記
し且つ図面に示す各実施例に限定されるものではなく、
例えば以下のように変形または拡張が可能である。第1
実施例、第2実施例および第3実施例では一次巻線7
p、8p、9pと二次巻線7s、8s、9sをともにデ
ルタ結線としたが、一次巻線と二次巻線のうち一方の巻
線のみをデルタ結線とし他方の巻線をスター結線とした
変圧器を用いても良い。この場合には、デルタ結線され
た巻線または巻線7t、8tに対しコンデンサ10とリ
アクトル11を接続すれば良い。
【0105】第1実施例で説明した理由と同様の理由に
より、第2実施例および第5実施例において、リアクト
ル11は、一次巻線7p、二次巻線7s、巻線7tの少
なくとも1つの巻線に並列接続すれば良く、コンデンサ
10は、一次巻線8p、二次巻線8s、巻線8tの少な
くとも1つの巻線に並列接続すれば良い。
【0106】同様に、第3実施例、第6実施例および第
9実施例において、コンデンサ10は、一次巻線7pと
二次巻線7sの少なくとも一方の巻線に並列接続すれば
良く、リアクトル11は、一次巻線8pと二次巻線8s
の少なくとも一方の巻線に並列接続すれば良い。
【0107】同様に、第4実施例において、コンデンサ
10は、一次巻線7p、二次巻線7s、三次巻線7tの
少なくとも一つの巻線に並列接続すれば良く、リアクト
ル11は、一次巻線8p、二次巻線8s、三次巻線8t
の少なくとも一つの巻線に並列接続すれば良い。
【0108】同様に、第7実施例において、コンデンサ
10は、一次巻線7p、二次巻線7s、巻線7t1、7t2
の少なくとも一つの巻線に並列接続すれば良く、リアク
トル11は、一次巻線8p、二次巻線8s、巻線8t1、
8t2の少なくとも一つの巻線に並列接続すれば良い。
【0109】同様に、第8実施例において、リアクトル
11は、一次巻線7p、二次巻線7s、巻線7t1、7t2
の少なくとも一つの巻線に並列接続すれば良く、コンデ
ンサ10は、一次巻線8p、二次巻線8s、巻線8t1、
8t2の少なくとも一つの巻線に並列接続すれば良い。
【0110】第3ないし第15の各実施例および第20
実施例においても、コンデンサ10およびリアクトル1
1にそれぞれ直列に開閉器42および43を接続し、第
16、第17実施例で説明した開閉制御(1)および
(2)を実行するようにしても良い。
【0111】第16、第17実施例で説明した開放条件
(1)において、開閉器44ないし49を開放するのに
先立って開閉器42と43の何れか一方のみを開放すれ
ば直列共振の発生を防止できる。開閉器42と43の何
れか一方のみを設けても直列共振の発生を防止できる。
また、損失を低減する上では開閉器42と43をともに
設けることが好ましいが、何れか一方の開閉器のみを設
けても損失低減効果がある。
【0112】第1ないし第15の各実施例および第20
実施例において、単相回路が抵抗4ではなく速度起電力
を持つ単相負荷や系統である場合、単相回路と直列に開
閉器を設け、変圧装置と分散型電源2との間および変圧
装置と三相電源3との間をともに開路する時に上記開閉
器を開路するように構成すると良い。これにより直列共
振の発生を防止することができる。
【0113】電流制御手段はインバータ回路に限られ
ず、無効電力補償が可能な回路例えばTCR(Thyristo
r Controlled Reactor)やTSR(Thyristor Switched
Capacitor)などを用いても良い。
【0114】上述した各実施例において、コンデンサ1
0に替えて、電源周波数でのインピーダンスが容量性と
なるようなコンデンサとリアクトルとの直列回路を用い
ても良い。これにより、電源投入時にコンデンサに流れ
る突入電流を抑制することができる。また、リアクトル
11に替えて、電源周波数でのインピーダンスが誘導性
となるようなリアクトルとコンデンサとの直列回路を用
いても良い。
【0115】第1ないし第15の各実施例において単相
回路は抵抗4に限られない。また、単相負荷41は照明
装置に限られず、その他の抵抗負荷、誘導性負荷、容量
性負荷、例えば商用周波数単相交流方式を採用する交流
電気鉄道などであっても良い。さらに、抵抗4や単相負
荷41に替えて単相で系統連系するように構成しても良
い。この場合には、三相回路例えば上記分散型電源2を
単機運転モードまたは系統連系モードで運転して三相−
単相電力変換を行うことができる。
【0116】第1、第3ないし第15、第20の各実施
例において、リアクトル11およびコンデンサ10にそ
れぞれ自励式のインバータ回路53および54を直列に
接続し、第18実施例と同様の制御を行うように構成し
ても良い。また、リアクトル11およびコンデンサ10
に替えて自励式のインバータ回路58および59を設
け、第19実施例と同様の制御を行うように構成しても
良い。
【0117】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の変圧装置は、一次巻線と二次巻線のうち少なくとも一
つの巻線がデルタ結線とされた三相変圧器に対し、その
デルタ結線とされた一つの巻線の端子をU、V、Wとし
た場合、端子U、V間の巻線が巻回された鉄心脚および
端子V、W間の巻線が巻回された鉄心脚にそれぞれ端子
a、bを持つ第3の巻線および端子b、cを持つ第3の
巻線をV結線となるように巻回してなる変圧器を備え、
端子U、V間と端子a、b間の少なくとも一方に容量性
インピーダンス回路を接続し、端子V、W間と端子b、
c間の少なくとも一方に誘導性インピーダンス回路を接
続するとともに、一次巻線と二次巻線の少なくとも一方
に相順がUVWである三相回路を接続し、端子a、c間
に単相回路を接続するように構成したので、三相回路に
おける不平衡を低減しつつ三相回路と単相回路とを連結
することができる。また、高圧三相電力系統、低圧三相
電力系統および単相電力系統を1つの変圧器で接続する
ことができ、複数の変圧器を用いる構成に比べて無負荷
損を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す変圧装置の電気的構
成図
【図2】変圧器の巻線構成を示す図
【図3】二次側のベクトル図
【図4】本発明の第2実施例を示す図1相当図
【図5】図2相当図
【図6】図3相当図
【図7】本発明の第3実施例を示す図1相当図
【図8】図2相当図
【図9】本発明の第4実施例を示す図1相当図
【図10】図2相当図
【図11】本発明の第5実施例を示す図1相当図
【図12】図2相当図
【図13】本発明の第6実施例を示す図1相当図
【図14】図2相当図
【図15】本発明の第7実施例を示す図1相当図
【図16】本発明の第8実施例を示す図1相当図
【図17】本発明の第9実施例を示す図1相当図
【図18】本発明の第10実施例を示す図1相当図
【図19】図2相当図
【図20】本発明の第11実施例を示す図1相当図
【図21】図2相当図
【図22】本発明の第12実施例を示す図1相当図
【図23】本発明の第13実施例を示す図1相当図
【図24】本発明の第14実施例を示す図1相当図
【図25】図2相当図
【図26】本発明の第15実施例を示す図1相当図
【図27】本発明の第16実施例を示す図1相当図
【図28】図3相当図
【図29】本発明の第17実施例を示す図1相当図
【図30】図3相当図
【図31】本発明の第18実施例を示す図1相当図
【図32】本発明の第19実施例を示す図1相当図
【図33】本発明の第20実施例を示す変換回路の電気
的構成図
【図34】電圧および電流のベクトル図
【符号の説明】
1、12、14、16、18、20、22、24、2
6、28、30、32、34、36、38、40、5
1、52、57は変圧装置、2は分散型電源(三相回
路)、3は三相電源(三相回路)、4、4a、4bは抵
抗(単相回路)、5、13、15、21、23、25、
27、29、31、33、35、37、39は変圧器、
6a、6b、6cは脚(鉄心脚)、7p、8p、9pは
一次巻線、7s、7s1、7s2、8s、8s1、8s2、9
s、9s1、9s2は二次巻線、7t、7t1、7t2、8t、
8t1、8t2、9t、9t1、9t2は巻線(三次巻線、第3
の巻線)、7hは巻線(第3の巻線)、8hは巻線(第
4の巻線)、10はコンデンサ(容量性インピーダンス
回路)、11はリアクトル(誘導性インピーダンス回
路、17はV結線変圧器、19は逆V結線変圧器、41
は単相負荷(単相回路)、42、43は開閉器(開閉手
段)、50は制御回路(開閉制御手段)、53、54は
インバータ回路(電流制御手段)、55は直列回路(誘
導性インピーダンス回路)、56は直列回路(容量性イ
ンピーダンス回路)、58はインバータ回路(誘導性イ
ンピーダンス回路、電流制御手段)、59はインバータ
回路(容量性インピーダンス回路、電流制御手段)、6
0は変換回路(電気回路)、61、62は単相変圧器、
61p、62pは一次巻線、61s、62sは二次巻線
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野宮 成生 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一次巻線と二次巻線のうち少なくとも一
    つの巻線がデルタ結線とされた三相変圧器に対し、その
    デルタ結線とされた一つの巻線の端子をU、V、Wとし
    た場合、端子U、V間の巻線が巻回された鉄心脚および
    端子V、W間の巻線が巻回された鉄心脚にそれぞれ端子
    a、bを持つ第3の巻線および端子b、cを持つ第3の
    巻線をV結線となるように巻回してなる変圧器を備え、 前記端子U、V間と前記端子a、b間の少なくとも一方
    に容量性インピーダンス回路を接続し、前記端子V、W
    間と前記端子b、c間の少なくとも一方に誘導性インピ
    ーダンス回路を接続するとともに、 前記一次巻線と二次巻線の少なくとも一方に相順がUV
    Wである三相回路を接続し、前記端子a、c間に単相回
    路を接続するように構成したことを特徴とする変圧装
    置。
  2. 【請求項2】 前記変圧器の一次巻線と二次巻線がとも
    にデルタ結線とされ、それぞれの巻線の端子をU1、V
    1、W1およびU2、V2、W2とした場合、前記端子
    U1、V1間、前記端子U2、V2間および前記端子
    a、b間の少なくとも一つに容量性インピーダンス回路
    を接続し、前記端子V1、W1間、前記端子V2、W2
    間および前記端子b、c間の少なくとも一つに誘導性イ
    ンピーダンス回路を接続したことを特徴とする請求項1
    記載の変圧装置。
  3. 【請求項3】 一次巻線と二次巻線のうち少なくとも一
    つの巻線がデルタ結線とされた三相変圧器に対し、その
    デルタ結線とされた一つの巻線の端子をU、V、Wとし
    た場合、端子U、V間の巻線が巻回された鉄心脚および
    端子V、W間の巻線が巻回された鉄心脚にそれぞれ端子
    a、nを持つ第3の巻線および端子b、nを持つ第3の
    巻線を逆V結線となるように巻回してなる変圧器を備
    え、 前記端子U、V間と前記端子a、n間の少なくとも一方
    に誘導性インピーダンス回路を接続し、前記端子V、W
    間と前記端子b、n間の少なくとも一方に容量性インピ
    ーダンス回路を接続するとともに、 前記一次巻線と二次巻線の少なくとも一方に相順がUV
    Wである三相回路を接続し、前記端子a、b間に単相回
    路を接続するように構成したことを特徴とする変圧装
    置。
  4. 【請求項4】 前記変圧器の一次巻線と二次巻線がとも
    にデルタ結線とされ、それぞれの巻線の端子をU1、V
    1、W1およびU2、V2、W2とした場合、前記端子
    U1、V1間、前記端子U2、V2間および前記端子
    a、n間の少なくとも一つに誘導性インピーダンス回路
    を接続し、前記端子V1、W1間、前記端子V2、W2
    間および前記端子b、n間の少なくとも一つに容量性イ
    ンピーダンス回路を接続したことを特徴とする請求項3
    記載の変圧装置。
  5. 【請求項5】 一次巻線と二次巻線のうち少なくとも一
    つの巻線がデルタ結線とされた三相変圧器に対し、その
    デルタ結線とされた一つの巻線の端子をU、V、Wとし
    た場合、端子W、U間の巻線が巻回された鉄心脚に端子
    a、bを持つ第3の巻線を巻回してなる変圧器を備え、 前記端子U、V間に容量性インピーダンス回路を接続
    し、前記端子V、W間に誘導性インピーダンス回路を接
    続するとともに、 前記一次巻線と二次巻線の少なくとも一方に相順がUV
    Wである三相回路を接続し、前記端子a、b間に単相回
    路を接続するように構成したことを特徴とする変圧装
    置。
  6. 【請求項6】 前記変圧器の一次巻線と二次巻線がとも
    にデルタ結線とされ、それぞれの巻線の端子をU1、V
    1、W1およびU2、V2、W2とした場合、前記端子
    U1、V1間と前記端子U2、V2間の少なくとも一方
    に容量性インピーダンス回路を接続し、前記端子V1、
    W1間と前記端子V2、W2間の少なくとも一方に誘導
    性インピーダンス回路を接続したことを特徴とする請求
    項5記載の変圧装置。
  7. 【請求項7】 一次巻線、二次巻線、三次巻線がともに
    V結線とされ、端子U1、V1間の一次巻線、端子U
    2、V2間の二次巻線、端子U3、V3間の三次巻線が
    同一脚に巻回され、端子V1、W1間の一次巻線、端子
    V2、W2間の二次巻線、端子V3、W3間の三次巻線
    が同一脚に巻回されたV結線変圧器を備え、 前記端子U1、V1間、前記端子U2、V2間および前
    記端子U3、V3間の少なくとも一つに容量性インピー
    ダンス回路を接続し、前記端子V1、W1間、前記端子
    V2、W2間、前記端子V3、W3間の少なくとも一つ
    に誘導性インピーダンス回路を接続するとともに、 前記端子U1、V1、W1と前記端子U2、V2、W2
    の少なくとも一方に相順がUVWである三相回路を接続
    し、前記端子W3、U3間に単相回路を接続するように
    構成したことを特徴とする変圧装置。
  8. 【請求項8】 一次巻線と二次巻線がV結線、三次巻線
    が逆V結線とされ、端子U1、V1間の一次巻線、端子
    U2、V2間の二次巻線、端子a、n間の三次巻線が同
    一脚に巻回され、端子V1、W1間の一次巻線、端子V
    2、W2間の二次巻線、端子b、n間の三次巻線が同一
    脚に巻回された逆V結線変圧器を備え、 前記端子U1、V1間、前記端子U2、V2間および前
    記端子a、n間の少なくとも一つに誘導性インピーダン
    ス回路を接続し、前記端子V1、W1間、前記端子V
    2、W2間および前記端子b、n間の少なくとも一つに
    容量性インピーダンス回路を接続するとともに、 前記端子U1、V1、W1と前記端子U2、V2、W2
    の少なくとも一方に相順がUVWである三相回路を接続
    し、前記端子a、b間に単相回路を接続するように構成
    したことを特徴とする変圧装置。
  9. 【請求項9】 一次巻線と二次巻線の何れか一方がデル
    タ結線、他方がV結線とされ、デルタ結線とされた巻線
    の端子をU、V、W、V結線とされた巻線の端子をu、
    v、wとした場合、端子U、V間の巻線と端子u、v間
    の巻線が第1の鉄心脚に巻回され、端子V、W間の巻線
    と端子v、w間の巻線が第2の鉄心脚に巻回され、前記
    W、U間の巻線と端子a、bを持つ第3の巻線が第3の
    鉄心脚に巻回された変圧器を備え、 前記端子U、V間と前記端子u、v間の少なくとも一方
    に容量性インピーダンス回路を接続し、前記端子V、W
    間と前記端子v、w間の少なくとも一方に誘導性インピ
    ーダンス回路を接続するとともに、 前記端子U、V、Wと前記端子u、v、wの少なくとも
    一方に相順がUVWまたはuvwである三相回路を接続
    し、前記端子a、b間に単相回路を接続するように構成
    したことを特徴とする変圧装置。
  10. 【請求項10】 前記変圧器は前記三次巻線または前記
    第3の巻線を2組備え、この2組の巻線を接続するとと
    もに、その接続回路の両側端子および共通接続端子に単
    相三線式回路を接続するように構成したことを特徴とす
    る請求項1ないし9の何れかに記載の変圧装置。
  11. 【請求項11】 端子U1、V1間の一次巻線と端子U
    2、V2間の二次巻線が第1の鉄心脚に巻回され、端子
    V1、W1間の一次巻線と端子V2、W2間の二次巻線
    が第2の鉄心脚に巻回されたV結線変圧器に対し、前記
    第1の鉄心脚に端子d、eを持つ第3の巻線を巻回し、
    前記第2の鉄心脚に端子f、gを持つ第4の巻線を巻回
    した変圧器を備え、 前記端子d、e間に容量性インピーダンス回路を接続
    し、前記端子f、g間に誘導性インピーダンス回路を接
    続するとともに、 前記端子U1、V1、W1に相順がUVWである三相回
    路を接続し、前記端子W2、U2間に単相回路を接続す
    るように構成したことを特徴とする変圧装置。
  12. 【請求項12】 端子U、V間の一次巻線と端子u、n
    間の二次巻線が第1の鉄心脚に巻回され、端子V、W間
    の一次巻線と端子v、n間の二次巻線が第2の鉄心脚に
    巻回されたV結線変圧器に対し、前記第1の鉄心脚に端
    子d、eを持つ第3の巻線を巻回し、前記第2の鉄心脚
    に端子f、gを持つ第4の巻線を巻回した変圧器を備
    え、 前記端子d、e間に容量性インピーダンス回路を接続
    し、前記端子f、g間に誘導性インピーダンス回路を接
    続するとともに、 前記端子U、V、Wに相順がUVWである三相回路を接
    続し、前記端子u、v間に単相回路を接続するように構
    成したことを特徴とする変圧装置。
  13. 【請求項13】 前記変圧器は2組の二次巻線を備え、
    その2組の二次巻線を接続するとともに、その接続回路
    の両側端子および共通接続端子に単相三線式回路を接続
    するように構成したことを特徴とする請求項11または
    12記載の変圧装置。
  14. 【請求項14】 三脚鉄心に端子U、V、Wを持つデル
    タ結線された第1の巻線を巻回し、端子W、U間の巻線
    が巻回された第3の鉄心脚に端子w、uを持つ第2の巻
    線を巻回し、端子U、V間の巻線が巻回された第1の鉄
    心脚に端子d、eを持つ第3の巻線を巻回し、端子V、
    W間の巻線が巻回された第2の鉄心脚に端子f、gを持
    つ第4の巻線を巻回した変圧器を備え、 前記端子d、e間に容量性インピーダンス回路を接続
    し、前記端子f、g間に誘導性インピーダンス回路を接
    続するとともに、 前記端子U、V、Wに相順がUVWである三相回路を接
    続し、前記端子w、u間に単相回路を接続するように構
    成したことを特徴とする変圧装置。
  15. 【請求項15】 前記変圧器は第2の巻線を2組備え、
    その2組の巻線を接続するとともに、その接続回路の両
    側端子および共通接続端子に単相三線式回路を接続する
    ように構成したことを特徴とする請求項14記載の変圧
    装置。
  16. 【請求項16】 前記誘導性インピーダンス回路と前記
    容量性インピーダンス回路の少なくとも一方に直列に開
    閉手段を設けたことを特徴とする請求項1ないし15の
    何れかに記載の変圧装置。
  17. 【請求項17】 前記単相回路に供給される電力を検出
    し、その検出電力に基づいて前記開閉手段を開閉制御す
    る開閉制御手段を設けたことを特徴とする請求項16記
    載の変圧装置。
  18. 【請求項18】 前記容量性インピーダンス回路は、容
    量性受動回路と電流制御手段とから構成され、前記誘導
    性インピーダンス回路は、誘導性受動回路と電流制御手
    段とから構成されていることを特徴とする請求項1ない
    し17の何れかに記載の変圧装置。
  19. 【請求項19】 前記容量性インピーダンス回路および
    前記誘導性インピーダンス回路は、それぞれ電流制御手
    段から構成されていることを特徴とする請求項1ないし
    17の何れかに記載の変圧装置。
  20. 【請求項20】 2つの単相変圧器について、各一次巻
    線をそれぞれ端子U、V間の巻線および端子V、W間の
    巻線となるようにV結線し、各二次巻線にそれぞれ容量
    性インピーダンス回路および誘導性インピーダンス回路
    を接続するとともに、 前記端子U、V、Wに相順がUVWである三相回路を接
    続し、前記端子W、U間に単相回路を接続するように構
    成したことを特徴とする電気回路。
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