JP2003092884A - 電気回路 - Google Patents

電気回路

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JP2003092884A
JP2003092884A JP2001283529A JP2001283529A JP2003092884A JP 2003092884 A JP2003092884 A JP 2003092884A JP 2001283529 A JP2001283529 A JP 2001283529A JP 2001283529 A JP2001283529 A JP 2001283529A JP 2003092884 A JP2003092884 A JP 2003092884A
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Teruhiko Maeda
照彦 前田
Hiroshi Shioda
広 塩田
Kotaro Tanaka
耕太郎 田中
Mitsuhiro Nakase
光博 中瀬
Shigeo Nomiya
成生 野宮
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 三相回路を平衡させた状態で単相回路(単相
三線式回路)に連結でき、三相回路と単相回路の各電圧
を独立して設定できる電気回路を提供する。 【解決手段】 一次巻線14pと15pおよび二次巻線
14sと15sがそれぞれV結線されたV結線変圧器1
2に対し、一次巻線14pと並列にコンデンサ16を接
続し、一次巻線15pと並列にリアクトル17を接続す
る。端子U、V、Wに相順がUVWの三相電源18を接
続し、端子w、u間に抵抗19を接続する。コンデンサ
16とリアクトル17に流れる電流値を抵抗19に流れ
る電流値(一次側換算)の1/31/2となるように設
定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、三相回路と単相回
路とを連結する電気回路に関し、特に三相回路に流れる
電流の不平衡を改善可能な電気回路に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】例えば商用周波数単相
交流方式を採用する交流電気鉄道においては、三相電力
系統から大容量の単相電力を受電する際の不平衡を低減
するため、スコット結線変圧器が用いられている。しか
し、スコット結線変圧器は、本質的に三相−二相変換用
の変圧器であるため、そのM座変圧器およびT座変圧器
の二次電圧は互いに90°の位相差を有しており、これ
らM座、T座変圧器の二次巻線を直列接続しても単相三
線方式として利用することができない。また、M座、T
座両変圧器の各二次側にぞれぞれ負荷容量と力率とが同
一である単相負荷を接続した場合にのみ三相側の電流が
平衡する。
【0003】一方、三相回路と単相回路とを連結する回
路として、図22に示すスタインメッツ回路と称される
構成が知られている。このスタインメッツ回路1は、相
順がUVWである三相電源2(三相回路)のU相、V相
間に抵抗3(単相回路)を接続し、V相、W相間にコン
デンサ4を接続し、W相、U相間にリアクトル5を接続
した回路構成を有している。そして、上記コンデンサ4
およびリアクトル5の各インピーダンスを適切な値に設
定することにより、三相回路に流れる相電流を平衡電流
とすることができる。図23は、このスタインメッツ回
路1のベクトル図を示したもので、EU、EV、EWは
三相回路の相電圧ベクトルを示し、IR、IC、IL、
IU、IV、IWはそれぞれ図22に示す向きを基準の
向きとする電流ベクトルを示している。
【0004】このスタインメッツ回路1は、本質的に三
相−単相変換用の回路であるため、スコット結線変圧器
とは異なり、単相負荷である抵抗3を2つに分割する必
要はないが、三相回路と単相回路との絶縁がなされてい
ないため、三相、単相両回路の電圧をそれぞれ独立して
設定することができないという不都合があった。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その第1の目的は、三相回路と単相回路とを三相回
路に流れる電流が平衡するように連結可能な電気回路を
提供することであり、第2の目的は、三相回路の電圧と
単相回路の電圧とをそれぞれ独立して設定可能な電気回
路を提供することであり、第3の目的は、単相負荷への
接続形態として単相三線配電方式を採用可能な電気回路
を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記各目的を達成するた
め、請求項1記載の電気回路は、端子U、V間の一次巻
線と端子u、v間の二次巻線および端子V、W間の一次
巻線と端子v、w間の二次巻線がそれぞれ同一脚に巻回
されたV結線変圧器に対し、前記端子U、V間に容量性
インピーダンス回路を接続し、前記端子V、W間に誘導
性インピーダンス回路を接続するとともに、前記端子
U、V、Wに相順がUVWである三相回路を接続し、前
記端子w、u間に単相回路を接続するように構成したこ
とを特徴とする。
【0007】この構成によれば、単相回路に流れる電流
に対応して三相回路に流れる電流は、容量性インピーダ
ンス回路に流れる電流と誘導性インピーダンス回路に流
れる電流とにより平衡化されるので、三相回路における
不平衡を低減しつつ三相回路と単相回路とを絶縁して連
結することができる。例えば、端子w、u間に単相回路
として抵抗が接続される場合、容量性インピーダンスを
純容量性リアクタンス、誘導性インピーダンスを純誘導
性リアクタンスとし、容量性インピーダンス回路および
誘導性インピーダンス回路に流れる電流値を前記抵抗に
流れる電流値(一次側換算)の1/31/2となるよう
に設定することにより、三相回路の力率が1となり、且
つ完全な平衡三相電流とすることができる。
【0008】また、端子w、u間のみが単相回路に接続
されるので、スコット結線変圧器とは異なり、単相負荷
を2つに分割して接続する必要がなく、単相三線配電方
式への適用(後述する請求項4記載の発明)が可能とな
る。さらに、三相回路と単相回路とはV結線変圧器を介
して接続されるので、この変圧比を適宜設定することに
より三相回路の電圧と単相回路の電圧とをそれぞれ独立
して設定することができる。
【0009】請求項2記載の電気回路は、請求項1記載
の電気回路と類似した回路構成を有し、単相回路側であ
る端子u、v間に容量性インピーダンス回路を接続し、
端子v、w間に誘導性インピーダンス回路を接続したこ
とを特徴とする。この構成によれば、V結線変圧器の二
次巻線に流れる電流は、単相回路に流れる電流と容量性
インピーダンス回路に流れる電流と誘導性インピーダン
ス回路に流れる電流とが合成された電流となる。この電
流に応じて流れるV結線変圧器の一次巻線電流は、三相
回路において平衡した電流となるので、三相回路におけ
る不平衡を低減しつつ三相回路と単相回路とを連結する
ことができ、請求項1記載の電気回路と同様の効果を得
ることができる。
【0010】また、三相側である端子U、V間および単
相側である端子u、v間に容量性インピーダンス回路を
接続し、三相側である端子V、W間および単相側である
端子v、w間に誘導性インピーダンス回路を接続しても
良い(請求項3)。
【0011】これらの場合において、V結線変圧器にV
結線された2組の二次巻線を設け、その2組の二次巻線
を直列に接続し、その直列回路の両側端子および共通接
続端子に単相三線式回路を接続するように構成すること
により、単相三線配電方式への適用が可能となる(請求
項4)。
【0012】さらに、上記各目的を達成するため、請求
項5記載の電気回路は、端子U、V間の一次巻線と端子
u、n間の二次巻線および端子V、W間の一次巻線と端
子v、n間の二次巻線がそれぞれ同一脚に巻回された逆
V結線変圧器に対し、前記端子U、V間に誘導性インピ
ーダンス回路を接続し、前記端子V、W間に容量性イン
ピーダンス回路を接続するとともに、前記端子U、V、
Wに相順がUVWである三相回路を接続し、前記端子
u、v間に単相回路を接続するように構成したことを特
徴とする。
【0013】この構成によれば、請求項1記載の電気回
路とほぼ同様の作用および効果を得ることができ、しか
も変圧器の利用率を一層高められる。そして、端子u、
v間に単相回路として抵抗が接続される場合、容量性イ
ンピーダンスを純容量性リアクタンス、誘導性インピー
ダンスを純誘導性リアクタンスとし、容量性インピーダ
ンス回路および誘導性インピーダンス回路に流れる電流
値を前記抵抗に流れる電流値(一次側換算)と等しくな
るように設定することにより、三相回路の力率が1とな
り、且つ完全な平衡三相電流とすることができる。
【0014】請求項6記載の電気回路は、請求項5記載
の電気回路と類似した回路構成を有し、単相側である端
子u、n間に誘導性インピーダンス回路を接続し、端子
v、n間に容量性インピーダンス回路を接続したことを
特徴とする。この構成によれば、請求項2記載の電気回
路とほぼ同様の作用および効果を得ることができ、しか
も変圧器の利用率を一層高められる。
【0015】また、三相側である端子U、V間および単
相側である端子u、n間に誘導性インピーダンス回路を
接続し、三相側である端子V、W間および単相側である
端子v、n間に容量性インピーダンス回路を接続しても
良い(請求項7)。
【0016】これらの場合において、逆V結線変圧器に
逆V結線された2組の二次巻線を設け、その2組の二次
巻線を直列に接続し、その直列回路の両側端子および共
通接続端子に単相三線式回路を接続するように構成する
ことにより、単相三線配電方式への適用が可能となる
(請求項8)。
【0017】さらに、単相回路を接続した場合に前記三
相回路の不平衡電流がその三相回路に許容される所定の
値以内となるように、前記容量性インピーダンス回路お
よび前記誘導性インピーダンス回路の各インピーダンス
を設定することが好ましい(請求項9)。この構成によ
れば、単相回路のインピーダンスなどに応じて容量性イ
ンピーダンス回路および誘導性インピーダンス回路の各
インピーダンスを設定することにより、三相回路の不平
衡を所定値以内に抑えることができる。
【0018】また、容量性インピーダンス回路を、コン
デンサまたはコンデンサとリアクトルとの直列回路とし
(請求項10)、誘導性インピーダンス回路を、リアク
トルまたはリアクトルとコンデンサとの直列回路とする
(請求項11)ことにより、容量性インピーダンス回路
および誘導性インピーダンス回路のリアクタンス分を調
整可能となる。
【0019】ところで、上記構成の電気回路は、単相回
路に流れる電流が小さくなるに従って、三相電流の正相
分電流が減少し逆相分電流が増加する特性を持つ。この
逆相分電流は容量性インピーダンス回路または誘導性イ
ンピーダンスに流れ誘電損失や励磁損失などを発生させ
る。そこで、請求項12記載の電気回路は、端子U、V
間(または端子u、v間、端子V、W間、端子v、n
間)から容量性インピーダンス回路を切り離す開閉手段
と、端子V、W間(または端子v、w間、端子U、V
間、端子u、n間)から誘導性インピーダンス回路を切
り離す開閉手段とを備え、請求項13記載の電気回路
は、三相回路から単相回路に供給される電力が所定値
(例えば、三相回路の出力電流能力を超えない範囲内に
おいて三相回路が出力可能な電力の値)以下である場合
に上記開閉手段をともに開状態とするように構成されて
いる。
【0020】この構成によれば、供給電力が所定値以下
である場合に、容量性インピーダンス回路および誘導性
インピーダンス回路での損失が零となるので、電気回路
全体としての電力損失が低減し効率を高めることができ
る。また、上記供給電力が所定値を超えた場合には、容
量性インピーダンス回路および誘導性インピーダンスが
接続されることにより、三相回路から単相回路に上記所
定値を超える電力を供給することができる。
【0021】また、請求項14記載の電気回路は、開閉
手段の少なくとも一方を開状態としたことを条件とし
て、端子U、V、Wと三相回路との間を開路することを
特徴とする。この構成によれば、三相回路と端子U、
V、Wとの間が開路された状態では容量性インピーダン
ス回路と誘導性インピーダンス回路とが切り離されてい
るので、変圧器の二次巻線にモータの速度起電力や連系
された系統の電圧などが印加されている場合であって
も、容量性インピーダンス回路と誘導性インピーダンス
回路との直列共振を防止することができる。
【0022】さらに、容量性インピーダンス回路および
誘導性インピーダンス回路が接続されている場合、二次
巻線と単相回路との間を開路したことを条件として端子
U、V、Wと三相回路との間を開路しても良い(請求項
15)。この構成によれば、端子U、V、Wと三相回路
との間を開路している時に、上記モータの速度起電力や
連系された系統の電圧が変圧器の二次巻線に印加される
ことがないので、上記直列共振の発生を防止することが
できる。
【0023】V結線変圧器または逆V結線変圧器を用い
る構成において、三脚鉄心のうち一次巻線および二次巻
線が巻回されていない脚に補助巻線を巻回し、この補助
巻線の両端子間を開閉手段により閉状態としたことを条
件として端子U、V、Wと三相回路との間を開路しても
良い(請求項16、17)。
【0024】この構成によれば、補助巻線の両端子間を
閉状態とすることにより補助巻線が巻回された脚に磁束
が通らなくなる。この状態で変圧器の二次巻線に上記モ
ータの速度起電力や連系された系統の電圧が印加される
と、他の2つの脚を通過する磁束が等しくなり、容量性
インピーダンス回路と誘導性インピーダンス回路の両端
電圧が等しくなる。その結果、直列共振の発生を防止す
ることができる。
【0025】さらに、容量性インピーダンス回路および
誘導性インピーダンス回路の一部または全体を、インバ
ータ回路などの電流制御手段を用いて構成することによ
り、所定電力供給時に限らず常に三相回路の出力電流を
平衡させることができる(請求項18、19)。
【0026】以上述べた各構成において、三相回路を、
三相交流電圧を出力するインバータ回路を備えた分散型
電源とすることが好ましい(請求項20)。この構成に
よれば、風力発電機、マイクロガスタービン発電機、燃
料電池などの分散型電源(三相電圧出力)を、店舗の照
明装置などの単相負荷(単相回路)に対する電源として
利用することができる。また、インバータ回路は不平衡
電流を流し出すことができるので、単相回路に流れる電
流に応じて不平衡の三相電流が流れる場合がある本電気
回路(請求項18、19の場合には常時平衡可能)に適
した三相回路となる。
【0027】また、本電気回路における単相回路を単相
負荷回路としたり(請求項21)、単相回路を連系され
た送配電系統としても良い(請求項22)。これによ
り、三相回路例えば上記分散型電源を単機運転モードま
たは系統連系モードで運転して三相−単相電力変換を行
うことができる。
【0028】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
の第1実施例について図1ないし図3を参照しながら説
明する。図1は、三相回路に単相回路を接続する際に用
いられる変換回路の電気的構成を示している。この変換
回路11(本発明でいう電気回路に相当)は、例えば風
力発電機、マイクロガスタービン発電機、燃料電池など
の分散型電源とともに用いられ、これら分散型電源によ
り生成された三相電力を照明装置などの単相負荷に供給
するために用いられる。また、商用周波数単相交流方式
を採用する交流電気鉄道において、三相電力系統から受
電する場合にも用いられる。
【0029】図2は、変換回路11に用いられるV結線
変圧器12の巻線構成を示している。この図2におい
て、端子U、V、Wは一次側の端子で、端子u、v、w
は二次側の端子である。端子U、V間の一次巻線14p
と端子u、v間の二次巻線14sは三脚鉄心13の脚1
3aに図示の結合により巻回され、端子V、W間の一次
巻線15pと端子v、w間の二次巻線15sは脚13c
に図示の結合により巻回されている。これにより、一次
巻線14pと15pおよび二次巻線14sと15sはそ
れぞれV結線となっている。
【0030】図1および図2に示すように、端子U、V
間には一次巻線14pと並列にコンデンサ16(容量性
インピーダンス回路に相当)が接続され、端子V、W間
には一次巻線15pと並列にリアクトル17(誘導性イ
ンピーダンス回路に相当)が接続されている。そして、
一次側の端子U、V、Wには相順がUVWの三相電源1
8(三相回路に相当)が接続され、二次側の端子w、u
間には抵抗19(単相回路、単相負荷回路に相当)が接
続されている。
【0031】次に、本実施例の作用について、一次側の
ベクトル図である図3も参照しながら説明する。なお、
以下の説明および図1、図3において用いる主なベクト
ルの記号は以下の通りであって、その正方向(基準方
向)は図1に示す通りである。また、以下の説明におい
ては、便宜上、各記号をベクトルのみならずスカラー量
(すなわち電圧値、電流値)を示すためにも用いてい
る。
【0032】 EU …三相電源18のU相の相電圧ベクトル EV …三相電源18のV相の相電圧ベクトル EW …三相電源18のW相の相電圧ベクトル EUV…一次側のU相、V相間の線間電圧ベクトル EVW…一次側のV相、W相間の線間電圧ベクトル EWU…一次側のW相、U相間の線間電圧ベクトル Euv…二次側のu相、v相間の線間電圧ベクトル Evw…二次側のv相、w相間の線間電圧ベクトル Ewu…二次側のw相、u相間の線間電圧ベクトル IU …三相電源18のU相の電流ベクトル IV …三相電源18のV相の電流ベクトル IW …三相電源18のW相の電流ベクトル IR1…V結線変圧器12の一次巻線14p、15pの電
流ベクトル IR2…抵抗19の電流ベクトル IC …コンデンサ16の電流ベクトル IL …リアクトル17の電流ベクトル
【0033】二次巻線14s、15sには、V結線変圧
器12の変圧比(巻数比)に従って変圧された電圧が生
成され、抵抗19および二次巻線14s、15sには、
電圧Ewuに比例した単相の電流IR2が流れる。そして、
電流IR2が流れると、V結線変圧器12の一次巻線14
p、15pには、電流IR2と上記変圧比とに従って決ま
る電流IR1が流れる。これら電流ベクトルIR1、IR2
は、図3に示すように電圧ベクトルEWU(Ewu)と同じ
向きを持つ。
【0034】さらに、端子U、V間に接続されたコンデ
ンサ16の電流ベクトルIC は、電圧ベクトルEUVに対
して90°進んだベクトルとなり、端子V、W間に接続
されたリアクトル17の電流ベクトルIL は、電圧ベク
トルEVWに対して90°遅れたベクトルとなる。ここ
で、電流IR1、IC 、IL (電流値)の間に以下の
(1)式で示す関係が成立するように、抵抗19の抵抗
値、電源周波数におけるコンデンサ16のインピーダン
ス(リアクタンス)およびリアクトル17のインピーダ
ンス(リアクタンス)が決定されている。 IC =IL =IR1×1/31/2 …(1)
【0035】U相、V相、W相の各電流ベクトルIU 、
IV 、IW は、それぞれ以下の(2)式、(3)式、
(4)式により定まる。 IU =IC −IR1 …(2) IV =IL −IC …(3) IW =IR1−IL …(4) その結果、図3に示すように、電流ベクトルIU 、IV
、IW の大きさ(電流値)は全て等しくなり、向きは
それぞれ相電圧ベクトルEU 、EV 、EW の向きと一致
する。つまり、三相電源18の力率は1となり、且つ三
相電源18の電流は完全な平衡三相電流となる。
【0036】以上述べたように、変換回路11は、スコ
ット結線変圧器などとは異なり、三相から単相への変換
回路となる。そして、三相電源18が接続された三相回
路と抵抗19が接続された単相回路とを変換回路11を
介して接続すると、抵抗19に流れる単相の電流IR2に
応じて三相電源18に流れる三相の電流IU 、IV 、I
W は、コンデンサ16に流れる電流IC とリアクトル1
7に流れる電流IL との補償作用によって平衡化され
る。
【0037】これにより、例えば分散型電源(三相電源
18)により生成された三相電力を平衡した状態で照明
装置などの単相負荷(抵抗19)に供給したり、商用周
波数単相交流方式を採用する交流電気鉄道において三相
電力系統から平衡した状態で受電したりすることが可能
となる。また、後の第5実施例に示すように、単相三線
配電方式への適用も可能となる。さらに、変換回路11
は、V結線変圧器12、コンデンサ16およびリアクト
ル17から構成されているので、電力損失が極めて小さ
く、効率的な三相−単相変換を行うことができる。この
場合、V結線変圧器12の一次側に三相電源18が接続
され、二次側に負荷である抵抗19が接続されるので、
三相電源18と抵抗19とが絶縁されるとともに、変圧
比に応じて三相回路(三相電源18)と単相回路(抵抗
19)の電圧を互いに独立して設定することができる。
【0038】さらに、本実施例では、抵抗19の抵抗
値、コンデンサ16のインピーダンスおよびリアクトル
17のインピーダンスが上記(1)式の関係を満たすよ
うに設定されているので、三相電源18の力率が1とな
り、且つ三相電源18には完全な平衡三相電流が流れ得
る。力率が1となることにより、三相電源18の容量
(例えば、分散型電源に用いられる図示しない三相イン
バータ回路の容量)や配電系統における損失などを低減
することができる。
【0039】(第2の実施形態)次に、本発明の第2実
施例について、変換回路の電気的構成を示す図4および
ベクトル図である図5を参照しながら説明する。この図
4に示す変換回路20は、第1実施例に示す変換回路1
1に対し、コンデンサ16とリアクトル17の接続形態
が異なる。すなわち、端子u、v間には二次巻線14s
と並列にコンデンサ16が接続され、端子v、w間には
二次巻線15sと並列にリアクトル17が接続されてい
る。なお、以下の説明および図4、図5において用いる
ベクトルの記号は以下の通りである。
【0040】 IUV…V結線変圧器12の一次巻線14pの電流ベクト
ル IVW…V結線変圧器12の一次巻線15pの電流ベクト
ル Iuv…V結線変圧器12の二次巻線14sの電流ベクト
ル Ivw…V結線変圧器12の二次巻線15sの電流ベクト
【0041】図5において、左側が一次側のベクトルを
示し、右側が二次側のベクトルを示す。二次側におい
て、抵抗19には電圧Ewuに比例した単相の電流IR2が
流れる。また、端子u、v間に接続されたコンデンサ1
6の電流ベクトルIC は、電圧ベクトルEuvに対して9
0°進んだベクトルとなり、端子v、w間に接続された
リアクトル17の電流ベクトルIL は、電圧ベクトルE
vwに対して90°遅れたベクトルとなる。Iuv、Ivwの
各電流ベクトルは、それぞれ以下の(5)式、(6)式
により定まる。 Iuv=IC −IR2 …(5) Ivw=IL −IR2 …(6)
【0042】この場合、電流IR2、IC 、IL (電流
値)の間に以下の(7)式で示す関係が成立するよう
に、抵抗19の抵抗値、電源周波数におけるコンデンサ
16のインピーダンスおよびリアクトル17のインピー
ダンスが決定されている。 IC =IL =IR2×1/31/2 …(7)
【0043】V結線変圧器12の一次巻線14p、15
pには、それぞれ電流Iuv、Ivwに応じた電流IUV、I
VWが流れ、電流ベクトルIU 、IV 、IW は、それぞれ
以下の(8)式、(9)式、(10)式により定まる。 IU =IUV …(8) IV =IVW−IUV …(9) IW =−IVW …(10)
【0044】その結果、本実施例の変換回路20によっ
ても、図5に示すように三相電源18の力率は1となり
且つ三相電源18の電流は完全な平衡三相電流となる。
従って、本実施例によっても第1実施例と同様の効果を
得ることができる。
【0045】(第3の実施形態)次に、本発明の第3実
施例について図6ないし図8を参照しながら説明する。
図6は変換回路21の電気的構成を示し、図7は変換回
路21に用いられる逆V結線変圧器22の巻線構成を示
している。図7において、端子U、V、Wは一次側の端
子で、端子u、v、nは二次側の端子である。端子U、
V間の一次巻線24pと端子u、n間の二次巻線24s
は三脚鉄心23の脚23aに図示の結合により巻回さ
れ、端子V、W間の一次巻線25pと端子v、n間の二
次巻線25sは脚23cに図示の結合により巻回されて
いる。これにより、一次巻線24pと25pおよび二次
巻線24sと25sはそれぞれV結線および逆V結線と
なっている。
【0046】図6および図7に示すように、端子U、V
間には一次巻線24pと並列にリアクトル17が接続さ
れ、端子V、W間には一次巻線25pと並列にコンデン
サ16が接続されている。そして、一次側の端子U、
V、Wには相順がUVWの三相電源18が接続され、二
次側の端子u、v間には抵抗19が接続されている。
【0047】上記構成において、二次側の端子u、n間
には、一次側の端子U、V間の電圧EUVに応じた電圧が
生成され、二次側の端子v、n間には、一次側の端子
V、W間の電圧EVWに対応した電圧が生成される。その
結果、端子u、v間の電圧ベクトルは(Euv−Evw)と
なり、抵抗19および二次巻線24s、25sには、こ
の電圧に比例した単相の電流IR2が流れる。そして、電
流IR2が流れると、逆V結線変圧器22の一次巻線24
p、25pには、電流IR2と変圧比とに従って決まる電
流IR1が流れる。図8に示すように、電流ベクトルIR1
は電圧ベクトル(EUV−EVW)と同じ向きを持つ。
【0048】さらに、端子U、V間に接続されたリアク
トル17の電流ベクトルIL は、電圧ベクトルEUVに対
して90°遅れたベクトルとなり、端子V、W間に接続
されたコンデンサ16の電流ベクトルIC は、電圧ベク
トルEVWに対して90°進んだベクトルとなる。ここ
で、電流IR1、IC 、IL (電流値)の間に以下の(1
1)式で示す関係が成立するように、抵抗19の抵抗
値、コンデンサ16のインピーダンスおよびリアクトル
17のインピーダンスが決定されている。 IC =IL =IR1 …(11)
【0049】U相、V相、W相の各電流ベクトルIU 、
IV 、IW は、それぞれ以下の(12)式、(13)式、
(14)式により定まる。 IU =IR1+IL …(12) IV =−2・IR1−IL +IC …(13) IW =IR1−IC …(14) その結果、図8に示すように、三相電源18の力率は1
となり且つ三相電源18の電流は完全な平衡三相電流と
なる。従って、本実施例によっても第1実施例と同様の
効果を得ることができる。また、逆V結線変圧器22を
用いることにより、変圧器の利用率を一層高めることが
できる。
【0050】(第4の実施形態)次に、本発明の第4実
施例について、変換回路の電気的構成を示す図9および
ベクトル図である図10を参照しながら説明する。この
図9に示す変換回路26は、第3実施例に示す変換回路
21に対し、コンデンサ16とリアクトル17の接続形
態が異なる。すなわち、端子u、n間に二次巻線24s
と並列にリアクトル17が接続され、端子v、n間に二
次巻線25sと並列にコンデンサ16が接続されてい
る。
【0051】図10において、左側が一次側のベクトル
を示し、右側が二次側のベクトルを示す。二次側におい
て、抵抗19には電圧ベクトル(EUV−EVW)の大きさ
に比例した単相の電流IR2が流れ、そのベクトルの向き
は当該電圧ベクトル(EUV−EVW)の向きに一致する。
また、端子u、n間に接続されたリアクトル17の電流
ベクトルIL は、電圧ベクトルEuv(=Eun)に対して
90°遅れたベクトルとなり、端子v、n間に接続され
たコンデンサ16の電流ベクトルIC は、電圧ベクトル
Evw(=Evn)に対して90°進んだベクトルとなる。
Iuv、Ivwの各電流ベクトルは、それぞれ以下の(15)
式、(16)式により定まる。 Iuv=IR2+IL …(15) Ivw=IR2−IC …(16)
【0052】この場合、電流IR2、IC 、IL (電流
値)の間に以下の(17)式で示す関係が成立するよう
に、抵抗19の抵抗値、電源周波数におけるコンデンサ
16のインピーダンスおよびリアクトル17のインピー
ダンスが決定されている。 IC =IL =IR2 …(17)
【0053】逆V結線変圧器22の一次巻線24p、2
5pには、それぞれ電流Iuv、Ivwに応じた電流IUV、
IVWが流れ、電流ベクトルIU 、IV 、IW は、それぞ
れ以下の(18)式、(19)式、(20)式により定まる。 IU =IUV …(18) IV =−(IVW+IUV) …(19) IW =IVW …(20)
【0054】その結果、本実施例の変換回路26によっ
ても、図10に示すように三相電源18の力率は1とな
り且つ三相電源18の電流は完全な平衡三相電流とな
る。従って、本実施例によっても第1実施例と同様の効
果を得ることができるとともに、第3実施例と同様に変
圧器の利用率を一層高めることができる。
【0055】(第5の実施形態)次に、第1実施例に示
した変換回路11に基づいて単相三線配電方式を実現し
た第5実施例について、その変換回路27の電気的構成
を示す図11を参照しながら説明する。この図11にお
いて、V結線変圧器12の脚13a(図2参照)には一
次巻線14pと二次巻線14s1、14s2とが巻回され、
脚13cには一次巻線15pと二次巻線15s1、15s2
とが巻回されている。二次巻線15s1と14s1および1
5s2と14s2は、それぞれ端子w、o間および端子o、
u間においてV結線されており、これら2つのV結線は
直列に接続されてW字形接続の回路形態となっている。
端子w、o間と端子o、u間には、それぞれ抵抗19
a、19b(単相回路、単相負荷回路に相当)が接続さ
れている。
【0056】この変換回路27は、スコット結線変圧器
や変形ウッドブリッジ回路とは異なり、三相回路から単
相三線式回路への変換回路となる。従って、三相回路と
単相回路との間に変換回路27を介在させることによ
り、例えば店舗などで用いられる複数の単相負荷に対し
て、三相の分散型電源などにより生成された電力を平衡
した状態で且つ効率良く供給することが可能となる。
【0057】(第6の実施形態)図12は、本発明の第
6実施例を示す変換回路28の電気的構成図である。こ
の変換回路28は、第3実施例に示した変換回路21に
基づいて単相三線配電方式を実現したものである。この
図12において、逆V結線変圧器22の脚23a(図7
参照)には一次巻線24pと二次巻線24s1、24s2と
が巻回され、脚23cには一次巻線25pと二次巻線2
5s1、25s2とが巻回されている。二次巻線24s1と2
5s1および24s2と25s2は、それぞれ端子u、o間お
よび端子o、v間において逆V結線されており、これら
2つのV結線は直列に接続されてW字形接続の回路形態
となっている。端子u、o間と端子o、v間には、それ
ぞれ抵抗19a、19bが接続されている。
【0058】この変換回路28を用いて三相回路と単相
回路とを接続することにより、上述の第5実施例と同様
に三相電源18の電力を平衡した状態で且つ効率良く抵
抗19a、19bに供給することができ、しかも変圧器
の利用率を高められる。
【0059】(第7の実施形態)次に、本発明の第7実
施例について図13を参照しながら説明する。図13
は、第1実施例と同様の電気的構成を有する変換回路1
1(図1参照)についてのベクトル図である。ただし、
本実施例においては、第1実施例と異なり、電流IR1、
IC 、IL (電流値)の間に(1)式の関係が成立して
いない。しかし、(1)式の関係が成立していなくと
も、三相電源18と抵抗19との間に変換回路11が介
在することにより、三相電源18と抵抗19とを直接接
続する場合に比べその不平衡率は改善される。
【0060】一般に、三相回路は平衡した状態とするの
が好ましいが、各設備ではある程度の不平衡が許容され
ている。例えば、内線規定(JEAC 8001 )の不平衡負荷
の制限によれば、三相3線式200V受電の場合、設備
不平衡率を30%以下とするのを原則としている。つま
り、ある程度(例えば30%以下)の不平衡を有した状
態であっても、三相回路から単相回路に対して給電可能
なような規定となっている。
【0061】図13は、コンデンサ16とリアクトル1
7のインピーダンスを平衡時((1)式の成立時)にお
ける値よりも大きく設定した場合の一次側のベクトル図
を示している。この図13において、二点鎖線(a)で
示す円の半径は、平衡時における電流ベクトルIU 、I
V 、IW の大きさを示しており、二点鎖線(b)で示す
円の半径は、三相電源18が出力可能な最大電流の大き
さを示している。この場合、(1)式の関係が成立して
いないため完全な平衡三相電流とはならないが、電流I
U 、IV 、IW の大きさが三相電源18の出力可能な電
流値以内である場合(つまり、電流ベクトルIU 、IV
、IW が二点鎖線(b)で示す円内に位置する場
合)、三相電源18は抵抗19に対して電力供給が可能
となる。なお、以上の説明は、第2ないし第6実施例に
示した変換回路20ないし28に対しても同様となり、
また、例えば負荷の大きさ(抵抗19の抵抗値)が変化
する場合であっても同様となる。
【0062】この図13に示されるように、上述した各
実施例に示す変換回路11、20〜28を用いることに
より、完全な三相平衡状態が得られない場合であって
も、三相電源18と抵抗19とを直接接続する場合に比
べて不平衡率が大きく改善され、三相電源18から抵抗
19に対して給電可能な電力範囲が大きくなる。
【0063】(第8の実施形態)次に、本発明の第8実
施例について、変換回路の電気的構成を示す図14およ
び電流ベクトルを示す図15を参照しながら説明する。
この図14に示す変換回路29は、端子w、u間に接続
される単相負荷30(単相回路、単相負荷回路に相当)
が照明装置などの抵抗負荷である場合はもとより、単相
負荷30がモータを具備している場合、あるいはV結線
変圧器12の二次側が系統連系されている場合などに好
適となるものである。
【0064】この変換回路29は、図1に示す変換回路
11に対し、端子Uとコンデンサ16との間および端子
Wとリアクトル17との間にそれぞれ開閉器31および
32(開閉手段に相当)を接続した点、および三相電源
18と変換回路29の端子U、V、Wとの間に互いに連
動して開閉動作する開閉器33、34、35を設けた点
を異にしている。その他の構成およびコンデンサ16と
リアクトル17の各インピーダンスの設定は、第1実施
例と同様となっている。
【0065】上記開閉器31、32は、図示しない制御
回路によって以下に示す2つの場合に開放状態とされ
る。 (1)開閉器33、34、35が開放状態とされる場合 単相負荷30が速度起電力を持っている場合またはV結
線変圧器12の二次側の端子w、u間に系統の電圧が印
加されている場合において開閉器33、34、35が開
放されると、上記二次側の電圧に応じた電圧がV結線変
圧器12の一次側の端子W、U間に現れ、コンデンサ1
6とリアクトル17との間で直列共振が発生する。従っ
て、端子w、u間に電圧が印加される虞のある回路形態
においては、開閉器33、34、35を開放するのに先
立って開閉器31および32を開放し、コンデンサ16
およびリアクトル17をそれぞれ端子U、V間および端
子V、W間から切り離す。これにより、直列共振による
過大電流の発生を防止することができる。
【0066】(2)三相電源18から単相負荷30への
供給電力が所定値以下の場合 コンデンサ16およびリアクトル17がそれぞれ端子
U、V間および端子V、W間に接続されている場合、単
相負荷30への供給電力(以下、単相負荷容量と称す)
が小さくなっても、コンデンサ16とリアクトル17と
に一定の無効電流が流れることにより、三相電源18は
無効電流を出力し続ける。その結果、コンデンサ16、
リアクトル17、三相電源18内のインバータ回路など
において無効電流に起因する誘電損失、励磁損失、銅損
などが発生し、変換回路29の効率が低下する。
【0067】一方、三相電源18のインバータ回路の出
力電流が定格電流を超えないように保護制御した状態の
下で、上記インバータ回路が出力できる電力は、三相電
源18が出力可能な定格三相電力(以下、三相電源容量
と称す)の1/31/2である。
【0068】そこで、単相負荷容量が三相電源容量の1
/31/2以下である場合には、開閉器31および32
を開放し、コンデンサ16およびリアクトル17をそれ
ぞれ端子U、V間および端子V、W間から切り離すよう
に制御する。この開放状態では、コンデンサ16とリア
クトル17での損失が零となるので、変換回路29全体
としての電力損失を低減でき効率を高めることができ
る。
【0069】また、単相負荷容量が三相電源容量の1/
1/2を超えた場合には、開閉器31および32を閉
じることにより三相電源18から単相負荷30に対し三
相電源容量に相当する電力を供給可能となる。図15
は、単相負荷30が照明装置などの抵抗負荷であって且
つ単相負荷容量が三相電源容量の1/31/2(57.
7%負荷)である場合に開閉器31、32を閉じた時の
電流ベクトルを示している。この時、電流IC 、IL 、
IR1(電流値)の間に以下の(21)式で示す関係が成立
する。 IC =IL =IR1=IV …(21)
【0070】以上説明したように、本実施例によれば開
閉器31、32の開閉制御を実行することにより、開閉
器33、34、35を開放して三相電源18を切り離し
た状態での直列共振の発生を防止でき、変換回路29全
体としての効率を高めることができ、さらに三相電源1
8から単相負荷30に対し最大で三相電源容量に等しい
電力を供給可能となる。
【0071】(第9の実施形態)次に、本発明の第9実
施例について、変換回路の電気的構成を示す図16およ
び電流ベクトルを示す図17を参照しながら説明する。
この図16に示す変換回路36は、第8実施例で説明し
た変換回路29と同様に、図6に示す変換回路21に対
し開閉器31〜35を設けた構成となっている。コンデ
ンサ16とリアクトル17の各インピーダンスは、変換
回路21と同様に設定されている。
【0072】開閉器31、32が開放状態とされる条件
は第8実施例で説明した(1)および(2)と同様であ
る。ただし、三相電源18のインバータ回路の出力電流
が定格電流を超えないように保護制御した状態の下で、
上記インバータ回路が出力できる電力は、三相電源18
が出力可能な定格三相電力(三相電源容量)の1/2で
ある。従って、上述した(2)において、単相負荷容量
が三相電源容量の1/2以下である場合に開閉器31お
よび32を開放し、コンデンサ16およびリアクトル1
7をそれぞれ端子U、V間および端子V、W間から切り
離すように制御する。
【0073】そして、単相負荷容量が三相電源容量の1
/2を超えた場合には、開閉器31および32を閉じる
ことにより三相電源18から単相負荷30に対し三相電
源容量に相当する電力を供給可能となる。図17は、単
相負荷30が照明装置などの抵抗負荷であって且つ単相
負荷容量が三相電源容量の1/2(50%負荷)である
場合に開閉器31、32を閉じた時の電流ベクトルを示
している。この時、電流IC 、IL 、IR1(電流値)の
間に以下の(22)式、(23)式で示す関係が成立する。 IU =IW =31/2・IR1=31/2/2・IL …(22) IV =0 …(23) 本実施例によっても、開閉器31、32の開閉制御を実
行することにより、第8実施例と同様の作用および効果
を得ることができる。
【0074】(第10の実施形態)次に、本発明の第1
0実施例について、変換回路の電気的構成を示す図18
を参照しながら説明する。三相電源18と変換回路37
(電気回路に相当)との間には開閉器33、34、35
が設けられ、端子vと単相負荷30との間には開閉器3
8が設けられている。開閉器33、34、35と開閉器
38とは連動して開閉動作するようになっている。この
構成によれば、三相電源18と変換回路37との間を開
路する場合には、これに連動して逆V結線変圧器22の
二次側と単相負荷30との間も開路されるので、上述し
た直列共振の発生を防止することができる。
【0075】(第11の実施形態)次に、第3実施例を
変形した第11実施例について、変換回路の電気的構成
を示す図19を参照しながら説明する。この図19に示
す変換回路39(電気回路に相当)は、端子Uとリアク
トル17(誘導性受動回路に相当)との間および端子W
とコンデンサ16(容量性受動回路に相当)との間にそ
れぞれ自励式のインバータ回路40および41(電流制
御手段に相当)を接続した構成となっている。このイン
バータ回路40および41は、それぞれリアクトル17
およびコンデンサ16に流れる電流を制御するようにな
っている。
【0076】端子u、v間に接続された単相負荷30が
照明装置などの抵抗負荷である場合、電流IC 、IL 、
IR1(電流値)の間に常に上述した(11)式で示す関係
が成立するように、リアクトル17とインバータ回路4
0との直列回路42(誘導性インピーダンス回路に相
当)の等価インピーダンス(等価リアクタンス)と、コ
ンデンサ16とインバータ回路41との直列回路43
(容量性インピーダンス回路に相当)の等価インピーダ
ンス(等価リアクタンス)とが制御されている。この場
合、インバータ回路40は誘導性の状態で運転され、イ
ンバータ回路41は容量性の状態で運転される。これに
より、単相負荷30の大きさにかかわらず、三相電源1
8の出力電流を常に平衡させることが可能となる。
【0077】また、単相負荷30の力率が1でない場合
であっても、その力率に応じて上記直列回路42、43
の等価インピーダンスを容量性または誘導性に制御する
ことにより、三相電源18の出力電流を常に平衡させる
ことが可能となる。このように、本実施例の変換回路3
9は不平衡電流を流すことができない三相電源18に対
しても適用可能となる。
【0078】(第12の実施形態)次に、本発明の第1
2実施例について、変換回路の電気的構成を示す図20
を参照しながら説明する。この図20に示す変換回路4
4(電気回路に相当)の端子U、V間、端子V、W間に
は、それぞれ自励式のインバータ回路45(誘導性イン
ピーダンス回路、電流制御手段に相当)、自励式のイン
バータ回路46(容量性インピーダンス回路、電流制御
手段に相当)が接続されている。逆V結線変圧器22の
一次側の端子U、V、Wには相順がUVWの三相電源1
8が接続され、二次側の端子u、v間には単相負荷30
が接続されている。
【0079】単相負荷30が照明装置などの抵抗負荷で
ある場合、インバータ回路45は三相電源18の電圧E
UVに対し遅れ電流を供給するように誘導性の状態で運転
され、インバータ回路46は三相電源18の電圧EVWに
対し進み電流を供給するように容量性の状態で運転され
る。さらに、インバータ回路45、46に流れる電流を
それぞれ図20に示す向きを基準方向としてIL 、IC
とすれば、電流IL 、IC 、IR1(電流値)の間に常に
上述した(11)式で示す関係が成立するようにインバー
タ回路45、46が制御される。これにより、単相負荷
30の大きさにかかわらず、三相電源18の出力電流を
常に平衡させることが可能となる。
【0080】また、単相負荷30の力率が1でない場合
であっても、インバータ回路45が出力する誘導性電流
の位相およびインバータ回路46が出力する容量性電流
の位相を単相負荷30の力率角に応じてそれぞれ90°
遅れおよび90°進みの状態から変化させることによ
り、三相電源18の出力電流を常に平衡させることが可
能となる。
【0081】(第13の実施形態)次に、本発明の第1
3実施例について、変換回路の電気的構成を示す図21
を参照しながら説明する。本実施例は、第1実施例の変
換回路11に対しV結線変圧器12に替えてV結線変圧
器47を用いた構成となっている。図21は、巻線構成
を模式的に示したV結線変圧器47の斜視図である。こ
の図21において、端子U、V間の一次巻線49pと端
子u、v間の二次巻線49sは三脚鉄心48の脚48a
に巻回され、端子V、W間の一次巻線50pと端子v、
w間の二次巻線50sは脚48cに巻回されている。一
次巻線49pと50pおよび二次巻線49sと50sは
それぞれV結線となっている。
【0082】三脚鉄心48の中央の脚48bには、巻線
51(補助巻線に相当)が巻回されており、その巻線5
1の両端子間には開閉器52(開閉手段に相当)が接続
されている。端子U、V間にはコンデンサ16が接続さ
れ、端子V、W間にはリアクトル17が接続されてい
る。
【0083】この構成において、端子U、V、Wと三相
電源18との間を開路している期間において開閉器52
を閉じるように制御する。開閉器52により巻線51の
両端子間が短絡されると、巻線51が巻回された脚48
bに磁束が通らなくなる。この状態でV結線変圧器47
の端子w、u間にモータの速度起電力や連系された系統
の電圧が印加されると、他の2つの脚48a、48cを
通過する磁束が等しくなり、コンデンサ16の両端電圧
とリアクトル17の両端電圧とが等しくなる。その結
果、コンデンサ16とリアクトル17との直列共振の発
生を防止することができる。
【0084】(その他の実施形態)なお、本発明は上記
し且つ図面に示す各実施例に限定されるものではなく、
例えば以下のように変形または拡張が可能である。第1
実施例において、さらに端子u、v間にコンデンサを接
続するとともに端子v、w間にリアクトルを接続しても
良い。また、第3実施例において、さらに端子u、n間
にリアクトルを接続するとともに端子v、n間にコンデ
ンサを接続しても良い。第5、第6、第13実施例にお
いても同様である。これらの場合、各コンデンサおよび
リアクトルに開閉器を接続し、第8、第9実施例で説明
した開閉制御を実行するようにしても良い。
【0085】第8、第9実施例で説明した開放条件
(1)において、開閉器33、34、35を開放するの
に先立って開閉器31および32の何れか一方のみを開
放すれば直列共振の発生を防止できる。
【0086】第2、第4、第5、第6実施例に示す変換
回路20、26、27、28においても、コンデンサ1
6およびリアクトル17を切り離すための開閉器31、
32と三相電源18を切り離すための開閉器33、3
4、35とを備え、これら開閉器31〜35を第8、第
9実施例と同様に制御しても良い。この場合、第8、第
9実施例で説明した開放条件(2)について、第2、第
5実施例にあっては単相負荷容量が三相電源容量の1/
1/2以下の場合に開閉器31、32を開放するよう
に制御し、第4、第6実施例にあっては単相負荷容量が
三相電源容量の1/2以下の場合に開閉器31、32を
開放するように制御すれば良い。
【0087】第1、第2、第4、第5、第6実施例に示
す変換回路11、20、26、27、28においても、
第10実施例と同様に、連動して開閉動作する開閉器3
3、34、35と開閉器38とを備えても良い。また、
第11実施例と同様に、リアクトル17およびコンデン
サ16にそれぞれインバータ回路40および41を接続
しても良い。さらに、第12実施例と同様に、インバー
タ回路45、46を設けても良い。電流制御手段はイン
バータ回路に限られず、無効電力補償が可能な回路例え
ばTCR(Thyristor Controlled Reactor)やTSR
(Thyristor Switched Capacitor)などを用いても良
い。
【0088】第2、第5実施例に示す変換回路20、2
7においてV結線変圧器12に替えてV結線変圧器47
を用いても良い。また、第3、第4、第6実施例に示す
変換回路21、26、28においても、逆V結線変圧器
22に替えて中央脚に補助巻線を巻回しその両端子間に
開閉手段を備えた逆V結線変圧器を用いても良い。この
場合、第13実施例と同様に、端子U、V、Wと三相電
源18との間を開路している期間において開閉手段を閉
じるように制御する。
【0089】上述した各実施例において、コンデンサ1
6に替えて、電源周波数でのインピーダンスが容量性と
なるようなコンデンサとリアクトルとの直列回路を用い
ても良い。これにより、電源投入時にコンデンサに流れ
る突入電流を抑制することができる。また、リアクトル
17に替えて、電源周波数でのインピーダンスが誘導性
となるようなリアクトルとコンデンサとの直列回路を用
いても良い。
【0090】三相電源18は分散型電源に限られず三相
電力系統であっても良い。また、単相負荷16は照明装
置に限られず、その他の抵抗負荷、誘導性負荷、容量性
負荷、例えば商用周波数単相交流方式を採用する交流電
気鉄道などであっても良い。さらに、V結線変圧器1
2、47、逆V結線変圧器22の二次側は系統連系され
ていても良い。この場合には、三相回路例えば上記分散
型電源を単機運転モードまたは系統連系モードで運転し
て三相−単相電力変換を行うことができる。
【0091】V結線変圧器12、47および逆V結線変
圧器22の一次側をΔ結線としても良い。この場合、端
子W、U間の一次巻線は電力変成には寄与しない。ま
た、変圧器鉄心は、第13実施例を除き四脚鉄心や五脚
鉄心としても良い。第1実施例において、一次巻線14
pと二次巻線14s、一次巻線15pと二次巻線15s
は、互いに磁路長が等しくなるように三脚鉄心の両側脚
13a、13cに巻回するのが好ましいが、何れか一方
を中央脚に巻回しても良い。他の実施例についても同様
である。
【0092】
【発明の効果】以上の説明によって明らかなように、本
発明の電気回路は、端子U、V間の一次巻線と端子u、
v間の二次巻線および端子V、W間の一次巻線と端子
v、w間の二次巻線がそれぞれ同一脚に巻回されたV結
線変圧器に対し、端子U、V間に容量性インピーダンス
回路を接続し、端子V、W間に誘導性インピーダンス回
路を接続するとともに、一次側に三相回路を接続し、二
次側に単相回路を接続した構成を備えているので、三相
回路における不平衡を低減しつつ三相回路と単相回路と
を絶縁して連結することができ、さらに三相回路と単相
三線式回路との接続も可能となる。また、三相回路と単
相回路とはV結線変圧器を介して接続されるので、変圧
比を適宜設定することにより三相回路の電圧と単相回路
の電圧とをそれぞれ独立して設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す変換回路の電気的構
成図
【図2】V結線変圧器の巻線構成を示す図
【図3】一次側(三相回路側)のベクトル図
【図4】本発明の第2実施例を示す図1相当図
【図5】一次側(三相回路側)および二次側(単相回路
側)のベクトル図
【図6】本発明の第3実施例を示す図1相当図
【図7】逆V結線変圧器の巻線構成を示す図
【図8】図3相当図
【図9】本発明の第4実施例を示す図1相当図
【図10】図5相当図
【図11】本発明の第5実施例を示す図1相当図
【図12】本発明の第6実施例を示す図1相当図
【図13】本発明の第7実施例を示す図3相当図
【図14】本発明の第8実施例を示す図1相当図
【図15】一次側(三相回路側)の電流ベクトル図
【図16】本発明の第9実施例を示す図1相当図
【図17】図15相当図
【図18】本発明の第10実施例を示す図1相当図
【図19】本発明の第11実施例を示す図1相当図
【図20】本発明の第12実施例を示す図1相当図
【図21】本発明の第13実施例を示すもので巻線構成
を模式的に示したV結線変圧器の斜視図
【図22】従来技術であるスタインメッツ回路の電気的
構成図
【図23】スタインメッツ回路のベクトル図
【符号の説明】
11、20、21、26、27、28、29、36、3
7、39、44は変換回路(電気回路)、12、47は
V結線変圧器、14p、15p、24p、25p、49
p、50pは一次巻線、14s、14s1、14s2、15
s、15s1、15s2、24s、24s1、24s2、25
s、25s1、25s2、49s、50sは二次巻線、16
はコンデンサ(容量性インピーダンス回路)、17はリ
アクトル(誘導性インピーダンス回路)、18は三相電
源(三相回路)、19、19a、19bは抵抗(単相回
路、単相負荷回路)、22は逆V結線変圧器、30は単
相負荷(単相回路、単相負荷回路)、31、32、52
は開閉器(開閉手段)、40、41はインバータ回路
(電流制御手段)、42は直列回路(誘導性インピーダ
ンス回路)、43は直列回路(容量性インピーダンス回
路)、45はインバータ回路(誘導性インピーダンス回
路、電流制御手段)、46はインバータ回路(容量性イ
ンピーダンス回路、電流制御手段)、51は巻線(補助
巻線)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 耕太郎 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 (72)発明者 中瀬 光博 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 (72)発明者 野宮 成生 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 Fターム(参考) 5G066 GA01 GC01 5H750 BA01 BB22 CC11 CC14 CC16 DD14 DD17

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 端子U、V間の一次巻線と端子u、v間
    の二次巻線および端子V、W間の一次巻線と端子v、w
    間の二次巻線がそれぞれ同一脚に巻回されたV結線変圧
    器に対し、前記端子U、V間に容量性インピーダンス回
    路を接続し、前記端子V、W間に誘導性インピーダンス
    回路を接続するとともに、 前記端子U、V、Wに相順がUVWである三相回路を接
    続し、前記端子w、u間に単相回路を接続するように構
    成したことを特徴とする電気回路。
  2. 【請求項2】 端子U、V間の一次巻線と端子u、v間
    の二次巻線および端子V、W間の一次巻線と端子v、w
    間の二次巻線がそれぞれ同一脚に巻回されたV結線変圧
    器に対し、前記端子u、v間に容量性インピーダンス回
    路を接続し、前記端子v、w間に誘導性インピーダンス
    回路を接続するとともに、 前記端子U、V、Wに相順がUVWである三相回路を接
    続し、前記端子w、u間に単相回路を接続するように構
    成したことを特徴とする電気回路。
  3. 【請求項3】 端子U、V間の一次巻線と端子u、v間
    の二次巻線および端子V、W間の一次巻線と端子v、w
    間の二次巻線がそれぞれ同一脚に巻回されたV結線変圧
    器に対し、前記端子U、V間および前記端子u、v間に
    それぞれ容量性インピーダンス回路を接続し、前記端子
    V、W間および前記端子v、w間にそれぞれ誘導性イン
    ピーダンス回路を接続するとともに、 前記端子U、V、Wに相順がUVWである三相回路を接
    続し、前記端子w、u間に単相回路を接続するように構
    成したことを特徴とする電気回路。
  4. 【請求項4】 前記V結線変圧器はV結線された2組の
    二次巻線を備え、その2組の二次巻線を直列に接続する
    とともに、その直列回路の両側端子および共通接続端子
    に単相三線式回路を接続するように構成したことを特徴
    とする請求項1ないし3の何れかに記載の電気回路。
  5. 【請求項5】 端子U、V間の一次巻線と端子u、n間
    の二次巻線および端子V、W間の一次巻線と端子v、n
    間の二次巻線がそれぞれ同一脚に巻回された逆V結線変
    圧器に対し、前記端子U、V間に誘導性インピーダンス
    回路を接続し、前記端子V、W間に容量性インピーダン
    ス回路を接続するとともに、 前記端子U、V、Wに相順がUVWである三相回路を接
    続し、前記端子u、v間に単相回路を接続するように構
    成したことを特徴とする電気回路。
  6. 【請求項6】 端子U、V間の一次巻線と端子u、n間
    の二次巻線および端子V、W間の一次巻線と端子v、n
    間の二次巻線がそれぞれ同一脚に巻回された逆V結線変
    圧器に対し、前記端子u、n間に誘導性インピーダンス
    回路を接続し、前記端子v、n間に容量性インピーダン
    ス回路を接続するとともに、 前記端子U、V、Wに相順がUVWである三相回路を接
    続し、前記端子u、v間に単相回路を接続するように構
    成したことを特徴とする電気回路。
  7. 【請求項7】 端子U、V間の一次巻線と端子u、n間
    の二次巻線および端子V、W間の一次巻線と端子v、n
    間の二次巻線がそれぞれ同一脚に巻回された逆V結線変
    圧器に対し、前記端子U、V間および前記端子u、n間
    にそれぞれ誘導性インピーダンス回路を接続し、前記端
    子V、W間および前記端子v、n間にそれぞれ容量性イ
    ンピーダンス回路を接続するとともに、 前記端子U、V、Wに相順がUVWである三相回路を接
    続し、前記端子u、v間に単相回路を接続するように構
    成したことを特徴とする電気回路。
  8. 【請求項8】 前記逆V結線変圧器は逆V結線された2
    組の二次巻線を備え、その2組の二次巻線を直列に接続
    するとともに、その直列回路の両側端子および共通接続
    端子に単相三線式回路を接続するように構成したことを
    特徴とする請求項5ないし7の何れかに記載の電気回
    路。
  9. 【請求項9】 前記単相回路を接続した場合に前記三相
    回路の不平衡電流が当該三相回路に許容される所定の値
    以内となるように、前記容量性インピーダンス回路およ
    び前記誘導性インピーダンス回路の各インピーダンスが
    設定されていることを特徴とする請求項1ないし8の何
    れかに記載の電気回路。
  10. 【請求項10】 前記容量性インピーダンス回路は、コ
    ンデンサまたはコンデンサとリアクトルとの直列回路で
    あることを特徴とする請求項1ないし9の何れかに記載
    の電気回路。
  11. 【請求項11】 前記誘導性インピーダンス回路は、リ
    アクトルまたはリアクトルとコンデンサとの直列回路で
    あることを特徴とする請求項1ないし10の何れかに記
    載の電気回路。
  12. 【請求項12】 前記容量性インピーダンス回路を切り
    離す開閉手段と、前記誘導性インピーダンス回路を切り
    離す開閉手段とを備えたことを特徴とする請求項1ない
    し11の何れかに記載の電気回路。
  13. 【請求項13】 前記三相回路から前記単相回路に供給
    される電力が所定値以下である場合、前記開閉手段をと
    もに開状態とすることを特徴とする請求項12記載の電
    気回路。
  14. 【請求項14】 前記開閉手段の少なくとも一方を開状
    態としたことを条件として、前記端子U、V、Wと前記
    三相回路との間を開路することを特徴とする請求項12
    または13記載の電気回路。
  15. 【請求項15】 前記容量性インピーダンス回路および
    前記誘導性インピーダンス回路が接続されている場合、
    前記二次巻線と前記単相回路との間を開路したことを条
    件として、前記端子U、V、Wと前記三相回路との間を
    開路することを特徴とする請求項1ないし13の何れか
    に記載の電気回路。
  16. 【請求項16】 前記V結線変圧器の三脚鉄心について
    前記一次巻線および前記二次巻線が巻回されていない脚
    に補助巻線が巻回されているとともにこの補助巻線の両
    端子間に開閉手段を備え、 この開閉手段を閉状態としたことを条件として、前記端
    子U、V、Wと前記三相回路との間を開路することを特
    徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の電気回路。
  17. 【請求項17】 前記逆V結線変圧器の三脚鉄心につい
    て前記一次巻線および二次巻線が巻回されていない脚に
    補助巻線が巻回されているとともに、この補助巻線の両
    端子間に開閉手段を備え、 この開閉手段を閉状態としたことを条件として、前記端
    子U、V、Wと前記三相回路との間を開路することを特
    徴とする請求項5ないし8の何れかに記載の電気回路。
  18. 【請求項18】 前記容量性インピーダンス回路は、容
    量性受動回路と電流制御手段とから構成され、前記誘導
    性インピーダンス回路は、誘導性受動回路と電流制御手
    段とから構成されていることを特徴とする請求項1ない
    し9の何れかに記載の電気回路。
  19. 【請求項19】 前記容量性インピーダンス回路および
    前記誘導性インピーダンス回路は、それぞれ電流制御手
    段から構成されていることを特徴とする請求項1ないし
    9の何れかに記載の電気回路。
  20. 【請求項20】 前記三相回路は、三相交流電圧を出力
    するインバータ回路を備えた分散型電源であることを特
    徴とする請求項1ないし19の何れかに記載の電気回
    路。
  21. 【請求項21】 前記単相回路は、単相負荷回路である
    ことを特徴とする請求項1ないし20の何れかに記載の
    電気回路。
  22. 【請求項22】 前記単相回路は、連系された送配電系
    統であることを特徴とする請求項1ないし21の何れか
    に記載の電気回路。
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